特許第5902152号(P5902152)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許59021523GPP無線ネットワークでPUCCHフィードバックのためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5902152
(24)【登録日】2016年3月18日
(45)【発行日】2016年4月13日
(54)【発明の名称】3GPP無線ネットワークでPUCCHフィードバックのためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20160331BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20160331BHJP
【FI】
   H04W24/10
   H04W16/28 130
【請求項の数】16
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2013-511101(P2013-511101)
(86)(22)【出願日】2011年5月12日
(65)【公表番号】特表2013-529033(P2013-529033A)
(43)【公表日】2013年7月11日
(86)【国際出願番号】KR2011003498
(87)【国際公開番号】WO2011142598
(87)【国際公開日】20111117
【審査請求日】2014年5月12日
(31)【優先権主張番号】13/104,644
(32)【優先日】2011年5月10日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/334,685
(32)【優先日】2010年5月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】リンジア・リウ
(72)【発明者】
【氏名】ジャンツォン・ツァン
(72)【発明者】
【氏名】ヨン・ハン・ナム
【審査官】 桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/088225(WO,A2)
【文献】 特表2011−509018(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/158481(WO,A2)
【文献】 特表2011−526462(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0190528(US,A1)
【文献】 Samsung,Control signaling to support feedback enhancements in Rel. 10[online], 3GPP TSG-RAN WG1#61 R1-103028,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_61/Docs/R1-103028.zip>,2010年 5月 6日
【文献】 Samsung,Performance evaluations of Rel.10 4Tx feedback enhancement[online], 3GPP TSG-RAN WG1#62 R1-105049,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_62/Docs/R1-105049.zip>,2010年 8月23日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
H04J 15/00
H04B 7/04
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワークで使用のために、
前記無線ネットワークの基地局に物理アップリンク制御チャネル(PUCCH;physical uplink control channel)でフィードバック値を伝送する移動端末であって、
前記移動端末は
前記PUCCHの第1サブフレームでワイドバンド第1プリコーダーマトリックスインデックス(PMI;precoder matrix index)値を前記基地局に伝送し、
前記PUCCHの第2サブフレームで特定サブバンドと関連したサブバンド第2PI及び前記特定サブバンドと関連したサブバンドチャネル品質指示子(CQI;channel quality indicator)値を一緒に前記基地局に伝送し、
前記第1PMI及び前記第2PMIはそれぞれ、前記PUCCHのための第1コードブック及び前記PUCCHのための第2コードブック内の一つの行列を指示し、
前記第1コードブック及び前記第2コードブックはそれぞれ、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH;physical uplink shared channel)で伝送される第1PMI及び第2PMIのための、前記PUSCHのための第3コードブック及び前記PUSCHのための第4コードブックのサブセットであることを特徴とする移動端末。
【請求項2】
前記移動端末は、
前記PUCCHの第3サブフレームでワイドバンド第2PMI及びワイドバンドCQI値を前記基地局に伝送するように追加動作することを特徴とする請求項1に記載の移動端末。
【請求項3】
前記移動端末が前記ワイドバンド第2PMI及び前記ワイドバンドCQI値を伝送する期間は、
前記移動端末が前記サブバンドCQI値を伝送する多重の期間であることを特徴とする請求項2に記載の移動端末。
【請求項4】
前記第1コードブックの大きさは、前記第3コードブックの大きさと同じであり、前記第2コードブックの大きさは、前記第4コードブックの大きさと同じであることを特徴とする請求項1に記載の移動端末。
【請求項5】
移動端末動作方法であって、
物理アップリンク制御チャネル(PUCCH,physical uplink control channel)の第1サブフレームでワイドバンド第1プリコーダーマトリックスインデックス(PMI;precoder matrix index)値を基地局に伝送し、
前記PUCCHの第2サブフレームで特定サブバンドと関連したサブバンド第2PI及び前記特定サブバンドと関連したサブバンドチャネル品質指示子(CQI;channel quality indicator)値を一緒に前記基地局に伝送し、
前記第1PMI及び前記第2PMIはそれぞれ、前記PUCCHのための第1コードブック及び前記PUCCHのための第2コードブック内の一つの行列を指示し、
前記第1コードブック及び第2コードブックはそれぞれ、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH;physical uplink shared channel)で伝送される第1PMI及び第2PMIのための、前記PUSCHのための第3コードブック及び前記PUSCHのための第4コードブックのサブセットであることを特徴とする移動端末動作方法。
【請求項6】
前記PUCCHの第3サブフレームでワイドバンド第2PMI及びワイドバンドCQI値を前記基地局に伝送する段階をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の移動端末動作方法。
【請求項7】
前記移動端末が前記ワイドバンド第2PMI及び前記ワイドバンドCQI値を伝送する期間は、
前記移動端末が前記サブバンドCQI値を伝送する多重の期間であることを特徴とする請求項に記載の移動端末動作方法。
【請求項8】
前記第1コードブックの大きさは、前記第3コードブックの大きさと同じであり、前記第2コードブックの大きさは、前記第4コードブックの大きさと同じであることを特徴とする請求項5に記載の移動端末動作方法。
【請求項9】
移動端末と通信するための無線ネットワークで使用のために、
物理アップリンク制御チャネル(PUCCH;physical uplink control channel)で伝送されるフィードバック値を移動端末から受信するように動作する基地局であって、
前記PUCCHの第1サブフレームでワイドバンド第1プリコーダーマトリックスインデックス(PMI;precoder matrix index)値を前記移動端末から受信し、
前記PUCCHの第2サブフレームで特定サブバンドと関連したサブバンド第2PI及び前記特定サブバンドと関連したサブバンドチャネル品質指示子(CQI;channel quality indicator)値を一緒に受信し、
前記第1PMI及び前記第2PMIはそれぞれ、前記PUCCHのための第1コードブック及び前記PUCCHのための第2コードブック内の一つの行列を指示し、
前記第1コードブック及び第2コードブックはそれぞれ、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH;physical uplink shared channel)で伝送される第1PMI及び第2PMIのための、前記PUSCHのための第3コードブック及び前記PUSCHのための第4コードブックのサブセットであることを特徴とする基地局。
【請求項10】
前記基地局は、
前記PUCCHの第3サブフレームでワイドバンド第2PMI及びワイドバンドCQI値を受信するように動作することを特徴とする請求項に記載の基地局。
【請求項11】
前記基地局が前記ワイドバンド第2PMI及び前記ワイドバンドCQI値を受信する期間は、
前記基地局が前記サブバンド第2PMI及び前記サブバンドCQI値を伝送する多重の期間であることを特徴とする請求項10に記載の基地局。
【請求項12】
前記第1コードブックの大きさは、前記第3コードブックの大きさと同じであり、前記第2コードブックの大きさは、前記第4コードブックの大きさと同じであることを特徴とする請求項9に記載の基地局。
【請求項13】
基地局動作方法であって、
物理アップリンク制御チャネル(PUCCH;physical uplink control channel)の第1サブフレームでワイドバンド第1プリコーダーマトリックスインデックス(PMI;precoder matrix index)値を移動端末から受信し、
前記PUCCHの第2サブフレームで特定サブバンドと関連したサブバンド第2PI及び前記特定サブバンドと関連したサブバンドチャネル品質指示子(CQI;channel quality indicator)値を一緒に移動端末から受信し、
前記第1PMI及び前記第2PMIはそれぞれ、前記PUCCHのための第1コードブック及び前記PUCCHのための第2コードブック内の一つの行列を指示し、
前記第1コードブック及び第2コードブックはそれぞれ、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH;physical uplink shared channel)で伝送される第1PMI及び第2PMIのための、前記PUSCHのための第3コードブック及び前記PUSCHのための第4コードブックのサブセットであることを特徴とする基地局動作方法。
【請求項14】
前記PUCCHの第3サブフレームでワイドバンド第2PMI及びワイドバンドCQI値を前記移動端末から受信する段階をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の基地局動作方法。
【請求項15】
前記基地局が前記ワイドバンド第2PMI及び前記ワイドバンドCQI値を受信する期間は、
前記基地局が前記サブバンドCQI値を伝送する多重の期間であることを特徴とする請求項14に記載の基地局動作方法。
【請求項16】
前記第1コードブックの大きさは、前記第3コードブックの大きさと同じであり、前記第2コードブックの大きさは、前記第4コードブックの大きさと同じであることを特徴とする請求項13に記載の基地局動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に無線ネットワークに関し、より詳細には、3GPP無線ネットワークのリリース10で物理アップリンク制御チャネル(PUCCH;physical uplink control channel)に対するCQI、PMI及びRIフィードバックメカニズムに関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP LTE(3rd Generation Partnership Project Long Term Evolution)で、直交周波数分割多重化(OFDM;Orthogonal Frequency Division Multiplexing)は、ダウンリンク(DL)伝送スキームに採択された。
【0003】
3GPP LTE(Long Term Evolution)標準は、真正な4世代(4G)移動電話ネットワークの実現の最後の段階にある。米国の大部分メージャー移動通信事業者及びいくつかの全世界的な事業者は、それらのネットワークを2009年にLTEに転換し始めるという計画を発表した。LTEは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)に対する一連の強化方案である。大部分の3GPPリリース8は、オールIPフラットネットワークアキテクチャー(all−IP flat networking architecture)を含めて4世代移動通信技術の採択に集中する。
【0004】
3GPP LTE標準は、ダウンリンク(すなわち、基地局から移動端末に)のために直交周波数分割多重化(OFDM)を使用する。直交周波数分割多重化(OFDM)は、多くの直交周波数(またはサブキャリア)上で伝送するマルチキャリア伝送技術である。直交サブキャリアは、それらは、互いに干渉しないように周波数で個別的に変調され分離される。これは、高いスペクトル効率及び多重経路効果に対する抵抗を提供する。
【0005】
次の文書及び標準の説明書は、その全体がこの文献に記述されたもののように本発明に含まれる。1)文書番号R1−101683、“Way Forward For Rel−10 Feedback Framework”、2010年2月;2)文書番号R1−102579、“Way Forward On Release 10 Feedback”、RAN WG1、2010年4月;及び3)文書番号R1−103332、“Way Forward On UE Feedback”、2010年5月。
【0006】
リリース10LTEシステムで、移動端末(またはユーザ装置)は、基地局(またはeNodeB)に対してプリコーダーマトリックスインデックス(PMI;precoder matrix index)、ランク指示子(RI;rank indicator)及びチャネル品質指示子(CQI;channel quality indicator)のフィードバックを行う。3GPP RAN1 #60ミーティングで、リリース10でフィードバックに対する進展された方式に対して同意した。リリース10は、プリコーダーマトリックスインデックス(PMI)、ランク指示子(RI)及びチャネル品質指示子(CQI)の暗黙的フィードバック(implicit feedback)を使用する。サブバンドに対するユーザ装置(UE)または移動端末(MS)空間フィードバックは、プリコーダー及びCQIが、CQIレファレンスリソース内の各サブバンド上で、フィードバックによって与えられたように、eNodeBまたは基地局(BS)が特定プリコーダー(または多数のプリコーダー)を利用するという仮定に基づいて演算されることを示す。サブバンドは、全体システム帯域幅に対応することができるということに留意しなければならない。
【0007】
サブバンドに対するプリコーダーは、2個のマトリックスで構成される。プリコーダー構造は、すべての伝送(Tx)アンテナアレイ構成に対して適用される。2個のマトリックスの各々は、分離されたたコードブックに属する。コードブックは、基地局(eNodeB)及び移動端末(ユーザ装置)の両方で知られている(または同期化される)。コードブックは、異なるサブバンドに対する時間上で変更されてもよく、または変更されなくてもよい。2個のコードブックインデックスは、一緒にプリコーダーを決定する。2個のマトリックスのうち1つは、ワイドバンドまたはロングターム(long−term)チャネル特性を目標とする。他のマトリックスは、周波数選択(frequency−selective)またはショッターム(short−term)チャネル特性を目標とする。このコンテクストでマトリックスコードブックは、各リソースブロック(RB)に対して、移動端末(またはUE)及び基地局(またはeNodeB)の両方に知られ、限定され、列挙されたマトリックスのセットとして解釈されなければならないという点に留意しなければならない。また、リリース8プリコーダーフィードバックは、この構造の特定の場合として見なされることができるという点に留意しなければならない。
【0008】
2個のメッセージがこの方法で調査される:1)リリース10フィードバックは、リリース8フィードバックと類似の暗黙的なフィードバックに基づく;そして、2)2個のコードブックインデックスは、ワイドバンド及び/またはロング−タームチャネル特性を目標とするいずれか一方のコードブック及び周波数選択及び/またはショット−タームチャネル特性を目標とする他方のコードブックで、リリース10のプリコーダーを特定する。
【0009】
RAN1 #60bisミーティングで、リリース10で移動端末(またはUE)フィードバックに対する他の進展された方式に対してまた同意した。サブバンドに対するプリコーダーWは、2個のマトリックスの関数W1及びW2である(すなわち、ここで、W1∈C1であり、W2∈C2である)。本明細書で、W1は、また、第1PMIと呼ばれ、W2は、また、第2PMIと呼ばれる。コードブックC1及びC2は、各々コードブック1及びコードブック2である。第1PMIは、ワイドバンド(またはロング−ターム)チャネル特性を目標とする。第2PMIは、周波数選択(またはショット−ターム)チャネル特性を目標とする。物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のために、ペイロードがあまり大きくて、PUCCH上の同一のサブフレームで第1PMI及び第2PMIを伝送しない場合を除いて、第1PMI及び第2MPMに対応するフィードバックは、異なるかまたは同一のサブフレームで伝送されることができる。また、周期及び非周期レポートは、独立的である。
【0010】
したがって、3GPPネットワークのリリース8(Rel−8)とリリース10(Rel−10)との間のフィードバックにおいて重要な差異が存在する。リリース8では、ただ1つのコードブックインデックスがプリコーダーを特定する。しかし、リリース10では、2個のコードブックインデックスがプリコーダーを特定する。さらに、リリース10でこのような2個のコードブックインデックスは、異なるサブフレームでまたは同一のサブフレームで伝送されることができる。
【0011】
ユーザ装置フィードバックの改善に関するRAN1グループで現在の論議に基づいて、プリコーディングを行う2個の可能な方法が存在する:ワイドバンド/ロングタームチャネル特性を目標とするW1または第1PMI及び周波数選択/ショット−タームチャネル特性を目標とするW2または第2PMIを有する、1)W=W1×W2または2)W=W2×W1。リリース10フィードバックメカニズムは、2個のコードブック構造に基づくリリース8フィードバックスキームのメカニズムと差異が大きく現れる確率が高い。さらに、フィードバックメカニズムに対応するデザイン哲学は、対応する2個のコードブックマトリックスのマトリックス乗算(multiplication)を行う詳細な方法となるようにすべきである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)周期フィードバック及び物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)非周期フィードバックの両方のための二重コードブック構造に基づいてリリース10無線ネットワークでCQI、PMI及びRIと関連したフィードバック情報を提供するための向上した装置及び方法についてこの技術分野の要求がある。特に、フィードバック情報の単位(granularity)を向上させる間に、オーバーヘッドシグナリングを最小化するリリース10無線ネットワークでCQI、PMI及びRIと関連したフィードバック情報を提供するための向上した装置及び方法についてこの技術分野の要求がある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
従来技術の前述した欠点を扱うために、無線ネットワークで使用のための、前記無線ネットワークの基地局に物理アップリンク制御チャネル(PUCCH;physical uplink control channel)でフィードバック値を伝送する移動端末を提供することを主要目的とする。前記移動端末は、前記PUCCHのサブフレームで特定サブバンドと関連したサブバンド第2プリコーダーマトリックスインデックス(PMI;precoder matrix index)及び前記特定サブバンドと関連したサブバンドチャネル品質指示子(CQI;channel quality indicator)値を一緒に前記基地局に伝送するように動作する。
【0014】
移動端末動作方法が提供される。前記方法は、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のサブフレームで特定サブバンドと関連したサブバンド第2プリコーダーマトリックスインデックス(PMI)及び前記特定サブバンドと関連したサブバンドチャネル品質指示子(CQI)値を一緒に基地局に伝送する段階を含む。
【0015】
移動端末と通信するための無線ネットワークで使用のために、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)で伝送されるフィードバック値を移動端末から受信するように動作する基地局が提供される。前記基地局は、前記PUCCHのサブフレームで特定サブバンドと関連したサブバンド第2プリコーダーマトリックスインデックス(PMI)及び前記特定サブバンドと関連したサブバンドチャネル品質指示子(CQI)値を一緒に受信するように動作する。
【0016】
基地局動作方法が提供される。前記方法は、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のサブフレームで特定サブバンドと関連したサブバンド第2プリコーダーマトリックスインデックス(PMI)及び前記特定サブバンドと関連したサブバンドチャネル品質指示子(CQI)値を一緒に移動端末から受信する段階を含む。
【0017】
無線ネットワークで使用のために、移動端末は、基地局にプリコーダーマトリックスインデックス(PMI)値を物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)で伝送する。前記PMI値は、PUCCHコードブックと関連している。前記移動端末は、また、前記基地局に前記PMI値を物理アップリンク共有チャネル(PUSCH;physical uplink shared channel)で伝送する。前記PMI値は、PUSCHコードブックと関連している。前記PUCCHコードブックは、前記PUSCHコードブックのサブセットである。
【0018】
移動端末動作方法が提供される。前記方法は、基地局にプリコーダーマトリックスインデックス(PMI)値を物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)で伝送する段階を含む。前記PMI値は、PUCCHコードブックと関連している。前記方法は、また、前記基地局に前記PMI値を物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)で伝送する段階を含む。前記PMI値は、PUSCHコードブックと関連している。前記PUCCHコードブックは、前記PUSCHコードブックのサブセットである。
【0019】
移動端末と通信するための無線ネットワークで使用のために、基地局は、移動端末からプリコーダーマトリックスインデックス(PMI)値を物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)で受信するように動作する。前記PMI値は、PUCCHコードブックと関連している。前記基地局は、また、前記移動端末から前記PMI値を物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)で受信するように動作する。前記PMI値は、PUSCHコードブックと関連している。前記PUCCHコードブックは、前記PUSCHコードブックのサブセットである。
【0020】
基地局動作方法が提供される。前記方法は、移動端末からプリコーダーマトリックスインデックス(PMI)値を物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)で受信する段階を含む。前記PMI値は、PUCCHコードブックと関連している。前記方法は、また、前記移動端末から前記PMI値を物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)で受信する段階を含む。前記PMI値は、PUSCHコードブックと関連している。前記PUCCHコードブックは、前記PUSCHコードブックのサブセットである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明とその利点のさらに完全な理解のために、添付の図面とともに次の説明を参照する。ここで、同一の参照番号は、同一の部分を示す。
図1図1は、本発明の原理によるPUCCH及びPUSCHのためのフィードバックを行う例示的な無線ネットワークを示す。
図2図2は、本発明の実施例による複数の移動端末と通信する基地局を示す。
図3図3は、本発明の実施例による4x4マルチ入力マルチ出力(MIMO;multiple−input、multiple−output)システムを示す。
図4a図4aは、本発明の一実施例によるPUCCH周期ワイドバンドフィードバックモードでCQI、PMI及びRIをレポートするための代案を示す。
図4b図4bは、本発明の一実施例によるPUCCH周期ワイドバンドフィードバックモードでCQI、PMI及びRIをレポートするための代案を示す。
図5図5は、本発明の他の実施例によるサブセット指示子(SI;subset indicator)値が0であるとき、PUCCH周期ワイドバンドフィードバックモードでCQI、PMI及びRIをレポートするための複数の代案を示す。
図6図6は、本発明の他の実施例によるサブセット指示子(SI;subset indicator)値が0であるとき、PUCCH周期ワイドバンドフィードバックモードでCQI、PMI及びRIをレポートするための複数の代案を示す。
図7図7は、本発明の他の実施例によるサブセット指示子(SI;subset indicator)値が0であるとき、PUCCH周期ワイドバンドフィードバックモードでCQI、PMI及びRIをレポートするための複数の代案を示す。
図8図8は、本発明の他の実施例によるサブセット指示子(SI;subset indicator)値が0であるとき、PUCCH周期ワイドバンドフィードバックモードでCQI、PMI及びRIをレポートするための複数の代案を示す。
図9図9は、本発明の他の実施例によるサブセット指示子(SI;subset indicator)値が0であるとき、PUCCH周期ワイドバンドフィードバックモードでCQI、PMI及びRIをレポートするための複数の代案を示す。
図10図10は、本発明の他の実施例によるサブセット指示子(SI;subset indicator)値が0であるとき、PUCCH周期ワイドバンドフィードバックモードでCQI、PMI及びRIをレポートするための複数の代案を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
下記のような本発明の詳細な説明に入るに先立って、本特許文献全体にわたって使用される任意の単語、そして構文の一部に対する定義について説明することが有利であろう。用語“備える(include)”及び“含む(comprise)”は、それから派生したものと共に、制限なしに含まれることを意味する;用語“または(or)”は、及び/または(and/or)の意味を含むことができる。構文“それと関連した(associated with)”そして“それとともに関連した(associated therewith)”は、それから派生したものと共に、備える(include)、その中に備えられる(be included within)、互いに連結する(interconnect with)、含有する(contain)、内に含有される(be contained within)、何にまたは何と連結する(connect to or with)、何にまたは何と対で連結する(couple to or with)、何と通信を行うことができる(be communicable with)、何に協力する(cooperate with)、挟みこむ(interleave)、並置する(juxtapose)、何に近似する(be proximate to)、それとまたはそれに対して境界を成す(be bound to or with)、有する(have)、何の資産を有する(have a property of)などの意味になることができる。単語及び構文に対する定義は、この特許文献全体にわたって提供され、この技術分野における通常の知識を有する者は、多くの場合に、あるいは、そうでなければ大部分の場合で、そのように定義された単語と構文の今後の使用と共に、先立って適用されたそのような定義を理解することができる。
【0023】
この特許文献で本発明の原理を説明するために使用された多様な実施例及び下記で論議される、図1図10は、ただ説明するための形態として使用され、本発明の権利範囲を制限するための如何なる方法で解釈されてはならない。この技術分野における通常の知識を有する者なら本発明の原理が適切に処理された無線通信システムで具現されることができることを理解することができる。
【0024】
図1は、例示的な無線ネットワーク100を示し、この無線ネットワークは、本発明の原理による物理アップリンク制御チャネル(PUCCH;physical uplink control channel)及び物理アップリンク共有チャネル(PUSCH;physical uplink control channel)に対するフィードバックを行う。図示の実施例で、無線ネットワーク100は、基地局(BS、base station)101、基地局(BS)102、基地局(BS)103、及び他の類似の基地局(図示せず)を含む。基地局101は、インターネット130または類似のIP基盤ネットワーク(図示せず)と通信する状態にある。
【0025】
ネットワーク形式によって、他のよく知られた用語が“基地局(base station)”の代わりに、“eNodeB”または“接続ポイント(access point)”のような用語が使用されることができる。説明の便宜のために、用語“基地局(base station)”は、この文献で遠隔ターミナルに対する無線接続を提供するネットワークインフラストラクチャーコンポネント(network infrastructure components)を示すものとして使用される。
【0026】
基地局102は、インターネット130に対する無線広帯域接続を基地局102のカバレージ領域120内の第1複数の移動端末(またはユーザ装置、UE)に提供する。第1複数の移動端末は、小規模事業者(SB;small business)に位置することができる、移動端末111、大規模事業者(E;enterprise)に位置することができる、移動端末112、WiFiホットスポット(HS;hotspot)に位置することができる移動端末113、第1居住地(R;residence)に位置することができる、移動端末114、第2居住地(R;residence)に位置することができる、移動端末115及びセルラフォン、無線ラップトップ、無線PDAなどのような、モバイル装置(M)になることができる、移動端末116を含む。
【0027】
説明の便宜のために、移動端末が真正な移動装置(例えば、セルフォン)であるか、または停止された装置(例えば、デスクトップパソコン、自動販売機など)として一般的に考慮されるものであっても、用語“移動端末(mobile station)”は、この文献で基地局に無線で接続するいかなる遠隔無線装置を指定するものとして使用される。他のよく知られた用語が“移動端末(mobile station)”の代わりに、“加入者端末(subscriber station;SS)”、“遠隔ターミナル(remote terminal;RT)”、“無線ターミナル(wireless terminal;WT)”、“ユーザ装置(user equipment;UE)”などのように使用されることができる。
【0028】
基地局103は、基地局103のカバレージ領域125内の第2複数の加入者端末にインターネット130に対する無線広帯域接続を提供する。第2複数の加入者端末は、加入者端末115及び加入者端末116を含む。この実施例において、基地局101〜103は、OFDMまたはOFDMA技術を利用して加入者端末111〜116と、そして相互間に通信することができる。
【0029】
ただ6個の加入者端末が図1に示されているが、無線ネットワーク100が無線広帯域接続を追加の加入者端末に提供することができることを理解しなければならない。加入者端末115及び加入者端末116は、カバレージ領域120及びカバレージ領域125の両方のエッジに位置していることに留意しなければならない。加入者端末115及び加入者端末116の各々は、基地局102及び基地局103の両方と通信を行い、この技術分野における通常の知識を有する者に知られたようなハンドオフ(handoff)モードで動作すると言える。
【0030】
コードブック設計に基づく閉ループ(closed−loop)伝送ビームフォーミングスキームの例示的な説明が次の文献で発見されることができる。1)D. Love, J. Heath, and T.Strohmer、“Grassmannian Beamforming For Multiple-Input, Multiple-Output Wireless Systems”, “IEEE Transactions on Information Theory, October 2003, 及び2)V. Raghavan, A. M.Sayeed, and N. Boston, “Near-Optimal Codebook Constructions For Limited Feedback Beamforming In Correlated MIMO Channels With Few Antennas、”IEEE 2006 International Symposiumon Information Theory.レファレンスは、いずれもその全体がこの文献に記録されたもののように参照として本発明に含まれる。
【0031】
閉ループコードブック基盤伝送ビームフォーミングは、基地局が同一の時間でそして任意の周波数で単一のユーザまたは同時に多重ユーザに伝送アンテナビームを形成する場合に使用されることができる。そのようなシステムの例示的な説明は、“Quentin H. Spencer, Christian B. Peel, A. Lee Swindlehurst, Martin Harrdt”, “An Introduction To the Multi-User MIMO Downlink”、“IEEE Communication Magazine, 2004年10月”で捜すことができ、これは、その全体がこの文献に記述されたもののように参照として本発明に含まれる。
【0032】
コードブックは、移動端末に知られたあらかじめ決定されたアンテナビームのセットである。コードブック基盤プリコーディングMIMOは、ダウンリンク閉ループMIMOで相当なスペクトル効率利得を提供することができる。IEEE 802.16e及び3GPP LTE標準で、4伝送(4−TX)アンテナ制限フィードバック基盤閉ループMIMO構成が支援される。IEEE 802.16m及び3GPP LTE Advanced標準で、ピークスペクトル効率を提供するために、8伝送(8−TX)アンテナ構成は、顕著なプリコーディング閉ループMIMOダウンリンクシステムとして提案される。そのようなシステムの例示的な説明は、3GPP技術規格No.36.211、“Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E−UTRA):Physical Channel and Modulation”で捜すことができ、これは、その全体がこの文献に記述されたもののように参照として本発明に含まれる。
【0033】
チャネルサウンディング信号または共通パイロット信号(またはmidamble)がデータ変調目的に使用されない場合、位相校正プロセスのための必要を除去するために、閉ループ変換コードブック基盤伝送ビームフォーミングが使用されることができる。そのようなシステムの例示的な説明は、“IEEE C802.16m−08/1345r2、”Transformation Method For Codebook Based Precoding、“200年11月”で捜すことができ、これは、その全体がこの文献に記述されたもののように参照として本発明に含まれる。変換されたコードブック方法は、特に、高度に相関したチャネルで標準コードブックの性能を強化するために、そして、多重伝送アンテナで位相校正の必要を除去するために、チャネル相関情報(channel correlation information)を利用する。典型的に、チャネル相関情報は、2次統計に基づく。したがって、非常にゆっくり変更され、これは、シャドーイング(shadowing)及び経路損失(path loss)のように、ロング−タームチャネル効果と類似している。結果的に、相関情報を利用するフィードバックオーバーヘッド及び演算複雑度は、非常に小さい。
【0034】
図2は、本発明の実施例による複数の移動端末202、204、206及び208と通信する基地局220の図面200を示す。
【0035】
図2に示されたように、基地局220は、同時に多重アンテナビームを利用して複数の移動端末(MS;mobile station)と通信し、各アンテナビームは、同時に同一の周波数でその意図された移動端末に向けて形成される。基地局220及び移動端末202、204、206及び208は、ラジオ波形(radio wave)信号を伝送し受信するために多重アンテナを採択している。ラジオ波形信号は、直交周波数分割多重化(OFDM)信号になることができる。
【0036】
一実施例において、基地局220は、各移動端末に対して複数の送信機(transmitter)を通じて同時にビームフォーミング(beamforming)を行う。例えば、基地局220は、ビームフォーミングされた信号210を通じてデータを移動端末202に伝送し、ビームフォーミングされた信号212を通じてデータを移動端末204に伝送し、ビームフォーミングされた信号214を通じてデータを移動端末206に伝送し、ビームフォーミングされた信号216を通じてデータを移動端末208に伝送する。本発明の一実施例において、基地局220は、移動端末202、204、206、及び208に同時にビームフォーミングを行うことができる。他の実施例において、各ビームフォーミングされた信号は、同一の時間及び同一の周波数でこれが意図した移動端末に向けて形成される。明確にするために、基地局から移動端末への通信は、知られたダウンリンク(DL)通信に適用され、移動端末から基地局への通信は、また、アップリンク(UL)通信に適用される。
【0037】
基地局220及び移動端末202、204、206及び208は、無線信号を伝送し受信するための多重アンテナを採択する。無線信号は、ラジオ波形信号になることができ、無線信号は、直交周波数分割多重化(OFDM)伝送スキームを含む当業者に知られたいかなる伝送スキームでも使用することができることを理解しなければならない。
【0038】
移動端末202、204、206、及び208は、無線信号を受信することができるいかなる装置であってもよい。移動端末202、204、206、及び208の例は、これに限定されないが、PDA(personal data assistant)、ラップトップ、モバイルフォン、携帯用装置、またはビームフォーミングされた伝送を受信することができるいかなる他の装置を含む。
【0039】
OFDM伝送スキームは、周波数ドメインでデータを多重化するために使用される。変調シンボルは、周波数サブキャリアで伝達する。QAM(quadrature amplitude modulation)変調されたシンボルは、直列から並列に(serial−to−parallel)変換され、IFFT(inverse fast Fourier transform)に入力される。IFFTの出力で、N時間ドメインサンプルが得られる。ここで、Nは、OFDMシステムで使用されるIFFT/FFT(fast Fourier transform)サイズを示す。IFFT後、信号は、並列から直列に変換され、信号シーケンスに循環前置(CP;cyclic prefix)が付着される。CPは、多重経路減衰(multipath fading)に起因した効果を回避するか、または緩和するために各OFDMシンボルに付着される。出力されるサンプルのシーケンスは、CPを有するOFDMシンボルで示される。受信機側で、完全な時間周波数同期化が行われると仮定すれば、受信機は、まずCPを除去し、その後、信号は、FFTに入力される前に、直列から並列に変換される。FFTの出力は、並列から直列に変換される。そして、出力されるQAM変調シンボルは、QAM変調器に入力される。
【0040】
OFDMシステムで全体帯域幅は、サブキャリアと命名される狭帯域(narrow band)周波数ユニットに分割される。サブキャリアの数は、システムで使用されるFFT/IFFTサイズNと同一である。一般的に、周波数スペクトルの端部にあるサブキャリアは、保護サブキャリアとして予約されているので、データのために使用されるサブキャリアの数は、N個より小さい。一般的に、保護サブキャリアでは、どんな情報も伝送されない。
【0041】
各OFDMシンボルは、時間ドメインで限定された期間を有するので、サブキャリアは、周波数ドメインで相互間にオーバーラップされる。しかし、直交性は、送信機及び受信機が完全な周波数同期化を有すると仮定するサンプリング周波数で維持される。不完全な周波数同期化または高い移動性に起因した周波数オフセットの場合において、サンプリング周波数でサブキャリアの直交性が破壊され、キャリア間の干渉(ICI;inter−carrier−interference)が発生する。
【0042】
無線通信チャネルの容量及び信頼度を向上させるための基地局及び単一移動端末の両方で多重伝送アンテナ及び多重受信アンテナの利用は、単一ユーザマルチ入力マルチ出力(SU−MIMO;Single User Multiple Input Multiple Output)システムとして知られている。MIMOシステムは、Kを有する容量で線形増加を保証する。ここで、Kは、伝送アンテナの数(M)及び受信アンテナの数(N)の最小値である(すなわち、K=min(M、N))。MIMOシステムは、空間多重化、伝送/受信ビームフォーミングまたは伝送/受信ダイバシティのスキームで具現されることができる。
【0043】
図3は、本発明の実施例による4×4多重入力多重出力(MIMO)システム300を示す。この例で、4個の互いに異なるデータストリーム302は、4個の伝送アンテナ304を利用して分離して伝送される。伝送された信号は、4個の受信アンテナ306で受信され、そして、受信された信号308として解釈される。空間信号処理310の一部形態が4個のデータストリーム312を復元するために受信された信号308上で行われる。
【0044】
空間信号処理の例は、V−BLAST(Vertical−Bell Laboratories Layered Space−Time)である。これは、伝送されたデータストリームを復元するために連続された干渉取り消し原理(successive interference cancellation principle)を利用する。MIMOスキームの他の変形は、伝送アンテナにわたる一部種類の空間−時間コーディング(space−timecoding)を行うスキームを含む(例えば、D−BLAST(Diagonal Bell Laboratories Layered Space−Time))。追加に、MIMOは、無線通信システムでリンク信頼度またはシステム容量を向上させるために、伝送及び受信ダイバシティスキーム及び伝送及び受信ビームフォーミングスキームで具現されることができる。
【0045】
MIMOチャネル推定は、伝送アンテナの各々から受信アンテナの各々にリンクためのチャネル利得及び位相情報を推定するもので構成される。したがって、N×M MIMOシステムのためのチャネル応答“H”は、次に示されたような、N×Mマトリックスで構成される:
【0046】
【数1】
【0047】
MIMOチャネル応答は、Hによって表現される。そしてaNMは、伝送アンテナNから受信アンテナMへのチャネル利得を表現する。MIMOチャネルマトリックスの要素の推定を活性化するために、分離したパイロットは、各々の伝送アンテナから伝送されることができる。
【0048】
単一ユーザMIMO(SU−MIMO)の拡張として、多重ユーザMIMO(MU−MIMO)は、多重伝送アンテナを有する基地局が無線通信チャネルの容量及び信頼度を向上させるための空間分割多重接続(SDMA;Spatial Division Multiple Access)のような多重ユーザビームフォーミングスキームの利用を通じて多重の移動端末と同時に通信することができる通信シナリオである。
【0049】
本発明において、2個のマトリックスインデックスは、プリコーダーを特定する。より詳細には、マトリックスインデックスは、W1∈C1を特定し、マトリックスインデックスは、W2∈C2を特定する。ここで、C1及びC2は、2個のコードブックである。コードブックW=W1×W2(またはW2×W1)のランクは、Wのランクとして定義される。
【0050】
W=W1×W2の場合に対して、コードブックC1は、識別マトリックスとともに、
【0051】
【数2】
【0052】
の構造を有するコードブックを含む。
【0053】
コードブックC2は、2×1、2×2、8×3、8×4、8×5、8×6、8×7、及び8×8のディメンション(dimension)を有するコードブックを含む。
【0054】
全体プリコーダー(W)の8伝送(8Tx)アンテナコードブックで、コードワードの最大ランクは、8である。8Txコードブックで、ランク“k”のコードワードの数がrで示される場合、8伝送(8Tx)アンテナコードブックでコードワードの全体数は:
【0055】
【数3】
【0056】
である。
【0057】
本発明の一実施例で、全体プリコーダー(W)のコードブックは、次のような特性を有する:
【0058】
【数4】
【0059】
すなわち、ランク1及びランク2に対するコードワードの全体数は、ランク3からランク8までのコードワードの全体数と同一である。特定例は、次の通りである:
【0060】
【数5】
【0061】
このような場合において、コードワードは、4個のサブセットに均一に分割されることができる:i)サブセットS0は、ランク1コードワードを含む;ii)サブセットS1は、ランク2コードワードを含む;iii)サブセットS2は、ランク3及びランク4コードワードを含む;そして、iv)サブセットS3は、ランク5、ランク6、ランク7、及びランク8コードワードを含む。
【0062】
本発明の一実施例において、全体プリコーダー(W)のコードブックは、次の特性を有する:
【0063】
【数6】
【0064】
特定例で、コードワードは、4個のサブセットに均一に分割されることができる:S0、S1、S2及びS3。サブセットS0は、次の構造を有する近接して離隔された、クロス−ポール(cross−pole)アンテナ構成を目的とするランク1コードワードを含む:
【0065】
【数7】
【0066】
サブセットS1は、次の構造を有する一緒に極性化され(co−polarized)、近接して離隔された、均一な線形アレイアンテナ構造を目的とするランク1コードワードを含む。
この構造は、
【0067】
【数8】
【0068】
サブセットS2は、ランク2、ランク3及びランク4コードワードを含む。サブセットS3は、ランク5、ランク6、ランク7及びランク8コードワードを含む。
本発明の一実施例において、全体プリコーディングマトリックスは、Kサブセットに分割されることができ、
【0069】
【数9】
【0070】
ビットのサブセット指示子(SI)は、どんなサブセットが移動端末の勧奨される全体プリコーディングマトリックスに属するかを指示するように移動端末からネットワークにレポートされる。
【0071】
特定例のために、全体プリコーディングマトリックスは、全体プリコーダーのランクによって2個のサブセットに分割される。サブセット指示子(SI)ビットは、1と同一であり、移動端末の勧奨される全体プリコーダーのランクは、2より大きい。そうでなければ、SIビットが2と同一であるとき、勧奨される全体プリコーダーのランクは、3より小さい:
【0072】
【表1】
【0073】
他の例において、全体プリコーディングマトリックスは、4個のサブセットS0、S1、S2及びS3に分割される。それでは、2ビットのサブセット指示子(SI)は、どんなサブセットが勧奨される全体プリコーダーに属するかを指示する。
【0074】
【表2】
【0075】
本発明の一実施例において、移動端末は、SI値によって、異なるサブフレームでまたは同一のサブフレームで、第1PMIまたはW1、そして、第2PMIまたはW2をレポートする。例えば、前述した実施例で提示されたように、SIが単純に1ビットを有する場合において、1)SI値が0であるとき、第1PMI及び第2PMIは、異なるサブフレームまたは同一のサブフレームでレポートされることができる;そして、2)SI値が1であるとき、第1PMI及び第2PMIは、同一のサブフレームで常にレポートされる。さらに、第1PMIが、SI値が1であるとき、識別マトリックスに常に設定される特別な場合において、移動端末は、第2PMIと関連したマトリックスインデックスをレポートする必要がある。
【0076】
図4a及び図4bは、本発明の一実施例によるPUCCH周期(periodic)ワイドバンドフィードバックモードでCQI、PMI及びRIをレポートするための代案を示す。移動端末は、サブセット指示子(SI)が0であるとき、指示されたフィードバックレポートを有するサブフレーム401〜406を伝送する。移動端末は、また、サブセット指示子(SI)が1であるとき、指示されたフィードバックレポートを有するサブフレーム411〜416を伝送する。サブセット指示子(SI)は、リリース8でRIフィードバックと同様に、それほど頻繁ではないように(低い周期で)、移動端末によってレポートされる。移動端末がPMI及びCQIの両方をレポートするように設定されるサブフレームで、移動端末は、図4aに示されたように、SI=0なら、第1PMI及び第2PMIの両方をレポートする。しかし、SI=1なら、移動端末は、ただ第2PMIだけをレポートする。
【0077】
例示的な方法において、サブフレーム401及び404は、サブセット指示子(SI=0)を含む。サブフレーム402、403、405及び406は、チャネル品質指示子(CQI)値とともに、第1PMI及び第2PMI(すなわち、マトリックスW1及びW2)を含む。サブフレーム411及び414は、サブセット指示子(SI=1)を含む。サブフレーム412、413、415、及び416は、チャネル品質指示子(CQI)値とともに、第2PMI値を含む。
【0078】
図5図10は、本発明の他の実施例による、サブセット指示子(SI)値が0であるとき、PUCCH周期ワイドバンドフィードバックモードでCQI、PMI、及びRIをレポートするための複数の代案を示す。
【0079】
図5において、移動端末は、サブセット指示子(SI)が0であるとき、指示されたフィードバックレポートを有するサブフレーム511〜515を伝送する。第1PMI及び第2PMIは、ワイドバンドチャネルから両方を得る(すなわち、移動端末は、セットSサブバンド上で伝送を推定する)。W2“及びW2”は、第1PMIの最後のレポートされた周期ワイドバンドフィードバックを条件とする、レポートサブフレームによるワイドバンドチャネルから得る。同一のサブフレームで第1PMI及び第2PMIの両方のレポート周期は、上位階層シグナリング(例えば、RRCシグナリング)によって設定されることができる。第1PMI及び第2PMIのレポート周期は、ワイドバンド第2PMIのレポート周期の多数倍になることができる。
【0080】
CQIは、第1PMIが現在レポートされた第2PMI及び最後のレポートされた周期ワイドバンド第1PMIのフィードバックサブフレームでレポートされるように設定されれば、移動端末が現在レポートされた第1PMI及び第2PIMを有するセットSサブバンド上で伝送を行うと仮定して、演算される。
【0081】
図6で、移動端末は、サブセット指示子(SI)が0であるとき、指示されたフィードバックレポートを有するサブフレーム611〜615を伝送する。第1PMIは、ワイドバンドチャネルから得られる。移動端末は、セットSサブバンドで伝送を仮定する。しかし、第2PMI(サブバンドSB1に対する)は、移動端末が対応するサブバンドSB1上だけで伝送されることを仮定して得られる。CQI価格は、移動端末がレポートされた第1PMI及びサブバンド第2PMIを有するセットSサブバンド上で伝送を行うものと仮定して演算される。この代案において、ワイドバンド第1PMI及びサブバンド第2PMIは、同一のサブフレーム(例えば、サブフレーム612)で常に伝送される。
【0082】
図7で、移動端末は、サブセット指示子(SI)が0であるとき、指示されたフィードバックレポートを有するサブフレーム711〜715を伝送する。レポートメカニズムは、図5で提示されたものと類似している。しかし、差異点は、第1PMI及び第2PMIが同一のサブフレームで伝送されないということである。CQI値は、移動端末が現在レポートされた第2PMI及び最後のレポートされた周期ワイドバンド第1PMIを有するセットSサブバンド上で伝送を行うものと仮定して演算される。
【0083】
図8で、移動端末は、サブセット指示子(SI)が0であるとき、指示されたフィードバックレポートを有するサブフレーム811〜815を伝送する。レポートメカニズムは、ワイドバンド第1PMI及びサブバンド第2PMIが常に同一のサブフレームで伝送されるものではないということを除外すれば、図6で提示されたものと類似している。移動端末が同一のサブフレームでワイドバンド第1PMI及びサブバンド第2PMIの両方でフィードバックするように設定されるサブフレームの周期は、上位階層シグナリングによって設定されることができ、移動端末がただサブバンド第2PMIをフィードバックするように設定されるときのサブフレームのフィードバック周期の多数倍にならなければならない。CQI値は、第1PMIが現在レポートされたサブバンド第2PMI及び最後のレポートされた周期ワイドバンド第1PMIのフィードバックサブフレームでレポートされるように設定されれば、移動端末が現在レポートされた第1PMI及びサブバンド第2PMIを有するセットSサブバンド上で伝送を行うものと仮定して演算される。
【0084】
図9で、移動端末は、サブセット指示子(SI)が0であるとき、指示されたフィードバックレポートを有するサブフレーム911〜915を伝送する。レポートメカニズムは、ワイドバンド第1PMI及びサブバンド第2PIMが絶対に同一のサブフレームで伝送されないという点を除外すれば、図6で提示されたものと類似している。移動端末がワイドバンド第1PMIをフィードバックするように設定されるサブフレームの周期は、上位階層シグナリングによって設定されることができ、移動端末がただサブバンド第2PMIをフィードバックするように設定されるときのサブフレームのフィードバック周期の多数倍になることができる。CQI値は、移動端末が現在レポートされるサブバンド第2PMI及び最後のレポートされた周期ワイドバンド第1PMIを有するセットSサブバンド上で伝送を行うものと仮定して演算される。
【0085】
本発明の好ましい実施例において、移動端末は、移動端末がまた選択されたサブバンドに対するCQI値(すなわち、移動端末選択サブバンドCQI)をフィードバックするように設定される場合、サブバンド第2PMIをフィードバックする。例えば、図7で、移動端末は、サブセット指示子(SI)が0であるとき、指示されたフィードバックレポートを有するサブフレーム1011〜1015を伝送する。サブフレーム1013及び1014で、移動端末は、サブバンドCQI値(例えば、CQI SB1)をフィードバックするように設定され、移動端末は、また、対応するサブバンド第2PMI(例えば、W2 SB1)をレポートする。
【0086】
サブフレームで、移動端末は、ワイドバンドPMI/CQI(例えば、サブフレーム1012)をフィードバックするように設定され、移動端末は、図4図9のうち1つで提案された方法を利用する。しかし、移動端末がサブバンドCQI値をフィードバックするように設定されるサブフレームに対して、移動端末は、また、レポートされたサブバンドCQI値とともに、対応するサブバンド第2PMIをフィードバックする。
【0087】
好ましくは、同一のサブフレームでサブバンドCQI値及びサブバンドPIM値(すなわち、第2PMI)を組み合わせることは、オーバーヘッドのサイズを減少させる。これは、PMIを第1PMI及び第2PMIに分割することは、適切なペイロードを利用して第2PMIがCQIと結合されるようにし、第1PMI及び第2PMIの全体単位(granularity)を増加させるからである。
【0088】
リリース8で、PUCCHのためのコードブックは、PUSCHのためのコードブックと同一である。本発明の好ましい実施例において、異なるコードブック単位(granularity)は、PUCCHフィードバック及びPUSCHフィードバックのために使用されることができる。したがって、PUCCHフィードバック及びPUSCHフィードバックのためのコードブックは、異なっている。例えば、PUCCHフィードバックが基盤となるコードブックは、PUSCHフィードバックが基盤となるコードブックのサブセットである。より詳細には、デュアルコードブック構造で、PUSCH及びPUCCHコードブックは、次の関係を有す
る:
【0089】
【数10】
【0090】
代案として、PUSCH及びPUCCHコードブックは、次のような関係を有することができる:
【0091】
【数11】
【0092】
である。これは、PUCCH及びPUSCHフィードバックの両方がワイドバンドフィードバックに対して同一のフィードバック単位(granularity)を有するようにする可能性を許容する。PUCCHのコードブックは、PUSCHのコードブックからの制限されたサブセットになることができる。制限されたサブセットは、上位階層シグナリングを通じてシグナリングされ、そして、制限されたサブセットを行うためのメカニズムは、リリース8に定義された同一のものに再利用することができる。
【0093】
さらに、PUCCHのためのコードブック制限は、制限されたコードブックがペイロード関係に関して(非制限コードブック)PUSCHフィードバックに対するものと同一の特性を有することができる特性を有することができる。PUSCHがデータ伝送に使用されるので、フィードバックのためにPUSCHを使用することは、PUCCHを利用することと比較して、フィードバックのために上位ペイロードを許容する。例えば、非制限コードブックが特性、
【0094】
【数12】
【0095】
ここで、ri’は、PUCCHフィードバックに対する制限されたコードブックでランクiを有する全体プリコーディングマトリックスの数を意味する。
本発明が実施例により説明されたが、多様な変更と修正がこの技術分野における通常の知識を有する者に提案されることができる。本発明は、添付の請求範囲の範囲内に含まれるもののようなそのような変更及び修正を含むものとして意図された。
【符号の説明】
【0096】
100 無線ネットワーク
101、102、103 基地局
111、112、113、114、115、116 移動端末
130 インターネット
202、204、206、208 移動端末
210、212、214、216 ビームフォーミングされた信号
220 基地局
図1
図2
図3
図4a
図4b
図5
図6
図7
図8
図9
図10