(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
使用したマイクロドリルビットに高圧の洗浄水を噴射して洗浄した後、乾燥空気を噴射して洗浄されたマイクロドリルビットに残っている洗浄水を除去する洗浄モジュールと、
前記洗浄モジュールを通じて洗浄されたマイクロドリルビットを1つずつ順次に再研磨した後、研磨品質を検査して研磨不良マイクロドリルビットを別に分類するマイクロドリルビット研磨モジュールと、
前記研磨モジュールを通じて再研磨が完了したマイクロドリルビットの外周面に結合されているリングの位置を再研磨を通じて変動されたマイクロドリルビットの切削刃の長さに合せて調節するためのリングセッティングモジュールと、
複数個のマイクロドリルビットを積載するための複数個のトレーと、
前記トレーを洗浄モジュール、研磨モジュール、リングセッティングモジュールに移送させるための移送モジュールと、を含むモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置であって、
前記洗浄モジュールは前記使用したマイクロドリルビットの破損の有・無、及び破損されたマイクロドリルビットの位置を検出するための洗浄検査部をさらに含み、
前記使用したマイクロドリルビットの破損の有・無及び破損されたマイクロドリルビットの位置を制御手段へ伝達することにより、マイクロドリルビットの再研磨工程の速度を向上させることを特徴とする、モジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置
前記洗浄水噴射ノズルと空気噴射ノズルは、各々マニホールダに連結されて1つの水供給管と1つの空気供給管を通じて供給される水と空気が各々のノズルに供給されることを特徴とする、請求項6に記載のモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付した図面を参照して説明すれば、次の通りである。
【0041】
図2は本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置を示す平面図であり、
図3から
図8は本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置のうちの移送モジュールを示す図であり、
図9から
図20は本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置のうちの洗浄モジュールを示す図であり、
図21から
図57は本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置のうちの研磨モジュールを示す図であり、
図58から
図62は本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置のうちのリングセッティングモジュールを示す図である。
【0042】
図2は本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置を図示したものであり、モジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置は、使用したマイクロドリルビットに高圧の洗浄水を噴射して洗浄した後、乾燥空気を噴射して洗浄されたマイクロドリルビットに残っている洗浄水を除去する洗浄モジュール1000、上記洗浄モジュール1000を通じて洗浄されたマイクロドリルビットを1つずつ順次に再研磨した後、研磨品質を検査して研磨不良マイクロドリルビットを別に分類するマイクロドリルビット研磨モジュール2000、上記研磨モジュール2000を通じて再研磨が完了したマイクロドリルビットの外周面に結合されているリングの位置を再研磨を通じて変動されたマイクロドリルビットの切削刃の長さに合せて調節するためのリングセッティングモジュール3000、複数個のマイクロドリルビットを積載するための複数個のトレー1、上記トレー1を洗浄モジュール、研磨モジュール、リングセッティングモジュールに移送させるための移送モジュール4000を含んで構成される。
【0043】
図3または
図4は、本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置のうちの移送モジュールの実施形態を図示したものであり、
図3に図示された移送モジュールの実施形態1のように1つのラインを有する形態の移送モジュールを含んで構成されるか、
図4に図示された移送モジュールの実施形態2のように複数個のラインを有する形態の移送モジュールを含んで構成されることもできる。
【0044】
また、移送モジュールの実施形態1と実施形態2は、複数個のトレー1を移送するための複数個のコンベア4001、上記コンベア4001を通じて移送されるトレー1のうち、いずれか1つを固定するための複数個のトレー固定部4101〜4107(以下の説明)を含んで構成され、実施形態2(
図4)は実施形態1(
図3)と異なり、移送切換部4200をさらに含んで構成される。
【0045】
図4から
図8に示すように、移送切換部4200をさらに含む実施形態2(
図4)に基づいてより詳細に説明すれば、以下の通りである。
【0046】
移送モジュール(
図2の4000)は、複数個のトレー1を移送するための複数個のコンベア4001、上記コンベア4001のうちの1つを通じて移送されたトレー1を他のコンベア4001に伝達するための移送切換部4200、上記コンベア4001を通じて移送されるトレー1のうち、いずれか1つを固定するための複数個のトレー固定部4101、4102、4103を含んで構成される。
【0047】
また、上記複数個のコンベア4001は、各々コンベア駆動モータ4010、及びコンベアテンション調節部4003から構成される。
【0048】
また、上記コンベア4001は、コンベア駆動モータ4010の回転を用いてコンベアベルトを回転させ、上記コンベアベルトが上部に載置されたトレー1をより円滑に移送(供給)させることができるようにコンベアテンション調節部4003を用いて所定の張力を有するように調節され、上記複数個のコンベア4001はコンベアベルトの回転方向(供給または排出)のみ相異するだけであり、同一な構成を有する。
【0049】
また、上記コンベア4001により移送されるトレー1は、トレー固定部4101、4102、4103により所定の位置に停止するようになり、上記トレー固定部4101、4102、4103の個数及び位置は、洗浄モジュール、研磨モジュール、リングセッティングモジュールの構成によって相異なることもある。
【0050】
より詳しくは、上記複数個のトレー固定部4101、4102、4103は、各々トレー上昇部4110、トレー移送部4120、トレー固定シリンダー4130を含んで構成され、供給コンベア4001により移送されるトレー1のうちのいずれか1つがトレー固定シリンダー4130の前面に位置すれば、トレー上昇部4110が上昇(Z軸方向)してトレー1をコンベア4001から所定の高さ(42A)だけ持ち上げて離隔させるようになる。
【0051】
また、トレー1に位置した複数個のマイクロドリルビットのうちの一側に位置した列が所定の位置(41A)に位置するようにトレー1をトレー移送部4120を通じてX軸方向に移送及び停止するようになる。
【0052】
上記のように、所定の位置(41A)にトレー1の一側に位置した列(最初の列)が位置するようになれば、トレー固定シリンダー4130がトレー1を一側で押圧して固定するようになり、
図2と共に説明した洗浄モジュール、研磨モジュール、リングセッティングモジュールのうちのいずれか1つのトランスファーが固定されたトレー1に積載されたマイクロドリルビットのうち、所定の位置(41A)に積載されたマイクロドリルビットを各モジュールに供給するか、または一側に位置した列(最初の列)から洗浄、研磨、リングセッティングのうちのいずれか1つが完了したマイクロドリルビットを積載するようになる。
【0053】
また、1つの列に位置したマイクロドリルビットを全て供給するか、1つの列にマイクロドリルビットを全て積載するようになれば、トレー固定シリンダー4130の押圧が解除され、トレー1の次の列が所定の位置(41A)に位置するようにトレー移送部4120がトレー1をX軸方向に移送及び停止するようになり、トレー固定シリンダー4130がトレー1を一側で押圧して固定する方法によりトレー1に積載されたマイクロドリルビットが全て供給されるか、または積載されるまで繰り返される。
【0054】
また、上記のような方法(動作)が反復遂行されて複数個のマイクロドリルビットが積載されたトレー1のマイクロドリルビットを全て供給するか、または空いているトレー1に複数個のマイクロドリルビットを全て積載するようになれば、トレー1を一側で押圧して固定していたトレー固定シリンダー4130の押圧が解除され、トレー上昇部4110が下降(−Z軸方向)してトレー1をコンベア4001の上にまた載置するようになり、トレー1はコンベア4001によりまた移送される。
【0055】
上記のような複数個のトレー固定部4101、4102、4103は、マイクロドリルビットの供給及び排出のために各モジュール別に最小1つ以上のトレー固定部を備えることが好ましい。
【0056】
また、移送モジュール(
図2の4000)が複数個のラインを有する形態を有する場合、1つのラインを通じて供給されたトレー1を他のラインに移送させるための移送切換部4200をさらに含んで構成される。
【0057】
また、上記移送切換部4200は、トレー1を持ち上げるための移送切換上昇部4210、コンベアから持ち上げられたトレー1を他のコンベアに移送させるための移送切換密着部4220、他のコンベアに移送されたトレー1の移送を制限するための移送切換停止部4230を含んで構成される。
【0058】
より詳しくは、上記移送切換上昇部4210は、トレー1をコンベア4001から所定の高さだけ持ち上げるようになり、トレー1が持ち上げられれば、移送切換密着部
4220を通じてトレー1の側面を押してトレー1を他のコンベアに移送させるようになる。
【0059】
他のコンベアに移送されたトレー1は、他のコンベアに移送されるトレーの過供給を防止するための移送切換停止部4230により先に移送が停止され、以前に供給されたトレーの位置によって(所定の距離以上移動した時)トレー1がコンベア4001により移送できるようにトレー1の一面を塞いでいた移送切換停止部4230が上昇するようになる。
【0060】
例えば、移送切換停止部4230を通過したトレー1が供給されるトレー固定部4102に固定されたトレー1がない時、移送切換停止部4230が上昇してトレー1を供給するようになる。
【0061】
図9は、本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置のうちの洗浄モジュールを図示したものであり、マイクロドリルビットをよりやさしくて速いだけでなく、清潔に洗浄し、破損されるか、またはその長さが短くて再使用が困難なマイクロドリルビットを別に分類するための構成からなっている。
【0062】
図9に示すように、本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置のうち、洗浄モジュールは移送モジュール4000のトレー固定部4101に固定されたトレー1の使用したマイクロドリルビットを把持して移送させるための洗浄トランスファー1003、上記洗浄トランスファー1003がマイクロドリルビットを把持して移送させる間、把持されたマイクロドリルビットのうち、破損されたマイクロドリルビットを検出するための複数個の洗浄検査部1002、上記洗浄トランスファー1003により移送される間、把持されたマイクロドリルビットを洗浄する洗浄器1005、上記洗浄トランスファー1003が洗浄完了したマイクロドリルビットを積載したトレーから上記洗浄検査部1002により検出された不良(破損された)マイクロドリルビットを別に分類するための洗浄分類部1006を含んで構成される。
【0063】
図10から
図11は、本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置のうち、洗浄モジュールの洗浄検査部による破損されたマイクロドリルビットの検出方法を図示したものである。
【0064】
トレーに積載された複数個のマイクロドリルビットのうちの1つの行に位置した複数個のマイクロドリルビットを把持した洗浄トランスファー1003は、移送されながら洗浄検査部1002を通るようになる。
【0065】
また、洗浄検査部1002は、洗浄トランスファー1003に把持されて移送されるマイクロドリルビットの破損の有・無、または再使用するか否かを判断するようになり、不良マイクロドリルビットが存在する時、そのマイクロドリルビットが把持された位置を格納するか、把持された位置を制御手段(図示せず)に伝達するようになる。洗浄検査部1002は、マイクロドリルビットの直径及び異質物の状態を分析して、その結果を格納するか、またはその結果を制御手段(図示せず)に伝達するようになる。
【0066】
検出手段に光センサー、レーザー、超音波などが使われることもできるが、より精密にマイクロドリルビットの破損有・無を判断するために、カメラを用いて撮影した後、撮影されたイメージに基づいて洗浄検査部1002または制御手段(図示せず)が演算して判断することが最も好ましい。
【0067】
また、1つの洗浄検査部1002だけで構成されるか、
図9に示すように、複数個の洗浄検査部1002で構成されることもでき、複数個の洗浄検査部1002で構成される時、1つの洗浄検査部1002は洗浄前にマイクロドリルビットを検査するようになり、他の1つの洗浄検査部1002は、洗浄後、マイクロドリルビットを検査するようになる。
【0068】
まず、
図10は単純な長さを通じて再使用可能なマイクロドリルビットを判断する方法を図示したものであり、(a)~(e)のように1つの行に位置して一度に洗浄トランスファー(
図9の1003)に把持されて移送される複数個のマイクロドリルビットのうち、光センサー、レーザー、超音波、カメラのうちのいずれか1つを通じて仮想の基準線10Aに達しないマイクロドリルビットを検出するようになる。
【0069】
また、予め設定された仮想の基準線10Aより短い長さを有する(b)、(c)のようなマイクロドリルビットの位置は、洗浄検査部1002または制御手段(図示せず)に記憶される。
【0070】
また、
図10は単純な長さを判断するものでなく、(f)~(j)のように1つの行に位置した複数個のマイクロドリルビットをカメラを用いて撮影した後、撮影されたイメージを通じて撮影された各々のマイクロドリルビットの端部に2つの仮想の接線11Aを形成し、その2つの仮想の接線11Aがなす仮想の検出角11Bと2つの仮想の接線11Bの交差点11Cを測定するようになる。
【0071】
また、仮想の検出角11Bが予め設定された所定の値より大きい(h)または交差点11Cが仮想の基準線10Aに達しない(g)のようなマイクロドリルビットの位置は、洗浄検査部1002または制御手段(図示せず)に記憶される。
【0072】
より詳しくは、何番目行の何番目列に位置したものか、洗浄検査部1002または制御手段(図示せず)に記憶(格納)した後、以下に説明する洗浄分類部(
図9の1006)を通じて記憶(格納)した位置の再使用が不可能な不良マイクロドリルビットを別に分類するようになる。
【0073】
上記のような不良マイクロドリルビットの検出が洗浄前になされることは、洗浄モジュールが1つのマイクロドリルビットずつ洗浄するものでなく、複数個のマイクロドリルビットを把持し洗浄することによって、不良マイクロドリルビットを予め除去しなくても、その洗浄速度が速く、複数個のマイクロドリルビットを把持し移送する途中に検査を進行することによって検査時間を短縮させるためである。
【0074】
即ち、洗浄前にマイクロドリルビットを1つずつ確認せず、移送中の複数個のマイクロドリルビットを一度に確認した後、洗浄を進行し、不良マイクロドリルビットのみ個別的に分類することによって、より効率的に短い時間内に一連の過程が達成できる。
【0075】
図12から
図15は洗浄モジュールの洗浄トランスファーを図示したものであり、
図12に示すように、両側に対応するように設置された複数個の洗浄トランスファー1003は洗浄器1005の中心を貫通して通過した後、一側の洗浄トランスファーは12A方向に戻り、他側の洗浄トランスファーは12B方向に戻るようになる。
【0076】
また、中心部の移動経路は重なるが、通過する順序が異なる(順次的に中央部に沿って移送される)ことによって、複数個の洗浄トランスファー1003が中心部の移動経路上で衝突するか、または重ならないようになる。
【0077】
また、マイクロドリルビットを掴む手段はビットキャプチャー1004であり、上記ビットキャプチャー1004を上記洗浄トランスファー1003が洗浄器1005側に移動させるものである。
【0078】
上記洗浄トランスファー1003は、洗浄トランスファー柱1030により支持される洗浄トランスファーガイドレール1031、洗浄トランスファー駆動手段1036の駆動により上記洗浄トランスファーガイドレール1031に沿って水平に移動する洗浄トランスファー水平移動部材1032、上記洗浄トランスファー水平移動部材1032の上部に設置された洗浄トランスファー水平シリンダー1033、及び上記洗浄トランスファー水平シリンダー1033のロッド端部に設置され、油圧により作動して上記ビットキャプチャー1004を昇降させる洗浄トランスファー垂直シリンダー1034を含む。
【0079】
即ち、洗浄トランスファー水平移動部材1032が洗浄トランスファーガイドレール1031に沿ってY軸方向に水平に移動してビットキャプチャー1004が移送モジュールのコンベアと洗浄器との間を行き来するようにし、洗浄トランスファー垂直シリンダー1034はビットキャプチャー1004をZ軸方向に上下昇降させ、上記洗浄トランスファー水平シリンダー1033は互いに対向して設置された2つの洗浄トランスファー1003に設置された2つのビットキャプチャー1004が互いにぶつから(衝突)ないようにX軸方向に水平移動させる手段である。
【0080】
また、上記ビットキャプチャー1004は、実際にマイクロドリルビットを掴んで洗浄器1005に移動させる手段であって、1つのビットキャプチャー1004により多数のマイクロドリルビットが掴まれることができるので、一度に多量のマイクロドリルビットを洗浄することができる。
【0081】
上記ビットキャプチャー1004は、上記洗浄トランスファー1003により水平及び垂直に移動するビットキャプチャー上部ブロック1041、上記ビットキャプチャー上部ブロックに固定されたビットキャプチャーガイド軸1044の端部に設置されたビットキャプチャーキャプチャーブロック1042、上記ビットキャプチャーガイド軸1044に沿って垂直にZ軸方向昇降可能であり、一側端部が上記ビットキャプチャーキャプチャーブロック1042に形成された各々のビットキャプチャーホールに嵌められた多数のビットキャプチャープッシングピン1043、及び上記ビットキャプチャープッシングピン1043が上記ビットキャプチャー上部ブロック1041方向に弾性的に支持されるようにするスプリング1045を含んで構成される。
【0082】
上記ビットキャプチャー上部ブロック1041は、洗浄トランスファー1003の洗浄トランスファー垂直シリンダー1034のロッドに固定されており、両端にはビットキャプチャーガイド軸1044が設置されている。
【0083】
また、上記ビットキャプチャーガイド軸1044に沿って昇下降可能であり、スプリング1045により弾性支持される多数のビットキャプチャープッシングピン1043が設置されている。
【0084】
上記のように、ビットキャプチャーガイド軸1044に沿って昇下降可能な多数のビットキャプチャープッシングピン1043がスプリング1045により弾性支持されることによって、外部の押圧がない時には多数のビットキャプチャープッシングピン1043が上記ビットキャプチャーキャプチャーブロック1042に形成された各々のビットキャプチャーホールに所定の長さだけ挿入された形態に位置するが、多数のビットキャプチャープッシングピン1043を弾性支持していたスプリング1045の弾性力以上の押圧がなされる場合、
図15に示すように、多数のビットキャプチャープッシングピン1043が上記ビットキャプチャーキャプチャーブロック1042に形成された各々のビットキャプチャーホールを貫通するか、またはより深く挿入される。
【0085】
上記のような構成を通じて洗浄するマイクロドリルビットが積載されたトレーにビットキャプチャー1004が移動した状態で洗浄トランスファー垂直シリンダー1034が作動してビットキャプチャーキャプチャーブロック1042が下に移動すれば、その底面がトレーの上面に接した状態となり、この状態でトレーから所定の長さだけ突出しているマイクロドリルビットは所定の長さだけビットキャプチャーキャプチャーブロック1042に嵌合される。
【0086】
また、上記のようにビットキャプチャーキャプチャーブロック1042に嵌合されて移送され、洗浄が完了したマイクロドリルビットはキャプチャー押圧部1300の動作によってビットキャプチャーキャプチャーブロック1042から離脱する。
【0087】
より詳しくは、ビットキャプチャー1005が把持しているマイクロドリルビットを降ろすためのキャプチャー押圧部1300は、キャプチャー押圧シリンダー1301のロッドに固定されたキャプチャー押圧プレート1302がビットキャプチャープッシングピン1043を上部から押圧することによって、
図15に示すように、多数のビットキャプチャープッシングピン1043が上記ビットキャプチャーキャプチャーブロック1042に形成された各々のビットキャプチャーホールを貫通、またはより深く挿入され、ビットキャプチャーキャプチャーブロック1042のビットキャプチャーホールに嵌合されて固定されたマイクロドリルビットは、ビットキャプチャープッシングピン1043により離脱してトレーに積載される。
【0088】
このように、トレーに洗浄されたマイクロドリルビットが満たされれば、移送モジュール4000の動作によりトレーが移動して洗浄分類部1006に移送される。
【0089】
また、上記ビットキャプチャー1004により掴まれた状態で移動したマイクロドリルビットを洗浄するための手段として上記洗浄器1005が備えられている。
【0090】
上記洗浄器1005は、
図16または
図17に示すように、マイクロドリルビットに高圧の洗浄水を噴射する洗浄水噴射ノズル1511、及び洗浄水で洗浄されたマイクロドリルビットの水分を乾燥するために高圧の乾燥空気を噴射する空気噴射ノズル1521を含んでいる。
【0091】
上記洗浄水噴射ノズル1511を通じて噴射される洗浄水が各々の洗浄水噴射ノズル1511に同時に供給できるように、洗浄水噴射ノズル1511はマニホールダ1512を通じて水供給管1513と連結されており、上記空気噴射ノズル1521を通じて噴射される空気が各々の空気噴射ノズル1521に同時に供給できるように空気噴射ノズル1521はマニホールダ1522を通じて空気供給管1523に連結されている。
【0092】
一方、前述したように、洗浄検査部1002または制御手段(図示せず)にはマイクロドリルビットの直径及び異質物の状態が格納されているが、格納されているマイクロドリルビットの状態によって洗浄水噴射ノズル1511を通じて噴射される洗浄水の噴射圧力と空気噴射ノズル1521を通じて噴射される空気の噴射圧力が調節される。即ち、マイクロドリルビットに異質物がたくさん付いているほど洗浄水の噴射圧力と空気の噴射圧力が強くなるので、より効果的にマイクロドリルビットに付いている汚染物質を除去することができる。また、マイクロドリルビットの直径を考慮して、マイクロドリルビットが損傷しない範囲内で噴射圧力が調節される。
【0093】
また、上記洗浄器1005の下部にはマイクロドリルビットを洗浄した後、排出される洗浄水を排出するための排水管1540がさらに設置されているので、排出される汚水をある一個所に集めて捨てることができるようにした。
【0094】
また、上記洗浄水噴射ノズル1511を通じて噴射される洗浄水が外部に飛散されることが防止できるようにカバー1530が設置されており、上記カバー1530にはマイクロドリルビットが掴まれたビットキャプチャー
1004が通過できる程度にビット通過溝
1531が形成されている。
【0095】
上記のように、洗浄トランスファー1003により移送されながら洗浄器1005を通じて洗浄が完了したマイクロドリルビットのうち、洗浄検査部1002による検査結果、不良または再使用不可判定されたマイクロドリルビット(以下、破損されたマイクロドリルビット)が積載されたトレーは、トレー固定部(
図9の4103)により固定された後、洗浄分類部1006により別に分類される。
【0096】
図18から
図20は、本発明に係る破損されたマイクロドリルビットの排出が可能な洗浄装置のうち、洗浄分類部1006を図示したものであり、洗浄分類部1006は洗浄検査部1002により検出されて積載された位置が制御手段に格納されている破損されたマイクロドリルビットを把持して移送させるための洗浄分類トランスファー1601と、上記洗浄分類トランスファー1601が把持して移送させる破損されたマイクロドリルビットを込めるための複数個の廃棄用トレー1Aが載置された洗浄積載部1602とを含んで構成される。
【0097】
また、上記洗浄分類トランスファー1601は、トレー1に積載された複数個のマイクロドリルビットのうち、破損されたマイクロドリルビットを把持するための洗浄分類トランスファークランプ1621、上記洗浄分類トランスファークランプ1621をZ軸方向移送させるための洗浄分類トランスファーZ軸移送シリンダー1622、及び上記洗浄分類トランスファークランプ1621をY軸方向移送させるための洗浄分類トランスファー支持台1624を含んで構成される。
【0098】
また、洗浄積載部1602は破損されたマイクロドリルビットを積載するための複数個の廃棄用トレー1Aが載置されている洗浄積載カートリッジ1654、上記洗浄積載カートリッジ1654が脱・付着される洗浄積載プレート1653、上記洗浄積載プレート1653を洗浄積載LMガイド1652に沿ってX軸方向に所定の距離だけ移送させるための洗浄積載サーボモータ1651を含んで構成される。
【0099】
また、上記洗浄積載カートリッジ1654は、洗浄積載プレート1653に載置されているが、脱・付着可能であり、作業者が容易に取り替えることができるように上記洗浄積載取っ手1656をさらに含むこともできる。
【0100】
より詳しくは、移送モジュール4000を通じて移送されたトレー1で洗浄検査部により検出されて積載された位置(積載されたトレー及びトレー内の行と列の位置)が制御手段に格納されている破損されたマイクロドリルビットを洗浄分類トランスファークランプ1621を用いて把持し、洗浄分類トランスファークランプ1621が把持を完了すれば、洗浄分類トランスファーZ軸移送シリンダー1622の動作により上昇するようになる。
【0101】
上昇が完了すれば、洗浄分類トランスファークランプ1621及び洗浄分類トランスファーZ軸移送シリンダー1622は、洗浄分類トランスファーY軸移送サーボモータ1623の回転により洗浄分類トランスファー支持台1624に沿ってY軸方向移送されて、把持している破損されたマイクロドリルビットを洗浄積載部1602に積載させるようになる。
【0102】
また、
図19の洗浄積載部1602に載置された廃棄用トレー1Aに破損されたマイクロドリルビットを積載する方法は、最初行の一側列から順次に積載するようになる。
【0103】
即ち、順次に1つずつ行と列に合せて積載するものである。
【0104】
より詳しくは、洗浄分類トランスファー1601により破損されたマイクロドリルビットは洗浄積載部1602に移送され、上記洗浄分類トランスファー1601はY軸移送またはZ軸移送のみ可能であることによって、複数個の列(16B1,16B2,16B3,・・・)と行(16A1,16A2,・・・)で構成された廃棄用トレー1Aのうち、所定の位置(42A)を外れた他の行に破損されたマイクロドリルビットを積載できない構造である。
【0105】
これによって、洗浄分類トランスファー1601の代わりに洗浄積載部1602が所定の距離だけX軸方向に移送されて洗浄分類トランスファー1601が複数個の行(16A1,16A2,・・・)に破損されたマイクロドリルビットを積載できるようになる。
【0106】
上記のような洗浄積載部1602のX軸方向移送は、分類洗浄積載プレート1653と結合された洗浄積載ベルト1655を洗浄積載サーボモータ1651が所定量回転させることによって、洗浄積載プレート1653が洗浄積載LMガイド1652に沿ってX軸方向に所定の距離だけ移送される。
【0107】
また、上記洗浄積載サーボモータ1651による分類洗浄積載プレート1653の移送量は1つの行と行との間の距離だけ移送されることが好ましい。
【0108】
例えば、洗浄分類トランスファー62を通じて廃棄用トレー1Aの最初行16A1の最初の列16B1から最初行16A1の最後の列まで全て詰めた(積載した)後、2番目行16A1が所定の位置(42A)にくるように上記分類洗浄積載プレート1653をX軸方向に移送させるようになる。
【0109】
また、移送が完了すれば、洗浄分類トランスファー62は廃棄用トレー1Aの2番目行16A2の最初の列16B1から2番目行16A2の最後の列まで検査結果を通過できなかった破損されたマイクロドリルビットを積載するようになる。
【0110】
上記のように、洗浄モジュール(
図2の1000)を通じて洗浄と破損されたマイクロドリルビットの分類が完了した後、移送モジュール4000を通じて研磨モジュール(
図2の2000)に供給されるトレーに積載された洗浄されたマイクロドリルビットは研磨モジュールを通じて再研磨過程を経るようになる。
【0111】
図21は本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置のうちの研磨モジュールを図示したものであり、移送モジュール4000を通じて移送されるトレー1から再研磨予定の洗浄されたマイクロドリルビットを1つずつ順次に供給を受けて固定した後、所定の角度に水平回転する研磨回転部2003、上記研磨回転部2003に固定された再研磨予定のマイクロドリルビットのうち、いずれか1つを再研磨するための研磨部2004、上記研磨部2004で研磨を進行する前に再研磨予定のマイクロドリルビットの高さを調節するために再研磨予定のマイクロドリルビットを下部から支える1つの位置調節部(図示せず、以下に説明)、上記位置調節部の上部に載置された再研磨予定のマイクロドリルビットの再研磨時の震えによる不良を防止するためにマイクロドリルビット刃の側面を上部から押圧して固定するための研磨クランピング部2005、上記再研磨部を通じて再研磨が完了したマイクロドリルビットの端部に位置した異質物を除去するための研磨洗浄部2009、上記移送モジュール4000から研磨回転部2003に再研磨予定のマイクロドリルビットを1つずつ移送させるための研磨供給トランスファー2061と上記研磨回転部2003で再研磨が完了したマイクロドリルビットを移送させながら分類するための研磨分類部2006、上記研磨分類部2006から移送モジュール4000のトレーに再研磨が完了したマイクロドリルビットを1つずつ移送させるための研磨排出トランスファー2062を含んで構成されることができ、必要によって一部構成が削除(省略)されることもできる。
【0112】
例えば、研磨クランピング部2005が削除された形態のモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置で構成されることもできる。即ち、研磨回転部2003、位置調節部(図示せず、以下に説明)、研磨部2004、研磨洗浄部2009、研磨供給トランスファー2061、研磨分類部2006、及び研磨排出トランスファー2062で構成されることもできる。
【0113】
但し、好ましい実施形態として高い品質でマイクロドリルビットを再研磨するためには、上記構成要素を全て備えることが好ましい。
【0114】
上記のような構成の組合を通じてトレー1に積載された再研磨予定のマイクロドリルビットは1つずつ再研磨が完了した後、また他のトレーに積載されて排出される。
【0115】
また、前述したように、移送モジュール4000の複数個のトレー固定部のうちの2つ(4104、4105)が研磨モジュールにマイクロドリルビットを供給するか、または再研磨されたマイクロドリルビットを回収できるように位置しており、各々供給トランスファー2061の下部と排出トランスファー2062の下部に位置する。
【0116】
図22から
図24は、本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置のうち、研磨供給トランスファーの動作について説明するためのものであり、研磨供給トランスファー2061は、トレー固定部(
図21の4104)に固定された再研磨予定のマイクロドリルビットが積載されているトレー1から洗浄モジュールを通じて洗浄完了した再研磨予定のマイクロドリルビットを1つずつ研磨回転部2003のチャック
2031のうちの1つに供給する役割を遂行するようになる。
【0117】
また、研磨供給トランスファー2061は、研磨供給トランスファークランプ2611、研磨供給トランスファーX軸研磨回転部2612、研磨供給トランスファーZ軸移送台2613、研磨供給トランスファーZ軸移送シリンダー2614、研磨供給トランスファーY軸移送台2615、及び研磨供給トランスファー支持台2616を含んで構成される。
【0118】
より詳しくは、研磨供給トランスファー2061の研磨供給トランスファークランプ2611は、研磨供給トランスファーX軸研磨回転部2612によりX軸回転が可能であり、窄めるか、または繰広げることができる。
【0119】
即ち、研磨供給トランスファーX軸研磨回転部2612は回転と押圧(窄めるか、または繰広げる)2つの動作が可能である。
【0120】
これによって、研磨供給トランスファークランプ2611はトレー1に積載されている再研磨予定のマイクロドリルビットのうちの1つを把持することができ、研磨供給トランスファークランプ2611が把持を完了すれば、研磨供給トランスファーX軸研磨回転部2612が固定された研磨供給トランスファーZ軸移送台2613は研磨供給トランスファーZ軸移送シリンダー2614の動作により上昇するようになる。
【0121】
上昇が完了すれば、研磨供給トランスファーZ軸移送シリンダー2614が固定された研磨供給トランスファーY軸移送台2615は、研磨供給トランスファー支持台2616に沿ってY軸方向移送される。
【0122】
即ち、研磨供給トランスファークランプ2611、研磨供給トランスファーX軸研磨回転部2612、研磨供給トランスファーZ軸移送台2613、及び研磨供給トランスファーZ軸移送シリンダー2614は、研磨供給トランスファーY軸移送台2615の移動により全てY軸に移送されるものである。
【0123】
また、Y軸移送された研磨供給トランスファークランプ2611は、研磨回転部のチャック2031に把持している再研磨予定のマイクロドリルビットをY軸方向に挿入するようになり、このために研磨供給トランスファークランプ2611は移送される途中に−Z方向からY軸方向に90度回転可能である。
【0124】
上記のような方法によりZ軸方向回転する研磨回転部2003のチャック2031のうちの1つに再研磨予定のマイクロドリルビットを1つずつ供給するようになり、研磨回転部2003が90度回転(以下の説明)すれば、他のチャックに他の再研磨予定のマイクロドリルビットを1つ供給するようになる方法により反復遂行される。
【0125】
図25から
図27は、本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置のうち、研磨回転部のチャックとチャックを開閉するための開閉部を図示したものである。
研磨回転部(
図22の2003)は複数個のチャック2031を備えており、上記チャック2031は押圧リング2311、押圧クランプ2312、押圧弾性体2313、及びカップリング2314を含んで構成され、押圧弾性体2313により押圧リング2311が押圧クランプ2312を押圧してマイクロドリルビット11を把持(閉鎖)するようになる。
【0126】
また、外部の力(押圧)により上記押圧リング2311が後退する場合、押圧クランプ2312の外周面を押していた押圧リング2311による押圧力が消えることによって押圧クランプ2312が広がるように(開放)なり、再研磨予定のマイクロドリルビット11の固定が解除される。
【0127】
また、上記チャック2031はカップリング2314によりX軸、Y軸、Z軸方向に、ある程度折れることができ、これはチャック2031の高さを支え用ベアリング2324を用いて精密に調節する時に使われるためである。
【0128】
即ち、上記カップリング2314によりチャック2031の高さは支え用ベアリング2324の高さによって高低が調節できる。
【0129】
上記のような再研磨予定のマイクロドリルビット11の固定または解除のために押圧リング2311を押圧してくれるための手段として開閉部2032が使われる。
【0130】
より詳しくは、開閉部2032の動作によって押圧リング2311を押圧してチャック2031にマイクロドリルビット11を挿入または固定(固定または解除)できるように開閉するようになり、開閉部2032は、開閉プレート2321、開閉Z軸移送シリンダー2322、及び開閉Y軸移送シリンダー2323を含んで構成される。
【0131】
また、上記開閉プレート2321は一端に半円形状の溝が形成されており、上記半円形状溝の直径は押圧リング2311の直径より小さいし、押圧クランプ2312の直径よりは大きい。
【0132】
これは、押圧クランプ2312と接触せず、押圧リング2311のみ押圧して開閉するためである。
【0133】
また、上記開閉プレート2321は開閉Z軸移送シリンダー2322及び開閉Y軸移送シリンダー2323によりZ軸移送及びY軸移送が可能であり、開閉Z軸移送シリンダー2322は開閉プレート2321の高さ補正に使われ、開閉Y軸移送シリンダー2323は開閉プレート2321をY軸方向移送させて押圧リング2311を押圧するために使われる。
【0134】
即ち、開閉プレート2321は開閉Y軸移送シリンダー2323によりY軸移送されて押圧リング2311を押圧するようになる。
【0135】
図28または
図29は、本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置のうちの研磨回転部を図示したものであり、研磨回転部はチャック2031が固定されたチャック支持部2034、上記複数個のチャック支持部2034が固定される回転プレート2033、上記回転プレート2033をZ軸を中心に所定の角度だけ回転させるための研磨回転部駆動モータ2035を含んで構成される。
【0136】
より詳しくは、上記複数個のチャック支持部2034の個数によって研磨回転部駆動モータ2035が所定の角度に回転するようになり、360度をチャック支持部2034の個数で割った値だけの角度だけずつ研磨回転部駆動モータ2035により回転プレート2033が回転することが好ましい。
【0137】
例えば、図示したように、チャック支持部2034の個数が4個の場合、360割る4により90度ずつ研磨回転部駆動モータ2035が回転することが好ましい。
【0138】
これは、回転しても他のチャック支持部が回転する前のチャック支持部があった位置に停止するためである。
【0139】
本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置は、1つ以上のチャック支持部2034を有すれば動作が可能であるが、再研磨予定のマイクロドリルビットの供給、再研磨、再研磨が完了したマイクロドリルビットの洗浄及び検査、再研磨が完了したマイクロドリルビットの排出が同時になされることができるように最小4個のチャック支持部2034を備えることが時間的損失を減らし、生産(再研磨)量を増やすことができるので最も好ましい。
【0140】
図30または
図31は、本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置の研磨回転部のうちのチャック支持部を図示したものであり、回転プレート2033の上部に位置する複数個のチャック支持部2034は、固定された位置と方向のみ相異するだけであり、全て同一な構成と形態からなっている。
【0141】
また、
図30または
図31に示すように、互いに相異する方向に向けている複数個のチャック支持部のうち、X軸方向に向けている1つのチャック支持部2034を基準に説明すれば、以下の通りである。
【0142】
チャック2031を回転させるためのチャック回転モータ2315が−X軸方向(チャック支持部の後面)に位置しており、上記チャック回転モータ2315はカップリング2314を通じてチャック2031に固定されたマイクロドリルビットを所定の角度に回転させるようになる。
【0143】
これは、再研磨予定のマイクロドリルビットの切削先端を水平に合わせるためであり、再研磨のための先過程である。
【0144】
より詳しくは、回転プレート2033の上部でY軸方向微細調節が可能な第1チャック支持台2341の後面に上記チャック回転モータ2315が位置するようになり、上記第1チャック支持台2341は第1チャック調節ねじ2331の回転により所定の距離だけ(第1チャック調節ねじのピッチと回転量に比例して)Y軸方向に移送される。
【0145】
また、上記第1チャック支持台2341の上面には第2チャック支持台2342が位置しており、上記第2チャック支持台2342は第2チャック調節ねじ2332の回転により所定の距離だけ(第2チャック調節ねじのピッチと回転量に比例して)第1チャック支持台2341の上部からY軸方向に移送される。
【0146】
また、上記第2チャック支持台2342の前面(X軸方向)には第3チャック支持台2343が位置しており、上記第3チャック支持台2343は第3チャック調節ねじ2333の回転により所定の距離だけ(第3チャック調節ねじのピッチと回転量に比例して)第2チャック支持台2342の前面からZ軸方向に移送される。
【0147】
また、上記第3チャック支持台2343の前面(X軸方向)には複数個の支え用ベアリング2324が位置し、チャック2031を支持するためにカップリングの一側を支持するようになる。
【0148】
これによって、上記チャック2031を支持している複数個の支え用ベアリング2324を備えた第1チャック支持台2341のZ軸方向移送によりチャック2031はZ軸方向微細調節が可能であり、上記支え用ベアリング2324、第1チャック支持台2341が固定された第2チャック支持台2342のY軸方向移送によりチャック2031はY軸方向微細調節が可能である。
【0149】
また、上記支え用ベアリング2324、第1チャック支持台2341、第2チャック支持台2342、及びチャック回転モータ2315が固定された第3チャック支持台2343のY軸方向移送によりチャック支持部2034はY軸方向微細調節が可能である。
【0150】
また、上記チャック2031はY軸、Z軸方向微細調節されながらもカップリング2314によりチャック回転モータ2315の回転力は伝達できる。
【0151】
即ち、チャック2031の回転軸とチャック回転モータ2315の回転軸が一直線上に位置しなくてもカップリング2314により回転力が伝達できる。
【0152】
上記のような複数個のチャック支持部を有する研磨回転部2003は、
図32に示すように、研磨供給トランスファー2061から再研磨予定のマイクロドリルビットの供給を受けてチャック2031を用いて把持した後、Z軸を中心に90度回転して研磨回転部2004を通じて再研磨を進行するようになり、また90度回転して研磨洗浄部2009を通じて再研磨が完了したマイクロドリルビットを検査及び洗浄するようになる。
【0153】
また、研磨回転部2004がまた90度回転すれば、研磨分類部2006がチャック2031から再研磨が完了したマイクロドリルビットを取出(排出)するようになる。
【0154】
上記のような各々の工程は複数個のチャック支持部を有する研磨回転部2003により90度回転する度に同時になされるようになる。
【0155】
例えば、1つのチャックが研磨供給トランスファー2061から再研磨予定のマイクロドリルビットの供給を受ける間、他のチャックが再研磨を進行し、更に他のチャックは検査及び洗浄を進行し、更に他のチャックは排出作業を進行する。
【0156】
即ち、一度に複数個の作業が同時になされて、90度回転した後、また複数個の作業が進行されるものである。
【0157】
図33から
図38は、本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置の位置調節部2007を図示したものであり、研磨回転部2003により研磨部(
図33の2004)が位置したX軸方向に向けるチャックに把持(固定)された再研磨予定のマイクロドリルビットの高さを調節するためのものである。
【0158】
より詳しくは、再研磨予定のマイクロドリルビット11を先端に装着して研磨部に投入させることができるようにする位置調節固定部2072を備え、上下移送可能な形態に構成される位置調節移送部2073、上記位置調節移送部2073の一側を結合して上下移送させることができるようにする位置調節移送スクリュー2075、上記位置調節固定部2072に装着された再研磨予定のマイクロドリルビット11の側面に位置されて上記再研磨予定のマイクロドリルビット11を設定された基準線71Aに位置させるように情報を収集する位置調節データ検出部2071、及び上記位置調節データ検出部2071により情報を受信して上記位置調節移送スクリュー2075を作動させて再研磨予定のマイクロドリルビット11を研磨部に正確に位置させるようにする位置調節サーボモータ2076で構成して再研磨予定のマイクロドリルビット11の中心部を正確に位置させて研磨加工を遂行することができるようにする再研磨予定のマイクロドリルビット研磨装置の再研磨予定のマイクロドリルビット自動位置調節装置に関するものである。
【0159】
本発明の好ましい実施形態による再研磨予定のマイクロドリルビット11の研磨装置の自動移送装置によれば、
図34から
図37で図示したように、再研磨予定のマイクロドリルビット11を下部から支えることができるようにする位置調節固定部2072の上下移動可能に位置調節固定部2072を上下移送させる位置調節移送部2073、上記位置調節移送部2073と連結されてY軸方向移送させる位置調節移送スクリュー2075、上記位置調節固定部2072に装着された再研磨予定のマイクロドリルビット11の位置を測定する位置調節データ検出部2071、上記位置調節データ検出部2071に光を入射させる照明2071B、及び上記位置調節データ検出部2071による情報を通じて上記位置調節移送スクリュー2075の作動を制御する位置調節サーボモータ2076から構成される。
【0160】
上記位置調節固定部2072は、
図35に示すように、下部を上記位置調節移送部2073に結合し、上部に繋がる端部に再研磨予定のマイクロドリルビット11を挿入して装着させることができるようにする支えブロック2072Aを形成して構成される。
【0161】
この際、上記位置調節固定部2072は、上部が対角線の前方に向けるように折曲構成して研磨装置で切削工具が備えられる研磨部に容易に投入できるように構成することが好ましい。
【0162】
上記位置調節移送部2073は、垂直な形態に研磨装置に設置される位置調節支持台2074の上で上下(Z軸方向)移動可能な形態に結合されて位置調節移送スクリュー2075により上下に移送され、この際、上記位置調節支持台2074は位置調節サーボモータ2076と位置調節移送スクリュー2075、及び上記位置調節移送部2073を同時に結合して研磨モジュールに備えられる研磨部の前面に位置させるようにする。
【0163】
上記位置調節移送スクリュー2075は位置調節支持台2074の一側に結合され、回転運動を直線運動に切換して上記位置調節移送部2073を上下移送させることができるように連結する。
【0164】
そして、上記位置調節データ検出部2071は、位置調節移送部2073に結合された位置調節固定部2072の上部端部と水平をなす地点に設置されて自体設定された基準線71Aと上記位置調節固定部2072に装着される再研磨予定のマイクロドリルビット11の中心部とが一致するか否か及び再研磨予定のマイクロドリルビット11の位置を把握できるように構成される。
【0165】
また、反対側に照明2071Bが位置して光を位置調節データ検出部2071方向に入射させ、上記照明2071Bにより入射された光は再研磨予定のマイクロドリルビットに入射された後、位置調節データ検出部2071に向けるようになる。
【0166】
これによって、位置調節データ検出部2071は照明2071Bにより入射された光の影の外郭線を分析(ヴィジョン認識)して再研磨予定のマイクロドリルビットの高さを測定できるようになる。
【0167】
また、上記位置調節サーボモータ2076は上記位置調節移送スクリュー2075と回路により連結されて、上記位置調節データ検出部2071により転送された情報を通じて位置調節移送スクリュー2075の作動を制御して、上記位置調節固定部2072に装着された再研磨予定のマイクロドリルビット11が正確に位置するようにする。
【0168】
また、位置調節支持台2074は下部に位置調節ねじ2074AによりX軸方向移送が可能であり、これを通じてX軸方向微細調整が可能である。
【0169】
即ち、位置調節支持台2074だけでなく、位置調節支持台2074に結合された支えブロック2072A、位置調節固定部2072、
位置調節移送部
2073、位置調節移送スクリュー2075、及び位置調節サーボモータ2076が同時にX軸方向移送できるようになるものである。
【0170】
上記の構成に従う位置調節部2007によれば、再研磨予定のマイクロドリルビット11を位置調節固定部2072に装着して研磨装置に投入する場合、位置調節サーボモータ2076が位置調節データ検出部2071に設定された基準線71Aに再研磨予定のマイクロドリルビット11の中心部が一致するように位置調節移送スクリュー2075の作動を制御して位置調節固定部に装着された再研磨予定のマイクロドリルビットを上下に移動させるようにするものであり、例えば
図37の(a)に示すように、直径が異なる再研磨予定のマイクロドリルビット11、11’が装着される場合に、以前の再研磨予定のマイクロドリルビット11’と以後の再研磨予定のマイクロドリルビット11との発生される直径差によって再研磨予定のマイクロドリルビット11の位置が偏心するようになり、このような場合、図
37の(b)に示すように、上記した中心部の誤差を位置調節データ検出部2071が測定して位置調節サーボモータ2076を回転させて、以前の基準線71Aと同一な位置に自動で位置調節固定部2072をZ軸方向移動させて正確な位置に調節されるようにする。この際、位置調節データ検出部2071と再研磨予定のマイクロドリルビット11の中心部とが一致するまでこの動作を繰り返すようになり、一致するようになれば、再研磨予定のマイクロドリルビットの再研磨(以下の説明)が進行される。
【0171】
したがって、再研磨予定のマイクロドリルビット11の研磨進行時に正確な寸法への加工が進行できるようにし、これを通じて不良の発生を減らすことは勿論、再研磨予定のマイクロドリルビット11の研磨にかかる作業時間を顕著に減らして生産性を向上させることができるようにする作用をする。
【0172】
上記の構成において、位置調節データ検出部2071は検出光学体で構成し、上記位置調節移送スクリュー2075はボールスクリューを適用するようにして0.005mmの誤差以内に微細調整可能に構成することができる。
【0173】
上記のように再研磨予定のマイクロドリルビット11は位置調節部2007の上部に載置されて再研磨できるが、この際、マイクロドリルビットを再研磨するためにマイクロドリルビットの上部から一定の圧力でマイクロドリルビットを固定させて再研磨品質を高めるための方法として研磨クランピング部2005を使用することもできる。
【0174】
図38から
図41は、本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置の研磨クランピング部を図示したものであり、研磨クランピング部2005は再研磨予定のマイクロドリルビット11の側面を上部から押してやるためのマイクロドリルビット押圧クランプ2051と、上記マイクロドリルビット押圧クランプ2051を所定の圧力で押圧するためのクランプ緩衝部2052をはじめとして、上記マイクロドリルビット押圧クランプ2051をX軸、Y軸、Z軸方向移送させるためのクランプZ軸調節ねじ2053、クランプY軸調節ねじ2054、クランプX軸調節ねじ2055、第1クランプ移送台2056、第2クランプ移送台2057、第3クランプ移送台2058、及びクランプ支持台2059を含んで構成される。
【0175】
上記のような構成を通じてマイクロドリルビット押圧クランプ2051はクランプ支持台2059の上で、X軸、Y軸、及びZ軸に移動することができるので、再研磨予定のマイクロドリルビット11の形態及びサイズによって適応的に圧力を加えることができる。再研磨予定のマイクロドリルビット11は、位置調節部2007の上部に載置された後、マイクロドリルビット押圧クランプ2051により固定できる。
【0176】
より詳しくは、マイクロドリルビット押圧クランプ2051をX軸、Y軸、Z軸に移送させるための精密ねじを基盤として具現できる。例えば、マイクロドリルビット押圧クランプ2051をZ軸方向に動かそうとする場合、Z軸方向の移動を制御するクランプZ軸調節ねじ2053を回転させて第1クランプ移送台2056を移送させることによって、マイクロドリルビット押圧クランプ2051をZ軸方向に移動させることができる。
【0177】
また、マイクロドリルビット押圧クランプ2051をX軸方向に動かそうとする場合、X軸方向の移動を制御するクランプX軸調節ねじ2055を回転させて第3クランプ移送台2058を移送させることによって、マイクロドリルビット押圧クランプ2051をX軸方向に移動させることができ、上記のような場合、マイクロドリルビット押圧クランプ2051だけでなく、クランプZ軸調節ねじ2053と第1クランプ移送台2056も同時にX軸方向に移送される。
【0178】
また、マイクロドリルビット押圧クランプ2051をY軸方向に動かそうとする場合、Y軸方向の移動を制御するクランプY軸調節ねじ2054を回転させて第2クランプ移送台2057を移送させることによって、マイクロドリルビット押圧クランプ2051をY軸方向に移動させることができ、上記のような場合、マイクロドリルビット押圧クランプ2051だけでなく、クランプZ軸調節ねじ2053、クランプX軸調節ねじ2055、第1ランプ移送台2056、第3クランプ移送台2058も同時にY軸方向に移送される。
【0179】
また、上記のようなマイクロドリルビット押圧クランプ2051は再研磨予定のマイクロドリルビットを所定の圧力で押圧するために第1クランプ移送台2056とクランプ緩衝部2052を通じて連結されており、上記クランプ緩衝部2052は、クランプチャック2052A、クランプ弾性体2052B、及びボールブッシュ2052Cを含んで構成される。
【0180】
より詳しくは、マイクロドリルビット押圧クランプ2051が一定の圧力で再研磨予定のマイクロドリルビット11を押圧できるようにクランプ緩衝部2052を通じて第1クランプ移送台2056に結合されている。
【0181】
また、クランプ緩衝部2052は相異する直径を有するマイクロドリルビット押圧クランプ2051を取り替えることができるようにクランプチャック2052Aを備えており、上記クランプチャック2052Aは一端部が所定の深さに第1クランプ移送台2056に挿入されており、ボールブッシュ2052Cにより結合されている。
【0182】
即ち、上記ボールブッシュ2052Cによりクランプチャック2052AはZ軸方向移送可能に結合される。
【0183】
また、上記クランプチャック2052Aはクランプ弾性体2052BによりZ軸方向移送に対して所定の弾性を受けるようになり、これを通じて再研磨予定のマイクロドリルビットを所定の圧力で押圧できるようになる。
【0184】
また、マイクロドリルビット押圧クランプ2051はクランプ弾性体2052Bを用いて再研磨予定のマイクロドリルビット11を押圧することによって、一定の圧力を維持しながら押圧できるようになり、これはクランプ弾性体2052Bの弾性力に基づく。
【0185】
また、上記クランプ支持台2059は片持ち梁形態でありうるが、振動による震えを最小化するために両持ち梁形態のものが好ましい。
【0186】
上記のような構成を通じてマイクロドリルビット押圧クランプ2051は、位置調節部2007の上部に載置された再研磨予定のマイクロドリルビット11を押圧して再研磨する時、震え、浮き上がり、押され現象を防止できるようになる。
【0187】
また、マイクロドリルビット押圧クランプ2051は再研磨予定のマイクロドリルビット11と接触する面(以下、マイクロドリルビット押圧面)が平面または曲面の形状を有することができる。
【0188】
即ち、マイクロドリルビット押圧クランプ2051の一端部が平面または曲面の形状でありうる。
【0189】
より詳しくは、
図41の(a)に示すように、マイクロドリルビット押圧クランプ2051のマイクロドリルビット接触面が曲面の形状を有するか、または
図41の(b)に示すように、マイクロドリルビット押圧クランプ2051のドリルビット接触面が平面の形状を有することができる。
【0190】
マイクロドリルビット接触面が曲面の形状を有する場合、マイクロドリルビットの側面をより広い面積(ドリルビットの側面を所定量覆いかぶせる形態)に押圧して、押圧時に発生できるマイクロドリルビットの損傷を最大限減らしながらマイクロドリルビットを押圧及び固定することができる。
【0191】
また、ドリルビット押圧クランプ2051の曲面の内側にドリルビットが位置するようにすることによって、再研磨予定のマイクロドリルビット11が研磨時に圧力により外部に押されないようにすることで、より効果的に再研磨予定のマイクロドリルビット11を把持することができる。
【0192】
また、上記のように、接触面が曲面の形状を有する場合、他の直径を有するマイクロドリルビットを押圧できるように押圧するマイクロドリルビットの直径より大きい直径を有する曲面を有することが好ましい。
【0193】
これは、押圧するマイクロドリルビットの直径より小さい直径を有する場合、マイクロドリルビットを正しく押圧できないためである。
【0194】
例えば、マイクロドリルビット押圧クランプ2051は、一般的な0.05〜3mmの直径を有するマイクロドリルビットを押圧できるように直径0.05〜3mmの曲面が形成できるが、3mm以上の直径を有する曲面が形成されるか、または平面の形態を有することが相異する直径を有するマイクロドリルビットを全て押圧することができるので、最も好ましい。
【0195】
図42から
図46は、本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置の研磨部を図示したものであり、研磨部2004は研磨回転部2003によりX軸方向に移動され、切削先端が水平に回転された後、位置調節部2007と研磨クランピング部2005により押圧されて固定された再研磨予定のマイクロドリルビットを再研磨するための構成からなっている。
【0196】
また、上記研磨部2004は再研磨予定のマイクロドリルビット11を研磨するための研磨装置2041、上記研磨装置2041を移送させるための研磨X軸サーボモータ2042、研磨X軸移送台2043、研磨Y軸サーボモータ2044、及び研磨Y軸移送台2045を含んで構成される。
【0197】
また、研磨回転板2046をさらに含んで、上記研磨装置2041、研磨Y軸サーボモータ2044、及び研磨Y軸移送台2045を回転させることができるように構成される。
【0198】
より詳しくは、上記研磨装置2041が上部に載置された研磨Y軸移送台2045は、研磨Y軸サーボモータ2044により回転する研磨Y軸ボールスクリュー(図示せず)により研磨Y軸LMガイド(図示せず)に沿ってY軸方向移送が可能であり、研磨回転板2046の上部に載置された研磨装置2041、研磨Y軸移送台2045、研磨Y軸サーボモータ2044、研磨Y軸ボールスクリュー(図示せず)、及び研磨Y軸LMガイド(図示せず)は研磨Z軸サーボモータ(図示せず)によりZ軸回転が可能である。
【0199】
また、上記研磨回転板2046及び上部に載置された研磨装置2041、研磨Y軸移送台2045、研磨Y軸サーボモータ2044、研磨Y軸ボールスクリュー(図示せず)、研磨Y軸LMガイド(図示せず)、及び研磨Z軸サーボモータ(図示せず)が上部に載置された研磨X軸移送台2043は、研磨X軸サーボモータ2042により回転する研磨X軸ボールスクリュー(図示せず)により研磨X軸LMガイド(図示せず)に沿ってX軸方向移送が可能である。
【0200】
上記のような構成を通じて再研磨予定のマイクロドリルビット11を研磨するための研磨装置2041は、X軸、Y軸移送、及びZ軸回転だけでなく、Z軸回転とX軸、Y軸移送を組み合わせて、
図44に示すように、対角線方向(Y’)移送も可能である。
【0201】
例えば、Z軸方向回転を用いて所定の角度に回転させた後、研磨Y軸サーボモータ2044を回転させる場合、Y軸方向から所定の角度だけ傾いた方向に研磨Y軸移送台2045及び研磨装置2041が移送される。
【0202】
また、
図46に示すように、上記研磨装置2041は互いに相異する傾きを有する複数個のグラインダー2411、2412を含んで構成され、相異する角度2411A、2412Aを用いて再研磨予定のマイクロドリルビットを徐々に加工するようになる。
【0203】
より詳しくは、上記研磨装置2041が互いに相異する傾き2411A、2411Aを有する複数個のグラインダー2411、2412を含んで構成されていることによって、再研磨予定のマイクロドリルビット11の端部に位置した切削先端を互いに相異する傾き2411A、2412Aで研磨可能である。
【0204】
これは、マイクロドリルビット(切削先端)の切削効率(品質)を高めるためのものであって、最も好ましい形態は曲線形態であるが、極めて小さい直径を有するマイクロドリルビットは曲線形態に再研磨し難いことによって、互いに相異する傾き2411A、2412Aで研磨するものである。
【0205】
上記のように、互いに相異する傾き2411A、2412Aで再研磨予定のマイクロドリルビット11を再研磨するために、第1グラインダー2411が所定の傾き2411Aで再研磨予定のマイクロドリルビット11の切削先端を研磨した後、第2グラインダー2412が所定の傾き2412Aで再研磨予定のマイクロドリルビット11の切削先端をまた研磨するようになる。
【0206】
上記のような一連の過程(研磨装置の移送による切削先端の研磨)は以下のようになされる。
【0207】
研磨装置2041の第1グラインダー2411と第2グラインダー2412は、研磨X軸サーボモータ2042の回転により−X軸方向に移送され、再研磨予定のマイクロドリルビット11の切削先端のうちの一側111Bが回転する第1グラインダー2411と接触するようになる。
【0208】
また、研磨Y軸サーボモータ2044の回転によって研磨装置2041が移送されながら再研磨予定のマイクロドリルビット11の切削先端のうちの一側111Bが回転する第2グラインダー2412と接触するようになり、再研磨予定のマイクロドリルビット11の切削先端のうちの一側111Bの再研磨が完了し、研磨装置2041は研磨X軸サーボモータ2042及び研磨Y軸サーボモータ2044の反対方向の回転により初期位置に復帰するか、再研磨予定のマイクロドリルビット11の切削先端と所定の距離だけ離隔する。
【0209】
また、切削先端のうちの一側11Bの研磨が完了したマイクロドリルビットは、前述した研磨回転部2003のチャック回転モータ2315の回転により180度回転され、切削先端のうちの他側111Aの再研磨が実施され、切削先端のうちの一側111Bの研磨過程と同一に進行される。
【0210】
また、再研磨時に発生する粉塵を吸入する吸入管2047と、上記吸入管2047を所定の角度に回転させるための吸入研磨回転部2048をさらに備えることもできる。
【0211】
また、上記吸入管2047方向に高圧空気を噴射するための噴射ノズル2049をさらに備えることもでき、上記吸入管2047、吸入研磨回転部2048、及び噴射ノズル2049をさらに備える場合、粉塵の飛散や、再研磨過程でマイクロドリルビットに粉塵が付くことを抑制できるようになる。
【0212】
上記のような構成を通じて移動及び固定された再研磨予定のマイクロドリルビット11の切削先端の位置をデータ検出部2071で検出した後、検出された位置に対するデータと数値制御装置に入力された既存データを用いて制御部(図示せず)が所定の位置に研磨装置2041を移送させて再研磨を進行するようになり、数値制御装置(サーボモータ及びボールスクリュー)を用いた移送及び回転を通じて正確な位置で再研磨予定のマイクロドリルビットを再研磨加工できるようにすることによって、工程速度を向上させて高い生産性を達成し、かつ高い精密度で再研磨を進行できるようになる。
【0213】
上記のような一連の過程により再研磨予定のマイクロドリルビット11は、再研磨が完了することによって、以下からは再研磨が完了したマイクロドリルビット11で説明する。
【0214】
図47から
図53は、本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置の研磨洗浄部2009を図示したものである。
【0215】
図47に示すように、研磨部により再研磨過程を経た再研磨が完了したマイクロドリルビット11は、研磨回転部2003により所定の角度だけ回転されて研磨洗浄部2009方向に移送され、洗浄作業と研磨品質検査が進行される。
【0216】
また、研磨回転部2003の他のチャック2031に把持された再研磨予定のマイクロドリルビット11は、再研磨が完了したマイクロドリルビット11があった個所に研磨回転部2003により所定の角度だけ研磨部が位置した方向に回転されて再研磨が完了したマイクロドリルビット11が研磨洗浄部2009により洗浄作業と研磨品質検査が進行される間、研磨が進行される。
【0217】
図48または
図49に示すように、上記研磨洗浄部2009は再研磨が完了したマイクロドリルビット11の切削先端を撮影するための研磨洗浄カメラ2991、上記研磨洗浄カメラ2991の前面に位置して研磨洗浄カメラ2991が切削先端を撮影する時、光を照らすための研磨洗浄照明2992、再研磨が完了したマイクロドリルビット11の切削先端に位置した異質物を除去するための研磨洗浄パッド2993、上記研磨洗浄照明2992と研磨洗浄パッド2993のうちのいずれか1つを選択的に再研磨が完了したマイクロドリルビット11の前面に位置するように移送させるための洗浄X軸移送シリンダー2911、研磨洗浄パッド2993が再研磨が完了したマイクロドリルビット11の前面に位置する時、研磨洗浄パッド2993をY軸方向移送させるための研磨洗浄接触シリンダー2095を含んで構成される。
【0218】
また、本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置の研磨洗浄パッド2993は所定の粘性を有しており、研磨洗浄パッド2993が再研磨が完了したマイクロドリルビット11の端部と接触する時、異質物は粘性により研磨洗浄パッド2993に吸着されて除去される。
【0219】
より詳しくは、上記研磨洗浄パッド2993と研磨洗浄カメラ2991(または研磨洗浄照明2992)のうちのいずれか1つを再研磨が完了したマイクロドリルビット11の前面に位置させるために、研磨洗浄パッド2993、研磨洗浄照明2992、研磨洗浄カメラ2991、及び研磨洗浄接触シリンダー2095は、研磨洗浄第1プレート2913の上部に位置しており、上記研磨洗浄第1プレート2913は研磨洗浄第1X軸LMガイド2912の上部に位置している。
【0220】
また、研磨洗浄パッド2993、研磨洗浄照明2992、研磨洗浄接触シリンダー2095、及び研磨洗浄カメラ2991が位置した研磨洗浄第1プレート2913は、洗浄X軸移送シリンダー2911により研磨洗浄第1X軸LMガイド2912に沿ってX軸方向に移送される。
【0221】
また、上記洗浄X軸移送シリンダー2911によるX軸方向移送により再研磨が完了したマイクロドリルビット11の前面に研磨洗浄パッド2993や研磨洗浄カメラ2991が位置するようになる。
【0222】
一実施形態として、再研磨が完了したマイクロドリルビット11が研磨洗浄部2009の方向に位置するようになれば、研磨洗浄接触シリンダー2095の伸張により研磨洗浄パッド2993が、再研磨が完了したマイクロドリルビット11の切削先端と接触して異質物を吸着除去するようになる。
【0223】
また、洗浄が完了した後、洗浄X軸移送シリンダー2911による−X軸方向移送を通じて再研磨が完了したマイクロドリルビット11の前面には研磨洗浄パッド2993の代わりに研磨洗浄カメラ2991が位置するようになり、研磨洗浄照明2992が再研磨が完了したマイクロドリルビット11の前面に光を照射しながら研磨洗浄カメラ2991が再研磨が完了したマイクロドリルビット11の切削先端を撮影し、制御部(図示せず)が撮影されたイメージに基づいて研磨品質を検査するようになる。
【0224】
また、検査結果によって以下に説明する研磨分類部2006及び研磨排出トランスファー2062により分類が進行される。
【0225】
一方、制御部(図示せず)は、撮影されたイメージに基づいて以後に加工されるマイクロドリルビットの加工量を調節するようになる。即ち、制御部は再研磨が完了した最初のマイクロドリルビットの切削先端の撮影映像と正常形態の基準映像とを比較し、その映像の差によって再研磨予定の2番目マイクロドリルビットの加工量を調節するようになる。
【0226】
即ち、制御部は最初のマイクロドリルビットが合格判定を受ける正常範囲内に練磨されたと判断すれば、以後に加工される2番目マイクロドリルビットの加工量を調節せず、以前と同一な加工量で研磨動作を進行する。
【0227】
しかしながら、制御部は最初のマイクロドリルビットが正常範囲を逸脱して練磨されたと判断すれば、最初のマイクロドリルビットの加工された形状を分析して、どれくらい追加的な加工が必要であるかを検討するようになる。
【0228】
以後、2番目マイクロドリルビットは最初のマイクロドリルビットの加工量に補正された加工量が追加されて研磨動作が進行される。この際、制御部はまた2番目マイクロドリルビットが正常範囲を逸脱して練磨されたと判断すれば、2番目マイクロドリルビットの加工された形状を分析して、どれくらい追加的な加工が必要であるかを検討し、3番目マイクロドリルビットに補正された加工量をまた反映して研磨動作を進行するように制御する。
【0229】
仮に、マイクロドリルビットの加工量が固定されていれば、グラインダー2411、2412面が摩耗される場合、マイクロドリルビットを所望の形状に加工することができない。しかしながら、前述したように、以前に加工されたマイクロドリルビットの加工量を分析して、以後に加工されるマイクロドリルビットの加工量を補正する方式は、マイクロドリルビットが微細化され、グラインダー2411、2412面が摩耗されても、加工結果を分析して続けて補正作業を遂行するので、精密にマイクロドリルビットを加工することができる。
前述した再研磨が完了したマイクロドリルビット11の研磨後、洗浄過程をより詳細に説明すれば、以下の通りである。
【0230】
前述した研磨洗浄パッド2993は、研磨洗浄X軸移送サーボモータ2921の回転軸に結合された洗浄ポリ2933及び洗浄ベルト2934を通じて回転力の伝達を受けて回転するようになる。
【0231】
また、研磨洗浄パッド2993が回転のみしながら再研磨が完了したマイクロドリルビット11の端部と接触する場合には、
図50の(B)に示すように、研磨洗浄パッド2993に再研磨が完了したマイクロドリルビット11が接触する接触点61A及びその移動経路62Aは一定の形態を示すようになり、その移動経路62Aのみ接触することによって、速く摩耗(粘性が喪失)されるが、本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置の研磨洗浄パッド2993は、
図50の(A)のように再研磨が完了したマイクロドリルビット11と接触する研磨洗浄パッド2993が移送されることによって、再研磨が完了したマイクロドリルビット11の接触点61Aは一定の直径を有する円形の形態に反復されず、研磨洗浄パッド2993内で移送方向の反対方向に接触点61Aが移動するようになる。
【0232】
また、
図51に示すように、研磨洗浄パッド2993が移送されながら回転も同時になされる。
【0233】
より詳しくは、研磨洗浄パッド2993が右方向に移送されながら時計回り(研磨洗浄パッドの前面から見た時)に回転される時は、B1〜B5の順序のように接触点61Aが形成される。
【0234】
また、右方向だけでなく、所定の距離を並進運動しながら回転することによって、幾何学的な移動経路62Bの形態を有するようになり、接触点61Aが持続的に変動されることによって、既存の移動経路62Aに比べて広い面積が使用できる。
【0235】
これによって、固定された移動経路62Aに比べて多様な接触経路を有することによって、研磨洗浄パッド2993の未接触部分が格段に減り、使用時間(回数)も増加し、吸着力(接着力)の低下による廃棄時に発生する資源の浪費及び維持管理費を格段に減らすことができる。
【0236】
上記のような幾何学的な移動経路62Bの形態は、研磨洗浄パッド2993が移送される移送速度と回転速度により決定され、円形の移動経路62Aでなければ、特別な制限はない。
【0237】
上記のような研磨洗浄パッド2993の移送及び回転は、以下のような構造によりなされる。
【0238】
図52または
図53に示すように、上記研磨洗浄パッド2993、研磨洗浄接触シリンダー2095、研磨洗浄X軸移送サーボモータ2921、洗浄ポリ2933、及び洗浄ベルト2934は、洗浄第2プレート2923の上部に位置しており、上記洗浄第2プレート2923は研磨洗浄第1プレート2913の上部に位置した洗浄第2X軸LMガイド2922に沿ってX軸方向移送が可能である。
【0239】
これによって、上記研磨洗浄パッド2993、研磨洗浄接触シリンダー2095、研磨洗浄X軸移送サーボモータ2921、洗浄ポリ2933、及び洗浄ベルト2934が位置した洗浄第2プレート2923は、前述した洗浄X軸移送シリンダー2911による研磨洗浄第1プレート2913のX軸方向移送と別途にX軸方向移送が可能である。
【0240】
これは、研磨洗浄X軸移送サーボモータ2921に結合された研磨洗浄移送カム2935の回転によるものであって、研磨洗浄第1プレート2913上に形成されている洗浄移送ホール2914に端部が連結された研磨洗浄移送カム2935の回転によってX軸方向に洗浄第2プレート2923が所定の距離だけ並進運動(移送)される。
【0241】
また、研磨洗浄パッド2993の一面に一層幾何学的な形態の接触点(
図51の61A)及び移動経路62Bを形成するために、上記研磨洗浄移送カム2935の回転直径と洗浄ポリ2933の直径とは相異するものが好ましい。
【0242】
一実施形態として、研磨洗浄移送カム2935と結合された研磨洗浄X軸移送サーボモータ2921の回転により洗浄第2プレート2923をはじめとする研磨洗浄パッド2993は所定の距離だけX軸方向並進運動(移送)され、再研磨が完了したマイクロドリルビット11の前面で所定の距離だけX軸方向並進運動(移送)されながら複数回数だけ伸張される研磨洗浄接触シリンダー2095により研磨洗浄パッド2993は再研磨が完了したマイクロドリルビット11の端部に位置した切削先端と接触して異質物を吸着除去するようになる。
【0243】
即ち、研磨洗浄パッド2993が再研磨が完了したマイクロドリルビット11の前面でX軸方向並進運動(移送)しながら−Y軸方向に移送される度に再研磨が完了したマイクロドリルビット11の端部に位置した切削先端と接触して異質物を吸着除去するようになる。
【0244】
図54から
図57は、本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置のうち、研磨分類部2006と研磨排出トランスファー2062の動作について説明するためのものであり、研磨回転部2003に形成された複数個のチャック2031のうち、Y軸方向に位置した研磨洗浄部により洗浄作業と研磨品質検査が完了したマイクロドリルビット11は、研磨回転部2003により所定の角度だけ回転されて研磨分類部2006方向に移送され、移送及び排出(トレーに積載)が進行される。
【0245】
また、研磨分類部2006は、研磨回転部2003のチャック2031に位置した洗浄作業と研磨品質検査が完了したマイクロドリルビット11を把持して移送させるための研磨分類トランスファー2063、上記研磨分類トランスファー2063が把持した再研磨が完了したマイクロドリルビット11を研磨排出トランスファー2062に伝達するための研磨分類回転部2064、前述した研磨洗浄部2009の研磨品質検査結果、不良と判定された再研磨が完了したマイクロドリルビット11を別に積載するための研磨分類積載部2065を含んで構成される。
【0246】
また、上記研磨分類トランスファー2063は、チャック2031に位置した再研磨が完了したマイクロドリルビット11を把持するための研磨分類トランスファークランプ2631、上記研磨分類トランスファークランプ2631をY軸方向回転させるための研磨分類トランスファーY軸研磨回転部2632、上記研磨分類トランスファーY軸研磨回転部2632をX軸及びZ軸移送させるための研磨分類トランスファーZ軸移送台2633、研磨分類トランスファーZ軸移送シリンダー2634、研磨分類トランスファーX軸移送台2635、及び研磨分類トランスファーX軸移送シリンダー2636を含んで構成される。
【0247】
より詳しくは、研磨分類トランスファー2063の研磨分類トランスファークランプ2631は、研磨分類トランスファーY軸研磨回転部2632によりY軸回転が可能であり、窄めるか、または繰広げることができる。
【0248】
即ち、研磨分類トランスファーY軸研磨回転部2632は回転と押圧(窄めるか、または繰広げる)2つの動作が可能である。
【0249】
また、上記研磨分類トランスファークランプ2631及び研磨分類トランスファーY軸研磨回転部2632は、研磨分類トランスファーZ軸移送台2633上に位置しており、研磨分類トランスファーZ軸移送シリンダー2634によりZ軸方向移送が可能である。
【0250】
また、上記研磨分類トランスファーZ軸移送シリンダー2634は、研磨分類トランスファーX軸移送台2635上に位置しており、研磨分類トランスファーX軸移送シリンダー2636によりX軸方向移送が可能である。
【0251】
これによって、研磨分類トランスファークランプ2631は研磨回転部2003のチャック2031に固定された再研磨が完了したマイクロドリルビット11を把持することができ、かつY軸方向回転、X軸方向移送、及びZ軸方向移送が可能である。
【0252】
また、研磨分類トランスファークランプ2631は、研磨回転部2003のチャック2031に固定された洗浄作業と研磨品質検査が完了した再研磨が完了したマイクロドリルビット11を把持して研磨分類トランスファーX軸移送シリンダー2636によりX軸方向移送され、上記のようなX軸方向移送により把持された再研磨が完了したマイクロドリルビット11はチャック2031から分離される。
【0253】
また、上記チャック2031から研磨分類トランスファークランプ2631が再研磨が完了したマイクロドリルビット11を容易に分離させるために、前述した開閉部による再研磨が完了したマイクロドリルビット11の固定解除を利用することもできる。
【0254】
また、再研磨が完了したマイクロドリルビット11を把持した研磨分類トランスファークランプ2631は、研磨分類トランスファーY軸研磨回転部2632により−Z方向に向けるようになり、研磨分類トランスファーZ軸移送シリンダー2634によりZ軸方向移送されて研磨分類回転部2064に把持している再研磨が完了したマイクロドリルビット11を降ろすようになる。
【0255】
また、
図57に示すように、上記研磨分類回転部2064は複数個の分類プレート2642と、上記分類プレート2642を所定の角度に回転させるための分類回転サーボモータ2643を含んで構成され、上記分類プレート2642は上面から下面に貫通された分類挿入ホール2641が形成されている。
【0256】
上記のような構成及び構造を有する研磨分類回転部2064は、X軸方向に位置した分類プレート2642を通じて研磨分類トランスファー2063から再研磨が完了したマイクロドリルビット11の供給を受けるようになり、研磨分類トランスファー2063から供給を受けた再研磨が完了したマイクロドリルビット11は分類プレート2642の分類挿入ホール2641に挿入されて積載される。
【0257】
また、再研磨が完了したマイクロドリルビット11の供給を受けた上記X軸方向に位置した分類プレート2642は、積載された再研磨が完了したマイクロドリルビット11を研磨排出トランスファー2062が排出させることができるように−X軸方向に所定の角度だけ回転するようになる。
【0258】
また、−X軸方向に位置した分類プレート2642の分類挿入ホール2641に挿入されて積載されたマイクロドリルビット11を研磨排出トランスファー2062がトレー固定部4105に固定されたトレー11に移送させるか、または研磨後、洗浄及び検査過程中に検出された研磨不良マイクロドリルビットを研磨分類積載部2065に移送させるようになる。
【0259】
また、上記研磨排出トランスファー2062は、分類プレート2642の分類挿入ホール2641に挿入されて積載された再研磨が完了したマイクロドリルビット11を把持するための研磨排出トランスファークランプ2621、上記研磨排出トランスファークランプ2621をZ軸方向移送させるための研磨排出トランスファーZ軸移送シリンダー2622、及び上記研磨排出トランスファークランプ2621をY軸方向移送させるための研磨排出トランスファー支持台2624を含んで構成される。
【0260】
より詳しくは、研磨排出トランスファークランプ2621により研磨分類回転部2064に積載されている再研磨が完了したマイクロドリルビット11は把持され、研磨排出トランスファークランプ2621が把持を完了すれば、研磨排出トランスファーZ軸移送シリンダー2622の動作により上昇するようになる。
【0261】
上昇が完了すれば、研磨排出トランスファークランプ2621及び研磨排出トランスファーZ軸移送シリンダー2622は、研磨排出Y軸移送サーボモータ2623の回転により研磨排出トランスファー支持台2624に沿ってY軸方向移送されて、把持している再研磨が完了したマイクロドリルビット11を前述した研磨洗浄部による品質検査結果によってトレー固定部(
図54の4105)に固定されたトレー11には品質検査結果を通過した再研磨が完了したマイクロドリルビット11を積載させ、研磨分類積載部2065には品質検査結果を通過できなかった(不良)再研磨が完了したマイクロドリルビット11を積載させるようになる。
【0262】
上記のような方法により研磨分類部2006及び研磨排出トランスファー2062は所定の角度だけ回転する研磨回転部2003のチャックのうちの1つを通じて順次に供給される洗浄作業と研磨品質検査が完了した再研磨が完了したマイクロドリルビット11を繰り返してトレー固定部(
図54の4105)に固定されたトレー11または研磨分類積載部2065に積載させるようになる。
【0263】
また、研磨モジュールを通じて再研磨を完了した後、検査過程で不良と検出されたマイクロドリルビットを積載するようになる研磨分類積載部2065は、上記の
図19から
図20と共に説明した洗浄モジュールの洗浄積載部(
図19の1602)と同一な構成及び動作を遂行することによって省略する。
【0264】
図58から
図63は、本発明に係るモジュール型インラインマイクロドリルビット再研磨装置のうちのリングセッティングモジュールを図示したものであり、リングセッティングモジュール3000は、移送モジュール4000を通じて移送されるトレー1から再研磨完了したマイクロドリルビットを1つずつ供給を受けてマイクロドリルビットの外周面に結合されたリングの位置を調節するようになる。
【0265】
これは、再研磨過程でマイクロドリルビットのドリル刃の長さが短くなるにつれて、変動されたマイクロドリルビットの長さ(ドリル刃の長さ)に合うようにリングの位置を調節するものである。
【0266】
上記のような役割を遂行するリングセッティングモジュール3000は、移送モジュール4000を通じて移送されたトレー1から再研磨が完了したマイクロドリルビットを掴んで、下記のリングセッティングターンテーブル3004に供給するか、リングセッティングが完了したマイクロドリルビットを移送モジュール4000に排出(トレーに積載)するための複数個のリングセッティングトランスファー3003と、リングセッティング駆動手段により水平に回転し、上記リングセッティングトランスファー3003により移送されたマイクロドリルビットが嵌められて固定される複数個のリングセッティング固定ブロック3041が設置されたリングセッティングターンテーブル3004と、上記リングセッティングターンテーブルのリングセッティング固定ブロック3041に挿入固定されたマイクロドリルビット11の外周面に結合されているリング200の位置を調節するセッティングユニット3005とを含んで構成されることができ、必要によって一部構成が削除(省略)されることもできる。
【0267】
また、上記リングセッティングモジュール3000は、リングセッティングを完了した後、トレー1に積載されるマイクロドリルビットの方向によってマイクロドリルビットの積載方向を調節(上下反転)するためのリングセッティング反転装置3006をさらに含むこともできる。
【0268】
例えば、リングセッティング完了したマイクロドリルビットのドリル刃部が下部(柄部が上部)に向けるようにトレー1に積載しようとする時、リングセッティング反転装置3006をさらに含むようになる。
【0269】
即ち、リングセッティング完了したマイクロドリルビットのドリル刃部が上部(柄部が下部)に向けるようにトレー1に積載しようとする時には、リングセッティング反転装置3006が省略される。
【0270】
上記のような構成の組合を通じてトレーに積載された再研磨完了したマイクロドリルビットは1つずつ順次にリングセッティングが完了した後、また他のトレーに積載されて排出される。
【0271】
より詳しくは、リングセッティングモジュール3000は、移送モジュール4000の固定部4106を通じて固定されたトレー1からリングセッティングトランスファー3003を用いて所定の角度に水平回転するリングセッティングターンテーブル3004に設置された複数個のリングセッティング固定ブロック3041にマイクロドリルビットを1つずつ順次に挿入するように(載置するように)なる。
【0272】
上記複数個のリングセッティングトランスファー3003は、上記の
図55から
図56と共に説明した研磨モジュール2000の研磨排出トランスファー2062の構成及び構造と同一であるので詳細な説明は省略する。
【0273】
リングセッティングトランスファー3003により移送されたマイクロドリルビット11は、リングセッティングターンテーブル3004に設置されたリングセッティング固定ブロック3041に挿入され、上記リングセッティングターンテーブル3004は、
図59に示すように、円盤型の回転可能な板であって、その上部には複数のリングセッティング固定ブロック3041が一定の間隔で設置されている。上記リングセッティングターンテーブル3004は、その底面に設置されたリングセッティング駆動手段3040の動力により回転し、かつマイクロドリルビットにリングをセッティングする時間を周期で段階的に所定角だけ回転する。
【0274】
上記リングセッティングターンテーブル3004のリングセッティング固定ブロック3041に挿入固定されたマイクロドリルビット11の外周部に結合されているリング200の位置を調節する手段としてセッティングユニット3005が設置されている。
【0275】
また、上記セッティングユニット3005は、上記リングセッティングターンテーブル3004に位置したリングセッティング固定ブロック3041に挿入されたマイクロドリルビット11を上部から押圧して外周面に結合されたリングの位置を調節するリングセッティング押圧手段3052と、リング200の位置200Hが調節されたマイクロドリルビット11のリング200を固定した後、マイクロドリルビット11の下部を押圧してリング200の一側面(下端)から他側面(上端)に突出したマイクロドリルビットの高さ11Hを調節するリングセッティングビット高さ調節手段3051と、上記リングセッティングビット高さ調節手段3051の側面からマイクロドリルビット11を撮影して高さ11Hと切削刃の形態を感知して良不良を判別するリングセッティングカメラ3053とを含んで構成される。
【0276】
より詳しくは、
図60に示すように、リングセッティング押圧手段3052がマイクロドリルビット11の柄部とビット刃との間の端部を押さえてマイクロドリルビット11の外周面に結合されたリング200の位置200Hを調節するようになる。
【0277】
これは、リングセッティングビット高さ調節手段3051がマイクロドリルビットの突出する高さを増加させざるをえないことによって、予め設定された高さより低い高さを有するように、マイクロドリルビット11の外周面に結合されたリング200の位置200Hを調節するものである。
【0278】
即ち、マイクロドリルビット11の突出した高さを減少させるものである。
【0279】
上記リングセッティング押圧手段3052がマイクロドリルビット11の外周面に結合されたリング200の位置調節を完了すれば、リングセッティングターンテーブル3004が回転してリング200の位置調節が完了したマイクロドリルビット11をリングセッティングビット高さ調節手段3051の下部に位置させる。
【0280】
リング200の位置調節が完了したマイクロドリルビット11が下部に位置すれば、リングセッティング押圧手段3052のリング固定部3511がリング200を上部から押圧して固定させるようになり、リングセッティング押圧手段3052のマイクロドリルビット押圧部3512が上昇してマイクロドリルビット11の下部を押圧してマイクロドリルビット11の突出した高さ11Hを予め設定された高さになるまで増加させるようになる。
【0281】
また、上記リング固定部3511の側面には貫通されたホールが形成されており、これを通じてマイクロドリルビット11の端部をリングセッティングカメラ3053を用いて撮影した後、制御部(図示せず)を通じて撮影されたイメージを分析してマイクロドリルビットの高さを測定するか、または不良マイクロドリルビットを検出することができる。
【0282】
上記リングセッティングカメラ3053は、マイクロドリルビットの端部位置及びリングの位置を感知して撮影映像を制御手段(図示せず)に転送し、制御手段は備えられたプログラムを通じて予め格納された基準値(マイクロドリルビットの刃の形態や、リングの位置など)と比較して良不良を判断するようになる。正常なドリル刃が形成され、リングの位置が正確にセッティングされた場合には、リングセッティングトランスファー3003を通じてマイクロドリルビットをトレー固定部4107に固定されたトレー1に移し、不良の場合には後述するリングセッティング不良品排出手段3007を通じて他の経路に排出させる。
【0283】
正常にリングセッティングされたマイクロドリルビット11は、ドリル刃部分が上に向けた状態でリングセッティングターンテーブル3004のリングセッティング固定ブロック3041に固定されている。
【0284】
必要によってマイクロドリルビット11の柄部分が上に向けていなければならない場合(ドリルに容易に)マイクロドリルビット11のドリル刃が下に向けるように排出させることが好ましい。このために、リングセッティング反転装置3006をさらに備えている。
【0285】
また、上記リングセッティング反転装置3006は、上記マイクロドリルビットを掴むリングセッティングクランプ3061、上記リングセッティングクランプ3061を回転させるリングセッティング回転手段3062、上記リングセッティング回転手段3062とリングセッティングクランプ3061を水平に移動可能に支持するリングセッティングガイドレール3063、ロッドに上記リングセッティング回転手段3062が設置されて油圧により作動されて上記リングセッティング回転手段3062を水平に移動させるリングセッティングシリンダー3064を含んで構成される。
【0286】
より詳しくは、マイクロドリルビットを掴むか放すことができるリングセッティングクランプ3061を上下に覆してマイクロドリルビットが上下に反転されるようにするための手段としてリングセッティング回転手段3062を備えている。
【0287】
上記リングセッティングガイドレール3063とリングセッティングシリンダー3064は、上記リングセッティングクランプ3061をリングセッティングターンテーブル3004のリングセッティング固定ブロック3041まで移動させるための手段である。
【0288】
また、リングセッティングモジュールは、前述したように、リングセッティング不良品排出手段3007をさらに備えることができ、上記リングセッティング不良品排出手段3007は、
図62に示すように、上記リングセッティングトランスファー3003の下部に一側端部が対向して設置され、マイクロドリルビットが嵌められた状態で水平移動できるように傾くように設置されたリングセッティングビットガイド溝3172が形成されたリングセッティングビット排出バー3171から構成される。
【0289】
上記リングセッティングビット排出バー3171は排出用トランスファーの下部に設置されたものであって、排出用トランスファーの駆動時、リングセッティングビット排出バー3171がかかることがあるので、不良品の排出がなされない時は、排出用トランスファーの下部から逸脱した位置にあることが好ましい。
【0290】
即ち、下部にリングセッティング排出シリンダー3172を設置し、ロッドにリングセッティングビット排出バー3171を連結して、リングセッティングビット排出バー3171が水平に移動できるようにすることが好ましい。
【0291】
また、リングセッティングビット排出バー3171のリングセッティングビットガイド溝3172に入ったマイクロドリルビットが自動で流れて一側に移動できるようにリングセッティングビット排出バー3171の一側端部、即ちトランスファー反対側端部を低めて傾斜するように設置することが好ましい。
【0292】
また、上記のようなリングセッティング不良品排出手段3007の代わりに前述した洗浄モジュール1000の洗浄分類部1006、または研磨モジュール2000の研磨分類積載部2065と同一な構造及び構成に取り替えることもできる。
【0293】
上記のような構成を通じてトレーに積載されたマイクロドリルビットは、移送モジュール4000を通じて一度に洗浄、研磨、リングセッティングが順次に完了することができ、これによって、速い時間内に洗浄、研磨、リングセッティングを完了することができ、個別的に構成することより多い人件費を節約できるようになる。
【0294】
以上、本発明は添付した図面を参照して好ましい実施形態を中心として記述されたが、当業者であれば、このような記載から本発明の範疇を逸脱することなく多い多様な自明な変形が可能であることは明白である。したがって、本発明の範疇はこのような多い変形の例を含むように記述された請求範囲により解釈されなければならない。