特許第5893959号(P5893959)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5893959
(24)【登録日】2016年3月4日
(45)【発行日】2016年3月23日
(54)【発明の名称】ズームレンズ
(51)【国際特許分類】
   G02B 15/16 20060101AFI20160310BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20160310BHJP
【FI】
   G02B15/16
   G02B13/18
【請求項の数】3
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2012-42553(P2012-42553)
(22)【出願日】2012年2月28日
(65)【公開番号】特開2013-178409(P2013-178409A)
(43)【公開日】2013年9月9日
【審査請求日】2014年12月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000133227
【氏名又は名称】株式会社タムロン
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】未 来
【審査官】 森内 正明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−181635(JP,A)
【文献】 特開2007−328306(JP,A)
【文献】 特開2005−25229(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 − 17/08
G02B 21/02 − 21/04
G02B 25/00 − 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から順に配置された、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群と、から構成され、
前記第1レンズ群、前記第3レンズ群、および前記第5レンズ群を固定したまま、前記第2レンズ群を光軸に沿って物体側から像側へ移動させて広角端から望遠端への変倍を行い、前記第4レンズ群を光軸に沿って移動させることによって変倍に伴う像面変動の補正およびフォーカシングを行い、
前記第2レンズ群は、物体側より順に配置された、負の屈折力を有し物体側に凸面を向けたメニスカス形状で少なくとも一面に非球面が形成された第1レンズと、負の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズと、負の屈折力を有する第4レンズと、を備え、
前記第2レンズ群を構成する、前記第3レンズと前記第4レンズとが接合されており、 以下に示す条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
(1) 1.5<|f21/FW|<2.5
(2) 0.5<|rp/f21|<0.8
(3) νd23<20
ただし、f21は前記第2レンズ群を構成する第1レンズの焦点距離、FWは広角端における光学系全系の焦点距離、rpは前記第2レンズ群を構成する第1レンズの像側面の曲率半径、νd23は前記第2レンズ群を構成する第3レンズのd線に対するアッベ数を示す。
【請求項2】
前記第1レンズ群は、物体側より順に配置された、負の屈折力を有する第1レンズと、正の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズと、を備え、
前記第1レンズ群を構成する、前記第1レンズと前記第2レンズとは接合されており、 以下に示す条件式を満足することを特徴とする請求項に記載のズームレンズ。
(4) νd12>75
(5) νd13>63
ただし、νd12は前記第1レンズ群を構成する第2レンズのd線に対するアッベ数、νd13は前記第1レンズ群を構成する第3レンズのd線に対するアッベ数を示す。
【請求項3】
前記第3レンズ群は、物体側より順に配置された、正の屈折力を有し少なくとも一面に非球面が形成された第1レンズと、負の屈折力を有し物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第2レンズと、を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のズームレンズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等、固体撮像素子が搭載された撮像装置に好適なズームレンズに関する。
【背景技術】
【0002】
CCDやCMOS等の固体撮像素子が搭載されたデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラに用いられる撮像レンズとして、4つのレンズ群で構成され、高変倍が可能なズームレンズがよく知られている(たとえば、特許文献1を参照。)。
【0003】
特許文献1に記載のズームレンズは、物体側から順に、正、負、正、正の屈折力を有する第1〜第4の各レンズ群が配置されて構成されている。このズームレンズは、第1レンズ群と第3レンズ群を固定し、第2レンズ群を一方向に移動させて変倍を行い、また第4レンズ群を前後方向に移動させることによって変倍に伴う像面変動の補正やフォーカシングを行う。このズームレンズの変倍比は25倍程度、最大画角は58°程度である。このような4群構成のズームレンズでも、可動群が2つあるため鏡筒の構成を簡略化でき、レンズ系全体を小型化することが可能である。
【0004】
さらに、上記4群構成のズームレンズに対して、固定群である第5群を追加したズームレンズも知られている(たとえば、特許文献2〜4を参照。)。特許文献2〜4に記載のズームレンズは、いずれも、物体側から順に、正、負、正、正、負の屈折力を有する第1〜第5の各レンズ群が配置されて構成されている。これらのズームレンズは、第1レンズ群、第3レンズ群、および第5レンズ群を固定し、第2レンズ群を一方向に移動させて変倍を行い、また第4レンズ群を前後方向に移動させることによって変倍に伴う像面変動の補正やフォーカシングを行う。
【0005】
なお、特許文献2に記載のズームレンズの変倍比は30倍程度、最大画角は60°程度である。特許文献3に記載のズームレンズの変倍比は35倍程度、最大画角は73°程度である。特許文献4に記載のズームレンズの変倍比は14倍程度、最大画角は70°程度である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4672860号公報
【特許文献2】特許第4542933号公報
【特許文献3】特許第4823680号公報
【特許文献4】特許第4823684号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、監視カメラ用のレンズ系として、全変倍域に亘って諸収差を良好に補正できることに加え、薄暗い場所をより広い範囲まで撮影可能な広角大口径比化が要求されてきた。さらに、近年、フルハイビジョン方式の撮影が可能な固体撮像素子が普及したことに伴い、フルハイビジョン方式の撮影が可能な固体撮像素子に対応したレンズ系が求められるようになってきた。フルハイビジョン方式の撮影が可能な固体撮像素子を搭載した監視カメラ用のレンズ系は、従来にも増して全変倍域に亘って諸収差を良好に補正できる極めて高い光学性能が求められる。
【0008】
しかしながら、上記各特許文献に記載されたズームレンズをはじめとする従来技術では、大口径比化、小型化を満足した上で高い光学性能を維持することは困難であった。すなわち、広角化や大口径比化を実現しようとすると、小型化が阻害されたり、全変倍域に亘って諸収差を良好に補正することが困難になってフルハイビジョン方式の撮影ができなくなったりするという問題が発生する。
【0009】
たとえば、従来技術では、画角を広くしようとすると、前玉径を大きくせざるを得なくなり、広角端におけるコマ収差および非点収差の補正が困難になる。さらに、変倍比や解像度を上げようとすると、レンズ系全長が増大するばかりか、望遠端における色収差の発生が顕著になって、光学性能が著しく劣化する。特に、大口径比化を実現しようとすると、広角端から望遠端までの像面湾曲の補正が困難になって、全変倍域に亘って光学性能を維持することができなくなる。
【0010】
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、小型化、広角化、大口径比化を達成するとともに、全変倍域に亘って諸収差を良好に補正し、フルハイビジョン方式の撮影が可能な固体撮像素子に対応できる高倍率のズームレンズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかるズームレンズは、物体側から順に配置された、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群と、から構成され、前記第1レンズ群、前記第3レンズ群、および前記第5レンズ群を固定したまま、前記第2レンズ群を光軸に沿って物体側から像側へ移動させて広角端から望遠端への変倍を行い、前記第4レンズ群を光軸に沿って移動させることによって変倍に伴う像面変動の補正およびフォーカシングを行い、前記第2レンズ群は、物体側より順に配置された、負の屈折力を有し物体側に凸面を向けたメニスカス形状で少なくとも一面に非球面が形成された第1レンズと、負の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズと、負の屈折力を有する第4レンズと、を備え、前記第2レンズ群を構成する、前記第3レンズと前記第4レンズとが接合されており、以下に示す条件式を満足することを特徴とする。
(1) 1.5<|f21/FW|<2.5
(2) 0.5<|rp/f21|<0.8
(3) νd23<20
ただし、f21は前記第2レンズ群を構成する第1レンズの焦点距離、FWは広角端における光学系全系の焦点距離、rpは前記第2レンズ群を構成する第1レンズの像側面の曲率半径、νd23は前記第2レンズ群を構成する第3レンズのd線に対するアッベ数を示す。
【0012】
本発明によれば、広角化、小型化、大口径比化を達成するとともに、全変倍域に亘って諸収差を良好に補正し、フルハイビジョン方式の撮影が可能な固体撮像素子に対応できる高倍率のズームレンズを提供することができる。特に、条件式(3)を満足することで、第2レンズ郡内で発生する色収差を良好に補正することができる。
【0015】
さらに、本発明にかかるズームレンズは、前記発明において、前記第1レンズ群が、物体側より順に配置された、負の屈折力を有する第1レンズと、正の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズと、を備え、前記第1レンズ群を構成する、前記第1レンズと前記第2レンズとが接合されており、以下に示す条件式を満足することを特徴とする。
(4) νd12>75
(5) νd13>63
ただし、νd12は前記第1レンズ群を構成する第2レンズのd線に対するアッベ数、νd13は前記第1レンズ群を構成する第3レンズのd線に対するアッベ数を示す。
【0016】
本発明によれば、特に望遠端において発生する色収差を良好に補正することができる。
【0017】
さらに、本発明にかかるズームレンズは、前記発明において、前記第3レンズ群が、物体側より順に配置された、正の屈折力を有し少なくとも一面に非球面が形成された第1レンズと、負の屈折力を有し物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第2レンズと、を備えていることを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、全変倍域において発生する球面収差やコマ収差を良好に補正することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、小型化、広角化、大口径比化を達成するとともに、全変倍域に亘って諸収差を良好に補正し、フルハイビジョン方式の撮影が可能な固体撮像素子に対応できる高倍率のズームレンズを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】実施例1にかかるズームレンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。
図2】実施例1にかかるズームレンズのd線に対する諸収差図である。
図3】実施例2にかかるズームレンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。
図4】実施例2にかかるズームレンズのd線に対する諸収差図である。
図5】実施例3にかかるズームレンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。
図6】実施例3にかかるズームレンズのd線に対する諸収差図である。
図7】実施例4にかかるズームレンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。
図8】実施例4にかかるズームレンズのd線に対する諸収差図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明にかかるズームレンズの好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0022】
本発明にかかるズームレンズは、物体側から順に配置された、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群と、から構成される。そして、第2レンズ群を光軸に沿って移動させることによって、広角端から望遠端への変倍を行う。また、第4レンズ群を光軸に沿って移動させることによって変倍に伴う像面変動の補正やフォーカシングを行う。なお、第1レンズ群、第3レンズ群、および第5レンズ群は、常時固定されている(以上、基本構成)。
【0023】
本発明は、フルハイビジョン方式の撮影が可能な固体撮像素子が搭載された小型の撮像装置に最適な、小型、広角、大口径比で、優れた光学性能を有する、高倍率のズームレンズを提供することを目的としている。そこで、かかる目的を達成するため、以下に示すような各種条件を設定している。
【0024】
まず、本発明にかかるズームレンズでは、上記基本構成に加え、第2レンズ群を、物体側より順に配置された、負の屈折力を有し物体側に凸面を向けたメニスカス形状で少なくとも一面に非球面が形成された第1レンズと、負の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズと、負の屈折力を有する第4レンズと、を備えて構成する。第2レンズ群中の最も物体側に配置されている第1レンズに非球面を形成することで、広角化、大口径比化に伴って発生するコマ収差、非点収差、像面湾曲の補正が容易になる。加えて、色収差(軸上色収差、倍率色収差)を良好に補正するため、第2レンズ群を構成する、第3レンズと第4レンズとを接合する。
【0025】
さらに、本発明にかかるズームレンズでは、小型化、広角化、高倍率化することに伴って発生しやすくなる諸収差を良好に補正するため、第2レンズ群を構成する第1レンズの焦点距離をf21、広角端における光学系全系の焦点距離をFW、第2レンズ群を構成する第1レンズの像側面の曲率半径をrp、第2レンズ群を構成する第3レンズのd線に対するアッベ数をνd23とするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(1) 1.5<|f21/FW|<2.5
(2) 0.5<|rp/f21|<0.8
(3) νd23<20
【0026】
条件式(1)は、第2レンズ群中最も物体側に配置される第1レンズの焦点距離f21と広角端における光学系全系の焦点距離FWとの比の適切な範囲を規定する式である。条件式(1)においてその下限値を下回ると、第2レンズ群を構成する第1レンズの屈折力が強くなりすぎる。この場合は、光学系の小型化と広角化には有利であるが、諸収差の補正が困難になる。一方、条件式(1)においてその上限値を超えると、第2レンズ群を構成する第1レンズの屈折力が弱くなりすぎる。この場合は、諸収差の補正には有利であるが、光学系の小型化と広角化が困難になる。
【0027】
なお、上記条件式(1)は、次に示す範囲を満足すると、より好ましい効果が期待できる。
(1a) 1.8<|f21/FW|<2.3
この条件式(1a)で規定する範囲を満足することにより、光学系の小型、広角化と諸収差の補正とをよりバランスよく両立させることが可能になる。
【0028】
条件式(2)は曲率の大きい凹面を有する、第2レンズ群を構成する第1レンズの像側面の形状を規定する式である。条件式(2)を満足する範囲で当該第1レンズの像側面に曲率を与えることによって、当該第1レンズの像側面を入射瞳に対して同心円形状とすることが可能になり、諸収差の発生を抑制することができる。
【0029】
条件式(2)においてその下限値を下回ると、第2レンズ群を構成する第1レンズの像側面の曲率半径が小さくなりすぎ、加工が困難になる。一方、条件式(2)においてその上限値を超えると、当該第1レンズの加工は容易になるが、入射瞳に対する同心性が崩れ、諸収差の補正が困難になる。
【0031】
条件式(3)を満足することにより、第2レンズ群内の負の屈折力を有する第1レンズおよび第2レンズにより発生した色収差(軸上色収差および倍率色収差)に対し、正レンズである第3レンズによって当該負レンズとは逆方向の色収差を発生させることで、第2レンズ群全体として発生する色収差を補正することができる。条件式(3)においてその上限値を超えると、前記第3レンズにおいて補正に必要な色収差量を発生させることができなくなり、結果として第2レンズ群全体で発生する色収差が増大してしまう。
【0032】
さらに、本発明にかかるズームレンズでは、第1レンズ群が、物体側より順に配置された、負の屈折力を有する第1レンズと、正の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズと、を備えて構成される。かかる構成において、光学系の望遠端において発生する色収差を良好に補正するため、第1レンズ群を構成する、第1レンズと第2レンズとを接合するとよい。加えて、第1レンズ群を構成する第2レンズのd線に対するアッベ数をνd12、第1レンズ群を構成する第3レンズのd線に対するアッベ数をνd13とするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(4) νd12>75
(5) νd13>63
【0033】
条件式(4),(5)は光学系の望遠端において発生する色収差を良好に補正するため必須となる条件を示す式である。条件式(4)または条件式(5)のいずれか一方でもその下限値を下回れば、光学系の望遠端において発生する色収差を補正しきれない。
【0034】
さらに、本発明にかかるズームレンズでは、第3レンズ群を、物体側より順に配置された、正の屈折力を有し少なくとも一面に非球面が形成された第1レンズと、負の屈折力を有し物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第2レンズと、を備えて構成することが好ましい。このように第3レンズ群を構成することにより、全変倍域において発生する球面収差やコマ収差を良好に補正することができる。
【0035】
以上説明したように、本発明にかかるズームレンズは、上記構成を備えることにより、小型化、広角化、大口径比化、高倍率化を達成するとともに、全変倍域に亘って諸収差を良好に補正し、フルハイビジョン方式の撮影が可能な固体撮像素子に対応できるようになる。特に、上記各条件式を満足することにより、小型化、広角化、大口径比化、高倍率化と高い光学性能の維持とを両立させることが可能になる。
【0036】
以下、本発明にかかるズームレンズの実施例を図面に基づき詳細に説明する。なお、以下の実施例により本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0037】
図1は、実施例1にかかるズームレンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。このズームレンズは、図示しない物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G11と、負の屈折力を有する第2レンズ群G12と、正の屈折力を有する第3レンズ群G13と、正の屈折力を有する第4レンズ群G14と、負の屈折力を有する第5レンズ群G15と、が配置されて構成される。
【0038】
第2レンズ群G12と第3レンズ群G13との間には、所定の口径を規定する開口絞りSTPが配置されている。また、第5レンズ群G15と結像面IMGとの間には、カバーガラスCGが配置されている。カバーガラスCGは必要に応じて配置されるものであり、不要な場合は省略可能である。なお、結像面IMGには、CCDやCMOS等の固体撮像素子の受光面が配置される。
【0039】
第1レンズ群G11は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズL111と、正の屈折力を有する第2レンズL112と、正の屈折力を有する第3レンズL113と、正の屈折力を有する第4レンズL114と、が配置されて構成される。第1レンズL111と第2レンズL112とは、接合されている。
【0040】
第2レンズ群G12は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズL121と、負の屈折力を有する第2レンズL122と、正の屈折力を有する第3レンズL123と、負の屈折力を有する第4レンズL124と、が配置されて構成される。第1レンズL121は、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズで構成されており、両面に非球面が形成されている。また、第3レンズL123と第4レンズL124とは、接合されている。
【0041】
第3レンズ群G13は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズL131と、負の屈折力を有する第2レンズL132と、が配置されて構成される。第1レンズL131の両面には、非球面が形成されている。また、第2レンズL132は、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズで構成されている。
【0042】
第4レンズ群G14は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズL141と、負の屈折力を有する第2レンズL142と、が配置されて構成される。第1レンズL141の物体側面には、非球面が形成されている。また、第1レンズL141と第2レンズL142とは、接合されている。
【0043】
第5レンズ群G15は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズL151と、正の屈折力を有する第2レンズL152と、が配置されて構成される。第1レンズL151の両面には、非球面が形成されている。
【0044】
このズームレンズは、第2レンズ群G12を光軸に沿って物体側から結像面IMG側へ移動させることにより、広角端から望遠端への変倍を行う。また、第4レンズ群G14を光軸に沿って移動させることにより、変倍に伴う像面変動の補正やフォーカシングを行う。なお、第1レンズ群G11、第3レンズ群G13、および第5レンズ群G15は、常時固定されている。
【0045】
以下、実施例1にかかるズームレンズに関する各種数値データを示す。
【0046】
ズームレンズ全系の焦点距離=4.3(FW:広角端)〜24.0(中間焦点位置)〜129.0(望遠端)
Fナンバー=1.6(広角端)〜3.8(中間焦点位置)〜4.9(望遠端)
半画角(ω)=38.03(広角端)〜7.10(中間焦点位置)〜1.32(望遠端)
【0047】
(レンズデータ)
1=155.252
1=1.00 nd1=1.84666 νd1=23.78
2=40.511
2=5.75 nd2=1.49700 νd2=81.60
3=-245.543
3=0.10
4=55.154
4=3.20 nd3=1.59282 νd3=68.63
5=382.377
5=0.10
6=31.841
6=3.50 nd4=1.83481 νd4=42.72
7=95.333
7=D(7)(可変)
8=73.450(非球面)
8=0.70 nd5=1.85135 νd5=40.10
9=6.869(非球面)
9=3.52
10=-11.337
10=0.50 nd6=1.88300 νd6=40.80
11=339.750
11=0.10
12=23.770
12=2.00 nd7=1.95906 νd7=17.47
13=-24.162
13=0.50 nd8=1.88300 νd8=40.80
14=104.181
14=D(14)(可変)
15=∞(開口絞り)
15=0.50
16=11.539(非球面)
16=4.20 nd9=1.61881 νd9=63.85
17=-30.000(非球面)
17=0.10
18=19.101
18=0.80 nd10=2.001 νd10=29.13
19=10.836
19=D(19)(可変)
20=12.791(非球面)
20=4.20 nd11=1.4971 νd11=81.56
21=-9.500
21=0.60 nd12=1.90366 νd12=31.31
22=-14.070
22=D(22)(可変)
23=28.595(非球面)
23=0.50 nd13=1.85135 νd13=40.10
24=5.300(非球面)
24=0.30
25=7.909
25=2.26 nd14=1.56732 νd14=42.80
26=-16.411
26=1.00
27=∞
27=2.00 nd15=1.51633 νd15=64.14
28=∞
28=3.50
29=∞(結像面)
【0048】
円錐係数(k)および非球面係数(A,B,C,D)
(第8面)
k=0,
A=-4.57687×10-5,B=6.79061×10-6
C=-2.31578×10-7,D=2.42224×10-9
(第9面)
k=0.5967,
A=-3.17031×10-4,B=-4.17155×10-6
C=5.67706×10-7,D=-3.92278×10-8
(第16面)
k=-0.1306,
A=-4.08183×10-5,B=-1.15089×10-6
C=1.15662×10-8,D=-6.70182×10-11
(第17面)
k=-8.2910,
A=7.81968×10-5,B=-1.89538×10-6
C=2.76889×10-8,D=-1.55839×10-10
(第20面)
k=-0.1487,
A=-4.90625×10-5,B=-1.02186×10-6
C=5.04342×10-10,D=4.85594×10-10
(第23面)
k=0,
A=-4.98290×10-4,B=-1.45444×10-5
C=3.32964×10-6,D=-1.57350×10-7
(第24面)
k=-0.1993,
A=-4.77089×10-4,B=-3.50309×10-5
C=3.89261×10-6,D=-2.07190×10-7
【0049】
(変倍データ)
広角端 中間焦点位置 望遠端
D(7) 0.719 19.460 27.823
D(14) 28.930 10.189 1.825
D(19) 10.283 4.604 14.356
D(22) 4.687 10.366 0.614
【0050】
(条件式(1)に関する数値)
f21(第1レンズL121の焦点距離)=-8.944
|f21/FW|=2.08
【0051】
(条件式(2)に関する数値)
rp(第1レンズL121の像側面の曲率半径)=6.869
|rp/f21|=0.768
【0052】
(条件式(3)に関する数値)
νd23(第3レンズL123のd線に対するアッベ数)=17.47
【0053】
(条件式(4)に関する数値)
νd12(第2レンズL112のd線に対するアッベ数)=81.60
【0054】
(条件式(5)に関する数値)
νd13(第3レンズL113のd線に対するアッベ数)=68.63
【0055】
図2は、実施例1にかかるズームレンズのd線(λ=587.56nm)に対する諸収差図である。なお、非点収差図におけるS,Mは、それぞれサジタル像面、メリディオナル像面に対する収差を表す。
【実施例2】
【0056】
図3は、実施例2にかかるズームレンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。このズームレンズは、図示しない物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G21と、負の屈折力を有する第2レンズ群G22と、正の屈折力を有する第3レンズ群G23と、正の屈折力を有する第4レンズ群G24と、負の屈折力を有する第5レンズ群G25と、が配置されて構成される。
【0057】
第2レンズ群G22と第3レンズ群G23との間には、所定の口径を規定する開口絞りSTPが配置されている。また、第5レンズ群G25と結像面IMGとの間には、カバーガラスCGが配置されている。カバーガラスCGは必要に応じて配置されるものであり、不要な場合は省略可能である。なお、結像面IMGには、CCDやCMOS等の固体撮像素子の受光面が配置される。
【0058】
第1レンズ群G21は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズL211と、正の屈折力を有する第2レンズL212と、正の屈折力を有する第3レンズL213と、正の屈折力を有する第4レンズL214と、が配置されて構成される。第1レンズL211と第2レンズL212とは、接合されている。
【0059】
第2レンズ群G22は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズL221と、負の屈折力を有する第2レンズL222と、正の屈折力を有する第3レンズL223と、負の屈折力を有する第4レンズL224と、が配置されて構成される。第1レンズL221は、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズで構成されており、両面に非球面が形成されている。また、第3レンズL223と第4レンズL224とは、接合されている。
【0060】
第3レンズ群G23は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズL231と、負の屈折力を有する第2レンズL232と、が配置されて構成される。第1レンズL231の両面には、非球面が形成されている。また、第2レンズL232は、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズで構成されている。
【0061】
第4レンズ群G24は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズL241と、負の屈折力を有する第2レンズL242と、が配置されて構成される。第1レンズL241の物体側面には、非球面が形成されている。また、第1レンズL241と第2レンズL242とは、接合されている。
【0062】
第5レンズ群G25は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズL251と、正の屈折力を有する第2レンズL252と、が配置されて構成される。第1レンズL251の両面には、非球面が形成されている。
【0063】
このズームレンズは、第2レンズ群G22を光軸に沿って物体側から結像面IMG側へ移動させることにより、広角端から望遠端への変倍を行う。また、第4レンズ群G24を光軸に沿って移動させることにより、変倍に伴う像面変動の補正やフォーカシングを行う。なお、第1レンズ群G21、第3レンズ群G23、および第5レンズ群G25は、常時固定されている。
【0064】
以下、実施例2にかかるズームレンズに関する各種数値データを示す。
【0065】
ズームレンズ全系の焦点距離=4.3(FW:広角端)〜24.0(中間焦点位置)〜129.0(望遠端)
Fナンバー=1.6(広角端)〜3.8(中間焦点位置)〜4.9(望遠端)
半画角(ω)=38.09(広角端)〜7.07(中間焦点位置)〜1.32(望遠端)
【0066】
(レンズデータ)
1=261.122
1=1.00 nd1=1.84666 νd1=23.78
2=41.992
2=6.00 nd2=1.43700 νd2=95.10
3=-142.792
3=0.10
4=57.592
4=3.34 nd3=1.61800 νd3=63.39
5=1461.086
5=0.10
6=31.613
6=3.50 nd4=1.88300 νd4=40.80
7=91.274
7=D(7)(可変)
8=17.271(非球面)
8=0.70 nd5=1.85135 νd5=40.10
9=5.629(非球面)
9=3.82
10=-11.166
10=0.50 nd6=1.88300 νd6=40.80
11=67.816
11=0.10
12=19.434
12=2.06 nd7=1.95906 νd7=17.47
13=-27.282
13=0.50 nd8=1.88300 νd8=40.80
14=63.676
14=D(14)(可変)
15=∞(開口絞り)
15=0.50
16=11.267(非球面)
16=4.40 nd9=1.61881 νd9=63.85
17=-25.469(非球面)
17=0.10
18=21.986
18=0.60 nd10=2.001 νd10=29.13
19=11.300
19=D(19)(可変)
20=13.021(非球面)
20=4.18 nd11=1.4971 νd11=81.56
21=-10.019
21=0.60 nd12=1.90366 νd12=31.31
22=-13.773
22=D(22)(可変)
23=24.019(非球面)
23=0.50 nd13=1.85135 νd13=40.10
24=5.699(非球面)
24=0.54
25=16.318
25=2.11 nd14=1.51633 νd14=64.14
26=-10.039
26=1.00
27=∞
27=2.00 nd15=1.51633 νd15=64.14
28=∞
28=3.50
29=∞(結像面)
【0067】
円錐係数(k)および非球面係数(A,B,C,D)
(第8面)
k=0,
A=-6.21082×10-4,B=1.34413×10-5
C=-1.99187×10-7,D=1.35410×10-9
(第9面)
k=-0.0060,
A=-7.63715×10-4,B=-1.36437×10-5
C=7.63607×10-7,D=-2.94908×10-8
(第16面)
k=-0.2311,
A=-6.05478×10-5,B=-1.25340×10-6
C=1.67144×10-8,D=-8.95523×10-11
(第17面)
k=-4.7687,
A=6.98644×10-5,B=-1.72352×10-6
C=2.91064×10-8,D=-1.70266×10-10
(第20面)
k=-0.4887,
A=-7.75303×10-5,B=-4.64307×10-7
C=-4.68979×10-11,D=2.32383×10-10
(第23面)
k=0,
A=-6.68416×10-4,B=-3.85322×10-5
C=7.43212×10-7,D=6.05435×10-8
(第24面)
k=-0.2788,
A=-4.36169×10-4,B=-7.39966×10-5
C=1.04310×10-6,D=8.94196×10-8
【0068】
(変倍データ)
広角端 中間焦点位置 望遠端
D(7) 0.600 19.459 27.778
D(14) 29.021 10.161 1.843
D(19) 9.668 4.480 13.573
D(22) 4.508 9.697 0.604
【0069】
(条件式(1)に関する数値)
f21(第1レンズL221の焦点距離)=-10.088
|f21/FW|=2.346
【0070】
(条件式(2)に関する数値)
rp(第1レンズL221の像側面の曲率半径)=5.629
|rp/f21|=0.558
【0071】
(条件式(3)に関する数値)
νd23(第3レンズL223のd線に対するアッベ数)=17.47
【0072】
(条件式(4)に関する数値)
νd12(第2レンズL212のd線に対するアッベ数)=95.10
【0073】
(条件式(5)に関する数値)
νd13(第3レンズL213のd線に対するアッベ数)=63.39
【0074】
図4は、実施例2にかかるズームレンズのd線(λ=587.56nm)に対する諸収差図である。なお、非点収差図におけるS,Mは、それぞれサジタル像面、メリディオナル像面に対する収差を表す。
【実施例3】
【0075】
図5は、実施例3にかかるズームレンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。このズームレンズは、図示しない物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G31と、負の屈折力を有する第2レンズ群G32と、正の屈折力を有する第3レンズ群G33と、正の屈折力を有する第4レンズ群G34と、負の屈折力を有する第5レンズ群G35と、が配置されて構成される。
【0076】
第2レンズ群G32と第3レンズ群G33との間には、所定の口径を規定する開口絞りSTPが配置されている。また、第5レンズ群G35と結像面IMGとの間には、カバーガラスCGが配置されている。カバーガラスCGは必要に応じて配置されるものであり、不要な場合は省略可能である。なお、結像面IMGには、CCDやCMOS等の固体撮像素子の受光面が配置される。
【0077】
第1レンズ群G31は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズL311と、正の屈折力を有する第2レンズL312と、正の屈折力を有する第3レンズL313と、正の屈折力を有する第4レンズL314と、が配置されて構成される。第1レンズL311と第2レンズL312とは、接合されている。
【0078】
第2レンズ群G32は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズL321と、負の屈折力を有する第2レンズL322と、正の屈折力を有する第3レンズL323と、負の屈折力を有する第4レンズL324と、が配置されて構成される。第1レンズL321は、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズで構成されており、両面に非球面が形成されている。また、第3レンズL323と第4レンズL324とは、接合されている。
【0079】
第3レンズ群G33は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズL331と、負の屈折力を有する第2レンズL332と、が配置されて構成される。第1レンズL331の両面には、非球面が形成されている。また、第2レンズL332は、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズで構成されている。
【0080】
第4レンズ群G34は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズL341と、負の屈折力を有する第2レンズL342と、が配置されて構成される。第1レンズL341の物体側面には、非球面が形成されている。また、第1レンズL341と第2レンズL342とは、接合されている。
【0081】
第5レンズ群G35は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズL351と、正の屈折力を有する第2レンズL352と、が配置されて構成される。第1レンズL351の両面には、非球面が形成されている。
【0082】
このズームレンズは、第2レンズ群G32を光軸に沿って物体側から結像面IMG側へ移動させることにより、広角端から望遠端への変倍を行う。また、第4レンズ群G34を光軸に沿って移動させることにより、変倍に伴う像面変動の補正やフォーカシングを行う。なお、第1レンズ群G31、第3レンズ群G33、および第5レンズ群G35は、常時固定されている。
【0083】
以下、実施例3にかかるズームレンズに関する各種数値データを示す。
【0084】
ズームレンズ全系の焦点距離=4.3(FW:広角端)〜24.0(中間焦点位置)〜129.0(望遠端)
Fナンバー=1.6(広角端)〜3.8(中間焦点位置)〜4.9(望遠端)
半画角(ω)=37.93(広角端)〜7.09(中間焦点位置)〜1.32(望遠端)
【0085】
(レンズデータ)
1=143.132
1=1.00 nd1=1.84666 νd1=23.78
2=40.225
2=5.80 nd2=1.43700 νd2=95.10
3=-220.562
3=0.10
4=57.824
4=3.28 nd3=1.59282 νd3=68.63
5=575.311
5=0.10
6=32.258
6=3.68 nd4=1.83481 νd4=42.72
7=106.337
7=D(7)(可変)
8=53.938(非球面)
8=0.70 nd5=1.85135 νd5=40.10
9=6.852(非球面)
9=3.63
10=-10.409
10=0.50 nd6=1.88300 νd6=40.80
11=-119.311
11=0.10
12=32.375
12=1.99 nd7=1.95906 νd7=17.47
13=-18.558
13=0.50 nd8=1.88300 νd8=40.80
14=246.052
14=D(14)(可変)
15=∞(開口絞り)
15=0.50
16=11.250(非球面)
16=4.50 nd9=1.61881 νd9=63.85
17=-25.151(非球面)
17=0.14
18=25.680
18=0.70 nd10=2.001 νd10=29.13
19=12.179
19=D(19)(可変)
20=12.463(非球面)
20=4.21 nd11=1.4971 νd11=81.56
21=-10.285
21=0.60 nd12=1.90366 νd12=31.31
22=-14.345
22=D(22)(可変)
23=34.622(非球面)
23=0.50 nd13=1.85135 νd13=40.10
24=4.280(非球面)
24=0.11
25=5.105
25=2.54 nd14=1.54814 νd14=45.82
26=-18.427
26=1.00
27=∞
27=2.00 nd15=1.51633 νd15=64.14
28=∞
28=3.50
29=∞(結像面)
【0086】
円錐係数(k)および非球面係数(A,B,C,D)
(第8面)
k=0,
A=-1.10104×10-4,B=6.86574×10-6
C=-1.80314×10-7,D=1.77529×10-9
(第9面)
k=0.5559,
A=-3.93632×10-4,B=-6.30197×10-6
C=4.84720×10-7,D=-2.99161×10-8
(第16面)
k=-0.1935,
A=-5.34967×10-5,B=-1.15951×10-6
C=1.21900×10-8,D=-9.39982×10-11
(第17面)
k=-6.7682,
A=7.38246×10-5,B=-1.90295×10-6
C=2.73786×10-8,D=-1.67159×10-10
(第20面)
k=-0.4009,
A=-6.89337×10-5,B=-1.52572×10-6
C=1.76743×10-8,D=1.60421×10-10
(第23面)
k=0,
A=-4.81453×10-4,B=-1.75639×10-5
C=1.83475×10-6,D=-9.28491×10-8
(第24面)
k=-0.2457,
A=-4.55109×10-4,B=-5.44365×10-5
C=3.09526×10-6,D=-2.17589×10-7
【0087】
(変倍データ)
広角端 中間焦点位置 望遠端
D(7) 0.600 19.976 28.485
D(14) 29.696 10.320 1.811
D(19) 9.466 4.418 12.865
D(22) 4.116 9.164 0.717
【0088】
(条件式(1)に関する数値)
f21(第1レンズL321の焦点距離)=-9.283
|f21/FW|=2.159
【0089】
(条件式(2)に関する数値)
rp(第1レンズL321の像側面の曲率半径)=6.852
|rp/f21|=0.738
【0090】
(条件式(3)に関する数値)
νd23(第3レンズL323のd線に対するアッベ数)=17.47
【0091】
(条件式(4)に関する数値)
νd12(第2レンズL312のd線に対するアッベ数)=95.10
【0092】
(条件式(5)に関する数値)
νd13(第3レンズL313のd線に対するアッベ数)=68.63
【0093】
図6は、実施例3にかかるズームレンズのd線(λ=587.56nm)に対する諸収差図である。なお、非点収差図におけるS,Mは、それぞれサジタル像面、メリディオナル像面に対する収差を表す。
【実施例4】
【0094】
図7は、実施例4にかかるズームレンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。このズームレンズは、図示しない物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G41と、負の屈折力を有する第2レンズ群G42と、正の屈折力を有する第3レンズ群G43と、正の屈折力を有する第4レンズ群G44と、負の屈折力を有する第5レンズ群G45と、が配置されて構成される。
【0095】
第2レンズ群G42と第3レンズ群G43との間には、所定の口径を規定する開口絞りSTPが配置されている。また、第5レンズ群G45と結像面IMGとの間には、カバーガラスCGが配置されている。カバーガラスCGは必要に応じて配置されるものであり、不要な場合は省略可能である。なお、結像面IMGには、CCDやCMOS等の固体撮像素子の受光面が配置される。
【0096】
第1レンズ群G41は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズL411と、正の屈折力を有する第2レンズL412と、正の屈折力を有する第3レンズL413と、正の屈折力を有する第4レンズL414と、が配置されて構成される。第1レンズL411と第2レンズL412とは、接合されている。
【0097】
第2レンズ群G42は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズL421と、負の屈折力を有する第2レンズL422と、正の屈折力を有する第3レンズL423と、負の屈折力を有する第4レンズL424と、が配置されて構成される。第1レンズL421は、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズで構成されており、両面に非球面が形成されている。また、第3レンズL423と第4レンズL424とは、接合されている。
【0098】
第3レンズ群G43は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズL431と、負の屈折力を有する第2レンズL432と、が配置されて構成される。第1レンズL431の両面には、非球面が形成されている。また、第2レンズL432は、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズで構成されている。
【0099】
第4レンズ群G44は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズL441と、負の屈折力を有する第2レンズL442と、が配置されて構成される。第1レンズL441の物体側面には、非球面が形成されている。また、第1レンズL441と第2レンズL442とは、接合されている。
【0100】
第5レンズ群G45は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズL451と、正の屈折力を有する第2レンズL452と、が配置されて構成される。第1レンズL451の両面には、非球面が形成されている。
【0101】
このズームレンズは、第2レンズ群G42を光軸に沿って物体側から結像面IMG側へ移動させることにより、広角端から望遠端への変倍を行う。また、第4レンズ群G44を光軸に沿って移動させることにより、変倍に伴う像面変動の補正やフォーカシングを行う。なお、第1レンズ群G41、第3レンズ群G43、および第5レンズ群G45は、常時固定されている。
【0102】
以下、実施例4にかかるズームレンズに関する各種数値データを示す。
【0103】
ズームレンズ全系の焦点距離=4.3(FW:広角端)〜24.0(中間焦点位置)〜129.0(望遠端)
Fナンバー=1.6(広角端)〜3.8(中間焦点位置)〜4.9(望遠端)
半画角(ω)=38.01(広角端)〜7.10(中間焦点位置)〜1.32(望遠端)
【0104】
(レンズデータ)
1=144.159
1=1.00 nd1=1.84666 νd1=23.78
2=38.899
2=5.80 nd2=1.49700 νd2=81.60
3=-273.198
3=0.10
4=52.998
4=3.31 nd3=1.59282 νd3=68.63
5=378.875
5=0.10
6=31.113
6=3.57 nd4=1.83481 νd4=42.72
7=92.838
7=D(7)(可変)
8=76.499(非球面)
8=0.70 nd5=1.85135 νd5=40.10
9=6.041(非球面)
9=3.30
10=-12.953
10=0.50 nd6=1.88300 νd6=40.80
11=71.416
11=0.10
12=18.115
12=1.99 nd7=1.94594 νd7=17.98
13=-26.555
13=0.50 nd8=1.88300 νd8=40.80
14=95.601
14=D(14)(可変)
15=∞(開口絞り)
15=0.50
16=11.217(非球面)
16=4.40 nd9=1.61881 νd9=63.85
17=-25.000(非球面)
17=0.96
18=22.880
18=0.60 nd10=2.001 νd10=29.13
19=10.741
19=D(19)(可変)
20=11.970(非球面)
20=4.20 nd11=1.4971 νd11=81.56
21=-9.300
21=0.60 nd12=1.90366 νd12=31.31
22=-13.445
22=D(22)(可変)
23=41.730(非球面)
23=0.50 nd13=1.85135 νd13=40.10
24=6.749(非球面)
24=0.49
25=17.244
25=2.13 nd14=1.56732 νd14=42.80
26=-10.867
26=1.00
27=∞
27=2.00 nd15=1.51633 νd15=64.14
28=∞
28=3.50
29=∞(結像面)
【0105】
円錐係数(k)および非球面係数(A,B,C,D)
(第8面)
k=0,
A=-2.65503×10-4,B=1.28344×10-5
C=-3.59136×10-7,D=3.83400×10-9
(第9面)
k=0.3239,
A=-5.45623×10-4,B=-7.61065×10-6
C=7.83466×10-7,D=-5.46724×10-8
(第16面)
k=-0.1982,
A=-5.20814×10-5,B=-1.30668×10-6
C=1.67967×10-8,D=-1.13589×10-10
(第17面)
k=-6.0844,
A=7.14760×10-5,B=-1.84345×10-6
C=2.96044×10-8,D=-1.85685×10-10
(第20面)
k=-0.2645,
A=-5.95055×10-5,B=-1.16644×10-6
C=7.95351×10-9,D=3.24336×10-10
(第23面)
k=0,
A=-3.71965×10-4,B=-2.63704×10-5
C=2.26085×10-6,D=-6.30326×10-8
(第24面)
k=0.0775,
A=-2.57754×10-4,B=-3.45586×10-5
C=9.86053×10-7,D=3.54356×10-10
【0106】
(変倍データ)
広角端 中間焦点位置 望遠端
D(7) 0.897 19.167 27.163
D(14) 28.094 9.824 1.828
D(19) 10.148 4.496 14.112
D(22) 4.564 10.216 0.600
【0107】
(条件式(1)に関する数値)
f21(第1レンズL421の焦点距離)=-7.740
|f21/FW|=1.8
【0108】
(条件式(2)に関する数値)
rp(第1レンズL421の像側面の曲率半径)=6.041
|rp/f21|=0.781
【0109】
(条件式(3)に関する数値)
νd23(第3レンズL423のd線に対するアッベ数)=17.98
【0110】
(条件式(4)に関する数値)
νd12(第2レンズL412のd線に対するアッベ数)=81.60
【0111】
(条件式(5)に関する数値)
νd13(第3レンズL413のd線に対するアッベ数)=68.63
【0112】
図8は、実施例4にかかるズームレンズのd線(λ=587.56nm)に対する諸収差図である。なお、非点収差図におけるS,Mは、それぞれサジタル像面、メリディオナル像面に対する収差を表す。
【0113】
なお、上記各実施例中の数値データにおいて、r1,r2,・・・・は各レンズ、絞り面等の曲率半径、d1,d2,・・・・は各レンズ、絞り等の肉厚またはそれらの面間隔、nd1,nd2,・・・・は各レンズ等のd線(λ=587.56nm)に対する屈折率、νd1,νd2,・・・・は各レンズ等のd線(λ=587.56nm)に対するアッベ数を示している。そして、長さの単位はすべて「mm」、角度の単位はすべて「°」である。
【0114】
また、上記各非球面形状は、非球面の深さをZ、近軸曲率半径をR、光軸からの高さをhとし、光の進行方向を正とするとき、以下に示す式により表される。
【0115】
【数1】
【0116】
ただし、kは円錐係数、A,B,C,Dはそれぞれ4次,6次,8次,10次の非球面係数である。
【0117】
以上説明したように、上記各実施例のズームレンズは、適宜非球面が形成されたレンズや接合レンズを配置し、上記各条件式を満足することにより、75°以上の広角化と、Fナンバーが1.6程度の大口径比化を達成し、フルハイビジョン方式の撮影が可能な固体撮像素子が搭載された小型の撮像装置に最適な、優れた光学性能を有する小型、高倍率(30倍程度)の撮影レンズを実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0118】
以上のように、本発明にかかるズームレンズは、デジタルスチルカメラや、デジタルビデオカメラ等の固体撮像素子が搭載された小型の撮像装置に有用であり、特に、フルハイビジョン方式の撮影が可能な固体撮像素子が搭載された監視カメラに最適である。
【符号の説明】
【0119】
11,G21,G31,G41 第1レンズ群
12,G22,G32,G42 第2レンズ群
13,G23,G33,G43 第3レンズ群
14,G24,G34,G44 第4レンズ群
15,G25,G35,G45 第5レンズ群
111,L121,L131,L141,L151,L211,L221,L231,L241,L251,L311,L321,L331,L341,L351,L411,L421,L431,L441,L451 第1レンズ
112,L122,L132,L142,L152,L212,L222,L232,L242,L252,L312,L322,L332,L342,L352,L412,L422,L432,L442,L452 第2レンズ
113,L123,L213,L223,L313,L323,L413,L423 第3レンズ
114,L124,L214,L224,L314,L324,L414,L424 第4レンズ
STP 開口絞り
IMG 結像面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8