特許第5897614号(P5897614)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5897614
(24)【登録日】2016年3月11日
(45)【発行日】2016年3月30日
(54)【発明の名称】ステープラ
(51)【国際特許分類】
   B25C 5/02 20060101AFI20160317BHJP
   B25C 5/15 20060101ALI20160317BHJP
   B27F 7/17 20060101ALI20160317BHJP
【FI】
   B25C5/02 Z
   B25C5/15
   B27F7/17
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-558809(P2013-558809)
(86)(22)【出願日】2012年3月3日
(65)【公表番号】特表2014-508052(P2014-508052A)
(43)【公表日】2014年4月3日
(86)【国際出願番号】SE2012000025
(87)【国際公開番号】WO2012125098
(87)【国際公開日】20120920
【審査請求日】2015年2月27日
(31)【優先権主張番号】1100189-8
(32)【優先日】2011年3月15日
(33)【優先権主張国】SE
(73)【特許権者】
【識別番号】503083498
【氏名又は名称】イザベルグ・ラピド・アクティエボラーグ
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(72)【発明者】
【氏名】ストロート、オーレ
【審査官】 亀田 貴志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−119247(JP,A)
【文献】 実開平02−031700(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25C 5/02
B25C 5/15
B27F 7/17
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
頂上部分(25)と、これに対して傾斜した複数のステープル脚部(26)とを具備するステープル(6)を使用するためのステープラ(1)であり、
ワークピース(24)を、ステープルマガジン(5)から前記ステープル脚部が前記ワークピースを貫通する位置へ、ステープラに取着されているドライバ(11)によって駆動されるステープルによって、留め、
アンビル部分(13)とコンテナ(12)とを有しており、前記アンビル部分(13)には、切断装置(14)が装着されており、前記アンビル部分(13)と切断装置(14)とは、切断装置(14)が、前記ステープル脚部がワークピースを貫通した時に動作位置で前記ステープル脚部の余分の長さの部分を切断するように、動作位置と休止位置との間で所定の方向(H)に、前記ステープルマガジンに対して往復移動し、前記コンテナ(12)は、前記ステープル脚部の切断された部分を、前記切断装置との間で、所定の長手方向(A−A)に延びているチャンネル(15)を介して搬送されることによって集める、ステープラ(1)において、
前記接続装置(16)は、前記切断装置の往復移動にて回動されるスリーブ(17)を有し、このスリーブ(17)は、チャンネル(15)に接続されており且つステープラに回動可能に取着されているスピンドル(19、30)に回動可能に接続されており、この結果、スピンドルの回動によって、スリーブが回動し、そして、チャンネルが回動する、ことを特徴とするステープラ(1)。
【請求項2】
前記スリーブは、開口部(29)を有することを特徴とする請求項に記載のステープラ(1)。
【請求項3】
前記スピンドル(19)は、モータ(M)により回動されることを特徴とする請求項1又は2に記載のステープラ(1)。
【請求項4】
前記スピンドル(30)は、円形でない断面を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載のステープラ(1)。
【請求項5】
前記切断装置の移動の方向(H)と、前記チャンネルの長手方向(A−A)との間の角度(a)が、前記切断装置が往復移動の時にどこにあるかによって変わることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1に記載のステープラ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、頂上部分と、これに対して傾斜した複数のステープル脚部とを具備するステープルを使用するためのステープラであり、ワークピース、例えば紙の束を、ステープルマガジンから前記ステープル脚部がワークピースを貫通する位置へ、ステープラに取着されているドライバによって駆動されるステープルによって、一緒に留め、アンビル部分とコンテナとを有しており、前記アンビル部分には、切断装置が装着されており、前記アンビル部分と切断装置とは、切断装置が、前記ステープル脚部が前記ワークピースを貫通した時に動作位置で前記ステープル脚部の余分の長さの部分を切断するように、動作位置と休止位置との間で所定の方向に、前記ステープルマガジンに対して往復移動し、前記コンテナは、前記ステープル脚部の切断された部分を、前記切断装置との間で、所定の長手方向に延びているチャンネルを介して搬送させることによって集める、ステープラに関わる。
【背景技術】
【0002】
序文に示されている形式のステープラは、少し例をあげると例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4によって既知である。このような従来のステープラの欠点は、チャンネルがステープラに固定して取着されていることである。即ち、ステープラは、使用時に、前記ステープル脚部の切断された部分が重力によって前記チャンネルを通って導かれるように、水平面に対して配置されなければならない。即ち、水平面に対するステープラの配置のための可能な選択が、制限される。特許文献2は、チャンネルがアンビル部分に対して固定して接続されており、且つこのアンビル部分の動きと一緒に動作するステープラに関わる。このことは、前記水平面に対するステープラの配置のための可能な選択の範囲を、いくらか増加させる。特許文献3は、前記水平面に対するステープラの配置のための可能な選択の範囲を同様に増加させる2つの独立したチャンネルを有するステープラに関わる。特許文献4は、切断装置に固定して接続されている第1の部分と、この第1の部分に回動可能に接続されている第2の部分とから成るチャンネルを有するステープラを開示している。
【0003】
しかしながら、すべての従来のステープラは、水平面に対する種々の傾斜角度でステープラを配置し、一方で、同時にコンテナへの脚部の切断された部分の信頼性のある搬送を確実にするための範囲が制限された解決法を、提供している。
【0004】
従って、ステープラと水平面との間の広範囲の種々の傾斜角度で、前記チャンネルを通って脚部の切断された部分を搬送する機能を維持しながら使用可能であるように構成されたステープラが、必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】US 4844319
【特許文献2】EP 1834745
【特許文献3】EP 1779977
【特許文献4】EP 1683616
【発明の概要】
【0006】
本発明は、従来のステープラの問題に対する解決法を提供するステープラを提供する。
【0007】
本発明は、前記チャンネルがステープラに対して回動可能であるように適応されていることを特徴とする、序文に示されている種類のステープラを提供する。
【0008】
本発明は、また、ステープラに取着されており前記切断装置の往復移動を伴うスピンドルを囲むようにして回動可能に接続されているスリーブを有することを、特徴とする。
【0009】
本発明は、また、前記スリーブが、開かれたスリーブの形状を有することを、特徴とする。
【0010】
本発明は、また、前記スピンドルが回動することを、特徴とする。
【0011】
本発明は、前記スピンドルが円形でない断面を有することを、更に特徴とする。
【0012】
本発明は、ステープラに取着されており前記切断装置の往復移動を伴うスリーブに回動可能に接続されているスピンドルを有することを、更に特徴とする。
【0013】
また、本発明の特徴は、前記切断装置の移動の方向と、前記チャンネルの長手方向との間の角度が、往復移動の時に前記切断装置がどこにあるかによって変わることである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、休止位置にあるステープラを示す、本発明に装着されているステープラの概略図を示している。
図2図2は、図1に対応し、ステープラが動作位置にある図である。
図3図3は、本発明に不可欠の部分の詳細図である。
図4図4は、本発明に不可欠の部分の詳細図である。
図5図5は、本発明に不可欠の部分の詳細図である。
図6図6は、本発明の参考例に不可欠の部分の詳細図である。
図7図7は、ステープルの詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、添付の図面を参照して、以下に説明される。
【0016】
図1は、本発明を構成するステープラ1を非常に概略的に示している。この図は、本発明の適切な理解のために必要な部分のみを明瞭に示している。当業者にとって明らかである部分及び解決法が、概略的にのみ示されている。この図では、ステープラが、休止位置にあり、この図は、ステープラが、スピンドル4によって回動可能に互いに接続されている下側の部材2と上側の部材3とを有していることを、示している。前記下側の部材2内には、複数のステープルを収容するステープルマガジン5が設けられており、この図には、駆動位置にある概略的に示されている1つのステープル6以外は、示されていない。前記上側の部材3内には、前記スピンドル4に回動可能に接続されている第1の端部9を有するレバーアーム8に、結合装置7によって駆動接続されているモータMが、設けられている。前記レバーアーム8は、前記マガジン5内に、もしくはこれに近接して配置されているドライバ11に接続されている、前記第1の端部9に対して反対の端部10を有している。前記下側の部材内には、機能が以下に説明に示されているコンテナ12が、設けられている。前記上側の部材3は、切断装置14が設けられているアンビル部分13を有している。チャンネル15が、前記アンビル部分13と前記コンテナ12との間に延びており、両方向の矢印Vによって示されている方向に、接続装置16によって前記上側の部材3に回動可能に接続されている。前記接続装置は、中間の結合部分18によって前記チャンネル15にしっかりと接続されている細長いスリーブ17を有している。前記接続装置は、また、前記上側の部材3に接続されているスピンドル19を有しており、このスピンドル19を囲むようにして、前記スリーブ17が接続されている。前記上側の部材に回動可能に接続されている車輪21を回動させるように第1の伝達手段20が、前記モータMから延びている。第2の伝達手段22が、前記車輪21から延びており、前記スピンドル19に接続されているハブ23に接続されている。前記スピンドル19は、前記上側の部材3に、回動可能に取着されている。この図は、また、ステープル6を使用してステープラによって一緒に留められるための2枚以上の紙によって好ましくは構成されているワークピース24を示している。前記上側及び下側の部材が前記スピンドル4によって回動可能に接合されているという事実によって、前記上側の部材は、両方向の矢印Hによって示されている方向の往復の留めのための移動で、前記下側の部材に対して移動されることが可能となる。破線A−Aが、前記留めのための移動の前記Hの方向と角度aを形成している前記チャンネル15の長手方向の線を示している。
【0017】
図7は、1つの頂上部分25と、これに対して傾斜している複数の脚部26とを有するステープル6を示している。図2は、前記モータMが、ステープラが図1に示されている休止位置から図2に示されている動作位置への留めるための移動で、前記上側の部材3を前記下側の部材2へと駆動させている状態を、示している。この図は、また、前記ステープル脚部26が前記アンビル部分中へ、かくして前記切断装置14に延びるように、前記ステープル6を前記ワークピース24にわたって駆動させているドライバ11を有する前記レバーアーム8を示している。この状態では、前記接続装置16は、前記Vの方向に前記チャンネル15を回動させて、前記角度aが、ステープラが前記休止位置にある時より鈍角となっている。前記チャンネル15の第1の端部27が、前記切断装置14に近接している。前記チャンネルの、前記切断装置への接続は、前記チャンネルと前記切断装置とを接続しているベローによるものであり得、もしくは、可能であれば、前記チャンネルが中に挿入される開口部が設けられている前記切断装置14によるものであり得、もしくは、可能であれば、前記切断装置によって切断された前記ステープル脚部の切断部分が前記切断装置から前記チャンネルへと確実に導かれることを保証する、当業者によって既知のいかなる形態の接続によるものであり得る。前記チャンネルの他方の端部28が、前記コンテナ12中に導かれている。この動作位置では、前記切断装置は、当業者に既知の方法で前記ステープル脚部から余分の長さの部分を切断し、この切断された部分は、前記チャンネル15中に導かれ、前記コンテナ12に運ばれる。前記切断及び前記チャンネルへの導入は、図面に概略的に示されているもの以外は示されていないが、当業者には、一般に既知であり、種々の異なる方法で果たされ得る。詳細な説明は、ここでは行わない。
【0018】
図3は、図1及び図2に示されている接続装置16を、詳細に示している。図4は、別の接続装置を示しており、この装置では、前記細長いスリーブは、前記スピンドルへの前記スリーブの取着を容易にするように、開口部29を有している。図5は、円形でない断面を有するスピンドル30を示しており、この円形でない断面は、前記スピンドルが回動する時に、前記チャンネルが前記動作位置から前記休止位置へと移動される時に振動し、これによって、前記チャンネルを通る前記ステープル脚部の切断された部分の搬送を改良するように、設定されている。参考例が示されている図6では、チャンネルに、スピンドル31が設けられており、前記上側の部材は、これに取着されているスリーブ32を有している。
【0019】
前記チャンネルが前記上側の部材に回動可能に接続されているという事実は、前記チャンネルの長手方向のラインA−Aと前記留めの動作のHの方向との間の角度aが、前記留めの動作の時に前記アンビル部分がどこにあるかによって変わることを意味し、この角度は、前記動作位置より休止位置にある方が鋭角である。この結果、前記チャンネルが前記上側の部材3に固定して接続されている場合より、前記水平面に対するステープラの広範囲の種々の位置づけで、前記チャンネルから前記コンテナ12への、前記ステープル脚部の信頼できる搬送となる。
【0020】
本発明は、上述の説明によって制限されないが、以下に示されている付記によってのみ、制限される。
以下に、出願当初の特許請求の範囲を付記として記載する。
付記1
頂上部分(25)と、これに対して傾斜した複数のステープル脚部(26)とを具備するステープル(6)を使用するためのステープラ(1)であり、
ワークピース(24)、例えば紙の束を、ステープルマガジン(5)から前記ステープル脚部が前記ワークピースを貫通する位置へ、ステープラに取着されているドライバ(11)によって駆動されるステープルによって、一緒に留め、
アンビル部分(13)とコンテナ(12)とを有しており、前記アンビル部分(13)には、切断装置(14)が装着されており、前記アンビル部分(13)と切断装置(14)とは、切断装置(14)が、前記ステープル脚部がワークピースを貫通した時に動作位置で前記ステープル脚部の余分の長さの部分を切断するように、動作位置と休止位置との間で所定の方向(H)に、前記ステープルマガジンに対して往復移動し、前記コンテナ(12)は、前記ステープル脚部の切断された部分を、前記切断装置との間で、所定の長手方向(A−A)に延びているチャンネル(15)を介して搬送されることによって集める、ステープラ(1)において、
前記チャンネル(15)は、接続装置(16)によってステープラに回動可能に取着されていることを特徴とする、ステープラ。
付記2
前記接続装置(16)は、前記チャンネル(15)に接続されており且つステープラに取着されているスピンドル(19)に回動可能に接続されており、前記切断装置の往復移動を伴うスリーブ(17)を具備することを特徴とする、付記1に記載のステープラ(1)。
付記3
前記スリーブは、開口部(29)を有することを特徴とする付記2に記載のステープラ(1)。
付記4
前記スピンドル(19)は、回動することを特徴とする付記2又は3に記載のステープラ(1)。
付記5
前記スピンドル(30)は、円形でない断面を有することを特徴とする付記2乃至4のいずれか1に記載のステープラ(1)。
付記6
前記接続装置(16)は、前記チャンネル(15)に接続されており且つステープラに取着されているスリーブ(32)に回動可能に接続されており、前記切断装置の往復移動を伴うスピンドル(31)を具備することを特徴とする、付記1に記載のステープラ(1)。
付記7
前記切断装置の移動の方向(H)と、前記チャンネルの長手方向(A−A)との間の角度(a)が、前記切断装置が往復移動の時にどこにあるかによって変わることを特徴とする、付記1乃至6のいずれか1に記載のステープラ(1)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7