(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
下面に成形面を備えた中空筒状の上金型と上面に成形面を備えた中空筒状の下金型を備え、ヒーターで加熱した状態で被加工品を加圧して加工を施すためのプレス成形用金型において、
下ベースプレートに下第1断熱材を介して前記下金型を取り付けると共に、上ベースプレートに上第1断熱材を介して前記上金型を取り付け、
前記下金型の下面に開設された下開口を閉塞するように前記下ベースプレートに下第2断熱材を固定すると共に、前記上金型の上面に開設された上開口を閉塞するように前記上ベースプレートに上第2断熱材を固定し、
前記下金型の周囲を下第3断熱材で囲むような状態に維持する断熱材用下カバーを前記下ベースプレートに下第4断熱材を介して固定すると共に、前記上金型の周囲を上第3断熱材で囲むような状態に維持する断熱材用上カバーを前記上ベースプレートに上第4断熱材を介して固定し、
前記下金型の成形面を形成する上壁に内部空間に向けて補強用下リブを立設すると共に前記上金型の成形面を形成する下壁に内部空間に向けて補強用上リブを立設し、前記補強用下リブを下第5断熱材を介して前記下ベースプレートに固定すると共に前記補強用上リブを上第5断熱材を介して前記上ベースプレートに固定した
ことを特徴とするプレス成形用金型。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下
図1乃至
図5に基づき、本発明に係るプレス成形装置1の実施の形態について説明する。先ず、
図1は後述する上金型と下金型とをヒーターで加熱した状態で被加工品を加圧して加工を施すプレス成形装置1の正面図であり、このプレス成形装置1は大きく分けて下部には、ベッド2と、このベッド2上に固定されるボルスタ3と、このボルスタ3上面に固定される下ベースプレート4と、この下ベースプレート4に下第1断熱材23を介して固定されると共に上面に被加工品Mを成形するための成形面が形成された下金型6とが設けられる。
【0013】
また、前記プレス成形装置1の上部には前記ベッド2に下部が固定された立設された左右一対のコラム7に支持されて固定されたクラウン8と、このクラウン8下面に固定された複数のエアシリンダー等の駆動源9と、これらの駆動源9により上下動可能なスライド10と、このスライド10下面に固定される上ベースプレート11と、この上ベースプレート11に上第1断熱材43を介して固定されると共に下面に前記被加工品Mを成形するための成形面が形成された上金型13とが設けられる。
【0014】
次に、前述したようなプレス成形装置1の下部における下金型組立体Aの構成について、
図2、
図4及び
図5を参照しながら、取付ける順序に従って詳述する。先ず、前記下金型6の下面は開設されて下開口が形成されて内部に空間6Aを有すると共に、前記下金型6の外形が、例えば概ね平面視四角形の中空状の有底角筒状を呈する。この前記下金型6の前記空間6Aを形成する各内面に、即ち4つの側壁の内側と上壁の内側に複数個のヒーター16をそれぞれ固定手段としてのボルト17により取り付け固定する。
【0015】
そして、例えば鋼板製や、アルミニウム製や、木製等の断熱材用下カバー18は外形が平面視四角形を呈する前記下金型6を外方から包囲して覆うように4枚使用するが、例えば直角に折り曲げたものを対向するように2枚使用して包囲して覆うようにしてもよいし、前記下金型6の一側壁に対応して1枚に限らず、複数枚使用してもよい。
【0016】
本実施形態では、4枚使用するようにした各断熱材用下カバー18は全く同一のものではないが、略同じ形状のものであり、便宜上1個のものについて以下説明する。この断熱材用下カバー18は概ね平板状を呈するも下部を外方に略直角に折り曲げ、大面積の垂直壁面18Aと小面積の水平壁面18Bとから構成される。この断熱材用下カバー18の前記垂直壁面18Aの内側に下第3断熱材20をボルト21により取り付け固定する。この下第3断熱材20の上端部は前記断熱材用下カバー18の上端と同じ高さ位置にあると共に内側が下方に向けて徐々に低くなるように傾斜した面20Aを形成するが、必ずしも形成しなくともよい。そして、前記下第3断熱材20の下端部は前記断熱材用下カバー18の前記水平壁面18B下面に前記第4断熱材5が配設された状態では、前記第4断熱材5の下端部まで延びて、前記下ベースプレート4の上面と同じ高さ位置まで延びている。
【0017】
次に、例えば4個の下第1断熱材23を平面視四角形状となるように図示しないボルトにより前記下ベースプレート4に取り付け固定すると共に、この4個の前記下第1断熱材23で囲まれた内方に下第2断熱材24を前記下ベースプレート4上面に複数の固定手段としてのボルト25により取り付け固定する。なお、本実施形態では前記下第1断熱材23を4個使用して平面視四角形状となるようにしたが、この四角形の各辺毎に複数使用してもよく、全体として5個以上使用してもよい。
【0018】
次に、前記下ベースプレート4に前記下金型6を複数の固定手段としてのボルト26により取り付け固定する。この場合、前記下ベースプレート4に開設された取付溝4Aを介して挿入した複数の前記ボルト26を前記下第1断熱材23に開設した取付穴に挿通した後、前記下金型6下部に形成されたネジ穴に螺合させることにより、前記下ベースプレート4に前記下金型6を固定する。
【0019】
そして、前述したように、前記断熱材用下カバー18の前記垂直壁面18Aの内側に前記下第3断熱材20を固定したもの(4つある)を、前記下金型6側壁に押し寄せるようにして、それぞれ前記下ベースプレート4上面と前記水平壁面18Bとの間に、この水平壁面18Bの下面の面積と同じ平面の面積を有する前記下第4断熱材5を配設させた状態で、上方から複数の固定手段としてのボルト19を前記水平壁面18Bに開設した取付孔18C及び前記下第4断熱材5に開設した取付穴を挿通してから前記下ベースプレート4に形成されたネジ穴に螺合させて前記下ベースプレート4に前記下第4断熱材5を介して前記断熱材用下カバー18(前記水平壁面18B)を固定する(
図5参照)。即ち、前記下金型6の四側壁を囲むように、それぞれ前記下第3断熱材20が固定された4個の前記断熱材用下カバー18を前記下第4断熱材5を介して前記下ベースプレート4に固定する。
【0020】
この場合、前記下金型6の上壁を除く4つの側壁には、下端まで延びる凹部6Bが形成されており、しかもこの凹部6Bは前記断熱材用下カバー18と前記下第3断熱材20との合計の厚さより少し深く形成されている。従って、前記断熱材用下カバー18を前記下第4断熱材5を介して前記下ベースプレート4に固定した際には、前記下金型6の外面と前記断熱材用下カバー18の外面とが同じ面一となり、しかも外方から前記下第3断熱材20を見ることができず、見映えも良好である。なお、本実施形態では、前記断熱材用下カバー18を前記下ベースプレート4に固定した際には、前記下金型6の外面より前記下第1断熱材23の外面を外方に位置させることにより、前記下金型6と前記前記下第3断熱材20との間には僅か隙間S1が形成されるが、必ずしも形成しなくともよい。この場合、
図1に示すように、前後部に位置する前記断熱材用下カバー18を左右の前記断熱材用下カバー18が挟むようにして、それぞれ前記断熱材用下カバー18の端部が重ね合うように、前記下ベースプレート4に固定する。
【0021】
このようにして、前記下金型組立体Aが組立てられることとなる。
【0022】
また、前述したようなプレス成形装置1の上部における上金型組立体Bの構成について、取付ける順序に従って詳述する。先ず、前記上金型13の下面は開設されて上開口が形成されて内部に空間13Aを有すると共に、前記上金型13の外形が、例えば概ね平面視四角形の中空状の有底角筒状を呈する。この前記上金型13の前記空間13Aを形成する各内面に、即ち4つの側壁の内側と下壁の内側に複数個のヒーター16をそれぞれボルト17により取り付け固定する。
【0023】
そして、例えば鋼板製や、アルミニウム製や、木製等の断熱材用上カバー38は外形が平面視四角形を呈する前記上金型13を外方から包囲して覆うように4枚使用するが、例えば直角に折り曲げたものを対向するように2枚使用して包囲して覆うようにしてもよいし、前記上金型13の一側壁に対応して1枚に限らず、複数枚使用してもよい。
【0024】
本実施形態では、4枚使用するようにした各断熱材用上カバー38は全く同一のものではないが、略同じ形状のものであり、便宜上1個のものについて以下説明すると、この断熱材用上カバー38は概ね平板状を呈するも上部を外方に略直角に折り曲げ、大面積の垂直壁面38Aと小面積の水平壁面38Bとから構成される。この断熱材用上カバー38の前記垂直壁面38Aの内側に上第3断熱材40をボルト41により取り付け固定する。この上第3断熱材40の下端部は前記断熱材用上カバー38の下端と同じ高さ位置にあると共に内側が上方に向けて徐々に高くなるように傾斜した面40Aを形成するが、必ずしも形成しなくともよい。そして、前記上第3断熱材40の上端部は前記断熱材用上カバー38の前記水平壁面38B上面に前記上第4断熱材12が配設された状態では、前記上第4断熱材12の上端部まで延びて、前記上ベースプレート11の下面と同じ高さ位置まで延びている。
【0025】
次に、例えば4個の上第1断熱材43を平面視四角形状となるように図示しないボルトにより前記上ベースプレート11に取り付け固定すると共に、この4個の前記上第1断熱材43で囲まれた内方に上第2断熱材44を前記上ベースプレート11下面に複数の固定手段としてのボルト45により取り付け固定する。なお、本実施形態では前記上第1断熱材43を4個使用して平面視四角形状となるようにしたが、この四角形の各辺毎に複数使用してもよく、全体として5個以上使用してもよい。
【0026】
次に、前記上ベースプレート11に前記上金型13を複数の固定手段としてのボルト46により取り付け固定する。この場合、前記上ベースプレート11に開設された取付溝11Aを介して挿入した複数の前記ボルト46を前記上第1断熱材43に開設した取付穴に挿通した後、前記上金型13上部に形成されたネジ穴に螺合させることにより、前記上ベースプレート11に前記上金型13を固定する。
【0027】
そして、前述したように、前記断熱材用上カバー38の前記垂直壁面38Aの内側に前記上第3断熱材40を固定したもの(4つある)を、前記上金型13側壁に押し寄せるようにして、それぞれ前記上ベースプレート11下面と前記水平壁面38Bとの間に、この水平壁面38Bの上面の面積と同じ平面の面積を有する前記上第4断熱材12を配設させた状態で、下方から複数の固定手段としてのボルト39を前記水平壁面38Bに開設した取付孔及び前記上第4断熱材12に開設した取付穴に挿通してから前記上ベースプレート11に形成されたネジ穴に螺合させて前記上ベースプレート11に前記上第4断熱材12を介して前記断熱材用上カバー38(前記水平壁面38B)を固定する。即ち、前記上金型13の四側壁を囲むように、それぞれ前記上第3断熱材40が固定された4個の前記断熱材用上カバー38を前記上第4断熱材12を介して前記上ベースプレート11に固定する。この場合、
図1に示すように、前後部に位置する前記断熱材用上カバー38を左右の前記断熱材用上カバー38が挟むようにして、それぞれ前記断熱材用上カバー38の端部が重ね合うように、前記上ベースプレート11に固定する。
【0028】
このようにして、前記上金型組立体Bが組立てられることとなる。
【0029】
この場合、前記上金型13の下壁を除く4つの側壁には、上端まで延びる凹部13Bが形成されており、しかもこの凹部13Bは前記断熱材用上カバー38と前記上第3断熱材40との合計の厚さより少し深く形成されている。従って、前記断熱材用上カバー38を前記上第4断熱材12を介して前記上ベースプレート11に固定した際には、前記上金型13の外面と前記断熱材用上カバー38の外面とが同じ面一となり、しかも外方から前記上第3断熱材40を見ることができず、見映えも良好である。なお、本実施形態では、前記断熱材用上カバー38を前記上ベースプレート11に固定した際には、前記上金型13の外面より前記上第1断熱材43の外面を外方に位置させることにより、前記上金型13と前記下第3断熱材40との間には僅か隙間S2が形成されるが、必ずしも形成しなくともよい。
【0030】
そして、上述したように組み立てられた前記下金型組立体Aと前記上金型組立体Bとを組み合わせてプレス成形用金型を構成し、これを前記プレス成形装置1の本体に組み込む。
【0031】
初めに、前記ベッド2にはロック機構(図示せず)により前記ボルスタ3が固定されているので、組み合わせられた前記下金型組立体Aと前記上金型組立体Bとを前記ボルスタ3上に載置して、前記下金型組立体Aを前記ボルスタ3上に固定する。更に、前記上金型組立体Bを構成する前記上ベースプレート11上に前記スライド10をロック機構(図示せず)により固定すると共にこのスライド10は一対の前記コラム7に案内されて昇降できるように取り付ける。
【0032】
従って、前記ボルスタ3に固定される前記下ベースプレート4に前記下第1断熱材23を介して前記下金型6を取り付けると共に前記スライド10に固定される前記ベースプレート11に前記上第1断熱材43を介して前記上金型13を取り付け、下面が開設された前記下金型6の下開口を閉塞するように前記下ベースプレート4に前記下第2断熱材24を固定すると共に上面が開設された前記上金型13の上開口を閉塞するように前記上ベースプレート11に前記上第2断熱材44を固定し、前記下金型6の周囲を前記下第3断熱材20で囲むような状態に維持する前記断熱材用下カバー18を前記下ベースプレート4に前記下第4断熱材5を介して固定すると共に前記上金型13の周囲を前記上第3断熱材40で囲むような状態に維持する前記断熱材用上カバー38を前記上ベースプレート11に前記上第4断熱材12を介して固定することとなる。
【0033】
なお、前記断熱材用下カバー18を前記下ベースプレート4に前記下第4断熱材5を介して固定するようにしたが、前記垂直壁面18Aを下方まで延ばすことにより前記下第4断熱材5を介さずに固定してもよい。同様に、前記断熱材用上カバー38を前記上ベースプレート11に前記上第4断熱材12を介して固定するようにしたが、前記垂直壁面38Aを上方まで延ばすことにより前記上第4断熱材12を介さずに固定してもよい。
【0034】
また、前記下第4、下第1断熱材5、23及び前記上第4、上第1断熱材12、43は、板状のけい酸カルシウム系断熱板から成る断熱材や、ガラス繊維系断熱板から成る断熱材等から構成する。また、前記下第3、下第2断熱材20、24及び前記上第3、上第2断熱材40、44は、シリカや、グラスウール等から構成する。
【0035】
また、前記プレス成形装置1における被加工品Mは熱硬化性合成樹脂製のシートであり、例えば熱硬化性のウレタン樹脂から作製されたシート等があるが、本実施形態の技術によれば、鋼板や、アルミニウム板等の金属板にも適用できる。
【0036】
なお、前記上金型13及び前記下金型6は、既に説明したものに限られず、種々の形状、構造のものが想定され、他の実施形態として
図6に基づいて以下説明するが、先の実施形態と同じ図番は同じ機能を有するものとして、説明は省略し、特に異なる構成を重点的に説明する。なお、
図6は型閉め状態の前記プレス成形用金型の縦断面図であるが、前記被加工品Mは省略されている。
【0037】
前記空間13A、6Aを形成したために弱まった前記上金型13及び前記下金型6の強度を高めるために、この空間13A、6Aを仕切るように、1又は複数の上補強用リブ48、下補強用リブ49を前記上金型13の下壁の上面及び前記下金型6の上壁の下面に立設させる。前記上補強用リブ48の上端面は前記上金型13の側壁の上端面と同じ高さであり、前記下補強用リブ49の下端面は前記下金型6の側壁の下端面と同じ高さである。
【0038】
そして、この前記上補強用リブ48、前記下補強用リブ49の側面には、必要に応じて前記ヒーター16を前記ボルト17により取り付け固定する。そして、先の実施形態では、前記上ベースプレート11に前記上金型13を前記ボルト46により取り付け固定する際に、前記上ベースプレート11に開設された取付溝11Aを介して挿入した前記ボルト46を前記上第1断熱材43に開設した取付穴に挿通した後、前記上金型13上部に形成された前記ネジ穴に螺合させることにより、前記上ベースプレート11に前記上金型13を固定したが、これに加え、前記上ベースプレート11に開設された取付溝11Bを介して挿入した複数の固定手段としてのボルト53を前記上補強用リブ48と前記上ベースプレート13との間に配設された1又は複数の
上第5断熱材50に開設した取付穴に挿通した後、前記上金型13上部に形成されたネジ穴に螺合させることにより、前記上ベースプレート11に前記上金型13を固定する。
【0039】
また同様に、前記下ベースプレート4に前記下金型6を前記ボルト26により取り付け固定する際に、前記下ベースプレート4に開設された取付溝4Aを介して挿入した前記ボルト26を前記下第1断熱材23に開設した取付穴に挿通した後、前記下金型6下部に形成された前記ネジ穴に螺合させることにより、前記下ベースプレート4に前記下金型6を固定したが、これに加え、前記下ベースプレート4に開設された取付溝4Bを介して挿入した複数の固定手段としてのボルト54を前記下補強用リブ49と前記下ベースプレート4との間に配設された1又は複数の
下第5断熱材51に開設した取付穴に挿通した後、前記下金型6下部に形成されたネジ穴に螺合させることにより、前記下ベースプレート4に前記下金型6を固定する。
【0040】
なお、
前記上第5断熱材50及び前記下第5断熱材51の材質は、前記上第1断熱材43、前記下第1断熱材23と同じ材質の断熱材である。
【0041】
次に、上述したように構成された前記プレス成形装置1において、前記被加工品Mを加圧して加工を施す動作について、説明する。先ず、前記上金型13と前記下金型6とを型開きした状態で(
図2参照)、前記下金型6表面上に平板状の前記被加工品Mの周縁部が前記下金型6から外方へはみ出すように載置して、前記駆動源9を駆動させて前記スライド10及び前記上金型13を下降させることによる型締め動作を開始する。この場合、運転開始の最初の型締め動作開始前に、前述した全てのヒーター16に通電を開始して前記上金型13と前記下金型6とを加熱する。
【0042】
即ち、例えば前記ヒーター16に通電することによって加熱される前記上金型13と前記下金型6の温度は、1枚の被加工品Mを加圧して加工する成形動作とは関係なく、例えば130℃に維持されるように、前記ヒーター16は常時制御されるが、前記ヒーター16の1個又は複数個の単位ごとに、対応する温度センサの検知温度に基づいて通電又は非通電を繰り返して制御されることとなる。
【0043】
この場合、前述したように、前記下金型6に前記下第2断熱材24及び下第1断熱材23、前記上金型13に上第2断熱材44及び上第1断熱材43を設けた場合に比して、前記下金型6に前記下第4断熱材5及び下第3断熱材20を設けると共に前記上金型13に前記上第4断熱材12及び上第3断熱材40を設けると、前述した目標温度(例えば、130℃)に到達するまでの時間が、本実施形態によれば約10分程度短くなると共に、消費電力も約60%程度となり省エネ効果が極めて高くなる。
【0044】
そして、前記上金型13を徐々に下降させることにより、前記被加工品Mを加熱及び加圧しながら、前記下金型6の上面及び前記上金型13の下面(両金型の製品形状面)に倣った所定形状の製品をプレス加工することとなる(
図3参照)。この場合、前記上金型13の昇降の妨げとなるものは無い。
【0045】
この成形後に、前記上金型13を上昇させて型開きし、この加工された前記被加工品(製品)Mは手動又は自動で取出され、新たな加工すべき被加工品Mが前記下金型6の上に載置されて、前述したような動作が繰り返される。
【0046】
以上本発明の実施形態について説明したが、上述の説明に基づいて当業者にとって種々の代替例、修正又は変形が可能であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で前述の種々の代替例、修正又は変形を包含するものである。
【解決手段】ボルスタ3に固定される下ベースプレート4に下第1断熱材23を介して下金型6を取り付けると共にスライド10に固定される上ベースプレート11に上第1断熱材43を介して上金型13を取り付け、下面が開設された下金型6の下開口を閉塞するように下ベースプレート4に下第2断熱材24を固定すると共に上面が開設された上金型13の上開口を閉塞するように上ベースプレート11に上第2断熱材44を固定し、下金型6の周囲を下第3断熱材20で囲むような状態に維持する断熱材用下カバー18を下ベースプレート4に下第4断熱材5を介して固定すると共に上金型13の周囲を上第3断熱材40で囲むような状態に維持する断熱材用上カバー38を上ベースプレート11に上第4断熱材12を介して固定することとなる。