(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいた実施例として詳細に説明する。
なお、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
【0014】
図1は、本発明による実施例1のコンセントタップを示すブロック図である。
コンセントタップ10は、部屋の壁面などに設置される家庭用コンセントに接続し電力を入力する入力接続部11と、入力接続部11に一方が接続されコンセントタップ10の内部に配線される電力供給線13と、電力供給線13の他方が接続され入力接続部11から入力した電力を他の電気製品や電源タップなどに出力する出力接続部12と、電力供給線13に直列に配置され出力接続部12への電力の供給/遮断を切り換えるスイッチ14と、コンセントタップ10の側面に設けられるボタンやスイッチなど、利用者が操作する操作手段15とを備えている。
【0015】
また、コンセントタップ10は、人の存在の有無を検知する人検知センサ21と、電力供給線13を介して出力接続部12側に流れる電流を検出する電流検出部22と、操作手段15が操作された時に電流検出部22で検出した電流値から出力接続部12に接続される機器の動作判定に使用する電流の閾値を記憶する記憶部23と、スイッチ14を遮断させるまでの時間をカウントするタイマー26と、利用者へタイマー26の作動状態を警告音で報知する音出力部24と、これらを制御する制御部25と、入力接続部11に電力供給線13で接続され、以上説明した各部へ直流電源を供給する電源部16とを備えている
。
【0016】
このように構成された実施例1のコンセントタップ10では、人の存在の有無と、電流検出値と電流の閾値による接続機器の動作状態に基づいて、スイッチ14を接続/遮断することで出力接続部12に接続された機器への電源供給を制御することができる。
【0017】
図2は、本発明による電流値に基づいた接続機器の動作判定を説明する説明図である。
この説明図を用いて、実施例1の電流検出部22で検出した電流値に基づいて出力接続部12に接続される機器の動作状態を判定する方法を説明する。
【0018】
図2上部のグラフにおいて、縦軸に電流検出部22で検出した電流値(A)、横軸に時間の経過を記している。
【0019】
また、
図2下部において、縦軸に出力接続部12に接続される機器Aと機器Bとの動作状態、電流閾値の設定操作、動作機器有無の判定結果を示している。
また、
図2下部のT1〜T5のタイミングは縦点線で
図2上部のグラフと同期しており
、下部の機器Aと機器Bの動作状態に基づいた電流値の遷移を示している。
なお、機器Aの停止時の待機電流は0.02(A)、動作時の消費電流は2.00(A)、機器Bの停止時の待機電流は0.03(A)、動作時の消費電流は3.00(A)と仮定して説明する。
【0020】
利用者は、出力接続部12に接続する全ての機器が機器Aと機器Bの場合、各機器が待機中にあるT1において、予め接続機器の動作状態判定に利用する閾値を設定するためにコンセントタップ10の操作手段15を操作する。
T1において、制御部25は操作手段15の操作が行われると、電流検出部22で検出した電流値0.05(A)から待機電流の変動を考慮した所定の割合、例えば+20%など、を加えた電流値0.06(A)を閾値として記憶部23に記憶する。また、後述する条件で電流検出部22で検出した電流値と記憶部23に記憶された閾値を比較し、電流値が閾値以上の場合は動作機器「有り」、電流値が閾値未満の場合は動作機器「無し」と判定する。なお、T1においては、動作機器「無し」と判定する。
【0021】
続いて、機器Aの電源がONされ動作中に移行したT2において、制御部25は電流検出部22で検出した電流値2.00(A)が記憶部23の閾値0.06(A)よりも大きい電流値のため動作機器「有り」と判定する。
続いて、機器Aに加えて機器Bの電源がONされ動作中に移行したT3において、制御部25は電流検出部22で検出した電流値5.00(A)が記憶部23の閾値0.06(A)よりも大きい電流値のため動作機器「有り」と判定する。
【0022】
続いて、機器Aの電源がOFFされ待機中に移行したT4において、制御部25は電流検出部22で検出した電流値3.00(A)が記憶部23の閾値0.06(A)よりも大きい電流値のためから動作機器「有り」と判定する。
続いて、機器Aに加えて機器Bの電源がOFFされ全ての接続機器の動作状態が待機中に移行したT5において、制御部25は電流検出部22で検出した電流値0.05(A)が記憶部23の閾値0.06(A)よりも小さい電流値のため動作機器「無し」と判定する。
【0023】
このように、実施例1のコンセントタップ10は出力接続部12に接続された全ての機器が待機中の時に設定された閾値と、検出した電流値とによって出力接続部12に接続された機器が動作中であるか否かの状態を判定することができる。
なお、接続機器の正確な状態判定のためには、利用者は閾値設定後に接続する機器の変更や接続機器の主電源を切断するなど機器の設定を変更した場合には閾値を再設定する必要がある。
【0024】
図3は、本発明による実施例1の出力接続部12に対する電力の供給/遮断方法を説明する説明図である。
図3(1)では、制御部25が人検知センサ21により人の存在を検知している状態から「非検知」の状態に移行したと判断した時に、出力接続部12に接続される機器が
図2で説明した接続機器の動作判定において動作機器「有り」と判定した場合に実行する制御を示している。
また、
図3(2)では、制御部25が人検知センサ21により
図3(1)と同様に非検知の状態に移行したと判断した時に、出力接続部12に接続される機器が
図2で説明した接続機器の動作判定において動作機器「無し」と判定した場合に実行するスイッチ14の制御を示している。
【0025】
なお、
図3(1)と
図3(2)は、縦軸の各構成部の状態が横軸の時間軸の経過とともに遷移する制御状態を示している。
また、
図3(1)のT1aとT1bはT1の状態から異なる条件によって分岐するそれぞれの制御を示しており、点線はこの分岐した制御による各構成部の状態を示している。
【0026】
図3(1)のT1において、制御部25は人検知センサ21の検知状態が人を検知した状態から非検知に変化すると、接続機器の動作判定を開始し、動作機器「有り」と判定した場合には、タイマー26においてスイッチ14をOFFに作動させるタイマーカウントを開始すると共に、音出力部24に警告音を出力させ利用者へ一定時間後に出力接続部12への電源供給を遮断することを報知する。
【0027】
続いて、制御部25は、
図3(1)のT1で開始したタイマーカウントが終了に到達したT2において、T1で音出力部24から出力を開始した警告音を停止し、スイッチ14をOFFに切り換え、接続機器への電力供給を遮断する。
【0028】
一方、制御部25は、
図3(1)のT1で開始したタイマーカウント中に、人検知センサ21の検知状態が「検知」に移行した条件、例えば利用者がトイレなどで一旦部屋を退出したが直ぐに戻ってきた場合などのT1aにおいて、タイマーカウントを中止し、T1で音出力部24からの警告音を停止する。
【0029】
また、制御部25は、
図3(1)のT1で開始したタイマーカウント中に、接続機器の動作判定において動作機器「無し」の判定に移行した条件、例えば接続機器側の機能で自動的に機器が待機状態に移行した場合や、充電中であった接続機器の充電が完了した場合などのT1bにおいて、タイマーカウントを中止し、T1で音出力部24からの警告音を停止し、直ちにスイッチ14をOFFに切り換え、接続機器への電力供給を遮断する。
【0030】
制御部25は、
図3(1)のT2もしくはT1bでスイッチ14がOFFの状態となった後、再び人検知センサ21の検知状態が「検知」に移行したと判断したT3において、スイッチ14をONに切り換え、接続機器への電力供給を開始する。
【0031】
制御部25は、
図3(2)のT1において、人検知センサ21の検知状態が検知から非検知に変化すると、接続機器の動作判定を行い、接続機器の動作判定において動作機器「無し」と判定した場合には、直ちにスイッチ14をOFFに切り換え、接続機器への電力供給を遮断する。
【0032】
制御部25は、
図3(2)のT1でスイッチ14がOFFの状態となった後、再び人検知センサ21の検知状態が「検知」に変化したT3において、スイッチ14をONに切り換え、接続機器への電力供給を開始する。
【0033】
このように、実施例1のコンセントタップ10は、人検知センサ21の検知状態と、接続機器の動作状態とに応じてスイッチ14を切り換え、動作機器「有り」の場合にはタイマー26によりスイッチ14をOFFにするまでの所定時間のカウントを開始すると共に、音出力部24に警告音を出力させ利用者へ同所定時間後に出力接続部12への電源供給を遮断することを報知するため、利用者の意図と異なる機器の停止を防止することができる
。
また、動作機器「無し」の場合には直ちに接続機器への電力供給を遮断するため、待機電力の削減効果を得ることができる。
【0034】
図4は、本発明の実施例1による制御部25の処理を示すフローチャートである。
なお、
図4に記載のSTはステップを表し、これに続く数字はステップ番号を、またYはYesをNはNoをそれぞれ表している。
【0035】
実施例1の制御部25は、電流の閾値を設定する操作手段15が操作されたか否かを確認する(ST1)。なお、この操作手段15は出力接続部12に接続される全ての機器が待機中にある時に利用者が操作する。
操作手段15が操作された場合(ST1−Y)、電流検出部22で検出した電流値から所定の割合を加えた電流値を閾値として設定し、記憶部23に記憶する(ST2)。そして、ST1へジャンプする。
【0036】
ST1において、操作手段15が操作されていない場合(ST1−N)、人検知センサ21により人の存在の有無を確認する(ST3)。人の存在を検知している場合(ST3−Y)、スイッチ14をONに切り換えまたはすでにONの場合には、その状態を維持する(ST4)。タイマー26がカウント中か否かを確認する(ST5)。カウント中の場合(ST5−Y)、タイマー26のカウントを中止してリセットする(ST12)。そして、ST1へジャンプする。
また、タイマー26がカウント中でない場合(ST5−N)、ST1へジャンプする。
【0037】
ST3において、人の存在を検知していない場合(ST3−N)、出力接続部12に接続される動作機器の有無を判定するために電流検出部22で検出した電流値が、記憶部23に記憶されている閾値以上であるか否かを確認する。(ST6)。電流値が閾値以上の場合(ST6−Y)、タイマー26のカウントが所定値に到達したか否かを確認する(ST7)。タイマー26のカウントが所定値に到達していない場合(ST7−N)、タイマー26がカウント中か否かを確認する(ST8)。タイマー26がカウント中の場合(ST8−Y)、ST1へジャンプする
。
【0038】
一方、ST8において、タイマー26がカウント中でない場合(ST8−N)、タイマー26のカウントを開始すると共に音出力部24に警告音を出力させ利用者へ一定時間後に出力接続部12への電源供給を遮断することを報知する(ST9)。そして、ST1へジャンプする。
【0039】
ST6において、電流検出部22で検出した電流値が、記憶部23に記憶されている閾値未満の場合(ST6−N)、タイマー26のカウントを中止してリセットする(ST10)。そして、スイッチ14をOFFに切り換える(ST11)。そして、ST1へジャンプする。
また、ST7において、タイマー26のカウントが所定値に到達している場合(ST7−Y)、ST10へジャンプする。
【0040】
図5は、本発明による実施例2におけるサービスコンセントを備えた空気調和機を示すブロック図である。なお、
図5には本発明の要部となる構成のみを示しており、本発明と直接関係ない空気調和機に通常備わる各種構成部の図示と説明を省略している。
空気調和機の室内機30は、交流電源に一方が接続され交流電源から電力を入力する電力供給線31と、電力供給線31の他方が接続され、他の機器へ電力を供給するアウトレット32と、電力供給線31に直列に配置され、アウトレット32への電力の供給/遮断を切り換えるスイッチ33とを備えている。
【0041】
また、室内機30は、人の存在の有無を検知する人検知センサ41と、電力供給線31を介してアウトレット32に流れる電流を検出する電流検出部42と、アウトレット32に接続される機器の動作判定に使用する電流の閾値を記憶する記憶部43と、リモコン50との通信を行う通信部45と、スイッチ33を遮断させるまでの時間をカウントするタイマー47と、利用者へアウトレット32への電源供給を遮断することを報知する音出力部44と、これらを制御する室内機制御部46と、交流電源に電力供給線31で接続され、以上説明した各部へ直流電源を供給する電源部34とを備えている。
【0042】
また、空気調和機の電波式無線リモコンであるリモコン50は、利用者が空気調和機へ運転開始や終了、電流の閾値設定などの操作を行うキー入力部51と、室内機30との通信を行うリモコン通信部52と、空気調和機の運転状態やアウトレット32に接続される機器の動作状態などを表示して利用者に通知するリモコン表示部53と、これらを制御するリモコン制御部54とを備えている。
【0043】
このように構成された実施例2の空気調和機では、空調運転の状態と、人の存在の有無と、電流検出値と電流の閾値による接続機器の動作状態に基づいて、利用者への警告を表示し、スイッチ33を接続/遮断することでアウトレット32に接続された機器への電源供給を制御し、利用者による空調運転の停止操作が行われた時には停止入力を行ったリモコン50によって、アウトレット32に接続された機器への電力の供給と遮断を選択することができる。
【0044】
また、実施例2の室内機30は、人検知機能を有した空気調和機に電力供給線31と、アウトレット32と、スイッチ33とを加えた構成であるため、追加する構成とこれらを制御するソフトウェアの開発コストのみで、実施例1のコンセントタップ10と同等な機能を持ったサービスコンセント48を提供することができる。
【0045】
また、実施例2の室内機30と室内機30の人検知センサ41とは、空気調和機の特性から室内機30が設置される部屋の全域が検知範囲となるように設計、設置されるため、床面付近のコンセントや他の電気製品に備えられた人検知センサよりも、人の存在の有無を誤検知する可能性が低く実用性に優れている。
【0046】
図2は、本発明による電流値に基づいた接続機器の動作判定を説明する説明図である。
この説明図を用いて、実施例2の電流検出部42で検出した電流値に基づいてサービスコンセント48に接続される機器の動作状態を判定する方法を説明する。
なお、実施例2では実施例1と同様となる説明を省略し、実施例1と異なる部分のみ説明する。ただし、電流検出部42で検出される電流値には室内機30で待機時に消費される電流も含まれるため、サービスコンセント48に接続される機器の動作状態を判定する場合には、事前にこれを差し引いて用いる。
【0047】
また、実施例2の説明の前提としてT1〜T5の全てのタイミングで室内機30の空調運転が停止中であり、
図2上部のグラフには室内機30の待機電力を減算した電流値を示しているものとする。
【0048】
利用者は、サービスコンセント48に接続する全ての機器が実施例1と同様に機器Aと機器Bの場合、各機器が待機中にあるT1において、予め接続機器の動作状態判定に利用する閾値を設定するためにリモコン50から待機電力である電流値を設定する操作を行う
。
T1において、室内機制御部46はリモコン50から電流値の設定信号を受信すると、電流検出部42で検出した電流値0.05(A)から待機電流の変動を考慮した所定の割合、例えば+20%など、を加えた電流値0.06(A)を閾値として記憶部43に記憶する。また、閾値が設定された室内機制御部46は、電流検出部42で検出した電流値と記憶部43に記憶された閾値を比較し、電流値が閾値以上の場合は動作機器「有り」、電流値が閾値未満の場合は動作機器「無し」と判定する。
【0049】
続いて、T2〜T4において室内機制御部46は、各タイミングで電流検出部42で検出した電流値と記憶部43に記憶された閾値を比較し、各電流値が記憶部43の閾値0.06(A)よりも大きい電流値のため動作機器「有り」と判定する。
同様に、T5において室内機制御部46は、電流検出部42で検出した電流値0.05(A)が記憶部43の閾値0.06(A)よりも小さい電流値のため動作機器「無し」と判定する。
【0050】
このように、実施例2の室内機制御部46はサービスコンセント48に接続される全ての機器が待機中の時に設定された閾値と、検出した電流値とによってサービスコンセント48に接続された機器が動作中であるか否かの状態を判定することができる。
【0051】
図6は、本発明による実施例2のサービスコンセント48に対する電力の供給/遮断方法を説明する説明図である。
図6(1)では、室内機制御部46が人検知センサ41により人の存在を検知している状態から「非検知」の状態に移行したと判断した時に、サービスコンセント48に接続される機器が
図2で説明した接続機器の動作判定において動作機器「有り」と判定した後、空気調和機が空調運転を開始した場合に実行する制御を示している。
また、
図6(2)では、室内機制御部46が空調運転を停止した時に、サービスコンセント48に接続される機器が
図2で説明した接続機器の動作判定において動作機器「有り」と判定した場合に実行される、リモコン50とスイッチ33の制御を示している。
【0052】
なお、
図6(1)と
図6(2)の縦軸と横軸の関係は
図3と同様であり、縦の一点鎖線でT1〜T5のタイミングと、太線で各構成部の状態と、矢印付きの曲線で実行される制御内容とを示している。
また、
図6(1)のT1aとT1bはT1の状態から、
図6(2)のT5aとT5bはT5の状態から異なる条件によって分岐するそれぞれの制御を示しており、点線はこの分岐した制御による各構成部の状態を示している。
【0053】
図6(1)のT1において、室内機制御部46は人検知センサ41の検知状態が人を検知した状態から非検知に変化すると、室内機30の空調運転の状態を確認し、空調運転が停止中の場合には接続機器の動作判定を行う。そして、動作判定によって動作機器「有り」と判定した場合には、タイマー47においてスイッチ33をOFFに作動させるタイマーカウントを開始すると共に、音出力部44に警告音を出力させ利用者へ一定時間後にサービスコンセント48への電源供給を遮断することを報知する。
【0054】
なお、
図6(1)のT2と、T1aと、T1bと、T3とにおける室内機制御部46の制御は、実施例1と同様であり
図3に示した人検知センサ21と、タイマー26と、音出力部24と、スイッチ14とが、
図6の人検知センサ41と、タイマー47と、音出力部44と、スイッチ33との関係にそれぞれに対応する。
【0055】
室内機制御部46は、
図6(1)のT4において、人検知センサ41の検知状態が検知から非検知に変化すると、室内機30の空調運転の状態を確認し、室内機30が空調運転の動作中の場合には、動作機器の判定やスイッチ33の切り換えを実行しない。
【0056】
図6(2)のT5において、リモコン50のキー入力部51から利用者が空調運転を停止する操作を行った時、室内機制御部46はリモコン通信部52を介して空調運転の停止信号を受信し接続機器の動作判定を行い、動作機器「有り」と判定した場合には、通信部45を介してリモコン50のリモコン表示部53へ、サービスコンセント48に接続される機器に動作中の機器が有ることと、サービスコンセント48への電力供給を継続するか遮断するかの選択画面を表示させ、利用者の選択が行われるまで待機する。
【0057】
図6(2)のT5でリモコン表示部53に表示させた電力供給の継続/遮断の選択画面から、利用者がキー入力部51から継続を選択したT5aにおいて、リモコン制御部54はリモコン通信部52を介して、電力供給の継続信号を室内機30へ送信すると共に、T5で表示した状態をリモコン表示部53から消去する。
そして、室内機制御部46は、電力供給の継続信号を入力し利用者の選択待機を解除する。
【0058】
一方、
図6(2)のT5でリモコン表示部53に表示させた電力供給の継続/遮断の選択画面から、利用者がキー入力部51から遮断を選択したT5bにおいて、リモコン制御部54はリモコン通信部52を介して、電力供給の遮断信号を室内機30へ送信すると共に、T5で表示した状態をリモコン表示部53から消去する。
そして、室内機制御部46は、電力供給の遮断信号を入力し利用者の選択待機を解除すると共に、スイッチ33をOFFに切り換え、サービスコンセント48の接続機器への電力供給を遮断する。
【0059】
このように、実施例2の室内機30は、人検知センサ41の検知状態と、接続機器の動作状態と、空調運転の状況とに応じてスイッチ33を切り換え、動作機器「有り」の場合にはタイマー47によりスイッチ33をOFFにするまでの所定時間のカウントを開始すると共に、音出力部44に警告音を出力させ利用者へ同所定時間後にサービスコンセント48への電源供給を遮断することを報知し、空気調和機が動作中の場合には接続機器への電力供給を遮断しないため、利用者の意図と異なる機器の停止をより防止することができる
。
また、実施例1と同様に動作機器「無し」の場合には直ちに接続機器への電力供給を遮断するため、待機電力の削減効果を得ることができる。
さらに、空気調和機が運転を停止した時に動作機器「有り」の場合には、利用者が空調運転の停止操作を行ったリモコン50へ、動作中の機器が有る状態と、電力供給の継続/遮断を選択させる表示を行うため、利用者は最小限の手間で接続機器への電力供給の継続/遮断を決定することができ、利用者が直ちに電力供給の遮断を選択した場合にはタイマーカウント終了後の電力供給の遮断よりも待機電力の削減効果を得ることができる。
【0060】
図7は、本発明の実施例2による室内機制御部46の処理を示すフローチャートである
。なお、
図7に記載のSTはステップを表し、これに続く数字はステップ番号を、またYはYesをNはNoをそれぞれ表している。
【0061】
利用者は、サービスコンセント48に接続される全ての機器が待機中にある時に、予め接続機器の動作状態判定に利用する電流の閾値を設定する操作をリモコン50で実施する
。
実施例2の室内機制御部46は、リモコン通信部52を介してこの電流値設定の信号を受信しているか否かを確認する(ST21)。電流値設定の信号を受信している場合(ST21−Y)、電流検出部42で検出した電流値から所定の割合を加えた電流値を閾値として設定し記憶部43に記憶する(ST22)。そして、ST1へジャンプする。
【0062】
ST21において、電流値設定の信号を受信していない場合(ST21−N)、リモコン通信部52を介して空調運転の停止信号を受信しているか否かを確認する(ST23)
。空調運転の停止信号を受信していない場合(ST23−N)、人検知センサ41により人の存在の有無を確認する(ST24)。人の存在を検知している場合(ST24−Y)
、スイッチ33をONに切り換えまたはすでにONの場合には、その状態を維持する(ST25)。タイマー47がカウント中か否かを確認する(ST26)。カウント中の場合(ST26−Y)、タイマー47のカウントを中止してリセットする(ST37)。そして、ST1へジャンプする。
また、タイマー47がカウント中でない場合(ST26−N)、ST1へジャンプする
。
【0063】
ST24において、人の存在を検知していない場合(ST24−N)、室内機30が空調運転中か否かを確認する(ST27)。室内機30が空調運転中で無い場合(ST27−N)、サービスコンセント48に接続される動作機器の有無を判定するために電流検出部42で検出した電流値が、記憶部43に記憶されている閾値以上であるか否かを確認する。(ST28)。電流値が閾値以上の場合(ST28−Y)、タイマー47のカウントが所定値に到達したか否かを確認する(ST29)。タイマー47のカウントが所定値に到達していない場合(ST29−N)、タイマー47がカウント中か否かを確認する(ST30)。タイマー47がカウント中の場合(ST30−Y)、ST21へジャンプする
。
【0064】
一方、ST30において、タイマー47がカウント中ではない場合(ST30−N)、タイマー47のカウントを開始すると共に音出力部44に警告音を出力させ利用者へ一定時間後にサービスコンセント48への電源供給を遮断することを報知する(ST31)。そして、ST21へジャンプする。
【0065】
また、ST28において、電流検出部42で検出した電流値が、記憶部43に記憶されている閾値未満の場合(ST28−N)と、ST29において、タイマー47のカウントが所定値に到達した場合(ST29−Y)とは、タイマー47のカウントを中止してリセットする(ST32)。そして、スイッチ33をOFFに切り換える(ST33)。そして、ST21へジャンプする。
一方、ST27において、室内機30が空調運転中の場合(ST27−Y)、ST21へジャンプする。
【0066】
一方、ST23において、空調運転の停止信号を受信している場合(ST23−Y)、サービスコンセント48に接続される動作機器の有無を判定するために電流検出部42で検出した電流値が、記憶部43に記憶されている閾値以上であるか否かを確認する。(ST34)。電流値が閾値以上の場合(ST34−Y)、リモコン表示部53へサービスコンセント48に接続される機器に動作中の機器が有ることと、サービスコンセント48への電力供給の継続もしくは遮断を選択する画面を表示するように、通信部45を介してリモコン50へ指示し、リモコン50から送信される継続もしくは遮断の信号を受信待機する(ST35)。
なお、ST35で室内機30からの指示を受信したリモコン制御部54は、同指示内容をリモコン表示部53へ表示し、利用者によりキー入力部51から継続もしくは遮断の選択が操作されると、リモコン通信部52を介して室内機30へその信号を送信する。
【0067】
ST35においてリモコン50からの信号の受信した室内機30の室内機制御部46は
、サービスコンセント48への電力供給の遮断を選択した信号であるか否かを確認する(ST36)。電力供給の遮断を選択した信号の場合(ST36−Y)、ST33へジャンプする。また、ST36において受信した信号が電力供給の継続を選択した信号の場合(ST36−N)、ST21へジャンプする。
一方、ST34において電流値が閾値未満の場合(ST34−N)、ST33へジャンプする。
【0068】
なお、
図4の実施例1と
図7の実施例2に共通し、ST2とST22で行われる閾値の設定が未設定の場合には、記憶部23と記憶部43に初期値として設定された閾値を基準としてST6と、ST28と、ST34における判定を行うものとする。
また、記憶部23と記憶部43にST6と、ST28と、ST34における判定結果を記録し、閾値設定後の判定結果の累計が閾値以上と閾値未満のいずれか一方に集中する場合には、閾値設定時の接続機器の動作状態に誤りがある可能性が高いため、利用者が正しい閾値設定を行うように図示しない表示部もしくはリモコン表示部53とへ状態表示を行ってもよい。
これにより、利用者が実施する閾値の誤設定を防止することができる。