(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、図面を参照して、本発明の第1及び第2の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、以下に示す第1及び第2の実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法、及びこれらの装置に用いられるプログラムを例示するものであって、本発明の技術的思想は、下記の実施の形態に例示した装置や方法、及びこれらの装置に用いられるプログラムに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【0014】
(配信システム)
本発明の実施の形態に係る配信システムは、
図1に示すように、映像、音声等の時系列マルチメディアデータであるコンテンツを再生する車載装置100と、コンテンツをストリーミング配信する配信装置200と、コンテンツを記憶するコンテンツデータベース300を備える。車載装置100、配信装置200、コンテンツデータベース300は、それぞれ、インターネット等のネットワーク400を介して互いに通信可能に接続されている。
【0015】
ストリーミング配信は、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)−2システム規格におけるTS(Transport Stream)を用いて行う。以下、これをMPEG−2 TSと呼ぶ。コンテンツに含まれる映像データ、音声データは、その他の付加データとともにこのMPEG−2 TSの形式で1つのストリームデータとして時分割多重化されストリーミングされる。MPEG−2 TSでは各種データを所定長(例えば188バイト)のパケットに分け、このパケット単位で多重化する。従って以降、MPEG−2 TSで多重化される映像データ、音声データ、付加データを、それぞれ映像パケット、音声パケット、付加データパケットと呼ぶことがある。
【0016】
車載装置100は、主に車両に搭載される装置であり、例えば、カーナビゲーション装置、スマートフォン、携帯電話、PND(Personal Navigation Device)、携帯型PC(Personal Computer)等である。
【0017】
通信部101は、ネットワーク400を介して、配信装置200と通信する。記憶部102は、配信装置200がストリーミング配信し、通信部101が受信したコンテンツを一時記憶する。
【0018】
映像復号化部103は、記憶部102が記憶するコンテンツを読み出し、読み出したコンテンツの映像パケットを復号化して出力する。表示モニタ104は、映像復号化部103が復号化した映像信号を映像として出力する表示装置である。音声復号化部105は、記憶部102が記憶するコンテンツを読み出し、読み出したコンテンツの音声パケットを復号化して出力する。スピーカ106は音声復号化部105が復号化した音声信号を音声として出力する。
【0019】
測位情報取得部107は、車載装置100が搭載された車両の位置、速度、加速度等の測位情報を検出する測位装置500から、測位装置500が検出した位置、速度、加速度等の測位情報を定期的に読み出して取得する。測位装置500は、例えば、全地球測位システム(GPS)受信機、車速パルス受信機、加速度センサ等から構成される。
走行危険度データベース108は、位置(経緯度)に応じた危険度を示す危険度情報Riを記憶する。
【0020】
処理部110は、車載装置100の動作に必要な種々の演算を処理する。処理部110は、車速判定部111と、車速閾値設定部112と、走行判定フラグパケット生成部113と、再生制御部114とを論理構造として有する。
【0021】
車速判定部111は、測位情報取得部107から定期的に車両の速度を取得し、車両の速度が所定速度を超えたか否かを判定する。車速閾値設定部112は、車速判定部111による判定に用いる所定速度となる車速閾値を設定する。所定速度(車速閾値)は、運転者が、表示モニタ104に表示される映像を見ていると運転が危険になると判断できる速度である。
【0022】
なお、車速判定部111は、車両の速度が所定速度を超えたか否かを判定するにあたって、車両速度の外乱によるわずかな変動、すなわちノイズによって、動画の再生停止/開始が短時間に繰り返され、ユーザに不快感を与えてしまったり、ユーザの注意力を損なったりさせないように、車速閾値に所定範囲のヒステリシスを持たせても良い。
【0023】
走行判定フラグパケット生成部113は、車速判定部111による判定結果を示す走行判定フラグパケットを生成し、通信部101を介して配信装置200に送信する。走行判定フラグパケットは、配信装置200に対して映像パケットのストリーミング配信の停止または開始を指示する走行判定フラグが記述される。走行判定フラグパケットは、車速判定部111による判定結果が、所定速度以上の場合、映像パケットのストリーミング配信の停止を指示する走行判定フラグとして「ON」が設定され、所定速度未満の場合、映像パケットのストリーミング配信の開始を指示する走行判定フラグとして「OFF」が設定される。
【0024】
再生制御部114は、車速判定部111が所定速度を超えたと判定した場合、或いは、判定した時点から所定時間経過した場合において、映像復号化部103に、映像データの復号を停止させる。また、再生制御部114は、車速判定部111が所定速度以下と判定した場合、或いは、判定した時点から所定時間経過した場合において、映像復号化部103に、映像データの復号を再開させる。
【0025】
配信装置200は、例えば、コンテンツ配信事業者等により運用されるサーバ装置であり、コンテンツデータベース300に格納されるコンテンツを、車載装置100にストリーミング配信する。
【0026】
通信部201は、ネットワーク400を介して、車載装置100及びコンテンツデータベース300と通信する。通信部201は、車載装置100の走行判定フラグパケット生成部113が送信した走行判定フラグパケットを受信する。
【0027】
記憶部202は、コンテンツデータベース300が送信し、通信部201が受信したコンテンツを一時記憶する。コンテンツデータベース300が送信するコンテンツは、車載装置100に対するユーザの操作により、選択することができる。
【0028】
処理部210は、配信装置200の動作に必要な種々の演算を処理する。処理部210は、多重化設定部211と、デマルチプレックス部212と、多重化部213とを論理構造として有する。
【0029】
多重化設定部211は、車載装置100から送信される走行判定フラグパケットに応じて、記憶部202が一時記憶したコンテンツを、そのまま車載装置100に送信するか、映像データを除いて送信するかを決定する。多重化設定部211は、車載装置100から走行判定フラグパケットが送信されない場合、または車載装置100から送信された走行判定フラグパケットに記述された走行判定フラグが「OFF」の場合、記憶部202に一時記憶されたコンテンツを、そのままMPEG−2 TS形式で車載装置100にストリーミング配信するよう決定する。車載装置100から送信された走行判定フラグパケットに記述された走行判定フラグが「ON」の場合、記憶部202に一時記憶されたコンテンツから映像データを除いて、MPEG−2 TS形式で車載装置100にストリーミング配信するよう決定する。
【0030】
デマルチプレックス部212は、多重化設定部211が、コンテンツから映像データを除いたデータを車載装置100に配信すると決定する場合、記憶部202から一時記憶されるコンテンツを読み出し、読み出したコンテンツを、映像パケット、音声パケット、付加データパケットに分離する。デマルチプレックス部212は、分離した映像パケットを除く、音声パケット、付加データパケットを、それぞれ記憶部202に一時記憶させる。
【0031】
多重化部213は、デマルチプレックス部212が分離し、記憶部202が記憶した各データの内、映像パケットを除く、音声パケット及び付加データパケットをMPEG−2 TS形式で再度、時分割多重化する。
【0032】
通信部201は、映像データを含むコンテンツ、または映像データが除かれたコンテンツを、ネットワーク400を介してMPEG−2 TS形式で車載装置100にストリーミング配信する。
【0033】
車載装置100及び配信装置200を構成する各部は、それぞれ同一演算処理装置であるのハードウェアから構成されてもよく、複数のハードウェアから構成されてもよい。
【0034】
−再多重化方法−
MPEG−2 TSにおいては、例えば、
図2に示すように、音声パケット、映像パケット、付加データパケットを、1まとまりのコンテンツ(プログラム)として関連付けて多重化する。
【0035】
そして、この各パケットの関連付けは、プログラムアソシエーションテーブル(PAT)、プログラムマップテーブル(PMT)という2つのテーブル(付加データ)を用いて実現される。従って、所望のコンテンツを抽出する場合、デマルチプレックス部212は、この2つのテーブルを参照することで、所望のコンテンツに関連付けられる映像パケット、音声パケット、付加データパケットをそれぞれ抽出する。
【0036】
まず、デマルチプレックス部212は、MPEG−2 TSに含まれるPATを参照する。PATはMPEG−2システム規格によりパケット識別番号(PID)が常に0と規定されている。従って、デマルチプレックス部212は、PID=0のパケットを抽出する。PATには、少なくとも1つのPMTのPIDが記述されている。PMTは、音声パケット、映像パケット、付加データパケットを1まとまりのコンテンツ(プログラム)として関連付けるためのテーブルである。
図2においては、PATに、複数のPMTのPIDが、M0〜Mzとして記述されている。これらM0〜Mzがそれぞれコンテンツ(プログラム)0〜zに対応している。
【0037】
今回の抽出対象のコンテンツがプログラムnであるとすると、デマルチプレックス部212は、PID=MnのPMTを参照する。PID=MnのPMTには、
図2に示す通り、ビデオ(映像パケット)、オーディオ(音声パケット)、クロック(付加データパケットのうちのひとつ)を識別するためのPIDがそれぞれ、Env、Ena、Encとして記述されている。デマルチプレックス部212は、PMTから得られたこれらのPIDが示す映像パケット、音声パケット、付加データパケットを抽出することにより、1まとまりのプログラムn(コンテンツ)を抽出することができたことになる。
【0038】
次に、多重化部213は、デマルチプレックス部212が抽出した映像パケット、音声パケット、付加データパケットのうちから映像パケットを除き、音声パケット、付加データパケットのみをMPEG−2 TSの形式で多重化する。このとき、多重化部213は、車両が停止状態から走行状態に変化して、映像パケットの送信を停止、すなわちMPEG−2 TSから映像パケットを除いたとしても、映像パケットを含むプログラムを示すPMTに記載されている映像パケットのPIDは敢えて削除せずにそのまま残す。このようにすることにより、PMTの構造が変化しないので、車載装置100のデマルチプレックス部212は、映像復号化部103、音声復号化部105に対して、それぞれの復号処理を継続させることができ、出力音声の音途切れを防止できる。なお、映像復号化部103は、映像パケットが入力されなくなるので、最後に復号化した映像を静止画像としてそのまま出力し続ける(フリーズ)か、黒に相当する映像信号を出力する(ブラックアウト)のが通常である。
【0039】
(再生制御方法)
図3のフローチャートを用いて、本発明の実施の形態に係る配信システムが備える配信装置200の動作の一例を説明する。
先ず、ステップS1において、通信部201は、コンテンツデータベース300から映像及び音声のコンテンツを受信し、記憶部202に一時記憶する。通信部201は、コンテンツデータベース300から受信したコンテンツを、車載装置100にストリーミング配信する処理を開始する。
【0040】
ステップS2において、多重化設定部211は、通信部201が、車載装置100から走行判定フラグパケットを受信したか否かを確認する。受信しなかった場合(NO)、ステップS8に処理を移行する。一方、受信した場合(YES)、ステップS3に処理を移行する。
【0041】
ステップS3において、多重化設定部211は、受信した走行判定フラグパケットに記述される走行判定フラグがOFFであるか否かを確認する。OFFの場合(YES)、ステップS4に処理を移行する。一方、ONの場合(NO)、ステップS5に処理を移行する。
ステップS4において、通信部201は、記憶部202に一時記憶された、映像データを含むコンテンツを車載装置100にストリーミング配信する。
【0042】
ステップS5において、デマルチプレックス部212は、記憶部202に一時記憶されているコンテンツをデマルチプレックスすることにより、映像パケット、音声パケット、付加データパケットを抽出し、映像パケットを破棄し、音声パケット及び付加データパケットを記憶部202に一時記憶する。
【0043】
ステップS6において、多重化部213は、多重化設定部211の決定に基づいて、音声パケット及び付加データパケットを多重化する。車載装置100において、映像、音声の変化によりリスタートさせないように、ビデオPIDを、PMTに通常通り挿入しておく。MPEG−2 TSの場合、ビデオPIDは、0xE0等、規格上定義されている値とし、配信装置200が予め映像パケットを送信しないようにする前のビデオPIDと同じにしておく。
【0044】
ステップS7において、多重化部213は、記憶部202に一時記憶された音声パケット及び付加データパケットをMPEG−2 TS形式で多重化し、映像パケットを含まないコンテンツを生成する。多重化部213は、PMTの構造は変化させない。
【0045】
ステップS8において、通信部201は、記憶部202に一時記憶された映像データを含むコンテンツ、または多重化部213で生成された映像データを含まないコンテンツを車載装置100にストリーミング配信する。
【0046】
図4のフローチャートを用いて、本発明の実施の形態に係る配信システムが備える車載装置100の動作の一例を説明する。
【0047】
先ず、通信部101は、配信装置200からコンテンツを受信し、記憶部102に一時記憶する。処理部110は、記憶部102に一時記憶されたコンテンツを読み出して映像データ、音声データ、付加データに分離する。映像復号化部103は、分離された映像データを復号し、得られた映像信号を表示モニタ104に出力する。なお、映像復号化部103は、映像データが一定期間供給されない場合は、黒相当の映像信号を出力するものとする。音声復号化部105は、分離された音声データを復号し、得られた音声信号をスピーカ106に出力する。すなわち、コンテンツの再生が開始される。
【0048】
ステップS101において、測位情報取得部107は、測位装置500から、車載装置100が搭載された車両の測位情報を取得する。
【0049】
ステップS102において、車速閾値設定部112は、測位情報取得部107が取得した測位情報から、車両の位置情報(経緯度情報)を読み出し、走行危険度データベース108から、車両の位置に応じた走行危険度Riを取得する。
【0050】
ステップS103において、車速閾値設定部112は、ステップS102において取得した走行危険度Riから、所定速度Vthとなる車速閾値を設定する。車速閾値は、例えば、以下のように決定される。
【0051】
測位情報取得部107が取得した位置情報の、経度をx、緯度をyとすると、走行危険度は、式(1)のように表される。式(1)のaは、交通情報、気象情報、時間帯(時刻情報)等に応じて決定される危険度Riに影響するパラメータである。
Ri=f(x,y,a) …(1)
【0052】
走行危険度データベース108は、例えば
図5に示すように、地図上の位置に応じた危険度Riが記憶される。車速閾値設定部112は、走行危険度データベース108に基づいて、測位情報取得部107が取得した位置情報から、車両の現在位置の危険度Riを決定する。車速閾値設定部112は、決定した危険度Riから車速閾値を決定する。車速閾値は、例えば
図6に示すように決定される。
【0053】
例えば、パラメータaが1である場合、
図5(a)に示すように、測位情報取得部107が取得した位置情報から、車両の現在位置の危険度Ri=2となる。また、危険度Riから、
図6に示すように、車速閾値は毎時20km(以後車速の単位はkm/ht記載する)となり、所定速度Vth=20km/hが求められる。
【0054】
車速閾値設定部112は、危険度Riに影響するパラメータaに応じて、例えば、交通情報から渋滞している地域、路面が凍結している可能性がある地域、気象状況が豪雨、霧などの地域、時間帯が夜など見えにくい時間帯の地域では、危険度Riが大きくなるような走行危険度データベース108を選択する。
【0055】
例えば、パラメータaが2である場合、
図5(b)に示すように、測位情報取得部107が取得した位置情報から、車両の現在位置の危険度Ri=3となる。また、危険度Riから、
図6に示すように、車速閾値は10km/hとなり、所定速度Vth=10km/hが求められる。
【0056】
なお、
図6に示す例では、Ri=0の場合を記載してあるが、これは危険度Riを求めることができない場合に車速閾値を10km/hとして、閾値をより安全な方へ設定するためである。
【0057】
ステップS104において、車速判定部111は、測位情報取得部107が取得した測位情報に基づいて、車両の速度(車速)が所定速度Vth以下であるか否かを判定する。
【0058】
車速が所定速度以下の場合(YES)、ステップS105において、走行判定フラグパケット生成部113は、走行判定フラグがOFFに設定された走行判定フラグパケットを生成し、配信装置200に送信する。ステップS106において、映像復号化部103、音声復号化部105は、通信部101が受信したコンテンツを復号化し、それぞれ表示モニタ104、スピーカ106等に出力することにより通常通り再生し、処理はステップS101に戻る。
【0059】
一方、ステップS104の判定において、車速が所定速度を超えた場合(NO)、ステップS107において、走行判定フラグパケット生成部113は、走行判定フラグがONに設定された走行判定フラグパケットを生成し、配信装置200に送信する。
【0060】
ステップS108において、再生制御部114は、例えばMPEG−2 TSのトランスポートパケットを数えるなどして、受信パケットの再生時間を数えるカウンタを0に設定し初期化する。ステップS109において、再生制御部114は、トランスポートパケットを受信する毎にカウンタをn加算する。
【0061】
ステップS110において、再生制御部114は、カウンタが所定時間を超えたか否かを判定する。所定時間を超えないと判定する場合(NO)、ステップS111において、通信部101が受信したコンテンツを読み出す。ステップS112において、読み出したコンテンツのPIDがビデオPIDか否か、すなわちトランスポートパケットが映像パケットであるか否かを判定する。映像パケットを受信している場合(YES)は、ステップS101に戻る。映像パケットを受信していない場合(NO)は、ステップS109に戻る。
【0062】
ステップS110において所定時間を超えると判定する場合(YES)、ステップS113において、映像復号化部103は、復号化による映像(動画)を停止し、静止画を表示するように処理する。静止画は、最後に復号化した映像をそのまま出力され続ける(フリーズ)ようにしてもよく、黒に相当する映像信号を出力し続ける(ブラックアウト)ようにしてもよい。ステップS114において、音声復号化部105は、コンテンツの音声信号を復号化し、スピーカ106に出力することにより再生する。
【0063】
本発明の実施の形態に係る配信システムが備える車載装置によれば、車両の現在位置と条件に応じて、車速判定を行って映像の再生を停止/開始を制御することにより、ユーザの利便性を向上させることが可能となる。
【0064】
また、本発明の実施の形態に係る配信システムが備える車載装置によれば、映像の再生停止/開始を制御するための車速閾値にヒステリシスを持たせることにより、動画の再生停止/開始が短時間に繰り返され、ユーザに不快感を与えてしまったりユーザの注意力を損なったりさせないようにすることができる。
【0065】
また、本発明の実施の形態に係る配信システムによれば、車両の走行開始/停止に応じて映像データのストリーミング停止/開始を制御するとともに、映像データのストリーミング停止/開始時点においても音声は途切れなく連続して出力させることが可能となる。
【0066】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0067】
既に述べた実施の形態において、コンテンツが配信装置200から送信される例を説明したが、コンテンツは、車載装置100に内蔵されたTVチューナ、ワンセグチューナが受信するコンテンツであってもよく、DVDプレーヤが再生するコンテンツであってもよい。この場合、車載装置100は、
図4に示すフローチャートのステップS105、S107における、走行判定フラグパケット生成部113が走行判定フラグパケットを送信する処理を省略すればよい。
また、既に述べた実施の形態において、車速判定部111は、過去の判定結果の履歴に応じて、判定結果を変更するような構成にしてもよい。
【0068】
上記の他、本発明の実施の形態を応用した構成等、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0069】
なお、映像復号化部103、音声復号化部105が本願各請求項における再生部に相当し、測位装置500、測位情報取得部107が、本願各請求項における測位情報取得部に相当し、測位情報取得部107、車速閾値設定部112、走行危険度データベース108が本願各請求項における車速閾値設定部に相当し、測位装置500、測位情報取得部107、車速判定部111が本願各請求項における車速判定部に相当し、再生制御部114、映像復号化部103、音声復号化部105が本願各請求項における再生制御部、復号制御部に相当し、通信部101、映像復号化部103、音声復号化部105が、本願請求項における復号部に相当し、車速判定部111、走行判定フラグパケット生成部113が、本願請求項における停止情報送信部に相当し、処理部210が、本願請求項における生成部に相当し、通信部201が本願各請求項における配信部に相当する。