特許第5893448号(P5893448)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5893448
(24)【登録日】2016年3月4日
(45)【発行日】2016年3月23日
(54)【発明の名称】ローリング防止機構付き防振架台
(51)【国際特許分類】
   F16F 15/04 20060101AFI20160310BHJP
【FI】
   F16F15/04 F
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-51963(P2012-51963)
(22)【出願日】2012年3月8日
(65)【公開番号】特開2013-185665(P2013-185665A)
(43)【公開日】2013年9月19日
【審査請求日】2015年2月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000224994
【氏名又は名称】特許機器株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082429
【弁理士】
【氏名又は名称】森 義明
(74)【代理人】
【識別番号】100162754
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 真樹
(72)【発明者】
【氏名】岡本 興三
(72)【発明者】
【氏名】八木 博昭
(72)【発明者】
【氏名】西 康夫
【審査官】 長谷井 雅昭
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭52−150008(JP,U)
【文献】 特開平07−187349(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16F 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面に設置される下部架台と、
矩形で負荷が設置される上部架台と、
上部架台と下部架台との間に設置され、上部架台を支持する防振具と、
上部架台の内隅部の内側に張り出して設けられた水平プレート部と、
下部架台の内側にて上部架台の内隅部に対応して設置され、床面又は下部架台に取着されたストッパ基台と、
ストッパ基台に設置され、上部架台の内隅部を構成する垂直L形部又は上フレームの垂下部分及び水平プレート部に当接して設けられた弾性部材とで構成されたことを特徴とするローリング防止機構付き防振架台。
【請求項2】
床面に設置される下部架台と、
矩形で負荷が設置される上部架台と、
上部架台と下部架台との間に設置され、上部架台を支持する防振具と、
下部架台の内隅部の内側に張り出して設けられた水平プレート部と、
上部架台の内側にて下部架台の内隅部に対応して設置され、上部架台に取着されたストッパ基台と、
ストッパ基台に設置され、下部架台の内隅部を構成する隣接した下フレームの内面及び水平プレート部に当接して設けられた弾性部材とで構成されたことを特徴とするローリング防止機構付き防振架台。
【請求項3】
弾性部材は、接触外層と内層に分かれ、硬度が互いに相違することを特徴とする請求項1又は2に記載のローリング防止機構付き防振架台。
【請求項4】
弾性部材の接触外層の内隅部及び水平プレート部との接触部分が突起状又は凹凸状に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のローリング防止機構付き防振架台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巨大地震に見舞われても防振架台に載置された負荷の許容範囲を超える揺れや転倒を効果的に防止できるローリング防止機構付き防振架台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からビルの電源装置や工場に設置された機械設備の防振装置として、これら装置から発生する振動或いはこれら装置に設置面から伝達する振動を遮断する装置として防振架台が広く利用されている。
【0003】
この防振架台は床に設置される下部架台と、負荷である装置を載置する上部架台と、両者の間に複数カ所設置され、上部架台を支えるコイルばねを主構成要素とする防振具と、上・下部架台の間で水平方向及び垂直方向に相対移動が生じた場合にこれを一定範囲に抑制するストッパ機構とで構成されている。これにより装置から発生した通常の振動或いは前述のように逆方向の振動(床側からの振動)に対しては、防振具のコイルばねの働きにより上部架台と下部架台との間の振動の伝達を効果的に抑制することができる。
【0004】
仮に、前述のように逆方向の揺れとして、台風のような風の圧力や小規模の地震による揺れに見舞われ、通常の振幅を超えるような揺れを受けたとしても、ストッパ部材と耐震枠とで構成されたストッパ機構によって上・下架台間の水平方向あるいは垂直方向の相対移動が一定範囲で規制されて上部架台が許容値を越えて大きく揺れて傾いたり、甚だしくは装置もろとも上部架台が倒れるということがないように規制しようとしている。
【0005】
その場合、ストッパ部材に耐震枠が衝突したときに大きな衝撃が加わり、負荷である装置に大きなダメージを与える虞があるため、ストッパ部材を中心とし、隙間を設けて耐震枠の上下に一対の耐震用弾性円板部材を配設し、これによって負荷の起動・停止時は勿論、風圧や小規模地震によって負荷が大きく揺れ、ストッパ部材に取り付けた耐震用弾性部材が耐震枠に弾接して働いたとしても防振部材の除振効果を大きく損なわないようにしたものが提案された(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7−208542
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、この発明では上部架台が揺れて傾いた時、前記隙間の存在によって耐震枠に耐震用弾性部材が弾接するまでの間は耐震用弾性部材が前記隙間を空走し、耐震用弾性部材が耐震枠に接触する際には弾性部材であるものの衝撃的に耐震枠に衝突することになる。この衝撃は通常の風圧や振動、揺れの場合では問題にならないが、巨大地震のような場合には巨大な衝撃となり、ストッパ機構を破損するだけでなく、上部架台が装置もろとも転倒してしまう。また、この発明のストッパ部材は垂直方向の振動やローリングしているような耐震用弾性部材を圧縮する方向の揺れに対してはある程度有効なものの、水平方向の揺れに対しては効果が少ない。
【0008】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、水平方向及び垂直方向の3次元的揺れを伴う巨大地震に対して、上部架台が装置共々大きくローリングして傾き、装置を破損するというようなことがないローリング防止機構付き防振架台を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、
床面(50)に設置される下部架台(1)と、
矩形で負荷(W)が設置される上部架台(10)と、
上部架台(10)と下部架台(1)との間に設置され、上部架台(10)を支持する防振具(30)と、
上部架台(10)の内隅部(11c)の内側に張り出して設けられた水平プレート部(11b)と、
下部架台(1)の内側にて上部架台(10)の内隅部(11c)に対応して設置され、床面(50)又は下部架台(1)に取着されたストッパ基台(20)と、
ストッパ基台(20)に設置され、上部架台(10)の内隅部(11c)を構成する垂直L形部(11a)又は上フレーム(13)(14)の垂下部分及び水平プレート部(11b)に当接して設けられた弾性部材(25)とで構成されたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は請求項1の逆で、
床面(50)に設置される下部架台(1)と、
矩形で負荷(W)が設置される上部架台(10)と、
上部架台(10)と下部架台(1)との間に設置され、上部架台(10)を支持する防振具(30)と、
下部架台(1)の内隅部(1c)の内側に張り出して設けられた水平プレート部(1b)と、
上部架台(10)の内側にて下部架台(1)の内隅部(1c)に対応して設置され、上部架台(10)に取着されたストッパ基台(20)と、
ストッパ基台(20)に設置され、下部架台(1)の内隅部(1c)を構成する隣接した下フレーム(3)(4)の内面及び水平プレート部(1b)に当接して設けられた弾性部材(25)とで構成されたことを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、弾性部材(25)に関し、「弾性部材(25)は、接触外層(26)と内層(27)に分かれ、硬度が互いに相違する」ことを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、接触部分(29)に関し、「弾性部材(25)の接触外層(26)の内隅部(11c)及び水平プレート部(11b)との接触部分(29)が突起状又は凹凸状に形成されている」ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
弾性部材(25)が、上又は下部架台(10)(1)の内隅部(11c)(1c)と水平プレート部(11b)(1b)に当接して配置されているので、巨大な三次元的揺れが防振架台(A)に入力して上部架台(10)と下部架台(1)との間で大きな三次元的相対的ずれが生じようとしたときに、従来のように耐震用弾性部材にストッパ部材が衝撃的に衝突することがなく、三次元的相対的ずれ発生の最初から弾性部材(25)に接触してこれを押し込む方向に大きく撓ませて振動エネルギーの一部を熱に変換する。その結果、防振具(30)の撓み量は弾性部材(25)の撓み量に制限されて揺れが大幅に抑制され、ローリングして大きく傾くようなことがない。その結果、上部架台(10)に載置されている載置負荷(W)自体の損傷を免れるだけでなく、外部装置との接続のための部材、例えば、端子(T)に接続されている外部配線が断裂するというようなこともない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明のローリング防止機構が装備された防振架台に負荷を載置した状態の正面図である。
図2図1の防振架台の斜視図である。
図3図1のX−X線断面矢視平面図である。
図4】本発明のローリング防止機構の正面図である。
図5図4の上部の背面図である。
図6】本発明のローリング防止機構に使用される弾性部材の変形例の正面図である。
図7】本発明のローリング防止機構に使用される弾性部材の他の変形例の正面図である。
図8図1のローリング防止機構部分の要部拡大図である。
図9図8の逆の実施例の要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の第1実施例を図1〜8に従って説明する。防振架台(A)は下部架台(1)、上部架台(10)、防振具(30)、ストッパ機構(40)及びローリング防止機構(B)とで構成されている。
【0016】
下部架台(1)は、四隅に配置された下コーナー部材(2)、下コーナー部材(2)の対向面間に溶接された長短2本づつの下フレーム(3)(4)とで矩形に構成されている。下コーナー部材(2)は、L形の側片(2a)、その上下に溶接された下片(2b)、上片(2c)とで構成されており、下片(2b)にアンカーボルト孔(2d)が穿設されている。そして上片(2c)にはストッパ機構(40)のストッパボルト(41)の下端部がナット掛けにて取り付けられている。
【0017】
上部架台(10)は、下部架台(1)と同様、長短2本ずつの上フレーム(13)(14)を矩形に組み合わせ、短い方の上フレーム(14)の下縁外側にストッパ取付板(12)が一体的に溶接されており、該上フレーム(14)とストッパ取付板(12)との端部の入隅に補強プレート(12a)が溶接されている。そして、長い方の上フレーム(13)間に取付フレーム(15)が2本懸け渡されており、取付孔(16)が形成されている。更に、上部架台(10)の内側にはコンクリート(17)が充填されている。
【0018】
上部架台(10)の下面の四隅には、後述するストッパ基台(20)の弾性部材(25)の受けとなる受け部材(C1)が上フレーム(13)(14)の下面に一体的に取り付けられている。受け部材(C1)は上部架台(10)の内隅部(11c)を構成する垂直L形部(11a)と、垂直L形部(11a)の上端に取り付けられた水平プレート部(11b)とで構成されている。受け部材(C1)は図の実施例では、上フレーム(13)(14)と別体にて構成するようにしているが、上フレーム(13)(14)を下方に垂下させ、その入隅に水平プレート部(11b)を溶接するようにしてもよい。
【0019】
防振具(30)は、周知の構造のもので、基台(31)と、基台(31)上に取り付けられた中空で下面開口上端面閉塞状且つ周面多段の蛇腹が形成された蛇腹部材(32)と、蛇腹部材(32)内に設けられたコイルばね(33)とで構成されており、基台(31)の底面に設けられたスライド溝(34)によって下フレーム(3)(4)上を移動させて任意の場所に設置することができ、上部架台(10)は蛇腹部材(32)のコイルばね(33)によって支持されている。防振具(30)は下フレーム(3)(4)上で複数個所に設置されている。
【0020】
ローリング防止機構(B)は、ストッパ基台(20)と弾性部材(25)とで構成されている。ストッパ基台(20)は、ベース(23)と、ベース(23)に立設された柱部材(24)とで構成されている。柱部材(24)の上端には側方に出っ張るように凹球面皿状の取付部材(24a)が溶接一体化にて取り付けられている。この取付部材(24a)に弾性部材(25)が固定されている。弾性部材(25)の側面及び上面は取付部材(24a)から側方及び上方に露出している。
【0021】
弾性部材(25)は、図4の実施例では球体或いは球状多面体でボルト止め或いは接着又はその他の適宜な手段によって取付部材(24a)に取り付けられている。弾性部材(25)は、その全体を低反発ゴムのようなもので形成してもよいし、あるいは図6に示すように、接触外層(26)と内層(27)の2層で構成し、いずれか一方を低反発ゴム、他方を低反発ゴムより硬度の高い例えばゴムや金属材料などで構成してもよい。弾性部材(25)の更に他の例としては、図7に示すように内層(27)の2方向の側面及び上面に、それぞれの側方及び上方に向かって突出する弾性突起(29)を設けるようにしてもよい。この場合、弾性突起(29)が低反発ゴムで構成しておくことが望ましい。勿論、弾性突起(29)を硬質素材で形成し、内層(27)をこれより軟らかい低反発ゴムで結成してもよい。いずれにせよ、接触外層(26)と内層(27)の硬度を変えるようにしてもよい。なお、内層(27)は1層でなく、複数層で形成し、それぞれの硬度を変えるようにしておくことが振動エネルギーの吸収の点で好ましい。
【0022】
ストッパ機構(40)は、必要に応じて設けられ、本実施例の場合、ストッパボルト(41)、ゴム座金(42)、減震ワッシャ(43)、座金(44)及びナット(45)で構成されている。ストッパボルト(41)の下部がコーナー部材(2)の上片(2c)のボルト穴に挿通され、その上下から座金(44)を介してナット止めされている。ストッパボルト(41)の上部は、ストッパ取付板(12)の両端に穿設されたストッパ孔(12b)に取り付けられたゴム座金(42)の貫通孔に挿通され、ストッパ孔(12b)の上方に上方への振れを制限するナット(45)が固定されている。そして、ゴム座金(42)の下面とコーナー部材(2)の上片(2c)上のナット(45)との間に、ゴム座金(42)の下面及び前記ナット(45)に非接触にてストッパボルト(41)に減震ワッシャ(43)が螺着されている。勿論、本発明ではローリング防止機構(B)が設けられていているので、ストッパ機構(40)は必ずしも必要ではない。
【0023】
本発明にかかる防振架台(A)は、コーナー部材(2)のアンカーボルト孔(2d)を利用して床面(50)に植設されたアンカーボルト(51)にて床面(50)に固定され、その内側の四隅においてローリング防止機構(B)が同様に床面(50)に固定される。勿論、図示していないが下部架台(1)のコーナー部分に溶接一体化しておいてもよい。ローリング防止機構(B)の弾性部材(25)は上部架台(10)の受け部材(C1)の垂直L形部(11a)の内隅と水平プレート部(11b)の下面にそれぞれ接するようにして配置される。水平プレート部(11b)の下面への接触は、ベース(23)の下に敷設される高さ調整板(22)の厚みを変えることによって行われる。また、高さ調整板(22)の下には薄い防振ゴムシート(21)が敷設される。
【0024】
上部架台(10)は防振具(30)に載置支持され、上部架台(10)の取付プレート(15)の取付孔(16)を利用して上部架台(10)上に載置された負荷(W)が固定される。負荷(W)が変圧器のような電気設備の場合、上面の端子(T)に図示しない外部配線が接続される。
【0025】
このような設置状態のもとで、巨大地震に襲われると、床面(50)が三次元的に大きく揺れ、その影響で床面(50)に固定されている下部架台(1)と、防振具(30)に支えられ、重い負荷(W)が取り付けられている上部架台(10)との間で三次元的な相対変位が発生しようとする。その結果、負荷(W)が前述の変圧器のような電気設備の場合、従来の場合ではこれが大きく揺さぶられて転倒こそしないものの、上面の端子(T)に接続された外部配線が引きちぎられるなど大きなダメージが発生するが、本発明では、上部架台(10)の四隅において、ローリング防止機構(B)の弾性部材(25)は最初から前述のように垂直L形部(11a)の内隅及び水平プレート部(11b)の下面に接しているので、衝撃的衝突を生ずることなく、相対変位の最初から垂直L形部(11a)の内隅や水平プレート部(11b)によっていずれかの弾性部材(25)が圧縮変形される。そして、その変形量の漸増に連れて消費エネルギー量が増大するので、効率的に大きな相対変位、即ち大きなローリングの発生を抑制することができる。換言すれば、負荷(W)共々三次元的相対変位を生ずる上部架台(10)の移動量は、基本的には弾性部材(25)の変形量に制限される。そしてこのとき受け部材(C1)の接触しているのは、弾性部材(25)なので、防振具(30)の防振性能を大きく損なわない。
【0026】
また、仮に弾性部材(25)の変形量がストッパ機構(D)の変異許容量を超えた場合には、ストッパボルト(41)がゴム座金(42)に衝突してストッパ機構(D)のストッパ機能が作用し、下部架台(1)に対する上部架台(10)の大幅な三次元的相対変位が抑制されて負荷(W)の揺れを小さなものに抑える。この場合、前述の弾性部材(25)の変形によって振動エネルギーは熱に変換されており、その分だけストッパ機構(D)に発生する衝撃エネルギーは減殺され、衝撃が緩和される。
【0027】
また、減震ワッシャ(43)が設けられている場合、減震ワッシャ(43)が上部のゴム座金(42)やストッパ取付板(12)、下部のナット(45)や上片(2c)に接触して破損し、この破損より衝撃エネルギーがさらに減殺され、ローリング防止機構(B)との協働により激しい揺れ(ローリング)を防ぐ。特に、負荷(W)が前述のような変圧器の場合、変圧器の端子(T)と外部装置のコードとの接続にダメージを生じさせることがない。
【0028】
図9は第2実施例で、ローリング防止機構(B)が第1実施例と逆に設置されている場合である。即ち、下部架台(1)の内隅部(1c)の内側に張り出して水平プレート部(1b)が設けられており、内隅部(1c)を構成する、隣接した長短の下フレーム(3)(4)の内面(1a)と水平プレート部(1b)とで受け部材(C2)が下部架台(1)に設けられる。勿論、図示していないが、隣接した長短の下フレーム(3)(4)の内面(1a)に別体の垂直L形部を設けてこの部分に接触するように弾性部材(25)を配置してもよい。それ以外の点は第1実施例と同じであるので、第1実施例の説明を第2実施例の説明に援用する。
【符号の説明】
【0029】
(A)防振架台 (W)負荷 (1)下部架台 (10)上部架台 (1c)(11c)内隅部 (12)ストッパ取付板 (20)ストッパ基台 (25)弾性部材 (26)接触外層 (27)内層 (30)防振具 (50)床面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9