(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
まず、
図1〜
図9に基づいて、実施の形態1の間仕切りについて説明する。
この実施の形態1の間仕切りは、
図1に示す居室RMに設置されている。
この居室RMは、床FLの四方が壁WLに囲まれ、上部が天井CEで覆われている。また、居室RMには、図において奥側にキッチンKCが配置されている。
【0020】
実施の形態1の間仕切りは、図示のように、居室RMを、紙面において間仕切りよりも奥側のキッチンKC側の空間SPkと、間仕切りよりも手前側の空間SP2との2つの空間SPk、SP2に仕切るのに用いている。
【0021】
次に、間仕切りの構成を説明する。
本実施の形態1の間仕切りは、第1間仕切り本体a1と第2間仕切り本体a2とを連結部材40により連結して使用している。
両間仕切り本体a1,a2は、同様の構成であるので、以下に、両間仕切り本体a1,a2の構造を説明する際には、両者のいずれかを特定することなく単に間仕切り本体aと表記して説明する。
【0022】
間仕切り本体aは、
図1のS2−S2線における断面である
図2に示すように、(a)に示す使用時と、(b)に示す収納時とで形態が異なる。
【0023】
すなわち、間仕切り本体aは、芯材10と表皮材20と空気室30とを備えている。そして、(a)に示す使用時には、空気室30に空気を供給し、(b)に示す収納時には、空気室30の空気を排出して空気室30を収縮させる。
【0024】
芯材10は、いわゆるスポンジと称され、ポリウレタンなどの合成樹脂を発泡成形した多孔性の素材により形成されている。そして、芯材10は、起立時に自己形状の保持が可能であると共に、立設状態を維持可能なだけの剛性を有したものが用いられている。
また、芯材10は、柱状部11と連結部12とを備え、両者が図において矢印E方向である間仕切り本体aの延在方向に交互に配置されている。
柱状部11は、上下方向に延在された円柱状に形成されており、かつ、起立状態を保持可能なように、延在方向(
図1において矢印Eの方向)及び前記延在方向に直交する方向である間仕切り本体aの厚さ方向(矢印D方向)に必要な底面積が得られる寸法(直径)を備えている。
連結部12は、柱状部11の直径よりも薄い厚さの板状に形成され、柱状部11どうしを水平方向に連結している。
これら柱状部11と連結部12とは、高さ方向には居室RMの高さに対して僅かに低い寸法に形成されている。
【0025】
以上のように、芯材10は、上記のような剛性、柱状部11の底面積、柱状部11と連結部12とが延在方向に交互に連続した形状に形成されていることにより、
図1などに示す起立状態を保持可能、すなわち、自立可能に形成されている。
【0026】
表皮材20は、間仕切り本体aにおいて両空間SPk,SP2に面した側面のほぼ全面に亘って芯材10との間に空気室30を形成するもので、塩化ビニルなどの折り畳み可能であり気密性を有した合成樹脂シートにより形成されている。
また、
図2に示すように、表皮材20の裏面には、形状を保持すると共に、断熱を行うための裏打ち材21が設けられている。この裏打ち材21は、芯材10と同様にいわゆるスポンジが用いられているが、芯材10よりも剛性の低い素材が用いられ、前述の使用時と格納時との形態変化の際に、表皮材20と共に変形可能となっている。すなわち、芯材10と裏打ち材21とは、相対的に芯材10の方が、発泡度が抑えられて剛性が高く変形しにくい素材が用いられ、一方、裏打ち材21の方が、相対的に発泡度が高く、剛性が低く変形しやすい素材が用いられている。
なお、裏打ち材21は、
図3及び
図4に示すように、空気室30の上部及び下部を覆う部分にも設けられている。
【0027】
そして、表皮材20は、裏面の裏打ち材21の部分が、
図2に示すように、芯材10の柱状部11において厚さ方向の頂点部分に接着や溶着により一体に結合され、かつ、この結合部分以外は、芯材10に対して非結合となっている。これにより、
図2(a)に示すように、芯材10との間に空気室30が形成されている。
【0028】
また、表皮材20は、その延在方向(矢印E方向)の寸法が、
図2(b)に示すように、空気室30の空気を抜いて収縮させたときに、芯材10の側面に当接する寸法に形成されている。そこで、
図2(a)に示すように、空気室30を膨らませた場合、空気の充填量に応じて形態が異なり、中央線ceの左側に示すように、空気室30を中程度に膨らませた状態では表皮材20が弛んで皺が寄った状態となり、この状態からさらに空気室30に空気を供給すると、中央線ceの右側に示すように表皮材20が外方に膨らんだ状態となる。
【0029】
空気室30は、柱状部11に設けた1または複数の連通部31a及び連結部12に設けた1または複数の連通部31bを介して連通されている。
さらに、
図1に概略を示すが、表皮材20には、空気室30に空気を出し入れする給排気口23が設けられており、この給排気口23は、図示を省略した蓋材により開閉される。なお、この給排気口23からの空気の給排気には、図示を省略した手動あるいはモータ駆動のエアポンプを用いるのが好ましい。
【0030】
次に、第1間仕切り本体a1と第2間仕切り本体a2とを連結する構造について説明する。
両間仕切り本体a1,a2は、
図6(a)(b)に示すように、一端部に、表皮材20のみを延在させた連結用シート部24が一体に形成されている。
【0031】
そして、両間仕切り本体a1,a2の連結用シート部24,24どうしを連結部材40により連結して、実施の形態1の間仕切りを形成している。
連結部材40は、支柱41とホルダ42,42を備えている。
支柱41は、
図7にも示すように円柱状に形成されている。この支柱41は、下端部に脚(図示省略)を設けて自立可能なように安定性を高めることが好ましい。この脚としては、支柱41よりも大径の円板により形成することができる。また、支柱41の素材としては硬質の合成樹脂や木材や金属を用いることができるが、芯材10による自立を妨げないよう軽量の素材を用いるのが好ましい。
支柱41には、
図7に示すように、ホルダ42を取り付けるためのホルダ装着穴41aが複数形成されている。
【0032】
ホルダ42は、ホルダ部42aと挿入部42bとを備えている。すなわち、ホルダ装着穴41aには、その内側に下方に向かって挿入溝(図示省略)が形成されている。そこで、挿入部42bを、ホルダ装着穴41aから挿入溝(図示省略)に向けて差し込むことで、ホルダ部42aが支柱41の外表面と一定の間隔を保持した状態で、ホルダ42を支柱41に固定することができる。
また、ホルダ部42aは、このようにホルダ42を支柱41に固定した状態で、支柱41との間に連結用シート部24よりも幅の狭い空間を形成する。したがって、このようにホルダ42を支柱41に固定した状態で、
図6(b)に示すように、ホルダ部42aと支柱41のとの間に連結用シート部24をきつく挟み込むことにより、両間仕切り本体a1,a2を連結することができる。
なお、支柱41には、その中間部(望ましくは下部)に軸方向の支柱全長を変更する伸縮構造を設けるのが好ましい。この伸縮構造は、例えば、雄螺子と雌螺子との噛み合い構造により、回転に伴って軸方向を変更する構造を用いることができる。
また、連結部材40は、支柱41を巻き取り用の支柱として、間仕切りの収納時に間仕切りを巻き取ることが可能であるが、その詳細については後述する。
【0033】
次に、実施の形態1の作用を説明する。
(非使用時)
実施の形態1の間仕切りの非使用時には、給排気口23から空気室30の空気を排出して、
図2(b)に示すように空気室30を収縮させた状態とする。これにより間仕切りは、使用時に比べて体積を小さくしてコンパクトになる。
この場合、空気室30の容積分の空気を抜いてもよいが、芯材10及び裏打ち材21は、スンポンジを用いているため、空気室30の容積分を超えて空気を排出し、芯材10及び裏打ち材21を圧縮させて、さらなるコンパクト化を図ることができる。
図2(b)は、芯材10及び裏打ち材21を圧縮させた状態をしめしている。
【0034】
そして、間仕切りは、芯材10及び裏打ち材21にスポンジを用い、表皮材20も塩化ビニルなどの折り畳み可能な素材を用いており、かつ、芯材10の形状保持は、起立状態の保持が可能な剛性となっている。このため、間仕切りは、空気室30の空気排出状態では、厚さ方向(矢印D方向)に変形可能であり、必要に応じ折り畳んだり折り曲げたりしてコンパクトな状態として収納することができる。
【0035】
また、このような収納時に、支柱41に巻き取ることもできる。
例えば、支柱41を、その軸心を中心に回転させることにより、両間仕切り本体a1,a2を、支柱41に巻き取ることができる。この場合、両間仕切り本体a1,a2が、支柱41に巻き取られた状態に保持可能なように、図示を省略した巻き付け具により巻き付け状態を保持するのが好ましい。このような巻き付け具としては、紐を用いて、巻き取り状態の間仕切り本体aの外周に巻き付けてもよい。あるいは、面ファスナなどの係合部材を用い、第1・第2間仕切り本体a1,a2の最後に巻き取られる端縁部に設けた係合部材が、その中間部に設けた係合相手と係合するようにしてもよい。
【0036】
(使用時)
使用時として、間仕切りを、
図1に示すように居室RMを横断させて配置し、キッチンKC側の空間SPkと、その反対側の空間SP2との2つの空間SPk、SP2に仕切る場合を説明する。
【0037】
まず、居室RMにおいて、間仕切りを所望の位置に起立させて配置する。
この場合、上記のように両間仕切り本体a1,a2を支柱41に巻き付けている場合、支柱41を居室RMの幅方向中央に配置し、第1・第2間仕切り本体a1,a2を引き出し、両端を壁WLに近付ける。
このとき、各間仕切り本体a1,a2は、芯材10を有し、この芯材10は、各間仕切り本体a1,a2の厚さ方向(
図2の矢印D方向)に寸法を有した柱状部11を有した構造であるため、各間仕切り本体a1,a2は、自立することができる。このため、作業者が一人であっても、支柱41を居室RMの中央に配置し、各間仕切り本体a1,a2の先端を壁WLの近傍に配置させることができる。
【0038】
次に、給排気口23から空気室30に空気を送り込み、空気室30を
図2(a)に示すように膨らませる。このとき、各間仕切り本体a1,a2は、外周方向にも僅かに膨らむことで、壁WL、床FL、天井CEに対する密着性が高まる。
また、この場合、
図2(a)に示すように、中央線ceの右側に図示するように、表皮材20を収納時と略対称となるまで膨らませてもよいし、あるいは、図において左側に示すように、表皮材20が波打ち状態で空気の供給を停止してもよい。
【0039】
以上のようにして居室RMを実施の形態1の間仕切りにより仕切った状態において、キッチン側の空間SPkのみを使用する場合には、暖房や冷房を行った際には、このように仕切らない場合と比較して、消費エネルギを削減して効率的な空調を行うことができる。
また、間仕切り本体aは、空気室30、スポンジで形成された芯材10及び裏打ち材21を備えているため、例えば、板状あるいはシート状の間仕切りにより仕切る場合と比較して、断熱性が高く、より効率的な空調を行うことができる。
同様に、使用側の空間SPkの換気効率も高めることができる。
なお、使用時に、
図2(a)において、中心線ceの右側に示すように膨らませて間仕切り表面に凹凸を形成した場合、中心線ceの左側の凹凸が少ない場合と比較して、間仕切りの表面に接する空気がその位置に留まりやすく、その分、断熱効果が高まる。
【0040】
一方、反対側の空間SP2を使用する場合には、実施の形態1の間仕切りをキッチンKCを隠す目隠しとして使用することができ、かつ、キッチンKCの臭いなどを遮断することができる。特に、本実施の形態1では、空気室30を膨らませた際に、壁WL、天井CE、床FLとの密着性が増すため、この臭いの遮断性や、上述の断熱性が高まる。
【0041】
(収納時)
上記の使用状態から実施の形態1の間仕切りを収納する場合、使用時とは逆に給排気口23から空気を排出させて空気室30を収縮させる。このとき、空気の排出を、ポンプを用いて行うことにより、空気を効率的に排出して、
図2(b)に示すように、表皮材20を芯材10に密着させることができる。
また、空気室30を収縮させることで、各間仕切り本体a1,a2と壁WL、床FL、天井CEとの密着性も低下する。
【0042】
そして、この状態で、前述のように、連結部材40の支柱41を回転させて、支柱41に各間仕切り本体a1,a2を巻き付けて、間仕切りを円柱状に畳むことができる。また、これを紐などの固定具を用いて、この巻き付け状態を保持することができる。
したがって、間仕切りは、非使用時には、このような巻き付け状態として壁WLに沿わせるなどして収納することができる。
なお、本実施の形態1の間仕切りでは、空気室30の空気を抜いた場合でも芯材10により自立可能であるため、空気室30に空気を入れない状態で間仕切りとして使用することも可能である。
【0043】
以上説明したように、実施の形態1の間仕切りは、以下に列挙する効果を奏する。
1)間仕切り本体aは、芯材10を有していると共に、芯材10は、自身の形状保持可能な剛性を有した素材により形成され、かつ、間仕切りの厚さ方向(
図2において矢印D方向)に自立可能な寸法を有した柱状部11を有した構造であるため、間仕切りは、それ自体で起立させこれを維持することができる。
したがって、実施の形態1の間仕切りは、支柱やレールなどを用いることなく自立して、適宜必要な箇所に設置して居室RMなどの空間を仕切ることが可能であり、従来と比較して、高い設置自由度を得ることができる。
【0044】
図8及び
図9は、他の使用例を示しており、間仕切りは、
図8に示すように、他の居室RM2において、上記と同様に空間を2分割して、それぞれを独立した部屋として使用することができる。
【0045】
また、本実施の形態では、連結部材40を備えていることにより、第1間仕切り本体a1と第2間仕切り本体a2との延在方向とを異ならせることができる。
これにより、
図9に示すように、間仕切りを連結部材40の位置で折り曲げて居室RM3のコーナ部を他の部分と区画して、より狭い空間のみを使用することも可能となり、この場合、空調装置ACによる熱交換効率を高めることができる。そして、間仕切り本体a1,a2ごとに延在方向を設定でき、間仕切りの設置自由度がいっそう向上する。
【0046】
2)各間仕切り本体a1,a2は、その側面の全面に亘って空気室30を備えているため、高い断熱性能を得ることができる。
加えて、本実施の形態では、表皮材20に裏打ち材21を設けているため、裏打ち材21を設けないものと比較して、より高い断熱性能を得ることができる。
さらに、空気室30を膨らませた際には、床FL、壁WL、天井CEとの密着性が高くなり、空間の遮断性も高くなる。
【0047】
3)実施形態1の間仕切りは、非使用時には、給排気口23から空気室30内の空気を排出し、空気室30を収縮させて各間仕切り本体a1,a2をコンパクトにできる。さらに、芯材10を弾性材により形成しているため、各間仕切り本体a1,a2を、折り畳んだり折り曲げたりして変形させて、よりコンパクトな状態にして収納することができる。
しかも、使用時の給排気口23からの空気の供給作業、及び収納時の給排気口23からの空気の排出作業の際に、各間仕切り本体a1,a2を自立させたまま行うことができるため、空気の給排作業性に優れる。
加えて、本実施の形態1では、連結部材40の支柱41に、各間仕切り本体a1,a2を巻き付けることを可能としたため、収納作業を効率的に行うことができる。
【0048】
4)芯材10を、柱状部11と連結部12とが交互に並んだ構造としたため、芯材10を連結部12で弾性変形させることが容易であり、上記1)のような使用時の延在方向を、例えば、任意の方向に折り曲げたり、曲線を描くように延在させたりすることができ、いっそう設置自由度が高まる。
さらに、自立させた際にも、柱状部11と連結部12とが交互に並んでいることにより、柱状部11の外周縁により、前記延在方向と前記厚み方向とに傾斜した部分が数多く形成され、例えば、芯材を単なる同厚の板状に形成したものと比較して、厚み方向への倒れに強くなって、高い自立性が得られる。加えて、芯材を、柱状部11の厚さの板状に形成したものと比較して、必要な材料を削減できる。
【0049】
(他の実施の形態)
以下に、他の実施の形態について説明する。なお、これら他の実施の形態の説明にあたり、実施の形態1と同一あるいは均等の構成には、実施の形態1と同一の符号を付けてその説明を省略する。
【0050】
(実施の形態2)
実施の形態2の間仕切りは、実施の形態1の変形例である。
この実施の形態2では、
図10に示すように、各間仕切り本体a1,a2において、両端縁部に連結用シート部24を設け、間仕切りにおいて延在方向の両端部に、連結部材40を追加し、各間仕切り本体a1,a2の一端縁のみを連結している。さらに、図示の例では、一方の間仕切り本体a2の連結用シート部24に、金属製のホルダ42に吸着可能な磁石を用いた吸着部材243を用いてホルダ42に着脱可能としている。
【0051】
このような構成の実施の形態2では、間仕切りの延在方向の両端にも連結部材40を有するため、間仕切りの起立状態をより確実に保つことができる。
また、
図10(b)に示すように、連結用シート部24の吸着部材243を金属製のホルダ42から外すことにより、間仕切りを開閉可能として、間仕切りで仕切られた空間を出入りすることも容易になる。
さらに、この実施の形態2のように、間仕切りを開閉可能とした場合、
図11に示すように、間仕切り本体a21,a22の上下方向寸法を床FL及び天井CEから離すのが好ましい。この場合、間仕切り本体a21,a22と床FL及び天井CEとの間に隙間が生じるため、この隙間を塞ぐ閉塞部材201,201,202,202を設けるのが好ましい。この閉塞部材201,202は、変形容易な柔軟性を有したスポンジ状の部材やゴムなどの弾性片などで形成するのが好ましいが、間仕切り本体a21,a22と同様に、空気を入れて膨らますようにしてもよい。また、閉塞部材201,202とは別体に、連結部材40を覆ってこの部位に生じる隙間を塞ぐ襟部材203を設けるのが好ましい。
【0052】
(実施の形態3)
実施の形態3は、間仕切り本体と連結部材40bとの連結手段が実施の形態1と異なる例であり、
図12(a)に示すように、間仕切り本体aには、連結用シート24に帯状の固定用部材45bが固定されている。なお、この固定用部材45bにおいて連結用シート24から飛び出た先端部には、係合用の穴46bが設けられている。
一方、柱41bには、固定用部材45bの穴46bに挿通可能な係合部材44bを締結させるねじ穴47bが設けられている。
したがって、実施の形態3では、連結用シート24に固定された固定用部材45bの穴46bに、係合部材44bを挿通させ、ねじ穴47bに締結させて、
図12(b)に示すように、間仕切り本体aと連結部材40bとを係合することが可能となっている。なお、このような係合部材及び被係合部材としては、図示したものの他にも、
図31に示すように、柱41にボタン状の係合部材102を設け、連結用シート24に、係合部材102に係合する穴101を設けてもよい。
【0053】
(実施の形態4)
図13〜
図16に示す実施の形態4は、実施の形態1の変形例であり、
図13に示すように、芯材210の形状が実施の形態1のものと異なっている。
すなわち、芯材210は、間仕切り本体a3の厚さ方向(矢印D方向)に対して傾斜して延在方向(矢印E方向)に延在されながら折曲を繰り返してジグザグ状に形成されて延在方向に沿って延在されている。そして、芯材210は、実施の形態1と同様に自立可能な剛性を有し、かつ、ジグザグに形成したことによる間仕切りの厚さ方向(矢印D方向)に幅Wを有していることにより自立可能となっている。すなわち、芯材210は、その板厚のみでは自立させたときに安定性に欠けるが、図示のようなジグザグ形状にすることで、間仕切りの厚み方向に倒れにくくなり、安定性を確保できる。
【0054】
また、表皮材220は、実施の形態1と同様に、裏打ち材221を備え、芯材210の折曲頂点部分に、
図14にも示すように上下方向の全長に亘って溶着や接着により結合されている。そして、このように表皮材220を芯材210の頂点部分に結合し、
図15にも示すように、芯材210のジグザグの頂点以外の部分では非結合とすることにより、
図13に示すように、表皮材220と芯材210との間に水平方向で三角形状断面の空気室230が形成されている。
【0055】
また、芯材210のジグザグの頂点部分には、延在方向に隣り合う空気室230どうしを連通する連通部231aが形成され、かつ、芯材210の延在方向で頂点と頂点との間には、厚さ方向に隣り合う空気室230どうしを連通する連通部231bが形成されている。
【0056】
以上のように構成された間仕切り本体a3は、使用時には、実施の形態1と同様にして図示を省略した給排気口から空気を供給し、
図13(a)に示すように空気室230を膨らませ、実施の形態1と同様に、自立させて居室RMなどの空間を仕切るのに用いることができる。なお、
図13(a)では、芯材210と表皮材220との間の空気室230が、その水平方向の断面形状が三角形になる程度に膨らませた状態を示しており、このとき表皮材220は、図示のように波状になる。また、表皮材220が外側に膨らんだ形状となるまで、空気室230を膨らませてもよい。
【0057】
さらに、使用時には、実施の形態1と同様に間仕切り本体a3を複数連結して使用してもよいし、あるいは、間仕切り本体a3を単体で空間を仕切ることが可能な寸法に形成し、単体の間仕切り本体a3により空間を仕切るようにしてもよい。
【0058】
一方、間仕切り本体a3の収納時には、図示を省略した給排気口から空気室230内の空気を排出することにより、
図13(b)及び
図16に示すように空気室230を収縮させて表皮材220を芯材210にぴったりと沿わせ、使用時と比較してコンパクトな形状にすることができる。なお、実施の形態4の間仕切りにあっても、実施の形態1と同様に
図13(b)に示すように空気室230内の空気を排出した状態でも間仕切りとして使用することは可能である。
また、芯材210は、弾性変形可能なスポンジ状の素材を用いているため、この
図13(b)に示す状態から、間仕切り本体a3を、実施の形態1で示した連結部材40の支柱41に巻き付けて収納することができる。あるいは、間仕切り本体a3を、矢印Eで示す延在方向に押してアコーデオン状に圧縮して収納させることもできる。そして、間仕切り本体a3は、折り畳んだり折り曲げたりして収納することもできる。
【0059】
以上説明したように、本実施の形態4では、実施の形態1と同様に、上記1)2)3)4)の効果を得ることができる。
具体的には、間仕切り本体a3は、上記1)のように、芯材210を有していると共に、芯材210は、自身の形状保持可能な剛性を有した素材により形成され、かつ、間仕切りの厚み方向(矢印D方向)に自立可能な幅Wを有したジグザグ形状であるため、間仕切りは、それ自体で起立させることができる。
したがって、支柱やレールなどを用いることなく、適宜必要な箇所に設置して居室RMなどの空間を仕切ることが可能であり、従来と比較して、高い設置自由度を得ることができる。
【0060】
また、実施の形態4では、間仕切り本体a3は、側面の全面に亘って空気室230を備えているため、高い断熱性能を得ることができるとともに、表皮材220に裏打ち材221を設けているため、高い断熱性能を得ることができる。
【0061】
また、実施の形態4では、間仕切り本体a3は、非使用時には、給排気口から空気室230内の空気を排出して空気室230を収縮させてコンパクトにできる。さらに、間仕切り本体a3を、折り畳んだり、圧縮させたりして変形させて、よりコンパクトな状態にして収納することができる。加えて、給排気口からの空気の供給・排出作業の際に、間仕切り本体a3を自立させたまま行うことができるため、空気の給排作業性に優れる。
【0062】
さらに、連結部材40を用いて複数の間仕切り本体a3を連結させた場合は、間仕切り本体a3ごとに延在方向を設定でき、間仕切りの設置自由度がいっそう向上する。また、支柱41に巻き付けて収納する場合は、収納作業を効率的に行うことができる。
【0063】
そして、実施の形態4では、間仕切り本体a3は、板状の芯材210を、ジグザグ形状に形成したため、薄い板厚でありながら、自立性が高いと共に、芯材210を矢印Eの延在方向の圧縮方向に弾性変形させることが容易であり、高い収納性を得ることができるとともに、使用材料量を抑えることができる。
【0064】
(実施の形態5)
図17〜
図20に示す実施の形態5は、実施の形態4の変形例であり、間仕切り本体a4は、表皮材320において、実施の形態4で示した裏打ち材221を省いている。
したがって、間仕切り本体a4は、裏打ち材221による断熱効果及び表皮材220の形状保持効果を得ることはできないものの、それ以外については、実施の形態4と同様の作用効果を得ることができる。
【0066】
図21及び
図22に示す実施の形態6は、間仕切り本体a5が、芯材410と表皮材420と空気室430とを備えている。
芯材410は、
図21に示すように、矢印Dで示す厚さ方向に延在された板状の本体411と、この本体411に直交して矢印Eで示す延在方向に延在された板状の連結材412とにより、上方から見て十字断面形状に形成されたものの連結材412どうしを連結して延在方向に連続させた構造となっている。
【0067】
そして、本実施の形態6では、芯材410は、外力が入力されない状態で、自立可能な剛性を備え、かつ、十字の連続した形状であると共に、本体411が前記厚さ方向に延在されていることに基づいて、自立可能に形成されている。
さらに、本体411は、連結材412に対し相対的に発泡度が低く変形しにくい高剛性の素材により形成されているのに対し、連結材412は、本体411に対し相対的に発泡度が高く低剛性の素材により形成されている。
【0068】
表皮材420は、芯材410の十字の各頂点を結ぶ菱形形状に形成されている。この実施の形態6の場合も、表皮材420は、実施の形態1と同様の塩化ビニルなどの折り畳み可能であり気密性を有した合成樹脂により形成されている。
したがって、芯材410と表皮材420との間に、菱形を4分割された空気室430が形成されている。
なお、表皮材420には実施の形態1と同様の裏打ち材421が設けられている。この裏打ち材421は、連結材412よりも低剛性の素材により形成されている。
【0069】
また、実施の形態6にあっては、間仕切り本体a5の延在方向の一端に給排気口423が設けられている。
そして、本体411には、本体411を挟んで前記延在方向に隣り合う空気室430どうしを連通する連通部431aが、1または複数形成されている。
さらに、連結材412には、厚さ方向に隣り合う空気室430どうしを連通させる連通部431bが形成され、かつ、十字を成す本体411と連結材412との組を連結する部分に、表皮材420により菱形を成す1つの区画における空気室430を連通するための連通部431cが、1または複数形成されている。
【0070】
したがって、間仕切り本体a5の一端に設けられた給排気口423から供給された空気は、各連通部431a,431b,431cを介して、間仕切り本体a5の全体の空気室430に供給される。
【0071】
そして、このように空気を供給した状態では、
図21に示すように、芯材410が十字形状を成すとともに、空気室430が三角形の断面形状を成して、菱形の表皮材420が、延在方向に連続した状態で、居室RMの空間を仕切ることができる。
【0072】
一方、給排気口423から空気室430内の空気を抜くと共に、
図22の矢印F方向に押圧すると、芯材410は、本体411が相対的に高剛性であることから、連結材412が弾性変形して圧縮され、表皮材420も空気室430の収縮に伴って変形しながら、延在方向に圧縮されてコンパクトに収納することができる。
この場合も、芯材410の本体411の剛性及び厚さ方向の寸法に基づいて自立可能である。
【0073】
以上のように、実施の形態6にあっても以下に述べるように、前述の1)〜3)と同様の効果を得ることができる。
すなわち、間仕切り本体a5は、芯材410を有し、芯材410は、自身の形状保持可能な剛性を有した素材により形成され、かつ、間仕切りの厚さ方向(矢印D方向)に自立可能な寸法を有した本体411を有した構造であるため、それ自体で起立状態を維持させることができる。
したがって、支柱やレールなどを用いることなく、適宜必要な箇所に設置して居室RMなどの空間を仕切ることが可能であり、従来と比較して、高い設置自由度を得ることができる。
【0074】
また、間仕切り本体a5は、その側面の全面に亘って空気室430を備え、しかも、表皮材420が、スポンジ状の裏打ち材421により裏打ちされていて、この部分にも空気が含まれているため、高い断熱性能を得ることができる。さらに、使用時は、
図21に示すように、間仕切り表面にギザギザ状の凹凸が形成されるため、間仕切りの表面に接する空気がその位置に留まりやすく、その分、断熱効果が高まる。
【0075】
さらに、芯材410は、厚さ方向に延在された本体411と、この本体411どうしを延在方向に連結する連結材412とを備え、かつ、本体411は、相対的に高剛性の素材により形成し、連結材412は、相対的に低剛性の素材により形成した。したがって、空気室430の空気を抜いた際に、間仕切り本体a5を、延在方向に短縮させることができる。
よって、間仕切り本体a5は、非使用時に、コンパクトな状態として収納することが可能となる。
すなわち、間仕切り本体a5は、非使用時には、空気室430を、内部の空気をポンプなどを用いて排出して収縮させて間仕切り本体a5をコンパクトな状態にすることができる。
この場合、芯材410において、発泡率の低い本体411は、形状変化が少なく、自立性を保つことができる。逆に言えば、本体411は、内部の空気が抜かれても、自立性を確保できる素材を用いる。
一方、連結材412は、本体411よりも発泡率が高いことから、内部の空気が抜かれて短縮される。また、表皮材420も空気室430が縮むのに応じて変形する。
これにより、間仕切り本体a5は、
図22に示すように、矢印Eの延在方向に短縮され、上記のようにコンパクトな状態となる。
【0076】
さらに、実施の形態6では、図示を省略しているが、実施の形態1で示した連結部材40を用いて複数の間仕切り本体a5を連結して使用した場合には、上記4)と同様に、 さらに、連結部材40を用いて複数の間仕切り本体a3を連結させた場合は、間仕切り本体a5ごとに延在方向を設定でき、間仕切りの設置自由度がいっそう向上する。
【0077】
(実施の形態7)
次に、
図23及び
図24に示す実施の形態7について説明する。
この実施の形態7は、実施の形態6と同様に、菱形を延在方向に繋いだ形状に形成されているが、芯材510の構成が異なる。
【0078】
図23に示すように、間仕切り本体a6に用いた芯材510は、実施の形態1などと同様の合成樹脂による発泡体により4枚の板を結合させた四角筒状に一体成形などにより形成されて内側に空気室530を有した本体511を備えている。
この本体511は、実施の形態6などと同様に、合成樹脂製の発泡体を用いて形成され、外力を加えない状態では、図示のように菱形断面形状を成し、その剛性並びに直交する2軸方向に長さを有していることに基づいて起立状態を維持(自立)可能となっている。なお、本体511は、その素材として、板幅を拡げる方向の弾性変形が可能なように、実施の形態6で示した本体411よりも発泡率の高い素材を用いている。
【0079】
そして、芯材510は、複数の本体511を、その頂点を結ぶ対角線が矢印Dで示す厚さ方向と矢印Eで示す延在方向とを向いた状態で、本体511の延在方向に位置する頂点部分どうしを一体成形、溶着、接着により結合させて形成されている。
【0080】
表皮材520は、本実施の形態7では、芯材510よりも剛性の高い板状の素材を用いて形成され、本体511の外側面に、接着、溶着、一体成形などにより結合されている。
【0081】
また、間仕切り本体a6は、延在方向の一端に、給排気口523が設けられ、また、本体511の結合部分において、空気室530を接続する連通路531が形成されている。
【0082】
以上のように構成された間仕切り本体a6は、空気室530に空気を供給した状態では、
図23に示すように、芯材510の本体511がそれぞれ四角筒状に保持されて延在方向に連続して配置されることにより、居室RMなどの空間を仕切ることができる。
【0083】
一方、給排気口523から空気を抜くと、空気室530が縮まるのに伴い、表皮材520が変形しにくい素材を用いていることから、本体511が変形し、
図24に示すように、間仕切り本体a6全体が延在方向に圧縮されてコンパクトに収納することができる。
この場合も、芯材510の本体511の剛性及び厚さ方向の寸法、さらには表皮材520の剛性に基づいて自立可能である。
【0084】
以上のように実施の形態7にあっても以下に述べるように、前述の1)〜3)と同様の効果を得ることができる。
すなわち、間仕切り本体a6は、芯材510を有し、芯材510は、外力が入力されない状態で形状保持可能な剛性を有した素材により形成され、かつ、間仕切りの厚さ方向(矢印D方向)に自立可能な寸法を有した四角筒状の本体511を有した構造であるため、それ自体で起立状態を維持することができる。
したがって、支柱やレールなどを用いることなく、適宜必要な箇所に設置して居室RMなどの空間を仕切ることが可能であり、従来と比較して、高い設置自由度を得ることができる。
【0085】
また、間仕切り本体a6は、その側面の全面に亘って空気室530を備え、かつ、スポンジ状の芯材510も遮熱性を有しているため、高い断熱性能を得ることができる。
【0086】
さらに、芯材510の四角筒状の本体511の外側面には、芯材510よりも剛性の高い表皮材520を結合させたため、空気室530の空気を抜いた際に、本体511及び表皮材520を、菱形を潰すように変形させることができる。
よって、間仕切り本体a6は、非使用時に、コンパクトな状態として収納することが可能となる。
【0087】
さらに、実施の形態7では、図示を省略しているが、実施の形態1で示した連結部材40を用いて複数の間仕切り本体a6を連結して使用した場合には、上記4)と同様に、間仕切り本体a6ごとに延在方向を設定でき、間仕切りの設置自由度がいっそう向上する。
【0088】
(実施の形態8)
次に、
図25〜
図27に示す実施の形態8について説明する。
この実施の形態8は、芯材610が空気室(630)を兼ねるようにした例である。
すなわち、間仕切り本体a7は、
図25に示すように、芯材610と表皮材620とを備えている。
【0089】
芯材610は、上方から見て楕円の断面形状の柱状に形成され、厚さ方向(矢印D方向)及び延在方向(矢印E方向)に寸法を有していることで、自立可能な本体611を備えている。なお、本体611は、内部に空気を給排可能な発泡率の素材が用いられている。
【0090】
そして、本体611を延在方向に連結部612により連結し芯材610が形成されている。このように、芯材610は、自立可能な本体611を延在方向に連続させているため、芯材610も自立可能となっている。
【0091】
芯材610の外周には、表皮材620が設けられている。
表皮材620は、芯材610の外周に、接着、溶着、一体成形などにより結合されており、実施の形態1などと同様に、塩化ビニルなどの変形可能であり気密性を有した素材が用いられている。
【0092】
また、間仕切り本体a7の延在方向の一端部には、表皮材620の内側に空気を供給、排出するための給排気口623が設けられている。
この給排気口623は、実施の形態1と同様に単に開閉可能なものであってもよいが、本実施の形態8では、空気の排出のみ可能な状態と、空気の供給のみ可能な状態と、を選択的に切換可能とした一対の一方弁(図示省略)を備えているものを用いている。
【0093】
図25に示す使用状態では、芯材610の内部の発泡部分に空気が含まれ、全体を所定の方向に延在させて、居室RMなどの空間を仕切ることができる。
また、このように芯材610に空気が充填された状態では、間仕切り本体a7は、延在方向で短縮変形させたときには、延在方向に伸びる復元力が作用する。このため、
図27に示すように、間仕切り本体a7の全長が、居室RMの壁WL,WLの間の寸法よりも長い場合、その復元力により間仕切り本体a7を壁WLに密着させることができる。
【0094】
一方、収納時には、実施の形態1と同様に、図外のポンプなどを使用して間仕切り本体a7内の空気を排出させると共に、
図26に示すように、矢印F方向に押圧力を加えることにより、間仕切り本体a7の延在方向の全長を短縮させることができる。
さらに、本実施の形態8では、給排気口623を開くと共に一方弁(図示省略)を空気の排出のみ可能な状態として、間仕切り本体a7に対して圧縮方向に力を加えると、芯材610が圧縮方向に変形し、これに伴って内部の空気を排出して、
図26に示すように圧縮することもできる。
このように、本実施の形態8の間仕切りも、コンパクトに収納することができる。
【0095】
また、この実施の形態8にあっては、上記収納状態において給排気口623を開くと共に内部の図示を省略した一方弁を空気の供給のみ可能とした場合は、芯材610自身の弾性力により
図25に示す初期状態へ復元するのに伴って、芯材610の内部の発泡部分に空気を供給することができる。この場合、ポンプなどを用いて空気を供給する必要が無く、短時間に
図25に示す使用状態とすることができる。
【0096】
この実施の形態8にあっても、間仕切り本体a7は、芯材610は、自身の形状保持可能な剛性を有した素材により形成され、かつ、間仕切りの厚さ方向(矢印D方向)に自立可能な寸法を有した本体611を有した構造であるため、それ自体で起立させることができる。
したがって、支柱やレールなどを用いることなく、適宜必要な箇所に設置して居室RMなどの空間を仕切ることが可能であり、従来と比較して、高い設置自由度を得ることができる。
【0097】
また、間仕切り本体a7は、その側面の全面に亘って空気室630を兼ねる芯材610を備えているため、高い断熱性能を得ることができる。
【0098】
さらに、空気室630を兼ねる芯材610から空気を抜いた際に、芯材610及び表皮材620が潰れるように変形し、間仕切り本体a7を、コンパクトな状態として収納することが可能となる。
【0099】
そして、実施の形態8では、図示を省略しているが、実施の形態1で示した連結部材40を用いて複数の間仕切り本体a7を連結して使用した場合には、上記4)と同様に、間仕切り本体a7ごとに延在方向を設定でき、間仕切りの設置自由度がいっそう向上する。
【0100】
(実施の形態9)
次に、
図28〜
図30に示す実施の形態9について説明する。
この実施の形態9は、実施の形態8の変形例であり、間仕切り本体a8は、
図28に示すように、芯材710と表皮材720を備えている。
【0101】
また、芯材710は、本体711と外殻材712を備えている。
本体711は、実施の形態8と同様に、内部に空気室730に相当する空気を蓄えることができる発泡率の素材が用いられており、
図28に示すように、上方から見て波形の断面形状の本体に形成されている。
外殻材712は、本体711の外側面に設けられ、本体711の波形形状を保持するためのもので、相対的に弾性の低い材質である厚紙、不織布、樹脂などにより形成され、接着、溶着、縫合などにより本体711の表面に結合されている。
【0102】
表皮材720は、実施の形態1などと同じ塩化ビニルなど気密性を有した樹脂により形成されている。また、延在方向(矢印E方向)の端部には、表皮材720のみを延在させた連結部724が設けられている。
【0103】
以上のように構成された間仕切り本体a8は、
図27に示すように、実施の形態1でした連結部材40を用い、複数を連結して使用する。また、間仕切り本体a8の端部にも連結部材40を取り付ける。
この使用時には、間仕切り本体a8は、波状に形成されていることから厚さ方向に寸法を有しているため、自立することができる。
また、間仕切り本体a8は、
図27に示すように、外殻材712の形状保持能力により波状を保ったまま、全体を湾曲させたりして所望の形状として用いることができる。そして、連結部材40を、起立状態を維持する補助として用いることができる。
【0104】
この実施の形態9にあっても、芯材710の本体711に含まれる空気層により高い熱遮断性を得ることができる。また、コンパクトに収納することができる。
【0105】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【0106】
例えば、実施の形態では、間仕切りを、住宅の居室で使用した例を示したが、使用箇所は住宅に限られない。例えば、展示場や、避難所などでも使用することができる。
【0107】
また、芯材として、発泡性を有した樹脂を示したが、これに限定されず、弾性変形可能であれば、発泡性を有しない樹脂など他の素材を用いることができるが、軽量のものが望ましい。
また、実施の形態8で示した一方弁構造の給排気口は、他の実施の形態に用いてもよいもので、その場合、給気・排気中の逆流を防止できる。