特許第5899360号(P5899360)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5899360予約管理端末、予約管理方法および予約管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5899360
(24)【登録日】2016年3月11日
(45)【発行日】2016年4月6日
(54)【発明の名称】予約管理端末、予約管理方法および予約管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20160324BHJP
   G06Q 10/10 20120101ALI20160324BHJP
【FI】
   G06Q10/02
   G06Q10/10 110
【請求項の数】7
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-134273(P2015-134273)
(22)【出願日】2015年7月3日
【審査請求日】2015年7月3日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000139012
【氏名又は名称】株式会社リクルートホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】長尾 美樹
(72)【発明者】
【氏名】樋口 康平
(72)【発明者】
【氏名】ア エーカ
【審査官】 青柳 光代
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−167949(JP,A)
【文献】 特開2012−190366(JP,A)
【文献】 特開2006−260144(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/045844(WO,A1)
【文献】 特開2014−071703(JP,A)
【文献】 特開平07−296260(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−50/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
舗内に配置される複数のテーブルにそれぞれ対応するアイコンを画面上に表示するアイコン表示手段と、
予約日時に来店する顧客の予約人数の入力を受け付けるとともに、前記アイコン表示手段により表示された前記アイコンの中から、前記受け付けた予約人数分の顧客に対して割り当てる複数のテーブルにそれぞれ対応するアイコンの選択を受け付ける受付手段と、
前記予約人数の入力および前記複数のアイコンの選択が確定した後に、少なくとも、前記顧客を特定する顧客識別情報、前記予約日時、前記予約人数、および前記選択されたいずれかの前記アイコンに対応するテーブルを特定するテーブル識別情報を含む予約情報を、前記選択された複数の前記アイコンに対応する前記テーブル識別情報ごとにそれぞれ生成する情報生成手段と、
前記情報生成手段により生成された各前記予約情報を、サーバに送信する手段と、を備え、
前記情報生成手段は、前記選択された複数の前記アイコンに対応する複数のテーブルで形成するグループを特定するグループ識別情報を発行して各前記予約情報に付加することを特徴とする予約管理端末。
【請求項2】
前記テーブルごとの利用スケジュールを、前記利用スケジュール単位に時系列に並べて一覧表示するスケジュール表示手段を、さらに備え、
前記スケジュール表示手段は、前記グループ識別情報を含む前記予約情報に対応する前記利用スケジュールを表示する際に、当該利用スケジュールを表示する枠内に、前記グループ識別情報を表示する、ことを特徴とする請求項1記載の予約管理端末。
【請求項3】
前記情報生成手段は、他システムで管理されている情報であって、少なくとも、前記顧客識別情報、前記予約日時、前記予約人数、および前記テーブルの種別を特定するテーブル種別情報を含む他システム予約情報を受信したときに、当該他システム予約情報に基づいて、前記予約情報を生成することを特徴とする請求項2記載の予約管理端末。
【請求項4】
前記情報生成手段は、前記他システム予約情報を受信したときに、当該他システム予約情報に含まれる前記テーブル種別情報に基づいて、前記テーブル識別情報を生成することを特徴とする請求項3記載の予約管理端末。
【請求項5】
前記情報生成手段は、前記テーブル識別情報を生成する際に、前記テーブル種別情報に対応する前記テーブルのうち、前記他システム予約情報に含まれる前記予約日時に空席となっており、前記他システム予約情報に含まれる前記予約人数分の席を確保可能な一つ以上の前記テーブルに対応する前記テーブル識別情報を前記生成の対象として選定することを特徴とする請求項4記載の予約管理端末。
【請求項6】
コンピュータが、
舗内に配置される複数のテーブルにそれぞれ対応するアイコンを画面上に表示するアイコン表示ステップと、
予約日時に来店する顧客の予約人数の入力を受け付けるとともに、前記アイコン表示ステップにおいて表示された前記アイコンの中から、前記受け付けた予約人数分の顧客に対して割り当てる複数のテーブルにそれぞれ対応するアイコンの選択を受け付ける受付ステップと、
前記予約人数の入力および前記複数のアイコンの選択が確定した後に、少なくとも、前記顧客を特定する顧客識別情報、前記予約日時、前記予約人数、および前記選択されたいずれかの前記アイコンに対応するテーブルを特定するテーブル識別情報を含む予約情報を、前記選択された複数の前記アイコンに対応する前記テーブル識別情報ごとにそれぞれ生成する情報生成ステップと、
前記情報生成手段により生成された各前記予約情報を、サーバに送信するステップと、を実行し、
前記情報生成ステップは、前記選択された複数の前記アイコンに対応する複数のテーブルで形成するグループを特定するグループ識別情報を発行して各前記予約情報に付加することを特徴とする予約管理方法。
【請求項7】
コンピュータを、
舗内に配置される複数のテーブルにそれぞれ対応するアイコンを画面上に表示するアイコン表示手段、
予約日時に来店する顧客の予約人数の入力を受け付けるとともに、前記アイコン表示手段により表示された前記アイコンの中から、前記受け付けた予約人数分の顧客に対して割り当てる複数のテーブルにそれぞれ対応するアイコンの選択を受け付ける受付手段、
前記予約人数の入力および前記複数のアイコンの選択が確定した後に、少なくとも、前記顧客を特定する顧客識別情報、前記予約日時、前記予約人数、および前記選択されたいずれかの前記アイコンに対応するテーブルを特定するテーブル識別情報を含む予約情報を、前記選択された複数の前記アイコンに対応する前記テーブル識別情報ごとにそれぞれ生成する情報生成手段、
前記情報生成手段により生成された各前記予約情報を、サーバに送信する手段、として機能させ、
前記情報生成手段は、前記選択された複数の前記アイコンに対応する複数のテーブルで形成するグループを特定するグループ識別情報を発行して各前記予約情報に付加することを特徴とする予約管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予約管理端末、予約管理方法および予約管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、複数の美容師を配備する美容室において予約スケジュールを管理する方法が開示されている。この方法では、予約を受け付けるたびに、美容師の予約プレートをスケジュール表の時系列の枠内に挿入していくことで、各美容師のスケジュールを管理するとともに、スケジュール表の枠のうち予約が入っていない枠を、美容師の空き時間とみなしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−156831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の方法では、美容師単位に予約スケジュールを管理している。一方、飲食店等では、テーブル単位に予約スケジュールを管理するため、例えば、団体の顧客が来店したときには、複数のテーブルをまとめて管理することになる。したがって、飲食店等では、特許文献1に記載の方法では想定されていない複数のテーブルに対する予約を管理する必要がある。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、複数のテーブルに対する予約を管理することができる予約管理端末、予約管理方法および予約管理プログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様である予約管理端末は、予約日時に来店する顧客の予約人数の入力を受け付ける入力受付手段と、店舗内に配置される複数のテーブルにそれぞれ対応するアイコンを画面上に表示するアイコン表示手段と、前記アイコン表示手段により表示された前記アイコンの選択を受け付ける選択受付手段と、前記選択受付手段により受け付けられた前記アイコンの選択が確定した後に、少なくとも、前記顧客を特定する顧客識別情報、前記予約日時、前記入力受付手段により受け付けられた前記予約人数、および前記選択受付手段により受け付けられた前記アイコンに対応するテーブルを特定するテーブル識別情報を含む予約情報を、前記テーブル識別情報ごとに生成する情報生成手段と、を備え、前記情報生成手段は、前記選択受付手段により受け付けられた前記アイコンが複数ある場合に、複数のテーブルで形成するグループを特定するグループ識別情報を発行して各前記予約情報に付加する。
【0007】
前記テーブルごとの利用スケジュールを、前記利用スケジュール単位に時系列に並べて一覧表示するスケジュール表示手段を、さらに備え、前記スケジュール表示手段は、前記グループ識別情報を含む前記予約情報に対応する前記利用スケジュールを表示する際に、当該利用スケジュールを表示する枠内に、前記グループ識別情報を表示することとしてもよい。
【0008】
前記情報生成手段は、他システムで管理されている情報であって、少なくとも、前記顧客識別情報、前記予約日時、前記予約人数、および前記テーブルの種別を特定するテーブル種別情報を含む他システム予約情報を受信したときに、当該他システム予約情報に基づいて、前記予約情報を生成することとしてもよい。
【0009】
前記情報生成手段は、前記他システム予約情報を受信したときに、当該他システム予約情報に含まれる前記テーブル種別情報に基づいて、前記テーブル識別情報を生成することとしてもよい。
【0010】
前記情報生成手段は、前記テーブル識別情報を生成する際に、前記テーブル種別情報に対応する前記テーブルのうち、前記他システム予約情報に含まれる前記予約日時に空席となっており、前記他システム予約情報に含まれる前記予約人数分の席を確保可能な一つ以上の前記テーブルに対応する前記テーブル識別情報を前記生成の対象として選定することとしてもよい。
【0011】
本発明の一態様である予約管理方法は、コンピュータが、予約日時に来店する顧客の予約人数の入力を受け付ける入力受付ステップと、店舗内に配置される複数のテーブルにそれぞれ対応するアイコンを画面上に表示するアイコン表示ステップと、前記アイコン表示ステップにおいて表示された前記アイコンの選択を受け付ける選択受付ステップと、前記選択受付ステップにおいて受け付けられた前記アイコンの選択が確定した後に、少なくとも、前記顧客を特定する顧客識別情報、前記予約日時、前記入力受付手段により受け付けられた前記予約人数、および前記選択受付ステップにおいて受け付けられた前記アイコンに対応するテーブルを特定するテーブル識別情報を含む予約情報を、前記テーブル識別情報ごとに生成する情報生成ステップと、を実行し、前記情報生成ステップは、前記選択受付ステップにおいて受け付けられた前記アイコンが複数ある場合に、複数のテーブルで形成するグループを特定するグループ識別情報を発行して各前記予約情報に付加する。
【0012】
本発明の一態様である予約管理プログラムは、コンピュータを、予約日時に来店する顧客の予約人数の入力を受け付ける入力受付手段、店舗内に配置される複数のテーブルにそれぞれ対応するアイコンを画面上に表示するアイコン表示手段、前記アイコン表示手段により表示された前記アイコンの選択を受け付ける選択受付手段、前記選択受付手段により受け付けられた前記アイコンの選択が確定した後に、少なくとも、前記顧客を特定する顧客識別情報、前記予約日時、前記入力受付手段により受け付けられた前記予約人数、および前記選択受付手段により受け付けられた前記アイコンに対応するテーブルを特定するテーブル識別情報を含む予約情報を、前記テーブル識別情報ごとに生成する情報生成手段、として機能させ、前記情報生成手段は、前記選択受付手段により受け付けられた前記アイコンが複数ある場合に、複数のテーブルで形成するグループを特定するグループ識別情報を発行して各前記予約情報に付加する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複数のテーブルに対する予約を管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態における店舗端末を含む予約管理システムの構成を例示する図である。
図2図1に示す店舗端末の構成を例示する図である。
図3】店舗端末の画面上に表示されるスケジュール一覧画面を例示する図である。
図4】店舗端末の画面上に表示される予約入力画面を例示する図である。
図5】店舗端末の画面上に表示されるテーブル選択画面を例示する図である。
図6】店舗端末の画面上に表示されるスケジュール一覧画面を例示する図である。
図7】店舗端末で予約情報を管理する際の処理手順を説明するためのフローチャートである。
図8】変形例における予約管理システムの構成を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係る店舗端末(予約管理端末)を含む予約管理システムの構成を例示する概略図である。同図に示すように、本実施形態において、予約管理システムは、予約管理端末としての店舗端末1と、管理サーバ2と、ユーザ端末3とを備える。各店舗端末1および各ユーザ端末3はそれぞれ、ネットワークNを介して管理サーバ2と通信できるように構成される。
【0017】
店舗端末1は、例えば、店員が使用する端末装置であり、店員が携帯可能であることが好ましい。各店舗において、1つ以上の店舗端末1を用いることができる。店舗としては、例えば、飲食店等のように、店舗内に配置した複数のテーブルを用いて接客を行う店が該当する。
【0018】
管理サーバ2は、例えば、演算処理能力の高いコンピュータによって構成され、そのコンピュータにおいて所定のサーバ用プログラムが動作することにより、サーバ機能を実現するものである。ここで、管理サーバ2を構成するコンピュータは、必ずしも1台である必要はなく、ネットワーク上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。
【0019】
ユーザ端末3は、店舗を利用する顧客(ユーザ)等が使用する端末装置であり、顧客が携帯可能であることが好ましい。
【0020】
本実施形態では、店舗端末1として、タブレット端末を想定し、ユーザ端末3として、スマートフォンを想定する。しかし、これらに限定されず、店舗端末1およびユーザ端末3として、例えば、ノートPC(パーソナルコンピュータ)、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、PC、その他の端末装置を適宜用いることができる。
【0021】
ネットワークNは、管理サーバ2と店舗端末1とユーザ端末3との間で情報を送受信可能な通信網を含む。例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0022】
図2に示すように、店舗端末1は、例えば、プロセッサ10と、通信インタフェース11と、入力デバイス12と、表示デバイス13と、記憶資源14とを備える。本実施形態における表示デバイス13は、例示的にタッチパネルを用いる。タッチパネルは、ディスプレイとタッチ操作を検出する位置入力装置とからなる。
【0023】
プロセッサ10は、算術演算、論理演算、ビット演算等を処理する算術論理演算ユニットおよび各種レジスタから構成され、記憶資源14に格納されているコンピュータプログラム140を実行することで、後述する各種機能を実現する。各種レジスタは、例えば、プログラムカウンタ、データレジスタ、命令レジスタ、汎用レジスタ等である。
【0024】
通信インタフェース11は、ネットワークNに接続し、ネットワーク上の他の端末と通信をするためのハードウェアモジュールである。通信インタフェース11は、例えば、ISDNモデム、ADSLモデム、ケーブルモデム、光モデム、ソフトモデム等の変調復調装置である。
【0025】
記憶資源14は、例えば、物理デバイスの記憶領域が提供する論理デバイスである。物理デバイスは、例えば、ディスクドライブまたは半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記憶資源14は、複数の物理デバイスを1つの論理デバイスにマッピングして構築してもよいし、1つの物理デバイスを複数の論理デバイスにマッピングして構築してもよい。記憶資源14には、コンピュータプログラム140が記憶される。
【0026】
記憶資源14には、コンピュータプログラム140のほか、店舗端末1の処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、各種データ等が格納される。ドライバプログラムとしては、例えば、入力デバイス12を制御するための入力デバイスドライバプログラムや、表示デバイス13を制御するための出力デバイスドライバプログラム等がある。各種データとしては、例えば、顧客が来店前に申請した予約情報や、顧客が注文したオーダー情報、顧客が支払いを行った会計情報等がある。
【0027】
コンピュータプログラム140は、所定の処理を行うためのプログラムであり、店舗端末1のメインプログラムの動作中に適宜呼び出されて実行される複数のソフトウェアモジュールを備える。このソフトウェアモジュールは、それぞれ特定の処理を実行するためにモジュール化されたサブプログラムであり、例えば、プロシージャ、サブルーチン、メソッド、関数およびデータ構造等を用いて作成される。
【0028】
コンピュータプログラム140は、例示的に、予約処理モジュール141を有する。以下において、予約処理モジュール141を実行することで実現する機能について説明する。
【0029】
予約処理モジュール141は、予約に関する情報の入力を受け付ける。予約に関する情報は、顧客からの予約電話を受け取った店員により入力される情報であり、例えば、予約日時、予約者名、連絡先、予約人数、予約テーブル情報等がある。
【0030】
予約日時は、顧客が来店を希望する日時である。予約者名は、顧客の氏名であり、連絡先は、顧客の電話番号やメールアドレス等である。予約者名および連絡先は、顧客を特定する顧客識別情報となる。予約テーブル情報は、テーブルを特定するテーブル識別情報のほか、予約するテーブルの種別を特定するテーブル種別情報等のテーブルに関する情報を含む。テーブルの種別として、例えば、テーブル、座敷、個室、カウンター等が挙げられる。
【0031】
店舗端末1において予約に関する情報を入力する手順の一例を、以下に説明する。最初に、図3に示すスケジュール一覧画面13aをディスプレイに表示させる。スケジュール一覧画面13aは、店舗内のテーブルごとに登録された利用スケジュールを、利用スケジュール単位に時系列に並べて一覧表示する。利用スケジュールは、予約されたスケジュールに限定することとしてもよいし、予約されたスケジュールに加え、予約されていないスケジュールを含めることとしてもよい。
【0032】
続いて、スケジュール一覧画面13aのうち、予約を受け付ける時間帯を、指またはタッチペン等で叩く(タップ)と、図4に示す予約入力画面13bがポップアップ表示される。なお、叩くことに限らず、なぞる(スワイプ、スライド)こととしてもよい。
【0033】
続いて、予約入力画面13bの入力欄131に、上記予約に関する情報を入力する。ここで、入力欄131には、例えば、予約入力画面13bを表示させるときにタップした時間帯が、予約時間として初期表示されることとしてもよい。この場合、初期表示された予約時間は入力欄131から適宜変更することもできる。
【0034】
続いて、予約入力画面13bのテーブル選択ボタンBTaを選択すると、図5に示すテーブル選択画面13cがポップアップ表示される。テーブル選択画面13cは、店舗内に配置される複数のテーブルにそれぞれ対応するアイコンTA〜TIを表示する。
【0035】
続いて、テーブル選択画面13cに表示されている複数のテーブルアイコンTA〜TIのうち、いずれか一つ以上のアイコンを選択する。各テーブルには予め定員が定められており、店員は、そのテーブルごとの定員を勘案し、予約した顧客の予約人数分の席を確保できる範囲で任意にテーブルを選択する。
【0036】
ここで、テーブル選択画面13cは、予約日時の時間帯に利用可能なテーブルのアイコンのみを選択できるように表示することとしてもよい。また、テーブルの選択は、店員が任意に選択できることに限定されず、例えば、予約人数、テーブルの定員、テーブルの種別、テーブルの結合可否等の各条件を任意に組み合わせ、その条件を満たしたテーブルまたはテーブルの組み合わせのみを選択できるように、入力チェックをかけることとしてもよい。テーブルの結合可否は、そのテーブルが他のテーブルと結合できるテーブルであるか否かを示す情報である。
【0037】
続いて、テーブル選択画面13cに表示されている決定ボタンBTcを選択すると、テーブル選択画面13cが閉じられ、図4に示す予約入力画面13bがポップアップ表示されている状態に戻る。続いて、予約入力画面13bの確定ボタンBTbを選択すると、予約入力画面13bが閉じられ、図3に示すスケジュール一覧画面13aが表示されている状態に戻る。
【0038】
図4に示す予約入力画面13bの確定ボタンBTbを選択すると、入力した予約に関する情報に基づいて、予約情報が生成される。ここで、図5に示すテーブル選択画面13cにおいて複数のテーブルが選択されている場合には、グループ識別情報が発行され、予約情報に付加される。グループ識別情報は、複数のテーブルで形成するグループを特定するための識別情報である。なお、予約情報には、少なくとも、顧客識別情報、予約日時、予約人数、テーブル識別情報が含まれていればよい。
【0039】
また、予約情報を生成するタイミングは、図4に示す予約入力画面13bの確定ボタンBTbを選択した時には限定されない。例えば、図5に示すテーブル選択画面13cの決定ボタンBTcを選択した時に、予約情報を生成することとしてもよい。この場合、決定ボタンBTcを選択した時に、予約に関する情報の入力が確定したこととすれば、図4に示す予約入力画面13bの確定ボタンBTbを省略することができる。
【0040】
図6に、店舗内の各テーブルの利用スケジュールを表示したスケジュール一覧画面13dの一例を示す。同図に示すスケジュール一覧画面13dは、山田さんのグループ12名が、三つのテーブルA,B,Cを18時から20時まで予約しており、田中さんのグループ7名が、二つのテーブルA,Bを20時から22時まで予約しており、島田さんのグループ3名が、一つのテーブルDを18時30分から20時30分まで予約しており、谷口さんのグループ8名が、二つのテーブルE,Fを19時30分から21時30分まで予約しており、川口さんのグループ2名が、一つのテーブルGを19時から20時30分まで予約していることを示す。
【0041】
また、スケジュール一覧画面13dは、山田さんが18時から予約した三つのテーブルA,B,Cの利用スケジュールの表示枠内に、同一グループであることを示すグループ識別情報“1”をそれぞれ表示し、谷口さんが19時30分から予約した二つのテーブルE,Fの利用スケジュールの表示枠内に、同一グループであることを示すグループ識別情報“2”をそれぞれ表示し、田中さんが20時から予約した二つのテーブルA,Bの利用スケジュールの表示枠内に、同一グループであることを示すグループ識別情報“3”をそれぞれ表示する。
【0042】
このように、複数のテーブルを利用するグループに対応する表示枠内に、同一グループであることを示すグループ識別情報をそれぞれ表示することで、同一の予約により埋められているテーブル群を容易に確認することが可能となる。
【0043】
次に、図7を参照して、店舗端末1で予約情報を管理する際の処理手順について説明する。この処理手順は、店舗端末1のプロセッサ10が、コンピュータプログラム140を実行することで順次行われる。
【0044】
最初に、顧客から電話で予約を受け付けた店員による所定のタッチ操作に応じて、予約処理モジュール141は、スケジュール一覧画面をディスプレイに表示させる(ステップS101)。
【0045】
続いて、予約を受け付ける時間帯がタップされると、予約処理モジュール141は、予約入力画面をポップアップ表示させる(ステップS102)。
【0046】
続いて、予約入力画面の入力欄に、予約に関する情報が入力され、テーブル選択ボタンが選択されると、予約処理モジュール141は、テーブル選択画面をポップアップ表示させる(ステップS103)。
【0047】
続いて、テーブル選択画面の複数のテーブルアイコンから、一つ以上のアイコンが選択され、決定ボタンが選択された後、予約入力画面の確定ボタンが選択されると、予約処理モジュール141は、選択されたテーブルアイコンとステップS103で入力された予約に関する情報とに基づいて、予約情報を生成する(ステップS104)。
【0048】
続いて、予約処理モジュール141は、上記ステップS104で生成した予約情報を管理サーバ2宛てに送信する(ステップS105)。管理サーバ2は、各店舗端末1から予約情報を収集し、収集した予約情報に基づいて、各店舗の利用状況等を分析することができる。
【0049】
上述したように、実施形態における店舗端末1によれば、予約日時に来店する顧客の予約人数等の入力および店舗内に配置される複数のテーブルにそれぞれ対応するアイコンの選択を受け付け、予約人数等の入力およびアイコンの選択が確定した後に、入力/選択された情報に基づいて、テーブル識別情報ごとの予約情報を生成することができるとともに、選択されたアイコンが複数ある場合には、複数のテーブルで形成するグループを特定するためのグループ識別情報を発行してそれぞれの予約情報に付加することができる。
【0050】
これにより、実施形態における店舗端末1によれば、複数のテーブルに対する予約を受け付けた場合には、複数のテーブルに対する予約を管理することが可能となる。
【0051】
また、実施形態における店舗端末1によれば、テーブルごとの利用スケジュールを、利用スケジュール単位に時系列に並べて一覧表示する際に、グループ識別情報を含む予約情報の利用スケジュールが登録されている場合には、その利用スケジュールを表示する枠内に、グループ識別情報を表示することができる。
【0052】
これにより、実施形態における店舗端末1によれば、テーブルごとに利用スケジュールを一覧表示するスケジュール表の中から、同一の予約で埋められているテーブル群を容易に確認することが可能となる。
【0053】
[変形例]
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。
【0054】
また、上述した実施形態では、店員が店舗端末1を操作して入力した予約に関する情報に基づいて、予約情報を生成しているが、予約情報のもととなる情報はこれに限定されない。例えば、予約管理システムとは別に構築されたWeb予約システム(他システム)で入力された情報に基づいて、予約情報を生成することとしてもよい。
【0055】
図8に、本変形例における予約管理システムの構成を例示する。同図に示すように、本変形例における予約管理システムは、実施形態における予約管理システムの構成に加え、Web予約システム4がネットワークN上に構築されている点で、実施形態における予約管理システムとは異なる。Web予約システム4は、店舗への来店予約をWeb上で受け付けるシステムである。本変形例におけるWeb予約システム4では、管理サーバ2や店舗端末1のように、店舗内のテーブルをテーブル識別情報で管理せず、テーブル種別情報で管理する。
【0056】
Web予約システム4で管理するテーブル種別には、例えば、席の結合が可能なテーブル、席の結合が不可能なテーブル、カウンター等が含まれる。なお、Web予約システム4で管理するテーブル種別と管理サーバ2や店舗端末1で管理するテーブル種別とを相互に対応可能とするために、例えば、それぞれのテーブル種別を対応付けて管理することや、両方のテーブル種別をそれぞれで管理することとする。
【0057】
Web予約システム4で店舗内のテーブルを管理する際には、例えば、席の結合が可能なテーブルとして、定員が2名〜4名のテーブルを10テーブル、席の結合が不可能なテーブルとして、定員が2名〜10名のテーブルを5テーブル、カウンターとして、定員が1名のカウンター席を4席等のように管理する。
【0058】
Web予約システム4のユーザは、Web予約システムにログインした後、予約する店舗を指定し、例えば、予約日時、予約人数、テーブル種別を入力または選択することで予約処理を進行させる。この予約処理を実行することで、例えば、顧客識別情報、予約日時、予約人数、テーブル種別情報を含む他システム予約情報が店舗ごとに生成される。Web予約システム4は、生成した他システム予約情報を管理サーバ2または店舗端末1に送信する。
【0059】
ここで、Web予約システム4で他システム予約情報を生成する際に、Web予約システムに予め登録されている会員情報を顧客識別情報として利用することで、ユーザが予約時に入力する情報を削減することができる。会員情報には、例えば、ログインID、氏名、電話番号、メールアドレス等が含まれる。
【0060】
店舗端末1の予約処理モジュール141は、他システム予約情報を受信すると、その受信した他システム予約情報に基づいて、予約情報を生成する。この場合、他システム予約情報には、予約情報のテーブル識別情報およびグループ識別情報が存在しないため、予約処理モジュール141は、他システム予約情報に含まれるテーブル種別情報に基づいて、テーブル識別情報およびグループ識別情報を生成する。
【0061】
具体的に、予約処理モジュール141は、テーブル種別情報に対応するテーブルのうち、予約日時の時間帯に空席となっているテーブルであって、予約人数分の席を確保可能な一つ以上のテーブルに対応するテーブル識別情報を、予約情報のテーブル識別情報として選定する。予約処理モジュール141は、複数のテーブル識別情報を選定した場合には、グループ識別情報を発行し、予約情報に付加する。
【符号の説明】
【0062】
1…店舗端末
2…管理サーバ
3…ユーザ端末
4…Web予約システム
10…プロセッサ
11…通信インタフェース
12…入力デバイス
13…表示デバイス
14…記憶資源
140…コンピュータプログラム
141…予約処理モジュール
N…ネットワーク
【要約】
【課題】複数のテーブルに対する予約を管理する。
【解決手段】予約日時に来店する顧客の予約人数の入力を受け付け、店舗内に配置される複数のテーブルにそれぞれ対応するアイコンを画面上に表示し、表示したアイコンの選択を受け付け、予約人数の入力およびアイコンの選択が確定した後に、顧客を特定する顧客識別情報、予約日時、予約人数および選択されたアイコンに対応するテーブル識別情報を含む予約情報を、テーブル識別情報ごとに生成し、選択されたアイコンが複数ある場合に、複数のテーブルで形成するグループを特定するグループ識別情報を発行してそれぞれの予約情報に付加する。
【選択図】図2
図1
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