(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の車輪支持部に固定されることで前記第1の駆動車輪とともに前記走行台車本体に対して水平回動可能であり、前記第1の駆動車輪を駆動可能な第1駆動モータと、
前記第2の車輪支持部に固定されることで前記第2の駆動車輪とともに前記走行台車本体に対して水平回動可能であり、前記第2の駆動車輪を駆動可能な第2駆動モータと、
をさらに備えた、請求項1に記載のスタッカクレーン。
前記第1の車輪支持部と、前記第1の駆動車輪と、前記第1のロック機構と、前記第2の車輪支持部と、前記第2の駆動車輪と、前記第1の加圧機構は、前記走行台車本体の走行方向片側部分に設けられ、
前記走行台車本体に水平回動自在に固定された第3の車輪支持部と、
前記第3の車輪支持部に支持され、前記レールの一側面に当接可能な第3の駆動車輪と、
前記第3の車輪支持部を前記走行台車本体に回動不能に固定する第2のロック機構と、
前記走行台車本体に水平回動自在に固定された第4の車輪支持部と、
前記第4の車輪支持部に支持され前記レールの他の側面に当接可能な第4の駆動車輪と、
前記第3の車輪支持部と前記第4の車輪支持部とを間隔を狭める方向に付勢することで前記第3の駆動車輪と前記第4の駆動車輪とに前記レールを側方から挟み付けさせるとともに、取り外し可能な第2の加圧機構と、をさらに備え、
前記第3の車輪支持部と、前記第3の駆動車輪と、前記第2のロック機構と、前記第4の車輪支持部と、前記第4の駆動車輪と、前記第2の加圧機構は、前記走行台車本体の走行方向反対側部分に設けられている、請求項1に記載のスタッカクレーン。
前記第3の車輪支持部に固定されることで前記第3の駆動車輪とともに前記走行台車本体に対して水平回動可能であり、前記第3の駆動車輪を駆動可能な第3駆動モータと、
前記第4の車輪支持部に固定されることで前記第4の駆動車輪とともに前記走行台車本体に対して水平回動可能であり、前記第4の駆動車輪を駆動可能な第4駆動モータと、
をさらに備えた、請求項5に記載のスタッカクレーン。
前記第1の車輪支持部と、前記第1の駆動車輪と、前記第1のロック機構と、前記第2の車輪支持部と、前記第2の駆動車輪と、前記第1の加圧機構は、前記走行台車本体の走行方向片側部分に設けられ、
前記走行台車本体に水平回動自在に固定された第3の車輪支持部と、
前記第3の車輪支持部に支持され、前記レールの一側面に当接可能な第3の駆動車輪と、
前記第3の車輪支持部を前記走行台車本体に回動不能に固定する第2のロック機構と、
前記走行台車本体に水平回動自在に固定された第4の車輪支持部と、
前記第4の車輪支持部に支持され前記レールの他の側面に当接可能な第4の駆動車輪と、
前記第3の車輪支持部と前記第4の車輪支持部とを間隔を狭める方向に付勢することで前記第3の駆動車輪と前記第4の駆動車輪とに前記レールを側方から挟み付けさせるとともに、取り外し可能な第2の加圧機構と、をさらに備え、
前記第3の車輪支持部と、前記第3の駆動車輪と、前記第2のロック機構と、前記第4の車輪支持部と、前記第4の駆動車輪と、前記第2の加圧機構は、前記走行台車本体の走行方向反対側部分に設けられている、請求項2に記載のスタッカクレーン。
前記第3の車輪支持部に固定されることで前記第3の駆動車輪とともに前記走行台車本体に対して水平回動可能であり、前記第3の駆動車輪を駆動可能な第3駆動モータと、
前記第4の車輪支持部に固定されることで前記第4の駆動車輪とともに前記走行台車本体に対して水平回動可能であり、前記第4の駆動車輪を駆動可能な第4駆動モータと、
をさらに備えた、請求項9に記載のスタッカクレーン。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年ではスタッカクレーンの高性能化(クレーンの高速能力、高加減速能力)が求められている。そしてそのような機能が実現すると、車輪がスリップする可能性があるので、車輪を加圧する必要が出てくる。しかし、駆動車輪を自重で支持する方式を用いた場合は、輪圧のバラツキによって、加圧力の設定が難しくなる。
【0007】
本発明の課題は、スタッカクレーンの車輪の加圧力設定その他の管理を容易にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
【0009】
本発明の一見地に係るスタッカクレーンは、走行台車本体と、第1の車輪支持部と、第1の駆動車輪と、第1のロック機構と、第2の車輪支持部と、第2の駆動車輪と、第1の加圧機構と、を備えている。
第1の車輪支持部は、走行台車本体に水平回動自在に固定されている。
第1の駆動車輪は、第1の車輪支持部に支持され、レールの一側面に当接可能である。
第1のロック機構は、第1の車輪支持部を走行台車本体に回動不能に固定する。
第2の車輪支持部は、走行台車本体に水平回動自在に固定されている。
第2の駆動車輪は、第2の車輪支持部に支持されレールの他の側面に当接可能である。
第1の加圧機構は、第1の車輪支持部と第2の車輪支持部とを間隔を狭める方向に付勢することで第1の駆動車輪と第2の駆動車輪とにレールを側方から挟み付けさせるとともに、取り外し可能である。
【0010】
このスタッカクレーンでは、第1の駆動車輪と第2の駆動車輪が、第1の加圧機構からの付勢によって、レールの側面を挟み付けている。この状態で走行台車本体が走行するので、輪圧のバラツキが生じにくい。
また、第1の車輪支持部は、第1のロック機構によって、走行台車本体に回動不能に固定されている。しかし、第1の加圧機構を取り外して、さらに、第1のロック機構を解除すれば、第1の車輪支持部は、第2の車輪支持部から離れる方向に回動できる。これにより、第1の駆動車輪と第2の駆動車輪がレールから離れて、両駆動車輪のメンテナンスが容易になる。
【0011】
スタッカクレーンは、第1駆動モータと、第2駆動モータとを備えていても良い。第1駆動モータは、第1の車輪支持部に固定されることで第1の駆動車輪とともに走行台車本体に対して水平回動可能であり、第1の駆動車輪を駆動可能である。第2駆動モータは、第2の車輪支持部に固定されることで第2の駆動車輪とともに走行台車本体に対して水平回動可能であり、第2の駆動車輪を駆動可能である。
このスタッカクレーンでは、第1駆動モータ及び第2の駆動モータがそれぞれ第1の車輪支持部及び第2の車輪支持部とともに水平回動できるので、モータのトルク伝達機構
もレールから離れて、そのためメンテナンスの邪魔になることがない。
第1の加圧機構は、第1の車輪支持部と第2の車輪支持部に取り外し可能に取り付けられていてもよい。
【0012】
第1の車輪支持部と、第1の駆動車輪と、第1のロック機構と、第2の車輪支持部と、第2の駆動車輪と、第1の加圧機構は、走行台車本体の走行方向片側部分に設けられていてもよい。その場合、スタッカクレーンは、第3の車輪支持部と、第3の駆動車輪と、第2のロック機構と、第4の車輪支持部と、第4の駆動車輪と、第2の加圧機構とをさらに備えていてもよい。
第3の車輪支持部は、走行台車本体に水平回動自在に固定されていてもよい。
第3の駆動車輪は、第3の車輪支持部に支持され、レールの一側面に当接していてもよい。
第2のロック機構は、第3の車輪支持部を走行台車本体に回動不能に固定していてもよい。
第4の車輪支持部は、走行台車本体に水平回動自在に固定されていてもよい。
第4の駆動車輪は、第4の車輪支持部に支持されレールの他の側面に当接していてもよい。
第2の加圧機構は、第3の車輪支持部と第4の車輪支持部とを間隔を狭める方向に付勢することで第3の駆動車輪と第4の駆動車輪とにレールを側方から挟み付けさせるとともに、取り外し可能であってもよい。
第2の加圧機構は、第3の車輪支持部と第4の車輪支持部に取り外し可能に取り付けられていてもよい。
第3の車輪支持部と、第3の駆動車輪と、第2のロック機構と、第4の車輪支持部と、第4の駆動車輪と、第2の加圧機構は、走行台車本体の走行方向反対側部分に設けられていてもよい。
このスタッカクレーンでは、第3の駆動車輪及び第4の駆動車輪を設けることで、走行台車本体の前後にあるスペースを利用して駆動車輪を配置することができる。さらに、駆動車輪の数を増やすことで、各駆動車輪のサイズを小型化することができ、その結果駆動車輪のメンテナンスが容易になる。
【0013】
スタッカクレーンは、第3駆動モータと、第4駆動モータとをさらに備えていてもよい。第3駆動モータは、第3の車輪支持部に固定されることで第3の駆動車輪とともに走行台車本体に対して水平回動可能であり、第3の駆動車輪を駆動可能であってもよい。第4駆動モータは、第4の車輪支持部に固定されることで第4の駆動車輪とともに走行台車本体に対して水平回動可能であり、第4の駆動車輪を駆動可能であってもよい。
このスタッカクレーンでは、第3の駆動モータ及び第4の駆動モータが第3の車輪支持部及び第4の車輪支持部とともに水平回動できるので、モータのトルク伝達機構
もレールから離れて、そのためメンテナンスの邪魔になることがない。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るスタッカクレーンでは、スタッカクレーンの車輪の加圧力設定その他の管理が容易になる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(1)スタッカクレーン1の全体構成(概略説明)
スタッカクレーン1は、自動倉庫(図示せず)内を走行する物品移載装置である。以下、スタッカクレーン1の走行方向をX方向とし、スタッカクレーン1の幅方向をY方向(走行方向に交差する交差方向)とする。また、鉛直方向をZ方向とする。
【0017】
スタッカクレーン1の幅方向(Y方向)の両側には、一対のラック(図示せず)が配置されている。一対のラックは、スタッカクレーン1の走行通路を挟むように、配置されている。一対のラックは、複数の物品収納棚(図示せず)を有しており、棚には物品が載置される。一方のラックの最下段には、物品を入庫するための入庫ステーション(図示せず)が配置され、他方のラックの最下段には、物品を出庫するための出庫ステーション(図示せず)が配置されている。
【0018】
図1及び
図2に示すように、自動倉庫内には、走行通路に沿ってX方向に延びる上ガイドレール5a及び下ガイドレール5bが設けられている。上ガイドレール5aは、下方に直立して延びる板状の部材である。下ガイドレール5bは、
図4、
図10、
図11及び
図12に示すように、断面I字形状であり、直立部5cと、水平部5dとを有している。より詳細には、下ガイドレール5bは上部がT字形状になっている。スタッカクレーン1は、上ガイドレール5a及び下ガイドレール5bに沿って移動可能に案内される。スタッカクレーン1は、複数の棚との間、入庫ステーションとの間、及び出庫ステーションとの間で、物品を搬送可能である。
【0019】
スタッカクレーン1は、
図1、
図2及び
図3に示すように、走行台車11と、第1マスト13a及び第2マスト13bと、昇降台15とを、有している。
第1マスト13a及び第2マスト13bは、昇降台15を昇降させるための部材である。第1マスト13a及び第2マスト13bは、X方向に離れて配置されている。より具体的には、第1マスト13a及び第2マスト13bは、昇降台15をX方向において挟むように配置されている。第1マスト13a及び第2マスト13bは、Z方向に延びている。
走行台車11は、第1マスト13a、第2マスト13b及び昇降台15を移動させるための装置である。走行台車11は、走行台車本体19と、第1走行車輪ユニット21a及び第2走行車輪ユニット21bと、走行駆動機構23と、を有している。
【0020】
走行台車本体19は、走行台車11の基本的部分を構成している。走行台車本体19は、
図5、
図6、
図7及び
図8に示すように、第1下部フレーム25a及び第2下部フレーム25bとから構成されている。第1下部フレーム25a及び第2下部フレーム25bは、Y方向に並んで配置され、それぞれがX方向に延びている。
【0021】
第1下部フレーム25a及び第2下部フレーム25bは、線対称で同様の構造を有している。第1下部フレーム25aは、第1下部中空フレーム27a及び2枚の接続プレート29(後述)から構成されている。第2下部フレーム25bは、第2下部中空フレーム27b及び2枚の接続プレート29(後述)から構成されている。
第1走行車輪ユニット21a及び第2走行車輪ユニット21bは、走行台車本体19にX方向に離れた位置で取り付けられている。
【0022】
走行駆動機構23は、走行台車本体19が走行するための動力を発生する機構である。走行駆動機構23は、
図1、
図4及び
図5に示すように、第1駆動車輪ユニット31a及び第2駆動車輪ユニット31bを有している。第1駆動車輪ユニット31a及び第2駆動車輪ユニット31bは、走行台車本体19にX方向に離れて取り付けられている。より具体的には、第1駆動車輪ユニット31a及び第2駆動車輪ユニット31bは、走行台車本体19のX方向両端に取り付けられている。第1駆動車輪ユニット31a及び第2駆動車輪ユニット31bは、各々が、第1駆動車輪33と、第2駆動車輪35と、を有している。この場合、第1駆動車輪ユニット31aの第1駆動車輪33及び第2駆動車輪35を第1の駆動車輪及び第2の駆動車輪と呼び、第2駆動車輪ユニット31bの第1駆動車輪33及び第2駆動車輪35を第3の駆動車輪及び第4の駆動車輪と呼んでもよい。
【0023】
以上の各機構の配置によって、走行台車本体19のX方向にあるスペースを利用して駆動車輪を配置することができる。さらに、駆動車輪の数を増やすことで、各駆動車輪のサイズを小型化することができ、その結果、駆動車輪のメンテナンスが容易になる。
【0024】
図3、
図4及び
図5に示すように、第1走行車輪ユニット21a及び第2走行車輪ユニット21bは、第1マスト13a及び第2マスト13bに対してX方向の外側にそれぞれ配置されている。ここで「X方向の外側に」とは、「X方向に互いから離れた側に」との意味である。したがって、具体的には、第1走行車輪ユニット21aは、第1マスト13aに対して第2マスト13bと反対側に配置されており、第2走行車輪ユニット21bは、第2マスト13bに対しての第1マスト13aと反対側に配置されていることになる。なお、第1走行車輪ユニット21a及び第2走行車輪ユニット21bは、第1マスト13a及び第2マスト13bに対してわずかに離れて配置されているが、隣接していてもよい。
また、第1駆動車輪ユニット31a及び第2駆動車輪ユニット31bは、第1走行車輪ユニット21a及び第2走行車輪ユニット21bに対してX方向の外側にそれぞれ配置されている。ここで「X方向の外側に」とは、「X方向に互いから離れた側に」との意味である。したがって、具体的には、第1駆動車輪ユニット31aは、第1走行車輪ユニット21aに対して第2走行車輪ユニット21bと反対側に配置されており、第2駆動車輪ユニット31bは、第2走行車輪ユニット21bに対して第1走行車輪ユニット21aと反対側に配置されていることになる。なお、第1駆動車輪ユニット31a及び第2駆動車輪ユニット31bは第1走行車輪ユニット21a及び第2走行車輪ユニット21bに対してわずかに離れているが、隣接していてもよい。
以上の場合、第1マスト13a及び第2マスト13bから作用する荷重は、走行台車本体19と第1走行車輪ユニット21a及び第2走行車輪ユニット21bによって支持されるので、第1駆動車輪ユニット31a及び第2駆動車輪ユニット31bが輪圧変動の影響を受けにくい。
【0025】
第1マスト13aと第2マスト13bは、
図1に示すように、上部同士がX方向に延びる連結部材55によって連結されている。また、
図1に示すように、第1マスト13a及び第2マスト13bには、上ガイドレール5aに案内されるローラ機構57が設けられている。
【0026】
スタッカクレーン1は、昇降台15を昇降駆動するための昇降駆動機構37(昇降装置の一例)を備えている。昇降駆動機構37は、吊りベルト39と、第1昇降駆動モータ41a及び第2昇降駆動モータ41bとを有している。昇降台15は、第1マスト13a及び第2マスト13bに沿ってZ方向に移動可能である。具体的には、昇降台15は、第1マスト13a及び第2マスト13bのX方向間に配置されており、第1マスト13a及び第2マスト13bに沿って昇降可能になっている(後述)。さらに、昇降台15は、X方向両側部分がそれぞれ第1マスト13a及び第2マスト13bによって昇降可能に支持されている。吊りベルト39は、昇降台15に取り付けられている。第1昇降駆動モータ41a及び第2昇降駆動モータ41bは、吊りベルト39を駆動するモータであり、傾斜した状態で第1下部フレーム25a及び第2下部フレーム25bに装着されている。具体的には、第1昇降駆動モータ41a及び第2昇降駆動モータ41bは、上端が下端に対してX方向外側に配置されている。
【0027】
スタッカクレーン1は、第1制御盤45a及び第2制御盤45bと、4個の支持部材47とをさらに備えている。第1制御盤45a及び第2制御盤45bは、スタッカクレーン1の各種動作を制御するための装置である。第1制御盤45aは、X方向片側に配置された2個の支持部材47に支持されて固定されている。第2制御盤45bは、X方向反対側に配置された2個の支持部材47に支持されて固定されている。支持部材47は、第1下部フレーム25a及び第2下部フレーム25bに固定されている。第1制御盤45a及び第2制御盤45bは、内部に、第1走行駆動モータ81、第2走行駆動モータ83、第1昇降駆動モータ41a、及び第2昇降駆動モータ41b用のインバータ、コンバータ、ブレーカ等の電装機器を有している。
【0028】
昇降台15の上には、移載装置17が設けられている。移載装置17は、スタッカクレーン1とラックの棚との間で物品を移載するための装置である。移載装置17は、物品をその上に配置することができる。さらに、移載装置17は、物品をスタッカクレーン1からラックの棚に移載することができ、また物品をラックの棚からスタッカクレーン1の昇降台15に移載することができる。移載装置17は、伸縮自在なアームを有するプッシュ・プル方式を採用している。ただし、移載装置としては、スライドフォーク式その他の方式を用いてもよい。
【0029】
本実施形態では、接続プレート29が薄板形状部材であり、さらに他の機構を一対の接続プレート29間(Y方向間)に配置しているので、
図5に示すように、走行台車本体19のY方向寸法が小型化している。例えば、走行車輪49、第1マスト13a、第2マスト13b、昇降駆動機構37が、一対の接続プレート29の間に配置されている。
【0030】
(2)走行台車本体の構造(詳細説明)
走行台車本体19の構造をさらに詳細に説明する。
第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bは、
図8及び
図14に示すように、矩形断面の角パイプ製であり、その長手方向がX方向に一致している。第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bは、図から明らかなように、Z方向がY方向より長く、長方形状の断面を有している。第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bは、下ガイドレール5bのY方向両側にそれぞれ配置されている。より具体的には、第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bは、下ガイドレール5bの側方に(Y方向に視て重なる位置に)配置されている。その結果、第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bの上面部は、下ガイドレール5bの水平部5dより高い位置に配置されている。なお、第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bは他の部材又は機構を介して互いに接合されている。
第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bは、第1マスト13aと第2マスト13bのY方向両側に配置され、接続プレート29を介して第1マスト13a及び第2マスト13bに固定されている(後述)。
【0031】
なお、第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bのX方向両端の下部には、
図6に示すように、切り欠き27eが形成されている。切り欠き27eのY方向外側の面には、補強プレート43が固定されている。補強プレート43には、切り欠き27eに対応する位置に開口43aが形成されている。
【0032】
接続プレート29は、
図7及び
図8に示すように、第1マスト13a及び第2マスト13bの下部かつY方向を向く両側面にそれぞれ装着された薄板状の4枚の部材である。接続プレート29の平面はY方向に向いている。
図5に示すように、第1マスト13aに装着されたものが第1プレート29A及び第2プレート29Bであり、第2マスト13bに装着されたものが第3プレート29C及び第4プレート29Dである。接続プレート29は、第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bのY方向内側の面に溶接で固定されている。言い換えると、第1下部フレーム25aは、第1下部中空フレーム27aと、そのX方向両端においてY方向内側に溶接で固定された2枚の接続プレート29(第1プレート29A及び第3プレート29C)とによって構成されている。また、第2下部フレーム25bは、第2下部中空フレーム27bと、そのX方向両端においてY方向内側に溶接で固定された2枚の接続プレート29(第2プレート29B及び第4プレート29D)とによって構成されている。
さらに詳細に説明すれば、第1プレート29A及び第2プレート29BのY方向内側面に第1マスト
13aが固定され、第1プレート29A及び第2プレート29BのY方向外側面に第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bがそれぞれ固定されている。第3プレート29C及び第4プレート29DのY方向内側面に第2マスト13bが固定され、第3プレート29C及び第4プレート29DのY方向外側面に第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bがそれぞれ固定されている。
以上に説明したように、第1マスト13aは、接続プレート29(第1プレート29A及び第2プレート29B)を介してそれぞれ第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bに固定されている。また、第2マスト13bは、接続プレート29(第3プレート29C及び第4プレート29D)を介してそれぞれ第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bに固定されている。この場合、接続プレート29はY方向の厚みが薄いので、第1マスト13a及び第2マスト13bと第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bはY方向に近接している。これにより、
図5、
図7及び
図8に示すように、全体の構造がY方向にコンパクトになっている。
【0033】
接続プレート29は、
図9に示すように、主に、上部29aと、下部29bとから構成されている。上部29aはZ方向に長く延びており、下部29bはX方向に長く延びている。したがって、下部29bの幅(X方向長さ)は、上部29aの幅より長くなっている。また、接続プレート29は、X方向外側において斜めに延びる第1傾斜面29cを有しており、X方向内側において斜めに延びる第2傾斜面29dを有している。第2傾斜面29dは、第1傾斜面29cより低い位置に設けられている。接続プレート29には、さらに、X方向外側部分の下面に、Z方向に延び下側に開いた切り欠き29eが形成されている。
【0034】
上述のように、接続プレート29には、第1傾斜面29cと第2傾斜面29dが形成されている。これら構造は、第1マスト13a及び第2マスト13bの揺れ(X方向への傾き)を支持するためのものである。この実施形態では、第1傾斜面29cが比較的高い位置に形成されているので、第1マスト13a又は第2マスト13bがX方向外側に倒れるようとする動きを支えるのに効果的である。
【0035】
第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bは、接続プレート29の下部29bに固定されている。より詳細には、第1下部中空フレーム27aは、第1端が第1プレート29Aの下部29bのY方向外側の面に固定され、第2端が第3プレート29Cの下部29bのY方向外側の面に固定されている。また、第2下部中空フレーム27bは、第1端が第2プレート29Bの下部29bのY方向外側の面に固定され、第2端が第4プレート29Dの下部29bのY方向外側の面に固定されている。
さらに、第1マスト13a及び第2マスト13bの下端は、接続プレート29の上部29aに固定されている。より詳細には、第1マスト13aの下端は、第1プレート29Aの上部29aのY方向内側の面及び第2プレート29Bの上部29aのY方向内側の面に固定されている。また、第2マスト13bの下端は、第3プレート29Cの上部29aのY方向内側の面及び第4プレート29Dの上部29aのY方向内側の面に固定されている。
以上のように、接続プレート29を介して、第1マスト13a及び第2マスト13bは第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bに固定されている。また、以上の構成によって、接続プレート29は、第1マスト13a及び第2マスト13bを支持するリブとして機能している。したがって、第1マスト13a及び第2マスト13bに作用する応力が低減される。その結果、スタッカクレーン1の高性能化に対応できる。
【0036】
(3)走行車輪ユニット
第1走行車輪ユニット21a及び第2走行車輪ユニット21bをさらに詳細に説明する。
接続プレート29の下部29bには、第1走行車輪ユニット21a及び第2走行車輪ユニット21bが装着されている。第1走行車輪ユニット21a及び第2走行車輪ユニット21bは、
図3、
図5及び
図14に示すように、各々が、走行車輪49を有している。走行車輪49は、従動車輪として、下ガイドレール5bの上面(水平部5dの上面)に転動するようになっている。したがって、接続プレート29に作用する応力が低減されている。
【0037】
具体的には、第1走行車輪ユニット21aは、
図14に示すように、第1走行車輪49aと、第1軸部材51aと、第1軸受53aとを有している。第1走行車輪49aは、第1軸受53aを介して第1軸部材51aの両端に固定されている。第1軸部材
51aは、
図14に示すように、Y方向に延びており、両端が一対の接続プレート29(X方向片側において、第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bにそれぞれ固定された一対の接続プレート29、つまり第1プレート29A及び第2プレート29B)に固定されている。
第2走行車輪ユニット21bは、第1走行車輪ユニット21aと同様の構造であり、図示していないが、第2走行車輪49bと、第2軸部材(図示せず)と、第2軸受(図示せず)とを有している。第2走行車輪
49bは、第2軸受を介して第2軸部材の両端に固定されている。第2軸部材は、Y方向に延びており、両端が一対の接続プレート29(X方向反対側において、第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bにそれぞれ固定された一対の接続プレート29、つまり第3プレート29C及び第4プレート29D)に固定されている。
以上に述べたように、第1走行車輪49aは、第1プレート29A及び第2プレート29Bに軸両端が回転自在に支持されている。第2走行車輪49bは、第3プレート29C及び第4プレート29Dに軸両端が回転自在に支持されている。このように接続プレート29が走行車輪49を支持する機能を有しているので、部品点数が少なくなる。
【0038】
(4)浮き上がり防止ローラユニット
接続プレート29の下部29b(さらに具体的には、切り欠き29e)には、さらに、
図15に示すように、浮き上がり防止ローラユニット61が装着されている。したがって、浮き上がり防止ローラユニット61は、接続プレート29に取り付け及び取り外しが容易である。これにより、浮き上がり防止ローラユニット61の点検及び交換が容易になる。
【0039】
より具体的には、
図15に示すように、浮き上がり防止ローラユニット61は、各接続プレート29のY方向内側に配置され、切り欠き29eに装着されている。浮き上がり防止ローラユニット61は、ローラ63と、軸部材65と、軸受67とを有している。ローラ63は、下ガイドレール5bの水平部5dの下方に近接して配置されている。ローラ63は、軸受67を介して、軸部材65の一端に回転自在に支持されている。軸部材65は、切り欠き29eに装着され、さらに他端が接続プレート29に固定されている。なお、軸部材65を接続プレート29に固定するボルト69は、補強プレート43の開口43a及び第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム
27bの切り欠き27eを通して操作可能である。したがって、浮き上がり防止ローラユニット61の脱着が容易になる。
【0040】
なお、浮き上がり防止ローラユニット61は、切り欠き29eに装着させる際にはZ方向上側に移動させればよいし、切り欠き29eから離脱させる際にはZ方向下側に移動させればよい。
なお、浮き上がり防止の機構として回転可能なローラ63を用いているので、走行中(特に加減速中)に走行台車本体19が浮き上がったとしても、下ガイドレール5bと浮き上がり防止の機構との負荷を軽減できる。その結果、下ガイドレール5b及び走行台車本体19の両方への負担が少なくなる。
【0041】
(5)制御盤
第1制御盤45a及び第2制御盤45bの設置位置をさらに詳細に説明する。
支持部材47は、4個の部材であり、各々が各接続プレート29に固定されている。支持部材47は、固定部47aと、支持部47bとを有している。固定部47aは、接続プレート29のY方向外側面に固定されている。固定部47aの固定位置は、接続プレート29の上部29aである。支持部47bは、固定部47aからX方向外側に延びている。このようにして、
図3に示すように、X方向片側端においてY方向に隣接する2個の支持部47bの上に第1制御盤45aが配置されており、X方向反対側端においてY方向に隣接する2個の支持部47bの上に第2制御盤45bが配置されている。
【0042】
以上に述べたように、第1制御盤45a及び第2制御盤45bが支持部材47を介して固定されているのが接続プレート29なので、省スペース化が実現されている。特に、
図3及び
図4に示すように、第1昇降駆動モータ41a及び第2昇降駆動モータ41bの上端に対して、支持部材47の支持部47bが近接して配置されている。したがって、第1制御盤45a及び第2制御盤45bの設置位置を低くできる。特に、後述のように、第1昇降駆動モータ41a及び第2昇降駆動モータ41bが傾斜しており高さが低くなっているので、第1制御盤45a及び第2制御盤45bの設置位置を低くできる。
【0043】
(6)走行駆動機構
走行駆動機構23についてさらに説明する。
【0044】
第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bには、第1駆動車輪ユニット31a及び第2駆動車輪ユニット31bが装着されている。第1駆動車輪ユニット31a及び第2駆動車輪ユニット31bは、各々が、第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bのX方向両端部に支持され、第1駆動車輪33及び第2駆動車輪35を有している。このように第1駆動車輪33と第2駆動車輪35の各組が走行台車本体19のX方向両側端に各々配置されており、つまりスタッカクレーン1は合計4個の駆動車輪を有している。第1駆動車輪33及び第2駆動車輪35は、
図4、
図11及び
図12に示すように、下ガイドレール5bの側面(直立部5cの側面)に当接可能である。
【0045】
第1駆動車輪ユニット31a及び第2駆動車輪ユニット31bは、
図11及び
図12に示すように、各々が、第1車輪支持部71と、第2車輪支持部73と、を有している。このように第1車輪支持部71と第2車輪支持部73の各組が走行台車本体19のX方向両側端に配置されており、つまりスタッカクレーン1は合計4個の車輪支持部を有している。第1車輪支持部71は、走行台車本体19の第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bに水平回動自在に固定されている(詳細は後述)。第1駆動車輪33は、第1車輪支持部71に支持され、下ガイドレール5bの一側面に当接する。ロック機構75は、
図10、
図12及び
図13に示すように、第1車輪支持部71を走行台車本体19の第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bに回動不能に固定する(詳細は後述)。
第2車輪支持部73は、走行台車本体19の第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bに水平回動自在に固定されている(詳細は後述)。第2駆動車輪35は、第2車輪支持部73に支持され下ガイドレール5bの他の側面に当接する。加圧機構77(加圧機構の一例)は、第1車輪支持部71と第2車輪支持部73とを互いに間隔を狭める方向に付勢するとともに、取り外すことで付勢を解除可能である。また、上記の機構ではガイドローラが不要になる。
【0046】
このスタッカクレーン
1では、第1駆動車輪33と第2駆動車輪35が、加圧機構77からの付勢によって、下ガイドレール5bの側面を挟み付けている。この状態で走行台車本体19が走行するので、輪圧のバラ付きが生じにくい。
【0047】
また、輪圧変動の影響が少ないので、駆動車輪に作用させる加圧力を、過大ではない適正な値に設定することができる。この結果、駆動車輪のサイズを小さくすること又は駆動車輪の寿命を延ばすことができる。従来であれば輪圧変動によって左右のバランスが悪くなると、より大きな荷重に対応するため駆動車輪のサイズを大きくしなければならなかった。
【0048】
また、第1車輪支持部71は、ロック機構75によって、走行台車本体19に回動不能に固定されている。しかし、加圧機構77を取り外して、さらに、ロック機構75を解除すれば、第1車輪支持部71及び第2車輪支持部73は、両方が互いに離れる方向に回動できる。これにより、第1駆動車輪33と第2駆動車輪35が下ガイドレール5bから離れて、両駆動車輪のメンテナンス(交換、調整又は修理)が容易になる。
【0049】
走行駆動機構23は、第1走行駆動モータ81と、第2走行駆動モータ83とを有している。第1走行駆動モータ81は、第1車輪支持部71に固定されることで第1駆動車輪33とともに走行台車本体19に対して水平回動可能である。第1走行駆動モータ81は、第1駆動車輪33を駆動可能である。第2走行駆動モータ83は、第2車輪支持部73に固定されることで第2駆動車輪35とともに走行台車本体19に対して水平回動可能である。第2走行駆動モータ83は、第2駆動車輪35を駆動可能である。このように第1走行駆動モータ81と第2走行駆動モータ83の各組が、走行台車本体19のX方向両側端に配置されており、つまりスタッカクレーン1は合計4個の走行駆動モータを有している。この場合、第1走行駆動モータ81及び第2走行駆動モータ83がそれぞれ第1車輪支持部71及び第2車輪支持部73とともに水平回動できるので、メンテナンス時にモータのトルク伝達機構も下部ガイドレールから離れて、そのためメンテナンスの邪魔になることがない。
【0050】
第1駆動車輪ユニット31aの第2駆動車輪35と、第2駆動車輪ユニット31bの第2駆動車輪35は、下ガイドレール5bに対してY方向の同じ側に配置されている。したがって、スタッカクレーン1が安定して直進走行できる。
【0051】
第1車輪支持部71及び第2車輪支持部73が回動自在になっている構造を詳細に説明する。
図10〜
図12に示すように、第1車輪支持部71及び第2車輪支持部73は、各々が、支持部材87と、回動支持部89とを有している。支持部材87は、X方向に延びる複数のプレートからなる部材であり、X方向内側端が回動支持部89によって、第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bに対して水平方向に回動自在になっている。すなわち、第1車輪支持部71及び第2車輪支持部73の回動中心は、回動支持部89である。支持部材87には、
図11及び
図12に示すように、第1駆動車輪33及び第1走行駆動モータ81又は第2駆動車輪35及び第2走行駆動モータ83が固定されている。回動支持部89は、Z方向に延びるピン91を有している。ピン91は、第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bのX方向外側端部に設けられた突出プレート27cに取り付けられて、さらに、支持部材87を水平方向に回動自在に支持している。
以上に述べたように、第1駆動車輪33及び第2駆動車輪35の位置と回動支持部89の位置とは異なる(
図12で示すようにX方向に離れている)ので、第1車輪支持部71又は第2車輪支持部73が回動するときには、第1駆動車輪33又は第2駆動車輪35は平面視で円弧の軌道を描いて移動する。なお、
図12に示すように、第1駆動車輪33が下ガイドレール5bに接する位置と第2駆動車輪35が下ガイドレール5bに接する位置はX方向で一致している。
【0052】
ロック機構75の構造及び機能を詳細に説明する。
ロック機構75は、第1車輪支持部71、第1駆動車輪33及び第1走行駆動モータ81の水平方向の回動を制限するための機構である。ロック機構75は、
図13に示すように、プレート93と、カラー94と、ボルト95と、ナット96とから構成されている。プレート93は、第1走行駆動モータ81の下部から延びている一対の部材である。プレート93は、第1下部中空フレーム27a及び第2下部中空フレーム27bのX方向外側端部に設けられた一対の突出部27dの上下方向装置側に配置されている。カラー94は、プレート93及び突出部27dに形成された孔に貫通して配置されている。ボルト95は、本体部分がカラー94内を貫通しており、先端にナット96が螺合している。このようにして、ボルト95とナット96によってカラー94は、プレート93及び突出部27dから脱落不能になっている。その結果、カラー94によって、プレート93、すなわち第1車輪支持部71、第1駆動車輪33及び第1走行駆動モータ81は、水平方向に回動不能になっている。
なお、ボルト95及びナット96を操作して、カラー94を外せば、プレート93、すなわち第1車輪支持部71、第1駆動車輪33及び第1走行駆動モータ81は、水平方向に回動可能になる。
【0053】
加圧機構77の構造及び機能を詳細に説明する。
加圧機構77は、シャフト101と、弾性部材107とを有している。シャフト101は、
図10、
図11及び
図12に示すように、一対の支持部材87のX方向外側に配置され、Y方向に延びている。シャフト101は、両端が、各支持部材87のX方向外側に設けられた突出部87aを貫通している。シャフト101の第1端101aは、第2車輪支持部73の支持部材87の突出部87aにナット及びプレート103によって固定されている。シャフト101の第2端101bは、弾性部材107によってY方向に弾性的に支持されている。具体的には、弾性部材107は、第1車輪支持部71の支持部材87の突出部87aの第2車輪支持部73と反対側に配置され、シャフト101の第2端101bに固定されたナット及びプレート105によって支持されている。弾性部材107は、突出部87aとナット及びプレート105の間でY方向に圧縮されており、したがって第1車輪支持部71及び第2車輪支持部73に対してY方向に接近するような付勢力を与えている。その結果、第1駆動車輪33と第2駆動車輪35が下ガイドレール5bの側面(直立部5cの両面)を挟み付けるように当接している。なお、弾性部材107は、バネであり、例えば、圧縮コイルスプリングである。
【0054】
なお、加圧機構77は、ナット及びプレート103及びナット及びプレート105をシャフト101から外し、さらにシャフト101を突出部87aから抜くことで、第1車輪支持部71及び第2車輪支持部73から取り外すことができる。
なお、加圧機構の種類は前記実施形態に限定されない。特に、車輪支持部に取り外し可能に連結する構造はシャフト、ナット及びプレートの組み合わせに限定されない。また、弾性部材の有無、種類、配置位置は前記実施形態に限定されない。
【0055】
(7)昇降駆動機構
昇降駆動機構37は、
図16に模式的に示すように、昇降台15と、一対の吊りベルト39と、一対の上部プーリ117と、一対の駆動プーリ119と、一対のアイドラプーリ121と、下部プーリ123と、第1昇降駆動モータ41a又は第2昇降駆動モータ41bを有している。
駆動プーリ119、アイドラプーリ121及び下部プーリ123は、一対の接続プレート29によって回転自在に支持されている。これらプーリの回転軸の伸びる方向はY方向である。さらに具体的には、駆動プーリ119は及びアイドラプーリ121は軸両端が一対の接続プレート29に直接支持されており、下部プーリ123は軸両端がテンション付与機構125(後述)の支持部材127(後述)を介して一対の接続プレート29に支持されている。つまり、駆動プーリ119、アイドラプーリ121及び下部プーリ123は、一対の接続プレート29のY方向間に配置されている。
昇降駆動機構37の各部材は、図から明らかなように、X方向両端に対称的に設けられているので、以下、X方向片側の構成のみを説明する。
【0056】
吊りベルト39は、無端ベルトであり、昇降台15の上部に固定された第1端39aと、昇降台15の下部に固定された第2端39bとを有する。上部プーリ117は、第1マスト13a又は第2マスト13bの上端に配置されている。駆動プーリ119は、第1昇降駆動モータ41a又は第2昇降駆動モータ41bからの駆動力によって、吊りベルト39を正逆自在に移動させる機能を有している。アイドラプーリ121は、駆動プーリ119の近傍に配置されており、より具体的には、X方向内側かつ上方に配置されている。下部プーリ123は、第1マスト13a又は第2マスト13bの下部に配置されている。下部プーリ123は、駆動プーリ119に対してX方向内側に配置されている。吊りベルト39は、第1端39aから、上部プーリ117、アイドラプーリ121、駆動プーリ119、下部プーリ123に順番に掛け回され、最後に第2端39bに至る。
【0057】
第1昇降駆動モータ41a及び第2昇降駆動モータ41bは、
図4に示すように、接続プレート29の下部29bのX方向外側部分に固定されている。第1昇降駆動モータ41a及び第2昇降駆動モータ41bが固定されているのが第1マスト13a及び第2マスト13bではなく接続プレート29なので、第1マスト13a及び第2マスト13bに作用する応力が低減されている。また、第1昇降駆動モータ41a及び第2昇降駆動モータ41bの姿勢は傾斜した状態なので、直立した状態に比べてZ方向の省スペース化が達成されている。なお、第1昇降駆動モータ41a及び第2昇降駆動モータ41bが傾斜しているとは、下部に対して上部がX方向外側にずれて位置するように本体が配置された状態である。したがって、第1昇降駆動モータ41a及び第2昇降駆動モータ41bは、Y方向の寸法を大きくしていない。
より具体的には、第1昇降駆動モータ41aは第2プレート29BのY方向外側面に固定されており、第2昇降駆動モータ41bは第4プレート29DのY方向外側面に固定されている。つまり、第1昇降駆動モータ41a及び第2昇降駆動モータ41bは、一対の接続プレート29のY方向外側に配置され、つまり走行台車本体19のY方向中心からY方向片側(
図5の上側)にずれた位置に配置されているので、一対の接続プレート29の間のスペースを有効に活用できる。特に第1昇降駆動モータ41a及び第2昇降駆動モータ41bは、Y方向の同じ側に配置されているので、両者へのアクセスが簡単になる。
【0058】
昇降駆動機構37は、テンション付与機構125を有している。テンション付与機構125は、下部プーリ123を下方に付勢することで、吊りベルト39にテンションを付与する機構である。テンション付与機構125は、一対の接続プレート29の間(第1プレート29Aと第2プレート29Bとの間、及び第3プレート29Cと第4プレート29Dとの間)に配置されている。
【0059】
テンション付与機構125は、
図17、
図18及び
図19に示すように、支持部材127と、支持部材固定機構129とを有している。支持部材127は、第1プレート29Aと第2プレート29Bとの間に(Y方向間に)配置されている。支持部材127は、下部プーリ123の回転軸の両端を回転自在に支持する一対のプレート部材である。支持部材127は、X方向に長く延びており、第1端部127aに下部プーリ123が回転自在に支持されている。
【0060】
支持部材127は、接続プレート29に対して、支点Sを中心に揺動自在に支持された中間部を有している。具体的には、支点Sは、支持部材127のX方向中間付近にY方向に延びて固定されたピン139の両端が接続プレート29に回転自在に支持することで実現されている。このように、支持部材127は、下部プーリ123の回転中心からX方向に離れた支点Sを中心に揺動自在である。具体的には、支持部材127は、支点Sの両側に配置された部分である第1端部127aと第2端部127bとを有している。第1端部127aは下部プーリ123を回転自在に支持しており、第2端部127bは支持部材固定機構129によって位置決めされる。
なお、支持部材127の第1端部127aとは支点SよりX方向片側に延びた部分であり、その一点が下部プーリ123を支持する支持部である。また、第2端部127bとは支点SよりX方向反対側に延びた部分であり、その一点が支持部材固定機構129によって支持・固定される被支持部である。
【0061】
支持部材固定機構129は、支持部材127の姿勢を固定することで、吊りベルト39へのテンションを決定する機構である。具体的には、支持部材固定機構129は、支持部材127の第2端部127bの上下方向の位置を変更することで支持部材127を揺動させて、それにより支持部材127の第1端部127aすなわち下部プーリ123の位置を変更する。そして、支持部材固定機構129は、支持部材127の第2端部127bの上下方向の位置を固定することで、支持部材127の姿勢を固定する。
【0062】
支持部材固定機構129の取付け先は、第1プレート29A及び第3プレート29Cである。つまり、昇降駆動モータが装着される接続プレートは、支持部材固定機構が設けられる接続プレートとは異なる。特に支持部材固定機構129は、Y方向の同じ側に配置されているので、両者へのアクセスが簡単になる。
支持部材固定機構129は、ネジ部材131と、ピン133と、連結部材135と、2つのナット137とを有している。ネジ部材131は、Z方向に延びており、支持部材127の第2端部127b近傍において例えば第1プレート29Aに固定されている。ピン133は、支持部材127の第2端部127bからY方向に具体的にはネジ部材131に向かって延びている。連結部材135は、ピン133を回転自在に支持する部分と、ネジ部材131が貫通する孔が形成された板状部分とを有している。2つのナット137は、ネジ部材131に螺合しており、連結部材135の板状部分のZ方向両側に配置されている。
以上の構造により、例えば2個のナット137をZ方向上側に移動させていくと、
図19に示すように、連結部材135及びピン133を介して支持部材127の第2端部127bが上方に移動し、それに伴い支持部材
127がピン139による支点Sを中心に揺動し、その結果、支持部材127の第1端部127aがZ方向下側に移動する。これに伴い、下部プーリ123もZ方向下側に移動して、下部プーリ123のZ方向位置が駆動プーリ119のZ方向位置より下側になる。
【0063】
なお、2つのナット137の操作は、側壁としての第1プレート29Aに形成された開口部29f(
図6及び
図9参照)から行うことができる。このように、テンション付与機構125は、一対の接続プレート29(例えば、第1プレート29A及び第2プレート29B)の間(Y方向間)に配置されることで全体をコンパクトにすると共に、調整の操作を一対の接続プレート29の外側(Y方向外側)から行うことができて操作性がよい。
【0064】
このように、テンション付与機構125では、吊りベルト39にテンションを付与することを目的として、支持部材127を揺動させて下部プーリ123の位置を変更する。そして、下部プーリ123を支持する支持部材127の揺動の支点Sは下部プーリ123の回転中心Rから水平方向に離れた位置にある。以上の構造により、テンション付与機構125はZ方向にコンパクトな構造になっている。例えば、第1マスト13a及び第2マスト13bでは、調整代分のスペースのみが確保されていればよい。つまり、第1マスト13a及び第2マスト13b内のデッドスペースが大きくなることがない。また、下部プーリ123の上下方向にテンション調整機構は配置されていないので、昇降台15の最下降位置を十分に低くできる。
【0065】
支持部材127の支点Sは、
図4、
図7、
図17及び
図19に示すように、第1マスト13a又は第2マスト13bに対して平面視で重なる位置に配置されている。また、下部プーリ123の少なくとも一部は、第1マスト13a又は第2マスト13bに対して平面視で重なる位置から昇降台15側に外れた位置に配置されている。より具体的には、
図17に示す状態では下部プーリ123は全体が第1マスト13a又は第2マスト13bから完全に外れており、
図19に示す状態では下部プーリ123は第1マスト13a又は第2マスト13bから一部が重なっているが、ほとんど外れている。言い換えると、下部プーリ123が最もマスト側に配置された場合でも下部プーリ123がマストに対して平面視で大幅に又は完全に入り込む位置には移動しない。以上の位置関係により、支持部材127の支点Sを第1マスト13a又は第2マスト13bと同じ位置に配置しつつも、下部プーリ123を第1マスト13a又は第2マスト13bから昇降台15側に外れた位置にすることで、第1マスト13a又は第2マスト13b内のデッドスペースを小さくできる。
【0066】
また、支持部材127を揺動させる構造を採用しているので、てこの原理を利用すれば、発生荷重が小さくてもテンションを付与するための荷重を大きくできる。
なお、アイドラプーリの数及び位置は前記実施形態に限定されない。例えば、アイドラプーリは、駆動プーリに対して上記実施形態のアイドラプーリと反対側に設けられていてもよいし、駆動プーリの両側に設けられていてもよい。
【0067】
(8)接続プレートの作用効果
接続プレート29に様々な機構を取り付けているので、省スペース化が実現されている。特に接続プレート29は薄板状部材であって主面がY方向に向いている(つまり、Y方向に厚みを有していない)ので、省スペースに効果的である。また、接続プレート29は薄板状の部材であるので、必要に応じて好ましい形状を実現できる。
【0068】
また、第1マスト13a及び第2マスト13bが挿入される部分は一対の接続プレート29間であるが、接続プレート29のY方向内側面は機械加工によって精度が高くなっているので、第1マスト13a及び第2マスト13bの姿勢がより正確になる。
【0069】
特に、接続プレート29に様々な機構を設けることで、第1マスト13a及び第2マスト13bにそれら機構を設ける必要がなくなっている。その結果、以下の組み付け工程が可能になる。
・第1下部フレーム25a及び第2下部フレーム25bを用意する。
・第1下部フレーム25a及び第2下部フレーム25bの接続プレート29に様々な機構を組み付けてユニットを作成する。
・上記ユニットとマストを現場に搬送して、現場で両者を組み付ける。つまり、現場ではマストを組み付ける作業だけでよくなるので、作業効率がよくなる。
【0070】
(9)他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組合せ可能である。