【課題を解決するための手段】
【0007】
従って、特に環境から遮断した状態での、容器の詰替、充填、および/または排出のための、閉鎖側と容器側とを有する連結装置用の結合閉鎖具であって、ノズルスタブ(nozzle stub)と、軸を中心として回転可能でかつ閉位置において前記閉鎖側に面する外側の面
を有する閉鎖フラップと、を備え、前記閉鎖フラップの少なくとも片側、特に両側が軸受上に配置され、この軸受はいずれの場合にも部分シャフト(partial shaft)または部分シ
ャフトスタブ(partial shaft stub)の軸線に沿い、前記閉鎖側に向かって開放され、部分シャフトまたは部分シャフトスタブは、もうひとつの結合閉鎖具の相補的な部分シャフトおよび/または部分シャフトスタブとの組合せにより、シャフトまたはシャフトスタブ(shaft stub)を形成するのに好適であり、部分シャフトまたは部分シャフトスタブは、駆動装置との有効な連結をすることができる、あるいは連結している相補的な係合エレメントをそこに挿入することができるような、少なくとも1つの係合エレメントを有している、結合閉鎖具を見出した。
【0008】
相補的な係合装置はトルクを結合閉鎖具の閉鎖フラップへ伝達するように設計され、部分シャフトまたは部分シャフトスタブの係合エレメントとの相互作用により駆動シャフトの回転を閉鎖フラップへ伝達するのに好適である。
【0009】
ここで、部分シャフトまたは部分シャフトスタブが軸方向に前端を有し、この前端に係合エレメントが存在し、この係合エレメントが、駆動装置と有効に連結可能である、あるいは有効に係合している、相補的係合エレメントに対して軸方向に挿入可能となるような設計が優先される。
【0010】
閉鎖フラップはその外側の面に少なくとも1つのシールセクション(seal section)あるいは少なくとも1つのシール、特に円周シールを有するが、前記シール、特に円周シールは、外周縁の少なくとも一部または全周に配置されている。
【0011】
ここで、シールセクション分が円の一部分として、および/または回転対称に、および
/または同じ長さで配置される実施形態が有利である。
【0012】
本発明に係るこのような結合閉鎖具は特に実用的であり、閉鎖フラップが、この外側の面から突出した2つのシールセクションを有し、これらは、基本的に同一のシールセクションのセットにより実質的に連続的な円周シールが得られるような形状および寸法となっている。このような結合閉鎖具は、2つの結合閉鎖具の閉鎖フラップの外側の面の間に円周シールリングの入った、同一構造を持つ結合閉鎖具を有する本発明の環境から密封シールされた連結装置を形成するのに好適である。連結装置の円周シールは、好適には4つの長さの等しいシールセクション分に分割され、そのうちの2つが第1の結合閉鎖具によって付与され、残りの2つが第2の結合閉鎖具によって付与される。第1の結合閉鎖具の第1のシールセクション分は、回転軸付近、すなわちシャフトスタブに隣接するあたりから始まり、円周上を角度で90°以上延在する。次に、第2のシールセクション分は、反対側のシャフトスタブの回転軸から始まり、これまた円周上を角度で90°以上延在する。もちろん本発明により、密閉フラップの外側の面上にこの外側の面から恒久的に突出した円周シールを有する2つの全く同一の結合閉鎖具を用いて連結装置を形成することは同様に可能である。これらの結合閉鎖具の閉鎖側が相互に接触することにより、これら2つのシールリングを密接に接触させることができる。このようなシステムでは、シールリングの外側の面からの突出量は通常それほど顕著ではない。
【0013】
本発明によれば、ノズルスタブの内壁には少なくとも一部分が、特に全周に亘ってノズルスタブシール(nozzle stub seal)が嵌めこまれる。
【0014】
さらに有利な実施形態によれば、閉鎖フラップの外側の面が、閉位置において、少なくともその一部が閉鎖側に面しているノズルスタブあるいはノズルスタブシールの縁と揃うように配設されているものが提供される。
【0015】
さらなる実施形態によれば、少なくとも1つの部分シャフト、および/または部分シャフトスタブが閉鎖側に少なくとも部分的に面する側に、相補的部分シャフト、および/または部分シャフトスタブを、特に半裁軸状に少なくとも一部分が係合するための窪みを有するように可能である。
【0016】
軸受は、好ましくは、密閉ストリップ(closing strip)に向かって開放された半胴の形
状である。溝およびばねが部分シャフトおよび/または部分シャフトスタブと相互作用することにより、この部分シャフトあるいは部分シャフトスタブとそれに結合された密閉フラップとが常に安定してノズルスタブの中に存在し、磨耗時においても(in type-related
wear)不可分に連結されるから、このような軸受および/または軸受胴は好ましい。
【0017】
これに関連しては、閉位置において閉鎖フラップの外側の面と部分シャフトまたは部分シャフトスタブの軸受に載らない側、特に平坦化された側とが、少なくとも一部分が同じ高さになるようにされている。
【0018】
係合エレメントは好ましくは、少なくとも1つの溝および/または少なくとも1つの突起、特に針状体(thorn)である。係合エレメントは一般的には、荷重の伝達および閉鎖フ
ラップの回転に好適となるように形成される。
【0019】
本発明に係る結合閉鎖具は、容器あるいはホースやパイプなどの輸送手段と、特にノズルスタブによって既に密接に結合されている結合閉鎖具も含む。ノズルスタブは、容器や輸送手段の1部品であってもよいし、この容器や輸送手段の一部をなしていてもよい。
【0020】
本発明に係る次のような結合閉鎖具、すなわち、軸受、特にノズルスタブの中の1組の
軸受胴が、少なくとも一部分が、特に全体が、少なくとも1つのプラスチック材料、特にポリアミド、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリケトン、ポリイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリアリルエーテルケトン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、および/またはポリオキシメチレン、で形成されているものは特に有利である。このように、軸受および/または軸受胴を分離してかつノズルスタブの材料とは異なる材料で作ることが可能である。軸受または軸受胴用のプラスチック材料を、特に上記のような非磨耗性プラスチック材料を選択することにより、全結合装置を、そしてその結果として本発明により2つのこのような結合装置で形成されている連結装置をも、完全に無潤滑で運転することが可能である。反応性の高いバルク材料では、たとえば医薬品調剤においては極微小の不純物すらも排除せねばならないが、これを永続的に汚染なしで移送するためには、上記の観点はかなり重要である。
【0021】
さらなる実施形態においては、本発明に係る結合閉鎖具が、ノズルスタブの側面で少なくとも1つの軸受の傍に、少なくとも1つの、特に2つのリミットストップをさらに有する。リミットストップはノズルスタブの側壁から突出しているので、案内機構と相互作用して、部分シャフトあるいは部分シャフトスタブを、駆動装置の駆動シャフトの正面に正確に位置決め可能である。1つあるいは複数のリミットストップが2次元で調整可能とされていれば、上記の位置決めは特にうまく行く。一方で、相対向する部分シャフトまたは部分シャフトスタブの両方の側が軸方向に位置決めでき、他方では閉位置における閉鎖フラップの面内で横方向に位置を調整できることが、この観点から有利となる。
【0022】
本発明に係る結合閉鎖具のさらなる発展形態によれば、係合エレメントおよび/または部分シャフトあるいは部分シャフトスタブが、対応する結合閉鎖具の部分係止エレメントとの第1の係合エレメントを形成するのに好適な少なくとも1つのロックエレメントを有する。結合閉鎖具の部分シャフトあるいは部分シャフトスタブあるいは係合エレメントに部分係止エレメントを設けることにより、連結装置を形成する2つの対応する結合閉鎖具の係合エレメントを係合して、これら、またはこれらの閉鎖フラップがバルク材料移送の間中、相互に密接に係止されることを確実にすることができる。
【0023】
特に好ましくは、部分ロックエレメント(partial locking element)が、少なくとも一
部分が、特に閉鎖フラップの回転軸に対して半径方向で容器側に面する接触面および/または、少なくとも一部分が部分シャフトまたは部分シャフトスタブの前端にあり、少なくとも一部分が特に放射状の周方向であって、ロックユニットを形成する対応する第2のロックエレメントと接触あるいは受け入れるのに好適な溝もしくはばねと、を備えるように意図されている。特に適切な取合わせは、部分ロックエレメントは係合エレメントの一構成部分であるという事実によって特徴づけられる。結合閉鎖具の係合エレメントが、たとえば溝もしくは部分溝である場合には、部分ロックエレメントが、突起や、隆起、面取りされた表面を有するくさび型の付属物、としてその中に存在することが可能で、結合閉鎖具の閉鎖側へ向かって力がかけられる。
【0024】
さらに、本発明に係る結合閉鎖具の特に好適な実施形態において、閉鎖フラップは、第1の部分シャフトあるいは第1の部分シャフトスタブを介して、および/または回転可能な軸に沿って、第2の部分シャフトあるいは第2の部分シャフトスタブを有するようになっている。ここで、第1の部分シャフトあるいは第1の部分シャフトスタブは、係合エレメントを全く持たないか、あるいは少なくとも1つを有し、この係合エレメントには、駆動装置との有効な結合が可能であるか有効に結合している相補的係合エレメント、もしくは、駆動装置との駆動装置との有効な結合が不可能であるか有効に結合していない相補的係合エレメントを挿入可能であり、また、第2の部分シャフトあるいは第2の部分シャフトスタブは、第2の係合エレメントを全く持たないか、あるいは少なくとも1つを有し、
この第2の係合エレメントには、駆動装置との有効な結合が可能であるか有効に結合している相補的係合エレメント、もしくは、駆動装置との駆動装置との有効な結合が不可能であるか有効に結合していない相補的係合エレメントを挿入することができる。ここで、少なくとも1つの部分シャフトあるいは部分シャフトスタブは、少なくとも1つの係合エレメントを有し、この係合エレメントには、駆動装置との有効な結合が可能であるか有効に結合している相補的係合エレメントを挿入することができる。
【0025】
ここで、少なくとも1つの部分シャフトおよび/または少なくとも1つの部分シャフトスタブが、特にすべての部分シャフトもしくはすべての部分シャフトスタブが、閉鎖フラップと一体に結合しているか一体で存在することが特に好ましい。特に、部分シャフトおよび/または部分シャフトスタブが破壊しない限りは分離できない場合を、本発明では、部分シャフトおよび/または部分シャフトスタブが閉鎖フラップと一体に結合している、もしくは一体で存在する、という。これはたとえば、部分シャフトあるいは部分シャフトスタブが、鋳造などにより密閉フラップと同じ一つの工程で一緒に製造されるか、あるいは部分シャフトあるいは部分シャフトスタブが密閉フラップへ鑞付けないしは溶接された場合が該当する。
【0026】
さらなる実施形態によれば、係合エレメントが存在する部分シャフトあるいは部分シャフトスタブの前端は、基本的にフラットな形状をしている。
【0027】
本発明の目的は、特に環境から遮断した状態での容器の詰替、充填、および/または排出を行う連結装置によってさらに達成される。この連結装置は、それぞれの閉鎖側を通して、本発明に係る第1及び第2の結合閉鎖具を備える。ここで、個々の密閉フラップの外側の面は、相互に密接に嵌合しているか嵌合可能であり、かつ相互に密接に嵌合した状態で、第1の結合閉鎖具のノズルスタブと第2の結合閉鎖具のノズルスタブとで形成される移送流路が閉じる閉位置から開位置へ、共通軸の回りに回転することができる。
【0028】
この点において特に好ましくは、少なくともノズルスタブ、ノズルスタブシール、閉鎖フラップ、および/または第1および第2の結合閉鎖具の部分シャフトおよび/または部分シャフトスタブ、特に第1および第2の結合閉鎖具、が構造上本質的に同一である。
【0029】
またとりわけ、第1および第2の結合閉鎖具のノズルスタブ、特にノズルスタブシールが、相互に密接に嵌合する場合には位置決めされるようになっている。
【0030】
本発明に係る連結装置の特に好適な実施形態においては、第1の結合閉鎖具の第1の部分シャフトもしくは第1の部分シャフトスタブが、第2の結合閉鎖具の第1の相補的部分シャフトもしくは第1の相補的部分シャフトスタブとともに、第1のシャフトもしくは第1のシャフトスタブを形成することを特徴とする。ここで、第1の結合閉鎖具の第1の部分シャフトもしくは第1の部分シャフトスタブが、係合エレメントを全く持たないか、あるいは少なくとも1つの係合エレメントを有していて、駆動装置と有効な結合が可能な、あるいは有効に結合している相補的係合エレメント、もしくは、駆動装置との有効な結合が不可能な、あるいは有効に結合していない相補的係合エレメントを挿入可能であるか、および/または、第2の結合閉鎖具の第1の部分シャフトもしくは第1の部分シャフトスタブが、係合エレメントを全く持たないか、あるいは少なくとも1つの係合エレメントを有していて、駆動装置と有効な結合が可能な、あるいは有効に結合している相補的係合エレメント、もしくは、駆動装置との有効な結合が不可能な、あるいは有効に結合していない相補的係合エレメントを挿入可能であり、および/または、第1の結合閉鎖具の第2の部分シャフトもしくは第2の部分シャフトスタブが、第2の結合閉鎖具の第2の相補的部分シャフトもしくは第2の相補的部分シャフトスタブと密接に接触して、シャフトまたはシャフトスタブを形成する。ここで、第1の結合閉鎖具の第2の部分シャフトもしくは第
2の部分シャフトスタブが、係合エレメントを全く持たないか、あるいは少なくとも1つの係合エレメントを有していて、駆動装置と有効な結合が可能な、あるいは有効に結合している相補的係合エレメント、もしくは、駆動装置との有効な結合が不可能な、あるいは有効に結合していない相補的係合エレメント、を挿入可能であり、および/または、第2の結合閉鎖具の第2の部分シャフトもしくは第2の部分シャフトスタブが、係合エレメントを全く持たないか、あるいは少なくとも1つの係合エレメントを有していて、駆動装置と有効な結合が可能な、あるいは有効に結合している相補的係合エレメント、もしくは、駆動装置との有効な結合が不可能な、あるいは有効に結合していない相補的係合エレメントを挿入することができる。ここで、少なくとも第1もしくは第2の部分シャフトあるいは少なくとも第1もしくは第2の部分シャフトスタブが、第1もしくは第2の結合閉鎖具の係合エレメントの少なくとも1つを有し、そこに、駆動装置と結合可能な、あるいは有効に結合している相補的係合エレメントを挿入することができる。
【0031】
この結果、第1と第2の結合閉鎖具の第1の相補的部分シャフトまたは部分シャフトスタブの前記係合エレメント同士が、均一な係合エレメント、特に均一な溝ないしはばねを形成し、および/または、第1と第2の結合閉鎖具の第2の相補的部分シャフトまたは部分シャフトスタブの係合エレメント同士が、均一な係合エレメント、特に均一な溝ないしはばねを形成するが、いずれの場合も、相補的で均一な、特に単一の係合エレメントであって駆動装置と有効な結合が可能な、あるいは有効に結合しているものを受け入れるのに好適であるような実施形態が好ましい。
【0032】
さらに好ましい組合せにおいては、相互に密接に接触している第1の部分シャフトおよび/または第1の部分シャフトスタブの均一な係合エレメント、および/または、相互に接触している第2の部分シャフトおよび/または部分シャフトスタブの均一な係合エレメントが、駆動装置と結合可能であるかまたは有効に結合している相補的均一係合エレメントの中に存在するか、そこに挿入することができる。
【0033】
本発明の連結装置では、好ましくは環境的に受容できる方法でのバルク材料の移送するための連結装置を初めて提供することが可能である。これは、2つの結合閉鎖具で構成され、そのそれぞれが回転可能な閉鎖フラップを有し、ここでは、いわゆるアクティブフラップといわゆるパッシブフラップとの差異は解消されている。直近の技術では、このような結合閉鎖具はアクティブフラップと呼ばれ、駆動装置に結合されているか、結合することが可能である。しかし、このような従来の結合装置ではパッシブフラップは駆動装置への直接かつ有効な結合はない。代わりにパッシブフラップはアクティブフラップに密接に接触していて、アクティブフラップと一緒にいつも動く。このトルク伝達に伴う、ギャップの形成、洩れ、不均一な荷重および結果としての摩耗、などの不利な点は、本発明に係る連結装置では起きない。本発明に係る特に好ましい連結装置では、相互に密接な接触をしている、相補的部分シャフトあるいは部分シャフトスタブの係合エレメント同士が、均一な溝や均一なばねなどの、均一な係合エレメントを形成する。これらの均一な係合エレメントは、たとえばシャフトを介して駆動装置と有効な結合をしている、均一な相補的係合エレメントに特に確実に挿入できる。部分シャフトの係合エレメント2つで形成される均一な係合エレメントが、均一な溝を形成するか、均一なばねを形成するかによって得られる、溝/ばねシステムおよび/またはばね/溝システムは、相互に正確に嵌合する。
【0034】
また、第1および第2の結合閉鎖具のノズルスタブ、特にノズルスタブシールが、相互に面一とされてもいる。
【0035】
好ましくは、本発明に係る連結装置の閉鎖フラップは特に本質的に円形であるとともに、本質的に同一の寸法である。
【0036】
さらに、適切なさらなる発展によって、第1および第2の結合閉鎖具の部分シャフトおよび/または部分シャフトスタブは、第1および第2の結合閉鎖具の軸受胴で形成される軸受においてシャフトあるいはシャフトスタブを形成し、共通軸を中心に回転可能とされている。
【0037】
本発明に係る連結装置の操作を容易にするために、連結装置は、少なくとも1つの閉鎖フラップの少なくとも1つの部分シャフトあるいは部分シャフトスタブに対する少なくとも1つの案内エレメントをさらに有する。
【0038】
このような連結装置は特に有利であり、シャフトあるいはシャフトスタブを形成する部分シャフトあるいは部分シャフトスタブの係合エレメントが、対応する駆動シャフトの係合エレメントに対して、特に溝あるいは針状体の形態の均一な係合エレメントを形成する。
【0039】
好適には、本発明に係る連結装置はさらに少なくとも1つの駆動シャフトすなわちシャフトを有することができ、前記シャフトは、駆動装置と有効に結合することが可能であり、第1もしくは第2の結合閉鎖具の少なくとも1つの係合エレメント、特に第1もしくは第2の結合閉鎖具の均一な係合エレメントに対して相補的な少なくとも1つの係合エレメントを有し、その結果、相補的係合エレメントが相互に係合すると、密閉フラップが駆動シャフト(drive)の回りに回転可能となる。
【0040】
この連結装置には、駆動装置と実効的結合をしている駆動シャフトも含まれる。この駆動シャフトは好ましくは、駆動装置の前面に特に配置されたシャフト軸受上に搭載される。
【0041】
特に、本発明により全く同一に構成された結合閉鎖具が本発明に係る連結装置に使用される場合には、有利なことに、第1および第2の結合閉鎖具の密閉フラップのシールは、部分的にしか外側の面から突出せず、密閉フラップの外側の面が相互に密接に接触する場合に、第1および第2の結合閉鎖具のこれらのシールセクション分は本質的に連続シールを形成する。
【0042】
本発明に係る連結装置によって安全に作業できるのは、第1および第2の結合閉鎖具のノズルスタブが、とくに側壁の対向位置もしくはその近辺に、力が作用するポイント、たとえば突起や延長を有し、結合状態において、第1および第2の結合閉鎖具の外側の面が相互に押圧され、および/または第1および第2の結合閉鎖具のノズルスタブを相互に可逆的にロックできるという事実によっている。
【0043】
好ましくは、第1および第2の結合閉鎖具のポイントに、本質的に相対向する方向からの力、特に容器の方向からの力が掛けられる。本発明に係るこのロックユニットは、本発明に係る結合閉鎖具の2つのノズルスタブを係止するのに好適で、軸を中心に回転できるロック面を有する本体からなり、本体のロック面は、少なくとも1つの第1の突出エレメントと少なくとも1つの第2の突出エレメントとを有し、第1および第2の突出エレメント(element)は少なくとも一部分が同一平面上にあり、回転軸に対して本質的に角度をな
し、特に回転軸に対して直交しており、第1の突出エレメントおよび第2の突出エレメントから回転軸までの距離は、いずれの場合にも第1の突出エレメントと第2の突出エレメントの両者間の距離よりも小さく、本体を回転軸を中心として回転することにより、第1および第2の突出エレメントをロック位置から開放位置、またはその逆に回転可能である。
【0044】
軸を中心に回転可能な本体は、たとえば締め金あるいは回転可能な円盤の形状を有する
。この本体の回転軸は、好ましくは本体のロック側の上に拡がる面に垂直で、このロック側から離れる方向を向いている。回転軸は結合面(connecting side)を1点で切断し、回
転軸と結合面の交点は、第1及び第2のエレメントの間、特に第1及び第2のエレメントを結ぶ線上にある。互いに対向している、ロックユニットの第1及び第2のエレメントのそれぞれは、好ましくは圧力が加えられる領域を有し、好ましくは少なくとも一部分が凹面となっている。2つの結合閉鎖具を係止するために掛ける力は、このロックユニットでは特に小さく、第1および/または第2のエレメントはローラおよび/または円筒の形状を有し、好ましくは、軸を中心に回転できるローラ、および/または軸を中心に回転できる円筒の形状である。これらのローラあるいは円筒の回転軸は、好ましくは本体の回転軸に本質的に平行に配置される。
【0045】
さらに、本発明に係る連結装置の特に実用的な実施形態には作業台すなわち連結台が含まれ、そこには少なくとも1つの、特に2つの駆動装置、並びに必要であれば、少なくとも1つの、特に2つのロックユニット、および/または少なくとも1つの、特に2つの、駆動シャフト用のシャフト軸受が搭載される。
【0046】
本発明に係る連結装置は、さらに第1および/または第2の結合閉鎖具のノズルスタブが、部分シャフトまたは部分シャフトスタブの範囲内に、駆動シャフトもしくは駆動装置のシャフト軸受用の、少なくとも1つのリミットストップ、および/または少なくとも1つの案内装置を備えることを特徴とする。
【0047】
本発明に係る連結装置のさらなる発展形態は、第1および第2の結合閉鎖具の係合エレメントおよび/または部分シャフトまたは部分シャフトスタブがそれぞれ、第1のロッキングエレメントを形成するために適応する、少なくとも1つの部分ロッキングエレメントを備え、相補的係合エレメントもしくは駆動シャフトが、第1のロックエレメントに対応する第2のロックエレメントを備え、第1および第2のロックエレメントが互いの方向に相対移動することによって、ロックユニットを形成することが可能であり、これにより第1および第2の結合閉鎖具が押圧されおよび/または相互にロックされることが可能になる点に特徴がある。この実施形態は、連結された結合閉鎖具の閉鎖フラップを作動するために、部分シャフト、および/または部分シャフトスタブ、および/またはそれらにより形成される全体シャフト、および/または全体シャフトスタブの係合エレメントが、駆動シャフトの相補的係合エレメントと係合される必要があるという状況を利用する。個々の結合閉鎖具に部分ロックエレメントを設けることによって、これらは一緒になって第1のロックエレメントを形成し、その第1のロックエレメントは駆動シャフトの第2のロックエレメントおよび/またはロックユニットを形成することによって相補的係合エレメントと相互作用し、係合エレメントを係合する上記の動作によってのみ結合閉鎖具すなわち、相互に密接に接触している密閉フラップ同士の外側の面を係止ないしは相互に押圧する効果をもたらすことが可能となる。このようにして、本発明に係る連結装置の運転中に、個々の結合閉鎖具を常に堅固にロックすることが確実に保証される。
【0048】
好適な実施形態において、第1および第2の結合閉鎖具の部分ロックエレメントが、いずれの場合も、少なくとも一部分が容器側に面し、かつ、特に閉鎖フラップの共通回転軸に対して半径方向である接触面、および/または、部分シャフトまたは部分シャフトスタブの前端に、いずれの場合も、特に少なくとも一部分が放射状の周方向にある、1つの溝および/またはばねを備える。この実施形態において特に好ましくは、部分ロックエレメントが接触領域を形成し、その断面は凸面であり、特に半円形である。連結された状態で、第1及び第2の結合閉鎖具の部分ロックエレメントのこれらの接触領域は、第1のロックエレメントの形態において円筒形を有する。対応する第2のロックエレメントは、好ましくは駆動シャフトに存在する(present at or on the drive shaft)円筒形のスリーブであり、その中へ第1のロックエレメントを、特に適切に一致した状態で挿入できる。ここ
で、スムーズな可逆的ロックおよび開放を常に実現してロック機能の欠点を受容しないでも良いように、第2のロックエレメントの内径と第1のロックエレメントの外径とは、技術的に知られている方法で相互に調整されねばならない。基本的に第1のロックエレメントを受容する第2のロックエレメントを利用するさらなる利点は、移送操作において連結された結合閉鎖具の分離が防止されるのみならず、結合閉鎖具の相対的横移動が排除されるという点にある。このようにして、操作の安全性が格段に向上する。
【0049】
別の方法として、前に述べたように、ばねや溝、たとえば連続的な円周状のものが、部分シャフト、および/または部分シャフトスタブの前端に存在してもよく、これは同様に、対応する係合エレメントと係合する際に駆動シャフトの前端の領域にある、対応するばねや溝と係合可能である。また、この構造により、結合閉鎖具の分離動作のみならず横移動も防止される。
【0050】
さらに有利な実施形態によれば、第1及び第2の結合閉鎖具の部分ロックエレメントが、第1及び第2の結合閉鎖具の係合エレメントの一部品であり、特にくさび型、円錐型、あるいは円錐台型をした、第1のロックエレメントを形成する。この変形例においては、対応する係合エレメントと係合する際、部分ロックエレメントがいずれの場合も関連する結合閉鎖具の閉鎖側に向かって力を付与することを許容する。このようにして、係合エレメントが係合する際に、結合閉鎖具は相互に押圧される。
【0051】
特に上記の実施形態に関しては、相補的係合エレメントの前端が、相互に角度をなして対向する第1および第2の接触領域を備える場合、係合エレメントもしくは相補的係合エレメントを有する第1および第2の結合閉鎖具の総合係合エレメントと係合するために、相補的係合エレメントが軸方向に相対移動するとき、相補的係合エレメントの第1の接触領域を、第1の結合閉鎖具の係合エレメントと接触するようにさせることが可能であり、相補的係合エレメントの第2の接触領域が、第2の結合閉鎖具の係合エレメントと接触するようにさせられ、そして第1および第2の結合閉鎖具が押圧され、および/または相互にロックされるようにすることが有利である。
【0052】
本発明によれば、第1および第2の結合閉鎖具の部分シャフトまたは部分シャフトスタブのそれぞれが、少なくとも一部分が、第1のロックエレメントを形成する一方で、少なくとも一部分が反対方向に設けられ、結合閉鎖具のそれぞれの容器側を向いている部分ロックエレメントとして、特に回転軸に関して半径方向である停止面を有するように意図されるとともに、相補的係合エレメント、および/または駆動シャフトが、対応する第2のロックエレメントとして、前端に複数の接触面部分を有し、これらは、特に回転軸との関係において半径方向であり、本質的に相互に対立し、少なくとも一部分が互いに向き合っており、これにより第1および第2の結合閉鎖具の停止面が押圧され、および/または、第1および第2の結合閉鎖具の係合エレメントもしくは総合係合エレメントが、相補的係合エレメントと係合する場合に、これらの停止面との相互作用により相互に係止されるように意図されることが好ましい。
【0053】
ここで、対応する第2のロックエレメントが円筒断面、特に少なくとも一部が相補的係合エレメントを取り囲むような断面を、備えるように意図される。
【0054】
本発明に係る上記の連結装置のさらなる発展形態により、バルク材料の移送時に連結された結合閉鎖具をそれぞれに対して保持するための個別のロックユニットを使用する必要がなくなる。これにより、操作の安全性の低下を受け入れることなく、構造および方法の両方を単純化できる。シャフト全体および/またはシャフトスタブ全体および駆動シャフトの対応する係合エレメントが相互に係合している場合は常に、連結された結合閉鎖具は不可避的に係止され、および/または共に押圧されるから、まさに操作障害の恐れも減少
する。
【0055】
勿論、特に、連結された結合閉鎖具の結合された密閉フラップが1つの駆動装置で駆動されている場合のみでなく、いずれのケースでも回転軸の対向する側に存在する2つの駆動装置で駆動されている場合に、上記のロックユニットを回転軸の両側、すなわち両シャフトあるいは両シャフトスタブに設けることは同様に可能である。
【0056】
本発明の目的はさらに、作業台および/または連結台によって実現され、これらはまた開口ツールとも呼ばれ、バルク材料の移送、とくに環境から遮断した状態での移送のための連結装置のためのものであって、連結台上に搭載された少なくとも1つ、特に2つの駆動装置と、連結装置の結合閉鎖具用の連結台内の通路と、必要に応じて連結装置の連結された結合閉鎖具の閉鎖フラップの外側の面を相互に係止し、および/または押圧するための、少なくとも1つの、特に2つのロックユニット、および/または、駆動装置と有効に結合している、少なくとも1つの駆動シャフト用のシャフト軸受を備える。特に好ましくは、この作業台はさらに少なくとも1つの、本発明に係る結合閉鎖具を含む。前に述べたところによれば、連結台はこのように片側に少なくとも1つの駆動装置、並びに必要に応じて少なくとも1つのロックユニット、および/または少なくとも1つのシャフト軸受、を有している。これらの構成ユニット(construction unit)は、一般的に連結台のプラッ
トフォームに堅固に結合されており、連結台を任意の位置で使用できる。たとえば、これらの構成ユニットはこのプラットフォーム上に載っていることができるし、あるいはこのプラットフォームを180°回転することができ、そのためにこれらの構成ユニットが吊下げ位置に固定される。勿論、上記の基本的に水平の配置のほかに、2つの結合された結合閉鎖具の間の移送操作用にプラットフォームを垂直に配置することも可能である。さらなる実施形態では、少なくとも1つの結合閉鎖具を最初からプラットフォームに堅固に結合しておくこともできる。実施形態を変形例においては、プラットフォームはたとえば、容器へ固定接続するのに好適である。この実施形態は、好ましくは、容器が、より小さい容器、および/または小さい公称幅の容器から充填される場合に選択される。これらの容器の結合閉鎖具は、個々の単一の部品を傷つけることなしに、既に作業台に用意されている結合閉鎖具と通常何ら問題なしに結合可能である。しかし、より大きな、および/またはより重い容器、あるいは公称値の大きなサイズの開口を持つ容器に対しては、作業台の通路に存在する連結台および/または結合閉鎖具を柔軟にあるいはぐらぐらするように(swimming)配置ことが有利であることがわかっている。たとえば、結合閉鎖具は、可撓ベローズによって容器に結合可能である。さらには、それに代わる、もしくは追加的に可能な方法として、プラットフォームにある程度の柔軟性を確保するために、フレキシブルなスタンドあるいは脚を用意し、2つの結合閉鎖具を連結するときに結合閉鎖具の回避運動が可能なようにすることができる。さらに別の実施形態では、本発明に係る連結台が吊上げ装置を備えることができる。こうして、本発明に係る連結装置を形成する際に、たとえば結合閉鎖具を、たとえば空気圧あるいは油圧で、対応する結合閉鎖具の近くへ有してくることが可能である。
【0057】
最後に、本発明の目的は、特に以下のステップ:
−第1の容器に結合された、本発明に係る第1の結合閉鎖具を与えるステップであって、このときは閉鎖フラップが閉位置であるステップと、
−第2の容器に結合された、本発明に係る第2の結合閉鎖具を与えるステップであって、このときは閉鎖フラップが閉位置であるステップと、
−第1の結合閉鎖具と第2の結合閉鎖具とをそれぞれの閉鎖側で結合し、そのようにして本発明に係る連結装置を形成するステップと、
−連結装置のシャフトの係合エレメントを駆動シャフトの相補的係合ユニットと係合することにより、駆動装置の駆動シャフトと連結装置のシャフトとの有効な結合を確立するステップと、
−駆動装置を作動させて、密接に嵌合した閉鎖フラップを閉位置から、移送水路が少なくとも部分的に開放される位置へと移動させるステップと、
−第1の容器から第2の容器へ、あるいはその逆に、バルク材を移送するステップと、
−駆動装置を作動させて、密接に嵌合した閉鎖フラップを閉位置へ移動するステップと、−第1および第2の結合閉鎖具を切り離すとともに連結装置を分離するステップと、
を含む環境から遮断した状態での容器の詰替、充填、および/または排出のための方法によって達成される。
【0058】
密着状態に嵌合された密閉フラップを閉位置から動かす前に、連結装置の結合された結合閉鎖具が、少なくとも1つ、特に少なくとも2つの、力を加えるための手段によって、相互にロックおよび/または押圧され、かつ、力を加えるための仕掛けが、密接に嵌合された閉鎖フラップが閉位置に戻った後に、第1及び第2の結合閉鎖具を再び開放するようにすることができる。
【0059】
本発明は、好適なロックエレメントで相互に結合され、別の外部駆動装置により共通軸上を回転可能である、2つのパッシブフラップを用いて、汚染が非常に小さく同時にユーザにとって使いやすい連結装置が実現できるという、驚くべき発見に基づいたものである。このように、2つの基本的に同一構造をした結合閉鎖具を用いて、機能する連結システムを初めて構築することが可能となる。従って、特別に調整されたアクティブフラップおよびパッシブフラップを利用することなく完全な運用をすることが可能である。さらに、本発明に係る連結装置は、公称幅が非常に大きい閉鎖フラップを使用しても、空隙の発生などが全く見られない。本発明に係る結合閉鎖具あるいは本発明に係る連結システムのさらに大きな利点は、操作範囲が大きいことである。たとえば固定容器から移動容器へ、またその逆へ、何の問題もなく、かつ費用や時間をかけることなく、バルク材料を移送することが初めて可能となった。ユーザはもはや固定容器にのみアクティブフラップを使うように専心したり、対応するパッシブフラップを使用できるようにしたりすることを強いられることがない。他の事柄のうちでは、バルク材料を2つの容器の間で移送するのにホースやパイプを使用することがゼロではないとしても減少でき、これによって、洗浄努力の必要性が大幅に減少する。これまで(Besides)ホースやパイプによる2つの容器間の移送
は、2つの別々の連結システムを必要としてきた。本発明に係る結合閉鎖具および連結システムの使用により、これが不要となる。
【0060】
本発明のさらなる利点、特徴および応用の可能性は、添付の図面に関連した好適な例示の実施形態の以下の説明によってもたらされる。