【文献】
3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA);Physical Channels and Modulation(Release 10),3GPP TS 36.211 V10.4.0 (2011-12),2011年12月,p. 9, 40, 46, 49
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の決定ユニットが、前記端末が位置するセルの先頭のアクセスシーケンスのインデックスによって、前記端末が位置する前記セルによって使用される指定数のアクセスシーケンスを決定して、前記決定した指定数のアクセスシーケンスの中の各アクセスシーケンスと前記第1のアクセスシーケンスとの相関を個別に実行して、前記相関の後の最大ピーク値の位置によって前記往復伝送遅延を決定するように構成される、請求項11に記載の基地局。
前記第1の決定ユニットが、前記端末が位置するセルの先頭のアクセスシーケンスのインデックスによって、前記端末が位置する前記セルによって使用される指定数のアクセスシーケンスを決定して、前記決定した指定数のアクセスシーケンスの中の各アクセスシーケンスと前記第1のアクセスシーケンスとの相関を個別に実行して、前記相関の後の第1のパスのピーク値の位置によって前記往復伝送遅延を決定するように構成される、請求項11に記載の基地局。
端末および基地局を備えるランダムアクセスシステムであって、前記端末が請求項8から10のいずれか一項に記載の端末であり、前記基地局が請求項11から14のいずれか一項に記載の基地局である、システム。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態は、基地局から100キロメートルよりも遠く離れた端末が物理ランダムアクセスチャネルにアクセスできるようにするためのランダムアクセス方法を提供する。本発明の実施形態は、対応する端末、基地局、およびシステムをさらに提供する。
【0007】
ランダムアクセス方法は、
端末が位置するセルによって使用される先頭のアクセスシーケンスのインデックスを取得するステップと、
先頭のアクセスシーケンスのインデックスによって事前に作成された候補シーケンスリストから、端末が位置するセルによって使用される指定数のアクセスシーケンスを検索して、検索した指定数のアクセスシーケンスから、任意の1つのアクセスシーケンスを第1のアクセスシーケンスとして選択するステップと、
第1のランダムアクセス信号を生成するために、事前に設定されたサブキャリア間隔によって第1のアクセスシーケンスを指定された帯域幅にマッピングするステップであって、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満であるステップと、
ランダムアクセス信号を基地局に送信するステップであって、基地局がランダムアクセス信号内の第1のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定できるようにする、ステップと、
基地局によって送信されたタイミングアドバンス(timing advance)調整コマンドを受信するステップであって、タイミングアドバンス調整コマンドが往復伝送遅延を搬送する、ステップと、
往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整して、調整されたタイミングアドバンスによって第1のメッセージを基地局に送信するステップであって、基地局が第1のメッセージを復調して、端末が物理ランダムアクセスチャネルにアクセスできるようにする、ステップとを含む。
【0008】
ランダムアクセス方法は、
基地局によって送信されたランダムアクセス表示情報を受信するステップであって、ランダムアクセス表示情報が、指定されたアクセスシーケンスインデックスを搬送する、ステップと、
指定されたアクセスシーケンスインデックスによって事前に作成された候補シーケンスリストから、指定されたアクセスシーケンスインデックスに対応するアクセスシーケンスを第2のアクセスシーケンスとして選択して、ランダムアクセス信号を生成するために、事前に設定されたサブキャリア間隔によって第2のアクセスシーケンスを指定された帯域幅にマッピングするステップであって、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満である、ステップと、
ランダムアクセス信号を基地局に送信するステップであって、基地局が、ランダムアクセス信号内の第2のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定できるようにする、ステップと、
基地局によって送信された、物理ランダムアクセスチャネルへのアクセス成功の表示情報を受信するステップであって、アクセス成功の表示情報が往復伝送遅延を搬送する、ステップと、
往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整するステップであって、調整されたタイミングアドバンスが往復伝送遅延を完全に補償するようにする、ステップとを含む。
【0009】
ランダムアクセス方法は、
端末によって送信されたランダムアクセス信号を受信して、ランダムアクセス信号内で搬送された第1のアクセスシーケンスを取得するステップと、
第1のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定するステップと、
タイミングアドバンス調整コマンドを端末に送信するステップであって、タイミングアドバンス調整コマンドが決定された往復伝送遅延を搬送し、端末が往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整できるようにする、ステップと、
端末によって送信された第1のメッセージを受信して、第1のメッセージを復調するステップであって、端末が物理ランダムアクセスチャネルにアクセスできるようにする、ステップとを含む。
【0010】
ランダムアクセス方法は、
ランダムアクセス表示情報を端末に送信するステップであって、ランダムアクセス表示情報が、指定されたアクセスシーケンスインデックスを搬送する、ステップと、
端末が送信したランダムアクセス信号を受信して、ランダムアクセス信号から第2のアクセスシーケンスを取得するステップと、
第2のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定するステップと、
物理ランダムアクセスチャネルへのアクセス成功の表示情報を端末に送信するステップであって、アクセス成功の表示情報が往復伝送遅延を搬送、調整されたタイミングアドバンスが往復伝送遅延を完全に補償するように、端末が往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整できるようにする、ステップとを含む。
【0011】
端末は、
端末が位置するセルによって使用される先頭のアクセスシーケンスのインデックスを取得するように構成された第1の取得ユニットと、
第1の取得ユニットによって取得された、先頭のアクセスシーケンスのインデックスによって事前に作成された候補シーケンスリストから、端末が位置するセルによって使用される指定数のアクセスシーケンスを検索するように構成された第1の問合せユニットと、
第1の問合せユニットによって検索した、指定数のアクセスシーケンスから、任意の1つのアクセスシーケンスを第1のアクセスシーケンスとして選択するように構成された第1の選択ユニットと、
第1のランダムアクセス信号を生成するために、事前に設定されたサブキャリア間隔によって、第1の選択ユニットによって選択された第1のアクセスシーケンスを指定された帯域幅にマッピングするように構成された第1の信号生成ユニットであって、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満である、第1の信号生成ユニットと、
第1の信号生成ユニットによって生成された第1のランダムアクセス信号を基地局に送信するように構成され、基地局がランダムアクセス信号内の第1のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定できるようにする、第1の送信ユニットと、
基地局によって送信されたタイミングアドバンス調整コマンドを受信するように構成された第1の受信ユニットであって、タイミングアドバンス調整コマンドが往復伝送遅延を搬送する、第1の受信ユニットと、
第1の受信ユニットによって受信されたタイミングアドバンス調整コマンドで搬送された往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整するように構成された第1の調整ユニットとを含み、
第1の送信ユニットが、第1の調整ユニットによって調整されたタイミングアドバンスによって第1のメッセージを基地局に送信するように構成され、基地局が、第1のメッセージを復調して、端末が物理ランダムアクセスチャネルにアクセスできるようにする。
【0012】
端末は、
基地局によって送信されたランダムアクセス表示情報を受信するように構成された第2の受信ユニットであって、ランダムアクセス表示情報が、指定されたアクセスシーケンスインデックスを搬送する、第2の受信ユニットと、
第2の受信ユニットによって受信された、指定されたアクセスシーケンスインデックスによって事前に作成された候補シーケンスリストから、指定されたアクセスシーケンスインデックスに対応するアクセスシーケンスを第2のアクセスシーケンスとして選択するように構成された第2の選択ユニットと、
ランダムアクセス信号を生成するために、事前に設定されたサブキャリア間隔によって、第2の選択ユニットによって選択された第2のアクセスシーケンスを指定された帯域幅にマッピングするように構成された第2の信号生成ユニットであって、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満である、第2の信号生成ユニットと、
第2の信号生成ユニットによって生成されたランダムアクセス信号を基地局に送信するように構成され、基地局がランダムアクセス信号内の第2のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定できるようにする、第2の送信ユニットとを含み、
第2の受信ユニットが、基地局によって送信された、アクセス成功の表示情報が往復伝送遅延を搬送する、物理ランダムアクセスチャネルへのアクセス成功の表示情報を受信するようにさらに構成されており、端末がさらに、
アクセス成功の表示情報で搬送された往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整するように構成され、調整されたタイミングアドバンスが往復伝送遅延を完全に補償できるようにする、第2の調整ユニットを含む。
【0013】
基地局は、
端末によって送信されたランダムアクセス信号を受信するように構成された第3の受信ユニットと、
第3の受信ユニットによって受信された、ランダムアクセス信号内で搬送された第1のアクセスシーケンスを取得するように構成された第2の取得ユニットと、
第2の取得ユニットによって取得された第1のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定するように構成された第1の決定ユニットと、
タイミングアドバンス調整コマンドを端末に送信するように構成され、タイミングアドバンス調整コマンドが第1の決定ユニットによって決定された往復伝送遅延を搬送し、端末が往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整できるようにする、第3の送信ユニットとを含み、
第3の受信ユニットが、端末によって送信された第1のメッセージを受信するようにさらに構成され、端末がさらに、
第3の受信ユニットによって受信された第1のメッセージを復調するように構成され、端末が物理ランダムアクセスチャネルにアクセスできるようにする、復調ユニットを含む。
【0014】
基地局は、
ランダムアクセス表示情報を端末に送信するように構成された第4の送信ユニットであって、ランダムアクセス表示情報が、指定されたアクセスシーケンスインデックスを搬送する、第4の送信ユニットと、
端末が送信したランダムアクセス信号を受信するように構成された第4の受信ユニットと、
第4の受信ユニットによって受信されたランダムアクセス信号から第2のアクセスシーケンスを取得するように構成された第3の取得ユニットと、
第3の取得ユニットによって取得された第2のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定するように構成された第2の決定ユニットとを含み、
第4の送信ユニットが、物理ランダムアクセスチャネルへのアクセス成功の表示情報を端末に送信するようにさらに構成され、アクセス成功の表示情報が往復伝送遅延を搬送し、調整されたタイミングアドバンスが往復伝送遅延を完全に補償するように、端末が往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整できるようにする。
【0015】
ランダムアクセスシステムは端末および基地局を含み、端末は上記の技術的ソリューションにおいて説明した端末であり、基地局は上記の技術的ソリューションにおいて説明した基地局である。
【0016】
本発明の実施形態では、端末が位置するセルによって使用される先頭のアクセスシーケンスのインデックスが取得されて、先頭のアクセスシーケンスのインデックスによって、端末が位置するセルによって使用される指定数のアクセスシーケンスが事前に作成された候補シーケンスリストから検索されて、また任意の1つのアクセスシーケンスが、第1のアクセスシーケンスとして、検索した指定数のアクセスシーケンスから選択されて、第1のランダムアクセス信号を生成するために、第1のアクセスシーケンスが、事前に設定されたサブキャリア間隔によって指定された帯域幅にマッピングされて、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満であり、基地局がランダムアクセス信号内の第1のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定できるようにするために、第1のランダムアクセス信号が基地局に送信されて、基地局によって送信されたタイミングアドバンス調整コマンドが受信されて、タイミングアドバンス調整コマンドが往復伝送遅延を搬送して、基地局が第1のメッセージを復調して、端末が物理ランダムアクセスチャネルにアクセスできるようにするために、往復伝送遅延によってタイミングアドバンスが調整されて、調整されたタイミングアドバンスによって、第1のメッセージが基地局に送信される。従来技術と比較して、本発明の実施形態によるランダムアクセス方法では、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満であり、タイミングアドバンスがサブキャリア間隔によって調整され、それによって、基地局から100キロメートルよりも遠く離れた端末が物理ランダムアクセスチャネルにアクセスできるようになる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態は、基地局から100キロメートルよりも遠く離れた端末が物理ランダムアクセスチャネルにアクセスできるようにするためのランダムアクセス方法を提供する。本発明の実施形態は、対応する端末、基地局、およびシステムをさらに提供する。以下では、詳細な説明を個別に提供する。
【0019】
図1を参照すると、端末の観点から、本発明の実施形態によるランダムアクセス方法は、以下を含む。
【0020】
101.端末が位置するセルによって使用される先頭のアクセスシーケンスのインデックスを取得する。
【0021】
物理ランダムアクセスチャネルへの端末のアクセス(Physical Random Access Channel、PRACH)は、コンテンションベースのアクセス、または非コンテンションベースのアクセスを含む。本発明のこの実施形態は、コンテンションベースのランダムアクセス手順に焦点を当てる。
【0022】
実際、各セル内で端末によって使用されるアクセスシーケンスの数はあらかじめ指定されている。たとえば、ランダムアクセスのための候補シーケンスとして、通常は64個のアクセスシーケンスが使用される。各インデックスが1つのアクセスシーケンスに対応する場合、各セルの端末が先頭のアクセスシーケンスのインデックスによって後続の63個のアクセスシーケンスのインデックスを決定できるようにするために、基地局が、各セルが使用し得る64個のアクセスシーケンスにおける先頭のアクセスシーケンスのインデックスを各セルに配信して、64個のアクセスシーケンスがそれに応じて決定される。たとえば、基地局によってセルに送信される先頭のアクセスシーケンスのインデックスがxの場合、xからx+63までが64個のアクセスシーケンスに対応する。
【0023】
102.先頭のアクセスシーケンスのインデックスによって事前に作成された候補シーケンスリストから、端末が位置するセルによって使用される指定数のアクセスシーケンスを検索して、検索した指定数のアクセスシーケンスから、任意の1つのアクセスシーケンスを第1のアクセスシーケンスとして選択する。
【0024】
対立モード状態では、PRACHにアクセスするために、端末は、ランダムアクセス信号を生成する際に、任意の1つのアクセスシーケンス(Preambleシーケンス)を選択する必要がある。任意で、アクセスシーケンスはZC (Zadoff-Chu)シーケンスである。従来技術では、PRACHには2つのタイプのサブキャリア間隔がある。1つは1.25キロヘルツであり、もう1つは7.5キロヘルツである。アクセスシーケンスの時間領域長は、それぞれ1/1.25=800マイクロ秒、および1/7.5=133マイクロ秒である。最大セル半径の計算式によれば、往復伝送遅延(Round Trip Delay、RTD)は光速で割ったセル半径の2倍に等しく、RTD=2R
cell/cと表され、R
cellはセル半径であり、cは光速c=3*10^8である。2つのタイプのキャリア間隔によってサポートされるセル半径は、それぞれ119.9キロメートルおよび19.9キロメートルと計算することができる。言い換えれば、1キロメートルのセル半径に対応する往復伝搬遅延は、1000/(3*10^8)*2=6.67マイクロ秒である。プロトコルで規定されているように、タイミングアドバンス(Timing Advance、TA)の範囲は0〜1282に制限されており、各値が0.52マイクロ秒に対応している。しかし、従来技術では、サポートされる最大往復伝送時間間隔は1282*0.52=667マイクロ秒だけであり、サポートされる最大セル半径は100キロメートルだけである。
【0025】
本発明では、100キロメートルよりも遠く離れた端末がPRACHにうまくアクセスできるようにするために、アクセスシーケンスの時間領域長は往復伝送遅延以上である必要があり、式1/△f
RA>=R
cell*2/cで表され、△f
RAはサブキャリア間隔であり、R
cellはセル半径である。このように、サブキャリア間隔△f
RAは、c/R
cell*2以下であると推定することができる。マルチパスチャネルの影響を考慮した場合、上記の関係式は1/f
RA>=R
cell*2/c+τ
maxであり、τ
maxは最大マルチパス遅延を表す。セル半径が100キロメートルの場合、△f
RAは1.5キロヘルツ以下である必要がある。従来技術におけるキャリア間隔は1.25キロヘルツである。したがって、100キロメートルよりも遠く離れた端末が基地局に確実にうまくアクセスできるようにするために、特に、非常に遠く離れた端末もPRACHに確実にうまくアクセスできるようにするために、たとえば、200キロメートル離れた端末がPRACHに確実にアクセスできるようするために、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満である必要がある。たとえば、マルチパス遅延を考慮した場合、R
cell=222.7キロメートルでτ
max=5マイクロ秒の場合、PRACHサブキャリア間隔は△f
RA<=671.3ヘルツを満たす正の値に設定することができる。ここで、実装を容易にするために、値は15キロヘルツの倍数である必要があり、したがって、△f
RA=625ヘルツが適用される。すなわち、△f
RA=625ヘルツの場合、222.7キロメートル離れた端末がPRACHにアクセスできることを確実にすることができる。
【0026】
明らかに、TAの値の範囲の制限を回避するために、TAを拡張する必要がある。たとえば、従来技術におけるTAは11ビットであり、TAの値の範囲が0〜4097であり得るように12ビットに拡張することができ、時間に変換された後、4097*0.52=2130マイクロ秒の最大往復伝送時間間隔をサポートすることができる。
【0027】
サブキャリア間隔がより小さくなり、アクセスシーケンスによって占有される帯域幅が変更されないため、アクセスシーケンスの長さは変更する必要がある。サブキャリア間隔、アクセスシーケンスの長さ、および指定された帯域幅の関係は、L
seq*△f
RA>=指定された帯域幅の式で表すことができ、上式で、指定された帯域幅はタイミング精度の逆数である。たとえば、プロトコル設計時には、TA推定の精度が1マイクロ秒であるとみなされ、1/1マイクロ秒=1メガヘルツであり、したがって、1マイクロ秒は1メガヘルツの帯域幅に対応し、上式でL
seqはアクセスシーケンスの長さであり、△f
RAはサブキャリア間隔である。アクセスシーケンスの数を最大にするために、利用可能なアクセスシーケンスの総数がL
seq-1となるようにL
seqは素数に設定される。たとえば、1メガヘルツの帯域幅について△f
RA=625ヘルツの場合、L
seqが約1600であることを満たす必要がある。アクセスシーケンスの長さが変更されたため、まずアクセスシーケンスリストを作成する必要がある。アクセスシーケンスの選択は、アクセスシーケンスの長さ、およびアクセスシーケンスのインデックスに依存する。利用可能なアクセスシーケンスの最大数を確保するために、L
seqが素数であることが好ましい。L
seqが1601の場合、1600個の利用可能なアクセスシーケンスがあり、候補シーケンスリストは1600個のアクセスシーケンスを含む。
【0028】
L
seqが素数に設定されない場合、たとえばL
seq=1602の場合、アクセスシーケンスインデックス範囲は1〜1601であり、各インデックスは、アクセスシーケンスを取得するためにL
seq=1602と結合され得る。しかしながら、アクセスシーケンスのうちのすべてのアクセスシーケンスが、候補アクセスシーケンスに適しているわけではない。低周波数偏移のシナリオでは、インデックスがアクセスシーケンスの長さと互いに素であるアクセスシーケンスだけを候補アクセスシーケンスとして選択することができ、次いで、候補シーケンスリストが作成される。候補シーケンスリストを作成する処理は以下の通りである。事前に設定されたサブキャリア間隔および指定された帯域幅によってアクセスシーケンスの長さを計算して、アクセスシーケンスの長さによってアクセスシーケンスインデックスの範囲を決定して、アクセスシーケンスの長さがアクセスシーケンスのインデックスと互いに素である場合に、候補アクセスシーケンスとしてアクセスシーケンスを選択して、候補シーケンスのリストを作成する。
【0029】
高周波数偏移のシナリオでは、アクセスシーケンスは、互いに素であるという条件を満たす必要があるだけでなく、指定された偏移値d
uが事前に設定されたしきい値未満であるという要件を満たす必要があり、指定された偏移値d
uは、周波数偏移が1/T
SEQの場合に往復遅延に対して受信機によって出力されたミラーピークの偏移を指し、T
SEQはアクセスシーケンスの時間領域長であり、実際には、T
SEQはサブキャリア間隔の逆数である。
【0030】
周波数偏移によるRTD推定の曖昧さを排除するために、比較的小さい絶対値d
uを有するアクセスシーケンスを選択する必要がある。実際の周波数偏移が±N△f
RAに到達し得る場合、RTD推定誤差は[-N*d
u, N*d
u]に到達する場合があり、秒単位で絶対時間[-(N*du)/(△f
RA*L
seq),-(N*du)/(△f
RA*L
seq)]に変換され、Nは量子化された順序である。d
uの範囲は、利用可能なアクセスシーケンスの数を決定できるようにするために、RTD誤差のシステム許容度によって設定することができる。本発明のこの実施形態において言及した、事前に設定されたしきい値は、実際にはRTD誤差の最大許容度を満たすd
u値である。
【0031】
以下で、d
uを推定する処理を説明する。
【0032】
3GPP TS 36.211プロトコルにおけるランダムアクセスシーケンスの定義によれば、u
th ZCシーケンスは以下のように表される。
【0034】
上式で、uは物理ルートシーケンス番号と呼ばれ、N
ZCは、生成されたZCシーケンスの総サンプル数である。
【0035】
△f(単位:ヘルツ)の周波数偏移がある場合、周波数偏移を有するシーケンスは以下のように表される。
【0037】
上式で、T
SEQはZCシーケンスの時間領域長である。
【0040】
であり、上式でd
uの意味は以下の通りである。
【0042】
上式で、pは、(p.u)modN
zc=1の最小非負の整数であり、modはモジュロ演算子であり、(p.u)modN
zc=1は、(p.u)がN
zcによって除算された後の残りが1であることを意味する。
【0049】
したがって、d
uは、周波数偏移が1/T
SEQであるときに往復遅延に対して受信機によって出力されたミラーピークの偏移を指す。N
ZCが固定値になった後、式3および式4によって、d
uはuの値に依存し、pもまたuの値に依存する。したがって、物理ルートシーケンス番号がuである各シーケンスのd
uの値は、シーケンス自体の特徴とみなすことができる。
【0050】
高周波数偏移のシナリオでは、候補シーケンスのリストを作成する処理を以下のように説明することができる。事前に設定されたサブキャリア間隔および指定された帯域幅によってアクセスシーケンスの長さを計算して、
アクセスシーケンスの長さによってアクセスシーケンスインデックスの範囲を決定して、アクセスシーケンスのインデックスがアクセスシーケンスの長さと互いに素であり、アクセスシーケンスの指定された偏移値d
uが事前に設定されたしきい値未満である場合に、候補アクセスシーケンスとしてアクセスシーケンスを選択して、候補シーケンスのリストを作成する。本発明のこの実施形態において言及した、事前に設定されたしきい値は、実際にはRTD誤差の最大許容度を満たすd
u値である。
【0051】
103.第1のランダムアクセス信号を生成するために、事前に設定されたサブキャリア間隔によって第1のアクセスシーケンスを指定された帯域幅にマッピングする。なお、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満である。
【0052】
端末がランダムアクセスを開始する必要がある場合、上記の2つのソリューションによって作成された候補シーケンスリストから任意の1つのアクセスシーケンスを選択する必要があり、ランダムアクセス信号を生成するために、事前に設定されたサブキャリア間隔によって選択されたアクセスシーケンスが指定された帯域にマッピングされ、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満である。言い換えれば、低周波数偏移のシナリオでは、端末は、各候補アクセスシーケンスのインデックスがアクセスシーケンスの長さと互いに素であるという条件を満たす候補シーケンスリストから任意の1つのアクセスシーケンスを選択して、ランダムアクセス信号を生成するために、事前に設定されたサブキャリア間隔によって、選択されたアクセスシーケンスを指定された帯域幅にマッピングするだけでよく、次いでランダムアクセス手順が開始され得る。高周波数偏移のシナリオでは、ランダムアクセス信号を生成してランダムアクセス処理を開始するために、端末が、各候補アクセスシーケンスのインデックスがアクセスシーケンスの長さと互いに素であること、およびd
uが事前に設定されたしきい値未満であることの両方の条件を満たす候補シーケンスリストから任意の1つのアクセスシーケンスを選択することが好ましく、それによって、大きすぎるドップラー周波数偏移を生成すること、およびRTD決定に影響を及ぼすことを回避する。
【0053】
104. ランダムアクセス信号を基地局に送信し、基地局が、ランダムアクセス信号内のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定できるようにする。
【0054】
端末が、ステップ103で生成されたランダムアクセス信号を基地局に送信する。ランダムアクセス信号を受信した後、基地局が、ランダムアクセス信号内で搬送された第1のアクセスシーケンスを取得して、端末が位置するセルによって使用される指定数のアクセスシーケンスを決定した後、基地局が、指定数の決定されたアクセスシーケンスと第1のアクセスシーケンスの中の各アクセスシーケンス上で個別に相関を実行して、相関の後の最大ピーク値の位置によって往復伝送遅延を決定する。あるいは、基地局が、端末が位置するセルによって使用される指定数のアクセスシーケンスを決定して、指定数の決定されたアクセスシーケンスと第1のアクセスシーケンスの中の各アクセスシーケンス上で個別に相関を実行して、相関の後の第1のパスのピーク値の位置によって往復伝送遅延を決定して、端末から送信された信号の1つのパスが送信処理において信号の複数のパスになり、第1のパスは基地局に最初に到着する信号のパスを指す。
【0055】
105.基地局によって送信されたタイミングアドバンス調整コマンドを受信する。なお、タイミングアドバンス調整コマンドが、基地局によって決定された往復伝送遅延を搬送する。
【0056】
往復伝送遅延を決定した後、基地局が、往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整するよう端末に指示して、たとえば、往復伝送遅延が1334マイクロ秒の場合に、TAが2564に調整される。
【0057】
106.往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整して、調整されたタイミングアドバンスによって第1のメッセージを基地局に送信し、基地局が第1のメッセージを復調して、端末が物理ランダムアクセスチャネルにアクセスできるようにする。
【0058】
調整されたタイミングアドバンスによって第1のメッセージが基地局に送信され、第1のメッセージが端末の識別子を含む。第1のメッセージを受信した後、基地局が第1のメッセージを復調して、第1のメッセージで搬送された端末識別子を搬送するために第2のメッセージを使用して、第2のメッセージを端末に送信する。第2のメッセージを受信した後、端末が、第2のメッセージで搬送された端末識別子を識別する。第2のメッセージ内の端末識別子がそれ自身の端末識別子であることを端末が確認すると、端末が物理ランダムアクセスチャネルにアクセスしたことを基地局が確認できるようにするために、端末がアクセス応答メッセージを基地局に送信する。
【0059】
基地局は、いくつかの端末から同時に送信された第1のメッセージを受信することができる。基地局が復調することができるのは、1つの端末の第1のメッセージだけなので、情報が端末に送信されたことを端末が確認できるようにするために、基地局は、復調後に端末の識別子を搬送するために第2のメッセージを使用する。
【0060】
大きな周波数偏移がある場合、基地局側は復調を正確に実行することができない場合がある。この場合、周波数偏移範囲[-N△f
RA, N△f
RA]を格付け(grade)することができ、周波数偏移範囲の格付けごとに1キロヘルツの間隔で第1のメッセージが復調されることが望ましい。実際、周波数偏移範囲は、基地局とUEとの間の水晶振動子偏差、システムのキャリア、UEの移動速度と方向、および同等物の複合効果の結果である。本発明のこの実施形態では、量子化は、物理ランダムアクセスチャネルのサブキャリア間隔によって単に実行され、Nは量子化された順序である。
【0061】
本発明のこの実施形態では、端末が位置するセルによって使用される先頭のアクセスシーケンスのインデックスが取得されて、先頭のアクセスシーケンスのインデックスによって、端末が位置するセルによって使用される指定数のアクセスシーケンスが事前に作成された候補シーケンスリストから検索されて、また任意の1つのアクセスシーケンスが、第1のアクセスシーケンスとして、検索した指定数のアクセスシーケンスから選択されて、第1のランダムアクセス信号を生成するために、第1のアクセスシーケンスが、事前に設定されたサブキャリア間隔によって指定された帯域幅にマッピングされて、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満であり、基地局がランダムアクセス信号内の第1のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定できるようにするために、第1のランダムアクセス信号が基地局に送信されて、基地局によって送信されたタイミングアドバンス調整コマンドが受信されて、タイミングアドバンス調整コマンドが往復伝送遅延を搬送して、基地局が第1のメッセージを復調して、端末が物理ランダムアクセスチャネルにアクセスできるようにするために、往復伝送遅延によってタイミングアドバンスが調整されて、調整されたタイミングアドバンスによって第1のメッセージが基地局に送信される。従来技術と比較して、本発明のこの実施形態によるランダムアクセス方法では、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満であり、タイミングアドバンスがサブキャリア間隔によって調整され、それによって、基地局から100キロメートルよりも遠く離れた端末が物理ランダムアクセスチャネルにアクセスできるようになる。
【0062】
図2を参照すると、端末の観点から、本発明の実施形態によるランダムアクセス方法は、以下を含む。
【0063】
201.基地局によって送信されたランダムアクセス表示情報を受信する。なお、ランダムアクセス表示情報が、指定されたアクセスシーケンスインデックスを搬送する。
【0064】
本発明のこの実施形態は、非コンテンションベースのランダムアクセス手順に焦点を当てる。非コンテンションベースのランダムアクセスは、基地局によって示されるように、端末によって実行されるランダムアクセス手順を指す。
【0065】
同じ候補アクセスシーケンスリストが基地局側および端末側で事前に設定されている。基地局がアクセスを実行するための端末を指定すると、ランダムアクセス表示情報が指定されたアクセスシーケンスインデックスを搬送する。
【0066】
202.指定されたアクセスシーケンスインデックスによって事前に作成された候補シーケンスリストから、指定されたアクセスシーケンスインデックスに対応するアクセスシーケンスを第2のアクセスシーケンスとして選択して、ランダムアクセス信号を生成するために、事前に設定されたサブキャリア間隔によって第2のアクセスシーケンスを指定された帯域幅にマッピングする。なお、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満である。
【0067】
ランダムアクセス表示情報を受信した後、端末が、指定されたアクセスシーケンスインデックスによって事前に作成された候補シーケンスリストから第2のアクセスシーケンスを選択する。本発明のこの実施形態は、候補シーケンスリストを作成するための2つのソリューションを提供する。1つのソリューションは、事前に設定されたサブキャリア間隔および指定された帯域幅によってアクセスシーケンスの長さを計算して、
アクセスシーケンスの長さによってアクセスシーケンスインデックスの範囲を決定して、アクセスシーケンスの長さがアクセスシーケンスのインデックスと互いに素である場合に、候補アクセスシーケンスとしてアクセスシーケンスを選択して、候補シーケンスのリストを作成する。このソリューションによって作成された候補シーケンスリストは、低周波数偏移のシナリオに適用可能であり、指定されたアクセスシーケンスインデックスに対応するアクセスシーケンスが、ルートシーケンスインデックスが候補アクセスシーケンスの長さと互いに素であるアクセスシーケンスである場合、端末が、候補シーケンスリストから、指定されたアクセスシーケンスインデックスに対応するアクセスシーケンスを第2のアクセスシーケンスとして選択する。もう1つのソリューションは、事前に設定されたサブキャリア間隔および指定された帯域幅によってアクセスシーケンスの長さを計算して、アクセスシーケンスの長さによってアクセスシーケンスインデックスの範囲を決定して、アクセスシーケンスの長さがアクセスシーケンスのインデックスと互いに素である場合に、候補アクセスシーケンスとしてアクセスシーケンスを選択して、指定された偏移値d
uが事前に設定されたしきい値未満であり、候補シーケンスのリストを作成する。このソリューションによって作成された候補シーケンスリストは、高周波数偏移のシナリオに適用可能であり、基地局によって指定されたアクセスシーケンスが、ルートシーケンスインデックスが候補アクセスシーケンスの長さと互いに素である、およびd
uが事前に設定されたしきい値未満である、という両方の条件を満たす必要がある場合、端末が、候補シーケンスリストから、指定されたアクセスシーケンスインデックスに対応するアクセスシーケンスを第2のアクセスシーケンスとして選択する。
【0068】
第2のアクセスシーケンスを選択した後、端末が、ランダムアクセス信号を生成するために、事前に設定されたサブキャリア間隔によって、第2のアクセスシーケンスを指定された帯域幅にマッピングする。本発明のこの実施形態によってサブキャリア間隔を調整するためのソリューションは、上記で説明したステップ102およびステップ103と同じなので、ここでは詳細を再度説明しない。
【0069】
203.ランダムアクセス信号を基地局に送信し、基地局がランダムアクセス信号内の第2のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定できるようにする。
【0070】
このステップは、上記で説明したステップ104と同じなので、ここでは詳細を再度説明しない。
【0071】
204.基地局によって送信された、物理ランダムアクセスチャネルへのアクセス成功の表示情報を受信する。なお、アクセス成功の表示情報が往復伝送遅延を搬送する。
【0072】
この実施形態では、非コンテンションベースのアクセスが適用され、端末がランダムアクセス信号を送信する際に使用されるシーケンスを基地局側がすでに知っており、したがって、ランダムアクセス信号を受信した後、基地局は、端末がPRACHを受信できるようにすることができる。
【0073】
205.往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整し、調整されたタイミングアドバンスが往復伝送遅延を完全に補償するようにする。
【0074】
このステップは、上記で説明したステップ106と同じなので、ここでは詳細を再度説明しない。
【0075】
本発明のこの実施形態では、基地局によって送信されたランダムアクセス表示情報が受信されて、ランダムアクセス表示情報が、指定されたアクセスシーケンスインデックスを搬送して、指定されたアクセスシーケンスインデックスによって、事前に作成された候補シーケンスリストから、指定されたアクセスシーケンスインデックスに対応するアクセスシーケンスが第2のアクセスシーケンスとして選択されて、ランダムアクセス信号を生成するために、事前に設定されたサブキャリア間隔によって第2のアクセスシーケンスが指定された帯域幅にマッピングされて、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満であり、基地局がランダムアクセス信号内の第2のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定できるようにするために、ランダムアクセス信号が基地局に送信されて、基地局によって送信された、物理ランダムアクセスチャネルへのアクセス成功の表示情報が受信されて、アクセス成功の表示情報が往復伝送遅延を搬送して、調整されたタイミングアドバンスが往復伝送遅延を完全に補償するように、往復伝送遅延によってタイミングアドバンスが調整される。従来技術と比較して、本発明のこの実施形態によるランダムアクセス方法は、遠く離れた場所に位置する、および高速で移動する端末が、物理ランダムアクセスチャネルにアクセスできるようにする。
【0076】
図3を参照すると、基地局の観点から、本発明の別の実施形態によるランダムアクセス方法は、以下を含む。
【0077】
301.端末によって送信されたランダムアクセス信号を受信して、ランダムアクセス信号内で搬送された第1のアクセスシーケンスを取得する。
【0078】
コンテンションベースのアクセスの場合、端末によって送信されたランダムアクセス信号を受信した後、基地局がランダムアクセス信号から第1のアクセスシーケンスを取得する。
【0079】
302.第1のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定する。
【0080】
本発明のこの実施形態は、往復伝送遅延を決定するための2つのソリューションを提供する。
【0081】
1つのソリューションは、端末が位置するセルによって使用される指定数のアクセスシーケンスを決定して、指定数の決定されたアクセスシーケンスと第1のアクセスシーケンスの中の各アクセスシーケンス上で個別に相関を実行して、相関の後の最大ピーク値の位置によって往復伝送遅延を決定する。
【0082】
もう1つのソリューションは、端末が位置するセルによって使用される指定数のアクセスシーケンスを決定して、指定数の決定されたアクセスシーケンスと第1のアクセスシーケンスの中の各アクセスシーケンス上で個別に相関を実行して、相関の後の第1のパスのピーク値の位置によって往復伝送遅延を決定する。
【0083】
基地局内の候補シーケンスリストは、端末内の候補シーケンスリストと同じである。
【0084】
303.タイミングアドバンス調整コマンドを端末に送信し、なお、タイミングアドバンス調整コマンドが決定された往復伝送遅延を搬送する、端末が往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整できるようにする。
【0085】
往復伝送遅延を決定した後、基地局がタイミングアドバンス調整コマンドを端末に送信して、端末が往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整できるようにするために、タイミングアドバンス調整コマンドが決定された往復伝送遅延を搬送して、たとえば、往復伝送遅延が1334マイクロ秒の場合に、TAが2564に調整される。
【0086】
304.端末によって送信された第1のメッセージを受信して、第1のメッセージを復調して、端末が物理ランダムアクセスチャネルにアクセスできるようにする。
【0087】
大きな周波数偏移の場合、まず周波数偏移範囲が取得されて、次いで周波数偏移範囲が格付けされる。第1のメッセージは、格付けされた周波数偏移範囲内で個別に復調される。大きな周波数偏移がある場合、基地局側は復調を正確に実行することができない場合がある。この場合、周波数偏移範囲[-N△f
RA, N△f
RA]を格付けすることができ、周波数偏移範囲の格付けごとに1キロヘルツの間隔で第1のメッセージが復調されることが望ましい。実際、周波数偏移範囲は、基地局とUEとの間の水晶振動子偏差、システムのキャリア、UEの移動速度と方向、および同等物の複合効果の結果である。本発明のこの実施形態では、量子化は、物理ランダムアクセスチャネルのサブキャリア間隔によって単に実行され、Nは量子化された順序である。
【0088】
第1のメッセージから端末の識別子を取得した後、基地局が第2のメッセージを端末に送信して、情報が端末に送信されたことを端末が確認できるようにするために、端末識別子を搬送するために第2のメッセージを使用する。第2のメッセージ内で搬送された端末識別子を認識した後、端末がアクセス応答メッセージを基地局に送信する。基地局が、端末が物理ランダムアクセスチャネルにアクセスしたことを確認するために、端末によって送信されたアクセス応答メッセージを受信する。
【0089】
本発明のこの実施形態では、端末によって送信されたランダムアクセス信号が受信されて、ランダムアクセス信号から第1のアクセスシーケンスが取得されて、往復伝送遅延が第1のアクセスシーケンスによって決定されて、タイミングアドバンス調整コマンドが端末に送信されて、端末が往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整できるようにするために、タイミングアドバンス調整コマンドが決定された往復伝送遅延を搬送して、端末によって送信された第1のメッセージが受信されて、第1のメッセージが復調されて、端末が物理ランダムアクセスチャネルにアクセスする。従来技術と比較して、本発明のこの実施形態によるランダムアクセス方法は、遠く離れた場所に位置する、および高速で移動する端末が、PRACHにアクセスすることを可能にする。
【0090】
図4を参照すると、基地局の観点から、本発明の別の実施形態によるランダムアクセス方法は、以下を含む。
【0091】
401.ランダムアクセス表示情報を端末に送信して、ランダムアクセス表示情報が、指定されたアクセスシーケンスインデックスを搬送する。
【0092】
非コンテンションベースのランダムアクセスでは、ランダムアクセス表示情報を送信する際に、基地局が端末のランダムアクセスシーケンスを指定する。
【0093】
402.端末によって送信されたランダムアクセス信号を受信して、ランダムアクセス信号から第2のアクセスシーケンスを取得する。
【0094】
403.第2のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定する。
【0095】
基地局側が、端末からランダムアクセス信号を受信して、端末が位置するセルの先頭のアクセスシーケンスのインデックスによって、端末が位置するセルによって使用される指定数のアクセスシーケンスを決定して、指定数の決定されたアクセスシーケンスと第2のアクセスシーケンスの中の各アクセスシーケンス上で個別に相関を実行して、相関の後の最大ピーク値の位置によって往復伝送遅延を決定する。あるいは、基地局が、端末が位置するセルの先頭のアクセスシーケンスのインデックスによって、端末が位置するセルによって使用される指定数のアクセスシーケンスを決定して、指定数の決定されたアクセスシーケンスと第2のアクセスシーケンスの中の各アクセスシーケンス上で個別に相関を実行して、相関の後の第1のパスのピーク値の位置によって往復伝送遅延を決定する。
【0096】
404.物理ランダムアクセスチャネルへのアクセス成功の表示情報を端末に送信して、なお、アクセス成功の表示情報が往復伝送遅延を搬送する、調整されたタイミングアドバンスが往復伝送遅延を完全に補償するように、端末が往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整できるようにする。
【0097】
この実施形態では、非コンテンションベースのアクセスが適用され、端末がランダムアクセス信号を送信する際に使用されるシーケンスを基地局側がすでに知っており、したがって、ランダムアクセス信号を受信した後、基地局は、端末がPRACHを受信できるようにすることができる。
【0098】
本発明のこの実施形態では、ランダムアクセス表示情報が端末に送信されて、ランダムアクセス表示方法が第2のアクセスシーケンスを搬送して、端末によって送信されたランダムアクセス信号が受信されて、ランダムアクセス信号から第2のアクセスシーケンスが取得されて、第2のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延が決定されて、物理ランダムアクセスチャネルへのアクセス成功の表示情報が端末に送信されて、調整されたタイミングアドバンスが往復伝送遅延を完全に補償するように、端末が往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整できるようにするために、アクセス成功の表示情報が往復伝送遅延を搬送する。従来技術と比較して、本発明のこの実施形態によるランダムアクセス方法は、遠く離れた場所に位置する、および高速で移動する端末が、PRACHにアクセスすることを可能にする。
【0099】
理解を容易にするために、以下で、
図5を参照して、特定のアプリケーションシナリオを使用することによってコンテンションベースのランダムアクセス手順を説明する。
【0100】
A1.端末が、基地局によって送信された先頭のアクセスシーケンスのインデックスを取得して、先頭のアクセスシーケンスのインデックスによって事前に作成された候補シーケンスリストから、端末が位置するセル内で使用される指定数のアクセスシーケンスを検索して、検索した指定数のアクセスシーケンスから、任意の1つのアクセスシーケンスを第1のアクセスシーケンスとして選択して、ランダムアクセス信号を生成するために、事前に設定されたサブキャリア間隔によって第1のアクセスシーケンスを指定された帯域幅にマッピングして、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満である。
【0101】
A2.端末がランダムアクセス信号を基地局に送信する。
【0102】
A3.基地局が、ランダムアクセス信号内の第1のアクセスシーケンスによって、往復伝送遅延を決定する。
【0103】
A4.基地局がタイミングアドバンス調整コマンドを送信して、タイミングアドバンス調整コマンドが、基地局によって決定された往復伝送遅延を搬送する。
【0104】
A5.調整されたタイミングアドバンスが往復伝送遅延を完全に補償するように、端末が往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整する。
【0105】
A6.調整されたタイミングアドバンスによって、端末が第1のメッセージを基地局に送信する。
【0106】
A7.基地局が第2のメッセージを端末に送信して、第2のメッセージが端末識別子を搬送する。
【0107】
A8.端末が、第2のメッセージ内で搬送された端末識別子を識別して、端末識別子が端末の識別子と同じである場合、端末が物理ランダムアクセスチャネルにすでにアクセスしたことを基地局が確認できるようにするために、アクセス応答メッセージを基地局に送信する。
【0108】
理解を容易にするために、以下で、
図6を参照して、特定のアプリケーションシナリオを使用することによって非コンテンションベースのランダムアクセス手順を説明する。
【0109】
B1.基地局がランダムアクセス表示情報を送信して、ランダムアクセス表示情報が、指定されたアクセスシーケンスインデックスを搬送する。
【0110】
B2.端末が、指定されたアクセスシーケンスインデックスによって事前に作成された候補シーケンスリストから、指定されたアクセスシーケンスインデックスに対応するアクセスシーケンスを第2のアクセスシーケンスとして選択して、ランダムアクセス信号を生成するために、事前に設定されたサブキャリア間隔によって指定されたアクセスシーケンスを指定された帯域幅にマッピングして、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満である。
【0111】
B3.基地局がランダムアクセス信号内の第2のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定できるようにするために、端末がランダムアクセス信号を基地局に送信する。
【0112】
B4.ランダムアクセス信号内のアクセスシーケンスによって、基地局が往復伝送遅延を決定する。
【0113】
B5.基地局が、物理ランダムアクセスチャネルへのアクセス成功の表示情報を端末に送信して、調整されたタイミングアドバンスが往復伝送遅延を完全に補償するように、端末が往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整できるようにするために、アクセス成功の表示情報が往復伝送遅延を搬送する。
【0114】
図7を参照すると、本発明の実施形態による端末は、
端末が位置するセルによって使用される先頭のアクセスシーケンスのインデックスを取得するように構成された第1の取得ユニット501と、
第1の取得ユニット501によって取得された、先頭のアクセスシーケンスのインデックスによって事前に作成された候補シーケンスリストから、端末が位置するセルによって使用される指定数のアクセスシーケンスを検索するように構成された第1の問合せユニット502と、
第1の問合せユニット502によって検索した、指定数のアクセスシーケンスから、任意の1つのアクセスシーケンスを第1のアクセスシーケンスとして選択するように構成された第1の選択ユニット503と、
第1のランダムアクセス信号を生成するために、事前に設定されたサブキャリア間隔によって、第1の選択ユニット503によって選択された第1のアクセスシーケンスを指定された帯域幅にマッピングするように構成され、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満である、第1の信号生成ユニット504と、
基地局がランダムアクセス信号内の第1のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定できるようにするために、第1の信号生成ユニット504によって生成された第1のランダムアクセス信号を基地局に送信するように構成された第1の送信ユニット505と、
基地局によって送信されたタイミングアドバンス調整コマンドを受信するように構成された第1の受信ユニット506であって、タイミングアドバンス調整コマンドが往復伝送遅延を搬送するユニットと、
第1の受信ユニット506によって受信されたタイミングアドバンス調整コマンドで搬送された往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整するように構成された第1の調整ユニット507であって、第1の送信ユニット505が、基地局が第1のメッセージを復調して、端末が物理ランダムアクセスチャネルにアクセスできるようにするために、第1の調整ユニット507によって調整されたタイミングアドバンスによって第1のメッセージを基地局に送信するように構成されたユニットとを含む。
【0115】
本発明のこの実施形態では、第1の取得ユニット501が、端末が位置するセルによって使用される先頭のアクセスシーケンスのインデックスを取得して、第1の問合せユニット502が、第1の取得ユニット501によって取得された、先頭のアクセスシーケンスのインデックスによって事前に作成された候補シーケンスリストから、端末が位置するセルによって使用される指定数のアクセスシーケンスを検索して、第1の選択ユニット503が、第1の問合せユニット502によって検索した、指定数のアクセスシーケンスから、任意の1つのアクセスシーケンスを第1のアクセスシーケンスとして選択して、第1の信号生成ユニット504が、第1のランダムアクセス信号を生成するために、事前に設定されたサブキャリア間隔によって、第1の選択ユニット503によって選択された第1のアクセスシーケンスを指定された帯域幅にマッピングして、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満であり、第1の送信ユニット505が、基地局がランダムアクセス信号内の第1のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定できるようにするために、第1の信号生成ユニット504によって生成された第1のランダムアクセス信号を基地局に送信して、第1の受信ユニット506が、基地局によって送信されたタイミングアドバンス調整コマンドを受信して、タイミングアドバンス調整コマンドが往復伝送遅延を搬送し、第1の調整ユニット507が、第1の受信ユニット506によって受信されたタイミングアドバンス調整コマンドで搬送された往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整して、第1の送信ユニット505が、基地局が第1のメッセージを復調して、端末が物理ランダムアクセスチャネルにアクセスできるようにするために、第1の調整ユニット507によって調整されたタイミングアドバンスによって第1のメッセージを基地局に送信する。本発明のこの実施形態による端末は、たとえ端末が遠く離れた場所に位置して、高速で移動する場合であっても、PRACHにアクセスすることができる可能性がある。
【0116】
図8を参照すると、
図7に対応する実施形態に基づいて、本発明の別の実施形態による端末は、
事前に設定されたサブキャリア間隔および指定された帯域幅によってアクセスシーケンスの長さを計算するように構成された第1の計算ユニット508をさらに含み、
第1の選択ユニット503が、第1の計算ユニット508によって計算されたアクセスシーケンスの長さによってアクセスシーケンスインデックスの範囲を決定して、アクセスシーケンスの長さがアクセスシーケンスのインデックスと互いに素である場合に、候補アクセスシーケンスとしてアクセスシーケンスを選択して、候補シーケンスリストを作成するようにさらに構成されている。
【0117】
図9を参照すると、
図7に対応する実施形態に基づいて、本発明の別の実施形態による端末は、
事前に設定されたサブキャリア間隔および指定された帯域幅によってアクセスシーケンスの長さを計算するように構成された第2の計算ユニット509をさらに含み、
第1の選択ユニット503が、第2の計算ユニット509によって計算されたアクセスシーケンスの長さによってアクセスシーケンスインデックスの範囲を決定して、アクセスシーケンスの長さがアクセスシーケンスのインデックスと互いに素である場合に、候補アクセスシーケンスとしてアクセスシーケンスを選択して、指定された偏移値d
uが事前に設定されたしきい値未満であり、候補シーケンスリストを作成するようにさらに構成されている。
【0118】
図10を参照すると、本発明の別の実施形態による端末は、
基地局によって送信されたランダムアクセス表示情報を受信するように構成された第2の受信ユニット511であって、ランダムアクセス表示情報が、指定されたアクセスシーケンスインデックスを搬送するユニットと、
第2の受信ユニット511によって受信された、指定されたアクセスシーケンスインデックスによって事前に作成された候補シーケンスリストから、指定されたアクセスシーケンスインデックスに対応するアクセスシーケンスを第2のアクセスシーケンスとして選択するように構成された第2の選択ユニット512と、
ランダムアクセス信号を生成するために、事前に設定されたサブキャリア間隔によって、第2の選択ユニット512によって選択された第2のアクセスシーケンスを指定された帯域幅にマッピングするように構成された第2の信号生成ユニット513であって、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満であるユニットと、
基地局がランダムアクセス信号内の第2のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定できるようにするために、第2の信号生成ユニット513によって生成されたランダムアクセス信号を基地局に送信するように構成された第2の送信ユニット514であって、
第2の受信ユニット511が、基地局によって送信された、物理ランダムアクセスチャネルへのアクセス成功の表示情報を受信するようにさらに構成され、アクセス成功の表示情報が往復伝送遅延を搬送するユニットと、
調整されたタイミングアドバンスが往復伝送遅延を完全に補償できるようにするために、第2の受信ユニット511によって受信された、アクセス成功の表示情報で搬送された往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整するように構成された、第2の調整ユニット515とを含む。
【0119】
本発明のこの実施形態では、第2の受信ユニット511が基地局によって送信されたランダムアクセス表示情報を受信して、ランダムアクセス表示情報が、指定されたアクセスシーケンスインデックスを搬送して、第2の選択ユニット512が、第2の受信ユニット511によって受信された、指定されたアクセスシーケンスインデックスによって事前に作成された候補シーケンスリストから、指定されたアクセスシーケンスインデックスに対応するアクセスシーケンスを第2のアクセスシーケンスとして選択して、第2の信号生成ユニット513が、ランダムアクセス信号を生成するために、事前に設定されたサブキャリア間隔によって、第2の選択ユニット512によって選択された第2のアクセスシーケンスを指定された帯域幅にマッピングして、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満であり、基地局がランダムアクセス信号内の第2のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定できるようにするために、第2の送信ユニット514が、第2の信号生成ユニット513によって生成されたランダムアクセス信号を基地局に送信して、第2の受信ユニット511が、基地局によって送信された、物理ランダムアクセスチャネルへのアクセス成功の表示情報を受信して、アクセス成功の表示情報が往復伝送遅延を搬送して、調整されたタイミングアドバンスが往復伝送遅延を完全に補償できるようにするために、第2の調整ユニット515が、第2の受信ユニット511によって受信された、アクセス成功の表示情報で搬送された往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整する。本発明のこの実施形態による端末は、たとえ端末が遠く離れた場所に位置して、高速で移動する場合であっても、PRACHにアクセスすることができる可能性がある。
【0120】
図11を参照すると、
図10に対応する実施形態に基づいて、本発明の別の実施形態による端末は、
事前に設定されたサブキャリア間隔および指定された帯域幅によってアクセスシーケンスの長さを計算するように構成された第3の計算ユニット516をさらに含み、
第2の選択ユニット512が、第3の計算ユニット516によって計算されたアクセスシーケンスの長さによってアクセスシーケンスインデックスの範囲を決定して、アクセスシーケンスの長さがアクセスシーケンスのインデックスと互いに素である場合に、候補アクセスシーケンスとしてアクセスシーケンスを選択して、候補シーケンスリストを作成するようにさらに構成されている。
【0121】
図12を参照すると、
図10に対応する実施形態に基づいて、本発明の別の実施形態による端末は、
事前に設定されたサブキャリア間隔および指定された帯域幅によってアクセスシーケンスの長さを計算するように構成された第4の計算ユニット517をさらに含み、
第2の選択ユニット512が、第4の計算ユニット517によって計算されたアクセスシーケンスの長さによってアクセスシーケンスインデックスの範囲を決定して、アクセスシーケンスの長さがアクセスシーケンスのインデックスと互いに素である場合に、候補アクセスシーケンスとしてアクセスシーケンスを選択して、指定された偏移値d
uが事前に設定されたしきい値未満であり、候補シーケンスリストを作成するようにさらに構成されている。
【0122】
図13を参照すると、本発明の実施形態による基地局は、
端末によって送信されたランダムアクセス信号を受信するように構成された第3の受信ユニット601と、
第3の受信ユニット601によって受信された、ランダムアクセス信号内で搬送された第1のアクセスシーケンスを取得するように構成された第2の取得ユニット602と、
第2の取得ユニット602によって取得された第1のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定するように構成された第1の決定ユニット603と、
タイミングアドバンス調整コマンドを端末に送信するように構成された第3の送信ユニット604であって、タイミングアドバンス調整コマンドが、第1の決定ユニット603によって決定された往復伝送遅延を搬送するユニットであって、
第3の受信ユニット601が、端末によって送信された第1のメッセージを受信するようにさらに構成されたユニットと、
第3の受信ユニット601によって受信された第1のメッセージを復調して、第1のメッセージから端末の識別子を取得するように構成された復調ユニット605とを含み、
第3の送信ユニット604が、第2のメッセージを端末に送信して、復調ユニット605によって取得された端末の識別子を搬送するために第2のメッセージを使用するようにさらに構成され、
第3の受信ユニット601が、端末が物理ランダムアクセスチャネルにアクセスしたことを確認できるようにするために、端末によって送信されたアクセス応答メッセージを受信するようにさらに構成されている。
【0123】
本発明のこの実施形態では、第3の受信ユニット601が、端末によって送信されたランダムアクセス信号を受信して、第2の取得ユニット602が、第3の受信ユニット601によって受信されたランダムアクセス信号内で搬送された第1のアクセスシーケンスを取得して、第1の決定ユニット603が、第2の取得ユニット602によって取得された第1のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定して、第3の送信ユニット604がタイミングアドバンス調整コマンドを端末に送信して、タイミングアドバンス調整コマンドが、第1の決定ユニット603によって決定された往復伝送遅延を搬送して、第3の受信ユニット601が、端末によって送信された第1のメッセージを受信して、復調ユニット605が、第3の受信ユニット601によって受信された第1のメッセージを復調して、第1のメッセージから端末の識別子を取得して、第3の送信ユニット604が、第2のメッセージを端末に送信して、復調ユニット605によって取得された端末の識別子を搬送するために第2のメッセージを使用して、第3の受信ユニット601が、端末が物理ランダムアクセスチャネルにアクセスしたことを確認できるようにするために、端末によって送信されたアクセス応答メッセージを受信する。本発明のこの実施形態において提供される基地局は、たとえ端末が遠く離れた場所に位置して、高速で移動する場合であっても、端末がPRACHにアクセスできることを確実にすることができる。
【0124】
図13に対応する実施形態に基づいて、
第1の決定ユニット603が、端末が位置するセルの先頭のアクセスシーケンスのインデックスによって、端末が位置するセルによって使用される指定数のアクセスシーケンスを決定して、指定数の決定されたアクセスシーケンスと第1のアクセスシーケンスの中の各アクセスシーケンス上で個別に相関を実行して、相関の後の最大ピーク値の位置によって往復伝送遅延を決定するように特に構成されており、
第1の決定ユニット603が、端末が位置するセルの先頭のアクセスシーケンスのインデックスによって、端末が位置するセルによって使用される指定数のアクセスシーケンスを決定して、指定数の決定されたアクセスシーケンスと第1のアクセスシーケンスの中の各アクセスシーケンス上で個別に相関を実行して、相関の実行後の第1のパスのピーク値の位置によって往復伝送遅延を決定するように特に構成されている。
【0125】
図14を参照すると、
図13に対応する実施形態に基づいて、復調ユニット605は、
周波数偏移範囲を取得するように構成された取得モジュール6051と、
取得モジュール6051によって取得された周波数偏移範囲を格付けするように構成された格付けモジュール6052と、
格付けモジュール6052によって格付けされた周波数偏移範囲内で、第1のメッセージを個別に復調するように構成された復調モジュール6053とを含む。
【0126】
図15を参照すると、本発明の別の実施形態による基本局は、
ランダムアクセス表示情報を端末に送信するように構成された第4の送信ユニット611であって、ランダムアクセス表示情報が、指定されたアクセスシーケンスインデックスを搬送するユニットと、
端末によって送信されたランダムアクセス信号を受信するように構成された第4の受信ユニット612と、
第4の受信ユニット612によって受信されたランダムアクセス信号から、第2のアクセスシーケンスを取得するように構成された第3の取得ユニット613と、
第3の取得ユニット613によって取得された第2のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定するように構成された第2の決定ユニット614とを含み、
第4の送信ユニット611が、物理ランダムアクセスチャネルへのアクセス成功の表示情報を端末に送信するようにさらに構成され、調整されたタイミングアドバンスが往復伝送遅延を完全に補償するように、端末が往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整できるようにするために、アクセス成功の表示情報が往復伝送遅延を搬送する。
【0127】
本発明のこの実施形態では、第4の送信ユニット611がランダムアクセス表示情報を端末に送信して、ランダムアクセス表示情報が、指定されたアクセスシーケンスインデックスを搬送して、第4の受信ユニット612が、端末によって送信されたランダムアクセス信号を受信して、第3の取得ユニット613が、第4の受信ユニット612によって受信されたランダムアクセス信号から第2のアクセスシーケンスを取得して、第2の決定ユニット614が、第3の取得ユニット613によって取得された第2のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定して、第4の送信ユニット611が、物理ランダムアクセスチャネルへのアクセス成功の表示情報を端末に送信して、調整されたタイミングアドバンスが往復伝送遅延を完全に補償するように、端末が往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整できるようにするために、アクセス成功の表示情報が往復伝送遅延を搬送する。本発明のこの実施形態による基地局は、たとえ端末が遠く離れた場所に位置して、高速で移動する場合であっても、端末がPRACHにアクセスできることを確実にすることができる。
【0128】
図15に対応する実施形態に基づいて、
第2の決定ユニット614が、端末が位置するセルの先頭のアクセスシーケンスのインデックスによって、端末が位置するセルによって使用される指定数のアクセスシーケンスを決定して、指定数の決定されたアクセスシーケンスと第2のアクセスシーケンスの中の各アクセスシーケンス上で個別に相関を実行して、相関の後の最大ピーク値の位置によって往復伝送遅延を決定するように特に構成され、
第2の決定ユニット614が、端末が位置するセルの先頭のアクセスシーケンスのインデックスによって、端末が位置するセルによって使用される指定数のアクセスシーケンスを決定して、指定数の決定されたアクセスシーケンスと第2のアクセスシーケンスの中の各アクセスシーケンス上で個別に相関を実行して、相関の後の第1のパスのピーク値の位置によって往復伝送遅延を決定するように特に構成される。
【0129】
図16を参照すると、本発明の実施形態によるランダムアクセスシステムは、端末50および基地局60を含む。
【0130】
コンテンションモードでは、
端末50が、基地局によって送信された先頭のアクセスシーケンスのインデックスを取得して、先頭のアクセスシーケンスのインデックスによって事前に作成された候補シーケンスリストから、端末が位置するセル内で使用される指定数のアクセスシーケンスを検索して、検索した指定数のアクセスシーケンスから、任意の1つのアクセスシーケンスを第1のアクセスシーケンスとして選択して、ランダムアクセス信号を生成するために、事前に設定されたサブキャリア間隔によって第1のアクセスシーケンスを指定された帯域幅にマッピングして、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満であり、基地局が、ランダムアクセス信号内のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定できるようにするために、ランダムアクセス信号を基地局に送信して、基地局によって送信されたタイミングアドバンス調整コマンドを受信して、タイミングアドバンス調整コマンドが、基地局によって決定された往復伝送遅延を搬送して、調整されたタイミングアドバンスが往復伝送遅延を完全に補償するように、往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整して、調整されたタイミングアドバンスによって第1のメッセージを基地局に送信して、第2のメッセージを受信して第2のメッセージ内で搬送された端末識別子を認識して、端末識別子が端末の識別子と同じである場合、端末が物理ランダムアクセスチャネルにすでにアクセスしたことを基地局が確認できるようにするために、アクセス応答メッセージを基地局に送信するように構成されており、
基地局60が、端末によって送信されたランダムアクセス信号を受信して、ランダムアクセス信号内で搬送されたアクセスシーケンスのインデックスを取得して、搬送された第1のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定して、タイミングアドバンス調整コマンドを端末に送信して、タイミングアドバンス調整コマンドが、決定された往復伝送遅延を搬送して、端末によって送信された第1のメッセージを受信して、第1のメッセージを復調して、第1のメッセージから端末識別子を取得して、第2のメッセージを端末に送信して、端末識別子を搬送するために第2のメッセージを使用して、端末が物理ランダムアクセスチャネルにアクセスしたことを確認できるようにするために、端末によって送信されたアクセス応答メッセージを受信するように構成されている。
【0131】
非コンテンションモードでは、
端末50が、基地局によって送信されたランダムアクセス表示情報を受信して、ランダムアクセス表示情報が、指定されたアクセスシーケンスインデックスを搬送して、指定されたアクセスシーケンスインデックスによって事前に作成された候補シーケンスリストから、指定されたアクセスシーケンスインデックスに対応するアクセスシーケンスを第2のアクセスシーケンスとして選択して、ランダムアクセス信号を生成するために、事前に設定されたサブキャリア間隔によって第2のアクセスシーケンスを指定された帯域幅にマッピングして、サブキャリア間隔が1.25キロヘルツ未満であり、基地局がランダムアクセス信号内の第2のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定できるようにするために、ランダムアクセス信号を基地局に送信して、基地局によって送信された、物理ランダムアクセスチャネルへのアクセス成功の表示情報を受信して、アクセス成功の表示情報が往復伝送遅延を搬送して、調整されたタイミングアドバンスが往復伝送遅延を完全に補償するように、往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整するように構成されており、
基地局60が、ランダムアクセス表示情報を端末に送信して、ランダムアクセス表示情報が、指定されたアクセスシーケンスインデックスを搬送して、端末によって送信されたランダムアクセス信号を受信して、ランダムアクセス信号から第2のアクセスシーケンスを取得して、第2のアクセスシーケンスによって往復伝送遅延を決定して、物理ランダムアクセスチャネルへのアクセス成功の表示情報を端末に送信して、調整されたタイミングアドバンスが往復伝送遅延を完全に補償するように、端末が往復伝送遅延によってタイミングアドバンスを調整できるようにするために、アクセス成功の表示情報が往復伝送遅延を搬送するように構成されている。
【0132】
当業者は、上記の実施形態における様々な方法のステップのすべてまたは一部は、関連ハードウェアに指示するプログラムによって実装され得ることが理解できるであろう。プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に格納することができ、記憶媒体は、ROM、RAM、磁気ディスク、または光ディスク、あるいは同等物を含む。
【0133】
上記で、本発明の実施形態によるランダムアクセス方法、端末、基地局、およびシステムを詳細に説明した。本明細書では、本発明の原理および実装形態を説明するために具体例が使用されている。上記の実施形態の説明は、本発明の方法および核となる概念の理解を助けることを単に意図するものである。さらに、実装形態および適用範囲に関して、本発明の概念によって、当業者によって修正が行われてよい。したがって、本明細書は本発明を限定するものとみなされるべきではない。