(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記導波管は電磁放射線を前記磁気媒体の表面上へ送信するように構成された一次導波管と散乱された電磁放射線を受信するように構成された二次導波管とを含み、前記光抵抗性材料の層は前記二次導波管を直接被覆する、請求項1に記載のスライダ。
前記変換器は5〜8マイクロメートルの範囲内の波長を含む電磁放射線を放射し、前記光抵抗性材料の層は硫化鉛またはアンチモン化インジウムからなる、請求項1に記載のスライダ。
前記電磁放射線を放射する工程は15〜1000マイクロメートルの範囲内の波長を有する電磁放射線を放射する工程を含み、前記光抵抗性材料の層はゲルマニウム銅合金からなる、請求項9に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
スライダ内のHAMR記録ヘッドは、記録中に記憶媒体を加熱するためにレーザビームおよび/または近接場光学源を使用し得る。HAMRヘッドの光送出経路内の光パワーは媒体の加熱温度プロファイルに影響を与え、したがってHAMR記録中の記録品質に影響を与える。光パワーを監視および能動的に制御することで、HAMR記録品質、信頼性、ヘッド寿命を著しく改善することができる。
【0011】
光パワー監視に使用される得る技術は、ヘッド構造内に追加の光学導波管を作製することと、スタンドアロン光検出器(すなわち、ダイオード)へ光パワーを送信するために追加の光学導波管を使用することとを含む。スタンドアロン光検出器はヘッドジンバルアセンブリ(HGA:head gimbal assembly)内に搭載され得る。しかし、追加の光導波管回路はヘッド作製を複雑にし得る。さらに、スタンドアロン光検出器は追加コストをHAMRヘッドの全体コストに加える。本開示は、HAMR電磁放射線送出経路の極近傍のHAMRスライダ内に薄膜ベースの光検出器を組み込む技術について説明する。一体化された薄膜光検出器を含むHAMRスライダは、HGA内に搭載されるスタンドアロン光検出器と比較して、例えば低コスト、高速応答時間、より精密な光パワー監視を含むいくつかの利点を有し得る。
【0012】
図1は、本開示に記載される技術を利用し得る例示的ハードディスク駆動装置を示す概念図である。ディスク駆動装置100は内部または外部データ記憶装置としてホスト装置へ動作可能に接続され得る。ホスト装置の例としては、ラップトップまたはデスクトップコンピュータ、または同様な装置が挙げられ得る。ディスク駆動装置100は、データ記録ディスクまたは媒体102、スピンドルアセンブリ104、スライダ106、アクチュエータアーム108、ボイスコイルモータアセンブリ110、VCMおよびモータプリドライバ112、スピンドルモータドライバ114、前置増幅器116、読み取り/書き込みデータチャネルユニット118、プロセッサユニット120、データバッファRAM132、ブートフラッシュ134、ホストインターフェースユニット136を含む。プロセッサユニット120は、ハードディスク制御装置122、インターフェースプロセッサ124、サーボプロセッサ126、命令SRAM128、データSRAM130を含む。例示的ハードディスク駆動装置100は個別機能ブロックを有して例示されるが、このような例示は説明目的のためのものであって、ハードディスク駆動装置100を特定のハードウェアアーキテクチャに限定しないということに注意すべきである。同じように、プロセッサユニット120は、
図1に示された例に基づく特定のハードウェアアーキテクチャに限定されるべきでない。ハードディスク駆動装置100の機能は、ハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェア実施形態の任意の組み合わせを使用して実現され得る。
【0013】
ディスク102は、その片側または両側に堆積された磁性材料を有する1つまたは複数のディスクのスタックを含む。ディスク102は、磁性材料がその上に堆積され得る軽アルミ合金、セラミック/ガラスまたは他の好適な基板からなり得る。電磁気技術を利用して、データは磁性材料の領域を配向させることによりディスク102上に格納され得る。ディスク上に格納されたデータはデータブロックとして編成され得る。データブロックは通常、512バイトまたは4KBの大きさであるが他の大きさでもよい。ディスク102へ書き込まれたデータは、N−1、N、N+1として
図1に示す一組の半径方向に離間された同心トラック内に配置される、データブロックは特定のトラックのセクタ内に配置され得る。
【0014】
ディスク102の磁性材料は複数の磁気記録技術に従って構成され得る。磁気記録技術の例としては、水平磁気記録(LMR)と垂直磁気記録(PMR)が挙げられる。追加の磁気記録技術としては、シングル磁気記録(SMR)と熱アシスト磁気記録(HAMR)が挙げられる。SMRは、トラックが部分的に重なるやり方で書き込まれるタイプのPMRである。上述のように、HAMRは、より高い面積記憶密度を実現するためにLMR、PMR、またはSMR技術と共に使用され得る。
【0015】
図1に示すように、ディスク102はスピンドルアセンブリ104へ結合され、固定された回転軸のまわりを方向Dに回転する。ディスク102は一定または可変速度で回転し得る。回転の典型的な速度は、毎分3,600回転未満から15,000回転を越える範囲である。しかし、ディスク102はより高いまたは低い速度で回転し得、回転速度は磁気記録技術に基づき判断され得る。スピンドルアセンブリ104はスピンドルとモータを含み、スピンドルモータドライバ114へ結合される。スピンドルモータドライバ114は電気信号をスピンドルアセンブリ104へ供給する。スピンドルしたがってディスク102が回転する速度は電気信号の電圧または電流に比例し得る。スピンドルモータドライバ114はVCMおよびモータプリドライバ112へ結合される。VCMおよびモータプリドライバ112は、ディスク102が所望の速度で回転するということを保証するためにフィードバック技術を使用するように構成され得る。例えば、VCMおよびモータプリドライバ112は、モータから電流および/または電圧信号を受信し、帰還回路を使用して、スピンドルモータドライバ114に供給される電気信号を調整するように構成され得る。
【0016】
図1に示すように、VCMおよびモータプリドライバ112はまた、ボイスコイルモータアセンブリ110へ結合される。スピンドルモータドライバ114へ電気信号を供給することに加えて、VCMおよびモータプリドライバ112はまた、ボイスコイルモータアセンブリ110へ電気信号を供給するように構成される。ボイスコイルモータアセンブリ110は、アクチュエータアーム108がVCMおよびモータプリドライバ112から受信される電気信号の電流または電圧に基づき旋回するように、アクチュエータアーム108へ動作可能に接続される。
図1に示すように、スライダ106はアクチュエータアーム108へ結合される。したがって、VCMおよびモータプリドライバ112は、ディスク102に対するスライダ106の位置を調整する。VCMおよびモータプリドライバ112は、スライダ106がディスク102に対する所望の位置を維持するということを保証するためにフィードバック技術を使用し得る。一例では、VCMおよびモータプリドライバ112は、ボイスコイルモータアセンブリ110からの電磁界と電流を監視するためにA−D変換器を含む。
【0017】
スライダ106は磁気記録技術(例えば、上述の例示的磁気記録技術の任意のもの)に従ってディスク102に対しデータを読み書きするように構成される。スライダ106は、ディスク102の一部として含まれる複数のディスクのそれぞれに対応する読み取りおよび書き込みヘッドを含み得る。さらに、スライダ106は、ディスク毎に1つまたは複数の読み取りおよび書き込みヘッドを含み得る。スライダ106は前置増幅器116へ結合される。前置増幅器116はまた、アーム電子回路(AE:arm electronics)と呼ばれることがある。前置増幅器116は、特定の読み取りまたは書き込み動作のために複数のヘッドから正しいヘッドを選択するように構成される。前置増幅器116は、書き込み動作中、書き込み電流によりヘッド106を駆動するように構成される。さらに、前置増幅器116は、プログラム可能なヘッドバイアス電流を使用する読み取り動作中、スライダ106からの読み取り信号を増幅するように構成される。前置増幅器116はまた、読み取りおよび書き込み動作のそれぞれの間、エラーを検知するように構成され得る。前置増幅器116はまた、読み取り動作中のサーマルアスペリティ(TA:thermal asperity)回復のための信号適応フィルタ(SAF:signal adaptive filter)を含み得る。
【0018】
前置増幅器116は、読み取り/書き込みデータチャネルユニット118からディスク102へ書き込まれるデータを受信する。前置増幅器116はディスク102から読み取ったデータを読み取り/書き込みデータチャネルユニット118へ供給する。データはホスト装置を起源とし、ホストインターフェースユニット136とプロセッサユニット120を介し読み取り/書き込みデータチャネルユニット118へ伝達され得る。ホストインターフェースユニット136はハードディスク駆動装置100とホスト装置間の接続を提供する。ホストインターフェースユニット136は、コンピュータバスインターフェイスに従って定義された物理的および論理的特性に従って動作し得る。標準化インターフェースの例として、ATA(IDE、EIDE、ATAPI、UltraDMA、SATA)、SCSI(パラレルSCSI、SAS)、ファイバーチャンネル、PCIe(SOPまたはNVMeを備えた)が挙げられる。
【0019】
図1に示すように、プロセッサユニット120は、ハードディスク制御装置122、インターフェースプロセッサ124、サーボプロセッサ126、命令SRAM128、データSRAM130を含む。命令SRAM128はプロセッサユニット120の一組の演算命令を格納し得る。命令は、ハードディスク駆動装置100の電源が入れられると、ブートフラッシュ134から命令SRAM128へロードされ得る。データSRAM130およびプロセッサユニット120へ結合されるデータバッファRAM132は、読み取りおよび書き込み動作中にデータのブロックをバッファするように構成される。例えば、ホストインターフェースユニット136から受信されたデータのブロックは、データブロックがディスク102へ書き込まれる前に、データSRAM130とデータバッファRAM132へ連続的に格納され得る。命令SRAM128、データSRAM130、データバッファRAM132、およびブートフラッシュ134は個別記憶ユニットとして例示されるが、命令SRAM128、データSRAM130、データバッファRAM132、およびブートフラッシュ134の機能は他のタイプのメモリアーキテクチャに従って実現され得るということに注意すべきである。
【0020】
ハードディスク制御装置122は通常、ホストインターフェースユニット136および読み取り/書き込みデータチャネルユニット118に対するデータのブロックの転送を管理するように構成されるプロセッサユニット120の一部を表す。上述のように、ハードディスク制御装置122は、データのバッファリングを管理する動作を行うように構成され得、規定されたコンピュータバスプロトコルに従ってホストインターフェースユニット136とインターフェースし得る。例えば、ハードディスク制御装置122は、ホストインターフェースユニット136からのデータのパケットを受信および解析し得る。さらに、ハードディスク制御装置122はホストと通信するように構成され得る。例えば、ハードディスク制御装置122は、エラーをホストへ報告し、ホストから受信された命令に基づきディスク102をフォーマット化するように構成され得る。
【0021】
インターフェースプロセッサ124は通常、サーボプロセッサ126とハードディスク制御装置122間をインターフェースするように構成されるプロセッサユニット120の一部を表す。インターフェースプロセッサ122は障害予知解析(PFA:predictive failure analysis)アルゴリズム、データ回復手順を実行し、エラーを報告およびログ記録し、rotational positioning ordering(RPO)を行い、コマンドキューイングを行い得る。一例では、インターフェースプロセッサはARMプロセッサであり得る。
【0022】
上述のように、データは通常、特定のトラックのセクタ内に含まれるブロックでディスク102へ書き込まれるまたはディスク102から読み取られる。ディスク102はまた、トラック内に1つまたは複数のサーボセクタを含み得る。サーボセクタは円周方向または角度方向に離間され得、サーボ信号を生成するために使用され得る。サーボ信号は、スライダ106とディスク102の特定のセクタまたはトラックとを位置合わせするために使用され得るディスク102から読み取られた信号である。サーボプロセッサ126は通常、スライダ106がディスク102に対して正しく位置決めされるということを保証するためにスピンドルアセンブリ104とボイスコイルモータアセンブリ110の動作を制御するように構成されたプロセッサユニット120の一部を表す。サーボプロセッサ126はサーボハードウェアアシストリアルタイムプロセッサ(SHARP:Servo Hardware Assist Real−time Processor)と呼ばれることがある。サーボプロセッサ126は、トラック上のスライダ位置、スライダシーク、スライダ設定、スピンドル開始、スピンドル速度のすべての組み合わせのための閉ループ制御を実現するように構成され得る。さらに、サーボプロセッサ126は、サーボ関連変数を計算するための一組の命令を含み得る。サーボ関連変数はさらに、スライダ106とディスク102のトラックとを位置合わせするために使用され得る。
【0023】
図2は、本開示に記載される技術を利用し得る例示的スライダを示す概念図である。説明を簡単にするために、
図2に示す部品は原寸に比例していなく、
図2に示す要素の相対位置は構成されたスライダ内の要素の実際の位置を必ずしも反映しないかもしれないということに注意すべきである。以下に詳細に説明される
図3、5、6、7は、本明細書に記載の技術を利用するように構成されたスライダ106がどのように構築され得るかに関する追加の詳細を与える。スライダ106は、HAMRを使用してデータをディスク102へ記録するスライダの例である。スライダ106は、例えばアルミナ/チタン・カーバイド(Al
2O/TiC)の化合物などの複合材料を使用して作製され得る。
図2に示すように、スライダ106はレーザドライバ202、レーザダイオード203、導波管204、光検出器206、書き込み回路208、書き込み変換器210読み取り変換器212、読み取り回路214を含む。
【0024】
ディスク102に隣接するスライダ106の表面は空気軸受け表面(ABS:Air Bearing Surface)と呼ばれる。上述のように、HAMRは、記録中に磁気素子の温度を増加させることにより、高異方性磁気素子を含む磁気ディスクへデータが書き込まれることを可能にする磁気記録技術である。
図2に示すように、電磁エネルギーEはスライダ106からABSを介しディスク102の表面上に放射され、これによりディスク102の表面を加熱する。ディスク102の表面は、例えば特別の成長促進(growth−enhancing)副層上に成長されたコバルトクロム(CoCr)合金顆粒層、またはCoの膜と白金(Pt)またはパラジウム(Pd)の膜との多層交互膜を含む高異方性磁気素子からなり得る。ディスク102の表面はまた、FePtまたはFeNiPtなどのL1
0規則合金を含み得る。
【0025】
上述のように、ディスク102は複数の隣接し場合によっては部分的に重なるデータトラック(例えば、SMRトラック)を含み得る。導波管204は、隣接するトラックの加熱を最小にするやり方でデータが書き込まれる特定トラック上に電磁エネルギーEの焦点を合わせるように構成される。
図2に示す例では、導波管204はレーザダイオード203から電磁放射線を受信し、光導波管と近接場変換器とを含む。しかし、他の例では、レーザダイオード203は任意のタイプの電磁放射線源であり得、導波管204は、電磁放射線源により放射される電磁放射線の焦点をディスク102の特定のデータ領域へ合わせるように構成され得るということに注意すべきである。いくつかの例では、レーザダイオード203は、InPベース、GaAsベース、またはGaNベースのダイオードであり得る。いくつかの例では、レーザダイオード203から放射されるレーザ光線の波長は約375nm(ナノメートル)から1700マイクロメートルの範囲内であり得る。例えば、レーザダイオード203は約800nmの波長を有するレーザ光線を放射するように構成され得る。
【0026】
レーザドライバ202はレーザダイオード203へ電力を供給するように構成される。すなわち、レーザドライバ202はレーザダイオード203へ電流を供給し得、レーザダイオード203により放射されたレーザ光線のパワーはレーザダイオード203の動作パラメータに基づく電流に比例し得る。上述のように、HAMRヘッドの光送出経路内の光パワーはHAMR記録中の記録品質に影響を与える。いくつかの場合には、レーザダイオード203のパワー変動は周囲温度変動に起因し得る。さらに、過剰温度がスライダ106の部品の使用寿命を損傷または低減し得る。例えば、レーザダイオード203の量子効率は過剰温度に起因する半導体材料のエージングにより低下し得る。
図2に示すように、レーザドライバ202は光検出器206へ結合される。光検出器206は、その光吸収により、ABSへ送出された電磁力を判断するように構成される。光検出器206は、レーザドライバ202がレーザダイオード203により放射されたレーザ光線のパワーを調整し得るようにレーザドライバ202へフィードバックを与える。このフィードバック制御は、スライダ106の部品を破損または早期に老化させることなく十分な温度でディスク駆動装置100がHAMRを実行できるようにする。一例では、パワー変化が光検出器203から測定されると、レーザダイオード202に供給される電流は、このパワー変化を補償するように変更することができる。例えば、レーザドライバ202からレーザダイオード203へ供給されるバイアス電流は、パワー変化を補償するために増加されることができる。
【0027】
書き込み変換器210は書き込み回路208から受け取った電流に応じて磁束を生成するように構成される。書き込み回路208は前置増幅器116へ結合され得る。
図2に示すように、書き込み回路208から延びるコイルは書き込み変換器210に巻きつけられる。書き込み変換器210は、NiFeまたはFeCoNiなどの従来の高磁気モーメント材料で形成される書き込み磁極を含む。書き込み電流パルスが書き込み回路208からコイルを介し導かれると、書き込み変換器210は磁束(矢印により表される)をディスク102へ向ける。磁束はデータがディスク102へ記録されるようにする。書き込み回路208は、ディスクがHAMR記録のための所望温度まで加熱されると磁束がディスク102に向けられるようにレーザドライバ202と連動して動作する。
【0028】
読み取り変換器212は、ディスク102からの磁界を検知するように構成された磁気抵抗読み取りセンサを含む。磁気抵抗読み取りセンサは、例えばトンネリング磁気抵抗(TMR:tunneling magneto resistive)センサ、面内通電型巨大磁気抵抗(CIP−GMR:current−in−plane giant magnetoresistive)センサ、または面垂直通電型巨大磁気抵抗(CPP−GMR:current−perpendicular−to−plane giant magnetoresistive)センサであり得る。読み取り回路214は読み取り変換器212からのデータを再生するように構成され、増幅器と復調器を含み得る。読み取り回路214は前置増幅器116へ結合され得る。いくつかの例では、前置増幅器116は増幅と復調を行い得る。このようにして、スライダ106は、HAMRを使用してデータをディスク102へ記録し記録されたデータをディスク102から取り出すように構成されるスライダの例を表す。以下に詳細に説明される
図3、5、6、および7は、例示的スライダ106がどのように構築され得るかに関する追加の詳細を与える。特に、
図3、5、6、および7のそれぞれは光検出器206の実施例を示す。
【0029】
図3は、本開示に記載される技術を利用し得る例示的スライダの断面図を示す概念図である。
図3に示すように、読み取り変換器212、書き込み変換器210および導波管204は基板302上に一連の層として形成される。基板302は、例えばアルミナ/チタン・カーバイド(Al
2O/TiC)などのスライダ構築のための任意の好適な基板材料であり得る。スライダ106は基板302と読み取り変換器212間に絶縁層303を含み得る。絶縁層303は例えばAl
2O
3またはSiO
2などの絶縁材料からなり得る。
【0030】
図3に示す例では、読み取り変換器212は遮蔽部304aと304bおよび磁気抵抗読み取りセンサ306を含む。上述のように、磁気抵抗読み取りセンサはディスク102からの磁界を検知するように構成される。したがって、磁気抵抗読み取りセンサ306は上述の磁気抵抗読み取りセンサのうちの任意のもので有り得る。遮蔽部304aと304bは、磁気抵抗読み取りセンサ306が外部磁界を雑音として受信するのを防止するように構成される。遮蔽部304aと304bは磁気抵抗読み取りセンサ306のタイプに基づく材料から構成される。例えば、遮蔽部304aと304bは、NiFe、FeSiAl、CoFeNi、CoFe、FeN、FeZrNまたはCoZrTaCrなどの軟磁性材料で形成された磁気層または少なくともこれらの材料のうちの2つの多層であり得る。
【0031】
図3に示すように、書き込み変換器210は下側磁気ヨーク320a、上側磁気ヨーク320bおよび磁極318を含む。導波管204は、実質的に書き込み変換器210内に組み込まれ、被覆312aと312b、コア314および近接場変換器316を含む。上述のように、書き込み変換器210は電流に応じて磁束を生成するように構成される。磁極318は書き込み磁極の例であり、NiFeまたはFeCoNiなどの従来の高磁気モーメント材料で形成され得る。下側磁気ヨーク320aと上側磁気ヨーク320bは、磁極318が下側磁気ヨーク320aと上側磁気ヨーク320bに巻きつけられたコイル(図示せず)内の電流に応じて磁束をディスク102上へ向けるように構成される。さらに、下側磁気ヨーク320aと上側磁気ヨーク320bは磁束の戻り経路を与える。
図3に示す例では、下側磁気ヨーク320aは戻り磁極として働く。
【0032】
上述のように、導波管204は電磁エネルギーE(例えば、レーザ光)の焦点をディスク102上へ合わせるように構成される。コア314は、レーザダイオード203により放射された特定の波長の放射線に対して透過性である高屈折率誘電体材料からなり得る。例えば、コア314はTiO
2および/またはTa
2O
5などの放射線透過材料からなり得る。被覆312aと312bはコア314より低い屈折率を有する材料からなる。このようにして、特定の波長の電磁放射線は光学の原理に基づき導波管204を介し伝播する。被覆312aと312bはSiO
2および/またはAl
2O
3からなり得る。いくつかの例では、被覆312aおよび/または被覆312bは電磁放射線の特定の周波数に対し透明であるように構成され得る。近接場変換器316は、ディスク102の隣接トラックを加熱しないように電磁放射線のビームスポットの焦点を合わせるプラズモニック装置(plasmonic device)であり得る。すなわち、近接場変換器316は回折限界より小さなビームスポットを生成し得る。近接場変換器316は、例えばcアパーチャ、eアンテナプラズモニック近接場源、または別の成形変換器(shaped transducer)のいずれかと協働し得る。被覆312aと312b、コア314および近接場変換器316の組成は源により放射される電磁放射線の波長に基づく。一例では、放射された電磁放射線は、可視スペクトル(400〜700nm)内の波長を有する電磁放射線を含み得る。一例では、放射された電磁放射線は約800nmの波長を有する電磁放射線を含み得る。別の例では、放射された電磁放射線は中赤外領域(5〜8マイクロメートル)内の波長を有する電磁放射線を含み得る。まだ別の例では、放射された電磁放射線は遠赤外領域(15〜1000マイクロメートル)内の波長を有する電磁放射線を含み得る。
【0033】
図2に関し上に説明したように、光検出器206は光吸収により電磁力を測定するように構成される。一例では、光検出器206は導波管204内のパワーに対し線型に比例する光電流を測定する。
図3に示す例では、光検出器206は光抵抗性材料の層308とコンタクトスタブ310を含む。光抵抗性材料308は、光抵抗性材料308の抵抗が、増加する強度の電磁放射線への露出に基づき変化するように構成される。一例では、光抵抗性材料308は、増加する強度の光への露出とともに低下する抵抗を有する薄膜半導体ベースの光抵抗性材料である。したがって、この例では、光抵抗性材料308は、光抵抗性効果は単一層の材料を使用することにより測定され得るという点で、光抵抗性装置または組み立てられたダイオードなどの光導電デバイスから区別され得る。光抵抗性材料308は、通常はスライダ製作と両立するスパッタリングまたは他の堆積技術を使用して堆積され得る。光抵抗性材料308はドープp−n(またはp−i−n接合)および/または金属−半導体−金属(MSM:metal−semiconductor−metal)構造であり得る。光抵抗性材料308は多結晶または単結晶形態にアニールまたは再結晶され得る。コンタクトスタブ310は光抵抗性材料308の抵抗が測定され得るように電気的接触を実現するように構成される。
【0034】
図3に示すように、光抵抗性材料308は被覆312bに隣接して配置される。上述のように、被覆312bは電磁放射線の特定の周波数に対して透明となるように構成され得る。したがって、光抵抗性材料308はコア314を介し伝播する電磁放射線に晒され、光抵抗性材料308の抵抗はコア314を介し伝播する電磁放射線の強度に基づき増加または低下し得る。このようにして、光抵抗性材料308は、光抵抗性材料308の抵抗が導波管204を介し伝播する電磁放射線の強度に比例するように導波管204に近接して配置される光抵抗性材料の層である。一例では、光抵抗性材料308に由来する測定値が短期パワー変動を補償するために使用され得る。例えば、測定は、1ミリ秒で発生し得るモードホッピングによるパワー変動を補償するために使用され得る。さらに、別の例では、光抵抗性材料308は、照明効果に起因する抵抗値変化と熱効果に起因する抵抗値変化とを解析することにより、温度センサとして使用され得る。光抵抗性材料308は被覆312bに隣接して
図3に示されるが、いくつかの例では、光抵抗性材料308は実質的に被覆312bに組み込まれ得るということに注意すべきである。例えば、光抵抗性材料308は被覆312bの表面上にコンフォーマル堆積(conformally deposite)される光抵抗性材料であり得る。
【0035】
上述のように、源により放射される電磁放射線の波長は変化し得る。したがって、光抵抗性材料308の組成は、電磁放射線の特定の波長を検知できるように構成され得る。例えば、アモルファスシリコンは、約800nmの波長を有する電磁放射線を検知するための理想的材料候補であり得る。光抵抗性材料308は、レーザダイオード203などの源が約800nmの波長を有する放射線を放射するように構成される場合はアモルファスシリコンからなり得る。さらに、硫化カドミウム(CdS)は可視スペクトル内の電磁放射線に特に敏感である。光抵抗性材料308は、レーザダイオード203などの源が可視スペクトル内の放射線を放射するように構成される場合はCdSからなり得る。硫化鉛(PbS)とアンチモン化インジウム(InSb)は中赤外範囲内の電磁放射線に特に敏感である。光抵抗性材料308は、レーザダイオード203などの源が中赤外範囲内の波長を有する放射線を放射するように構成される場合はPbSおよび/またはInSbからなり得る。さらに、ゲルマニウム銅合金は遠赤外領域内の波長を有する電磁放射線の検知に有用であり得る。光抵抗性材料308は、レーザダイオード203などの源が遠赤外領域内の波長を有する放射線を放射するように構成される場合はゲルマニウム銅合金からなり得る。
【0036】
光抵抗性材料308は完全な膜として堆積され、フォトリソグラフィ技術を使用してパターン化され得る。さらに、光抵抗性材料308の光抵抗性は、様々な確立されたドーピングとアニール技術により最適化することができる。光抵抗性材料308は、アプリケーションに応じて様々なやり方でパターン化されることができる。
図4は、本開示に記載される技術を利用し得る光抵抗性材料の例を示す概念図である。
図4に示す例では、光抵抗性材料308は蛇行線としてパターン化された薄膜である。蛇行線パターンは、所与の領域における長さ/抵抗を増加させ、したがって光抵抗性材料308からの信号レベルを増加させる。
図4に示すように、光抵抗性材料308はリード310を使用することにより測定装置402へ結合される。測定装置402は光抵抗性材料308の抵抗を測定するように構成される。測定装置402は抵抗を測定するように構成される任意のタイプの装置であり得る。
【0037】
図3は光抵抗性材料308が導波管204の「上」に配置される例を示すが、光抵抗性材料308は、光抵抗性材料308が導波管304を介し伝播する電磁放射線の強度を検知し得るように導波管204の近傍のどこにでも配置され得る。光抵抗性材料308は導波管304の上および/または下にまたはその側面に配置され得る。さらに、光抵抗性材料308は、個別の抵抗測定が導波管204経路に沿ってなされ得るように複数の個別領域を含み得る。1つまたは複数の差動信号が複数の個別領域から生じ得る。光抵抗性材料308と導波管304間の距離は電力予算に応じて変わり得る。
【0038】
図5、6、および7は、本開示に記載される技術を利用し得る別の例示的スライダの断面図を示す概念図である。
図5、6、および7に示す例では、同様な番号の素子は、
図3に関して上に説明した素子と同様であり、簡潔さのために、同様な番号素子の説明は繰り返されない。
図5に示す例では、光抵抗性材料308は材料322により被覆312bから分離される。材料322は透明な電気的絶縁材料であり得る。例えば、材料322はシリカの薄膜であり得る。
【0039】
上述のように、光抵抗性材料308の複数の個別領域は導波管204の近傍に配置され得る。
図6に示す例では、光抵抗性材料308aは導波管204の「上」に配置され、光抵抗性材料308bは導波管204の「下」に配置される。
図6は導波管204の近傍に配置される光抵抗性材料の2つの領域を示すが、いくつかの例では光抵抗性材料の追加の複数の領域が導波管204の近傍に配置され得るということに注意すべきである。例えば、導波管204の4つの側面のそれぞれの上に光抵抗性材料の領域を作製することが可能である。光抵抗性材料308aと308bは、上記光抵抗性材料のありとあらゆる組み合わせからなり得る。光抵抗性材料308aと308bのそれぞれは、それぞれのコンタクトスタブ310aと310bへ結合される。このようにして、2つの独立した抵抗測定が行われ得る。差動信号は抵抗測定値に由来し得る。レーザダイオード203などの源から放射される電磁放射線のパワーを判断するために使用されることに加えて、一例では、差動信号はレーザダイオード203と導波管204との位置合わせに使用され得る。例えば、レーザダイオード203がスライダ106とは別個である例では、差動信号はHDD100の組立中にレーザダイオード203をスライダ106に対して位置決めするために使用され得る。
【0040】
図7に示す例では、スライダは二次導波管324を含む。二次導波管324は、漏洩電磁放射線(例えば、ディスク102から反射された電磁放射線)が測定に向けられ得るように導波管204と同様な材料からなり得る。いくつかの場合には、漏洩電磁放射線の変化はABSにおける光学的変化/劣化を示し得る。二次導波管324はABSに隣接して
図7に示されるが、いくつかの例では、二次導波管234は、導波管204を介し伝播しない電磁放射線が監視され得るようにレーザダイオード203の近傍に配置され得る。
図7に示す例では、光抵抗性材料308は二次導波管324を直接被覆する。他の例では、上述のように光抵抗性材料308は導波管204の近傍に配置され得るということに注意すべきである。
図3、5、6、および7は個別例として説明されるが、
図3、5、6、および7のそれぞれに示された例は容易に組み合わせられ得る。例えば、スライダは、一次導波管(例えば、一次導波管204)の近傍に配置される光抵抗性材料と二次導波管(例えば、導波管324)の近傍に配置された光抵抗性材料とを含み得る。ここで、一次導波管204は電磁エネルギーEの焦点をディスクの特定領域上へ合わせるように構成され、二次導波管は散乱した電磁放射線を導くように構成される。簡潔さのために、
図3、5、6、および7に示された例のありとあらゆる組み合わせは本明細書では図示および説明されない。
【0041】
図8は、本開示に記載される技術を利用し得る一次導波管の断面図を示す概念図である。
図9は、本開示に記載される技術を利用し得る二次導波管の断面図を示す概念図である。コア314、被覆312、二次導波管324、および光抵抗性材料308が層として
図3、5、6、および7に示されるが、
図8と9は、コア314、被覆312、二次導波管324、および光抵抗性材料308のそれぞれが3次元形状を形成し得、光抵抗性材料308は複数の側面上の導波管を囲み得るということを示す。
【0042】
図10は電磁力を監視する例示的技術1000を示すフローチャートである。上述のレーザダイオード203などの源が電磁放射線を放射する(1002)。電磁放射線は上述の波長のうちの任意のものを有する電磁放射線を含み得る。上述の測定装置402などの測定装置が光抵抗性材料の抵抗を測定する(1004)。光抵抗性材料は上述のように導波管に近接して配置された層であり得る。光抵抗性材料は上述の例示的光抵抗性材料のうちの任意のものを含み得る。前置増幅器116などのHDD100の1つまたは複数の部品は、測定された抵抗値を受信し、放射された電磁放射線の電磁気強度を判断し得る(1006)。HDD100は光抵抗性材料の既知の特性に基づき電磁放射線を判断するように構成され得る。放射された電磁放射線は、判断された電磁気強度に基づき調整され得る(1008)。このようにして、リアルタイムフィードバック(例えば、ミリ秒範囲内)が電磁放射線源のパワーレベルを調整するために使用され得る。例えば、レーザドライバ202により出力される電流が調整され得る。書き込み変換器210はデータをディスク102へ書き込む(1010)。データは、源の電力が調整されているときはいつでもディスク102へ書き込まれ得る(すなわち、その前、その最中、またはその後)。このようにして、スライダ116は、電磁放射線を放射し、導波管を介し電磁放射線を磁気媒体の表面上へ送信し、導波管に近接して配置された光抵抗性材料の抵抗を測定して、測定された抵抗に基づき、導波管を介し伝播する電磁放射線の強度を判断するように構成されたスライダの例を表す。
【0043】
1つまたは複数の例では、説明された機能はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはその任意の組み合わせで実施され得る。ソフトウェアで実施される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体上に格納またはコンピュータ可読媒体上で送信され、ハードウェアベースのプロセッサユニットにより実行され得る。コンピュータ可読媒体は、データ記憶媒体などの有形の媒体に対応するコンピュータ可読記憶媒体、またはコンピュータプログラムの1つの場所から他への転送(例えば通信プロトコルに従う)を容易にする任意の媒体を含む通信媒体を含み得る。このようにして、コンピュータ可読媒体は通常、(1)非一時的な有形コンピュータ可読記憶媒体または(2)信号または搬送波などの通信媒体に対応し得る。データ記憶媒体は、命令、コード、および/または本開示に記載される技術の実施のためのデータ構造を取り出すために1つまたは複数のコンピュータまたは1つまたは複数のプロセッサによりアクセス可能な任意の入手可能媒体であり得る。コンピュータプログラム製品はコンピュータ可読媒体を含み得る。
【0044】
一例としてそして限定するものではないが、このようなコンピュータ可読記憶媒体としては、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM、または他の光学ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、または他の磁気記憶装置、フラッシュメモリ、または命令またはデータ構造の形式の所望のプログラムコードを格納するために使用することができコンピュータによりアクセス可能な任意の他の媒体が挙げられる。また、任意の接続もコンピュータ可読媒体と称されることが適切である。例えば、命令が同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL:digital subscriber line)、または赤外線、無線、マイクロ波などの無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバまたは他のリモート源から送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSLまたは赤外線、無線、マイクロ波などの無線技術は媒体の定義に含まれる。しかし、コンピュータ可読記憶媒体とデータ記憶媒体は、接続、搬送波、信号、または他の一時的媒体を含まないがその代りに非一時的な有形の記憶媒体に向けられるということを理解すべきである。上記の組み合わせもまたコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0045】
命令は、1つまたは複数のデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、汎用マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルロジックアレイ(FPGA)、または他の等価な一体型または離散的論理回路などの1つまたは複数のプロセッサにより実行され得る。したがって、本明細書で使用される用語「プロセッサ」は、前述の構造のうちの任意なもの、または本明細書に記載の技術の実施に好適な任意の他の構造を指し得る。加えて、いくつかの態様では、本明細書に記載の機能は、符号化と復号化のために構成されたまたは複合コーデック内に組み込まれた専用ハードウェアおよび/またはソフトウェアモジュール内に設けられ得る。また、本技術は、1つまたは複数の回路または論理素子内に完全に実装することができるかもしれない。
【0046】
本開示の技術は、無線ハンドセット、集積回路(IC)または一組のIC(例えば、チップセット)を含む多種多様の装置または装置内に実装され得る。様々な部品、モジュールまたはユニットは、開示された技術を実行するように構成された装置の機能的態様を強調するために本開示に記載されるが必ずしも様々なハードウェアユニットにより実現されることを必要としない。むしろ、上述のように、様々なユニットは、好適なソフトウェアおよび/またはファームウェアと共に、ハードウェアユニット内に組み合わせられ得る、または上述のように1つまたは複数のプロセッサを含む共通のハードウェアユニットの集合により提供され得る。
【0047】
様々な例が説明された。これらおよび他の例は以下の請求項の範囲内にある。