特許第5901660号(P5901660)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5901660
(24)【登録日】2016年3月18日
(45)【発行日】2016年4月13日
(54)【発明の名称】プログラマブル無線機
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/38 20150101AFI20160331BHJP
   H04W 4/04 20090101ALI20160331BHJP
【FI】
   H04B1/38
   H04W4/04 190
【請求項の数】45
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-554006(P2013-554006)
(86)(22)【出願日】2012年2月14日
(65)【公表番号】特表2014-507904(P2014-507904A)
(43)【公表日】2014年3月27日
(86)【国際出願番号】GB2012050325
(87)【国際公開番号】WO2012110799
(87)【国際公開日】20120823
【審査請求日】2014年9月12日
(31)【優先権主張番号】1102628.3
(32)【優先日】2011年2月15日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】513183153
【氏名又は名称】ノルディック セミコンダクタ アーエスアー
【氏名又は名称原語表記】Nordic Semiconductor ASA
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100064414
【弁理士】
【氏名又は名称】磯野 道造
(72)【発明者】
【氏名】タラルドセン、ビョルン トーレ
(72)【発明者】
【氏名】エドウィン、ダビッド デバサハヤン
【審査官】 佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−117038(JP,A)
【文献】 特表2008−503116(JP,A)
【文献】 特表2010−504677(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 1/38
H04W 4/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信装置と受信装置を含むプログラマブル無線通信システムであって、
前記送信装置は、無線送信手段と送信処理手段を含み、
前記送信処理手段は、
送信装置ファームウェアを実行し、
送信装置ソフトウェア・アプリケーションを実行し、
前記送信装置ファームウェアと前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションとの間の送信装置インタフェースを作動させるものであり、
前記インタフェースは、1つ以上のオペレータをサポートし、各々の前記オペレータは、1つ以上のエレメントに作用し、
前記送信装置ファームウェアは、
前記インタフェースを介して、仮想パイプと対応した、前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメント、前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションから受信する命令と、
前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントをエンコードする命令と、
前記無線送信手段を使用して、エンコードした前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントを無線によって送信する命令と、
を含み、
前記受信装置は、無線受信手段と受信処理手段を含み、
前記受信処理手段は、
受信装置ファームウェアを実行し、
受信装置ソフトウェア・アプリケーションを実行し、
前記受信装置ファームウェアと前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションとの間の受信装置インタフェースを作動させるものであり、
前記受信装置ファームウェアは、
前記無線受信手段を使用して、エンコードした前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントを受信する命令と、
前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントをデコードする命令と、
受信装置ソフトウェア・アプリケーションに対して、前記受信装置インタフェースを介して、前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントを送信し、前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションと、前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションと、の間の前記仮想パイプを生成する命令と、
を含むことを特徴とするプログラマブル無線通信システム。
【請求項2】
前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントが、識別子によってエンコードされる、請求項1記載のプログラマブル無線通信システム。
【請求項3】
前記識別子が数である、請求項2記載のプログラマブル無線通信システム。
【請求項4】
前記送信装置ファームウェアが、前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントと対応したパイプ識別子を決定する命令をさらに含む、請求項2または請求項3に記載のプログラマブル無線通信システム。
【請求項5】
前記受信装置ファームウェアが、受信パイプ識別子と関連した前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントを決定する命令をさらに含む、請求項2から請求項4の何れか1項に記載のプログラマブル無線通信システム。
【請求項6】
前記送信装置ファームウェアが、前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションから、前記送信装置インタフェースを介して、数値を受信する命令と、
前記無線送信手段を使用して、前記数値を送信する命令と、
をさらに含む請求項1から請求項5の何れか1項に記載のプログラマブル無線通信システム。
【請求項7】
前記無線受信手段を使用して、前記受信装置ファームウェアが、数値を受信する命令と、
前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションから、前記受信装置インタフェースを介して、前記数値を送る命令と、
をさらに含む請求項1から請求項6の何れか1項に記載のプログラマブル無線通信システム。
【請求項8】
前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションが、前記送信装置ソフトウェア・アプリケーション自体が前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントと結合しているパイプ識別子を決定する、前記送信装置ファームウェアをさらに含む、請求項1から請求項5の何れか1項に記載のプログラマブル無線通信システム。
【請求項9】
前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションが、前記パイプ識別子を、前記無線送信手段に渡すように決められている、請求項8記載のプログラマブル無線通信システム。
【請求項10】
前記送信装置が、無線送信チップとセパレート・マイクロプロセッサとをさらに含む、
請求項1から請求項9の何れか1項に記載のプログラマブル無線通信システム。
【請求項11】
前記送信装置ファームウェアが、前記無線送信チップ上のプロセッサで実行される、請求項10に記載のプログラマブル無線通信システム。
【請求項12】
受信装置ファームウェアが、無線受信チップ上のプロセッサで実行される、請求項1から請求項11の何れか1項に記載のプログラマブル無線通信システム。
【請求項13】
前記送信装置ファームウェアと前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションが、無線送信チップ上のプロセッサで実行される、請求項1から請求項12の何れか1項に記載のプログラマブル無線通信システム。
【請求項14】
前記受信装置ファームウェアと前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションが、無線受信チップ上のプロセッサで実行される、請求項1から請求項13の何れか1項に記載のプログラマブル無線通信システム。
【請求項15】
プログラマブル無線通信システムの送信装置であって、
前記送信装置は、無線送信手段と送信処理手段からなり、
前記送信処理手段は、
送信装置ファームウェアを実行し、
送信装置ソフトウェア・アプリケーションを実行し、
前記送信装置ファームウェアと前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションとの間の送信装置インタフェースを作動させるものであり、
前記送信装置インタフェースは、1つ以上のオペレータをサポートし、各々の前記オペレータは、1つ以上のエレメントに作用するものであり、
前記送信装置ファームウェアは、
前記送信装置インタフェースを介して、仮想パイプと対応した、前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメント、前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションから受信する命令と、
前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントをエンコードする命令と、
前記無線送信手段を使用して、エンコードした前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントを無線によって送信する命令と、
を含む、プログラマブル無線通信システムの送信装置。
【請求項16】
前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントが、識別子によってエンコードされる、請求項15に記載のプログラマブル無線通信システム。
【請求項17】
前記識別子が数である、請求項16に記載のプログラマブル無線通信システムの送信装置。
【請求項18】
前記送信装置ファームウェアが、前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントと対応したパイプ識別子を決定する命令をさらに含む、請求項16または請求項17に記載のプログラマブル無線通信システム。
【請求項19】
前記送信装置ファームウェアが、前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションから、前記送信装置インタフェースを介して、数値を受信する命令と、
前記無線送信手段を使用して、前記数値を送信する命令と、
をさらに含む請求項15から請求項18の何れか1項に記載のプログラマブル無線通信システムの送信装置。
【請求項20】
前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションが、前記送信装置ソフトウェア・アプリケーション自体が前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントと結合しているパイプ識別子を決定する前記送信装置ファームウェアをさらに含む、請求項15から請求項19の何れか1項に記載のプログラマブル無線通信システムの送信装置。
【請求項21】
前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションが、前記パイプ識別子を前記無線送信手段に渡すように決められている、請求項20記載のプログラマブル無線通信システムの送信装置。
【請求項22】
前記送信装置が、無線送信チップとセパレート・マイクロプロセッサとを含む、請求項15から請求項21の何れか1項に記載のプログラマブル無線通信システムの送信装置。
【請求項23】
前記送信装置ファームウェアが、前記無線送信チップ上のプロセッサで実行される、請求項22に記載のプログラマブル無線通信システムの送信装置。
【請求項24】
前記送信装置ファームウェアと、前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションとが、無線送信チップ上のプロセッサで実行される、請求項15から請求項23の何れか1項に記載のプログラマブル無線通信システムの送信装置。
【請求項25】
プログラマブル無線通信システムの受信装置であって、
前記受信装置は、無線受信手段と受信処理手段からなり、
前記受信処理手段は、
受信装置ファームウェアを実行し、
受信装置ソフトウェア・アプリケーションを実行し、
前記受信装置ファームウェアと前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションとの間の受信装置インタフェースを作動させるものであり、
前記受信装置ファームウェアは、
前記無線受信手段を使用して、エンコードした1つ以上のオペレータおよび1つ以上のエレメントを受信する命令と、
前記エンコードした前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントをデコードする命令と、
受信装置ソフトウェア・アプリケーションに対して、前記受信装置インタフェースを介して前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントを送信し、送信装置ソフトウェア・アプリケーションと、前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションと、の間の仮想パイプを生成する命令と、を含むことを特徴とするプログラマブル無線通信システムの受信装置。
【請求項26】
前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントが、識別子によってエンコードされる請求項25記載のプログラマブル無線通信システムの受信装置。
【請求項27】
前記識別子が数である、請求項26記載のプログラマブル無線通信システム。
【請求項28】
前記受信装置ファームウェアが、前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントと対応したパイプ識別子を決定する命令をさらに含む、請求項26または請求項27に記載のプログラマブル無線通信システムの受信装置。
【請求項29】
前記受信装置ファームウェアが、受信パイプ識別子と関連した前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントを決定する命令をさらに含む、請求項26から請求項28の何れか1項に記載のプログラマブル無線通信システムの受信装置。
【請求項30】
前記無線受信手段を使用して、前記受信装置ファームウェアが数値を受信する命令と、
前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションから、前記受信装置インタフェースを介して、前記数値を送る命令と、
をさらに含む、請求項25から請求項29の何れか1項に記載のプログラマブル無線通信システムの受信装置。
【請求項31】
前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションが、前記受信装置ソフトウェア・アプリケーション自体が前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントと結合しているパイプ識別子を決定する、前記受信装置ファームウェアをさらに含む請求項25から請求項28の何れか1項に記載のプログラマブル無線通信システムの受信装置。
【請求項32】
前記受信装置ファームウェアが、無線受信チップ上のプロセッサで実行される、請求項25から請求項31の何れか1項に記載のプログラマブル無線通信システムの受信装置。
【請求項33】
前記受信装置ファームウェアと、前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションとが、無線受信チップ上のプロセッサで実行される請求項25から請求項32の何れか1項に記載のプログラマブル無線通信システムの受信装置。
【請求項34】
請求項25から請求項33の何れか1項に記載の無線送信装置と、無線受信装置とを含む機器。
【請求項35】
請求項15から請求項24の何れか1項に記載の無線送信装置と、無線受信装置とを含む機器。
【請求項36】
前記無線受信装置が、請求項25から33の何れか1項に記載の無線受信装置である、請求項35に記載の機器
【請求項37】
前記無線受信装置および前記無線送信装置の各々の処理手段が部分的にあるいは完全に前記無線受信装置および前記無線送信装置と共有されている請求項36に記載の機器
【請求項38】
送信装置ファームウェアおよび前記受信装置ファームウェアが単一の実行可能プログラムとして提供されている、請求項36または請求項37に記載の機器
【請求項39】
前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションおよび前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションが単一の実行可能プログラムとして提供されている、請求項36から請求項38の何れか1項に記載の機器。
【請求項40】
送信装置ファームウェアおよび前記受信装置ファームウェアが単一の実行可能プログラムとして提供されており、前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションおよび前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションが単一の実行可能プログラムとして提供されている、請求項36または請求項37に記載の機器であって、
前記送信装置ファームウェアと前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションとの間の前記送信と、前記受信装置ファームウェアと前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションとの間の前記受信装置インタフェースとを一体にした、請求項36または請求項37に記載の機器。
【請求項41】
前記無線受信手段がオペレータと関係づけられた戻り値に関する受信情報を設定する、請求項36から請求項40の何れか1項に記載の機器。
【請求項42】
無線送信手段と送信処理手段を含む送信装置と、無線受信手段とを受信処理手段を含む受信装置と、を有するプログラマブル無線通信システムの操作方法であって、
前記方法は、
送信装置ファームウェアを実行し、
送信装置ソフトウェア・アプリケーションを実行し、
前記送信装置ファームウェアと前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションとの間の送信装置インタフェースを作動し、
前記送信装置インタフェースは、1つ以上のオペレータをサポートし、各々の前記オペレータは、1つ以上のエレメントに作用するものであり、
前記送信装置インタフェースを介して、仮想パイプと対応した、前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションから、送信装置ファームウェアに、前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントを渡し、
送信装置ファームウェアを使用して、前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントをエンコード
前記無線送信手段を使用して、前記エンコードしたオペレータおよびエレメントを無線によって送信する前記送信装置を含み、
さらに、前記方法は、
受信装置ファームウェアを前記受信処理手段で実行し、
受信装置ソフトウェア・アプリケーションを前記受信処理手段で実行し、
前記受信装置ファームウェアと前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションとの間の受信装置インタフェースを作動し、
前記無線受信手段を使用して、前記エンコードした前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントを受信
受信装置ファームウェアを使用して、前記オペレータおよびエレメントをデコードし、
前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントを、受信装置ファームウェアから、前記受信インタフェースを介して、前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションに渡し、前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションと前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションとの間の前記仮想パイプを生成する前記受信装置を含む、
プログラマブル無線通信システムの操作方法。
【請求項43】
無線受信手段と受信処理手段を含む受信装置を有するプログラマブル無線通信システムであって、
前記受信処理手段は、
受信装置ファームウェアを実行し、
受信装置ソフトウェア・アプリケーションを実行し、
前記受信装置ファームウェアと前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションとの間の受信インタフェースを作動させるものであり、
前記受信装置ファームウェアは、
前記無線受信手段を使用して、エンコードした1つ以上のオペレータおよび1つ以上のエレメントを受信する命令と、
前記エンコードした前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントをデコードする命令と、
前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションに対して、前記受信インタフェースを介して、前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントを送信し、送信装置ソフトウェア・アプリケーションと前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションとの間の仮想パイプを生成する命令と、
を含むことを特徴とする、プログラマブル無線通信システム。
【請求項44】
無線送信手段または無線受信手段と処理手段とを含むプログラマブル無線通信装置のためのファームウェア生成ソフトウェア・ツールであって、
前記ソフトウェア・ツールは、
1つ以上のエレメントに作用する1つ以上のオペレータをサポートするインタフェースの定義を受信する命令と、
前記インタフェースを提供するソフトウェア・アプリケーションとファームウェアとが同時に動作する処理手段を適切に実行できる前記ファームウェアを生成する命令と、
を含み、
前記ファームウェアは
(a)
仮想パイプと対応した、前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメント前記ソフトウェア・アプリケーションから、前記インタフェースを介して受信する命令と、
前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントをエンコードする命令と、
前記無線送信手段を使用して、前記エンコードした前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントを無線によって送信する命令と、
を含み、あるいは
(b)
前記無線受信手段を使用して、エンコードした前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントを受信する命令と、
前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントをデコードする命令と、
前記ソフトウェア・アプリケーションに対して、前記インタフェースを介して、前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントを送信する命令と
を含むことを特徴とするソフトウェア・ツール。
【請求項45】
無線送信あるいは受信手段と処理手段を有する、プログラマブル無線通信装置のためのファームウェアであって、
インタフェースを提供するようなソフトウェア・アプリケーションと、前記ファームウェアとが、同時に動作する処理手段を適切に実行できるものであり、
(a)
仮想パイプと対応した、オペレータおよびエレメント、送信装置ソフトウェア・アプリケーションから、前記インタフェースを介して受信する命令と、
前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントをエンコードする命令と、
前記無線送信手段を使用して、前記エンコードした前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントを無線によって送信する命令と、
を含み、あるいは
(b)
前記無線受信手段を使用して、エンコードした前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントを受信する命令と、
前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントをデコードする命令と、
受信装置ソフトウェア・アプリケーションに対して、前記インタフェースを介して、前記1つ以上のオペレータおよび前記1つ以上のエレメントを送信する命令とを含むことを特徴とするファームウェア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラミング可能な(プログラマブル)無線通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ソフトウェアで制御できる無線送信装置及び受信装置が知られている。
【0003】
例えば、シングルチップ型の無線送受信装置(トランシーバー)が知られており、外付のマイクロ・コントローラ(MCU)を接続することで、マイクロ・コントローラで実行されるソフトウェア・アプリケーションにより、制御することができる。
また、1チップ上に無線トランシーバとマイクロ・コントローラを含むシステム・オン・チップも知られている。
【0004】
例えば、無線温度計測プローブ上では、ソフトウェア・アプリケーションが、周期的に、プローブの温度センサから測定値を得て、その測定値が以前の測定値と異なっているか否かを決定する。異なっているならば、新しい測定値をデータパケットにエンコードして、遠隔ベースユニットに送信するために、そのデータパケットをプローブの無線送信部に送る。
【0005】
上記のような無線装置の問題は、ソフトウェア・アプリケーションがデータパケットを構築しなければならないことにある。特に、ソフトウェア・アプリケーション開発者は、送信のためのデータパケットをどのように構築するか、例えば、パケット長情報、データタイプ識別子、エラー発見情報を、データと共にどのように含めるのか決めなければならない。
【0006】
これは、ソフトウェア実行時に、MCUに要求される仕事を増加させる。さらに重要な問題として、ソフトウェア開発者に多大な負担をかけることにもなる。特に、受信装置のある家電製品では、パケットをどのようにデコードするべきか周知し、送信側のエンコーディング・スキーマと正確に一致する方法で、パケットをデコードしなければならない。ソフトウェア開発者は、例えば、データタイプ識別子の解釈が両方の電化製品で整合していることを保証しなければならない。極限まで注意しなければ、アプリケーション開発者によるエラーによって、送信側ソフトウェア・アプリケーションと受信側ソフトウェア・アプリケーションの互換性が保たれなくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決すべき技術的課題は、上記の問題を軽減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の技術的課題を解決するための本発明の一つの構成は、送信装置と受信装置を含むプログラマブル無線通信システムである。
前記送信装置は、無線送信手段と送信処理手段とを含む。
前記送信処理手段は、送信装置ファームウェアを実行し、送信装置ソフトウェア・アプリケーションを実行し、前記送信装置ファームウェアと前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションとの間のインタフェースを操作する。
前記インタフェースは、1つ以上のオペレータをサポートし、各々の前記オペレータは、1つ以上のエレメントに作用する。前記送信装置ファームウェアは、前記インタフェースを介して、仮想パイプと対応した、前記オペレータ,前記エレメント、前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションから受信する命令と、前記オペレータ,前記エレメントをエンコードする命令と、エンコードしたオペレータ,エレメントを無線によって送信するための無線送信手段を使用する命令とを含む。
前記受信装置は、無線受信手段と受信処理手段とを含む。
前記受信処理手段は、受信装置ファームウェアを実行し、受信装置ソフトウェア・アプリケーションを実行し、前記受信装置ファームウェアと前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションとの間のインタフェースを操作する。
前記受信装置ファームウェアは、エンコードした前記オペレータ、前記エレメントを受信するための前記無線受信手段を使用する命令と、前記オペレータ、前記エレメントをデコードする命令と、前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションに対して、前記インタフェースを介して、前記オペレータ,前記エレメントを送信する命令とを含む。
それによって、前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションと、前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションと、の間の仮想パイプを生成する。
【0009】
このように、送信側、受信側双方のソフトウェア・アプリケーションが、直接パケットのデータを構築・分解する必要がないことが、当業者にとって好ましい。そのかわりに、オペレータ、エレメントを介した無線インタフェースが必要になる。ファームウェア・インタフェースは、特別なアプリケーション領域で定義される。
【0010】
例えば、送信装置がワイヤレス温度計測プローブ内に備えられ、受信装置がウェザー・ステーション内に備えられている場合、送信側及び受信側の各インタフェースは「温度の表示」とし、オペレータを「SET」とする。
【0011】
オペレータ、エレメントは、任意の好ましい方法でエンコードできるが、いくつかの実施形態では、識別子によってエンコードしている。識別子も、任意の好ましい方法で得られるが、本実施形態では「数」としている。識別子は、仮想パイプと対応したパイプ識別子とすることができる。
従って、送信側ファームウェアは、オペレータ,エレメントと対応したパイプ識別子を決定する命令を含む。同様に、受信側ファームウェアは、受信したパイプ識別子と対応したオペレータ、エレメントを決定する命令を含む。
【0012】
パケット構造情報のように、送信機能のある電化製品と、受信機能のある電化製品との間で、一貫したデータ型識別子を用いたデータベースを取り扱うと複雑になる(アレンジメントとして知られている)。しかし、本発明により、この複雑さを、送信側、及び受信側ソフトウェア・アプリケーションの開発者が回避できる。
【0013】
それどころか、パイプ識別子との対応関係を、送信,受信装置ファームウェアの作者により決定できる。
【0014】
送信,受信装置ファームウェアは、無線送信手段、無線受信手段の製造業者または販売業者によって記述することができる。
【0015】
ファームウェアという語を使う場合でも、決して、ソフトウェアの性質を制約するものではない。
例えば、このファームウェアは、さらには、ソフトウェア・アプリケーションであってもよいし、送信側または受信側ソフトウェア・アプリケーションの一部であっても良い。
【0016】
この発明は、送信手段と処理手段とを含む送信装置と、無線受信手段と処理手段とを含む受信装置を有する、プログラマブル無線通信システムの操作方法に拡張できる。
前記送信装置は、送信装置ファームウェアを実行し、送信装置ソフトウェア・アプリケーションを実行し、前記送信装置ファームウェアと前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションとの間のインタフェースを操作する。
前記インタフェースは、1つ以上のオペレータをサポートし、各々の前記オペレータは、1つ以上のエレメントに作用する。
前記インタフェースを介して、前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションから、前記送信装置ファームウェアに、仮想パイプと対応した、オペレータ、エレメントを渡す。
前記オペレータ、前記エレメントをエンコードする前記送信装置ファームウェアを使って、オペレータ,エレメントをエンコードする命令と、エンコードした前記オペレータ,前記エレメントを無線によって送信するための無線送信手段を使用する。
前記受信装置は、受信装置ファームウェアを受信処理手段で実行し、受信装置ソフトウェア・アプリケーションを受信処理手段で実行し、前記受信装置ファームウェアと前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションとの間のインタフェースを操作する。
エンコードした前記オペレータ,前記エレメントを受信するための無線受信手段を使用し、前記オペレータ、前記エレメントをデコードするために受信装置ファームウェアを使用し、前記オペレータと前記エレメントを、受信装置ファームウェアからインタフェースを介して受信装置ソフトウェア・アプリケーションに渡す。
それによって、前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションと、前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションとの間の仮想パイプを生成する。
【0017】
この発明は、さらに、プログラマブル無線通信システムの送信装置に拡張できる。
送信装置は、無線送信手段と送信処理手段とを含む。
前記送信処理手段は、送信装置ファームウェアを実行し、送信装置ソフトウェア・アプリケーションを実行し、前記送信装置ファームウェアと前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションとの間のインタフェースを操作する。
前記インタフェースは、1つ以上のオペレータをサポートし、各々の前記オペレータは、1つ以上のエレメントに作用する。
前記送信装置ファームウェアは、前記インタフェースを介して、仮想パイプと対応した、前記オペレータ、前記エレメント、前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションから受信する命令と、前記オペレータ、前記エレメントをエンコードする命令と、エンコードした前記オペレータ、前記エレメントを無線によって送信するための無線送信手段を使用する命令とを含む。
【0018】
この発明はプログラマブル無線通信システムの受信装置にも拡張できる。
受信装置は、無線受信手段と受信処理手段とを含む。
前記受信処理手段は、受信装置ファームウェアを実行し、受信装置ソフトウェア・アプリケーションを実行し、前記受信装置ファームウェアと前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションとの間のインタフェースを操作する。
前記受信装置ファームウェアは、エンコードした前記オペレータ、前記エレメントを受信するための無線受信手段を使用する命令と、前記オペレータ、前記エレメントをデコードする命令と、前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションに対して、前記インタフェースを介して、前記オペレータ、前記エレメントを送信する命令とを含む。
それによって、前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションと、前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションとの間の仮想パイプを生成する。
【0019】
本発明の他の特徴は、無線送信または無線受信手段と処理手段とを含むプログラマブル無線通信装置のためのファームウェア生成ソフトウェア・ツールである。
前記ソフトウェア・ツールは、1以上のエレメントに作用する1つ以上のオペレータをサポートするインタフェースの定義を受信する命令と、前記インタフェースを提供するソフトウェア・アプリケーションとファームウェアとが同時に動作する処理手段を、適切に実行できるファームウェアを生成する命令とを含む。
前記ファームウェアは(a)前記インタフェースを介して、仮想パイプと対応した、前記オペレータ、前記エレメント、前記送信装置ソフトウェア・アプリケーションから受信する命令、前記オペレータ,前記エレメントをエンコードする命令、エンコードした前記オペレータ、前記エレメントを無線によって送信するための無線送信手段を使用する命令、(b)エンコードした前記オペレータ、前記エレメントを受信するための無線受信手段を使用する命令、前記オペレータ,前記エレメントをデコードする命令、前記受信装置ソフトウェア・アプリケーションに対して、前記インタフェースを介して前記オペレータ、前記エレメントを送信する命令、を含む。
【0020】
本発明の他の特徴は、無線送信あるいは受信手段と処理手段を有する、プログラマブル無線通信装置のためのファームウェアであって、インタフェースを提供するようなソフトウェア・アプリケーションと、ファームウェアとが、同時に動作する処理手段を適切に実行できるものであり、(a)インタフェースを介して、仮想パイプと対応した、オペレータ、エレメント、ソフトウェア・アプリケーションから受信する命令、オペレータ、エレメントをエンコードする命令、エンコードしたオペレータ,エレメントを無線によって送信するための無線送信手段を使用する命令、(b)エンコードしたオペレータ,エレメントを受信するための無線受信手段を使用する命令、オペレータ,エレメントをデコードする命令、受信装置ソフトウェア・アプリケーションに対して、インタフェースを介してオペレータ,エレメントを送信する命令、を含む。
【0021】
送信装置ファームウェアは、送信装置ソフトウェア・アプリケーションからインタフェースを介して数値を受信する命令と、その受信した数値を送信するために無線送信手段を使用する命令とをさらに含んでもよい。受信装置ファームウェアは、その数値を受信するための無線受信手段を使用する命令と、受信装置ソフトウェア・アプリケーションにインタフェースを介して受信した数値を送る命令とをさらに含んでもよい。
【0022】
例えば、温度プローブのソフトウェア・アプリケーションが、遠隔ウェザー・ステーションの表示温度を21度に更新することを決定できる。その際に、オペレータ「SET」、エレメント「displayed temperature」、数値「21」を、インタフェースを介して、送信装置ファームウェアに送る。
ウェザー・ステーションのソフトウェア・アプリケーションは、オペレータ「SET」、エレメント「displayed temperature」、数値「21」を、インタフェースを介して、逐次受信する。
温度プローブ、ウェザー・ステーション、何れのソフトウェア・アプリケーションも、どのように無線でデータ伝送を実行するか詳細を知る必要はない。
【0023】
ここで「SET」と「displayed temperature」の組合せのパイプ識別子を、例えば「7」に対応させることができる。しかし、ソフトウェア・アプリケーションの開発者は、これに係る必要はない。
【0024】
本実施形態では、ソフトウェア・アプリケーションは、オペレータ、エレメントと対応するパイプ識別子を、そのソフトウェア・アプリケーション自身が決定するようなファームウェアを含む。その際に、無線送信手段に、付加データとして、パイプ識別子を追加して渡す。
【0025】
送信装置中の処理手段は、MCU、あるいは、CPUのような単一のプロセッサでよいが、二つのプロセッサで、一つが送信装置ファームウェアを実行し、もう一つが送信装置ソフトウェア・アプリケーションを実行するようにしてもよい。同様に、受信装置の処理手段も単一、あるいは、二つのプロセッサを含むものでもよい。
【0026】
他の実施形態では、送信装置が無線送信チップと、セパレート型のマイクロ・コントローラを含む。送信装置ファームウェアは、無線送信チップ上のプロセッサで実行することが好ましい。一方、送信装置ソフトウェア・アプリケーションは、セパレート型のマイクロ・コントローラで実行することが好ましい。また、送信装置ファームウェアと送信装置ソフトウェア・アプリケーションを両者ともセパレート型のマイクロ・コントローラで実行してもよい。
【0027】
同様に、本実施形態では、受信装置が無線受信チップとセパレート型のマイクロ・コントローラを含む。受信装置ファームウェアは無線受信チップ上のプロセッサで実行することが好ましい。一方、受信装置ソフトウェア・アプリケーションは、セパレート型のマイクロ・コントローラで実行することが好ましい。また、受信装置ファームウェアと受信装置ソフトウェア・アプリケーションを、両者ともに、前記したセパレート型のマイクロ・コントローラで実行してもよい。
【0028】
本実施形態では、送信装置ファームウェアと送信装置ソフトウェア・アプリケーションとは、両者ともに、無線受信チップ上のプロセッサで実行してもよい。
同様に、ある実施形態では、受信装置ファームウェアと受信装置ソフトウェア・アプリケーションとは、両者とも、無線受信チップ上のプロセッサで実行してもよい。
【0029】
送信装置が、本発明の実施形態で示した受信装置を含む無線受信装置を含んでもよい。同様に受信装置が、本発明の実施形態で示した送信装置を含む無線送信装置を含んでもよい。
【0030】
本発明を具現する送信装置、及び、本発明を具現する受信装置を含む装置に対して、それぞれの送信及び受信装置の処理手段が、部分的あるいは全体的に、両者を共通化してもよい。送信、受信装置ファームウェアは、同じファームウェア(例えば、単一の実行可能プロセッサ)であってもよい。送信、受信装置ソフトウェア・アプリケーションは、同じソフトウェア・アプリケーション(例えば、単一の実行可能プロセッサ)でもよい。送信装置ファームウェアと送信装置ソフトウェア・アプリケーションの間のインタフェースを受信装置ファームウェアと受信装置ソフトウェア・アプリケーションの間のインタフェースと一体的に構築してもよい。
【0031】
特に、一つ以上のオペレータ(例えば「GET」オペレータ)と選択的に組み合わされる一つ以上のエレメントは、対応した数値を返す。
【0032】
例えば、ワイヤレス温度計測プロ―ブ上で実行されているソフトウェア・アプリケーションは、プローブのファームウェア・インタフェースで定義された、エレメント「Update Rate」のオペレータ「GET」を呼び出して、遠隔ウェザー・ステーションの温度表示を更新する頻度を決定できる。
インタフェースは、バイト値が返ってくることを示すことができる。
ワイヤレス温度計測プローブの無線送信装置は、遠隔ウェザー・ステーション上の無線受信装置に対する「GET」と「Update Rate」と対応したパイプ識別子を送ることができる。「GET」オペレータと「Update Rate」エレメントは、ウェザー・ステーションのソフトウェア・アプリケーションに渡され、これらはウェザー・ステーションのファームウェアに、インタフェースを介して、戻り値(例えば「5」)を送ることにより応答する。
その際には、無線によって(追加的に特定された「戻り値パイプ識別子」を使用して)ワイヤレス温度計測プローブに通信され、これはプローブのファームウェアから、インタフェースを介して、プローブのソフトウェア・アプリケーションに渡される。
【0033】
オペレータの中には、例えば、特別なファームウェアの動きを呼び出すことで、無線送信手段あるいは無線受信手段をどう操作するかについて、影響を与えるものもある。
例えば、あるオペレータは、ソフトウェア・アプリケーションと連結したデータを渡す前に、無線装置に連続して3パケット受信させる。別の例では、オペレータは、無線送信装置が、遠隔無線装置からの確認を求める、さらに(あるいは)、もし確認が受信されなければ、自動的に再送信する。
【0034】
ファームウェアは、無線送信装置または無線受信装置上の読出専用記憶装置(ROM)に、情報を格納できる。さもなければ、EEPROM、フラッシュメモリ、RAMのように、書込可能記憶装置に格納してもよく、それゆえ、ハードウェアの製造後に送信装置あるいは受信装置に読み込まれる。
【0035】
本発明のある構成の任意の選択的あるいは好ましい特徴は、他の構成においても、任意の選択的あるいは好ましい特徴でもあり、どこであっても妥当する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】本発明によるワイヤレス温度計測プローブと、遠隔ウェザー・ステーションの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明の好ましい実施形態の一つを、単に例として、添付の図に関連して示す。
図1には、ワイヤレス温度計測プローブ1と、遠隔ウェザー・ステーション2を示す。
【0038】
ワイヤレス温度計測プローブ1は、温度計測プローブソフトウェア・アプリケーション4を実行するマイクロ・コントローラ(MCU)3を持つ。
MCU3は、ファームウェア6を実行するシングルチップ無線送受信装置5と接続されている。
また、MCU3は、温度計測装置7とも接続されている。これらの接続は、任意の適切な型、例えば、シリアル・ペリフェラル・インタフェース(SPI)で、接続されている。
【0039】
ウェザー・ステーション2は、ウェザー・ステーション・ソフトウェア・アプリケーション9を実行するMCU8を持つ。
MCU8は、ファームウェア11を実行するシングルチップ無線送受信装置10と接続されている。さらに、MCU8はLCD表示モジュール12とも接続されている。
【0040】
温度計測プローブソフトウェア・アプリケーション4は、温度計測装置7から、所定時間で、MCU8に温度測定値を得させる。
もし、温度が変化したと決定した場合、ソフトウェア・アプリケーション4は、現在の温度値、例えば「21」と共に、「SET」オペレータを「Displayed Temperature」エレメント上に、ファームウェア6により提供されるインタフェースを用いて送り、表示する。これにより、シングルチップ無線送受信装置5にルックアップテーブルからオペレータとエレメントの組合せに対応するパイプ識別子を決定させる。
【0041】
シングルチップ無線送受信装置5は、その時、パイプ識別子と数値「21」をウェザー・ステーション2のシングルチップ無線送受信装置10に送信する。
【0042】
ウェザー・ステーション2中のファームウェア11は、温度計測プローブ1に確認信号を応答する。確認処理は、各デバイスのソフトウェア・アプリケーションの呼び出しなしに実行される。
【0043】
ウェザー・ステーション2のファームウェア11は、ルックアップテーブを用いて、受信したパイプ識別子に対応するオペレータとエレメントを決定する。
この例では、決定されたオペレータとエレメントは、温度計測プローブソフトウェア・アプリケーション4により呼び出されたものと同じ、すなわち「SET」と「Displayed Temperature」である。
【0044】
ウェザー・ステーションファームウェア11は、インタフェースを介して、ウェザー・ステーションソフトウェア・アプリケーションに渡すイベントを生成する。
このイベントは、「SET」オペレータ、「Displayed Temperature」エレメント、現在の温度測定値「21」に対応している。
ソフトウェア・アプリケーション9は、ウェザー・ステーション2上のMCU8に、LCD表示モジュール12を正確な温度に更新させる.
【符号の説明】
【0045】
1 ワイヤレス温度計測プローブ
2 遠隔ウェザー・ステーション
3 マイクロ・コントローラ(MCU)
4 温度計測プローブソフトウェア・アプリケーション
5 シングルチップ無線送受信装置
6 ファームウェア
7 温度計測装置
8 マイクロ・コントローラ(MCU)
9 ウェザー・ステーションソフトウェア・アプリケーション
10 シングルチップ無線送受信装置
11 ファームウェア
12 LCD表示モジュール
図1