特許第5902018号(P5902018)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5902018
(24)【登録日】2016年3月18日
(45)【発行日】2016年4月13日
(54)【発明の名称】遊技情報管理システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20160331BHJP
【FI】
   A63F7/02 334
   A63F7/02 332B
【請求項の数】5
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2012-77369(P2012-77369)
(22)【出願日】2012年3月29日
(65)【公開番号】特開2013-202324(P2013-202324A)
(43)【公開日】2013年10月7日
【審査請求日】2014年12月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129654
【弁理士】
【氏名又は名称】大池 達也
(72)【発明者】
【氏名】川邊 保
【審査官】 芝沼 隆太
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−29445(JP,A)
【文献】 特開2007−152002(JP,A)
【文献】 特開平7−8620(JP,A)
【文献】 特開平11−319281(JP,A)
【文献】 特開2006−102228(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1始動口と第2始動口とが設けられ、そのいずれかへと始動入賞した場合に大当たりを発生させるための単位遊技を実行し、その単位遊技の実行中に始動入賞した場合には、第1始動口への始動入賞である第1始動入賞と第2始動口への始動入賞である第2始動入賞とに区分けして、各始動入賞に対応する前記単位遊技をそれぞれ予め設定された保留上限値まで保留可能であり、当該実行中の単位遊技の終了に応じて保留している前記単位遊技を順次実行し、その実行順序として前記第2始動入賞に対応した単位遊技の保留である第2保留を、前記第1始動入賞に対応した単位遊技の保留である第1保留に優先する一方、大当たり終了後に前記第2始動口の入賞率が通常状態よりも向上する特別状態を発生可能であり、更に前記第1保留と前記第2保留とのいずれに対応した前記単位遊技を実行したのか及び前記第1保留の数を表す第1保留数を特定可能な遊技信号である保留情報信号と、大当たりの開始及び終了を特定可能な大当たり信号と、を出力可能である遊技台の遊技情報を管理対象とした遊技情報管理システムであって、
前記保留情報信号と前記大当たり信号とを入力することで、前記第1保留数、前記第1保留・第2保留のいずれに対応した単位遊技が実行されたのか、及び大当たりの開始・終了、を特定する遊技情報特定手段と、
大当たりが開始した場合に、その開始時点の前記第1保留数である第1記憶保留数を特定する保留数特定手段と、
大当たりの終了後、最初に前記第1保留に対応した単位遊技が実行されたことに応じて開始され、前記第1記憶保留数分の前記第1保留に対応した単位遊技が実行されることに応じて終了する期間のうちの少なくとも一部期間を第1監視期間として設定する監視期間設定手段と、
前記第1監視期間において大当たりが開始した場合に異常検知する異常検知手段と、を備えた遊技情報管理システム。
【請求項2】
前記保留情報信号は、前記第2保留の数を表す第2保留数を特定可能であり、
前記遊技情報特定手段は、前記保留情報信号を入力することで前記第2保留数を特定し、
前記保留数特定手段は、大当たりが開始した場合に、その開始時点の前記第2保留数である第2記憶保留数を特定し、
前記監視期間設定手段は、大当たりの終了後、最初に前記第2保留に対応した単位遊技が実行されたことに応じて開始され、前記第2記憶保留数分の前記第2保留に対応した単位遊技が実行されることに応じて終了する期間の少なくとも一部を第2監視期間として設定し、
前記異常検知手段は、前記第2監視期間において大当たりが発生した場合に第2異常検知を行う一方、前記第1監視期間に対応した異常検知である第1異常検知を行った場合に、前記第2異常検知後の前記第1異常検知であるか否かに応じて異なる第1異常検知を行い、少なくとも、前記第2異常検知後の第1異常検知を報知対象とする請求項1に記載の遊技情報管理システム。
【請求項3】
前記保留情報信号は、前記第2保留の数を表す第2保留数を特定可能であり、
前記遊技情報特定手段は、前記保留情報信号を入力することで前記第2保留数を特定し、
前記保留数特定手段は、大当たりが開始した場合に、その開始時点の前記第2保留数である第2記憶保留数を特定し、
前記監視期間設定手段は、大当たりの終了後、最初に前記第2保留に対応した単位遊技が実行されたことに応じて開始され、前記第2記憶保留数分の前記第2保留に対応した単位遊技が実行されることに応じて終了する期間の少なくとも一部を第2監視期間として設定し、
前記異常検知手段は、前記第2監視期間の設定対象となる大当たりが発生する以前に発生した最新の大当たりである前大当たりに対応した前記第1記憶保留数分の前記第1保留に対応した単位遊技が実行されていることを条件として、前記第2監視期間において大当たりが発生した場合に異常検知する請求項1に記載の遊技情報管理システム。
【請求項4】
前記保留情報信号は、前記第1始動入賞があった場合に出力される第1始動入賞信号と、前記第2始動入賞があった場合に出力される第2始動入賞信号と、前記単位遊技が実行された場合に出力される単位遊技信号と、により構成され、
前記遊技情報特定手段は、前記第1保留数と前記第2保留の数を表す第2保留数とを管理し、前記第1始動入賞信号を入力した場合には第1保留数を加算し、前記第2始動入賞信号を入力した場合には第2保留数を加算し、前記単位遊技信号を入力した場合には前記第2保留数を前記第1保留数に優先して減算すると共に、前記第2保留数が残存せず前記第1保留数が残存する状態で前記単位遊技信号を入力した場合には、次の前記単位遊技として前記第1保留に対応した単位遊技が実行される旨を特定する請求項1〜3のいずれか1項に記載の遊技情報管理システム。
【請求項5】
前記遊技情報特定手段は、前記第2保留数が残存する状態で前記単位遊技信号を入力した場合に、前記第1保留数の有無に関わらず次の前記単位遊技として前記第2保留に対応した単位遊技が実行される旨を特定し、
前記監視期間設定手段は、大当たりの終了後、最初に前記第1保留に対応した単位遊技が実行されたことに応じて開始され、前記第1記憶保留数分の前記第1保留に対応した単位遊技が実行されることに応じて終了する期間において、前記第2保留に対応した単位遊技が実行される旨が特定された場合には、当該第2保留に対応した単位遊技が終了するまでの期間を前記第1監視期間から除外する請求項4に記載の遊技情報管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、始動入賞等に応じて大当たり抽選を実行するパチンコ遊技台の遊技において、大当たりを作為的に発生させる手口の不正を検出するための遊技情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、始動口へ入賞したときに大当たり抽選を実行すると共に、その抽選結果を報知するための図柄変動(単位遊技)を開始させるパチンコ遊技台(以下、遊技台)が知られている。このような遊技台は、図柄変動中の始動入賞に対応できるよう、始動入賞に応じた新たな図柄変動を一旦留め置くための保留エリアを備えている。一方、玉の発射が中断された後、図柄変動だけが延々と実行されるような事態を回避するため、同時に保留できる図柄変動の保留数には4個等の上限が設定されている。
【0003】
このような遊技台が設置された遊技場を管理する上で最も注意を要する遊技者の行為は、遊技台に対する不正である。不正の手口としては、特殊な電波を照射して遊技台に誤作動を生じさせるという手口がある。特殊な電波によって遊技台が誤作動すると、図柄変動の保留エリアの空き保留に大当たりの図柄変動が設定されてしまうことがある。このように不正の大当たりの図柄変動が保留されると、その後、不正の大当たりの図柄変動が順次、実行されて不正な大当たりが連続的に発生することになり、遊技場側の損害が甚大になる。
【0004】
このような不正の検出方法として、例えば、図柄変動回数に関する閾値を設定しておき、その閾値未満で大当たりが発生した場合に異常と判断して不正を検出する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
しかしながら、前記従来の不正の検出方法では、次のような問題がある。大当たりが終了した後、いわゆる確変状態など大当たりの発生確率が高まる特別状態を発生させる場合がある遊技台について、特別状態であるか通常状態であるかの区別なく同様の閾値を設定すると、特別状態下の適正な大当たりを異常と誤って判断してしまう可能性が高い。
【0006】
さらに、図柄変動の契機となる始動口として、特別状態下で入賞率が高くなる電チュータイプの始動口と、入賞率が変動しないへそタイプの始動口と、が設けられ、各始動口に対応する図柄変動の保留のうち電チュータイプの始動口に対応する保留分を優先的に実行する遊技台が近年、多くの遊技場に導入されている。このような遊技台では、保留された図柄変動が実行される順番がより複雑となっているため、前記従来の検出方法による不正の検出が一層困難になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−342253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、確変等の特別状態下で入賞率が高くなる電チュータイプの始動口と、入賞率が変動しないへそタイプの始動口と、が設けられ、各始動口に対応する図柄変動の保留のうち電チュータイプの始動口に対応する保留分を優先的に実行する遊技台に対する不正であって、例えば、特殊な電波を照射して空き保留に大当たりの図柄変動を作為的に設定する手口の不正を精度高く検出する遊技情報管理システムを提供することを目的とする発明である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、第1始動口と第2始動口とが設けられ、そのいずれかへと始動入賞した場合に大当たりを発生させるための単位遊技を実行し、その単位遊技の実行中に始動入賞した場合には、第1始動口への始動入賞である第1始動入賞と第2始動口への始動入賞である第2始動入賞とに区分けして、各始動入賞に対応する前記単位遊技をそれぞれ予め設定された保留上限値まで保留可能であり、当該実行中の単位遊技の終了に応じて保留している前記単位遊技を順次実行し、その実行順序として前記第2始動入賞に対応した単位遊技の保留である第2保留を、前記第1始動入賞に対応した単位遊技の保留である第1保留に優先する一方、大当たり終了後に前記第2始動口の入賞率が通常状態よりも向上する特別状態を発生可能であり、更に前記第1保留と前記第2保留とのいずれに対応した前記単位遊技を実行したのか及び前記第1保留の数を表す第1保留数を特定可能な遊技信号である保留情報信号と、大当たりの開始及び終了を特定可能な大当たり信号と、を出力可能である遊技台の遊技情報を管理対象とした遊技情報管理システムであって、
前記保留情報信号と前記大当たり信号とを入力することで、前記第1保留数、前記第1保留・第2保留のいずれに対応した単位遊技が実行されたのか、及び大当たりの開始・終了、を特定する遊技情報特定手段と、
大当たりが開始した場合に、その開始時点の前記第1保留数である第1記憶保留数を特定する保留数特定手段と、
大当たりの終了後、最初に前記第1保留に対応した単位遊技が実行されたことに応じて開始され、前記第1記憶保留数分の前記第1保留に対応した単位遊技が実行されることに応じて終了する期間のうちの少なくとも一部期間を第1監視期間として設定する監視期間設定手段と、
前記第1監視期間において大当たりが開始した場合に異常検知する異常検知手段と、を備えた遊技情報管理システムにある(請求項1)。
【0010】
本発明の遊技情報管理システムが不正を検出しようとする遊技台は、大当たりに後続する特別状態において入賞率が向上する第2始動口に対応する単位遊技が、第1始動口に対応する単位遊技に優先して実行される遊技台である。このような仕様の遊技台では、大当たりの終了に続いて、前記第2保留の単位遊技が優先的に実行される。そのため、大当たりの終了後、前記第1保留に対応した単位遊技が最初に実行されるまでの期間において、不正による大当たりの可能性がある第1保留がそのまま留め置かれる。
【0011】
本発明の遊技情報管理システムでは、大当たりの開始時点の第1保留数である第1記憶保留数を特定する保留数特定手段と、前記第1監視期間を設定する監視期間設定手段と、第1監視期間において大当たりが開始した場合に異常検知する異常検知手段と、を組み合わせることにより、上記のように不正による大当たりの可能性がある第1保留を検知しようとしている。
【0012】
本発明における異常検知の対象期間である前記第1監視期間は、大当たりの終了後の最初の第1保留に応じた単位遊技を契機として開始され、前記第1記憶保留数分の単位遊技の実行に応じて終了する期間のうち、少なくとも1回の単位遊技を含む一部期間である。この第1監視期間では、前記のように不正による大当たりの可能性がある第1保留が必ず1回は実行される。そのため、この第1監視期間において大当たりの開始を監視すれば、不正な大当たりについての高精度な異常検知が可能となり、これにより不正の検出精度を向上できる。また、第1監視期間を設定すれば、大当たりの終了後に順次実行され、不正の影響を受けている可能性が低い第2始動口に対応する単位遊技を除外できるので、適正な大当たりの誤検知を未然に抑制できる。
【0013】
以上のように、本発明の遊技情報管理システムによれば、特別状態下で入賞率が高くなる第2始動口と、入賞率が変動しない第1始動口と、が設けられ、各始動口に対応する単位遊技の保留のうち第2始動口に対応する保留分を優先的に実行する遊技台に対する不正であって、空き保留に大当たりを作為的に設定する手口の不正が行われた際、不正な大当たりの発生に応じて確実性高く異常検知を実行でき、これにより高精度に不正を検出できる。
【0014】
本発明の遊技台は、始動口への入賞に応じて大当たりを発生させるための単位遊技を実行する、いわゆるパチンコ遊技機である。パチンコ遊技機としては、遊技媒体であるパチンコ玉を遊技価値として利用するパチンコ遊技機であっても良く、遊技媒体のパチンコ玉の払出を伴わず、入賞に応じたポイントを遊技価値として集計する、いわゆる封入式のパチンコ遊技機であっても良い。
【0015】
本発明における単位遊技とは、大当たり抽選の結果を報知するための図柄変動や、いわゆる羽根物や権利物と呼ばれるパチンコ遊技台において、大当たりとするための入賞口を有する役物を始動口への入賞に応じて開放する処理などを意味している。
本発明における特別状態としては、大当たり抽選の当選確率が高くなる確変状態や、前記単位遊技の実行時間が短縮される時短状態等がある。さらに、確変状態と時短状態とが同時発生する状態を特別状態に設定しても良い。
【0016】
本発明の好適な一態様の遊技情報管理システムにおける保留情報信号は、前記第2保留の数を表す第2保留数を特定可能であり、
前記遊技情報特定手段は、前記保留情報信号を入力することで前記第2保留数を特定し、
前記保留数特定手段は、大当たりが開始した場合に、その開始時点の前記第2保留数である第2記憶保留数を特定し、
前記監視期間設定手段は、大当たりの終了後、最初に前記第2保留に対応した単位遊技が実行されたことに応じて開始され、前記第2記憶保留数分の前記第2保留に対応した単位遊技が実行されることに応じて終了する期間の少なくとも一部を第2監視期間として設定し、
前記異常検知手段は、前記第2監視期間において大当たりが発生した場合に第2異常検知を行う一方、前記第1監視期間に対応した異常検知である第1異常検知を行った場合に、前記第2異常検知後の前記第1異常検知であるか否かに応じて異なる第1異常検知を行い、少なくとも、前記第2異常検知後の第1異常検知を報知対象とする(請求項2)。
【0017】
例えば、特殊な電波の作用による不正な大当たりが第1保留及び第2保留の両方に設定されたようなケースでは、特別状態の発生中に第2保留による大当たりが発生する一方、特別状態の終了後に第1保留による不正な大当たりが発生する可能性が高い。したがって、上記のように遊技情報管理システムを構成する場合には、上記のような特殊な電波を利用する手口の不正を検出する精度を向上できる。
【0018】
本発明の好適な一態様の遊技情報管理システムにおける保留情報信号は、前記第2保留の数を表す第2保留数を特定可能であり、
前記遊技情報特定手段は、前記保留情報信号を入力することで前記第2保留数を特定し、
前記保留数特定手段は、大当たりが開始した場合に、その開始時点の前記第2保留数である第2記憶保留数を特定し、
前記監視期間設定手段は、大当たりの終了後、最初に前記第2保留に対応した単位遊技が実行されたことに応じて開始され、前記第2記憶保留数分の前記第2保留に対応した単位遊技が実行されることに応じて終了する期間の少なくとも一部を第2監視期間として設定し、
前記異常検知手段は、前記第2監視期間の設定対象となる大当たりが発生する以前に発生した最新の大当たりである前大当たりに対応した前記第1記憶保留数分の前記第1保留に対応した単位遊技が実行されていることを条件として、前記第2監視期間において大当たりが発生した場合に異常検知する(請求項3)。
【0019】
例えば、特殊な電波の作用により第2保留が不正な大当たりとなるようなケースでは、1回の電波照射により第1保留及び第2保留の両方に不正な大当たりが設定される可能性が高い。それ故、第1保留に対応する単位遊技の実行前に大当たりが発生すれば、繰り返し電波が照射される可能性は低いと判断できる。
【0020】
このような判断に基づけば、大当たりが発生したときの第1保留に対応する単位遊技を実行済みの場合と同様、次のような場合では、異常検知する必要性が低下する。例えば、前記第2監視期間を除く特別状態の発生中に大当たりが発生し、その後の特別状態下の新たに設定された第2監視期間にて、たまたま適正な大当たりが発生したような場合等である。そこで、上記のように第2監視期間を設定する場合には、異常検知の必要性が低下したときに生じるおそれがある誤判定を未然に回避でき、不正の検出精度をさらに向上できる。
【0021】
本発明の好適な一態様の遊技情報管理システムにおける保留情報信号は、前記第1始動入賞があった場合に出力される第1始動入賞信号と、前記第2始動入賞があった場合に出力される第2始動入賞信号と、前記単位遊技が実行された場合に出力される単位遊技信号と、により構成され、
前記遊技情報特定手段は、前記第1保留数と前記第2保留の数を表す第2保留数とを管理し、前記第1始動入賞信号を入力した場合には第1保留数を加算し、前記第2始動入賞信号を入力した場合には第2保留数を加算し、前記単位遊技信号を入力した場合には前記第2保留数を前記第1保留数に優先して減算すると共に、前記第2保留数が残存せず前記第1保留数が残存する状態で前記単位遊技信号を入力した場合には、次の前記単位遊技として前記第1保留に対応した単位遊技が実行される旨を特定する(請求項4)。
この場合には、保留数や、実行される単位遊技が第1始動口と第2始動口のいずれに対応しているのかを直接的に示す信号に依らず、これらを特定できるようになる。
【0022】
本発明の好適な一態様の遊技情報管理システムにおける遊技情報特定手段は、前記第2保留数が残存する状態で前記単位遊技信号を入力した場合に、前記第1保留数の有無に関わらず次の前記単位遊技として前記第2保留に対応した単位遊技が実行される旨を特定し、
前記監視期間設定手段は、大当たりの終了後、最初に前記第1保留に対応した単位遊技が実行されたことに応じて開始され、前記第1記憶保留数分の前記第1保留に対応した単位遊技が実行されることに応じて終了する期間において、前記第2保留に対応した単位遊技が実行される旨が特定された場合には、当該第2保留に対応した単位遊技が終了するまでの期間を前記第1監視期間から除外する(請求項5)。
【0023】
本発明が不正を検出しようとする遊技台では、前記第2保留による単位遊技が優先されて実行される。そのため、前記第1保留による単位遊技の実行は、第2保留が無いことが前提条件となる。第1保留に対応する単位遊技中に第2始動口への入賞が発生する場合も起こり得るが、このような始動入賞に応じた第2保留については、不正の影響を受けている可能性が低いと判断できる。そこで、このようなケースを考慮して前記第1監視期間を上記のように設定すれば、不正の検出精度を一層向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】実施例1における、遊技情報管理システムの構成を示すブロック図。
図2】実施例1における、パチンコ遊技台の外観を示す正面図。
図3】実施例1における、遊技場管理装置のデータ記憶領域に設けられた不正判定用記憶領域の構成を説明する説明図。
図4】実施例1における、異常判定処理1の流れを示すフロー図。
図5】実施例1における、異常判定処理2の流れを示すフロー図。
図6】実施例1における、図柄変動特定処理の流れを示すフロー図。
図7】実施例2における、遊技場管理装置のデータ記憶領域に設けられた不正判定用記憶領域の構成を説明する説明図。
図8】実施例2における、異常判定処理の流れを示すフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、パチンコ遊技台(以下、遊技台)20に対する不正の検出機能を備えた遊技情報管理システム1に関する例である。この内容について、図1図6を用いて説明する。
【0026】
本例の遊技情報管理システム1は、図1のごとく、遊技場に設置された複数の遊技台20を管理する遊技場管理装置10を中心として構成されている。この遊技情報管理システム1では、遊技台20、及び台端末105等が中継器106を介して場内ネットワーク100に接続されている。中継器106は、遊技台20や台端末105等の遊技信号を場内ネットワーク100に送出する機能を備えている。
【0027】
本例の遊技台20は、図2のごとく、図示しない台枠に取り付けられた開閉扉23と、開閉扉23の内側の遊技盤の盤面に形成された略円形状の遊技領域230と、遊技領域230の下部両側に配置された一対のスピーカ231と、遊技領域230の下側に設けられた上皿235及び下皿237と、を備えている。開閉扉23には、遊技領域230に対応する略円形状の透明窓239と、透明窓239の上部両側に配置された装飾ランプ236と、が設けられている。
【0028】
上皿235は、入賞に応じて払い出された賞球や、貸玉等を受け入れるための受け皿である。上皿235は、遊技者側に向けて張り出すように形成されている。上皿235の玉は、図示しない供給通路を経由して発射装置270に供給されるようになっている。
下皿237は、上皿235の玉が一杯になったときに賞球を払い出したり、遊技者の操作に応じて上皿235の玉を回収するための受け皿である。
【0029】
遊技領域230は、遊技媒体である玉が流下する領域である。遊技領域230には、液晶表示部(役物)290を含む表示装置29を中心として、その回りに、通過ゲート241、第1及び第2始動口22A・B、大入賞装置26、一般入賞口25等が配置されている。遊技領域230の最下部には、入賞することなく流下した玉を回収するための玉排出口238が開口している。玉排出口238に回収された玉は、図示しないアウトBOXにより計数される。
【0030】
通過ゲート241は、通過玉を検知するゲートである。玉を通過させるのみの通過ゲート241には、賞球の払い出しが設定されていない。通過ゲート241が通過玉を検知すると、普通図柄の当否判定(以下、普図判定という。)用の抽選乱数が抽出され、普図判定が実行される。
【0031】
始動口22は、特別図柄の当否判定(以下、大当たり抽選という。)の契機となる入賞口である。始動口22としては、入賞率が変動しない、いわゆるへそタイプの第1始動口22Aと、入賞率が変動する電動チューリップタイプの第2始動口22Bと、がある。なお、以下の説明では、第1始動口22Aの入賞を第1始動入賞、第2始動口22Bの入賞を第2始動入賞という。
【0032】
第2始動口22Bは、その開口部220に一対の可動羽根221を備える入賞口である。通常時の一対の可動羽根221は、隙間を空けて相互に対面するように起立する状態(図2中、点線で示す状態。)にある。この状態では、上方に向けて開口する玉1個分の隙間が一般入賞口25により閉塞され入賞率がほぼゼロとなる。一方、相互に離隔して開くように回動した一対の可動羽根221(図2中、実線で示す状態。)は、開口部220への玉の流入をガイドする受け皿のように作用する。この状態では、始動口22Bへの入賞が容易になり入賞率が大幅に高くなる。始動口22Bは、普図判定の当選に応じて可動羽根221が開く開放状態となる。この開放状態での可動羽根221の開放時間は、通常状態において0.2秒×1回、確変状態及び時短状態において1.5秒×3回となっており、この開放を終えると通常の閉鎖状態となる。
【0033】
大入賞装置26は、大入賞口260を開口する、いわゆるアタッカーと呼ばれる可変入賞装置である。この大入賞装置26は、第2始動口22Bの下側に配置されている。大入賞装置26は、横長略矩形状を呈する大入賞口260と、該大入賞口260の下辺を支点として手前に回動する蓋部材261と、を有している。大入賞装置26では、遊技領域230をなす盤面と略面一をなすように蓋部材261が位置したときに大入賞口260が閉鎖される。一方、蓋部材261が手前に回動したときに大入賞口260が開放されると共に、蓋部材261が玉を大入賞口260へ導くための受け皿となる。なお、大入賞装置26への入賞に対する払い出しは、1入賞当たり15個となっている。
【0034】
表示装置29は、図2のごとく、液晶表示部290の表示画面291が装飾枠299によって取り囲まれた表示装置である。液晶表示部290は、大当たり抽選の結果を遊技者に報知する機能を有している。本例の液晶表示部290は、図柄の変動表示期間の後、停止表示された図柄の種類によって大当たり抽選の結果を報知する。
表示画面291の上側の装飾枠299には、普図表示部281及び普図保留表示部282が配置されている。また、表示画面291の下側の装飾枠299には、特図保留数を表示する第1及び第2特図保留表示部295A・Bが配設されている。
【0035】
普図表示部281は、普図判定の当否結果の表示部である。本例の普図表示部281は、○×表示により構成されている。普図表示部281は、○か×を交互に点灯させることで変動動作を表示する。普図表示部281は、普図判定で当選したとき、最終的に○を点灯させ、ハズレのとき×を点灯させる。なお、普図変動時間は、通常状態下で30秒、時短状態を伴って発生する確変状態では1秒となっている。
普図保留表示部282は、普図の保留数の表示部である。普図保留表示部282は、4つのLEDが横に連設された表示部である。普図保留表示部282は、LEDの点灯個数により普図保留数(上限保留数4個)を表示する。
【0036】
第1及び第2特図保留表示部295A・Bは、何れも表示画面291の下縁に沿って配列された4個の保留ランプよりなる。第1特図保留表示部295Aが左側に配置され、第2特図保留表示部295Bが右側に配置されている。第1特図保留表示部295Aは、第1始動入賞(第1始動口22Aへの入賞)に応じた特図保留に対応し、第2特図保留表示部295Bは、第2始動入賞(第2始動口22Bへの入賞)に応じた特図保留に対応している。特図保留表示部295A・Bは、保留ランプの点灯個数により対応する特図保留数を表示する。第1始動口22Aに対応する特図保留数である第1保留数、第2始動口22Bに対応する第2保留数の保留上限値はいずれも4個となっている。
【0037】
本例の遊技台20では、第1始動口22A、第2始動口22Bに玉が入賞(始動入賞)すると、それぞれ、大当たり抽選用の抽選乱数が抽出され、大当たり抽選が実行される。第1(第2)始動入賞に応じた第1(第2)保留数が4個未満であれば、抽出された乱数が第1(第2)特図保留として記憶され、これにより第1(第2)保留数が1個ずつ加算される。第1(第2)保留数は、第1(第2)特図保留表示部295A(B)の保留ランプの点灯個数によって表示される。なお、第1(第2)保留数が4個に達している状態で新たな第1(第2)始動入賞が発生した場合には、第1(第2)特図保留として記憶されることなくキャンセルされる。
【0038】
遊技台20は、表示画面291に表示された図柄が停止しており、かつ、大当たりではないとき、第1又は第2特図保留を読み出し、大当たり抽選の当否を報知するための図柄の変動表示を開始させる。特図保留は、読み出しに応じて消去され、対応する特図保留表示部295による表示数が1個ずつ減らされる。なお、本例の遊技台20では、記憶順(入賞順)に関わらず第2始動入賞に応じて記憶された第2特図保留が優先して読み出され、第1特図保留の読み出しは第2特図保留がゼロ個の場合となっている。
【0039】
本例の遊技台20では、大当たり抽選の当選確率(大当たり確率)が1/300であり、大当たりが発生し易い確変状態を伴う大当たり(確変大当たり)の割合が66.6%となっている。確変状態では、大当たり確率が1/30に向上すると共に、第2始動口22Bへの入賞率が高くなる時短状態(特別状態)となる。通常状態において1/30の普図判定の当選確率が、この時短状態では29/30と高められ、これにより、時短状態における第2始動口22Bの入賞率が大幅に高くなる。
【0040】
確変状態は、次回の大当たりまで継続する。そのため、大当たりでも確変状態でもない通常状態が後続する大当たり(通常大当たり)が発生するまで確変状態と大当たりとが繰り返し発生する。大当たりでは、大入賞口260が開放されるラウンドが15ラウンド繰り返される。1ラウンド当たりの上限入賞数は9個、上限開放時間は30秒となっており、上限入賞数又は上限開放時間のいずれかが満たされた場合にラウンドが終了する。なお、確変状態を伴わない通常大当たりの終了後は、図柄変動100回に渡る時短状態が発生する。
【0041】
以上のように構成された本例の遊技台20側から遊技場管理装置10に向けて出力する遊技信号としては、少なくとも以下の各信号がある。
(1)アウト信号:使用玉を回収するアウトBOXから出力され、使用媒体数(アウト、消費価値)を特定可能な信号(稼動信号)。回収(消費、使用、打込)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、アウトは「アウト信号の受信回数×10玉」として特定される。本例に代えて、アウト信号は遊技台20の出力信号であっても良い。
【0042】
(2)セーフ信号:遊技台20から出力され、払出媒体数(セーフ、入賞獲得価値)を特定可能な信号。払出10玉に対して1パルスが出力されるので、セーフは「セーフ信号の受信回数数×10玉」として特定される。なお、図示しない補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としても良い。
【0043】
(3)始動入賞信号:遊技台20から出力され、始動口22への入賞(始動入賞)を特定可能な信号。第1始動口22Aの第1始動入賞に対応した第1始動入賞信号と、第2始動口22Bの第2始動入賞に対応した第2始動入賞信号と、がある。始動口22への入賞1回につき1パルスが出力されるので、信号入力に応じて対応する始動入賞を特定できる(始動信号に相当。)。
【0044】
(4)図柄変動信号(単位遊技信号、始動信号):始動入賞に応じた液晶表示部290の図柄変動(役物作動、単位遊技)を特定可能な信号。図柄変動確定時に出力されるので、信号入力に応じて図柄変動を特定できる。
(5)大当たり信号:遊技台20から出力される大当たり期間を特定可能な信号。大当たりの発生中にレベル出力される状態信号なので、大当たり信号受信中を大当たり中として特定できる。
【0045】
(6)特別状態信号:遊技台20から出力され、特別状態(甘中)を特定可能な信号。第2始動口22Bの入賞率が向上する特別状態(時短状態)中にレベル出力される状態信号なので、特別状態信号受信中を特別状態中として特定できる。なお、本例に代えて、大当たり確率が向上する確変状態の発生中にレベル出力される状態信号(確変信号)であっても良い。本例の遊技台20の遊技では、大当たり信号及び特別状態信号をいずれも受信していない遊技期間を通常状態として特定できる。
【0046】
ここで、本例での遊技情報管理システム1の検出対象の不正は、遊技台20に対する以下の手口による不正である。
不正の遊技者は、例えば、通常状態にて少しだけ適正な遊技を行い何回か図柄変動させることにより一般遊技者を装いながら頃合いを見計らって遊技台20に向けて特殊な電波を照射する。そうすると、特図保留の空き(空き保留)に大当たりとなる図柄変動が不正に設定されることがある。例えば、電波の作用前の第1保留数が1個、第2保留数がゼロ個のとき、電波の作用によって、3個の大当たりの抽選用乱数が第1特図保留として保留され、4個の大当たりの抽選用乱数が第2特図保留として保留されるおそれがある。その後、適正な1個の第1特図保留が読み出されてハズレとなった後、電波の作用によって大当たりとなった特図保留が読み出されて大当たりが不正に発生する。
【0047】
不正な大当たりが終了して確変状態に移行すると、第2特図保留が優先的に読み出され、4個の不正な第2特図保留によって不正な大当たりが4回に渡って連続的に発生する。時短状態を伴う確変状態の発生中は、第2特図保留が優先的に読み出される一方、この状態では第2始動口22Bに対する入賞確率が大幅に高くなっている。そのため、第2特図保留が途切れる可能性は低く、第1特図保留の読み出される可能性が低くなっている。
【0048】
第1特図保留については、最初の大当たりの発生時点の保留分のみが不正な大当たりの特図保留となっている。それ故、上記のような不正が行われた場合、通常大当たりの後、時短状態が100回の図柄変動にて終了すると、時短状態終了時に保留していた第2特図保留と第1特図保留の保留分が順次読み出され、例えば、時短状態終了時の第1特図保留が4個、第2特図保留が3個であった場合、時短状態の終了直後に順次読み出される3個の第2特図保留については不正の大当たりである可能性が低い一方、後続して読み出される第1特図保留については不正の大当たりである可能性が高い。
【0049】
なお、このような手口の不正では、大当たりが連続する可能性が高いので、1回のみ電波を照射すれば不正の効果が十分である。このような不正を行う遊技者の多くは、発覚をおそれ、大当たりが連続している限り、電波を繰り返し照射することがない。また、このような不正は必ずしも全てが成功するとは限らない。
【0050】
次に、遊技場管理装置10について説明する。遊技場管理装置10は、図1のごとく、遊技場に設置された各遊技台20の遊技データや稼動状況や売上等を管理する装置である。特に、本例の遊技場管理装置10は、遊技台20に対して特殊な電波を照射する手口の不正を検出する機能を有している。
【0051】
この遊技場管理装置10は、液晶ディスプレイ150や図示しないプリンタ等を含む出力部15と、各種の演算処理を実行する装置本体11と、キーボード160や図示しないマウスを含む入力部16とを備えている。本例の遊技場管理装置10は、不正検出機能を実現するため、装置本体11のデータ記憶領域に、各遊技台20に対応する不正判定用記憶領域(図3を参照して後述する。)を有している。
【0052】
本例の遊技場管理装置10は、(1)遊技情報特定手段、(2)保留数特定手段、(3)監視期間設定手段、(4)異常検知手段としての機能を備え、これらの機能によって不正な大当たりに関する異常検知を実現し、各遊技台20に対する不正を検出する。
【0053】
(1)遊技情報特定手段
遊技台20の第1保留数・第2保留数、第1保留及び第2保留のいずれに対応した図柄変動が実行されたのか、大当たりの開始・終了等の遊技情報を特定する手段。本例の遊技情報特定手段は、遊技台20側から、大当たり信号のほか、保留情報信号である始動入賞信号、図柄変動信号等を取り込むことで遊技情報を特定する。
(2)保留数特定手段
大当たりの開始時点の第1保留数である第1記憶保留数、及び第2保留数である第2記憶保留数を特定する手段。
(3)監視期間設定手段
異常検知するための監視期間を設定する手段。第1監視期間は、大当たりの終了後、最初の第1特図保留(第1保留)に応じた図柄変動に応じて開始され、第1記憶保留数分の図柄変動の実行に応じて終了する期間のうちの少なくとも一部期間として設定される。第2監視期間は、大当たりの終了後、最初に第2特図保留(第2保留)に対応した図柄変動に応じて開始され、第2記憶保留分の図柄変動の実行に応じて終了する期間の少なくとも一部期間として設定される。
(4)異常検知手段
監視期間中に大当たりが開始した場合に異常検知する手段。
【0054】
本例の遊技場管理装置10の記憶領域には、不正を検出するため、図3の不正判定用記憶領域が各遊技台20に対応して設けられている。この不正判定用記憶領域の各項目に格納されるデータの内容は以下の通りである。
(1)第1(第2)保留数:第1(第2)始動口22A(22B)への入賞に応じた特図保留数。第1(第2)始動入賞に応じて1個加算し、図柄変動に応じて1個減算する。なお、詳しくは後述するが、本例では、内部的な制御の都合上、図柄変動を行っていない状態の初期値が−1、保留数がゼロの図柄変動状態では0となっており、−1の初期状態から一方の始動入賞があった場合には第1保留数及び第2保留数にゼロがセットされ、第1及び第2保留数がゼロの状態で図柄変動があった場合には双方に−1がセットされる。
【0055】
(2)第1(第2)保留上限(保留上限値):第1(第2)保留数の上限値。第1(第2)保留数がこの上限値に達している場合は、第1(第2)始動入賞が発生しても第1(第2)保留数の加算は行われない。なお、この第1(第2)保留上限は、遊技場管理装置10側で4個に設定されている。
【0056】
(3)第1(第2)記憶保留数
大当たり発生時点の保留数を起点として、大当たりが終了した後、第1(第2)保留数と同様、図柄変動に応じて減算される保留数。第1(第2)記憶保留数は、第1(第2)始動口22A(22B)の第1(第2)始動入賞に対応している。
【0057】
また、本例の遊技場管理装置10では、不正を判断するために以下のフラグを利用している。これらのフラグは、各遊技台20毎にそれぞれ管理されている。
(1)大当たりフラグ:遊技台20で大当たりが発生していることを表すフラグ。
(2)連荘フラグ:遊技台20が連荘中であることを表すフラグ。
(3)第1(第2)判定フラグ:第1(第2)監視期間の制御フラグ。第1(第2)判定フラグに1がセットされたとき、第1(第2)監視期間となる。本例では、大当たりが発生したとき、その発生時点の第1(第2)保留数が第1(第2)記憶保留数として記憶される。その後、図柄変動が開始する毎に、その図柄変動が第1(第2)記憶保留数に対応する図柄変動であるか否か判定される。第1(第2)記憶保留数に対応する図柄変動が最初に開始されたとき、第1(第2)判定フラグに1がセットされる。
(4)異常フラグ:異常検知の種別を振り分けるための制御フラグ。例えば、第2判定フラグが1の状態で大当たりが発生したときに異常フラグに1がセットされる。その後、第1判定フラグが1の状態で大当たりが発生した場合には、異常フラグの有無に応じた種別の異常検知が行われる。
【0058】
以上のような構成の本例の遊技情報管理システム1の動作について、図4図6のフロー図を参照して説明する。これらのフロー図は、遊技場管理装置10で実行される処理の流れを示している。
まず、図4の異常判定処理1における待機時の処理の流れは、S101:NO→S102:NO→S113:NOとなる。第1始動入賞信号の入力があったとき(S101:YES)、図柄停止中、すなわち第1保留数及び第2保留数が−1であるかが判断される(S132)。第1保留数及び第2保留数が共に−1であれば(S132:YES)、図柄変動の開始に応じて第1保留数及び第2保留数にゼロがセットされる(S124)。
【0059】
一方、第1保留数及び第2保留数のいずれかが−1ではない場合には(S132:NO)、第1保留数が第1保留上限に達していないことを条件として(S133:NO)、第1保留数が加算される(S134)。なお、このような処理の流れは、第2始動入賞信号の入力があった場合(S102:YES)についても同様である。その後、図柄変動信号の入力に応じて(S113:YES)、図6を参照して後述する図柄変動特定処理P1が実行される。
【0060】
図5の異常判定処理2における通常状態の待機時の処理の流れは、S201:YES→S202:NO→S205:NOとなる。大当たり信号の入力があった場合には(S205:YES)、連荘の初回大当たりとなり、このときには連荘フラグがゼロであることから(S207:YES)、第1(第2)記憶保留数に、それぞれ、そのときの第1(第2)保留数がセットされる(S238)。
【0061】
大当たりの発生中では、S201:NO→S222:NOの待機フローとなる。その後、初回大当たりが終了すると(S222:YES)、その大当たり終了後の図柄変動を特定するために後述する図6の図柄変動特定処理P1が実行されると共に、連荘フラグに1がセットされる(S224:YES→S225)。
【0062】
連荘中の特別状態(確変状態を伴う)発生中は、S201:YES→S202:YES→S203:NO→S205:NOの待機フローとなる。大当たり信号の入力が開始された場合には(S205:YES)、連荘フラグが1であることから(S207:NO)、第2特図保留の残り保留分による大当たりであれば、S208:YES→S209:YESの流れで第2異常検知がなされ(S210)、異常フラグに1がセットされる(S211)。なお、この後の大当たり終了時にはS224:NOとなる。
【0063】
連荘中に、第1特図保留の残り保留分による大当たりが発生した場合には、S207:NO→S208:NOの流れにより、S249に移行して異常フラグが1であるか否かが判断される。S249では、第2判定フラグが1のとき(S209:YES)第2特図保留について第2異常検知(S210)がなされて異常フラグに1がセット(S211)されていたか否かに応じて、異なる異常検知が行われる。なお、異常ではない通常の大当たりについては、S208:YES→S209:NOの流れとなる。
【0064】
なお、本例の連荘の概念は、特別状態、及び大当たりが途絶えるまでの通常の概念における連荘中において、第2保留が途絶え第1保留による図柄変動が実行されることを考慮して、初回大当たりが発生したときの特図保留の残り保留分を実行するまでとしている。そのため、S203:YESにて連荘終了を判定し、連荘フラグと異常フラグを0としている。これに代えて、通常の連荘の概念と同様、特別状態信号の入力が無いことを条件の1つとして連荘終了を判定しても良い。また、大当たりや特別状態の発生中に不正な電波が照射されるおそれを考慮し、連荘フラグが1の状態であっても記憶保留数の特定を行い、不正検出を行うことも良い。
【0065】
図6は、特図変動特定処理P1の流れを示すフロー図である。この特図変動特定処理P1は、図柄変動信号の入力又は大当たりの終了に応じて次の図柄変動が開始される場合に行われる処理である。この特図変動特定処理P1では、不正判定対象の図柄変動が行われる場合に1となる第1判定フラグ及び第2判定フラグが監視される。第1判定フラグは、第1始動入賞に対応しており、第2判定フラグは、第2始動入賞に対応している。
【0066】
大当たりが未発生の状態や、異常判定処理に関わらない場合は、S301:YES→S302:NOの流れとなり、第1及び第2保留数がゼロの場合はS305:NO→S306:NOの流れにより図柄変動停止中であることを示すべく第1保留数及び第2保留数に−1がセットされる(S327)。特図保留がある場合、遊技台20の仕様上、保留した図柄変動は第2特図保留が優先して実行されるので、S305→S306の順番で判定が行われる。
【0067】
第2保留数が1個以上であれば(S305:YES)、S336:NOとなり第2保留数が減算される(S339)。なお、S340の処理については後述する。一方、第2保留数がゼロで第1保留数が1個以上であれば(S305:NO→S306:YES)、第1保留数が減算されると共に(S307)、S308:NOとなる。
【0068】
大当たりの終了後は、第2保留数が1個以上であって(S305:YES)、かつ、大当たり発生時の第2保留数である第2記憶保留数が1個以上であれば(S336:YES)、第2判定フラグに1がセットされ(S337)、第2記憶保留数が1個減算される(S338)。減算後の第2記憶保留数が1個以上であれば、その図柄変動の図柄変動信号入力により、S301:YES→S302:YES→S303:NOの流れにより第2判定フラグが1のまま維持される一方、減算後の第2記憶保留数がゼロになればS303:YESにて第2判定フラグがゼロリセットされる(S304)。
【0069】
第2保留数がゼロで第1保留数が1個以上である場合は、S305:NO→S306:YESの流れにより、S336と同様にS308:YESなら第1判定フラグに1がセットされる(S309)。一方、第1記憶保留数が1個以上であっても、第2保留数が1個以上であれば、次の図柄変動にて、S301:NO→S312:NOの流れで一旦は第1判定フラグが維持されるが、S305:YES後のS340:YESにて第1判定フラグに0がセットされる(S341)。
【0070】
その後、第2保留数がゼロになれば、S305:NO→S306:YES→S308:YESにて再度、第1判定フラグに1がセットされ(S309)、第1記憶保留数がゼロになれば、その図柄変動信号の入力にてS301:NO→S312:YESにて第1判定フラグに0がセットされる(S313)。
【0071】
なお、大当たりが発生する場合、図柄変動信号の入力後、大当たり信号が入力されるまで若干のズレがあるので、図5の異常判定処理2のS208〜S249の判定を待つべく、S301〜S312の処理を、例えば、2秒程度遅延させることも良い。
【0072】
本例の遊技台20では、大当たり後に時短状態を伴う確変状態が発生したとき、その確変状態下の大当たりを検知対象に含めると誤検知が増えるおそれがある。さらに、第2始動口22Bの入賞率が高くなる時短状態下では、専ら第2始動口22Bの入賞に応じた特図保留が読み出されるため、第1特図保留が読み出されるタイミングは時短状態の終了後となる。
【0073】
例えば、大当たりの終了後、時短状態が継続する図柄変動回数をA回とし、時短状態が終了したときの第2特図保留数をB個とし、特殊な電波が作用したときの第1特図保留数をC個としたとき、大当たりの終了後、図柄変動回数が(A+B)回に到達するまでの期間についても不正の大当たりが発生する可能性がある。しかし、この期間については、適正な大当たりを誤検知する可能性が高くなっている。
【0074】
本例の遊技情報管理システム1によれば、大当たりの終了後の図柄変動回数が(A+B)回に到達した後、(A+B+C)回に到達するまでの期間を検知対象とすることで、不正に大当たりとなった第1特図保留に起因する大当たりを精度高く検知することが可能である。
【0075】
また、本例の異常判定処理2(図5)では、連荘の初回大当たりが発生したとき、そのときの第1(第2)保留数が第1(第2)記憶保留数として記憶される(S207:YES→S238)。この処理の流れは、第2判定フラグに対応する第2監視期間を適切に設定するために非常に重要である。つまり、本例の第2監視期間は、その設定対象となる大当たりの直前の大当たりに対応した第1記憶保留数分の図柄変動が実行されていることを条件として設定されるべく、直前の大当たりに対応した第1記憶保留数分の図柄変動が実行されていることとなる連荘の初回大当たりであることを条件として設定され、その第2監視期間における異常検出が制限されている。なお、第2監視期間を設定しつつも異常検出するか否かを初回大当たりに対応した第2監視期間であるか否かにより制限しても良い。
【0076】
以上のように構成された本例の遊技情報管理システム1は、大当たり発生時の保留数を記憶保留数として記憶しておき、大当たり終了後、その記憶保留数に当たる特図保留により大当たりが発生した場合に異常検知することで高精度な不正検出を実現している。
【0077】
なお、本例に代えて、以下の構成を採用することもできる。
本例の遊技情報管理システム1では、第1〜第3異常検知を行っている。少なくとも第1異常検知を報知対象とすれば良く、第2、3異常検知については必ずしも報知対象としなくとも良い。もちろん、各々の異常検知を識別できれば全てを報知対象としても良い。報知する場合は、音声、表示、印字出力が見込まれる。表示出力や印字出力による報知の場合は、大当たりの発生別に遊技情報を記憶した、いわゆる大当たり履歴にて対応する大当たりを特定可能な状態で異常検知を出力しても良いし、異常検知の履歴だけを出力しても良い。また、表示出力の場合は、ポップアップ等の報知も良い。なお、異常検知対象の遊技台の遊技台ID(台番)を対応付けて出力することも良い。
【0078】
本例では、判定フラグを設定した期間を監視期間として例示している。第2保留は第2保留数がある限り連続して実行される一方、第1保留は第2保留数が無いことを条件として実行されるため、第2始動入賞の入賞率が低い期間(=通常状態)となってから実行される。よって、多少精度は低下するが、最初に第1記憶保留数に含まれる第1保留を実行してから第1記憶保留数分すべての第1保留を実行するまでを第1監視期間としたり、最初に第2記憶保留数に含まれる第2保留を実行してから第2記憶保留数分すべての第2保留を実行するまでを第2監視期間としても良い。
【0079】
本例では不正判定対象となる図柄変動が行われている期間を監視期間としたが、例えば大当たりが発生した場合に不正判定対象となる図柄変動による大当たりであるか否かを判定することで、監視期間において大当たりが発生したか否かを間接的に判定してもよい。
【0080】
例示した全ての遊技情報は、入力した信号により直接的に特定しても演算式を利用して間接的に特定しても良い。また、数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用しても良い。例えば実施例上、保留情報信号として第1始動入賞信号と第2始動入賞信号と図柄変動信号とを入力することで、第1保留数、第2保留数、及び第1保留と第2保留とのいずれに対応した単位遊技であるのかを示す保留情報を間接的に特定したが、それらを直接的に特定可能な信号や、例えば第1単位遊技信号と第2単位遊技信号等のように区別して出力されるような信号により保留情報を特定しても良い。
【0081】
対象となる遊技台としては、遊技媒体をデータのみで管理するいわゆる封入式等、例示したパチンコ遊技台以外の遊技台等であっても良い。なお、封入式を考慮して遊技媒体は必要に応じて遊技価値と表現する。また、第1始動口と第2始動口とが区分けされれば、例えば第1始動口を複数設けた遊技台に対応することも可能である。
遊技台20のスペックは単なる一例であり、どのようなスペックの遊技台であっても良い。
遊技場管理装置10が行う情報処理の一部を中継装置(島コン、台コン)や台端末105等にて行う構成を採用することもできる。また、変形例を含む例示した構成をどのように組合わせても良い。
【0082】
(実施例2)
本例は、実施例1の遊技情報管理システム1に基づき、不正の検出方法を変更した例である。この内容について、図7及び図8を参照して説明する。
【0083】
本例の遊技情報管理システムは、予め設定された閾値内の終了Sにて特別状態中に大当たりが発生すると共に、その特別状態の終了時に初期化された終了Sが、予め設定された閾値内の時点で大当たりが発生した場合に異常検知し、これにより不正を検出する点において、実施例1とは相違している。
また、本例では、連荘期間の概念が実施例1とは相違している。本例では、通常状態において大当たりが発生してから特別状態を経て再度通常状態に戻るまでを連荘期間として特定している。
【0084】
本例の遊技場管理装置は、(1)遊技情報特定手段、(2)第1S特定手段、(3)第2S特定手段、(4)第1判定手段、(5)第2判定手段、(6)異常検知手段としての機能を備えている。
【0085】
(1)遊技情報特定手段
図柄変動回数と、大当たりの開始及び終了と、特別状態(時短状態)の開始及び終了と、を特定する手段。本例の遊技情報特定手段は、図柄変動信号と、大当たり信号と、特別状態信号と、を入力することで、図柄変動回数等の各種の遊技情報を特定する。
【0086】
(2)第1S特定手段
大当たりが終了してからの図柄変動回数を示す大当たり終了Sを特定する手段。
(3)第2S特定手段
特別状態が終了してからの図柄変動回数を示す特別状態終了Sを特定する手段。
【0087】
(4)第1判定手段
特別状態中に大当たりが発生した場合に、大当たり終了Sに関する閾値判断により、その大当たりが異常な大当たりであるか否かを判定する手段。
(5)第2判定手段
特別状態の終了後の通常状態において大当たりが発生した場合に、特別状態終了Sに関する閾値判断により、その大当たりが異常な大当たりであるか否かを判定する手段。
【0088】
(6)異常検知手段
第1判定手段による判定結果、及び第2判定手段による判定結果を利用して異常を検知する手段。本例の異常検知手段は、連荘期間において第1判定手段が異常な大当たりを判定した状態で、その連荘期間が特別状態の終了に応じて終了し、その特別状態が終了してからの特別状態終了Sを判定対象とした第2判定手段による判定結果により異常な大当たりと判定された場合に異常検知する。
【0089】
本例の遊技場管理装置の記憶領域には、実施例1の不正判定用記憶領域(図3)に代えて、図7の不正判定用記憶領域が設けられている。各項目に格納されるデータの内容は以下の通りである。
(1)終了S:大当たり又は特別状態終了後の図柄変動数を示し、大当たり又は特別状態終了時に初期化され、図柄変動信号により加算される。
(2)通常設定S、甘中設定S:終了Sに対して遊技場管理装置にて設定される設定値。通常設定Sは通常状態に対応しており、保留数上限の合計を目安に設定される。甘中設定Sは特別状態に対応しており、特別状態中に優先して実行される図柄変動の保留数の上限を目安に設定される。
【0090】
本例の遊技情報管理システムでは、大当たりあるいは特別状態の終了時に初期化される終了S(図柄変動回数)が設定されている。この終了Sに対しては、通常状態と特別状態とで異なる閾値が設定される。大当たりが発生したとき、終了Sと閾値とを比較して異常な大当たりか否かを判定する。特別状態の発生中に異常な大当たりを判定し、さらに、特別状態の終了後に異常な大当たりを判定したときに異常検知し、これにより不正を検出する。
【0091】
以上のような構成の本例の遊技情報管理システムによる異常判定処理の流れについて、図8を参照して説明する。通常時の待機フローは、S401:YES→S402:NO→S404:NO→S408:NOの流れとなっている。図柄変動があればS402:YESにて終了Sが加算され(S403)、大当たりが発生すれば(S408:YES)、S410:NOを経て、終了Sが通常設定S未満でなければ(通常は)S431:NOの流れとなる。
【0092】
大当たりの発生中は、S401:NO→S422:NOの待機フローとなり、大当たりが終わると(422:YES)、初回大当たり(S424:YES)を条件として終了Sが初期化され(S425)、特別状態信号の入力開始又は入力しているかが判断される(S426)。特別状態信号の入力中であれば(S426:YES)、すなわち特別状態の発生中であれば、連荘フラグに1がセットされる(S427)。なお、終了Sを初期化し、異常な大当たりの終了時に、甘中設定Sから異常な大当たり開始時の終了Sを差引いても同様の効果が見込まれる。
【0093】
連荘中の特別状態下の待機フローは、S401:YES→S402:NO→S404:YES→S405:NO→S408:NOの流れとなる。大当たりが発生すればS408:YES→410:YESの流れにより、終了Sと甘中設定Sとの大小が判断される(S411)。終了Sよりも甘中設定Sの方が大であれば(411:YES)、第2異常検知がなされ(S412)、異常フラグに1がセットされる(S413)。なお、通常の異常が無い場合については、S411:NOとなり、連荘中の大当たりの終了時はS424:NOとなる。また、初回大当たりを条件として終了Sを初期化したが大当たりや特別状態の発生中の不正電波を考慮して、連荘中の大当たりにより終了Sを初期化することも有効である。
【0094】
特別状態が終了すればS405:YESとなり、終了Sが再度初期化され(S406)、連荘フラグに0がセットされる(S407)。この場合、通常の待機フローに戻るが、直ちに大当たりが発生した場合は、S431:YESとなり、S432のごとく異常フラグ=1か否かにより異なる検知が行われる(S433又はS443)。なお、この大当たりの終了後のS426:YESにより異常フラグが初期化される(S428)。
【0095】
本例の遊技情報管理システムは、上記のごとく、予め設定された閾値内の終了Sで特別状態中に大当たりが発生すると共に、その特別状態の終了時に初期化された終了Sが予め設定された閾値以内で大当たりが発生した場合に異常検知することで、精度の高い不正検出を実現している。
なお、その他の構成及び作用効果については、実施例1と同様である。
【0096】
本例に代えて、以下の構成を採用することもできる。
本例では、終了Sの閾値を通常状態と特別状態とに区分けして設定したが、兼用して設定しても良い。また、終了Sの初期値を0とし、図柄変動に応じて加算し、大当たりあるいは特別状態の終了後の図柄変動数と閾値とを直接的に比較する構成を例示したが、例えば、初期値を図7の設定Sとし、図柄変動に応じて減算し、大当たり発生時に終了Sが残存するかを判定することで間接的に終了後の図柄変動数と閾値とを比較しても良い。
【0097】
本例では、連荘期間中に異常大当たりが発生した場合に終了Sを初期化しないことを例示したが、これと同様に連荘終了後の終了Sにて異常大当たりが発生した場合に、その時点の終了Sを記憶しておき、その異常大当たりを起点として、その記憶した終了Sを初期化せずに連荘期間の終了後に引き継いで異常大当たりを特定しても良い。この場合、さらに異常大当たりとして特定した場合には連続異常大当たりである旨を異常検知しても良い。これは、不正な電波の照射時に第1始動口の保留に3つ以上の空きがあり、1つ目にて最初の連荘開始時の大当り、2つ目で本例の検知対象となる大当たりが発生し、3つ目にて発生する大当たりを対象とした異常検知となる。
【0098】
通常設定Sは時短状態終了後の第2保留分を考慮した値が設定されるので、上記のように終了Sを引き継ぐ場合、時短状態終了時の第2保留数の想定値を目安とした設定値である想定保留値を時短状態終了後に実行された図柄変動数(特別状態終了S)から差し引いた値を終了Sとして引き継ぐことが望ましい。この場合、時短状態終了後に実行された図柄変動数が想定保留値に満たない場合には加算しないことが望ましい。また、上記のように、異常大当たりを起点として、その記憶した終了Sを初期化せずに連荘期間の終了後に引き継ぐ場合についても同様に、終了Sを初期値として通常設定Sから同様の値を差し引いて通常設定Sを上記のように調整しても良い。
【0099】
以上のごとく本発明の実施例を詳細に説明したが、これらの実施例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、実施例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して実施例を多様に変形あるいは変更した技術を包含している。
【符号の説明】
【0100】
1 遊技情報管理システム
10 遊技場管理装置
100 場内ネットワーク
105 台端末
106 中継器
20 パチンコ遊技台(遊技台)
22A 第1始動口
22B 第2始動口
241 通過ゲート
26 大入賞装置
270 発射装置
281 普図表示部
282 普図保留表示部
29 表示装置
291 表示画面
295A 第1特図保留表示部
295B 第2特図保留表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8