特許第5894448号(P5894448)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 中国電力株式会社の特許一覧 ▶ 株式会社エネルギア・コミュニケーションズの特許一覧 ▶ 中国計器工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許5894448-LANケーブル作業区画冶具 図000002
  • 特許5894448-LANケーブル作業区画冶具 図000003
  • 特許5894448-LANケーブル作業区画冶具 図000004
  • 特許5894448-LANケーブル作業区画冶具 図000005
  • 特許5894448-LANケーブル作業区画冶具 図000006
  • 特許5894448-LANケーブル作業区画冶具 図000007
  • 特許5894448-LANケーブル作業区画冶具 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5894448
(24)【登録日】2016年3月4日
(45)【発行日】2016年3月30日
(54)【発明の名称】LANケーブル作業区画冶具
(51)【国際特許分類】
   H02G 1/06 20060101AFI20160317BHJP
   H05K 7/00 20060101ALI20160317BHJP
   H05K 7/02 20060101ALI20160317BHJP
   H05K 7/18 20060101ALI20160317BHJP
【FI】
   H02G1/06
   H05K7/00 J
   H05K7/02 Q
   H05K7/18 E
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-16205(P2012-16205)
(22)【出願日】2012年1月30日
(65)【公開番号】特開2013-158126(P2013-158126A)
(43)【公開日】2013年8月15日
【審査請求日】2015年1月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】503320061
【氏名又は名称】株式会社エネルギア・コミュニケーションズ
(73)【特許権者】
【識別番号】599151776
【氏名又は名称】中国計器工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107467
【弁理士】
【氏名又は名称】員見 正文
(72)【発明者】
【氏名】西崎 高英
(72)【発明者】
【氏名】寺戸 克弘
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 宏樹
(72)【発明者】
【氏名】里村 成行
(72)【発明者】
【氏名】吉崎 秀一
(72)【発明者】
【氏名】福原 信一
(72)【発明者】
【氏名】大塚 恭士
(72)【発明者】
【氏名】重谷 顕
(72)【発明者】
【氏名】井上 克義
(72)【発明者】
【氏名】角島 幸二
【審査官】 甲斐 哲雄
(56)【参考文献】
【文献】 実開平05−011484(JP,U)
【文献】 特開平11−142656(JP,A)
【文献】 特開2013−037173(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 1/06
H05K 7/00−7/18
H02G 3/22−3/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
m×n本のLANケーブル(31〜318)がm行×n列のマトリックス状に配置されて接続された装置(1)において該m×n本のLANケーブルのうちの1本である第p行目の第q列目に配置された作業対象LANケーブル(310)について作業を行う際に作業箇所を区画するためのLANケーブル作業区画冶具であって、
前記m×n本のLANケーブルのうち第p−1行目に配置されたn本のLANケーブル(31〜36)の接続部分を載せて斜め上側に上げるための第1の仕分け板(10)と、
前記m×n本のLANケーブルのうち前記第p行目に配置された他のn本のLANケーブル(37〜312)の接続部分を載せて斜め下側に下げるための第2の仕分け板(10)と、
前記第1および第2の仕分け板の左右端部がそれぞれ取り付けられる、かつ、前記装置が設置された装置架のフレーム(2)に取付け可能な左側および右側接続コネクタ(30L,30R)と、
前記第1の仕分け板と前記第2の仕分け板との間の第q−1列目と前記第q列目との間および前記第q列目と第q+1列目との間にそれぞれ差し込んで該第1および第2の仕分け板と共に前記作業対象LANケーブルの接続箇所を取り囲むための第1および第2の仕切り板(41〜43)とを具備し、
前記第1の仕分け板を前記第p−1行目に配置された前記n本のLANケーブルと前記第p行目に配置された前記他のn本のLANケーブルとの間に挿入し、前記第2の仕分け板を前記第p行目に配置された前記他のn本のLANケーブルと第p+1行目に配置された別のn本のLANケーブルとの間に挿入し、該第1および第2の仕分け板の左右端部を前記左側および右側接続コネクタにそれぞれ取り付けたのち、該左側および右側接続コネクタを前記フレームに取り付ける、
ことを特徴とする、LANケーブル作業区画冶具。
【請求項2】
前記第1の仕分け板が、
第1の仕分け板取付板(11)と、
第1の蛇腹部材(12)と、
後面が前記第1の仕分け板取付板の前面に固定された第1の蛇腹部材取付板(13)と、
第1の蛇腹部材開閉板(14)とを備え、
前記第2の仕分け板が、
第2の仕分け板取付板(11)と、
第2の蛇腹部材(12)と、
後面が前記第2の仕分け板取付板の前面に固定された第2の蛇腹部材取付板(13)と、
第2の蛇腹部材開閉板(14)とを備え、
前記第1の仕分け板取付板の上面および下面の左右端部に、第1の左上面、左下面、右上面および右下面溝(11a)が、該第1の仕分け板取付板の前面から後面まで該第1の仕分け板取付板の左右側面に平行にそれぞれ形成されており、
前記第2の仕分け板取付板の上面および下面の左右端部に、第2の左上面、左下面、右上面および右下面溝(11a)が、該第2の仕分け板取付板の前面から後面まで該第2の仕分け板取付板の左右側面に平行にそれぞれ形成されており、
前記第1および第2の蛇腹部材が、後面が前記第1および第2の蛇腹部材取付板の前面にそれぞれ取り付けられるとともに、前面が前記第1および第2の蛇腹部材開閉板の後面にそれぞれ取り付けられており、該第1および第2の蛇腹部材開閉板を前記第1および第2の仕分け板取付板と反対側に向かって引くと開くようにされている、
ことを特徴とする、請求項1記載のLANケーブル作業区画冶具。
【請求項3】
両端部が直角に同じ向きに曲げられた第1乃至第4のロック棒(21)をさらに具備し、
前記第1の蛇腹部材取付板および前記第1の蛇腹部材開閉板の左側面に、前記第1のロック棒の両端部をそれぞれ差し込むための第1および第2の左側差込穴(13a,14a)がそれぞれ形成されており、
前記第1の蛇腹部材取付板および前記第1の蛇腹部材開閉板の右側面に、前記第2のロック棒の両端部をそれぞれ差し込むための第1および第2の右側差込穴(13a,14a)がそれぞれ形成されており、
前記第2の蛇腹部材取付板および前記第2の蛇腹部材開閉板の左側面に、前記第3のロック棒の両端部をそれぞれ差し込むための第3および第4の左側差込穴(13a,14a)がそれぞれ形成されており、
前記第2の蛇腹部材取付板および前記第2の蛇腹部材開閉板の右側面に、前記第4のロック棒の両端部をそれぞれ差し込むための第3および第4の右側差込穴(13a,14a)が形成されている、
ことを特徴とする、請求項2記載のLANケーブル作業区画冶具。
【請求項4】
前記左側および右側接続コネクタが、後面が平面とされるとともに前面が曲面とされた板状のものであり、
前記左側および右側接続コネクタの後面に、該左側および右側接続コネクタを前記フレームに吸着させて取り付けるための平板状の磁石がそれぞれ取り付けられており、
前記左側接続コネクタ(30L)の右側面(31R)に、前記第1の仕分け板をスライドさせて該左側接続コネクタに取り付ける際に前記第1の仕分け板取付板の前記第1の左上面および左下面溝にそれぞれ挿入されて該第1の仕分け板を案内するための2本の左側案内用レール部を備えた第1および第2の左側仕分け板取付板差込溝(32L1,32L2)と、前記第2の仕分け板をスライドさせて該左側接続コネクタに取り付ける際に前記第2の仕分け板取付板の前記第2の左上面および左下面溝にそれぞれ挿入されて該第2の仕分け板を案内するための2本の他の左側案内用レール部を備えた第3および第4の左側仕分け板取付板差込溝(32L3,32L4)とが、該左側接続コネクタの前面から該左側接続コネクタの横方向の中央部付近まで形成されており、
前記右側接続コネクタ(30R)の左側面(31L)に、前記第1の仕分け板をスライドさせて該右側接続コネクタに取り付ける際に前記第1の仕分け板取付板の前記第1の右上面および右下面溝にそれぞれ挿入されて該第1の仕分け板を案内するための2本の右側案内用レール部を備えた第1および第2の右側仕分け板取付板差込溝(32R1,32R2)と、前記第2の仕分け板をスライドさせて該右側接続コネクタに取り付ける際に前記第2の仕分け板取付板の前記第2の右上面および右下面溝にそれぞれ挿入されて該第2の仕分け板を案内するための2本の他の右側案内用レール部を備えた第3および第4の右側仕分け板取付板差込溝(32R3,32R4)とが、該右側接続コネクタの前面から該右側接続コネクタの横方向の中央部付近まで形成されており、
前記第1乃至第4の左側仕分け板取付板差込溝が、該第1および第4の左側仕分け板取付板差込溝の長手方向に沿った延長線が90°で交差し、該第1および第3の左側仕分け板取付板差込溝の長手方向に沿った延長線が75°で交差し、該第2および第4の左側仕分け板取付板差込溝の長手方向に沿った延長線が75°で交差し、該第2および第3の左側仕分け板取付板差込溝の長手方向に沿った延長線が60°で交差するように、形成されており、
前記第1乃至第4の右側仕分け板取付板差込溝が、該第1および第4の右側仕分け板取付板差込溝の長手方向に沿った延長線が90°で交差し、該第1および第3の右側仕分け板取付板差込溝の長手方向に沿った延長線が75°で交差し、該第2および第4の右側仕分け板取付板差込溝の長手方向に沿った延長線が75°で交差し、該第2および第3の右側仕分け板取付板差込溝の長手方向に沿った延長線が60°で交差するように、形成されている、
ことを特徴とする、請求項2または3記載のLANケーブル作業区画冶具。
【請求項5】
前記第1および第2の仕切り板として、第1および第2の90°用仕切り板(41)と第1および第2の75°用仕切り板(42)と第1および第2の60°用仕切り板(43)とを備え、
前記第1および第2の90°用仕切り板が、後面が上底面とされ、前面が下底面とされるとともに下底の端点にある2つの角が45°とされた等脚台形板の形状を有し、
前記第1および第2の75°用仕切り板が、後面が上底面とされ、前面が下底面とされるとともに下底の端点にある2つの角が52.5°とされた等脚台形板の形状を有し、
前記第1および第2の60°用仕切り板が、後面が上底面とされ、前面が下底面とされるとともに下底の端点にある2つの角が60°とされた等脚台形板の形状を有する、
ことを特徴とする、請求項4記載のLANケーブル作業区画冶具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッチパネルのようにm×n本のLANケーブルが前面にマトリックス状に配置されて接続された装置において1本のLANケーブルについて作業を行う際に作業箇所を区画するのに好適なLANケーブル作業区画冶具に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、図7に示すように前面に第1乃至第18のLANケーブル31〜318が3行×6列(m=3,n=6)のマトリックス状に配置されて接続されたパッチパネル1(パッチパネル架のフレーム2(横方向の間隔=600mm)に設置されている。)において、たとえばパッチパネル1の中心部分である第2行目の第4列目に配置された第10のLANケーブル310について作業を行う場合には、他のLANケーブル(特に、作業対象LANケーブルである第10のLANケーブル310を取り囲む第3乃至第5、第9、第11および第15乃至第17のLANケーブル33〜35,39,311,315〜317)が邪魔になって作業箇所(作業対象LANケーブルの接続箇所)が見難く、作業がし難い。
【0003】
そのため、従来では、作業個所の特定の邪魔にならないようにビニールテープなどで他のLANケーブルを止めることにより作業区画を行ったのち、作業対象LANケーブル(第10のLANケーブル310)について作業を行っている。
【0004】
なお、下記の特許文献1には、整線作業性を向上させ、省人化および作業時間の短縮化を図るために、延線される多条のケーブルを自動的に仕分けられるように、一対のサイドガイド板をローラ取付ブラケットの基部上に前後方向に延設し、三角形に形成された仕分け板をサイドガイド板間を等分に区画するように基部上に延設し、サイドローラおよび仕分けローラをサイドガイド板および仕分け板のそれぞれの後端に近接して基部上に立設し、ケーブル摩擦防止用ローラを仕分け板により区画された区画内の前後側に配設するようにした整線コロが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−278835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したビニールテープなどを用いて作業区画を行う手法では、作業対象LANケーブルを取り囲む他のLANケーブルをビニールテープなどで止める必要があるとともに、作業終了後にはビニールテープなどを他のLANケーブルから取り外す必要があるため、作業箇所を区画するのに手間が掛るという問題があった。
また、ビニールテープの粘着が弱いと作業途中で外れ作業中断し、ビニールテープの粘着が強いと外すときにLANケーブルを傷つける恐れがあるという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、作業箇所区画作業の効率化を図ることができるLANケーブル作業区画冶具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のLANケーブル作業区画冶具は、m×n本のLANケーブル(31〜318)がm行×n列のマトリックス状に配置されて接続された装置(1)において該m×n本のLANケーブルのうちの1本である第p行目の第q列目に配置された作業対象LANケーブル(310)について作業を行う際に作業箇所を区画するためのLANケーブル作業区画冶具であって、前記m×n本のLANケーブルのうち第p−1行目に配置されたn本のLANケーブル(31〜36)の接続部分を載せて斜め上側に上げるための第1の仕分け板(10)と、前記m×n本のLANケーブルのうち前記第p行目に配置された他のn本のLANケーブル(37〜312)の接続部分を載せて斜め下側に下げるための第2の仕分け板(10)と、前記第1および第2の仕分け板の左右端部がそれぞれ取り付けられる、かつ、前記装置が設置された装置架のフレーム(2)に取付け可能な左側および右側接続コネクタ(30L,30R)と、前記第1の仕分け板と前記第2の仕分け板との間の第q−1列目と前記第q列目との間および前記第q列目と第q+1列目との間にそれぞれ差し込んで該第1および第2の仕分け板と共に前記作業対象LANケーブルの接続箇所を取り囲むための第1および第2の仕切り板(41〜43)とを具備し、前記第1の仕分け板を前記第p−1行目に配置された前記n本のLANケーブルと前記第p行目に配置された前記他のn本のLANケーブルとの間に挿入し、前記第2の仕分け板を前記第p行目に配置された前記他のn本のLANケーブルと第p+1行目に配置された別のn本のLANケーブルとの間に挿入し、該第1および第2の仕分け板の左右端部を前記左側および右側接続コネクタにそれぞれ取り付けたのち、該左側および右側接続コネクタを前記フレームに取り付ける、
ことを特徴とする。
ここで、前記第1の仕分け板が、第1の仕分け板取付板(11)と、第1の蛇腹部材(12)と、後面が前記第1の仕分け板取付板の前面に固定された第1の蛇腹部材取付板(13)と、第1の蛇腹部材開閉板(14)とを備え、前記第2の仕分け板が、第2の仕分け板取付板(11)と、第2の蛇腹部材(12)と、後面が前記第2の仕分け板取付板の前面に固定された第2の蛇腹部材取付板(13)と、第2の蛇腹部材開閉板(14)とを備え、前記第1の仕分け板取付板の上面および下面の左右端部に、第1の左上面、左下面、右上面および右下面溝(11a)が、該第1の仕分け板取付板の前面から後面まで該第1の仕分け板取付板の左右側面に平行にそれぞれ形成されており、前記第2の仕分け板取付板の上面および下面の左右端部に、第2の左上面、左下面、右上面および右下面溝(11a)が、該第2の仕分け板取付板の前面から後面まで該第2の仕分け板取付板の左右側面に平行にそれぞれ形成されており、前記第1および第2の蛇腹部材が、後面が前記第1および第2の蛇腹部材取付板の前面にそれぞれ取り付けられるとともに、前面が前記第1および第2の蛇腹部材開閉板の後面にそれぞれ取り付けられており、該第1および第2の蛇腹部材開閉板を前記第1および第2の仕分け板取付板と反対側に向かって引くと開くようにされていてもよい。
両端部が直角に同じ向きに曲げられた第1乃至第4のロック棒(21)をさらに具備し、前記第1の蛇腹部材取付板および前記第1の蛇腹部材開閉板の左側面に、前記第1のロック棒の両端部をそれぞれ差し込むための第1および第2の左側差込穴(13a,14a)がそれぞれ形成されており、前記第1の蛇腹部材取付板および前記第1の蛇腹部材開閉板の右側面に、前記第2のロック棒の両端部をそれぞれ差し込むための第1および第2の右側差込穴(13a,14a)がそれぞれ形成されており、前記第2の蛇腹部材取付板および前記第2の蛇腹部材開閉板の左側面に、前記第3のロック棒の両端部をそれぞれ差し込むための第3および第4の左側差込穴(13a,14a)がそれぞれ形成されており、前記第2の蛇腹部材取付板および前記第2の蛇腹部材開閉板の右側面に、前記第4のロック棒の両端部をそれぞれ差し込むための第3および第4の右側差込穴(13a,14a)が形成されていてもよい。
前記左側および右側接続コネクタが、後面が平面とされるとともに前面が曲面とされた板状のものであり、前記左側および右側接続コネクタの後面に、該左側および右側接続コネクタを前記フレームに吸着させて取り付けるための平板状の磁石がそれぞれ取り付けられており、前記左側接続コネクタ(30L)の右側面(31R)に、前記第1の仕分け板をスライドさせて該左側接続コネクタに取り付ける際に前記第1の仕分け板取付板の前記第1の左上面および左下面溝にそれぞれ挿入されて該第1の仕分け板を案内するための2本の左側案内用レール部を備えた第1および第2の左側仕分け板取付板差込溝(32L1,32L2)と、前記第2の仕分け板をスライドさせて該左側接続コネクタに取り付ける際に前記第2の仕分け板取付板の前記第2の左上面および左下面溝にそれぞれ挿入されて該第2の仕分け板を案内するための2本の他の左側案内用レール部を備えた第3および第4の左側仕分け板取付板差込溝(32L3,32L4)とが、該左側接続コネクタの前面から該左側接続コネクタの横方向の中央部付近まで形成されており、前記右側接続コネクタ(30R)の左側面(31L)に、前記第1の仕分け板をスライドさせて該右側接続コネクタに取り付ける際に前記第1の仕分け板取付板の前記第1の右上面および右下面溝にそれぞれ挿入されて該第1の仕分け板を案内するための2本の右側案内用レール部を備えた第1および第2の右側仕分け板取付板差込溝(32R1,32R2)と、前記第2の仕分け板をスライドさせて該右側接続コネクタに取り付ける際に前記第2の仕分け板取付板の前記第2の右上面および右下面溝にそれぞれ挿入されて該第2の仕分け板を案内するための2本の他の右側案内用レール部を備えた第3および第4の右側仕分け板取付板差込溝(32R3,32R4)とが、該右側接続コネクタの前面から該右側接続コネクタの横方向の中央部付近まで形成されており、前記第1乃至第4の左側仕分け板取付板差込溝が、該第1および第4の左側仕分け板取付板差込溝の長手方向に沿った延長線が90°で交差し、該第1および第3の左側仕分け板取付板差込溝の長手方向に沿った延長線が75°で交差し、該第2および第4の左側仕分け板取付板差込溝の長手方向に沿った延長線が75°で交差し、該第2および第3の左側仕分け板取付板差込溝の長手方向に沿った延長線が60°で交差するように、形成されており、前記第1乃至第4の右側仕分け板取付板差込溝が、該第1および第4の右側仕分け板取付板差込溝の長手方向に沿った延長線が90°で交差し、該第1および第3の右側仕分け板取付板差込溝の長手方向に沿った延長線が75°で交差し、該第2および第4の右側仕分け板取付板差込溝の長手方向に沿った延長線が75°で交差し、該第2および第3の右側仕分け板取付板差込溝の長手方向に沿った延長線が60°で交差するように、形成されていてもよい。
前記第1および第2の仕切り板として、第1および第2の90°用仕切り板(41)と第1および第2の75°用仕切り板(42)と第1および第2の60°用仕切り板(43)とを備え、前記第1および第2の90°用仕切り板が、後面が上底面とされ、前面が下底面とされるとともに下底の端点にある2つの角が45°とされた等脚台形板の形状を有し、前記第1および第2の75°用仕切り板が、後面が上底面とされ、前面が下底面とされるとともに下底の端点にある2つの角が52.5°とされた等脚台形板の形状を有し、前記第1および第2の60°用仕切り板が、後面が上底面とされ、前面が下底面とされるとともに下底の端点にある2つの角が60°とされた等脚台形板の形状を有してもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明のLANケーブル作業区画冶具は、以下に示す効果を奏する。
(1)第p行目の第q列目に配置された作業対象LANケーブルについて作業を行う際に、第1および第2の仕分け板を第p−1行目と第p行目との間および第p行目と第p+1行目との間にそれぞれ挿入し、第1および第2の仕切り板を第1の仕分け板と第2の仕分け板との間の第q−1列目と第q列目との間および第q列目と第q+1列目との間にそれぞれ差し込むことにより、第1および第2の仕分け板と第1および第2の仕切り板とで作業対象LANケーブルの接続箇所を取り囲むことができるため、簡単に作業箇所を区画することができる。
(2)作業箇所を明確にできるため、作業員が作業箇所を間違えることを防止することができる。
(3)LANケーブルが少ない箇所でも作業箇所の区画標示として使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施例によるLANケーブル作業区画冶具の構成要素の構成を示す図であり、(a)および(b)は仕分け板10およびロック棒21の構成を示す、蛇腹部材取付板13および蛇腹部材開閉板14を断面で示した上面図であり、(c)は左側接続コネクタ30Lの構成を示す右側面図であり、(d)は右側接続コネクタ30Rの構成を示す左側面図である。
図2】本発明の一実施例によるLANケーブル作業区画冶具の構成要素である仕切り板の構成を示す図であり、(a)〜(c)は90°用、75°用および60°用仕切り板41〜43の構成をそれぞれ示す右側面図である。
図3図1(c)に示した左側接続コネクタ30Lの構成について説明するための図であり、(a)および(b)は仕分け板10を左側接続コネクタ30Lの第1の左側仕分け板取付板差込溝32L1に取り付ける前後の状態をそれぞれ示す図である。
図4】本発明の一実施例によるLANケーブル作業区画冶具の使用方法について説明するための正面図である。
図5】本発明の一実施例によるLANケーブル作業区画冶具の使用方法について説明するための正面図である。
図6】本発明の一実施例によるLANケーブル作業区画冶具の使用方法について説明するための正面図である。
図7】従来のLANケーブル作業方法について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
上記の目的を、第p行目の第q列目に配置された作業対象LANケーブルについて作業を行う際に、第1および第2の仕分け板を第p−1行目と第p行目との間および第p行目と第p+1行目との間にそれぞれ挿入し、第1および第2の仕切り板を第1の仕分け板と第2の仕分け板との間の第q−1列目と第q列目との間および第q列目と第q+1列目との間にそれぞれ差し込むことにより、作業対象LANケーブルの接続箇所を第1および第2の仕分け板と第1および第2の仕切り板とで取り囲むことにより実現した。
【実施例1】
【0012】
以下、本発明のLANケーブル作業区画冶具の実施例について、図面を参照して説明する。
本発明の一実施例によるLANケーブル作業区画冶具は、2つの仕分け板10と、4本のロック棒21と、左側接続コネクタ30Lおよび右側接続コネクタ30Rと、2つの90°用仕切り板41と、2つの75°用仕切り板42と、2つの60°用仕切り板43とを具備する。
なお、以下の説明では、仕分け板10の図1(a)紙面表側の面を「上面」、同図紙面裏側の面を「下面」、同図紙面上側の面を「前面」、同図紙面下側の面を「後面」、同図紙面左側の面を「左側面面」、同図紙面右側の面を「右側面面」、同図紙面横方向の長さを「横寸法」、同図紙面縦方向の長さを「縦寸法」、同図紙面に垂直方向の長さを「厚さ寸法」とする。
【0013】
仕分け板10は、図1(a),(b)に示すように、仕分け板10を左側接続コネクタ30Lおよび右側接続コネクタ30Rに取り付けるための仕分け板取付板11(横600mm×縦20mm×厚さ10mm)と、蛇腹部材12(開いた状態の縦寸法≒100mm)と、後面(蛇腹部材12と反対側の面)が仕分け板取付板11の前面(蛇腹部材12側の面)に固定された蛇腹部材取付板13(横400mm×縦10mm×厚さ8mm)と、蛇腹部材取付板13と同一形状および同一寸法の蛇腹部材開閉板14とを備える。
【0014】
仕分け板取付板11の上面および下面の左右端部には、溝11a(左上面溝、左下面溝、右上面溝、右下面溝)が、仕分け板取付板11の前面から後面まで仕分け板取付板11の左右側面に平行に形成されている。
【0015】
蛇腹部材12は、後面が蛇腹部材取付板13の前面に取り付けられるとともに前面が蛇腹部材開閉板14の後面に取り付けられており、蛇腹部材開閉板14を仕分け板取付板11と反対側に向かって引くと開くようにされている。
【0016】
蛇腹部材取付板13および蛇腹部材開閉板14の左右側面には、開口面が矩形状とされた差込穴13a,14a(第1および第2の左側差込穴と第1および第2の右側差込穴)が形成されている。
また、ロック棒21は、図1(b)に示すように、両端部が直角に同じ向きに曲げられた1本の金属矩形断面棒(両端部間の長さ=100mm)から構成されている。
これにより、同図に矢印で示すように2本のロック棒21の一方の端部を蛇腹部材取付板13の左右側面に形成された差込穴14a(第1の左側および右側差込穴)にそれぞれ差し込むとともに2本のロック棒21の他方の端部を蛇腹部材開閉板14の左右側面に形成された差込穴13a(第2の左側および右側差込穴)にそれぞれ差し込むと、蛇腹部材取付板13を中心軸として蛇腹部材12および蛇腹部材開閉板14が回転することなく蛇腹部材12を開いた状態に保つことができるようにされている。
【0017】
左側接続コネクタ30Lは、図1(c)に示すように、後面(同図紙面右側の面)が平面とされるとともに前面が曲面とされた板状(横80mm×縦100mm×厚さ40mm)のものである。
左側接続コネクタ30Lの後面には、左側接続コネクタ30Lをパッチパネル架のフレーム2に吸着させて取り付けるための平板状の磁石(不図示)が取り付けられている。
右側接続コネクタ30Rについても同様である(図1(d)参照)。
【0018】
左側接続コネクタ30Lの右側面31R(図1(c)紙面表側の面)には、第1乃至第4の左側仕分け板取付板差込溝32L1〜32L4(1組の第1乃至第4の左側仕分け板取付板差込溝)が、左側接続コネクタ30Lの前面から左側接続コネクタ30Lの横方向の中央部付近まで形成されている。
ここで、左側接続コネクタ30Lを上下に2等分する線を「左側2等分線」とすると、第1の左側仕分け板取付板差込溝32L1は、その長手方向に沿った延長線と左側2等分線とのなす角が45°(時計回りを+とする。以下同様。)となるように形成されており、第2の左側仕分け板取付板差込溝32L2は、その長手方向に沿った延長線と左側2等分線とのなす角が30°となるように形成されており、第3の左側仕分け板取付板差込溝32L3は、その長手方向に沿った延長線と左側2等分線とのなす角が−30°となるように形成されており、第4の左側仕分け板取付板差込溝32L4は、その長手方向に沿った延長線と左側2等分線とのなす角が−45°となるように形成されている。
すなわち、第1乃至第4の左側仕分け板取付板差込溝32L1〜32L4は、第1および第4の左側仕分け板取付板差込溝32L1,32L4の長手方向に沿った延長線が90°で交差し、第1および第3の左側仕分け板取付板差込溝32L1,32L3の長手方向に沿った延長線が75°で交差し、第2および第4の左側仕分け板取付板差込溝32L2,32L4の長手方向に沿った延長線が75°で交差し、第2および第3の左側仕分け板取付板差込溝32L2,32L3の長手方向に沿った延長線が60°で交差するように、形成されている。
【0019】
右側接続コネクタ30Rの左側面31L(図1(d)紙面表側の面)には、図1(d)に示すように、第1乃至第4の右側仕分け板取付板差込溝32R1〜32R4(1組の第1乃至第4の右側仕分け板取付板差込溝)が、右側接続コネクタ30Rの前面(同図紙面右側の面)から右側接続コネクタ30Rの横方向の中央部付近まで形成されている。
ここで、右側接続コネクタ30Rを上下に2等分する線を「右側2等分線」とすると、第1の右側仕分け板取付板差込溝32R1は、その長手方向に沿った延長線と右側2等分線とのなす角が−45°となるように形成されており、第2の右側仕分け板取付板差込溝32R2は、その長手方向に沿った延長線と右側2等分線とのなす角が−30°となるように形成されており、第3の右側仕分け板取付板差込溝32R3は、その長手方向に沿った延長線と右側2等分線とのなす角が30°となるように形成されており、第4の右側仕分け板取付板差込溝32R4は、その長手方向に沿った延長線と右側2等分線とのなす角が45°となるように形成されている。
すなわち、第1乃至第4の右側仕分け板取付板差込溝32R1〜32R4は、第1および第4の右側仕分け板取付板差込溝32R1,32R4の長手方向に沿った延長線が90°で交差し、第1および第3の右側仕分け板取付板差込溝32R1,32R3の長手方向に沿った延長線が75°で交差し、第2および第4の右側仕分け板取付板差込溝32R2,32R4の長手方向に沿った延長線が75°で交差し、第2および第3の右側仕分け板取付板差込溝32R2,32R3の長手方向に沿った延長線が60°で交差するように、形成されている。
【0020】
第1の左側仕分け板取付板差込溝32L1の左側接続コネクタ30Lの右側面31Rの開口面側の上部および下部には、図3(a),(b)に示すように仕分け板10をスライドさせて左側接続コネクタ30Lに取り付ける際に仕分け板取付板11の2つの溝11aにそれぞれ挿入されて仕分け板10を案内するための2本の案内用レール部がそれぞれ形成されている。
第2乃至第4の左側仕分け板取付板差込溝32L2〜32L4と第1乃至第4の右側仕分け板取付板差込溝32R1〜32R4とについても同様である。
これにより、仕分け板10を左側および右側接続コネクタ30L,30Rにスムーズに取り付けることができるとともに、仕分け板10を左側および右側接続コネクタ30L,30Rを取り付けたのちに左側または右側接続コネクタ30L,30Rが左右方向に動いても仕分け板10が左側および右側接続コネクタ30L,30Rから外れることを防止することができる。
【0021】
なお、左側接続コネクタ30Lの第1の左側仕分け板取付板差込溝32L1に差し込んだ仕分け板取付板11が第1の左側仕分け板取付板差込溝32L1から抜け出さないように、第1の左側仕分け板取付板差込溝32L1の奥側の上面および下面に板バネを設けて、差し込んだ仕分け板取付板11と第1の左側仕分け板取付板差込溝32L1の上面および下面との間の隙間に板バネが押し潰されるようにするか、第1の左側仕分け板取付板差込溝32L1に差し込んだ仕分け板取付板11の手前の位置の第1の左側仕分け板取付板差込溝32L1の上面および下面に板バネを設けて、差し込んだ仕分け板取付板11の前面を板バネで押えるようにしてもよい。
第2乃至第4の左側仕分け板取付板差込溝32L2〜32L4および第1乃至第4の右側仕分け板取付板差込溝32R1〜32R4についても同様である。
【0022】
2つの90°用仕切り板41は、1つの仕分け板10を左側接続コネクタ30Lの第1の左側仕分け板取付板差込溝32L1および右側接続コネクタ30Rの第1の右側仕分け板取付板差込溝32R1に取り付けるとともに他の1つの仕分け板10を左側接続コネクタ30Lの第4の左側仕分け板取付板差込溝32L4および右側接続コネクタ30Rの第4の右側仕分け板取付板差込溝32R4に取り付け、左側および右側接続コネクタ30L,30Rをフレーム2に取り付け、2つの仕分け板10の蛇腹部材12を開いたのちに、ロック棒21で蛇腹部材12を固定し、2つの仕分け板10の蛇腹部材12の間に差し込んで、2つ枚の仕分け板10の蛇腹部材12と共に作業箇所を区画するためのものである(図6参照)。
そのため、90°用仕切り板41は、図2(a)に示すように、後面(同図右側の面)が上底面とされ、前面が下底面とされるとともに下底の端点にある2つの角が45°とされた等脚台形板の形状を有する。
【0023】
2つの75°用仕切り板42は、1つの仕分け板10を左側接続コネクタ30Lの第2の左側仕分け板取付板差込溝32L2および右側接続コネクタ30Rの第2の右側仕分け板取付板差込溝32R2に取り付けるとともに他の1つの仕分け板10を左側接続コネクタ30Lの第4の左側仕分け板取付板差込溝32L4および右側接続コネクタ30Rの第4の右側仕分け板取付板差込溝32R4に取り付けるか1つの仕分け板10を左側接続コネクタ30Lの第1の左側仕分け板取付板差込溝32L1および右側接続コネクタ30Rの第1の右側仕分け板取付板差込溝32R1に取り付けるとともに他の1つの仕分け板10を左側接続コネクタ30Lの第3の左側仕分け板取付板差込溝32L3および右側接続コネクタ30Rの第3の右側仕分け板取付板差込溝32R3に取り付け、左側および右側接続コネクタ30L,30Rをフレーム2に取り付け、2つの仕分け板10の蛇腹部材12を開いたのちに、ロック棒21で蛇腹部材12を固定し、2つの仕分け板10の蛇腹部材12の間に差し込んで、2つの仕分け板10の蛇腹部材12と共に作業箇所を区画するためものである。
そのため、75°用仕切り板42は、図2(b)に示すように、後面(同図右側の面)が上底面とされ、前面が下底面とされるとともに下底の端点にある2つの角が52.5°とされた等脚台形板の形状を有する。
【0024】
2つの60°用仕切り板43は、1つの仕分け板10を左側接続コネクタ30Lの第2の左側仕分け板取付板差込溝32L2および右側接続コネクタ30Rの第2の右側仕分け板取付板差込溝32R2に取り付けるとともに他の1つの仕分け板10を左側接続コネクタ30Lの第3の左側仕分け板取付板差込溝32L3および右側接続コネクタ30Rの第3の右側仕分け板取付板差込溝32R3に取り付け、左側および右側接続コネクタ30L,30Rをフレーム2に取り付け、2つの仕分け板10の蛇腹部材12を開いたのちに、ロック棒21で蛇腹部材12を固定し、2つの仕分け板10の蛇腹部材12の間に差し込んで、2つの仕分け板10の蛇腹部材12と共に作業箇所を区画するためのものである。
そのため、60°用仕切り板43は、同図(c)に示すように、後面(同図右側の面)が上底面とされ、前面が下底面とされるとともに下底の端点にある2つの角が60°とされた等脚台形板の形状を有する。
【0025】
このように、左側および右側接続コネクタ30L,30Rに4本の仕分け板取付板差込溝(第1乃至第4の左側仕分け板取付板差込溝32L1〜32L4と第1乃至第4の右側仕分け板取付板差込溝32R1〜32R4)を形成するとともに90°、75°および60°用仕切り板41〜43を2つずつ備えることにより、作業対象LANケーブルの上下左右に配置された4本のLANケーブルとの間の間隔に応じて2つの仕分け板10を左側および右側接続コネクタ30L,30Rに取り付ける角度を変えて作業個所を区画することができる。
【0026】
次に、本実施例によるLANケーブル作業区画冶具の使用方法について、図4(a)に示すようにパッチパネル1の第2行目(p=2)の第4列目(q=4)に配置された第10のLANケーブル310を作業対象LANケーブルとするとともに2つの仕分け板10の蛇腹部材12がなす角を90°とする場合を例として、図4乃至図6を参照して説明する。
【0027】
作業員は、図4(b)に矢印で示すように、1つの仕分け板10(以下、「第1の仕分け板10」と称する。)を、蛇腹部材開閉板14が手前となるようにして、パッチパネル1の第1行目に配置された第1乃至第6のLANケーブル31〜36とパッチパネル1の第2行目に配置された第7乃至第12のLANケーブル37〜312との間に同図左側から第1乃至第6のLANケーブル31〜36を潜らせて挿入したのち、他の1つの仕分け板10(以下、「第2の仕分け板10」と称する。)を、蛇腹部材開閉板14が手前となるようにして、パッチパネル1の第2行目に配置された第7乃至第12のLANケーブル37〜312とパッチパネル1の第3行目に配置された第13乃至第18のLANケーブル313〜318との間に同図左側から第7乃至第12のLANケーブル37〜312を潜らせて挿入する。
【0028】
続いて、作業員は、第1の仕分け板10の仕分け板取付板11の左右端部を左側接続コネクタ30Lの第1の左側仕分け板取付板差込溝32L1および右側接続コネクタ30Rの第1の右側仕分け板取付板差込溝32R1に差し込んでいったのち、第2の仕分け板10の仕分け板取付板11の左右端部を左側接続コネクタ30Lの第4の左側仕分け板取付板差込溝32L4および右側接続コネクタ30Rの第4の右側仕分け板取付板差込溝32R4に差し込んでいって、第1および第2の仕分け板10を左側および右側接続コネクタ30L,30Rに取り付ける。その後、作業員は、図5(a)に示すように、左側接続コネクタ30Lの裏面(磁石が取り付けられている。)をパッチパネル架のフレーム2に吸着させるとともに右側接続コネクタ30Rの裏面(磁石が取り付けられている。)をパッチパネル架のフレーム2に吸着させて、左側および右側接続コネクタ30L,30Rをフレーム2に取り付ける。
【0029】
続いて、作業員は、図5(b)に矢印で示すように、第1の仕分け板10の蛇腹部材開閉板14を手前斜め45°上に向かって引くことにより第1の仕分け板10の蛇腹部材12を開いたのち、第2の仕分け板10の蛇腹部材開閉板14を手前斜め45°下に向かって引くことにより第2の仕分け板10の蛇腹部材12を開く。
これにより、第1の仕分け板10の蛇腹部材12と第2の仕分け板10の蛇腹部材12とは90°の角度をもって上下に開かれる。
【0030】
続いて、作業員は、図6に示すように、第1の仕分け板10の蛇腹部材取付板13の左端部に形成された差込穴13aおよび第1の仕分け板10の蛇腹部材開閉板14の左端部に形成された差込穴14aに1本のロック棒21の両端部を差し込むとともに、第1の仕分け板10の蛇腹部材取付板13の右端部に形成された差込穴13aおよび第1の仕分け板10の蛇腹部材開閉板14の右端部に形成された差込穴14aに他の1本のロック棒21の両端部を差し込むことにより、第1の仕分け板10の蛇腹部材12を開いた状態に保つ。その後、作業員は、第2の仕分け板10の蛇腹部材取付板13の左端部に形成された差込穴13aおよび第2の仕分け板10の蛇腹部材開閉板14の左端部に形成された差込穴14aに別の1本のロック棒21の両端部を差し込むとともに、第2の仕分け板10の蛇腹部材取付板13の右端部に形成された差込穴13aおよび第2の仕分け板10の蛇腹部材開閉板14の右端部に形成された差込穴14aに更に別の1本のロック棒21の両端部を差し込むことにより、第2の仕分け板10の蛇腹部材12を開いた状態に保つ。
これにより、パッチパネル1の第1行目に配置された第1乃至第6のLANケーブル31〜36の接続部分は、第1の仕分け板10の蛇腹部材12に載せられて45°斜め上側に向かって上げられるとともに、パッチパネル1の第2行目に配置された第7乃至第12のLANケーブル37〜312の接続部分は、第2の仕分け板10の蛇腹部材12に載せられて45°斜め下側に向かって下げられる。
【0031】
続いて、作業員は、2つの90°仕切り板41(以下、同図左側の90°仕切り板41を「第1の90°仕切り板41」と称し、同図右側の90°仕切り板41を「第2の90°仕切り板41」と称する。)を、第1の仕分け板10の蛇腹部材12と第2の仕分け板10の蛇腹部材12と共に第10のLANケーブル310(作業対象LANケーブル)を取り囲むように、かつ、パッチパネル1の前面に対して垂直に、後面から先に挿入して少し左右にそれぞれ移動したのち、第10のLANケーブル310の真上に接続された第4のLANケーブル34を第1の90°仕切り板41の同図左側に位置するように移す。
これにより、作業員は、作業箇所(第10のLANケーブル310の接続箇所)を簡単に区画することができる。
【符号の説明】
【0032】
1 パッチパネル
2 フレーム
1〜318 第1乃至第18のLANケーブル
10 仕分け板
11 仕分け板取付板
11a 溝
12 蛇腹部材
13 蛇腹部材取付板
13a 差込穴
14 蛇腹部材開閉板
14a 差込穴
21 ロック棒
30L,30R 左側および右側接続コネクタ
31L,31R 左および右側面
32L1〜32L4,32R1〜32R4 第1乃至第4の左側および右側仕分け板取付板差込溝
41,42,43 90°用、75°用および60°用仕切り板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7