【課題を解決するための手段】
【0013】
これは、請求項1の特徴を有する延長ガイドによって実現される。
【0014】
本発明による延長ガイドは、それゆえ、引き出しを延長レールに調整可能に接続しうる接続要素とともに保持要素を含む。保持要素自体は、延長ガイドの延長レールに接続されるかまたは接続可能である。また、延長レールは、この上に形成される保持要素と一体であってもよい。接続要素が引き出しに接続される場合、接続要素は、引き出しと延長レールとの間の相対運動が可能となるように、保持要素に対して移動可能に取り付けられる。
【0015】
本発明によると、接続要素を水平に移動する調整装置が、保持要素に配置される。接続要素の移動は、接続要素を引き出しに間接的または直接的に接続することによって、引き出しに伝達される。調整装置は、水平移動の範囲が調整可能であり、それゆえ、引き出しが延長レールに対して積極的かつ高精度に移動可能である、調整機構を含む。
【0016】
接続要素は、たとえば、引き出しの後壁またはさらに引き出し側壁、たとえば、引き出しの後壁またはさらに引き出し側壁の
枠体に面する前面に配置されうる。本発明による延長ガイドは、木質材料製の引き出しの特に取付けおよび調整を可能にし、共通構成部品としての木質材料は、延長ガイドに解放可能に固定可能であり、好ましくは工具を使わずに取付けおよび/または取外しが可能である。
【0017】
その点に関して、延長レールに対する引き出しの横方向における積極的な移動の後に独立したさらなる移動を防止するように、調整装置は、自動ロック構成のものとすることができる。その自動ロック作用は、たとえば、調整装置の構成要素間の摩擦連結に基づいていてもよい。
【0018】
保持要素は、後部領域において引き出しに、たとえば、引き出しの後壁で引き出しに接続されるものと規定されることが好ましい。そのために、保持要素は、それぞれ延長ガイドの後部端または引き出し延長ガイドの1つの延長可能レールに配置されうる。
【0019】
調整装置は、回転運動可能な伝動装置を含み、それによって、回転運動成分が接続要素の直進運動に変換されうる。その場合、回転運動可能な伝動装置の回転は、延長レールの縦軸に実質的に平行に配置された軸を中心とし、すなわち、延長レールの長手方向を中心とする。伝動装置は、たとえば、調整レバーの形をしていてもよく、調整レバーを含んでいてもよい。調整装置は、横方向の延長レールに対する引き出しの連続調整を可能にする。離散的な移動を実施できるさらなる手段も考えられる。
【0020】
本発明のさらに有利な構成を、添付の特許請求の範囲に定義する。
【0021】
本発明のある実施形態では、延長ガイドは、延長レールと
枠体レールとの間に配置される中心レールを含み、これらに対して移動可能である。このような延長ガイドによって、引き出しを完全に伸長することができる。
【0022】
その場合、伝動装置は、引き出しに取り付けられる保持部または固定部に枢動可能または回転可能に取り付けられうる。延長レールに対する引き出しの横方向移動は、常に直進運動を意味する。回転運動成分を直進運動成分に変換しうる伝動装置は、積極的な高精度の移動が可能となるようにレバー効果を利用することができるという利点を提供する。その点に関して、調整装置は、延長レールに対する引き出しの横方向位置の連続的またはステップ状の調整を可能にするような設計形状のものとすることができる。
【0023】
ある実施形態では、伝動装置には、工具を使わずに調整装置を駆動するハンドルが備えられる。かくして、延長レールに対する引き出しの横方向位置は、容易に調整されうる。
【0024】
追加的または代替的に、伝動装置には、ねじが備えられるものと規定することが可能であり、伝動装置は、ねじを回転することによって作動されうる。
【0025】
調整を容易にするために、たとえ重く大きい引き出しの移動であっても手動による小さい力があれば済むように、伝動装置は少なくとも部分的にレバー状または偏心輪構造のものであると規定することが可能である。
【0026】
また、伝動装置は、歯配列、または水平に配置された歯配列、たとえば、引き出しを横方向に移動する歯ラックと係合する付加的な歯車を有する調整輪を含んでいてもよい。
【0027】
本発明のある実施形態では、保持要素は、延長レールに固定的に接続される。そのために、当接面または支持要素を保持要素に形成することができ、当接面もしくは支持要素は、延長レールの対応する開口に係合し、または延長レールに溶接される。しかしながら、保持要素と延長レールとの間の解放可能な接続部も考えられる。
【0028】
特に好ましくは、保持要素に配置されるのは案内装置であり、この装置によって、接続要素は、保持要素で移動可能に案内されるものと規定される。
【0029】
その場合、その案内装置は、保持要素に取り付けられるガイドレールを有していてもよく、ガイド溝のガイドスリーブが接続要素または伝動装置に配置され、ガイドスリーブは、少なくとも部分的にガイドレールを包囲し、ガイドレールに沿って移動可能に取り付けられうる。その点に関して、ガイドレールの輪郭形状は、原則として任意の所望の形状である。簡単な方法では、ガイドレールはガイドピンの形をしている。このようなガイド配置は、横方向における正確で安定した移動を保証する。
【0030】
案内装置は、接続要素のガイド突起部またはガイドピンに係合する、保持要素に配置された細長いスロットまたは保持要素に配置された摺動ガイドをさらに有していてもよく、ガイド突起部またはガイドピンは、スロットまたは摺動ガイドに移動可能に取り付けられる。
【0031】
保持要素は、引き出しに固定される固定部をさらに有していてもよい。その場合、前述のガイドレールおよび前述のスロットまたは摺動ガイドも、その固定部に配置されてよい。固定部は、取付板の形をしていてもよい。
【0032】
本発明のさらなる実施形態では、接続要素は、保持要素が引き出しに接続される取り付けられた状態における引き出しの開口に係合するかぎ状の保持突出部を含む。その場合、開口は予め開けられたドリル穴であってもよい。取り付けられた状態では、保持突出部は、プレス嵌めまたは滑り嵌めによって開口内に保持されうる。保持突出部は、円筒状であってもよく、接続をより安定にするためにラッチ要素をさらに有していてもよい。
【0033】
本発明のさらなる実施形態では、移動要素は、引き出しに固定されうる取付板を含み、取付板には調整装置が取り付けられる。調整装置が回転運動可能な伝動装置を含む場合、ひいては、この伝動装置は、取付板に回転可能または枢動可能に取り付けられるものと規定することができる。さらに、移動要素の運動を案内する案内装置は、その取付板に配置することができる。
【0034】
本発明のある実施形態では、延長ガイドは拘束装置を含んでいてもよく、この装置によって、延長レールに対する引き出しの横方向のさらなる移動が防止されるように調整装置は解放可能に拘束されうる。
【0035】
本発明の好ましい実施形態では、さらなる調整装置が保持要素に配置され、この調整装置によって、引き出しは、延長レールに対して垂直方向に移動されうる。その点に関して、さらなる調整装置は、引き出しが横方向に移動するように、調整装置とは独立に作動可能であるものと規定することができる。それゆえ、横方向移動と高さ方向移動とが分離され、その結果、最大限の多様な調整が提供される。
【0036】
それゆえ、このようなさらなる調整装置を使用すると、引き出しを延長レールに対して高さ方向とさらには横方向の両方に、独立に移動することができる。
【0037】
そのために、少なくとも1つのサポートバーが保持要素に配置され、サポートバーでは、引き出しまたは引き出し底部が少なくとも部分的に取り付けられた状態にある。少なくとも1つのサポートバーは、さらなる調整装置によって延長レールに対して垂直に移動可能である。少なくとも1つのサポートバーは、接続要素も垂直方向に移動可能となるように接続要素の一部であってもよく、垂直運動は、保持要素に対する水平運動とは独立に実施されてよい。しかしながら、少なくとも1つのサポートバーは、保持部に配置されてもよく、保持部は、保持要素に垂直移動可能に取り付けられる。その場合、さらなる調整装置の作動によって、保持部の垂直運動が起こる。保持部および接続要素は、これらとともに引き出しが横方向に移動可能であり、さらなる調整装置または上記調整装置の作動によって互いに独立に移動可能である。
【0038】
その点に関して、さらなる調整装置は、前述の利点がさらなる調整装置にも当てはまるように、原則として調整装置に似た構造のものであってもよい。それゆえ、垂直方向とさらには横方向の両方における引き出しの位置調整は、積極的かつきわめて正確に実施することが可能である。
【0039】
特に好ましくは、さらなる調整装置は、回転移動可能なさらなる伝動装置を含み、この伝動装置による回転運動成分は、接続要素または保持部そして少なくとも1つのサポートバーの直進運動に変換されうるものと規定される。その結果、サポートバーに支えられる引き出しは、垂直に移動されうる。
【0040】
本発明は、引き出しの互いに向かい合う側に配置されるべき2つの延長ガイドを備える引き出しに対する、延長ガイド取付具をさらに含む。その場合、延長ガイド取付具は、前述のような延長ガイドを含み、延長ガイドは、引き出しの第1の側に配置されるべきである。引き出しの反対側に配置されるべき第2の延長ガイドは、第2の接続要素とともに第2の保持要素を含む。第2の保持要素は、第2の延長レールに接続されるかまたは接続可能である。引き出しは、第2の接続要素を備える第2の延長ガイドの延長レールに接続されうる。
【0041】
本発明によると、引き出しが所定位置に取り付けられるときに、保持要素の相対的な位置移動に適合する第2の接続要素と第1の延長ガイドの接続要素とは、互いに関連して移動可能であるものと規定される。引き出しが接続要素および第2の接続要素とともに第1および第2の延長ガイドの延長レールに接続される場合、第2の接続要素は、第2の保持要素に浮動的に取り付けられ、第1の延長ガイドの保持要素に対する接続要素の相対移動に追随しうる。その点に関して、浮動支持は、好ましくは第2の接続要素の水平運動に制限され、すなわち、第2の接続要素は、水平方向に浮動的に取り付けられ、第2の接続要素の固定は、垂直方向に提供されうる。しかしながら、浮動支持は、水平方向および垂直方向のいずれにおいても考えられる。
【0042】
その評価基準は、1つの保持要素だけが前述のような調整装置を有している必要があると定めており、それによってコストが節約されうる。
【0043】
その点に関して特に好ましくは、第2の案内装置が第2の保持要素に配置されるものと規定され、それによって、第2の接続要素は、第2の保持要素に関する移動に対して移動可能に案内される。
【0044】
さらなる実施形態では、第2の保持要素は拘束装置を含み、それによって、第2の移動要素は解放可能に拘束されうる。その点に関して、拘束装置は、第2の保持装置のみに配置されるものと規定することができ、それによって、第1の延長ガイドの保持要素に対する接続要素の水平運動も阻止され、したがって、延長レールに対する引き出しの横方向移動全体が防止される。
【0045】
前述のように、第2の保持要素に対する第2の接続要素の浮動支持、保持要素に対する接続要素の移動に追随する第2の接続要素の移動を可能にするこのような支持は、水平移動に制限されうる。特にその場合、本発明のさらなる実施形態では、引き出しの垂直移動に対するさらなる調整装置は、第2の保持要素に配置されるものと規定される。そのさらなる調整装置は、第1の延長ガイドの保持要素に対するさらなる調整装置と同じ構造のものであってもよい。浮動取付けが水平方向のみを指す場合、第2の保持要素に対する第2の接続要素の垂直位置は、明らかに浮動的でなく移動可能に支持され、さらなる調整装置が変位効果(displacement effect)のために備えられている。第2の保持要素に対するさらなる調整装置の場合と、さらには保持要素に対するさらなる調整装置の場合のいずれの場合も、これらの装置は、設定位置が独立に調整できないように、自動ロック式であるものと規定されうる。取り付けられた引き出しの両側壁は、第2の保持要素に対しても、さらなる調整要素によって同じ量だけ垂直に移動可能である。
【0046】
本発明は、さらに、第1の固定要素を備える第1の延長ガイドと第2の固定要素を備える第2の延長ガイドとを含む、引き出しの延長ガイド取付具に関する。第1の延長ガイドは、第1の固定要素を備える引き出しに接続されうる。第2の延長ガイドは、第2の固定要素を備える引き出しに接続されうる。2つの延長ガイドは、家具
枠体の互いに向かい合う側に配置される。第1の固定要素が第1の延長ガイドに配置された調整要素の中または表面に移動可能に取り付けられ、その調整要素は、第1の延長ガイドに対する横方向の引き出しの移動に役立ち、すなわち、調整要素の移動は、横方向の第1の延長ガイドに対する引き出しの相対運動に変換され、逆も同様である。その点に関して、調整要素の運動は、垂直軸を中心とする回転運動または枢動運動をも含みうる。他の形態の運動も考えられることは理解されよう。
【0047】
このような調整要素では、たとえば、わずかに斜めに設置される引き出しの設置位置を補正するために、第1の延長ガイドに対する引き出しの横方向移動が容易に可能になる。しかしながら、片側だけの相対移動は、引き出しが家具
枠体内で詰まり、伸展運動が全く不可能であるという結果をもたらす場合がある。
【0048】
そのような問題を防ぐために、本発明に従って、取付け部が第2の延長ガイドに配置されるものと規定され、取付け部には、第2の固定要素が、第1の延長ガイドに対する引き出しの移動に適合するように移動可能に取り付けられる。それゆえ、引き出しは、第1の延長ガイドに対してのみならず第2の延長ガイドに対しても、横方向に移動可能である。その場合、第2の固定要素は、引き出しが第2の延長ガイドの側でも調整要素によって変位運動に追随するように、取付部において浮動的に取り付けられる。
【0049】
その点に関して、好ましくは、第1の固定要素は、第1の延長ガイドの前半分、特に第1の延長ガイドの延長レールに配置されるものと規定される。追加的または代替的に、第2の固定要素は、第2の延長ガイドの前半分、特に第2の延長ガイドの延長レールに配置されるものと規定されうる。その点に関して、延長ガイドの前半分は、引き出しの後壁の方向における引き出しのフロントパネルの領域を指す。
【0050】
その場合、第1および第2の延長ガイドは、各々が
枠体レールおよび延長レールを有する。
枠体レールと延長レールとの間に中心レールを配置することができ、中心レールによって、引き出しを完全に引き出すことを提供することができる。その場合、第1および第2の固定要素は、第1および第2の延長ガイドの延長レールに配置されうる。
【0051】
調整要素および取付け部を備える第1および第2の固定要素に加えて、前述のように、延長ガイドに対する引き出しの横方向移動に適合される保持要素および第2の保持要素が引き出しの後部領域に配置され、つまり、その運動に追随するように、引き出し全体を可能な限り平行に、すなわち、前方領域および後方領域、横方向に移動することが可能であり、それによって、引き出しの傾斜に起因する詰りのリスクがさらに最小化される。
【0052】
可能な限り簡単な、引き出しと第1および第2の延長ガイドとの間のある種の接続を可能にするために、本発明の実施形態は、第1の固定要素と追加的または代替的に第2の固定要素は、引き出し底部または引き出しの側壁の開口に適合される押込み突起部を含むものと規定する。その場合、押込み突起部は、引き出しへの接続を改良するラッチ要素を有していてもよい。
【0053】
さらなる実施形態では、第1の調整要素はラッチ装置を含み、ラッチ装置と第1の固定要素は、ラッチ係合しているものと規定される。これにより、ラッチ係合に起因して引き出しが横方向に移動した後の単独の復帰動作が防止される。しかしながら、調整要素は、単独の復帰動作を防止する摩擦係合に基づく自動ロック作用を有していてもよい。さらに、これによって、離散的な横方向移動を提供することが可能になる。
【0054】
本発明は、さらに、前述のような少なくとも1つの延長ガイドまたは前述のような延長ガイド取付具を備える引き出しに関する。
【0055】
本発明は、さらに、少なくとも1つのこのような引き出しを備える家具に関する。
【0056】
本発明のさらなる詳細および利点を、以下の図面を参照し具体的な記述によって、さらに詳しく説明する。