(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5900654
(24)【登録日】2016年3月18日
(45)【発行日】2016年4月6日
(54)【発明の名称】工作機械の振動低減装置
(51)【国際特許分類】
B23Q 11/00 20060101AFI20160324BHJP
B23B 29/24 20060101ALI20160324BHJP
【FI】
B23Q11/00 A
B23B29/24 Z
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-550986(P2014-550986)
(86)(22)【出願日】2013年10月25日
(86)【国際出願番号】JP2013078908
(87)【国際公開番号】WO2014087757
(87)【国際公開日】20140612
【審査請求日】2015年5月20日
(31)【優先権主張番号】特願2012-264518(P2012-264518)
(32)【優先日】2012年12月3日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086793
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅士
(74)【代理人】
【識別番号】100087941
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100112829
【弁理士】
【氏名又は名称】堤 健郎
(72)【発明者】
【氏名】廣▲瀬▼ 光典
【審査官】
山本 忠博
(56)【参考文献】
【文献】
特開平8−252715(JP,A)
【文献】
実開昭51−60588(JP,U)
【文献】
特開昭47−36281(JP,A)
【文献】
実開平2−135103(JP,U)
【文献】
特開2006−7401(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23B 27/00−29/34,
B23Q 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
工具を支持する工具支持体に発生する振動を低減させる工作機械の振動低減装置であって、
前記工具支持体に発生する振動に対して抵抗となる方向に摩擦力が生じるように、前記工具支持体に接触させられる減衰発生部材と、この減衰発生部材を前記工具支持体に押し付け状態に取り付ける押付・取付機構とを備え、前記減衰発生部材は、この減衰発生部材と前記工具支持体との接触面に沿う方向の剛性が前記工具支持体よりも高く、
前記工具支持体は、外周面に工具が取り付けられる円形または多角形状のタレット刃物台であり、前記減衰発生部材は、前記タレット刃物台である工具支持体の正面に、この工具支持体の中心軸回りの全周に接触し、前記減衰発生部材の剛性を高くする剛性は、前記タレット刃物台の半径方向についての剛性である工作機械の振動低減装置。
【請求項2】
工具を支持する工具支持体に発生する振動を低減させる工作機械の振動低減装置であって、
前記工具支持体に発生する振動に対して抵抗となる方向に摩擦力が生じるように、前記工具支持体に接触させられる減衰発生部材と、この減衰発生部材を前記工具支持体に押し付け状態に取り付ける押付・取付機構とを備え、前記減衰発生部材は、この減衰発生部材と前記工具支持体との接触面に沿う方向の剛性が前記工具支持体よりも高く、
前記減衰発生部材に、前記工具支持体と前記減衰発生部材との接触面に対して平行な第1のばね部材受け面が形成され、前記押付・取付機構は、この第1のばね部材受け面と対向する第2のばね部材受け面を有し、前記工具支持体に取り付けられる取付部材と、前記第1のばね部材受け面と前記第2のばね部材受け面との間に介在し、前記減衰発生部材を前記工具支持体の側に押し付けるばね部材とを備える工作機械の振動低減装置。
【請求項3】
前記減衰発生部材は、前記工具支持体の変形時にこの工具支持体に対して複数の接触箇所で接触する請求項1または請求項2記載の工作機械の振動低減装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
この出願は、2012年12月3日出願の特願2012−264518の優先権を主張するものであり、その全体を参照により本願の一部をなすものとして引用する。
【技術分野】
【0002】
この発明は、旋盤等の工作機械に関し、特に加工時に工具支持体に発生する振動を低減させる技術に関する。
【背景技術】
【0003】
旋盤等の工作機械では、ワークに対して工具により切削加工を行うとき、加工点に作用する切削負荷により工具および工具支持体に振動が発生する。この振動は、加工精度に悪影響を及ぼす。そのため、上記振動を低減させるための種々の提案がなされている。例えば、特許文献1および特許文献2は、共に工具の振動を低減させる提案である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−252715号公報
【特許文献2】特開2011−230217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に工具支持体は比較的大きく剛性が高い構造体であるため、工具と比べて振動は少ないが、それでも加工精度に影響を与える振動が発生する。例えば、工具支持体がタレット刃物台である場合、加工時の切削負荷により、
図8に示すように変形する振動が発生する。なお、
図8では、工具支持体1の変形を誇張して表現してある。加工精度の向上を図るには、工具(図示せず)の振動を低減させるのみならず、工具支持体1の上記振動も低減させる必要がある。
【0006】
この発明の目的は、加工時に工具支持体に発生する振動を低減させることができて、加工精度の向上を図ることができる工作機械の振動低減装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の工作機械の振動低減装置は、工具を支持する工具支持体に発生する振動を低減させる装置であって、前記工具支持体に発生する振動に対して抵抗となる方向に摩擦力が生じるように、前記工具支持体に接触させられる減衰発生部材と、この減衰発生部材を前記工具支持体に押し付け状態に取り付ける押付・取付機構とを備える。前記減衰発生部材は、この減衰発生部材と前記工具支持体との接触面に沿う方向の剛性を前記工具支持体よりも高くする。
【0008】
この構成によると、押付・取付機構により、減衰発生部材が工具支持体に押し付け状態に取り付けられる。工具支持体に振動が発生すると、その振動が、工具支持体と接触する減衰発生部材にも伝わる。減衰発生部材は工具支持体よりも互いの接触面に沿う方向の剛性が高いため、振動により減衰発生部材と工具支持体との間で相対的な滑りが生じる。この滑りにより、工具支持体に発生する振動に対して抵抗となる方向に摩擦力が生じる。そして、この摩擦力による摩擦減衰で、工具支持体の振動の要因となる振動エネルギーが吸収される。
【0009】
前記減衰発生部材は、前記工具支持体の変形時にこの工具支持体に対して複数の接触箇所で接触するのが望ましい。複数の接触箇所で接触すると、1箇所で接触する場合と比べて、大きな摩擦減衰効果が得られる。
【0010】
この発明において、前記工具支持体が、外周面に工具が取り付けられる円形または多角形状のタレット刃物台である場合、前記減衰発生部材を、前記タレット刃物台である工具支持体の正面に、この工具支持体の中心軸回りの全周に接触させるとよい。この場合、前記減衰発生部材の剛性を高くする剛性は、前記タレット刃物台の半径方向についての剛性である。
【0011】
減衰発生部材を、タレット刃物台である工具支持体の正面に、この工具支持体の中心軸回りの全周に接触させると、減衰発生部材と工具支持体との間で相対的な滑りが生じ、工具支持体に発生する振動に対して抵抗となる方向の摩擦力が得られ易い。また、減衰発生部材を工具支持体の中心軸回りの全周に接触させることで、工具支持体の種々の変形に対して、減衰発生部材を工具支持体と複数の接触箇所で接触させることができる。そのため、振動を効果的に低減させることができる。
【0012】
この発明において、前記減衰発生部材に、前記工具支持体と前記減衰発生部材との接触面に対して平行な第1のばね部材受け面が形成され、前記押付・取付機構は、この第1のばね部材受け面と対向する第2のばね部材受け面を有し、前記工具支持体に取り付けられる取付部材と、前記第1のばね部材受け面と前記第2のばね部材受け面との間に介在し、前記減衰発生部材を前記工具支持体の側に押し付けるばね部材とを備える構成であってもよい。
【0013】
この構成であると、減衰発生部材の第1のばね部材受け面と取付部材の第2のばね部材受け面との間に介在するばね部材の弾性復元力による押付力で、減衰発生部材が工具支持体に押し付けられる。ばね部材で減衰発生部材を工具支持体に押し付けると、押付・取付機構を構成する各部材の加工誤差、取付誤差等による押付力の大きさの狂いが小さいので、押付力を管理し易い。例えば、ばね部材をばね定数が異なるものと交換することにより、あるいは第1のばね部材受け面とばね部材の間または第2のばね部材受け面とばね部材の間にシム等を入れることにより、押付力を容易に変えることができる。
【0014】
請求の範囲および/または明細書および/または図面に開示された少なくとも2つの構成のどのような組合せも、本発明に含まれる。特に、請求の範囲の各請求項の2つ以上のどのような組合せも、本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
この発明は、添付の図面を参考にした以下の好適な実施形態の説明からより明瞭に理解されるであろう。しかしながら、実施形態および図面は単なる図示および説明のためのものであり、この発明の範囲を定めるために利用されるべきものではない。この発明の範囲は添付の請求の範囲によって定まる。添付図面において、複数の図面における同一の部品番号は、同一または相当部分を示す。
【
図1】この発明の一実施形態にかかる工作機械の振動低減装置の斜視図である。
【
図3】同工作機械の工具支持体と減衰発生部材の概略形状を示す断面図である。
【
図4】同振動低減装置の押付・取付機構の一部の断面図である。
【
図5】工具支持体の変形時における工具支持体と減衰発生部材の関係を示す斜視図である。
【
図6】
図5の状態を異なる方向から見た斜視図である。
【
図7】減衰発生部材の異なる配置例を示す工具支持体および減衰発生部材の正面図である。
【
図8】工具支持体の振動の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
この発明の一実施形態を図面と共に説明する。この工作機械の振動低減装置は、工具を支持する工具支持体に発生する振動を低減させる装置である。
図1は工具支持体1に振動低減装置5を設けた状態を示す斜視図、
図2は振動低減装置5を分解した斜視図である。
【0017】
この例では、工具支持体1はタレット刃物台とされている。タレット刃物台である工具支持体1は、正面形状が多角形であり、その各外周面部分にそれぞれ工具2を取付け可能である。工具支持体1の材質は、鋼、鋳鋼等である。工具2は、
図1に二点鎖線で示すよう工具ホルダ3を介して工具支持体1に取り付けてもよく、あるいは工具支持体1に直接取り付けてもよい。工具支持体1を回転させることにより、外周面部分に取り付けられた複数の工具2のうち任意の工具2が回転割出される。
【0018】
振動低減装置5は、工具支持体1の正面に取り付けられる減衰発生部材6と、この減衰発生部材6を工具支持体1に押し付け状態に取り付ける押付・取付機構7とを備える。減衰発生部材6は、中央に貫通孔6aを有するドーナツ形の円板状で、工具支持体1の正面中央部に設けられた凸部1aに前記貫通孔6aが嵌っている。換言すると、減衰発生部材6は、タレット刃物台である工具支持体1の正面に、この工具支持体1の中心軸O回りの全周に接触するように設けられる。外周面部分に工具2が取り付けられる工具支持体1の場合、本来、正面に何も設けられていないため、減衰発生部材6を工具支持体1の正面に効果的に配置することができる。
【0019】
減衰発生部材6は、工具支持体1との接触面に沿う伸縮方向の剛性が工具支持体1よりも高い部材である。工具支持体1がタレット刃物台である場合、上記伸縮方向はタレット刃物台の半径方向である。ここで特に問題となる剛性は、工作機械の種類や刃物台の構造によって異なるが、1000〜4000ヘルツの振動周波数に対する動剛性である。このため、この周波数範囲の動剛性につき、減衰発生部材6は、工具支持体1よりも前記接触面に沿う伸縮方向の剛性を高くしてある。工具支持体1と減衰発生部材6との剛性の大きさの違いは、形状・寸法の違いによるものであってもよく、材質の違いによるものであってもよく、あるいは形状・寸法の違いおよび材質の違いの両方を含むものであってもよい。
【0020】
タレット刃物台の半径方向の剛性が問題となる理由を説明する。
図3に示すように、工具支持体1は前面(正面)側が開口した断面C形の概略形状をしている。このため、工具支持体1は、減衰発生部材6との接触面がある前面部が中心軸Oに対して開く形状(2点鎖線で示す)と閉じる形状(破線で示す)とに変形し易いという特性がある。よって、この変形を伴う振動を抑えるために、減衰発生部材6の半径方向の剛性を工具支持体1よりも高くする必要がある。
【0021】
減衰発生部材6は平板状であるため、工具支持体1で生じる上記のような変形は少ない。つまり、減衰発生部材6は、半径方向の剛性が工具支持体1よりも形状または構造的に高いと言える。工具支持体1よりも高い剛性が得られるように、減衰発生部材6の厚さtを、試験、シミュレーション等で設計すればよい。
【0022】
減衰発生部材6は、例えば鋼材等の金属からなる。工具支持体1が鋳鋼からなる場合、減衰発生部材6の材質を鋼材とすることで、材質的に工具支持体1よりも減衰発生部材6の剛性を高くすることができる。形状または構造的に工具支持体1よりも減衰発生部材6の剛性が高ければ、工具支持体1と減衰発生部材6が同じ材料からなっていてもよい。
【0023】
図1および
図2において、押付・取付機構7は、円周方向の複数箇所に設けられた押付・取付部7Aからなる。この例の場合、各押付・取付部7Aの位置は、工具支持体1の正面形状である多角形の各角と同じ円周方向位相の位置とされている。
【0024】
各押付・取付部7Aは、
図4に示すように、六角孔付きボルトからなる取付部材8と、圧縮コイルばね等からなるばね部材9とを有する。ばね部材9は皿ばねであってもよい。減衰発生部材6には、前記取付部材8が挿通される座繰り孔付きのボルト挿通孔10が設けられている。また、工具支持体1の正面におけるボルト挿通孔10に対応する位置に、取付部材8の雄ねじ部8aが螺合するねじ孔11が設けられている。
【0025】
前記ボルト挿通孔10の段面は、工具支持体1と減衰発生部材6との接触面12に対して平行な第1のばね部材受け面13となっている。また、取付部材8の頭部8bの裏面は、取付部材8をボルト挿通孔10に挿通した状態において、第1のばね部材受け面13と対向する第2のばね部材受け面14となっている。前記ばね部材9は、取付部材8の軸部8cの外周に嵌まり、前記第1のばね部材受け面13および第2のばね部材受け面14間に介在している。軸部8cは、雄ねじ部8aと頭部8bとの間の部分であり、雄ねじ部8aよりも大径に形成されている。取付部材8は、雄ねじ部8aと軸部8cの段面を工具支持体1の正面に当接させて、工具支持体1に固定される。なお、
図2には、一つの押付・取付部7Aに設けられる1組の取付部材8およびばね部材9のみが示されている。
【0026】
この振動低減装置5の構成によると、押付・取付機構7により、減衰発生部材6が工具支持体1の正面に押し付け状態に取り付けられる。工具支持体1に
図3において2点鎖線および点線で示す変形を伴う振動が発生すると、工具支持体1の前面部が半径方向に変位する。工具支持体1の振動は、この工具支持体1と接触する減衰発生部材6にも伝わる。
【0027】
しかし、減衰発生部材6は、工具支持体1よりも互いの接触面に沿う伸縮方向、すなわち半径方向の剛性が高いため、工具支持体1と比べて振動が小さく、減衰発生部材6と工具支持体1との間で相対的な半径方向の滑りが生じる。この滑りにより、工具支持体1に発生する振動に対して抵抗となる方向に摩擦力が生じる。そして、この摩擦力による摩擦減衰で、工具支持体1の振動の要因となる振動エネルギーが吸収される。減衰発生部材6を工具支持体1に押し付ける押付力を管理して、適正な摩擦減衰が得られるようにすることにより、振動エネルギーを消滅させて工具支持体1の振動を抑制できる。
【0028】
なお、上記押付力の大きさは、抑えたい振動の振幅の大きさにより決められる。小さな振幅の振動を抑えたい場合は、押付力を弱くする。ただし、減衰効果は小さい。逆に、大きな振幅の振動を許さない場合は、押付力を大きくする。この場合、減衰効果は大きいが、小さな振幅の振動に対しては効果が薄い。
【0029】
この実施形態では、減衰発生部材6の第1のばね部材受け面13と取付部材8の第2のばね部材受け面14との間に介在するばね部材9の弾性復元力による押付力で、減衰発生部材6を工具支持体1に押し付ける。このように、ばね部材9で減衰発生部材6を工具支持体1に押し付けると、押付・取付機構7を構成する各部材の加工誤差、取付誤差等による押付力の大きさの狂いが小さいので、押付力を管理し易い。また、ばね部材9をばね定数が異なるものと交換することにより、あるいは第1のばね部材受け面13とばね部材9の間、または第2のばね部材受け面14とばね部材9の間にシム等(図示せず)を入れることにより、押付力を容易に変更することができる。
【0030】
この例の押付・取付機構7は、ばね部材9として圧縮コイルばねが用いられているが、ばね部材9として引張ばねを用いてもよい。また、ばね部材9の弾性復元力の代わりに、磁石の吸着力、圧電素子による押圧力等を、減衰発生部材6が工具支持体1に押し付ける押付力として利用してもよい。
【0031】
この例では、押付・取付機構7は円周方向に複数箇所の押付・取付部7Aからなり、各押付・取付部7Aにおける押付力を個別に調整可能であるため、減衰発生部材6の円周方向の各部がほぼ均等な押付力で工具支持体1の正面に接触するようにできる。そのため、振動エネルギーを効果的に消滅させて工具支持体1の振動を抑制できる。
【0032】
上記摩擦減衰の原理の説明では、工具支持体1の変形を
図3に示す変形に限定して単純化しているが、実際には、工具支持体1に対して工具2から3軸方向の力が作用するため、
図5および
図6に示すように、中心軸O回りの捩れおよび円周方向のうねりを伴う複雑な変形をする。そのため、工具支持体1の変形時に、工具支持体1と減衰発生部材6とが全周にわたって接触しているわけではない。
【0033】
しかし、この実施形態の減衰発生部材6のように、工具支持体1の正面に、この工具支持体1の中心軸O回りの全周に接触する形状であると、工具支持体1の変形時に、工具支持体1と減衰発生部材6とが複数の接触箇所、例えば2箇所の接触箇所15,16で接触する。そのため、1箇所だけで工具支持体1と減衰発生部材6とが接触する場合と比べて、大きな摩擦減衰効果が得られる。
【0034】
工具支持体1の変形時に、工具支持体1と減衰発生部材6とが複数の接触箇所で接触しなくてもよい。例えば、
図7に示すように、正面形状が多角形である工具支持体1の外周面部分の1箇所に減衰発生部材6を取り付けた構成としても、工具支持体1の振動を摩擦減衰させる効果が得られる。
【0035】
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施形態を説明したが、当業者であれば、本件明細書を見て、自明な範囲内で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。例えば、上記実施形態では、工具支持体1をタレット刃物台としたが、工具支持体1はくし歯式等の固定式の刃物台であってもよい。したがって、そのような変更および修正は、添付の特許請求の範囲から定まるこの発明の範囲内のものと解釈される。
【符号の説明】
【0036】
1 工具支持体
2 工具
5 振動低減装置
6 減衰発生装置
7 押付・取付機構
8 取付部材
9 ばね部材
12 接触面
13 第1のばね部材受け面
14 第2のばね部材受け面
15,16 接触箇所
O 中心軸