(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5901259
(24)【登録日】2016年3月18日
(45)【発行日】2016年4月6日
(54)【発明の名称】コンクリートはつり集塵装置
(51)【国際特許分類】
E04G 23/08 20060101AFI20160324BHJP
B08B 5/04 20060101ALI20160324BHJP
【FI】
E04G23/08 C
E04G23/08 Z
B08B5/04 A
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2011-265026(P2011-265026)
(22)【出願日】2011年12月2日
(65)【公開番号】特開2013-19259(P2013-19259A)
(43)【公開日】2013年1月31日
【審査請求日】2014年10月17日
(31)【優先権主張番号】特願2011-135269(P2011-135269)
(32)【優先日】2011年6月17日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002299
【氏名又は名称】清水建設株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】511148639
【氏名又は名称】株式会社ジオ環境システム
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】木下 優司
(72)【発明者】
【氏名】塚原 裕一
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 康浩
(72)【発明者】
【氏名】鳥居 和敬
(72)【発明者】
【氏名】松尾 浄
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 充一
【審査官】
津熊 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】
特開2002−004593(JP,A)
【文献】
特開2010−207758(JP,A)
【文献】
特開平09−271621(JP,A)
【文献】
特開平06−033616(JP,A)
【文献】
特開平01−121798(JP,A)
【文献】
特開平01−121797(JP,A)
【文献】
特開平06−073751(JP,A)
【文献】
特開昭59−187975(JP,A)
【文献】
特開昭61−229072(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04G 23/08
B08B 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリートをはつるためのコンクリートはつり集塵装置であって、
重機に装着可能に構成され、コンクリート表面をはつるためのハンマーと、
前記ハンマーの周囲を囲うように配置され、はつり粉塵を集塵するための集塵カバーと、
前記集塵カバーと連結され、吸引したはつり粉塵を回収する粉塵回収手段とを備え、
前記集塵カバーの先端に、ブラシとフランジからなるアタッチメントを装着し、
前記集塵カバーを、前記ハンマーの周方向に分割した複数の部材を組み合わせて構成し、
前記複数の部材の基部側の端部には、端面部材とこれに接続して円筒の内周面に沿って延びる円弧状部材が設けてあり、この円弧状部材の内側が円柱形状の前記ハンマーの基部の外周に当接することを特徴とするコンクリートはつり集塵装置。
【請求項2】
コンクリート壁面をはつる際に生じるはつり片を回収するための回収ホッパ手段を前記ハンマーの下方に設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンクリートはつり集塵装置。
【請求項3】
コンクリート床面をはつる際に生じるはつり粉塵を回収するためのサブ粉塵回収手段を前記ハンマーの側方に設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のコンクリートはつり集塵装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートをはつるために使用するコンクリートはつり集塵装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、コンクリート壁やコンクリート床の補修工事などの建設現場では、コンクリート表面をはつる作業の際にコンクリートはつり機械を使用する。一般的なコンクリートはつり機械としては、ブレーカー、ウォータージェット、スキャブラー、ハンマー式はつり機械などが知られている。
【0003】
ところで、特許文献1に示されるような原子力発電所の生体遮蔽体コンクリート床解体工事および生体遮蔽体コンクリート壁解体工事等では、放射線により放射化したコンクリート表面と放射化していない内部とを分離して処分するため、放射化したコンクリート表面をはつり作業で除去する必要がある。
【0004】
この場合、
図17および
図18に示すように、原子力発電所建屋1の原子炉本体Aの周囲のコンクリート壁2、コンクリート床4を大ブロック状に切り出し、この大断面に対して連続的にはつり作業を行う。はつり作業を行うにあたっては、放射化したコンクリートはつり片やコンクリートはつり粉塵が飛散しないように、作業エリアに粉塵飛散防止用のバリアを予め設置してエリアを区画しておく。また、原子炉内の作業場所によっては、放射化した粉塵を含んだ排水の集水が困難な場所が多数あるので、はつり作業や粉塵の回収に水が使用できない条件を考慮する必要がある。
【0005】
以上のような作業条件および環境を鑑みれば、原子力発電所のコンクリートはつり作業においては、大断面を連続してはつることが困難なブレーカー、大量の水を使用するウォータージェットの使用は困難である。このため、こうしたはつり作業に使用するはつり機械としては、コンクリート表面を連続してはつることが可能なスキャブラー、ハンマー式はつり機械のうち、重機に取り付けてのはつり作業が可能なハンマー式はつり機械のようなはつり機械を使用することが好ましい。
【0006】
ハンマー式はつり機械は、エアーコンプレッサーから供給される圧縮空気を利用して駆動するはつり機械である。このハンマー式はつり機械は、先端に切削ビットが付いたチゼルロッド(ハンマー)の根元のエアーピストンに圧縮空気が常時入るようにしてあり、エアーピストンによって飛び出したチゼルロッドがコンクリートを打撃した後、後退して再びエアーピストンにより飛び出してコンクリートを繰り返し打撃することによりコンクリートをはつるようになっている。
【0007】
このハンマー式はつり機械のようなはつり機械を用いて大断面のコンクリートをはつる場合には、バリア内に漂う放射化した粉塵の集塵回収効率を向上する必要があるとともに、バリア内の養生設備に張り付くなどして回収が困難な放射化した粉塵をバリア内にできるだけ残さないようにする必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−14891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、大断面のコンクリートに対する連続的なはつり作業を行う際に、粉塵の集塵回収効率を向上することができるコンクリートはつり集塵装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発
明に係るコンクリートはつり集塵装置は、コンクリートをはつるためのコンクリートはつり集塵装置であって、重機に装着可能に構成され、コンクリート表面をはつるためのハンマーと、前記ハンマーの周囲を囲うように配置され、はつり粉塵を集塵するための集塵カバーと、前記集塵カバーと連結され、吸引したはつり粉塵を回収する粉塵回収手段とを備え
、前記集塵カバーの先端に、ブラシとフランジからなるアタッチメントを装着し、前記集塵カバーを、前記ハンマーの周方向に分割した複数の部材を組み合わせて構成し、前記複数の部材の基部側の端部には、端面部材とこれに接続して円筒の内周面に沿って延びる円弧状部材が設けてあり、この円弧状部材の内側が円柱形状の前記ハンマーの基部の外周に当接することを特徴とする。
【0014】
また、本発
明に係る
他のコンクリートはつり集塵装置は、上述した
発明において、コンクリート壁面をはつる際に生じるはつり片を回収するための回収ホッパ手段を前記ハンマーの下方に設けたことを特徴とする。
【0015】
また、本発
明に係る
他のコンクリートはつり集塵装置は、上述した
発明において、コンクリート床面をはつる際に生じるはつり粉塵を回収するためのサブ粉塵回収手段を前記ハンマーの側方に設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、コンクリートをはつるためのコンクリートはつり集塵装置であって、重機に装着可能に構成され、コンクリート表面をはつるためのハンマーと、前記ハンマーの周囲を囲うように配置され、はつり粉塵を集塵するための集塵カバーと、前記集塵カバーと連結され、吸引したはつり粉塵を回収する粉塵回収手段とを備えるので、ハンマーの打撃により生じたコンクリートはつり粉塵は、その周囲を囲う集塵カバーに集塵されて粉塵回収手段により直ちに吸引・回収される。このため、大断面のコンクリートに対する連続的なはつり作業を行う際に、粉塵の集塵回収効率を向上することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明に係るコンクリートはつり集塵装置の実施例を示す構成図である。
【
図2】
図2は、本発明に用いるハンマー式はつり機械の一例を示す側面図である。
【
図3】
図3は、本発明に用いるハンマー式はつり機械の一例を示す正面図である。
【
図9】
図9は、フランジを設けた場合の側面図である。
【
図10】
図10は、フランジおよびブラシを設けた場合の側面図である。
【
図11】
図11は、本発明に係るコンクリートはつり集塵装置によるコンクリート壁面のはつり状況を示す側面図である。
【
図12】
図12は、本発明に係るコンクリートはつり集塵装置によるコンクリート壁面のはつり状況を示す側面図であり、回収ホッパ手段を有する場合の図である。
【
図13】
図13は、本発明に係るコンクリートはつり集塵装置によるコンクリート床面のはつり状況を示す側面図である。
【
図15】
図15は、本発明に係るコンクリートはつり集塵装置によるコンクリート床面のはつり状況を示す側面図であり、サブ粉塵回収手段を有する場合の図である。
【
図17】
図17は、原子力発電所建屋内の生体遮蔽体コンクリート壁の位置を示す側断面図である。
【
図18】
図18は、原子力発電所建屋内の生体遮蔽体コンクリート床の位置を示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明に係るコンクリートはつり集塵装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。ここで、本発明に係るコンクリートはつり集塵装置は、露天条件で行う橋脚やダムなどの一般的な補修工事現場よりも、はつり粉塵の集塵機能が求められる原子力発電所内等での密閉された作業現場への適用に特に効果を発揮するものである。
【0019】
図1に示すように、本発明に係るコンクリートはつり集塵装置10は、コンクリート2をはつるためのコンクリートはつり集塵装置であって、図示しないショベル等の重機のアームに装着可能に構成され、コンクリート2の表面をはつるためのハンマー12を有するハンマー式はつり機械本体14と、ハンマー12の周囲を囲うように配置され、ハンマー12の繰り返し打撃によって生じるコンクリートはつり粉塵を集塵するための集塵カバー16と、この集塵カバー16と連結され、吸引したはつり粉塵を回収するバグフィルター集塵機24(粉塵回収手段)とを備える。
【0020】
集塵カバー16とバグフィルター集塵機24との間には集塵した粉塵をトラップするための缶状容器からなるトラップ20が設けられ、このトラップ20には、集塵カバー16に連結したホース18とバグフィルター集塵機24に連結したホース22とが接続されている。また、バグフィルター集塵機24の下流側には空気吸引用のブロア28がホース26を介して接続されている。なお、これらホースの長さは、バリア(作業空間)内の機械設置状況に適合したものを用いればよく、ホース径は例えばφ50mm程度のものを使用することができる。また、ブロア28は、風量操作用のインバータ設備を含むものを用いる。
【0021】
バグフィルター集塵機24(粉塵回収手段)は、遠心分離部24aと粉塵収集部24bとからなるサイクロン式のものであり、ホース18、22を通じて集塵カバー16から吸引した空気を遠心分離部24a内で旋回させ、旋回時に生ずる遠心力によって空気中に含まれるはつり粉塵を分離し、粉塵収集部24bに収集するようになっている。なお、本発明においては、粉塵回収手段としてサイクロン式ではないバグフィルター集塵機を用いることもできる。
【0022】
図2および
図3は、本実施例に用いるハンマー式はつり機械の図である。この
図2および
図3に示すように、ハンマー式はつり機械本体14のハンマー12の先端には切削ビット12aが付いており、ハンマー12の基部12bは、外周に集塵カバー16が装着可能なように円柱形状にしてある。なお、ハンマー式はつり機械は、これに限るものではなく、
図2および
図3に図示する構造以外のものも使用することができる。
【0023】
このハンマー式はつり機械本体14は、図示しないエアーコンプレッサーから供給される圧縮空気により駆動するものであり、図示しないエアピストンによってハンマー12がすばやく進退動作することでコンクリートを打撃し、その表面をはつることが可能なように構成されている。
【0024】
図4〜
図6は、本実施例に用いる集塵カバーの図である。この
図4〜
図6に示すように、集塵カバー16は、円筒状の部材を上下二つ割にした半円環状の上部部材16aと下部部材16bとからなり、各縁に設けたフランジ同士をボルト16cで接合して構成される。このように、集塵カバー16を、ハンマーの周方向に分割した複数の部材を組み合わせボルトで接合する構成とすることで、ハンマーに対する集塵カバー16の取付位置の調整が容易となる。
【0025】
上部部材16aと下部部材16bの基部側の端部には、端面部材17c、17dとこれに接続して円筒の内周面に沿って僅かに延びる円弧状部材17a、17bが設けてあり、ハンマーへの装着時には、この円弧状部材17a、17bの内側がハンマーの基部12b(
図2を参照)の外周に当接するようになっている。下部部材16bの基部側の下部には、この円筒の内側に捕捉された粉塵を外部に導く導流管16dおよび接続端16eが連通してある。
【0026】
また、
図1に示すように、集塵カバー16の先端にはブラシ30からなるアタッチメントが装着してある。
図7および
図8に示すように、このブラシ30は、円環状の基部材30bに設けてある。この基部材30bの後方には集塵カバーに装着するための装着爪30aが設けてある。ブラシ30は、ナイロン、ポリプロピレン、塩化ビニールなどの材質で構成可能であるが、これ以外の材質で構成してももちろん構わない。
【0027】
なお、集塵カバーの先端に装着するアタッチメントとしては、
図9に示すように、ブラシ30に変えて、フランジ32からなるアタッチメントを装着してもよいし、
図10に示すように、ブラシ30に加えてフランジ32を装着してもよい。
【0028】
上記構成の動作および作用を説明する。
図1に示すように、ショベル等の重機のアームでハンマー式はつり機械本体14を移動操作し、ハンマー12をコンクリート壁2の表面に沿って動かしながら大断面のコンクリート壁2の表面をはつる。このはつり作業時に生じたコンクリートはつり粉塵は、ハンマー12の周囲を囲う集塵カバー16に局所的に集塵されてホース18等を介してバグフィルター集塵機24により直ちに吸引・回収されて、作業空間には飛散しない。このように、本発明によれば、大断面のコンクリートに対する連続的なはつり作業を行う際に、粉塵の集塵回収効率を向上することができる。
【0029】
特に、本発明は、粉塵飛散防止用の水が使用できない解体工事や改修工事などにおいて、密閉されたバリア(作業空間)内で大断面に対する連続的なはつり作業を、はつり粉塵を飛散させることなく行うことが可能である。
【0030】
例えば、原子力発電所の解体工事のはつり作業においては、バリア内において放射化した粉塵の飛散対策が課題となるが、本発明によれば、区画されたバリア内に漂う放射化した粉塵の集塵回収効率を向上することができ、バリア内の養生設備に張り付くなどして回収困難な放射化した粉塵がバリア内に留まりにくくすることができる。粉塵がバリア内で飛散しないので、粉塵処理の手間の削減とはつり作業工期の短縮が可能である。このため、バリア盛替え時等における作業員の被曝のおそれを低減することができる。
【0031】
また、本発明によれば、集塵カバーの先端にブラシ、フランジ、ブラシおよびフランジなどの種々のアタッチメントを取り付けることが可能である。なお、実験によれば、計測した落下はつり片の回収はつり片・粉塵に対する割合は、ブラシの場合には、壁面で約99%、床面で約96%であった。また、フランジの場合には、壁面で約52%であり、ブラシおよびフランジの場合には、壁面で約98%の高い割合であった。
【0032】
特に、集塵カバー先端のアタッチメントをブラシにすると、落下はつり片が少なくなる。この理由としては、壁または床のはつり作業が進むと、はつり溝が深くなり、壁面または床面とはつり面間に段差ができ、そこからはつり片が落下するが、ブラシからなるアタッチメントを取り付けることにより、壁面または床面とはつり面間の段差にブラシが追従して、見かけ上の段差がなくなりはつり片が落下しにくくなることが挙げられる。
【0033】
コンクリート壁面では、集塵カバー先端にブラシからなるアタッチメントを取り付けると約98〜99%のはつり片・粉塵の回収が可能であるが、残りの1〜2%ははつり作業時にハンマーがコンクリート表面に沿って移動する際に、ブラシがはつり面を撫でることによりはつり面から落下する。コンクリート壁面のはつり状況を
図11に示す。
【0034】
こうした落下はつり片の回収方法としては、はつり作業後に掃除機で回収する方法もあるが、例えば、
図12に示すように、落下はつり片を回収する回収ホッパ手段34をコンクリート壁面下(ハンマー12の下方)に設置し、ホース36を介して回収する方法であれば限りなく100%に近い回収率を達成することも可能である。
【0035】
一方、コンクリート床面では、集塵カバーにブラシからなるアタッチメントを取り付けると約96%のはつり片・粉塵の回収が可能であり、残りの4%は集塵機で回収できなかったはつり片となる。コンクリート床面のはつり状況を
図13および
図14に示す。なお、
図14において符号38は、ハンマー12およびブラシ30が対面してはつり作業を行う領域を示している。
【0036】
そこで、集塵回収効率を向上するために、
図15および
図16に示すように、ハンマー12の移動方向(ハンマー12の側方)にサブ粉塵吸入口40a、40b(サブ粉塵回収手段)を設置し、ホース42a、42bを介して吸引・回収すれば、さらなるはつり片・粉塵の回収を見込むことができる。なお、
図16において符号38は、ハンマー12およびブラシ30が対面してはつり作業を行う領域を示し、符号44は、サブ粉塵吸入口40a、40bが対面する領域を示している。
【0037】
上記の実施の形態において、コンクリート表面をはつるハンマーとしてハンマー式はつり機械を用いる場合について説明したが、これに限るものではなく、コンクリート表面をはつることが可能なハンマー式のはつり機械であればハンマー式はつり機械以外のはつり機械を用いてもよい。
【0038】
以上説明したように、本発明によれば、コンクリートをはつるためのコンクリートはつり集塵装置であって、重機に装着可能に構成され、コンクリート表面をはつるためのハンマーと、前記ハンマーの周囲を囲うように配置され、はつり粉塵を集塵するための集塵カバーと、前記集塵カバーと連結され、吸引したはつり粉塵を回収する粉塵回収手段とを備えるので、ハンマーの打撃により生じたコンクリートはつり粉塵は、その周囲を囲う集塵カバーに集塵されて粉塵回収手段により直ちに吸引・回収される。このため、大断面のコンクリートに対する連続的なはつり作業を行う際に、粉塵の集塵回収効率を向上することができる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
以上のように、本発明に係るコンクリートはつり集塵装置は、大断面のコンクリートに対する連続的なはつり作業を行うのに有用であり、特に、原子力発電所建屋内の放射化したコンクリートなどに対するはつり作業に適している。
【符号の説明】
【0040】
2 コンクリート壁(コンクリート)
4 コンクリート床
10 コンクリートはつり集塵装置
12 ハンマー
14 ハンマー式はつり機械本体
16 集塵カバー
18,22,26,36,42a,42b ホース
20 トラップ
24 バグフィルター集塵機(粉塵回収手段)
28 ブロア
30 ブラシ
32 フランジ
34 回収ホッパ手段
40a,40b サブ粉塵吸入口(サブ粉塵回収手段)