特許第5898547号(P5898547)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5898547
(24)【登録日】2016年3月11日
(45)【発行日】2016年4月6日
(54)【発明の名称】実装機
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/04 20060101AFI20160324BHJP
   H05K 13/08 20060101ALI20160324BHJP
【FI】
   H05K13/04 B
   H05K13/08 U
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-73302(P2012-73302)
(22)【出願日】2012年3月28日
(65)【公開番号】特開2013-207029(P2013-207029A)
(43)【公開日】2013年10月7日
【審査請求日】2015年2月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】富士機械製造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】特許業務法人快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川合 英俊
(72)【発明者】
【氏名】浅田 和弘
(72)【発明者】
【氏名】太田 桂資
(72)【発明者】
【氏名】国広 勉
(72)【発明者】
【氏名】天野 雅史
【審査官】 遠藤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−087448(JP,A)
【文献】 特開2003−234597(JP,A)
【文献】 特開平11−177290(JP,A)
【文献】 特開2011−119429(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00−13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板に電子部品を実装する実装機であって、
第1コンベア及び第1ヘッドを有する第1モジュールと、
前記第1モジュールに隣接するとともに、第2コンベア及び第2ヘッドを有する第2モジュールと、
トレイ式供給装置を備え、
前記第1コンベアと前記第2コンベアは、直列に接続されて回路基板を搬送する基板搬送コンベアの少なくとも一部を構成し
前記第1ヘッドは、前記基板搬送コンベア上の回路基板に電子部品の実装を行う実装ヘッドを構成し
前記第2ヘッドは、前記基板搬送コンベア上の回路基板に検査を行う検査ヘッドを構成し
前記トレイ式供給装置は、
複数の電子部品を格納するトレイと、
前記トレイを複数収容するトレイマガジンと、
前記トレイマガジンに対して前記トレイを出し入れするトレイ搬送機構を備え、
前記トレイマガジンの少なくとも一部が前記第2モジュール内に位置するとともに、前記トレイマガジンから取り出されたトレイの少なくとも一部が前記第1モジュール内に位置するように配置可能であって、前記トレイに格納された電子部品を前記実装ヘッドに供給することを特徴とする実装機。
【請求項2】
前記トレイ搬送機構がトレイマガジンに対してトレイを出し入れする方向が、基板搬送コンベアの搬送方向と平行な方向であることを特徴とする請求項1に記載の実装機。
【請求項3】
前記第1ヘッドは、必要な機器を取り換えることによって、回路基板に検査を行う検査ヘッドに変更可能であり、
前記第2ヘッドは、必要な機器を取り換えることによって、回路基板に電子部品を実装する実装ヘッドに変更可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の実装機。
【請求項4】
前記トレイ式供給装置は、前記トレイマガジンの少なくとも一部が第1モジュール内に位置するとともに、前記トレイマガジンから取り出されたトレイの少なくとも一部が前記第2モジュール内に位置するようにも配置可能であって、実装ヘッドに変更された第2ヘッドにも電子部品を供給可能であることを特徴とする請求項に記載の実装機。
【請求項5】
前記第1モジュールと第2モジュールのそれぞれに、トレイ式供給装置を同時に配置可能であることを特徴とする請求項からのいずれか一項に記載の実装機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここで開示する技術は、回路基板に電子部品を実装する実装機(表面実装機又はチップマウンタとも称される)に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、従来の実装機が開示されている。この実装機は、複数のモジュールの集合によって構成されている。複数のモジュールは一方向に配列されており、一連に配設された基板搬送コンベアによって、回路基板はモジュールからモジュールへ搬送される。複数のモジュールには、回路基板に対して電子部品を実装する装着モジュールと、回路基板に対して所定の検査を行う検査モジュールが含まれる。このような構成によると、回路基板に対する電子部品の実装と、電子部品が実装された回路基板の検査とを、一連に行うことができる。
【0003】
装着モジュールには、電子部品の供給装置を用いて、電子部品の供給が行われる。電子部品の供給装置には、電子部品を巻きテープ上に格納するテープ式供給装置や、電子部品をトレイ上に格納するトレイ式供給装置が用いられる。テープ式供給装置は、比較的に小さい電子部品の供給に利用され、トレイ式供給装置は、比較的に大型の電子部品の供給に利用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−10711号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
実装機では、複数のテープ式供給装置やトレイ式供給装置が、基板搬送コンベアに沿って配置される。このとき、トレイ式供給装置については、比較的に大型であることから、実装機の前面から突出してしまう。トレイ式供給装置が突出していると、作業者にとって邪魔になるとともに、実装機の設置に必要な面積も大きくなってしまう。このような問題は、複数のモジュールで構成された実装機に限られず、トレイ式供給装置を利用する実装機において広く起こり得る。
【0006】
上記の問題を鑑み、本明細書は、実装機においてトレイ式供給装置の突出を抑制するのに有用な技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
従来の実装機では、電子部品の実装を行う作業範囲の前方にのみ、電子部品の供給装置が配置されている。一方、回路基板の検査を行う作業範囲の前方には、電子部品の供給装置が配置されることがなく、空きスペースが生じていた。本技術は、この空きスペースを有効に利用する。即ち、この空きスペースにトレイマガジンを配置し、トレイマガジンからトレイを取り出したときに、そのトレイが電子部品の実装を行う作業範囲に隣接するような構成とする。このような構成によると、トレイ式供給装置の突出を有意に抑制することができる。
【0008】
本技術は、回路基板に電子部品を実装する実装機に具現化することができる。この実装機は、回路基板を搬送する基板搬送コンベアと、基板搬送コンベア上の回路基板に電子部品の実装を行う実装ヘッドと、基板搬送コンベア上の回路基板に検査を行う検査ヘッドと、実装ヘッドに電子部品を供給するトレイ式供給装置を備える。実装ヘッドの可動範囲と検査ヘッドの可動範囲は、基板搬送コンベアの搬送方向に沿って隣接している。ここで、両ヘッドの可動範囲が隣接するとは、両ヘッドの可動範囲が隙間なく隣接するだけでなく、ある程度のスペースをあけて隣接することを含む。
【0009】
上記したトレイ式供給装置は、複数の電子部品を格納するトレイと、そのトレイを複数収容するトレイマガジンと、トレイマガジンに対してトレイを出し入れするトレイ搬送機構を備えている。そして、トレイ式供給装置は、トレイマガジンの少なくとも一部が検査ヘッドの可動範囲に隣接又は含まれるとともに、トレイマガジンから取り出されたトレイの少なくとも一部が実装ヘッドの可動範囲内に位置するように、配置可能となっている。
【0010】
このような構成によると、トレイ式供給装置が突出することを抑制して、実装機の設置に必要とする面積を削減することができる。装置の占有面積を削減することで、実装機の面積生産性を向上させることができる。ここで、面積生産性とは、実装機が占有する単位面積あたりの部品の実装能力であり、実装能力とは、単位時間あたりに実装(装着)可能な部品点数をいう。
【0011】
一実施形態では、トレイ搬送機構がトレイマガジンに対してトレイを出し入れする方向が、基板搬送コンベアの搬送方向と平行であることが好ましい。このような構成によると、トレイ式供給装置の突出を効果的に抑制することができる。
【0012】
一実施形態では、実装機が、複数のモジュールの集合で構成されていることが好ましい。即ち、実装機が、少なくとも第1モジュールと第2モジュールを備え、それらのモジュールが基板搬送コンベアの搬送方向に沿って配置されていることが好ましい。ここで、第1モジュールは、第1コンベアと、前記実装ヘッドを構成する第1ヘッドとを有し、第2モジュールは、第2コンベアと、前記検査ヘッドを構成する第2ヘッドとを有し、第1コンベアと第2コンベアは、直列に接続されることによって、前記した基板搬送コンベアの少なくとも一部を構成する。この場合、トレイ式供給装置は、前記トレイマガジンの少なくとも一部が第2モジュール内に位置するとともに、前記トレイマガジンから取り出されたトレイの少なくとも一部が前記第1モジュール内に位置するように、配置可能であることが好ましい。
【0013】
上記した実施形態では、各々のモジュールが共通の構造を有し、汎用性を有することが好ましい。それにより、第1のモジュールの第1ヘッドは、必要な機器を取り換えることによって、実装ヘッドから検査ヘッドに変更することが可能となり、同様に、第2のモジュールの第2ヘッドも、検査ヘッドから実装ヘッドに変更することが可能となる。このような構成によると、実装機は多様な回路基板の製造に対応することが可能となる。
【0014】
上記した実施形態では、トレイ式供給装置が、前記トレイマガジンの少なくとも一部が第1モジュール内に位置するとともに、前記トレイマガジンから取り出されたトレイの少なくとも一部が前記第2モジュール内に位置するようにも配置可能であって、実装ヘッドに変更された第2ヘッドにも電子部品を供給可能であることが好ましい。このような構成によると、第1モジュールと第2モジュールの役割を入れ替えた場合でも、トレイ式供給装置を省スペースで配置することができる。
【0015】
上記した実施形態では、第1モジュールと第2モジュールのそれぞれに、トレイ式供給装置を同時に配置可能であることが好ましい。このような構成によると、第1モジュールと第2モジュールを共に装着モジュールとした場合は、従来どおり、各々のモジュールに対してトレイ式供給装置を配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実装機10の外観を示す斜視図。
図2】実装機10の外観を示す正面図。
図3】実装機10の外観を示す側面図。
図4】トレイ式供給装置を単体で示す斜視図。
図5】第4モジュール(検査モジュール)に配置されたトレイ式供給装置が、第3モジュール(装着モジュール)へトレイを供給する様子を示す図。
図6】第4モジュール(検査モジュール)に配置されたトレイ式供給装置が、第3モジュール(装着モジュール)へトレイを供給する様子を示す図。なお、第3モジュールにはテープ式供給装置が取り付けられており、トレイはテープ式供給装置の上方に供給される。
図7】第3モジュールにトレイ式供給装置が取り付けられた実装機を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本技術の一実施形態では、実装機を、複数のモジュールを用いて構成することができる。各々のモジュールは、少なくとも一つの基板搬送コンベアと、少なくとも一つの可動ヘッドを備える。各々のモジュールの基板搬送コンベアは、隣接する他のモジュールの基板搬送コンベアと一連に配設されており、回路基板が複数のモジュールに亘って搬送されるように構成されている。各々のモジュールの可動ヘッドは、回路基板に電子部品を実装する実装ヘッドとすることもできるし、回路基板に対して検査を行う検査ヘッドとすることもできる。各々のモジュールは選択的に交換可能であり、組み合わせるモジュールの数や種類を変更することによって、様々な電気回路の製造に対応することができる。
【0018】
上記した実施形態では、実装機が、装着モジュールと、それに隣接する検査モジュールを備えることが好ましい。この場合、トレイ式供給装置は、トレイマガジンが検査モジュール内に位置するとともに、トレイマガジンから取り出されたトレイの少なくとも一部が装着モジュール内に位置するように、配置されることが好ましい。なお、検査モジュールに配置した少なくとも一つのトレイマガジンから、検査モジュールの両側に隣接する二つの装着モジュールへそれぞれトレイを供給する構成としてもよい。
【実施例】
【0019】
図面を参照して、実施例である実装機10について説明する。実装機10は、回路基板に電子部品を実装(装着)する装置である。実装機10は、表面実装機又はチップマウンタとも称される。図1図2図3に示すように、実装機10は、第1モジュール20aと、第2モジュール20bと、第3モジュール20cと、第4モジュール20dを有している。これらのモジュール20a−20dは、一方向に並んで配列されている。
【0020】
本明細書では、便宜上、複数のモジュール20a−20dの並び方向を左右方向とし、それに垂直な水平方向を前後方向とし、それらの両方向に垂直である鉛直方向を上下方向とする。
【0021】
第1−第3モジュール20a−20cは、一又は複数の電子部品を回路基板に実装(装着)する装着モジュールである。第4モジュール20dは、回路基板に対して検査を実行する検査モジュールである。なお、各々のモジュール20a−20dは、共通の構造を有しており、装着モジュールと検査モジュールのいずれにも変更可能となっている。
【0022】
各々のモジュール20a−20dは、基板搬送コンベア30を備えている。基板搬送コンベア30は、回路基板を搬送するベルトコンベアである。各々のモジュール20a−20dの基板搬送コンベア30は、隣接する他のモジュール20a−20dの基板搬送コンベア30と一連に配設されている。基板搬送コンベア30の搬送方向は、左右方向であって、第1モジュール20aから第4モジュール20dに向かう。回路基板は、基板搬送コンベア30により、複数のモジュール20a−20dに亘って順に搬送される。基板搬送コンベア30の具体的な構成については、公知の構造を適宜採用することができ、特に限定されない。一例ではあるが、本実施例では、各々のモジュール20a−20dが二つの基板搬送コンベア30を有しており、回路基板を搬送する二つのレーンが構成されている。
【0023】
各々のモジュール20a−20dは、可動ヘッド32a−32dを備えている。可動ヘッド32a−32dは、移動機構34によって支持されており、三次元方向に移動可能となっている。ここで、第1−第3モジュール20a−20cの可動ヘッド32a−32cは、回路基板に対して電子部品の実装を行う実装ヘッドとなっている。これらの実装ヘッドは、電子部品の供給装置40、60から電子部品を受け取り、当該電子部品を基板搬送コンベア30上の回路基板に搬送して実装する。一例ではあるが、本実施例の実装ヘッドは、負圧によって電子部品を保持する吸着型のヘッドである。一方、第4モジュール20dの可動ヘッド32dは、回路基板に対して検査を実行する検査ヘッドとなっている。検査ヘッドは、一例ではあるが、カメラを有しており、基板搬送コンベア30上の回路基板を撮影する。なお、各々の可動ヘッド32a−32dは、必要な機器を取り換えることによって、実装ヘッドと検査ヘッドのいずれにも変更することができる。一例ではあるが、本実施例では、各々のモジュール20a−20dが、二つの基板搬送コンベア30に対応して、二つの可動ヘッドを有している(一方の可動ヘッドは図示が省略されている)。
【0024】
各々のモジュール20a−20dの前部22a−22dは、電子部品の供給部となっており、電子部品を供給するトレイ式供給装置40及び/又はテープ式供給装置60を取付可能となっている。図1図3では、第1、第2モジュール20a、20bに複数のテープ式供給装置60が取り付けられており、第4モジュール20dにトレイ式供給装置40が取り付けられている。なお、第4モジュール20dは検査モジュールであって、部品の供給を必要としないモジュールである。詳しくは後述するが、第4モジュール20dに取り付けられたトレイ式供給装置40は、隣接する第3モジュール20cに電子部品を供給する。
【0025】
図4は、トレイ式供給装置40を単体で示している。図4に示すように、トレイ式供給装置40は、複数のトレイ42と、複数のトレイ42を収容するトレイマガジン44を備えている。トレイマガジン44は、ハウジング45の内部に収容されている。さらに、トレイ式供給装置40は、トレイマガジン44に対してトレイ42を出し入れするトレイ搬送装置46と、ハウジング45内でトレイマガジン44を昇降させる昇降機構48を備えている。トレイ搬送装置46は、トレイマガジン44に対して進退可能となっている。また、トレイ搬送装置46は、クランプ47を有しており、トレイ42が載置されたパレット43を把持することができる。トレイ搬送装置46は、トレイマガジン44内へ移動し、パレット43を把持した後に、トレイマガジン44から退出することによって、トレイマガジン44からトレイ42を取り出す。取り出すべきトレイ42の選択は、昇降機構48によるトレイマガジン44の昇降によって行われる。
【0026】
先に説明したように、第3モジュール20cに電子部品を供給するトレイ式供給装置40は、隣接する第4モジュール20dに取り付けられている。詳しくは、図1図3及び図5に示すように、トレイ式供給装置40は、トレイマガジン44が第4モジュール20d内に位置し、トレイマガジン44から取り出されたトレイ42が第3モジュール20c内に位置するように、配置される。第4モジュール20dは、検査モジュールであり、電子部品の供給を行う必要がないので、通常、その前部22d(部品供給部)は空きスペースとなる。即ち、電子部品の供給装置40、60を取り付ける必要はない。本実施例では、その空きスペースを利用して、トレイ式供給装置40が配置されている。このような構成によると、トレイ式供給装置40が実装機10の前方に突出せず、作業者の邪魔となることがない。また、実装機10の設置に必要な面積(占有面積)も削減でき、実装機10の面積生産性を向上させることができる。
【0027】
図5に示すように、第4モジュール20dでは、トレイマガジン44が、可動ヘッド32d(検査ヘッド)の可動範囲に隣接するように配置される。このとき、トレイマガジン44を含むトレイ式供給装置40の存在が、可動ヘッド32dによる検査において障害となることはない。検査ヘッドである可動ヘッド32dは、検査対象である回路基板50が載置される基板搬送コンベア30上を自由に移動できれば足りる。一方、第3モジュール20cでは、トレイマガジン44から取り出されたトレイ42の少なくとも一部が、可動ヘッド32c(実装ヘッド)の可動範囲内に位置する。従って、可動ヘッド32cは、トレイ42から電子部品を取り上げ、基板搬送コンベア30上の回路基板50へ搬送して、実装することができる。
【0028】
本実施例では、トレイ式供給装置40が左右方向に沿って配置されている。即ち、トレイマガジン44に対してトレイ42を出し入れする方向が、左右方向を向いており、基板搬送コンベア30の搬送方向に対して平行になっている。このような構成であると、トレイ式供給装置40の周囲に無用なスペースが生じず、トレイ式供給装置40が実装機10から突出することを効果的に抑制することができる。
【0029】
図6に示すように、第3モジュール20cには、一又は複数のテープ式供給装置60を付加的に取り付けることもできる。この場合、トレイマガジン44から取り出されたトレイ42が、一又は複数のテープ式供給装置60の上方に位置するとよい。このような構成によると、テープ式供給装置60の上方に存在する空きスペースを有効に活用することができる。
【0030】
図7に示すように、トレイ式供給装置40は、第4モジュール20dに代えて、第3モジュール20cへ直接的に取り付けることもできる。このとき、トレイマガジン44に対してトレイ42を出し入れする方向は、前後方向を向くことになり、基板搬送コンベア30の搬送方向に対して垂直となる。なお、第4モジュール20dを装着モジュールに変更した場合には、第4モジュール20dへ電子部品を供給するトレイ式供給装置40を、第4モジュール20dに直接的に取り付けることができる。
【0031】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
【0032】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0033】
10:実装機
20a−20d:モジュール
30:基板搬送コンベア
32a−32d:可動ヘッド
34:移動機構
40:トレイ式供給装置
42:トレイ
44:トレイマガジン
46:トレイ搬送装置
48:昇降機構
50:回路基板
60:テープ式供給装置
図5
図1
図2
図3
図4
図6
図7