【実施例】
【0074】
以下の実施例は、本発明の実践を説明するために提供するものであり、それによって本発明を限定する意味は持たない。
【0075】
[実験および実施例のための材料および方法]
以下の実施例において使用する全ての材料は、特に他の指定がない限り、標準的な商業的供給源、例えば、Aldrich Chemical Co.(Milwaukee,Wisconsin)から容易に入手することができる。全ての百分率は、特に指示のない限り、重量パーセントである。以下の方法および材料を使用した。
【0076】
ベーマイトは、水酸化酸化アルミニウム(γ−ΑΙΟ(ΟΗ))である。
【0077】
ホウ砂は、四ホウ酸ナトリウム十水和物である。
【0078】
Celvolポリ(ビニルアルコール)203は、Sekisuiから入手可能な、87〜89%加水分解され、13,000〜23,000の平均分子量である。
【0079】
Celvolポリ(ビニルアルコール)540は、Sekisui Specialty Chemicals America,LLC(Dallas,TX)から入手可能な、87〜89.9%加水分解され、140,000〜186,000の平均分子量である。
【0080】
Disperal HP−14は、高空隙率(HP)および約140nmの粒径を有する分散性ベーマイトアルミナ粉末である。Sasol North America Inc.(Houston,TX)から入手可能である。
【0081】
DX1060は、Dynax Corp.(Pound Ridge,NY)から入手可能な、30%のカチオン性フルオロ界面活性剤、10%のヘキシレングリコール、および60%の水である。
【0082】
Gohsenol GL−03(Nippon Gohsei Co.Ltd.)のポリビニルアルコールは、86.5〜89.0%加水分解される。
【0083】
Gohsenol KH−20(Nippon Gohsei Co.Ltd.)は、78.5〜81.5%加水分解されたポリビニルアルコールである。
【0084】
Masurf(登録商標)FP−230は、Mason Chemical Co.(Arlington Heights,IL)から入手可能な、9.0%のジプロピルグリコールおよび61%の水中の30%のフルオロ脂肪族ポリアクリレートフルオロポリマであり、カチオン性界面活性剤である。
【0085】
Masurf(登録商標)FP−320は、Mason Chemical Co.(Arlington Heights,IL)から入手可能な、5.0%のグリコール、10.0%のエチルコハク酸塩、および63%の水中の22%のフルオロ脂肪族ウレタンであり、カチオン性界面活性剤である。
【0086】
Masurf(登録商標)FP−420は、Mason Chemical Co.(Arlington Heights,IL)から入手可能な、7.0%のジプロピルグリコールおよび73%の水中の20%のフルオロアクリレートコポリマであり、カチオン性界面活性剤である。
【0087】
Masurf(登録商標)FS−810は、Mason Chemical Co.(Arlington Heights,IL)から入手可能な、26.0%のジプロピルグリコールおよび63.0%の水中の11%のフルオロ脂肪族ポリアクリレートであり、非イオン性界面活性剤である。
【0088】
Masurf(登録商標)SP−320は、Mason Chemical Co.(Arlington Heights,IL)から入手可能な、80%の水中の20%のフルオロアクリレートコポリマであり、カチオン性界面活性剤である。
【0089】
PETは、ポリエチレンテレフタレートであり、インクジェット受容体コーティングの支持体である。支持体、基材、およびフィルムという用語は、同義的に使用される。
【0090】
PF−159は、100%のヒドロキシ末端フッ素化ポリエーテルである。それは、BASF Chemical Co.(Florham Park,NJ)からの非イオン性界面活性剤である。
【0091】
Surfactant 10Gは、p−イソノニルフェノキシポリ(グリシドール)である。それはまた、Olin 10Gとしても知られている。それは、Dixie Chemical Co.(Houston,TX)から入手可能である。
【0092】
Zonyl(登録商標)8740は、DuPont Chemical Solutions Enterprise(Wilmington,DE)から入手可能な、70%の水中の30%のペルフルオロメチルアクリル酸コポリマの分散である。
【0093】
Zonyl(登録商標)FS−300は、DuPont Chemical Solutions Enterprise(Wilmington, DE)から入手可能な、60%の水中の40%のフルオロメチルアクリル酸アルコール置換ポリエチレングリコールである。
【0094】
Zonyl(登録商標)FSNは、DuPont Chemical Solutions Enterprise(Wilmington, DE)から入手可能な、30%のイソプロピルアルコールおよび30%の水中の40%の非イオン性フルオロ界面活性剤である。
【0095】
[試料の画像形成]
試料は、Wasatch Raster Image Processor(RIP)を使用して、Epson7900インクジェットプリンタを用いて画像形成された。グレースケール画像は、インクジェットプリンタに同梱されているEpsonインクのフォトブラック、ライトブラック、ライトライトブラック、マゼンタ、ライトマゼンタ、シアン、ライトシアン、イエローの組み合わせによって作成された。試料は、少なくとも2.8の最大光学密度を有する17ステップのグレースケールウェッジで印刷された。少なくとも2.8の光学密度でパッチの百分率は、シートがプリンタから出た後5秒未満で評価された。
【0096】
それぞれの試料の光学密度(OD)は、送信モードにおいて、目盛り付きX−Rite Model DTP 41 Spectrophotomer(X−Rite Inc.Grandville,MI)を用いて測定された。
【0097】
[インクの乾燥測定]
1枚のフィルムを、設定されたインクジェットプリンタを用いて画像形成し、17ステップのグレースケールウェッジを生成した。フィルムがプリンタから出た直ぐ後、インクジェット画像をひっくり返し、1枚の白色紙上に保持した。最大密度を有するステップにおける湿潤インクの割合は、0(完全に乾燥)〜100(長方形におけるインクが完全に湿潤)のスケールにおいて等級分けされた。少なくとも2.8の光学密度を有するフィルムの一部は、実質的に乾燥している(即ち、画像形成後5秒未満で、25%以下の湿潤値を有する ことが好ましい。約3を超える最大密度を有するフィルムの一部は、画像形成後5秒未満で、75%以下の湿潤値を有することがより好ましい。
【0098】
試料は、試料の湿潤率が、界面活性剤を含有しない同様に調製された試料のものよりも少なかった場合、ヘイズ値が、24%を下回る限り、本発明として考えられた。
【0099】
[ヘイズの測定]
ヘイズ(%)は、BYK−Gardner(Columbia,MD)から入手可能な、Haze−gard Plus Hazemeterを用いた従来の手段によりASTM D 1003に従って測定した。インクジェット記録フィルムに対する全ヘイズは、できるだけ低くなければならない。それは26%を超えてはならず、好ましくは、それは24%を超えるべきではない。支持体のヘイズ値は、約2.5±1%である。一貫したヘイズ測定を提供するため、それぞれの実施例中の全ての試料は、同じロットの支持体上に被覆された。
【0100】
<実施例1>
以下の実施例は、画像受容層内のみの界面活性剤の使用を示す。
【0101】
[下層の調製]
コーティング溶液は、3.33gの脱イオン水と、15%の水溶液として0.67gのポリ(ビニルアルコール)GL−03と、5%の水溶液として6.00gのホウ砂(四ホウ酸ナトリウム十水和物)とを混合することによって調製した。ホウ砂とポリ(ビニルアルコール)との比率は、重量で75:25であった。コーティング溶液は、7mil(178ミクロン)のポリエチレンテレフタレート支持体上に、室温でナイフコーティングされた。コーティングは、風乾させた。下層の乾燥コーティング重量は、0.64g/m
2であった。
【0102】
[画像受容層の調製]
インクジェット画像受容層(比較実施例1−1)のコーティング溶液は、20%の水溶液(6.82g純量)として34.12gのDisperal HP−14(70%の硝酸を用いてpHを3.25まで調節)と、10%の水溶液(0.593g純量)として5.93gのGohsenol KH−20ポリ(ビニルアルコール)とを混合することによって調製した。完成したコーティング溶液は、17.9%固体であった。本発明のコーティング溶液の本発明実施例1−2もまた、上記の通りに調製されたが、10%溶液として0.60gのSurfactant 10Gを添加した(0.06g純量)。完成したコーティング溶液は、18.0%固体であった。無機粒子とポリマとの重量比率は、92:8であった。
【0103】
溶液は、上で調製された下層上に、室温でナイフコーティングされた。それぞれの溶液は、下層のそれぞれの上に、コーティングされた。全てのコーティングは、強制空気オーブン内で、85℃で10分間乾燥させた。乾燥したコーティングにおける、亀甲割れは観察されなかった。画像受容層は、34g/m
2(10.0mil(254ミクロン)ナイフギャップを使用して)でコーティングされた。合計で、2つの試料が調製された。
【0104】
試料は、上記の通りに画像形成された。表Iは、コーティングに添加した界面活性剤の重量、インクジェット画像受容層に添加した界面活性剤タイプ、および印刷の完了後5秒たってもなお湿潤であった3.2の光学密度を有するパッチの割合を示す。
【0105】
データは、インクジェット画像受容層への0.80重量%のSurfactant 10Gの添加により、少なくとも2.8の光学密度を有するインクパッチを乾燥する時間を改善したことを示す。
【0106】
【表1】
【0107】
<実施例2>
以下の実施例は、画像受容層内のみの界面活性剤の使用を示す。
【0108】
[下層の調製]
コーティング溶液は、3.84gの脱イオン水と、15%の水溶液として0.88gのGL−03ポリ(ビニルアルコール)と、5%の水溶液として5.28gのホウ砂(四ホウ酸ナトリウム十水和物)とを混合することによって調製した。ホウ砂とPVAとの比率は、重量で67:33であった。コーティング溶液は、7mil(178ミクロン)のポリエチレンテレフタレート支持体上に、室温でナイフコーティングされた。コーティングは、風乾させた。下層の乾燥コーティング重量は、0.64g/m
2であった。
【0109】
[画像受容層の調製]
画像受容層用コーティング溶液は、20%水溶液(6.82g純量)として34.12gのDisperal HP−14(70%の硝酸を用いてpHを3.25まで調節)と、10%水溶液(0.593g純量)として5.93gのCelvol 540ポリ(ビニルアルコール)とを混合することによって調製した。完成したコーティング溶液(比較実施例2−1)は、17.9%固体であった。さらなるコーティング(比較実施例2−2)は、上記の通りに調製したが、10%溶液として0.30gのSurfactant 10Gを添加した。さらなるコーティング溶液もまた、上記の通りに調製したが、10%溶液として0.50gのSurfactant 10G(0.05g純量;実施例2−3)、1.00gのMasurf(登録商標)FP−420(0.10g純量;実施例2−4)、0.75gのMasurf(登録商標)FS−810(0.075g純量;実施例2−5)、0.60gのMasurf(登録商標)FP−230(0.060g純量;実施例2−6)、または30%溶液として0.53gのZonyl 8740(0.159g純量;実施例2−7)を添加した。完成したコーティング溶液は、それぞれ、18.0%、18.1%、18.1%、18.0%、または18.3%固体であった。無機粒子とポリマとの重量比率は、92:8であった。
【0110】
溶液は、上で調製された下層上に、室温でナイフコーティングされた。それぞれの溶液は、下層のそれぞれの上に、コーティングされた。全てのコーティングは、強制空気オーブン内で、85℃で10分間乾燥させた。乾燥したコーティングにおける、亀甲割れは観察されなかった。画像受容層は、34g/m
2(10.0mil(254ミクロン)のナイフギャップを使用)でコーティングされた。合計で、7つの試料が調製された。
【0111】
試料は、上記の通りに画像形成された。表IIおよびIIIは、それぞれのコーティングに添加した界面活性剤の重量パーセント、インクジェット画像受容層に添加した界面活性剤タイプ、印刷の完了後5秒での湿潤パッチの密度の割合、および印刷されていないコーティングにおいて測定されたヘイズを説明する。
【0112】
下表IIIに示されるデータは、0.67重量%の界面Surfactant 10G、1.33重量%のMasurf(登録商標)FP−420、1.00重量%のMasurf(登録商標)FS−810、0.80重量%のMasurf(登録商標)FP−230、または2.1重量%のZonyl 8740の添加により、3.1の透明な光学密度で測定されたブラックインクパッチの乾燥時間を改善したことを示す。0.40重量%のSurfactant 10Gの添加は、インクの乾燥時間を改善しなかった。Surfactant 10Gのヘイズと比較して、界面活性剤Masurf(登録商標)FP−420およびMasurf(登録商標)FP−230を用いたヘイズは低かった。界面活性剤Zonyl 8740の添加によってヘイズは影響を受けなかった。
【0113】
【表2】
【0114】
【表3】
【0115】
<実施例3>
下層は、実施例2に記載される通りに調製した。下層は、界面活性剤を含有しなかった。
【0116】
[画像受容層の調製]
インクジェット画像受容層のための本発明のコーティング溶液は、20%水溶液(8.20g純量)として41.0gのDisperal HP−14(70%の硝酸を用いてpHを3.25まで調節)と、10%水溶液(0.713g純量)として7.13gのCelvol 540ポリ(ビニルアルコール)と、0.48gの10%のSurfactant 10G溶液(0.048g純量;実施例3−1)とを混合することによって調製し、0.54gの20%のMasurf(登録商標)FP−420溶液(0.108g純量;実施例3−2)、0.74gの11% Masurf(登録商標)FS−810溶液(0.081g純量;実施例3−3)、0.60gの10%のMasurf(登録商標)FP−230溶液(0.06g純量;実施例3−4)、または30%の溶液(0.165g純量;実施例3−5)の0.55gのZonyl 8740を添加した。完成したコーティング溶液は、それぞれ、18.0%、18.1%、18.1%、18.0%、または18.2%固体を含有した。無機粒子とポリマとの重量比率は、92:8であった。
【0117】
溶液は、上で調製された下層上に、室温でナイフコーティングされた。それぞれの溶液は、下層のそれぞれの上に、コーティングされた。全てのコーティングは、強制空気オーブン内で、85℃で10分間乾燥させた。乾燥したコーティングにおける、亀甲割れは観察されなかった。インクジェット画像受容層は、41g/m
2(12.0mil(305ミクロン)のナイフギャップを使用)でコーティングされた。合計で、5つの試料が調製された。
【0118】
試料は、上記の通りに画像形成された。表IVおよびVは、それぞれのコーティングに添加した界面活性剤の重量パーセント、画像受容層に添加した界面活性剤タイプ、印刷の完了後5秒での湿潤パッチの密度の割合、および印刷されていないコーティングにおいて測定されたヘイズを説明する。
【0119】
下表Vに示されるデータは、0.54重量%のSurfactant 10G、1.20重量%のMasurf(登録商標)FP−420、0.90重量%のMasurf(登録商標)FS−810、0.67重量%のMasurf(登録商標)FP−230、または1.82重量%のZonyl 8740の添加により、3.0〜3.1の透明なブラック密度として測定されたインクパッチの乾燥時間を改善したことを示す。加えて、Surfactant 10Gのヘイズと比較して、界面活性剤Masurf(登録商標)FP−420、Masurf(登録商標)FS−810、およびMasurf(登録商標)FP−230を用いたヘイズは低かった。界面活性剤Zonyl 8740の添加を伴って最小ヘイズが生じた。
【0120】
【表4】
【0121】
【表5】
【0122】
<実施例4>
下層は、Celvol 203の15%溶液を、GL−03の代わりに使用したことを除いては、実施例2に記載される通りに調製した。下層は、界面活性剤を含有しなかった。
【0123】
[画像受容層の調製]
画像受容層は、実施例2に記載される通りに調製した。界面活性剤を含まない比較実施例4−1もまた、実施例2に記載される通りに調製した。本発明実施例4−2および4−3は、0.50gのSurfactant 10Gを、10%溶液(0.05g純量)として添加し、0.40gの10%のPF−159溶液(0.04g純量)を、18.0%固体として添加したことを除いては、上記の通りに調製した。
【0124】
溶液は、ナイフコーティングし、上記に記載されるパッチ密度を有する状態でインクジェット印刷した。
【0125】
試料は、上記の通りに画像形成された。表VIは、それぞれのコーティングに添加した界面活性剤の重量パーセント、画像受容層に添加した界面活性剤タイプ、印刷の完了後5秒での湿潤パッチの密度の割合を説明する。
【0126】
下表VIに示されるデータは、0.67重量%のSurfactant 10Gまたは0.53重量%のPF−159の添加により、3.0の透明ブラック密度で測定されたインクパッチの乾燥時間を改善したことを示す。
【0127】
【表6】
【0128】
<実施例5>
下層は、15%のCelvol 203が、GL−03の代わりに使用されたことを除いて、実施例1に記載される通りに調製した。下層は、界面活性剤を含有しなかった。
【0129】
[画像受容層の調製]
インクジェット画像受容層は、実施例3に記載される通りに調製した。界面活性剤を含まない比較実施例(実施例5−1)もまた、実施例3に記載される通りに調製した。本発明のコーティング(実施例5−2、5−3、および5−4)は、0.66gのSurfactant 10Gを10%溶液(0.066g純量)として添加し、0.73gのMasurf(登録商標)FP−230を10%溶液(0.073g純量)として添加し、0.64gの30%のZonyl 8740溶液(0.192g純量)を添加したことを除いては、上記の通りに調製した。コーティング溶液の全固体率は、それぞれ、18.0%、18.0%、および18.3%であった。溶液は、ナイフコーティングし、上記に記載されるパッチ密度を有する状態でインクジェット印刷した。印刷は、56〜62%の相対湿度で生じた。
【0130】
表VIIは、それぞれのコーティングに添加した界面活性剤の重量パーセント、画像受容層に添加した界面活性剤タイプ、印刷の完了後5秒での湿潤パッチの密度の割合、および印刷されていないコーティングにおいて測定されたヘイズを説明する。
【0131】
下表VIIに示されるデータは、0.73重量%のSurfactant 10G、0.81重量%のMasurf(登録商標)FP−230、または2.10重量%のZonyl 8740の添加により、2.8〜2.9の透明ブラック密度で測定されたインクパッチの乾燥時間を改善したことを示す。加えて、Surfactant 10Gのヘイズと比較して、界面活性剤Masurf(登録商標)FP−230を用いたヘイズは低かった。界面活性剤Zonyl 8740の添加により、ヘイズは、影響を受けなかった。
【0132】
【表7】
【0133】
<実施例6>
以下の実施例は、画像受容層内のみ、ならびに下層および画像受容層内の両方における界面活性剤の使用を示す。
【0134】
[下層の調製]
コーティング溶液は、3.84gの脱イオン水と、15%の水溶液(0.132g純量)として0.88gのCelvol 203ポリ(ビニルアルコール)と、5%の水溶液(0.264g純量)として5.28gのホウ砂(四ホウ酸ナトリウム十水和物)とを混合することによって調製した。ホウ砂とPVAとの比率は、重量で67:33であった。コーティング溶液は、7mil(178ミクロン)のポリエチレンテレフタレート支持体上に、室温でナイフコーティングされた。コーティングは、風乾させた。下層の乾燥コーティング重量は、0.64g/m
2であった。比較実施例6−1および本発明実施例6−3は、上記の通りに被覆された。比較実施例6−2は、1.0重量%のSurfactant 10Gを含有した。本発明実施例6−4および6−5は、それぞれ、0.50%および1.0重量%のSurfactant 10Gを含有した。本発明実施例6−4および6−5は、上記のコーティング溶液に、0.20gおよび0.40gのSurfactant 10Gの1.0%溶液を添加することによって調製した。
【0135】
[画像受容層の調製]
画像受容層用コーティング溶液は、20%水溶液(6.82g純量)として34.12gのDisperal HP−14(70%の硝酸を用いてpHを3.25まで調節)と、10%水溶液(0.593g純量)として5.93gのCelvol540ポリ(ビニルアルコール)とを混合することによって調製した。完成したコーティング溶液(比較実施例6−1および6−2)は、17.9%固体であった。さらなる本発明のコーティング溶液もまた、上記の通りに調製したが、0.50gのSurfactant 10Gの10%溶液を、実施例6−3、6−4、および6−5に添加した。完成したコーティング溶液は、18.0%固体であった。無機粒子とポリマとの重量比率は、92:8であった。
【0136】
溶液は、上で調製された下層上に、室温でナイフコーティングされた。それぞれの溶液は、下層のそれぞれの上に、コーティングされた。全てのコーティングは、強制空気オーブン内で、85℃で10分間乾燥させた。乾燥したコーティングにおける、亀甲割れは観察されなかった。画像受容層は、34g/m
2(10.0mil(254ミクロン)のナイフギャップを使用)でコーティングされた。合計で、5つの試料が調製された。
【0137】
試料は、上記の通りに画像形成された。これらの試料については、21%の相対湿度で印刷が実行された。表VIIIは、それぞれのコーティングに添加した界面活性剤の重量パーセント、画像受容層に添加した界面活性剤タイプ、印刷の完了後5秒での湿潤パッチの密度の割合を説明する。
【0138】
下表VIIIに示されるデータは、インクジェット画像受容層にのみ0.67重量%のSurfactant 10Gの添加、または下層への1.0重量%のSurfactant 10G、およびインクジェット画像受容層への0.67%重量%のSurfactant 10Gの添加により、3.0の透明ブラック密度として測定されたインクパッチの乾燥時間を改善したことを示す。下層への0.50重量%のSurfactant 10Gの添加だけでは、インクの乾燥時間を改善しなかった。
【0139】
【表8】
【0140】
<実施例7>
以下の実施例は、画像受容層内のみ、ならびに下層内および画像受容層内の両方における界面活性剤の使用を示す。
【0141】
[下層の調製]
コーティング溶液は、3.84gの脱イオン水と、15%の水溶液(0.132g純量)として0.88gのCelvol 203ポリ(ビニルアルコール)と、5%の水溶液(0.264g純量)として5.28gのホウ砂(四ホウ酸ナトリウム十水和物)とを混合することによって調製した。ホウ砂とPVAとの比率は、重量で67:33(2:1)であった。コーティング溶液は、7mil(178ミクロン)のポリエチレンテレフタレート支持体上に、室温でナイフコーティングされた。コーティングは、風乾させた。下層の乾燥コーティング重量は、0.64g/m
2であった。比較実施例7−1および本発明実施例7−2は、上記の通りに被覆された。本発明実施例7−3および7.4は、それぞれ、0.75重量%および1.25重量%のSurfactant 10Gを含有した。本発明実施例7−3および7−4は、上記のコーティング溶液に、0.30gおよび0.50gのSurfactant 10Gの1.0%溶液を添加することによって調製した。
【0142】
[画像受容層の調製]
画像受容層用コーティング溶液は、20%水溶液(8.2g純量)として41.0gのDisperal HP−14(70%の硝酸を用いてpHを3.25まで調節)と、10%水溶液(0.713g純量)として7.13gのCelvol 540ポリ(ビニルアルコール)とを混合することによって調製した。完成したコーティング溶液(比較実施例7−1)は、17.9%固体であった。さらなる本発明のコーティング溶液もまた、上記の通りに調製したが、0.60gのOlin 10Gを、実施例7−2、7−3、および7.4に添加した。完成したコーティング溶液は、18.0%であった。無機粒子とポリマとの重量比率は、92:8であった。
【0143】
溶液は、上で調製された下層上に、室温でナイフコーティングされた。それぞれの溶液は、下層のそれぞれの上に、コーティングされた。全てのコーティングは、強制空気オーブン内で、85℃で10分間乾燥させた。乾燥したコーティングにおける、亀甲割れは観察されなかった。画像受容層は、41g/m
2(12.0mil(305ミクロン)のナイフギャップを使用)でコーティングされた。合計で、4つの試料が調製された。
【0144】
試料は、上記の通りに画像形成された。これらの試料については、51%〜55%の相対湿度で印刷が実行された。表IXは、それぞれのコーティングに添加した界面活性剤の重量パーセント、画像受容層に添加した界面活性剤タイプ、印刷の完了後5秒での湿潤パッチの密度の割合を説明する。
【0145】
下表IXに示されるデータは、画像受容層にのみ0.67重量%のSurfactant 10Gの添加、または下層への0.75重量%もしくは1.25重量%のSurfactant 10Gの添加、および画像受容層への0.67重量%のSurfactant 10Gの添加により、2.9〜3.0の透明ブラック密度として測定されたインクパッチの乾燥時間を改善したことを示す。
【0146】
【表9】
【0147】
<実施例8>
以下の実施例は、画像受容層内のみの界面活性剤の使用を示す。下層は、実施例1に記載される通りに調製した。
【0148】
[画像受容層の調製]
画像受容層用コーティング溶液(比較実施例8−1)は、20%水溶液(6.972g純量)として34.86gのDisperal HP−14(70%の硝酸を用いてpHを3.25まで調節)と、10%水溶液(0.455g純量)として4.45gのCelvol 540ポリ(ビニルアルコール)とを混合することによって調製した。完成したコーティング溶液は、17.9%固体であった。本発明実施例8−2および8−3は、上記の通りに調製したが、10%溶液として、それぞれ、0.20gまたは0.60gのSurfactant 10Gを添加した(それぞれ、0.02g純量または0.06g純量)。完成したコーティング溶液は、18.0%固体であった。無機粒子とポリマとの重量比率は、94:6であった。
【0149】
溶液は、上で調製された下層上に、室温でナイフコーティングされた。それぞれの溶液は、下層のそれぞれの上に、コーティングされた。全てのコーティングは、強制空気オーブン内で、85℃で10分間乾燥させた。乾燥したコーティングにおける、亀甲割れは観察されなかった。画像受容層は、34g/m
2(10.0mil(254ミクロン)のナイフギャップを使用)でコーティングされた。合計で、3つの試料が調製された。
【0150】
試料は、上記の通りに画像形成された。表Xは、コーティングに添加した界面活性剤の重量パーセント、インクジェット画像受容層に添加した界面活性剤タイプ、印刷の完了後5秒での湿潤パッチの密度の割合を説明する。
【0151】
下表Xに示されるデータは、画像受容層への0.27重量%または0.80重量%のSurfactant 10Gの添加により、3.0〜3.1の透明ブラック密度で測定されたインクパッチの乾燥時間を改善したことを示す。
【0152】
【表10】
【0153】
<実施例9>
以下の実施例は、画像受容層内のみの界面活性剤の使用を示す。下層は、実施例1に記載される通りに調製した。
【0154】
[画像受容層の調製]
インクジェット画像受容層用コーティング溶液(比較実施例9−1)は、20%水溶液(6.972g純量)として34.86gのDisperal HP−14(70%の硝酸を用いてpHを3.25まで調節)と、10%水溶液(0.455g純量)として4.45gのCelvol 540ポリ(ビニルアルコール)とを混合することによって調製した。完成したコーティング溶液は、17.9%固体であった。本発明実施例9−2および9−3もまた、上記の通りに調製したが、10%溶液として、それぞれ、0.30gまたは0.45gのSurfactant 10Gを添加した(それぞれ、0.03g純量または0.045g純量)。完成したコーティング溶液は、18.0%固体であった。本発明実施例9−4および9−5は、上記の通りに調製したが、0.75gの10%のMasurf(登録商標)FS−810溶液(0.075g純量)および0.75gの10%のMasurf(登録商標)FP−230溶液(0.075g純量)を含有した。完成したコーティング溶液は、18.1%固体であった。無機粒子とポリマとの重量比率は、94:6であった。
【0155】
溶液は、実施例8に記載される通りに、ナイフコーティングされ、印刷された。合計で、5つの試料が調製された。
【0156】
試料は、上記の通りに画像形成された。表XIは、コーティングに添加した界面活性剤の重量パーセント、画像受容層に添加した界面活性剤タイプ、印刷の完了後5秒での湿潤パッチの密度の割合を説明する。
【0157】
下表XIに示されるデータは、画像受容層への0.40重量%もしくは0.60重量%のSurfactant 10Gの添加、画像受容層への1.0重量%のMasurf(登録商標)FS−810、または1.0重量%のMasurf(登録商標)FP−230の添加により、3.0〜3.1の透明ブラック密度で測定されたインクパッチの乾燥時間を改善したことを示す。
【0158】
【表11】
【0159】
<実施例10>
以下の実施例は、画像受容層内のみの界面活性剤の使用を示す。下層は、実施例1に記載される通りに調製した。
【0160】
[画像受容層の調製]
インクジェット画像受容層は、本発明実施例10−2、10−3、10−4、および10−5が、10%溶液として、それぞれ、Surfactant 10Gの0.40g(0.04g純量)もしくは0.50g(0.05g純量)、1.20g(0.12g純量)のZonyl 8740、または1.00g(0.10g純量)のMasurf(登録商標)FP−420を含有したことを除いては、実施例9に記載される通りに調製した。完成した溶液は、実施例10−2および10−3については、18.0%固体であり、実施例10−4については、18.2%固体であり、実施例10−5については、18.1%固体であった。無機粒子とポリマとの比率は、94:6であった。
【0161】
溶液は、実施例8に記載される通りの状態で、ナイフコーティングされ、インクジェット印刷された。合計で、5つの試料が調製された。
【0162】
試料は、上記の通りに画像形成された。表XIIは、コーティングに添加した界面活性剤の重量パーセント、画像受容層に添加した界面活性剤タイプ、印刷の完了後5秒での湿潤パッチの密度の割合を説明する。
【0163】
下表XIIに示されるデータは、画像受容層への0.54重量%もしくは0.67重量%のSurfactant 10G、画像受容層への1.60重量%のZonyl 8740、または1.33重量%のMasurf(登録商標)FP−420の添加により、2.7〜3.2の透明ブラック光学密度で測定されたインクジェットパッチの乾燥時間を軽減したことを示す。
【0164】
【表12】
【0165】
<実施例11>
以下の実施例は、画像受容層内のみの界面活性剤の使用を示す。下層は、実施例1に記載される通りに調製した。
【0166】
[画像受容層の調製]
インクジェット画像受容層は、本発明実施例11−2が、10%溶液(0.06g純量)として、0.60gのSurfactant 10Gを含有したことを除いては、実施例10に記載される通りに調製した。比較実施例11−3、11−4、および11−5は、それぞれ、10%溶液として、0.60g(0.06g純量)のDX−1060、Zonyl(登録商標)FS−300、またはZonyl(登録商標)FSNを含有した。完成した溶液は、全ての実施例において、18.0%固体であった。
【0167】
溶液は、実施例8に記載される通りに、ナイフコーティングされ、乾燥させた。合計で、5つの試料が調製された。乾燥したコーティングにおける、亀甲割れは観察されなかった。無機粒子とポリマとの重量比率は、94:6であった。
【0168】
試料は、上記の通りに画像形成された。表XIIIおよびXIVは、それぞれのコーティングに添加した界面活性剤の重量パーセント、画像受容層に添加した界面活性剤タイプ、印刷の完了後5秒での湿潤パッチの密度の割合、および刷り込まれたコーティングにおいて測定されたヘイズを説明する。
【0169】
下表XIVに示されるデータは、画像受容層への0.80重量%のSurfactant 10Gの添加により、3.1の透明光学密度で測定されたブラックインクパッチの乾燥時間を改善したことを示す。画像受容層への0.80重量%のZonyl(登録商標)FS−300または0.80%重量%のZonyl(登録商標)FSNの添加もまた、インクの乾燥時間を改善したが、Surfactant 10Gよりも高いヘイズを有した。0.80重量%のDX1060の添加は、3.1の透明光学密度での乾燥ブラックインクパッチを示したが、非常に高いヘイズを有した。
【0170】
【表13】
【0171】
【表14】
【0172】
<実施例12>
以下の実施例は、画像受容層内のみの界面活性剤の使用を示す。下層は、実施例1に記載される通りに調製した。
【0173】
[画像受容層の調製]
インクジェット画像受容層は、実施例10に記載される通りに調製した。実施例12−2は、10%溶液として、0.20g(0.02g純量)のSurfactant 10Gを含有した。比較実施例12−3および12−4は、10%溶液として、それぞれ、0.20g(0.02g)のDX−1060またはZonyl(登録商標)FS−300を含有した。完成した溶液は、全ての実施例において、17.9%固体であった。
【0174】
溶液は、実施例8に記載される通りの状態で、ナイフコーティングされ、インクジェット印刷された。合計で、4つの試料が調製された。無機粒子とポリマとの重量比率は、94:6であった。
【0175】
試料は、上記の通りに画像形成された。表XVおよびXVIは、それぞれのコーティングに添加した界面活性剤の重量パーセント、画像受容層に添加した界面活性剤タイプ、印刷の完了後5秒での湿潤パッチの密度の割合、および印刷されていないコーティングにおいて測定されたヘイズを説明する。
【0176】
下表XVIに示されるデータは、画像受容層への0.27重量%のSurfactant 10Gの添加により、3.1の透明光学密度で測定されたブラックインクパッチの乾燥時間を改善したことを示す。画像受容層への0.27重量%のDX1069の添加もまた、インクの乾燥時間を改善したが、Surfactant 10Gよりも高いヘイズを有した。0.27重量%のZonyl(登録商標)FS−300の添加は、3.1の透明光学密度でインクの乾燥時間をわずかしか改善しなかったが、Surfactant 10Gよりも高いヘイズを有した。
【0177】
【表15】
【0178】
【表16】
【0179】
<実施例13>
以下の実施例は、画像受容層内のみの界面活性剤の使用を示す。下層は、実施例1に記載される通りに調製した。
【0180】
[画像受容層の調製]
インクジェット画像受容層は、実施例10に記載される通りに調製した。本発明実施例13−2および13−3は、10%溶液として、それぞれ、0.20g(0.02g純量)または0.60g(0.06g純量)のSurfactant 10Gを含有した。比較実施例13−4および13−5は、10%溶液として、それぞれ、0.20g(0.02g純量)または0.60g(0.06g純量)のMasurf(登録商標)FP−320を含有した。完成した溶液は、実施例13−2および13−4については、17.9固体であり、実施例13−3および13−5については、18.0%固体であった。
【0181】
溶液は、実施例8に記載される通りの状態で、ナイフコーティングされ、インクジェット印刷された。合計で、5つの試料が調製された。無機粒子とポリマとの重量比率は、94:6であった。
【0182】
試料は、上記の通りに画像形成された。表XVIIは、それぞれのコーティングに添加した界面活性剤の重量パーセント、画像受容層に添加した界面活性剤タイプ、印刷の完了後5秒での湿潤パッチの密度の割合を説明する。
【0183】
表XVIIに示されるデータは、画像受容層への0.27%または0.80重量%のSurfactant 10Gの添加により、3.1の透明光学密度で測定されたブラックインクパッチの乾燥時間を改善したことを示す。画像受容層への0.27%のMasurf(登録商標)FP−320の添加は、3.1の透明光学密度でブラックインクパッチの乾燥時間を改善しなかった。0.80%のMasurf(登録商標)FP−230の添加は、画像受容層配合物がコーティング前に凝固したため、被覆されなかった。
【0184】
【表17】
【0185】
<実施例14>
以下の実施例は、画像受容層内のみの界面活性剤の使用を示す。下層は、実施例1に記載される通りに調製した。
【0186】
[画像受容層の調製]
インクジェット画像受容層は、実施例1に記載される通りに調製した。比較実施例14−2および14−3は、10%溶液として、それぞれ、0.40g(0.04g純量)または0.60g(0.06g純量)のZonyl(登録商標)FSNまたはMasurf(登録商標)SP−320を含有した。完成した溶液は、全ての実施例において、18.0%であった。
【0187】
溶液は、実施例8に記載される通りの状態で、ナイフコーティングされ、インクジェット印刷された。合計で、3つの試料が調製された。無機粒子とポリマとの重量比率は、94:6であった。
【0188】
試料は、上記の通りに画像形成された。表XVIIIは、それぞれのコーティングに添加した界面活性剤の重量パーセント、画像受容層に添加した界面活性剤タイプ、印刷の完了後5秒での湿潤パッチの密度の割合を説明する。
【0189】
下表XVIIIに示されるデータは、画像受容層への0.54%のZonyl(登録商標)FSNまたは0.80%のSP−320の添加は、3.1の透明光学密度でブラックインクパッチの乾燥時間を改善しなかったことを示す。高濃度のSP−320は、画像受容層配合物がコーティング前に凝固したため、被覆されなかった。
【0190】
【表18】
【0191】
<実施例15>
以下の実施例は、画像受容層内のみ、ならびに下層内および画像受容層内の両方における界面活性剤の使用を示す。
【0192】
[下層の調製]
コーティング溶液は、3.84gの脱イオン水と、15%水溶液(0.132g純量)として0.88gのCelvol 203ポリ(ビニルアルコール)と、5%水溶液(0.264g純量)として5.28gのホウ砂(四ホウ酸ナトリウム十水和物)とを混合することによって調製した。ホウ砂とPVAとの比率は、重量で67:33(2:1)であった。コーティング溶液は、7mil(178ミクロン)のポリエチレンテレフタレート支持体上に、室温でナイフコーティングされた。コーティングは、風乾させた。下層の乾燥コーティング重量は、0.64g/m
2であった。比較実施例15−1および本発明の実施例15−2は、上記の通りに被覆された。本発明実施例15−3および15.4は、2.00重量%のSurfactant 10Gを含有した。本発明実施例15−3および15−4は、上記のコーティング溶液に、0.80gのSurfactant 10Gの1.0%溶液を添加することによって調製した。
【0193】
[画像受容層の調製]
画像受容層用コーティング溶液は、20%水溶液(8.2g純量)として41.0gのDisperal HP−14(70%の硝酸を用いてpHを3.25まで調節)と、10%水溶液(0.713g純量)として7.13gのCelvol 540ポリ(ビニルアルコール)とを混合することによって調製した。完成したコーティング溶液(比較実施例15−1)は、17.9%固体であった。さらなる本発明のコーティング溶液もまた、上記の通りに調製したが、0.60gのOlin 10Gを、実施例15−2、15−3、および15.4に添加した。完成したコーティング溶液は、18.0%におけるものであった。無機粒子とポリマとの重量比率は、92:8であった。
【0194】
溶液は、上で調製された下層上に、室温でナイフコーティングされた。それぞれの溶液は、下層のそれぞれの上に、コーティングされた。全てのコーティングは、強制空気オーブン内で、85℃で10分間乾燥させた。乾燥したコーティングにおける、亀甲割れは観察されなかった。画像受容層は、41g/m
2(12.0mil(305ミクロン)のナイフギャップを使用)でコーティングされた。合計で、4つの試料が調製された。
【0195】
試料は、上記の通りに画像形成された。これらの試料については、50%〜55%の相対湿度で印刷が実行された。表XIXは、それぞれのコーティングに添加した界面活性剤の重量パーセント、トップコートに添加した界面活性剤タイプ、印刷の完了後5秒での湿潤パッチの密度の割合を説明する。
【0196】
下表XIXに示されるデータは、画像受容層にのみ0.67重量%のSurfactant 10Gの添加、または下層にのみ2.00重量%のSurfactant 10Gの添加、または下層への2.00重量%のSurfactant 10Gの添加および画像受容層への0.67重量%のSurfactant 10Gの添加により、2.8〜2.9の透明ブラック密度で測定されたインクパッチの乾燥時間を改善したことを示す。
【0197】
【表19】