(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本願の開示するロボットシステムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0010】
図1は、本実施形態に係るロボットシステムの模式斜視図である。また、
図2は
図1に示すロボットシステムの模式側面図、
図3は
図2に示すロボットシステムの模式平面図、
図4は
図2のIV−IV線模式断面図である。
【0011】
なお、説明を分かり易くするために、
図1から
図4には、鉛直上向きを正方向とし、鉛直下向きを負方向とするZ軸、後述するロボットにおける左右方向をX軸、ロボットにおける前後方向をY軸とした3次元の直交座標系を図示している。かかる直交座標系は、後述の説明に用いる他の図面でも示す場合がある。
【0012】
図1〜4に示すように、本実施形態に係るロボットシステム1は、ロボット10と、捺染作業台20と、スクリーンセット台30と、スキージラック40と、染料容器置き台50と、バキューム置き台60(
図4にのみ示す)と、ロボットハンド置き台70と、染料容器計量台80と、制御部90(
図2にのみ示す)とを備える。
【0013】
かかるロボットシステム1では、ロボット10によって所定の作業が実行される、具体的には例えば捺染作業が実行される。詳しくは、ロボットシステム1では、ロボット10が、スクリーンセット台30に置かれたスクリーン版2を捺染作業台20まで搬送して載置し、その後染料が入った容器3を染料容器置き台50からスクリーン版2上まで搬送して染料を流し込む。ロボット10は、
図4に示すバキューム置き台60のバキューム5で容器3に付着した余剰塗料を吸引して除去し、容器3を染料容器置き台50へ戻す。次いでロボット10は、スキージラック40からスキージ4を取り出し、スキージ4をスクリーン版2に対して摺動させてスキージング作業を行い、捺染作業台20の被捺染物(例えば布帛)21に絵柄や模様などを染め付ける。そして、ロボット10は、バキューム5をバキューム置き台60から取り外してスクリーン版2上まで搬送し、スクリーン版2上の余剰染料を吸引して除去する。その後、ロボット10は、捺染作業台20に載置されているスクリーン版2をスクリーンセット台30へ戻す。
【0014】
このように、ロボットシステム1は、スクリーン版2の取り出しから、スクリーン版2を用いた被捺染物21の染め付け、スクリーン版2を元の場所へ戻すまでの一連の捺染作業を自動化したシステムである。
【0015】
ところで、上記した捺染作業において、ロボット10のワークの種類は複数あり、具体的にはスクリーン版2、容器3およびスキージ4など複数種ある。また、ロボット10の作業もワークの種類に応じて複数あり、具体的にはスクリーン版2の搬送作業、容器3の搬送および染料流し込み作業、スキージ4のスキージング作業などがある。
【0016】
このような場合、例えばロボットのアームが1本で、そのアームに取り付けられるエンドエフェクタの種類が1つだと、上記した各種作業を実行することができないおそれがある。
【0017】
そこで、本実施形態に係るロボットシステム1にあっては、複数のアームを有するロボット10と、複数のアームのそれぞれに着脱可能に取り付けられるエンドエフェクタとを備え、複数のアームのうち、少なくとも1本のアームにおいてワークの種類ごとにエンドエフェクタを交換し、エンドエフェクタが取り付けられた複数のアームを協働させてワークの種類に応じた作業を行わせることで、ロボット10に所定の作業、すなわち捺染作業を実行させるようにした。
【0018】
これにより、ワークの種類が複数あり、またロボット10の作業がワークの種類に応じて複数ある場合であっても、ロボット10にその作業を行わせることができる。
【0019】
また、上記した捺染作業のうちのいくつかの作業は、人間の手作業によって行われることがあるが、その場合、染め付けられた被捺染物21の品質は、作業者の技量や経験によってばらつきが生じ得る。
【0020】
本実施形態に係るロボットシステム1にあっては、一連の捺染作業をロボット10によって行われるようにしたことから、染め付けられた被捺染物21における品質のばらつきを生じ難くすることができる。
【0021】
以下、ロボットシステム1が備える構成要素について説明する。ロボット10は、捺染作業が行われる作業空間6内に設置される。詳しくは、作業空間6は、複数本(例えば4本)の支柱6aと、支柱6aによって支持される天井面6bとで囲まれる空間であり、その作業空間6の天井面6bにロボット10が設置される。なお、
図1にあっては、図を見易くするため、紙面手前側の支柱6aの図示を省略した。
【0022】
ロボット10は、複数(例えば2本)のアーム11,12を有する。具体的にロボット10は、胴体部13の両肩部分にそれぞれ左アーム11および右アーム12を取り付けた、いわゆる天吊り型の双腕ロボットである。なお、上記ではロボット10のアームを2本としたが、それに限定されるものではなく、3本以上であってもよい。
【0023】
また、ロボット10は、左アーム11および右アーム12のそれぞれが、複数の関節軸と、各関節軸に対応するアクチュエータ(図示せず)とを備える多関節ロボットである。また、ロボット10の胴体部13は、図示しないアクチュエータを介してベース部14と接続されており、アクチュエータの回転軸を中心に旋回可能とされる。
【0024】
それぞれのアクチュエータの回転軸について
図5を用いてより詳細に説明する。
図5は、ロボットシステム1が備えるロボット10の構成をより簡略化して模式的に示す図である。なお、
図5では、エンドエフェクタを省略して示している。
【0025】
図5に示すようにベース部14と胴体部13とは回転軸A0まわりに相対的に回転可能に連結される。回転軸A0はベース部14が据え付けられる天井面6bに対して実質的に垂直な方向とされる。
【0026】
胴体部13と左アーム11とは回転軸A11まわりに回転可能に連結されており胴体部13と右アーム12とは回転軸A1まわりに回転可能に連結されている。回転軸A1及び回転軸A11はそれぞれ回転軸A0に対して垂直な方向である。
【0027】
上述のとおり左アーム11および右アーム12は、それぞれが、複数の関節軸を備える多関節ロボットであり、回転軸A1、回転軸A11を含めてそれぞれ7個の回転軸(関節軸)と回転軸まわりに回転可能な関節を備える。
【0028】
具体的に左アーム11の回転軸A12は回転軸A11に対して垂直であり、回転軸A13は回転軸A12に対して垂直であり、回転軸A14は回転軸A13に対して垂直であり、回転軸A15は回転軸A14に対して垂直であり、回転軸A16は回転軸A15に対して垂直であり、回転軸A17は回転軸A16に対して垂直となるように構成される。また、右アーム12の回転軸A2は回転軸A1に対して垂直であり、回転軸A3は回転軸A2に対して垂直であり、回転軸A4は回転軸A3に対して垂直であり、回転軸A5は回転軸A4に対して垂直であり、回転軸A6は回転軸A5に対して垂直であり、回転軸A7は回転軸A6に対して垂直となるように構成されている。
【0029】
なお、ここでいう「垂直」、あるいは後述する「水平」「平行」などの語句は必ずしも数学的に厳密な精度を必要とするものではなく実質的な公差や誤差などについては許容されるものである。
【0030】
左アーム11および右アーム12の先端にはそれぞれ、各種のエンドエフェクタが取り付け可能なアーム側取付部15が設けられる。詳細な図示は省略するが、アーム側取付部15は出没自在な複数個の凸部15aを有する、具体的に例えば図示しないエア供給源からエアが供給されるときに突出する一方、エアが供給されないときに埋没するような、略半球形状の凸部15aを有する。他方、後述するように、エンドエフェクタ側の取付部には、凸部15aが嵌合可能な凹部が形成される。
【0031】
したがって、例えばアーム側取付部15の凸部15aにエアを供給して突出させ、凸部15aとエンドエフェクタ側の取付部の凹部とを嵌合させることで、エンドエフェクタが各アーム11,12に取り付けられて固定される。また、エアの供給を停止すると、凸部15aが埋没するため、凸部15aと凹部とが嵌合しなくなり、よってエンドエフェクタが各アーム11,12から取り外されることとなる。各アーム11,12とエンドエフェクタとを上記のように構成することで、エンドエフェクタの交換を容易に行うことができる。
【0032】
そして、ロボット10は、上述のようにしてエンドエフェクタをワークに応じて交換し、作業空間6において、左アーム11、右アーム12およびエンドエフェクタを協働させて捺染作業を行う。なお、エンドエフェクタの構成およびロボット10が行う捺染作業の内容については、後に詳説する。
【0033】
図1〜4の説明に戻ると、ロボットシステム1は、ロボット10を天井面6bでスライドさせるスライド機構16を備える。スライド機構16は、図示は省略するが、天井面6bにおいてY軸方向に延在する溝部と、溝部にY軸方向に沿って延在するラックギヤと、ロボット10のベース部14に内蔵されるモータと、モータの出力軸に取り付けられ、ラックギヤと噛合されるピニオンギヤとを備える。
【0034】
これにより、モータの駆動によってピニオンギヤを回転させると、ロボット10がラックギヤの延在方向であるY軸方向を走行軸として、天井面6bでスライド(水平移動)される、換言すれば、Y軸方向に直動される。
【0035】
このように、スライド機構16を備えることで、ロボット10の動作範囲を拡大することができ、よって例えば捺染作業を行う作業空間6がY軸方向に広範に亘る場合であっても、その捺染作業を確実かつ容易に行うことができる。なお、ここでは、スライド機構16として、ラック・アンド・ピニオンを使用する構造を一例に挙げて説明したが、それに限定されるものではなく、例えばラック・アンド・ピニオンに替えて、プーリとベルトによってスライドさせるようにしてもよい。
【0036】
捺染作業台20は、スクリーン版2が載置されて被捺染物21の染め付け作業が行われる台である。
図6は、その捺染作業台20の模式斜視図である。捺染作業台20は、平面視において略長方形状とされ、その長辺に対して平行で、かつ互いに離間して配置される複数本(例えば2本)のローラ22a,22bを備える。2本のローラ22a,22bのうち、ローラ22aには捺染前の被捺染物21が巻かれるとともに、ローラ22bにはローラ22aに巻かれた被捺染物21の一端が巻き掛けられて固定される。
【0037】
上記した被捺染物21は例えば布帛である。なお、ここでは、被捺染物21を布帛としたが、これは例示であって限定されるものではなく、例えば織物、不織布、紙やフィルムなど捺染可能なものであればどのようなものであってもよい。
【0038】
ローラ22a,22bは、例えばモータ(図示せず)に接続されて回転駆動される。したがって、例えばローラ22a,22b間の被捺染物21に対して後述するスキージング作業によって絵柄などが染め付けられると、その後ローラ22a,22bは矢印A方向に回転される。そして、ローラ22a,22bの回転に伴って被捺染物21も矢印B方向にスライドして、染め付け前の被捺染物21がローラ22a,22b間に露出することとなり、その状態で再度スキージング作業が行われて絵柄などが染め付けられる。この動作を繰り返すことで、被捺染物21の染め付けを連続して行うことができ、染め付けを効率良く行うことができる。
【0039】
捺染作業台20はさらに、スクリーン版2が載置されるとともに、載置されたスクリーン版2を昇降させる複数(例えば2つ)の昇降部23a,23bを備える。昇降部23a,23bは、捺染作業台20の短辺に対して平行となる向きに配置され、略平板状に形成される。なお、昇降部23a,23bの配置される位置や形状は、上記に限定されるものではなく、スクリーン版2を支持して昇降可能であれば、上記以外の位置や形状であってもよい。
【0040】
昇降部23a,23bは、例えばモータ(図示せず)が接続され、そのモータの駆動によって矢印C方向に昇降可能とされる。昇降部23a,23bは、例えばスクリーン版2が搬送されて載置されるときなどは上昇した位置とされ、スクリーン版2を用いて被捺染物21を染め付けるときなどは下降した位置とされる。
【0041】
昇降部23a,23bには、スクリーン版2の位置決め用の突起24a,24bが突設される。具体的に昇降部23aの中央付近には、略円柱状の突起24aが設けられる一方、昇降部23bの中央付近にも同様に、略円柱状の突起24bが設けられる。また、突起24a,24bは、例えば突起24a,24b同士を結ぶ線がY軸方向と略平行となるような位置に設けられる。
【0042】
なお、突起24a,24bの配置される位置や形状は、スクリーン版2を位置決めする機能があればよく、例えば昇降部23a,23bの端部において角柱状に形成されるなど上記以外の位置や形状であってもよい。
【0043】
ここで、スクリーン版2について
図6を参照しつつ説明する。スクリーン版2は、外枠2aとスクリーン(紗)2bとを備える。外枠2aは、例えばアルミニウムなどから製作されるとともに、平面視において略長方形状とされる。また、外枠2aの長辺側は、後述するスクリーン版2用のエンドエフェクタの爪部によって把持されるため、X軸方向の幅やZ軸方向の厚さは爪部によって把持可能な値に設定される。
【0044】
スクリーン2bは、例えばポリエステルなどの繊維から製作され、絵柄や模様などが施されてメッシュ状とされる。スクリーン2bは、張力が作用した状態で外枠2aの内側に固定される。なお、上記した外枠2aおよびスクリーン2bの材質や形状は、例示であって限定されるものではない。
【0045】
スクリーン版2の外枠2aの短辺の中央付近、具体的には、前述した昇降部23aの突起24aに対応する位置には、突起24aを挿通可能な長孔(基準部)2a1が切り欠かれるようにして形成される。また、外枠2aにおいて長孔2a1が形成される短辺と反対側の短辺の中央付近、具体的には昇降部23bの突起24bに対応する位置には、突起24bを挿通可能な挿通孔(基準部)2a2が穿設される。
【0046】
これにより、後述するスクリーン版2を搬送して昇降部23a,23bに載置する作業において、スクリーン版2の長孔2a1を突起24aに、挿通孔2a2を突起24bに挿通させるようにすることで、スクリーン版2を昇降部23a,23bに対して正確に位置決めしつつ載置することができる。そして、スクリーン版2が載置された昇降部23a,23bを下降させることで、スクリーン版2のスクリーン2b部分を捺染作業台20の被捺染物21部分に容易に一致させることが可能となる。これにより、スクリーン2bの絵柄などを被捺染物21に対して所望の位置に配置して染め付け作業を行うことができ、染め付けがなされた被捺染物21の品質を向上させることができる。
【0047】
図1〜4の説明に戻ると、スクリーンセット台30は、捺染作業台20に搬送される前のスクリーン版2が置かれる台である。詳しくはスクリーンセット台30には、捺染作業の前にスクリーン版2が図示しない作業者によってセットされ、捺染作業の下準備が行われる。
【0048】
スキージラック40は、スキージ4が立て掛けられる棚であり、スクリーンセット台30と捺染作業台20との間に配置される。なお、
図1では、図を見易くするため、スキージ4のみを示した。
【0049】
図7は、スキージラック40を示す模式斜視図である。スキージラック40は、複数本のスキージ4を立て掛けることができるように構成される。具体的にはスキージラック40は、底板40aと、底板40aから鉛直上向きに突出するように設けられる複数の仕切り板40bとを備える。スキージラック40は、複数の仕切り板40bの間のそれぞれにスキージ4を配置することで、複数本のスキージ4を立て掛けることが可能となる。
【0050】
ここで、スキージ4について
図7を参照しつつ説明する。スキージ4は、スキージ本体部4aと、スキージ本体部4aに取り付けられるスキージ把持部4bとを備える。スキージ本体部4aは、例えば弾性体(例えばゴム)から製作され、略直方体状(板状)に形成される。スキージ把持部4bは、例えばアルミニウムなどから製作されるとともに、後述するスキージ4用のエンドエフェクタの爪部によって把持可能な形状、例えばスキージ本体部4aと同じ略直方体状(板状)とされる。
【0051】
スキージング作業は、上記のように構成されたスキージ4をスクリーン版2に対して摺動させることで行われる。詳しくは、先ずスキージ4の長手方向がスクリーン2bの短辺に対して平行となる向きにスキージ4を配置する。そして、スキージ本体部4aを、スクリーン版2のスクリーン2b部分に対して押し当てつつ、Y軸方向へ摺動させることで、スキージング作業が行われる。
【0052】
したがって、スキージ4の長手方向の長さ、正確には、スキージ4のスキージ本体部4aの長手方向の長さは、例えばスクリーン2bの短辺の長さより短くなるように設定される。また、スキージ4は、例えば捺染作業に用いられる染料の色の種類に応じた数だけ用意され、スキージング作業での色混ざりを防止する。なお、上記したスキージラック40、スキージ4の材質や形状、数などは、例示であって限定されるものではない。
【0053】
図1〜4の説明に戻ると、染料容器置き台50は、捺染用の染料が収容される容器3を置くための台である。
図4によく示す如く、染料容器置き台50は、作業空間6内に配置されるとともに、捺染作業台20を挟むようにしてその両側に1台ずつ配置される。なお、
図1においては、図を見易くするため、紙面手前側の染料容器置き台50の図示を省略した。
【0054】
染料容器置き台50は、略直方体状に形成され、その長手方向がY軸方向と略平行となる向きに設置される。上記の如く構成された染料容器置き台50には、容器3が一列に並べられて置かれ、例えば染料容器置き台50にはそれぞれ複数個(例えば10個)の容器3が載置される。なお、染料容器置き台50の形状や配置、置かれる容器3の数はあくまでも例示であって、これに限定されるものではない。
【0055】
容器3には、前述のとおり捺染用の染料(例えば捺染糊)が収容される。容器3の染料は、容器3ごとに色が異なるようにして収容される、すなわち、染料の色によって容器3が分けられる。
【0056】
図8は、容器3の模式断面図である。容器3は、例えばプラスチックなどから製作され、容器本体部3aと蓋部3bとを備える。容器本体部3aは、断面視において凹状であって上方に向けて拡径するように形成され、その内部に染料Sが収容される。容器本体部3aの、紙面において上方には開口3a1が形成され、その開口3a1に前記した蓋部3bが取り付け自在に配置される。また、容器本体部3aの外周面3a2の上方側には、後述する容器3用のエンドエフェクタの爪部によって把持される容器本体把持部3a3が、側方に突出するように形成される。
【0057】
蓋部3bは、平面視において略円盤状となるように形成される(
図4参照)。蓋部3bの中央付近には、後述する容器3用のエンドエフェクタの蓋爪部によって把持される、平面視略円形状の蓋把持部3b1が、上方に突出するように形成される。また、蓋把持部3b1の径方向の周囲には、蓋爪部が侵入可能な空隙3b2が形成される。なお、容器3の材質や形状は、上記に限定されるものではなく、容器3用のエンドエフェクタによって把持可能な材質、形状であればよく、例えば金属製で角柱状などであってもよい。
【0058】
バキューム置き台60は、染料を吸引可能なバキューム(吸引部)5を置くための台である。
図4に示すように、バキューム置き台60は、作業空間6内に設置され、具体的には捺染作業台20とスクリーンセット台30との間に設置される。なお、
図1では、図を見易くするため、バキューム置き台60の図示を省略した。
【0059】
図9は、バキューム置き台60の模式側面図である。バキューム置き台60は、略直方体状に形成され、その上面にはバキューム5が着脱可能に取り付けられるバキューム取付部61が設けられる。詳細な図示は省略するが、バキューム取付部61は、例えばバキューム5の先端付近(
図9においてバキューム5の左側)と後端付近(
図9においてバキューム5の右側)とをそれぞれ挟持して固定することができる複数本のピンなどからなる。
【0060】
ここで、バキューム5について
図9を参照しつつ説明する。バキューム5は、バキューム本体部5aと、吸引口5bと、ホース5cとを備える。バキューム本体部5aは略円筒状に形成されるとともに、吸引口5bはそのバキューム本体部5aの先端側に接続される。ホース5cは、一端がバキューム本体部5aの後端側に接続される一方、他端は吸気ファンなどを有する吸引装置(図示せず)に接続される。
【0061】
したがって、例えば容器3の外周面に付着した余剰塗料を吸引して除去する作業(後述)においては、吸引口5bに容器3の外周面が近づけられた状態で、吸引装置の吸気ファンが回転駆動され、よって余剰染料が吸引口5bから吸引される。そして、吸引された余剰染料はバキューム本体部5a、ホース5cを介して吸引装置へ流入する。なお、吸引装置は図示しないタンクを備え、吸引した余剰染料はそのタンクに貯留される。
【0062】
また、バキューム5は、バキューム置き台60に置かれる場合において、吸引口5bの先端部分がバキューム置き台60の側面60aから所定距離E分だけ突出するようにして、バキューム取付部61に取り付けられる。これにより、上記した余剰塗料を吸引して除去する作業の際、バキューム5の吸引口5bに容器3を容易に近づけることができ、容器3の外周面に付着した余剰塗料を確実に吸引することができる。
【0063】
バキューム5はさらに、後述するスキージ4用のエンドエフェクタの爪部によって把持可能なバキューム把持部(把持部)5dを備える。具体的にバキューム把持部5dは、側面視略矩形状であって、バキューム本体部5aから
図9において上方に突出するように形成される。これにより、例えばバキューム5のバキューム把持部5dがエンドエフェクタの爪部によって把持されて矢印D方向に持ち上げられることで、バキューム5をバキューム取付部61から容易に取り外すことができる。
【0064】
なお、バキューム5およびバキューム置き台60について上記の如く構成したが、これらは例示であって限定されるものではない。すなわち、バキューム5は、余剰染料を吸引可能に構成されていればよく、またバキューム置き台60もバキューム5を取り外し可能に載置できれば、どのような構成であってもよい。
【0065】
次いでロボットハンド置き台70の説明に入る前に、上述したスクリーン版2、容器3、スキージ4などワークの種類ごとに交換されるエンドエフェクタについて説明する。なお、本実施形態におけるエンドエフェクタは全てハンドであるため、以下においてはエンドエフェクタを「ハンド」ともいう。
【0066】
ロボットシステム1は、左右のアーム11,12のそれぞれに着脱可能に取り付けられるハンドを複数(例えば3種類)備える。具体的には、スクリーン版2用のハンド7と、主に容器3用のハンド8L,8Rと、主にスキージ4用のハンド9とを備える。
【0067】
先ずスクリーン版2用のハンド7について説明する。
図10は、右アーム12に取り付けられたハンド7の模式側面図であり、
図11は
図10に示すハンド7の模式左側面図である。なお、以下において、左右のアーム11,12に取り付けられるハンド7のうち、右アーム12のハンド7を例に挙げて説明するが、左右のハンド7は略左右対称のため、以下の説明は左アーム11のハンド7にも妥当する。また、以下においては、各ハンドなどの構成について「X軸方向」「Y軸方向」「Z軸方向」などと表現して説明するが、これはハンドが図示された姿勢にあるときの「X軸方向」「Y軸方向」「Z軸方向」を意味するものであって、その方向に限定されるものではない。
【0068】
図10,11に示すように、ハンド7は、ハンド側取付部7aと、ベース部材7bと、爪部7cと、クランプ部7dとを備える。ハンド側取付部7aには、上記したアーム側取付部15を挿入可能な挿入孔7a1が形成されるとともに、挿入孔7a1の内周面にはアーム側取付部15の凸部15aと嵌合可能な凹部7a2が形成される。
【0069】
したがって、上記したように、アーム側取付部15をハンド側取付部7aの挿入孔7a1に挿入した状態で、凸部15aにエアを供給して突出させると、凸部15aと凹部7a2とが嵌合し、ハンド7は右アーム12に取り付けられる。
【0070】
ベース部材7bは、略平板状に形成され、ハンド側取付部7aにおいてアーム側取付部15が取り付けられる面の反対側の面に取着される。爪部7cは、側面視略L字状に形成されるとともに、ベース部材7bに取り付けられる。具体的に爪部7cは、ベース部材7bに接続されるとともに、ベース部材7bの下面からZ軸の負方向に延びるように形成される第1爪部材7c1と、第1爪部材7c1の下端からX軸方向に向けて略直角に連続して延びる、複数(例えば2個)の第2爪部材7c2とを備える。
【0071】
クランプ部7dは、アクチュエータ7d1と、押圧部7d2とを備える。アクチュエータ7d1は、例えばエアシリンダであり、ロボット10の右アーム12からのエアの供給によってロッド7d3を駆動させる。
【0072】
具体的に例えば、右アーム12のアーム側取付部15においてハンド側取付部7aが取り付けられる面には、エア供給孔(図示せず)が設けられる。他方、ハンド7には、エア供給孔とアクチュエータ7d1とを連通してエアを供給するためのエア供給管(図示せず)が配設される。したがって、エア供給孔から噴き出すエアは、エア供給管を介してアクチュエータ7d1に供給されることとなる。これにより、アクチュエータ7d1は、そのエアの供給または供給停止に応じてロッド7d3を上下方向(Z軸方向)に移動させる、換言すれば上下方向に往復動させることが可能となる。
【0073】
ロッド7d3の先端には、押圧部7d2が接続される。押圧部7d2は、例えば摩擦係数が比較的高い材料(例えば弾性体(例えばゴム))から製作されるとともに、略直方体状(板状)に形成される。また、押圧部7d2は、その下面の少なくとも一部が爪部7cの第2爪部材7c2と対向するような位置に配置される。
【0074】
ハンド7は、上記の如く構成されることで、
図12に示すようにスクリーン版2を把持することができる。
図12は、スクリーン版2を把持した状態のハンド7を示す模式側面図である。
【0075】
すなわち、ハンド7の押圧部7d2と第2爪部材7c2との間にスクリーン版2が配置された状態、正確には外枠2aが配置された状態で、ロッド7d3および押圧部7d2が下方(Z軸の負方向)に移動するようにアクチュエータ7d1を駆動させる。これにより、スクリーン版2の外枠2aの下面は第2爪部材7c2によって支持される一方、上面は押圧部7d2が当接して押圧される。このように、ハンド7は、押圧部7d2と第2爪部材7c2とでスクリーン版2を挟持して把持することができる。
【0076】
また、押圧部7d2を摩擦係数が比較的高い材料から製作するようにしたので、押圧部7d2がスクリーン版2に対して滑るのを防止することができる。
【0077】
ここで、スクリーン版2において、ハンド7によって把持される部位について
図6を参照しつつ詳しく説明する。
図6に示す如く、スクリーン版2は、例えば長辺が約2m、短辺が約1m程度の比較的大型のスクリーン版である。したがって、ハンド7に把持される部位の位置によっては、搬送作業中などにスクリーン版2がバランスを崩し、搬送することができないおそれがある。
【0078】
そこで、本実施形態に係るロボットシステム1にあっては、複数のハンド7でスクリーン版2の異なる部位を把持する、具体的にはスクリーン版2の外枠2aのうち、長辺側の異なる部位(
図6において破線2a3で囲まれる部位)を把持しつつ搬送するようにした。また、このスクリーン版2において複数のハンド7で把持される部位2a3の間には、スクリーン版2の重心Gが位置されるようにした。これにより、ハンド7は、スクリーン版2をバランスよく安定して把持しつつ搬送することができる。
【0079】
次いで、容器3用のハンド8L,8Rについて説明する。
図13は、ハンド8L,8Rの模式側面図である。また、
図14は
図13に示すハンド8Rの模式左側面図であり、
図15は
図13に示すハンド8Lの模式底面図である。なお、理解の便宜のため、
図14においてはハンド8Lの図示を、
図15においてはハンド8Rの図示を省略した。
【0080】
容器3用のハンド8L,8Rのうち、ハンド8Rは右アーム12に、ハンド8Lは左アーム11に取り付けられる。ハンド8L,8Rによって行われる作業は、例えば容器3を搬送する作業、容器3をスクリーン版2上で反転させて染料を流し込む染料流し込み作業、容器3の蓋部3bの取り外しまたは取り付け作業である。したがって、ハンド8L,8Rは、上記した各作業を行えるように、互いの形状が異なるように構成される。
【0081】
先ずハンド8Rについて説明すると、
図13,14に示す如く、ハンド8Rは、ハンド側取付部8Raと、ベース部材8Rbと、アクチュエータ8Rcと、爪部8Rdとを備える。ハンド側取付部8Raは、スクリーン版2用のハンド7のハンド側取付部7aと略同一の構造とされる。すなわち、ハンド側取付部8Raには、アーム側取付部15を挿入可能な挿入孔8Ra1が形成されるとともに、挿入孔8Ra1の内周面にはアーム側取付部15の凸部15aと嵌合可能な凹部8Ra2が形成される。ハンド側取付部8Raが上記のように構成されることで、ハンド8Rの交換を容易に行うことができる。
【0082】
ベース部材8Rbは、略平板状に形成され、ハンド側取付部8Raにおいてアーム側取付部15が取り付けられる面の反対側の面に取着される。アクチュエータ8Rcは、ベース部材8Rbの下面に接続される。また、アクチュエータ8Rcは、例えばエアシリンダであり、ロボット10の右アーム12からのエアの供給によって駆動され、ロッド8Reを往復動させる。このエアによってアクチュエータ8Rcを駆動させる構造については、アクチュエータ7d1のそれと略同一であるため、説明を省略する。
【0083】
図14によく示すように、ロッド8Reは、アクチュエータ8Rcの紙面において左右側面からY軸方向に突出するように配置される。したがって、ロッド8Reは複数(例えば2本)あり、アクチュエータ8Rcの駆動によって紙面左右方向(Y軸方向)に往復動させられる。
【0084】
ロッド8Reの先端には、爪部8Rdが接続される。爪部8Rdは、例えば容器3を反転させる際、容器3の上方を把持しつつ反転させる。そのため、爪部8Rdは、容器3において把持する部位の形状に即するように、具体的には容器3の上方の部位の形状に即するように構成される。
【0085】
爪部8Rdは、第1、第2、第3爪部材8Rd1,8Rd2,8Rd3を備える。第1爪部材8Rd1は、略直方体状に形成され、ロッド8Reの先端に接続される。第2爪部材8Rd2は、
図14から分かるように、一端が第1爪部材8Rd1に接続される一方、他端が容器3の容器本体把持部3a3の下面へ回り込むような形状とされる。第3爪部材8Rd3は、例えば摩擦係数が比較的高い材料(例えば弾性体(例えばゴム))から製作され、第2爪部材8Rd2の他端に取り付けられる。
【0086】
ハンド8Rは、上記の如く構成されることで、
図14に示すように容器3の上方を把持することができる。すなわち、一対の爪部8Rdの間、正確には第3爪部材8Rd3の間に容器3が配置された状態で、ロッド8Reの突出量を短縮させて第3爪部材8Rd3同士の離間距離を縮めるようにアクチュエータ8Rcを駆動させる。これにより、ハンド8Rは、爪部8Rdの第3爪部材8Rd3を、容器3の上方にある容器本体把持部3a3に掛止させつつ、第3爪部材8Rd3で容器3の上方を把持することができる。なお、
図14においては、容器3を把持する前の状態の爪部8Rdを想像線で示した。
【0087】
また、第3爪部材8Rd3を摩擦係数が比較的高い材料から製作したことから、第3爪部材8Rd3が容器3に対して滑ってしまうのを防止することができる。
【0088】
一方、ハンド8Lは、
図13,15に示すように、ハンド側取付部8Laと、ベース部材8Lbと、アクチュエータ8Lcと、爪部8Ldとを備える。ハンド側取付部8Laは、ハンド7のハンド側取付部7aと略同一の構造とされる。すなわち、ハンド側取付部8Laには、アーム側取付部15を挿入可能な挿入孔8La1が形成され、挿入孔8La1の内周面には凸部15aと嵌合可能な凹部8La2が形成される。ハンド側取付部8Laが上記のように構成されることで、ハンド8Lの交換を容易に行うことができる。
【0089】
ベース部材8Lbは、略平板状に形成され、ハンド側取付部8Laにおいてアーム側取付部15が取り付けられる面の反対側の面に取着される。アクチュエータ8Lcは、ベース部材8Lbの側面に接続される。また、アクチュエータ8Lcは、例えばエアシリンダであり、ロボット10の左アーム11からのエアの供給によって駆動され、ロッド8Leを往復動させる。このエアによってアクチュエータ8Lcを駆動させる構造については、アクチュエータ7d1のそれと略同一であるため、説明を省略する。
【0090】
ロッド8Leは、
図15によく示すように、アクチュエータ8Lcの紙面において上下の側面からY軸方向に突出するように配置される。したがって、ロッド8Leは複数(例えば2本)あり、アクチュエータ8Lcの駆動によって紙面上下方向(Y軸方向)に往復動させられる。
【0091】
ロッド8Leの先端には、爪部8Ldが接続される。爪部8Ldは、例えば容器3を反転させる際、容器3の下方を把持しつつ反転させる。そのため、爪部8Ldは、容器3において把持する部位の形状に即するように、具体的には容器3の下方の部位の形状に即するように構成される。
【0092】
具体的に爪部8Ldは、第1、第2、第3爪部材8Ld1,8Ld2,8Ld3を備える。第1爪部材8Ld1は、略直方体状に形成され、ロッド8Leの先端に接続される。第2爪部材8Ld2は、
図15から分かるように、一端が第1爪部材8Ld1に接続される一方、他端が底面視において容器3の中心(換言すれば重心)3Cを通るY軸方向と平行な中心線Lを超える位置まで延びるような形状とされる。第3爪部材8Ld3は、例えば摩擦係数が比較的高い材料(例えば弾性体(例えばゴム))から製作され、第2爪部材8Ld2の他端に取り付けられる。
【0093】
ハンド8Lは、上記の如く構成されることで、
図15に示すように容器3の下方を把持することができる。すなわち、一対の爪部8Ldの間、正確には第3爪部材8Ld3の間に容器3が配置された状態で、ロッド8Leの突出量を短縮させて第3爪部材8Ld3同士の離間距離を縮めるようにアクチュエータ8Lcを駆動させる。これにより、ハンド8Lは、爪部8Ldの第3爪部材8Ld3で容器3の下方を把持することができる。なお、
図15においては、容器3を把持する前の状態の爪部8Ldを想像線で示した。
【0094】
また、第3爪部材8Ld3を摩擦係数が比較的高い材料から製作するようにしたので、第3爪部材8Ld3が容器3に対して滑ってしまうのを防止することができる。
【0095】
図16は、ハンド8L,8Rで容器3を把持しつつ反転させた状態を示す、
図13と同様なハンド8L,8Rの模式側面図である。
図13と
図16とを対比して分かるように、ハンド8Rで容器3の上方を、ハンド8Lで容器3の下方を把持したことから、容器3を所定角度(例えば約100°)傾けることができる。これにより、例えば容器3に収容された染料Sをスクリーン版2のスクリーン2b部分に流し込む染料流し込み作業をロボット10に行わせることが可能となる。
【0096】
このように、ハンド8Rの爪部8Rdとハンド8Lの爪部8Ldとはそれぞれ、容器3において把持する部位の形状に即し、かつ互いに異なる形状とされる。これにより、ハンド8Rとハンド8Lとで容器3を確実に把持しつつ容器3を反転させることができる。
【0097】
さらに、ハンド8Lは、
図13に示すように、容器3の蓋部3bを把持する蓋爪部8Lfを備える。
図17は、容器3の蓋部3bを把持した状態のハンド8Lを示す模式側面図であり、
図18は、
図17に示すハンド8Lの模式左側面図である。
【0098】
図17,18に示すように、蓋爪部8Lfは、第1、第2蓋爪部材8Lf1,8Lf2を備える。第1蓋爪部材8Lf1は、一端が爪部8Ldの第2爪部材8Ld2に接続される一方、他端が鉛直下向き(Z軸の負方向)に向けて延びるように形成される。第2蓋爪部材8Lf2は、例えば摩擦係数が比較的高い材料(例えば弾性体(例えばゴム))から製作され、第1蓋爪部材8Lf1の他端に取り付けられる。
【0099】
ハンド8Lは、上記の如く構成されることで、
図18に示すように、容器3の蓋部3bを把持して持ち上げることができる。すなわち、蓋爪部8Lfの第2蓋爪部材8Lf2を空隙3b2に侵入させて、一対の蓋爪部8Lfの間、正確には、第2蓋爪部材8Lf2の間に蓋把持部3b1を配置する。その状態で、ロッド8Leの突出量を短縮させて第2蓋爪部材8Lf2同士の離間距離を縮めるようにアクチュエータ8Lcを駆動させる。これにより、ハンド8Lは、蓋爪部8Lfの第2蓋爪部材8Lf2で蓋部3bを把持することができる。なお、
図18においては、蓋部3bを把持する前の状態の蓋爪部8Lfを想像線で示した。
【0100】
また、第2蓋爪部材8Lf2は摩擦係数が比較的高い材料から製作されるため、第2蓋爪部材8Lf2が蓋部3bに対して滑るのを防止することができる。
【0101】
また、ハンド8L,8Rを上記のように構成したことから、ハンド8Rで容器3を把持して搬送し、ハンド8L,8Rで容器3を把持しつつ反転させ、さらにハンド8Lで容器3の蓋部3bを把持して持ち上げるなど、複数の作業を1組のハンド8L,8Rで行うことができる。これにより、例えば蓋部3bの取り外し作業と容器3の搬送作業との間でハンドを交換する必要がなくなり、捺染作業を効率良く行うことができる。
【0102】
次いで、スキージ4用のハンド9について説明する。
図19は、ハンド9の模式側面図、
図20は
図19に示すハンド9の模式左側面図である。なお、以下において、左右のアーム11,12に取り付けられるハンド9のうち、右アーム12のハンド9を例に挙げて説明するが、左右のハンド9は略左右対称のため、以下の説明は左アーム11のハンド9にも妥当する。
【0103】
ハンド9は、ハンド側取付部9aと、ベース部材9bと、アクチュエータ9cと、爪部9dとを備える。ハンド側取付部9aは、上記したハンド7のハンド側取付部7aなどと略同一の構造とされる。すなわち、ハンド側取付部9aには、アーム側取付部15を挿入可能な挿入孔9a1が形成されるとともに、挿入孔9a1の内周面にはアーム側取付部15の凸部15aと嵌合可能な凹部9a2が形成される。ハンド側取付部9aが上記のように構成されることから、ハンド9の交換を容易に行うことができる。
【0104】
ベース部材9bは、略平板状に形成され、ハンド側取付部9aにおいてアーム側取付部15が取り付けられる面の反対側の面に取着される。アクチュエータ9cは、ベース部材9bの下面に接続される。アクチュエータ9cは、例えばエアシリンダであり、右アーム12からのエアの供給によって駆動され、図示しないロッドを往復動させる。このエアによってアクチュエータ9cを駆動させる構造については、アクチュエータ7d1などのそれと略同一であるため、説明を省略する。
【0105】
図示を省略するが、アクチュエータ9cのロッドは、アクチュエータ8Rcと同様、
図20において紙面左右方向(Y軸方向)に往復動させられ、そのロッドには爪部9dが接続される。爪部9dは、略直方体状に形成され、アクチュエータ8Rcと接続される側の端部の反対側の端部(
図19,20において下端部)でスキージ4のスキージ把持部4bを把持可能に構成される。
【0106】
ハンド9は、上記の如く構成されることで、
図20に示すようにスキージ4を把持することができる。すなわち、一対の爪部9dの間にスキージ4が配置された状態で、爪部9d同士の離間距離を縮めるようにアクチュエータ9cを駆動させる。これにより、ハンド9は、スキージ4のスキージ把持部4bを把持することができる。なお、
図20においては、スキージ4を把持する前の状態の爪部9dを想像線で示した。
【0107】
さらにハンド9は、スキージ4の他に、例えばバキューム5も把持して持ち上げる。
図21は、バキューム5を把持した状態のハンド9を示す、
図20と同様な模式左側面図である。
【0108】
図21に示す如く、ハンド9は、バキューム5のバキューム把持部5dを把持してバキューム5を持ち上げることができる。なお、バキューム5を把持するときのハンド9の動作は、スキージ4を把持するときのそれと同様であるため、説明を省略する。
【0109】
これにより、例えばハンド9でバキューム5を把持しつつバキューム5をスクリーン版2上まで搬送し、ハンド9でバキューム把持部5dを把持しつつバキューム5をスクリーン版2上まで搬送し、スクリーン版2上の余剰染料をバキューム5で吸引して除去することができる。
【0110】
また、ハンド9を上記のように構成したことから、スキージ4を搬送してスキージングを行い、その後スクリーン版2上の余剰染料を吸引するなど、複数の作業をハンド9で行うことができる。これにより、スキージング作業からスクリーン版2上の余剰染料を吸引して除去する作業へ移行するときに、ハンドを交換する必要がなくなり、捺染作業を効率良く行うことができる。
【0111】
次いで
図1〜4に戻って、ロボットハンド置き台70について説明する。ロボットハンド置き台70は、上記した各ハンド7,8L,8R,9を置くための台である。
図1,4によく示すように、ロボットハンド置き台70は、作業空間6内に設置され、具体的には捺染作業台20に隣接して設置される。なお、
図1〜4では、図を見易くするため、各ハンド7,8L,8R,9の図示を省略した。
【0112】
図22は、ロボットハンド置き台70の模式側面図であり、
図23は、
図22に示すロボットハンド置き台70の模式左側面図である。なお、
図23においても、図を見易くするため、各ハンド7,8L,8R,9の図示を省略した。
【0113】
図22,23に示すように、ロボットハンド置き台70は、テーブル部72と、背板部73と、ハンド載置部74とを備える。テーブル部72は、複数本(例えば4本)の足72aと、足72aで支持される天板72bとからなり、略直方体に形成される。
【0114】
背板部73は、天板72bの上面であって、天板72bの短辺方向の一端側72b1から鉛直上向き、換言すればZ軸の正方向に向けて延設される。ハンド載置部74は、例えば複数本(例えば12本)のL型アングルを備え、L型アングルは背板部73から水平方向(例えばY軸の負方向)に向けて突出するように背板部73に接続される。
【0115】
図22に示すように、ハンド載置部74は、1つのハンドを複数本(例えば2本)のL型アングルで支持するように構成される。また、ハンド載置部74は、背板部73において互いのZ軸方向の高さが、載置されるハンドに応じて異なるように配置される。以下、背板部73において上段側に配置されるハンド載置部74を「上段ハンド載置部74a」、上段ハンド載置部74aよりも下方に配置されるハンド載置部74を「中段ハンド載置部74b」、中段ハンド載置部74bよりも下方に配置されるハンド載置部74を「下段ハンド載置部74c」という。
【0116】
上段ハンド載置部74aは、
図22において背板部73の左右端付近に配置されるとともに、ハンド8L,8Rが載置される。下段ハンド載置部74cは、
図22において背板部73の中央付近に配置されるとともに、ハンド9が載置される。中段ハンド載置部74bは、X軸方向において上段ハンド載置部74aと下段ハンド載置部74cとの間に配置され、ハンド7が載置される。
【0117】
このように、各ハンド載置部74a,74b,74cをX軸方向においてずらすようにする。詳しくは、ハンド載置部74a,74b,74cは、それぞれ対応するハンド7,8L,8R,9が載置された状態において、少なくとも各ハンド7,8L,8R,9のハンド側取付部7a,8La,8Ra,9aがX軸方向において互いに重ならないように、ずらすようにする。
【0118】
これにより、取り付けるべきハンドがいずれのハンドである場合であっても、左右のアーム11,12は、取り付けるべきハンドに対して、ロボットハンド置き台70の上方からアクセスすることができ、ハンドの取り付けを容易に行うことができる。
【0119】
また、ハンド載置部74a,74b,74cは、それぞれ対応するハンド7,8L,8R,9が載置された状態において、各ハンド7,8L,8R,9のハンド側取付部7a,8La,8Ra,9a以外の部分がX軸方向において重なるようにする。これにより、ロボットハンド置き台70のX軸方向における設置スペースを小さくすることができる。
【0120】
また、各ハンド7,8L,8R,9がX軸方向おいて部分的に重なるようにした場合であっても、ハンドを取り付けた後のアーム11,12を、Y軸の負方向へ所定距離移動させてから、ロボットハンド置き台70から離れるように制御すれば、アーム11,12が他のハンドに干渉することはない。
【0121】
なお、ロボットハンド置き台70において、ハンドが置かれる位置、順番等はあくまでも例示であって、上記に限定されるものではない。
【0122】
図1〜4の説明に戻ると、染料容器計量台80は、容器3の重量を量るための台である。染料容器計量台80は、作業空間6内に設置され、具体的にはロボットハンド置き台70に隣接して設置される。
【0123】
図24は、染料容器計量台80の模式側面図である。
図24に示すように、染料容器計量台80は、テーブル部82と、計量器83とを備える。テーブル部82は、複数本(例えば4本)の足82aと、足82aで支持される天板82bとからなり、略直方体に形成される。計量器83は、テーブル部82の天板82bの上面に載置される。また、計量器83は、容器3が載せられると、その容器3の重量を示す信号を制御部90へ出力する。
【0124】
なお、上記した染料容器計量台80では、計量器83を用いて容器3の重量を量って、例えば容器3内の染料の残量を検出するように構成されるが、染料の残量検出はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、
図24に想像線で示す如く、テーブル部82の天板82bから鉛直上向きに突設されるセンサ取付部84と、センサ取付部84に取り付けられる光電センサ85とで容器3内の染料の残量を検出するようにしてもよい。
【0125】
具体的には、光電センサ85は、光Fを照射する投光部85aと、投光部85aから照射された光Fを受光する受光部85bとを備える。光電センサ85は、受光部85bによる光Fの受光状態、詳しくは、容器3内の染料の残量を示す受光状態に関する情報を制御部90へ送信し、制御部90がその情報に基づいて残量を推定するようにしてもよい。なお、
図24においては、染料の液面を破線で示した。
【0126】
次いで、制御部90について説明する。制御部90は、ロボットシステム1の動作を制御する装置であり、例えばコンピュータである。制御部90は、予め教示された教示データに基づいてロボットシステム1の動作、具体的に例えばロボット10のアームやハンドの動作を制御する。
【0127】
ロボットシステム1はさらに、
図2に示すように、上記したスクリーン版2の長孔2a1や挿通孔2a2を撮像する撮像部(基準検出部)91を備える。撮像部91は、例えばCCD(Charge Coupled Device)カメラであり、複数ヶ所(例えば2ヶ所)に設置される。
【0128】
撮像部91は、例えばロボット10がスクリーン版2を搬送するとき、スクリーン版2の長孔2a1や挿通孔2a2が通過する位置の上方に配置され、具体的には
図2の側面視においてスクリーンセット台30と捺染作業台20との間の上方、および染料容器計量台80の上方に設置される。以下において、スクリーンセット台30側の撮像部91を「第1の撮像部91a」といい、染料容器計量台80側の撮像部91を「第2の撮像部91b」という。
【0129】
第1の撮像部91aは、ロボット10がスクリーン版2をスクリーンセット台30から捺染作業台20へ搬送する作業において、スクリーン版2の進行方向において後端に位置する長孔2a1が直下を通過するとき、その長孔2a1を撮像する。
【0130】
その後、ロボット10は、スクリーン版2の進行方向において先端に位置する挿通孔2a2が第2の撮像部91bの直下に来るまでY軸の正方向へ移動し、そして第2の撮像部91bは、直下を通過する挿通孔2a2を撮像する。
【0131】
第1、第2の撮像部91a,91bは、撮像した長孔2a1および挿通孔2a2の画像データを制御部90へ送る。制御部90は、第1、第2の撮像部91a,91bから受け取った画像データを解析して、現在のスクリーン版2の姿勢を検出する。制御部90は、検出した現在のスクリーン版2の姿勢が、規定された姿勢となるように、スクリーン版2の姿勢を補正する。
【0132】
具体的には例えば、制御部90は、画像データに基づいて、長孔2a1と挿通孔2a2とを結ぶ仮想線を求める。制御部90は、仮想線がY軸方向と略平行で、かつX軸方向において捺染作業台20の位置決め用の突起24a,24bと略一致するように、左右のアーム11,12およびハンド7の動作を制御し、スクリーン版2の姿勢を補正する。
【0133】
これにより、制御部90は、スクリーン版2の姿勢を補正して、スクリーン版2を捺染作業台20の規定の位置に搬送することができる。ここで、規定の位置とは、例えばスクリーン版2の長孔2a1と挿通孔2a2に位置決め用の突起24a,24bが確実に嵌まるような位置を意味する。
【0134】
詳説すると、スクリーン版2の外枠2aは、例えばアルミニウムなどからなる角柱を溶接して製作されるため、製品ごとで大きさ等のばらつきが大きい。そのため、例えば予め設定された教示データ通りにスクリーン版2を搬送すると、前記した製品ばらつきに起因して、スクリーン版2の長孔2a1等が突起24a,24bに嵌まらない、あるいはスクリーン版2のスクリーン2bと捺染作業台20の被捺染物21とが一致せず、正確な位置での染め付け作業が行われないおそれがあった。
【0135】
そこで、本実施形態にかかるロボットステム1にあっては、スクリーン版2に設けられる長孔2a1および挿通孔2a2を、搬送作業での基準となる基準部として機能させ、ハンド7で搬送されているスクリーン版2の基準部を第1、第2の撮像部91a,91bを用いて検出する。そして、検出された基準部たる長孔2a1および挿通孔2a2に基づいて、スクリーン版2の姿勢を補正し、スクリーン版2を捺染作業台20の規定の位置に搬送するようにした。
【0136】
これにより、その後の染め付け作業において、絵柄などを被捺染物21に対して正確な位置で染め付けることができ、捺染作業の品質を向上させることができる。なお、上記においては、基準部を長孔2a1および挿通孔2a2としたが、それに限定されるものではなく、例えば十字形や四角形等のマークなどであってもよい。
【0137】
次いで、ロボットシステム1によって行われる作業または動作の流れについて
図25を参照して説明する。
図25は、ロボットシステム1において行われる一連の捺染作業の作業手順を示すフローチャートである。なお、ロボットシステム1は、作業手順が作業者によって図示しないシミュレータを介して制御部90に教示データとして入力され、その制御部90の制御に基づき、
図25に示す各作業を実行する。
【0138】
図25に示すように、ロボットシステム1では、先ず左右のアーム11,12にスクリーン版2用のハンド7のハンドを取り付ける(ステップS1)。つづいて、ロボットシステム1は、ロボット10のハンド7でスクリーンセット台30に載置されたスクリーン版2を把持しつつ捺染作業台20へ搬送する搬送作業を行う(ステップS2)。なお、スクリーンセット台30には、スクリーン版2が所定の位置に予めセットされているものとする。
【0139】
次いで、ロボットシステム1は、搬送作業中のスクリーン版2の長孔2a1および挿通孔2a2を第1、第2の撮像部91a,91bで撮像し、スクリーン版2の姿勢を補正する(ステップS3)。そして、ロボット10は、姿勢が補正されたスクリーン版2を捺染作業台20に載置、正確には昇降部23a,23bに載置する(ステップS4)。なお、このときの昇降部23a,23bは上昇した位置とされる、換言すれば、スクリーン版2のスクリーン2bと捺染作業台20の被捺染物21とが接触しない位置とされる。
【0140】
つづいて、ロボットシステム1は、左右のアーム11,12のハンド7を容器3用のハンド8L,8Rに交換し(ステップS5)、染料流し込み作業を行う(ステップS6)。具体的には、ロボット10は、ハンド8Lで染料容器置き台50の容器3の蓋部3bを取り外して所定の位置に置き、その後ハンド8Rで染料容器置き台50の容器3を把持しつつスクリーン版2上まで搬送する。なお、容器3をスクリーン版2上まで搬送する前に、染料容器計量台80へ搬送して容器3の重量を量るようにしてもよい。
【0141】
次いで、ロボット10は、スクリーン版2上まで搬送された容器3をハンド8L,8Rで把持しつつ、
図16に示すように容器3を反転させて染料をスクリーン版2上に流し込み、染料流し込み作業が完了する。
【0142】
次いで、ロボット10は、ハンド8Rで容器3を把持しつつバキューム置き台60のバキューム5の吸引口5bに近づけ、よって染料流し込み作業で容器3の外周面に付着した余剰塗料をバキューム5で吸引して除去する(ステップS7)。なお、ステップS7の作業が終了すると、ロボット10は、容器3を染料容器置き台50へ戻すとともに、所定の位置に置かれた蓋部3bもハンド8Lで元に戻す。
【0143】
つづいて、ロボットシステム1は、左右のアーム11,12のハンド8L,8Rを容器3用からスキージ4用のハンド9に交換し(ステップS8)、スキージング作業を行う(ステップS9)。具体的には、ロボット10は、先ずハンド7でスキージラック40からスキージ4を取り出し、スクリーン版2上まで搬送する。そして、ロボット10は、スキージ4をスクリーン版2のスクリーン2aに対して摺動させて、染料流し込み作業で流し込まれた染料をスクリーン2a全体に馴染ませる。
【0144】
つづいて、ロボットシステム1は、スクリーン版2が載置された昇降部23a,23bを下降させて、スクリーン版2のスクリーン2bと捺染作業台20の被捺染物21とを接触させるようにする。そして、ロボット10は、ハンド9でスキージ4を把持しつつスクリーン版2のスクリーン2b部分に対して摺動させ、スキージング作業が完了する。これにより、被捺染物21には、絵柄などが染め付けられる。
【0145】
なお、このスキージング作業において、スキージ4のスクリーン2bに対する押し圧や角度などは、所期の値が作業者によって図示しない入力装置(例えばタッチパネルなど)を介して予め入力され、その所期の値を示すデータは制御部90に記憶されている。したがって、制御部90は、記憶されたデータに基づいて左右のアーム11,12およびハンド9の動作を制御することで、スキージ4の押し圧等を確実に所期の値とすることができる。
【0146】
さらには、制御部90において、スキージ4の押し圧等をスクリーン版2の種類ごとに所期の値を記憶させるようにすれば、それぞれのスクリーン版2に適した押し圧等でスキージ4の動作を制御することができ、被捺染物21の品質を向上させることができる。
【0147】
また、作業者は入力装置を操作するだけで、スキージ4の押し圧や角度など変更することができることから、スキージ4の押し圧などの調整作業を迅速、かつ容易に行うことができる。
【0148】
図25の説明を続けると、次いでロボット10は、スキージ4をスキージラック40へ戻し、その後バキューム置き台60のバキューム5をハンド9で持ち上げ、バキューム置き台60から取り外す。そして、ロボット10は、ハンド9でバキューム把持部5dを把持しつつバキューム5をスクリーン版2上まで搬送し、スクリーン版2上の余剰染料をバキューム5で吸引して除去する(ステップS10)。なお、ステップS10の作業が終了すると、ロボット10は、バキューム5をバキューム置き台60へ戻す。
【0149】
つづいて、ロボットシステム1は、左右のアーム11,12のハンド9をスキージ4用からスクリーン版2用のハンド7に交換する(ステップS11)。そして、ロボット10は、捺染作業台20に置かれたスクリーン版2を把持し、その後スクリーン版2をスクリーンセット台30へ搬送する作業を行う(ステップS12)。これで、一連の捺染作業が終了する。
【0150】
このように、ロボットシステム1においては、捺染作業をロボット10だけで行うことができる。また、ロボット10によって捺染作業が行われることから、染め付けられた被捺染物21における品質のばらつきを生じ難くすることもできる。
【0151】
上述してきたように、本実施形態に係るロボットシステム1によれば、左右のアーム11,12においてワークの種類ごとにハンドを交換し、ハンドが取り付けられた左右のアーム11,12を協働させてワークの種類に応じた作業を行わせることで、ロボット10に所定の作業を実行させる。これにより、ワークの種類が複数あり、またロボット10の作業がワークの種類に応じて複数ある場合であっても、ロボット10にその作業を行わせることができる。
【0152】
なお、上述した実施形態では、ハンドを交換する際、左右のアーム11,12の両方のハンドを交換するようにしたが、それに限定されるものではなく、例えば左右のアーム11,12のうちの一本のアームのハンドのみを交換するようにしてもよい。
【0153】
また、上記において、ロボット10が行う所定の作業として捺染作業を例に挙げて説明したが、それに限定されるものではなく、ワークの種類に応じて異なる作業を行うようなものであれば、その他の作業であってもよい。
【0154】
また、上記においてエンドエフェクタとしてハンドを例に挙げて説明したが、それに限定されるものではなく、例えばワークを吸引して搬送する吸着部など他のエンドエフェクタであってもよい。
【0155】
上記において、アクチュエータ7d1,8Rc,8Lc,9cをエアシリンダとしたが、これは例示であって、例えばアクチュエータは、取り付けられるアームと電気的に接続されて駆動するモータなどその他の駆動装置であってもよい。
【0156】
また、ロボット10を7軸構成のロボットで説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、7軸構成以外のロボット、例えば6軸や8軸構成のロボットを用いることも可能である。
【0157】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。