(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5897616
(24)【登録日】2016年3月11日
(45)【発行日】2016年3月30日
(54)【発明の名称】自走式モップ装置
(51)【国際特許分類】
A47L 11/10 20060101AFI20160317BHJP
A47L 11/24 20060101ALI20160317BHJP
A47L 9/28 20060101ALI20160317BHJP
【FI】
A47L11/10
A47L11/24
A47L9/28 E
【請求項の数】14
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-15747(P2014-15747)
(22)【出願日】2014年1月30日
(65)【公開番号】特開2014-151193(P2014-151193A)
(43)【公開日】2014年8月25日
【審査請求日】2014年4月24日
(31)【優先権主張番号】102105306
(32)【優先日】2013年2月8日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】510270683
【氏名又は名称】イーゲンパワー インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Egenpower Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ‐シ チウ
(72)【発明者】
【氏名】朱 飛云
【審査官】
山内 康明
(56)【参考文献】
【文献】
特開平11−178764(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0031121(US,A1)
【文献】
特開2007−148591(JP,A)
【文献】
特開2006−000541(JP,A)
【文献】
特開平11−309103(JP,A)
【文献】
実開平02−119151(JP,U)
【文献】
特開2012−176279(JP,A)
【文献】
特開2007−325701(JP,A)
【文献】
特開2009−066391(JP,A)
【文献】
特表2007−520323(JP,A)
【文献】
特開2005−006701(JP,A)
【文献】
実開昭60−123165(JP,U)
【文献】
特開2006−325724(JP,A)
【文献】
特表2009−518073(JP,A)
【文献】
特開平06−189877(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 11/10
A47L 11/24
A47L 9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外殻を有する本体と、
外し可能に前記外殻の径方向外側に設けられているウェットモップであるモップと、
前記本体に設けられており、二つの互いに対向する駆動輪及び二つの互いに対向するモータを有し、各前記モータが前記駆動輪に接続され各前記駆動輪を駆動し回転させる動力装置と、
前記本体内に設けられ、且つ電気的に各前記モータに接続され、各前記モータの動作を制御する制御装置と、を備え、
前記本体は、二つの前記駆動輪の正転によって、前記モップを動かし、所定距離まで前進すると、前記制御装置により、一方の前記モータを逆転させ、他方の前記モータを正転させ、二つの前記駆動輪の正転および逆転によって、前記モップを動かし、前記モップを所定角度回転させることを特徴とする自走式モップ装置。
【請求項2】
前記制御装置は、前記本体が所定角度回転した後、二つの前記モータが正転するよう制御を行い、
前記本体は、二つの前記駆動輪の正転によって、前記モップを動かし、回転後の方向に前進を続けることを特徴とする請求項1に記載の自走式モップ装置。
【請求項3】
前記本体はつば板をさらに有し、
前記つば板は、前記外殻の外側面に接続されており、少なくとも二つのつば部を有し、
前記モップは、少なくとも二つの組立溝を有し、各前記組立溝の内部に前記つば部が挿設されていることを特徴とする請求項1に記載の自走式モップ装置。
【請求項4】
前記モップは、基部、複数の繊維糸、及び、少なくとも二つの固定片を有し、
前記繊維糸は、前記基部の底面に接続されており、
前記固定片は、前記基部の頂面に設けられており、前記基部の頂面との間に、前記組立溝を形成することを特徴とする請求項3に記載の自走式モップ装置。
【請求項5】
少なくとも二つの感磁部材をさらに備え、
前記つば板は、各前記つば部に、磁石が設けられており、
前記感磁部材は、前記固定片の頂面を押圧し、前記磁石に吸着および固定されていることを特徴とする請求項4に記載の自走式モップ装置。
【請求項6】
前記固定片は、一端が前記基部の頂面に固定され、他端が面ファスナによって、前記基部の頂面に張り付けられていることを特徴とする請求項5に記載の自走式モップ装置。
【請求項7】
前記本体は、外殻及びつば板を有し、
前記つば板は、前記外殻の外側面に接続されており、底面に少なくとも二つの磁石が設置されており、
前記モップは、基部、複数の繊維糸、及び、少なくとも二つの感磁部材を有し、
前記繊維糸は、前記基部の底面に連結されており、
前記感磁部材は、前記基部の頂面に固定されており、且つ前記磁石に吸着および固定されていることを特徴とする請求項1に記載の自走式モップ装置。
【請求項8】
前記感磁部材は、頂面凹溝を有し、
前記磁石は、前記感磁部材の前記頂面凹溝内に嵌設されていることを特徴とする請求項7に記載の自走式モップ装置。
【請求項9】
前記制御装置は、前記本体と障害物の間の距離を測定する測距ユニットを有し、前記測距ユニットの測定結果に基づいて、前記モータの運転を制御することを特徴とする請求項1に記載の自走式モップ装置。
【請求項10】
前記制御装置は、前記モータの電流の強さを測定する電流測定ユニットを有し、前記電流感測ユニットの測定結果に基づいて、前記モータを制御し周囲環境の変化に合わせて作動させることを特徴とする請求項1に記載の自走式モップ装置。
【請求項11】
前記本体は、持上部を有することを特徴とする請求項1に記載の自走式モップ装置。
【請求項12】
前記本体は、外殻、取り付け座体、つば板、少なくとも二つの連結部材、及び、少なくとも二つの弾性部材を有し、
前記取り付け座体は、前記外殻内に設けられており、底面から上方向に伸びる少なくとも二つの第一軸管を有し、
前記つば板は、頂面から上方向に伸びる少なくとも二つの第二軸管を有し、
前記第二軸管は、軸方向に移動可能に、前記取り付け座体の前記第一軸管に穿設されており、
前記連結部材は、前記取り付け座体の前記第一軸管及び前記つば板の前記第二軸管に連結されており、
前記弾性部材は、前記連結部材に嵌設されており、前記取り付け座体の前記第一軸管の端壁と、前記つば板の前記第二軸管の端壁との間に当接されており、前記取り付け座体の前記底面と前記つば板の前記頂面との間の高さを保持させ、
前記モップは、前記つば板の外周縁部に接続されており、
前記動力装置は、前記取り付け座体に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自走式モップ装置。
【請求項13】
環状水槽をさらに備え、
前記環状水槽は、前記本体の前記外殻に嵌設されており、且つ一つの第一当接部及び二つの第一当接部に設けられている位置決め凹部を有し、
前記本体の前記外殻の外側面は、第二当接部及び第二当接部に設置された位置決め凸部を有し
前記本体の前記外殻の第二当接部は、前記環状水槽の第一当接部に当接しており、
前記本体の前記外殻の位置決め凸部は、分離可能に前記環状水槽の前記位置決め凹部に嵌接されていることを特徴とする請求項12に記載の自走式モップ装置。
【請求項14】
前記本体のつば板は、前記モップに対応する下側注水孔を有し、
前記環状水槽は、前記下側注水孔と連通する上側注水孔を有し、前記上側注水孔に排水弁が内設されており、
前記排水弁は、排水孔を有し、前記排水孔に制御弁が内設されていることを特徴とする請求項13に記載の自走式モップ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自走式掃除装置に関し、特に自走式モップ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、床を掃除する工具の中に最も多くあるのは、モップと水桶の合わせである。つまり、使用者は、先ずモップのヘッドを水桶中の水に浸け、両手でモップを捩じり、水を絞り、床を拭き、汚れたモップを水桶の中の水に浸け、両手で汚れた部分を除去し、捩じり、水を絞った後、再び、床を拭く。地面が綺麗になるまで、このような操作の繰り返しは、普通の人にとって、相当な時間と力を費やしている。
【0003】
現在、快速にモップを捩じり、水を絞る脱水装置が多く存在している。たとえば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3に記載の考案である。しかしながら、これらの装置が、モップを捩じり、水を絞った後、相変わらず人が地面を拭くため、使用上に改善したところは限りがある。従って、床を擦り洗う利便性を向上するために、特許文献4に記載の発明では、ロボットが自動的に床を掃除することによって、人間の掃除負担を軽減する。しかしながら、この特許は、複雑な構造及び限定的な清掃効果の問題を有するだけではなく、刷毛が損壊または汚れた場合、刷毛を取り替えるため、刷毛と連結されている洗浄皿を一緒に外さなければならない。よって、修理上の面倒及び不便が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】台湾実用新案登録第M394793号明細書
【特許文献2】台湾実用新案登録第M427121号明細書
【特許文献3】台湾実用新案登録第M436438号明細書
【特許文献4】台湾特許登録第I345961号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の主な目的は、簡単な構造配置及び優れた清掃効果を有する自走式モップ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の自走式モップ装置は、一つの本体、一つのモップ、一つの動力装置及び一つの制御装置を備える。モップは、地面を掃除するため、本体に外し可能に設けられている。動力装置は、本体に設けられ、二つの相対の駆動輪と二つの相対のモータを有する。各モータは、一つの駆動輪に連結され、駆動輪を駆動し回転させる。本体は、二つの駆動輪の正転によって、モップを動かして前進する。制御装置は、本体内に設けられ、且つ電気的に各モータに接続され、各モータの作動を制御する。本体が予定距離まで前進する場合、制御装置は、一方のモータを制御し逆転させ、他方のモータを制御し正転させる。本体は、二つの駆動輪の正転または逆転によって、モップを動かし予定の角度(たとえば、30度から360度まで)まで回転させ、清掃効果を向上する。
【0007】
本発明では、本体は、一つのつば板を有する。つば板は、少なくとも二つのつば部を有する。モップは、一つの基部、複数の繊維糸及び少なくとも二つの固定片を有する。各繊維糸は、基部の底面に連結されている。各固定片は、基部の頂面に設けられ、基部の頂面との間に、つば板の各つば部が挿設するための一つの組立溝を形成する。モップが快速に本体から外されることができるため、便利に洗浄することができ、取り替えることができる効果を有する。
【0008】
本発明では、つば板の各つば部に一つの磁石が設けられている。つば部は、少なくとも二つの感磁部材がそれぞれ一つの固定片の頂面を押圧し、且つ対応する磁石に吸着されることによって、固定され、モップに下方への圧力を増加する。よって、モップの清掃効果が高まる。
【0009】
本発明では、つば板の底面に少なくとも二つの磁石が設けられている。モップは、複数の繊維糸及び少なくとも二つの感磁部材を有する。各繊維糸は、基部の底面に接続されている。各感磁部材は、モップを外す利便性を高めるために、基部の頂面に固定され、且つ一つの磁石に吸着かつ固定されている。
【0010】
本発明では、本体は、一つの外殻、動力装置が設けられている一つの取り付け座体、モップが設けられているつば板、少なくとも二つの連結部材、及び、少なくとも二つの弾性部材を有する。取り付け座体は、外殻内に設けられ、少なくとも二つの第一軸管を有する。つば板は、少なくとも二つの第二軸管を有する。各第二軸管は、軸方向に移動可能に、取り付け座体の第一軸管内に穿設されている。各連結部材は、取り付け座体の一つの第一軸管及びつば板の一つの第二軸管に連結されている。各弾性部材は、一つの連結部材に嵌設され、且つ取り付け座体の一つの第一軸管の端壁とつば板の一つの第二軸管の端壁の間に着接されており、取り付け座体の底面とつば板頂面の間に予定の高さを保持させ、モップの重量が動力装置に与える負荷を低減する。
【0011】
本発明では、一つの環状水槽は、本体の外殻に嵌設されている。この水槽は、モップに適量な水分を提供するとこによって、作業中のモップの湿潤な状態を保持する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第一実施形態による自走式モップ装置を示す斜視図である。
【
図2】本発明の第一実施形態による自走式モップ装置を示す分解斜視図である。
【
図3】本発明の第一実施形態による自走式モップ装置を示す平面図である。
【
図4】本発明の第一実施形態による自走式モップ装置を示すブロック図である。
【
図5】本発明の第二実施形態による自走式モップ装置を示す分解斜視図である。
【
図6】本発明の第三実施形態による自走式モップ装置を示す分解斜視図である。
【
図7】本発明の第四実施形態による自走式モップ装置を示す分解斜視図である。
【
図8】本発明の第四実施形態による自走式モップ装置を示す斜視図である。
【
図9】本発明の第四実施形態による自走式モップ装置を示す分解斜視図である。
【
図10】本発明の第四実施形態による自走式モップ装置を示す断面図である。
【
図11】本発明の第四実施形態による自走式モップ装置モップを示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第一実施形態)
図1から
図3に示すように、本発明の第一実施形態による自走式モップ装置10は、一つの本体20、一つのモップ30、一つの動力装置40及び一つの制御装置を備える。
【0014】
本体20は、一つの外殻22、一つの取り付け座体24及び一つのつば板を有する。外殻22は、頂面が凹んで、二つの互いに対向している持上部28が形成されている。(実際は、少なくとも一つ)。使用者は、便利に指で一つの持上部28を掴んで、本体20を上げる。取り付け座体24は、外殻内に固定されている。つば板26は、本実施形態の中で軟性樹脂、軟性ゴム、あるいは他の柔軟なゴム材質で作られている。また、つば板26は、本実施形態の中に、直接に外殻22の外側面に連結され、対称的に分布されている四つのつば部262を有する。
【0015】
モップ30は、一つの基部32、複数の繊維糸34及び四つの固定片36を有する。各繊維糸34は、基部32の底面に連結され、地面を掃除し、雑物を吸着する功能を有する。実際に使用される場合、完全に浸水しなくてもよい、あるいは、少し水に浸けられ、湿潤されてもよい。各固定片36の一端は、器機で縫われ、基部32の頂面に固定されている。各固定片36は、他の一端が一つの面ファスナ362によって、基部32の頂面に張り付く。各固定片36と基部32の頂面の間に、本体20のつば板26のつば部262を挿設するための一つの組立溝38が形成されている。モップ30は、外し可能な方式で本体20に取り付くことができる。
【0016】
図3にしめしたように、動力装置40は、二つの互いに対向する駆動輪42と二つの互いに対向するモータ44及び一つの充電電池46を有する。各駆動輪42は、回転可能に本体20の取り付け座体24の両側に設けられ、一部が取り付け座体24の底面から露出している。各モータ44は、本体20の取り付け座体24内に設置され、駆動輪を動かし回転させるために、一つの駆動輪に連結されている。電力エネルギー源を提供するために、充電電池46は、本体20の取り付け座体24内に設けられ、電気的に各モータ44に接続されている。このほか、便利に充電電池46を充電するために、電気的に充電電池46に接続された充電差込孔242は、本体20の取り付け座体24に設置されている。また、充電差込孔242と繋がる一つの貫通孔221は、本体20の外殻22に設けられている。充電器の一つの充電端子(図示させず)は、便利に貫通孔221を通し、充電差込孔242に挿入可能である。
【0017】
制御装置50は、本体20の外殻22内に設置され、各モータの作動、たとえば正転、逆転、あるいは運転停止を制御するために、電気的に各モータ及び充電電池46に接続されている。他に、
図4に示したように、制御装置50は、本体20と障害物の間の距離を計測する測距ユニット52を有する。制御装置50は、各測距ユニット52の計測結果によって、一つのモータ44を制御し運転を停止させ、あるいは二つのモータを制御し同時に逆転させる。よって、本体20は、駆動され、方向転換、または後退によって、有効的に障害物を避けることができる。また、制御装置50は、運転するときの各モータ44の電流の強さの変化を測定する一つの電流測定ユニットをさらに有する。制御装置50は、電流感測ユニット54の測定結果によって、各モータ44を制御し、周囲環境の変化に合わせて作動する。
【0018】
使用開始時に、各モータ44は、制御装置50の制御を受け、連結された駆動輪42を駆動し同時に正転させる。本体20は、二つの駆動輪42の正転によって、モップ30を動かし前進させ、地面の清掃を行う。本体20が制御装置50に設定された予定距離(たとえば、10メートル)まで前進する場合、制御装置50は、一つのモータ44を制御し、モータに連結された駆動輪を駆動し逆転させ、同時に、他の一つのモータ44を制御し、モータに連結された駆動輪を駆動し正転を持続させる。このとき、本体20は、両駆動輪42の正転と逆転によって、モップ30を動かし、予定角度まで回転する(ここに回転角度の範囲が30度から360度までだが、最適の回転角度は180度である)。次に、本体20がモップ30を動かし、予定角度まで回転した後、制御装置50は、再び二つのモータ44を制御し同時に正転させる。本体20は、モップを動かし、回転後の方向に前進を続ける。本体20は、上述の予定距離まで前進するときに、再びモップ30を動かし、前述の回転を行う。つまり、本体20は、地面の清掃を完成するまでに、全使用過程にモップ30を動かし、ずっと前進および回転を重複する。
【0019】
一方、本体20からモップを外し、洗浄、あるいは取替えを行う時に、モップの各固定片36が面ファスナ362の貼り付く位置から引き裂かれることで、本体20のつば板26の各つば部262が快速にモップ30の各組立溝38から外れることができる。洗浄、あるいは、新しいモップ30を取り替えた後、本体20のつば板26の各つば部262をモップ30の各組立溝38の位置に置くことで、最後に各面ファスナ362が各固定片36を張り付き、固定することによって、両者の組立が完成する。
【0020】
(第二実施形態)
床板の材質に合わせ、モップ30の清掃効果を上げるために、
図5に示す第二実施形態の中に、つば板26の各つば部262の頂面に一つの磁石が設けられている。つば板26は、各つば部262がモップ30の各組立溝38内に装設された後、四つの感磁部材62(たとえば、鉄片)がモップ30の各固定片36の頂面を押圧し、対応する磁石60に吸着されることによって、固定される。よって、モップ30への下方向の圧力が増加するため、モップ30の清掃効果が更に有効に向上する。
【0021】
(第三実施形態)
他に、磁石60及び感磁部材62の位置を変えることができる。
図6に示す第三実施形態の中に、磁石60がつば板26の各つば部262の底面に固定される一方、各感磁部材62が本来の固定片36の変わりに、直接にモップ30の基部32の頂面に固定されている。また、各感磁部材62は、対応する磁石60を嵌設、固定するために、一つの頂面凹溝を有する。よって、本体20とモップ30が互いに吸着する各磁石60及び各感磁部材62により、快速に分解されることができるため、モップ30の分解利便性が高くなる。
【0022】
本発明の自走式モップ装置10は、極めて簡単な構造を有するだけではなく、使用過程にモップ30の回転により、清潔効果を向上することができる。モップ30が汚れる場合、快速に本体20からモップ30を外し、洗浄、あるいは取替えを行うことができるため、利便性を向上する目的が確実に達成されている。
【0023】
(第四実施形態)
図7から
図9は、本発明の第4実施形態による自走式モップ装置12を示す。この実施形態と前述第1実施形態の間の主な差異は、本体70の構造及び環状水槽80の設置にある。
【0024】
本体70は、外殻71の外側面に持上部712を有し、外殻71内に取り付け座体72が固定されている。また、
図10に示すように、取り付け座体72は、頂面から上方に伸びる四本の第一軸管73が形成されている。本体70は、つば板74の頂面から上方に伸びる四本の第二軸管75が形成されている。組立の時に、つば板74の第二軸管75は、取り付け座体72の第一軸管73に穿設され、一つの連結部材76(図に示されたボルト)により、固定されている。各連結部材76は、弾性部材に嵌設されている。弾性部材77の両端は、それぞれ取り付け座体72の第一軸管73の端壁とつば板74の第二軸管75の端壁の間に着接されている。よって、組立完成の後、取り付け座体72の底面とつば板74の頂面の間に予定の高さが保持される。モップ90がつば板74に組み立てられた後、自身の重量が動力装置40に与える負荷が減軽される。
【0025】
図9から
図11に示すように、環状水槽80は、一つの上蓋82が一つの下蓋84に突き合わせ、結合されることによって、形成されている。
図11は、環状水槽80の位置決め凹部843と本体20の外殻22の位置決め凸部716との間の構造関係を示す図である。下蓋84は、内側円周面に、一つの第一当接部842及び二つの第一当接部842に設けられている位置決め凹部843を有する。また、下蓋84は、二つの互いに対向する上側注水孔846を有する。柔軟なゴム材質で作られた排水弁83は、各上側注水孔846に内設され、二つの排水孔832を有する。環状水槽80の排水量を制御するために、他の一つの柔軟なゴム材質で作られた制御弁85が排水弁83の排水孔832内に設置されている。他に、環状水槽80の構造に合わせるために、本体70の外殻71の外側面は、一つの持上部712の下方に設けられた第二当接部714及び二つの互いに対向している第二当接部714に設置された位置決め凸部716を有する。本体70のつば板74は、二つの互いに対向する下側注水孔744を有する。組立の時に、環状水槽80は、本体70の外殻71に嵌設されている。環状水槽は、各位置決め凹部843が本体70の外殻71の位置決め凸部716に結合することによって、本体70の外殻71に穏やかに組立てられているため、容易に動くことができない。
【0026】
組立が完成後、環状水槽80の上側注水孔846が排水弁83及び制御弁85を通し、本体70のつば板74の下側注水孔744と連通するため、環状水槽80に貯蔵された水の量は、制御弁85により制御される。水は、つば板74の下側注水孔744を通し、モップ90に提供される。モップ90が長時間の湿潤状態を保つことができるため、使用上の利便性が高くなる。組立が完の後、モップ90は、制御弁85を支える。排水弁83は、柔軟な材質により形成されているため、環状水槽80からの圧力を受ける時に、適切な変形を生じる。よって、この圧力が制御弁85を通し、モップ90に過度に集中的な圧力を加え、更にモップ90の清掃効果に影響を洗えることが回避される。
【0027】
本体70とモップ90の間の組立方式は、前述の各実施形態と異なる。詳しく説明すると、
図7及び
図8に示すように、本体70のつば板74の底面に複数のオス面ファスナ78が設けられている一方、モップ90の頂面にメス面ファスナ92が設けられている。組立の時に、オス面ファスナ78とメス面ファスナ92の間の結合によって、モップ90は、下から上に本体70のつば板74の底面に張り付くことができる。モップ30が汚れる時に、快速に本体70のつば板74の底面からモップ30を外し、洗浄、あるいは取替えを行うことができるため、使用上の利便性が高まる目的が達成されている。
【符号の説明】
【0028】
10、12 自走式モップ装置
20 本体
22 外殻
221 貫通孔
24 取り付け座体
242 充電差込口
26 つば板
262 つば部
28 持上部
30 モップ
32 基部
34 繊維糸
36 固定片
362 面ファスナ
38 組立溝
40 動力装置
42 駆動輪
44 モータ
46 充電電池
50 制御装置
52 測距ユニット
54 電流測定ユニット
60 磁石
62 感磁部材
64 頂面凹溝
70 本体
71 外殻
712 持上部
714 第二当接部
716 位置決め凸部
72 取り付け座体
73 第一軸管
74 つば板
744 下側注水孔
75 第二軸管
76 連結部材
77 弾性部材
78 オス面ファスナ
80 環状水槽
82 上蓋
83 排水弁
832 排水孔
84 下蓋
842 第一当接部
843 位置決め凹部
846 上側注水孔
85 制御弁
90 モップ
92 メス面ファスナ