【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の一態様に係る実施例に従ったLEDドライバ回路は、
1つ又は直列に接続された複数のLED素子を有し且つバッテリの正極にアノード側が接続された第1のLED回路と、1つ又は直列に接続された複数のLED素子を有し且つ前記バッテリの正極にアノード側が接続された第2のLED回路と、を駆動するLEDドライバ回路であって、
前記第1のLED回路のカソード側が接続される第1のLED端子と、
前記第2のLED回路のカソード側が接続される第2のLED端子と、
前記バッテリの負極に接続される接地端子と、
前記第1のLED端子と前記接地端子との間に接続された第1のスイッチ素子と、
前記第2のLED端子と前記接地端子との間に接続された第2のスイッチ素子と、
前記第1のLED端子の第1の端子電圧を検出する第1の電圧検出回路と、
前記第2のLED端子の第2の端子電圧を検出する第2の電圧検出回路と、
前記第1の端子電圧および前記第2の端子電圧に応じて、前記第1のスイッチ素子および前記第2のスイッチ素子を制御する制御部と、を備え、
前記バッテリの正極と前記第1のLED端子との間で、ユーザによりオン/オフが切り替え可能な第1のLEDスイッチが、前記第1のLED回路と直列に接続されており、
前記制御部は、
前記第1の端子電圧が予め設定された第1の上限値未満の場合には、第1のオンデューティで前記第1のスイッチ素子を制御し、
前記第1の端子電圧が前記第1の上限値に達した場合には、前記第1のオンデューティより小さい第2のオンデューティで前記第1のスイッチ素子を制御し、
前記第2の端子電圧が予め設定された第2の上限値未満の場合には、第3のオンデューティで前記第2のスイッチ素子を制御し、
前記第2の端子電圧が前記第2の上限値に達した場合には、前記第3のオンデューティより小さい第4のオンデューティで前記第2のスイッチ素子を制御する。
【0017】
前記LEDドライバ回路において、
前記バッテリのバッテリ電圧を検出するバッテリ電圧検出回路をさらに備え、
前記制御部は、
前記バッテリ電圧と前記第1の端子電圧との第1の電位差が、第1の規定値以下である場合には、前記第1のスイッチ素子のオンデューティを低下させ、
また、前記バッテリ電圧と前記第2の端子電圧との第2の電位差が、第2の規定値以下である場合には、前記第2のスイッチ素子のオンデューティを低下させるようにしてもよい。
【0018】
前記LEDドライバ回路において、
前記制御部は、
前記第1の電位差が、前記第1の規定値よりも低い第3の規定値以下である場合には、前記第1のスイッチ素子をオフし、
前記第2の電位差が、前記第2の規定値よりも低い第4の規定値以下である場合には、前記第2のスイッチ素子をオフするようにしてもよい。
【0019】
前記LEDドライバ回路において、
前記制御部は、
前記第1の端子電圧が予め設定された第1の判断値以下である場合には、前記第1のLED回路のLED素子に断線が発生していると判断し、
前記第2の端子電圧が予め設定された第2の判断値以下である場合には、前記第2のLED回路のLED素子に断線が発生していると判断するようにしてもよい。
【0020】
前記LEDドライバ回路において、
前記第1の判断値および前記第2の判断値は、接地電圧であるようにしてもよい。
【0021】
前記LEDドライバ回路において、
前記第1および第3のオンデューティは、100%のオンデューティであるようにしてもよい。
【0022】
前記LEDドライバ回路において、
前記バッテリの正極と前記第2のLED端子との間で、ユーザによりオン/オフが切り替え可能な第2のLEDスイッチが前記第2のLED回路と直列に接続されているようにしてもよい。
【0023】
前記LEDドライバ回路において、
リレーの一端が前記バッテリの正極に接続され、前記リレーの他端が前記第1のLED回路および前記第2のLED回路のアノード側に接続され、
前記リレーの他端と前記バッテリの負極との間に負荷が接続され、
前記第1のLED回路および前記第2のLED回路は、2輪車のヘッドランプのLEDであり、
前記負荷は、前記2輪車のエンジンの点火装置であるようにしてもよい。
【0024】
前記LEDドライバ回路において、
前記第1のスイッチ素子は、
前記第1のLED端子と前記接地端子との間に接続され、前記制御部によりゲート電圧が制御される第1のMOSトランジスタであり、
前記第2のスイッチ素子は、
前記第2のLED端子と前記接地端子との間に接続され、前記制御部によりゲート電圧が制御される第2のMOSトランジスタであり、
前記LEDドライバ回路は、
前記制御部により制御される第1の基準電圧を出力する第1の基準電圧回路と、
前記第1のスイッチ素子と前記接地端子との間に接続された第1の検出用抵抗と、
前記第1の基準電圧と、前記第1のスイッチ素子と前記第1の検出用抵抗との間の第1の検出電圧とを比較し、前記第1の基準電圧と前記第1の検出電圧とが等しくなるように、前記第1のMOSトランジスタを動作させる第1の制御信号を出力する第1のコンパレータと、
前記第1のコンパレータの出力と前記第1のMOSトランジスタのゲートとの間に接続された第1の制御用抵抗と、
前記制御部により制御される第2の基準電圧を出力する第2の基準電圧回路と、
前記第2のスイッチ素子と前記接地端子との間に接続された第2の検出用抵抗と、
前記第2の基準電圧と、前記第2のスイッチ素子と前記第2の検出用抵抗との間の第2の検出電圧とを比較し、前記第2の基準電圧と前記第2の検出電圧とが等しくなるように、前記第2のMOSトランジスタを動作させる第2の制御信号を出力する第2のコンパレータと、
前記第2のコンパレータの出力と前記第2のMOSトランジスタのゲートとの間に接続された第2の制御用抵抗と、をさらに備え、
前記制御部は、
前記第1の端子電圧が前記第1の上限値未満の場合には、前記第1の制御信号により前記第1のオンデューティで前記第1のスイッチ素子が動作するように、前記第1の基準電圧を制御し、
前記第1の端子電圧が前記第1の上限値に達した場合には、前記第1の制御信号により前記第2のオンデューティで前記第1のスイッチ素子が動作するように、前記第1の基準電圧を制御し、
前記第2の端子電圧が予め設定された第2の上限値未満の場合には、前記第2の制御信号により前記第3のオンデューティで前記第2のスイッチ素子が動作するように、前記第2の基準電圧を制御し、
前記第2の端子電圧が前記第2の上限値に達した場合には、前記第2の制御信号により前記第4のオンデューティで前記第2のスイッチ素子が動作するように、前記第2の基準電圧を制御するようにしてもよい。
【0025】
本発明の一態様に係る実施例に従ったLEDドライバ回路の制御方法は、
1つ又は直列に接続された複数のLED素子を有し且つバッテリの正極にアノード側が接続された第1のLED回路と、1つ又は直列に接続された複数のLED素子を有し且つ前記バッテリの正極にアノード側が接続された第2のLED回路と、を駆動するLEDドライバ回路であって、前記第1のLED回路のカソード側が接続される第1のLED端子と、前記第2のLED回路のカソード側が接続される第2のLED端子と、前記バッテリの負極に接続される接地端子と、前記第1のLED端子と前記接地端子との間に接続された第1のスイッチ素子と、前記第2のLED端子と前記接地端子との間に接続された第2のスイッチ素子と、前記第1のLED端子の第1の端子電圧を検出する第1の電圧検出回路と、前記第2のLED端子の第2の端子電圧を検出する第2の電圧検出回路と、前記第1の端子電圧および前記第2の端子電圧に応じて、前記第1のスイッチ素子および前記第2のスイッチ素子を制御する制御部と、を備えたLEDドライバ回路の制御方法において、
前記バッテリの正極と前記第1のLED端子との間で、ユーザによりオン/オフが切り替え可能な第1のLEDスイッチが、前記第1のLED回路と直列に接続されており、
前記制御部は、
前記第1の端子電圧が予め設定された第1の上限値未満の場合には、第1のオンデューティで前記第1のスイッチ素子を制御し、
前記第1の端子電圧が前記第1の上限値に達した場合には、前記第1のオンデューティより小さい第2のオンデューティで前記第1のスイッチ素子を制御し、
前記第2の端子電圧が予め設定された第2の上限値未満の場合には、第3のオンデューティで前記第2のスイッチ素子を制御し、
前記第2の端子電圧が前記第2の上限値に達した場合には、前記第3のオンデューティより小さい第4のオンデューティで前記第2のスイッチ素子を制御する。
【0026】
本発明の一態様に係るLEDドライバ回路は、第1のLED端子と接地端子との間に接続された第1のスイッチ素子と、第2のLED端子と接地端子との間に接続された第2のスイッチ素子と、第1のLED端子の第1の端子電圧を検出する第1の電圧検出回路と、第2のLED端子の第2の端子電圧を検出する第2の電圧検出回路と、第1の端子電圧および第2の端子電圧に応じて、第1のスイッチ素子および第2のスイッチ素子を制御する制御部と、を備える。
【0027】
そして、バッテリの正極と第1のLED端子との間で、ユーザによりオン/オフが切り替え可能な第1のLEDスイッチが、第1のLED回路と直列に接続されている。
【0028】
そして、制御部は、第1の端子電圧が予め設定された第1の上限値未満の場合には、第1のオンデューティで第1のスイッチ素子を制御し、第1の端子電圧が第1の上限値に達した場合には、第1のオンデューティより小さい第2のオンデューティで第1のスイッチ素子を制御し、第2の端子電圧が予め設定された第2の上限値未満の場合には、第3のオンデューティで第2のスイッチ素子を制御し、第2の端子電圧が第2の上限値に達した場合には、第3のオンデューティより小さい第4のオンデューティで第2のスイッチ素子を制御する。
【0029】
これにより、本発明に係るLEDドライバ回路は、スイッチ切り替えの情報が不要になるので、外部信号が不要になる。また、定電流電源が不要になる。
【0030】
すなわち、LEDドライバ回路の端子、配線等を削減することができる。
【0031】
さらに、本発明に係るLEDドライバ回路は、バッテリ異常時等で、過電圧となった場合に、LED素子の光度は、低下するが、急に消灯するのを抑制しつつ、MOSトランジスタの発熱を抑制することができる。
【0032】
さらに、制御部は、バッテリ電圧と第1の端子電圧との第1の電位差が、第1の規定値以下である場合には、第1のスイッチ素子のオンデューティを低下させ、また、バッテリ電圧と第2の端子電圧との第2の電位差が、第2の規定値以下である場合には、第2のスイッチ素子のオンデューティを低下させる。
【0033】
これにより、バッテリ電圧とLED端子の電圧との電位差が規定値以下の場合(すなわち、LED素子の少なくともいずれかがショートした場合)に、スイッチ素子(MOSトランジスタ)のオンデューティを低下させて、スイッチ素子(MOSトランジスタ)の発熱を抑制させることができる。
【0034】
さらに、制御部は、第1の端子電圧が予め設定された第1の判断値以下である場合には、第1のLED回路のLED素子に断線が発生していると判断し、第2の端子電圧が予め設定された第2の判断値以下である場合には、第2のLED回路のLED素子に断線が発生していると判断する。
【0035】
これにより、Lo、HiのLED端子の電圧がゼロ(判断値以下)である場合には、HighビームまたはLowビームのLED素子に、断線が発生したと判断できる。
【0036】
このように、例えば、2輪車のヘッドランプにおいて、HighビームまたはLowビームの断線を検出することができる。