特許第5897930号(P5897930)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5897930
(24)【登録日】2016年3月11日
(45)【発行日】2016年4月6日
(54)【発明の名称】建物
(51)【国際特許分類】
   E04F 19/08 20060101AFI20160324BHJP
   E04H 1/02 20060101ALI20160324BHJP
【FI】
   E04F19/08 H
   E04F19/08 103A
   E04H1/02
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-37947(P2012-37947)
(22)【出願日】2012年2月23日
(65)【公開番号】特開2013-174058(P2013-174058A)
(43)【公開日】2013年9月5日
【審査請求日】2015年1月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】504093467
【氏名又は名称】トヨタホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 強
(72)【発明者】
【氏名】小山 徹
【審査官】 津熊 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】 実開平06−040183(JP,U)
【文献】 特開2011−064017(JP,A)
【文献】 特開2002−047813(JP,A)
【文献】 実開昭62−056639(JP,U)
【文献】 特開2000−170368(JP,A)
【文献】 実開平04−101449(JP,U)
【文献】 実開平04−110846(JP,U)
【文献】 特開平10−325236(JP,A)
【文献】 特開2008−014046(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 19/08
E04H 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の踏板を有する階段の下方に形成された階段下空間と該階段下空間に隣接する隣接空間とが壁体により仕切られている建物であって、
前記壁体には、前記階段下空間と前記隣接空間とを連通する開口部が形成されており、
前記階段下空間の床面と前記隣接空間の床面とは、前記開口部を通じて連続しており、
互いに高さの異なる複数の被収納物が、前記隣接空間の床面に載置された状態から前記開口部を通じて前記階段下空間側にスライド移動することで、被収納物の側面板の板面を前記隣接空間側に向けた状態で前記階段下空間に収納可能になっており、
前記隣接空間として、床面が土間床により形成されている土間空間が設けられており、
前記土間空間と前記階段下空間とを仕切る前記壁体には、前記開口部として、前記階段下空間と前記土間空間とを連通する土間側開口部が形成されており、
前記階段下空間には、前記土間側開口部を通じて前記土間空間の土間面と連続している低床面が設けられており、
前記複数の被収納物のうち少なくとも1つが、前記土間空間から前記土間側開口部を通じてスライド移動することで前記階段下空間に収納可能になっており、
前記階段は、上下に隣り合う上階部と下階部とを行き来可能にするものであり、
前記隣接空間として、前記下階部において下階床部により床面が形成された下階空間が設けられており、
前記下階空間と前記階段下空間とを仕切る壁体には、前記開口部として、前記階段下空間と前記下階空間とを連通する下階開口部が形成されており、
前記階段下空間には、前記低床面に加えて、該低床面よりも高い位置にあるとともに前記下階開口部を通じて前記下階空間の下階床面と連続している高床面が設けられており、
前記複数の被収納物のうち少なくとも1つが、前記下階空間から前記下階開口部を通じてスライド移動することで前記階段下空間に収納可能になっており、
前記下階開口部は、前記階段下空間の前記低床面を挟んで前記土間側開口部と並ぶ位置に設けられており、
前記階段下空間において、前記低床面と前記高床面とは前記階段の昇降方向に並べられており、前記低床面は前記高床面よりも前記階段の下段側に配置されていることを特徴とする建物。
【請求項2】
複数の踏板を有する階段の下方に形成された階段下空間と該階段下空間に隣接する隣接空間とが壁体により仕切られている建物であって、
前記壁体には、前記階段下空間と前記隣接空間とを連通する開口部が形成されており、
前記階段下空間の床面と前記隣接空間の床面とは、前記開口部を通じて連続しており、
互いに高さの異なる複数の被収納物が、前記隣接空間の床面に載置された状態から前記開口部を通じて前記階段下空間側にスライド移動することで、被収納物の側面板の板面を前記隣接空間側に向けた状態で前記階段下空間に収納可能になっており、
前記被収納物として、前記階段下空間に収納される可動ラックを備え、
前記可動ラックは底板部を有し、その底板部の下面側には、前記階段下空間に対する出し入れ時の前記可動ラックの移動方向に直交する方向に、所定間隔を隔てて複数の車輪部が設けられており、
前記階段下空間において前記可動ラックが移動する床部には、前記可動ラックの車輪間隔よりも幅狭な開口部を有する床下収納凹部が設けられていることを特徴とする建物。
【請求項3】
前記被収納物は、物品が載置される載置板を有するケース体であり、前記側面板を挟んで対向する各側面部に物品出し入れ用の開口が形成されたものである請求項1又は2に記載の建物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、階段下空間を備える建物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
住宅等の建物について、階段の下方に形成された階段下空間を有効利用する技術が提案されている。例えば、側方に向けて開放された箱状のボックスを複数用い、それらボックスを階段状に積み重ねるという技術がある(例えば特許文献1)。この技術では、ボックスの上面板が踏板としての役割を果たし、ボックスの内部スペースが階段下空間に相当し、その階段下空間に物品を収納することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3169712号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、階段状に積み重ねられたボックスにより階段が形成されている構成では、ボックスは床部の上に載置されることになるため、ボックスの底面と床面との間にはボックスの底面板の板厚分だけ段差が生じてしまう。ここで、例えば可動棚を物品として床面からボックス内にスライド移動させて収納する場合には、可動棚に段差を乗り越えさせる必要があり、ボックス内への可動棚の出し入れに際してその可動棚を持ち上げるという手間が生じてしまう。したがって、階段下空間を利用できる構成に関して改善の余地がある。
【0005】
本発明は、階段下空間を物品収納スペースとして好適に利用し、しかも、物品収納によって階段下空間の見栄えが低下するということを抑制することを主たる目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて作用、効果等を示しつつ説明する。
【0007】
第1の発明の建物は、複数の踏板を有する階段の下方に形成された階段下空間と該階段下空間に隣接する隣接空間とが壁体により仕切られている建物であって、前記壁体には、前記階段下空間と前記隣接空間とを連通する開口部が形成されており、前記階段下空間の床面と前記隣接空間の床面とは、前記開口部を通じて連続しており、互いに高さの異なる複数の被収納物が、前記隣接空間の床面に載置された状態から前記開口部を通じて前記階段下空間側にスライド移動することで、被収納物の側面板の板面を前記隣接空間側に向けた状態で前記階段下空間に収納可能になっていることを特徴とする。
【0008】
第1の発明によれば、階段下空間を物品収納スペースとして有効利用することができる。しかも、階段下空間と隣接空間との各床面が開口部を通じて連続しているため、階段下空間に可動棚等の被収納物を収納する場合に、階段下空間と隣接空間との間で被収納物をスライド移動させることが可能となる。この場合、被収納物を持ち上げる必要がなく、隣接空間から階段下空間への被収納物の出し入れを容易に行うことができる。さらに、被収納物が階段下空間に収納されている場合、被収納物の側面板により隣接空間と階段下空間とが仕切られた状態となっているため、階段下空間の内部が見えにくい構成を実現できる。
【0009】
以上により、階段下空間を物品収納スペースとして好適に利用することができ、しかも、物品収納によって階段下空間の見栄えが低下するということを抑制できる。
【0010】
第2の発明では、前記隣接空間として、床面が土間床により形成されている土間空間が設けられており、前記壁体には、前記開口部として、前記階段下空間と前記土間空間とを連通する土間側開口部が形成されており、前記階段下空間には、前記土間側開口部を通じて前記土間空間の土間面と連続している低床面が設けられており、前記複数の被収納物のうち少なくとも1つが、前記土間空間から前記土間側開口部を通じてスライド移動することで前記階段下空間に収納可能になっている。
【0011】
第2の発明によれば、階段下空間が低床面を有しているため、低床面の上方においては階段下空間の有効高さ寸法を好適に確保できる。しかも、階段下空間と土間空間とが土間側開口部を通じて連通しているため、被収納物をリビング等の居住空間を経由することなく土間空間から階段下空間に直接的に収納することにより、その収納作業の負担を低減することができる。また、この場合、階段下空間を屋外用や土間用の物品収納スペースとして利用することができる。さらに、階段下空間の低床面と土間空間の土間面とが土間側開口部を通じて連続しているため、被収納物を低床面及び土間面に沿ってスライド移動させることで、土間空間から階段下空間に容易に出し入れすることができる。
【0012】
第3の発明では、前記階段は、上下に隣り合う上階部と下階部とを行き来可能にするものであり、前記隣接空間として、前記下階部において下階床部により床面が形成された下階空間が設けられており、前記壁体には、前記開口部として、前記階段下空間と前記下階空間とを連通する下階開口部が形成されている。
【0013】
第3の発明によれば、階段下空間が土間空間に加えて下階空間と連通されているため、階段下空間に対して、土間空間及び下階空間のいずれからも被収納物を出し入れすることができる。
【0014】
第4の発明では、前記下階開口部は、前記階段下空間の前記低床面を挟んで前記土間側開口部と並ぶ位置に設けられている。
【0015】
第4の発明によれば、階段下空間に収納されている被収納物を土間側開口部及び下階開口部の両方から容易に出し入れすることができる。また、被収納物がコージェネ機器等の重量の大きい機器である場合には、その機器を土間空間から土間面及び低床面に沿ってスライド移動させることで階段下空間に容易に収納することができるとともに、下階空間に居ながらにして下階開口部を通じて機器を操作することができる。
【0016】
第5の発明では、前記階段下空間には、前記低床面に加えて、該低床面よりも高い位置にある高床面が設けられており、該高床面は、前記下階開口部を通じて前記下階空間の下階床面と連続しており、前記複数の被収納物のうち少なくとも1つが、前記下階空間から前記下階開口部を通じてスライド移動することで前記階段下空間に収納可能になっている。
【0017】
第5の発明によれば、下階空間及び土間空間のいずれからも階段下空間に被収納物を出し入れできる構成において、階段下空間が低床面に加えて高床面を有しているため、被収納物を下階空間から階段下空間に収納する際に、その被収納物を高床面の上に載置することで収納作業を容易化できる。しかも、高床面と下階床面とは下階開口部を通じて連続しているため、被収納物を下階床面及び高床面に沿ってスライド移動させることで、その被収納物を下階空間から階段下空間に出し入れすることが容易となる。
【0018】
第6の発明では、前記階段下空間において、前記低床面と前記高床面とは前記階段の昇降方向に並べられており、前記低床面は前記高床面よりも前記階段の下段側に配置されている。
【0019】
第6の発明によれば、階段下空間においては、階段の下段側での有効高さ寸法を低床面により大きく確保することができる。これにより、階段の下段側においては階段下空間を物品収納スペースとして有効利用できないという不都合を回避できる。つまり、階段下空間でのデッドスペースを小さくすることができる。
【0020】
第7の発明では、前記被収納物として、前記階段下空間に収納される可動ラックを備え、前記可動ラックは底板部を有し、その底板部の下面側には、前記階段下空間に対する出し入れ時の前記可動ラックの移動方向に直交する方向に所定間隔を隔てて複数の車輪部が設けられており、前記階段下空間において前記可動ラックが移動する床部には、前記可動ラックの車輪間隔よりも幅狭な開口部を有する床下収納凹部が設けられている。
【0021】
第7の発明によれば、階段下空間に収納された可動ラックが車輪部にて床下収納凹部を跨いだ状態となることにより、階段下空間から床下空間の一部を物品収納スペースとして利用できる構成であっても、可動ラックを、その車輪部が床下収納凹部に引っ掛からないように階段下空間の床面上をスライド移動させることができる。これにより、階段下空間において、床面の上方空間及び下方空間の両方を物品収納スペースとして利用することができる。
【0022】
第8の発明では、前記被収納物は、物品が載置される載置板を有するケース体であり、前記側面板を挟んで対向する各側面部に物品出し入れ用の開口が形成されたものである。
【0023】
第8の発明によれば、側面板の板面が隣接空間側を向いた状態で階段下空間に収納されているケース体において、物品出し入れ用の開口を通じて載置板に物品を容易に載置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】建物の一階部分の間取りを示す平面図。
図2図1のA−A線断面図。
図3】階段下空間周辺の平面図。
図4】階段下空間周辺の縦断面図。
図5】別の階段周辺の縦断面図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を具体化した一実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態の建物は、二階建ての建物であり、一階部分と二階部分とが階段により行き来可能とされている。図1は建物10の一階部分の間取りを示す平面図、図2図1のA−A線断面図である。なお、図2は、階段21周辺の縦断面を示す図である。
【0026】
図1に示すように、住宅等の建物10は、一階部分の屋内空間である一階空間と、ガレージ11とを有する車庫付き建物とされている。ガレージ11は、インナガレージ(付属車庫)として一階空間に隣接して設けられており、一階空間とは建物10の外壁12により仕切られている。ガレージ11は、土間床13を有する土間空間とされており、土間床13によりガレージ11の床面である土間面11aが形成されている(図4参照)。土間床13は、地表面GLに沿って延びるように設けられたコンクリート層により形成されている。
【0027】
一階空間は間仕切壁14により複数の居住空間に仕切られており、それら居住空間により廊下15やリビングなどが形成されている。なお、一階部分が下階部に相当し、一階空間が下階空間に相当する。また、外壁12及び間仕切壁14が壁体に相当する。
【0028】
ここで、建物10は、道路に接する間口が狭く奥行きが長い長方形状の狭小敷地に構築されており、その敷地の長手方向に沿って延びる形状とされている。ガレージ11は、その出入口が建物10の間口に配置された状態で、建物10の長手方向に沿って奥側に向けて延びている。また、廊下15及び階段21は、建物10の長手方向に沿って延びる状態で、ガレージ11に対して横並びに配置されている。
【0029】
階段21は、ガレージ11と廊下15との間に配置されており、ガレージ11を区画する外壁12に沿って延びている。階段21はC型階段とされており、一階部分及び二階部分に通じる昇降口が、階段21の長手方向(廊下15が延びている方向)とは交差する方向に向けて開放されている。これにより、廊下15に沿って延びている階段であっても、その廊下15から昇降することが可能となっている。しかも、C型階段では、長手方向の長さを十分に確保することができるため、階段21が急勾配となることを回避できる。
【0030】
図2に示すように、階段21は、複数の踏板22と、それら踏板22を支持する支持材としてのささら桁23と、各踏板22の間に設けられている蹴込み板24とを有している。階段21においては、各踏板22の並び方向が昇降方向となっており、ささら桁23が昇降方向に沿って延びている。各踏板22の下方には、それら踏板22の裏面(下面)側を覆い隠す石膏ボード等の階段裏化粧板26が設けられている。階段裏化粧板26は、ささら桁23の下側に配置されており、ささら桁23に対して固定されている。
【0031】
階段21の下方には、階段裏化粧板26の下面を天井面とする階段下空間31が設けられている。階段下空間31は、下から所定段目(例えば2段目)よりも上段の各踏板22の下方に形成されており、階段裏化粧板26は上段の踏板22側に向けて斜め上方に延びている。また、階段下空間31は、互いに平行に延びる外壁12と間仕切壁14との間に配置されている。
【0032】
階段下空間31は、高さの異なる2つの床面41,42が階段21の昇降方向において横並びに配置されており、それら床面41,42によって段差が形成されている。床面41,42のうち下段側床面42は、昇降方向において上段側床面41よりも下段側に配置されており、上段側床面41よりも低い位置に配置されている。この場合、階段下空間31の有効高さ寸法は、上段側床面41の上方においてはその上段側床面41と階段裏化粧板26との間の離間距離とされ、下段側床面42の上方においてはその下段側床面42と階段裏化粧板26との間の離間距離とされている。
【0033】
上段側床面41は、一階床部44の上面により形成されている。具体的には、建物10においては、基礎45の上に土台46が設置されており、土台46の上に一階床部44が設置されている。基礎45は、鉄筋コンクリート造の布基礎とされており、地中に埋設されているフーチング部45aと、そのフーチング部45aから地上に立ち上がっている立ち上がり部45bとを有している。土台46は、木製角材により形成された長尺材であり、基礎45に沿って延びる状態で立ち上がり部45bの上端面に載置されている。
【0034】
一階床部44は、土台46の上に載置された根太と、根太の上に載置された床面材とを有しており、床面材は、合板やパーティクルボード、軽量気泡コンクリート(ALC)、床パネル、フローリング材などにより形成されている。一階床部44は、地表面GLから上方に離間して設けられており、その離間部分が床下空間48とされ、その床下空間48と階段下空間31とを上下に仕切っている。
【0035】
一階空間においては、一階床部44の上面が一階床面とされており、階段下空間31の上段側床面41及び廊下15の廊下床面15aが一階床面に含まれている。このため、上段側床面41と廊下床面15aと一階部分の他の居住空間の床面とは同じ高さ位置に配置されていることになる。
【0036】
階段下空間31には、一階床部44がない非設置部分49が形成されており、下段側床面42は、非設置部分49において上段側床面41よりも低い位置に配置されている。一階床部44は、上下方向に貫通する切り欠き部によりガレージ11側の端部から内側に凹んだ形状とされており、その凹んだ部分が非設置部分49とされている。非設置部分49の下方においては、基礎45が一階床部44の周縁部に沿って延びており、階段下空間31と床下空間48とが基礎45の立ち上がり部45bにより左右に仕切られている。非設置部分49の下方には、ガレージ11から階段下空間31側に突出した状態で土間床13が設けられており、その土間床13の上面により下段側床面42が形成されている。この場合、階段下空間31の下段側床面42は土間面となっており、下段側床面42とガレージ11の土間面11aとは、同じ高さ位置に配置されているとともに互いに連続した床面となっている。
【0037】
階段下空間31は物品収納スペースとされており、廊下15及びガレージ11の両方から物品を出し入れすることができるようになっている。ここでは、階段下空間31への物品の出し入れを可能とする構成について、図3図4を参照しつつ説明する。図3は階段下空間31周辺の平面図、図4は階段下空間31周辺の縦断面図である。なお、図4においては、(a)に図1のB−B線断面図を示し、(b)に図1のC−C線断面図を示す。また、図4においては、踏板22や蹴込み板24の図示を省略する。
【0038】
図3図4に示すように、間仕切壁14には、階段下空間31と廊下15とを連通する廊下側開口部35が形成されている。廊下側開口部35は、間仕切壁14における上段側床面41を挟んで外壁12に対向する部分、及び下段側床面42を挟んで外壁12に対向する部分の両方に設けられており、上段側床面41と下段側床面42との境界部を跨ぐようにそれら床面41,42の並び方向に延びている。廊下側開口部35は、一階床部44の上面から上方に向けて延びており、それによって、階段下空間31の上段側床面41と廊下15の廊下床面15aとは互いに連続した床面となっている。その一方で、廊下側開口部35及び廊下床面15aは、下段側床面42よりも高い位置にあり、下段側床面42と廊下床面15aとによって段差が形成されている。
【0039】
外壁12には、階段下空間31とガレージ11とを連通するガレージ側開口部36が形成されている。ガレージ側開口部36は、外壁12における下段側床面42を挟んで間仕切壁14に対向する部分に設けられている一方で、上段側床面41を挟んで間仕切壁14に対向する部分には設けられていない。この場合、下段側床面42側においては、その下段側床面42を挟んで廊下側開口部35とガレージ側開口部36とが並んで配置されていることになる。
【0040】
ガレージ側開口部36は、土間床13の上面から上方に向けて延びており、それによって、階段下空間31の下段側床面42とガレージ11の土間面11aとは互いに連続した床面となっている。ちなみに、ガレージ側開口部36は、基礎45の一部が屋内側(廊下15側)に向けて凹んだ形状とされることで形成されており、その凹んだ部分に下段側床面42が設けられている。これにより、基礎45の構造強度を低下させることなく、階段下空間31の下段側床面42とガレージ11の土間面11aとが連続する構成を実現できる。
【0041】
なお、廊下側開口部35及びガレージ側開口部36のいずれも、階段裏化粧板26の下側まで延びている。つまり、廊下側開口部35及びガレージ側開口部36の各高さ寸法は、階段下空間31の有効高さ寸法と同じにされている。
【0042】
ガレージ側開口部36には、開閉可能なドア50が設けられている。ドア50は、外壁12のガレージ11側の壁面に沿ってスライド移動する引き戸とされている。なお、ドア50は、開き戸とされていてもよい。また、開閉可能なドアは、廊下側開口部35に設けられていてもよい。
【0043】
なお、廊下15及びガレージ11が隣接空間に相当する。また、廊下側開口部35が下階開口部に相当し、ガレージ側開口部36が土間側開口部に相当する。上段側床面41が高床面に相当し、下段側床面42が低床面に相当する。一階床部44が下階床部に相当し、一階床面が下階床面に相当する。
【0044】
図2の説明に戻り、階段下空間31には、互いに高さ寸法が異なる複数の可動棚51が上段側床面41に載置された状態で収納されているとともに、互いに高さ寸法が異なる複数の可動棚52が下段側床面42に載置された状態で収納されている。
【0045】
可動棚51,52は、キャスター付きの可動ラックとされており、全体として直方体形状とされている。可動棚51,52は、互いに対向する一対の側面板53と、それら側面板53を連結する棚板54と、車輪部としてのキャスター55とを有している。可動棚51,52において、一対の側面板53を挟んで対向する側面部は開口されている。棚板54は、上下方向において複数並べられており、各棚板54は互いに離間した状態で水平方向に延びている。可動棚51,52においては、一対の側面板53の間において棚板54の上に物品が載置されるようになっており、例えば、500ccのペットボトルや一升瓶が載置されている。なお、可動棚51,52が被収納物に相当し、棚板54が載置板に相当する。
【0046】
複数の棚板54のうち底板部を形成する棚板54は、一対の側面板53の下端同士を連結しており、その棚板54の四隅に対してキャスター55が複数取り付けられている。キャスター55は、台座を介して棚板54に取り付けられており、キャスター55が台座に対して回転可能に軸支されているとともに、台座が棚板54に対して回転可能に軸支されている。キャスター55の回転軸は水平方向に延びており、台座の回転軸は鉛直方向に延びている。この場合、キャスター55は台座ごと360度水平方向に回転可能であるため、可動棚51,52の移動方向の自由度が高められている。
【0047】
可動棚51,52は、側面板53の板面が廊下15側又はガレージ11側を向いた状態で階段下空間31に収納されている。複数の可動棚51は、上段側床面41の上において、高さ寸法の大きい順で上段側から下段側に向けて並べられており、複数の可動棚52は、下段側床面42の上において、高さ寸法の大きい順で上段側から下段側に向けて並べられている。この場合、下段側床面42の上方においては、階段下空間31の有効高さ寸法が階段裏化粧板26と一階床部44との離間距離よりも大きくされているため、その離間距離よりも高さ寸法が大きい可動棚52を、下段側床面42に載置することができる。
【0048】
可動棚51は、廊下15及び階段下空間31の並び方向において、階段下空間31の上段側床面41と廊下床面15aとの間を廊下側開口部35を通じて行き来することが可能となっており、廊下床面15aに載置された状態で上段側床面41に向けてスライド移動することで階段下空間31に収納される(図4(a)参照)。可動棚52は、ガレージ11と階段下空間31の並び方向において、階段下空間31の下段側床面42とガレージ11の土間面11aとの間をガレージ側開口部36を通じて行き来することが可能となっており、ガレージ11の土間面11aに載置された状態で下段側床面42に向けてスライド移動することで階段下空間31に収納される(図4(b)参照)。
【0049】
上段側床面41には、一階床部44を貫通する床開口部62が形成されており、その床開口部62には、床下収納ケース61が取り付けられている。床下収納ケース61は、上方に向けて開放された箱形状とされており、開放端が床開口部62に対して固定されている。床下収納ケース61は、内部空間が物品収納スペースとされており、一階床部44から床下空間48側に向けて突出した状態となっている。この場合、床下収納ケース61の内側面により床下収納凹部が形成されていることになる。
【0050】
床下収納ケース61の開口には、蓋部63が着脱可能に取り付けられており、床下収納ケース61の開口が蓋部63により閉鎖された状態では、蓋部63の上面が上段側床面41と同一平面を形成している。
【0051】
上段側床面41及び下段側床面42の並び方向において、床開口部62の開放幅寸法は、可動棚51において一の側面板53に沿って並ぶ2つのキャスター55の離間距離よりも小さくされている。この場合、床下収納ケース61の開口に対して蓋部63が取り付けられていてもいなくても、可動棚51がキャスター55で床開口部62(床下収納ケース61)を跨いだ状態とすることで、その可動棚51を階段下空間31に出し入れするためにスライド移動させることが可能となる。
【0052】
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
【0053】
廊下側開口部35を通じて廊下15から階段下空間31に物品を出し入れすることが可能となっているため、階段下空間31を物品収納スペースとして有効利用することができる。しかも、階段下空間31の上段側床面41と廊下床面15aとは廊下側開口部35を通じて連続しているため、可動棚51を廊下15と階段下空間31とでスライド移動させることができる。この場合、可動棚51を持ち上げる必要がないため、廊下15から階段下空間31への可動棚51の出し入れを容易に行うことができる。さらに、可動棚51を、その可動棚51の側面板53が階段下空間31と廊下15とを仕切った状態になるように階段下空間31に収納することで、廊下15からは階段下空間31の内部が見えにくい状態となる。
【0054】
また、ガレージ側開口部36を通じてガレージ11から階段下空間31に物品を出し入れすることが可能となっているため、可動棚52等の物品を廊下15等の居住空間を経由することなく、土間空間としてのガレージ11から階段下空間31に直接的に収納することができる。これにより、階段下空間31への収納作業の負担を低減できるとともに、階段下空間31を屋外用や土間用の物品収納スペースとして利用することができる。
【0055】
しかも、階段下空間31の下段側床面42とガレージ11の土間面11aとはガレージ側開口部36を通じて連続しているため、可動棚52をガレージ11と階段下空間31とでスライド移動させることができる。この場合、可動棚52を持ち上げる必要がないため、ガレージ11から階段下空間31への可動棚52の出し入れを容易に行うことができる。さらに、可動棚52を、その可動棚52の側面板53が階段下空間31とガレージ11とを仕切った状態になるように階段下空間31に収納することで、ガレージ11からは階段下空間31の内部が見えにくい状態となる。
【0056】
以上により、階段下空間31を物品収納スペースとして好適に利用することができ、しかも、物品収納によって階段下空間31の見栄えが低下するということを抑制できる。
【0057】
階段下空間31において、下段側床面42は上段側床面41よりも低い位置に配置されているため、下段側床面42の上方においては、階段下空間31の有効高さ寸法を一階床部44と階段裏化粧板26との離間距離よりも大きくすることができる。これにより、階段下空間31における下段側部分であっても、高さ寸法がある程度大きい物品を収納することができる。しかも、階段21の昇降方向において、下段側床面42は上段側床面41よりも下段側に配置されているため、階段下空間31の下段側部分がデッドスペースになってしまうという不都合を解消できる。
【0058】
階段下空間31が、廊下15及びガレージ11の両方と連通されているため、階段下空間31に対して、廊下15及びガレージ11のいずれからも物品を出し入れすることができる。しかも、階段下空間31において、廊下側開口部35とガレージ側開口部36とは下段側床面42を挟んで並べて配置されているため、下段側床面42に収納されている可動棚52から物品を出し入れする作業を、廊下15及びガレージ11の両方から容易に行うことができる。
【0059】
階段下空間31が、低床面としての下段側床面42と高床面としての上段側床面41との両方を有しているため、ガレージ11及び廊下15の両方からの物品の出し入れが容易になっている。例えば、低床面が設けられていない構成では、ガレージ11から階段下空間31に可動棚52を収納する際に、その可動棚52を土間面11aの高さから高床面(一階床面)の高さまで持ち上げなくてはならず、収納作業の負担が大きくなってしまう。また、高床面が設けられていない構成では、廊下15から階段下空間31に可動棚51を収納する際に、その可動棚51を廊下床面15aの高さから低床面(土間面11a)の高さまで降ろさなくてはならず、収納作業の負担が大きくなってしまう。
【0060】
階段下空間31においては、一階床部44(上段側床面41)に対して床下収納ケース61が取り付けられているため、階段下空間31から床下空間48の一部を床下収納スペースとして利用することができる。しかも、床下収納ケース61の開口は、上段側床面41に載置される可動棚51の車輪間隔よりも幅狭とされているため、可動棚51がキャスター55によって床下収納ケース61の開口を跨いだ状態でスライド移動させることができる。したがって、階段下空間31においては、上段側床面41の上方空間及び下方空間の両方を物品収納スペースとして利用することができる。
【0061】
可動棚51,52は、側面板53を挟んで対向する一対の側面部がそれぞれ側方に向けて開放されているため、側面板53の間において棚板54に物品を載置する作業や棚板54から物品を取り出す作業を容易に行うことができる。
【0062】
階段21がC型階段とされているため、階段勾配を緩くすることができる。その一方で、階段21の長手方向の長さ寸法が大きくなって階段下空間31が大きくなりやすいが、階段下空間31をデッドスペースではなく物品収納スペースとして利用することで、階段下空間31が大きくても単にデッドスペースが大きくなるという不都合を回避できる。
【0063】
[他の実施形態]
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されてもよい。
【0064】
(1)階段21の下方には、階段下空間31を区画する階段下地ユニット71が設置されていてもよい。図5に示すように、階段下地ユニット71は、階段形状に形成された上面板部72と、上面板部72を挟んで対向する一対の側面板部73と、それら上面板部72及び側面板部73の外側に沿って延びる断熱部74とを有している。階段下地ユニット71は、階段21の踏板22の下方であって一階床部44の上に設置されており、その上面板部72は踏板22から下方に離間している。階段下地ユニット71においては、上面板部72の下方であって一対の側面板部73の間の空間が階段下空間31とされている。
【0065】
階段下地ユニット71は、上面板部72、側面板部73及び断熱部74を一体化したものであるため、建築現場において板部72,73を組み立てる作業や、それら板部72,73に断熱部74を取り付ける作業を行う必要がないため、建築現場での施工の容易化を図ることができる。
【0066】
階段下地ユニット71内の階段下空間31には、被収納物として、コージェネ機器や蓄電池といった熱エネルギを発生する熱源装置77が収納されている。この場合、熱源装置77から熱が発生しても、熱が階段21の踏板22などに伝わることを断熱部74により抑制できる。また、熱源装置77の下端部にはキャスター78が設けられており、熱源装置77が重量物であってもスライド移動させることが容易になっている。
【0067】
熱源装置77においては、操作スイッチや表示パネルといった操作部が一側面の上部に配置されており、その操作部は、熱源装置77が階段下空間31に収納された状態で廊下側開口部35を通じて廊下15側に露出するようになっている。この場合、住人等は、ガレージ11に行かなくても一階空間に居ながらにして、廊下側開口部35を通じて熱源装置77について操作スイッチの操作や表示パネルの視認を行うことができる。
【0068】
(2)階段21の下方において階段裏化粧板26は設けられていなくてもよい。階段裏化粧板26が設けられていない場合、踏板22の下面が階段下空間31側に露出することになるが、階段下空間31を物品収納スペースとして利用する上で支障はない。
【0069】
(3)上記実施形態では、階段下空間31の上段側床面41とガレージ11との間にガレージ側開口部36が設けられていないが、下段側床面42に加えて上段側床面41とガレージ11との間にガレージ側開口部36が設けられていてもよい。また、廊下側開口部35は、下段側床面42と廊下15との間には設けられていなくてもよい。
【0070】
(4)階段下空間31においては、下段側床面42が上段側床面41よりも低い位置ではなく、高い位置に配置されていてもよい。例えば、下段側床面42が一階床部44により形成され、上段側床面41が土間床13により形成された構成とする。この構成では、廊下床面15aと下段側床面42とが廊下側開口部35を通じて連続し、ガレージ11の土間面11aと上段側床面41とがガレージ側開口部36を通じて連続している。
【0071】
(5)階段下空間31においては、上段側床面41及び下段側床面42のうち一方が設けられていなくてもよい。また、上段側床面41及び下段側床面42の両方が一階床部44により形成されていてもよく、土間床13により形成されていてもよい。つまり、階段下空間31の床面全体が一階床部44又は土間床13により形成されていてもよい。階段下空間31の床面全体が一階床部44により形成されている場合、その床面が廊下床面15aと連続していればよく、階段下空間31の床面全体が土間床13により形成されている場合、その床面がガレージ11の土間面11aと連続していればよい。
【0072】
(6)上記実施形態では、廊下15が階段下空間31を挟んでガレージ11の反対側に配置されていたが、廊下15は階段下空間31及びガレージ11の両方に隣接していてもよい。この場合でも、階段下空間31の上段側床面41と廊下床面15aとが廊下側開口部35を通じて連続しており、階段下空間31の下段側床面42とガレージ11の土間面11aとがガレージ側開口部36を通じて連続していればよい。
【0073】
(7)階段下空間31において低床面としての下段側床面42は、土間床13により形成されているのではなく、一階床部44と同様に床面材により形成されていてもよい。例えば、一階床部44よりも低い位置に低床部が形成され、その低床部の上面が低床面としての下段側床面42とされている構成とする。この構成では、低床部が一階床部44よりも下方において床束等の上に設置されており、根太等の床下地材と床面材とを含んで構成されている。
【0074】
(8)階段下空間31の床面が廊下15及び階段下空間31のうち一方の床面と連続している構成としてもよい。つまり、廊下側開口部35又はガレージ側開口部36が設けられていなくてもよい。例えば、廊下側開口部35が設けられていない場合でも、階段下空間の床面と隣接空間(ガレージ11)の床面とが開口部(ガレージ側開口部36)を通じて連続しているという構成を実現できる。
【0075】
(9)上記実施形態では、一階空間のうち廊下15が階段下空間31に隣接する隣接空間とされていたが、他の居住空間が隣接空間とされていてもよい。また、上記実施形態では、ガレージ11が階段下空間31に隣接する隣接空間とされていたが、屋外空間が隣接空間とされていてもよい。屋外空間が隣接空間とされている構成としては、例えば、屋外空間と階段下空間31とを連通する外壁開口部が土間側開口部として外壁12に形成されている構成が挙げられる。この構成によれば、建物10内に居ながらにして階段下空間31から外壁開口部を通じてゴミ等を屋外に出すことができる。なお、この構成では、外壁に沿って延びる犬走り等の土間床が屋外空間に設けられ、その土間床の土間面が外壁開口部を通じて階段下空間31の下段側床面42と連続していることが好ましい。
【0076】
(10)階段21は、C型階段ではなく、J型階段やU型階段、I型階段とされていてもよい。いずれのタイプの階段でも、階段21の下方に階段下空間31が形成されていればよい。
【0077】
(11)階段下空間31は、上下に隣り合う上階部と下階部のうち下階部に設けられていればよい。このため、階段下空間31は、三階建て以上の多層階建ての建物においては、二階部分や三階部分に設けられていてもよい。いずれの場合でも、下階部の下階空間が隣接空間として階段下空間31に隣接していれば、隣接空間と階段下空間とが開口部を通じて連通し、その開口部を通じて隣接空間の床面と階段下空間の床面とが連続している構成を実現できる。
【符号の説明】
【0078】
10…建物、11…隣接空間及び土間空間としてのガレージ、12…壁体としての外壁、13…土間床、14…壁体としての間仕切壁、15…隣接空間及び下階空間としての廊下、15a…下階床面としての廊下床面、21…階段、22…踏板、31…階段下空間、35…下階開口部としての廊下側開口部、36…土間側開口部としてのガレージ側開口部、41…高床面としての上段側床面、42…低床面としての下段側床面、44…下階床部としての下階床部、51…被収納物としての可動棚、52…被収納物としての可動棚、53…側面板、54…底板部を構成する棚板、55…車輪部としてのキャスター、61…床下収納凹部を構成する床下収納ケース、62…床開口部、77…被収納物としての熱源装置、78…車輪部としてのキャスター。
図1
図2
図3
図4
図5