【実施例】
【0051】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
【0052】
ただし、下記実施例は本発明を例示するものであるのみ、本発明の内容が下記実施例に限定されるものではない。
【0053】
<実験方法>
1.動物及び組織学実験
雄C57BL/6J及びC57BL/KsJ-db/dbマウスをJapan SLCより購買した。HET0016(5mg/kg/日)及びクロフィブレート(400mg/kg/日)を8週齢マウスに2週間腹腔内注射した。HET0016に対する同腹子(littermatr)マウス対照群はDMSOで処理し、クロフィブレートに対する同腹子マウス対照群はトウモロコシ油で処理した。一夜絶食させてPBS中に溶解させた1g/kgグルコースを腹腔内に注射することにより、腹腔内耐糖性試験(IPGTT)を実施した。グルコース注射前(0分)及び注射後15、30、60、90及び120分にOne Touch Ultra血糖計を利用して血糖濃度を測定した。10週齢マウスから分離された肝を10%中性バッファー化されたホルマリン溶液中で固定させ、パラフィン切除物をヘマトキシリン-エオシンで染色した。
【0054】
2.細胞培養及び化学処理
HepG2細胞を熱-不活性化された10%牛胎児血清(FBS)及び抗生剤で補充されたジャグルコースツルベコ変形イーグル培地(DMEM,Gibco)中で37℃、湿潤された5%CO
2及び95%空気中で培養した。細胞を3×10
4細胞/cm
2の密度でプレーティングして、処理前24時間細胞培養培地で維持した、4μg/mlのツニカマイシンを6時間HET0016無しで4μMHET0016で処理した。対照群としてHepG2細胞をDMSOで処理した。
【0055】
3.膜蛋白質の分離及び質量分光法
前述した通り、炭酸ナトリウムを使用してC57BL/6J又はdb/dbマウスの肝から膜蛋白質を分離した。マウスの肝を均質化して肝溶解を0℃で30分間pH11.5,100mM炭酸ナトリウムで希釈させた。懸濁液を50,000rpmで4℃で1時間遠心分離した。膜ペレットを蒸留水で濯いで、PAGE用SDSに溶解させた。質量分光法のため、10μgの蛋白質サンプルを12%SDS-PAGEで分離した。ゲルをクマシブリリアントブルー(Coomassie Brilliant Blue)R-250で染色して、分子量によって6部分に分画化した。各ゲル断片をその蛋白質のシステインの還元及びアルキル化後、37℃で16時間トリプシン(1.2μg)で分解させた。分解されたペプチドを抽出溶液(50mM重炭酸アンモニウム、50%アセトニトリル、及び5%トリフルオロアセト酸)で抽出した後、0.02%ホルム酸及び0.5%アセト酸を含むサンプル溶液中に溶解させた。質量分光法に適用するために、ペプチドサンプルをEasy-column
TM(L 2cm,ID 100μm,120Å,C18-A1)トラッピング(trapping)カラム(PROXEON)上で濃縮後、前記カラムから溶離させ、Easy-column
TM(L 10cm,ID 75μm,120Å,C18-A2)逆上カラム(PROXEON)で200nl/分の流速に向うようにした。ペプチドを0〜65%アセトニトリル勾配により120分間溶離させた。LTQ-VelosESTイオントラップ質量分光計(Thermo Scientific)における全てのMS及びMS/MSスペクトルはデータ依存モードで獲得された。それぞれの全体MS(300乃至2,000のm/z範囲)スキャン後、動的排除を可能にして、MSスペクトルで最も多い前駆体イオンの3回のMS/MSスキャンを行った。蛋白質確認のためMASCOT(Matrix Science)でMS/MSスペクトルを検索した。ヒトのゲノム配列を蛋白質確認用データベースとして使用した。父母イオン又は断片イオンの質量耐性は0.8Daであった。トリプシン性ペプチドの多様な変更としてMS/MS分析でシステインカバミドメチル化及びメチオニンの酸化を考慮した。
【0056】
4.マウスの肝からのミクロソームの製造
新鮮なマウスの肝から前記で説明した方法を若干変更して肝ミクロソームを製造した。分離した肝に氷冷された1.15%KCl溶液を適切に散布した。その後、肝を4倍量の均質化バッファー(0.1M Tris-HCl,pH7.4;0.1M KCl;1mM EDTA,pH7.5;25μMブチル化ヒドロキシトルエン)を利用して均質化した。破壊されていない細胞、核及びミトコンドリアを除去するため、前記均質物を低遠心分離力(1,000×g,4℃で15分間だけ)で遠心分離した。上澄液からより高い遠心分離力(100,000×g、4℃で60分間)で、ミクロソームを沈殿させた。ミクロソームの硬く固まったペレットを均質化機を利用して、3mlの氷冷されたピロリン酸塩バッファー(0.1Mカリウムピロホスフェート:1mM EDTA、pH7.5:20μMブチル化ヒドロキシトルエン)中に再懸濁させ、4℃で60分間、100,000×gで再度遠心分離させた。洗浄されたミクロソームペレットを最終的に2mlの氷冷されたミクロソームバッファー(10mM Tris-HCl,pH7.4;1mM EDTA,pH7.5;20%グリセロール)に懸濁させた。
【0057】
5.ウェスタンブロット分析
蛋白質を95%で沸騰させて、SDS-PAGEで分離し、ニトロセルロース(NS)又はポリビニリデンフルオライド(PVDF)膜上で電気ブロッティングした。5%無脂肪牛乳又は5%牛血清アルブミン(BSA)を含むTBST(Tris-バッファー化食塩水、0.1%Tween-20)中でブロッキングした後、前記膜を標識された一次抗原と共にインキュベーションさせた。以降、TBSTで洗浄して追加してワサビ過酸化剤とカップリングされた2次抗原とインキュベーションさせた。ECLキットを利用して蛋白質ブロットを検出して、発光映像分析器LAS-4000ミニシステム及びソフトウェアを利用して可視化した。下記抗体を使用した:マウス抗-β-アクチン(sc-47778)、ウサギ抗-CYP4A(sc-98988,Santa Cruz Biotechnology)、マウス抗-ATF6(IMG-273,Imgenex)、マウス抗-eI2α(ab5369)、ウサギ抗-ホスホ-eIF2α Ser51(ab32157)、ウサギ抗-IRE1(ab37073,Abcam)、ウサギ抗-PERK#3192)、ウサギ抗-ホスホ-PERKThr980(#3179)、ウサギ抗-BiP(#3177)、マウス抗-CHOP(#2895)、ウサギ抗-SAPK/JNK(#9252)、ウサギ抗-ホスホ-SAPK/JNK Thr813/Tyr185(#9251)、ウサギ抗-インシュリン受容体β(#3025)、ウサギ抗-ホスホ-インシュリン受容体βtyr1150/1151(#3024)、ウサギ抗-Akt(#4691)、ウサギ抗-ホスホ-Akt Ser473(#4060)、ウサギ抗-Bcl-2(#2876)、ウサギ抗-Bax(#2772)、ウサギ抗-分割されたカスファーゼ-3(#9664)、ウサギ抗-分割されたカスファーゼ-9(#9509)、ウサギ抗-Bax(#2772、Ceel Signaling Technology)、ウサギ抗-ERP72(Dr.O.Y.Kwon,College of Medicine,Chungnam National Universityより提供された)。
【0058】
6.逆転写及び実時間 RT-PCR
総RNAを抽出するため、マウスの肝組織をTRI試薬(Molecular Research Center,Inc)と共に均質化して、4℃で10分間12,000rpmで遠心分離した。相分離のために均質化に使用されたTRI試薬1ml当りBCP(1-ブロモ-3-クロロプロパン、Molecular Research Center,Inc)0.1mlと共に上澄液を混合した。4℃で10分間12,000rpmで遠心分離した後、水相を追加のフェノールークロロホルム抽出に使用し、総RNAをRnaseが無い水中に沈殿及び溶解させた。抽出されたRNAをランダム6量体プライマーを使用してTranscriptor First Strand cDNA Sybthesis Kit(Roche)を利用することにより、逆転写した。LightCycler 480DNA SYBR Green I Master(Roche)を利用して実時間PCRを行い、Real-Time PCR System(Roche)を製造者の説明により利用してPCR産物を検出した。下記プライマーを使用した。CYP4A10,5'-AGCCACAAGGGCAGTGTTCAGG-3'(順方向)及び5'-CCAAGCGGCCATTGGAAGAAAG-3'(逆方向);CYP4A12,5'-GCCTTATACGGAAATATGGca-3'(順方向)及び5'-TGGAATCCTGGCCAACAATC-3'(逆方向);CYP4A14,5'TGAATTGCTGCCAGATCCCACCAGGATC-3'(順方向)及び5'GTTCAGTGGCTGGTCAGA-3'(逆方向);XBP1、5'-AAACAGAGTAGCAGCGCAGACTGC-3'(順方向)及び5'-GGATCTCTAAAACTAGAGGCTTGGTG-3'(逆方向);CHOP、5'-CATACACCACCACACCTGAAAG-3'(順方向)及び5'-CCGTTTCCTAGTTCTTCCTTGC-3'(逆方向)。
【0059】
7.代謝産物の測定
マウスの犠牲時に、心臓に孔をあけて血液を採取した。商業的マウスインシュリンELISAキット(Shibayagi Co.,Ltd)を利用して製造者の説明に従って血清インシュリン濃度を測定した。OxiSelectTMTBARS Assay Kit(Ceel Biolabs,Inc)を使用して肝の均質化物の中で脂質過酸化反応の天然副産物である MDA(マロンジアルデヒド)を定量化することにより、脂質過酸化を測定した。Triglyceride Quantification Kit(Abcam)を使用してマウスの肝からトリグリセリド水準を測定した。
【0060】
8.CYP4A酵素活性分析
対照群及びdb/dbマウスの肝ミクロソーム抽出物により、ロリン酸生成物を気体クロマトグラフィー/質量分光器(GC/MS)で測定した。100μMロリン酸と対照群及びdb/db マウスの0.2mg肝ミクロソーム抽出物を37℃で30分間、0.5mlの100mMリン酸カリウムバッファー(pH7.4)中にインキュベーションすることにより、代謝産物を生成させた。インキュベーション後、CH2 Cl3を利用して代謝産物を抽出し、有機溶媒を窒素流下で除去した。残留物をトリメチルクロロシラン(1%,v/v)を含むN,O-ビス(トリメチルシリル)-トリフルオロアセトアミド(BSTFA: 50μl)中に溶解させた。溶液をガラスのバイアルに移して、75℃で20分間インキュベーションし、トリメチルシリル化生成物を算出した。電子-衝撃イオン化を利用したShimadzu QP2010(カラム長:30cm、内部直径:0.25mm、フィルム厚:0.1μm)上で分析を実施した。GCオーブンを70℃で1分間、引き続き下記速度で上昇するようにプログラムした。179℃まで25℃/分、200℃まで5℃/分、及び280℃まで20℃/分、オーブンを最後に280℃で5分間維持させた。MSソース及びインタフェースは250℃及び280℃でそれぞれ維持され、4分の溶媒遅延を利用した。生成物をそれらの一般的な質量分画パターンにより確認した。生成物の分布はガスクロマトグラムの相対的ピーク面積に基づいた。
【0061】
<実験結果>
まず、本発明者らは正常の肝及び2型糖尿病肝から異なって発現された全てのCYP蛋白質を確認するために試みた。これを達成するため肥満が誘導されたT2DMが発生した10週齢C57BL/6J対照群及びdb/dbマウスから肝組織を分離した。その後、膜蛋白質を分離して、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質量分光法(
図1)により確認した。その結果、本発明者らは正常の肝及びdb/dbマウスの肝において、動的発現パターンを示す総54個のCYP蛋白質を確認した(
図2)。CYP2E1及びCYP4Aは、相補的に肝脂肪症において脂肪ファオキシダーゼのミクロソーム(microsomal)触媒として主要役割をし、POR(NADPHシトクロムP450還元剤)は全てのCYP450sに対する唯一の電子供与体であるので、本発明者らはCYP2E1、CYP4A及びPORの発現パターンを示した。対照群に比べてdb/dbマウスからCYP4Aイソフォーム(isoforms)のCYP4A10、12及び14は上向調節されたが、CYP2e1の発現は若干減少される反面、PORの発現は類似することを確認した(
図2)。プロテオミックス(proteomics)結果を立証するために、実時間RT-PCR及びウェスタンブロット分析を行った。質量分光法で観察された通り、CYP4Aイソフォームは糖尿性肝で高度に発現し(
図6及び
図7)、ミクロソーム性CYP4Aの酵素的活性も上昇した(
図8)。しかし、CYP2e1及びPORの発現は上向調節されず(
図7)、CYP2E1でないCYP4Aが肝T2DM発生の主要調節剤として作用することを示した。
【0062】
CYP4Aはマウスから脂肪酸、特に、ラウリン酸(LA)及びアラキドン酸(AA)のω-ヒドロキシル化を触媒するものとして知られている。糖尿病でCYP4Aの役割を研究するために、本発明者らはCYP4A-特異的阻害剤であるHET0016(N-ヒドロキシ-N'-(4-ブチル-2-メチルフェニール)-ホルムアミジン(
図5))を使用した。これは、これらの脂肪酸に対する酵素活性を阻害する。HET0016を2週間8週齢db/dbマウスに腹腔内注射(5mg/kg/日)で投与した。まず、本発明者らは糖尿病生理学に対するHET0016の影響を検査した。腹腔内耐糖性試験(IPGTT)は、HET0016を利用したCYP4A活性の阻害が糖尿病マウスにおけるインシュリン耐性を顕著に改善させたことを示した(
図9)。糖尿病マウスからHET0016により血糖水準が減少した(
図15)。C57BL/6J対照群マウスでのインシュリン水準より顕著に高かったdb/dbマウスから、血清インシュリン水準はHET0016処理によるインシュリン耐性における減少により顕著に減少した(
図13)。さらに、db/db糖尿病肝での深刻な肝脂肪症がHET0016により救済された(
図10)。本発明者らはERストレスと関連し、T2DM患者で上昇するCYP4Aと肝過酸化肝の関係も測定した。実際に肝脂肪過酸化は正常のC57BL/6Jマウスに比べてdb/dbマウスで増加し、このような増加はHET0016処理により顕著に減少した(
図11)。本発明者らの実験データは、CYP4A活性の肝阻害がdb/dbマウスでCYP4A活性を改善させることを示した。
【0063】
本発明者らはHET0016による生体内糖尿病生理学の観察された改善が、肥満が誘導された糖尿病を起こすERストレスに対する影響によるものであるか否かを評価した。UPRの成分は、生理学的条件の下では有利な調節剤として作用し、慢性ストレス状態では細胞機能不全及びアポトーシスの触発剤として作用する二重の役割をする。細胞株系でATF6、IRE1、及びPERKシグナリングの組み合わされた初期活性化は、細胞保護信号を生成する。一方、PERK活性化の維持と連結されたATF6及びIRE1の下向調節はアポトーシス性細胞死滅を誘導する。糖尿病肝でUPRシグナリングの状態を調査するために、本発明者らはUPR成分の発現を試験した。db/dbマウス肝からATF6及びIRE1の発現は減少し(
図3)、XBP1のスプライシング(splicing)は抑制された(
図4)。さらに、ERP72及びBiPのような分子シャペロンの発現水準もdb/dbマウスで減少した。しかし、PERKだけが上向調節され、そのダウンストリーム(downstream)シグナリングは糖尿病肝で活性化され(
図3)、糖尿病マウスの肝が、延長されたERストレスによる甚だしいアポトーシス状態であることを示した。db/dbマウスへのCYP4A阻害剤であるHET0016の接種時に、PERKの発現が減少され、eIF2αのリン酸化状態及びCHOPの発現水準のようなPERKダウンストリームシグナリング活性も阻害された(
図12及び
図14)。ERストレス反応の重要な成分であるJNK活性化が、HET0016により顕著に減少された。しかし、CYP4Aは、HET0016により発現されなかった(
図12及び
図14)。
【0064】
最近の報告では、ERストレスが媒介したJNK活性化が、インシュリン活性を妨害して肝でアポトーシスを誘導することが証明された。これらの報告を考慮して、前記発見は本発明者らがインシュリン耐性及びアポトーシスに対する研究を急がせた。db/dbマウスにおいてHET0016を利用したCYP4A活性の阻害は、インシュリン受容体(ER)及びAktのリン酸化を増加させたが、これはインシュリンシグナリングが糖尿病肝でHET0016処理により救済されたことを意味する(図及13び
図14)。さらに、糖尿病肝組織のアポトーシスもHET0016により阻害された。カスファーゼ-3及びカスファーゼ-9の活性形態の濃度が減少し、死滅-選好(pro-death)蛋白質であるBaxの発現が抑制された。抗-アポトーシス調節剤Bcl-2の発現は増加した(
図13及び
図14)。従って、このような結果は、CYP4Aが、T2DMにおいてERストレスが誘導されたインシュリン耐性及びアポトーシスの重要な調節剤であることを強く示唆するものである。このようなアイデアの裏付けとして本発明者らはCYP4Aの特異的誘導剤であるクロフィブレート(clofibrate)によるCYP4Aの注射が、db/dbマウスでPERK、eIF2α及びJNKの活性化及びCHOP発現を上昇させる結果を招くことも見出だした。さらに、インシュリン耐性及びアポトーシスも顕著に調節された。
【0065】
以降、本発明者らはHET0016によるERストレスの観察された生体内改善が、HET0016のERストレスに対する直接的な細胞の自発的な効果によるものであるか、又は多様な経路の内、複雑な生体内相互作用の間接的な結果によるものであるか否かを決定しようとした。4μg/mlのツニカマイシンによりHepG2肝癌細胞からERストレスが誘導された場合、予測された通り、PERK、ホスホ-eIF2α及びホスホ-JNKの発現が増加した。4mM HET0016との併用処理は、HepG2細胞から3個全てのERストレスの発現を顕著に下向調節し(
図17及び
図18)、これはHET0016が細胞性ERストレスを直接的に改善させることを暗示する。
【0066】
残りの問題の内の一つは、正常マウスでのCYP4A阻害が、T2DMの治療のための治療オプションとして、CYP4A阻害の利用に対する障害でもある副作用を起こすか否かである。この目的のために、8週齢の雄野生型C57BL/6Jマウスにdb/dbマウスに注射したのと同一のHET0016を同一投与量で腹腔内に投与した。IPGTT結果は、インシュリン耐性が変更されず(
図19)、血清インシュリン水準(
図20)又は肝生理学(
図21)、及び中性脂肪(
図22)において、何等の差も観察されなかったことを証明した。
【0067】
このように、本発明者らは、T2DMの発生でマウスモデルを利用してCYP4Aの生理学的及び機能性の重要性を証明した。これはCYP4Aが、ERストレスが誘導された肝インシュリン耐性及びアポトーシスを調節する分子的メカニズムを示す最初の研究である。さらに、HET0016を利用した本発明者らの発見はERストレスを減少させ、耐糖性を増加させて肝脂肪症及びアポトーシスを減少できる、CYP4A活性を効果的に減少させる目的の治療剤開発のための新たな洞察を提供するものである。