【課題を解決するための手段】
【0013】
1つの実施形態によると、本発明は、エンドユーザ表示手段に関連するエンドユーザのデータ処理デバイスと、エンドユーザがエンドユーザセッションを確立できるようにするエンドユーザソフトウェアアプリケーションと、エージェント表示手段に関連するエージェントのデータ処理デバイス(PC)との間の通信を可能にする、クライアント/サーバモードで動作するネットワーク上でアシスタンスセンターのエージェントからアシスタンスをエンドユーザソフトウェアアプリケーションのエンドユーザに提供する方法を説明する。方法は、少なくとも1つのデータプロセッサで実行される
− エージェントのデータ処理デバイスにデスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドをインストールするステップと、
− 好ましくはエンドユーザソフトウェアアプリケーションにリンクされるコンテキストデータベースをデータ格納手段に格納するステップであって、コンテキストデータベースは、エンドユーザによって開始されたアクションを記録し、アクションは、エンドユーザセッションを特徴とする、格納するステップと、
− エージェントソフトウェアアプリケーションを動作することによって、および前記アクションに基づき前記エンドユーザセッションの複製を取得することによって、エージェントのデータ処理デバイスでエンドユーザセッションの複製としても言及されるクローン(clone)を得るステップと、
− エンドユーザセッションのクローンをエージェント表示手段上で表示するステップと、
− ネットワークを介してエージェントのデータ処理デバイスとエンドユーザのデータ処理デバイスとの間の通信を確立するステップと、
− エージェント表示手段上に表示されるものをエンドユーザ表示手段上で見られるようにするため、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドをエンドユーザのデータ処理デバイスで起動するステップと、
− エージェントとエンドユーザとの間のアシスタンスセッションを開始するステップと、を含む。
【0014】
故に、本発明は、リモート位置にあるエージェントと通信する一方、エンドユーザが自分のコンピュータ上でVNCサーバをインストールする必要がないという解決策を提供する。エンドユーザのコンピュータのセキュリティは故に、アシスタンスを可能にする一方で低減されない。
【0015】
従って、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドをエンドユーザのデータ処理デバイスでインストールすることは、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドをインストールするよりも簡単に扱われることができる。未だ、既存の解決策では、VNCまたは任意の等しいツールの効率性は、面倒なソフトウェアアプリケーション、即ちVNCサーバサイドをカスタマーのPC上に先ずインストールする必要があるために著しく損なわれる。実際、全てのPCユーザがコンピュータに詳しくはなく、多くの場合、普段明らかに必要のない任意の新たなソフトウェアをインストールしたがらない。
【0016】
従って、本発明は、クライアントインストールに関して面倒な修正アーキテクチャまたはプリインストールを必要とせずに、ホットラインサポートをエンドユーザに提供することを可能にする。
【0017】
エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、エンドユーザのデータ処理デバイス上でローカルに動作されるソフトウェアアプリケーションでもよい。エンドユーザソフトウェアアプリケーションはまた、ウェブサーバ等のリモート位置にあるプロセッサによって動作されるオンラインソフトウェアアプリケーションでもよい。通常、エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、輸送サービスのオンライン予約または指定を可能にするオンラインソフトウェアでもよい。
【0018】
本発明では、エンドユーザセッションは、エンドユーザがエンドユーザソフトウェアアプリケーションを使用するセッションである。エンドユーザソフトウェアアプリケーションがローカルで動作され、即ちエンドユーザのデータ処理デバイスによって動作されることができ、またはリモートで動作され、通常リモート位置にあるサーバによって動作されるので、用語「セッション」は、パブリックまたはプライベートネットワーク上のセッションと同じローカル作業セッションを具体化する。
【0019】
本発明では、エンドユーザのデータ処理手段とエージェントのデータ処理手段とは例えば、各々パーソナルコンピュータ(PC)、スマートフォン、個人用デジタル補助装置(PDA)等でもよい。
【0020】
本発明のもう1つの利点は、既存のアシスタンス解決策によって達成できるものよりも簡単かつ効率的にユーザをヘルプし、通知する方法を提供する点にある。
【0021】
実際、既存の解決策は、ユーザ画面上に表示されるものをヘルプデスクエージェントが見られるようにするが、全ては、サポートされたウェブサイトまたはローカルエンドユーザソフトウェアアプリケーションにより開始されたトランザクションを問題なく完了することをヘルプデスクエージェントが望んで、エンドユーザに対し電話を介して口頭で説明される必要がある。故に、既存のヘルプデスクによって提供されるこの部分のアシスタンスは未だ、あまり効率的ではない。ユーザの画面上に表示されているものをエージェントが見ることを可能にすることにより、本発明は、ヘルプデスクアシスタンスの効率性をかなり高める。
【0022】
好ましくは、本発明による方法は、以下の任意の特徴のうち少なくとも1つを含む。
− エンドユーザセッションのクローンを得ることは、エンドユーザのデータ処理デバイス上で表示されるページまたはインタフェースを識別することを含む。ページまたはインタフェースは、エンドユーザによって行われた入力を含むかまたは含まなくてもよい。好ましくは、エンドユーザセッションのクローンを得ることは、エンドユーザ表示手段上に現在表示されるエンドユーザセッションのページ上にエンドユーザによって既にインプット(input)された全ての入力であって、かつエンドユーザソフトウェアアプリケーションによって未だ処理されていない全ての入力を複製することを含む。故に、エンドユーザによって開始され、エンドユーザセッションを特徴とするアクションはまた、エンドユーザソフトウェアアプリケーションによって既に処理された、インプット(input)とも呼ばれる入力と、エンドユーザソフトウェアアプリケーションによって未だ処理されていない入力とを含む。
【0023】
− 本願では、エンドユーザセッションを複製すること、またはエンドユーザセッションのクローンを得ることは、エンドユーザのデータ処理手段の表示手段上に現在表示されるページが複製されることを意味する。故に、必要に応じて、先のページ上で行われた、現在表示されるページを取得するために必須の全てのアクションは、エンドユーザセッションを複製するために、記録されたコンテキストに基づき再生される。好ましい非限定的な実施形態では、エンドユーザによって既に行われているが未だに処理されていない入力でも複製される。
【0024】
− アシスタンスセッションは、エンドユーザ表示手段上に表示されるように、エージェントのデータ処理デバイスにおいて電子形式で利用可能な各種ファイル、ドキュメント、およびビデオを開くことを含む。これは、エンドユーザのデータ処理デバイス上でこれらのファイルを開くために、任意の特定のアプリケーションのインストールを必要としないことができる。
【0025】
− エンドユーザセッションのクローンを得ることは、エンドユーザデータ処理デバイスからエージェントのアシスタンスを要求することを必要とする。第1の実施形態によると、アシスタンスの要求は、エンドユーザ表示手段上に表示されるエンドユーザセッションのページに埋め込まれたヘルプ要求手段を起動することを含む。第2の実施形態によると、アシスタンスを要求することは、実行可能なリンクを要求すること、エンドユーザデータ処理デバイスで前記実行可能なリンクを受信すること、および前記実行可能なリンクにアクセスすることを含む。前記実行可能なリンクは通常、URLリンクである。好ましくは、実行可能なリンクを要求することは、エージェントに電話をかけること、またはメッセージを送信することを意味する。
【0026】
− 好ましくは、通信を確立するステップは、エージェント表示手段上に表示されるものをエンドユーザのディスプレイ手段上に表示するために、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドとデスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドとの間のトンネルを構成することを含む。
【0027】
− アシスタンスサービスアプリケーションは、エージェントのデータ処理デバイスのクライアントサイドとエンドユーザのデータ処理デバイスからリモート位置にあるサーバサイドとを有し、エージェントのデータ処理デバイスおよびエンドユーザのデータ処理デバイスに対してネットワークを介して通信する。アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドは、
− アシスタンスの要求をエンドユーザのデータ処理デバイスから受信するステップと、
− アシスタンス割り当て(assistance assignment)の要求をアシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイドに送信するステップと、
− アシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイドから割り当ての許可を受信するステップと、
− エージェント表示手段上に表示されるものをエンドユーザ表示手段上に表示するために、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドとデスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドとの間の通信を確立するステップと、を実行する。
【0028】
− 通信を確立するステップは、
− エージェントのデータ処理デバイスでトンネリングサーバを配置するステップと、
− デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドでトンネリングプロキシを配置するステップと、
− 前記トンネリングサーバと前記トンネリングプロキシとを接続するステップと、を実行することによって、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドとクライアントサイドとの間のトンネルを構成することを含む。
【0029】
− 好ましくは、アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドは、エージェントのデータ処理デバイスがエンドユーザのデータ処理デバイスと通信する準備が整っていることを示す通知を、アシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイドから受信する。
【0030】
− アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドは、
− アシスタンスの要求を受信してからアシスタンス割り当ての要求を送信するまで、エンドユーザによって実行された、未だ処理またはエンドユーザソフトウェアアプリケーションへ送信されていない全ての入力を取り出すステップと、
− 割り当ての許可を受信した後、エンドユーザによって実行された、未だ処理またはエンドユーザソフトウェアアプリケーションへ送信されていない全ての入力をアシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイドに送信するステップと、を実行するように構成される。
【0031】
− 前記全ての入力またはインプットは、クエリストリングで収集され、アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドは、アシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイドにクエリストリングを送信する。
【0032】
− アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドは、アシスタンスの要求を受信してからアシスタンス割り当ての要求を送信するまで、エンドユーザのセッションを固有に定義するコンテキスト識別子をアトリビュート(attribute)するステップと、割り当ての許可を受信した後、エンドユーザのセッションを固有に定義するコンテキスト識別子をアシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイドに送信するステップとを実行するように構成される。
【0033】
− アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドは、アシスタンスの要求をエンドユーザのデータ処理デバイスから受信した後、待ちページをエンドユーザのデータ処理デバイスに送信するステップを実行するように構成される。
【0034】
− アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドは、アシスタンスの要求をエンドユーザのデータ処理デバイスから受信した後、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドを埋め込むアプレットを備えたページをエンドユーザのデータ処理デバイスに送信するステップを実行するように構成される。実行時、アプレットは、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドを読み込む。故に、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドのみが、エージェントのデータ処理デバイスにある。煩わしい、または面倒なアプリケーションは、エンドユーザによってインストールまたはプリインストールされる必要がない。
【0035】
− アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドは、アシスタンスの要求をエンドユーザのデータ処理デバイスから受信した後、エンドユーザセッションに関連し、エージェントのデータ処理デバイスに接続するのに必要なパスワードを、エンドユーザのデータ処理デバイスに送信するステップを実行するように構成される。パスワードは、アシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイドから受信される。有利な点として、前記パスワードは、新たなアシスタンス要求毎にランダムに変更される。
【0036】
− 全ての入力を複製するステップは、一度実行されると、エンドユーザ表示手段上に現在表示されるエンドユーザセッションのページ上でエンドユーザによって既に行われた全ての入力であって、エンドユーザソフトウェアアプリケーションによって未だ処理されていない全ての入力を収集するように配置される、実行可能なアプレットをエンドユーザに提供することを含む。
【0037】
− アシスタンスサービスアプリケーションは、エージェントのデータ処理デバイスでクライアントサイドとエンドユーザのデータ処理デバイスからリモート位置にあるサーバサイドとを有し、エージェントのデータ処理デバイスとエンドユーザのデータ処理デバイスとに対しネットワークを介して通信する。アシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイドは、
− アシスタンス割り当ての要求をアシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドから受信するステップと、
− アシスタンス割り当ての前記要求を許可または拒絶するための手段をエージェントに提供するステップと、
− エージェントがアシスタンス割り当ての前記要求を許可した場合、エージェント表示手段上に表示されるものをエンドユーザ表示手段上に表示するために、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドとデスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドとの間の通信を確立するステップと、を実行する。
【0038】
− 通信を確立するステップは、エージェント表示手段上に表示されるものをエンドユーザ表示手段上に表示するために、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドとデスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドとの間のトンネルを構成することを含む。
【0039】
− トンネルを構成するステップは、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドにおけるトンネリングプロキシにエージェントのデータ処理デバイスのトンネリングサーバを接続することを含む。
【0040】
第1の実施形態によると、本発明はまた、以下の任意の特徴のうち任意の1つを含むことができる。
− エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、エンドユーザのデータ処理デバイスからリモート位置にあるソフトウェアアプリケーションサーバ上で動作される。
【0041】
− エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、ウェブサーバから動作するウェブベースのアプリケーションである。故に、エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、オンラインソフトウェアアプリケーションである。好ましくは、エンドユーザのデータ処理デバイスは、ウェブブラウザを介してウェブサーバにアクセスする。
【0042】
− 例示的な実施形態によると、エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、例えばトラベルサービスプロバイダによって操作されるウェブサーバから動作するウェブベースのトラベルアプリケーションであり、エンドユーザは、ウェブブラウザがインストールされたデータ処理デバイスを介してトラベルサービスに関する情報を予約、購入、または取得するためにウェブサーバにアクセスするカスタマーである。
【0043】
− 実施形態によると、ソフトウェアアプリケーションサーバはまた、アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドである。より具体的に、ソフトウェアアプリケーションサーバとアシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドとは、同じマシン上で動作される。代替の実施形態によると、ソフトウェアアプリケーションサーバとアシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドとは、異なる(distinct)サーバである。好ましくは、ソフトウェアアプリケーションサーバとアシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドとは、遠隔に位置する。通常、それらは、異なるエンティティによって動作される。例えば、ソフトウェアアプリケーションサーバは、作業、レジャー活動、トラベル、および観光旅行のためにトラベルサービスのプロバイダまたは任意のデスクトップソフトウェアアプリケーションのプロバイダによって操作され、アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドは、ソフトウェアアシスタンスを提供する企業によって操作される。
【0044】
− 前記ソフトウェアアプリケーションサーバは、コンテキストデータベースにリンクされる。
【0045】
− エンドユーザのデータ処理デバイスから、またはエージェントのデータ処理デバイスからエンドユーザソフトウェアアプリケーションを動作するためのネットワークは、エンドユーザとエージェントとの間の通信を確立するためのネットワークと同じであるのが好ましい。もう1つの実施形態では、エンドユーザのデータ処理デバイスから、またはエージェントのデータ処理デバイスからエンドユーザソフトウェアアプリケーションを動作するためのネットワークは、エンドユーザとエージェントとの間の通信を確立するためのものとは異なる。
【0046】
第2の実施形態によると、本発明は、以下の任意の特徴のうち任意の1つをさらに含むことができる。
− エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、エンドユーザのデータ処理デバイス上で動作される。エンドユーザのデータ処理デバイスは、コンテキストデータベースを格納するための格納手段を含む。エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、コンテキストデータベースにリンクされる。
【0047】
− エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、エンドユーザによって開始されるアクションをコンテキストデータベースに記録するように機能的(instrumented)である。従って、エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、ローカルに、即ちエンドユーザの処理デバイスでエンドユーザセッションのコンテキストを記録するように構成される。
【0048】
− 通常、エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、デスクトップアプリケーションである。
【0049】
− エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、コンテキストデータベースに未だ記録されていない全ての入力をアシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドに送信するように機能的である。
【0050】
− デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドは、エンドユーザセッションのコンテキストを取り出すことができる。故に、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドは、エージェントの処理デバイスで、および前記コンテキストに基づき、エンドユーザソフトウェアアプリケーションを動作することができる。従って、エンドユーザセッションは、エージェントの処理デバイスで複製できる。
【0051】
本発明はまた、以下の任意の特徴のうち任意の1つを含むことができる。
− 特定の実施形態では、エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、グラフィックソフトウェアツール一式または任意のオフィスソフトウェアツール一式である。それは、PCオペレーティングシステム、即ち例えばWindows(登録商標)の制御下で動作できる。
【0052】
− 特定の実施形態では、前記エンドユーザセッションの複製を取得するために動作されるエージェントソフトウェアアプリケーションは、エンドユーザソフトウェアアプリケーションのものと同じソフトウェアアプリケーションである。これは、エージェントソフトウェアアプリケーションおよびエンドユーザソフトウェアアプリケーションがソフトウェアの同じ部分であることを意味する。それは、単一のマシンから、または単一のマシンプールから動作されてもよい。もう1つの実施形態では、前記エンドユーザセッションの複製を取得するために動作されるエージェントソフトウェアアプリケーションは、エンドユーザソフトウェアアプリケーションとは異なる。その後者の場合、エージェントソフトウェアアプリケーションは、以下の何れかでありうる。
【0053】
− エンドユーザソフトウェアアプリケーションのコピーである。その場合、エンドユーザソフトウェアアプリケーションおよびエージェントソフトウェアアプリケーションは、ソフトウェアの2つの部分である。それらは、2つの異なるマシンから動作されるのが好ましい。
【0054】
− エージェントソフトウェアアプリケーションは、少なくともエンドユーザソフトウェアアプリケーションの機能性を有する一方で異なる。好ましくは、エンドユーザソフトウェアアプリケーションで利用可能な全てのアクションは、エージェントソフトウェアアプリケーションで利用可能である。エンドユーザソフトウェアアプリケーションおよびエージェントソフトウェアプリケーションは、ソフトウェアアプリケーションの2つのバージョンにすることができ、第1のバージョンは、エンドユーザ専用であり、第2のバージョンは、エージェント専用である。
【0055】
− カスタマーはここでは、洗練されたウェブアプリケーションを使用していると考えられ、即ちウェブサイトからサーバサイドとクライアントサイドとの間における高レベルのインタラクションが考えられ、一般にフォームが満たされる必要がある。好ましくは、エンドユーザソフトウェアアプリケーションにより、商品またはサービスを予約または購入すること、納税申告等の経営上の申告を満たすこと、情報の要求を満たすこと、のアクションのうち少なくとも1つを可能にする。エンドユーザソフトウェアアプリケーションはまた、トラベルおよび観光産業に関することができる。次いで、エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、トラベルプロダクトに関する商品またはサービスの予約または購入、チェックイン処理、チケット予約、チケット又は予約の修正等を可能にする。エンドユーザソフトウェアアプリケーションはまた、作業またはエンターテイメント専用のローカルアプリケーションでもよい。次いで、エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、計算、描画、タイピング、ゲームプレイ等を可能にする。
【0056】
もう1つの実施形態では、本発明は、非一時的なコンピュータ読取可能な記録媒体上に格納されたコンピュータプログラム製品を提供し、少なくとも1つのコンピュータに上記特徴の任意の1つによる方法を操作させるように適合されたコンピュータ読取可能なコード手段を含む。
【0057】
もう1つの実施形態によると、本発明は、エージェント表示手段に関するエージェントのデータ処理デバイスとエンドユーザ表示手段に関するエンドユーザのデータ処理デバイスとの間の通信を可能にする、クライアント/サーバモードで動作するネットワーク上でアシスタンスセンターのエージェントからのアシスタンスをエンドユーザソフトウェアアプリケーションのエンドユーザに提供する方法に関し、エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、エンドユーザがエンドユーザセッションを確立できるようにし、前記方法は、少なくとも1つのデータプロセッサで実行される
− エンドユーザによって開始されたアクションを記録するコンテキストデータベースをデータ格納手段に格納するステップであって、前記アクションは、エンドユーザセッションを特徴とする、格納するステップと、
− 前記アクションに基づきエージェントソフトウェアアプリケーションを動作することによって前記エンドユーザセッションの複製を取得し、前記複製をエージェントのデータ処理デバイスの表示手段に提供するステップと、
− ネットワークを介してエージェントのデータ処理デバイスとエンドユーザのデータ処理デバイスとの間の通信を確立するステップと、
− エージェント表示手段上に表示されるものをエンドユーザ表示手段上で見られるように、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドをエージェントのデータ処理デバイスで起動するステップと
を含むことを特徴とする。
【0058】
もう1つの実施形態によると、本発明は、非一時的なコンピュータ読取可能な格納媒体上に格納されたコンピュータプログラム製品を提供し、少なくとも1つのコンピュータに上記方法を操作させるために適合されたコンピュータ読取可能なコード手段を含む。
【0059】
もう1つの実施形態によると、本発明は、エンドユーザソフトウェアアプリケーションとエージェント表示手段に関連するエージェントのデータ処理デバイス(PC)とエンドユーザ表示手段に関連するエンドユーザのデータ処理デバイスとの間の通信を可能にする、クライアント/サーバモードで動作するネットワーク上でアシスタンスセンターのエージェントからエンドユーザソフトウェアアプリケーションのエンドユーザにアシスタンスを提供する方法に関し、前記方法は、少なくとも1つのデータプロセッサで実行される
− エンドユーザによって開始された、エンドユーザセッションを特徴とするアクションを記録するコンテキストデータベースをデータ格納手段に格納するステップと、
− エンドユーザセッションの複製をエージェントのデータ処理デバイスに提供するステップであって、前記複製は、前記アクションに基づく、提供するステップと、
− ネットワークを介してエージェントのデータ処理デバイスとエンドユーザのデータ処理デバイスとの間の通信を確立するステップと、
− エージェント表示手段上で表示されるものをエンドユーザ表示手段上で見られるように、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドをエンドユーザのデータ処理デバイスで起動するステップと、
− エージェントとエンドユーザとの間のアシスタンスセッションを開始するステップと
を含むことを特徴とする。
【0060】
もう1つの実施形態によると、本発明は、非一時的なコンピュータ読取可能な格納媒体上に格納されたコンピュータプログラム製品を提供し、少なくとも1つのコンピュータに上記方法を操作させるように適合されたコンピュータ読取可能なコード手段を含む。
【0061】
もう1つの実施形態によると、本発明は、エンドユーザソフトウェアアプリケーションとエージェント表示手段に関連するデータ処理デバイス(PC)とエンドユーザ表示手段に関連するエンドユーザのデータ処理デバイスとの間の通信を可能にする、クライアント/サーバモードで動作するネットワーク上でアシスタンスセンターのエージェントからエンドユーザソフトウェアアプリケーションのエンドユーザにアシスタンスを提供する方法に関し、前記方法は、少なくとも1つのデータプロセッサで実行される
− エンドユーザによって開始されたアクションをエンドユーザのデータ処理デバイスから受信するステップであって、前記アクションは、エンドユーザセッションを特徴とする、受信するステップと、
− エンドユーザによって開始されたアクションを記録するコンテキストデータベースをデータ格納手段に格納するステップと、
− エンドユーザセッションの複製をエージェントのデータ処理デバイスに提供するステップであって、前記複製は、前記アクションに基づく、提供するステップと
を含むことを特徴とする。
【0062】
好ましくは、前記方法はさらに、
− ネットワークを介してエージェントのデータ処理デバイスとエンドユーザのデータ処理デバイスとの間の通信を確立するステップと、
− エージェント表示手段上に表示されるものをエンドユーザ表示手段上で見られるように、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドをエンドユーザのデータ処理デバイスで起動するステップであって、故にエージェントとエンドユーザとの間のアシスタンスセッションを開始できるようにする、起動するステップと
を含む。
【0063】
実施形態によると、この方法は、エンドユーザのデータ処理デバイスからリモート位置にあるサーバで実行される。サーバとエンドユーザのデータ処理デバイスとは、インターネット等のネットワークを介して通信する。
【0064】
もう1つの実施形態によると、エンドユーザによって開始されるアクションを格納するステップは少なくとも、エンドユーザのデータ処理デバイス上で、場合によってはエンドユーザソフトウェアアプリケーションによって実行される。
【0065】
もう1つの実施形態によると、本発明は、非一時的なコンピュータ読取可能な格納媒体上に格納されたコンピュータプログラム製品を提供し、少なくとも1つのコンピュータに上記方法を操作させるように適合されたコンピュータ読取可能なコード手段を含む。
【0066】
もう1つの実施形態によると、本発明は、エンドユーザソフトウェアアプリケーションとエージェント表示手段に関連するエージェントのデータ処理デバイス(PC)とエンドユーザ表示手段に関連するエンドユーザのデータ処理デバイスとの間の通信を可能にする、クライアント/サーバモードで動作するネットワーク上でアシスタンスセンターのエージェントからエンドユーザソフトウェアアプリケーションのエンドユーザにアシスタンスを提供する方法に関し、前記方法は、少なくとも1つのデータプロセッサで実行される
− エンドユーザによって開始され、エンドユーザセッションを特徴とするアクションを受信するステップと、
− 前記アクションに基づき、エージェントソフトウェアアプリケーションを動作することによって、および前記エンドユーザセッションの複製を取得することによって、エージェントのデータ処理デバイスでエンドユーザセッションの、複製としても言及されるクローンを得るステップと、
− エンドユーザセッションのクローンをエージェント表示手段上に表示するステップと、
− ネットワークを介してエージェントのデータ処理デバイスとエンドユーザのデータ処理デバイスとの間の通信を確立するステップと、
− エージェント表示手段上に表示されるものをエンドユーザ表示手段に送信するステップであって、故にエージェントとエンドユーザとの間のアシスタンスセッションを開始できるようにする、送信するステップと
を含むことを特徴とする。
【0067】
もう1つの実施形態によると、本発明は、非一時的なコンピュータ読取可能な格納媒体上に格納されたコンピュータプログラム製品を提供し、少なくとも1つのコンピュータに上記特徴のうち任意の1つによる方法を操作させるように適合されたコンピュータ読取可能なコード手段を含む。
【0068】
もう1つの実施形態によると、本発明は、エンドユーザソフトウェアアプリケーションとエンドユーザのデータ処理デバイスとエージェントのデータ処理デバイスとの間の通信を可能にするように構成されたサーバサイドとクライアントサイドとネットワークとを含む、エンドユーザ表示手段に関連するエンドユーザのデータ処理デバイスとエージェント表示手段に関連するエージェントのデータ処理デバイスとデスクトップ共有アプリケーションとを含む、クライアント/サーバモードで動作するアシスタンスセンターのエージェントからのアシスタンスをエンドユーザソフトウェアアプリケーションのエンドユーザに提供するためのシステムに関する。デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドは、エージェントのデータ処理デバイスにインストールされ、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドは、エンドユーザのデータ処理デバイスにインストールされる。本発明のシステムは、
− エンドユーザソフトウェアアプリケーションにリンクされるのが好ましく、エンドユーザによって開始された、エンドユーザセッションを特徴とするアクションを記録するように構成されたコンテキストデータベースを含むデータ格納手段と、
− アシスタンスサービスアプリケーションを動作するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、を含み、アシスタンスサービスアプリケーションは、
− 前記アクションに基づきエージェントソフトウェアアプリケーションを動作することにより、前記エンドユーザセッションの複製をエージェントのデータ処理デバイスに提供し、
− エンドユーザセッションの複製をエージェント表示手段上に表示し、
− エージェント表示手段上に表示されるものをエンドユーザ表示手段上で見られるように、ネットワークを介してエージェントのデータ処理デバイスとエンドユーザのデータ処理デバイスとの間の通信を確立し、それによりアシスタンスセッションを開始する
ように配置される。
【0069】
より具体的に、エンドユーザソフトウェアアプリケーションのエンドユーザによって開始された全てのトランザクションは、カスタマーPC上で専ら動作するに対してはローカルで、オンラインまたはウェブアプリケーションに対してはリモートで、コンテキストデータベースに記録される。機能的ページまたはインタフェースは、アプリケーションサーバから、またはローカルアプリケーションから各々エンドユーザに配信される。それらは各々、ヘルプ要求手段を含む。デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドは、エージェントのPCにインストールされる。エンドユーザがヘルプ要求手段を起動することによりアシスタンスを要求する時、現在の機能的ページまたはインタフェース上でエンドユーザによって既に行われた全ての入力は、アプリケーションサーバにアップロードされる。待ちページおよびクライアントのデスクトップ共有アプリケーションはまた、エンドユーザのPCにダウンロードされる。アシストされるべきエンドユーザは、利用可能なエージェントが割り当てられる。次いで、エージェントのPCは、エンドユーザによって既に行われた全ての入力を含む現在の機能的ページのクローンをアプリケーションサーバのコンテキストデータベースから得る。エージェントとエンドユーザとの間のセキュア通信トンネルは、パブリックネットワークを介して確立される。デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドは最終的に起動され、エンドユーザにエージェントのPCのデスクトップを見せて、エージェントとエンドユーザとの間のアシスタンスセッションを開始できるようにする。クライアントPC上に任意のソフトウェアをプリインストールしないで全てが行われる。