(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5901752
(24)【登録日】2016年3月18日
(45)【発行日】2016年4月13日
(54)【発明の名称】照明デバイスの製造方法および照明デバイス
(51)【国際特許分類】
H01L 33/64 20100101AFI20160331BHJP
【FI】
H01L33/00 450
【請求項の数】14
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-515153(P2014-515153)
(86)(22)【出願日】2012年6月12日
(65)【公表番号】特表2014-517542(P2014-517542A)
(43)【公表日】2014年7月17日
(86)【国際出願番号】EP2012061066
(87)【国際公開番号】WO2013004455
(87)【国際公開日】20130110
【審査請求日】2014年2月17日
(31)【優先権主張番号】102011077614.1
(32)【優先日】2011年6月16日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】512288684
【氏名又は名称】オスラム ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】OSRAM GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】イェルク ゾルク
(72)【発明者】
【氏名】ラルフ ヴィアト
【審査官】
吉岡 一也
(56)【参考文献】
【文献】
特表2004−512687(JP,A)
【文献】
特開昭63−132495(JP,A)
【文献】
特開2009−267066(JP,A)
【文献】
特開2007−194383(JP,A)
【文献】
特開2006−294898(JP,A)
【文献】
特開2008−186914(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0127912(US,A1)
【文献】
特開2011−119732(JP,A)
【文献】
特開平11−346031(JP,A)
【文献】
特表2007−529177(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/113180(WO,A1)
【文献】
特開2009−081196(JP,A)
【文献】
特開2004−266235(JP,A)
【文献】
特開2004−311791(JP,A)
【文献】
特開2010−272736(JP,A)
【文献】
特開2008−103761(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明デバイスの製造方法であって、
・第1の担体(1)を提供するステップと、
・第2の担体(2)を第1の担体(1)に固定するステップと、
・前記第2の担体(2)を第1の担体(1)に固定した後に、前記第2の担体(2)を少なくとも部分的に、少なくとも2つの部分(21、・・・、28)に分けるステップと、
ただし、前記第2の担体(2)の分断前に、第1の構造化された金属層(4)を、前記第2の担体(2)の、前記第1の担体(1)と反対側の表面に被着し、
前記第1の構造化された金属層(4)の領域は、少なくとも1つの溝(5)によって相互に分断されており、当該溝(5)に沿って、前記第2の担体(2)を前記少なくとも2つの部分(21、・・・、28)に分断し、
接続ワイヤー(8)によって、前記第1の構造化された金属層(4)の前記領域の少なくとも2つは、相互に導電性に接続し、
・少なくとも2つの発光ダイオードチップ(3)を、前記第2の担体(2)の、前記第1の担体(1)と反対の側の面に固定するステップと
を有する
ことを特徴とする、照明デバイスの製造方法。
【請求項2】
少なくとも2つの前記発光ダイオードチップ(3)を、前記第2の担体(2)の異なる部分(21、・・・、28)上に被着する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第1の担体(1)を導電性に形成し、前記第2の担体(2)を電気的に絶縁性に形成する、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記第1の担体(1)は金属製であり、前記第2の担体(2)はセラミック製である、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記第1の担体(1)は、ヒートシンクとして構成されており、かつ、銅を含む、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記第2の担体(2)を前記第1の担体(1)に固定する前に、前記第1の担体(1)と前記第2の担体(2)との間に、構造化された接続層(6)を配置する、ここで前記接続層(6)は、製造誤差の範囲内で、前記第1の構造化された金属層(4)と合同である、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
前記第2の担体(2)を前記第1の担体(1)に固定する前に、第2の構造化された金属層(7)を、前記第2の担体(2)の、前記第1の担体(1)側の表面上に被着する、ここで前記第2の構造化された金属層(7)は、製造誤差の範囲内で、前記第1の構造化された金属層(4)と合同である、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの溝の幅(d)は最大で150μmである、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
・第1の担体(1)と、
・前記第1の担体に固定されている第2の担体(2)と、
・前記第2の担体(2)の、前記第1の担体(1)とは反対側に固定されている、少なくとも2つの発光ダイオードチップ(3)とを有しており、
・前記第2の担体(2)は、少なくとも2つの部分(21、・・・、28)を含んでおり、前記少なくとも2つの部分は、少なくとも1つの分断領域(51)によって相互に分断されており、前記分断領域(51)は部分的にまたは完全に、前記第2の担体(2)を通って延在しており、
・前記第2の担体(2)の前記少なくとも2つの部分(21、・・・、28)は、最大で125μmの間隔(A1)で相互に分断されており、
前記第2の担体(2)の各部分(21、・・・、28)は、前記第1の担体(1)と反対側の表面で、第1の構造化された金属層(4)の領域を有しており、
ここで、各領域は、前記第2の担体(2)の各部分(21、・・・、28)に一義的に割り当てられており、前記第1の構造化された金属層(4)の前記領域の少なくとも2つは、接続ワイヤー(8)によって相互に導電性に接続されている
ことを特徴とする、照明デバイス。
【請求項10】
前記2つの部分(21、・・・、28)は、向かい合っている側面(2a)でそれぞれ、分断プロセスの痕跡を有している、請求項9記載の照明デバイス。
【請求項11】
前記第1の構造化された金属層(4)の複数の領域の少なくとも1つの領域の上に、2つの発光ダイオードチップ(3)が被着されており、前記2つの発光ダイオードチップ(3)は、前記領域によって、直列に接続されている、請求項9または10記載の照明デバイス。
【請求項12】
前記第2の担体(2)は、前記第1の担体(1)の縁部および/またはコーナーに配置されており、
前記第2の担体(2)上に配置されている全ての発光ダイオードチップ(3)を電気的に接続するための電気的な接続手段(10)が、部分的に、前記第2の担体(2)に割り当てられている前記第1の担体(1)の表面に沿って、当該表面上に延在している、請求項9から11までのいずれか1項記載の照明デバイス。
【請求項13】
・請求項9から12までのいずれか1項記載の照明デバイス(100)を少なくとも2つ有しており、
・前記照明デバイスの前記第2の担体(2)が相互に隣接して配置され、前記第2の担体(2)上に配置されている前記発光ダイオードチップ(12)は、共通の照明面(9)を形成する、照明デバイスの装置。
【請求項14】
2つの異なる照明デバイス(100)の前記第2の担体(2)は、最大で125μmの間隔(A2)でもって相互に分断されている、請求項13記載の照明デバイスの装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
照明デバイスの製造方法並びに照明デバイスを提示する。
【0002】
解決されるべき課題は、特に劣化に強い照明デバイスの製造方法を提示することである。殊に、この方法によって製造される照明デバイスは得に、熱機械交番応力に対して頑強である。
【0003】
この方法の少なくとも1つの実施形態では、この方法は、第1の担体を提供するステップを有している。この第1の担体は、製造されるべき照明デバイスのコンポーネントを機械的に担うように構成されている。さらに、第1の担体は、殊に、熱伝導性が高い、という特徴を有している。例えばここで第1の担体は、導電性に形成可能である。殊に第1の担体は、金属、例えば銅によって形成されている金属製の担体である。第1の担体は、照明デバイスのコンポーネントによって、動作中に形成された熱を特に良好に受容し、外部へ排出する。すなわち、第1の担体は殊に、照明デバイスのヒートシンクを形成する。
【0004】
本発明の少なくとも1つの実施形態では、第2の担体が第1の担体に固定されている。例えば、第2の担体は、第1の担体の主表面に固定されている。第2の担体の固定は、例えば、接続手段によって行われる。この接続手段は、第1の担体と第2の担体の間の機械的な接続の他に、第1の担体と第2の担体の間の熱接続も形成する。すなわち、この接続手段は、高い熱伝導性を特徴としている。
【0005】
第2の担体は、照明デバイスのコンポーネントの一部を、第1の担体とは反対側の面で受容し、機械的に担うように構成されている担体である。第2の担体はここで、殊に、第1の担体よりも小さい底面を有している。第2の担体は同様に、高い熱伝導性を特徴にしている。ここでこの第2の担体は殊に電気的に絶縁性に形成される。例えば、第2の担体は、ドーピングされていない半導体材料またはセラミック材料によって形成される。すなわち、第2の担体は殊に、セラミック担体である。例えば第2の担体は、AlNによって形成されている。これは、約180W/mKの熱伝導値を特徴とする。
【0006】
この方法の少なくとも1つの実施形態では、第2の担体は、第2の担体を第1の担体に固定した後に、少なくとも2つの部分に、少なくとも部分的に分けられる。第2の担体は次のように分断される。すなわち、第2の担体の材料によって、この分断によって形成された第2の担体の部分の間で接続が仲介されないように、分断される。この分断によって形成された第2の担体のこれらの部分は機械的に例えば、第1の担体に対するその接続によってのみ相互に、および、第1の担体に対して、固定位置に保たれる。これは第2の担体の分断によって変わらない。すなわち、完全な分断が生じ得る。
【0007】
さらに、第2の担体の部分的な分断を行うことが可能である。この場合には、溝が第2の担体内にもたらされる。この溝は、第2の担体の部分の間の目標分裂箇所として用いられる。照明デバイスの動作中、第1の担体は第2の担体よりも熱的に強く伸長し、目標分裂箇所に従って、第2の担体の完全な分断が生じる。第1の担体と反対側の面からの、第2の担体内への溝の侵入深さは、ここで、第2の担体の平均厚さの少なくとも5%、殊に、少なくとも10%である。このようにして、動作中に、目標分裂箇所に沿った完全な分断が生じることが保証される。
【0008】
第2の担体の部分間の分断線はここで、第1の担体の、第2の担体の方を向いている上面に対して横切る方向で、殊に垂直に延在する。すなわち、第2の担体のこれらの部分の底面は、第2の担体の底面よりも小さい。
【0009】
この方法の少なくとも1つの実施形態では、少なくとも2つの発光ダイオードチップが、第2の担体の、第1の担体と反対側の面に固定されている。発光ダイオードチップは、ここで殊に機械的に固定して、第2の担体と接続可能であり、これに良好な熱伝導性で接続される。
【0010】
発光ダイオードチップは例えば、動作中に電磁ビーム、殊に光を形成する発光ダイオードチップまたはレーザダイオードチップである。このようにして、照明デバイスから、動作中に、同様に、電磁ビーム、殊に光が送出される。殊に、発光ダイオードチップは、白色および/またはカラーの光を放出することが可能である。発光ダイオードチップが、白色光を放出するように構成されている場合、これは、例えば、電磁ビームの下方変換のために構成されているルミネセンス変換材料を有している。
【0011】
照明デバイスを製造する方法の少なくとも1つの実施形態では、この方法は以下のステップを有している。
・第1の担体を提供する
・第1の担体に第2の担体を固定する
・第1の担体を第2の担体に固定した後に、第2の担体を、少なくとも2つの部分に、少なくとも部分的に分断する
・第2の担体の、第1の担体と反対側の面に、少なくとも2つの発光ダイオードチップを固定する
この方法はここで殊に、個々のステップが記載された順番で実施可能である。
【0012】
この方法の少なくとも1つの実施形態では、発光ダイオードチップの少なくとも2つが、第2の担体の異なる部分上に被着される。すなわち、第2の担体の第1の部分は、例えば照明デバイスの第1の発光ダイオードチップを担い、この担体の第2の部分は、照明デバイスの第2の発光ダイオードチップを担う。これら2つの発光ダイオードチップはこの場合に、第2の担体によって、機械的にも電気的にも熱的にも相互に接続されていない。第2の担体の異なる部分上での2つの発光ダイオードチップの間の機械的な接続は、第1の担体によってのみまたは主に第1の担体によって仲介される。
【0013】
ここに記載されている方法の基になっているのは、殊に以下の考慮である:
発光ダイオードチップの良好な熱的な結合は、発光ダイオードチップ内で、電気的な損失出力によって生じる熱を排出するのに有利である。例えば、発光ダイオードチップの輝度は、温度の関数である。温度が上昇すると、発光ダイオードチップの輝度と効率が低下する。さらに、低い動作温度は有利には、発光ダイオードチップの寿命に有利に作用する。なぜなら、主な劣化経過は温度によって促進されるからである。従って、良好な熱管理は、高い効率の実現に寄与し、寿命をより長くする。
【0014】
発光ダイオードチップの取り付け面の電気的な接触接続の手法は、さらなる重要な観点である。発光ダイオードチップは、自身の取り付け面でヒートシンク上に取り付けられる。ヒートシンクは、自身の側で同様に、ハウジング内に取り付けられる。発光ダイオードチップ背面は、電気的なポテンシャルを有しており、ハウジングはポテンシャルを有していないべきである。従って発明者は、発光ダイオードチップの取り付け面とハウジングとの間で、電気的な絶縁面が有利であることを認識している。
【0015】
ヒートシンクとしておよびハウジング材料として、殊に金属性の材料が使用される。これは、比較的低いコストと結び付いて、良好な加工性と、良好な機械的特性と、良好な熱伝導性を特徴とする。主な金属製材料の欠点は、現行の半導体材料と比べて高いその熱膨張係数と、この関連においては、その導電性である。
【0016】
ハウジングが金属製の材料から形成されていると仮定すると、熱経路におけるいずれかの位置に、発光ダイオードチップの半導体材料の低い熱膨張係数から、金属製のハウジング材料の高い膨張係数への移行部が実現されなければならない。材料の間の高い熱伝導性接続は、殊に、はんだ付けまたは焼結方法によって実現される。このような接続は、機械的に極めて強固である。従って、接合面で膨張係数に差がある場合には、力が形成される。この力は同様に、接合面での結合またはより弱い接合相手の損傷または破壊を生じさせ得る。整合していない膨張係数を有する接合相手からの接続の頑強性は、接合面の大きさによってスケーリングする。より大きい機械的な伸長を有する接合面は、より小さい接合面よりも、扱いが困難である。従って、半導体材料の低い膨張係数(例えば:ゲルマニウム 5.8ppm/K)から、機械的な材料の高い膨張係数(例えば:アルミニウム 23ppm/K)への、熱経路における移行部を、構造サイズが小さい領域内に実現するのが有利である。
【0017】
別の問題は、多数の個別チップの平面状の取り付け時に生じる。個々の発光ダイオードチップが金属製の担体上に取り付けられる場合、全ての発光ダイオードチップの取り付け面が共通の電気的なポテンシャルを有する。この構造は、並列回路に相応する。個々の発光ダイオードチップが、U/I特性曲線において差を有している限り、この回路設計は、低い順バイアスを伴う、発光ダイオードチップの過電流を生じさせる。この発光ダイオードチップ配列のさらなる欠点は、電流と電圧との間の比である。並列回路は、基本的に、順バイアスが低い場合に高い動作電流を有する。これは、より高い駆動コストおよび/またはより低い駆動効率につながり得る。並列回路および直列回路の実現の可能性は、ここで、利点である。
【0018】
すなわち、発光ダイオードチップが、電気的に絶縁性であるが、熱伝導性の別の層上に被着されている接続面上に取り付けられる構造が有利であることが判明している。この電気的に絶縁性の層は、この場合に、半導体材料の低い熱膨張係数と、ヒートシンクおよびハウジングの高い熱膨張係数との間を仲介することができる。
【0019】
これまでに、種々のソリューションが知られている:
A)金属コアプレート(MCB)上の発光ダイオードチップ。このアプローチは、簡単なソリューションである。MCBの背面は、電気的に絶縁されている。このMCBは、主に、アルミニウム板をベースにしている。これは比較的容易に取り付けられる。接続面は構造化可能である。従って、ある程度の制限によって、種々の接続バリエーションが形成される。絶縁層はある程度の柔軟性を有している。これによって、半導体とベースプレートのアルミニウムの間の異なる膨張係数が、多くの用途に対して、充分に補償される。このソリューションの弱点は、絶縁層の制限された熱伝導性である(d=38μmの厚さの場合に3W/mK)。
B)DCB(銅直接接合法)。DCBプロセスでは、薄い銅板が圧力および温度下で、セラミックプレート(Al203、AlN)と接合される。比較的薄い銅層およびセラミック層によって、柔軟性のある変形によって、応力が受容される。これによって、半導体とハウジングとの間の膨張係数の差が、部分的に補償される。このバリエーションの欠点は、接続面の構造化が、フォト技術によって、エッチングに関連して実現される、ということである。従って、低コストで、特定の最小寸法を下回るのは困難である。
C)セラミック基板。この構造では、セラミックが片側または両側で金属化される。金属化されたセラミック(熱膨張係数が低い)上の発光ダイオードチップ(膨張係数が低い)の構造は、問題なく可能である。問題は、金属製ハウジング内に、セラミックモジュールを取り付ける際に始まる。セラミックモジュールが例えば、ハウジング内にはんだ付けされる場合、良好な熱排出が実現される。しかし半田接続部の高い機械的な剛性によって、力が形成される。これは、接続部またはセラミック基板を破壊し得る。
【0020】
第2の担体が、第1の担体への固定後に、少なくとも2つの部分に、少なくとも部分的に分断される照明デバイスの製造は、この分断が無い場合よりも、技術的により困難である。しかし、この分断が行われない照明デバイスの実質的な欠点は、熱的な交番応力時の照明デバイスの低い耐久性である。これは、その上に第2の担体が被着されている、第1の担体の表面に対して平行な、ラテラル方向における第2の担体の熱膨張によるものであり、かつ第1の担体と第2の担体との間での熱膨張係数の大きい差によるものである。
【0021】
本願の方法では、第2の担体が、第1の担体上への固定後に、より小さいセグメント、すなわち第2の担体の複数の部分に分けられる。第2の担体のこれらの部分の間隔は、材料除去によってのみ定められる。これは、分断によって形成される。すなわち、第2の担体のこれらの部分は、特に短い間隔を相互で有する。これは、第1の担体上への第2の担体の部分の個々の取り付けによっては実現不可能である。この小さい間隔の領域において、並びに、第2の担体の部分の小さいラテラル方向の伸長によって、第2の担体と第1の担体の間の熱膨張係数の差を、生じる力が、弾性の変形によって受容されることによって制することができる。しかも、破壊に対する材料特有の境界値を超えることはない。第2の担体の少なくとも部分的な分断のための適切な方法としては、例えば、以下の方法のうちの1つまたは以下の方法のうちの複数の方法の組み合わせが使用可能である:機械的なソーイング、分断研磨、レーザ分断方法、イオンエッチング方法、化学的な分断方法。
【0022】
第1の担体と第2の担体との間、並びに、第2の担体の部分と発光ダイオードチップの間の接続は、焼結方法および/またははんだ付け方法によって形成される。これによって、より良好な熱伝導性およびより高い剛性を有する接続が実現される。第2の担体は殊に、電気的に絶縁性に構成可能である。従ってこれは、電位差の無いヒートシンクを形成する。これには、殊にセラミック材料、AlNまたはAl2O3が適している。第1の担体は殊に、金属製に構成されており、このようにして容易に、例えば、照明デバイス用のハウジング内に組み込まれる。
【0023】
この方法の少なくとも1つの実施形態では、第2の担体の分断前に、第1の構造化された金属層が、第2の担体の、第1の担体とは反対側の表面上に被着される。ここで、第1の構造化された金属層の領域は、少なくとも1つの溝によって相互に分断されており、これに沿って、少なくとも2つの部分へと第2の担体が分断される。すなわち、第2の担体の、第1の担体と反対の側の上面での第1の構造化された金属層によって、それに従って第2の担体が複数の部分に分断されるパターンが、第1の構造化された金属層の領域の間の溝によって設けられる。この金属層の構造化によってさらに、照明デバイスの発光ダイオードチップの間の直列接続および/または並列接続が実現可能である。これは、構造化された金属層が、導電性に、発光ダイオードチップと接続される場合である。すなわち、発光ダイオードチップは、殊に導電性に、第1の構造化された金属層に接続される。第1の担体と第2の担体と発光ダイオードチップの間のはんだ接続および/または焼結接続は、ここで、その軟化温度に関して次のように選択される。すなわち、それぞれ、最初に形成された接続が、最も高い軟化点を有しており、プロセス連鎖において最後に形成された接続が最も低い軟化点を有するように選択される。このようにして、後続の接続によって、既に行われた接続が損傷を受けない、または全く分解されないことが保証される。
【0024】
この方法の少なくとも1つの接続形成では、第2の担体を第1の担体に固定する前に、第1の担体と第2の担体の間に、構造化された接続層が配置される。この接続層は、製造誤差の範囲内で、第1の構造化された金属層と少なくとも部分的に合同である。
【0025】
構造化された接続層は、例えば硬ろう層である。この構造化された接続層は、次のように被着される。すなわち、これが同様に、構造化された接続層の領域の間に溝を有しているように被着される。この溝は、第2の担体の対向する上面の溝、すなわち第1の構造化された金属層の溝と、合同である。このようにして、第1の構造化された金属層の溝に沿った自身の複数の部分への第2の担体の分断時に、接続層の切断が生じる必要がない。むしろ、分断後に、既に分断前に存在する接続層の各領域が、一義的に、第2の担体の部分に割り当てられ、これによって機械的に固定される。すなわち、第2の担体の複数の部分の機械的な分断は、第1の担体と第2の担体の間の接続層上にも延在する。
【0026】
択一的に、第1の担体と第2の担体の間の接続層を完全に平らに、第1の担体側の、第2の担体の下面に構成することが可能である。この場合には、第2の担体を複数の部分に分断する際に、接続層も切断される。しかしこの場合には、場合によっては、第2の担体の分断後に、分断方法を変えることが必要である。例えば、第2の担体の分断後に、セラミック材料の分断に適しているのこ刃を、殊に、機械的な接続層の分断に適しているのこ刃に交換することが必要である。これによって、プロセス技術上のコストが増える。
【0027】
この方法の少なくとも1つの実施形態では、第2の担体を第1の担体に固定する前に、第2の構造化された金属層が、第2の担体の、第1の担体の方を向いている表面上に被着される。これは製造誤差の範囲において、第1の構造的な金属層と合同である。第2の構造化された金属層は殊に、第2の担体と接続層との間の接続の仲介のために用いられる。第2の構造化された金属層は次のように、第2の担体上に被着される。すなわちこれが、第2の担体を複数の部分に分断する時に、切断されず、第2の構造化された金属層の溝によって分割が行われるように被着される。この溝は、第1の構造化された金属層の溝と合同である。
【0028】
第1の構造化された金属層と第2の構造化された金属層はここで同様に構成され得る。すなわちこれら2つの金属層は同じ材料によって形成され、同じ層構造を有しており、同じパターンで、第2の担体の両面に被着されている。例えばこれらは、積層方法、例えばスパッタリング、蒸着、無電流析出および/または電気めっきによって、第2の担体の上面および下面に被着される。例えば、構造化された金属層は、例えば金、銅、ニッケルおよび/またはクロムによって形成可能である。
【0029】
この方法の少なくとも1つの実施形態では、第1の構造化された金属層の少なくとも1つの溝の幅は、最大で150μmである。第2の担体の分断によって形成される部分の間の間隔は、この場合に、それらの間の溝の幅によって決まる。すなわちこれは最大で150μmである。殊に、これらの部分の間の間隔はこの場合に、より僅かである。なぜなら、分断に対しては有利には、より薄い領域が選択されるからである。ここでは材料除去が行われ、分断時に、構造化された金属層を損傷させることはない。
【0030】
さらに、照明デバイスが提示される。この照明デバイスは殊に、本願に記載された方法によって製造可能である。すなわち、方法に対して開示された全特徴は、この照明デバイスに対しても開示されている、およびその逆である。
【0031】
照明デバイスの少なくとも1つの実施形態では、照明デバイスは第1の担体と、第1の担体に固定されている第2の担体と、少なくとも2つの発光ダイオードチップを含んでいる。少なくとも2つの発光ダイオードチップは、第2の担体の、第1の担体と反対の側に固定されている。これらの担体ならびに発光ダイオードチップは、ここで殊に上述したように構成されている。
【0032】
第2の担体は少なくとも2つの部分を含んでいる。これらは、少なくとも1つの分断領域によって相互に分断されている。この分断領域は部分的または完全に、第2の担体を通って延在している。
【0033】
すなわち、第2の担体のこれら2つの部分は、例えば、第2の担体の材料によって、機械的に相互に接続されず、例えば、第1の担体のみによって、第2の担体のこれらの部分の間の機械的な接続が形成される。
【0034】
さらに、上方に記載されているように、2つの部分は、目標分裂箇所によって相互に分断することが可能である。照明デバイスの動作時には、2つの部分の完全な分断が生じる。これによって、熱的なテンションが形成される。
【0035】
第2の担体の少なくとも2つの部分はここで、最大で125μmの間隔で、相互に分断されている。すなわち、担体の2つの部分は特に相互に近くに配置されており、これらの部分の間の間隔は僅かであり、これは第1の担体上の第2の担体の部分の分断された被着によって、ほとんど実現可能でない、または、高いアライメントコストによってしか実現されない。
【0036】
照明デバイスの少なくとも1つの実施形態では、2つの部分は相互に向かい合っている側面で、それぞれ、分断プロセスの痕跡を有している。これらの側面は、第2の担体の複数の部分の外面の部分であり、これは、ラテラル方向に対して傾斜してまたは垂直に延在している。これらは殊に、上述した分断方法によって形成され、例えばこの分断プロセスの切断溝のような名残を有している。分断プロセスの痕跡は殊に、材料除去の痕跡であり、例えば分裂エッジではない。
【0037】
照明デバイスの少なくとも1つの実施形態では、第2の担体の各部分は、第1の担体とは反対の側の表面で、第1の構造化された金属層の領域を有している。ここで各領域は、第1の担体の部分に一義的に割り当てられており、第1の構造化された金属層の領域の少なくとも2つが、接続ワイヤーによって、相互に導電性に接続されている。換言すれば、構造化された金属層は、第2の担体のこれらの部分にわたって延在しているのではなく、第2の担体の各部分は、構造化された金属層の領域を含んでいる。これはそれに一義的に割り当てられている。電気的な接続部材によって、例えば接続ワイヤーによって、構造化された金属層の少なくとも2つの領域を接続することによって、すなわち第2の担体の種々の部分上の領域を接続することによって、照明デバイスの発光ダイオードの特に柔軟な接続が行われる。
【0038】
照明デバイスの少なくとも1つの実施形態では、第1の構造化された金属層の少なくとも1つの領域上に、2つの発光ダイオードチップが被着される。これらは、第1の構造化された金属層の領域によって、相互に直列に接続されている。ここで、第1の発光ダイオードチップは、例えば、自身のp側で、この領域上に被着されており、他方の発光ダイオードチップは、自身のn側で、この領域上に被着されている。すなわちこの場合には、第2の担体の1つの部分は、少なくとも2つの発光ダイオードチップを担っている。
【0039】
照明デバイスの少なくとも1つの実施形態では、第2の担体は、第1の担体の縁部および/またはコーナーに配置されている。ここで、第2の担体上に配置されている全ての発光ダイオードチップの電気的な接続のための電気的な接続手段は、部分的に、第1の担体の表面に沿っておよびこの表面上に延在している。これは第2の担体に割り当てられている。
【0040】
ここで、第2の担体の少なくとも1つの側面は例えば、第1の担体の少なくとも1つの側面と同一平面を成している。殊に、第2の担体はこの場合には、第1の担体の中央領域に配置されているのではなく、その縁部に配置されており、従って、第2の担体の方を向いている、第1の担体の表面の相対的に大きい部分は、機械的な部材として、接続手段を担うために用いられる。この接続手段を介して、照明デバイスの発光ダイオードチップが電気的に接続されている。この接続手段は、例えば、柔軟な導体プレートおよび/またはプリント回路基板である。これは、第1の担体の上述された表面に固定されている。
【0041】
さらに照明デバイスの装置を提示する。照明デバイスの装置は、少なくとも2つの、本願に記載された照明デバイスを含む。ここで、第2の担体は、第1の担体の縁部またはコーナーに配置されている。照明デバイスの第2の担体は、この場合に、相互に隣接して、次のように配置されている。すなわち、第2の担体上に配置されている発光ダイオードチップが共通の照明面を形成するように配置されている。殊に、裸眼の観察者は、発光ダイオードチップが異なって、第1の担体と第2の担体に割り当てられていることにほとんど気が付かない。むしろ、少なくとも2つの照明デバイスの発光ダイオードチップはこの場合には、例えば、規則的な配置として、行と列で現れる。
【0042】
これは殊に、2つの異なる照明デバイスの第2の担体が、相互に最大で125μmの間隔を有している場合である。すなわち、照明デバイスの装置の2つの異なる照明デバイスの発光ダイオードチップの間の間隔は、この場合には、縁部の領域またはコーナーの領域において、照明デバイス内の発光ダイオードチップの間隔とほぼ同じである、または同じである。このような正確なアライメントは殊に次のことによって可能である。すなわち、照明デバイスの第1の担体によって、比較的大きいコンポーネントが相互に間隔をあけて配置されることによって可能である。これは、分断によって形成された、第2の担体の部分よりも、格段に大きいラテラル方向の伸長を有している。
【0043】
以下では、ここに記載した方法並びにここに記載した照明デバイスを、実施例およびこれに属する図面に基づいてより詳細に説明する。
図1は、ここに記載した照明デバイスを、概略的な斜視図で示している。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【
図1】
図1の概略的な斜視図に基づいて、本願に記載されている照明デバイスの実施例を詳細に説明する
【
図2】
図2A〜2Fの概略的な図面に基づいて、本願に記載されている方法の実施例を詳細に説明する
【
図3】
図3の概略的な斜視図に基づいて、本願に記載されている照明デバイスの装置を詳細に説明する
【実施例】
【0045】
同じ、同様のまたは同じ機能を有する部材には、図面において、同じ参照番号が付与されている。図面および図面に示されている部材相互の大きさの比は、縮尺通りではない。むしろ、個々の部材は、より良好に示すため、および/または、より良好な理解のために過度に大きく示されている。
【0046】
図1は、本願に記載されている照明デバイスを、概略的な斜視図で示している。
【0047】
照明デバイスは、担体1を含んでいる。ここで、第1の担体1は、金属製の担体であり、殊に、銅から成るヒートシンクである。金属製の担体1は開口部11を有しており、この開口部を介して、担体1は機械的に、例えばアライメントピンとねじを介して、照明デバイスの特定箇所に固定されている。
【0048】
第1の担体1の上面には、第2の担体2が配置されている。これは、複数の部分21〜28に分断されている。
【0049】
第1の担体と第2の担体2との間には、構造化された接続層6が配置されている。ここで、構造化された接続層6の各領域は、第2の担体の各部分に一義的に割り当てられている。
【0050】
第2の担体2の、第1の担体と反対の側の上面には、ここで、9個の発光ダイオードチップが、第2の担体2の部分上に被着されており、接続ワイヤー8によって、電気的に相互に接続されている。
【0051】
各発光ダイオードチップ3は、自身の、第2の担体と反対側の上面で、変換器12から成る層を含んでいる。この変換器は、電磁ビームを下方変換するために設けられており、例えば、白色光を形成するために用いられている。
【0052】
第2の担体2はここで、電気的に絶縁性であり、セラミックによって形成されている。これは例えばAlNまたはAl203から成る。
【0053】
第2の担体2の部分21〜28は、分断領域51によって相互に分けられている。この分断領域51には、第2の担体2の材料は設けられていない。向かい合っている、第2の担体2の部分の側面2aは(ここでは
図2Eも参照されたい)、分断プロセスの痕跡を有している。これによって、第2の担体の部分21〜28が形成されている。
【0054】
第2の担体2はここで、第1の担体1のコーナーに、次のように配置されている。すなわち、第2の担体の外面にある第2の担体の2つの側面が製造誤差の範囲内で、第1の担体の外面にある2つの側面と同一平面を成すように配置されている。
【0055】
電気的な接続手段10、ここでは、プリント回路基板は、柔軟な回路基板、例えばフレックスボード上に被着されており、第1の担体1の上面に沿って延在している。電気的な接続手段10によって、照明デバイスの全ての発光ダイオードチップ3が電気的に接続されている。
【0056】
ここに記載されている照明デバイスは、例えば、少なくとも30V、例えば35Vの順バイアスを有している。さらに、ここに記載されている照明デバイス100は例えば、少なくとも0.8A、例えば1Aの順方向電流を有している。光束は、3000lm、殊に3200lmより大きくなり得、光密度は250lm/mm
2よりも大きくなり得、例えば290lm/mm
2になる。動作時に生じる熱はここで特に効果的に、分断された第2の担体と第1の担体の組み合わせによって排出される。しかも、熱的な交番応力によって、照明デバイス100が損傷を受けることはない。
【0057】
図面2A〜2Fの概略図は、照明デバイス100を製造するための、本願に記載された方法の実施例のステップを示している。
【0058】
図2Aに関連して、ステップをより詳細に説明する。ここでは第1の担体が提供される。第1の担体1の上面には、構造化された層6が被着される。この構造化された接続層6は、相互に分断された領域に構造化されている。これは第2の担体の、第1の担体の方を向いている下面での、第2の構造化された金属層7と合同である(
図2Bを参照)。構造化された金属層並びに構造化された接続層が同様に構造化されていることによって、第2の担体2を第1の担体1上に被着する際および構造化された接続層6によって固定する際に、第1の担体1上での第2の担体2の自己アライメントが行われる。
【0059】
第2の担体は、第1の担体と反対側の上面に、第1の構造化された金属層4を有している。これは部分的に、構造化された接続層6および第2の構造化された金属層7と合同である。殊に第1の構造化された金属層4の領域の間の溝5は、構造化された接続層6の領域の間ないしは第2の構造化された金属層7の領域の間の溝5と相応する。
【0060】
すなわち、殊に第2の担体2の部分21〜28の間の後の分断領域の領域において、溝5が、全ての構造化された層内に存在する。
【0061】
図2Cには、第2の担体2の長さ1、幅bに対する値の例が示されている。さらに溝5の幅並びに第2の担体の隣接する部分の間の間隔A1に対する、値の例が示されている。殊に、第1の構造化された金属層4の隣接する領域間の溝5の幅は、100μm以下である。溝5に沿って延在する、分断領域51は、幅A1を有している。これは、第2の担体2の部分21〜28の間の後の間隔を定め、溝5の幅dよりも小さい。
【0062】
図2Dでは、第2の担体2を、領域21〜28に分断した後の構造が示されている。すなわち、第2の担体2の部分21〜28の間に、溝5に沿って、第1の構造化された金属層4の領域の間に分断領域51が配置されている。これは幅A1を有している。第2の担体2の分断はここで、上述のように行われる。
【0063】
第2の担体2の部分21〜28はここで、構造化された接続層6、すなわち殊に、はんだ接続によって、第1の担体1と接続されている。これによって、特に熱伝導抵抗の少ない接続が生じる。銅の熱膨張係数は、AlNの熱膨張係数の三倍を超える。熱膨張係数のこのような大きい差は、相互に極めて近くに配置されている第2の担体2を比較的小さい部分2に分断することによって補償される。
【0064】
後続のステップ、
図2Eでは、発光ダイオードチップ3が、第2の担体2の、第1の担体1と反対側の上面に固定される。発光ダイオードチップ相互の接続は、ここで、適切な取り付けおよび/または接続ワイヤー8を使った接続によって行われる。ここで、発光ダイオードチップ3同士は直列に接続されており、部分26、27、28は、自身に明確に割り当てられた、構造化された金属層4の領域とともに、それぞれ2つの発光ダイオードチップを、直列接続する。これらの発光ダイオードチップ2は、それぞれ、異なる配向で、第2の担体2に固定されている。
【0065】
後続のステップ(
図2Fを参照)では、電気的な接続手段10が、発光ダイオードチップ3と導電性に接続されている。これは例えば、接続ワイヤー8を介して行われる。この接続ワイヤーは、電気的な接続手段10および第1の構造化された金属層4と接続されている。
【0066】
図2Fに示されているように、発光ダイオードチップ3はそれぞれ、変換器12を備えた層を含んでいる。この変換器は、発光ダイオードチップ2を被着する前または後に、第2の担体上に取り付けられる。発光ダイオードチップ2は、これによって、例えば、白色光を形成することができる。
【0067】
図3に関連して、概略的な斜視図に基づいて、ここに記載されている、照明デバイス100の装置をより詳細に説明する。この装置は4つの照明デバイス100を含んでいる。ここでは、第2の担体2はそれぞれ、第1の担体のコーナーに配置されている。個々の照明デバイス100は、次のように相互にアライメントされている。すなわち、4つの照明デバイス100の全ての発光ダイオードチップの共通の照明面9が生じるようにアライメントされている。ここには、発光ダイオードチップ3が行と列で配置されている。このアライメントはここで、第1の担体1内の開口部11によって行われる。
【0068】
図示された幾何学的形状の他に、このようにして、例えば、発光ダイオードチップの長い線を相互に列にすることができる。照明デバイス100の発光ダイオードチップ3はこの場合には、別の照明デバイス100の発光ダイオードチップ3に依存せずに動作される。
【0069】
すなわち、ここに記載されている照明デバイスは、特に容易に、照明面9の拡大縮小も可能にする。従って、例えば、照明デバイス100の線形配置が示される。これは、相互に接近して列にされた発光ダイオードチップの個々の行から成る。
【0070】
本願に記載された照明デバイス100並びに本願に記載された装置100は、まとめて、殊に、以下の利点の少なくとも1つを特徴とする:
1)良好な熱伝導性。接合面にはんだ付けまたは焼結方法を使用することによって、極めて良好な熱伝達が実現される。良好な熱伝導性を有する材料を使用することによって、熱がより良好に排出される。
【0071】
2)電位の無いヒートシンク。セラミック担体を使用することによって、電位の無いヒートシンクが保証される。
【0072】
3)セラミック担体の金属化を構造的に実施することができる。これによって、多チップモジュールの構造時に、直列接続、並列接続またはマトリクス接続が実現される。
【0073】
4)セラミック担体を小さいアイランドに分断することによって、低い熱膨張係数(半導体)から、高い熱膨張係数(金属)への移行が、小さい構造によって実現される。整合されてない熱膨張係数が原因で生じる力は、処理された材料のクリチカルな負荷閾値を超えない。第1の担体上への取り付け後に、第2の担体が、小さいアイランドに分けられることによって、温度変化負荷に対して極めて頑強な基板が形成される。
【0074】
5)コスト。本発明に記載した基板に対して、すなわち、第1の担体と第2の担体の組み合わせに対して、商業上、比較的低コストに使用可能な材料およびプロセスが使用される。これによって、比較的低いコストで、頑強な基板材料が得られる。
【0075】
本発明は、この実施例に基づく記載に制限されない。むしろ、本発明は、新たな特徴並びに特徴の各組み合わせを含む。これは、この特徴またはこの組み合わせ自体が、特許請求の範囲または実施例に明記されていない場合でも、殊に、特許請求の範囲内の特徴の各組み合わせを含む。