(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
今日、コンピュータネットワークが広く使用され、例えばLAN(ローカルエリアネットワーク)等のネットワークに印刷装置を接続し、パーソナルコンピュータ(PC)等のホスト機器からアプリケーションソフト等を利用して作成した文書画像情報に基づく印刷データを送信して印刷処理を行う印刷システムが使用されている。このようなシステムにおいて、例えばSNMP(Simple Network Management Protocol)を使用してネットワーク機器の監視及び制御を行っている。このSNMPのプログラムによるネットワーク機器の監視及び制御は、ネットワーク機器自身の状態を外部に知らせるために公開するMIB(Management Information Base)を使用して行っている。
【0003】
SNMPにおいて、例えばプリンタ装置等の管理対象のネットワーク機器をSNMPエージェントと呼び、監視するシステムをSNMPマネージャと呼ぶ。SNMPマネージャとSNMPエージェントとの間では、情報の取得、情報の設定、及び情報の通知の3つの動作が行われ、例えばSNMPマネージャからSNMPエージェントに対して機器の情報取得や情報設定の要求(リクエスト)が行われ、SNMPエージェントはその要求に対して応答(レスポンス)を行う。また、SNMPエージェントにある事情が発生した場合、SNMPマネージャに対して通知するトラップ処理も行われる。
【0004】
MIBは上記のようにネットワーク上の機器が自身の状態を外部に知らせるために公開する情報であり、SNMPに対応した当該ネットワーク機器の管理情報のデータベースであり、SNMPマネージャからの上記要求(リクエスト)に対してSNMPエージェントの応答(レスポンス)はMIB内の情報を返送するものである。
【0005】
また、MIBに格納されているネットワーク機器の情報は、それぞれオブジェクト単位で管理され、個々のオブジェクトは情報の要素によってツリー構造で管理されている。また、各オブジェクトにはオブジェクトID(識別子)が割り当てられており、SNMPマネージャからの要求(リクエスト)や、SNMPエージェントからの応答(レスポンス)、又は通知(トラップ)が行われた際、上記オブジェクトIDによって情報の識別が行われる。
【0006】
尚、特許文献1に係る発明は、クライアントが要求するデバイス情報の種類に応じて、デバイスが処理可能な形式でデータや命令を含むパケットを作成してデバイスに送信することによって、例えばデバイスの変更やMIBの構成に変更が生じた場合でも柔軟にデバイスの変更等に対応した処理を行うデバイス管理システムを開示する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図2は本実施形態の印刷システムのシステム構成図である。同図において、本実施形態の印刷システムは、2台のプリンタ装置P1、P2と、このプリンタ装置P1、P2を使用して印刷実行を行なう3台のクライアントコンピュータC1〜C3と、ネットワーク機器の監視を行う監視用コンピュータPC1と、後述するユーザ定義MIB記述ファイルを管理するサーバコンピュータPC2で構成されている。また、上記プリンタ装置P1、P2、クライアントコンピュータC1〜C3、監視用コンピュータPC1、及びサーバコンピュータPC2はLAN(local area network)等のネットワークによって接続されている。尚、ユーザー定義MIB記述ファイルは、各クライアントコンピュータC1〜C3内の記憶部3に記憶されても良いし、各クライアントコンピュータからアクセス可能なサーバーコンピュータPC2が備えるメモリの共有フォルダ内に存在しても良い。
【0014】
ここで、上記監視用コンピュータPC1ではSNMPマネージャが動作し、上記のようにネットワーク機器の監視及び制御を行う。また、サーバコンピュータPC2はユーザ定義MIB記述ファイルを管理する。尚、上記
図2で説明するシステムでは2台のプリンタ装置P1、P2を使用し、また3台のクライアントコンピュータC1〜C3を使用するが、更に多くのプリンタ装置やクライアントコンピュータが接続されている場合でも、本例は同様に実施することができる。
【0015】
クライアントコンピュータC1〜C3は、後述する印刷アプリケーションや、プリンタドライバ、スプーラ等を備え、印刷アプリケーションを使用して印刷データを作成し、この印刷データをプリンタドライバによってプリンタ装置P1又はP2に対応した中間データ(PDLデータ)に変換し、スプーラを介してプリンタ装置P1又はP2に送信する。尚、クライアントコンピュータC1〜C3は上記構成以外に、例えばキーボードやマウス、ディスプレイ等も備える。
【0016】
プリンタ装置P1及びP2は、後述する
図1に示すように受信部5や、制御部6、印刷機構部7、及び送信部8を備え、クライアントコンピュータC1〜C3から送信される印刷データ(PDLデータ)を受信部5で受信し、制御部6によってコマンド解析を行って画像データに変換し、印刷機構部7によって記録媒体(用紙)に印刷出力する。また、直ちに印刷出力することなく、一旦記憶部に画像データを登録した後、例えばユーザ認証を行った後印刷出力を行う認証印刷も可能である。
【0017】
図1は上記プリンタ装置P1、P2、クライアントコンピュータC1〜C3、監視用コンピュータPC1、及びサーバコンピュータPC2の接続構成を具体的に示す図である。尚、2台のプリンタ装置P1、P2、及び3台のクライアントコンピュータC1〜C3については、同図において、代表してそれぞれ1台で示している。
【0018】
クライアントコンピュータC1(C2、C3)は、前述のように印刷アプリケーション1や、プリンタドライバ2、記憶部3を備え、記憶部3にユーザ定義MIBを記憶するユーザ定義MIB記述ファイルが登録されている。また、ユーザ定義MIB記述ファイルはサーバコンピュータPC2にも登録されている。尚、クライアントコンピュータC1(C2、C3)に登録されているユーザ定義MIB記述ファイルは当該クライアントコンピュータのユーザ定義MIB記述ファイルのみであり、サーバコンピュータPC2に登録されたユーザ定義MIB記述ファイルは3台のクライアントコンピュータC1〜C3のユーザ定義MIB記述ファイルである。
【0019】
前述のようにプリンタドライバ2によって中間データに変換された印刷データはプリンタ装置P1又はP2に送信されるが、その際プリンタドライバ2は印刷データにユーザ定義MIBに関するSNMPトラップを送信させる命令コマンドを付加してプリンタ装置P1又はP2に送信することができる。プリンタ装置P1、P2は上記印刷データを受信し、コマンド解析を行い、印刷データに上記SNMPトラップを送信させる命令コマンドが含まれている場合、プリンタ装置P1又はP2の送信部8からSNMPマネージャである監視用コンピュータPC2にSNMPトラップの送信が行なわれる。
【0020】
以上の構成において、以下に本例の処理を説明する。
図3は本例の処理を説明する概念図である。同図において、印刷アプリケーション1及びプリンタドライバ2は前述のようにクライアントコンピュータC1〜C3の機能であり、ユーザ定義MIB記述ファイルはクライアントコンピュータC1〜C3の記憶部3又はサーバコンピュータPC2に登録されたファイルである。また、SNMPマネージャである監視用コンピュータPC1には、上記のようにプリンタ装置P1又はP2からSNMPトラップが送信される。
【0021】
ここで、ユーザ定義MIB記述ファイルについて説明する。ユーザ定義MIB記述ファイルは複数のユーザ定義MIBを記述するファイルであり、ユーザ定義MIB作成アプリケーション4を用いることにより、ユーザが、所望のユーザ定義MIBを作成することができ、以下のフォーマットで構成されている。
図4はこのファイルの構成を示す図である。同図に示すように、当該ファイルは対象MIBのオブジェクトIDと、条件種類、及び条件定義で構成され、例えばこのファイルに記述された条件定義と印刷データの設定情報が一致する場合、クライアントコンピュータC1〜C3から出力される印刷データにSNMPトラップ送信コマンドを含める。
【0022】
上記条件種類としては設定言語としてXQueryが使用される場合と外部プログラムが使用される場合があり、XQueryはXML(Extensible Markup Language)データへの問い合わせ言語であり、この条件が使用される場合、現在のプリンタドライバが管理する設定や環境情報を表すXMLデータに対し、条件定義で指定されたXQueryが一致すれば、印刷データにSNMPトラップ送信コマンドを付加する。一方、外部プログラムが指定された場合、プリンタ装置P1又はP2への印刷実行時、プリンタドライバが当該外部プログラムを実行し、その外部プログラムの終了コードが真であればプリンタ装置P1又はP2に対応するSNMPトラップ送信コマンドを発行する。
【0023】
一方、SNMP TRAP通知を送信する条件定義としては、例えばクライアントコンピュータC1〜C3のIPアドレスやカラー設定、トナーセーブ設定等のプリンタドライバの設定、更に印刷する文書ファイルの文書名や描画命令のシーケンス情報等のプリンタドライバによって検出可能な情報等のあらゆる情報をSNMP TRAP通知をマネージャに送信する条件定義として設定することができる。
【0024】
したがって、ユーザ定義MIB作成アプリケーション4は、例えば前述のベンダの拡張MIBの配下にユーザ定義用のリザーブ領域を設け、その範囲に対してユーザが所望する上記のような条件定義を作成し、対象となるMIBオブジェクトIDを設定し、ユーザ定義MIB記述ファイルを作成する。このようにして作成されたユーザ定義MIB記述ファイルは前述のサーバコンピュータPC2及び対応するクライアントコンピュータC1〜C3に登録される。
【0025】
次に、上記処理によってクライアントコンピュータC1〜C3、又はサーバコンピュータPC2にユーザ定義MIB記述ファイルが登録された状態において、プリンタドライバ2は以下の処理を行う。
【0026】
図5はプリンタドライバ2の処理を説明するフローチャートであり、前述の
図3に示す概念図も使用してプリンタドライバ2の処理を説明する。
先ず、印刷アプリケーション1が印刷データを作成し、プリンタドライバ2が上記印刷アプリケーション1から印刷の指示を受けると(
図3に示すa)、自己の記憶部3に登録されたユーザ定義MIB記述ファイル、又はサーバコンピュータPC2に登録されたユーザ定義MIB記述ファイルを読み込む(ステップ(以下、Sで示す)1、
図3に示すb)。
【0027】
次に、プリンタドライバ2自身の設定情報、環境情報を読み込み(S2)、ユーザ定義MIBを解析し、プリンタドライバ2自身の設定情報、環境情報にユーザ定義MIBに適用される条件と一致するものが含まれているか判断する(S3)。
【0028】
ここで、プリンタドライバ2自身の設定情報、環境情報にユーザ定義MIBに適用される条件と一致するものが含まれている場合(S3がYES)、SNMPトラップ送信命令をプリンタ装置P1、P2に送信する(S4、
図3に示すc)。
【0029】
例えば、ユーザ定義MIBとしてカラー印刷の設定が存在する場合、プリンタドライバ2自身の設定情報、環境情報にもカラー印刷の設定情報が含まれていれば、SNMPトラップ送信命令をプリンタ装置P1、P2に送信する。また、ユーザ定義MIBにトナーセーブ印刷の設定が存在する場合、プリンタドライバ2自身の設定情報、環境情報にもトナーセーブ印刷の設定情報が含まれていれば、SNMPトラップ送信命令をプリンタ装置P1、P2に送信する。尚、上記SNMPトラップ送信命令は、印刷命令コマンドを含む印刷データと共にプリンタ装置P1、P2に送信される(S5)。
【0030】
尚、プリンタドライバ2自身の設定情報、環境情報にユーザ定義MIBに適用される条件と一致するものが含まれていない場合(S3がNO)、印刷命令コマンドのみを含む印刷データがプリンタ装置P1、P2に送信される(S5)。
【0031】
一方、プリンタ装置P1又はP2では、
図6に示すフローチャートに従って処理が行われる。先ず、クライアントコンピュータC1〜C3からの印刷データを受信し(ステップ(以下、STで示す)1)、印刷データにSNMPトラップ送信命令が含まれているか判断する(ST2)。例えば、SNMPトラップ送信命令は印刷データのヘッダ部に記述され、プリンタ装置P1又はP2はヘッダ部のコマンド解析を行い、SNMPトラップ送信命令が含まれているか判断する。
【0032】
ここで、SNMPトラップ送信命令が含まれている場合(ST2がYES)、SNMPトラップを監視用コンピュータPC1のSNMPマネージャに通知する(ST3、
図3に示すd)。前述のようにユーザ定義MIB記述ファイルにはSNMPトラップ通知を送信する条件定義とその際使用する管理情報であるオブジェクトIDが設定されている。したがって、SNMPトラップを受信した監視用コンピュータPC1ではオブジェクトIDによって送信されたSNMPトラップの条件定義を知ることができ、例えばカラー印刷の設定であれば、クライアントコンピュータC1〜C3からプリンタ装置P1又はP2にカラー設定の印刷データが送信されたことが分かる。
【0033】
したがって、監視用コンピュータPC1は送信されたSNMPトラップからクライアントコンピュータC1〜C3の印刷設定を監視することができ、例えばクライアントコンピュータC1の印刷実行においてカラー印刷の設定が禁止されている場合には、監視用コンピュータPC1は上記SNMPトラップによってクライアントコンピュータC1の印刷設定を監視することができる。
【0034】
また、例えばクライアントコンピュータC2の印刷設定においてトナーセーブの設定が義務付けられている場合、プリンタ装置P1又はP2からのSNMPトラップによってクライアントコンピュータC2の印刷設定を監視することができる。
【0035】
さらに、ユーザ定義MIB記述ファイルの条件定義には前述のように、印刷する文書ファイルの文書名や描画命令のシーケンス情報等のプリンタドライバ2によって検出可能なあらゆる情報を条件定義として設定可能であり、従ってクライアントコンピュータC1〜C3からの印刷データの文書名や描画命令のシーケンス情報等の監視を行うことも可能である。したがって、例えばシステムが関知しないIPアドレスを有するユーザからの印刷実行指示である場合には、上記SNMPトラップの通知によってその事実を知ることができ、例えば極秘文書等の印刷出力を禁止させるような対応も行なうことができる。このように、システム管理者等が、監視用コンピュータPC1における監視状況を確認することによって、システム上にあるクライアントコンピュータが、プリンタ装置を正しい利用方法で利用しているかどうか、予め約束してあるエコモードなどの制限で利用されているかどうか、不正なあるいは機密の文書等を印刷していないかどうか等々、ユーザ定義MIB記述ファイルの定義の作り方によって、ありとあらゆるプリンタの利用状況の監視確認を行うことが可能となる。これにより、例えば、管理者から、正しいプリンタ装置の利用方法を警告する案内をクライアントに送信したり、アラームを表示させたり、装置の仕様に制限を加える制御を遠隔から強制的に行ったり、種々の他所処理を実施することが可能となる。
【0036】
尚、前述の判断(ST2)において、SNMPトラップ送信命令が含まれていない場合(ST2がNO)、印刷データに含まれる印刷命令コマンドを実行し(ST4)、例えば画像データを作成し、印刷出力を行う。その後、印刷データを全て受信したか判断し(ST5)、全ての印刷データの受信が完了すると(ST5がYES)、処理を終了する。
【0037】
以上のように本実施形態によれば、ネットワーク機器の管理情報として、RFCで定義した標準のMIBやベンダによる拡張MIB以外の状態監視が可能となり、例えば個々のユーザが所望する設定状態の監視を行うことができる。すなわち、個々のユーザが所望するカラー印刷やトナーセーブ印刷等のエコロジーに関する印刷設定の監視も可能となり、更にプリンタ装置P1、P2を使用するクライアントコンピュータC1〜C3が増加した場合にもシステムの監視や保守等も容易となる。
また、本実施形態によれば、ベンダ定義の拡張MIBに、ユーザーが利用可能となる予約範囲を設け、プリンタドライバを通して、その予約範囲の情報をSNMP TRAPとしてSNMPマネージャに通知することができ、ユーザーがSNMPマネージャを通して、ユーザー定義の事象発生の検知を可能にすることにより、ユーザーが独自拡張してネットワークプリンタに対して所望の監視を行うことを可能にするものである。
更に、プリンタドライバを使用することにより、ネットワークプリンタを利用する各クライアントの情報をプリンタドライバを使用して取得可能であり、例えば、関知しないIPアドレスを持つユーザが印刷を実行した、印刷時のドキュメント名から、ある極秘文書が印刷された、両面印刷や面付け印刷などの節約を考慮した印刷を行っていないなど、プリンタドライバで検出できる全ての情報を、SNMPプロトコルで管理できるようになる。
また、印刷関連の事象に監視項目を絞った場合には、プリンタドライバからプリンタを経由して、SNMP TRAPを送信することで、クライアントコンピュータが増加しても、SNMPマネージャは、ネットワークプリンタのみ監視しておけば良いので、メンテナンス作業が増えることはない。また、SNMPを利用することで、既存のSNMPマネージャで監視を行え、新たなツールを導入する必要もない。
【0038】
本発明はいくつかの実施形態を説明したが、本発明は特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。以下、本件特許出願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0039】
付記1
クライアントコンピュータと、印刷装置と、監視機器がネットワークを介して接続された印刷システムにおいて、
前記クライアントコンピュータは、
アプリケーションを実行することにより作成された文書画像情報及び印刷設定情報にしたがって印刷データを生成するプリンタドライバと、
前記印刷データを前記印刷装置へ送信する送信部と、
ユーザ定義MIBを記憶する記憶部と、
前記印刷設定情報に前記ユーザ定義MIBに登録されている情報と一致するものがあった場合、前記印刷データにSNMPトラップ送信命令を含めて前記印刷装置に送信する制御部と、を有し、
前記印刷装置は、
前記クライアントコンピュータから送信された前記印刷データに前記SNMPトラップ送信命令が含まれているとき、前記監視機器に前記SNMPトラップを送信するトラップ送信部と、
前記印刷データに従って記録媒体に印刷出力を行う印刷処理部と、
を有することを特徴とする印刷システム。
【0040】
付記2
前記印刷装置は、SNMPにおけるSNMPエージェントとしての機能を有し、
前記監視機器は、SNMPにおけるSNMPマネージャーとしての機能を有し、
SNMPにおけるTRAPによって前記監視機器は前記ユーザ定義MIBに定義された前記印刷装置における事象の発生を識別することを特徴とする付記1記載の印刷システム。
【0041】
付記3
前記ユーザ定義MIBは前記ネットワークに接続されたサーバコンピュータに記憶され、前記クライアントコンピュータは前記サーバコンピュータから前記ユーザ定義MIB記述ファイルを読み出してユーザ定義MIBと前記印刷データの印刷設定情報との一致判断を行うことを特徴とする付記1、又は2に記載の印刷システム。
【0042】
付記4
前記ユーザ定義MIBは、ユーザが独自に設定した条件定義であり、該条件定義を特定する認証情報を含み、該認証情報に従って前記監視機器は前記条件定義である前記印刷データの印刷設定情報を取得することを特徴とする付記1、2、又は3に記載の印刷システム。
【0043】
付記5
クライアントコンピュータと、印刷装置と、監視機器がネットワークを介して接続された印刷システムの制御方法であって、
前記クライアントコンピュータは、
アプリケーションを実行することにより作成された文書画像情報及び印刷設定情報にしたがって印刷データを生成し、
該クライアントコンピュータのユーザ定義MIBを記憶するユーザ定義MIB記述ファイルから前記ユーザ定義MIBを読み出し、
該読み出した前記ユーザ定義MIBに、前記印刷データの印刷設定情報と一致するものが含まれるか判断し、一致するものがあるとき前記印刷データにSNMPトラップ送信命令を含めて前記印刷装置に送信し、
前記印刷装置は、
前記クライアントコンピュータから送信された前記印刷データに前記SNMPトラップ送信命令が含まれているとき、前記監視機器に前記SNMPトラップの送信を行うと共に、前記印刷データに従って記録媒体に印刷出力を行う、
ことを特徴とする印刷システムの制御方法。
【0044】
付記6
前記ユーザ定義MIBは前記ネットワークに接続されたサーバコンピュータに記憶され、前記クライアントコンピュータは前記サーバコンピュータから前記ユーザ定義MIB記述ファイルを読み出してユーザ定義MIBと前記印刷データの印刷設定情報との一致判断を行うことを特徴とする付記5に記載の印刷システムの制御方法。
【0045】
付記7
前記ユーザ定義MIBは、ユーザが独自に設定した条件定義であり、該条件定義を特定する認証情報を含み、該認証情報に従って前記監視機器は前記条件定義である前記印刷データの印刷設定情報を取得することを特徴とする付記5、又は6に記載の印刷システムの制御方法。