特許第5894568号(P5894568)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5894568
(24)【登録日】2016年3月4日
(45)【発行日】2016年3月30日
(54)【発明の名称】タッチパネル及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20160317BHJP
【FI】
   G06F3/041 662
   G06F3/041 450
   G06F3/041 490
【請求項の数】7
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-187978(P2013-187978)
(22)【出願日】2013年9月11日
(65)【公開番号】特開2014-56578(P2014-56578A)
(43)【公開日】2014年3月27日
【審査請求日】2013年9月11日
(31)【優先権主張番号】101133525
(32)【優先日】2012年9月13日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】513229727
【氏名又は名称】傑聖科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100080252
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 征四郎
(72)【発明者】
【氏名】郭曉文
(72)【発明者】
【氏名】陳維釧
【審査官】 遠藤 尊志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−040025(JP,A)
【文献】 特開2011−090443(JP,A)
【文献】 特開2001−144311(JP,A)
【文献】 特開2010−218542(JP,A)
【文献】 特表2012−520495(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/102168(WO,A1)
【文献】 特開2004−355593(JP,A)
【文献】 特開2007−233622(JP,A)
【文献】 特開平07−160417(JP,A)
【文献】 特開平10−027066(JP,A)
【文献】 特開平07−064725(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041−3/047
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルは、
ディスプレイユニットと、
偏光板と、
複数のシリアルセンシング電極と、
複数の周辺配線と、
フレームと、を備え、
前記偏光板は、前記ディスプレイユニットからの光を偏光させてイメージの表示を実現させるものであって、前記ディスプレイユニットの上に設置され、
前記複数のシリアルセンシング電極は、前記偏光板に直に形成されており、
前記複数の周辺配線は、前記偏光板上に配置されているとともに、前記各シリアルセンシング電極とそれぞれ電気的に連接され、
前記フレームは、上記偏光板に対応し上記周辺配線を遮蔽する上部保持部分、上記ディスプレイユニットに対応する下部保持部分、および該上部保持部分と下部保持部分にそれぞれ結合してそれらを連結板部分から断面コ字状に構成され、前記ディスプレイユニットと前記偏光板の両周辺部分を表裏両面から挟む様に保持することで前記ディスプレイユニットと前記偏光板とが合わさった構造を固定するものであって、
このとき、前記フレームは、前記ディスプレイユニットおよび前記偏光板の周辺部分に沿って前記ディスプレイユニットおよび前記偏光板を保持することで、前記フレームは、前記各周辺配線を遮蔽している
ことを特徴とするタッチパネル。
【請求項2】
請求項1に記載のタッチパネルにおいて、
さらに、前記偏光板の上に透明保護基板を有する
ことを特徴とするタッチパネル。
【請求項3】
タッチパネルの製造方法は、
ディスプレイユニットからの光を偏光させてイメージの表示を実現させるための偏光板を用意し、
透明導電層および金属層を、ロールツーロール方式で前記偏光板に直に形成し、
前記透明導電層および前記金属層をパターン化し、複数のシリアルセンシング電極と複数の周辺配線を前記偏光板に直に形成し、相互に電気的に連接し、
この偏光板を、前記ディスプレイユニット上に接着し、
フレームを用意し、
前記フレームは、上記偏光板に対応し上記周辺配線を遮蔽する上部保持部分、上記ディスプレイユニットに対応する下部保持部分、および該上部保持部分と下部保持部分にそれぞれ結合してそれらを連結板部分から断面コ字状に構成され、前記ディスプレイユニットと前記偏光板の両周辺部分を表裏両面から挟む様に保持することで前記ディスプレイユニットと前記偏光板とが合わさった構造を固定し、
このとき、前記フレームは、前記ディスプレイユニットおよび前記偏光板の周辺部分に沿って前記ディスプレイユニットおよび前記偏光板を保持することで、前記フレームは、前記各周辺配線を遮蔽する
ことを特徴とするタッチパネルの製造方法。
【請求項4】
請求項3に記載のタッチパネルの製造方法において、
前記透明導電層および前記金属層をパターン化する工程は、
ロールツーロールリソグラフィプロセスまたはロールツーロールレーザー製造工程によって実行する
ことを特徴とするタッチパネルの製造方法。
【請求項5】
タッチパネルの製造方法は、
ディスプレイユニットからの光を偏光させてイメージの表示を実現させるための偏光板を用意し、
透明導電層を、ロールツーロール方式で前記偏光板に直に形成し、
前記透明導電層をパターン化し、複数のシリアルセンシング電極を前記偏光板に直に形成し、
複数の周辺配線を前記偏光板にプリントし、これにより前記各周辺配線と前記各シリアルセンシング電極とを相互に電気的に連接し、
この偏光板を、前記ディスプレイユニット上に接着し、
フレームを提供し、
前記フレームは、上記偏光板に対応し上記周辺配線を遮蔽する上部保持部分、上記ディスプレイユニットに対応する下部保持部分、および該上部保持部分と下部保持部分にそれぞれ結合してそれらを連結板部分から断面コ字状に構成され、前記ディスプレイユニットと前記偏光板の両周辺部分を表裏両面から挟む様に保持することで前記ディスプレイユニットと前記偏光板とが合わさった構造を固定し、
このとき、前記フレームは、前記ディスプレイユニットおよび前記偏光板の周辺部分に沿って前記ディスプレイユニットおよび前記偏光板を保持することで、前記フレームは、前記各周辺配線を遮蔽する
ことを特徴とするタッチパネルの製造方法。
【請求項6】
請求項5に記載のタッチパネルの製造方法において、
前記透明導電層をパターン化する工程は、
ロールツーロールリソグラフィプロセスまたはロールツーロールレーザー製造工程によって実行する
ことを特徴とするタッチパネルの製造方法。
【請求項7】
請求項3から請求項6のいずれかに記載のタッチパネルの製造方法において、
さらに、前記偏光板の上に透明保護基板を設ける
ことを特徴とするタッチパネルの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はタッチパネルに関し、特に可視面積を拡大できるタッチパネル及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、各民生用電子デバイスの市場では、携帯情報端末(Personal
Digital Assistant)、携帯電話(Mobile Phone)、ノート型パソコン(Notebook)、タブレットPC(Tablet PC)などポータブル電子デバイスはどれも、タッチ式パネル(Touch Panel)をインターフェースツールとして使用している。
【0003】
電子デバイスの設計は、コンパクトで軽量という方向へ向っているため、製品にはキーボード、マウスなどの伝統的なインプットデバイスを収容する空間がない。
特に、タブレットPCではその傾向が強いため、タッチ式パネルはキーパーツの一つになっている。
しかも、タッチ式パネルは、多層のメニュー設計要求に応える必要があるばかりか、キーボード、マウスなどの機能と手書き入力などの操作方式を備える必要もある。
特に、入力と出力を、同一のインターフェース(スクリーン)に統合する特質は、他の伝統的なインプットデバイスが遠く及ばない点である。
【0004】
現在のタッチパネルの設計においては、感知信号を伝達するため、ディスプレイエリア或いは可視エリアのエッジに、周辺配線(金属リード)を配置する。
これにより、ディスプレイエリア或いは可視エリアのタッチ信号を、ゴールドフィンガーPadに伝達し、さらにフレキシブル回路板(FPC)により、マザーボードPCBに電気的に連接する。
【0005】
上記したタッチパネルの発展過程においては、外観設計及び製品美学の要求が日増しに厳しくなる中、配線エリアの導線を遮蔽するため、従来の技術では、強化ガラス(cover lens)に、パターン化遮蔽層(或いは遮光層)をプリントし、周辺配線を遮蔽している。
【0006】
しかし、上記した方法では、遮蔽層をプリントすることで、製造コストを増大させるばかりか、遮蔽層をプリント後には、フラット度に落差が生じ易い。
これにより、後続のセンサー配線及び連接時に、断線或いは電気的伝導が不良になり易いという欠点がある。
しかも、ジャンパーワイヤは歩留の制御が難しく、信頼性を低下させる恐れがある。
本発明は、従来のタッチパネル及びその製造方法の上記した欠点に鑑みてなされたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】台湾特許番号第M457925号明細書
【特許文献2】台湾特許番号第M447544号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする第一の課題は、構造が簡単で、可視面積範囲を拡大可能な特性を備えるタッチパネル構造を提供することである。
本発明が解決しようとする第二の課題は、可視面積を拡大できるタッチパネルの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は下記のタッチパネル及びその製造方法を提供する。
タッチパネル構造は、ディスプレイユニット、透明基板、複数のシリアルセンシング電極、複数の周辺配線、フレームを備え、
該透明基板は、該ディスプレイユニットの上に設置し、
該複数のシリアルセンシング電極は、該透明基板に位置し、該複数の周辺配線は、該透明基板に位置し、該複数のシリアルセンシング電極と、それぞれ電気的に連接し、
該フレームは、上記偏光板に対応し上記周辺配線を遮蔽する上部保持部分、上記ディスプレイユニットに対応する下部保持部分、および該上部保持部分と下部保持部分にそれぞれ結合してそれらを連結板部分から断面コ字状に構成され、該ディスプレイユニット及び該透明基板の周辺に固定し、しかも該周辺配線を遮蔽し、これにより可視面積を拡大する視覚効果を達成し、しかも該フレームの材質と設計は、多様な変化をもたせることで美感を向上させられ、タッチパネル全体の設計質感を高めることができ、
タッチパネルの製造方法は、以下を含み、
偏光板を提供し、透明導電層と金属層を該偏光板に形成し、該透明導電層と該金属層をパターン化し、複数のシリアルセンシング電極と複数の周辺配線を形成し、相互に電気的に連接し、
該偏光板を、該ディスプレイユニット上に接着し、及び上記偏光板に対応し上記周辺配線を遮蔽する上部保持部分、上記ディスプレイユニットに対応する下部保持部分、および該上部保持部分と下部保持部分にそれぞれ結合してそれらを連結板部分から断面コ字状に構成されるフレームを提供し、該ディスプレイユニット及び該偏光板の周辺に固定し、しかも該周辺配線を遮蔽し、
本発明のタッチパネルの製造方法は、以下を含み、
偏光板を提供し、該偏光板に透明導電層を形成し、
透明導電層をパターン化し、複数のシリアルセンシング電極を形成し、
複数の周辺配線を、該偏光板にプリントし、これにより該周辺配線と該複数のシリアルセンシング電極とは、相互に電気的に連接し、
該偏光板を、該ディスプレイユニット上に接着し、及びフレームを提供し、該ディスプレイユニット及び該偏光板の周辺に固定し、しかも該周辺配線を遮蔽する。
【発明の効果】
【0010】
本発明のタッチパネルは、構造が簡単で、可視面積範囲を拡大可能である。
本発明のタッチパネルの製造方法は、可視面積を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第一実施形態によるタッチパネルの構造模式図である。
図2a】本発明の第一実施形態によるタッチパネルの構造模式図である。
図2b】本発明の第二実施形態によるタッチパネルの構造模式図である。
図3a】本発明の一実施形態によるタッチパネルの構造模式図である。
図3b】本発明の一実施形態によるタッチパネルの構造模式図である。
図3c】本発明の一実施形態によるタッチパネルの構造模式図である。
図3d】本発明の一実施形態によるタッチパネルの構造模式図である。
図3e】本発明の一実施形態によるタッチパネルの構造模式図である。
図4a】本発明の一実施形態によるタッチパネルの構造模式図である。
図4b】本発明の一実施形態によるタッチパネルの構造模式図である。
図4c】本発明の一実施形態によるタッチパネルの構造模式図である。
図4d】本発明の一実施形態によるタッチパネルの構造模式図である。
図4e】本発明の一実施形態によるタッチパネルの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の第一実施形態によるタッチパネル模式図である。
本発明のタッチパネルは、ディスプレイユニット100、透明基板、複数のシリアルセンシング電極141と複数の周辺配線142、フレーム130を備える。該フレーム130は、上記偏光板に対応し上記周辺配線を遮蔽する上部保持部分、上記ディスプレイユニットに対応する下部保持部分、および該上部保持部分と下部保持部分にそれぞれ結合してそれらを連結板部分から断面コ字状に構成される。
ディスプレイユニット100は、液晶ディスプレイモジュール或いはAMOLEDである。
透明基板は、偏光板120で、ディスプレイユニット100の上に設置し、偏光板120により偏光し、ディスプレイをコントロールすることができる。
【0014】
複数のシリアルセンシング電極141と複数の周辺配線142は、偏光板120の下表面に位置する。
複数のシリアルセンシング電極141は、複数の周辺配線142とそれぞれ電気的に連接する。
複数のシリアルセンシング電極141は、複数の第一方向シリアルと複数の第二方向シリアルが相互に交差し、しかも相互に電気的に絶縁するなどである。
従来の技術中では、ブリッジワイヤ、ジャンパーワイヤを使用し、絶縁パーツを増やし、或いは導電性ブリッジを設計するなどの方法を用いる。
或いは、複数のシリアルセンシング電極141は、複数の第一方向シリアルで、タッチ感知を行うことができる。
【0015】
フレーム130は、ディスプレイユニット100及び偏光板120の周辺を固定し、しかも複数の周辺配線142を遮蔽する。
これにより、複数の周辺配線142は露出せず、優れた外観のディスプレイ効果を提供でき、しかもタッチパネルを薄くし軽量化することができる。
【0016】
本発明の一実施形態中では、偏光板120とディスプレイユニット100との間にはさらに、接着層160を備え、偏光板120とディスプレイユニット100とを全面的に接着させる。
接着層160の材質は、光学接着剤、リキッド接着剤、或いはその内の一つを組合せて構成する。
【0017】
ディスプレイユニットはさらに、下偏光板及びバックライトユニットを備える。
バックライトユニットが発する光線は先ず、下偏光板により偏光し、次に、ディスプレイユニット上の偏光板により偏光し、イメージの表示を実現する。
【0018】
図2aは、本発明の第一実施形態によるタッチパネル模式図である。
本発明のタッチパネルは、ディスプレイユニット200、透明基板、複数のシリアルセンシング電極241と複数の周辺配線242、透明保護基板250、フレーム230を備える。
ディスプレイユニット200は、液晶ディスプレイモジュール或いはAMOLEDである。
【0019】
透明基板は、偏光板220で、ディスプレイユニット200の上に設置する。
偏光板220の偏光により、ディスプレイをコントロールすることができる。
【0020】
複数のシリアルセンシング電極241と複数の周辺配線242は、偏光板220の下表面に位置する。
複数のシリアルセンシング電極241は、複数の周辺配線242とそれぞれ電気的に連接する。
複数のシリアルセンシング電極241はさらに、複数の第一方向シリアルと複数の第二方向シリアルを備え、それは相互に交差し、しかも相互に電気的に絶縁する。
従来の技術中では、ブリッジワイヤ、ジャンパーワイヤを使用し、絶縁パーツを増やし、或いは導電性ブリッジを設計するなどの方法を用いる。
【0021】
透明保護基板250は、偏光板220の上に設置し、透明保護基板250の材質は、ガラス、強化ガラス、PC、PMMA或いはPCとPMMAとの複合材などで、液晶パネル外層のカバーレンズ(cover lens)とすることができる。
【0022】
フレーム230は、上記偏光板に対応し上記周辺配線を遮蔽する上部保持部分、上記ディスプレイユニットに対応する下部保持部分、および該上部保持部分と下部保持部分にそれぞれ結合してそれらを連結板部分から断面コ字状に構成され、ディスプレイユニット200、偏光板220と透明保護基板250の周辺を固定し、しかも複数の周辺配線242を遮蔽する。
これにより、複数の周辺配線242は露出せず、優れた外観のディスプレイ効果を提供でき、しかもタッチパネルを薄くし軽量化することができる。
【0023】
本発明の一実施形態(図2b参照)では、上記した複数のシリアルセンシング電極241と複数の周辺配線242は、偏光板220の上表面或いは下表面に位置する。
複数のシリアルセンシング電極241は、複数の周辺配線242とそれぞれ電気的に連接する。
複数のシリアルセンシング電極241はさらに、複数の第一方向シリアルと複数の第二方向シリアルを備え、それは相互に交差し、しかも相互に電気的に絶縁する。
例えば、複数の第一方向シリアルは、偏光板220の上表面に位置し、複数の第二方向シリアルは、偏光板220の下表面に位置する。
或いは、複数の第一方向シリアルと複数の第二方向シリアルは、偏光板220の上表面或いは下表面に同時に位置することができる。
従来の技術中では、ブリッジワイヤ、ジャンパーワイヤを使用し、絶縁パーツを増やし、或いは導電性ブリッジを設計するなどの方法を用いる。
【0024】
図3a〜3eに示すように、本発明の一実施形態によるタッチパネル製造方法は、透明基板(偏光板320など)に、透明導電層310と金属層370を順番に形成する。
透明導電層310と金属層370とを形成する方式は、ロールツーロール物理気相堆積(PVD)、ロールツーロール化学気相堆積(CVD)、ロールツーロールメッキ、ロールツーロールコーティングプロセスなどである。
【0025】
透明導電層は、金属酸化物、ナノ銀線或いはナノ導電金属などである。
金属酸化物は、酸化インジウムスズ(indium tin oxide, ITO)、酸化インジウム亜鉛(indium zinc oxide,
IZO)、酸化カドミウムスズ(cadmium tin oxide, CTO)、酸化アルミニウム亜鉛(aluminum zinc oxide,
AZO)、酸化インジウム亜鉛スズ(indium tin zinc oxide, ITZO)、酸化亜鉛(zinc oxide)、酸化カドミニウム(cadmium oxide)、hafnium oxide(hafnium
oxide, HfO)、酸化インジウムガリウム亜鉛(indium gallium zinc
oxide, InGaZnO)、酸化インジウムガリウム亜鉛マグネシウム(indium gallium zinc
magnesium oxide, InGaZnMgO)、酸化インジウムガリウムマグネシウム(indium gallium
magnesium oxide, InGaMgO)或いは酸化インジウムガリウムアルミニウム(indium gallium
aluminum oxide, InGaAlO)などである。
【0026】
金属層は、少なくとも一層の導電金属層、或いは多層の導電金属層などである。
その材質は、銅合金、アルミニウム合金、金、銀、アルミニウム、銅、モリブデンなど導電金属或いは導電合金である。
多層の導電金属層の構造は、モリブデン層/アルミニウム層/モリブデン層の堆積構造、或いは銅合金、アルミニウム合金、金、銀、アルミニウム、銅、モリブデンなどの導電金属或いは導電合金の一種或いは多種の材質を選択して堆積した多層の導電金属層構造である。
【0027】
ロールツーロールリソグラフィプロセス或いはロールツーロールレーザー製造工程を行い、複数のシリアルセンシング電極341及び複数の周辺配線342を形成する。
複数のシリアルセンシング電極341と複数の周辺配線342は、偏光板320の下表面に位置する。
複数のシリアルセンシング電極341は、複数の第一方向シリアルと複数の第二方向シリアルを備え、相互に交差し、しかも相互に電気的に絶縁する。
従来の技術中では、ブリッジワイヤ、ジャンパーワイヤを使用し、絶縁パーツを増やし、或いは導電性ブリッジを設計するなどの方法を用いる。
複数のシリアルセンシング電極341は、複数の第一方向シリアルと複数の第二方向シリアルが相互に交差し、しかも相互に電気的に絶縁する。
例えば、複数の第一方向シリアルは、偏光板320の上表面に位置し、複数の第二方向シリアルは、偏光板320の下表面に位置する。
或いは、複数の第一方向シリアルと複数の第二方向シリアルは、偏光板220の上表面或いは下表面に同時に位置することができる。
【0028】
続いて、ロールツーロール接着、或いはシート状接着方式により、第二接着層361と偏光板320とを接着する。
第二接着層361は、光学接着剤、リキッド接着剤、或いはその内の一つを組合せて構成することができる。
【0029】
続いて、ダイカット或いはレーザーカッティング法を使用しカットし、シート状タッチセンサー301(sensor)を形成する。
続いて、第二接着層361によりタッチセンサー301を備える偏光板320を、ディスプレイユニット300上に接着する。
【0030】
次に、上記した構造の周囲を、フレーム330により固定する。該フレーム130は、上記偏光板に対応し上記周辺配線を遮蔽する上部保持部分、上記ディスプレイユニットに対応する下部保持部分、および該上部保持部分と下部保持部分にそれぞれ結合してそれらを連結板部分から断面コ字状に構成される。
こうして、偏光板320とディスプレイユニット300とは、堅固に固定され、しかもフレーム330は、複数の周辺配線342を遮蔽するため、複数の周辺配線342の金属光沢面は露出せず、優れた外観のディスプレイ効果を提供することができる。
同時に、上記した構造は、タッチパネルを薄くし軽量化することができる。
ディスプレイユニット300は、液晶ディスプレイモジュール或いはAMOLEDである。
【0031】
上記した各実施形態において、偏光板320を、ディスプレイユニット300に接着した後、透明保護基板350を、偏光板320の上に接着する。
透明保護基板350の材質は、ガラス、強化ガラス、PC、PMMA或いはPCとPMMAとの複合材などで、カバーレンズ(cover lens)とする。
【0032】
ロールツーロール接着或いはシート状接着方式により、第一接着層360と偏光板320とを接着する。
第一接着層360は、光学接着剤、リキッド接着剤、或いはその内の一つを組合せて構成することができ、さらに第一接着層360により、透明保護基板350を、偏光板320の上に接着する。
【0033】
図4a〜4eに示すように、本発明の一実施形態によるタッチパネル製造方法は、透明基板(偏光板420など)に、透明導電層410を形成する。
透明導電層410を形成する方式は、ロールツーロール物理気相堆積(PVD)、ロールツーロール化学気相堆積(CVD)、ロールツーロールメッキ、ロールツーロールコーティングプロセスなどである。
【0034】
透明導電層は、金属酸化物、ナノ銀線或いはナノ導電金属などである。
金属酸化物は、酸化インジウムスズ(indium tin oxide, ITO)、酸化インジウム亜鉛(indium zinc oxide,
IZO)、酸化カドミウムスズ(cadmium tin oxide, CTO)、酸化アルミニウム亜鉛(aluminum zinc oxide,
AZO)、酸化インジウム亜鉛スズ(indium tin zinc oxide, ITZO)、酸化亜鉛(zinc oxide)、酸化カドミニウム(cadmium oxide)、hafnium oxide(hafnium
oxide, HfO)、酸化インジウムガリウム亜鉛(indium gallium zinc
oxide, InGaZnO)、酸化インジウムガリウム亜鉛マグネシウム(indium gallium zinc
magnesium oxide, InGaZnMgO)、酸化インジウムガリウムマグネシウム(indium gallium
magnesium oxide, InGaMgO)、或いは酸化インジウムガリウムアルミニウム(indium gallium
aluminum oxide, InGaAlO)などである。
【0035】
続いて、ロールツーロールリソグラフィプロセス或いはロールツーロールレーザー製造工程を行い、透明導電層410をパターン化し、複数のシリアルセンシング441を形成する。
複数のシリアルセンシング441は、複数の第一方向シリアルと複数の第二方向シリアルを備え、相互に交差し、しかも相互に電気的に絶縁する。
従来の技術中では、ブリッジワイヤ、ジャンパーワイヤを使用し、絶縁パーツを増やし、或いは導電性ブリッジを設計するなどの方法を用いる。
複数のシリアルセンシング441は、複数の第一方向シリアルなどである。
【0036】
続いて、複数の周辺配線442を、偏光板420にプリントする。
これにより、複数の周辺配線442と複数のシリアルセンシング電極441とは、相互に電気的に連接する。
周辺配線442をプリントする方法は、従来の技術では、インクジェット印刷技術、スクリーン印刷、精密塗布印刷、凸版印刷などである。
【0037】
次に、ロールツーロール接着或いはシート状接着方式により、第二接着層461と偏光板420とを接着させる。
第二接着層461は、光学接着剤、リキッド接着剤、或いはその内の一つを組合せて構成することができる。
【0038】
続いて、ダイカット或いはレーザーカッティング法を使用しカットし、シート状タッチセンサー401 (sensor)を形成する。
【0039】
続いて、第二接着層461により、タッチセンサー401を備える偏光板420を、ディスプレイユニット400上に接着する。
次に、上記した構造の周囲をフレーム430により固定し、偏光板420とディスプレイユニット400とを堅固に固定する。該フレーム130は、上記偏光板に対応し上記周辺配線を遮蔽する上部保持部分、上記ディスプレイユニットに対応する下部保持部分、および該上部保持部分と下部保持部分にそれぞれ結合してそれらを連結板部分から断面コ字状に構成される。
しかも、これによりフレーム430は、複数の周辺配線442を遮蔽し、複数の周辺配線442の金属光沢面は露出せず、優れた外観のディスプレイ効果を提供することができる。
同時に、上記した構造は、タッチパネルを薄くし軽量化することができる。
ディスプレイユニット400は、液晶ディスプレイモジュール或いはAMOLEDである。
【0040】
上記したタッチパネルの製造方法において、透明導電層と金属層を偏光板に形成する方法は、ロールツーロールコーティング製造工程、或いはロールツーロールコーティングプロセスを採用する。
上記した製造方法は、従来の技術では、スパッタリング、蒸着、真空イオンメッキ、メッキ、物理気相堆積(PVD)、化学気相堆積(CVD)、或いはロータリーコーティングプロセス、スリット式塗布法製造工程などにより、透明導電層を、偏光板の表面に形成する。
【0041】
上記の各実施形態において、偏光板420を、ディスプレイユニット400に接着した後は、透明保護基板450を偏光板420の上に接着する。
透明保護基板450の材質は、ガラス、強化ガラス、PC、PMMA或いはPCとPMMAとの複合材などで、カバーレンズ(cover lens)とする。
ロールツーロール接着或いはシート状接着方式により、第一接着層460と偏光板420とを接着させる。
第一接着層460は、光学接着剤、リキッド接着剤、或いはその内の一つを組合せて構成することができ、第一接着層460により、透明保護基板450を偏光板420の上に接着させる。
【0042】
上記の本発明名称と内容は、本発明技術内容の説明に用いたのみで、本発明を限定するものではない。本発明の精神に基づく等価応用或いは部品(構造)の転換、置換、数量の増減はすべて、本発明の保護範囲に含むものとする。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は特許の要件である新規性を備え、従来の同類製品に比べ十分な進歩を有し、実用性が高く、社会のニーズに合致しており、産業上の利用価値は非常に大きい。
【符号の説明】
【0044】
100、200、300、400 ディスプレイユニット
120、220、320、420 偏光板
130、230、330、430 フレーム
141、241、341、441 複数のシリアルセンシング電極
142、242、342、442 複数の周辺配線
250、350、450 透明保護基板
310、410 透明導電層
370 金属層
図1
図2a
図2b
図3a
図3b
図3c
図3d
図3e
図4a
図4b
図4c
図4d
図4e