特許第5893641号(P5893641)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5893641ソフトウェアアプリケーションのエンドユーザにアシスタンスを提供する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5893641
(24)【登録日】2016年3月4日
(45)【発行日】2016年3月23日
(54)【発明の名称】ソフトウェアアプリケーションのエンドユーザにアシスタンスを提供する方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20160310BHJP
【FI】
   G06F13/00 550A
【請求項の数】20
【全頁数】33
(21)【出願番号】特願2013-546701(P2013-546701)
(86)(22)【出願日】2011年12月28日
(65)【公表番号】特表2014-506359(P2014-506359A)
(43)【公表日】2014年3月13日
(86)【国際出願番号】EP2011074124
(87)【国際公開番号】WO2012089750
(87)【国際公開日】20120705
【審査請求日】2014年11月14日
(31)【優先権主張番号】10306534.8
(32)【優先日】2010年12月28日
(33)【優先権主張国】EP
(31)【優先権主張番号】12/930,226
(32)【優先日】2010年12月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】509228994
【氏名又は名称】アマデウス エス.アー.エス.
【氏名又は名称原語表記】AMADEUS S.A.S.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】リシャール・サヴォルナン
(72)【発明者】
【氏名】アレクシス・グランドマンジュ
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン・ガスタルディ
【審査官】 古河 雅輝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−099293(JP,A)
【文献】 特開2009−193526(JP,A)
【文献】 特開平10−302007(JP,A)
【文献】 特開2006−343857(JP,A)
【文献】 特開2002−142037(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/119522(WO,A1)
【文献】 特表2010−521761(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048 − 3/0482
G06F 3/0485
G06F 3/0487− 3/0489
G06F 13/00
G06F 15/00
G06F 19/00
G06Q 10/00 −10/10
G06Q 30/00 −30/08
G06Q 50/00 −50/20
G06Q 50/26 −99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エージェント表示手段に関連するエージェントのデータ処理デバイス(400)とエンドユーザ表示手段に関連するエンドユーザのデータ処理デバイス(100)との間の通信を可能にするクライアント/サーバモードで動作するネットワーク(170)上でアシスタンスセンターのエージェント(400)からのアシスタンスをエンドユーザソフトウェアアプリケーション(200、120)のエンドユーザに提供する方法であって、エンドユーザソフトウェアアプリケーション(200、120)は、エンドユーザがエンドユーザセッションを確立できるようにし、前記方法は、少なくとも1つのデータプロセッサによって実行され
− エージェントのデータ処理デバイス(400)でデスクトップ共有アプリケーションのサーバサイド(430)をインストールするステップと、
− エンドユーザによって開始されたアクションを記録するコンテキストデータベース(160)をデータ格納手段に格納するステップであって、前記アクションは、エンドユーザセッションを特徴付ける、格納するステップと、
− 前記アクションに基づきエージェントソフトウェアアプリケーション(200、450)を動作することによって前記エンドユーザセッションの複製を取得し、前記複製をエージェントのデータ処理デバイス(400)の表示手段に提供するステップと、
− ネットワーク(170)を介してエージェントのデータ処理デバイス(400)とエンドユーザのデータ処理デバイス(100)との間の通信を確立するステップと、
− エージェント表示手段上に表示されているものをエンドユーザ表示手段上で見ることを可能にするために、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイド(90)をエンドユーザのデータ処理デバイス(100)で起動するステップと、
エージェントとエンドユーザとの間のアシスタンスセッション(428)を開始するステップと
を具備することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記エンドユーザセッションの複製を取得するステップは、エンドユーザ表示手段上に現在表示されるエンドユーザセッションのページ(121)上にエンドユーザによって既に行われた全ての入力であって、エンドユーザソフトウェア(200、120)によって未だ処理されていない全ての入力(125)を複製するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
エンドユーザセッションの複製を取得するステップは、エンドユーザのデータ処理デバイス(100)からエージェントのアシスタンスを要求するステップを必要とし、アシスタンスを要求するステップは、
− エンドユーザ表示手段上に表示されるエンドユーザセッションのページ(121)に埋め込まれたヘルプ要求手段(20)を起動するステップと、
− 実行可能なリンクを要求し、エンドユーザのデータ処理デバイス(100)で前記実行可能なリンクを受信し、前記実行可能なリンクにアクセスするステップと
のうち1つのステップを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
通信を確立するステップは、エージェント表示手段上に表示されているものをエンドユーザ表示手段上に表示するために、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイド(430)とデスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイド(90)との間のトンネルを構成するステップを具備することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の方法。
【請求項5】
アシスタンスサービスアプリケーションは、エージェントのデータ処理デバイス(400)でクライアントサイド(70)とエンドユーザのデータ処理デバイス(100)からリモート位置にあるサーバサイド(300)とを有し、エージェントのデータ処理デバイス(400)とエンドユーザのデータ処理デバイス(100)とに対しネットワーク(170)を介して通信し、アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイド(300)は、
− アシスタンスの要求をエンドユーザのデータ処理デバイス(100)から受信するステップと、
− アシスタンス割り当ての要求をアシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイド(70)に送信するステップと、
− アシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイド(70)から割り当ての許可を受信するステップと、
− エージェント表示手段上に表示されているものをエンドユーザ表示手段上に表示するために、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイド(430)とデスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイド(90)との間の通信を確立するステップと
を実行することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の方法。
【請求項6】
通信を確立するステップは、
− エージェントのデータ処理デバイス(400)でトンネリングサーバ(440)を配置するステップと、
− デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイド(430)でトンネリングプロキシ(60)を配置するステップと、
− 前記トンネリングサーバ(440)と前記トンネリングプロキシ(60)とを接続するステップと
を実行することによって、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイド(430)とクライアントサイド(90)との間のトンネルを構成するステップを具備することを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項7】
アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイド(300)は、
− アシスタンスの要求を受信してからアシスタンス割り当ての要求を送信するまで、エンドユーザによって実行された全ての入力であって、未だ処理されず、または前記エンドユーザソフトウェアアプリケーション(200、120)に送信されていない全ての入力を取り出すステップと、
− 割り当ての許可を受信した後、エンドユーザによって実行された全ての入力であって、未だ処理されず、または前記エンドユーザソフトウェアアプリケーション(200、120)に送信されていないアシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイド(70)に送信するステップと
を実行することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイド(300)は、
− アシスタンスの要求を受信してからアシスタンス割り当ての要求を送信するまで、エンドユーザのセッションを固有に定義するコンテキスト識別子をアトリビュート(attribute)するステップと、
− 割り当ての許可を受信した後、エンドユーザのセッションを固有に定義するコンテキスト識別子をアシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイド(70)に送信するステップと
を実行するように構成されることを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載の方法。
【請求項9】
アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイド(300)は、
− アシスタンスの要求をエンドユーザのデータ処理デバイス(100)から受信した後、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイド(90)を埋め込むアプレットを備えたページをエンドユーザのデータ処理デバイス(100)に送信するステップ を実行するように構成されることを特徴とする請求項5〜8の何れか1項に記載の方法。
【請求項10】
アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイド(300)は、
− アシスタンスの要求をエンドユーザのデータ処理デバイス(100)から受信した後、エンドユーザセッションに関連するパスワードであって、ユーザのデータ処理デバイス(100)にエージェントのデータ処理デバイス(400)を接続するのに必要なパスワードをエンドユーザのデータ処理デバイス(100)に送信するステップ
を実行するように構成されることを特徴とする請求項5〜9の何れか1項に記載の方法。
【請求項11】
アシスタンスサービスアプリケーションは、エージェントのデータ処理デバイス(400)でクライアントサイド(70)とエンドユーザのデータ処理デバイス(100)からリモート位置にあるアシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイド(300)とを有し、エージェントのデータ処理デバイス(400)とエンドユーザのデータ処理デバイス(100)とに対しネットワーク(170)を介して通信し、アシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイド(70)は、
− アシスタンス割り当ての要求をアシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイド(300)から受信するステップと、
− アシスタンス割り当ての前記要求を許可または拒絶する手段をエージェントのデータ処理デバイス(400)に提供するステップと、
− エージェントがアシスタンス割り当ての前記要求を許可する場合、エージェント表示手段上に表示されているものをエンドユーザ表示手段上に表示するために、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイド(90)とデスクトップ共有アプリケーションのサーバサイド(430)との間の通信を確立するステップと
を実行することを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記エンドユーザソフトウェアアプリケーション(200)は、エンドユーザのデータ処理デバイス(100)からリモート位置にあるソフトウェアアプリケーションサーバ(150)上で動作されることを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記エンドユーザソフトウェアアプリケーション(200)および前記エージェントソフトウェアアプリケーション(20)は、同じソフトウェアアプリケーション(200)であることを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記エンドユーザソフトウェアアプリケーション(200)は、ウェブサーバ(150)から動作するウェブベースアプリケーションであることを特徴とする請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイド(300)はまた、前記ソフトウェアアプリケーションサーバ(150)上で動作されることを特徴とする請求項12〜14の何れか1項に記載の方法。
【請求項16】
アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイド(300)とエンドユーザソフトウェアアプリケーション(200)とは、異なるサーバ上で動作されることを特徴とする請求項12または14に記載の方法。
【請求項17】
前記エンドユーザソフトウェアアプリケーション(120)は、エンドユーザのデータ処理デバイス(100)上で動作され、エージェントソフトウェアアプリケーション(450)は、エージェントのデータ処理デバイス(400)上で動作されることを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記エンドユーザソフトウェアアプリケーション(120)は、エンドユーザのデータ処理デバイス(100)上で動作され、エンドユーザのデータ処理デバイス(100)は、コンテキストデータベース(160)を格納する手段を具備し、前記エンドユーザソフトウェアアプリケーション(120)は、コンテキストデータベース(160)にリンクされ、コンテキストデータベース(160)でエンドユーザによって開始されたアクションを記録するように機能的であることを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載の方法。
【請求項19】
請求項1〜18の何れか1項に記載の方法を少なくとも1つのコンピュータに動作させるコンピュータ読取可能なコード手段を具備することを特徴とする、非一時的なコンピュータ読取可能な格納媒体上に格納されるコンピュータプログラム。
【請求項20】
クライアント/サーバモードで動作するアシスタンスセンターのエージェント(400)からのアシスタンスをエンドユーザソフトウェアアプリケーション(200、120)のエンドユーザに提供するためのシステムであって、エンドユーザソフトウェアアプリケーション(200、120)は、エンドユーザがエンドユーザセッションを確立できるようにし、エンドユーザ表示手段に関連するエンドユーザのデータ処理デバイス(100)と、エージェント表示手段に関連するエージェントのデータ処理デバイス(400)と、サーバサイド(430)およびクライアントサイド(90)を含むデスクトップ共有アプリケーションと、前記エンドユーザソフトウェアアプリケーション(200、120)、エンドユーザのデータ処理デバイス(100)、およびエージェントのデータ処理デバイス(400)間の通信を可能にするよう構成されたネットワーク(170)とを具備し、
デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイド(430)は、エージェントのデータ処理デバイス(400)にインストールされ、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドは、エンドユーザのデータ処理デバイス(100)にインストールされ、前記システムは、
− エンドユーザによって開始されたアクションを記録するように構成されるコンテキストデータベース(160)を含むデータ格納手段であって、前記アクションは、エンドユーザセッションを特徴付ける、データ格納手段と、
− アシスタンスサービスアプリケーションを動作するように構成される少なくとも1つのプロセッサと、を具備し、アシスタンスサービスアプリケーションは、
− 前記アクションに基づきエージェントソフトウェアアプリケーション(200、450)を動作することによって前記エンドユーザセッションの複製を取得し、
− 前記複製をエージェントのデータ処理デバイス(400)の表示手段に提供し、
− エージェント表示手段上に表示されているものをエンドユーザ表示手段上で見ることができるように、ネットワーク(170)を介してエージェントのデータ処理デバイス(400)とエンドユーザのデータ処理デバイス(100)との間の通信を確立し、故にアシスタンスセッションを開始する
ように配置されることを特徴とするシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、洗練されたソフトウェアアプリケーションのエンドユーザにアシスタンスを提供するヘルプデスクおよび他のコールセンターに関する。より具体的に、エンドユーザとアシスタンスセンターのエージェントとの間の効率的な双方向通信チャンネルを可能にしながら、エンドユーザのPCでソフトウェアの任意の面倒または複雑なインストールを必要としないアシスタンスを提供する方法を説明する。
【背景技術】
【0002】
近年のオンラインコマーシャルアプリケーションの拡散は、サービスおよび商品の多様なプロバイダによる高度にインタラクティブかつ洗練されたソフトウェアアプリケーションの展開を引起している。インターネットのクライアント/サーバモデルに基づき、アプリケーションは、リモートサーバ上で動作され、ブラウザまたはナビゲータとして知られるいくつかの自由に利用可能なクライアントソフトウェアアプリケーションのうち任意の1つを動作するパーソナルコンピュータ(PC)等のカスタマーのデータ処理デバイスからリモートサーバに接続するカスタマーによってアクセスされる。これらのサーバはまた、アプリケーションサーバによって本願において指定される。世界中からアクセスされうる、無数のサーバおよびその数えきれないエンドユーザは、インターネットとして広く言及されるものを形成する相互接続されたプライベートおよびパブリックネットワークの混合を介して接続を確立するワールドワイドウェブ、即ち単なるウェブを構成する。
【0003】
図1aに示す通り、このコンピューティングおよびネットワーキング環境において、カスタマーは単にPC100から、サーバで動作されてカスタマーがサービスを得ようとしている任意の特定のソフトウェアアプリケーションへのアクセスを有するために、ウェブサイトを実装するリモートサーバ150に接続する必要がある。そのようなウェブサイトは例えば、トラベルサービスプロバイダおよびエアラインカンパニーによって設定され、旅行者が旅行代理店を訪問する必要なく、オンラインで飛行機旅行を予約およびその支払いができる。
【0004】
従来のウェブサイトは、使用が単純であり、時々更新されうる静的情報を提供する一組のページに対する単なる相談に多くの場合限定されていた一方、洗練されたインタラクティブウェブサイトは、上記トラベルサービスプロバイダ等の、商品およびサービスを販売する商業組織によって主に、その後開発されてきた。また、全ての種類の機関および政府は、ウェブサイトを設定し、例えばオンラインによる支払いと共に納税申告書の電子入力を含む複雑な管理タスクを完了できるようにしている。
【0005】
そのようなインタラクティブウェブサイトによって現在扱われるタスクの複雑性により、カスタマー、および一般にはこれらソフトウェアアプリケーションのエンドユーザが、サーバとクライアントアプリケーションとの間で全ての必要な電子トランザクションを問題なく完了させるために問題を経験することが多い。全ての種類の問題は潜在的に、例えばエンドユーザが、アプリケーションによって戻された電子フォームの全てのフィールドへ適切に入力できないために直面する。例えば、エンドユーザは、回答がフォーマットされなければならない正確なフォームが何なのかを知らないことがあり、またはどのような情報が提供されるべきか理解できない。また、多数の非互換性は潜在的に、サーバアプリケーションとクライアントソフトウェアバージョンとの間に存在することがあり、あるタスクの完了を困難にし、ウェブサイトの一時的ユーザは、一人で解決できないことがある。また、多数のコマーシャルアプリケーションは、クライアントインタフェースの使用を簡単かつ単純に維持するために、提供しているサービスまたは配信している商品に対する全ての可能なオプションを意図的に実装しない。
【0006】
ウェブアプリケーションだけでなく、ローカルで動作されているがリモート位置のサーバ上にはないソフトウェアアプリケーションで問題が生じることもある。実際、ローカルで動作するソフトウェアアプリケーションのユーザはまた、ソフトウェアアプリケーションをインストールまたは動作させる時に困難に直面することがある。
【0007】
結果として、ウェブサイトを設定し、またはローカルで動作するソフトウェアを開発するいくつかの組織は、エンドユーザが問題に直面した時にアシスタンスを要求するための手段を提供し、ユーザインタフェースに埋め込まれないカスタマー要求を扱う。これはほとんどの場合、ヘルプデスクまたはコールセンターの形式をとり、エンドユーザは、これらのウェブサイトのエンドユーザおよびオンラインカスタマーがフィールドで直面した問題のほとんどを扱うのに十分なレベルの専門知識を有する利用可能なエージェントのグループのうち任意の1人からアシスタンスを得るために電話する必要がある。
【0008】
大規模な商業的および機関的組織によって特に導入される現代のヘルプデスクは、受信する電話の扱いを促進するために、かなり洗練されたツールを使用する。使用においてかなり効率的な手法は、電話を開始したエンドユーザまたはカスタマーのPC上で表示されるものを、最終的にヘルプデスクエージェントの有する端末上で見られるようにすることである。エージェントは次いで、アプリケーションサーバのエンドユーザによって開かれたセッションにおける問題をもたらすのが何なのかをより迅速に理解することができる。
【0009】
1つまたは複数のサードパーティコンピュータにリモートコンピュータデスクトップを表示させるツールは実際、ヘルプデスクおよびリモートアシスタンスの分野に限定されない多くのエリアで広く積極的に使用されている。バーチャルネットワークコンピューティングを表すVNCは、デスクトップ共有に広く使用されるグラフィカルツールのようなものである。どんな場合でも、それは、プログラムを使用して1つのコンピュータデスクトップをインターネット上のどこかにあるもう1つのコンピュータデスクトップ上で見てインタラクティブ通信可能にするリモートコントロールソフトウェアである。しかし、図1bに示す通り、ソフトウェアの重要でない部分のVNCビューアーは、エージェントのコンピュータ400上にある一方、VNCサーバソフトウェアコンポーネントは、見るべきコンピュータ100、即ちヘルプを要求したエンドユーザまたはカスタマーのコンピュータのうち1つの上にインストールされなければならない。故に、VNCがデスクトップをリモート表示するのにかなり効率的である場合、このタイプのアシスタンスの利点を得られるようにするために、エンドユーザが自分のコンピュータ上にVNCサーバソフトウェアを先ずインストールしておかなければならないことを意味する。VNCサーバの機能に類似した機能を有するコンポーネントは、デスクトップ共有アプリケーションのサーバによってアプリケーションで指定される。
【0010】
既存の解決策で生じる問題は、VNCサーバが潜在的に、特定のカスタマー環境で動作し、かつ、接続しているネットワークからの多数の攻撃対象である間に安全が保たれるように構成されていない限り、カスタマーウェブクライアントアプリケーションを保護するように基本的に設けられるカスタマーファイアウォール110の後ろでリスクにさらされることである。未だ、全てのPCユーザがコンピュータに詳しくはなく、エンドユーザのコンピュータのセキュリティに関して既存の解決策が多くの場合リスクになる。
【0011】
従って、エンドユーザのコンピュータセキュリティを高める必要なく、または複雑な構成を予め必要とせずに、ヘルプを提供する解決策の必要性がある。
【0012】
本発明のさらなる目的、特徴および利点は、添付図面を参照して以下の説明の検証により当業者にとって明らかになる。任意の追加の利点は、本明細書中に組込まれることが意図される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
1つの実施形態によると、本発明は、エンドユーザ表示手段に関連するエンドユーザのデータ処理デバイスと、エンドユーザがエンドユーザセッションを確立できるようにするエンドユーザソフトウェアアプリケーションと、エージェント表示手段に関連するエージェントのデータ処理デバイス(PC)との間の通信を可能にする、クライアント/サーバモードで動作するネットワーク上でアシスタンスセンターのエージェントからアシスタンスをエンドユーザソフトウェアアプリケーションのエンドユーザに提供する方法を説明する。方法は、少なくとも1つのデータプロセッサで実行される
− エージェントのデータ処理デバイスにデスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドをインストールするステップと、
− 好ましくはエンドユーザソフトウェアアプリケーションにリンクされるコンテキストデータベースをデータ格納手段に格納するステップであって、コンテキストデータベースは、エンドユーザによって開始されたアクションを記録し、アクションは、エンドユーザセッションを特徴とする、格納するステップと、
− エージェントソフトウェアアプリケーションを動作することによって、および前記アクションに基づき前記エンドユーザセッションの複製を取得することによって、エージェントのデータ処理デバイスでエンドユーザセッションの複製としても言及されるクローン(clone)を得るステップと、
− エンドユーザセッションのクローンをエージェント表示手段上で表示するステップと、
− ネットワークを介してエージェントのデータ処理デバイスとエンドユーザのデータ処理デバイスとの間の通信を確立するステップと、
− エージェント表示手段上に表示されるものをエンドユーザ表示手段上で見られるようにするため、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドをエンドユーザのデータ処理デバイスで起動するステップと、
− エージェントとエンドユーザとの間のアシスタンスセッションを開始するステップと、を含む。
【0014】
故に、本発明は、リモート位置にあるエージェントと通信する一方、エンドユーザが自分のコンピュータ上でVNCサーバをインストールする必要がないという解決策を提供する。エンドユーザのコンピュータのセキュリティは故に、アシスタンスを可能にする一方で低減されない。
【0015】
従って、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドをエンドユーザのデータ処理デバイスでインストールすることは、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドをインストールするよりも簡単に扱われることができる。未だ、既存の解決策では、VNCまたは任意の等しいツールの効率性は、面倒なソフトウェアアプリケーション、即ちVNCサーバサイドをカスタマーのPC上に先ずインストールする必要があるために著しく損なわれる。実際、全てのPCユーザがコンピュータに詳しくはなく、多くの場合、普段明らかに必要のない任意の新たなソフトウェアをインストールしたがらない。
【0016】
従って、本発明は、クライアントインストールに関して面倒な修正アーキテクチャまたはプリインストールを必要とせずに、ホットラインサポートをエンドユーザに提供することを可能にする。
【0017】
エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、エンドユーザのデータ処理デバイス上でローカルに動作されるソフトウェアアプリケーションでもよい。エンドユーザソフトウェアアプリケーションはまた、ウェブサーバ等のリモート位置にあるプロセッサによって動作されるオンラインソフトウェアアプリケーションでもよい。通常、エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、輸送サービスのオンライン予約または指定を可能にするオンラインソフトウェアでもよい。
【0018】
本発明では、エンドユーザセッションは、エンドユーザがエンドユーザソフトウェアアプリケーションを使用するセッションである。エンドユーザソフトウェアアプリケーションがローカルで動作され、即ちエンドユーザのデータ処理デバイスによって動作されることができ、またはリモートで動作され、通常リモート位置にあるサーバによって動作されるので、用語「セッション」は、パブリックまたはプライベートネットワーク上のセッションと同じローカル作業セッションを具体化する。
【0019】
本発明では、エンドユーザのデータ処理手段とエージェントのデータ処理手段とは例えば、各々パーソナルコンピュータ(PC)、スマートフォン、個人用デジタル補助装置(PDA)等でもよい。
【0020】
本発明のもう1つの利点は、既存のアシスタンス解決策によって達成できるものよりも簡単かつ効率的にユーザをヘルプし、通知する方法を提供する点にある。
【0021】
実際、既存の解決策は、ユーザ画面上に表示されるものをヘルプデスクエージェントが見られるようにするが、全ては、サポートされたウェブサイトまたはローカルエンドユーザソフトウェアアプリケーションにより開始されたトランザクションを問題なく完了することをヘルプデスクエージェントが望んで、エンドユーザに対し電話を介して口頭で説明される必要がある。故に、既存のヘルプデスクによって提供されるこの部分のアシスタンスは未だ、あまり効率的ではない。ユーザの画面上に表示されているものをエージェントが見ることを可能にすることにより、本発明は、ヘルプデスクアシスタンスの効率性をかなり高める。
【0022】
好ましくは、本発明による方法は、以下の任意の特徴のうち少なくとも1つを含む。
− エンドユーザセッションのクローンを得ることは、エンドユーザのデータ処理デバイス上で表示されるページまたはインタフェースを識別することを含む。ページまたはインタフェースは、エンドユーザによって行われた入力を含むかまたは含まなくてもよい。好ましくは、エンドユーザセッションのクローンを得ることは、エンドユーザ表示手段上に現在表示されるエンドユーザセッションのページ上にエンドユーザによって既にインプット(input)された全ての入力であって、かつエンドユーザソフトウェアアプリケーションによって未だ処理されていない全ての入力を複製することを含む。故に、エンドユーザによって開始され、エンドユーザセッションを特徴とするアクションはまた、エンドユーザソフトウェアアプリケーションによって既に処理された、インプット(input)とも呼ばれる入力と、エンドユーザソフトウェアアプリケーションによって未だ処理されていない入力とを含む。
【0023】
− 本願では、エンドユーザセッションを複製すること、またはエンドユーザセッションのクローンを得ることは、エンドユーザのデータ処理手段の表示手段上に現在表示されるページが複製されることを意味する。故に、必要に応じて、先のページ上で行われた、現在表示されるページを取得するために必須の全てのアクションは、エンドユーザセッションを複製するために、記録されたコンテキストに基づき再生される。好ましい非限定的な実施形態では、エンドユーザによって既に行われているが未だに処理されていない入力でも複製される。
【0024】
− アシスタンスセッションは、エンドユーザ表示手段上に表示されるように、エージェントのデータ処理デバイスにおいて電子形式で利用可能な各種ファイル、ドキュメント、およびビデオを開くことを含む。これは、エンドユーザのデータ処理デバイス上でこれらのファイルを開くために、任意の特定のアプリケーションのインストールを必要としないことができる。
【0025】
− エンドユーザセッションのクローンを得ることは、エンドユーザデータ処理デバイスからエージェントのアシスタンスを要求することを必要とする。第1の実施形態によると、アシスタンスの要求は、エンドユーザ表示手段上に表示されるエンドユーザセッションのページに埋め込まれたヘルプ要求手段を起動することを含む。第2の実施形態によると、アシスタンスを要求することは、実行可能なリンクを要求すること、エンドユーザデータ処理デバイスで前記実行可能なリンクを受信すること、および前記実行可能なリンクにアクセスすることを含む。前記実行可能なリンクは通常、URLリンクである。好ましくは、実行可能なリンクを要求することは、エージェントに電話をかけること、またはメッセージを送信することを意味する。
【0026】
− 好ましくは、通信を確立するステップは、エージェント表示手段上に表示されるものをエンドユーザのディスプレイ手段上に表示するために、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドとデスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドとの間のトンネルを構成することを含む。
【0027】
− アシスタンスサービスアプリケーションは、エージェントのデータ処理デバイスのクライアントサイドとエンドユーザのデータ処理デバイスからリモート位置にあるサーバサイドとを有し、エージェントのデータ処理デバイスおよびエンドユーザのデータ処理デバイスに対してネットワークを介して通信する。アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドは、
− アシスタンスの要求をエンドユーザのデータ処理デバイスから受信するステップと、
− アシスタンス割り当て(assistance assignment)の要求をアシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイドに送信するステップと、
− アシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイドから割り当ての許可を受信するステップと、
− エージェント表示手段上に表示されるものをエンドユーザ表示手段上に表示するために、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドとデスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドとの間の通信を確立するステップと、を実行する。
【0028】
− 通信を確立するステップは、
− エージェントのデータ処理デバイスでトンネリングサーバを配置するステップと、
− デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドでトンネリングプロキシを配置するステップと、
− 前記トンネリングサーバと前記トンネリングプロキシとを接続するステップと、を実行することによって、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドとクライアントサイドとの間のトンネルを構成することを含む。
【0029】
− 好ましくは、アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドは、エージェントのデータ処理デバイスがエンドユーザのデータ処理デバイスと通信する準備が整っていることを示す通知を、アシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイドから受信する。
【0030】
− アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドは、
− アシスタンスの要求を受信してからアシスタンス割り当ての要求を送信するまで、エンドユーザによって実行された、未だ処理またはエンドユーザソフトウェアアプリケーションへ送信されていない全ての入力を取り出すステップと、
− 割り当ての許可を受信した後、エンドユーザによって実行された、未だ処理またはエンドユーザソフトウェアアプリケーションへ送信されていない全ての入力をアシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイドに送信するステップと、を実行するように構成される。
【0031】
− 前記全ての入力またはインプットは、クエリストリングで収集され、アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドは、アシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイドにクエリストリングを送信する。
【0032】
− アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドは、アシスタンスの要求を受信してからアシスタンス割り当ての要求を送信するまで、エンドユーザのセッションを固有に定義するコンテキスト識別子をアトリビュート(attribute)するステップと、割り当ての許可を受信した後、エンドユーザのセッションを固有に定義するコンテキスト識別子をアシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイドに送信するステップとを実行するように構成される。
【0033】
− アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドは、アシスタンスの要求をエンドユーザのデータ処理デバイスから受信した後、待ちページをエンドユーザのデータ処理デバイスに送信するステップを実行するように構成される。
【0034】
− アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドは、アシスタンスの要求をエンドユーザのデータ処理デバイスから受信した後、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドを埋め込むアプレットを備えたページをエンドユーザのデータ処理デバイスに送信するステップを実行するように構成される。実行時、アプレットは、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドを読み込む。故に、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドのみが、エージェントのデータ処理デバイスにある。煩わしい、または面倒なアプリケーションは、エンドユーザによってインストールまたはプリインストールされる必要がない。
【0035】
− アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドは、アシスタンスの要求をエンドユーザのデータ処理デバイスから受信した後、エンドユーザセッションに関連し、エージェントのデータ処理デバイスに接続するのに必要なパスワードを、エンドユーザのデータ処理デバイスに送信するステップを実行するように構成される。パスワードは、アシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイドから受信される。有利な点として、前記パスワードは、新たなアシスタンス要求毎にランダムに変更される。
【0036】
− 全ての入力を複製するステップは、一度実行されると、エンドユーザ表示手段上に現在表示されるエンドユーザセッションのページ上でエンドユーザによって既に行われた全ての入力であって、エンドユーザソフトウェアアプリケーションによって未だ処理されていない全ての入力を収集するように配置される、実行可能なアプレットをエンドユーザに提供することを含む。
【0037】
− アシスタンスサービスアプリケーションは、エージェントのデータ処理デバイスでクライアントサイドとエンドユーザのデータ処理デバイスからリモート位置にあるサーバサイドとを有し、エージェントのデータ処理デバイスとエンドユーザのデータ処理デバイスとに対しネットワークを介して通信する。アシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイドは、
− アシスタンス割り当ての要求をアシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドから受信するステップと、
− アシスタンス割り当ての前記要求を許可または拒絶するための手段をエージェントに提供するステップと、
− エージェントがアシスタンス割り当ての前記要求を許可した場合、エージェント表示手段上に表示されるものをエンドユーザ表示手段上に表示するために、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドとデスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドとの間の通信を確立するステップと、を実行する。
【0038】
− 通信を確立するステップは、エージェント表示手段上に表示されるものをエンドユーザ表示手段上に表示するために、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドとデスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドとの間のトンネルを構成することを含む。
【0039】
− トンネルを構成するステップは、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドにおけるトンネリングプロキシにエージェントのデータ処理デバイスのトンネリングサーバを接続することを含む。
【0040】
第1の実施形態によると、本発明はまた、以下の任意の特徴のうち任意の1つを含むことができる。
− エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、エンドユーザのデータ処理デバイスからリモート位置にあるソフトウェアアプリケーションサーバ上で動作される。
【0041】
− エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、ウェブサーバから動作するウェブベースのアプリケーションである。故に、エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、オンラインソフトウェアアプリケーションである。好ましくは、エンドユーザのデータ処理デバイスは、ウェブブラウザを介してウェブサーバにアクセスする。
【0042】
− 例示的な実施形態によると、エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、例えばトラベルサービスプロバイダによって操作されるウェブサーバから動作するウェブベースのトラベルアプリケーションであり、エンドユーザは、ウェブブラウザがインストールされたデータ処理デバイスを介してトラベルサービスに関する情報を予約、購入、または取得するためにウェブサーバにアクセスするカスタマーである。
【0043】
− 実施形態によると、ソフトウェアアプリケーションサーバはまた、アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドである。より具体的に、ソフトウェアアプリケーションサーバとアシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドとは、同じマシン上で動作される。代替の実施形態によると、ソフトウェアアプリケーションサーバとアシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドとは、異なる(distinct)サーバである。好ましくは、ソフトウェアアプリケーションサーバとアシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドとは、遠隔に位置する。通常、それらは、異なるエンティティによって動作される。例えば、ソフトウェアアプリケーションサーバは、作業、レジャー活動、トラベル、および観光旅行のためにトラベルサービスのプロバイダまたは任意のデスクトップソフトウェアアプリケーションのプロバイダによって操作され、アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドは、ソフトウェアアシスタンスを提供する企業によって操作される。
【0044】
− 前記ソフトウェアアプリケーションサーバは、コンテキストデータベースにリンクされる。
【0045】
− エンドユーザのデータ処理デバイスから、またはエージェントのデータ処理デバイスからエンドユーザソフトウェアアプリケーションを動作するためのネットワークは、エンドユーザとエージェントとの間の通信を確立するためのネットワークと同じであるのが好ましい。もう1つの実施形態では、エンドユーザのデータ処理デバイスから、またはエージェントのデータ処理デバイスからエンドユーザソフトウェアアプリケーションを動作するためのネットワークは、エンドユーザとエージェントとの間の通信を確立するためのものとは異なる。
【0046】
第2の実施形態によると、本発明は、以下の任意の特徴のうち任意の1つをさらに含むことができる。
− エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、エンドユーザのデータ処理デバイス上で動作される。エンドユーザのデータ処理デバイスは、コンテキストデータベースを格納するための格納手段を含む。エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、コンテキストデータベースにリンクされる。
【0047】
− エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、エンドユーザによって開始されるアクションをコンテキストデータベースに記録するように機能的(instrumented)である。従って、エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、ローカルに、即ちエンドユーザの処理デバイスでエンドユーザセッションのコンテキストを記録するように構成される。
【0048】
− 通常、エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、デスクトップアプリケーションである。
【0049】
− エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、コンテキストデータベースに未だ記録されていない全ての入力をアシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイドに送信するように機能的である。
【0050】
− デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドは、エンドユーザセッションのコンテキストを取り出すことができる。故に、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドは、エージェントの処理デバイスで、および前記コンテキストに基づき、エンドユーザソフトウェアアプリケーションを動作することができる。従って、エンドユーザセッションは、エージェントの処理デバイスで複製できる。
【0051】
本発明はまた、以下の任意の特徴のうち任意の1つを含むことができる。
− 特定の実施形態では、エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、グラフィックソフトウェアツール一式または任意のオフィスソフトウェアツール一式である。それは、PCオペレーティングシステム、即ち例えばWindows(登録商標)の制御下で動作できる。
【0052】
− 特定の実施形態では、前記エンドユーザセッションの複製を取得するために動作されるエージェントソフトウェアアプリケーションは、エンドユーザソフトウェアアプリケーションのものと同じソフトウェアアプリケーションである。これは、エージェントソフトウェアアプリケーションおよびエンドユーザソフトウェアアプリケーションがソフトウェアの同じ部分であることを意味する。それは、単一のマシンから、または単一のマシンプールから動作されてもよい。もう1つの実施形態では、前記エンドユーザセッションの複製を取得するために動作されるエージェントソフトウェアアプリケーションは、エンドユーザソフトウェアアプリケーションとは異なる。その後者の場合、エージェントソフトウェアアプリケーションは、以下の何れかでありうる。
【0053】
− エンドユーザソフトウェアアプリケーションのコピーである。その場合、エンドユーザソフトウェアアプリケーションおよびエージェントソフトウェアアプリケーションは、ソフトウェアの2つの部分である。それらは、2つの異なるマシンから動作されるのが好ましい。
【0054】
− エージェントソフトウェアアプリケーションは、少なくともエンドユーザソフトウェアアプリケーションの機能性を有する一方で異なる。好ましくは、エンドユーザソフトウェアアプリケーションで利用可能な全てのアクションは、エージェントソフトウェアアプリケーションで利用可能である。エンドユーザソフトウェアアプリケーションおよびエージェントソフトウェアプリケーションは、ソフトウェアアプリケーションの2つのバージョンにすることができ、第1のバージョンは、エンドユーザ専用であり、第2のバージョンは、エージェント専用である。
【0055】
− カスタマーはここでは、洗練されたウェブアプリケーションを使用していると考えられ、即ちウェブサイトからサーバサイドとクライアントサイドとの間における高レベルのインタラクションが考えられ、一般にフォームが満たされる必要がある。好ましくは、エンドユーザソフトウェアアプリケーションにより、商品またはサービスを予約または購入すること、納税申告等の経営上の申告を満たすこと、情報の要求を満たすこと、のアクションのうち少なくとも1つを可能にする。エンドユーザソフトウェアアプリケーションはまた、トラベルおよび観光産業に関することができる。次いで、エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、トラベルプロダクトに関する商品またはサービスの予約または購入、チェックイン処理、チケット予約、チケット又は予約の修正等を可能にする。エンドユーザソフトウェアアプリケーションはまた、作業またはエンターテイメント専用のローカルアプリケーションでもよい。次いで、エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、計算、描画、タイピング、ゲームプレイ等を可能にする。
【0056】
もう1つの実施形態では、本発明は、非一時的なコンピュータ読取可能な記録媒体上に格納されたコンピュータプログラム製品を提供し、少なくとも1つのコンピュータに上記特徴の任意の1つによる方法を操作させるように適合されたコンピュータ読取可能なコード手段を含む。
【0057】
もう1つの実施形態によると、本発明は、エージェント表示手段に関するエージェントのデータ処理デバイスとエンドユーザ表示手段に関するエンドユーザのデータ処理デバイスとの間の通信を可能にする、クライアント/サーバモードで動作するネットワーク上でアシスタンスセンターのエージェントからのアシスタンスをエンドユーザソフトウェアアプリケーションのエンドユーザに提供する方法に関し、エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、エンドユーザがエンドユーザセッションを確立できるようにし、前記方法は、少なくとも1つのデータプロセッサで実行される
− エンドユーザによって開始されたアクションを記録するコンテキストデータベースをデータ格納手段に格納するステップであって、前記アクションは、エンドユーザセッションを特徴とする、格納するステップと、
− 前記アクションに基づきエージェントソフトウェアアプリケーションを動作することによって前記エンドユーザセッションの複製を取得し、前記複製をエージェントのデータ処理デバイスの表示手段に提供するステップと、
− ネットワークを介してエージェントのデータ処理デバイスとエンドユーザのデータ処理デバイスとの間の通信を確立するステップと、
− エージェント表示手段上に表示されるものをエンドユーザ表示手段上で見られるように、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドをエージェントのデータ処理デバイスで起動するステップと
を含むことを特徴とする。
【0058】
もう1つの実施形態によると、本発明は、非一時的なコンピュータ読取可能な格納媒体上に格納されたコンピュータプログラム製品を提供し、少なくとも1つのコンピュータに上記方法を操作させるために適合されたコンピュータ読取可能なコード手段を含む。
【0059】
もう1つの実施形態によると、本発明は、エンドユーザソフトウェアアプリケーションとエージェント表示手段に関連するエージェントのデータ処理デバイス(PC)とエンドユーザ表示手段に関連するエンドユーザのデータ処理デバイスとの間の通信を可能にする、クライアント/サーバモードで動作するネットワーク上でアシスタンスセンターのエージェントからエンドユーザソフトウェアアプリケーションのエンドユーザにアシスタンスを提供する方法に関し、前記方法は、少なくとも1つのデータプロセッサで実行される
− エンドユーザによって開始された、エンドユーザセッションを特徴とするアクションを記録するコンテキストデータベースをデータ格納手段に格納するステップと、
− エンドユーザセッションの複製をエージェントのデータ処理デバイスに提供するステップであって、前記複製は、前記アクションに基づく、提供するステップと、
− ネットワークを介してエージェントのデータ処理デバイスとエンドユーザのデータ処理デバイスとの間の通信を確立するステップと、
− エージェント表示手段上で表示されるものをエンドユーザ表示手段上で見られるように、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドをエンドユーザのデータ処理デバイスで起動するステップと、
− エージェントとエンドユーザとの間のアシスタンスセッションを開始するステップと
を含むことを特徴とする。
【0060】
もう1つの実施形態によると、本発明は、非一時的なコンピュータ読取可能な格納媒体上に格納されたコンピュータプログラム製品を提供し、少なくとも1つのコンピュータに上記方法を操作させるように適合されたコンピュータ読取可能なコード手段を含む。
【0061】
もう1つの実施形態によると、本発明は、エンドユーザソフトウェアアプリケーションとエージェント表示手段に関連するデータ処理デバイス(PC)とエンドユーザ表示手段に関連するエンドユーザのデータ処理デバイスとの間の通信を可能にする、クライアント/サーバモードで動作するネットワーク上でアシスタンスセンターのエージェントからエンドユーザソフトウェアアプリケーションのエンドユーザにアシスタンスを提供する方法に関し、前記方法は、少なくとも1つのデータプロセッサで実行される
− エンドユーザによって開始されたアクションをエンドユーザのデータ処理デバイスから受信するステップであって、前記アクションは、エンドユーザセッションを特徴とする、受信するステップと、
− エンドユーザによって開始されたアクションを記録するコンテキストデータベースをデータ格納手段に格納するステップと、
− エンドユーザセッションの複製をエージェントのデータ処理デバイスに提供するステップであって、前記複製は、前記アクションに基づく、提供するステップと
を含むことを特徴とする。
【0062】
好ましくは、前記方法はさらに、
− ネットワークを介してエージェントのデータ処理デバイスとエンドユーザのデータ処理デバイスとの間の通信を確立するステップと、
− エージェント表示手段上に表示されるものをエンドユーザ表示手段上で見られるように、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドをエンドユーザのデータ処理デバイスで起動するステップであって、故にエージェントとエンドユーザとの間のアシスタンスセッションを開始できるようにする、起動するステップと
を含む。
【0063】
実施形態によると、この方法は、エンドユーザのデータ処理デバイスからリモート位置にあるサーバで実行される。サーバとエンドユーザのデータ処理デバイスとは、インターネット等のネットワークを介して通信する。
【0064】
もう1つの実施形態によると、エンドユーザによって開始されるアクションを格納するステップは少なくとも、エンドユーザのデータ処理デバイス上で、場合によってはエンドユーザソフトウェアアプリケーションによって実行される。
【0065】
もう1つの実施形態によると、本発明は、非一時的なコンピュータ読取可能な格納媒体上に格納されたコンピュータプログラム製品を提供し、少なくとも1つのコンピュータに上記方法を操作させるように適合されたコンピュータ読取可能なコード手段を含む。
【0066】
もう1つの実施形態によると、本発明は、エンドユーザソフトウェアアプリケーションとエージェント表示手段に関連するエージェントのデータ処理デバイス(PC)とエンドユーザ表示手段に関連するエンドユーザのデータ処理デバイスとの間の通信を可能にする、クライアント/サーバモードで動作するネットワーク上でアシスタンスセンターのエージェントからエンドユーザソフトウェアアプリケーションのエンドユーザにアシスタンスを提供する方法に関し、前記方法は、少なくとも1つのデータプロセッサで実行される
− エンドユーザによって開始され、エンドユーザセッションを特徴とするアクションを受信するステップと、
− 前記アクションに基づき、エージェントソフトウェアアプリケーションを動作することによって、および前記エンドユーザセッションの複製を取得することによって、エージェントのデータ処理デバイスでエンドユーザセッションの、複製としても言及されるクローンを得るステップと、
− エンドユーザセッションのクローンをエージェント表示手段上に表示するステップと、
− ネットワークを介してエージェントのデータ処理デバイスとエンドユーザのデータ処理デバイスとの間の通信を確立するステップと、
− エージェント表示手段上に表示されるものをエンドユーザ表示手段に送信するステップであって、故にエージェントとエンドユーザとの間のアシスタンスセッションを開始できるようにする、送信するステップと
を含むことを特徴とする。
【0067】
もう1つの実施形態によると、本発明は、非一時的なコンピュータ読取可能な格納媒体上に格納されたコンピュータプログラム製品を提供し、少なくとも1つのコンピュータに上記特徴のうち任意の1つによる方法を操作させるように適合されたコンピュータ読取可能なコード手段を含む。
【0068】
もう1つの実施形態によると、本発明は、エンドユーザソフトウェアアプリケーションとエンドユーザのデータ処理デバイスとエージェントのデータ処理デバイスとの間の通信を可能にするように構成されたサーバサイドとクライアントサイドとネットワークとを含む、エンドユーザ表示手段に関連するエンドユーザのデータ処理デバイスとエージェント表示手段に関連するエージェントのデータ処理デバイスとデスクトップ共有アプリケーションとを含む、クライアント/サーバモードで動作するアシスタンスセンターのエージェントからのアシスタンスをエンドユーザソフトウェアアプリケーションのエンドユーザに提供するためのシステムに関する。デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドは、エージェントのデータ処理デバイスにインストールされ、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドは、エンドユーザのデータ処理デバイスにインストールされる。本発明のシステムは、
− エンドユーザソフトウェアアプリケーションにリンクされるのが好ましく、エンドユーザによって開始された、エンドユーザセッションを特徴とするアクションを記録するように構成されたコンテキストデータベースを含むデータ格納手段と、
− アシスタンスサービスアプリケーションを動作するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、を含み、アシスタンスサービスアプリケーションは、
− 前記アクションに基づきエージェントソフトウェアアプリケーションを動作することにより、前記エンドユーザセッションの複製をエージェントのデータ処理デバイスに提供し、
− エンドユーザセッションの複製をエージェント表示手段上に表示し、
− エージェント表示手段上に表示されるものをエンドユーザ表示手段上で見られるように、ネットワークを介してエージェントのデータ処理デバイスとエンドユーザのデータ処理デバイスとの間の通信を確立し、それによりアシスタンスセッションを開始する
ように配置される。
【0069】
より具体的に、エンドユーザソフトウェアアプリケーションのエンドユーザによって開始された全てのトランザクションは、カスタマーPC上で専ら動作するに対してはローカルで、オンラインまたはウェブアプリケーションに対してはリモートで、コンテキストデータベースに記録される。機能的ページまたはインタフェースは、アプリケーションサーバから、またはローカルアプリケーションから各々エンドユーザに配信される。それらは各々、ヘルプ要求手段を含む。デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドは、エージェントのPCにインストールされる。エンドユーザがヘルプ要求手段を起動することによりアシスタンスを要求する時、現在の機能的ページまたはインタフェース上でエンドユーザによって既に行われた全ての入力は、アプリケーションサーバにアップロードされる。待ちページおよびクライアントのデスクトップ共有アプリケーションはまた、エンドユーザのPCにダウンロードされる。アシストされるべきエンドユーザは、利用可能なエージェントが割り当てられる。次いで、エージェントのPCは、エンドユーザによって既に行われた全ての入力を含む現在の機能的ページのクローンをアプリケーションサーバのコンテキストデータベースから得る。エージェントとエンドユーザとの間のセキュア通信トンネルは、パブリックネットワークを介して確立される。デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドは最終的に起動され、エンドユーザにエージェントのPCのデスクトップを見せて、エージェントとエンドユーザとの間のアシスタンスセッションを開始できるようにする。クライアントPC上に任意のソフトウェアをプリインストールしないで全てが行われる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
図1a図1aは、従来技術のアシスタンスセンターを示す。
図1b図1bは、従来技術のアシスタンスセンターを示す。
図2a図2aは、エンドユーザがエージェントのデスクトップを見ることができるようにする、本発明の実施形態に従って体系化されたアシスタンスセンターを示す。この図は、本発明の特定の実施形態を示すが限定的な実施形態を示すものではなく、エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、エンドユーザのコンピュータからリモート位置にあるサーバから動作される。
図2b図2bは、エンドユーザがアシスタンスを要求したページのクローンをエージェントが見ることができるようにする、本発明の実施形態に従って体系化されたアシスタンスセンターを示す。この図は、本発明の特定の実施形態を示すが限定的な実施形態を示すものではなく、エンドユーザソフトウェアアプリケーションは、エンドユーザのコンピュータからリモート位置にあるサーバから動作される。
図3a図3aは、本発明に従うシステムのコンポーネントを示し、アシスタンスは、ウェブサーバ等の、エンドユーザのコンピュータからリモート位置にあるサーバ上で動作するリモートアプリケーションに関してエンドユーザによって要求される。
図3b図3bは、本発明に従うシステムのコンポーネントを示し、アシスタンスは、エンドユーザのコンピュータ上で動作するローカルアプリケーションに関してエンドユーザによって要求される。
図4図4は、インスタントメッセージングウィンドウおよびウェブカメラウィンドウを含む、エンドユーザによって見られるエージェントのデスクトップの一例を示す。
図5図5は、ヘルプ要求手段を備える機能的ページの一例と、エージェントがエンドユーザをヘルプするタスクについて割り当てられる間に待ちページが表示される一例とを示す。
図6a図6aは、エンドユーザのコンピュータ上で動作するオンラインエンドユーザソフトウェアアプリケーションのエンドユーザをアシスタンスセンターのエージェントがヘルプする方法のステップ例を示す。
図6b図6bは、エンドユーザのコンピュータ上で動作する機能的なローカルエンドユーザソフトウェアアプリケーションのエンドユーザをアシスタンスセンターのエージェントがヘルプする方法のステップ例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0071】
本発明の以下の詳細な説明は、添付図面に言及し、全ての上記図における同じ番号は、同じ機能および要素に言及する。記載は、例示的な実施形態を含む一方、他の実施形態が可能であり、変更は、本発明の精神および範囲から逸脱しないで、説明された実施形態に対して行うことができる。
【0072】
図2aおよび2bは、本発明の具体的ではあるが限定的ではない実施形態によるヘルプデスクまたはカスタマーサポートセンターシステムの全体的な説明であり、エージェントは、エージェントがサポートしているエンドユーザソフトウェアアプリケーション200のエンドユーザおよびカスタマーにヘルプを提供することに取り組む。エンドユーザソフトウェアアプリケーション200は、エンドユーザの表示手段上にウェブページ121を表示するクライアントサイドおよびサーバサイドを有する。この実施形態では、エンドユーザソフトウェアアプリケーション200は、オンラインソフトウェアアプリケーションである。
【0073】
サポートされたリモートサーバアプリケーション150にアクセスしたエンドユーザまたはカスタマー100がエンドユーザソフトウェアアプリケーション200を使用するのに困難でない限り、あらゆる種類のオンラインアプリケーションを実装する他の正規のウェブサイトで生ずるものと比較して、クライアントサイド上で違いがないように見える。
【0074】
しかし、図2aに示す通り、本発明によるヘルプデスクまたはカスタマーサポートセンターによってサポートされるリモートサーバソフトウェアアプリケーションまたはウェブサイトに関して、違いは、コンテキストデータベース160が、サポートされたアプリケーションのエンドユーザまたはカスタマー100によって開かれる全てのセッションに対するバックグラウンド(background)において常に更新され続ける点にある。本発明では、これらのセッションはまた、エンドユーザセッションとして言及される。それ以外に、サーバサイドとクライアントサイドとの間の全てのトランザクションは、プライベートおよびパブリックネットワーク、即ちインターネット170の組合せを介して起こり、標準の保護がファイアウォール110、310、410という形式で一般に導入され、パブリックネットワークからの攻撃を防ぎ、トランザクションを安全かつセキュアに維持する、正規のトランザクションである。コンテキストデータベース160の役割は、全ての入力されたデータと共にエンドユーザソフトウェアアプリケーションのエンドユーザによって開かれるエンドユーザセッションを、必要な時に複製するために必要な全てを記録することである。次いで、コンテキストデータベース160は、同一の複製されたページに必要な時にいつでも到達できるようにするため、エンドユーザソフトウェアアプリケーション200のエンドユーザによって行われる全てのアクションを追跡する。これらのアクションは例えば、認証、履歴ページ、テキストボックスへの入力、ラジオボタン等に言及することができる。
【0075】
次いで、エンドユーザソフトウェアアプリケーション200のエンドユーザが困難に直面する場合、またはカスタマーがコマーシャルサイトを使用しながらサポートセンターからのヘルプを求める場合、エンドユーザおよびカスタマーには、アシスタンス要求手段が提供される。本発明のアプリケーションにより、これは、以下の説明でより検討される異なる方法で達成することができる。しかし、最終結果は、ヘルプデスクのエージェント400が、要求を開始したエンドユーザまたはカスタマーをヘルプすることに最終的に取り組む。
【0076】
その後、通信チャンネルは、バックグラウンドセクションにおいて検討したVNC等のデスクトップ共有アプリケーションを使用してエージェントとエンドユーザまたはカスタマーとの間に確立される。そのようなデスクトップ共有アプリケーションは、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドによって、およびデスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドによって、本発明において各々指定されるクライアントサイドおよびサーバサイドを含むことが分かる。しかし、図1bに示すVNCの標準の使用とは反対に、これは、デスクトップ共有アプリケーションのクライアントサイドであって、ここではエンドユーザのコンピュータ(PC)上で操作される必要があるビューアー部分である。VNCビューアーは、ソフトウェアの重要でない部分であり、任意の事前インストールを必要とせず、例えばブラウザによって実行可能なアプレットの形式でダウンロードすることができる。通常、そのようなアプレットは、エンドユーザまたはカスタマーのPC110によって動作されるウェブブラウザによってフェッチされる対応するウェブページに埋め込まれる。故に、これは、ヘルプデスクからのアシスタンスを要求する前に、エンドユーザまたはカスタマーのPCで任意の一部のソフトウェアのインストールを必要としないという、本発明の重要な目的を果たす。
【0077】
この通信チャンネルを介して、アシスタンスセッションは、エージェントとエンドユーザとの間で開始される。
【0078】
デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドは故に、エージェントのPC上にインストールされる。エージェントおよびヘルプデスクの専門家は、ファイアウォール410の後ろで安全に操作できるように、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドを構成するのに必要な技術レベルを有することが当然考えられる。反対に、エンドユーザまたはカスタマーは、ヘルプデスクエージェントからアシスタンスを要求する必要がある場合、コンピュータに詳しい必要がない。トランザクションをセキュアにし、何者かがエージェントのPCに接続するのを防ぐために、新たな固有のパスワードは、新たなカスタマーセッションが確立される毎に生成される。次いで、その新たなカスタマーのみが、エージェントのPCにアクセスする権利を一時的に与えられる。これはまた、前のカスタマーが接続し続けるかまたは再接続すること、および新たなカスタマーのデータを見ることを防ぐ。これは、図6で示され、さらに検討される。
【0079】
結果として、これは、エンドユーザPCの画面上で単に見ることができる、デスクトップ共有アプリケーションのサーバサイドを操作するヘルプデスクエージェントの指定される画面ビューであるデスクトップである。エージェントは次いで、単なる電話の会話を介して達成できるものと比べて、エンドユーザの関心に対してより迅速かつ良好な回答をもたらす可能性のある様々なドキュメント、プレゼンテーション、およびビデオを自分のPCから見る全ての自由を有する。ヘルプデスクエージェントは、エンドユーザデスクトップを見ることができることによって直面する問題を迅速に理解できなければならないだけでなく、技術的な困難に直面する場合にトランザクションを完了することをヘルプする視覚的な補助(ドキュメント、チュートリアル、プレゼンテーション、ビデオ等)の任意形式をこのエンドユーザに直接示す方法を有し、または上記トラベルサービスプロバイダによって設定されるもののように、オンラインコマーシャルアプリケーションのカスタマーによって尋ねられる問題に良好に回答しなければならない。エンドユーザのPCは、対応するソフトウェアアプリケーションがエージェントのPC上で実行され、エージェントの制御下にあるので、対応するソフトウェアアプリケーションをインストールする必要がない。また、エンドユーザのPC上にダウンロードされたVNCビューアーのおかげでリモートでも見られるエージェントのPCの唯一のデスクトップであるため、最も洗練されたアプリケーションがエージェントによって使用され、カスタマーに示すことができる。
【0080】
ヘルプデスクまたはカスタマーサポートセンターを操作するこの方法は、バックグラウンドセクションにおいて説明した従来のヘルプデスクの利点を保ち、かつ伸ばし、VNCまたは類似の製品を使用するエージェントは、エンドユーザおよびカスタマーの関心が何であるかをより迅速かつ良好に理解できるように、エンドユーザデスクトップを見ることができる。
【0081】
図2bに示す通り、この部分は、上記説明されたコンテキストデータベース160から、および本発明によるヘルプデスクまたはカスタマーサポートセンターによってサポートされたサーバ上で動作する対応するソフトウェアアプリケーションのヘルプで達成される。サポートされたサーバ150を問合せることによって、エージェントは次いで、エンドユーザおよびカスタマーが自分の関心を表現している時の全体のコンテキストを取り出すことができる。エンドユーザセッションは故に、エンドユーザがアシスタンスを要求することを決定するまで、エンドユーザによって入力された全てのデータを含んでエージェントのために複製できる。これはまた、本発明のアプリケーションの各種例を介して以下の説明において説明される。
【0082】
図2bは、単一のサーバがエンドユーザセッションの複製をエージェントに提供し、アシスタンスサービスアプリケーションを動作する実施形態を示すが、本発明はまた、複数のサーバがエンドユーザセッションの複製をエージェントに提供する実施形態を含む。もう1つの実施形態では、アシスタンスサービスアプリケーションおよびエンドユーザソフトウェアアプリケーション200を動作するサーバは、異なるサーバ上で動作される。
【0083】
図3aに図示され、以下でオンラインインタラクティブトラベルエージェンシ(onlineinteractive travel agency)(OLITA)として言及される、本発明の第1のアプリケーションは実際に、カスタマーとトラベルエージェントとの間で多数のインタラクションを可能にするオンライントラベルシステムを説明する。図3aはより一般的に、カスタマーが自分のPCから、この例では任意の普遍性(generality)を失うことなくオンライントラベルアプリケーションと考えられる様々なオンラインエンドユーザソフトウェアアプリケーション200を使用しながらヘルプを求める場合を示す。エージェントは、‘Travel@Home’、または本願明細書および図3aおよび3bでアシスタンスサービスアプリケーション300および70として言及される、本発明の目的である、もう1つの特定のサーバアプリケーションからカスタマーをサポートしている。このアシスタンスサービスアプリケーションおよびオンラインエンドユーザソフトウェアアプリケーション200は、図2bにおいて考えられるサーバと同じサーバ上に必ずしもホストされない。一般的な場合、2つのアプリケーションは、その各々のサービスプロバイダによって所有される異なるサーバ上で動作される。アシスタンスサービスアプリケーションは、カスタマー要求に応じてトラベルエージェントを選択すること、およびカスタマーが困難を経験するサポートされたエンドユーザソフトウェアアプリケーション200のカスタマーセッションコンテキストを取り出すことのように、アシスタンスセッションを管理することを目的とする。アシスタンスサービスアプリケーションはまた、異なるサーバ上でのアプリケーションの間に接続を確立しながら、カスタマーとエージェントとを接続することを担当する。
【0084】
サーバサイド300としてアシスタンスサービスアプリケーションはまたアシスタンスサービスアプリケーションサーバを指定し、クライアントサイド70はまたアシスタンスサービスアプリケーションクライアント70を指定した。
【0085】
インターネット上で利用可能な多数の標準オンライントラベルサイトとは反対に、本発明は、エージェントが旅行者に対処し、旅行者の要求を扱い、旅行者の代わりに旅行の予約をする、正規の旅行代理店を訪問する旅行者の間に存在しうる同じレベルのインタラクティビティ(interactivity)を提供すると考えられる。正規の旅行代理店のように、本発明によるサービスセンターに接続されたカスタマーは、電子形式で利用可能な全ての種類のドキュメントをリモート位置のエージェントによって示されることができ、エージェントのPCのデスクトップを見ることによってトラベル商品およびオプションの中から選択することができる。PC100、インターネット接続、およびPCにインストールされたブラウザからウェブサーバに接続する機能を有する必要とは別に、カスタマーが特定の技術を持つことは考えられない。そうではなく、アシスタンス過程は、以下に説明するように自動化される。
【0086】
カスタマーが特定のトラベル商品を予約する前に詳細な情報(ホテルの写真、地図上の位置等)について検討および見る必要がある場合、カスタマーは、上記オンライントラベルサービス200をサポートするアシスタンスセンターに電話をする必要があり、そこからトラベルエージェントは最終的に、発呼側のカスタマーをヘルプするタスクが割り当てられる。エージェントに対する電話および割り当ては、多数の異なる方法で達成することができ、それらの例は、以下の説明でさらに検討される。従来の方法は、例えばサポートされたエンドユーザソフトウェアアプリケーション200の各ページ上に大きく広告された特定の番号を場合によってはフリーダイアルでカスタマーが電話することである。
【0087】
割り当てられたエージェントに連絡をとる時、カスタマーは、電話の目的を簡単に説明することができる。次いで、エージェントは、アシスタンスサービスサーバ上でウェブページの生成をアシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイド70から自分のPC上で開始する。例えば‘customerxx.html’90と呼ばれるページは故に、ウェブサイト‘www.TravelHome.com’からアクセス可能になる。本発明のこのアプリケーションでは、その時カスタマーから予測される唯一のアクションは、上記インターネットアドレスまたはURL(uniform resource locator)で自分のPCのブラウザを立ち上げることである。
【0088】
発呼側のカスタマー向けの上記ウェブページを生成する前に、アシスタンスサービスアプリケーションをサポートするエージェントはまた、リモートコントロールサーバ430、例えばVNCサーバとセキュリティのためにエージェントトンネリングサーバ440とを自分のPCから開始する。既に検討した通り、リモートコントロールパスワードは、新たな接続要求毎にアシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイド70によって自動的に変更および設定される。リモートコントロールパスワードは次いで、エージェントのVNCサーバパスワードで既に設定されたリモートコントロールクライアントアプレットで‘www.TravelHome.com’サイト上でカスタマー専用ページ‘customerxx.html’を生成する前に、アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイド300に送信される。アシスタンスサービスアプリケーションのサーバサイド300は次いで、カスタマーリモートコントロールアプレットからエージェントトンネリングサーバ440へメッセージを転送し、次にエージェントリモートコントロールサーバ430にメッセージを転送し、ウェブページ90を生成するために、トンネルプロキシ60を設定することができる。
【0089】
故に、カスタマーが自分のPC上でエージェントによって生成されたページを読み込む時、リモートコントロールクライアントアプレットはまた、読み込まれ、エージェントリモートVNCサーバに自動的に接続し、図4に示す通り、エージェントデスクトップ428の複製をカスタマーのPCの画面上に表示する。エージェントのPCは例えば、エージェントの顔422を表示するためにウェブカメラを備える。また、タイピング(例えば、インスタントメッセージ)またはボイスを使用して通信チャンネルを確立するチャットアプリケーションは、424で開始することができる。既に検討した通り、エージェントは次いで、自分のPC420上で様々なファイル(PDF冊子、PowerPointプレゼンテーション、ビデオ等)を開くことができ、それによりカスタマーは、対応するビューアプリケーションが自分のPC上にダウンロードされていなくても、ダウンロードしたクライアントアプレットにより426でファイルを見ることができる。また、エージェントは、カスタマーによってさらにダウンロード可能である1つまたは複数のウェブページを生成するために、アシスタンスサービスアプリケーションサーバ上に冊子、契約書、販売条件等の任意のドキュメントをアップロードすることができる。
【0090】
カスタマーが満足し、全ての自分の質問に回答してもらった時、エージェントは、アシスタンスサービスアプリケーションクライアント70から、トンネルを閉め、リモートコントロールサーバ430を停止し、パスワードを無効にする。オプションとして、エージェントはまた、カスタマーが同意する場合にカスタマーに代わって任意のトランザクションを完了することができる。
【0091】
本発明のもう1つのアプリケーションは、ヘルプデスクおよびホットラインによる使用をさらに重視し、ウェブエンドユーザソフトウェアアプリケーション200におけるかなり正確な時点でリモートカスタマーのPCに単純かつ自動的にアクセス可能にし、ここではカスタマーは、自分がヘルプを得ないままさらに進行することができなかったと判断している。これはまた、リモートカスタマーのPC上にソフトウェアの任意の事前インストールを要求しないで行うことができる。
【0092】
ここで、カスタマーは、洗練されたウェブエンドユーザソフトウェアアプリケーション200を使用していると考えられ、即ちウェブサイトから、サーバとクライアントサイドとの間で高レベルのインタラクションが考えられ、一般的にここでは、フォームが満たされる必要がある。これは、オンライントラベルサービスプロバイダおよび旅行代理店からのサイト、商品およびサービスを配信するコマーシャルサイト、および例えば納税申告に使用される行政および政府組織のサイトを含む。先に検討した通り、本発明によるヘルプデスクによってサポートされるサーバ上で動作する任意のアプリケーションは、カスタマー毎にエンドユーザセッションを生成し、ここでコンテキストは、更新され続ける。この実施形態によると、エージェントソフトウェアアプリケーション200はまた、エンドユーザソフトウェアアプリケーション200であり、エンドユーザソフトウェアアプリケーションと同じサーバ上で動作し、またはサーバのプール上で動作する。エンドユーザソフトウェアアプリケーションまたはエージェントソフトウェアアプリケーションは次いで、ウェブソフトウェアアプリケーション200として言及される。また、エージェントは、図5に示す通り、カスタマーが機能的(instrumented)ウェブページ121上に位置する‘ヘルプボタン’20上をクリックすることによりヘルプを求める時を条件に、コンテキストIDと呼ばれる固有のコンテキスト識別子でウェブソフトウェアアプリケーション200への接続が許可される。このアクションはまた、カスタマーによって現在のページ上に入力された、サーバによって未だ知られていない全ての入力された情報、即ちテキストおよびチェックボックス、ラジオボタン、ドロップダウンリスト等の125を収集する。この目的のため、アシスタンスサービスアプリケーションサーバ300は、待ちサーブレット30および同期サーブレット50を含む。コンテキスト識別子および現在のページに入力された全てのものは、ヘルプデスクへの要求を開始するアシスタンスサービスアプリケーションサーバ300の待ちサーブレット30に自動的に送信される。要求が処理されている間、待ちページ80は、図5に示す通りカスタマーに戻される。
【0093】
要求を扱うことに取り組むヘルプデスクエージェントは、自分の‘アシスタンスサービスアプリケーションクライアント70’を立ち上げることによって要求の扱いを開始する。これは、先に検討したOLITAのケースと同じ接続過程を開始する。アシスタンスサービスアプリケーションクライアントはまた、カスタマーが‘ヘルプボタン’20上をクリックした時に場合によってはインプットされた入力フィールドと共に、ウェブソフトウェアアプリケーション200のカスタマーコンテキストを固有に識別する識別子を戻すアシスタンスサービスアプリケーション同期サーブレット50への要求をトリガする。次いで、アシスタンスサービスアプリケーションは、場合によっては、既にインプットされた入力を含むエージェント向けの複製されたセッションを生成することができ、それによりエージェントのPCは、カスタマーのPC上のものと同じページを正確に表示する。これらの特徴はまた、先に説明したOLITAを使用する場合に利用可能であり、それによりエンドユーザセッションの全てのコンテキスト、状態、およびインプットされたデータを複製し、カスタマーがエージェントによって送信されたURL上をクリックする時、エージェントPCでそれらを利用可能にする。従って、ヘルプボタンおよびURLリンクは、ヘルプ要求手段とみなすことができる。
【0094】
VNCまたは任意の対等なデスクトップ共有システムを使用してエージェントに接続される時、カスタマーはまた、自分の画面と同じ状態で、同じウェブソフトウェアアプリケーション200のページを含むエージェントデスクトップ90のコピーを、OLITAアプリケーションにあるように自分の画面上で見る。エージェントはまた、ウェブカメラを使用して、場合によっては直面した問題の議論をするためにチャットアプリケーションを使用して、および/またはカスタマーがエージェント環境を再生成できるようにエージェント環境で何をするかを示す、多数の方法でカスタマーを効率的にサポートできる。アプリケーションに依存して、既に上記説明した通り、カスタマーはまた、自分の代わりに一部またはすべての過程をエージェントに完了させることができ、この場合、承認ステップは、エージェントのアクションを承認するようカスタマーに促すことが追加される必要がありうる。OLITAと同様に、全ての種類のドキュメント、写真、およびビデオは、エージェントによって開かれ、カスタマーによって見られ、および/またはこのカスタマーがダウンロードするためにサーバに送信されることができる。
【0095】
図3bは、自分のコンピュータの制御下で完全に動作するエンドユーザソフトウェアアプリケーション120に対するアシスタンスを要求するカスタマーの場合を示す。そのようなローカルエンドユーザソフトウェアアプリケーション120は例えば、PCオペレーティングシステム、即ちほとんどの場合Windows(登録商標)の制御下で動作するグラフィックソフトウェアツール一式または任意のオフィスソフトウェアツール一式である。サポートされたローカルエンドユーザソフトウェアアプリケーション120は、図3aのサポートされたウェブソフトウェアアプリケーション200と同じレベルの機能性を提供するように、その開発者によって機能的にされる必要がある。特に、本発明は、機能的ローカルエンドユーザソフトウェアアプリケーション120がまた、ローカルデータベース160でエンドユーザセッションのコンテキストを記録することができると考えられる。実装に依存して、ローカルデータベースは、サポートされたエンドユーザソフトウェアアプリケーション120を動作しながら、エンドユーザによって実行された全てのアクションを記録する単一のテキストファイルを含む各種形式をとることができる。コンテキストデータベース160は、エンドユーザのコンピュータ100のデータ格納手段に格納されるのが好ましい。ローカルエンドユーザソフトウェアアプリケーション120はまた、機能的ウェブページのようなヘルプボタン20を備える。次いで、上記説明したアシスタンス手法は、無条件にこの場合にも適用される。エージェントは、エージェントソフトウェアアプリケーション450を介して、およびアシスタンスサービスアプリケーション300の制御下で、サーバから動作されるオンラインサポートされたエンドユーザソフトウェアアプリケーション200の場合に関して先に議論されたものと同じ条件で、カスタマーセッションを再生することができる。この目的のため、機能的ローカルエンドユーザソフトウェアアプリケーション120はまた、エージェントのPC400上にインストールされる。エンドユーザによって動作されるエンドユーザソフトウェアアプリケーション120のコンテキストは、ローカルデータベース160から受信される。
【0096】
従って、従来のホットラインとヘルプデスクとの間の主な違いは:
− アプリケーションおよびアーキテクチャを全く修正することなく、ヘルプデスクおよびホットラインサポートは、正規のソフトウェアアプリケーション上で行うことができる。
− エージェントおよびカスタマーは、同じ時間における同じページ上で作業を行い、同じセッションコピー上で作業しない。エージェントおよびカスタマーは、他のパーティが何を行っているかをリアルタイムに見ることができる。
【0097】
本発明の可能なアプリケーションは、本発明を説明するための上記例で使用されたホットライン、ヘルプデスク、およびサービスセンターに限定されない。本発明はまた、2つまたは複数の地理的に離れた個人の間、例えば2つの異なるIT(情報技術)組織または部門に属する2人の開発者間で各々のITインフラストラクチャに対する任意の変更を必要とせずに、全ての種類の共同作業への門戸を開く。例えば、1人は、配信されたエンドユーザソフトウェアアプリケーションが適切に作業するか否かをチェックすることを担当する、経験のあるユーザでもよい。経験のあるユーザは、例えば品質部門、マーケティングまたはカスタマーカンパニーで作業してもよく、またはエンドユーザソフトウェアアプリケーションの開発を確認することを担当してもよい。次いで、チェックすべきソフトウェアアプリケーションが、同じコンテキストでもう1つのセッションを開始するのに必要な全てのアクションを記録する本発明の一部を実装するとすれば、もう1つの地理的に離れた個人、例えばチェックされているコードの開発者は、誰がエンドユーザソフトウェアアプリケーションのチェックを担当するかによってもたらされることのある関心または問題の解消をヘルプすることに関与することができる。故に、そのような共同作業に関する使用の場合、エンドユーザがエージェントによって行われた作業の確認を担当するので、‘ユーザ’は、‘エージェント’よりもスキルが高い。
【0098】
本発明(OLITA、ヘルプデスク)を説明するために用いた上記例で説明されたすべての機能性は、パーティが地理的に離れていて場合によって全く異なるITインフラストラクチャ上であっても、関与するパーティ間でかなり効率的な共同作業セッションを確立可能にすることを適用する。
【0099】
以下は、共同作業の一例を示す。
【0100】
この使用の場合、エンドユーザは、配信されたアプリケーションが適切に作動するかをチェックすることを担当する、経験のあるユーザである。エンドユーザソフトウェアアプリケーション200、120は、アシスタンスサービスアプリケーションの要求時、同じコンテキストでもう1つのセッションを開始するのに必要なすべてのアクションを記録する。エージェントは、エンドユーザによってチェックされるコードを担当するソフトウェア開発者である。1度エンドユーザは、アプリケーションが適切に作動しないことを発見する。それは、整列していないフィールド等のマイナーな問題でもよい。エンドユーザは、ここでは‘Incident(事故)’とラベル表示される、エンドユーザソフトウェアアプリケーション200、120の各々の機能的ページ121上に提供されたヘルプボタン20上をクリックする。このアクションは、ソフトウェアアプリケーションサーバから未だ知られていない現在のページ121上に入力された情報の一部を収集し、アシスタンスサービスサーバ300にこの情報を送信し、サポート要求を開始する。そのアクションはまた、Mozilla組織によるBugzilla等のバグ追跡システムで追跡タグ(tracking ticket)を生成することができ、ボタンがクリックされ、アプリケーションサーバセッションからのコンテキストデータが要求者の識別子と共に自動的に記録された時、データが収集される。
【0101】
エンドユーザは、エージェントが要求を扱う時までに待ちページが戻される。
【0102】
エージェントは、アシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイド70で要求を扱うことを選び、“オンラインインタラクティブトラベルエージェンシ”と同じ接続過程を開始する。アシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイド70は、エンドユーザソフトウェアアプリケーション200、120のエンドユーザのコンテキストを固有に識別する識別子とエンドユーザがヘルプボタン20を押した時に収集された情報の新たな一部とを戻す同期サーブレット50に対する要求を開始する。次いで、アシスタンスサービスアプリケーションのクライアントサイド70は、以下を使用して、エンドユーザのPC100上で、エージェントのPC400と同じページを表示する。
−コンテキストを設定するための識別子、および
−エンドユーザのキーストロークを再生成するための情報の新たな一部
【0103】
接続時、エンドユーザは、自分の画面上で、同じ状態である自分の画面と同じページ121を含むエージェントの画面のコピーを見る。
【0104】
任意にエージェントは、2つの画面を有することができ、1つは、エンドユーザの画面上で再生成され、もう1つでは、エージェントは、参照データ、スクリプト、およびカスケーディングスタイルシート等のいくつかのパラメータを変更でき、またはシンボリックデバッガを動作させて何が起こっているかを診断できる。
【0105】
任意にエージェントおよびエンドユーザは、管理者を招待することができる。管理者は、エンドユーザのようにエージェントの画面のコピーを管理者が見ることができるようにするアプレットを含むページのURLが提供される。
【0106】
次いで、場合によっては、エージェントは、エンドユーザの問題を解決でき、エージェントは、エンドユーザの問題に対する解決策を提案でき、エージェントおよびエンドユーザは、問題の見解に同意できる。エージェントおよびエンドユーザの管理者は、承認を与えることができる。追跡タグは、相応して更新される。
【0107】
以下は、アプリケーションのエンドユーザに対して、およびアプリケーションをサポートするリモートヘルプデスク、ホットラインまたはサービスセンターのエージェントに対して、サーバおよびクライアントサイド上の、本発明の各種ソフトウェアコンポーネントの役割を要約する。
【0108】
エンドユーザ100の処理デバイス
−エンドユーザは、ブラウザがインストールされた自分のPCを使用して、サポートされたリモートサイト200(例えば、オンライン旅行代理店またはOLTA)上のページにアクセスする。
−ウェブ機能のページ121は全て、問題を経験しているかまたはアシストを必要とするカスタマーがクリックできるヘルプボタン20を備える。
−ヘルプボタンがクリックされた後、待ちページは、カスタマーPC100上に表示される。
−カスタマーをヘルプするタスクがエージェントに割り当てられた時、リモートコントロールクライアントアプレットが読み込まれ、エージェントのデスクトップ、即ち接続されたページ90を自動的に表示する。
【0109】
エージェント400の処理デバイス
−エージェントは、未決タスク(即ち、未決のカスタマーヘルプ要求)を表示するクライアントアプリケーション70を有する。エージェントは、未決タスク上をクリックしてそれを自分に割り当てる。
−新たなリモートコントロールパスワードは、エージェントのPC400のリモートコントロールサーバ430のために生成される。リモートコントロールサーバ430は、新たに生成されたパスワードで開始または再開および構成される。
−エージェントソフトウェアアプリケーション200は、エンドユーザセッションを特徴付けるエンドユーザのアクションが提供された時、エンドユーザのセッションを再生することができる。カスタマーの画面上に表示されたページは、エージェントの画面上にクローン化または複製される。
−カスタマーの画面上に表示された待ちページは、新たに開かれたトンネルを介してエージェントのリモートコントロールサーバに自動的に接続するために、エージェントパスワードおよびパラメータで構成されたリモートコントロールクライアントアプレットで更新される。
【0110】
オンラインウェブエンドユーザソフトウェアアプリケーション200
−これは、正規のウェブエンドユーザソフトウェアアプリケーション200であり、本発明の2つの以下の機械的部分を実装する。全てのページ121は、各アクションを追跡するように機能的である。
−ヘルプボタン20は、上記説明の通り、機能的ページ上に追加される。クリックされた時、現在のページに入力した全ての情報をパースし、アシスタンスサービスアプリケーションサーバ300に送信し、サポートを要求し、未だページコンテキストと共に格納されていないものをアプリケーションに提供する。この機能は例えば、ウェブページに埋め込まれた実行可能なスクリプトまたはアプレットによって実装され、カスタマーがヘルプボタン上をクリックする時にトリガされる。この情報は、URLのパラメータとして送信され、次いでエージェントのPC400上で分析され、機能的ウェブページ121のクローン122を生成し、故にカスタマーによってインプットされた情報を含む。
−オンラインウェブエンドユーザソフトウェアアプリケーション200のコンテキスト機能10は、コンテキストデータベース160に、カスタマークライアントアプリケーションとオンラインウェブアプリケーションとの間の交換(exchange)毎にセッションコンテキストを格納する。
−単一のエンドユーザソフトウェアアプリケーション200に関して、セッションがないかまたは必要な情報が現在のページに含まれ、および/またはURLを介してパラメータとして渡される場合、コンテキストは、必要とされなくてもよい。この場合、コンテキストデータベースは、必要ない。また、認証およびセキュリティ機構は、カスタマーの具体的なコンテキスト情報にアクセスする権利をアシスタンスサービスアプリケーションに与えるように実装される。
【0111】
カスタマー待ちページ80
−カスタマーがヘルプボタン上をクリックする時、新たなブラウザウィンドウがカスタマーのPC上で開始され、カスタマーをヘルプするタスクがエージェントに割り当てられるまで、アシスタンスサービスアプリケーションサーバ300によって提供されたページを表示する。
【0112】
アシスタンスサービスアプリケーション300
−ヘルプ要求が受信された時はいつでも、新たなセッションがサーバアプリケーションで生成される。新たなセッションは、エージェントのアシスタンスサービスアプリケーションクライアント70で表示されるタスクリストに記録される。エージェントがリストからタスクを選択する時、アシスタンスサービスアプリケーションサーバ300は待ちページ80を、接続されたページ90に変更し、エージェントのPC400の画面(デスクトップ)を自動的に表示するアプレットが埋め込まれる。
【0113】
トンネリングアプリケーション60
トンネルは、アシスタンスサービスアプリケーションサーバ300からエージェントのPC400へ自動的に設定され、ファイアウォールを介してカスタマーとエージェントとの間でセキュア接続を可能にする。
【0114】
アシスタンスサービスアプリケーション70
エージェントがタスクリストからヘルプ要求を選択する時、以下の過程が行われる。
−タスクがアシスタンスサービスアプリケーションサーバ300で割り当てられたことを記録する。
−ローカルリモートコントロールサーバのためのパスワードを生成する。セキュリティのため、パスワードは、電話毎にランダムに変更される。現在の要求処理の完了時にリセットされる。
−ローカルリモートコントロールサーバ430、例えばVNC等のデスクトップ共有ソフトウェアのサーバサイドを開始する。
−リモートコントロールクライアントアプレットを設定するために、アシスタンスサービスアプリケーションサーバ300に新たなパスワードを送信する。
−カスタマーがエージェントのPCに接続され、‘welcome message(ウェルカムメッセージ)’を表示するまで待つ。
−例えば、ウェブカメラ422および/またはチャットアプリケーション424を介して通信を開始する。
【0115】
いつでも、エージェントは、中止ボタン74を押し、トンネルをやめてリモートコントロールサーバを停止することができる。リモートコントロール接続は、受動的、即ちエージェントのPC上でカスタマーからのアクションができないか、または共同的、即ちエージェントのPC上でカスタマーが例えば自分のマウスを動かして一連のテキストをタイプすることにより項目を示すことができる。
【0116】
本発明の方法のステップは、図6aに先ず示され、この場合において、カスタマーは、オンラインウェブエンドユーザソフトウェアアプリケーション200から機能的ウェブページ121を読み込む。過程は、カスタマーがエンドユーザソフトウェアアプリケーション200で困難を経験し、サポートを求め、各機能的ウェブページ上に提供されたヘルプボタン20上をクリックする時に開始する。
【0117】
カスタマーがヘルプボタン上をクリックする時に起動される埋め込まれたスクリプトまたはアプレットは、現在のウェブページのテキストボックス、ラジオボタン等125でカスタマーによって行われた入力から作られたコンテキストIDおよびクエリストリングで、アシスタンスサービスアプリケーションの待ちサーブレット30を呼出す。
【0118】
待ちサーブレット30は、要求を開始したカスタマーをヘルプするタスクをエージェントに割り当てるまで、待ちサーブレット30上をリフレッシュする待ちページ80を戻す。
【0119】
タスクを割り当てるために、エージェントは、ヘルプ要求を尋ねるために、同期サーブレット50を呼出すアシスタンスサービスアプリケーションクライアント70の選定取得ボタン72上をクリックする必要がある。次いで、同期サーブレット50は、
−コンテキストIDおよびクエリストリングをアシスタンスサービスアプリケーションクライアント70に戻す。
−エージェントのPCへのトラフィックをトンネルで通す(tunnel)ためにトンネリングプロキシ60を構成する。
【0120】
また、アシスタンスサービスアプリケーションクライアント70は、
−リモートコントロールサーバのパスワードを変更する。
−リモートコントロールサーバ430を開始する。
−トンネリングサーバ440を開始する。
−以下によりエージェントを呼出す。
−カスタマーがヘルプボタン20上をクリックしたURL
−カスタマーのコンテキストID
−カスタマーのクエリストリング
【0121】
故に、エンドユーザによって使用されるウェブアプリケーションであるオンラインウェブエージェントソフトウェアアプリケーション200は、エンドユーザのコンテキストでページを戻す。ページが読み込まれる時、スクリプト機能またはアプレットは、クエリストリングからそれを追加(populate)するために呼出され、故にそれは、カスタマーの画面上に表示されるページ121のクローン122になる。
【0122】
最後に、アシスタンスサービスアプリケーションクライアント70は、同期サーブレット50を呼出し、先のステップが問題なく完了し、ヘルプがカスタマーに提供できることを通知する。
【0123】
次いで、トンネリングサーバ440は、トンネリングプロキシ60に接続する。待ちページを戻し続ける代わりに、ヘルプがアシスタンスサービスアプリケーションクライアント70から提供できるという通知を同期サーブレット50が受け取る時、待ちサーブレット30は、リモートコントロールクライアントを実装し、アシスタンスサービスアプリケーションクライアント70によって生成された一時的パスワードを含むパスワードパラメータで設定されたアプレット、例えばVNCクライアントソフトウェアまたはビューアーと共に接続されたページを戻す。アプレットは、トンネリングプロキシ60とトンネリングサーバ440との間のトンネルを介してリモートコントロールサーバ430に接続し、それによりエージェントのPCの画面を表示する。
【0124】
本発明の方法のステップはまた、図6bに示され、この場合において、カスタマーは、自分のPC上で動作するエンドユーザソフトウェアアプリケーション120に関するヘルプを要求している。そのようなアプリケーションは、ローカルエンドユーザソフトウェアアプリケーション120として言及される。方法のステップは、考慮すべきウェブエンドユーザソフトウェアアプリケーション200がないことを除いて同じである。代わりに、先に説明した通り、ローカルエンドユーザソフトウェアアプリケーション120がカスタマーによって動作されるコンテキストは、ローカル160で格納される。そのコンテンツは、エージェントソフトウェアアプリケーション450を動作するエージェントのPC400に転送される。エージェントソフトウェアアプリケーション450は、エンドユーザソフトウェアアプリケーション120のコピーまたは同じ機能性を有するので、カスタマーPC100上で発生した内容のクローン122は、エージェントのPC400上で再生成できる。エージェントは故に、上記説明した通り、同じ条件でエンドユーザを十分にサポートすることができる。
【0125】
故に、この実施形態において、過程は、カスタマーがローカルソフトウェアアプリケーション120で困難を経験し、ローカルエンドユーザソフトウェアアプリケーション120の各機能的ページ121上に提供されたヘルプボタン20上をクリックする時に開始する。
【0126】
カスタマーがヘルプボタン上をクリックした時に起動される、埋め込まれたスクリプトまたはアプレットは、現在のページのテキストボックス、ラジオボタン等125でユーザによって行われた入力から作られたコンテキストIDおよびクエリストリングで、アシスタンスサービスアプリケーションの待ちサーブレット30を呼出す。
【0127】
待ちサーブレット30は、要求を開始したカスタマーをヘルプするタスクをエージェントに割り当てるまで、待ちサーブレット30上でリフレッシュする待ちページ80を戻す。
【0128】
タスクを割り当てるために、エージェントは、ヘルプ要求を尋ねるために同期サーブレット50を呼出すアシスタンスサービスアプリケーションクライアント70の選定取得ボタン上をクリックする必要がある。次いで、同期サーブレット50は、
−アシスタンスサービスアプリケーションクライアント70にコンテキストIDおよびクエリストリングを戻す。
−エージェントのPCへのトラフィックをトンネルで通すためにトンネリングプロキシ60を構成する。
【0129】
また、アシスタンスサービスアプリケーションクライアント70は、
−リモートコントロールサーバのパスワードを変更する。
−リモートコントロールサーバ430を開始する。
−トンネリングサーバ440を開始する。
−カスタマーのコンテキストIDとカスタマーのクエリストリングとでエージェントのコンピュータ400上にインストールされたローカルエージェントソフトウェアアプリケーション450を動作する。
【0130】
故に、ローカルエージェントソフトウェアアプリケーション450は、カスタマーのコンテキストでページをエージェントの表示手段上に戻す。ページが読み込まれる時、スクリプト機能またはアプレットは、クエリストリングからそれを追加するために呼出され、故にそれは、カスタマーの画面上に表示されるページ121のクローン122になる。
【0131】
最後に、アシスタンスサービスアプリケーションクライアント70は、同期サーブレット50を呼出し、先のステップが問題なく完了し、ヘルプがカスタマーに提供できることを通知する。
【0132】
次いで、トンネリングサーバ440は、トンネリングプロキシ60に接続する。待ちページを戻し続ける代わりに、ヘルプがアシスタンスサービスアプリケーションクライアント70から提供できるという通知を同期サーブレット50が受け取る時、待ちサーブレット30は、リモートコントロールクライアントを実装し、アシスタンスサービスアプリケーションクライアント70によって生成された一時的パスワードを含むパスワードパラメータで設定されるアプレット、例えばVNCクライアントソフトウェアまたはビューアーと共に接続されたページを戻す。アプレットは、トンネリングプロキシ60とトンネリングサーバ440との間のトンネルを介してリモートコントロールサーバ430に接続し、それによりエージェントのPCの画面を表示する。
【0133】
本発明は、パブリックネットワークを介してアシスタンスを提供するように特に適合されるが、プライベートネットワークを介して実装することもできる。
【0134】
上記使用の場合において、本発明は、コンピュータのセキュリティに関係なく、およびコンピュータに任意の面倒で特定のソフトウェアアプリケーションを予めインストールすることを必要とせずに、効率的なヘルプをエンドユーザに提供できるようにする。故に、本発明は、クライアントが例えば電話を介してアシスタンスを要求した後に、ヘルプボタン上をクリックすることにより、またはURLリンク上をクリックすることによりアシスタンスを要求しても、既存のオンラインアシスタンスおよび共同作業の解決策をかなり改善する。
【符号の説明】
【0135】
100 カスタマーPC
200 オンラインウェブアプリケーション
300 アシスタンスサービスウェブアプリケーション
400 エージェントPC
図1a
図1b
図2a
図2b
図3a
図3b
図4
図5
図6a
図6b