特許第5896368号(P5896368)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5896368
(24)【登録日】2016年3月11日
(45)【発行日】2016年3月30日
(54)【発明の名称】マルメロ抽出物
(51)【国際特許分類】
   A61K 36/73 20060101AFI20160317BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20160317BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20160317BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20160317BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20160317BHJP
   A61K 8/97 20060101ALI20160317BHJP
【FI】
   A61K36/73
   A61P37/08
   A61P43/00 111
   A61P17/00
   A61Q19/00
   A61K8/97
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-74730(P2015-74730)
(22)【出願日】2015年4月1日
【審査請求日】2015年5月21日
(31)【優先権主張番号】特願2014-179788(P2014-179788)
(32)【優先日】2014年9月4日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595011548
【氏名又は名称】株式会社ジュポンインターナショナル
(73)【特許権者】
【識別番号】504180239
【氏名又は名称】国立大学法人信州大学
(74)【代理人】
【識別番号】110000084
【氏名又は名称】特許業務法人アルガ特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100077562
【弁理士】
【氏名又は名称】高野 登志雄
(74)【代理人】
【識別番号】100096736
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 俊夫
(74)【代理人】
【識別番号】100117156
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 正樹
(74)【代理人】
【識別番号】100111028
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 博人
(72)【発明者】
【氏名】▲濱▼渦 康範
(72)【発明者】
【氏名】河原 岳志
(72)【発明者】
【氏名】井ノ上 利文
【審査官】 鶴見 秀紀
(56)【参考文献】
【文献】 Biosci Biotechnol Biochem ,2009年,Vol.73,No.8,Page.1773-1778
【文献】 日本農芸化学会大会講演要旨集,2008年,Vol.2008,Page.286
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 36/00−36/9068
A61K 8/97
A61P 17/00
A61P 37/08
A61P 43/00
A61Q 19/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルメロ種子アルコール抽出物を有効成分とする抗アレルギー剤。
【請求項2】
アルコールが、低級アルコール又は低級アルコール−水混合液である請求項1記載の抗アレルギー剤。
【請求項3】
抗アレルギー剤が、アレルギー性皮膚疾患予防治療用組成物である請求項1又は2記載の抗アレルギー剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アトピー性皮膚炎等の予防治療に有用な抗アレルギー剤に関する。
【背景技術】
【0002】
アレルギー性疾患は、皮膚、呼吸器、眼、消化器等広範囲の部位に生じる。特に、皮膚においては、じんましん、結節性紅斑、湿疹、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎等が挙げられる。
【0003】
これらのアレルギー性疾患の治療薬としては、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤、ステロイド剤等が使用されている。また、植物抽出物の中には抗アレルギー作用を有するものが報告されている(特許文献1〜3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2005/092357号
【特許文献2】特開2011−26268号公報
【特許文献3】特開平08−53360号公報
【特許文献4】特開平09−165316号公報
【特許文献5】特開2000−273015号公報
【特許文献6】特開2005−68034号公報
【特許文献7】特開2005−68084号公報
【特許文献8】特開平07−17873号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤は、眠気、口渇などの副作用を生じ、またステロイド剤も副作用が懸念される。一方、従来の植物抽出物の抗アレルギー作用は十分とは言えない。
従って、本発明の課題は、植物由来であって、特にアトピー性皮膚炎等の皮膚疾患に有用な新たな抗アレルギー剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで本発明者は、アトピー性皮膚炎の重症度の判定に用いられているTARC(thymus and activation-regulated chemokine、胸腺および活性化制御ケモカイン)の発現を指標として植物や果物由来の成分の抗アレルギー作用を検討してきたところ、マルメロ種子又はマルメロ果実の抽出物が、マルメロ果肉に比べて顕著に強い抗アレルギー作用を有することを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔4〕を提供するものである。
【0008】
〔1〕マルメロ種子抽出物又はマルメロ果実抽出物を有効成分とする抗アレルギー剤。
〔2〕マルメロ種子抽出物又はマルメロ果実抽出物が、有機溶媒抽出物又は水抽出物である〔1〕記載の抗アレルギー剤。
〔3〕有機溶媒が、アルコールである〔2〕記載の抗アレルギー剤。
〔4〕抗アレルギー剤が、アレルギー性皮膚疾患予防治療用組成物である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の抗アレルギー剤。
【発明の効果】
【0009】
マルメロ種子抽出物又はマルメロ果実抽出物は、アトピー性皮膚炎のマーカーであるTARCの発現を強く抑制することから、アレルギー性皮膚疾患に代表されるアレルギー性疾患の予防治療用組成物の有効成分として有用である。また、マルメロ種子抽出物及びマルメロ果実抽出物は、安全性が高く、長期継続使用が可能であることから、難治性のアレルギー疾患にも有効である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】10ng/mL TNF−α+10ng/mL IFN−γによるTARC誘導に対するマルメロ抽出物の効果を示す図である。
図2】20ng/mL TNF−αによるTARC誘導に対するマルメロ抽出物の効果を示す図である。
図3】NC/Nga系マウスの皮膚症状スコアの変化を示す図である。
図4】NC/Nga系マウス背部におけるTARC遺伝子発現量を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の抗アレルギー剤の有効成分は、マルメロ種子又はマルメロ果実の抽出物である。
【0012】
マルメロ(Cydonia oblonga)は、中央アジア原産のバラ科マルメロ属の落葉高木であり、明るい黄橙色の洋梨形の果実をつける。マルメロの種子の水抽出物は、化粧品の増粘剤として使用されている(特許文献4、5)。また、マルメロ種子のアルコールや1,3−ブタンジオール抽出物を油性クレンジングやフォーム状洗浄料に配合することが知られている(特許文献6、7)。マルメロ果実のアルコール抽出物は、チロシナーゼインヒビターとして、有用であることが知られている(特許文献8)。しかし、本発明の抗アレルギー作用は全く知られていない。
【0013】
本発明に用いるマルメロの抽出部位は、種子又は果実である。このうち、マルメロ種子又はマルメロ果皮がより好ましい。抽出溶媒としては、有機溶媒及び/又は水が挙げられる。有機溶媒としては、アルコール類、アセトン、アセトニトリル等の親水性有機溶媒が好ましく、アルコール類がより好ましい。アルコール類としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、1,3−ブチレングリコール等が挙げられるが、低級アルコールが好ましく、エタノールが特に好ましい。また、これらの親水性有機溶媒は、水と混合して用いることができ、その混合比率は親水性有機溶媒:水=5:95〜95:5が好ましく、特に30:70〜70:30がより好ましい。また、水により抽出する場合は室温又は熱水(50〜100℃)抽出するのがより好ましい。使用する溶媒の量は、抽出対象物の質量の10〜100質量倍が好ましい。
【0014】
抽出にあたっては、マルメロの種子又は果実から溶媒で直接抽出することもできるが、種子又は果実の乾燥物を粉砕し、当該粉砕物から抽出するのが好ましい。抽出方法としては、常温又は加温下で行えばよく、浸漬法、ソックスレー抽出器を用いる方法などが挙げられる。抽出後は、そのまま用いてもよく、濃縮物、乾燥物として用いてもよい。
【0015】
マルメロ種子抽出物又はマルメロ果実抽出物は、後記の実施例に示すように優れた抗アレルギー作用を有し、種々のアレルギー疾患の予防治療剤として有用である。アレルギー疾患としては、じんましん、結節性紅斑、湿疹、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎等のアレルギー性皮膚疾患;気管支喘息;アレルギー性鼻炎等のアレルギー性呼吸器疾患;アレルギー性眼疾患等が挙げられる。このうち、アレルギー性皮膚疾患に用いるのが好ましい。
【0016】
本発明の抗アレルギー剤は、医薬品、医薬部外品、化粧品等として使用することができる。医薬品又は医薬部外品とする場合には、賦形剤、安定剤、等張剤、崩壊剤、滑沢剤等を添加して、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、液剤等の経口投与用製剤とすることができる。また、医薬品、医薬部外品、化粧品とする場合には、植物油、脂肪酸類、高級アルコール、シリコーン類、界面活性成分、水溶性合成高分子、増粘成分、粉体成分、保湿成分、紫外線吸収剤、紫外線遮蔽物、香料、金属キレート剤、pH調整剤などの公知の成分を含有させて、皮膚外用剤とすることができる。さらには、抗炎症成分、活性酸素消去成分、血行促進成分、美白成分あるいは、その他の公知の添加剤である有効成分を配合することもできる。ここで、皮膚外用剤の形態としては、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、液剤が挙げられる。
【0017】
これらの医薬品、医薬部外品又は化粧品中のマルメロ種子抽出物又はマルメロ果実抽出物の含有量は、0.001〜80質量%が好ましく、0.001〜50質量%がより好ましい。
【0018】
本発明の抗アレルギー剤は、マルメロ種子抽出物又はマルメロ果実抽出物の乾燥固形分量として、0.001mg〜100mgを1日1〜数回に分けて投与するのが好ましい。
【実施例】
【0019】
次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
【0020】
実施例1(抽出物の調製)
1)マルメロ果皮エタノール抽出物
果皮80gにEtOH320mLを加え、常温、1週間浸漬後、ろ紙でろ過し、抽出液300mLを得た。
固形分濃度 33.7mg/mL(固形分収率12.6%)
2)マルメロ果肉エタノール抽出物
果肉200gにEtOH800mLを加え、常温、1週間浸漬後、ろ紙でろ過し、抽出液800mLとした。
固形分濃度24.2mg/mL(固形分収率9.7%)
3)マルメロ果皮熱水抽出物(果皮熱水15min)
果皮100gを熱水300mLに加え、15分間煮沸し、ガーゼおよびろ紙でろ過し、抽出液300mLとした。
固形分濃度29.8mg/mL(固形分収率8.9%)
4)マルメロ果肉熱水抽出物(FSE)
果肉200gを熱水600mLに加え、15分間煮沸し、ガーゼおよびろ紙でろ過し、抽出液600mLとした。
固形分濃度33.9mg/mL(固形分収率10.2%)
5)マルメロ果肉熱水抽出物(FLE)
果肉100gを熱水300mLに加え、3時間煮沸し、ガーゼおよびろ紙でろ過し、抽出液300mLとした。
固形分濃度38.3mg/mL(固形分収率11.5%)
6)マルメロ種子エタノール抽出物(種子EtOH)
種子20gにEtOH80mLを加え、常温、1週間浸漬後、ろ紙でろ過し、抽出液80mLとした。
固形分濃度0.73mg/mL(固形分収率0.3%)
7)マルメロ種子10%EtOH抽出物(種子10%EtOH)
種子20gに10%(v/v)EtOH280mLを加え、常温、1週間浸漬後、ざるおよびブフナーロートで吸引ろ過し、抽出液250mLを回収した。
固形分濃度12.9mg/mL(固形分収率16.0%)
【0021】
実施例2(皮膚角化細胞におけるTARC発現に対する作用)
皮膚角化細胞が誘導する免疫担当細胞誘因性サイトカイン(ケモカイン)のうち、TARCへの影響を評価した。TARCは、アレルギー型免疫応答の司令塔となるTh2型細胞を誘因するケモカインであり、IgE抗体とならび近年アトピー性皮膚炎の病態との相関が強いマーカーとして認識されてきている。これを抑制することは皮膚炎に炎症性免疫応答の起点をつくることを妨げることから、炎症の軽減につながることが期待されている。
【0022】
(方法)
ヒト皮膚角化細胞株HaCaTの培養系にマルメロ各部位の抽出物を加え、24時間培養後に細胞を洗浄し、TNF−α及び/又はIFN−γの6時間刺激によりTARC発現を誘導した後の発現量について定量PCR法により確認を行った。
【0023】
(結果)
(1)10ng/mL TNF−α+10ng/mL IFN−γによるTARC誘導に対する効果を図1に示す。図1中、NCはネガティブコントロールであり、TNF−α及びIFN−γによる刺激をしない場合である。PCはポジティブコントロールであり、TNF−α及びIFN−γのみの刺激をした場合である。
図1より、マルメロ果肉熱水抽出物(FSE)及びマルメロ果皮熱水抽出物にTARC発現抑制作用が認められ、マルメロ果皮熱水抽出物のTARC発現抑制作用が強かった。
【0024】
(2)20ng/mL TNF−αによるTARC誘導に対する効果を図2に示す。図2中のNCとPCは、図1と同じである。
図2より、マルメロ種子エタノール抽出物が、強力なTARC発現抑制作用を有することが判明した。また、マルメロ種子エタノール抽出物の添加量を20ng/mLから7000ng/mLに段階的に増加させることにより、さらにTARC発現抑制作用が増強することを確認した。
【0025】
実施例3(マウス皮膚における抗アレルギー作用)
(1)マルメロ種子エタノール抽出物(種子EtOH)の調製
マルメロ種子をエタノール(特級品99.5%)で1週間室温で浸漬した。抽出液を二重の市販ガーゼでろ過し、No.2ろ紙でろ過した。得られた抽出液に適量の水を加え、ロータリーエバポレーターで40℃でエタノールを除去し、得られた懸濁液をフリーザーで凍結した。抽出物の固形分収率は0.4%であった。
【0026】
(2)マウス皮膚における抗アレルギー作用
(方法)
10週齢のNC/Nga系雌性マウスを、コントロール群、0.1%種子抽出物(0.1%SE固形分)塗布群及び1%種子抽出物(1%SE固形分)塗布群(各群6匹)に分けた。マウスの背部毛を剃り、0〜28日の間1週間に2回背部をSDSで処理して皮膚のバリア機能を低下させた後、EtOH(コントロール群)、種子抽出物を0.1%含むEtOH(0.1%SE塗布群)、種子抽出物を1%含むEtOH(1%SE塗布群)を1匹あたり100μL塗布した。加えて7日〜28日の間1週間に2回(種子EtOH塗布と同日)背部にダニ抗原入り軟膏を1匹あたり100mg塗布した。その後1週間に1回ずつ、Allergology International, Vol 56, No.2, 2007:139-148の記載に従って皮膚症状スコア(発赤、痂皮形成・乾燥、浮腫、擦傷・組織欠損)を測定した。また、28日目のマウス皮膚背部におけるTARC遺伝子発現量を測定した。さらに、28日目のマウス背部皮膚における病理組織学的検査を行った。
【0027】
(結果)
(1)マウスの皮膚症状スコアの変化を図3に示す。図3から明らかなように、種子EtOH(図3中SE)塗布により、アトピー性皮膚炎モデルであるNC/Nga系マウスに対して有意な皮膚症状の低下をもたらした。
また、種子EtOH塗布群は、病理組織学的検査におけるHE染色標本で、表皮の痂皮形成及び表皮の肥厚を抑制し、真皮及び皮下組織の炎症性細胞の浸潤を抑制した。また、種子EtOH塗布群は、トルイジン青染色標本で、真皮及び皮下組織での肥満細胞出現度を抑制した。
【0028】
(2)マウス皮膚背部におけるTARC遺伝子発現量の測定結果を図4に示す。
図4より、種子EtOH(図4中SE)塗布により、NC/Nga系マウスのTARC遺伝子発現量が有意に低下した。
【0029】
[処方例1]クリーム
下記の処方(単位は質量%)により、クリームを製造した。
(1)精製水 69.9
(2)メチルパラベン 0.15
(3)ジプロピレングリコール 2.5
(4)オリーブ油 12.0
(5)硬化油 4.0
(6)パルミチン酸イソプロピル 1.8
(7)セタノール 1.5
(8)ステアリン酸 3.5
(9)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.8
(10)モノステアリン酸ソルビタン 0.2
(11)ポリオキシエチレンステアリルエーテル 1.0
(12)プロピルパラベン 0.05
(13)ジステアリン酸ポリエチレングリコール(1) 0.5
(14)フェノキシエタノール 0.3
(15)マルメロ種子10%EtOH抽出物(種子10%EtOH) 1.0
【0030】
〔製法〕上記成分(1)に(2)、(3)を加え80℃に加熱溶解し水相とする。成分(4)〜(13)を80℃に加熱溶解し油相とする。油相に水相を徐々に加え乳化し、攪拌しながら40℃まで冷却する。成分(14)、(15)を加え、30℃まで攪拌冷却してクリームを得た。
【0031】
[処方例2]乳液
下記の処方(単位は質量%)により、乳液を製造した。
(1)精製水 91.9
(2)ジプロピレングリコール3.0
(3)キサンタンガム 0.2
(4)メチルパラベン 0.2
(5)モノステアリン酸ポリエチレングリコール 0.3
(6)自己乳化型モノステアリン酸グリセリル 0.9
(7)オリーブ油 2.5
(8)マルメロ種子10%EtOH抽出物(種子10%EtOH) 0.1
【0032】
〔製法〕上記成分(1)に(2)、(3)を加え80℃に加熱溶解し水相とする。成分(4)〜(7)80に加熱溶解し油相とする。油相に水相を徐々に加え乳化し、攪拌しながら40℃まで冷却する。成分(8)を加え、30℃まで攪拌冷却して乳液を得た。
【0033】
[処方例3]リキッドファンデーション
下記の処方(単位は質量%)により、リキッドファンデーションを製造した。
(1)精製水 57.7
(2)濃グリセリン 8.0
(3)1,3ブチレングリコール 8.0
(4)マルメロ種子10%EtOH抽出物(種子10%EtOH) 0.1
(5)エタノール 5.0
(6)メチルパラベン 0.1
(7)ブチルパラベン 0.1
(8)セリサイト 8.0
(9)酸化チタン 10.0
(10)酸化鉄 1.0
(11)メチルポリシロキサン 0.5
(12)ネオペンチルグリコール 1.5
【0034】
〔製法〕上記成分(1)に(2)〜(4)を加え室温で攪拌し水相とする。成分(5)〜(7)を攪拌して溶解した後、水相に加え室温で攪拌する。成分(8)〜(10)を攪拌して混合し、成分(11)、(12)を加え攪拌混合し、顔料粉末とする。水相に顔料粉末加え室温で攪拌し、リキッドファンデーションを製造した。
【要約】      (修正有)
【課題】アトピー性皮膚炎等の予防治療に有用な安全で連続使用可能な抗アレルギー剤の提供。
【解決手段】マルメロ種子抽出物又はマルメロ果実抽出物を有効成分とする抗アレルギー剤。マルメロ種子抽出物又はマルメロ果実抽出物が、有機溶媒抽出物又は水抽出物である抗アレルギー剤。前記有機溶媒が、アルコールである抗アレルギー剤。抗アレルギー剤が、アレルギー性皮膚疾患予防治療用組成物である抗アレルギー剤。
【選択図】なし
図1
図2
図3
図4