【文献】
Ann N Y Acad Sci. 1967 Mar 15;141(1):655-67
【文献】
J Altern Complement Med. 2004 Dec;10(6):1033-9
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記製剤が、前記製剤の成分と関連する1以上の副作用を軽減する、セロトニン再取り込み阻害剤、リスペリドン、尿素、硫黄結合剤、及び栄養素の1種以上を含む、請求項1に記載の製剤。
前記広義自閉症表現型障害が、注意欠陥障害(ADD)、注意欠陥多動障害(ADHD)、多動、アスペルガー症候群、トゥーレット症候群、強迫性障害(OCD)、広汎性発達障害(PDD)、チック障害、及び学習障害の1種以上である、請求項1に記載の製剤。
前記製剤が、被験者に対する1以上の追加の化合物の投与の前、同時又は後に投与するのに適しており、前記追加の化合物がアンフェタミン、ペモリン、メチルフェニデート、セルトラリン、アトモキセチン、クロミプラミン、ブスピロン、ブプロピオン、ベンラファキシン、イミプラミン、フルボキサミン、パロキセチン、フルオキセチン、ネファゾドン、ドキセピン、クロザピン、ハロペリドール、クエチアピン、チオリダジン、ランザピン、カルバマゼピン、クエン酸リチウム、及びバルプロ酸からなる群より選択される、請求項1〜11のいずれかに記載の製剤。
前記製剤が、過剰な嘔吐反射の治療、反社会的行動の治療、発達遅延の被験者の言語技能の改善、自己刺激行動及び/又は反復行動の治療、被験者の社会的相互関係の改善、並びに被験者の意識を集中させる該被験者の能力の改善の1以上に適している、請求項1〜12のいずれかに記載の製剤。
前記製剤が被験者に対する1以上の追加の化合物との併用投与に適しており、前記追加の化合物が、アンフェタミン、ペモリン、メチルフェニデート、セルトラリン、アトモキセチン、クロミプラミン、ブスピロン、ブプロピオン、ベンラファキシン、イミプラミン、フルボキサミン、パロキセチン、フルオキセチン、ネファゾドン、ドキセピン、クロザピン、ハロペリドール、リスペリドン、クエチアピン、チオリダジン、ランザピン、カルバマゼピン、クエン酸リチウム、及びバルプロ酸からなる群より選択される、請求項15〜19のいずれかに記載の製剤。
【発明を実施するための形態】
【0009】
要約
当該技術分野において、広義自閉症表現型等の神経発達障害の効果的な治療に対する要求が存在する。本明細書中で使用される文言「広義自閉症表現型」とは、その一般的な意味を表し、自閉症スペクトル障害(自閉症、アスペルガー症候群、及び非定型自閉症等)、自閉症の診断の閾値未満に含まれる性格、言語及び社会的行動障害によって特徴づけられる障害、ならびに自閉症スペクトル障害に関連する潜在的な遺伝子型を有する障害を含むであろう。
【0010】
いくつかの実施態様によれば、本発明は、自閉症スペクトル障害に関連する行動及び身体的な症状を治療するためにジメチルスルホキシド(DMSO)を含む製剤を含む。いくつかの実施態様において、DMSOは、メチルスルホニルメタン(MSM)及び/又は広義自閉症表現型及び注意欠陥障害(ADD)、注意欠陥多動障害(ADHD)、多動、アスペルガー症候群、トゥーレット症候群、強迫性障害(OCD)、広汎性発達障害(PDD)、チック障害、及び学習障害を包含するがこれらに限定されない他の神経発達障害に関連する行動及び身体的症状を治療するための他の関連する化合物と組み合わされる。ある実施態様において、DMSO及びMSMは、単独で又は組み合わせて広義自閉症表現型障害の治療に使用される。いくつかの実施態様において、本明細書中に記載される製剤は、本明細書中において特定される障害の予防又は進行に対して保護的であり有用である。いくつかの実施態様において、本明細書中に記載される製剤は、抗酸化剤、メチル化における補助、及び/又は神経伝達を促進するものとして作用する。
【0011】
本明細書中のいくつかの実施態様による製剤は、自閉症又は他の広義自閉症表現型障害を伴う多くの個人が患っている、1以上の自己刺激、反復行動を軽減し、胃腸障害を緩和し、トイレットトレーニング及び/又は他の習い覚えた一連の技能(learned skill sets)を改善し、言語機能(話す能力と同様に話す欲求)を改善し、社会的な欠陥を軽減し、及び/又は不随意の咽頭反射を改善する。
【0012】
いくつかの実施態様において、本発明は、広義自閉症表現型障害の被験者に対して当該障害を治療するための投与に好適な製剤の使用を含み、当該製剤はDMSO及びMSMを含む。いくつかの実施態様において、広義自閉症表現型障害は、注意欠陥障害(ADD)、注意欠陥多動障害(ADHD)、多動、アスペルガー症候群、トゥーレット症候群、強迫性障害(OCD)、広汎性発達障害(PDD)、チック障害、及び学習障害の1種以上である。
【0013】
いくつかの実施態様において、本発明は、(i)DMSO単独又は他の材料との組み合わせ、(ii)MSM単独又は他の材料との組み合わせ、及び/又は(iii)DMSO及びMSMの組み合わせを含む、から本質的になる、又はからなる製剤を含み、任意に他の材料を含む。ある実施態様において、DMSOの量は、約0.01〜約5gの範囲である。いくつかの実施態様において、MSMの量は約1〜約10gの範囲である。いくつかの実施態様において、製剤は、DMSO及びMSMの個別投与用に設定される。いくつかの実施態様において、製剤は、DMSO及びMDMを共に投与するように設定される。いくつかの実施態様において、製剤は、オメガ−3,脂肪酸(中鎖脂肪酸、ラウリン酸、オレイン酸、ヤシ油等)、ビタミンA〜E、抗酸化剤、アミノ酸、神経伝達物質前駆体、ハーブ系サプリメント(例えば、ヤマブシタケ(Hericium erinaceus)、菌糸体、オニク属抽出物;レモンバーム(Melissa officinalis)、トケイソウ、セイヨウオトギリソウ、カモミラ(Chamomila)、成長因子)、及びこれらの組み合わせを包含するがこれらに限定されないビタミン及び/又は栄養補助食品を更に含む。
【0014】
ある実施態様において、製剤はセロトニン再取り込み阻害剤を更に含む。ある実施態様において、製剤はリスペリドンを更に含む。ある実施態様において、製剤は尿素を更に含む。ある実施態様において、製剤は硫黄結合剤を更に含む。ある実施態様において、製剤は、該製剤の成分に関連する1以上の副作用を軽減する1以上の栄養素を更に含む。
【0015】
いくつかの実施態様において、製剤は固形である。1つの実施態様において、固形製剤の投与がDMSO、MSM、DMSO及びMSM、及び/又は任意に含まれる追加の化合物の徐放をもたらす。いくつかの実施態様において、各成分の徐放は実質的に類似する一方、いくつかの実施態様においては、固形製剤は、該製剤の1以上の成分の個別の放出時間を可能とする。
【0016】
いくつかの実施態様において、MSMは、DMSOの投与、及び/又はDMSO投与後の代謝に関連する臭気を軽減する。いくつかの実施態様において、MSMはDMSOによって生じる1以上の追加の望ましくない副作用を軽減する。そのようなDMSOに関連する副作用は、胃腸の炎症、皮膚反応(例えば、投与、注射、又は適用の部位における炎症)、乾燥肌、頭痛、眩暈、眠気、吐き気、嘔吐、下痢、便秘、呼吸障害、視覚障害、血液障害(例えば、溶血(hemoloysis))、及びアレルギー反応を包含するがこれらに限定されない。
【0017】
いくつかの実施態様において、製剤は、被験者に対する静脈内、舌下、経鼻、又は局所投与に好適である。また、他の投与経路を使用することもでき、皮下注射、組織部位への直接注射、腸管投与、硬膜外、脳内、脳室内、皮内、筋肉内、腹腔内、又は小胞内(intravesicular)を包含するが、これらに限定されない。1つの実施態様において、製剤は経口投与に好適である。
【0018】
いくつかの実施態様において、約0.1g〜約0.5gの量のDMSOを含む製剤が提供される。いくつかの実施態様において、DMSOの量は約0.1g〜約5gである。いくつかの実施態様において、MSMの量は約1g〜約5gである。いくつかの実施態様において、DMSOの量は被験者の体重1kgあたり約0.005〜約0.1gであり、MSMの量は被験者の体重1kgあたり約0.1g〜約0.8gである。いくつかの実施態様において、製剤の総量に対するDMSOの濃度は約0.1%〜23%であり、MSMの濃度は約10%〜25%である。ある実施態様において、DMSOに対するMSMの比は、約20:1〜500:1である。製剤が1以上の追加の化合物又は栄養素を含むいくつかの実施態様において、MSM及び/又はDMSOの比は上記比率の範囲を超えるか又は下回る場合がある。ある実施態様において、MSM:DMSO比は、製剤中に1以上の追加の化合物又は栄養素の包含により変更される。しかしながら、ある実施態様においては、MSM:DMSO比における変化がない。
【0019】
1つの実施態様において、製剤は24時間毎の被験者への単回投与用に設計される。いくつかの実施態様において、製剤は24時間の期間を超えて被験者に複数回投与するように設計される。1つの実施態様において、製剤は、毎日の1〜4回の投与用に好適である。更なる実施態様において、被験者のスケジュールに応じて投与回数が変化され得る(例えば、投薬は広義自閉症表現型障害又は他の神経発達障害の被験者の概日リズム内のパターンに適応可能である)ように、複数の製剤が提供される。例えば、ある実施態様において、被験者が追加の用量の製剤を受け取るために彼らの自然な睡眠時間の間に被験者が目覚めさせられる必要がないように、液体製剤が日中に1回以上被験者に投与され、夕方早くに固形の徐放性製剤が投与される。
【0020】
いくつかの実施態様において、製剤は、アンフェタミン、ペモリン、メチルフェニデート、セルトラリン、アトモキセチン、クロミプラミン、ブスピロン、ブプロピオン、ベンラファキシン、イミプラミン、フルボキサミン、パロキセチン、フルオキセチン、ネファゾドン、ドキセピン、クロザピン、ハロペリドール、クエチアピン、チオリダジン、ランザピン(lanzapine)、カルバマゼピン、クエン酸リチウム、及びバルプロ酸を包含するがこれらに限定されない1以上の追加の化合物との同時投与に好適である。1つの実施態様において、同時投与は、被験者への1以上の追加の化合物の投与の前に、被験者に該製剤を投与することを含む。1つの実施態様において、同時投与は、被験者への1以上の追加の化合物の投与と同時に被験者に該製剤を投与することを含む。1つの実施態様において、同時投与は、被験者への1以上の追加の化合物の投与後に被験者に該製剤を投与することを含む。
【0021】
いくつかの実施態様において、製剤は過剰な咽頭反射の治療に好適である。いくつかの実施態様において、製剤は反社会的行動の治療に好適である。いくつかの実施態様において、製剤は発達障害の被験者における言語技能の改善に好適である。いくつかの実施態様において、製剤は自己刺激及び/又は他の反復行動(例えば、過度のダブルチェック、過度の手洗い、反社会的な激発(outbursts)、数を数えること、タッピング、単語の反復、溜め込み(hoarding)等)の治療に好適である。いくつかの実施態様において、製剤は被験者における社会的相互関係の改善に好適である。いくつかの実施態様において、製剤は増加した期間に亘って仕事又は処理に対する彼又は彼女の注意を集中させるための被験者の能力の改善に好適である。ある実施態様において、増加した注意持続時間は、被験者の社会的相互関係、言語発達、又は反社会的行動を更に改善する。
【0022】
いくつかの実施態様において、広義自閉症表現型障害又は広義自閉症表現型障害に関連する症状の治療用製剤であって、そのような障害又はそのような症状を有する被験者への投与に好適な製剤が提供され、該製剤は、約0.01g〜約5gの量のDMSOと任意にMSMを含む。
【0023】
1つの実施態様において、製剤は約1g〜約10gの量のMSMを含む。1つの実施態様において、製剤は、該製剤の総量の約10%〜25%の濃度のMSM、及び約0.1%〜3%の濃度のDMSOを含む。いくつかの実施態様において、製剤は、該製剤の望ましくない副作用を軽減する追加の化合物又は栄養素を更に含む。1つの実施態様において、追加の化合物又は栄養素は硫黄結合剤である。1つの実施態様において、追加の化合物又は栄養素は尿素である。
【0024】
いくつかの実施態様において、製剤は1以上の追加の化合物との被験者への同時投与に好適であり、ここで追加の化合物は、アンフェタミン、ペモリン、メチルフェニデート、セルトラリン、アトモキセチン、クロミプラミン、ブスピロン、ブプロピオン、ベンラファキシン、イミプラミン、フルボキサミン、パロキセチン、フルオキセチン、ネファゾドン、ドキセピン、クロザピン、ハロペリドール、リスペリドン、クエチアピン、チオリダジン、ランザピン、カルバマゼピン、クエン酸リチウム、及びバルプロ酸を包含するがこれらに限定されない。
【0025】
いくつかの実施態様において、DMSO、MSM及びセロトニン再取り込阻害剤を含む、広義自閉症表現型障害に関連する1以上の症状の治療のための製剤が提供される。いくつかの実施態様において、DMSO、MSM及びリスペリドンを含む、広義自閉症表現型障害に関連する1以上の症状の治療のための製剤が提供される。いくつかの実施態様において、本発明は、広義自閉症表現型障害に関連する1以上の症状の治療のための製剤を含み、該製剤はDMSO、MSM及びアンフェタミン、ペモリン、メチルフェニデート、セルトラリン、アトモキセチン、クロミプラミン、ブスピロン、ブプロピオン、ベンラファキシン、イミプラミン、フルボキサミン、パロキセチン、フルオキセチン、ネファゾドン、ドキセピン、クロザピン、ハロペリドール、リスペリドン、クエチアピン、チオリダジン、ランザピン、カルバマゼピン、クエン酸リチウム、及びバルプロ酸からなる群より選択される1種以上の化合物を含む。ある実施態様において、DMSOは約0.01g〜約10gの用量で提供され、MSMは約1g〜約20gの用量で提供される。
【0026】
ある実施態様において、DMSOはMSMと組み合わされ、ここで該組み合わせは室温において固体である。
【0027】
ある実施態様において、DMSO及び/又はMSMは液体で提供され、ここで該液体製剤は任意に香味剤を含む。ある実施態様において、製剤は香味剤を含み、ここで香味剤は製剤に関連する不快な味を軽減又はマスキングする。
【0028】
ある実施態様において、DMSOはMSM及び/又は追加の化合物と組み合わされ、該組み合せはDMSOに関連する臭気を軽減する。1つの実施態様において、追加の化合物は尿素を含む。1つの実施態様において、追加の化合物は栄養素を含む。
【0029】
1つの実施態様において、本発明は、広義自閉症表現型障害の治療方法であって、広義自閉症表現型障害(例えば、自閉症)の被験者を同定すること、ならびにDMSO及びMSMを被験者に提供することを含む治療方法を含む。いくつかの実施態様において、本発明は1以上の以下の状態:広義自閉症表現型、ADD、ADHD、又は他の発達及び/又は行動診断を有する被験者において生じ得る、過剰な咽頭反射、自己刺激行動、反復行動、反社会的行動、暴力的行動、言語発達の遅延、及び技能(例えば、トイレットトレーニング)を習い覚えることの遅延を治療する方法を含む。ある実施態様において、該方法は、前記状態の被験者を同定すること、ならびにDMSO及びMSMを被験者に提供することを含む。1つの実施態様において、DMSOは約0.01g〜約10gの用量で提供され、MSMは約1g〜約50gの用量で提供される。1つの実施態様において、DMSOが毎日約0.1g〜約0.5gの用量で提供される。1つの実施態様において、DMSOは毎日約3g〜約5gの用量で提供される。1つの実施態様において、MSMは、被験者の体重1kgあたり約1g〜約0.8gの用量で提供される。1つの実施態様において、DMSOは、0.01g〜約5gの1日用量で提供され、MSMは1日当たり約1g〜約10gの用量で提供される。1つの実施態様において、DMSOは約0.01g〜約5gの範囲で提供され、MSMは約1g〜約10gの範囲で提供される。
【0030】
1つの実施態様において、DMSO及びMSMは1日あたり約1〜10mlの経口形態で提供され、ここで、総量に対するDMSOの濃度は約0.1%〜2%であり、MSMの濃度は約10%〜25%である。DMSO及びMSMは、1つの実施態様において、個別に経口形態で提供される。他の実施態様において、MDSO及びMSMは組み合わされた経口製剤で提供される。経口製剤は、1つの実施態様において液体で提供される。香味剤又は他の添加剤がある実施態様において提供される。ある実施態様において、DMSO、MSM又はこれらの組み合わせは、静脈内、舌下、経鼻又は局所形態で提供される。1つの実施態様において、DMSO及びMSMは局所的に投与され、この組み合わせはDMSO単独で使用されることによって経験され得るあらゆる皮膚の炎症を軽減する。1つの実施態様において、DMSO及びMSMは経口投与され、この組み合わせはDMSO単独で使用されることによって経験され得るあらゆる胃腸の副作用を軽減する。
【0031】
ある実施態様によれば、本発明は広義自閉症表現型障害(例えば、自閉症)の治療のためのDMSO及びMSMからなる、又は本質的にからなる製剤又は治療計画を含む。ある実施態様において、本発明は、広義自閉症表現型障害(例えば、自閉症)の治療のためのDMSO及びMSMを含む治療計画を含み、前記MSM及びDMSOは別々の又は組み合わせの、及び/又は順番の若しくは同時の輸送に好適である。1つの実施態様において、DMSO及びMSMは異なるときに別々に輸送される(例えば、異なる日又は他の期間)。ある実施態様において、DMSOは経口で輸送され、MSMは局所的に輸送され、又はその逆である。
【0032】
本明細書に開示されるいくつかの実施態様において、DMSO及び/又はMSMは24時間の期間において1回投与量で提供される。24時間の期間における複数回投与量が他の実施態様において提供される。
【0033】
本発明のいくつかの実施態様において、広義自閉症表現型障害の治療方法は、広義自閉症表現型障害の被験者を同定すること、ならびにDMSOと、液体若しくは固体製剤中に任意に組み合わされて提供される、少なくとも1種の第2化合物とを被験者に提供することを含む。第2化合物は、DMSOに関連する臭気を軽減し、DMSOに関連する1以上の副作用を任意に最少化する。第2化合物は、ある実施態様によれば、MSM、尿素又はこれらの組み合わせを含む。1つの実施態様において、第2化合物は1種の栄養素又は2以上の栄養素の組み合わせを含む。1つの実施態様において、第2化合物は硫黄結合剤を含む。1つの実施態様において、第2化合物に対するDMSOの比は、約10:1〜約5:1である。1つの実施態様において、DMSOは約0.01g〜約10gの範囲(例えば、0.01〜2g)で提供され、第2化合物は約1g〜約50gの範囲(例えば2〜8g)で提供される。1つの実施態様において、製剤は1日当たり1〜4回の投与に好適である。1つの実施態様において、DMSOは第2化合物の吸収又はバイオアベイラビリティーを増強する。
【0034】
加えて、本明細書に開示されるいくつかの実施態様において、DMSO及び/又はMSMは、アンフェタミン、ペモリン、メチルフェニデート、セルトラリン、アトモキセチン、クロミプラミン、ブスピロン、ブプロピオン、ベンラファキシン、イミプラミン、フルボキサミン、パロキセチン、フルオキセチン、ネファゾドン、ドキセピン、クロザピン、ハロペリドール、リスペリドン、クエチアピン、チオリダジン、ランザピン、カルバマゼピン、クエン酸リチウム、及びバルプロ酸、又はこれらの組み合わせを包含するがこれらに限定されない1以上の追加の化合物と共に提供される。1つの実施態様において、DMSO及び/又はMSMは追加の化合物の吸収又はバイオアベイラビリティーを増強する。
【0035】
いくつかの実施態様において、本明細書に記載される製剤は、認知療法、神経調節、作業療法、理学療法、行動療法、バイオフィードバック等を包含するがこれらに限定されない1以上の非薬物療法を補助するために使用される。ある実施態様において、DMSO及びMSM(単独又は組み合わせて)による補助は、相乗効果をもたらす。
【0036】
本明細書に開示されるいくつかの実施態様において、DMSOはMSMと組み合わされ、該組み合わせは室温において固形である。1つの実施態様において、固形の組み合わせは、広義自閉症表現型障害又はその障害と関連するあらゆる症状を伴う被験者に投与される。
【0037】
本発明のいくつかの実施態様において、広義自閉症表現型障害に関連する1以上の症状の治療用製剤が提供される。1つの実施態様において、製剤はDMSO及び/又はMSM、ならびにアンフェタミン、ペモリン、メチルフェニデート、セルトラリン、アトモキセチン、クロミプラミン、ブスピロン、ブプロピオン、ベンラファキシン、イミプラミン、フルボキサミン、パロキセチン、フルオキセチン、ネファゾドン、ドキセピン、クロザピン、ハロペリドール、リスペリドン、クエチアピン、チオリダジン、ランザピン(lanzapine)、カルバマゼピン、クエン酸リチウム、及びバルプロ酸からなる群より選択される1以上の追加の化合物を含む。1つの実施態様において、DMSOは約0.01g〜約10gの用量で提供され、MSMは約1g〜約20gの用量で提供される。追加の化合物は、約0.25mg〜約100mgの用量で、ある実施態様において提供される。
【0038】
1つの実施態様において、製剤は経口用量のDMSO及び固体若しくは液体のMSM、ならびに別用量の追加の化合物を含む。或いは、製剤は、DMSO、MSM及び少なくとも1種の追加の化合物を含む、からなる又は本質的にからなる1回投与量を含む。1つの実施態様において、DMSOはMSM及び/又は追加の化合物と組み合わされ、ここで該組み合わせはDMSOに関連する臭気又は他の副作用を軽減する。
【0039】
発明の詳細な説明
いくつかの実施態様において、広義自閉症表現型障害等の神経発達障害を治療するための治療製剤が提供される。1つの実施態様において、約1〜10g/日のMSM及び約0.01〜2g/日のDMSOの経口用量を含む製剤が提供される。1つの実施態様において、4.7g/日のMSM及び0.025又は0.25g/日のDMSOの経口用量を含む製剤が提供される。経口用量は、溶液、カプセル、粉末、発泡剤の形態、又は経口輸送に好適なあらゆる他の形態であってもよい。
【0040】
非経口用量は、ある実施態様により提供される。ある実施態様において、DMSO及び/又はMSMは、静脈内、局所、バッカル(buccally)、経鼻(例えば、滴剤又はスプレー)、及び/又は皮下で提供される。舌下用量はいくつかの実施態様において提供される。いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるDMSO及び/又はMSMの経口用量は、局所のDMSO、MSM又はこれらの組み合わせによって補填される。
【0041】
広義自閉症表現型(例えば、自閉症)は、いくつかの場合、脳灌流圧低下、神経炎症及び胃腸炎症によって特徴づけられる神経発達障害を包含する。いくつかの実施態様において、本明細書に開示される製剤は神経発達障害を治療するために使用される。いくつかの実施態様において、本明細書に開示される製剤は以下の1以上:脳灌流圧低下、神経炎症及び胃腸炎症を治療するために使用される。いくつかの実施態様において、DMSO及び/又はMSMを含む製剤は、以下の1以上の化合物:ジメチルスルフィド(DMS)、L−アルギニン、フルクトース、1,6−ジホスフェート、L−リジン、L−アスパルテート、及び尿素を包含する。ある実施態様において、DMSO及び/又はMSMを含む製剤は、硫黄結合化合物、アミノ酸、及び/又は他の栄養素を包含する。ある実施態様において、追加の化合物は、DMSO及び/又はMSMの重量の約5%〜約50%のパーセント範囲(例えば、約5%〜10%、10%〜15%、15%〜20%、20%〜30%、30%〜40%、40%〜50%、及びこれらの重複する範囲)で提供される。約1%〜5%、及び50%を超える範囲が特定の実施態様において使用される。
【0042】
1つの実施態様において、本発明は、広義自閉症表現型障害の症状を治療する方法を含み、該方法は、10%〜15%のMSM及び0.1%〜10%のDMSOを含む10〜100mlの製剤の毎日の投与、ならびに10%〜90%のDMSOを含む10〜100mlの製剤の任意の断続的な(例えば、毎週は毎月)投与を含む。ある実施態様において、本発明は広義自閉症表現型障害の症状を治療する方法を含み、該方法は、5%〜50%のMSM及び0.1%〜20%のDMSOを含む10〜100mlの製剤の定期的な投与、ならびに50%〜100%のDMSO、及び任意にMSMを含む10〜100mlの製剤の任意の断続的な(例えば、毎週は毎月)投与を含む。ある実施態様において、DMSO及び/又はDMSO及びMSMの組み合わせは神経伝達活性を調節する。
【0043】
いくつかの実施態様において、MSMの併用は、通常DMSOに関連する臭気を軽減又は除去する。DMSOの望ましくない臭気のために多くの開業医がDMSOを高濃度で(又は、あらゆる量で)使用することを避けることから、これはいくつかの実施態様において非常に有益である。
【0044】
ある実施態様において、製剤は、経口用量で1日当たり約2g〜6gのMSM及び1日あたり約0.01g〜0.05gのDMSOを含む、からなる、又は本質的にからなる。他の実施態様において、製剤は、経口用量で1日当たり約2g〜6gのMSM及び1日あたり約0.01g〜0.02gのDMSOを含む、からなる、又は本質的にからなる。他の実施態様において、製剤は、経口用量で1日当たり約2g〜6gのMSM及び1日あたり約0.01g〜5.0gのDMSOを含む、からなる、又は本質的にからなる。ある実施態様において、例えば1回投与量又は複数回投与量で、約0.1g〜約0.5gのMSMが毎日被験者に投与される。ある実施態様において、例えば1回投与量又は複数回投与量で、約0.001g〜約0.1gのDMSOが(単独又はMSMと共に)毎日被験者に投与される。いくつかの実施態様において、MSM及び/又はDMSOの用量は、被験者の体重に基づいて決定される。例えば、1つの実施態様において、投与されるMSM及びDMSOの量は、被験者の体重キログラム(又は他の計量単位)に基づく。従って、ある実施態様において、MSMは、約0.025g/kg、約0.03g/kg、約0.05g/kg、約0.1g/kg、約0.125g/kg、約0.15g/kg、約0.175g/kg、約0.20g/kg、約0.25g/kg、約0.30g/kg、約0.35g/kg、及びこれらに重複する範囲を包含する、1日量約0.01g/kg〜約0.4g/kgの範囲で投与される。同様に、DMSOは、ある実施態様において、約0.0002g/kg、約0.0003g/kg、約0.0005g/kg、約0.0007g/kg、約0.0009g/kg、約0.001g/kg、約0.002g/kg、約0.003g/kg、約0.004g/kg、0.008g/kg、0.012g/kg、0.015g/kg、0.02g/kg、0.04g/kg、0.06g/kg、0.10g/kg、0.12g/kg、0.15g/kg、0.175g/kg、及びこれらに重複する範囲を包含する、1日量約0.0001g/kg〜約0.2g/kgの範囲で投与される。
【0045】
いくつかの実施態様において、本発明は、DMSOに対するMSMの比約600:1〜約40:1の範囲を含む経口製剤を含む。そのような特定の実施態様において、MSM:DMSO比は、120:1、140:1、160:1、170:1、180:1、185:1、190:1、200:1、220:1、及び240:1、ならびにこれらに重複する範囲を包含する、約100:1〜約250:1の範囲である。他の実施体態様において、本発明は、DMSOに対するMSMの比が約600:1〜約50:1の範囲である経口製剤を含む。そのような実施態様は、20:1、25:1、27.5:1、29:1、30:1、31:1、32:1、33:1、33.5:1、35:1及び40:1、ならびにこれらに重複する範囲を包含する、約10:1〜約50:1の範囲の比の製剤を包含する。更に他の実施態様において、製剤は、DMSOに対するMSMの比約600:1〜約0.2:1を含む。そのような実施態様において、この比は、0.3:1、0.4:1、0.5:1、0.7:1、0.9:1、1.0:1、1.1:1、1.2:1、1.3:1、1.5:1、1.7:1及び2.0:1、ならびにこれらに重複する範囲を包含する0.2:1〜2:1の範囲であってもよい。
【0046】
いくつかの実施態様におけるDMSOに対するMSMの比は、MSMがDMSOの効果を相乗的に高めることから非常に有利である。従って、特定の濃度で投与された場合に副作用(例えば、臭気、胃腸作用)を有する可能性があるDMSOは、同様又はより良い治療効果を提供するため、より低濃度で提供されてもよい。ある実施態様において、DMSOの使用は、効果を増強し、及び/又は必要とされるMSMの量を低下する。1つの実施態様において、DMSOは副作用を軽減し、及び/又はMSMのバイオアベイラビリティー(又は吸収性)を増強する。
【0047】
ある実施態様において、本発明は、数日、数週間、数か月又はそれ以上に亘って毎日DMSO及び/又はMSMの経口用量を投与することによって、自閉症等の神経発達障害の症状を管理する方法を含む。特定の実施態様において、短期治療計画は、増加した1日当たりの用量のDMSOを含む。ある実施態様において、使用の持続期間は、約1日〜約30日(例えば、7日、14日、20日等)の範囲である。
【0048】
DMSO及び/又はMSMを含む製剤は、特定の実施態様において、1日当たり複数回投与される。ある実施態様において、患者の年齢及び協力により、1日当たり2、3、4、又はそれ以上の回数の投与量となる。他の実施態様において、製剤は1日当たり1回のみ服用される。
【0049】
いくつかの実施態様において、単独の製剤におけるDMSO及びMSMの組み合わせは相乗効果をもたらし、それによって自閉症又は他の神経発達障害の1以上の症状を効果的に軽減するために必要なDMSO、MSM又は両方の濃度を低下する。1つの実施態様よれば、MSMの使用は、必要とされるDMSOの量を低減する。1つの実施態様において、DMSOの使用は、必要とされるMSMの量を低減する。1つの実施態様において、DMSO及びMSMの併用療法は、DMSO及びMSMの両方の濃度の低減をもたらす。
【0050】
更に、特定の実施態様の相乗効果は、治療の開始から広義自閉症表現型に関連する症状の軽減までの時間を減少する。ある実施態様において、この期間は、例えば、数か月の単位から数週間の単位まで、数倍減少される。特定の実施態様において、相乗効果は、3〜6週間以内の症状の改善をもたらし、ある実施態様においては数日以内に改善が達成される。
【0051】
ある実施態様において、例えば、所望の標的組織又は細胞への更に効果的なMSM(及び/又はMSMに関連する化合物)の浸透を可能とすることによって、MSM(及び/又はMSMに関連する化合物)のバイオアベイラビリティーをDMSOが増強することから、いくつかの実施態様において、MSM(及び/又はMSMに関連する化合物)と組み合わされたDMSOは特に有利である。いくつかの実施態様において、DMSOは他の薬剤の浸透又は輸送を増強するための単なる担体として使用されるのではなく、むしろそれ自身の生物活性を呈する。
【0052】
いくつかの実施態様において、DMSO及びMSM(及び/又はMSMに関連する化合物)を含む製剤は、DMSOを単独で含む製剤に比べて軽減された臭気を呈する。液状、ゲル状、固形状、及び/又はガス状の製剤は、ある実施態様において、DMSOがMSM(及び/又はMSMに関連する化合物)と組み合わされた場合に低減された臭気を呈する。
【0053】
本明細書において使用される「化合物」は、一般的な意味を有し、分子、材料、原子、物質及び要素を包含するがこれらに限定されない。
【0054】
ある実施態様において、DMSO及びMSMの組み合わせは、DMSOの使用よって通常経験される望ましくない臭気を予想外に低減する。例えば、特定の実施態様において、DMSO/MSM製剤は、使用後に知覚可能な臭気を産生しない。ある実施態様において、DMSO及び尿素、ならびに任意にMSMを含む製剤が臭気を軽減するために提供される。ある実施態様において、DMSO及び硫黄結合剤を含む製剤は、臭気を軽減するために使用される。臭気が軽減されるいくつかの実施態様において、DMSOの酸化、代謝、分解又は他の転換に関連する臭気が軽減される。例えば、1つの実施態様において、メチルチオメタン(DMS)に関連する臭気が軽減される。
【0055】
臭気が軽減されるいくつかの実施態様において、DMSOの酸化、代謝、分解又は他の転換に関連する臭気が軽減される。ある実施態様において、臭気は、臭気のある化合物の結合を介して軽減される。ある実施態様において、臭気は、臭気の原因となる化合物の産生を減少することによって軽減される。ある実施態様において、臭気は、臭気の原因となる化合物の分解を増加することによって軽減される。1つの実施態様によれば、MSM等の化合物は、DMSOの代謝産物の形成を軽減することによって、又はDMSOの代謝産物(例えば、DMS)に結合することによって、DMSOに関連する臭気を軽減するために提供される。
【0056】
ある実施態様において、DMSO(又はその代謝産物)の臭気は、MSM(又は第2の化合物)とDMSOが組み合わされた場合、約10〜20%、約20〜30%、約30〜40%、約40〜50%、約50〜75%、約75〜95%、約95〜100%、又はこれらの重複する範囲まで軽減される。1つの実施態様において、MSM(又は第2の化合物)とDMSOが組み合わされた場合、少なくとも50%の臭気の軽減が達成される。1つの実施態様において、DMSOとMSMの組み合わせが被験者に投与される前にDMSOにMSMが添加された場合、10%のMSMが90%のDMSOの臭気を軽減する。1つの実施態様において、DMSOとMSMの組み合わせが被験者に投与される前にDMSOにMSMが添加された場合、少なくとも5%の濃度のMSMが95%までの濃度のDMSOの臭気を軽減する。1つの実施態様において、硫黄結合化合物、DMSO(又はDMSO代謝産物)受容体アゴニスト又はアンタゴニストが臭気を軽減するために使用される。
【0057】
広義自閉症表現型の患者へのDMSOの投与が臭気を生じ、通学している患者の治療を妨げる可能性があることから、本明細書中に開示されるいくつかの実施態様における臭気の軽減は特に有益である。1つの実施態様において、(例えば、MSM又は他の化合部物と組み合わされた)DMSO治療は、休暇まで待たずに、毎日患者に投与することができる。いくつかの実施態様における臭気軽減特性のため、製剤に対する患者のコンプライアンスが高められる。
【0058】
ある実施態様において、コーティング製剤又は非コーティング製剤が提供される。ある実施態様において、コーティングは徐放効果を提供する(例えば、持続放出、持続作用、延長放出、制御放出又は連続的放出)。ある実施態様において、コーティングは、固形製剤の摂取の後、粉っぽさや薬剤の後味が残らないように、香味用添加物を組込む。DMSO単独又はMSMとの組み合わせは、経口カプセル、ゲルカプセル、錠剤、粉末、及び発泡剤、又は局所ゲル、ローション及びクリームの形態で提供されてもよい。また、他の形態が製造されてもよい。香味剤、着色剤又は他の添加剤を含む液体製剤がいくつかの実施態様において提供される。DMSO及び/又はMSMを含む菓子類がいくつかの実施態様において提供される。例えば、1つの実施態様において、子供に対する該製剤の嗜好性を高めるため及び/又は制御放出を提供するために、ハードキャンディー、噛むキャンディー(chew)、又は棒つきキャンディーが提供される。また、本明細書中のいくつかの実施態様による製剤は、食品及び飲料に組み込まれてもよい。
【0059】
いくつかの実施態様において、MSM及びDMSOを含む製剤は、単独又は組み合わせて、例えば、輸送、生物活性、吸収、徐放及び/又は嗜好性を促進するためにカプセル化される。いくつかの実施態様において、非カプセル化粉末が、輸送、生物活性、吸収、徐放及び/又は嗜好性を促進する。
【0060】
ある実施態様において、1以上の追加の活性な化合物がDMSO/MSMの組み合わせと共に提供される。特定の実施態様において、DMSO及び/又はMSMを含む製剤は、オメガ−3,脂肪酸(中鎖脂肪酸、ラウリン酸、オレイン酸、ヤシ油等)、ビタミンA〜E,抗酸化剤、及びこれらの組み合わせを包含するがこれらに限定されないビタミン及び栄養補助食品を更に含む。ある実施態様において、DMSO及び/又はMSMを含む製剤は、興奮剤(stimulants)、抗鬱薬、抗精神薬及び/又は気分安定剤(mood stabilizer)(セロトニン再取り込み阻害剤を包含するがこれに限定されない)を更に含む。ある実施態様において、DMSO及び/又はMSMを含む製剤は、以下の1以上の薬物、即ちアンフェタミン、ペモリン、メチルフェニデート、セルトラリン、アトモキセチン、クロミプラミン、ブスピロン、ブプロピオン、ベンラファキシン、イミプラミン、フルボキサミン、パロキセチン、フルオキセチン、ネファゾドン、ドキセピン、クロザピン、ハロペリドール、リスペリドン、クエチアピン、チオリダジン、ランザピン、カルバマゼピン、クエン酸リチウム、及びバルプロ酸を更に含む。ある実施態様において、追加の活性な化合物は、DMSO及び/又はMSMの約5重量%〜約50重量%の範囲(例えば、約5%〜10%、10%〜15%、15%〜20%、20%〜30%、30%〜40%、40%〜50%、およびこれらに重複する範囲)で提供される。約1%〜5%の範囲、及び50%以上が、特定の実施態様において使用される。ある実施態様において、MSM:DMSOの重量比は、20:1〜500:1である。ある実施態様において、他の薬剤(上記の薬物等)と比較したMSM及びDMSOの組み合わせの重量比は、100:1〜1000:1である。ある実施態様において、製剤は、約2〜10gのMSM、0.01〜1gのDMSO、及び2〜500mgの1以上の他の医薬、例えばセロトニン再取り込み阻害剤、リスペリドン又はその他の化合物を含む。ある実施態様において、製剤は、約2〜10gのMSM、0.01〜1gのDMSO、及び0.5〜50gの1以上の栄養素、例えば脂肪酸、抗酸化剤、ビタミン等を含む。
【0061】
いくつかの実施態様において、DMSO及び上記の1種以上の薬物(又は自閉症の治療に使用される他の薬物)との併用療法は、より低用量の薬物を同等の効果を達成するために使用できることから、特に有益である。ある実施態様において、用量の低減は、副作用も付随して軽減されることから特に有益であり、これは子供達にとって特に有益である。1つの実施態様において、DMSOは1以上の前記薬物(又は自閉症の治療に使用される他の薬物)の浸透を増強するように作用する。1つの実施態様において、DMSOは1以上の前記薬物(又は自閉症の治療に使用される他の薬物)によって発揮される治療的反応を触媒するように作用する。いくつかの実施態様において、DMSO、MSM及び1以上の前記薬物(又は自閉症の治療に使用される他の薬物)は相乗効果を提供する。
【0062】
いくつかの実施態様において、神経発達障害(例えば、広義自閉症スペクトル障害)の治療は、望ましくない副作用を有する医薬を必要とせず、DMSO及び/又はMSMのみによって達成される。1つの実施態様において、DMSO及び/又はMSMを含む製剤は、従来の医薬の多くが禁忌である6歳未満の子供達に対して特に好適である。
【0063】
1つの実施態様において、(例えば、生物学的又は環境的に)神経発達障害(例えば、広義自閉症スペクトル障害)の傾向を有するが未だ症状を呈していない個人に対して、DMSO及び/又はMSMの予防的用量が提供される。ある実施態様において、予防用量は約0.5g〜約5gのMSM、及び約0.01g〜約0.5gのDMSOの範囲である。個人のリスクの程度、年齢、又は重量に応じて、より少ない又は多い範囲で使用してもよい。
【0064】
いくつかの実施態様において、DMSO及び/又はMSMを含む製剤は、自閉症の個人によって呈される以下の症状1以上、即ち、自己刺激行動(日中及び夜間)、重度の便秘を包含するがこれに限定されない胃腸障害、トイレットトレーニングの遅延、会話機能、社会的欠陥、及び過剰な咽頭反射に積極的に作用させるために使用される。いくつかの実施態様において、本明細書に記載される製剤は、ミトコンドリア機能を改善し及び/又は体内における酸素輸送を促進し、広義自閉症表現型、ADD、ADHD、多動及び他の神経発達障害又は行動障害の治療に有用である。いくつかの実施態様において、本明細書に記載される製剤は、神経炎症を包含するがこれに限定されない炎症を軽減し、広義自閉症表現型、ADD、ADHD、多動及び他の神経発達障害又は行動障害の治療に有用である。
【0065】
ある実施態様において、自己刺激における改善は、反復行動尺度(the Repetitive Behavior Scales)(RBS)を用いて測定される。RBSは、精神疾患、神経発達障害、及び行動障害に関連する異常な反復行動の存在及び重症度を検出するために設計された。RBSは4つの個別の下位尺度を有し、それぞれ異なるタイプの反復行動、即ち、常同的行為、自傷行為、強迫行為、及び他の全ての一連の異常行動を測定する。各尺度は2つに区分され、そのうち1つは、障害の例である観察可能な動作、行動又は行為、及び各行動について標準的な7項目の重症尺度を掲載する。本明細書に開示されるいくつかの実施態様による製剤は、RBSのサブスケールに関する反復行動のタイプの少なくとも1つを改善し、広義自閉症表現型、ADD、ADHD、多動、アスペルガー症候群、トゥーレット症候群、OCD、PDD、チック障害、及び学習障害を包含するがこれらに限定されない精神障害、神経発達障害、及び行動障害の治療に有用である。ある実施態様において、本明細書のいくつかの実施態様による製剤は、頻度、持続期間、強度又はこれらの組み合わせのいずれかについて、反復行動を約25%、50%、75%、90%、95%又は100%以上軽減する。
【0066】
特定の実施態様において、重度の便秘を包含するがこれに限定されない、胃腸障害における改善が、排便の頻度及び一貫性を評価する視覚的評価尺度(the Visual−Analog Scale)(VAS)を用いて評価された。本明細書に開示されるいくつかの実施態様による製剤は、便秘の軽減を包含する、胃腸障害の発生を改善する。
【0067】
特定の実施態様において、表現言語及び受容言語の両方を試験する、Mullen Scales of Early Learningを用いて言語機能における改善が測定される。Mullen Scales of Early Learningは、子供達の初期の知能発達、就学準備性、及び会話能力を測定するために設計された。Mullen Scalesは5つの異なる評定、即ち、粗大運動、微細運動、表現言語、受容言語及び視覚受容からなる。本明細書に開示されるいくつかの実施態様による製剤は、Mullen Scaleの少なくとも1つにおいて被験者の能力を改善する。ある実施態様において、製剤は、より大量の単語の学習、学習の促進、より長い単語の学習、文章の形成、文脈の理解、指示の理解等を包含するがこれらに限定されない、被験者の手話又は会話の技能を改善する。社会的技能がいくつかの実施態様において改善された。
【0068】
特定の実施態様において、社会的欠陥の改善は対人応答性尺度(the Social Responsiveness Scale)(SRS)を用いて測定される。SRSは、普通の社会的環境において生じる自閉症スペクトル症状の重症度を測定する65項目の評定尺度である。SRSは、患者の社会的機能障害、社会意識の評価、社会情報処理、相互社会的コミュニケーションの能力、社会不安/回避、ならびに自閉症の先入観及び性質の鮮明なイメージを提供する。社会的相互関係における患者の改善に対して均衡が取れた味方を提供するために、5つの異なる小区分、即ち、自閉症の先入観と共に、社会的行動の受容、認知、表現、及び動機づけの側面においてこれらの性質を測定する。本明細書に開示されるいくつかの実施態様による製剤は、1以上のSRS基準における患者の能力を改善する。ある実施態様によれば、DMSO及び/又はMSMを単独又は組み合わせて用いる治療は、反社会的及び/又は暴力的行動を改善する。
【0069】
本明細書に開示されるいくつかの実施態様による製剤は、患者の過剰な咽頭反射の重症度及び/又は頻度を減少する。いくつかの実施態様において、DMSO及び/又はMSMは、神経発達障害の存在の有無にかかわらず、過剰な咽頭反射を伴う患者の治療に使用される。ある実施態様において、本明細書に開示される製剤は、口咽頭反応における障害を治療するために使用される。本明細書に開示される製剤は、頻度、持続期間、強度又はこれらの組み合わせのずれかについて、過剰な咽頭反射を約25%、50%、75%、90%、95%又は100%以上軽減する。
【0070】
更に、思春期の患者に対しては、自閉症における全体的な改善は小児自閉症評定尺度(the Childhood Autism Rating Scale)(CARS)に従って測定されてもよい。CARSは自閉症の症状の存在及び重症度の診断に使用される。この尺度は、1〜4に格付けされた、患者の行動、相互関係、及び感情反応を客観的に採点するための15の異なる基準を使用する。この尺度の使用は、患者の自閉症的な行動の全体について定性的な解析を可能とし、DMSO/MSM治療の効果及び利点を識別するために治療の前後で直接的に点数を比較することができる。本明細書に開示されるいくつかの実施態様による製剤は、少なくとも1つのCARS基準において患者の点数を改善する。
【0071】
更に、DMSO/MSM療法の効果を評価するために定性的な手段が使用される。そのような定性的な手段は、一般的な自閉症に関連する欠陥の改善(general improvements autism−associated deficits)、家族の苦悩の軽減、生活の質の改善、及び病気に冒された個人の機能的な独立の改善を包含するが、これらに限定されない。記載される尺度/点数、及び定性的なインデックスを使用した改善について、患者の治療前と後の評価の間、又は治療後の患者と同程度の症状を伴う一般的に認められた平均的患者集団との間で結論付けられてもよい。
【0072】
以下の非限定的な実施例の参照により、具体的な実施態様が記載され、これは限定的な意味よりもむしろ例示的な意味と見なされるべきである。
【実施例】
【0073】
生後24カ月の時に自閉症スペクトル障害と診断された男性患者に対し、MSMとDMSOとの組み合わせによる治療を3歳の時に開始した。後述されるように、患者は、自己刺激、胃腸障害、言語表現及び会話、社会的相互関係、及び過剰な咽頭反射の領域において顕著な改善を呈した。いくつかの実施態様において、MSM及びDMSOの組み合わせは、MSMとDMSOを個別に投与した場合に比べて、自閉症に関連する1以上の症状を予想外に改善した。いくつかの実施態様において、有益な治療的効果に加え、MSM及びDMSOの組み合わせは、DMSO投与に関連する典型的な1以上の副作用(例えば、臭気、胃腸障害)を軽減する。いくつかの実施態様において、これらの予想外の効果は、MSM/DMSOの継続した(例えば、毎日の)投与の結果であるが、他の実施態様においては、これらの効果は長期に亘る(例えば、MSM/DMSOの継続的な投与の期間を超えて持続する)。更に、特定の実施態様において、MSM及びDMSOの組み合わせは、自閉症の1以上の症状に対する相乗的な治療効果を結果として生じる。いくつかの実施態様において、これらの相乗的な効果はMSM/DMSOの継続した(例えば、毎日の)投与の結果であるが、他の実施態様においては、これらの効果は長期に亘る(例えば、MSM/DMSOの継続的な投与の期間を超えて持続する)。
【0074】
患者の症状は、自己刺激、夜間自己刺激、過剰な咽頭反射、社会的相互関係の欠陥、言語表現及び会話の欠損、トイレットトレーニングの成功の遅れ、及び便秘を包含する。患者に対するDMSO/MSM治療を開始した。患者は、毎日、経口MSM溶液4.7グラム(毎日、ティースプーン4と2/1杯の15%溶液)で処置された。12週間以内に、自己刺激(特に夜間自己刺激)が約90%まで軽減され、過剰な咽頭反射の発生回数(incidents)は1日あたり複数回から1か月あたり数回に減少した。また、患者は、MSM4.7グラムとDMSO0.025グラムを含む経口溶液(毎日、ティースプーン4と1/2杯の15%MSM及び0.1%DMSO)で処置された。自己刺激行動及び過剰な咽頭反射は、治療前とMSM単独による治療の両方と比べて、引き続き改善された。
【0075】
また、患者は、増量されたDMSOによる2度の短期間の大量投与治療(bolus treatment)により処置された。MSM4.7g及びDMSO0.025gを含む経口溶液に加え、患者は、10日間の短い持続期間に追加のDMSO4.8g/日を受けた。患者の言語表現能力は、彼の会話及び対話しようとする意志と共に、劇的に改善された。また、患者の慢性的な便秘も、より高い用量のDMSOを用いたこれらの治療サイクルの間にみられなくなった。
【0076】
更に、患者は、MSM4.7gとDMSO0.25gを含む経口製剤により処置された。会話、社会的相互関係、及び便秘における改善はこの用量においても引き続き改善された。
【0077】
本発明のいくつかの実施態様に関連する改善の具体的な例が以下に示される。
【0078】
自己刺激行動:患者は、18カ月齢の時に、まず頭部加振(headshaking)及び回転(spinning)から自己刺激行動を呈し始めた。20カ月齢の時、患者は就寝時間を期待して、鼻歌を歌いながら廊下を走り回ることを始めた。寝かしつけられると、患者は、疲れて寝入るまで何時間もベビーベッドを蹴ったり、ベビーベッドの中で飛び跳ねたりしようとした。しばしば、患者は夜中に目を覚まして、飛び跳ねようとした。毎日MSM4.7gの用量(15%MSM、経口で毎日ティースプーン4と1/2杯)による治療を開始した後、12週間以内に改善が認められた。患者は直接ベッドに向かい、横になって、もはや蹴ることはなかった。彼の毎晩の自己刺激は、毎晩から2又は3週間おきに1度まで減少された。目覚めると、患者は蹴ったり飛び跳ねたりするよりもしゃべったり、遊んだりしようとした。治療は、約90%まで夜間の自己刺激を軽減し、約80%まで日中の自己刺激を軽減した。MSM/DMSO投与を中断しても、自己刺激行動は治療の間に比べて僅かに増加したものの、治療前の行動に比べて減少した。従って、いくつかの実施態様において、MSMは単独又はDMSOとの組み合わせのずれであっても、自閉症と関連する自己刺激行動の発生を軽減する。ある実施態様において、MSMとDMSOとの組み合わせは、自己刺激の発生率を更に減少する。ある実施態様において、MSMとDMSOとの組み合わせは、(より優れた治療効果を達成するために)より高濃度のDMSOを使用することができ、DMSOの典型的な副作用(とりわけ臭気、胃腸障害等)がMSMによって中和されることから、特に有利である。ある実施態様において、本明細書中に開示される方法及び組成物は、自閉症の症状に対する長期治療、及び/又はそれらと関連する1以上の症状の中和のための長期治療として使用される。いくつかの実施態様において、良好な治療効果が投与期間を超えて持続するため、長期治療は必要ではない。
【0079】
社会的相互関係:18カ月齢の時、患者は彼の両親とかかわろうとせず、彼に与えられる如何なる配慮(attention)にも抵抗した。3カ月のDMSO/MSM治療の間に、患者は著しい社会的成長を示し、より他人とかかわろうとするようになった(例えば、より目を合わせるようになり、抱擁やキスの形で愛情を示す(instigating affection)。
【0080】
学校が始まると、患者は、通常授業の日課に参加することができないと感じた教師とマンツーマンの環境におかれた。6カ月のDMSO/MSMの治療の後、患者は他の子供達がいる教室に入れられ、そこで今では彼は注意深く着席し、適切に参加している。
【0081】
会話:DMSO/MSM療法の開始前、患者は会話に苦労していた。彼は、(単語「もっと(more)」に対する)一つのサインを知っていた。彼は、促されればハイファイブをし、手を振り、お気に入りのテレビ番組のダンスを真似しようとした。彼は、言語や声を発せず(non−verbal and non−vocal)、鼻歌が彼の主な音声であった。毎日のMSM4.7gの処置から1カ月後、患者は1回あたり8〜10分間の活動に参加するようになって、顕著な改善を見せた。また、彼はさらなるサイン(「私の番(my turn)」)を獲得し、より声を発するようになった。更に、患者は、単なる鼻歌よりも言語のような音声を使用して発声した。
【0082】
約3か月のDMSO/MSM治療の間に、患者は20個の手話サインを学習した。患者は数字、ABC、及び彼の名前を書くようになった。継続的な治療の後、患者は1〜20の数字及び全てのアルファベットが書けるようになった。
【0083】
通常の治療に加えて10日間のより多用量のDMSOによって患者が処置された後、1回のセッションの間に、患者は話し始め、6つの異なる単語を発するようになった。この進歩は、経口MSM4.7gとDMSO0.25gによる毎日の処置でも継続した。患者は1日当たり30回以上も話そうとし、彼の語彙にいくつかの単語を追加した。治療を通して、彼の語彙及び会話技能は増加した。患者は、治療の後、200語以上の語彙を獲得し、読む能力を示した。上述のように、これらの獲得されたものはMSM/DMSO治療の中止又は低減の後であっても維持された。上記のように、本明細書中に開示される方法及び組成物は、自閉症の症状の長期治療として、及び/又はそれらと関連する1以上の症状の中和のための長期治療として使用される。ある実施態様において、良好な治療効果が投与期間を超えて持続するため、長期治療は必要ではない。
【0084】
過剰な咽頭反射:DMSO/MSM治療の前に、患者は、毎日5回にも及ぶ過剰な咽頭反射に苦しんでいた。時には、この反射がひどく、患者は誰かが食事しているのを患者が見た時、ショッピングセンターで他人がアイスクリームを食べているのを見ただけでも嘔吐するほどであった。数か月の治療の後、彼の過剰な咽頭反射は劇的に減少した。治療を中止した後であっても、過剰な咽頭反射の減少は維持された。従って、ある実施態様において、本明細書中に開示される方法及び組成物は、自閉症の症状の長期治療として、及び/又はそれらと関連する1以上の症状の中和のための長期治療として使用される。ある実施態様において、良好な治療効果が投与期間を超えて持続するため、長期治療は必要ではない。
【0085】
便秘:患者は彼が赤ん坊のころから便秘で苦労していた。これは非常に深刻であり、彼は慢性的な痔裂を有しているほどであった。90%DMSOを用いた治療は大いに便秘を改善した。また、便秘の改善は、MSM4.7g及びDMSO0.25gの用量によっても達成され、柔らかい便と定期的な排便により達成された。MSM/DMSOによる治療の中止に際し、患者は便秘で困るようになった。従って、ある実施態様において、自閉症の他の症状は非慢性的基準(例えば、治療効果が投与期間を超えて持続する)で処置され得るのに対し、便秘に対する良好な効果を維持するために維持用量のMSM及び/又はDMSOを使用する。患者により、MSM及び/又はDMSOは明確な便秘期間に対して投与されてもよい(例えば、非慢性的であるが偶発的な維持用量)。他の実施態様において、長期に亘る維持用量が投与される(例えば、重度の便秘問題を有する患者に対して)。
【0086】
正常に成長している子供はしばしば2〜4歳までに完全にトイレットトレーニングが行われるのに対し、多くの自閉症の子供達は8歳までトイレットトレーニングがされない。そのように訓練された自閉症の子供達であっても、事故が頻繁にある。いくつかの場合、自閉症の子供達におけるトイレットトレーニングの遅れは、自閉症の子供達がしばしば彼らの両親や教師を喜ばせることに何らの喜びも感じないことに起因し、従ってトイレットトレーニングの成功に対する満足感に依存する通常の方法では成功しない。しかし、患者の両親がトイレットトレーニングの問題を重視していなくても、或いは患者にトレーニングの完了を強要していなくても、MSM/DMSOによる治療の後、患者は5歳までにトイレットトレーニングを完了した。従って、ある実施態様において、本明細書中に開示される方法及び組成物は、幅広い自閉症の症状の治療に有用である。更に、ある実施態様において、MSM/DMSO療法は、自閉症の子供達に存在する特定の潜在的な行動の問題(例えば、トイレットトレーニングを困難にする心理的なバリア)を改善する。ある実施態様において、そのような改善は、上述の他の症状における改善によって説明されるであろう(例えば、改善された会話の結果として、トイレットトレーニングが改善される)。しかし、ある実施態様において、本明細書において議論された1以上の症状は、1以上の他の症状が欠如していても改善され得る(例えば、ある自閉症の子供は、会話における同等の改善を伴わずにMSM/DMSOに対する反応において改善されたトイレットトレーニングを呈するであろう)。
【0087】
本発明の実施態様の精神から乖離することなく、多くの及び多様な修飾が可能であることが当業者によって理解されるであろう。従って、本発明の実施態様は例証であるにすぎず、本発明の範囲の制限を意図するものではないことが明確に理解されるべきである。