特許第5894564号(P5894564)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ゲーエーアー ファーマ システムズ アーゲーの特許一覧

特許5894564結合閉鎖具および2つの結合閉鎖具からなる連結装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5894564
(24)【登録日】2016年3月4日
(45)【発行日】2016年3月30日
(54)【発明の名称】結合閉鎖具および2つの結合閉鎖具からなる連結装置
(51)【国際特許分類】
   B65D 90/62 20060101AFI20160317BHJP
   F16K 1/22 20060101ALI20160317BHJP
【FI】
   B65D90/62 A
   F16K1/22 B
   F16K1/22 D
【請求項の数】1
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2013-160390(P2013-160390)
(22)【出願日】2013年8月1日
(62)【分割の表示】特願2009-540598(P2009-540598)の分割
【原出願日】2007年12月13日
(65)【公開番号】特開2014-5082(P2014-5082A)
(43)【公開日】2014年1月16日
【審査請求日】2013年8月30日
(31)【優先権主張番号】06026069.2
(32)【優先日】2006年12月15日
(33)【優先権主張国】EP
(31)【優先権主張番号】07001108.5
(32)【優先日】2007年1月19日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】509168564
【氏名又は名称】ゲーエーアー ファーマ システムズ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100085279
【弁理士】
【氏名又は名称】西元 勝一
(72)【発明者】
【氏名】コホ、マルティン
(72)【発明者】
【氏名】ライス、ペーター
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ、ギュンター
(72)【発明者】
【氏名】シュトイー、ヨアヒム
【審査官】 藤井 眞吾
(56)【参考文献】
【文献】 スイス国特許発明第00695425(CH,A5)
【文献】 特開2006−057758(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第0554096(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 90/62
F16K 1/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の詰替、充填、および/または排出を特に環境から遮断した状態で行うための連結装置用の結合閉鎖具(1)であって、閉鎖側面と容器側面とを有し、
ノズルスタブ(2)と、
軸を中心として回転可能なるように内部に搭載され、かつ閉位置において前記閉鎖側に面する外側の面(8)を有する閉鎖フラップ(4)と、
を備え、
前記閉鎖フラップの少なくとも片側、特に両側が軸受(20、22)上に配置され、前記軸受は、いずれの場合にも部分シャフトまたは部分シャフトスタブ(16、18)の軸に沿い、前記閉鎖側に向かって開放されており、
前記部分シャフトもしくは前記部分シャフトスタブ(16、18)は、前記結合閉鎖具(1)と同一の構成のもうひとつの結合閉鎖具の相補的な部分シャフトまたは部分シャフトスタブとの組合せにより、シャフトまたはシャフトスタブを形成するのに好適であり、
前記部分シャフトまたは部分シャフトスタブ(16、18)は、駆動装置と有効に連結可能である、あるいは連結している相補的な係合エレメント(58)が挿入可能であるような、溝(62)の形の少なくとも1つの係合エレメント(62、64)を有しており、
前記少なくとも1つの係合エレメント(62、64)には、前記相補的な係合エレメント(58)を介して、前記駆動装置による動力が提供され、前記少なくとも1つの係合エレメント(62、64)は、前記閉鎖フラップ(4)を回転させ、
少なくとも1つの部分シャフトもしくは少なくとも1つの部分シャフトスタブ、特にすべての部分シャフトまたは部分シャフトスタブが、前記閉鎖フラップと結合しているか、または前記閉鎖フラップと一体となって存在し、
前記部分シャフトもしくは前記部分シャフトスタブ(16)と前記もうひとつの結合閉鎖具の前記部分シャフトまたは部分シャフトスタブ(16’)とを組み合わせることにより、前記閉鎖フラップ(4)の前記溝(62)の形の係合エレメント(62、64)と、前記もうひとつの結合閉鎖具の溝(62’)の形の係合エレメントとが、対向するように位置決め可能であり、
前記溝(62、62’)に、前記相補的な係合エレメント(58)が挿入可能である
ことを特徴とする結合閉鎖具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に環境から遮断した状態での、容器の詰替(decanting)、充填、および/
または排出用の結合閉鎖具(coupling closure)、および本発明に係る2つの結合閉鎖具からなり、相互に結合可能な、もしくは結合している連結装置(docking device)に関する。さらに本発明は、本発明に係る連結装置を運転するための作業台、並びに本発明に係る連結装置を利用する容器の詰替、充填、および/または排出のための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの産業、特に加工産業においては、産出製品への純度の要求は、非常に厳しいことが多い。つまり、加工工程のどの段階においても不純物による汚染は防ぐべきであり、しかも生産工程のみならず、産出製品の分離においてもそうである。しかし、工程を完了した産出製品を、適当な取引用容器に充填する場合や、中間製品や最終製品にする次工程のために詰め替える場合などに、環境との接触を完全には防げないことが多い。これにより、早々に加工済み製品の品質が永続的な影響を受けることがある。製品ロットを完全に不合格としなければならないことすらある。その一方で、特に毒性の化合物の場合には、このような物質の人体および環境への接触は防がねばならず、同じように環境から遮蔽した細心の取扱いが要求される。極度に清浄な室内での作業のみが、毒性物質を適当な加工用容器に充填するための要求に合致することが多い。いずれにせよ、高価な産出製品を汚染されないようにする努力および環境を毒性化合物で汚染されないようする目標に対しては、高価な設備と安全のための予防手段とが必要とされ、これが必然的に製造コストに反映される。たとえば食品加工工業、化学工業、医薬工業などにおいては、バルク材料や液体の形態の製品を固定された第1の容器から搬送用の第2の容器へ移す場合には、汚染のない作業が強く要求されるのが通常である。製品のあるものは極微量でもすぐに人体組織に対して非常に有毒に作用し、また別の製品は空気などに晒されると鋭敏に反応するので、容器の充填ないしは排出を隔離された、あるいは少なくとも塵のない条件下で行えるように、業界では有効な結合エレメントや連結装置の開発を進めてきた。
【0003】
バルク材料を汚染なしで移送するために、ハーフフラップ(half-flap)技術を利用した
システムが満足に働くことが分かってきた。接続される容器の入口側および出口側のパイプソケットに、平坦な側が近接して共に配置され、それ自体の回転軸の回りに、閉位置から流路が少なくとも部分的に開放される位置に回転する閉鎖フラップを有する連結システムが独国特許出願公開第69504581(T2)号明細書、独国特許第4342962(C1)号明細書、および独国特許第4415488(C2)号明細書に記載されている。
【0004】
バルク材料の移送にハーフフラップ技術を利用した、相当に高価な設備において要求される装置を残してコストを抑えるために、通常、閉鎖フラップのうちの1つのみ、すなわちいわゆるアクティブフラップを、駆動装置もしくは手動によって回転する設計がなされている。アクティブフラップと密接に接触する、いわゆるパッシブフラップである閉鎖フラップが、アクティブフラップの動きによって駆動される。このようなシステムの不利な点は、通常、アクティブフラップに適合するパッシブフラップでしか、バルク材料を汚染なしで移送するための連結システムを機能させられないことである。従ってそれぞれの使用する容器が、適合したフラップ構造を提供するように常に配慮される。たとえば、パッシブフラップかアクティブフラップのいずれかに不具合があったり、欠如していたりすると、連結システム全体がもはや使用不能となる。ハーフフラップ技術に基く従来の連結装置のさらに別の不利な点は、このシステムが柔軟性を欠き、応用のし易さがないことである。このような連結装置では、構造的により複雑で、コストもより高いアクティブフラッ
プはほとんど、充填あるいは排出が行われる固定容器にのみ使用され、パッシブフラップは可動容器もしくはホースやパイプなどの移送用の可動手段に取り付けられる。実用性が低いために、このパッシブフラップとアクティブフラップとを通じて、1つの容器から別の容器へ直接バルク材料が移送されることはほとんどない。
【0005】
たとえば300〜400mmの範囲もしくはそれより大きい大公称寸法(large nominal
size)を有する閉鎖フラップを使用する場合には、アクティブフラップとパッシブフラップで構成される連結装置の使用においてさらに別の不利な点が生じる。アクティブフラップが回転する場合、通常共通回転軸から離れているパッシブフラップへトルクが伝達される。その時、アクティブフラップとパッシブフラップの外周縁の対向側にギャップが形成される場合が多く、そこを通してバルク材料が侵入することがある。分離した時に、たとえば独国特許第4415488(C2)号明細書あるいは独国実用新案第214871(U1)号明細書に開示されているような複雑な排出および/または洗浄装置を使用しない限り、バルク材料による環境の汚染が避けられない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、直近の技術の不利な点に悩まされないような、連結装置並びに連結装置を形成する結合閉鎖具を使用できることが望ましい。従って、本発明の目的は、連続使用においても確実に操作でき、操作が容易で,操作範囲および操作の融通性に制限のない、結合閉鎖具並びに連結装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
従って、特に環境から遮断した状態での、容器の詰替、充填、および/または排出のための、閉鎖側と容器側とを有する連結装置用の結合閉鎖具であって、ノズルスタブ(nozzle stub)と、軸を中心として回転可能でかつ閉位置において前記閉鎖側に面する外側の面
を有する閉鎖フラップと、を備え、前記閉鎖フラップの少なくとも片側、特に両側が軸受上に配置され、この軸受はいずれの場合にも部分シャフト(partial shaft)または部分シ
ャフトスタブ(partial shaft stub)の軸線に沿い、前記閉鎖側に向かって開放され、部分シャフトまたは部分シャフトスタブは、もうひとつの結合閉鎖具の相補的な部分シャフトおよび/または部分シャフトスタブとの組合せにより、シャフトまたはシャフトスタブ(shaft stub)を形成するのに好適であり、部分シャフトまたは部分シャフトスタブは、駆動装置との有効な連結をすることができる、あるいは連結している相補的な係合エレメントをそこに挿入することができるような、少なくとも1つの係合エレメントを有している、結合閉鎖具を見出した。
【0008】
相補的な係合装置はトルクを結合閉鎖具の閉鎖フラップへ伝達するように設計され、部分シャフトまたは部分シャフトスタブの係合エレメントとの相互作用により駆動シャフトの回転を閉鎖フラップへ伝達するのに好適である。
【0009】
ここで、部分シャフトまたは部分シャフトスタブが軸方向に前端を有し、この前端に係合エレメントが存在し、この係合エレメントが、駆動装置と有効に連結可能である、あるいは有効に係合している、相補的係合エレメントに対して軸方向に挿入可能となるような設計が優先される。
【0010】
閉鎖フラップはその外側の面に少なくとも1つのシールセクション(seal section)あるいは少なくとも1つのシール、特に円周シールを有するが、前記シール、特に円周シールは、外周縁の少なくとも一部または全周に配置されている。
【0011】
ここで、シールセクション分が円の一部分として、および/または回転対称に、および
/または同じ長さで配置される実施形態が有利である。
【0012】
本発明に係るこのような結合閉鎖具は特に実用的であり、閉鎖フラップが、この外側の面から突出した2つのシールセクションを有し、これらは、基本的に同一のシールセクションのセットにより実質的に連続的な円周シールが得られるような形状および寸法となっている。このような結合閉鎖具は、2つの結合閉鎖具の閉鎖フラップの外側の面の間に円周シールリングの入った、同一構造を持つ結合閉鎖具を有する本発明の環境から密封シールされた連結装置を形成するのに好適である。連結装置の円周シールは、好適には4つの長さの等しいシールセクション分に分割され、そのうちの2つが第1の結合閉鎖具によって付与され、残りの2つが第2の結合閉鎖具によって付与される。第1の結合閉鎖具の第1のシールセクション分は、回転軸付近、すなわちシャフトスタブに隣接するあたりから始まり、円周上を角度で90°以上延在する。次に、第2のシールセクション分は、反対側のシャフトスタブの回転軸から始まり、これまた円周上を角度で90°以上延在する。もちろん本発明により、密閉フラップの外側の面上にこの外側の面から恒久的に突出した円周シールを有する2つの全く同一の結合閉鎖具を用いて連結装置を形成することは同様に可能である。これらの結合閉鎖具の閉鎖側が相互に接触することにより、これら2つのシールリングを密接に接触させることができる。このようなシステムでは、シールリングの外側の面からの突出量は通常それほど顕著ではない。
【0013】
本発明によれば、ノズルスタブの内壁には少なくとも一部分が、特に全周に亘ってノズルスタブシール(nozzle stub seal)が嵌めこまれる。
【0014】
さらに有利な実施形態によれば、閉鎖フラップの外側の面が、閉位置において、少なくともその一部が閉鎖側に面しているノズルスタブあるいはノズルスタブシールの縁と揃うように配設されているものが提供される。
【0015】
さらなる実施形態によれば、少なくとも1つの部分シャフト、および/または部分シャフトスタブが閉鎖側に少なくとも部分的に面する側に、相補的部分シャフト、および/または部分シャフトスタブを、特に半裁軸状に少なくとも一部分が係合するための窪みを有するように可能である。
【0016】
軸受は、好ましくは、密閉ストリップ(closing strip)に向かって開放された半胴の形
状である。溝およびばねが部分シャフトおよび/または部分シャフトスタブと相互作用することにより、この部分シャフトあるいは部分シャフトスタブとそれに結合された密閉フラップとが常に安定してノズルスタブの中に存在し、磨耗時においても(in type-related
wear)不可分に連結されるから、このような軸受および/または軸受胴は好ましい。
【0017】
これに関連しては、閉位置において閉鎖フラップの外側の面と部分シャフトまたは部分シャフトスタブの軸受に載らない側、特に平坦化された側とが、少なくとも一部分が同じ高さになるようにされている。
【0018】
係合エレメントは好ましくは、少なくとも1つの溝および/または少なくとも1つの突起、特に針状体(thorn)である。係合エレメントは一般的には、荷重の伝達および閉鎖フ
ラップの回転に好適となるように形成される。
【0019】
本発明に係る結合閉鎖具は、容器あるいはホースやパイプなどの輸送手段と、特にノズルスタブによって既に密接に結合されている結合閉鎖具も含む。ノズルスタブは、容器や輸送手段の1部品であってもよいし、この容器や輸送手段の一部をなしていてもよい。
【0020】
本発明に係る次のような結合閉鎖具、すなわち、軸受、特にノズルスタブの中の1組の
軸受胴が、少なくとも一部分が、特に全体が、少なくとも1つのプラスチック材料、特にポリアミド、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリケトン、ポリイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリアリルエーテルケトン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、および/またはポリオキシメチレン、で形成されているものは特に有利である。このように、軸受および/または軸受胴を分離してかつノズルスタブの材料とは異なる材料で作ることが可能である。軸受または軸受胴用のプラスチック材料を、特に上記のような非磨耗性プラスチック材料を選択することにより、全結合装置を、そしてその結果として本発明により2つのこのような結合装置で形成されている連結装置をも、完全に無潤滑で運転することが可能である。反応性の高いバルク材料では、たとえば医薬品調剤においては極微小の不純物すらも排除せねばならないが、これを永続的に汚染なしで移送するためには、上記の観点はかなり重要である。
【0021】
さらなる実施形態においては、本発明に係る結合閉鎖具が、ノズルスタブの側面で少なくとも1つの軸受の傍に、少なくとも1つの、特に2つのリミットストップをさらに有する。リミットストップはノズルスタブの側壁から突出しているので、案内機構と相互作用して、部分シャフトあるいは部分シャフトスタブを、駆動装置の駆動シャフトの正面に正確に位置決め可能である。1つあるいは複数のリミットストップが2次元で調整可能とされていれば、上記の位置決めは特にうまく行く。一方で、相対向する部分シャフトまたは部分シャフトスタブの両方の側が軸方向に位置決めでき、他方では閉位置における閉鎖フラップの面内で横方向に位置を調整できることが、この観点から有利となる。
【0022】
本発明に係る結合閉鎖具のさらなる発展形態によれば、係合エレメントおよび/または部分シャフトあるいは部分シャフトスタブが、対応する結合閉鎖具の部分係止エレメントとの第1の係合エレメントを形成するのに好適な少なくとも1つのロックエレメントを有する。結合閉鎖具の部分シャフトあるいは部分シャフトスタブあるいは係合エレメントに部分係止エレメントを設けることにより、連結装置を形成する2つの対応する結合閉鎖具の係合エレメントを係合して、これら、またはこれらの閉鎖フラップがバルク材料移送の間中、相互に密接に係止されることを確実にすることができる。
【0023】
特に好ましくは、部分ロックエレメント(partial locking element)が、少なくとも一
部分が、特に閉鎖フラップの回転軸に対して半径方向で容器側に面する接触面および/または、少なくとも一部分が部分シャフトまたは部分シャフトスタブの前端にあり、少なくとも一部分が特に放射状の周方向であって、ロックユニットを形成する対応する第2のロックエレメントと接触あるいは受け入れるのに好適な溝もしくはばねと、を備えるように意図されている。特に適切な取合わせは、部分ロックエレメントは係合エレメントの一構成部分であるという事実によって特徴づけられる。結合閉鎖具の係合エレメントが、たとえば溝もしくは部分溝である場合には、部分ロックエレメントが、突起や、隆起、面取りされた表面を有するくさび型の付属物、としてその中に存在することが可能で、結合閉鎖具の閉鎖側へ向かって力がかけられる。
【0024】
さらに、本発明に係る結合閉鎖具の特に好適な実施形態において、閉鎖フラップは、第1の部分シャフトあるいは第1の部分シャフトスタブを介して、および/または回転可能な軸に沿って、第2の部分シャフトあるいは第2の部分シャフトスタブを有するようになっている。ここで、第1の部分シャフトあるいは第1の部分シャフトスタブは、係合エレメントを全く持たないか、あるいは少なくとも1つを有し、この係合エレメントには、駆動装置との有効な結合が可能であるか有効に結合している相補的係合エレメント、もしくは、駆動装置との駆動装置との有効な結合が不可能であるか有効に結合していない相補的係合エレメントを挿入可能であり、また、第2の部分シャフトあるいは第2の部分シャフトスタブは、第2の係合エレメントを全く持たないか、あるいは少なくとも1つを有し、
この第2の係合エレメントには、駆動装置との有効な結合が可能であるか有効に結合している相補的係合エレメント、もしくは、駆動装置との駆動装置との有効な結合が不可能であるか有効に結合していない相補的係合エレメントを挿入することができる。ここで、少なくとも1つの部分シャフトあるいは部分シャフトスタブは、少なくとも1つの係合エレメントを有し、この係合エレメントには、駆動装置との有効な結合が可能であるか有効に結合している相補的係合エレメントを挿入することができる。
【0025】
ここで、少なくとも1つの部分シャフトおよび/または少なくとも1つの部分シャフトスタブが、特にすべての部分シャフトもしくはすべての部分シャフトスタブが、閉鎖フラップと一体に結合しているか一体で存在することが特に好ましい。特に、部分シャフトおよび/または部分シャフトスタブが破壊しない限りは分離できない場合を、本発明では、部分シャフトおよび/または部分シャフトスタブが閉鎖フラップと一体に結合している、もしくは一体で存在する、という。これはたとえば、部分シャフトあるいは部分シャフトスタブが、鋳造などにより密閉フラップと同じ一つの工程で一緒に製造されるか、あるいは部分シャフトあるいは部分シャフトスタブが密閉フラップへ鑞付けないしは溶接された場合が該当する。
【0026】
さらなる実施形態によれば、係合エレメントが存在する部分シャフトあるいは部分シャフトスタブの前端は、基本的にフラットな形状をしている。
【0027】
本発明の目的は、特に環境から遮断した状態での容器の詰替、充填、および/または排出を行う連結装置によってさらに達成される。この連結装置は、それぞれの閉鎖側を通して、本発明に係る第1及び第2の結合閉鎖具を備える。ここで、個々の密閉フラップの外側の面は、相互に密接に嵌合しているか嵌合可能であり、かつ相互に密接に嵌合した状態で、第1の結合閉鎖具のノズルスタブと第2の結合閉鎖具のノズルスタブとで形成される移送流路が閉じる閉位置から開位置へ、共通軸の回りに回転することができる。
【0028】
この点において特に好ましくは、少なくともノズルスタブ、ノズルスタブシール、閉鎖フラップ、および/または第1および第2の結合閉鎖具の部分シャフトおよび/または部分シャフトスタブ、特に第1および第2の結合閉鎖具、が構造上本質的に同一である。
【0029】
またとりわけ、第1および第2の結合閉鎖具のノズルスタブ、特にノズルスタブシールが、相互に密接に嵌合する場合には位置決めされるようになっている。
【0030】
本発明に係る連結装置の特に好適な実施形態においては、第1の結合閉鎖具の第1の部分シャフトもしくは第1の部分シャフトスタブが、第2の結合閉鎖具の第1の相補的部分シャフトもしくは第1の相補的部分シャフトスタブとともに、第1のシャフトもしくは第1のシャフトスタブを形成することを特徴とする。ここで、第1の結合閉鎖具の第1の部分シャフトもしくは第1の部分シャフトスタブが、係合エレメントを全く持たないか、あるいは少なくとも1つの係合エレメントを有していて、駆動装置と有効な結合が可能な、あるいは有効に結合している相補的係合エレメント、もしくは、駆動装置との有効な結合が不可能な、あるいは有効に結合していない相補的係合エレメントを挿入可能であるか、および/または、第2の結合閉鎖具の第1の部分シャフトもしくは第1の部分シャフトスタブが、係合エレメントを全く持たないか、あるいは少なくとも1つの係合エレメントを有していて、駆動装置と有効な結合が可能な、あるいは有効に結合している相補的係合エレメント、もしくは、駆動装置との有効な結合が不可能な、あるいは有効に結合していない相補的係合エレメントを挿入可能であり、および/または、第1の結合閉鎖具の第2の部分シャフトもしくは第2の部分シャフトスタブが、第2の結合閉鎖具の第2の相補的部分シャフトもしくは第2の相補的部分シャフトスタブと密接に接触して、シャフトまたはシャフトスタブを形成する。ここで、第1の結合閉鎖具の第2の部分シャフトもしくは第
2の部分シャフトスタブが、係合エレメントを全く持たないか、あるいは少なくとも1つの係合エレメントを有していて、駆動装置と有効な結合が可能な、あるいは有効に結合している相補的係合エレメント、もしくは、駆動装置との有効な結合が不可能な、あるいは有効に結合していない相補的係合エレメント、を挿入可能であり、および/または、第2の結合閉鎖具の第2の部分シャフトもしくは第2の部分シャフトスタブが、係合エレメントを全く持たないか、あるいは少なくとも1つの係合エレメントを有していて、駆動装置と有効な結合が可能な、あるいは有効に結合している相補的係合エレメント、もしくは、駆動装置との有効な結合が不可能な、あるいは有効に結合していない相補的係合エレメントを挿入することができる。ここで、少なくとも第1もしくは第2の部分シャフトあるいは少なくとも第1もしくは第2の部分シャフトスタブが、第1もしくは第2の結合閉鎖具の係合エレメントの少なくとも1つを有し、そこに、駆動装置と結合可能な、あるいは有効に結合している相補的係合エレメントを挿入することができる。
【0031】
この結果、第1と第2の結合閉鎖具の第1の相補的部分シャフトまたは部分シャフトスタブの前記係合エレメント同士が、均一な係合エレメント、特に均一な溝ないしはばねを形成し、および/または、第1と第2の結合閉鎖具の第2の相補的部分シャフトまたは部分シャフトスタブの係合エレメント同士が、均一な係合エレメント、特に均一な溝ないしはばねを形成するが、いずれの場合も、相補的で均一な、特に単一の係合エレメントであって駆動装置と有効な結合が可能な、あるいは有効に結合しているものを受け入れるのに好適であるような実施形態が好ましい。
【0032】
さらに好ましい組合せにおいては、相互に密接に接触している第1の部分シャフトおよび/または第1の部分シャフトスタブの均一な係合エレメント、および/または、相互に接触している第2の部分シャフトおよび/または部分シャフトスタブの均一な係合エレメントが、駆動装置と結合可能であるかまたは有効に結合している相補的均一係合エレメントの中に存在するか、そこに挿入することができる。
【0033】
本発明の連結装置では、好ましくは環境的に受容できる方法でのバルク材料の移送するための連結装置を初めて提供することが可能である。これは、2つの結合閉鎖具で構成され、そのそれぞれが回転可能な閉鎖フラップを有し、ここでは、いわゆるアクティブフラップといわゆるパッシブフラップとの差異は解消されている。直近の技術では、このような結合閉鎖具はアクティブフラップと呼ばれ、駆動装置に結合されているか、結合することが可能である。しかし、このような従来の結合装置ではパッシブフラップは駆動装置への直接かつ有効な結合はない。代わりにパッシブフラップはアクティブフラップに密接に接触していて、アクティブフラップと一緒にいつも動く。このトルク伝達に伴う、ギャップの形成、洩れ、不均一な荷重および結果としての摩耗、などの不利な点は、本発明に係る連結装置では起きない。本発明に係る特に好ましい連結装置では、相互に密接な接触をしている、相補的部分シャフトあるいは部分シャフトスタブの係合エレメント同士が、均一な溝や均一なばねなどの、均一な係合エレメントを形成する。これらの均一な係合エレメントは、たとえばシャフトを介して駆動装置と有効な結合をしている、均一な相補的係合エレメントに特に確実に挿入できる。部分シャフトの係合エレメント2つで形成される均一な係合エレメントが、均一な溝を形成するか、均一なばねを形成するかによって得られる、溝/ばねシステムおよび/またはばね/溝システムは、相互に正確に嵌合する。
【0034】
また、第1および第2の結合閉鎖具のノズルスタブ、特にノズルスタブシールが、相互に面一とされてもいる。
【0035】
好ましくは、本発明に係る連結装置の閉鎖フラップは特に本質的に円形であるとともに、本質的に同一の寸法である。
【0036】
さらに、適切なさらなる発展によって、第1および第2の結合閉鎖具の部分シャフトおよび/または部分シャフトスタブは、第1および第2の結合閉鎖具の軸受胴で形成される軸受においてシャフトあるいはシャフトスタブを形成し、共通軸を中心に回転可能とされている。
【0037】
本発明に係る連結装置の操作を容易にするために、連結装置は、少なくとも1つの閉鎖フラップの少なくとも1つの部分シャフトあるいは部分シャフトスタブに対する少なくとも1つの案内エレメントをさらに有する。
【0038】
このような連結装置は特に有利であり、シャフトあるいはシャフトスタブを形成する部分シャフトあるいは部分シャフトスタブの係合エレメントが、対応する駆動シャフトの係合エレメントに対して、特に溝あるいは針状体の形態の均一な係合エレメントを形成する。
【0039】
好適には、本発明に係る連結装置はさらに少なくとも1つの駆動シャフトすなわちシャフトを有することができ、前記シャフトは、駆動装置と有効に結合することが可能であり、第1もしくは第2の結合閉鎖具の少なくとも1つの係合エレメント、特に第1もしくは第2の結合閉鎖具の均一な係合エレメントに対して相補的な少なくとも1つの係合エレメントを有し、その結果、相補的係合エレメントが相互に係合すると、密閉フラップが駆動シャフト(drive)の回りに回転可能となる。
【0040】
この連結装置には、駆動装置と実効的結合をしている駆動シャフトも含まれる。この駆動シャフトは好ましくは、駆動装置の前面に特に配置されたシャフト軸受上に搭載される。
【0041】
特に、本発明により全く同一に構成された結合閉鎖具が本発明に係る連結装置に使用される場合には、有利なことに、第1および第2の結合閉鎖具の密閉フラップのシールは、部分的にしか外側の面から突出せず、密閉フラップの外側の面が相互に密接に接触する場合に、第1および第2の結合閉鎖具のこれらのシールセクション分は本質的に連続シールを形成する。
【0042】
本発明に係る連結装置によって安全に作業できるのは、第1および第2の結合閉鎖具のノズルスタブが、とくに側壁の対向位置もしくはその近辺に、力が作用するポイント、たとえば突起や延長を有し、結合状態において、第1および第2の結合閉鎖具の外側の面が相互に押圧され、および/または第1および第2の結合閉鎖具のノズルスタブを相互に可逆的にロックできるという事実によっている。
【0043】
好ましくは、第1および第2の結合閉鎖具のポイントに、本質的に相対向する方向からの力、特に容器の方向からの力が掛けられる。本発明に係るこのロックユニットは、本発明に係る結合閉鎖具の2つのノズルスタブを係止するのに好適で、軸を中心に回転できるロック面を有する本体からなり、本体のロック面は、少なくとも1つの第1の突出エレメントと少なくとも1つの第2の突出エレメントとを有し、第1および第2の突出エレメント(element)は少なくとも一部分が同一平面上にあり、回転軸に対して本質的に角度をな
し、特に回転軸に対して直交しており、第1の突出エレメントおよび第2の突出エレメントから回転軸までの距離は、いずれの場合にも第1の突出エレメントと第2の突出エレメントの両者間の距離よりも小さく、本体を回転軸を中心として回転することにより、第1および第2の突出エレメントをロック位置から開放位置、またはその逆に回転可能である。
【0044】
軸を中心に回転可能な本体は、たとえば締め金あるいは回転可能な円盤の形状を有する
。この本体の回転軸は、好ましくは本体のロック側の上に拡がる面に垂直で、このロック側から離れる方向を向いている。回転軸は結合面(connecting side)を1点で切断し、回
転軸と結合面の交点は、第1及び第2のエレメントの間、特に第1及び第2のエレメントを結ぶ線上にある。互いに対向している、ロックユニットの第1及び第2のエレメントのそれぞれは、好ましくは圧力が加えられる領域を有し、好ましくは少なくとも一部分が凹面となっている。2つの結合閉鎖具を係止するために掛ける力は、このロックユニットでは特に小さく、第1および/または第2のエレメントはローラおよび/または円筒の形状を有し、好ましくは、軸を中心に回転できるローラ、および/または軸を中心に回転できる円筒の形状である。これらのローラあるいは円筒の回転軸は、好ましくは本体の回転軸に本質的に平行に配置される。
【0045】
さらに、本発明に係る連結装置の特に実用的な実施形態には作業台すなわち連結台が含まれ、そこには少なくとも1つの、特に2つの駆動装置、並びに必要であれば、少なくとも1つの、特に2つのロックユニット、および/または少なくとも1つの、特に2つの、駆動シャフト用のシャフト軸受が搭載される。
【0046】
本発明に係る連結装置は、さらに第1および/または第2の結合閉鎖具のノズルスタブが、部分シャフトまたは部分シャフトスタブの範囲内に、駆動シャフトもしくは駆動装置のシャフト軸受用の、少なくとも1つのリミットストップ、および/または少なくとも1つの案内装置を備えることを特徴とする。
【0047】
本発明に係る連結装置のさらなる発展形態は、第1および第2の結合閉鎖具の係合エレメントおよび/または部分シャフトまたは部分シャフトスタブがそれぞれ、第1のロッキングエレメントを形成するために適応する、少なくとも1つの部分ロッキングエレメントを備え、相補的係合エレメントもしくは駆動シャフトが、第1のロックエレメントに対応する第2のロックエレメントを備え、第1および第2のロックエレメントが互いの方向に相対移動することによって、ロックユニットを形成することが可能であり、これにより第1および第2の結合閉鎖具が押圧されおよび/または相互にロックされることが可能になる点に特徴がある。この実施形態は、連結された結合閉鎖具の閉鎖フラップを作動するために、部分シャフト、および/または部分シャフトスタブ、および/またはそれらにより形成される全体シャフト、および/または全体シャフトスタブの係合エレメントが、駆動シャフトの相補的係合エレメントと係合される必要があるという状況を利用する。個々の結合閉鎖具に部分ロックエレメントを設けることによって、これらは一緒になって第1のロックエレメントを形成し、その第1のロックエレメントは駆動シャフトの第2のロックエレメントおよび/またはロックユニットを形成することによって相補的係合エレメントと相互作用し、係合エレメントを係合する上記の動作によってのみ結合閉鎖具すなわち、相互に密接に接触している密閉フラップ同士の外側の面を係止ないしは相互に押圧する効果をもたらすことが可能となる。このようにして、本発明に係る連結装置の運転中に、個々の結合閉鎖具を常に堅固にロックすることが確実に保証される。
【0048】
好適な実施形態において、第1および第2の結合閉鎖具の部分ロックエレメントが、いずれの場合も、少なくとも一部分が容器側に面し、かつ、特に閉鎖フラップの共通回転軸に対して半径方向である接触面、および/または、部分シャフトまたは部分シャフトスタブの前端に、いずれの場合も、特に少なくとも一部分が放射状の周方向にある、1つの溝および/またはばねを備える。この実施形態において特に好ましくは、部分ロックエレメントが接触領域を形成し、その断面は凸面であり、特に半円形である。連結された状態で、第1及び第2の結合閉鎖具の部分ロックエレメントのこれらの接触領域は、第1のロックエレメントの形態において円筒形を有する。対応する第2のロックエレメントは、好ましくは駆動シャフトに存在する(present at or on the drive shaft)円筒形のスリーブであり、その中へ第1のロックエレメントを、特に適切に一致した状態で挿入できる。ここ
で、スムーズな可逆的ロックおよび開放を常に実現してロック機能の欠点を受容しないでも良いように、第2のロックエレメントの内径と第1のロックエレメントの外径とは、技術的に知られている方法で相互に調整されねばならない。基本的に第1のロックエレメントを受容する第2のロックエレメントを利用するさらなる利点は、移送操作において連結された結合閉鎖具の分離が防止されるのみならず、結合閉鎖具の相対的横移動が排除されるという点にある。このようにして、操作の安全性が格段に向上する。
【0049】
別の方法として、前に述べたように、ばねや溝、たとえば連続的な円周状のものが、部分シャフト、および/または部分シャフトスタブの前端に存在してもよく、これは同様に、対応する係合エレメントと係合する際に駆動シャフトの前端の領域にある、対応するばねや溝と係合可能である。また、この構造により、結合閉鎖具の分離動作のみならず横移動も防止される。
【0050】
さらに有利な実施形態によれば、第1及び第2の結合閉鎖具の部分ロックエレメントが、第1及び第2の結合閉鎖具の係合エレメントの一部品であり、特にくさび型、円錐型、あるいは円錐台型をした、第1のロックエレメントを形成する。この変形例においては、対応する係合エレメントと係合する際、部分ロックエレメントがいずれの場合も関連する結合閉鎖具の閉鎖側に向かって力を付与することを許容する。このようにして、係合エレメントが係合する際に、結合閉鎖具は相互に押圧される。
【0051】
特に上記の実施形態に関しては、相補的係合エレメントの前端が、相互に角度をなして対向する第1および第2の接触領域を備える場合、係合エレメントもしくは相補的係合エレメントを有する第1および第2の結合閉鎖具の総合係合エレメントと係合するために、相補的係合エレメントが軸方向に相対移動するとき、相補的係合エレメントの第1の接触領域を、第1の結合閉鎖具の係合エレメントと接触するようにさせることが可能であり、相補的係合エレメントの第2の接触領域が、第2の結合閉鎖具の係合エレメントと接触するようにさせられ、そして第1および第2の結合閉鎖具が押圧され、および/または相互にロックされるようにすることが有利である。
【0052】
本発明によれば、第1および第2の結合閉鎖具の部分シャフトまたは部分シャフトスタブのそれぞれが、少なくとも一部分が、第1のロックエレメントを形成する一方で、少なくとも一部分が反対方向に設けられ、結合閉鎖具のそれぞれの容器側を向いている部分ロックエレメントとして、特に回転軸に関して半径方向である停止面を有するように意図されるとともに、相補的係合エレメント、および/または駆動シャフトが、対応する第2のロックエレメントとして、前端に複数の接触面部分を有し、これらは、特に回転軸との関係において半径方向であり、本質的に相互に対立し、少なくとも一部分が互いに向き合っており、これにより第1および第2の結合閉鎖具の停止面が押圧され、および/または、第1および第2の結合閉鎖具の係合エレメントもしくは総合係合エレメントが、相補的係合エレメントと係合する場合に、これらの停止面との相互作用により相互に係止されるように意図されることが好ましい。
【0053】
ここで、対応する第2のロックエレメントが円筒断面、特に少なくとも一部が相補的係合エレメントを取り囲むような断面を、備えるように意図される。
【0054】
本発明に係る上記の連結装置のさらなる発展形態により、バルク材料の移送時に連結された結合閉鎖具をそれぞれに対して保持するための個別のロックユニットを使用する必要がなくなる。これにより、操作の安全性の低下を受け入れることなく、構造および方法の両方を単純化できる。シャフト全体および/またはシャフトスタブ全体および駆動シャフトの対応する係合エレメントが相互に係合している場合は常に、連結された結合閉鎖具は不可避的に係止され、および/または共に押圧されるから、まさに操作障害の恐れも減少
する。
【0055】
勿論、特に、連結された結合閉鎖具の結合された密閉フラップが1つの駆動装置で駆動されている場合のみでなく、いずれのケースでも回転軸の対向する側に存在する2つの駆動装置で駆動されている場合に、上記のロックユニットを回転軸の両側、すなわち両シャフトあるいは両シャフトスタブに設けることは同様に可能である。
【0056】
本発明の目的はさらに、作業台および/または連結台によって実現され、これらはまた開口ツールとも呼ばれ、バルク材料の移送、とくに環境から遮断した状態での移送のための連結装置のためのものであって、連結台上に搭載された少なくとも1つ、特に2つの駆動装置と、連結装置の結合閉鎖具用の連結台内の通路と、必要に応じて連結装置の連結された結合閉鎖具の閉鎖フラップの外側の面を相互に係止し、および/または押圧するための、少なくとも1つの、特に2つのロックユニット、および/または、駆動装置と有効に結合している、少なくとも1つの駆動シャフト用のシャフト軸受を備える。特に好ましくは、この作業台はさらに少なくとも1つの、本発明に係る結合閉鎖具を含む。前に述べたところによれば、連結台はこのように片側に少なくとも1つの駆動装置、並びに必要に応じて少なくとも1つのロックユニット、および/または少なくとも1つのシャフト軸受、を有している。これらの構成ユニット(construction unit)は、一般的に連結台のプラッ
トフォームに堅固に結合されており、連結台を任意の位置で使用できる。たとえば、これらの構成ユニットはこのプラットフォーム上に載っていることができるし、あるいはこのプラットフォームを180°回転することができ、そのためにこれらの構成ユニットが吊下げ位置に固定される。勿論、上記の基本的に水平の配置のほかに、2つの結合された結合閉鎖具の間の移送操作用にプラットフォームを垂直に配置することも可能である。さらなる実施形態では、少なくとも1つの結合閉鎖具を最初からプラットフォームに堅固に結合しておくこともできる。実施形態を変形例においては、プラットフォームはたとえば、容器へ固定接続するのに好適である。この実施形態は、好ましくは、容器が、より小さい容器、および/または小さい公称幅の容器から充填される場合に選択される。これらの容器の結合閉鎖具は、個々の単一の部品を傷つけることなしに、既に作業台に用意されている結合閉鎖具と通常何ら問題なしに結合可能である。しかし、より大きな、および/またはより重い容器、あるいは公称値の大きなサイズの開口を持つ容器に対しては、作業台の通路に存在する連結台および/または結合閉鎖具を柔軟にあるいはぐらぐらするように(swimming)配置ことが有利であることがわかっている。たとえば、結合閉鎖具は、可撓ベローズによって容器に結合可能である。さらには、それに代わる、もしくは追加的に可能な方法として、プラットフォームにある程度の柔軟性を確保するために、フレキシブルなスタンドあるいは脚を用意し、2つの結合閉鎖具を連結するときに結合閉鎖具の回避運動が可能なようにすることができる。さらに別の実施形態では、本発明に係る連結台が吊上げ装置を備えることができる。こうして、本発明に係る連結装置を形成する際に、たとえば結合閉鎖具を、たとえば空気圧あるいは油圧で、対応する結合閉鎖具の近くへ有してくることが可能である。
【0057】
最後に、本発明の目的は、特に以下のステップ:
−第1の容器に結合された、本発明に係る第1の結合閉鎖具を与えるステップであって、このときは閉鎖フラップが閉位置であるステップと、
−第2の容器に結合された、本発明に係る第2の結合閉鎖具を与えるステップであって、このときは閉鎖フラップが閉位置であるステップと、
−第1の結合閉鎖具と第2の結合閉鎖具とをそれぞれの閉鎖側で結合し、そのようにして本発明に係る連結装置を形成するステップと、
−連結装置のシャフトの係合エレメントを駆動シャフトの相補的係合ユニットと係合することにより、駆動装置の駆動シャフトと連結装置のシャフトとの有効な結合を確立するステップと、
−駆動装置を作動させて、密接に嵌合した閉鎖フラップを閉位置から、移送水路が少なくとも部分的に開放される位置へと移動させるステップと、
−第1の容器から第2の容器へ、あるいはその逆に、バルク材を移送するステップと、
−駆動装置を作動させて、密接に嵌合した閉鎖フラップを閉位置へ移動するステップと、−第1および第2の結合閉鎖具を切り離すとともに連結装置を分離するステップと、
を含む環境から遮断した状態での容器の詰替、充填、および/または排出のための方法によって達成される。
【0058】
密着状態に嵌合された密閉フラップを閉位置から動かす前に、連結装置の結合された結合閉鎖具が、少なくとも1つ、特に少なくとも2つの、力を加えるための手段によって、相互にロックおよび/または押圧され、かつ、力を加えるための仕掛けが、密接に嵌合された閉鎖フラップが閉位置に戻った後に、第1及び第2の結合閉鎖具を再び開放するようにすることができる。
【0059】
本発明は、好適なロックエレメントで相互に結合され、別の外部駆動装置により共通軸上を回転可能である、2つのパッシブフラップを用いて、汚染が非常に小さく同時にユーザにとって使いやすい連結装置が実現できるという、驚くべき発見に基づいたものである。このように、2つの基本的に同一構造をした結合閉鎖具を用いて、機能する連結システムを初めて構築することが可能となる。従って、特別に調整されたアクティブフラップおよびパッシブフラップを利用することなく完全な運用をすることが可能である。さらに、本発明に係る連結装置は、公称幅が非常に大きい閉鎖フラップを使用しても、空隙の発生などが全く見られない。本発明に係る結合閉鎖具あるいは本発明に係る連結システムのさらに大きな利点は、操作範囲が大きいことである。たとえば固定容器から移動容器へ、またその逆へ、何の問題もなく、かつ費用や時間をかけることなく、バルク材料を移送することが初めて可能となった。ユーザはもはや固定容器にのみアクティブフラップを使うように専心したり、対応するパッシブフラップを使用できるようにしたりすることを強いられることがない。他の事柄のうちでは、バルク材料を2つの容器の間で移送するのにホースやパイプを使用することがゼロではないとしても減少でき、これによって、洗浄努力の必要性が大幅に減少する。これまで(Besides)ホースやパイプによる2つの容器間の移送
は、2つの別々の連結システムを必要としてきた。本発明に係る結合閉鎖具および連結システムの使用により、これが不要となる。
【0060】
本発明のさらなる利点、特徴および応用の可能性は、添付の図面に関連した好適な例示の実施形態の以下の説明によってもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
図1図1は、本発明に係る結合閉鎖具を閉鎖側からみた斜視図である。
図2図2は、図1の結合閉鎖具の容器側からの斜視図である。
図3図3は、本発明に係る連結台の上面斜視図である。
図4図4は、図1の結合閉鎖具と図3の連結台の上面斜視図である。
図5図5は、本発明に係る連結装置の上面斜視図である。
図6図6は、図5の連結装置が完全に連結された閉鎖状態を示す上面斜視図である。
図7図7は、図6の連結装置の開放状態を示す上面斜視図である。
図8図8は、本発明に係る連結装置の上面斜視図であり、作業台にまだ連結されていない状態である。
図9図9は、本発明に係る結合閉鎖具の側面斜視図である。
図10図10は、本発明に係るロックユニットおよび連結装置の一部を示す上面斜視図である。
図11図11は、図10のロックユニットの概略上面図である。
図12図12は、図10のロックユニットの閉じた状態を示す。
図13図13は、図12のロックユニットの概略上面図である。
図14図14は、本発明に係る連結装置の一部の概略上面図である。
図15図15は、本発明に係る連結装置の一部の上面斜視図である。
図16図16は、本発明に係る結合閉鎖具の一部の側面斜視図である。
図17図17は、図16から軸受胴を外した図である。
図18図18は、本発明に係る軸受胴の上面斜視図である。
図19図19は、本発明に係る連結装置の別の実施形態による駆動シャフトの前端の概略斜視図である。
図20図20は、本発明に係る連結装置の別の実施形態による、結合された結合閉鎖具の部分シャフトスタブの前端の概略斜視図である。
図21a図21a)は、図19、20による係合エレメントの係合状態を示す概略断面図である。
図21b図21b)は、図19、20による係合エレメントの係合状態を示す概略断面図である。
図22a図22a)は、本発明に係る連結装置の別の実施形態による係止装置の係合エレメントの係合状態を示す概略断面図である。
図22b図22b)は、本発明に係る連結装置の別の実施形態による係止装置の係合エレメントの係合状態を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0062】
図1は、本発明に係る結合閉鎖具1を結合側すなわち閉鎖側からみた斜視図である。結合閉鎖具には、実質的に円形の基本形状を有するノズルスタブ2が設けられ、その中に閉鎖フラップ4が装着される。図示したノズルスタブの結合側およびその内側(図示せず)には円周状のノズルスタブシール6が設けられる。図示した実施形態においてはこのシール6は、ノズルスタブ2の結合側において閉鎖フラップの外側の面8と実質的に同一面、すなわち面一になるように設計されている。閉鎖フラップ4にはシールリング12もしくはシールセクションが設けられ、これらは、周縁部10の領域の外側の面8に埋め込まれている。図示したシールリングは、基本的に同じ長さの、全部で4つの円弧セグメント(a)〜(d)を有し、相対向する部分同士はどちらの場合も、本質的に同一のものとなっている。セグメント(a)および(b)は閉鎖フラップ4の外側の面8から突き出ており、セグメント(c)および(d)は閉鎖フラップ4の外側の面8の外周溝12にわずかに埋め込まれている。選択的に、これらの埋め込み部分は完全に省略してもよい。シール12が上述のように設計されていれば、同一構造を有するもう1つの結合閉鎖具を使用することによって、本発明に係る密閉された連結装置を既に取得することが可能である。この場合、突き出たシール部(a)および(b)が、対応する結合閉鎖具の対応する一段下がったシールセクションと係合し、この対応する結合閉鎖具の突き出たシールセクション分がこの結合閉鎖具1の対応する一段下がった部分(c)および(d)と係合し、その結果、連続的な全体シールが形成される。閉鎖フラップ4には部分シャフトスタブ16、18が続き、軸に沿って互いに対向するように配置される。この部分シャフトスタブは半裁軸(semi-shaft)であり、閉鎖側に面する側は平坦になっている。半車軸状の形状を有する部分シャフトスタブ16、18には、それぞれ係合エレメント62、64が設けられており、これは駆動シャフトにある対応する突起あるいは針状体が挿入される溝の形態とされている。さらに、部分シャフトスタブ用の軸受胴20もしくは22が、個別インサート86の形態でノズルスタブ2に設けられている。軸受胴の材料は、耐摩耗性のプラスチック、好ましくはPEKもしくはPEEKで作製されていることが望ましい。さらに、ノズルスタブ2の側壁には突起30および31が設けられ、これらは互いに対向する位置に配置され、本発明に係る2つの結合閉鎖具で形成される連結装置のロッキングを改善するためのものである。この突起に関して以下に詳述する。閉じた状態では、部分シャフトスタブ16および18の平坦部分は、閉鎖フラップの外側の面8と実質的に同一面、すなわち面一
になるように配置される。部分シャフトスタブ16および18は、ノズルスタブ2に嵌めこまれた軸受胴20および22の中に回転可能に組み込まれる。結合閉鎖具1の閉鎖側27は、設備または容器側28の反対に配置される。従って、ノズルスタブ2は、対応する容器もしくは、ホースやパイプのような輸送手段に、詰替作業中に設備あるいは容器側を環境に対して密封するように接続される。結合閉鎖具1の設備あるいは容器側の詳細を図2に示す。ノズルスタブシール6は、ノズルスタブ2の設備側に面する内側および縁を、全円周に亘って覆い、ノズルスタブの外側壁にまで及ぶ。円形の閉鎖フラップ4の外周縁10は、閉位置でシール6と面一となるように配置される。シャフトスタブ16、18(図示せず)はくさび型の取付具24、26で支持される。この取付具は閉鎖フラップ4の装置側28にあって、閉鎖フラップと一体で形成されている。さらに、図2には閉鎖側に面するノズルスタブの縁に嵌めこまれている2つの軸受胴20の1つが示されている。半車軸の形態で設けられるシャフトスタブ16、18は、これらの軸受によって回転可能に支持される。さらに、ノズルスタブ2の外側壁には、力を加えるための半円形の突起30、31(図示せず)が設けられ、相互に向かい合って配置されたシャフトスタブ16、18により形成される回転軸に対し、好ましくは90°ずれている。さらに、リミットストップ40および42が、ノズルスタブ2の外側壁の軸受胴の所に設けられる。このリミットストップは軸受胴用のインサート86と一体で形成することができ、2つの機能を有している。一方では、その前端が、たとえば駆動シャフトの調整補助あるいはハウジングなどに対するリミットストップとして作用し、他方では、対応する案内装置36、38との相互作用により、結合閉鎖具1をそれぞれの駆動シャフトの前端に正確に位置決め可能である。
【0063】
図3は、バルク材料移送のために、本発明に係る連結装置を閉位置から開位置にするための連結台32である。この連結台32には、本発明の結合閉鎖具のノズルスタブ2の外径に実質的に対応する大きさとされた通路34が設けられている。操作を楽にし、特に本発明に係る連結を容易にするために、作業台32には、互いに反対側に配置された案内装置36および38が設けられている。ノズルスタブ2の外側壁に設けられた対応するリミットストップ40および42(図示せず)が、これらの案内装置36および38に挿入され、シャフトスタブ16、18は問題なく位置決めされる。連結代(working plate)32
には、さらに、軸受48,50と共に、駆動装置44および46が設けられ、これらは互いに反対側に配置される。さらに、ロックユニット68および70が作業台32の互いに対向する位置に取り付けられる。このユニットの目的は、バルク材料を移送中において結合閉鎖具を互いにロックして本発明の連結装置を形成することにある。これらのユニットの正確な機能について以下に更に詳述する。
【0064】
図4に示すように、第1の結合閉鎖具1が、案内装置36および38によって作業台32の通路34へ挿入される。通路34は、第1の結合閉鎖具1が容器側において支持される支持枠52を有するような寸法及び構造になっている。シャフトスタブ16および18は、駆動用シャフト54および56(図示せず)の正面に適正な高さで自動的に配置される。さらに、連結台32には、互いに向き合って組み込まれた2つのロックユニット68および70が設けられている。この機能は以下で詳細を述べる。
【0065】
同じ結合閉鎖具を、図8に示すように下側からと共に、図4に示すように上側から通路34に挿入できるようにするために、ノズルスタブ2には容器側に、ノズルスタブ2の外形寸法を延長し、図4のように上側から挿入するための円周状支持張出部78が設けられている。従って、この支持張出部78は通路34の支持枠52に納まるような寸法となっている。さらに、この支持張出部78の厚さは、シャフトスタブ16および18が駆動シャフト54および56の高さに位置するような寸法となっている。ここでの例のように、係合エレメント62および64が完全には連続していない溝の形状をしている場合には、図4に示す相補的係合エレメントを持つ駆動シャフトは引っ込める必要がある。しかし、
図3ではこの相補的係合エレメント58および60が伸ばされた状態で示されている。この状態でシャフトスタブの係合エレメントと係合する。
【0066】
図5に、連結台32に挿入された第1の結合閉鎖具1を示す。ここで、針状体の形態をした駆動シャフトの相補的係合エレメント58および60(図示せず)は、上向きに開放された溝の形状をした、部分シャフトスタブ16の係合エレメント62の中に、既に軸方向に挿入されている。この状態でこの相補的係合エレメント58および60は、第2の結合閉鎖具1を結合するためのセンタリング装置としても利用できる。
【0067】
図6は、連結台32の上に設けられた、結合された連結装置66を示す。2つの結合閉鎖具1および1は相互に密接に嵌合し、その閉鎖側によって位置合わせされている。部分シャフトスタブの係合エレメント同士は相互に密接に嵌合して、溝の形態をした一様な係合エレメント80(図示せず)を形成する。この溝は上下を限られていて、先端が平坦化された針状体の形態の駆動シャフトの相補的係合エレメント58と係合する。これは、互いに向き合っている2つの全体シャフトスタブ82および84(図示せず)の両方に当てはまる。これにより、相互に密接に嵌合した閉鎖フラップ4および4(図示せず)は、2つの駆動装置44および46の同期操作によって共通軸を中心に回転して、図7に示す開位置となることができる。相補的係合エレメント58および60は、図3から6の矢印で示すように、手動で係合位置にしたり、係合位置から開放位置に戻したりすることもできる。ロックユニット68および70は、連結台上の、上記の回転軸とは直交する軸上に配置される。このユニットは、結合閉鎖具1および1が結合状態で相互に動かないように力を掛けて固定することを意図したものである。この過程を図10から13に例示する。
【0068】
図10に示すように、ノズルスタブ2および2の外側には、突起30および30がそれぞれ設けられている。これらの突起には容器側から力がかけられる。この力を掛けるのに適した装置は、たとえば、図10に示すような、円盤形状をした装置72である。これは回転可能に取り付けられ、ロックユニット68の一部をなす。図11からわかるように、円盤72の上に向き合って設けられたローラ74および75が、円盤を90°回転させると突起30に力がかかるような距離に配置されていて、ノズルスタブ2および2あるいはそのシールが互いに押し付けられるようになっている(図12も参照)。突起30および30は凸面である。その外円周は、ロック状態では、少なくとも一部分が、共通の円の外周上に位置している。非ロック状態では、突起30および30は、相互に密接に嵌合した結合閉鎖具1および1のシール12および12によって偏心系をなしている。ローラ74および75の距離を上記の円の外周の直径に実質的に対応するように合わせることにより、シールによって乖離している突起30と30とに向き合う側から力を掛けることができる。ローラ74と75が、相互に密接に嵌合している閉鎖フラップの外側の面に実質的に平行な直線上に配置されている開位置から、円盤72を回転の中心軸に対して回転させて、この線が約90°回転したロック位置とすることができる。突起30および30には31および31(図示せず)とともに、反対側の縁に好適に凹陥部が設けられており、結合閉鎖具をロックユニット68の中へ問題なく挿入できるようになっている。ロックユニット68の係止状態は、図12と13とを横に並べてみるともっともよくわかる。図12は側面図を示し、図13は概略上面図を示す。ローラ74および75の距離を正確に調整して、シール12が閉鎖フラップの外側の面を越えて延在するようにすれば、ロック状態で特に密接にシールされた連結装置を得ることが可能となる。こうして、移送処理中に、バルク材料が環境を汚染せず、バルク材料が環境によって汚染されないようにすることが可能となる。この状態になると、連結装置は、図7に示すように駆動装置44および46によって開放することができる。
【0069】
結合閉鎖具を相互に分離するには、まずロックユニット68および70を再び開放する。次いで、上側の結合閉鎖具を外す。駆動シャフト54,56を次に、シャフトスタブ1
6、18から回転軸沿いに移動して離せば、第2の結合閉鎖具も開放され、連結台から取り外すことが可能となる(図14および15参照)。これは、対応する係合エレメントが、最早互いに接触しておらず、従って通路34に挿入されていた結合閉鎖具を作業台から取り外すことが可能である。図14および15には、案内および支持エレメント76も示されている。このエレメントはシャフトスタブを支持する。溝とばね要素との相互の係合により、シャフトスタブは回転時も常に正確かつ確実に案内される。さらに、装置76によってシャフトスタブ16が軸受胴20に確実に保持されるようにできる。材料を適切に選択すれば、全体に潤滑剤を塗布することも可能である。
【0070】
図16は、軸受あるいは軸受胴20用の分離インサートを再び明示している。このインサートは図17に示すように、ノズルスタブ2の対応する凹陥部へ組み込まれる。従って、部分シャフトスタブ16の曲面側は、このインサート86の軸受胴20の上に完全にかつ排他的に(exclusively)支えられる。さらに軸受胴20は、案内エレメント76として
設計されているかもしくはそのような案内エレメントを備えている。図示されている実施形態では軸受胴20の延長部分となっている(図18も参照)案内エレメント76は、対応する凹陥部77とばね/溝の相互作用の形態で係合する(図17も参照)。このようにして、シャフトスタブあるいはそこに結合された閉鎖フラップ4は、きわめて信頼度が高く確実な方法で支持される。従って、インサート86の一部として設けられた案内エレメント76は部分シャフトを確実に保持し、閉鎖フラップがノズルスタブから落ちるのを防ぐとともに、部分シャフトの軸方向へのずれを防ぐ。
【0071】
駆動装置が既に強固に固定されて設けられている作業台を使用することにより、2つの結合閉鎖具は長期間にわたり誤り無く結合することが可能となる。さらには、本発明に係る連結装置は構造的に同一の結合閉鎖具を使用することにより得られるということが特に有利である。またそれに加えて、本発明に係る連結装置は、作業台が動いた場合でも変化が無いように作業台上に配設できる。
【0072】
最後に、本発明に係る連結装置の特に有利な点は、均一な係合エレメント80が形成されることであり、これは部分シャフトスタブに設けられる係合エレメント62、64によって形成される。外側の面によって相互に密接に嵌合した閉鎖フラップが回転する場合、この均一な係合エレメント80に対応する駆動シャフトの係合エレメントを挿入することによって、このようにしてトルクが両方の閉鎖フラップに同時に且つ一様に印加される。能動フラップと受動フラップからなる従来の連結装置とは反対に、これによって、一方にトルクが印加されることによる空隙の形成を抑えることが可能である。従って、回転プロセスの間中、本発明に係る連結装置の、相互に密接して嵌合した閉鎖フラップの外側の面へは、極めて一定な力がかけられる。回転時に2つの閉鎖フラップへ同時にトルクがかかることの別の長所は、従来の連結装置に比べて、特に軸の両側でシャフトが駆動される場合には、駆動装置を小さくできるという点にもある。こうして、全体構造の体積を減少することができ、ユーザが有している既存の詰替装置にも容易に適合させることができる。それに加えて、作業台すなわち連結台はこのように特に対称的な設計に適しており、これは作業台を弾性的に装着する場合に特にプラスの効果がある。
【0073】
図19は駆動シャフト54の正面側の図を示す。ここには、正面110に、実質的にブロックの形状をした突起の形態で設けられた相補的係合エレメント58が含まれている。前の実施形態とは違って、駆動シャフト54には円筒状の付属部品94が第2のロックエレメントとして正面側の領域に設けられ、これが相補的係合エレメント58を取り囲んでいる。もちろん、たとえば(点線で示したように)この駆動シャフトと円筒形付属部品とが1つのユニットとして設けられるように、駆動シャフト54自身が円筒形の付属部品94の直径に対応する直径を有していてもよい。当業者であれば、内部に相補的係合エレメントを備える円筒形付属部品94を含むような駆動シャフトの任意の実施形態を製造する
方法はわかるであろう。既に述べたように、第1および第2の結合閉鎖具の密接に嵌合した閉鎖フラップへ、駆動シャフトの回転運動を伝達するために、相補的係合エレメント58は、第1および第2の結合閉鎖具の係合エレメント62、64の中に挿入されるように意図されている。
【0074】
従って、図20は、相互に密接に嵌合しかつ、これもまた相互に密接に嵌合して合同で(全体の)シャフトスタブ112を形成する対応部分シャフトスタブ16および16を有する、第1および第2の結合閉鎖具1および1の部分図である。第1及び第2の結合閉鎖具が相互に密接に嵌合すると、これらの部分シャフトスタブの中に溝として設けられた係合エレメント62および62は、駆動シャフト54の相補的係合エレメント58が軸方向への動きにより係合する総合係合エレメント(total engaging element)114の形態である連続的な溝を形成する。部分シャフトスタブ16および16には、半径方向の外側の面に接触領域、つまり停止領域92および92がそれぞれに設けられ、例示した実施形態では、霊地領域92、92はロックエレメントの一部であり、円筒形の包絡面の形態をした第1のロックエレメント106を形成する。駆動シャフトとシャフトスタブとの軸方向への相対的な動きにより、針状体の形態の相補的係合エレメント58が溝114と係合するばかりでなく、駆動シャフトの円筒形状付属部品94が第2のロックエレメントとして半径方向の接触領域92、92の上に滑り込み、結果としてロックユニット108を形成する(図21a)およびb)を参照)ように、これらの接触領域は形作られ、寸法が定められている。このような状況においては、円筒形状の付属部品94の内径、および接触領域92、92、すなわち第1のロックエレメント106の外径は、相互に密接に適応して、軸方向の相対運動は問題なくすることができるが、半径方向にはどのような動きも許さない、すなわち防止する、ということが有利であることが分かった。このように、第1および第2の結合閉鎖具は相互に係止され、駆動シャフトによって回転力がかけられている間は必然的に分離されることはない。本発明に係る連結装置66のこのような設計により、高度の操作の安全性を確保しつつ、付加的な外部ロック装置の提供が可能となる。
【0075】
図21a)、21b)は、図19に係る駆動シャフトの相補的係合エレメント58と、図20による連結された結合閉鎖具1、1の全シャフトスタブ112における、溝62および62で形成された総合係合エレメント114との軸の係合を示す概略断面図である。円筒形のアタッチメントすなわち円筒形のスリーブ94は、外側の半径方向の接触領域すなわち停止領域92、92に適合して、軸方向の移動時に正確な嵌合を実現できるものである。スリーブ94はシャフトスタブ112上へスライドすることができる。駆動シャフト54が全体シャフトスタブ112と係合している場合、結合閉鎖具は1および1は互いに分離することはできない。シャフトスタブ114全体の挿入をし易くするために、円筒形スリーブの縁96は内面の全円周に沿って面取りされている。部分シャフトスタブ16および16には、それぞれにリミットストップ98、98が適切に設けられ、これが係合過程において駆動シャフトの軸方向の動きを停止する。このようにして部分シャフトスタブ116および116の前端が駆動シャフト54の前端110と直接接触することが避けられ、相補的係合エレメント58の前端が係合エレメント62、62の前端と接触することが避けられる。
【0076】
図22a)、22b)は、駆動シャフト54の相補的係合エレメント58と、第1および第2の結合閉鎖具の係合エレメント62および62の部分ロックエレメント92および92との相互作用により、第1および第2の結合閉鎖具1、1を相互にロックする別の方法を示す概略断面図である。この実施形態においては、相補的係合エレメント58の前端には、第1の接触領域102と第2の接触領域104とで画成された凹陥部100が設けられる。これらの接触領域が第2のロックエレメント94を形成する。第1及び第2の接触領域102、104は互いに向き合っており、互いに角度αをなしている。第1および第2の結合閉鎖具1および1のそれぞれの係合エレメント62および62にも、それぞれ
に部分ロックエレメントが設けられ、くさび型の第1のロックエレメント106を共同して形成する。部分ロックエレメント92は傾斜接触面108を有し、これは駆動シャフト54の軸方向の運動中に相補的係合エレメント58の接触領域104と接触することが可能である。一方、部分ロックエレメント92は逆方向に傾斜した同様の接触領域106も有し、これは、軸方向の運動中に相補的係合エレメント58の第1の接触領域102と接触することが可能である。軸方向への移動中に接触領域102および104によって、ロックエレメント92および92、すなわちそこの接触領域にかかる力のために、第1および第2の結合閉鎖具は相互に押圧され、すなわち相互に係止されてロックユニット108を形成する(図22b)も参照)。これに関連しては、部分ロックエレメント92および92すなわちロックエレメント106と、第1及び第2の接触領域102および104すなわち第2のロックエレメント94とは、凹陥部100の連続した縁も、凹陥部100の中に一番奥深くまで突出するロックエレメント92および92の部分のいずれも係合するときの軸方向の動きを妨げないような寸法及び相互に適応する構造となっていること、しかしこれは、第1及び第2の接触領域102および104と、部分ロックエレメント92および92の対応する接触領域との接触にもっぱら依るものであることとは、特に有利な点である。図22a)および22b)を参照して上で説明したように、外付けの追加のロックエレメントを必要とせずに閉鎖フラップの回転中に、第1および第2の結合閉鎖具を相互に押圧して係止状態に維持することも可能である。図21および22に示す相補的ロックエレメントの実施形態を上述のものと組み合わせることはもちろん可能である。このようにして、2つのロックユニットを同時に形成することで、連結装置の結合閉鎖具は相互に係止され、押圧される。
【0077】
より明確にするために、図中に図示された全ての結合閉鎖具および連結システムは、結合閉鎖具に接続された容器や、容器側に近い結合閉鎖具のノズルスタブなしで示されている。
【0078】
以上の説明、特許請求の範囲および図面の中で開示された本発明の特徴は、本発明をそのさまざまな実施形態の個別および任意の所望の組合せで実現する上で本質的なものとなりうる。
【符号の説明】
【0079】
1 結合閉鎖具
2 ノズルスタブ
4 閉鎖フラップ
6 ノズルスタブシール
8 閉鎖フラップの外側の面
10 閉鎖フラップの外周縁
12 閉鎖フラップのシール
13a)b) シールセクション
14 溝
16 シャフトスタブ
18 シャフトスタブ
20 軸受胴
22 軸受胴
24 くさび型付属物
26 くさび型付属物
27 閉鎖側
28 設備側
30 ノズルスタブの外側の面上の突起
31 ノズルスタブの外側の面上の突起
32 連結台
34 通路
36 挿入装置
38 挿入装置
40 リミットストップ
42 リミットストップ
44 駆動装置
46 駆動装置
48 シャフト軸受
50 シャフト軸受
52 支持枠
54 駆動シャフト
56 駆動シャフト
58 相補的係合エレメント
60 相補的係合エレメント
62 係合エレメント
64 係合エレメント
66 連結装置
68 ロックユニット
70 ロックユニット
72 回転可能に搭載された装置
74 ローラ
75 ローラ
76 案内および支持エレメント
77 案内エレメントを受ける窪み
78 支持張出部
80 均一係合エレメント
82 部分シャフト16、16で形成された(全体)シャフト
84 部分シャフト18、18で形成された(全体)シャフト
86 軸受胴用インサート
88 軸受胴20、20で形成された(全体)軸受
90 軸受胴22、22で形成された(全体)軸受
92 部分ロックエレメント
94 円筒型付属物
96 円筒型付属物の面取りされた内縁
98 円筒型付属物の縁に対する部分シャフトスタブのリミットストップ
100 凹陥部
102 第1の接触領域
104 第2の接触領域
106 第1のロックエレメント
108 ロックユニット
110 駆動シャフトの前端
112 (全体)シャフトスタブ
114 総合係合エレメント
116 部分シャフトスタブの前端
α 第1および第2の接触領域の間の角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21a
図21b
図22a
図22b