特許第5897114号(P5897114)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5897114複数のLED(2)を有しているパッケージングユニットを製造するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5897114
(24)【登録日】2016年3月11日
(45)【発行日】2016年3月30日
(54)【発明の名称】複数のLED(2)を有しているパッケージングユニットを製造するための方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/00 20100101AFI20160317BHJP
【FI】
   H01L33/00 H
   H01L33/00 K
【請求項の数】9
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-513106(P2014-513106)
(86)(22)【出願日】2012年5月16日
(65)【公表番号】特表2014-515558(P2014-515558A)
(43)【公表日】2014年6月30日
(86)【国際出願番号】EP2012059171
(87)【国際公開番号】WO2012163685
(87)【国際公開日】20121206
【審査請求日】2014年1月29日
(31)【優先権主張番号】102011103752.0
(32)【優先日】2011年5月31日
(33)【優先権主張国】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】599133716
【氏名又は名称】オスラム オプト セミコンダクターズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Osram Opto Semiconductors GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー ヴィルム
(72)【発明者】
【氏名】ローラント シュルツ
(72)【発明者】
【氏名】フェリックス ミヒェル
【審査官】 村井 友和
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−147563(JP,A)
【文献】 特開2012−094709(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のLED(2)を有しているパッケージングユニット(R1,R2,R3)を製造するための方法において、
a)各パッケージングユニット(R1,R2,R3)に対して、少なくとも一つの測光法的測定量(Φ,Cx,Cy)に関する目標値範囲を設定し、但し、前記パッケージングユニット(R1,R2,R3)におけるN≧3の一定の数の連続する複数のLED(2)に関する前記測光法的測定量(Φ,Cx,Cy)の平均値は目標値範囲内にあるべきであり、
b)前記複数のLED(2)及び前記パッケージングユニット(R1,R2,R3)を準備し、
c)前記複数のLED(2)から、前記パッケージングユニット(R1,R2,R3)の内の一つに未だ配置されていない一つのLED(2)を選択し、
d)前記選択されたLED(2)に関して、前記少なくとも一つの測光法的測定量(Φ,Cx,Cy)を測定し、
e)N−1個以下のLED(2)を含んでいる前記パッケージングユニット(R1,R2,R3)の内の一つに前記選択されたLED(2)を実装し、但し、前記パッケージングユニット(R1,R2,R3)における複数のLEDは実装の順番で順次並べられ、
f)前記パッケージングユニット(R1,R2,R3)における前記選択されたLED(2)の位置及び前記少なくとも一つの測光法的測定量(Φ,Cx,Cy)の測定値をデータメモリ(6)に記憶し、
g)全てのパッケージングユニット(R1,R2,R3)にN−1個のLEDが実装されるまで、前記ステップc)からf)を繰り返し、
h)前記ステップc)及びd)を繰り返し、前記パッケージングユニット(R1,R2,R3)の各々に最後に配置されたN−1個のLED及び前記選択された一つのLED(2)に関して生じる、前記少なくとも一つの測光法的測定量(Φ,Cx,Cy)の平均値を算出し、該算出を全てのパッケージングユニット(R1,R2,R3)に対して実施し、
i)前記設定された目標値範囲内にある前記少なくとも一つの測光法的測定量(Φ,Cx,Cy)の前記算出された平均値を有している一つのパッケージングユニット(R1,R2,R3)に前記選択された一つのLED(2)を実装し、なお、前記選択されたLED(2)が前記パッケージングユニットに最後に配置されたLEDの直ぐ後に続くように、前記選択されたLED(2)を前記パッケージングユニット(R1,R2,R3)に配置するか、又は、
前記測光法的測定量(Φ,Cx,Cy)の前記算出された平均値が、前記パッケージングユニット(R1,R2,R3)のいずれについても、前記設定された目標値範囲内にない場合には、前記選択されたLED(2)を取り除き、
j)前記パッケージングユニット(R1,R2,R3)における前記選択されたLED(2)の位置及び前記少なくとも一つの測光法的測定量(Φ,Cx,Cy)の測定値を前記データメモリ(6)に記憶し、
k)前記パッケージングユニット(R1,R2,R3)に所望の総数のLED(2)が実装されるまで、前記ステップh)からj)を繰り返す、
ことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記少なくとも一つの測光法的測定量は輝度(Φ)及び/又は色位置(Cx,Cy)である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記パッケージングユニット(R1,R2,R3)の前記数は少なくとも4である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記パッケージングユニット(R1,R2,R3)はリールである、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記パッケージングユニット(R1,R2,R3)を、目標値範囲内にある前記少なくとも一つの測光法的測定量(Φ,Cx,Cy)の前記平均値を有している連続するLEDの前記数Nによって識別する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記パッケージングユニット(R1,R2,R3)を、前記少なくとも一つの測光法的測定量(Φ,Cx,Cy)及び前記目標値範囲によって識別する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記数Nは3以上且つ25以下である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記パッケージングユニット(R1,R2,R3)に配置される前記LED(2)の前記総数は、前記数Nの少なくとも20倍である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記パッケージングユニット(R1,R2,R3)に配置される前記LED(2)の前記総数はそれぞれ少なくとも500である、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッケージングユニットに複数のLEDを配置するための方法及び複数のLEDを有しているパッケージングユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
本願は、ドイツ連邦共和国特許出願第10 2011 103 752.0号の優先権を主張するものであり、その開示内容は参照により本願に含まれるものとする。
【0003】
LEDはその効率が高いことから、一般照明用のLEDランプ又は自動車ヘッドライトに使用されることが多くなっている。そこでは、複数のLEDランプが同時に駆動されるケースが多く、また個々のLEDランプがそれぞれ複数のLEDを含んでいると考えられる。
【0004】
並んで配置されている種々のLEDランプがその輝度及び/又は色に関して均一なイメージを提供するために、種々のLEDランプから放出される放射がそれぞれ同一の輝度及び/又は同一の色位置を有していることが望ましい。もっともLEDの製造時には、特にLEDが異なる製造系列に由来する場合には、個々のLED間で僅かな輝度差又は色差が生じることを排除することはできない。このことから、LEDはLEDメーカによって出荷前にグルーピング(いわゆるビニング)されることが多く、その場合、複数のLEDから成るグループ(いわゆるビン)は、例えばそのグループの全てのLEDが同一の輝度及び/又は色位置を有している点で優れている。LEDランプの製造時に単一のグループに由来する複数のLEDだけが使用される場合には、それらのLEDが実装されている全ての照明は同一の輝度及び/又は同一の色位置を有していることが保証されている。しかしながらその場合には、個々のLEDをLEDランプへと更に加工するLEDメーカの顧客はその都度、同一のLEDグループに由来するLEDだけを使用し、それにより異なる製造系列の全ての照明が同一の輝度及び/又は同一の色位置を有するようにすることが必要になる。その代わりに、照明メーカがLEDランプの実装に関して、複数のLEDを含む照明が全体として輝度及び/又は色位置に関する所望の目標値を有するように、異なる輝度及び/又は色位置を有している種々のLEDグループの中から所期のように複数のLEDを選択することも考えられる。このことは、照明メーカが異なる輝度及び/又は色位置を有しているグループの中から複数のLEDを使用できるという利点を有していると考えられるが、しかしながら他方ではこれによって、個々のLEDランプの実装に関して、種々のパッケージングユニットの中から複数のLEDを使用しなければならないので、製造コストが上昇してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、所定数の複数のLEDを有しているLED装置が少なくとも一つの測光法的測定量に関する目標値範囲を達成し、またその際に、パッケージングユニットから複数のLEDをLED装置に実装するためのコストが低いことも達成する、複数のLEDをパッケージングユニットに配置するための方法を提供することである。更に、複数のLEDを備えている有利なパッケージングユニットが提供されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、独立請求項に記載されている、パッケージングユニットに複数のLEDを配置するための方法及び複数のLEDを有しているパッケージングユニットによって解決される。本発明の有利な実施の形態及び発展形態は従属請求項に記載されている。
【0007】
複数のLEDが複数のパッケージングユニットに配置される方法が提供される。
【0008】
本方法の少なくとも一つの実施の形態によれば、第1のステップにおいて、各パッケージングユニットに対して、少なくとも一つの測光法的測定量に関する目標値範囲が設定され、その際、パッケージングユニットにおけるN≧3の一定の数の連続するLEDに関する測光法的測定量の平均値が目標値範囲内にあるべきである。
【0009】
本方法の一つの構成では、目標値範囲と、その目標値範囲内にあるべき測光法的測定量の平均値を有している連続するLEDの一定の数Nとが複数のパッケージングユニットに対して同一である。例えば、複数あるパッケージングユニットの内の一つから取り出されるべき、連続する4個のLEDはそれぞれ、目標値範囲内にあるべき測光法的測定量の一つの平均値を有するべきである。つまりその場合には、全てのパッケージングユニットに対してN=4である。
【0010】
しかしながら択一的に、複数のパッケージングユニットが、目標値範囲内にある少なくとも一つの測光法的測定量の平均値を有している、連続するLEDの一定の数及び/又は目標値範囲に関して異なっていても良い。例えば、3個のパッケージングユニットに対して同時に実装を行うことができ、その際に、第1のパッケージングユニットにおける測光法的測定量の平均値は、N1=3個の連続するLEDに関して目標値範囲内にあるべきである。第2のパッケージングユニットにおいては、測光法的測定量の平均値が例えばN2=5個の連続するLEDに関して目標値範囲内にあるべきであり、また第3のパッケージングユニットにおいては、測光法的測定量の平均値が例えばN3=7個の連続するLEDに関して目標値範囲内にあるべきである。目標値範囲内にあるべき測光法的測定量の平均値を有している、パッケージングユニットにおける連続するLEDの数Nは、有利には、オプトエレクトロニクス素子への実装を行うLEDメーカの顧客がパッケージングユニットから取り出すLEDの数に応じて設定される。例えば、一つのパッケージングユニットに由来する複数のLEDでもって、各オプトエレクトロニクス素子に5個のLEDが実装されるべき場合には、そのパッケージングユニットに対してN=5が設定される。その場合、パッケージングユニットは、以下において説明する方法を用いて、任意の位置においてパッケージングユニットに配置されている順番で取り出される連続する5個のLEDがそれぞれ所定の目標値範囲内にある測光法的測定量の平均値を有しているように実装される。
【0011】
本方法においては、複数のLEDが、例えばそれらのLEDを有利には自動的に個別に取り出すことができるリザーバ内に準備される。複数のLEDには例えば1000個以上、又はそれどころか10000個以上のLEDが含まれると考えられる。特に、複数のLEDは、LEDメーカの顧客に出荷される前にパッケージングユニット内に配置されるべきである同種のLEDの製造系列であると考えられる。更に、複数のLEDが配置されるべき複数のパッケージングユニットが準備される。
【0012】
少なくとも一つの実施の形態によれば、複数のLEDから、複数あるパッケージングユニットの内の一つに未だ配置されていない一つのLEDが選択される。選択されたLEDは例えばリザーバから取り出された任意のLEDである。
【0013】
続いて、選択されたLEDに関して、少なくとも一つの測光法的測定量が測定される。
【0014】
続くステップにおいては、未だN−1個以下の数のLEDしか含んでいないパッケージングユニットの内の一つに、選択されたLEDが実装される。それらのLEDはパッケージングユニットにおいてそれぞれ実装される順番で相前後して並べられる。換言すれば、それら複数のLEDはパッケージングユニットに連続的に配置され、その際に、最初にパッケージングユニットに配置されたLEDは第1の位置に配置され、パッケージングユニットに二番目に配置されたLEDは第2の位置に配置され、三番目に配置されたLEDは第3の位置に配置され、以下同様に配置されていく。従って、パッケージングユニットにLEDが実装された順序で、又はそれとは逆の順序で、LEDを再びパッケージングユニットから取り出すことができる。
【0015】
パッケージングユニットにおける選択されたLEDの位置及び少なくとも一つの測光法的測定量の測定値が有利にはデータメモリに記憶される。
【0016】
LEDを選択するステップ、選択されたLEDの少なくとも一つの測光法的測定量を測定するステップ、パッケージングユニットの内の一つに選択されたLEDを実装するステップ、並びに、選択されたLEDの測定値及び位置を記憶するステップは、全てのパッケージングユニットにN−1個のLEDが実装されるまで以下繰り返される。
【0017】
少なくとも一つの実施の形態によれば、続けて、パッケージングユニットの内の一つに未だ配置されていない別のLEDが選択され、その選択されたLEDに関して少なくとも一つの測光法的測定量が測定される。
【0018】
続けて、各パッケージングユニットに最後に配置されたN−1個のLED及び選択されたLEDに関して得られる少なくとも一つの測光法的測定量の平均値が算出される。この算出は有利には全てのパッケージングユニットに対して実施される。このために、各パッケージングユニットに最後に配置されたN−1個のLEDの測定値がデータメモリから読み出される。少なくとも一つのパッケージングユニットに関して、パッケージングユニットに最後に配置されたN−1個のLEDに選択されたLEDを追加することにより生じる複数のN個のLEDが、設定された目標値範囲内にある少なくとも一つの測光法的測定量の平均値を有しているか否かが検査される。
【0019】
後続のステップにおいては、有利には、事前に設定された目標値範囲内にある少なくとも一つの測光法的測定量のそのようにして算出された平均値を有している、選択されたLEDが一つのパッケージングユニットに実装される。そのようにして、パッケージングユニットに最後に配置されたN個のLEDが、設定された目標値範囲内にある測光法的測定量の平均値を有していることが保証される。選択されたLEDがこの方法ステップにおいて、パッケージングユニットに最後に配置されたLEDの直ぐ後に続くように、パッケージングユニットに配置される。つまりそれらのLEDは実装される順番で相前後して並べられる。
【0020】
パッケージングユニットに最後に配置されたN−1個のLED及び選択されたLEDに関する少なくとも一つの測光法的測定量の平均値が、いずれのパッケージングユニットに関しても事前に設定された目標値範囲内にない場合には、選択されたLEDをいずれのパッケージングユニットにも配属させることはできず、従ってその選択されたLEDは取り除かれる。取り除かれたLEDは、場合によっては後の方法ステップにおいてパッケージングユニットの内の一つに配属されることも考えられるので、有利にはそれらのLEDが有利には一時保管場所に保管されるか、又は再びリザーバに供給される。
【0021】
パッケージングユニットにおける選択されたLEDの位置及び少なくとも一つの測光法的測定量の測定値が有利にはデータメモリに記憶される。
【0022】
LEDを選択するステップ、測光法的測定量の平均値を算出するステップ、パッケージングユニットに選択されたLEDを実装するステップ、並びに、測定値及び位置を記憶するステップ、また必要に応じてLEDを取り除くステップは、パッケージングユニットに所望の総数のLEDが実装されるまで以下何度も繰り返される。
【0023】
上述の方法でもって、有利には、ちょうどN個の複数のLEDがそれぞれ、事前に設定された目標値範囲内にある少なくとも一つの測光法的測定量の平均値を有しているように、パッケージングユニットにLEDが実装される。即ち、ちょうどN個の連続するLEDがパッケージングユニットから取り出される場合、それらの複数のN個のLEDに関する測光法的測定量の平均値は所定の目標値範囲内にあることが保証されている。パッケージングユニットからLEDを取り出す際に、連続するLEDの内の最初のLEDがパッケージングユニットのどの位置から取り出されるかは重要ではない。特に、ちょうどN個の連続する複数のLEDの少なくとも一つの測光法的測定量の平均値は、それらのLEDが実装された順序とは逆の順序でパッケージングユニットから取り出される場合であっても所定の目標値範囲内にある。更に、N個の整数倍の個数のLEDの平均値も目標値範囲内にある。つまり、構成素子にN個のLEDを実装するための、数Nによって識別されるパッケージングユニットは、2N個のLED、3N個のLED、以下同様、の個数のLEDを構成素子に実装するためにも使用することができる。
【0024】
連続するちょうどN個のLEDがそれぞれ、パッケージングユニットに配置するための本明細書で説明する方法に基づき、目標値範囲内にある測光法的測定量の平均値を有していることによって、このことはパッケージングユニットにおけるLEDの数が別の数であっても該当することは勿論排除されない。
【0025】
本明細書で説明する、パッケージングユニットに複数のLEDを配置するための方法は、パッケージングユニットがそれぞれ一定の数のN個のLEDを有しているオプトエレクトロニクス素子への実装のために設けられている場合には特に有利であるが、その場合、N個のLEDは平均して測光法的測定量に関する目標値を有している必要がある。特に、本明細書で説明する、パッケージングユニットにおける複数のLEDの配置は、N個のLEDの平均値が少なくとも一つの測光法的測定量の目標値を満たす場合には、少なくとも個々のLEDの少なくとも一つの測光法的測定量における僅かな差を許容することができる構成素子の実装にとって有利である。このことは例えば、複数のLEDが例えば光散乱性のカバーに基づき別個に認識することができないか、又は認識することが困難であるオプトエレクトロニクス素子の場合である。
【0026】
有利な実施の形態においては、少なくとも一つの測光法的測定量はLEDの輝度である。この場合、有利には、連続的な一連のN個の複数の各LEDが平均して、設定された目標値範囲内にある輝度を有しているように、それら複数のLEDがパッケージングユニットに配置される。
【0027】
一つの別の実施の形態においては、少なくとも一つの測光法的測定量はLEDの色位置である。色位置を、特にCIE表色系における座標Cx及びCyによって表すことができる。この構成において、パッケージングユニットにおけるN個の連続するLEDの色座標Cx,Cyの平均値はそれぞれ設定された目標値範囲内にある。従って、その一定数のN個のLEDはそれぞれ同一の色印象を有している。
【0028】
本方法においては、LEDを配置するために複数の測光法的測定量を使用することができる。一つの特に有利な実施の形態においては、測光法的測定量がLEDの輝度及びLEDの色位置である。この実施の形態においては、所定数のN個のLEDに関して輝度の平均値も色座標の平均値も所定の目標値範囲内にあるように、複数のLEDがパッケージングユニットに配置される。このようにして、一定数のN個の連続するLEDが所定の輝度及び所定の色位置に対する要求を満たしていることが保証される。
【0029】
複数のLEDをパッケージングユニットに所期のように配置するために、輝度及び/又は色位置に代替的及び/又は付加的に、他の測光法的測定量を本方法において使用することができる。例えば、測光法的測定量は演色性CRI(Colour Rendering Index)又はLEDの輝度最大値の波長λmaxであっても良い。更には、パッケージングユニットにLEDを配置するために、少なくとも一つの測光法的測定量の他に、電気的測定量を使用することもできる。電気的測定量として例えばLEDの順方向バイアスUfが考えられる。
【0030】
本方法において、パッケージングユニットの数は少なくとも4個である。例えば、4個以上且つ10個以下のパッケージングユニットに同時に実装を行うことができる。
【0031】
LEDのパッケージングユニットは特にリールで良い。LEDはリールにおいて、そのリールから容易に取り出すことができることができるようにテープに固定される。LEDをリールから簡単に、そのリールにLEDが実装された順序で、又はそれとは逆の順序で取り出すことができる。
【0032】
一つの有利な実施の形態においては、パッケージングユニットが、目標値範囲内にある少なくとも一つの測光法的測定量の平均値を有している、連続する複数のLEDの数Nによって識別される。従って、オプトエレクトロニクス素子の実装のためにパッケージングユニットを使用するLEDメーカの顧客は、パッケージングユニットから、目標値範囲内にある少なくとも一つの測光法的測定量の平均値を有している連続するLEDの数Nは幾つであるかを得ることができる。従って、それぞれがN個の複数のLEDを有しているオプトエレクトロニクス素子の実装のために、その値Nでもって識別されるパッケージングユニットを選択することができる。
【0033】
有利には、パッケージングユニットは、少なくとも一つの測光法的測定量及び所属の目標値範囲によって識別される。
【0034】
目標値範囲内にある少なくとも一つの測光法的測定量の平均値を有しているLEDの数Nは、有利には3以上且つ25以下、特に有利には3以上且つ15以下である。
【0035】
パッケージングユニットに配置されるLEDの総数は有利には数Nよりも遙かに多い。
【0036】
有利には、パッケージングユニットに配置されるLEDの総数は、数Nの少なくとも20倍、100倍、又はそれどころか500倍である。
【0037】
パッケージングユニットに配置されるLEDの総数は有利にはそれぞれ少なくとも500である。有利には、パッケージングユニットに配置されるLEDの総数はそれぞれ少なく1000、それどころか少なくとも5000である。例えば、パッケージングユニットは500以上且つ20000以下の個数のLEDを含むことができる。
【0038】
更に、本明細書で説明する有利な方法でもってLEDが配置されている、複数のLEDを有しているパッケージングユニットが提供される。
【0039】
一つの有利な構成によれば、パッケージングユニットは複数のLEDを有しており、それらのLEDはパッケージングユニットに順番に配置されている。少なくとも一つの測光法的測定量の平均値は、パッケージングユニットの任意の位置において取り出されるN≧3個の連続する複数のLEDに関して、その少なくとも一つの測光法的測定量に関する目標値範囲内にある。ここで、パッケージングユニットは数Nによって識別される。パッケージングユニット内に配置されるLEDの総数は有利には数Nの少なくとも20倍である。
【0040】
パッケージングユニットの別の有利な構成は、方法に関する上記の説明から理解される。
【0041】
複数のLEDをパッケージングユニットに配置するための方法及びパッケージングユニットを、以下では図1から図9を参照しながら、複数の実施例に基づき詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】概略的に示した中間ステップに基づく、パッケージングユニットに複数のLEDを配置するための方法の実施例を示す。
図2】概略的に示した中間ステップに基づく、パッケージングユニットに複数のLEDを配置するための方法の実施例を示す。
図3】概略的に示した中間ステップに基づく、パッケージングユニットに複数のLEDを配置するための方法の実施例を示す。
図4】概略的に示した中間ステップに基づく、パッケージングユニットに複数のLEDを配置するための方法の実施例を示す。
図5】概略的に示した中間ステップに基づく、パッケージングユニットに複数のLEDを配置するための方法の実施例を示す。
図6】概略的に示した中間ステップに基づく、パッケージングユニットに複数のLEDを配置するための方法の実施例を示す。
図7】概略的に示した中間ステップに基づく、パッケージングユニットに複数のLEDを配置するための方法の実施例を示す。
図8】概略的に示した中間ステップに基づく、パッケージングユニットに複数のLEDを配置するための方法の実施例を示す。
図9】それぞれが複数のLEDを有しているパッケージングユニットの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0043】
同一の構成部材又は同様に作用する構成部材には図面においてそれぞれ同一の参照番号を付している。図示されている構成部材並びに構成部材の相互の比率は縮尺通りではないと解するべきである。
【0044】
本明細書において説明する方法によって、複数のLED、例えば一つのLEDメーカによって製造される一つの製造系列を複数のパッケージングユニットにパッケージングし、それらのパッケージングユニットを例えば顧客に出荷することができる。
【0045】
図1に示されているように、パッケージングユニットは例えばリールR1,R2,R3で良い。各リールはテープ1を有しており、そのテープ1の上に複数のLEDを固定することができる。分かり易くするために、本方法を以下では3個のパッケージングユニットR1,R2,R3を用いる実施例に基づき説明する。しかしながら、本方法においてより多くのパッケージングユニットを使用することもでき、その場合には有利には少なくとも4個のパッケージングユニットが使用される。
【0046】
本方法では、M個の各パッケージングユニットの各々において(ここでMはパッケージングユニットの数である)、連続する一定の数Nm(m=1〜M)の複数のLEDが、所定の目標値範囲内にある少なくとも一つの測光法的測定量の平均値を有している。
【0047】
この数Nmは同時に実装が行われる複数のパッケージングユニットに対してそれぞれ異なっていても良い。例えば、図1に示されている実施例においては、N1=3に設定されている第1のパッケージングユニットR1、N2=4に設定されている第2のパッケージングユニットR2、またN3=6に設定されている第3のパッケージングユニットR3に同時にLEDが実装される。即ち、数Nmを全てのパッケージングユニットm=1〜Mに対して別個に決定することができる。択一的に、Nmが全てのパッケージングユニットに対して同一であっても良い。
【0048】
更に各パッケージングユニットR1,R2,R3に対して、各Nm個のLEDの平均値によって満たされるべき、少なくとも一つの測光法的測定量に関する目標値範囲が設定される。測光法的測定量として特に輝度Φが考えられる。有利には、各パッケージングユニットに対して、区間[Φmin,Φmaxm(但しm=1〜M)が目標値範囲として設定される。ここでΦminは許容最小輝度であり、Φmaxは許容最大輝度である。目標値範囲が全てのパッケージングユニットに対して同一であることも考えられる。しかしながら択一的に、複数のパッケージングユニットに対して異なる目標値範囲が設定されても良い。
【0049】
有利な実施の形態においては、複数のLEDを複数のパッケージングユニットに配置するために、一つ又は複数の別の測光法的測定量が使用される。輝度の他に、又は輝度の代わりに、特にLEDの色位置を測光法的測定量として使用することができる。LEDの色位置を例えば、CIE表色系における色座標Cx及びCyによって表すことができる。ここで説明する実施例では、有利には輝度Φも色座標Cx,Cyも測光法的測定量として、LEDをパッケージングユニットに配置するために使用することができる。輝度Φに対する場合と同様に、色座標Cx及びCyに対しても、それぞれ一つの目標値範囲[Cx,min,Cx,maxm及び[Cy,min,Cy,maxm(但しm=1〜Mである)が設定される。色座標に関する目標値範囲は、全てのパッケージングユニットに対して同一であって良いが、異なる値を有していても良い。設定された数Nm及び目標値範囲は有利にはデータメモリ6に記憶される。
【0050】
図2に示されているように、パッケージングユニット内に配置されるべき複数のLED2が例えばリザーバ3内に準備され、このリザーバ3からそれら複数のLED2を個別に取り出すことができる。本方法においては、LED2が順次リザーバ3から取り出され、パッケージングユニットに分配される。
【0051】
続けて、選択されたLED2に関して、図3に概略的に示されているように、少なくとも一つの測光法的測定量が測定される。このために、LED2から放出される放射4が、例えば分光測光器5及び/又はフォトダイオードを用いて測定される。ここで説明する実施例においては、LED2の輝度Φ及び色座標Cx,Cyが測定される。しかしながら択一的に、別の測光法的測定量、例えば強度最大値の波長λmax及び/又は演色性(CRI)を測定することもできる。更には、少なくとも一つの測光法的測定量の他に、LED2の電気的測定量、例えば順方向バイアスを測定することもできる。少なくとも一つの測光法的測定量の測定値がデータメモリに記憶される。つまり、ここで説明する実施例においては、選択されたLED2に関する輝度Φ及び色座標Cx,Cyがデータメモリ6に記憶される。
【0052】
図4に概略的に示されている更なる方法ステップにおいては、選択されたLED2がパッケージングユニットR1,R2,R3の内の一つに配属される。更に、パッケージングユニットR1,R2,R3がそれぞれNm−1個のLEDを有するまで、各パッケージングユニットにLEDが実装される。つまり、パッケージングユニットにおいて、設定された目標値範囲内にある、少なくとも一つの測光法的測定量の平均値を有しているべき、連続する複数のLEDの事前に設定された数Nmよりも少ない数のLEDを各パッケージングユニットが有するように、各パッケージングユニットに差し当たり多数のLEDが配置される。図4に示されているように、選択された最初のLED2は例えば1番目のLEDとしてリールR1に配置される。
【0053】
LED2がリールR1の第1の位置に配置された後に、有利にはLED2の位置及び所属の測光法的測定量Φ,Cx,Cyがデータメモリ6に記憶される。位置は例えばPm,kとして記録される。ここで、mはパッケージングユニットの番号を表し、kはパッケージングユニットにおけるLED2の番号を表す。つまり第1のパッケージングユニットの1番目のLEDは位置P1,1を有している。更に、パッケージングユニットR1にはz1=1の数のLEDが配置されていることがデータメモリ6に記憶される。
【0054】
同様に、続けて別のLED2がリザーバから取り出され、測光法的測定量が測定され、LEDがパッケージングユニットR1,R2,R3に配属される。各パッケージングユニットR1,R2,R3において数がNm−1に達するまでは、選択された各LED2のパッケージングユニットの内の一つへの配属を一定の規則に従って実施する必要はない。差し当たり、いずれのパッケージングユニットにもNm−1個より多い数のLEDは実装されないという条件だけが満たされれば良い。従って、パッケージングユニットR1,R2,R3には、パッケージングユニット内のLED2の個数がその数に達するまで、LEDを例えば順次実装することができるか、又はランダムに実装することができる。もっとも、測定された測光法的測定量に基づき、選択された各LED2がどのパッケージングユニットR1,R2,R3に配属されるかを既に選択することも可能である。
【0055】
図5には、第1のパッケージングユニットR1には既に2個のLEDが実装されており、また第2のパッケージングユニットR2には3個のLEDが実装されている、本方法の中間ステップが概略的に示されている。第1のパッケージングユニットR1に対しては値N1=3が設定されているので、第1のパッケージングユニットR1には既にN1−1=2個のLEDが実装されている。第2のパッケージングユニットR2に対しては値N2=4が設定されているので、第2のパッケージングユニットR2にも既にN2−1=3個のLEDが実装されている。従って、選択されたLED2は第3のパッケージングユニットR3に配置される。この第3のパッケージングユニットR3は、付加的なLED2が実装される前には、差し当たり1個のLEDを含んでいるので、従って第3のパッケージングユニットR3におけるLEDの数は未だN3−1=5よりも少ない。選択されたLED2がパッケージングユニットR3の第2の位置に配置された後に、このLED2の位置P3,2にはLED2の測光法的測定量の測定値Φ,Cx,Cyが対応付けられ、この値並びに第3のパッケージングユニットR3におけるLEDの数z3=2がデータメモリ6に記憶される。
【0056】
図6には、各パッケージングユニットR1,R2,R3に既にNm−1個のLEDが実装されている、本方法の中間ステップが示されている。輝度Φ及び色座標Cx,Cyが既に測定されている、選択された別のLED2のパッケージングユニットR1,R2,R3の内の一つへの配属は、先ず、全てのパッケージングユニットに関して、付加的なLED2を既存のNm−1個のLEDに付加した場合に生じる、測光法的測定量の平均値が算出されるように行われる。測光法的測定量の算出された平均値は、続いて、パッケージングユニットに対して事前に設定された目標値範囲と比較される。即ち、各パッケージングユニットに関して、平均値
【数1】
がパッケージングユニットに対して設定されている目標値範囲[Φmin,Φmaxm内にあるか否かが検査される。同様にして、平均値
【数2】
が事前に設定された目標値範囲[Cx,min,Cx,maxm及び[Cy,min,Cy,maxm内にあるか否かが検査される。
【0057】
m=1〜M個のパッケージユニットの内の一つに関して算出された平均値が事前に設定された目標値範囲内にある場合には、選択されたLEDは次のLEDとしてそのパッケージングユニットに配置される。図6の実施例においては、これは例えば第2のパッケージングユニットR2に該当するので、選択されたLED2は4番目のLEDとして第2のパッケージングユニットR2に配置される。ここで第2のパッケージングユニットR2に配置された最初の4個のLEDは、測光法的測定量の平均値Φavg,Cx,avg及びCy,avgがそのパッケージングユニットに対して設定された目標値範囲内にあるという条件を満たしている。LED2が4番目のLEDとして第2のパッケージングユニットR2に配置された後に、位置P2,4が所属の測光法的測定量Φ,Cx,Cyと共にデータメモリ6に記憶され、また第2のパッケージングユニットR2におけるLEDの更新された数z2=4もデータメモリ6に記憶される。
【0058】
選択されたLED2に関して、その測光法的測定量の算出された測定値がいずれのパッケージングユニットR1,R2,R3についても事前に設定された目標値範囲内にない場合には、選択されたLED2を例えば一時保管場所7に保管することができるので、場合によってはそのLED2を後の時点に、パッケージングユニットR1,R2,R3の内の一つに配属することができる。更には、測光法的測定量の算出された平均値が複数のパッケージングユニットについて設定された目標値範囲内にある場合が生じることも考えられる。つまりその場合には、選択されたLED2を複数のパッケージングユニットに配属することが可能である。その場合、選択されたLED2の適切なパッケージングユニットの内の一つへの配属はランダムに行われるか、又は事前に設定された優先順位に応じて行われる。例えば、その場合には、依然として最も少ない数のLEDを有しているパッケージングユニットに選択されたLED2が配属されることを事前に規定することができる。
【0059】
続けてリザーバから選択されたLED2が同様にパッケージングユニットR1,R2,R3に配属され、その際に、測光法的測定量の平均値を算出するために、各パッケージングユニットに最後に配置されたNm−1個の各LED及び選択された各LED2が使用される。図7には、例えば、選択されたLED2が追加される前に、第1のパッケージングユニットR1には8個のLEDが実装されており、第2のパッケージングユニットR2には7個のLEDが実装されており、また第3のパッケージングユニットR3には9個のLEDが実装されている中間ステップが示されている。測光法的測定量の平均値を算出するために、第1のパッケージングユニットでは、最後に追加されたN1−1=2の2個のLED、即ち7番目及び8番目のLED、並びに選択されたLED2が使用される。第2のパッケージングユニットでは、算出のために、このパッケージングユニットに最後に配置されたN2−1=3個のLED、即ち5番目、6番目及び7番目のLED及び選択されたLED2が使用される。第3のパッケージングユニットでは、このパッケージングユニットに最後に配置されたN3−1=5個のLED、即ち5番目、6番目、7番目、8番目及び9番目のLED及び選択されたLED2が使用される。この算出では例えば、選択されたLED2が、第3のパッケージングユニットR3に最後に配置された5個のLEDとの組み合わせにおいて、事前に設定された目標値範囲内にある測光法的測定量の平均値を有しているという結果が得られる。即ちその場合には、選択されたLED2が第3のパッケージングユニットR3における第10の位置に配置される。従って、位置P3,10、所属の測光法的測定量Φ,Cx,Cy及び第3のパッケージングユニットR3におけるLEDの更新された数z3=10がデータメモリ6に記憶される。
【0060】
選択されたLED2をその都度パッケージングユニットR1,R2,R3の内の一つにそのようにして配属することによって、事前に設定された数Nmの連続するLEDに関する測光法的測定量の平均値が確実に目標値範囲内にあることが保証され、しかもこのことは、Nm個の連続するLEDがパッケージングユニットR1,R2,R3のどの位置から取り出されるかには依存しない。その際に、Nm個の連続するLEDが、パッケージングユニットに配置された順序で取り出されるか、又はそれとは逆の順序で取り出されるかも重要ではない。
【0061】
図8には、図7において実施された中間ステップの後に、選択された別のLED2がパッケージングユニットR1,R2,R3の内の一つに配属されるべき中間ステップが示されている。この場合、例えば、各パッケージングユニットに最後に配置されたNm−1個のLEDが、選択された付加的なLED2との組み合わせにおいて、事前に設定された目標値範囲内にある測光法的測定量の平均値を生じさせるという条件は、いずれのパッケージングユニットR1,R2,R3についても満たされていないことが明らかになる。従ってこの場合、選択されたLED2はいずれのパッケージングユニットにも配属されず、一時保管場所7に保管される。択一的に、以前にLED2が取り出されたリザーバにそのLED2を再度置くことも可能である。一時保管場所7又はリザーバに保管されたLED2を後の時点にパッケージングユニットの内の一つに配属することができる。
【0062】
上記において説明した方法は、全てのパッケージングユニットR1,R2,R3に所望の数のLEDが実装されるまで継続される。図9には、各パッケージングユニットR1,R2,R3に複数のLED2が実装された後の、3個のパッケージングユニットR1,R2,R3が例示的に示されている。図面を簡略化するために、各パッケージングユニットに対してそれぞれ12個のLEDのみが示されている。実際には、パッケージングユニットR1,R2,R3に配置されるLED2の有利な数はそれぞれ少なく500、少なくとも1000、それどころか少なくとも5000である。典型的には、例えば約500から20000個のLED2が、パッケージングユニットR1,R2,R3として機能するリールに配置される。
【0063】
パッケージングユニットR1,R2,R3の一つの実施の実施形態においては、パッケージングユニットに配置されるLED2の総数は、目標値範囲内にある測光法的測定量の平均値を有している、連続するLEDの数Nmの少なくとも20倍である。特に有利には、パッケージングユニットR1,R2,R3に配置されるLED2の総数は、数Nmの少なくとも100倍、又はそれどころか少なくとも500倍である。上記において説明した、少なくとも一つの測光法的測定量の平均値に関する条件を満たす、連続するLED2の数Nmは、有利には3以上且つ25以下である。パッケージングユニットR1,R2,R3は有利にはそれぞれ数Nmによって識別される。特に有利には、パッケージングユニットR1,R2,R3は、少なくとも一つの測光法的測定量、例えば輝度Φ及び色位置Cx,Cy並びに所属の目標値範囲によって識別される。
【0064】
実装の完了したパッケージングユニットR1,R2,R3から、任意の位置においてNm個のLEDを取り出すことができ、それらの複数のLEDに関する輝度Φの平均値及び色位置Cx,Cyの平均値は確実に目標値範囲内にある。例えば、図9に示唆されているように、第1のパッケージングユニットR1からは3番目から5番目のLEDを取り出すことができ、第2のパッケージングユニットR2からは6番目から9番目のLEDを取り出すことができ、又は、第3のパッケージングユニットR3からは2番目から6番目のLEDを取り出すことができる。
【0065】
本発明は実施例に基づいた説明によって制限されるものではない。むしろ本発明はあらゆる新規の特徴並びにそれらの特徴のあらゆる組み合わせを含むものであり、これには殊に特許請求の範囲に記載した特徴の組み合わせ各々が含まれ、このことはそのような組み合わせ自体が特許請求の範囲あるいは実施例に明示的には記載されていないにしても当てはまる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9