特許第5894786号(P5894786)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5894786マルチパートMIMEデータで送信されるデータの画像化置換方法による標的型メール攻撃の対策方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5894786
(24)【登録日】2016年3月4日
(45)【発行日】2016年3月30日
(54)【発明の名称】マルチパートMIMEデータで送信されるデータの画像化置換方法による標的型メール攻撃の対策方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20160317BHJP
【FI】
   G06F13/00 610Q
   G06F13/00 625
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-279061(P2011-279061)
(22)【出願日】2011年12月20日
(65)【公開番号】特開2013-130980(P2013-130980A)
(43)【公開日】2013年7月4日
【審査請求日】2014年12月17日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500517318
【氏名又は名称】ネットエージェント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104776
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100119194
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 明夫
(72)【発明者】
【氏名】杉浦隆幸
【審査官】 佐々木 洋
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−158784(JP,A)
【文献】 特開2002−366487(JP,A)
【文献】 特開2003−242093(JP,A)
【文献】 特開2008−009892(JP,A)
【文献】 特開2005−284454(JP,A)
【文献】 特開2008−250941(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/052353(WO,A1)
【文献】 特開2009−087226(JP,A)
【文献】 特開2010−224599(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子メールを受信させて所定ウェブサイトへアクセスさせることでコンピュータウイルスに感染させる不正行為から、端末コンピュータを防御する情報処理装置であって、
前記端末コンピュータに受信される前に、前記電子メールを受け取って、該電子メール中に含まれるURLを抽出する選別処理部と、
該URLで示されたウェブサイトの、ブラウザを経由して表示される部分を取得して、この部分を表示する画像化ファイルを作成する画像化処理部と、
該画像化処理機能が作成した該画像化ファイルを前記電子メールに添付して、前記端末コンピュータに送信する送信処理部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子メール等のテキスト部分に添付されるファイルを画像イメージに変換する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電子メールの送受信は、現在最も頻繁に行われているコミュニケーションの1つであり、それに伴う技術的流れとして、電子メールの送受信をメールサーバを介して行うことも、パソコン、携帯電話、スマートフォンなどの簡易端末を含め形態はさまざまであっても、一般的に公知な技術となっている。
【0003】
しかしながら、電子メールは一般的に広く使われているがために、その汎用性を利用した悪用、例えばコンピュータウイルス感染などは社会的問題となっている。
【0004】
例えば、メール添付ファイルにコンピュータウイルスを含ませて、そのファイルを開くと同時に当該メールを受信した機器自体をコンピュータウイルスに感染させてしまうといった手法は21世紀に入りIT業界の革新とともにさまざまなやり方で繰り返し行われ、被害も多数報告されている。
【0005】
昨今問題視されている標的型メール攻撃もそのひとつであり、社会的な問題として掲げられているが、その解決方法は今までのコンピュータウイルス対策に基づくものであり、コンピュータウイルスによる感染をいかに縮小させるか、もしくはどのように感染したコンピュータウイルスを駆除するかといったものである。
【0006】
しかるに、そのような対策ではコンピュータウイルスの被害を大なり小なり受けてしまうといった欠点がある。
【0007】
また、標的型メール攻撃は人の心理を利用してメールに添付されたファイルやURLを開かせるといった攻撃であるため、その行き着く解決方法としては社内教育となってしまい人に依存しない方法は今までに存在しなかった。
【0008】
すなわち、コンピュータウイルスそのもの自体を各端末に対して無効にするといった手法は存在しない。
【0009】
この解決策として、電子メール等のテキスト部分に添付されるファイルを開くことなく確認するといった方法がある。図2はこの方法による電子メール送受信の説明図である。
【0010】
電子メールの添付ファイル表示方式に関しては、各個人端末が電子メールを送信する前に添付ファイルを画像化した印刷データに変換して送信する技術が公開されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2001−160020号
【0012】
しかしながら、当該技術では電子メールに添付されるファイルを画像化するかどうかの各個人の判断を必要とするとともに、操作が各個人に依存する形式となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上述した従来の技術においては、次のような問題点がある。
【0014】
第1の問題点は、各個人の心理をついた標的型メール攻撃において、電子メールに添付されているファイルやURLを開かないと内容を確認できないため、添付ファイルやURLを開かなければならないといった点である。
【0015】
また、特許文献1の技術を用いたとしても、結局のところ電子メール送信前に各個人の判断が必要となってしまい、受信する側の対策とはならないことである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の情報処理装置は、電子メールを受信させて所定ウェブサイトへアクセスさせることでコンピュータウイルスに感染させる不正行為から、端末コンピュータを防御する情報処理装置であって、前記端末コンピュータに受信される前に、前記電子メールを受け取って、該電子メール中に含まれるURLを抽出する選別処理部と、該URLで示されたウェブサイトの、ブラウザを経由して表示される部分を取得して、この部分を表示する画像化ファイルを作成する画像化処理部と、該画像化処理機能が作成した該画像化ファイルを前記電子メールに添付して、前記端末コンピュータに送信する送信処理部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の情報処理装置によれば、電子メールにURLが記述されている場合に、該URLで示されたウェブサイトにアクセスすることなく内容を確認できる状態にすることで、当該添付ファイルやURLを開く手間を省き、かつ電子メールなどを利用したコンピュータウイルス感染からの防止を人の判断を介入することなく実現できる
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は本発明の実施形態の構成を示す概念図である。
図2図2は本発明の実施形態における画像処理のブロック図である。
図3図3は本発明の実施形態における画像処理を概略的に示すフローチャートである。
図4図4は本発明の実施形態における電子メールデータの変化を示す一例である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0021】
図1は、本発明の1実施の形態の構成を示す概念図である。
【0022】
図1に示したように、本実施形態の標的型メール攻撃対策100は、インターネット10を介して電子メール等を受信する際に、受信側メールサーバ20を経由して端末A1,A2,...,Anにて受信する通信ネットワークにて構成される。
【0023】
インターネット10を経由してプロセス211のようにSMTPプロトコルなどにより電子メールが受信側メールサーバ20に渡され、プロセス212にて本発明30の電子メールなどの添付ファイル及びURLなどを画像化する処理を施し、プロセス213の当該端末受信側メールサーバを経由して、プロセス214のように端末A1,A2,...,Anに電子メールが配信される。
【0024】
端末A1,A2,...,Anは、パーソナルコンピュータ、携帯電話、スマートフォンを含む簡易端末などを含むが、電子メールをメールサーバを経由して受信できる機器であればそれに限定したものではない。
【0025】
また、プロセス211にて電子メールのプロトコルの代表として、上記SMTPプロトコルとしているがインターネットを経由した電子データの受け渡しに受信側メールサーバ20のような中継器を経由する場合には、プロセス212において当該中継器を経由するプロトコルに対応することも可能である。
【0026】
更に、プロセス212にて本発明の電子メールなどの添付ファイル及びURLなどを画像化する処理の対象となる添付ファイル及びURLなどが存在しない場合には、プロセス212及びプロセス213の工程は省かれて通常の電子メール受信処理として動作する。
【0027】
以下、本発明の電子メール添付ファイル及びURLの画像化処理の動作について、図2図3を用いて説明する。
【0028】
図2に示したように、受信側メールサーバ20を経由した電子メールは、プロセス212において電子メール添付ファイル及びURLの画像化処理の入力ディレクトリ30aに受け渡され、1つの電子メールを1つのファイルとしてファイル名とともに格納する。
【0029】
入力ディレクトリ30aに格納された当該ファイルとファイル名は、画像化処理対象である添付ファイルおよびURLが存在するかの判別と処理工程の選別を30bで行うに際し、プロセス300aを得て、入力ディレクトリ30aに対象ファイルとなる当該ファイルとファイル名が存在した時点で、当該データを入力ディレクトリ30aからプロセス300bを経て、画像化処理対象の有無と選別処理30bに渡しプロセス303aによりメインメモリ30fに格納される。
【0030】
画像化処理対象の有無と選別処理30bは、メインメモリ30fに格納された当該ファイルとファイル名から当該ファイルのMIMEヘッダ部分の情報をプロセス303bにて読み込み解析することで、当該ファイルのMIMEヘッダ部分に存在するファイル形式を示す拡張子から添付ファイルに画像処理が可能かどうかの判断をして、可能な場合には、添付ファイル画像化処理30cにメインメモリ30fに格納されている対象ファイル名と画像化処理が必要なファイルの格納場所をプロセス301aにて伝達する。
【0031】
添付ファイル画像化処理30cは、プロセス301aにより画像化処理対象の有無と選別処理30bから伝達されたメインメモリ30fに格納されている対象ファイル名と画像化処理が必要なファイルの格納場所をプロセス304bにより読み出し、画像化処理を行う。
【0032】
画像化処理対象の有無と選別処理30bは、プロセス301aをにて伝達したメインメモリ30fに格納されている当該対象ファイル名と画像処理が可能な当該格納ファイルに対して、図3に示す画像処理を図2の添付ファイル画像化処理30cともに施す。
【0033】
図3図2における画像化処理対象の有無と選別処理30bの処理を概略的に示すフローチャートであり、図2電子メール添付ファイル及びURLの画像化処理30とのシーケンスを示している。
【0034】
図3に示されるように、画像化処理対象の有無と選別処理30bは、画像化処理対象である添付ファイルおよびURLが存在するかの判別に関し、メインメモリ30fに格納されているファイルとファイル名を呼び出し、図2のプロセス303bにより当該ファイルのヘッダ部分の情報を得て当該ヘッダ部分の一部解析S2を行う。
【0035】
図3のヘッダ部分の一部解析S2は、具体的には当該MIMEヘッダ部分の解析を示しているため以下それに基づき記載するが、それに限定したものではない。
【0036】
画像化処理対象の有無と選別処理30bは、メインメモリ30fに格納されている当該ファイルのヘッダ部分情報の一部解析S2により当該ファイルのMIMEヘッダ部分の解析を行い、格納ファイルの構成判別S3を実施する。
【0037】
具体的な格納ファイルの構成判別S3のやり方として、当該ファイルのヘッダ部分情報の一部解析S2におけるMIMEヘッダ部分の解析は、当該ファイルのヘッダ部分情報に含まれるMIMEよりContent−Typeヘッダにmultipart/mixed
もしくはmultipart/alternativeが含まれていた場合に、ファイル形式が複数の形式にて構成されていると判断する。
【0038】
当該複数のファイル形式として、添付ファイルもしくはHTMLメールなどがあげられるがそれに限定したものではない。
【0039】
上記のように画像化処理対象の有無と選別処理30bにより、メインメモリ30fに格納されている当該ファイルのヘッダ部分情報の一部解析S2に基づき格納ファイルの構成判別S3にて、ファイル形式が複数の形式にて構成されていると判断された場合には、当該解析済ヘッダ部分の情報を図2のプロセス304によりメインメモリ30fに格納されているファイル名と関連させて一時ファイルの保存30eに格納し、メインメモリ30fに格納されている当該ファイルのヘッダ部分以外の部分は、図2のプロセス303bによりファイル名と関連させてメインメモリ30fから読み出し、格納ファイルの構成判別S3により、当該ファイル形式ごとの分割S4bを行う。
【0040】
当該分割の具体例として、添付画像ファイル(test.jpg)、添付表計算ファイル(test.xlsx)が存在する電子メールの場合をあげるが、ファイル形式はそれに限定されるものではない。例えば、当該電子メールの場合には、メインメモリ30fに格納されているファイルを電子メールの件名と関連させて、電子メールの本文、添付画像ファイル(test.jpg)、添付表計算ファイル(test.xlsx)の形式に分割し、メインメモリ30fに再度格納する。
【0041】
画像化処理対象の有無と選別処理30bは、当該ファイル形式ごとの分割S4bにて分割されたファイル形式を図2プロセス303aにてメインメモリ30fに当該ファイル名と関連させて格納する。
【0042】
画像化処理対象の有無と選別処理30bは、メインメモリ30fに格納されている当該ファイルのヘッダ部分でありかつ上記解析済でないヘッダ部分を解析して、再び図2のプロセス303aによりメインメモリ30fにファイル名と上記ファイルのヘッダ部分の情報でかつ解析済となっていないヘッダ部分の情報とを関連させて格納する。
【0043】
画像化処理対象の有無と選別処理30bは、上記のようにファイルのヘッダ部分以外の部分を当該ファイルのヘッダ部分情報の一部解析S2に基づきファイル形式ごとの分割S4bを行い、分割されたファイル形式ごとにファイル名とファイルのヘッダ部分の情報でかつ解析済となっていないヘッダ部分の情報とを関連してメインメモリ30f格納するため、メインメモリ30fに格納したファイル形式ごとに画像処理が可能かどうかの選別を当該ファイルのヘッダ部分の情報でかつ解析済となっていないヘッダ部分に基づき行うことができる。
【0044】
画像化処理対象の有無と選別処理30bは、ファイルのヘッダ部分の情報に基づき、ファイルのヘッダ部分以外の部分を図3S4bにてそのファイル形式ごとに分割しており、当該分割されたファイル形式ごとに当該ファイルのヘッダ部分の情報でかつ解析済となっていないヘッダ部分の情報とを関連させているため、当該ファイルの全体としてのヘッダ部分の情報でかつ解析済となっていないヘッダ部分の解析S5aを用いて画像化処理対象の有無を判別する。
【0045】
更に画像化処理対象の有無と選別処理30bは、当該分割されたファイル形式ごとに当該ファイルのヘッダ部分の情報でかつ解析済となっていないヘッダ部分の情報の解析S5aにより、図3S4bにて分割されたファイル形式の内容を確定する。
【0046】
画像化処理対象の有無と選別処理30bによる当該ファイル形式の確定は、図3S6aが当該分割されたファイル形式ごとに当該ファイルのヘッダ部分の情報でかつ解析済となっていないヘッダ部分の解析S5aにより、テキスト形式、計算表形式、プレゼンテーション形式、印刷形式などに確定するが、それに限定されるものではない。
【0047】
また、画像化処理対象の有無と選別処理30bによる当該ファイル形式の確定は、当該分割されたファイル形式によっては図3S6a単独で判定することもできる。
【0048】
具体的には画像化処理対象の有無と選別処理30bは、分割されたファイル形式ごとに当該ファイルのヘッダ部分の情報でかつ解析済となっていないヘッダ部分の情報を解析S5aにおいて、Content−TypeとContent−Dispositionヘッダを取り出し、かつContent−Typeのname要素及びContent−Dispositionのfilename要素も同時に取り出す。
【0049】
画像化処理対象の有無と選別処理30bにて、当該分割されたファイル形式に対して、添付ファイル画像化処理が必要とされた場合には、プロセス301aにて添付ファイル画像化処理30cに当該判断とそれに必要なメインメモリ30fに格納されているファイル部分とファイル名及び当該ファイルの全体としてのヘッダ部分の情報でかつ解析済となっていないヘッダ部分の解析情報が伝達される。
【0050】
画像化処理対象の有無と選別処理30bは、添付ファイル画像化処理30cに画像処理の実施とそれに必要なメインメモリ30fに格納されている当該ファイル部分とファイル名及びファイルのヘッダ部分を図2プロセス301aにて伝達する。
【0051】
添付ファイル画像化処理30cは、プロセス301aにより当該画像化が必要と判断されたメインメモリ30fに格納されているファイル部分とファイル名及び当該ファイルのヘッダ部分の情報でかつ解析済となっていないヘッダ部分の解析情報が伝達され、プロセス304aによりメインメモリ30fに問い合わせ、プロセス304bにて当該ファイル部分とファイル名を得る。
【0052】
添付ファイル画像化処理30cは、このように当該ファイルのヘッダ部分の情報でかつ解析済となっていないヘッダ部分の解析情報とを関連させて画像化処理を行う。
【0053】
画像化処理対象の有無と選別処理30bは、添付ファイル画像化処理30cによりプロセス301bにて画像ファイルとしてファイル名とともに受け取り、受け取った画像ファイルに対してMIME形式でエンコーディングを行う。
【0054】
画像化処理対象の有無と選別処理30bは、添付ファイル画像化処理30cの画像化処理に対して、当該ファイル形式の確定S6aにて確定されたファイルの内容に基づき画像化可能なアプリケーション形式であれば図3S7のように画像化する。
【0055】
画像化処理対象の有無と選別処理30bは、図3S7にて画像化された画像ファイルと当該ファイル名とを関連させて、当該画像ファイルをMIME形式でエンコーディングし、当該画像ファイルをMIME形式でエンコーディングした画像データに置き換える。
【0056】
当該添付ファイルの画像化処理30cに必要とされた当該ファイルのヘッダ部分の情報でかつ解析済となっていないヘッダ部分の情報で今回解析されたヘッダ部分とMIME形式でエンコーディングされた当該画像データは、画像化処理対象の有無と選別処理30bからプロセス304にて一時ファイル30eに格納される。
【0057】
上記プロセスを、メインメモリ30fに格納されているファイルに対し、画像化処理対象の有無と選別処理30bは当該ファイルのヘッダ部分の情報で解析済となっていないヘッダ部分、具体的にはMIMEヘッダ部分がなくなるまで繰り返す。
【0058】
画像化処理対象の有無と選別処理30bは、当該未解析MIMEヘッダ部分がなくなった時点で、該当ファイルの添付ファイル部分を当該MIME形式でエンコーディングされた画像データに置き換え一時ファイルの保存30eにファイルとして格納する。
【0059】
一方、メインメモリ30fに格納された情報をプロセス303bにて読み込むことで、画像化処理対象の有無と選別処理30bよりURL画像処理が必要な場合は、図3S4cのように画像化処理対象の有無と選別処理30bにてファイル形式が複数の形式で構成されていないとS]3にて判断された場合であり、URL画像化処理30cにメインメモリ30fに格納されている当該ファイル名と画像化処理が必要なファイルの格納場所をプロセス302aにて伝達する。
【0060】
プロセス302aにて伝達されたメインメモリ30fに格納されている当該ファイル名とURL画像処理が必要な格納ファイルに対して、図2のURL画像化処理30cはURL画像化処理を実施する。
【0061】
URL画像化処理30cのURL画像化処理は、URLで示されたWebサイトをブラウザを経由して表示される部分を受信側メールサーバを経てインターネットに接続して当該ファイル名とともに取り込み、当該画像化ファイルにする。
【0062】
画像化処理対象の有無と選別処理30bは、添付ファイル画像化処理同様に、当該メインメモリ30fに格納されたファイルのMIMEヘッダ部分の情報により、格納ファイルの構成判別S3を実施している。
【0063】
画像化処理対象の有無と選別処理30bにより、メインメモリ30fに格納されている未解析MIMEヘッダ部分の情報を解析して、ファイル形式が複数の形式にて構成されていないと判断された場合に、画像化処理対象の有無と選別処理30bは図3に示されるようにメインメモリ30fに格納されているファイルに対して、URLがあるかの判別S4cをプロセス303bを経て実施する。
【0064】
画像化処理対象の有無と選別処理30bは、当該URLの有無の判別S4cにおいてメインメモリ30fに格納されている当該ファイルに対して、具体的にはメール本文に当たる部分を対象とし、以下説明のために対象はメール本文とするがそれに限定したものではない。
【0065】
画像化処理対象の有無と選別処理30bは、S6bのように当該URLの有無の判別S4cにおいてメインメモリ30fに格納されている当該ファイルの未解析MIMEヘッダ部分を解析するため、当該URLの有無の判別S4cに際し解析されたヘッダ部分をファイル名と関連させて一時ファイルの保存30eに格納する。
【0066】
当該ファイルの未解析MIMEヘッダ部分の解析を具体的にすると、メインメモリ30fに格納されている当該ファイルのメールヘッダ部分におけるContent−Typeヘッダをmultipart/mixedに変更となる。
【0067】
画像化処理対象の有無と選別処理30bは、上記当該ファイルの未解析MIMEヘッダ部分の解析により当該URLの有無の判別S4cを経てURLがあった場合には、当該URLを当該ファイル名と関連させてメインメモリ30fに格納する。
【0068】
画像化処理対象の有無と選別処理30bは、メインメモリ30fに格納されている当該URLと該当ファイル名を関連させてURL画像化処理30cに302aにて受け渡し、URL画像化処理30cは当該情報をもとにメインメモリ30fに格納されている当該URLをプロセス305aにて読み込み、当該URLで表示されるWebサイトの画像化を行う。
【0069】
URL画像化処理30cにて画像化された画像部分は、当該URLから生成したファイル名を指定して、プロセス302bにて画像化処理対象の有無と選別処理30bに受け渡す。
【0070】
画像化処理対象の有無と選別処理30bは、メインメモリ30fに格納される当該メール本文にあたるファイルと当該URLから生成したファイル名とを図3S6bのようにメタデータとして含む形式、具体的にはMIME形式にてエンコーディングして、添付ファイルの画像化処理のように画像化データとして当該分割ファイル形式の最後に追加する。
【0071】
画像化処理対象の有無と選別処理30bは添付ファイル画像化処理30cとURL画像化処理30dを上記のように実施し、画像ファイルとそれに必要とした解析済ヘッダ情報を一時ファイルの保存30eにファイル名とともに格納し、当該ファイルで両画像化処理を行われなかったファイル形式をメインメモリ30fからプロセス303bにて呼び出し、Content−Type要素を含めて、当該ファイル名とともにファイル全体としてのデータとして一時ファイルの保存30eに書き出す。
【0072】
当該一時ファイルの保存30eに書き出された当該データは、当該データを受け渡す受信側メールサーバの指定する形式に変換して出力ディレクトリ30gに待機する。
【0073】
本発明によれば、各個人が電子メール等を受信した際に添付ファイルやURLなどを開くことなく確認することができ、添付ファイルを開いたり、URLを閲覧することでウイルスに感染するといったことから各個人が意識することなく回避することができる。
【0074】
更に本発明においては、各端末にインストールする必要もなく人的工数の削減も可能である。
【符号の説明】
【0075】
100本実施形態の標的型メール攻撃対策
10 インターネット
20 受信メールサーバ
30 電子メール添付ファイル及びURLの画像化処理
A1,...,An 端末
30a 入力ディレクトリ
30b 画像化処理対象の有無と選別処理
30c 添付ファイル画像化処理
30d URL画像化処理
30e 一時ファイルの保存
30f メインメモリ
30g 出力ディレクトリ
12 本発明が受け取る添付ファイル画像化処理前のメール
13 本発明が受け取るメールのヘッダ
14 本発明が受け取るメールのパートデータ1
15 本発明が受け取るメールのパートデータ2
16 本発明が受け取る添付ファイル画像化処理後のメール
図1
図2
図3
図4