(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
  上記取引情報確認画面提供手段は、操作済のオブジェクトと、未操作のオブジェクトとで、異なる形式の画像を用いた表示とすることを特徴とする請求項2に記載の取引装置。
  上記取引情報確認画面提供手段は、上記ユーザの操作に応じて、オブジェクトの配置形式を変更することが可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の取引装置。
  上記取引情報確認画面提供手段は、上記ユーザの操作に応じて各段に並べて配置するオブジェクトの数を変更することが可能であることを特徴とする請求項5又は6に記載の取引装置。
  上記取引情報確認画面提供手段は、既に操作済みのオブジェクトについて、再操作を受付けると、当該オブジェクトに対応する文字の訂正を上記ユーザから受付けることが可能であり、
  上記取引処理手段は、上記取引情報確認画面提供手段により訂正された後の取引情報を用いて取引処理を行う
  ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の取引装置。
  上記取引情報確認画面提供手段は、既に操作済みのオブジェクトについて、再操作を受付けると、再操作されたオブジェクトについて、他のオブジェクトと異なる表示形式で表示することを特徴とする請求項8に記載の取引装置。
  上記取引情報確認画面提供手段は、取引情報を構成する文字の訂正を受付ける場合、当該文字の訂正後の文字の入力を受付けるためのソフトキーパッドを操作画面上に追加表示し、当該文字の訂正後の文字の入力を受付けた後に、上記ソフトキーパッドを操作画面から消去することを特徴とする請求項8又は9に記載の取引装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(A)第1の実施形態
  以下、本発明による取引装置及びプログラムの第1の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。この実施形態では、本発明の取引装置を、ATMに適用した例について説明する。
 
【0013】
(A−1)第1の実施形態の構成
  
図1は、第1の実施形態の取引システム1000の全体構成、及びATM100の機能的構成を示すブロック図である。
 
【0014】
  図2は、第1の実施形態のATM100のハードウェア構成を示すブロック図である。
 
【0015】
  図3は、第1の実施形態のATM100の斜視図である。
 
【0016】
  取引システム1000には、ATM100、及びホストコンピュータ200が配置されている。なお、取引システム1000で配置するATM100の数は限定されないものである。
 
【0017】
  ATM100は、ネットワークNに接続している。そして、ATM100は、ネットワークNを介してホストコンピュータ200と接続している。
 
【0018】
  ネットワークNの通信方式は限定されないものであるが、例えば、インターネット等のIP通信網を適用することができる。
 
【0019】
  ホストコンピュータ200としては、例えば、既存のATMを用いた取引処理が可能なホストコンピュータを適用することができるため詳しい説明は省略する。
 
【0020】
  次に、ATM100のハードウェア構成について説明する。
 
【0021】
  ATM100は、ハードウェア的には、
図2に示すように制御部10、データ記憶部20、通信部30、カードリーダライタ40、操作表示部50、伝票用プリンタ60、通帳処理部70、及び現金処理部80を有している。ATM100では、
図2に示すハードウェアにより、
図1に示す各構成要素(機能)が実現されている。
 
【0022】
  以下では、ATM100を操作するユーザは顧客であるものとして説明するが、ATM100を操作するユーザは、例えば、金融機関の係員等顧客に限定されないものである。
 
【0023】
  制御部10は、ATM100内の各部の動作制御や情報処理を行う機能を担っているものである。データ記憶部20は、制御部10が情報処理を行うために必要な各種情報等を格納するデータ記憶手段であり、例えば、各種メモリ等により構成することができる。
 
【0024】
  制御部10は、例えば、プロセッサ等を含むプログラムの実施構成(コンピュータ)に実施形態の取引プログラム(ハードウェアを制御して
図1の各構成要素を実現するためのプログラム)等をインストールすることにより実現することができる。上述の取引プログラムは、例えば、データ記憶部20に記憶しておき、ATM100が起動したときに、制御部10が取引プログラムを読み込んで実行するようにしても良い。
 
【0025】
  通信部30は、ネットワークNに接続するためのネットワークインタフェースである。なお、通信部30については、既存のATM等と同様のものを適用することができるため、詳しい説明は省略する。
 
【0026】
  カードリーダライタ40は、顧客からカード挿入排出口401に挿入されたキャッシュカードのデータ読取等を行うものである。なお、カードリーダライタ40は、既存のATM等と同様のものを適用することができるため、詳しい説明は省略する。
 
【0027】
  操作表示部50は、当該ATM100のユーザインタフェース機能を担っている。具体的には、操作表示部50は、タッチパネルディスプレイ等を用いて、顧客に操作画面を提示し、顧客への情報出力や、顧客からの操作受付(メニュー選択や金額入力、番号入力等)を行うことが可能なデバイスである。
 
【0028】
  伝票用プリンタ60は、伝票用紙に取引内容を印字して、伝票排出部601から排出するものである。なお、伝票用プリンタ60自体は、既存のATM等と同様のものを適用することができるため、詳しい説明は省略する。
 
【0029】
  通帳処理部70は、顧客から通帳挿入排出口701に挿入された通帳の処理(通帳への取引結果の印字等)を行うものである。なお、通帳処理部70は、既存のATM等と同様のものを適用することができるため、詳しい説明は省略する。
 
【0030】
  現金処理部80は、顧客から入金された現金(紙幣及び又は硬貨)を収納する機能と、ATM100に収納されている現金を顧客に出金する機能を担っている。この実施形態では、現金処理部80は、紙幣入出金口801から紙幣の入出金を行い、硬貨入出金口802から硬貨の入出金を行うことが可能となっている。なお、現金処理部80は、既存のATM等と同様のものを適用することができるため詳しい説明を省略する。
 
【0031】
  次に、ATM100の機能的構成について説明する。
 
【0032】
  ATM100は、機能的には、取引処理制御部1、画面制御部2、画面表示入力部3、及び通信制御部4を有している。言い換えると、ATM100では、取引処理制御部1、画面制御部2、画面表示入力部3、及び通信制御部4が協働することにより、後述する動作を行うことが可能となっている。
 
【0033】
  取引処理制御部1は、制御部10を用いて実現される構成要素である。取引処理制御部1は、各構成要素(画面制御部2、画面表示入力部3、及び通信制御部4)を制御して、顧客と取引を行う機能を担っている。
 
【0034】
  画面制御部2は、制御部10を用いて実現される構成要素である。画面制御部2は、取引処理制御部1の制御に従って、顧客に提示する操作画面(操作表示部50が表示する操作画面)を生成して、画面表示入力部3に供給する機能と、画面表示入力部3から供給される操作信号に基づく操作結果を取引処理制御部1に供給する機能を担っている。
 
【0035】
  画面表示入力部3は、制御部10及び操作表示部50を用いて実現される構成要素である。画面表示入力部3は、画面制御部2で生成された操作画面を顧客に提示(操作表示部50で出力)する機能と、顧客から入力された操作信号(例えば、操作画面で押下(タッチ)されたボタンに応じた操作信号)を画面制御部2に供給する機能とを担っている。
 
【0036】
  通信制御部4は、制御部10及び通信部30を用いて実現される構成要素である。通信制御部4は、取引処理制御部1の制御に基づいてホストコンピュータ200に取引に関する情報処理(例えば、トランザクション処理)を依頼する機能と、ホストコンピュータ200からの処理結果(例えば、トランザクション処理の結果)を受信して取引処理制御部1に供給する機能とを担っている。
 
【0037】
  以上のように、ATM100では、制御部10及び操作表示部50(取引処理制御部1、画面制御部2、及び画面表示入力部3)を用いて、ATM100における取引情報入力手段、及び取引情報確認画面提供手段を実現している。また、ATM100では、制御部10及び通信部30(取引処理制御部1及び通信制御部4)を用いて、ATM100における取引処理手段を実現している。
 
【0038】
(A−2)第1の実施形態の動作
  次に、以上のような構成を有する第1の実施形態のATM1の動作を説明する。
 
【0039】
  まず、ATM100において口座番号の入力を伴う取引の例として、振込取引が行われる場合の動作について説明する。
 
【0040】
  図4は、ATM100で振込取引が行われる場合の動作について示したフローチャートである。
 
【0041】
  まず、キャッシュカードがカードリーダライタ40に挿入されたものする(S101)。
 
【0042】
  そして、制御部10は、
図5に示すような取引処理の選択画面(以下、「取引選択画面」と呼ぶ)を、操作表示部50の画面に表示させる(S102)。
 
【0043】
  図5は、操作表示部50の画面上に表示される取引選択画面の構成例について示した説明図である。
図5に示すように、操作表示部50の画面では、顧客からの操作(押下)を受付けることが可能なボタン(
図5では、ボタンB101〜B104)が配置されることになる。
 
【0044】
  図5の取引選択画面では、当該顧客の口座(例えば、カードリーダライタ40に挿入したキャッシュカードに対応する口座)から出金する出金取引を開始するためのボタンB101(「出金」と表示されたボタン)と、当該顧客の口座以外の他の口座への口座間振込みを受付ける振込取引を開始するためのボタンB102(「振込」と表示されたボタン)と、当該顧客の口座に入金(預金)する預入取引を開始するためのボタンB103(「預入」と表示されたボタン)と、当該顧客の口座の残高照会の受付を開始するためのボタンB104(「残高照会」と表示されたボタン)とが配置されている。
 
【0045】
  なお、ATM100では取引選択画面で取引が選択された後に、必要に応じてキャッシュカードの挿入を顧客に要求(例えば、「キャッシュカードを挿入してください」というメッセージの画面を表示)するようにしてもよい。
 
【0046】
  そして、取引選択画面で振込取引を開始するためのボタンB102が押下されると、制御部10(取引処理制御部1、画面制御部2、画面表示入力部3)は、操作表示部50に、暗証番号の入力を受付けるための画面(以下、「暗証番号入力受付画面」と呼ぶ)を表示させる(S103)。
 
【0047】
  図6は、ATM100の制御部10が操作表示部50に表示させる暗証番号入力受付画面の構成例について示した説明図である。
 
【0048】
  図6に示すように、暗証番号入力受付画面では、暗証番号を入力するためのソフトキーパッドK201と、取引中止ボタンB201と、入力された暗証番号の桁数を表示するためのフィールドF201とが配置されている。ソフトキーパッドK201は、「0〜9」、「確定」の入力キー(ボタン)により構成されている。また、
図6に示すように、暗証番号入力受付画面では、既に入力された暗証番号を訂正(例えば、既に入力された番号の一部又は全部の消去)するための訂正ボタンB202が配置されている。
 
【0049】
  暗証番号入力受付画面で、暗証番号が入力されると、制御部10(取引処理制御部1、通信制御部4)は、暗証番号のチェック(認証処理)を、ホストコンピュータ200に依頼する(S104)。
 
【0050】
  具体的には、制御部10(取引処理制御部1、通信制御部4)は、キャッシュカードのデータ記録媒体(磁気ストライプやICチップ等)から取得した当該顧客の口座の口座番号と、当該顧客から入力された暗証番号とを、ホストコンピュータ200に送信して、ホストコンピュータ200側で保持している暗証番号との照合を依頼する。ここでは、ホストコンピュータ200により、暗証番号チェックはOK(認証成功)であったものとする。暗証番号チェックの結果がNG(認証失敗)であった場合には、制御部10は、再度顧客に暗証番号の入力を要求したり、取引を中止するようにしてもよい。
 
【0051】
  暗証番号のチェックがOK(認証成功)の場合、制御部10(取引処理制御部1、画面制御部2、画面表示入力部3)は、振込取引に係る振込先の口座番号の入力を受付ける処理を行う(S105)。なお、制御部10(取引処理制御部1、画面制御部2、画面表示入力部3)が行う振込先の口座番号入力受付処理の詳細については後述する。
 
【0052】
  そして、顧客により振込先の口座番号が入力されると、制御部10(取引処理制御部1、画面制御部2、画面表示入力部3)は、操作表示部50に、振込金額の入力を受付けるための画面(以下、「振込金額入力受付画面」と呼ぶ)を表示させる(S106)。
 
【0053】
  図7は、振込金額入力受付画面の構成例について示した説明図である。
 
【0054】
  図7に示すように、振込金額入力受付画面では、振込金額を入力するためのソフトキーパッドK301と、取引中止ボタンB301と、入力された振込金額を表示するためのフィールドF301とが配置されている。ソフトキーパッドK301は、「0〜9」、「確定」の入力キー(ボタン)により構成されている。また、
図7に示すように、振込金額入力受付画面では、既に入力された金額を訂正(例えば、既に入力された番号の一部又は全部の消去)するための訂正ボタンB302が配置されている。
 
【0055】
  そして、顧客により振込金額が入力されると、制御部10(取引処理制御部1、通信制御部4)は、ホストコンピュータ200に振込取引のトランザクション処理を依頼する(S107)。
 
【0056】
  そして、制御部10(取引処理制御部1、通信制御部4)は、ホストコンピュータ200からのトランザクション処理の結果を受信し、取引が成立したか否か(依頼したトランザクション処理が成功したか否か)を確認する(S108)。
 
【0057】
  取引が成立した場合、制御部10は、取引が成立した旨を表示する画面(例えば、「振込が完了しました」というメッセージを表示する画面)を、操作表示部50に表示させる(S109)。そして、伝票用プリンタ60に伝票出力を実行させる。また、カードリーダライタ40からキャッシュカードの排出を実行させて(S110)、取引処理を終了する。
 
【0058】
  一方、取引が不成立だった場合、制御部10は、取引が不成立だった旨を表示する画面(例えば、「振込ができませんでした。」というメッセージを表示する画面)を、操作表示部50の画面に表示させる(S111)。そして、制御部10は、カードリーダライタ40にキャッシュカードの排出を実行させて(S112)、取引処理を終了する。なお、取引が不成立だった場合には、上述のステップS111において、制御部10は、取引不成立の原因(例えば、口座の残高不足等)についても操作表示部50の画面に表示するようにしてもよい。
 
【0059】
  次に、上述のステップS105でATM100が行う口座番号入力受付処理の詳細について
図8のフローチャートを用いて説明する。言い換えると、
図8のフローチャートの処理は、取引処理制御部1、画面制御部2、画面表示入力部3が協働して行う処理であるともいえる。
 
【0060】
  制御部10は、口座番号入力受付処理を開始すると、まず、顧客から振込先の口座番号の入力を受付けるための画面(以下、「口座番号入力受付画面」と呼ぶ)を、操作表示部50に表示させる(S201)
  
図9は、口座番号入力受付画面の構成例について示した説明図である。
 
【0061】
  図9に示すように、口座番号入力受付画面では、口座番号を入力するためのソフトキーパッドK401と、取引中止ボタンB401と、入力された口座番号を表示するためのフィールドF401とが配置されている。ソフトキーパッドK401は、「0〜9」、「確定」の入力キー(ボタン)により構成されている。また、
図9に示すように、口座番号入力受付画面では、既に入力された番号を訂正(例えば、既に入力された番号の一部又は全部の消去)するための訂正ボタンB402が配置されている。口座番号入力受付画面で入力可能な口座番号の桁数は限定されないものである。また、口座番号入力受付画面で入力可能な口座番号の桁数は、固定長としてもよいし、可変長としてもよいが、この実施形態では、口座番号は16桁の固定長であるものとして説明する。そしてここでは、口座番号入力受付画面で「5381705968244114」という16桁の口座番号が入力されたものとして以下の説明を行う。
 
【0062】
  口座番号入力受付画面で口座番号が入力されると、制御部10は、入力された口座番号を顧客に確認させるための画面(以下、「口座番号確認画面」と呼ぶ)を、操作表示部50に表示させる(S202)。
 
【0063】
  図10は、口座番号確認画面の初期状態について示した説明図である。
図11、
図12は、それぞれ、後述するステップの処理により、口座番号確認画面が遷移する様子について示した説明図である。
 
【0064】
  口座番号確認画面では、口座番号入力受付画面で入力された口座番号のそれぞれの桁に対応するオブジェクトとして、番号ボタンB501〜B516が配置されている。そして、番号ボタンB501〜B516には、それぞれ口座番号入力画面で入力された口座番号の各桁の数字が入力された順に表示されている。
図10では、例えば、番号ボタンB501に口座番号の先頭の桁の数字(5)が表示されている。口座番号確認画面では、口座番号入力受付画面で入力された口座番号の各桁に対応する番号ボタンB501〜B516を一つずつ顧客に押下(操作)させることで、顧客による口座番号確認を促すことができる。
 
【0065】
  また、口座番号確認画面では、口座番号入力受付画面に遷移して、口座番号の再入力を可能とする再入力ボタンB520(「再入力」と表示されたボタン)が配置されている。口座番号確認画面で、再入力ボタンB520が押下された場合、制御部10は、上述のステップS201の処理に戻って、再度、操作表示部50に口座番号入力受付画面を表示させる制御を行う。
 
【0066】
  そして、口座番号確認画面で、顧客によりいずれかの番号ボタン(未押下の番号ボタン)が押下されると(S203)、制御部10は、当該番号ボタンについて、押下済であることを表示するために、未押下の番号ボタンと異なる表示形式に変更する(S204)。ここでは、未押下の番号ボタンの枠内と、押下済の番号ボタンの枠内とで、表示形式(色又はパターン)を変更するものとする。具体的には、この実施形態では、未押下の番号ボタンの枠内の色を白色(ただし、枠内の数字は黒色)、押下済の番号ボタンの枠内の色を灰色(ただし、枠内の数字は黒色)であるものとする。なお、口座番号確認画面では、その他にも、押下済の番号ボタンについて、視覚的に凹んだ状態(ボタンが押下された状態)を表現する画像で表示するようにしてもよい。
 
【0067】
  図11では、先頭から5つの桁の番号ボタンB501〜B505(先頭の「5」、「3」「8」、「1」、「7」が表示された番号ボタン)だけ押下済であることを示している。
図11では、図示の都合上、押下済の番号ボタンの枠内についてはハッチ(斜線)を付して示し、未押下の番号ボタンの枠内についてはハッチを付さずに示している。
 
【0068】
  そして、顧客によりいずれかの番号ボタン(未押下の番号ボタン)が押下されると、制御部10は、全ての番号ボタン(B501〜B516)が押下済になったか否かを確認する(S205)。
 
【0069】
  なお、口座番号確認画面では、先頭の桁から順に、番号ボタンB501、B502、B503、…、B516と押下しなければ、番号ボタンの操作(押下)を受付けないように構成してもよい。例えば、すべての番号ボタンが未押下の場合には、先頭の桁に対応する番号ボタンB501だけを有効とし、それ以外の番号ボタンB502〜B516は無効(押下しても押下済とならない)となるように構成してもよい。そして、番号ボタンB501だけが押下済の場合には、番号ボタンB502だけを有効とするようにしてもよい。
 
【0070】
  未押下の番号ボタンが残っている場合には、制御部10は、再度上述のステップS203の処理から動作し、全ての番号ボタンが押下済の場合には、
図12に示すように、実行ボタンB530(「実行」と表示されたボタン)を、口座番号確認画面上に追加表示する(S206)。実行ボタンB530が押下されると、制御部10は、顧客により、口座番号の確認が終了したとみなし、口座番号確認画面で表示中の口座番号を用いて、取引(振込取引)を行うことになる。
 
【0071】
  すなわち、実行ボタンB530が押下されると、制御部10は、上述のステップS105の処理(振込先口座番号の入力受付処理)を終了して、次のステップS106の処理(振込金額入力受付処理)に移行することになる。
 
【0072】
(A−3)第1の実施形態の効果
  第1の実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
 
【0073】
  口座番号入力受付画面(上述の
図9参照)に表示されているように、単に入力した数字が表示されるだけでは、顧客は、入力した口座番号を確認している途中で、入力する桁(数字)を読み飛ばす可能性がある。特に、口座番号の桁数が16桁以上と多い場合、顧客にとって、入力した口座番号が正しいか確認するのが難しい。しかし、第1の実施形態のATM1では、口座番号確認画面で、口座番号として入力した数字がすべて番号ボタンとして表示され、押下することで表示形式が変更される。したがって、第1の実施形態のATM1では、口座番号確認画面で、顧客に、1桁ずつ番号ボタンに表示された数字を確認して押下させることができ、顧客による口座番号の確認を容易にし、間違った口座番号での取引発生を抑制することができる。
 
【0074】
  さらに、第1の実施形態の口座番号入力受付画面では、全桁の確認(番号ボタン押下)が行なわれない限り、実行ボタンが表示されない。言い換えると、第1の実施形態の口座番号入力受付画面では、すべての番号ボタンについて押下済(操作済)とならないと、振込取引を継続することができない構成となっている。これにより、口座番号入力受付画面で、顧客が口座番号の確認をせずに取引を進めてしまうことを抑制している。
 
【0075】
(B)第2の実施形態
  以下、本発明による取引装置及びプログラムの第2の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。この実施形態では、本発明の取引装置を、ATMに適用した例について説明する。
 
【0076】
  第2の実施形態のATM1も、基本的な構成は、第1の実施形態と同様に
図1〜
図3により示すことができるため、以下では、第2の実施形態について第1の実施形態との差異を説明する。
 
【0077】
  第2の実施形態では、口座番号確認画面の構成が第1の実施形態と異なっている。
 
【0078】
  第1の実施形態の口座番号確認画面において、番号ボタンの配置形式(レイアウト)は、各段8桁で2段の配置形式(以下、「8桁・2段の配置形式」とも呼ぶ)となっていたが、第2の実施形態では、顧客の操作に応じて、配置形式が変化する構成となっている。
 
【0079】
  図13は、第2の実施形態のATM1で操作表示部50に表示される口座番号確認画面の構成例(初期状態の例)について示した説明図である。
 
【0080】
  第2の実施形態の口座番号確認画では、例えば、
図13に示すように、顧客の操作に応じて番号ボタンの配置形式を変更するための配置形式変更ボタンが設けられている。
図13に示す口座番号確認画面では、各段最大4桁で、4段の配置形式(以下、「4桁・4段の配置形式」とも呼ぶ)に変更するためのボタンB541と、各段最大5桁で、4段の配置形式(以下、「5桁・4段の配置形式」とも呼ぶ)に変更するための配置形式変更ボタンB542とが配置されている。
 
【0081】
  そして、
図14は、第2の実施形態の口座番号確認画で、いずれかの配置形式変更ボタンが押下された場合のATM100(制御部10)が行う処理(動作)について示したフローチャートである。
図14に示すように、第2の実施形態の制御部10では、口座番号確認画を表示中にいずれかの配置形式変更ボタンが押下されると、現在表示中の口座番号確認画面の配置形式(番号ボタン等の配置形式)を、押下された配置形式変更ボタンに対応する配置形式に変更する処理を行う(301)。
 
【0082】
  例えば、
図13に示す8桁・2段の配置形式の口座番号確認画で、配置形式変更ボタンB541(4桁・4段の配置形式に変更するための配置形式変更ボタン)が押下されると、制御部10は、口座番号確認画面の配置形式を、
図15に示すように変更する。また、
図13に示す8桁・2段の配置形式の口座番号確認画で、配置形式変更ボタンB542(5桁・4段の配置形式に変更するための配置形式変更ボタン)が押下されると、制御部10は、口座番号確認画面の配置形式を、
図16に示すように変更する。
 
【0083】
  図15に示す口座番号確認画面では、番号ボタンの配置形式が、4桁・4段の配置形式となっている。また、
図15に示す口座番号確認画面では、5桁・4段の配置形式(
図16の配置形式)に変更するための配置形式変更ボタンB542と、8桁・2段の配置形式(
図13の配置形式)に変更するための配置形式変更ボタンB543とが配置されている。
 
【0084】
  図16に示す口座番号確認画面では、番号ボタンの配置形式が、5桁・4段の配置形式(最上段から3段目までが5桁で、最下段だけが余りの1桁)となっている。また、
図16に示す口座番号確認画面では、4桁・4段の配置形式(
図15の配置形式)に変更するための配置形式変更ボタンB541と、8桁・2段の配置形式(
図13の配置形式)に変更するための配置形式変更ボタンB543とが配置されている。
 
【0085】
  この実施形態の口座番号確認画面では、顧客に3種類の配置形式(「8桁・2段」、「4桁・4段」、「5桁・4段」)のいずれかを選択させる形式となっている。すなわち、この実施形態の口座番号確認画面では、番号ボタンを並べて配置する際の段数及び各段の桁数の組み合わせを顧客に選択させる構成となっているが、顧客に配置形式を選択させる方法については限定されないものである。例えば、顧客に、段数だけ、又は、各段の桁数だけを選択させるようにしてもよい。
 
【0086】
  このように第2の実施形態の口座番号確認画面では、顧客の操作に応じて顧客が所望する配置形式で番号ボタンを表示させることが可能となっている。通常、顧客は口座番号の入力や確認を行う際には、口座番号が記載された紙(メモ)等と見比べて行う。したがって、第2の実施形態では、当該顧客の手元の紙に記載された口座番号の配置形式と、口座番号確認画面上に表示される番号ボタンの配置形式を一致させることができるため、顧客にとって口座番号の確認が容易となる。
 
【0087】
(C)第3の実施形態
  以下、本発明による取引装置及びプログラムの第3の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。この実施形態では、本発明の取引装置を、ATMに適用した例について説明する。
 
【0088】
  第3の実施形態のATM1も、基本的な構成は、第1の実施形態と同様に
図1〜
図3により示すことができるため、以下では、第3の実施形態について第1の実施形態との差異を説明する。
 
【0089】
  第3の実施形態では、口座番号確認画面の構成が第1の実施形態と異なっている。
 
【0090】
  第1の実施形態の口座番号確認画面では、既に入力済の口座番号の修正を行うことはできなかったが、第3の実施形態の口座番号確認画面では可能となっている。具体的には、第3の実施形態の口座番号確認画面では、押下済の番号ボタンについて再押下すると、既に入力された口座番号のうち再押下された番号ボタンに対応する桁の訂正が可能となっている。
 
【0091】
  そして、
図17は、第3の実施形態の口座番号確認画面で、押下済の番号ボタンについて再押下された場合に、制御部10で実行される処理について示したフローチャートである。
 
【0092】
  口座番号確認画面で、押下済の番号ボタンが再押下されると、制御部10は、再押下された番号ボタンについて、識別しやすいように、他の番号ボタン(押下済の番号ボタン、及び、未押下の番号ボタン)と異なる表示形式に変更する(S301)。
 
【0093】
  ここでは、
図12に示すようにすべての番号ボタンについて押下済となり、実行ボタンB530が表示された状態で、口座番号の12桁目「4」に対応する番号ボタンB512(押下済)が再押下された場合の処理を例として説明する。そして、口座番号確認画面が、
図12に示すような状態で、押下済の番号ボタンB512が再押下されると、制御部10は、
図18に示すように再押下された番号ボタンB512についてのみ、顧客に認識しやすいように、表示形式を変更する。
 
【0094】
  再押下された番号ボタンの表示形式については、他の番号ボタン(押下済の番号ボタン、及び、未押下の番号ボタン)と異なる形式であれば限定されないものである。
図18では、例として、再押下された番号ボタンB512について、枠線を他の番号ボタンよりも太く変更し、さらに、番号ボタンB512に訂正中という文字を付記している。また、
図18では、番号ボタンB512の枠線の内部の色を白色(未押下の番号ボタンと同じ色)としている。
 
【0095】
  また、口座番号確認画面で、押下済の番号ボタンが再押下されると、
図18に示すように、制御部10は、再押下された番号ボタンに対応する桁の訂正後の番号入力を受付けるためのソフトキーバッドK501を追加表示する。
 
【0096】
  ソフトキーパッドK501は、「0〜9」のボタン(入力キー)により構成されている。そして、顧客により、ソフトキーパッドK501から訂正後の番号のボタンの押下を受け付けると(S303)、制御部10は、保持している振込先の口座番号のうち、再押下により訂正対象となった番号ボタンに対応する桁を、訂正後の番号に訂正して保持する(S304)。
 
【0097】
  ここでは、口座番号確認画面が、
図18に示す状態で、ソフトキーパッドK501から「5」のボタンが押下されたものとする。そうすると、制御部10は、「5381705968244114」という16桁の口座番号のうち、番号ボタンB512に対応する12桁目の番号「4」を「5」に訂正して、「5381705968254114」という番号を保持することになる。
 
【0098】
  そして、制御部10は、口座番号確認画面について、訂正後の口座番号を表示するように更新して(S305)、処理(番号ボタンの再押下に伴う訂正処理)を終了する。
 
【0099】
  口座番号確認画面が、
図18に示す状態で、ソフトキーパッドK501から「5」のボタンが押下されると、口座番号確認画面は、
図19に示す状態に更新される。
図19では、訂正された桁の番号ボタンB512には、訂正後の番号が表示され、表示形式(枠線の太さや枠線内の色)については、元の状態(他の押下済の番号ボタンと同じ表示形式)に戻っている。また、
図19の口座番号確認画面では、ソフトキーパッドK501も消去されている。以後、口座番号確認画面では、他の番号ボタンの桁に関する訂正(再押下)等が可能となる。なお、上述の
図12、
図18、
図19に示す例では、すべての番号ボタンについて押下済の状態で、番号ボタンの再押下(訂正処理)が行われる場合の処理について示したが、未押下の番号ボタンが残っている状態であってもよい。また、第3の実施形態の口座番号確認画面について、第2の実施形態と同様に、配置変更ボタンを配置して番号ボタンの配置変更が可能な構成としてもよい。
 
【0100】
(D)他の実施形態
  本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
 
【0101】
(D−1)上記の各実施形態では、本発明の取引装置をATMに適用する例について説明したが、その他の取引装置に適用するようにしても良い。例えば、電子マネー等を顧客の口座にチャージ(入金)する取引や、顧客の口座から電子マネーを引き落として商品(例えば、交通機関等のチケット等)を販売する取引等を行うシステムに適用し得る。
 
【0102】
(D−2)上記の各実施形態の口座番号確認画面では、口座番号の各桁に対応するオブジェクト(GUI上で操作対象となるオブジェクト)としてボタン形式のオブジェクトを用いているが、その他の操作可能なオブジェクト(例えば、スイッチ、チェックボックス等)を用いるようにしてもよい。
 
【0103】
(D−3)上記の各実施形態のATMでは、取引に必要な取引情報として口座番号を顧客に入力させ、さらに、口座番号確認画面で顧客自身に入力された口座番号を確認させているが、口座番号以外の取引情報についても、口座番号確認画面と同様の形式で顧客に確認させるようにしてもよい。例えば、振込取引で、顧客自身の情報(例えば、電話番号やE−mailアドレス等)を顧客に入力させる場合にも口座番号確認画面と同様の画面を表示して、1桁ずつ(1文字ずつ)顧客にボタンを押下させるようにしてもよい。なお、顧客に入力させる取引情報については、番号に限定されず複数の文字(例えば、数字、アルファベット、漢字等の文字)で構成された文字列が含まれていればよい。