(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5895020
(24)【登録日】2016年3月4日
(45)【発行日】2016年3月30日
(54)【発明の名称】燃料要素の搬送の為の搬送装置
(51)【国際特許分類】
G21C 19/32 20060101AFI20160317BHJP
【FI】
G21C19/32 C
G21C19/32 N
G21C19/32 P
【請求項の数】8
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-95929(P2014-95929)
(22)【出願日】2014年5月7日
(65)【公開番号】特開2014-219411(P2014-219411A)
(43)【公開日】2014年11月20日
【審査請求日】2014年9月22日
(31)【優先権主張番号】10 2013 104 761.0
(32)【優先日】2013年5月8日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】514114585
【氏名又は名称】ジームペルカンプ・インジェニエーア・ウント・サーヴィス・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン・ユーリアンツ
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン・バウアー
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン・オーリヴァー・シュテック
【審査官】
山口 敦司
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭52−152997(JP,U)
【文献】
特表2002−506187(JP,A)
【文献】
特開昭59−037497(JP,A)
【文献】
実開昭60−086997(JP,U)
【文献】
米国特許第03952885(US,A)
【文献】
実開昭57−112296(JP,U)
【文献】
特開2006−220485(JP,A)
【文献】
特開平02−275399(JP,A)
【文献】
実開昭59−097500(JP,U)
【文献】
特表2014−508697(JP,A)
【文献】
特開2014−219412(JP,A)
【文献】
特開2014−210410(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21C 19/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
核技術上の設備の上方の貯水槽(3)と下方の貯水槽(4)の間、原子炉建物(1)の内部の上方の貯水槽と燃料要素貯蔵部(2)の下方の貯水槽の間の燃料要素(5)の搬送のための搬送装置(6)であって、上方の貯水槽(3)の液位が、下方の貯水槽の液位の上にある搬送装置であって、
上方および下方の貯水槽を接続する、および垂直に対して傾斜して推移する搬送管(11)を有し、
これらの中に、各一又は複数の燃料要素(5)が、搬送管(12)を通っての搬送の為に挿入可能である一又は複数の搬送バスケット(12)を有し、
搬送管(11)が、一または複数の遮断要素(17,18,19)を設けられており、これらによって管断面が遮断可能である搬送装置において、
搬送管(11)内で搬送バスケット(12)を上昇させ降下させるための搬送管内に案内される牽引ケーブル(16)を有するケーブルウィンチ装置(13)を有し、
少なくとも一つの遮断要素が、ケーブル通路(30)を有する部分的に閉じる遮断要素(19)として設けられており、これを通して牽引ケーブル(16)が、閉鎖状態で通過案内可能であり、
搬送管(11)が、その上方の端部に、ケーブル通路を有さない完全に閉じる一つの上方の遮断要素(17)を有し、その下方の端部に、ケーブル通路を有さない完全に閉じる一つの下方の遮断要素(18)を有し、および上方および下方の遮断要素(17,18)の間に、ケーブル通路を有する一または複数の部分的に閉じる中間遮断要素(19)を有し、
完全に閉じる遮断要素(17,18)が、空気圧、電気式、または液圧式に駆動可能であるスライダーまたはボールバルブを含む、スライダーまたはボールバルブとして形成されており、
部分的に閉じる遮断要素(19)が、空気圧式、電気式、または液圧式に駆動可能なボールバルブを含むボールバルブとして形成されており、それらのバルブボールが、ケーブル通路を有していることを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
搬送管(11)の内部に案内された巻上げ車(20)が設けられ、この巻上げ車に牽引ケーブル(16)が接続され、およびこの巻上げ車上に搬送の為の搬送バスケットが載置可能であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
搬送バスケット(12)に燃料要素(5)を積載及び/又は開放するための上方の貯水槽(3)内の上方の積み替え装置(21)が設けられており、及び、搬送バスケット(12)に燃料要素を積載及び/又は開放するための下方の貯水槽(4)内の下方の積み替え装置(22)が設けられており、
上方の積み替え装置(21)内に、及び/又は下方の積み替え装置(22)内に、各二つの搬送バスケット(12)が挿入可能であり、これらが、搬送管(11)の上または下に位置取らせるために、水平にスライド可能であり、スライド移動の間、自動的に垂直の積み替え位置から、傾斜した搬送位置へ、および反対に共通の水平な軸(A)の周りを旋回可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の装置
【請求項4】
上方及び/又は下方の積み替え装置(21,22)が二つの旋回フレームを有し、これら旋回フレーム内に、各一つの搬送バスケットが挿入可能であり、およびこれら旋回フレーム内で搬送バスケット(12)が垂直の積み替え位置から、傾斜した搬送位置へと、および反対に旋回可能であり、旋回フレームがその中に配置された一または複数の搬送バスケットと共に、共通の水平な軸(A)の周りを逆方向に旋回可能に組付けられていることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
旋回フレーム(23)が、又はその中に挿入された搬送バスケット(12)が、スライド移動中に以下のように制御レール(26)内で、又は制御レールに沿って案内される、つまり、搬送バスケット(12)が自動的に旋回し、搬送バスケット(12)の下側の制御ピボット(27)が制御レール(26)内に案内されることによって搬送バスケットが自動的に旋回するよう案内されることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
搬送バスケット(12)及び/又は巻上げ車(20)が、ガイド要素(34,35)によってガイドレール(33,36,37)に沿って案内され、これらが搬送管(11)の内壁に配置されていることが可能であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
上方及び/又は下方の旋回フレーム(23)が、搬送バスケット(12)の為及び/又は巻上げ車の為のガイドレール(36,37)を設けられていることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
搬送管(11)が、上方の遮断要素(17)の下にケーブルインレット(31)を有し、これを通じて牽引ケーブル(16)が、管内部からケーブル巻上げ部(14)へと通過案内されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、核技術的設備の上方の貯水槽と下方の貯水槽の間、例えば、原子炉建物の内部の上方の貯水槽と燃料要素貯蔵部の下方の貯水槽の間の燃料要素の搬送の為の搬送装置であって、(搬送の間の)上方の貯水槽の液位が、下方の貯水槽の液位の上に位置するものに関する。
当該装置は、上方及び下方の貯水槽を接続し、および垂直に対して傾斜して推移する搬送管を有しており、
この中に各一または複数の燃料要素が、搬送管を通しての搬送の為に挿入可能である一又は複数の搬送バスケットを有し、
その際、搬送管は、一または複数の遮断要素を設けられており、これによって管断面を遮断可能である。
原子炉は、例えば沸騰水型原子炉であることが可能であり、または加圧水型原子炉であることも可能である。
【背景技術】
【0002】
燃料要素の搬送および交換は、核技術的設備の内部において実務では重要な意味を有する。その際、燃料要素は通常、個々の燃料棒の束からなり、および燃料要素自体は、把持部等を備えられているので、その結果、例えば原子炉格納容器内に挿入するため、または原子炉格納容器から引き離すために、適切な機械でもって搬送されることが可能である。よって、特に燃焼した燃料要素は、原子炉格納容器から外に引き離されなければならず、および例えば燃料要素貯蔵部内へと移されなければならない。逆に、新しい燃料要素は、原子炉格納容器内へと運び込まれなければならない。実践では、原子炉建物内の上方の貯水槽を燃料要素交換の間に満たし、その結果、燃料要素が流体(水)の中で搬送されるということが良くある。これらは、開かれた原子炉格納容器から、原子炉格納容器の上方で走行可能な積載機械によって取り出され、および上方の貯水槽の内部で走行し、および逆に、緩衝貯水槽/冷却貯水槽内に中間貯蔵される。上方の貯水槽から、燃料要素は搬送装置を使って例えば燃料要素貯蔵部内へと搬送されなければならない。この燃料要素貯蔵部は、同様に(下方の)貯水槽を設けられている。その際、(例えば原子炉建物内の)上方の貯水槽と、(例えば燃料要素貯蔵部内の)下方の貯水槽は、互いに別々に異なる流体レベルで満たされている。両方の貯水槽の間では、搬送装置によって、垂直に対して傾斜して配置される搬送管を通しての搬送が行われる。そのような搬送装置は、実践では基本的に公知である。その際、原子炉の効率運転の中断を可能な限り減らすために、燃料要素交換のための時間的労力を、可能な限り低く抑えることが図られる。燃料要素交換の為の時間の削減は、経済的観点から特に意味がある。
【0003】
特許文献1から、核原子炉設備の燃料要素の為の搬送装置が公知である。この設備において燃料要素は、垂直に対して傾斜した方向に向けられる搬送管を通して搬送される。搬送管は、安全スリーブを通過して案内される。この安全スリーブは、加圧水型原子炉の原子炉圧力容器を取り囲んでいる。内部の貯水槽および外部の貯水槽は、燃料要素交換の間、ある流体レベルまたは同一の流体レベルに満たされる。その結果、燃料要素の搬送の間、搬送管の領域には遮断措置が必要なくなる。搬送は、ケーブルウィンチ装置によっておよび台車によって行われる。この台車は、二つのチャンバーを有しており、これらチャンバーのうち一方によって、往路の為に新しい燃料要素が収容され、および復路の為に使用された燃料要素が収容される。台車はその際、垂直な積み替え位置から水平なまたは傾斜した搬送位置へと旋回可能である。公知の搬送装置は、同じ流体レベルで満たされている二つの貯水槽の間の燃料要素の搬送のためのみに使用される。
【0004】
同じことは特許文献2および3から公知の搬送措置にも言える。この搬送装置によって、燃料要素は原子炉格納容器と、直接これに隣接して配置された貯留容器の間を搬送され、その際、原子炉格納容器と貯留容器は、垂直に対して傾斜して推移する搬送管を介して互いに接続されている。この搬送管の端部側には、積み替え装置が設けられている。これら積み替え装置によって燃料要素が傾斜した搬送方向から垂直な積み替え方向に旋回される。搬送管を通しての搬送は、ケーブルウィンチを使って行われる。このケーブルウィンチは燃料要素を核一つの把持部によって直接把持する。
【0005】
特許文献3(または4)は、核原子炉のための原料投入装置を記載する。その際、燃料要素は、原子炉格納容器と、原子炉格納容器の下方を水平方向に推移するチャネルの間を直接搬送され、その際、原子炉格納容器とチャネルは、垂直に対して傾斜して設けられた一つの管によって互いに接続されている。搬送の為に、燃料要素はパトローネの中に挿入される。このパトローネは、管を通して搬送可能であり、その際、パトローネは上部に把持部等を備えられているので、ツールによって把持することができる。管は、遮断器官によって完全に遮断可能である。原料投入装置を使って燃料要素交換が行われているとき、この遮断器官は開かれる。
【0006】
特許文献6(または3)から、燃料要素の為の積載および開放装置が公知である。これら装置は、原子炉格納容器の上に載置されており、およびこれらは二つの、垂直に対し互いに反対に傾斜して配置された傾斜路を有しており、これらの間を燃料要素が旋回装置でもって旋回可能である。動揺に構成された装置は、特許文献7(または8)から公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】独国特許出願第23 38 228号明細書
【特許文献2】独国特許出願第27 28 445号明細書
【特許文献3】米国特許出願第4 096 031号明細書
【特許文献4】独国特許出願第1 042 778号明細書
【特許文献5】米国特許出願3 058 900号明細書
【特許文献6】独国特許出願第27 46 391号明細書
【特許文献7】欧州特許第0 048 671 B1号明細書
【特許文献8】米国特許出願第4 440 178号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、核技術的設備の燃料要素を上方の貯水槽および下方の貯水槽の間で迅速かつ経済的に搬送するための搬送装置を完成し、その際上方の貯水槽の液位が(搬送の間も)下方の貯水槽の液位の上にある装置を完成することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題の解決の為に、冒頭に記載した形式の発明に係る搬送装置は、搬送管の内部の搬送バスケットを上昇または降下させるための搬送管の内部に案内された県輪ケーブルを有するケーブルウィンチ装置によって際立っており、その際、一つのケーブルインレットを有する部分的に閉じる遮断要素としての少なくとも一つの遮断要素が設けられており、これによって、牽引ケーブルが閉じられた状態において通過案内可能である。そのようなケーブルインレットは、好ましくは、搬送管の、側方の貫通部によって形成される。この貫通部は、好ましくは上方の遮断要素の直下に配置される。
【0010】
本発明は、その際まず一度、搬送管を通しての燃料要素の申し分のない搬送は、ケーブルウィンチ装置によって可能であるという知識から出発する。そのようなケーブルウィンチ装置は、先行技術における冒頭に記載した搬送装置において使用されるに至る。ここにおいて、その間で搬送が行われる両方の貯水槽は、一つのおよび同一な流体レベルに満たされている。というのは、この場合、遮断要素が搬送の間、容易に開かれることが可能だからである。発明に従い、異なる流体レベルに満たされている上方の貯水槽と下方の貯水槽の間のケーブルウィンチ装置による搬送が良好に行われる。搬送の間の上方の貯水槽から下方の貯水槽への流体の流出を防止するために、少なくとも一つの部分的に閉じる遮断要素が搬送管内に統合されている。部分的に閉じる遮断要素とは、遮断要素が一方では完全に開かれ、他方では閉じられた位置にもたらされることが可能であるが、当該遮断要素は、しかし、閉じられた位置(閉鎖状態)で、多かれ少なかれケーブル通路を有し、よって、適当に形状を決められた開口部を有し、その結果、ケーブルウィンチ装置の牽引ケーブルが申し分のない搬送の為に遮断要素を通して通過案内されることが可能であることを意味する。その際、ケーブル通路に基づいて場合によっては発生する少量のリークは、感受されることが可能であり、適当なポンプによって再び相殺(補償)されることが可能である。ここで決定的であるのは、そのようなリークは、発明に係る部分的に閉じる遮断要素を使って最小限に減少されることが可能であるということである。
【0011】
好ましくは、搬送管は複数の遮断要素を設けられており、詳しく言うと第一に、ケーブル通路を有さない一または複数の完全に閉じる遮断要素と、更に、ケーブル通路を有する一又は複数の部分的に閉じる遮断要素を設けられている。よって、特に有利には、搬送管がその上方の端部にケーブル通路を有さない上方の完全に閉じる遮断要素を有し、その下方の端部にもケーブル通路を有さない下方の完全に閉じる遮断要素を有することが意図され、およびその上、上方の遮断要素と下方の遮断要素の間に、ケーブル通路を有する一または複数の部分的に閉じる中間遮断要素が設けられていることが意図される。一方で完全に閉じる遮断要素を有し、および他方で部分的に閉じる遮断要素を有するそのような実施形は、特に効率的な運転を可能とする。一または複数の完全に閉じる遮断要素は、搬送管の完全なシールの為に使用されるので、特に、搬送が行われない時に閉じられる。しかし搬送の間も、一または複数の遮断要素を、遮断要素の領域に牽引ケーブルが案内されていないときに閉じるという可能性も存在する。
【0012】
さらに有利であるのは、唯一の部分的に閉じる中間遮断要素でなく、複数の遮断要素、例えば二つの部分的に閉じる遮断要素を搬送管内に統合することである。このようにして、遮断要素は、いわば堰のように時間的に前後して開かれおよび閉じられることが可能である。その結果、例えば、燃料要素を搬送管を通して降下させる間に燃料要素が遮断要素を通過案内される必要があるとき、各中間遮断要素は、短時間のみ完全に開かれる必要がある。
【0013】
遮断要素は、構造上ことなる方式で形成されることが可能である。上方及び/又は下方の遮断要素、例えば完全に閉じる遮断要素を、スライダーとして形成すること、例えば空気圧式、電気式、または液圧式に駆動されるスライダーとして形成することは、目的にかなっている。代替として、上方/下方の及び/又は完全に閉じる遮断要素が、ボールバルブとして、例えば、空気圧式、電気式または液圧式に駆動されるボールバルブとして形成されることが可能である。
【0014】
部分的に閉じる遮断要素は、好ましくはボールバルブとして形成される。そのバルブボールは、ケーブル通路を設けられている。しかし代替として、部分的に閉じる遮断要素をスライダーとして形成し、そのスライダープレートにケーブル通路を設けるという可能性も存在する。部分的に閉じる遮断要素においても、好ましくは空気圧式の駆動部が設けられている。代替として、電気式または液圧式の駆動部が使用されることが可能である。部分的に閉じる遮断要素は、ケーブル通路として各少なくとも一つの貫通部を(例えばバルブボール内またはスライダープレート内に)有している。その際、これは例えば一つの溝である。この溝は、例えば、閉鎖状態で側方からバルブボール(またはスライダープレート)に設けられ、および垂直に推移する。
【0015】
上方及び/又は下方の遮断要素は通常、十分なスペースが提供される領域内に配置されているので、そこで有利にはスライダーでもって動作させられることが可能である。搬送管内に統合された中間要素は、しかし通常、そのアクセスが困難をともなってのみ可能であり、および狭くなった箇所に配置されている。というのは搬送管は実践では有利にはコンクリート管の内部を推移しているからである。コンクリート管の内部のこの箇所には、よって有利にはボールバルブが挿入されている。当該ボールバルブは、少ない構造空間で使用することができ、および、狭くなった箇所においても例えばスライダーとして簡単に交換可能である。
【0016】
更にオプションとして、搬送管が上方の遮断要素の下でケーブルインレットを設けられており、これを通じてケーブルが管内部からケーブル巻上げ部へと通過案内されることが意図される。ケーブルウィンチ装置のケーブルは、よって、正面から搬送管内に導入されるのでなく、(上方の)側方からのケーブルインレットを介して導入され、その結果、搬送管内へのケーブル供給は、特に上方の(完全に閉じる)遮断要素の下で行われる。これは、上方の遮断要素が、基本的に燃料要素を搬送管内に導入した後、再び閉じられることが可能であるという利点を有する。というのは、ケーブルウィンチ装置による搬送は、閉じられた上方の遮断要素においても可能だからである。上方の遮断要素は、よって燃料要素が上方の遮断要素の領域を通って降下させ、または上昇させられるときに、短時間のみ開かれる必要がる。
【0017】
発明に従い、燃料要素は、搬送管を通して直接的に通過案内されるのでなく搬送バスケット内で通過案内される。好ましくは、各搬送バスケットが複数の燃料要素、例えば四つの燃料要素を収容する。その結果加速された燃料要素交換が可能となる。
【0018】
その際、ケーブルウィンチ装置が、直接(上側から)搬送バスケットに介入するのではなく、有利には搬送管の内部に巻上げ車が案内され、この巻上げ車に牽引ケーブルが接続され、その際搬送バスケットはこの巻上げ車上に載置可能であることは特に目的にかなっている。巻上げ車は、よって搬送の間搬送バスケットの下に配置されている。その様な実施形は、特に、上方の遮断要素の下のケーブルインレットとの組み合わせを可能とする。というのは、巻上げ車は、完全に上方側で搬送管から送出されるひつようが無く、単に搬送管の上方の端部の領域まで送出されるのみだからである。
【0019】
発明に係る搬送装置は、好ましくは、搬送バスケットを燃料要素でもって積載し及び/又は開放するための上方の積み替え装置を上方の貯水槽内に備えており、および、搬送バスケットを燃料要素でもって積載及び/又は開放するための下方の積み替え装置を下方の貯水槽内に備えている。その際、上方の積み替え装置内に、及び/又は下方の積み替え装置内に、各二つの搬送バスケットが挿入可能である。これら搬送バスケットは、搬送管の上または下での位置決めの為に水平方向にスライド可能であり、およびスライド移動の間(好ましくは自動的に)垂直の積み替え位置から傾斜した搬送位置へと、および逆に、旋回可能である。上方及び/又は下方の積み替え装置は、(其々)二つの旋回フレームを備えることが可能である。これら旋回フレーム内に、各一つの搬送バスケットが挿入可能であり、およびこれら旋回フレームで、搬送バスケットは垂直な積み替え位置から傾斜した搬送位置へと、および逆に、旋回可能である。その際、両方の旋回フレームがその中に配置された搬送バスケットと共に、ひとつの共通な水平軸の周りを反対方向に旋回可能に組付けられ、その際、両方の旋回フレームが好ましくは、共通して水平にスライド可能であり、および(挿入された搬送バスケットを介して)スライド移動の間に自動的にスライド可能であるとき、目的にかなっている。よって、この好ましいバリエーションにおいて、積み替え装置の位置決めの間、同時に、搬送バスケットの反対方向での旋回が行われるので、その結果、摩擦の無い、迅速な積み替え運転が可能となる。特に有利には、搬送装置が全部で三つの搬送バスケットを有する。その結果、常に一つの搬送バスケットが上方の積み替え装置内に存在し、および一つの搬送バスケットが下方の積み替え装置内に存在し、他方で、第三の搬送バスケットが、搬送管を通して通過案内されることが可能である。このようにして積み替え時間が大幅に短縮されることができる。これに対する詳細は、図の記載が参照される。
【0020】
転じて、搬送バスケット及び/又は巻上げ車がガイド要素、例えばガイドローラーによって、ガイドレールに案内されることは目的にかなっている。このガイドローラーは、搬送管の内壁に配置されている。旋回フレームを有する記載した積み替え装置が使用される限り、旋回フレームが、少なくとも搬送バスケットのため、および場合によっては巻上げ車の為のガイドレールも備えられていると、特に目的にかなっている。
【0021】
以下に本発明を、単に実施例を表すにすぎない図面に基づき詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】原子炉建物および燃料要素貯蔵部を有する各技術的設備の透視図法による垂直断面図
【
図2】
図1の対象上方の積み替え装置の領域の拡大図
【
図3】
図1の対象の下方の積み替え装置の領域の拡大図
【
図6a】二つの異なる機能状態における上方の積み替え装置の図
【
図6b】二つの異なる機能状態における上方の積み替え装置の図
【
図9】搬送の間の(部分的に開かれた)搬送管の他の図
【
図10a】下方の積み替え装置の異なる機能状態の図
【
図10b】下方の積み替え装置の異なる機能状態の図
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1には、簡単に、原子炉ハウジング1を有する原子炉設備が表されている。この原子炉ハウジング内には、図示されていない原子炉が配置されている。原子炉ハウジング1の隣には、燃料要素貯蔵部2が設けられている。原子炉ハウジング内には、上方貯水槽3が設けられている。この貯水槽は、流体によって上側のレベルまで満たされている。燃料要素貯蔵部2の領域内には、下方貯水槽4が設けられている。この貯水槽は、下側の流体レベルまで満たされている。燃料要素交換の間、例えば(燃焼した)燃料要素5が搬送装置6により原子炉から上方貯水槽3を介して下方貯水槽4の領域へと搬送され、及び/又は、逆に新しい燃料要素が上に向かって搬送される。燃料要素5を原子炉格納容器から取り出すために、原子炉建物1内に積載機械7が設けられている。これによって、例えば燃料要素5が、原子炉格納容器から引き離され、そして上方貯水槽3の領域で搬送装置6へと搬送されることが可能である。この為、積載機械7は、例えばテレスコープグリッパー8を備えられていることが可能である。これによって、把持部9を設けられた燃料要素5が捕えられることが可能である。同様に、燃料要素貯蔵部2には積載装置10が設けられている。これによって燃料要素5が搬送装置76の領域から搬出されるか、または搬送装置6の領域内へと搬送されることが可能である。本発明は、これによって燃料要素5が、原子炉建物1の上方貯水槽3の領域から燃料要素貯蔵部2の下方貯水槽4内へと(および逆に)搬送されることが可能である搬送装置6に取り組む。その際、上方貯水槽の液位は、下方貯水槽の液位よりも上に位置する。搬送装置6は、搬送管11を有している。この搬送管は、上方貯水槽および下方貯水槽を互いに接続し、および垂直に対して斜めに推移している。その上、搬送装置は、複数の搬送バスケット12を有している。つまり、燃料要素は直接搬送管11自体によって搬送されるのでなく、搬送バスケット12内で搬送され、その際、当該実施例においては一つの搬送バスケットに四つの燃料要素が挿入可能である。更に、搬送装置6はケーブルウィンチ装置13を有している。このケーブルウィンチ装置は、ケーブル巻上げ部14と駆動部15と牽引ケーブル16を有している。この牽引ケーブルは、搬送バスケット12を持ち上げおよび下げ降ろすために搬送管11内に案内されている。搬送管11は、複数の遮断要素17,18,19を備えられている。これら遮断要素によって管断面が遮断可能であり、これによって上方貯水層から下方貯水槽4内への流体の排出を回避するまたは最小とする。搬送管11は、その上方の端部に一つの上方の完全に閉じる遮断要素17を設けられ、その下方の端部に一つの下方の完全に閉じる遮断要素18を設けられ、その際、これら遮断要素17,18はスライダーとして形成されている。この箇所には、スライダーの使用の為に十分な空間が存在している。上方の遮断要素17と下方の遮断要素18の間には、複数の別の遮断要素、つまり複数の部分的に閉じる中間要素19が設けられている。これら中間要素は、本実施例ではボールバルブとして形成されている。この箇所には、ボールバルブが使用される。というのは、搬送管12はここではコンクリート管内を推移し、よって比較的少ないスペースが提供されるからである。
【0024】
完全に閉じる遮断要素17,18と、部分的に閉じる遮断要素19の間の相違点は、部分的に閉じる遮断要素はケーブル通路を設けられており、これを通して牽引ケーブル16が遮断要素19が閉じた状態において通過可能であるという点に存在する。反対に、完全に閉じる遮断要素17,18は、そのようなケーブル通路を有さず形成されている。搬送バスケット12を各バルブ領域を通って通過させるために、全体の遮断要素17,18,19は、(完全に)開かれる必要がある。しかし、部分的に閉じられる遮断要素19は、搬送バスケット12の通過の後に閉じられることが可能である。というのは、ケーブルウィンチ装置の牽引ケーブル16は、閉じられたバルブ状態においてもケーブル通路を通って通過案内せしめることができるからである。搬送装置6は、その上、巻上げ車20を有している。つまり、ケーブルウィンチ装置13の牽引ケーブル16は、搬送バスケット12に適用されず、(別体の)巻上げ車20に接続され、その際、巻上げ車20は搬送バスケット12の下方に配置され、つまり搬送バスケット12は搬送の間巻上げ車20上に載置される。この形態の利点は、以下に詳細に説明される。
【0025】
その上更に、搬送装置6は、搬送バスケット12に燃料要素5を積載及び/又は開放するために
図2の上方の積み替え装置21を貯水槽内に有している。搬送バスケット12に燃料要素5を積載及び/又は開放するために、貯水槽4内に搬送装置6は下方の積み替え装置22(
図3)を有している。
【0026】
上方の貯水槽3から下方の貯水槽4内への燃料要素5の搬送のために、よってまず、搬送バスケット12が、上方の積み替え装置21内の燃料要素5により積載を行われる。引き続いて搬送バスケット12は、上方の積み替え装置21から搬送管11を通って下方の積み替え装置22の領域へと搬送される。これは詳しく言うとケーブルウィンチ装置13によって行われる。その後、下方の積み替え装置22内では、燃料要素5が(例えば積載機械10によって)搬送バスケット12から取り出される。(例えば燃料要素なしの空の)搬送バスケット12は、再びケーブルウィンチ装置13によって搬送管11を通って上へと搬送されることが可能である。
【0027】
迅速かつよって経済的な搬送を確実に行うために、上方の積み替え装置21にも下方の積み替え装置22にも各二つの搬送バスケット12が挿入可能である。これらは、搬送管11の上または下での位置決めの為に水平にスライド可能であり、およびスライド移動の間に、好ましくは自動的に垂直の積み替え位置から、傾斜した搬送位置へと、および反対に旋回可能である。搬送バスケット12は、それゆえ、垂直な積み替え位置内で燃料要素5を積載され、およびこれに対応して、燃料要素5は、そのような垂直の積み替え位置で搬送バスケット12から取り出される。搬送管11内での搬送のために、搬送バスケット12はその後、傾斜した搬送位置へと旋回される。表された実施形においては、搬送バスケット12のこの旋回は、搬送バスケット12のスライド移動の間に自動的に行われる。これは、まず例えば、上方の積み替え装置21に基づいて説明されるべきである。上方の積み替え装置21は、二つの旋回フレーム23を設けられている。この中に、各一つの搬送バスケットが挿入可能であり、そしてこの中で搬送バスケット12が、垂直の積み替え位置から傾斜した搬送位置へと旋回可能であり、および反対に旋回可能である。その際、両方の旋回フレーム23は、その中に配置された搬送バスケット12と共に、共通の(水平な)軸Aの回りを反対方向に旋回可能に組み付立てられる。両方の旋回フレーム23は、共通して水平にスライド可能であり、および挿入された搬送バスケット12を介してスライド移動の間に自動的に旋回可能である。これは詳しく言うと反対方向に行われる。両方の旋回フレーム23は、共通のスライドフレーム24内に旋回可能に配置されており、およびこれと共にスライド可能である。その際、旋回フレームは、挿入された搬送バスケット12と共にスライドフレーム24のスライドによって担持フレーム25の内部で搬送管に対して相対的に位置決め可能であり、およびその際自動的に旋回可能である。これは、制御レール26によって達成される。この制御レールは、当該実施例においては湾曲形状に形成されており、その際旋回フレーム23または挿入された搬送バスケット12は、スライド移動の間、制御レール26内で以下のように実施される。つまり、搬送バスケット12が自動的に旋回し、その後搬送バスケット12が当該実施例においては下側の制御ピボット27の方を向くよう行われる。この制御ピボットは制御レール26内に介入している。その際、担持フレーム25は、二つのガイドレール28を有している。これらガイドレール内でスライドフレーム24が水平かつ直線的に案内されている。これは詳しく言うと、駆動部29を介して行われる。
【0028】
同様にして、下方の積み替え装置22が構成されている。これは、同様に一つの担持フレーム25、一つのスライドフレーム24および二つの旋回フレーム23を有している。好ましくは三つの搬送バスケットが設けられている。
【0029】
発明に係る搬送装置6の機能方式は、
図4から10a、10bに基づき説明される。まず燃料要素5が原子炉格納容器から積載機械7を使って取り出され、および上方の積み替え装置21の領域へと搬送される。そこでは、旋回フレーム23の内部に、垂直な積み替え位置にある搬送バスケット12が存在している。その結果、4つの燃料要素は搬送バスケット12内へと挿入されることが可能である(
図4参照)。搬送バスケット12は、垂直な積み替え位置内で横方向にずらされて搬送管11に隣接して存在している。搬送管11の上には、例えば空の搬送バスケット12が斜めの傾斜位置で存在している。その際、この空の搬送バスケット12は例えば他の搬送バスケットの積載の間、下方の積み替え位置22の領域から上に向かって搬送される。
【0030】
そして満たされた搬送バスケット12を搬送管11の上に位置取らせるために、スライドフレーム24がその中に配置された旋回フレーム23と共にスライドされる。これは、上方の積み替え位置21を異なる機能状態でおよび異なる視点で示す
図6aおよび6bの比較観察から生じる。搬送バスケット12は、その下方の制御ピボット27でもって制御レール26内へと介入する。その結果、スライドフレーム24およびこれに伴い旋回フレーム23のスライド移動の間、この旋回フレーム23はその中に挿入された搬送バスケット12と共に反対へと旋回するので、満たされた搬送バスケット12は搬送管11の上に位置するのみならず、同時に、垂直な積み替え位置から傾斜した搬送位置への旋回も行われる。
【0031】
これによって空の搬送バスケット12が下から上へと搬送される巻上げ
車20は、その結果いずれにせよ、搬送管11の上方の端部の領域に存在するので、満たされた搬送バスケット12はスライドフレーム24のスライド移動の間、巻上げ車20上に載置される。上方の遮断要素17は、その際開かれている(
図5参照)。
【0032】
さて、巻上げ車20は、その上に載置された、満たされた搬送バスケット12と共にケーブルウィンチ装置13でもって降下せしめられることが可能である(
図7a、7b参照)。遮断器官18は、まず閉じられる。同様のことは、搬送管11の内部にある中間バルブ(ボールバルブ19)に対しても有効である。巻上げ車20と搬送バスケット12の降下移動の間、中間バルブが個々に次から次へと水門のごとく開かれ、そして巻上げ車と搬送バスケット12の通過の後、すぐに再度閉じられる。これは、中間バルブ19が各一つのケーブル通路30を備えているので可能である。当該ケーブル通路内を、牽引ケーブル16がこのバルブが閉じられた状態で通過することが可能である。このようにして、搬送の間の上方貯水槽3から下方貯水槽4への流体の流出は防止される(
図8a、8b参照)。
【0033】
搬送バスケット12が下側で搬送管11から噴出する前に、下方のスライダー18が開かれる。この為、
図9が参照される。
図9は搬送管11を下から斜めに見た図として示している。搬送バスケット12が下方の中間バルブ19の下に降下せしめられており、その際この中間バルブ19が閉じられているのが見て取れる。下方のスライダー18は開かれている。
【0034】
巻上げ車20は、その上に載置された搬送バスケット12と共に、それ故、後下方へと搬送管11から退出し、その後、下方の積み替え装置22内へと進入する。この為に、
図10a、10bの比較的観察が参照される。
【0035】
下方の積み替え装置22内には、その結果、満たされた搬送バスケット12が傾斜した搬送位置で存在し、その上、再び、空の搬送バスケット12が垂直の積み替え位置に置かれている。スライドフレーム24は再びスライドされることが可能である。その結果、搬送バスケットは対応して位置決めされそして旋回を受ける。満たされた搬送バスケット12は、それ故、垂直の積み替え位置となるのに対して、空の搬送バスケット12は、搬送管11の下方で傾斜した搬送位置となる。そして、空の搬送バスケット12が再び巻上げ車20と上に向かってされることが可能である。同時に満たされた搬送バスケット12は下方の搬送装置10によって開放されることが可能である。
【0036】
これによって、燃料要素の迅速な搬送が実現されることが可能である点が明らかとなる。特に、上方の積み替え装置内では積載が行われることが可能であり、そして下方の積み替え装置内では開放が行われることが可能である。特に、積載および開放の間に、別の搬送バスケット12の搬送が搬送装置によって実現されることが可能である。好ましくは、それゆえに少なくとも二つの搬送バスケットを設けられている。本実施例においては、しかし三つの搬送バスケットが設けられ、その際、常に一つの搬送バスケットが上方の積み替え装置内に存在し、そして一つの搬送バスケットが下方の積み替え装置内に存在し、他方で第三の一つの搬送バスケットが上方の積み替え装置と下方の積み替え装置の間を搬送されることが可能である。
【0037】
図2には、その上、ケーブルウィンチ装置13の牽引ケーブル16が搬送管11の上方の正面端部から搬送管の中へと挿入されるのではなく、搬送管11が上方のスライダー17の下方で一つの(側方の)ケーブルインレット31を備え、これを通して牽引ケーブル16が管内部からケーブル巻上げ部14に向かって通過案内され、詳しく言うとケーブル案内管32を通って通過案内されることが見て取れる。このケーブルインレット31は、それゆえスライダー17の下方に配置され、特に上方の積み替え装置21の下方に配置される。そのようなケーブルインレットは、特に記載される巻上げ車20と関連して、これが搬送バスケット12の下方に配置されるとき、目的にかなっている。
【0038】
図にはその上、搬送管11内のガイドレール33が見て取れる。この巻上げ車20は、ガイド要素、つまりローラー34を設けられている。これらローラーは、ガイドレール33内に案内されている。搬送バスケットもまた、ローラーの形式のガイド要素35を設けられている。これらは同様に、ガイドレール33内に案内されている。その上、上方の積み替え装置21の領域内には、同様にガイドレール36が設けられ、下方の積み替え装置の領域内にはガイドレール37が設けられている。
【0039】
上方の積み替え装置21および下方の積み替え装置22は、本実施例においては機能的に同等に形成されている。これらはその構造において所定の詳細につき異なっている。これは例えば旋回フレーム23に関する。上方の積み替え装置の旋回フレーム23が全範囲的に閉じられており、他方で下方の積み替え装置の旋回フレーム23が一方側で開かれていることが見て取れる。これは、下方の積み替え装置22内の牽引ケーブル16が、旋回フレーム23を通り過ぎて案内される必要があり、その結果旋回フレーム23の旋回が牽引ケーブルによって阻害されることのないということ関連している。
【0040】
空気圧によって駆動されることが示唆されている。この為、上方のスライダー17は空気圧式の駆動部38を設けられている。下方のスライダー18は、空気圧式の駆動部39を設けられている。ボールバルブ19は、同様に空気圧式の駆動部40を設けられており、これらは一次駆動部として形成され、そして旋回レバー41を介してバルブ19のバルブボール42上へと駆動される。その際このバルブボール42は、記載したケーブル通路30を備えており、このケーブル通路がバルブボール42の貫通部として形成されている。
【0041】
本実施例においては空気圧式の駆動部が表されている。しかしまた、代替として、電気式または液圧式の駆動部が使用されることが可能である。