特許第5893791号(P5893791)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5893791
(24)【登録日】2016年3月4日
(45)【発行日】2016年3月23日
(54)【発明の名称】多施設統合文書管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/24 20120101AFI20160310BHJP
   G06F 21/60 20130101ALI20160310BHJP
【FI】
   G06Q50/24 110
   G06F21/60 340
【請求項の数】3
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-148922(P2015-148922)
(22)【出願日】2015年7月28日
【審査請求日】2015年8月18日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】502351659
【氏名又は名称】株式会社医療情報技術研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100196760
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 浩司
(72)【発明者】
【氏名】姫野 信吉
【審査官】 小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−062780(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−50/34
G06F 21/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の施設において、施設毎に、施設利用者のIDを管理する施設毎利用者ID管理手段、当該施設で用いられる文書カテゴリーを管理する施設毎文書カテゴリー管理手段、前記施設毎文書カテゴリー毎に文書データを記録する施設毎文書カテゴリー毎文書記録手段、前記施設毎文書カテゴリー毎にスタッフのアクセス権限を管理する施設毎文書カテゴリー毎アクセス権限管理手段、スタッフのアクセス権限の認証を得るスタッフログイン認証手段を備え、
前記施設毎文書カテゴリー毎アクセス権限管理手段は、
施設毎の文書カテゴリーを樹状に配置表現した文書カテゴリー樹状配置表現手段と、組織ごとにスタッフを樹状に配置表現したスタッフ樹状配置表現手段と、文書カテゴリー樹状配置表現手段における文書カテゴリーとスタッフ樹状配置表現手段におけるスタッフカテゴリーを相互に対応させる両樹状配置表現対応設定手段を備え、
さらに、文書カテゴリー樹状配置表現手段における文書カテゴリーとスタッフ樹状配置表現手段におけるスタッフカテゴリーを相互に対応させた樹状配置表現の根から枝方向にアクセス権限属性を継承させることで、可視的かつ効率的な前記施設毎文書カテゴリー毎アクセス権限の設定を可能とする樹状配置表現によるアクセス権限管理手段を備えていることを特徴とする多施設統合文書管理システム。
【請求項2】
前記両樹状配置表現対応設定手段は、文書カテゴリー樹状配置表現手段における文書カテゴリーオブジェクトとスタッフ樹状配置表現手段におけるスタッフカテゴリーオブジェクトをドラグ&ドロップ操作で相互に対応させる両樹状配置表現間オブジェクト操作手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の多施設統合文書管理システム。
【請求項3】
前記樹状配置表現によるアクセス権限管理手段において、前記両樹状配置表現対応設定の済んだ前記樹状配置表現によるアクセス権限管理の内容を、スタッフ毎施設毎文書カテゴリー毎アクセス権限管理テーブル、または施設毎文書カテゴリー毎スタッフ毎アクセス権限管理テーブルの少なくとも一つに同期させるアクセス権限管理テーブル同期手段を備えていることを特徴とする請求項1〜2いずれか記載の多施設統合文書管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療や介護、福祉機関で、患者や入所者などについて作成される様々な文書カテゴリーの記録文書や作業指示文書の作成、参照をコンピュータネットワークで効率的に行う電子カルテシステムにおいて、従事する多数の職種のスタッフが施設や組織間で複雑に入り組んだ状況であっても、多施設間アクセス権限管理システムにより、これらの施設や組織間で一貫した記録文書や作業指示文書の作成、参照を可能とし、スムーズな医療、介護、福祉連携活動を実現する多施設統合文書管理システムに関する。また、同様に、複数の企業や組織が共同してプロジェクトを遂行する際、プロジェクトの進行に必要な指示書や記録文書へのアクセスの可否を管理する多施設間アクセス権限管理システムを備え、企業や組織間で円滑に情報共有を可能とする多施設統合文書管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、慢性疾患や認知症を伴った要介護高齢者の増加に伴い、一つの病院や介護施設では、医療や介護の完結が困難となってきている。肺炎や骨折などにより病院で治療を受けた患者は、退院しても直接は自宅に帰れないことが多く、地域にある介護施設にいったん入所し、落ち着いてから地域のクリニックの訪問診療、訪問介護や看護を受けながら自宅ないし在宅施設に戻ってゆくことが多い。
このように、患者は地域にある病院、クリニック、介護施設、在宅施設や自宅を移動し、それに伴って、関与する医師、看護師、リハビリ担当者、介護士、薬剤師などの多数の職種が入れ替わって関与する。施設間、職種間で密に情報を共有し、有機的な協働作業行う、いわゆる「地域包括ケアシステム」実現の必要性が叫ばれるようになってきているが、ここで、施設間、職種間で密に情報を共有し、有機的な協働作業行うことを可能とする多施設統合電子カルテシステムなどの情報共有システムの実現は必須といえよう。
【0003】
他の分野でも、複数の企業や組織が共同して同じプロジェクトの遂行に当たる場合が増加している。同様に企業間、組織間で密に情報を共有することは、有機的な協働作業行うことが不可欠である。
情報の共有に際しては、必要とするスタッフには十分な情報アクセスを許すと同時に、それ以外のスタッフには情報アクセスを拒否して、個人情報や会社の秘匿情報の漏洩を予防することが不可欠である。このためにはアクセス権限管理を厳重に行う必要がある。
【0004】
従来の情報共有では、医師や看護師、介護士などの職種によって作成、閲覧ができる文書のカテゴリーが決まっており、また、スタッフの所属している組織と、病院や介護施設などの勤務する施設が同一であったため、従来のスタッフ毎文書カテゴリー毎アクセス権限管理テーブルでは、図1に示すように、医師や看護師、介護士といった職種ごとのアクセス権限管理テーブルで十分であり、比較的単純なものであった。ここで、○は当該文書カテゴリーに関して作成や編集、閲覧が可能、△は、閲覧のみ可能、×は、アクセス不可(作成や編集、閲覧すべて不可)を示す。なお、一旦作成された文書を削除する権限や、投稿者権限(文書を作成できるが、以後の編集権限は上席者に限られる)などの権限形態もあるが、ここでは説明の便宜上○、△、×に限って例示している。
【0005】
ここで、医師記事系とは医師が作成する記録や書類を指し、初診時医師記事、医師経過記事などの診療記録、入院診療計画書、手術同意書などの法定書類を指している。医師オーダー系では、X線やCTなどの放射線検査、薬剤処方箋、リハビリ指示など、各職種のスタッフに対する指示箋類である。看護記事系は、看護基本データベース、看護計画、看護日報など看護活動を行うに当たって必要なデータ収集、計画、実施記録などである。介護記事系は、介護士が行う入浴や排泄などの介助記録などを指している。これらの処方箋や記録類は、施設によって呼び方や項目建ての細部は変化しても、ほぼ共通の内容である。
【0006】
図2では、サービスを提供する場としての施設と、各施設で作成される文書カテゴリーを樹状構造で示している。この図に示すように、近年では、医療や介護の場が地域全体に展開されるに伴い、医療や介護サービスを提供する場としての施設が多彩となってきた。A病院とB介護施設といったように、複数の施設を運営する医療法人は現在普通となってきている。従来のような病院や介護施設にとどまらず、有料老人ホームや自宅にまでサービス提供の場が広がってきている。有料老人ホームでは、施設としては同一建物であるが、それぞれの居室は独立した自宅である。病院や介護施設を複数経営する上部組織の医療法人も増えてきている。必要な医療や介護サービスを提供するためには、それぞれの施設や自宅ごとに、医師記事系、医師オーダー系、看護記事系、介護記事系の文書類の作成、閲覧などの管理が必要となる。
【0007】
図3は、サービスを提供する組織と、各サービス提供組織に所属するスタッフを職種別に樹状構造で示したものである。A病院やB介護施設のような従来型の施設では、サービス提供の場としての施設と、その場にサービスを提供するスタッフの組織は一体である。その組織のスタッフは、原則として所属する場としての施設にのみサービスを提供する。また、他の組織のスタッフが当該施設に入院ないし入居している利用者にサービスを提供することはあり得ない。これに対して、地域に散在する自宅で暮らすサービス利用者が必要とするサービスは個々に異なっており、サービスの提供主体も複数の組織が混在していることが少なくない。例えば、自宅で暮らす有村氏に対しては、D訪問クリニックの医師、E訪問看護ステーションの看護師、F訪問介護ステーションの介護士などである。場合によっては、もと入院していたA病院の主治医が訪問診療を行うこともある。有料老人ホームでも、施設としては同一建物であるが、それぞれの居室は独立した自宅であり、それぞれの入居者が必要とするサービスは当然異なっていて、異なるサービス提供組織から同時にサービスを受けている。
【0008】
提供されたサービスに伴う指示、計画、実施記録などの文書類は、サービスの提供組織のスタッフが作成する。他方、当該文書類の情報は、そのサービス利用者に対して同時にサービスを提供している他の提供組織のスタッフにも、広く閲覧され共有される必要がある。一方、有名人の利用者の場合は、情報の共有範囲を不用意に広げると個人情報漏洩の危険が大きくなるので、一般的なスタッフは全てアクセス禁止としておき、共有範囲は直接サービスを提供するスタッフ個人レベルに限定するのが適切である。
【0009】
以上述べてきたように、サービス提供の場とサービス提供主体の組織が一体であった場合は図1に示したような単純なアクセス権限管理で十分であるが、有料老人ホームや自宅など様々な形態のサービス提供の場に、所属するサービス提供主体の組織を異にする医師、看護師、介護士などの多職種が、さらには、個人ごとに異なるレベルで関与するとなると、例えば図4のスタッフ毎施設毎文書カテゴリー毎アクセス権限管理テーブルに示すように、複雑なアクセス権限管理が必須となる。
【0010】
図4において、スタッフID0943の医師はA病院勤務であるが、自宅療養中の有村氏の訪問診療も行っている。A病院では、入院患者の担当医として医師記事系、医師オーダー系の文書作成を行い、看護、介護系記事の閲覧を行う。同一法人の傘下施設であるB介護施設の入所者に関しては、全ての文書が閲覧可能であるが、担当医ではないので、文書の作成権限は無い。C有料老人ホームについては、担当でないので、医師記事系、医師オーダー系含めて、一切の文書にアクセスできない。自宅療養中の有村氏に関しては訪問診療の担当医を兼務しているので、A病院と同様のアクセス権限を有している。
【0011】
スタッフID1285のC訪問クリニックの医師は、医療法人○○会に所属していないので、A病院、B介護施設に関しては、全くアクセス権限は無い。担当しているC有料老人ホームの山田氏に関しては、医師記事系、医師オーダー系の文書作成権限、看護系、介護系の記事閲覧権限がある。自宅療養中の有村氏に関しては、担当でないのでアクセス権限は一切ない。
【0012】
スタッフID2513のA病院看護師は、直接所属するA病院の看護系記事の作成権限と医療法人○○会参加の病院、施設の文書閲覧権限があるが、法人外のC有料老人ホームや、自宅に関しては一切アクセスできない。
スタッフID番号4165のE訪問看護ステーション所属の看護師は、医療法人○○会に所属していないので、A病院、B介護施設に関しては、全くアクセス権限は無い。担当しているC有料老人ホームの山田氏、自宅療養中の有村氏に関しては、看護記事系の文書作成権限、医師記事系、医師オーダー系、介護系の文書閲覧権限がある。
【0013】
スタッフID7156のF訪問介護ステーションの介護士は自宅療養中の有村氏を担当している。医療法人○○会に所属していないので、A病院、B介護施設に関しては、担当していないC有料老人ホームの山田氏に関してと同様、全くアクセス権限は無い。担当している自宅療養中の有村氏に関しては、介護記事系の文書作成権限と、医師記事系、医師オーダー系、看護系の文書閲覧権限がある。A病院の介護士は図1に示したように医師記事系や医師オーダー系の閲覧はできなかったが、自宅療養中の有村氏に関しては閲覧可能となっている。このように閲覧権限を許容する範囲に関しては、職種によって一意的に決まるものではなく、状況に応じて決定される。
【0014】
以上述べてきたように、現在のアクセス権限管理においては、サービス提供の場とサービス提供主体の組織が複雑に組み合わされ、さらにそれらの組合せが常に変化している。従来は、図4に示すようなスタッフ毎施設毎文書カテゴリー毎アクセス権限管理テーブルを、管理者が手作業で一つずつ設定していた。煩雑で時間がかかるのみならず、設定ミスが起こりやすく、アクセスすべき文書にアクセスできなくて業務が円滑に遂行できなかったり、逆に、本来アクセスすべきでないスタッフが文書を閲覧して個人情報の漏洩につながったりといった問題が頻発していた。
【0015】
(先行技術文献)
文書やファイルのアクセス権限管理の手間を省くため、UNIXやWINDOWSなどのオペレーティングシステム(OS)では、ファイルやファイルを容れるディレクトリーを樹状に配列して、アクセス権限を根(ルート)ディレクトリーから枝葉に向かって継承してゆくファイル管理手法が古くから用いられてきている。親となるディレクトリーに設定されたアクセス権限は、そのディレクトリー内で作成された子ディレクトリーに自動的に引き継がれる(幹、枝)。ディレクトリーごとに設定されたアクセス権限は、そのディレクトリー内のファイル(葉)に適用される。これにより、一貫性のあるアクセス権限の管理が容易となるので、ファイルのアクセス権限管理では、現在も標準的手法として用いられている。
このような技術に関連する公報として特許文献1、2の技術が提案されているが、いずれも親子関係にあるファイルディレクトリーで、アクセス権限の継承を行うものである。
また、特許文献3、4の技術も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開2000-207336 号公報
【特許文献2】特開2006-085356 号公報
【特許文献3】特開2009-070206 号公報
【特許文献4】特開2007-233635 号公報
【0017】
特許文献3では、ユーザーのアクセスに際し、当該ユーザーがアクセス権を有しているか、上位ディレクトリーのアクセス権限を動的に検索するものである。これにより、下位ディレクトリーまで手作業でアクセス権限の変更を行う必要がなくなった。また特許文献4では、標準的なアクセス権限のパターンにフィルターと呼ばれる処理を行ってアクセス権限の追加、変更、削除を容易なものとしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
OSのファイル管理手法、および前記特許文献1、2では、以下の問題点がある。
(1)アクセス権限の継承は、子ディレクトリーが作成されるときにのみ行われるため、後の時点で親ディレクトリーのアクセス権限を変更しても、子孫ディレクトリーへは自動的には反映されない。子孫ディレクトリーのアクセス権限の更新は手作業での変更が必要であり、多大な作業量が必要となるだけでなく、作業ミスによる不整合発生の危険がある。
(2)スタッフ別のアクセス権限管理については、同様の役割をしているスタッフのグループ(ロール)ごとに文書アクセス権限の樹状表現を作成する必要があり、図4で示したような複雑な設定は大変困難な作業となる。
【0019】
特許文献3および4では、子孫ディレクトリーのアクセス権限の更新は多少楽になるが、問題点(2)「スタッフ別のアクセス権限管理については、同様の役割をしているスタッフのグループ(ロール)ごとに文書アクセス権限の樹状表現を作成する必要があり、図4で示したような複雑な設定は大変困難な作業となる」は依然未解決である。
【0020】
本発明はかかる従来の問題点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、例え多数の施設やサービス提供組織が混在し、施設毎に文書アクセス権限のポリシーが異なっていても、また、従事する多数の職種のスタッフが施設間、組織間で複雑に入り組んだ状況であっても、これらの多施設間、異なるサービス提供組織間で、一貫したアクセス権限管理を容易に行い、記録文書や作業指示文書の参照、作成、編集、削除を、整合性を保ちながら可能とし、スムーズな医療、介護、福祉連携活動を実現する多施設統合文書管理システムを提供することである。
また、同様に、複数の企業や部門が共同してプロジェクトを遂行する際、プロジェクトの進行に必要な指示書や記録文書へのアクセスの可否を管理する多部門間アクセス権限管理システムを備え、企業や組織間で円滑に情報共有を可能とする多施設統合文書管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
前記目的を達成するための手段として本発明請求項1記載の多施設統合文書管理システムでは、複数の施設において、施設毎に、施設利用者のIDを管理する施設毎利用者ID管理手段、当該施設で用いられる文書カテゴリーを管理する施設毎文書カテゴリー管理手段、前記施設毎文書カテゴリー毎に文書データを記録する施設毎文書カテゴリー毎文書記録手段、前記施設毎文書カテゴリー毎にスタッフのアクセス権限を管理する施設毎文書カテゴリー毎アクセス権限管理手段、スタッフのアクセス権限の認証を得るスタッフログイン認証手段を備え、
前記施設毎文書カテゴリー毎アクセス権限管理手段は、
施設毎の文書カテゴリーを樹状に配置表現した文書カテゴリー樹状配置表現手段と、組織ごとにスタッフを樹状に配置表現したスタッフ樹状配置表現手段と、文書カテゴリー樹状配置表現手段における文書カテゴリーとスタッフ樹状配置表現手段におけるスタッフカテゴリーを相互に対応させる両樹状配置表現対応設定手段を備え、
さらに、文書カテゴリー樹状配置表現手段における文書カテゴリーとスタッフ樹状配置表現手段におけるスタッフカテゴリーを相互に対応させた樹状配置表現の根から枝方向にアクセス権限属性を継承させることで、可視的かつ効率的な前記施設毎文書カテゴリー毎アクセス権限の設定を可能とする樹状配置表現によるアクセス権限管理手段を備えていることを特徴とする。
【0022】
請求項2記載の多施設統合文書管理システムでは、請求項1記載の多施設統合文書管理システムにおいて、前記両樹状配置表現対応設定手段は、文書カテゴリー樹状配置表現手段における文書カテゴリーオブジェクトとスタッフ樹状配置表現手段におけるスタッフカテゴリーオブジェクトをドラグ&ドロップ操作で相互に対応させる両樹状配置表現間オブジェクト操作手段を備えていることを特徴とする。
【0023】
請求項3記載の多施設統合文書管理システムでは、請求項1〜2いずれか記載の多施設統合文書管理システムにおいて、前記樹状配置表現によるアクセス権限管理手段において、前記両樹状配置表現対応設定の済んだ前記樹状配置表現によるアクセス権限管理の内容を、スタッフ毎施設毎文書カテゴリー毎アクセス権限管理テーブル、または施設毎文書カテゴリー毎スタッフ毎アクセス権限管理テーブルの少なくとも一つに同期させるアクセス権限管理テーブル同期手段を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
請求項1記載の多施設統合文書管理システムでは、施設毎文書カテゴリー毎アクセス権限管理手段は、施設毎の文書カテゴリーを樹状に配置表現した文書カテゴリー樹状配置表現手段を備えているので、各施設で利用される文書がカテゴリーに分類されて一覧とされる。
組織ごとにスタッフを樹状に配置表現したスタッフ樹状配置表現手段を備えているので、各組織に所属するスタッフが一覧表示される。
文書カテゴリー樹状配置表現とスタッフ樹状配置表現の両樹状配置表現を相互に対応させる両樹状配置表現対応設定手段を備えているので、それぞれの組織に所属する医師、看護師、介護士等に対して作成、編集、参照を行なうことができる文書が特定される。
両樹状配置表現の根から枝方向にアクセス権限属性を継承させることで、可視的かつ効率的な前記施設毎文書カテゴリー毎アクセス権限の管理を可能とする樹状配置表現によるアクセス権限管理手段を備えているので、施設やスタッフの職種に応じて、作成、編集、削除等のモードに応じたアクセス権限が容易に設定される。
【0025】
請求項2記載の多施設統合文書管理システムでは、両樹状配置表現間オブジェクト操作手段を備えているので、ドラグ&ドロップ操作による容易でしかも確実な操作環境が実現される。
【0026】
請求項3記載の多施設統合文書管理システムでは、樹状配置表現によるアクセス権限管理手段において、両樹状配置表現対応設定の済んだ前記樹状配置表現によるアクセス権限管理の内容を、スタッフ毎施設毎文書カテゴリー毎アクセス権限管理テーブル、または施設毎文書カテゴリー毎スタッフ毎アクセス権限管理テーブルの少なくとも一つに同期させるアクセス権限管理テーブル同期手段を備えているので、アクセスの判別に際し、アクセス権限管理テーブルを参照することで、迅速にアクセスの可否判断が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】従来のスタッフ毎文書カテゴリー毎アクセス権限管理テーブルの説明図である。
図2】サービスを提供する場としての施設と、各施設で作成される文書カテゴリーを樹状構造で示した図である(文書カテゴリー樹状配置表現手段)。
図3】サービスを提供する組織と、各サービス提供組織に所属するスタッフを職種別に樹状構造で示したものである(スタッフ樹状配置表現手段)。
図4図2図3に基づくスタッフ毎施設毎文書カテゴリー毎アクセス権限管理テーブルの説明図である。
図5】本発明の多施設統合文書管理システムの全体構成の内、一施設内の構成を示す説明図である。
図6】オブジェクトのドラグ&ドロップによるアクセス権限設定(△)の説明図である。
図7】オブジェクトのドラグ&ドロップによるアクセス権限設定(○)の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0028】
図5は、本発明の多施設統合文書管理システムの全体構成の内、一施設内の構成を示す。施設毎に、その施設を利用している利用者のIDを管理する施設毎利用者ID管理手段がある。病院であれば、入院患者リストや外来患者リストであり、施設では、入所者リスト、訪問系サービスでは、訪問先リストなどである。各リストは、利用しやすいように、部屋番号順、五十音順、ID番号順等々がある。
【0029】
前記施設毎利用者ID管理手段において、利用者IDは、従来のように個々の施設毎に定義しても良いが、その場合、施設間で利用者IDの対応表を作成管理するなどして、他の施設の利用者IDと同一人物であることを、施設間で、紐づけて管理する必要がある(施設間利用者ID紐づけ手段)。他方、現在検討されている(仮称)医療IDであれば、全国共通の固有番号であるので、全ての施設とも共通となる。従って、前記施設間利用者ID紐づけ手段が不要となるので、最も好ましい。次善の策としては、同一法人内の各施設で共通の利用者IDを用いることとし、法人外の施設に関して、前記の施設間利用者ID紐づけ手段を用いて利用者IDを紐づけることとなる。
【0030】
また、各施設には、個々の施設で提供されているサービスに応じて、施設毎の文書カテゴリーと、文書カテゴリー毎の項目建て(書式定義)がある。この文書カテゴリー名のリストと、文書カテゴリー毎の項目建ての情報を、施設毎文書カテゴリー管理手段で記録し管理している。指定された文書カテゴリーの文書は、前記文書カテゴリー毎の項目建ての情報に基づいて作成、編集される。作成、編集された文書は、当該文書カテゴリーの施設毎文書カテゴリー毎記録手段によって記録される。
【0031】
各施設において、スタッフの所属や職種によって、作成、編集できる文書カテゴリー、参照のみできる文書カテゴリー、参照も許さない文書カテゴリーなど、文書カテゴリー毎のアクセス権限の組合せが異なっている。施設毎文書カテゴリー毎アクセス権限管理手段において、図4に示すような管理テーブルを作成し、スタッフ毎、文書カテゴリー毎に、アクセス権限を管理している。ここでは、作成、編集、参照もできる○、参照のみ可能な△、一切参照できない×、で表示している。例えば当該施設に勤務している医師は、医師関連記事文書、医療上の作業指示文書や処方箋(オーダー文書)の作成、編集、参照が可能であるが、他職種である看護師や介護士の記事は参照しかできない。なお、たとえ医師であっても、勤務していない施設の医師記事やオーダー文書に関しては、当該施設の許可(アクセス権限付与)があれば、許可された範囲の文書カテゴリーに関して参照は可能であるが、文書の作成や編集は不可である。
【0032】
端末からスタッフIDとパスワードあるいは生体認証等を入力することにより、スタッフの認証が得られる(スタッフログイン認証手段)。スタッフの認証が得られれば、前記施設毎文書カテゴリー毎アクセス権限管理手段によって、当該スタッフの文書カテゴリー毎のアクセス権限が明確になる。当該スタッフが指定した文書カテゴリーの作成、編集、或は参照のアクセス要求に対して、権限があれば当該アクセスを許可し、無ければ拒絶する。
ここでは説明の便宜上、施設毎利用者ID管理手段、施設間利用者ID紐づけ手段、施設毎文書カテゴリー管理手段、施設毎文書カテゴリー毎記録手段、施設毎文書カテゴリー毎アクセス権限管理手段、スタッフログイン認証手段は、施設内にあるサーバーなどに実装されているとしているが、状況に応じて、その一部ないし全部を中央サーバーに集約し、インターネットなどの通信回線で接続しても良い。中央サーバーにおいて、各施設システムの実装は物理サーバーごとに別々に割り当てても、同一物理サーバーを論理的に分割した仮想サーバーとしても良い。さらには、サーバー実体を保有せず、クラウドサービスをSaaSの形態で利用しても良い。
【0033】
医療や介護の施設は、施設毎に従業員名簿などの形で、スタッフのリストを管理している。スタッフの行った医療や介護の行為、情報収集や計画立案も含めて、全ての記録は、施設毎に管理されている。 患者は、病期に応じて、急性期病院、回復期病院、介護施設、在宅などへ移動してゆく。医療や介護に関して作成される文書は、患者の移動先(主たる施設)において作成、編集、削除され、保存、管理されなければならない。当該患者の医療や介護に従事するスタッフは、前記主たる施設において文書を作成、編集、削除する権限を有し、その権限下に文書を作成、編集、削除する必要がある。
【0034】
患者の移動先(次の「主たる施設」)が決まっている場合、移動後の未来日付の医療、介護に関する文書の作成は、現在の主たる施設ではなく、移動先である次の主たる施設において作成しなければならない。このような理由から、現在はもちろん未来の主たる施設において文書を作成、編集、削除などを行うには、スタッフログイン認証手段に際し、主たる施設を併せて指定し、当該施設における文書を作成、編集、削除する権限の認証を受けるようにすれば良い。
【0035】
スタッフログイン認証は、主たる施設に対して直接行うだけでなく、一旦主たる施設にログインした状態から、必要な別の主たる施設に追加ログイン認証を受けても良い。もし、スタッフのIDとパスワードが同一なら、前記追加ログイン認証は自動的に行われるが、セキュリティが少し甘くなる可能性があるので、運用ポリシーによっては、同一スタッフであっても、主たる施設毎にスタッフIDやパスワードを異なるものにしても良い。当該主たる施設におけるスタッフログイン認証が行われたならば、図4にしたがって文書カテゴリー毎のアクセス権限が付与される。
【0036】
文書を作成、編集、削除する際に、主たる施設をその都度指定し、必要に応じて当該施設のスタッフログイン認証を行っても良い。しかし、現在、さらには移動先の主たる施設のその都度のログイン作業は、場合によっては煩雑なことも多い。これを避けるため、利用者ごとに、現在、必要に応じて未来日付の主たる施設を管理するテーブルを作成しておくと、利用者IDと文書を作成、編集、削除したい日付を指定すれば、該当する主たる施設を特定できる。当該の主たる施設のスタッフログイン認証が未だ得られてなければ、追加のスタッフログイン認証を行うことで、スムーズな文書の作成、編集、削除が可能となる。
【0037】
従来は、サービスを提供する場としての施設(例えば、病院、介護老人保健施設、特別養護老人ホームなど)と、そこでサービスを提供するスタッフは一体のものであった。従って、施設の中で作成される文書は、全て当該施設のスタッフが作成していた。このため、スタッフへの文書カテゴリー毎のアクセス権限付与は図1に示すように比較的単純であった。
しかし現在は、高齢者要介護者の増加に伴い、有料老人ホームや自宅で訪問診療、訪問看護、訪問介護などの在宅サービスを受ける人が増加してきた。これらの在宅サービスは、在宅支援クリニック、訪問看護ステーション、訪問介護ステーションなど、有料老人ホームや自宅などの場としての施設とは別個のサービス提供機関に所属するスタッフが提供する。これらのサービス提供機関は、複数の場としての施設にサービスを提供している。サービス提供に伴い作成された文書は、一義的には当該サービス提供機関に管理義務があるが、併せて、複数のサービスを受ける利用者ごと、施設ごとに、提供されている複数のサービスで作成された文書群を通覧できることが必要である。
【0038】
他方、前述のように、在宅などの施設では、複数の施設のスタッフが常時出入りし、医療や介護を行っているが、スタッフの視点から見ると、複数の施設での作業に関与していることになる。例えば医師の場合、ある病院の常勤医師であり、患者の自宅に往診に行くと同時に、別の在宅専門クリニックの非常勤医であり、当該クリニックから介護施設に訪問診療に行くなどがある。
このように、地域包括ケアを行うにあたっての文書アクセスの権限管理は、従来のやり方では、極めて複雑なものとなり、混乱や個人情報漏洩などの事故につながりやすい。
【0039】
図2は、サービスを提供する場としての施設と、各施設で作成される文書カテゴリーを樹状構造で示したものである(文書カテゴリー樹状配置表現手段)。樹状構造のデータは、本発明では、XMLタグの入れ子構造で作成しているが、同じ樹状構造が表現できれば、XMLに限定されるものではない。文書カテゴリーが多数に上る際は、図9に示すように、同様の扱いとなる文書カテゴリーをまとめて「医師記事系」や「医師オーダー系」などのように、サブカテゴリーを設けても良い。
【0040】
図3は、サービスを提供する機関と、各サービス提供機関に所属するスタッフを樹状構造で示したものである(スタッフ樹状配置表現手段)。樹状構造のデータは、同様にXMLタグの入れ子構造で作成しているが、同じ樹状構造が表現できれば、XMLに限定されるものではない。所属スタッフが多数に上る際は、同様の扱いとなる職種のスタッフをまとめて「医師」や「看護師」、「介護士」などのように、サブカテゴリーを設けても良い。
【0041】
図6図7では、図2で示した文書カテゴリーの樹状構造と、図3で示したサービス提供機関所属スタッフの樹状構造の両樹状配置表現を、相互に対応させる両樹状配置表現対応設定手段の例を示す。図6の左下のアクセス権限設定モード△は、対応設定が、参照のみ可能の設定を行うことを示す。OO法人の全スタッフは、法人傘下の全施設の文書参照を可能とする設定を行うには、サービス機関所属スタッフの樹状構造でOO法人のオブジェクトを、文書カテゴリーの樹状構造のOO法人のオブジェクト上にドラグ&ドロップすればよい。樹状構造の上位(根方向)にドロップされたアクセス可能権限属性は、樹状構造の下位(葉方向)に継承される(両樹状配置表現対応設定手段の一例)。
【0042】
続いて、図7で左下のアクセス権限設定モードを○に変え、サービス提供機関ごとに所属する「医師」のサブカテゴリーオブジェクトを、サービスの提供先の施設の「医師記事」、「医師オーダー」のサブカテゴリーオブジェクトにドラグ&ドロップすることで、医師の前記文書サブカテゴリーのアクセス権限として、当初の△が○で上書きされ、作成、編集、削除権限が割り当てわれることになる。当該医師が勤務しておらず、サービス提供を行っていない施設では、アクセス権限は、当初の△のままである。同様にして、看護師はサービス提供先の施設の看護記事系、介護士はサービス提供先の施設の介護記事系に○を割り当ててゆく。
【0043】
OO法人からA病院訪問診療とC訪問看護ステーション、介護については法人外のF訪問介護ステーションが訪問している患者有村自宅については、まず、△のアクセス権限設定モードで、OO法人のA病院訪問診療部、訪問看護ステーション、ならびに法人外のF訪問介護ステーションの各オブジェクトを、患者有村自宅オブジェクトにドラグ&ドロップする。これで、患者有村自宅に関する文書は、OO法人のA病院訪問診療部、C訪問看護ステーション、ならびに法人外のF訪問介護ステーションのスタッフ間で参照可能となる。次いでアクセス権限設定モードを○に変え、OO法人のA病院訪問診療部、C訪問看護ステーション、ならびに法人外のF訪問介護ステーションの各オブジェクトを、それぞれ患者有村自宅の医師記事および医師オーダー、看護記事系、介護記事系のオブジェクト上にそれぞれドラグ&ドロップすれば、職種に対応した文書の作成、編集、削除権限が得られる。どのスタッフにどのようなアクセス権限を与えるかは、運用上の方針で任意に設定できる。
【0044】
例えば、極秘を要する患者の文書に関しては、特別の任務を与えられたスタッフを除き、一切参照できなくしたりするなども可能である。この際は、文書カテゴリーの樹状構造で、特別室に関しては別個の施設として分離したオブジェクトを作成し、すべての文書カテゴリーを枝葉に展開する。アクセス権限設定モードをXにして、一旦すべてのスタッフに全ての文書カテゴリーについてアクセス不可とした上で、各々の特定スタッフについて、特別室の文書全体に対して参照を可能とし(△モード)、次いで、職種に応じて文書カテゴリーに作成、編集、削除を付与してゆく(○モード)ことで可能となる。逆に、監査を担当する特定スタッフに関しては、通常では与えられていない施設文書の参照権限を与えることも可能である。
【0045】
前記の樹状配置表現によるアクセス権限管理手段において、樹状配置表現のままで、アクセス要求に応じて、その都度、アクセス可能権限属性の継承を利用して、当該スタッフの当該文書カテゴリーへのアクセス権限を認証しても良いが、計算量が多く、時間がかかる。これを防ぐためには、両樹状配置表現対応設定手段を実行するたびに、図4に示すような、スタッフ毎に文書カテゴリー毎アクセス権限を一覧するアクセス権限管理テーブルを更新しておけば、アクセス要求に際して、前記アクセス権限管理テーブルを参照することで、迅速にアクセスの可否を判断できる。なお、場合によっては、両樹状配置表現対応設定手段による設定が完了した後、一気に前記アクセス権限管理テーブルを更新しても良い。また、アクセス権限テーブルは、前記のスタッフ毎文書カテゴリー毎アクセス権限一覧のみならず、文書カテゴリー毎にアクセス可能スタッフ一覧とすることも可能である。両者を適宜併用しても良い。
【0046】
ここでは、両樹状配置表現対応設定手段の例として、スタッフオブジェクトの文書カテゴリーオブジェクトへのドラグ&ドロップで実現しているが、逆に、文書カテゴリーオブジェクトをスタッフオブジェクトの上にドラグ&ドロップしても良い。また、操作性は劣るが、オブジェクト操作を用いずに、ファンクションキーやプルダウンメニューなどのキーボード操作で同様に対応を設定しても良い。
【0047】
以上、実施例を説明したが、本発明の具体的な構成は前記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では病院や介護施設を例として説明したが、それに限らず、企業や組織が、プロジェクトの進行に必要な指示書や記録文書へのアクセスの可否を管理する多施設間アクセス権限管理システムを備えて、それを企業や組織間で運用することも可能である。
【要約】      (修正有)
【課題】従事する多数の職種のスタッフが施設や組織間で複雑に入り組んだ状況であっても、施設や組織間で一貫した記録文書や作業指示文書の作成、参照を可能とし、スムーズな医療、介護、福祉連携活動を実現する多施設統合文書管理システムを提供する。
【解決手段】施設毎の文書カテゴリーを樹状に配置表現した文書カテゴリー樹状配置表現手段と、組織ごとにスタッフを樹状に配置表現したスタッフ樹状配置表現手段と、文書カテゴリー樹状配置表現とスタッフ樹状配置表現の両樹状配置表現を相互に対応させる両樹状配置表現対応設定手段を備える。さらに、両樹状配置表現の根から枝方向にアクセス権限属性を継承させることで、可視的かつ効率的な施設毎文書カテゴリー毎アクセス権限の管理を可能とする樹状配置表現によるアクセス権限管理手段を備える。
【選択図】図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7