(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アライメント検出手段が検出した離間距離が前記所定距離より小さくなったとき、上げたフレームレートを元に戻すことを特徴とする請求項1に記載の眼科撮影装置。
前記アライメント検出手段がアライメントを検出する検出処理動作を行っている際、前記検眼部内に設けられた合焦手段の合焦動作を行わせることを特徴とする請求項5に記載の眼科撮影装置。
前記アライメント検出手段及び前記制御手段によってアライメント動作を行っている際に、前記検眼部内に設けられた合焦手段の合焦動作を行わせることを特徴とする請求項7に記載の眼科撮影装置。
【実施例】
【0014】
[第1実施例]
図1及び
図2において、1はこの発明に係る眼底カメラである。この眼底カメラ1は、基台Kの上に設けられたベース部2と、このベース部2の上に設けられた検眼部(装置本体)3と、検眼部3の前方に配置された顎受部4と、検眼部3に設けられた表示部6とを備えている。顎受部4にはこれと一体に額受部5が設けられている。
【0015】
検眼部3の内部には、破線で示すように測定光学系(測定部)200が設けられている。
【0016】
検眼部3は、被検眼に対して左右・上下・前後方向に移動可能となっており、X,Y,Zモータ(移動手段)101〜103(
図7参照)によってベース部2上を左右・上下・前後方向に移動される。
【0017】
表示部6には、測定や検査の際に被検者の前眼部が表示される。この表示部6は、
図1及び
図2に示すように、所望の位置へ自由に移動させることができるようになっている。
【0018】
また、検眼部3の両外側部3A,3Bの前側に、
図3に示すようにTVカメラ(撮像手段)151,152が設置されており、このTVカメラ151,152の光軸151a,152aと測定光学系200の光軸200aとが一点で交差する交点Pが被検眼E(
図4参照)の角膜頂点Ecaに一致したときアライメント完了となるように検眼部3が設定されている。すなわち、角膜頂点Ecaは検眼部3のアライメント完了位置でもある。
[光学系]
測定光学系200は、
図4に示すように、被検眼Eの眼底Efを照明するための照明光学系12と、眼底Efを撮影するための撮影光学系13と、眼底Efを観察するための観察光学系14と、眼底Efに固視標を投影して被検眼Eを固視させるための内部固視標投影光学系16と、被検眼Eの眼底Efに一対のスプリット指標を投影するスプリット指標投影光学系17とを備えている。
【0019】
照明光学系12は、図示を略すハロゲンランプ及びキセノンランプと、コンデンサレンズ18と、投影レンズ19,20と、穴あきミラー21等とから大略構成され、観察時にはリング状の赤外光により眼底Efを対物レンズ22を介して照明し、撮影時にはリング状の可視光により対物レンズ22を介して眼底Efを照明する。
【0020】
撮影光学系13は、対物レンズ22と、穴あきミラー21と、合焦レンズ(合焦手段)23と、三角プリズム24と、フィールドレンズ25と、リレーレンズ26と、CCDなどの撮像素子11Aとから大略構成されている。
【0021】
観察光学系14は、撮影光学系13から分岐して設けられ、クイックリターンミラー28と、全反射ミラー29と、TVリレーレンズ30と、CCDなどの撮像素子11Bとから大略構成されている。
【0022】
内部固視標投影光学系16は、内部固視標光源30a〜30eと、投影レンズ36と、ハーフミラー37と、クイックリターンミラー28とから大略構成されている。内部固視標光源30a〜30eはそれぞれ独立して点灯するようになっており、内部固視標光源30aは眼底Efの中央部を撮影する際に点灯させ、内部固視標光源30b〜30eは、眼底Efの周辺部を撮影する際に点灯させるものである。
【0023】
スプリット指標投影光学系17は、照明光学系12から分岐して設けられている。このスプリット指標投影系17は、指標棒ミラー39と、投影レンズ40と、反射ミラー41と、一対のスプリット指標光を形成するための穴空き板42と、図示しないスプリット光源等から構成されている(その詳細構成は、例えば、特開平9−66032号公報参照)。
【0024】
スプリット指標投影光学系17は、
図4に矢印で示すように、照明光学系12の光軸方向に可動可能とされ、合焦レンズ23と連動移動するようになっている。その一対のスプリット指標17a、17aは、
図5に示すように、被検眼Eが正視眼でかつ眼底Efの後極部(黄斑部)Bpを含む中央部位に対応する中央部位画像G1を撮影により得る際に、互いに合致するように設定されている。
【0025】
合焦レンズ23は、被検眼Eが正視眼でかつ眼底Efの後極部(黄斑部)Bpを含む中央部位に対応する中央部位画像G1を撮影により得る際に基準位置Opに位置されている。被検眼Eが正視眼でないときには、合焦レンズ23が基準位置Opにあるとき、
図6に示すように、一対のスプリット指標17a、17aはスプリットしている。
【0026】
そのスプリット指標投影光学系17と合焦レンズ23とは、
図4に示す駆動回路43によって光軸方向に駆動される。その合焦レンズ23は−15D(ディオプター)から+15D(ディオプター)の範囲で視度補正可能である。
[制御系]
図7は眼底カメラ1の制御系の構成を示したブロック図である。
図7において、44は合焦判断回路であり、この合焦判断回路44は、撮像素子11Bから出力される画像信号に基づいて、
図6に示す一対のスプリット指標17a,17aの スプリット量を検出して眼底像の合焦を判断するものである。
【0027】
すなわち、一対のスプリット指標17a,17aが
図6に示すようにずれているとき、合焦判断回路44は、
図8に示すように、一対のスプリット指標17aと一対のスプリット指標17aとのズレ量δを特定走査線S1、S2に基づき演算して求める。
【0028】
110はTVカメラ151,152の撮像素子151A,152Aから出力される画像信号を取り込み、この取り込んだ画像信号に基づいて例えばステレオマッチング処理などにより被検眼Eに対する検眼部3のアライメント状態を検出する画像処理演算回路(アライメント検出手段)、192は操作部94の操作に基づいてハロゲンランプ(図示せず)、固視標光源30a〜30e等を制御する制御装置(制御手段)である。
【0029】
この制御装置192は、撮像素子11A,11Bに結像される眼底像をモニタ(表示手段)6に表示させたり、合焦判断回路44が演算したズレ量δに基づいて合焦駆動回路43を駆動させてそのズレ量δがゼロとなるように合焦レンズ23を撮影光学系13の光軸方向に沿って移動させたりする。この合焦レンズ23に連動してスプリット指標投影光学系17が照明光学系12の光軸方向に移動され、その結果、一対のスプリット指標17a、17aが
図5に示すように合致され、合焦レンズ23はその合致位置で駆動が停止される。
【0030】
また、制御装置192は、画像処理演算回路110が演算したアライメント状態に応じてX,Y,Zモータ101〜103を駆動させて検眼部3のアライメントを行う駆動制御手段92Aを有している。
[動 作]
次に、上記のように構成される眼底カメラ1の動作を
図9に示すタイムチャートを参照しながら説明する。
【0031】
先ず、被検者の顎(図示せず)を顎受部4に載せ、額受部5に額(図示せず)を当てて被検者の頭を固定する。次に、図示しない電源を入れてスタートスイッチ(図示せず)を操作すると、
図3に示すTVカメラ151,152が通常のフレームレート(30fps)で被検者の前眼部を撮影していく。
【0032】
画像処理演算回路110(
図7参照)は、TVカメラ151,152の撮像素子151A,152Aから出力される1フレーム画像を取り込み(時点t0〜t1)、この取り込んだ1フレーム画像からアライメント状態を演算して求める(時点t1〜t2)。
【0033】
アライメント状態の演算は、ステレオマッチング処理で行う。例えば、撮像素子151Aが撮像した被検眼Eの瞳孔像の中心位置と被検眼像の基準位置(例えば画像中心位置)との差と、撮像素子152Aが撮像した被検眼Eの瞳孔像の中心位置と被検眼像の基準位置(例えば画像中心位置)との差とに基づいて、検眼部3の交点Pの位置とアライメン完了位置Eca(
図4参照)との差を求める。
【0034】
これら演算処理は、1フレーム画像を取り込んだ後、次の1フレームが出力される期間T1内で行う。
【0035】
制御装置192は、画像処理演算回路110が求めた検眼部3の交点Pの位置とアライメン完了位置Ecaとの差に基づいて、X,Y,Zモータ101〜103を駆動して検眼部3をアライメント完了位置Ecaへ移動させていく(時点t2)。つまり、交点Pがアライメント完了位置Ecaに一致するように検眼部3を移動させていく。この際、検眼部3の交点Pの位置とアライメント完了位置Ecaとの差が10mm以上のとき検眼部3を高速(例えば2000PPS)で移動させていく。
【0036】
また、制御装置192はTVカメラ151,152のフレームレートを30fpsから60fpsに変更させる(時点t2)。
【0037】
画像処理演算回路110は、フレームレートが60fpsのTVカメラ151,152の1フレーム画像をそれぞれ取り込み(時点t2〜t3)、この取り込んだ1フレーム画像から検眼部3の交点Pの位置とアライメン完了位置Ecaとの差を上記と同様にして求めていく(時点t3〜t4)。この演算期間T2では、制御装置192は検眼部3を高速のまま移動させる。
【0038】
検眼部3の交点Pの位置とアライメント完了位置Ecaとの差が10mm以上のとき、制御装置192は引き続きX,Y,Zモータ101〜103を駆動させて検眼部3をそのまま高速でアラインメント完了位置へ移動させる(時点t4〜)。
【0039】
検眼部3の交点Pの位置と角膜頂点Ecaとの差が10mmより小さくなるまで、上記の動作が繰り返し行われ、その差が10mmより小さくなる時点t5まで検眼部3は高速で移動されることになる。
【0040】
この検眼部3の高速移動期間(時点t2〜t5)では、TVカメラ151,152のフレームレートが60fpsに上げられているので検眼部3の移動の修正をいち早く行うことができる。
【0041】
検眼部3の交点Pの位置とアライメント完了位置Ecaとの差が10mmより小さくなると(時点t5)、制御装置192は検眼部3をアライメント完了位置Ecaへ低速(例えば500PPS)で移動させるとともに、TVカメラ151,152のフレームレートを60fpsから30fpsに戻す。
【0042】
また、制御装置192は、照明光学系12のハロゲンランプ(図示せず)や内部固視標光源30aを点灯させ眼底Efを照明するとともに固視標を投影する。またスプリット指標投影光学系17によって眼底Efに一対のスプリット指標17a、17aを投影する(時点t5)。
【0043】
一方、画像処理演算回路110は、TVカメラ151,152の撮像素子151A,152Aから出力される30fpsの1フレーム画像を取り込み(時点t5〜t6)、この取り込んだ1フレーム画像から次の1フレームの期間T3内でアライメント状態を演算して求める。検眼部3の交点Pの位置とアライメント完了位置Ecaとの差が10mmより小さく、その交点Pの位置がアライメント完了位置である角膜頂点Ecaを中心にした所定のアライメント許容範囲内に入っていないとき、検眼部3の低速移動を続行させ、交点Pの位置がアライメント完了位置Ecaに一致するように検眼部3を移動させていく。
【0044】
検眼部3の交点Pが所定のアライメント許容範囲内に入るまで、上記動作を繰り返し行う。
【0045】
他方、制御装置192は、検眼部3の低速移動中、合焦判断回路44を動作させる。この合焦判断回路44は、撮像素子11Bから出力される画像信号に基づいて、
図8に示す一対のスプリット指標17aと一対のスプリット指標17aとのズレ量δを求める。
【0046】
制御装置192は、合焦判断回路44が求めたズレ量δに基づいて合焦駆動回路43を駆動制御し、ズレ量δがゼロとなるように合焦レンズ23を移動させていく。
【0047】
検眼部3の交点Pの位置がアライメント許容範囲内に入ると、制御装置192はX,Y,Zモータ101〜103の駆動を停止させ、検眼部3の移動を停止させる(時点t7)。
【0048】
検眼部3の移動が停止されると、一対のスプリット指標17aのズレ量δをゼロにすることができるので、検眼部3の移動停止とほぼ同時に合焦させることができる。この合焦が終了すると眼底Efの撮影が実行されていく。
【0049】
このように、検眼部3のアライメントを検眼部3の外側に設けたTVカメラ151,152で撮像した被検眼Eの画像に基づいて行っているので、被検眼Eに対して検眼部3が大きくズレていてもオートアライメントを行うことができる。しかも、検眼部3の交点Pと角膜頂点Ecaとの差が10mm以上のとき、検眼部3を高速で移動させるのでアライメントを短時間で行うことができ、しかもTVカメラ151,152のフレームレートを30fpsから60fpsに上げたので検眼部3の移動の修正をいち早く行うことができ、不要なオーバーランを防ぐことができる。
【0050】
また、検眼部3の交点Pとアライメント完了位置Ecaとの差が10mmより小さくなったとき、TVカメラ151,152のフレームレートを60fpsから30fpsに下げたので、制御装置192はアライメントの動作と合焦処理動作を平行して行うことができ、このため、アライメント完了とほぼ同時に合焦レンズ23の合焦を終了させることができる。このため、スタート時点から眼底Efの撮影までの時間を短縮することができる。
【0051】
さらに、検眼部3の交点Pとアライメント完了位置Ecaとの差が10mmより小さくなったとき、検眼部3の移動を低速で行うので、検眼部3の停止時の揺れを防止することができる。
[第2実施例]
図10は第2実施例の眼底カメラのタイムチャートを示す。この第2実施例の眼底カメラの光学系及び制御系の構成は第1実施例と同一であるので、その説明は省略する。
[動 作]
第2実施例の眼底カメラの動作を
図2のタイムチャートを参照しながら説明する。
【0052】
第1実施例と同様に、
図3に示すTVカメラ151,152が通常のフレームレート(30fps)で被検者の前眼部を撮影していき、制御装置192(
図7参照)は、照明光学系12のハロゲンランプ(図示せず)や内部固視標光源30aを点灯させ眼底Efを照明するとともに固視標を投影する。またスプリット指標投影光学系17によって眼底Efに向けて一対のスプリット指標17a、17aを投影する。
【0053】
画像処理演算回路110は、TVカメラ151,152の撮像素子151A,152Aから出力される1フレーム画像を取り込み(時点t10〜t11)、この後、この取り込んだ1フレーム画像から第1実施例と同様にしてアライメント状態を演算して求める(時点t11〜t12)。すなわち、検眼部3の交点P(
図3参照)とアライメント完了位置Eca(
図4参照)との差を求める。
【0054】
他方、制御装置192は合焦判断回路44を動作させる(時点t10)。この合焦判断回路44は、第1実施例と同様に撮像素子11Bから出力される画像信号に基づいて、
図8に示すスプリット指標17aとスプリット指標17aとのズレ量δを求め、制御装置192はそのズレ量δに基づいて合焦駆動回路43を駆動制御し、ズレ量δがゼロとなるように合焦レンズ23を移動させていく。すなわち、時点t10から合焦処理動作が行われていく。
【0055】
制御装置192は、画像処理演算回路110が求めた検眼部3の交点Pとアライメン完了位置Ecaとの差が10mm以上のとき、X,Y,Zモータ101〜103を駆動制御して検眼部3をアライメント完了位置Ecaへ高速で移動させていく(時点t12)。
【0056】
画像処理演算回路110は、TVカメラ151,152の撮像素子151A,152Aから出力される1フレーム画像を取り込み(時点t12〜t13)、この後、この取り込んだ1フレーム画像から検眼部3の交点Pとアライメント完了位置Ecaとの差を求める(時点t13〜t14)。この差が7mm以下になると、制御装置192はX,Y,Zモータ101〜103を駆動制御して検眼部3を中速(例えば1000PPS)でアライメント完了方向へ移動させていく(時点t14〜)。
【0057】
また、画像処理演算回路110は、TVカメラ151,152の撮像素子151A,152Aから出力される1フレーム画像を取り込み(時点t14〜t15)、この後、この取り込んだ1フレーム画像から検眼部3の交点Pとアライメント完了位置Ecaとの差を求める(時点t15〜t16)。この差が5mm以下になると、制御装置192はX,Y,Zモータ101〜103を駆動制御して検眼部3を低速でアライメント完了方向へ移動させていく(時点t16〜)。
【0058】
時点t16〜t17では、画像処理演算回路110は、TVカメラ151,152の撮像素子151A,152Aから出力される1フレーム画像を取り込む。この後、画像処理演算回路110は、この取り込んだ1フレーム画像から検眼部3の交点Pとアライメント完了位置Ecaとの差を求める(時点t17〜t18)。この差が所定のアライメント許容範囲内に入ると、制御装置192は、X,Y,Zモータ101〜103の駆動を停止させ、検眼部3の移動を停止させる(時点t18)。
【0059】
ところで、合焦判断回路44は時点t10から検眼部3の移動中もスプリット指標17aとスプリット指標17aとのズレ量δを求めていき、制御装置192はそのズレ量δに基づいて合焦レンズ23を移動させていく。このため、検眼部3の移動停止とほぼ同時に合焦させることができる。
【0060】
この第2実施例によれば、検眼部3の交点Pとアライメント完了位置Ecaとの差が小さくなるに従って検眼部3の移動速度を段階的に落としていくので、短時間でアライメントを行うことができるとともに、検眼部3の停止時の揺れを防止することができる。
【0061】
また、TVカメラ151,152のフレームレートを30fpsに設定しているので、制御装置192はアライメントの動作と合焦処理動作を平行して行うことができ、このため、アライメント完了とほぼ同時に合焦レンズ23の合焦を終了させることができる。このため、スタート時点から眼底Efの撮影までの時間を短縮することができる。
【0062】
なお、この第2実施例では、合焦動作を時点t10から行っているが、実際には合焦レンズ23が合焦方向に移動されるのは、スプリット指標17aが眼底Efに投影され始めてからであり、被検眼Eに対して検眼部3が大きくズレている場合には、スプリット指標17aが眼底Efに投影されないので合焦レンズ23は移動されず、スプリット指標投影光学系17によって被検眼Eに向けてスプリット指標17a、17aが投影されるだけである。
[第3実施例]
図11は第3実施例の眼底カメラのタイムチャートを示す。第3実施例の眼底カメラの光学系及び制御系の構成は第1実施例と同一であるので、その説明は省略する。
[動 作]
この第3実施例では、第1実施例と同様にTVカメラ151,152が通常のフレームレート(30fps)で被検者の前眼部を撮影していき、時点t20〜t21でTVカメラ151,152の撮像素子151A,152Aから出力される1フレーム画像を取り込み、この取り込んだ1フレーム画像からアライメント状態を演算して求める。すなわち、検眼部3の交点P(
図3参照)とアライメント完了位置Eca(
図4参照)との差を求める(時点t21〜t22)。
【0063】
制御装置192は、画像処理演算回路110が求めた検眼部3の交点Pとアライメン完了位置Ecaとの差がゼロとなるように、X,Y,Zモータ101〜103を駆動制御して、交点Pがアライメン完了位置Ecaに一致するように検眼部3を移動させる(時点t22〜t23)。
【0064】
交点Pがアライメント許容範囲内に入るまで上記動作を繰り返し行う。つまり、検眼部3の移動、停止を交互に行っていく。
【0065】
交点Pがアライメント許容範囲内に入ると、制御装置192はX,Y,Zモータ101〜103の駆動を停止させ、検眼部3の移動を停止させる(時点t24)。
【0066】
また、制御装置192は、合焦判断回路44を時点t20から動作させ、合焦処理動作とアライメント処理動作を平行して行っていく。アライメントが完了すると(時点t24)、この完了とほぼ同時に合焦レンズ23の合焦が終了する。
【0067】
この第3実施例によれば、検眼部3の移動と停止を繰り返し行っていくので、オーバーランを少なくすることができる。なお、検眼部3の移動速度は高速,中速,低速のいずれであってもよい。
【0068】
第3実施例も、第2実施例と同様に、実際には合焦レンズ23が合焦方向に移動されるのは、スプリット指標17aが眼底Efに投影され始めてからであり、被検眼Eに対して検眼部3が大きくズレている場合には、スプリット指標17aが眼底Efに投影されないので合焦レンズ23は移動されず、スプリット指標投影光学系17によって被検眼Eに向けてスプリット指標17a、17aが投影されるだけである。
【0069】
上記実施例は、いずれも眼底カメラについて説明したが、これに限らず他の眼科撮影装置であってもよい。
【0070】
この発明は、上記実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。