(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ネットワーク情報ストリングが前記情報ストリングサーバ装置にこれまでに登録されていなかった場合、前記情報ストリングサーバ装置により、前記コンピュータ装置に登録受け付けメッセージを送信するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
前記許可された所有者権利は、さらに、コンテンツを前記登録されたネットワーク情報ストリング及び前記所有者識別情報に関連付けし、当該コンテンツを前記第1の記録に記憶する権利、並びに、前記第1の記録から当該コンテンツを削除する権利を含む、請求項1に記載の方法。
前記コンテンツは、テキスト、クーポン、告知、メニュー、ニュースアラート、写真、指示、前記無線局が実行可能なコマンド、及び別のサーバ上の追加コンテンツへのリンクから成る群から選択される、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
前記ネットワーク情報ストリングは、第1のストリングブロードキャスト局によりブロードキャストされた前記ネットワーク名識別子の少なくとも一部を含み、前記第1のストリングブロードキャスト局はMACアドレスを有し、前記方法は、前記ネットワーク情報ストリングを前記第1のストリングブロードキャスト局の前記MACアドレスに関連付けて登録するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
前記ネットワーク情報ストリングは、第2のMACアドレスを有する第2のストリングブロードキャスト局によりブロードキャストされ、前記方法は、前記ネットワーク情報ストリングを前記第2のストリングブロードキャスト局の第2のMACアドレスに関連付けて登録するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
前記プロセッサは、前記ネットワーク情報ストリングが前記情報ストリングサーバ装置にこれまでに登録されていなかった場合、前記コンピュータ装置に登録受け付けメッセージを送信するステップを含む動作を前記情報ストリングサーバ装置に実行させるソフトウェア命令によってさらに構成される、
ことを特徴とする請求項8に記載のシステム。
前記許可された所有者権利は、さらに、コンテンツを前記登録されたネットワーク情報ストリング及び前記所有者識別情報に関連付けし、当該コンテンツを前記第1の記録に記憶する権利、並びに、前記第1の記録から当該コンテンツを削除する権利を含む、請求項8に記載のシステム。
前記コンテンツは、クーポン、告知、メニュー、ニュースアラート、写真、指示、前記無線局が実行可能なコマンド、及び別のサーバ上の追加コンテンツへのリンクから成る群から選択される、
ことを特徴とする請求項10に記載のシステム。
前記ネットワーク情報ストリングは、第1のストリングブロードキャスト局によりブロードキャストされた前記ネットワーク名識別子の少なくとも一部を含み、前記第1のストリングブロードキャスト局はMACアドレスを有し、前記プロセッサは、前記ネットワーク情報ストリングを前記第1のストリングブロードキャスト局の前記MACアドレスに関連付けて登録するステップを含む動作を前記情報ストリングサーバ装置に実行させるソフトウェア命令によってさらに構成される、
ことを特徴とする請求項8に記載のシステム。
前記ネットワーク情報ストリングは、第2のMACアドレスを有する第2のストリングブロードキャスト局によりブロードキャストされ、前記プロセッサは、前記ネットワーク情報ストリングを前記第2のストリングブロードキャスト局の第2のMACアドレスに関連付けて登録するステップを含む動作を前記情報ストリングサーバ装置に実行させるソフトウェア命令によってさらに構成される、
ことを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施形態は、SBSにより送信されるネットワーク情報ストリングを利用して、無線局が動作を開始するために受け取って使用できるストリングを伝達することに関する。ある実施形態では、ネットワーク情報ストリング及びその結果生じる動作が、無線ネットワークの動作とは無関係である。実施形態は、無線ネットワークのネットワーク識別子にコンテンツを関連付けること、関連付けたコンテンツをサーバに記憶すること、及びネットワーク識別子に基づいて無線局にコンテンツへのアクセスを提供することにも関する。
【0012】
様々な実施形態をWi−Fiネットワークの文脈で説明する。この説明は一例にすぎず、限定を意図するものではない。ストリングブロードキャスト局又は無線局のいずれかにより(限定ではなく一例として802.11管理フレームなどの)メッセージフレームに含められてブロードキャストされるネットワーク識別子を利用する無線ネットワークを使用して、ネットワーク情報ストリングを伝達するとともにコンテンツの関連付けを容易にすることができ、以下で説明するように、これをネットワークの動作とは全く無関係にすることができる。例えば、無線ネットワークは、RFIDネットワーク、Zigbee(登録商標)ネットワーク、Bluetooth(登録商標)ネットワーク及び3G/4Gネットワークを含むことができる。
【0013】
本明細書で使用するストリングブロードキャスト局又は「SBS」は、ビーコンメッセージをブロードキャストすることができる装置を
含み、ネットワークとの接続性を提供するように構成された装置、そのように構成されていない装置、又はネットワークとの接続性を提供できない装置を含む。
【0014】
本明細書で使用する「ビーコンメッセージ」は、基地局又は無線ネットワークのSBSにより送信される、無線局が受け取ることができる信号を
含み、この信号は、ネットワークを識別するとともに、無線局がネットワークに参加できるようにするための情報を含む、ネットワークに関する情報を提供するメッセージを伝達する。
【0015】
本明細書で使用する「プローブメッセージ」は、無線局により送信される、無線局又はSBSが受け取ることができる信号を
含み、この信号は、無線局を識別するとともに、無線局の受信範囲内に存在する特定の無線ネットワーク又は全ての無線ネットワークに関する情報を求めるメッセージを伝達する。
【0016】
本明細書で使用するネットワーク情報ストリングは、SBSによりブロードキャストされるビーコンメッセージ又は無線局によりブロードキャストされるプローブメッセージに含まれる文字列を
含む。ある実施形態では、ネットワーク情報ストリングが、限定ではなく一例としてWi−Fiネットワークのサービスセット識別子(SSID)などの、SBSによりブロードキャストされるネットワーク識別子の全部又は一部、SBSによりブロードキャストされるMACアドレス、又はネットワーク識別子の全部又は一部と組み合わせたMACアドレスを
含むことができる。
【0017】
本明細書で使用する「サーバ」は、ネットワークを介して他の装置と自動的に交信して、コンテンツ及びウェブページを提供し、他のネットワーク装置からの通信に対して応答を行い、他のネットワーク装置からの問い合わせに対して応答するように構成できる少なくとも1つのプロセッサを含むコンピュータ装置を
含む。
【0018】
本明細書で使用する「ゲートウェイ」は、単一の「外部ネットワーク」と複数の「内部ネットワーク」の間の接続を含む異なるネットワーク間の接続を提供するように構成できるコンピュータ装置を
含む。
【0019】
ネットワーク情報ストリングの登録
図1は、ある実施形態による、情報ストリングサーバにネットワーク情報ストリングを登録できるようにする処理を示すフロー図である。
【0020】
ある実施形態では、限定ではなく一例としてWi−Fiネットワークなどの無線ネットワークが、サービスセット識別子(SSID)などのネットワーク識別子を含むビーコンメッセージなどのメッセージをブロードキャストする。ネットワーク識別子は、その全部又は一部がネットワーク情報ストリングを表すことができる。この実施形態では、情報ストリングサーバにおいてネットワーク情報ストリング登録要求を受け取る(ブロック102)。この要求がネットワーク情報ストリングを含むかどうかを判定する(ブロック104)。要求がネットワーク情報ストリングを含まない(ブロック104の判定が「いいえ」である)場合、情報ストリングサーバは、ネットワーク情報ストリングを生成することができ(ブロック106)、処理は(後述する)ブロック114において継続する。
【0021】
要求がネットワーク情報ストリングを含む(ブロック104の判定が「はい」である)場合、要求されたネットワーク情報ストリングが既に登録されているかどうかを判定する(ブロック108)。ある実施形態では、ネットワーク情報ストリングが既に登録されているかどうかの判定が、既に登録されているネットワーク情報ストリングの全部又は既に登録されているネットワーク情報ストリングの一部を照合することに基づくことができる。
【0022】
ネットワーク情報ストリングが既に登録されていた(ブロック108の判定が「はい」である)場合、この登録要求を拒絶する(ブロック110)。登録要求が拒絶された旨を要求者に知らせるメッセージを送信する(ブロック112)。ある実施形態では、拒絶メッセージが、1又はそれ以上の利用可能なネットワーク情報ストリングを含むことができる。ネットワーク情報ストリングがこれまでに登録されていない(ブロック108の判定が「いいえ」である)場合、この登録要求を承諾する。
【0023】
ネットワーク情報ストリングの生成(ブロック106)時点、又は要求されたネットワーク情報ストリングの承諾(ブロック108)時点で、情報ストリングサーバにおいてネットワーク情報ストリングに関連する記録を作成する(ブロック114)。要求者には、ネットワーク情報ストリングの登録要求を提示する前に情報ストリングサーバにクレデンシャルを提示するように要求することができる。例えば、要求者には、最初に情報ストリングサーバから又は情報ストリングサーバが利用する認証サーバからユーザID及びパスワードを取得するように要求することができる。
【0024】
上述したように、ネットワーク情報ストリングは、ネットワーク名識別子の全部又は一部、ネットワーク情報ストリングをビーコンメッセージでブロードキャストするストリングブロードキャスト局のMACアドレスの全部又は一部、又はネットワーク名識別子とストリングブロードキャスト局のMACアドレスの組み合わせを含むことができる。
【0025】
ある実施形態では、ネットワーク情報ストリングがネットワーク名識別子の全部又は一部を含み、これを1又はそれ以上のMACアドレスに関連付けて登録することができる。例えば、ネットワーク名識別子に基づく単一のネットワーク情報ストリングを、複数のストリングブロードキャスト局のMACアドレスに関連付けて登録することができる。ストリングブロードキャスト局は、様々な場所で使用することができる。以下で詳述するように、ネットワーク情報ストリングをストリングブロードキャスト局のMACアドレスに関連付けることにより、この特定のSBSに固有の情報をネットワーク情報ストリングに関連付けることができるようになる。
【0026】
コンテンツストレージ
図2は、ある実施形態による、ネットワーク情報ストリングに関連するコンテンツをデータストアに記憶できるようにする処理を示すフロー図である。
【0027】
ある実施形態では、データストアに関連する記録に、コンテンツ又はコンテンツへのリンクをネットワーク情報ストリングに関連付けて記憶することができる。コンテンツは、SBSのオペレータ及び/又は無線局のユーザのいずれかにより記憶することができる。限定ではなく一例として、コンテンツは、クーポン、告知、メニュー、ニュースアラート、メッセージ、写真、指示、又は他のサーバ上の追加コンテンツへのリンクを含むことができる。
【0028】
限定ではなく一例としてWi−Fi対応装置などの無線局202は、送受信機204、プロセッサ206、メモリ208、無線局アプリケーション212及びディスプレイ214を含む。無線局202は、ストリング利用アプリケーション210のインスタンスも動作させる。無線局アプリケーション212は、当業で周知のように、無線局202が、限定ではなく一例としてWi−Fiストリングブロードキャスト局などのストリングブロードキャスト局(SBS)220と交信できるようにするための命令を無線局202のプロセッサ206に与える。
【0029】
ある実施形態では、SBS220が、送受信機222、プロセッサ224、メモリ226及びSBSアプリケーション228を含む。SBS220は、ストリング利用アプリケーション210のインスタンスも動作させる。SBSアプリケーション228は、SBS220が少なくともビーコンメッセージ230を送信できるようにするための命令をSBS220のプロセッサ224に与える。
【0030】
ある実施形態では、SBS220が、ネットワーク情報ストリングを含むビーコンメッセージ230をブロードキャストする。上述したように、ネットワーク情報ストリングは、SSID又はSSIDの一部とすることができる。
【0031】
SBS220のオペレータ及び/又は無線局202のユーザのいずれかは、コンテンツデータストア244にコンテンツを送出して記憶することができる。コンテンツデータストア244は、2つの記録をサポートするように示している。記録246には、ネットワーク情報ストリングの登録の所有に関わらず、コンテンツをネットワーク情報ストリングに関連付けて記憶することができる。従って、SBS220のオペレータ又は無線局202のユーザは、ネットワーク情報ストリングに関連付けるためのコンテンツをコンテンツデータストアに提出することができ、このコンテンツは記録246に記憶される。記録248は、ネットワーク情報ストリングの登録済み所有者によるコンテンツの記憶のために確保される。
【0032】
ある実施形態では、SBS220のオペレータが、コンテンツ又はコンテンツへのリンクとネットワーク情報ストリングとを伝えるメッセージ232を、リンク234を介して情報ストリングサーバ240に送信することができる。情報ストリングサーバは、このコンテンツ又は記録246を、このネットワーク情報ストリングに関連するコンテンツデータストア244に、或いはSBS220のオペレータがネットワーク情報ストリングを登録済みであった場合には記録248に記憶する。コンテンツは、特定の時間中にコンテンツを配信できるようにするネットワーク情報ストリングルールに関連付けることができる。例えば、ある企業がSBSを動作させる場合がある。夕方及び夜間向けにスケジュールされた追加コンテンツは、夜間の特別番組、現在業務が終了している旨のメッセージ、又はその他の時間依存情報を示すことができる。これらの特定の時間中に、見込み客がより多くの情報を求めて企業ウェブサイトに目を向けるようにすることができる。
【0033】
別の実施形態では、追加コンテンツをSBSのMACアドレスに関連付けて情報ストリングサーバ240の記録に記憶する。このMACアドレスは、ネットワーク情報ストリングと組み合わせて使用することも、又は単独で使用することもできる。SBSのMACアドレスをネットワーク情報ストリングに関連付けることにより、記録246又は記録248は、特定のSBSに特化したコンテンツを記憶できるようになる。コンテンツデータストア244に情報を要求する際には、この要求にMACアドレスを含めることができる。このようにすると、戻されるコンテンツが、SBSに特化した、及びこのSBSがサービスを提供する地域に特化したものとなる。例えば、各々が固有のSBSを備えた複数の場所を有する企業のオペレータがネットワーク情報ストリングを使用する場合がある。このオペレータは、1つの場所に関してのみクーポンを発行することを選択することができる。クーポンをその特定のSBSのMACアドレスに結び付けることにより、(以下で説明する)コンテンツを求める要求がネットワーク情報ストリングと正しいMACアドレスの両方を含む場合にのみクーポンが提供されるようになる。
【0034】
別の実施形態では、限定ではなく一例としてWi−Fi対応装置などの無線局のユーザによってコンテンツが提供される。この実施形態では、ストリング利用アプリケーション210を動作させる無線局202においてビーコンメッセージ230を受け取る。限定ではなく一例として、無線局202は、携帯電話機、スマートフォン又はラップトップコンピュータとすることができる。ストリング利用アプリケーション210を利用して、SBS210によりブロードキャストされたネットワーク情報ストリングに関連付けるためのコンテンツを受け取ること又は作成することができる。ストリング利用アプリケーション210は、コンテンツ及びネットワーク情報ストリング、そして任意にビーコンメッセージ230を送信したSBS210のMACアドレスを、リンク216を介して情報ストリングサーバ240に伝えるメッセージ216を作成する。コンテンツデータストア244は、このコンテンツを、このメッセージで提供されるネットワーク情報ストリングに関連するネットワーク情報ストリングに関連付けて記録246に記憶する。メッセージ216にSBSのMACアドレスが含まれていた場合、コンテンツは、ネットワーク情報ストリング及びMACアドレスの両方に関連付けて記憶される。MACアドレスは、SBS210の概略位置を確定するために使用することができ、この位置は特定のメッセージで使用することができる。例えば、無線局のオペレータは、特定のネットワーク情報ストリングをブロードキャストするSBS220の場所に最も近い場所に集まるようにメッセージを残すことができる。別の例として、無線局のオペレータは、特定のネットワーク情報ストリングをブロードキャストするSBS220の場所に最も近いスポットに関する、その製品又はサービスのフィードバック又はレビューなどのコメントを残すこともできる。
【0035】
ある実施形態では、ネットワーク情報ストリングの所有者が、記録246及び記録248の両方のコンテンツを制御できる特権を有する。例えば、ネットワーク情報ストリングの登録済み所有者は、記録246内の登録済みのネットワーク情報ストリングに関連するコンテンツの一部又は全部を削除することができる。登録済み所有者は、登録済み所有者以外が登録済みのネットワーク情報ストリングにコンテンツを関連付けることを阻止することもできる。
【0036】
図2に示すように、コンテンツデータストア244は、情報ストリングサーバ240とは物理的に分離している。この構成では、情報ストリングサーバ240がリンク242を介してアクセスでき、無線局202がリンク216を介してアクセスできるサーバ上にコンテンツデータストア244が位置することができる。別の実施形態では、コンテンツデータストア242が情報ストリングサーバ240の構成要素であり、情報ストリングサーバ240は、通信リンク216を介して無線局202にコンテンツデータストア244を提供する。
【0037】
ログデータストア250には、コンテンツを共有するための要求をログ記録することができる。これらのログデータは、無線局202の識別情報、無線局202のユーザの識別情報、要求されたコンテンツに関連するネットワーク情報ストリング、コンテンツの要求が行われた時間、及びコンテンツの要求が行われた時の無線局の場所を含むことができる。ログデータストア250に保存されたログデータを使用して、ユーザの好みを識別し、ネットワーク情報ストリングに関連するコンテンツ234に対する無線局202のユーザの反応を特定して、コンテンツの種類に対する無線局202のユーザの関心を測ることができる。
【0038】
別の実施形態では、コンテンツが、限定ではなく一例として無線局202のメモリ208などの無線局のメモリに記憶される。限定ではなく一例として、コンテンツは、ストリング利用アプリケーション210の構成に基づいて、又は無線局202がコンテンツデータストア244からコンテンツを取得したことに応答して、無線局202のユーザの指示によって無線局202のメモリ208に記憶することができる(コンテンツデータストア244からのコンテンツの取得については以下で詳述する)。例えば、ユーザは、「コーヒー」という単語を含むネットワーク情報ストリングをブロードキャストしているSBSに接近した時にオーディオファイルを再生するように無線局を構成することができる。ストリング利用アプリケーション210は、第1のSBSから「コーヒー」という言葉を含むネットワーク情報ストリングを受け取ったことに応答して(例えば、お菓子のクーポンなどの)コンテンツを取得することもでき、このクーポンは、無線局が第2のSBSから(例えば、「ヘレンのケーキ」などの)ネットワーク情報ストリングを受け取った時に提示される。
【0039】
コンテンツの取得
図3は、ある実施形態による、ネットワーク情報ストリングに関連するコンテンツの取得を示すブロック図である。
【0040】
限定ではなく一例としてWi−Fi対応装置などの無線局202は、送受信機204、プロセッサ206、メモリ208、無線局アプリケーション212及びディスプレイ214を含む。無線局202は、ストリング利用アプリケーション210のインスタンスも動作させる。無線局アプリケーション212は、当業で周知のように、無線局202がSBS220と交信できるようにするための命令を無線局202のプロセッサ206に与える。
【0041】
ある実施形態では、SBS220が、送受信機222、プロセッサ224、メモリ226及びSBSアプリケーション228を含む。SBS220は、ストリング利用アプリケーション210のインスタンスも動作させる。SBS228は、SBS220が少なくともビーコンメッセージ230を送信できるようにするための命令をSBS220のプロセッサ224に与える。
【0042】
ある実施形態では、SBS220が、情報ストリングサーバ240に記憶されたコンテンツに関連するネットワーク情報ストリングを含むビーコンメッセージ230をブロードキャストする。このネットワーク情報ストリングは、コンテンツデータストア244に保持されている記録246又は248に記憶されたコンテンツに関連することができる。ビーコンメッセージ230は、SBS220のMACアドレスを含むこともできる。ある実施形態では、SBS220が、SBS220に関連する無線局にネットワーク(図示せず)へのアクセスを提供する。別の実施形態では、SBS220が、ビーコンメッセージ230をブロードキャストするようには構成されるが、ネットワークアクセスを提供するようには構成されない。別の実施形態では、SBS220が、ネットワークへの接続性を提供することができない。
【0043】
無線局202は、プロセッサ206により実行されるストリング利用アプリケーション210によって構成される。限定ではなく一例として、無線局202は、携帯電話機、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、自動販売機又はレジとすることができる。
【0044】
無線局202は、ビーコンメッセージ230を含む1又はそれ以上のビーコンメッセージを受け取ることができる。ある実施形態では、ストリング利用アプリケーション210が、各ビーコンメッセージのネットワーク識別子を調べて、無線局202がアクセス可能なメモリ208などのメモリに記憶されたネットワーク情報ストリングリストに含まれているネットワーク情報ストリングをこれらのネットワーク識別子が含むかどうかを判定する。ストリング利用アプリケーション210は、リストされているネットワーク情報ストリングを受け取ると、このネットワーク情報ストリングに関連するコンテンツを求めて、無線局202がアクセス可能なメモリ208などのメモリをチェックすることができる。無線局202がアクセス可能なメモリ内でコンテンツが見つからなかった場合、無線局202は、このネットワーク情報ストリングを含むコンテンツ要求メッセージ302を、リンク216を介して情報ストリングサーバ240に送信することができる。
【0045】
或いは、ストリング利用アプリケーション210は、最初にネットワーク情報ストリングを調べずに、各ビーコンメッセージからのネットワーク識別子を情報ストリングサーバ240に渡して検査させることもできる。情報ストリングサーバ240は、各ビーコンメッセージのネットワーク識別子を調べて、このネットワーク識別子が、情報ストリングサーバ240がアクセス可能なコンテンツデータストア244などのデータ記憶装置に記憶されているコンテンツに関連するネットワーク情報ストリングを含むかどうかを判定する。
【0046】
上述したように、ネットワーク情報ストリングは、ストリングブロードキャスト局220によりブロードキャストされるネットワーク識別子(SSIDなど)の全部又は一部を含むことができる。例えば、あるコーヒーショップチェーンが、その「n」軒の店舗にjoesjava1、joesjava2...joesjava[n]というSSIDを割り当てることができる。このコーヒーショップチェーンは、常連客がどの店舗を訪れているかに関わらず常連客全てに同じメッセージを提供するように、「joesjava」というネットワーク情報ストリングを登録することができる。このコーヒーショップチェーンは、ショップごとにメッセージを提供するように、ストリングブロードキャスト局のMACアドレスに関連付けてjoesjava[n]を登録することもできる。
【0047】
別の実施形態では、コンテンツの取得が、ビーコンメッセージ230に含まれるストリングブロードキャスト局220のMACアドレスに少なくとも部分的に基づく。この実施形態では、このMACアドレスが、コンテンツデータストア244上のネットワーク情報ストリング及びコンテンツに関連することができる。このMACアドレスを使用して、SBS220が存在する特定のスポットに特化したコンテンツを取得することができる。
【0048】
コンテンツ要求メッセージ302は、無線局202のユーザのクレデンシャルを含むこともできる。情報ストリングサーバ240は、情報ストリングサーバからコンテンツを取得するための要求に応答する前に、クレデンシャルを評価する。例えば、要求者には、最初に情報ストリングサーバから、又は情報ストリングサーバが利用する認証サーバからユーザID及びパスワードを取得するように求めることができる。ある実施形態では、無線局202上で動作するストリング利用アプリケーション210を、情報ストリングサーバ240にアクセスするために必要なクレデンシャルを提示するように構成することができる。別の実施形態では、無線局202のユーザが、必要なクレデンシャルを情報ストリングサーバ240に提示することにより、情報ストリングサーバ240との間に一定時間のセッションを確立することができる。
【0049】
情報ストリングサーバ240は、リンク216を介して無線局202にコンテンツ応答メッセージ304を送信することによって応答する。限定ではなく一例として、追加コンテンツは、クーポン、告知、メニュー、ニュースアラート、写真、指示又は他のサーバ上の追加コンテンツへのリンクを含むことができる。
図3に示すように、コンテンツデータストア232は、情報ストリングサーバ240とは物理的に分離している。この構成では、情報ストリングサーバ240がリンク242を介してアクセスでき、無線局202がリンク216を介してアクセスできるサーバ上にコンテンツデータストア244が位置することができる。別の実施形態では、コンテンツデータストア244が情報ストリングサーバ240の構成要素であり、情報ストリングサーバ240は、リンク216を介して無線局202にコンテンツを提供する。
【0050】
無線局202は、情報ストリングサーバ240と通信し、コンテンツデータストア232から通信リンク216を介してコンテンツを受け取る。リンク216は、有線リンク、セルラーネットワークを介して提供される無線リンク、又は様々な無線プロトコルを介して提供される無線リンクとすることができる。或いは、無線ネットワークをインターネットなどの有線ネットワークに接続するゲートウェイ(図示せず)を通じて無線でリンク216を提供することもできる。リンクの無線部分は、ストリングブロードキャスト局220又は別のストリングブロードキャスト局(図示せず)を通じて提供することができる。
【0051】
ログデータストア250には、コンテンツを求めるための要求をログ記録することができる。これらのログデータは、無線局202の識別情報、無線局202のユーザの識別情報、要求されたコンテンツに関連するネットワーク情報ストリング、コンテンツの要求が行われた時間、及びコンテンツの要求が行われた時の無線局の場所を含むことができる。ログデータストア250に保存されたログデータを使用して、ユーザの好みを識別し、ネットワーク情報ストリングに関連するコンテンツに対する無線局202のユーザの反応を特定して、コンテンツの種類に対する無線局202のユーザの関心を測ることができる。
【0052】
本明細書の実施形態では、SBSが送信したビーコン信号の受信範囲に入るあらゆる無線局にメッセージをアドレス指定することができる。携帯電話機、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、自動化ソフトウェア、自動販売機及びレジが、本発明のシステムを使用して機能を実行することができる。これらのメッセージは、マーケティング情報、公共サービス情報、交通情報、障害者用の説明、スポーツのスコア、気象情報、時間表、及びその他の情報の中でも特に緊急指示を伝えることができる。メッセージは、テキスト、画像又は音声、又はこれらの組み合わせとして表示することができる。
【0053】
リスナーモジュール
図4は、ある実施形態による、リスナーモジュールによって行われる動作を示すブロック図である。
【0054】
無線リスナーモジュールA及びB(要素402及び406)は、SBS A、SBS B及びSBS C(要素410、412及び414)などのストリングブロードキャスト局により送信されたビーコンメッセージ416をリスンするように構成される。ある実施形態では、SBSビーコンメッセージ416が、ネットワーク情報ストリングを含む。ストリング利用アプリケーション(要素404)を動作させる無線リスナーモジュール(要素402及び406)は、1又はそれ以上のビーコンメッセージ416を受け取り、受け取った各ビーコンメッセージからネットワーク情報ストリングを取得する。無線リスナーモジュール(要素402及び406)は、無線局202からのプローブメッセージ422も受け取る。プローブメッセージは、無線局202の媒体アクセス制御(MAC)アドレスを含む。無線局202は、ストリング利用アプリケーション210を動作させる。別の実施形態では、無線リスナーモジュール402が、無線局442からのプローブメッセージ444も受け取る。プローブメッセージ444は、無線局442の媒体アクセス制御(MAC)アドレスを含む。無線局442は、ストリング利用アプリケーション210のインスタンスを動作させていない。同様に、無線リスナーモジュール404は、無線局446からのプローブメッセージ448も受け取る。プローブメッセージは、無線局446のMACアドレスを含む。無線局446も、ストリング利用アプリケーション210のインスタンスを動作させていない。従って、無線リスナーモジュールは、この無線リスナーモジュールの受信範囲内にある無線局及びSBSからプローブメッセージ及びビーコンメッセージを受け取る。
【0055】
ある実施形態では、モジュールA及びBなどの無線リスナーモジュールを、SBSとして動作して、ネットワーク情報ストリングを含むSBSビーコンメッセージをブロードキャストするように構成することもできる。
【0056】
無線リスナーモジュールAなどの無線リスナーモジュール402は、各ビーコンメッセージ416から受け取ったネットワーク情報ストリングに、無線局202のMACアドレス、無線局442のMACアドレス、無線局444のMACアドレス及びリスナーモジュールAのMACアドレスを関連付け、これらの情報ストリング及びMACアドレスをリストデータサーバ430に送信してリスナーデータストア432に記憶させる。無線リスナーモジュールA402は、無線局202がリスナーモジュールA402に接近した時間を示すタイムスタンプを提供することもできる。
【0057】
図4に示すように、無線リスナーモジュールA402は、リンク420を介してリストデータサーバ430に接続し、無線リスナーモジュールB406は、リンク422を介してリストデータサーバ430に接続する。リンク420及び422は、無線LAN又は無線電話ネットワークなどを介した無線リンクであっても、或いはDSL回線、ケーブルネットワーク又はファイバーネットワークなどの有線リンクであってもよい。別の実施形態では、無線リスナーモジュールA402及びB406が、メッシュネットワーク(図示せず)を介して互いに及びその他の無線リスナーモジュールと通信する。
【0058】
無線局202は、ストリング利用アプリケーション210のインスタンスを使用して、無線局420のプローブメッセージ及びMACアドレスを検出した無線リスナーモジュールA402などの1又はそれ以上のリスナーモジュールによりレポートされた、無線局202の現在位置に近接するネットワーク情報ストリングのリストを求めるストリングデータ要求メッセージ450をリストサーバに送信することができる。ストリングデータ要求メッセージ450は、無線局202のMACアドレスを含む。リストサーバ440は、無線局202のMACアドレスに関連するネットワーク情報ストリングのリストをリスナーデータストア432から取得し、このリストをストリングデータ応答メッセージに含めて無線局202に送信することにより、ストリングデータ要求メッセージに応答することができる。
【0059】
ある実施形態では、無線リスナーモジュールA402などの無線リスナーモジュールが、定期的にプローブメッセージをリスンすることができる。プローブメッセージ422の受信時刻は、タイムスタンプによって保存される。無線局が無線リスナーモジュールA402の受信範囲外に移動すると、現在時刻と最後のタイムスタンプによって示される時刻との間の経過時間が増加する。データストア442は、この経過期間を使用して、あるMACアドレスに関連するデータの経時を測定し、(例えば、MACアドレス及び関連するネットワーク情報ストリングなどの)データをリスナーデータストア432にログ記録し、又は特定の経時のデータを削除することができる。
【0060】
図4には、2つのリスナーモジュールA及びBを示しているが、この図は限定ではない。物理的空間にあらゆる数のリスナーモジュールを展開してリスナーネットワークを形成することができる。リスナーネットワーク内の各リスナーモジュールの位置は分かっているので、(無線局がストリング利用アプリケーションを動作させているかどうかに関わらず)プローブメッセージをブロードキャストする無線局の位置をリスナーネットワーク内で追跡することができる。リスナーネットワーク内の各リスナーモジュールによるプローブメッセージの受け取りをタイムスタンプすることにより、存在、経路、場所の滞在時間、場所の訪問回数、及びその他の指標を無線局ごとに特定することができる。また、この追跡データを使用してレポートを作成することもできる。例えば、追跡データは、一日の間に3,000台の無線局が特定のリスナーモジュールの付近を通り過ぎたこと、またその前日にはこれらの78%がそのリスナーモジュールの付近を通り過ぎたことを示すことができる。この追跡データは、都市計画者、企業及び公安職員の関心を引く可能性がある。例えば、潜在的なテロ標的の外部のトラフィックをモニタして、特定の無線局の挙動が疑わしいかどうかを判断することができる。
【0061】
図4には、リストデータサーバ430及びリスナーデータストア432を示している。ある実施形態では、これらの構造が、情報ストリングサーバ240(
図2を参照)の要素である。
【0062】
命令ソフトウェアアプリケーション
図5Aは、ある実施形態による、ネットワーク情報ストリングの受け取りに応答した無線局の動作を示すブロック図である。(なお、
図5Aには、説明を簡単にするために限定数の構造要素しか示していない。
図2及び
図3を参照。)ある実施形態では、限定ではなく一例としてWi−Fi対応装置などの無線局202が、プロセッサ206(図示せず)により実行されるストリング利用アプリケーション(ストリング利用アプリケーション)210によって構成される。限定ではなく一例として、無線局202は、携帯電話機、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、自動販売機又はレジとすることができる。
【0063】
メモリ208及びコンテンツデータストア244は、コマンドコードに関連するネットワーク情報ストリングのリストを含むことができ、ストリング利用アプリケーション210がこのリストにアクセスすることができる。無線局202は、ストリングブロードキャスト局220から、ビーコンメッセージ230を含む1又はそれ以上のビーコンメッセージを受け取ることができる。ストリング利用アプリケーション210は、各ビーコンメッセージのネットワーク識別子(限定ではなく一例としてSSID)を調べる。ある実施形態では、ストリング利用アプリケーション210が、メモリ208に記憶されたコマンドコードリスト上のネットワーク情報ストリングがネットワーク識別子に含まれているかどうかを判定することができる。或いは、ストリング利用アプリケーション210は、受け取ったネットワーク情報ストリングを情報ストリングサーバ240(図示せず)に転送することもできる。ストリングサーバ240は、コンテンツデータストア244に記憶されている、コマンドコードを含むコンテンツで応答することができる。
【0064】
ストリング利用アプリケーション210は、メモリ208又はコンテンツデータストア244に記憶されているコマンドコードに関連するリストされているネットワーク情報ストリングを受け取ると、このリストされているコマンドコードをコマンド応答アプリケーション520又は無線局のオペレーティングシステム522に照会する。コマンド応答アプリケーション520及びオペレーティングシステム522は、コマンドコードの受け取りに応答して動作を行うように構成することができる。例えば、コマンド応答アプリケーション520は、特定のコマンドコードに応答して特定のウェブページを開くように構成されたブラウザとすることができる。装置のオペレーティングシステム522は、メモリからコマンド応答アプリケーション520をロードするように、又はインターネットからコマンド応答アプリケーションをダウンロードするように構成することができる。その他の動作としては、リマインダーメッセージの表示、又はオーディオコンテンツの再生を挙げることができる。
【0065】
図5Bは、ある実施形態による、無線局の動作を引き起こす処理を示すブロック図である。ある実施形態では、無線サービスプロバイダ576からの無線サービスを受ける無線局202に、ダウンロード/アプリケーションサーバ570からストリング利用アプリケーション210がダウンロードされる。ダウンロード/アプリケーションサーバ570は、このインストール処理中に、無線局のMACアドレス及び一意のトークンを含む無線局情報、及びユーザ情報を取得し、これらの局情報及びユーザ情報をデータストア572に記憶する。無線局202は、無線サービスプロバイダから通知を受け取り、この通知に基づいて応答を開始するように構成することができる。ある実施形態では、ストリング利用アプリケーション210が、リスナーサービスプロバイダ580により、通知の受け取りに特定の形で応答するように構成される。
【0066】
ある実施形態では、通知サービスプロバイダ580が、モニタリングサーバ582を介して、
図4に示す無線リスナーモジュールA402などの1又はそれ以上の無線リスナーモジュールをモニタする。特定の無線リスナーモジュールの付近で無線局202の存在が検出されると、モニタリングサーバ582は、無線サービスプロバイダ576にメッセージを送信し、無線局202に通知を送信することができる。モニタリングサーバ582から無線サービスプロバイダ576へのメッセージは、無線局202に関連する一意のトークンを含む。通知サービスプロバイダ576は、このモニタリングサーバから送信された一意のトークンに基づいて無線局202に通知を送信するように通知サーバ578に指示する。この通知が無線局202によって受け取られると、無線局202上で動作するストリング利用アプリケーション210に位置関連命令が伝えられる。限定ではなく一例として、この命令は、無線局202に、近隣の商店のクーポンをダウンロードすること、コンテンツを表示すること、アプリケーションを動作させること、ウェブサイトに接続することなどを行わせることができる。
【0067】
ネットワーク情報ストリングを用いたメッセージング
実施形態は、無線局が受け取ることができるネットワーク識別子で情報を伝達することに関する。この情報は、無線ネットワークの動作とは無関係とすることができる。
【0068】
図6は、ある実施形態による、メッセージングシステムを示すブロック図である。
図7は、ある実施形態による、無線局にメッセージを伝達する処理を示すフロー図である。
【0069】
ある実施形態では、(
図2及び
図3に関して上述したように)SBS220がストリング利用アプリケーション210を動作させる。ストリング利用アプリケーション210は、SBS220のユーザからのテキスト入力を受け取り、このテキスト入力を含むネットワーク情報ストリングをテキストメッセージとして生成する。限定ではなく一例として、このテキスト入力は、とりわけ、ユーザ設定、メッセージログ、詳細な連絡先、ウェブサイトへのリンク、電子メールアドレスへのリンク、電話番号へのリンク、広告、クーポン及び値引きとすることができる。その後、SBS220は、SBSアプリケーション228を使用して、この生成されたネットワーク情報ストリングをビーコンメッセージ230でブロードキャストすることができる。
【0070】
(
図2及び
図3に関して上述したように)無線局A616は、ストリング利用アプリケーション210のインスタンスを動作させる。無線局A616は、無線局アプリケーション212、プロセッサ206及び送受信機204を使用して、生成されたネットワーク情報ストリングをSBS220から受け取る。無線局A616上で動作するストリング利用アプリケーション210のインスタンスは、このネットワーク情報ストリングを(さらに後述するように)メッセージが符号化されたものとして認識し、このメッセージをネットワーク情報ストリングから抽出する。その後、このメッセージをディスプレイ214上に表示することができる。
【0071】
図6に示すように、第2の無線局B618も、ストリング利用アプリケーション210のインスタンスを動作させる。無線局B618も、生成されたネットワーク情報ストリングをSBS220から受け取る。無線局B618上で動作するストリング利用アプリケーション210のインスタンスは、このネットワーク情報ストリングからメッセージを抽出する。その後、無線局B618上で動作するディスプレイ214にこのメッセージを表示することができる。
【0072】
ある実施形態では、無線局A616上で動作する無線局アプリケーション212が、無線局A616がSBSとして動作することをさらに可能にすることができる。この実施形態では、無線局A616上で動作するストリング利用アプリケーション210のインスタンスを使用して、生成されたネットワーク情報ストリングを無線局B618に再ブロードキャスト(又は「転送」)することができる。従って、無線局B618は、SBS220の受信範囲外に存在する場合でも、生成されたネットワーク情報ストリングを受け取ることができる。無線局B618上で動作するストリング利用アプリケーション210のインスタンスは、転送されたネットワーク情報ストリングからメッセージを抽出することができる。その後、無線局B618上で動作するディスプレイ214にこのメッセージを表示することができる。
【0073】
上述したように、ストリング利用アプリケーション210は、SBS220がユーザからテキストを受け取り、この受け取ったテキストをメッセージとして組み込んだネットワーク情報ストリングを生成できるようにする。ストリング利用アプリケーション210は、無線局616及び618がネットワーク情報ストリングにテキストが含まれていると判断し、このネットワーク情報ストリングを解析してメッセージを取得できるようにもする。
【0074】
ある実施形態では、無線局からのプローブメッセージを使用してメッセージが伝達される。この実施形態では、無線局A616が、SBSの不在時に動作するように構成される。無線局A616上で動作するストリング利用アプリケーション210は、無線局A616のユーザからのテキスト入力を受け取り、このテキスト入力を含むネットワーク情報ストリングをテキストメッセージとして生成する。限定ではなく一例として、このテキスト入力は、とりわけ、ユーザ設定、メッセージログ、詳細な連絡先、ウェブサイトへのリンク、電子メールアドレスへのリンク、電話番号へのリンク、広告、クーポン及び値引きとすることができる。その後、無線局616Aは、無線局アプリケーション212を使用して、この生成されたネットワーク情報ストリングをプローブメッセージ(図示せず)でブロードキャストすることができる。このプローブメッセージは、SBSの不在時に動作するように構成された無線局B618などの別の無線局が受け取ることができる。この実施形態では、ストリングブロードキャスト局は不要である。この実施形態は、限定ではないが他の機能の中でもとりわけテキストメッセージングなどのタスクを容易にするのに役立つことができる。
【0075】
ある実施形態では、SBS220上で動作するストリング利用アプリケーション210により生成されたネットワーク情報ストリングが、無線局A616上で動作するストリング利用アプリケーション210のインスタンスにより認識される構造と一致する。あらゆるメッセージ構造を、ストリング利用アプリケーション210と共に使用するように適合させることができる。以下の構造、並びに表1、2及び3に示す構造は、メッセージング構造の説明例として示すものであり、限定を意図するものではない。
【0076】
ある実施形態では、表1に示すタイプによってメッセージを識別することができる。
表1
メッセージタイプ
【0077】
ある実施形態では、ストリング利用アプリケーション210が、表2及び表3に示すメッセージングフォーマットルールを使用して、テキストメッセージを含むネットワーク情報ストリングを生成する。これらのメッセージフォーマットルールは、無線局A616などの無線局上で動作するストリング利用アプリケーション210のインスタンスによっても認識される。
表2
【0078】
図7は、ある実施形態による、無線局にメッセージを伝達する処理を示すフロー図である。
【0079】
図6に示すSBS220などのSBS上で動作するストリング利用アプリケーション210が、ユーザからテキストを受け取る(ブロック702)。ストリング利用アプリケーション210は、SBSがメッセージに一意のメッセージIDを割り当てるようにする(ブロック704)。表2に示す実施形態では、このメッセージIDは3バイトである。しかしながら、これは限定を意図するものではない。メッセージにメッセージコードを(例えば、表1から選択したコードとして)割り当てる(ブロック706)。
【0080】
メッセージを「N」個の部分又は区分に分割する(ブロック712)。ある実施形態では、6つの部分などの最大メッセージ部分数を設定すること、及び/又は144文字などの最大文字数を指定することができる。
【0081】
部分番号を「1」に送信する(ブロック714)。部分番号1のネットワーク情報ストリングを生成する(ブロック716)。SBSが、生成されたネットワーク情報ストリングをビーコンメッセージでブロードキャストする(ブロック718)。
【0082】
SBSによりブロードキャストされた最後のメッセージ部分がメッセージ部分「N」であったかどうかを判定する(ブロック720)。SBSによりブロードキャストされた最後のメッセージ部分がメッセージ部分「N」であった(すなわち、ブロック720の答えが「はい」である)場合、処理は終了する(ブロック724)。SBSによりブロードキャストされた最後のメッセージがメッセージ部分「N」でなかった(すなわち、ブロック720の答えが「いいえ」である)場合、部分番号を「1」だけ増分し(ブロック722)、処理はブロック716に戻って次のメッセージ部分のネットワーク情報ストリングを生成する。SBSが、次のメッセージ部分をビーコンメッセージでブロードキャストする(ブロック718)。処理は、再びチェックを行って、SBSによりブロードキャストされた最後のメッセージ部分がメッセージ部分「N」であったかどうかを判定する(ブロック720)。処理は、全ての「N」個のメッセージ部分が送信されるまで継続する。
【0083】
SBS上で動作するストリング利用アプリケーション210は、メッセージ部分をブロードキャストする回数及びブロードキャストの合間の時間を設定するように構成することができる。
【0084】
ある実施形態では、無線局202上で動作するストリング利用アプリケーション210が、無線局が受け取った全てのネットワーク情報ストリングを継続的にモニタして、生成されたネットワーク情報ストリングを識別する。同じメッセージID(例えば、生成されたネットワーク情報ストリングの最初の3バイト)を有する生成されたネットワーク情報ストリングは、単一メッセージの一部として識別される。ストリング利用アプリケーション210は、メッセージ部分コードを使用して、メッセージ部分を受け取った順序に関わらずメッセージ部分を正しい順序で組み立てる。ある実施形態では、6つの部分などの最大メッセージ部分数を設定すること、及び/又は144文字などの最大文字数を指定することができる。
【0085】
ストリング利用アプリケーション210は、アプリケーションビュー設定内のメッセージタイプ設定に一致するメッセージタイプのメッセージのみを表示する。ある実施形態では、ストリング利用アプリケーション210のユーザが、ストリング利用アプリケーション210が受け取ることができるメッセージのタイプを指定することができる。
【0086】
ある実施形態では、メッセージフォーマットが、メッセージ中継回数文字を含む。無線局202上で動作するストリング利用アプリケーション210がメッセージを受け取り、このメッセージタイプがRegional(地域)又はGathering(集合)である場合、正しく構成された無線局は、ストリング利用アプリケーション210を使用して、このメッセージを他の無線局に中継又は再ブロードキャストすることができる。ストリング利用アプリケーション210は、このメッセージのために同じ一意のメッセージコードを維持する。しかしながら、ストリング利用アプリケーション210は、このメッセージを再ブロードキャストする前に、メッセージ中継回数を次の増分値に増分する。
【0087】
ある実施形態では、ストリング利用アプリケーション210が、再ブロードキャストの回数を36などの所定数に制限することができる。中継コードが所定数に達すると、メッセージはアプリケーション内で表示されるが中継はされない。
【0088】
別の実施形態では、ストリング利用アプリケーション210が、中継回数に関わらず無線局が同時にいずれか1つのメッセージIDしか表示又は中継しないように構成される。これにより、メッセージが装置間で往復して中継されることが防がれる。
【0089】
受信側無線局上で動作するストリング利用アプリケーション210は、メッセージ部分を再ブロードキャストする回数及び再ブロードキャストの合間の時間を設定するように構成することができる。
【0090】
ある実施形態では、ストリング利用アプリケーション210を、ユーザが無線局にメッセージを新規メッセージとして転送するよう指示できるように構成することができる。メッセージを新規メッセージとして送信する場合、既にそのメッセージを処理したストリング利用アプリケーション210を動作させる他の無線局がそのメッセージを無視し続けられるように、同じメッセージ及びメッセージIDを使用することができる。しかしながら、この「新規」メッセージはメッセージ中継回数1で送信され、これによりこのメッセージは所定の中継回数まで中継され、このメッセージを処理していない無線局において表示されるようになる。
【0091】
ある実施形態では、ストリング利用アプリケーション210を、所定の中継回数を超えていないメッセージを無線局202が自動的に転送できるように構成することができる。この機能は、あるローカルエリアが単一のSBSの信号範囲を超えて広範囲の装置間にメッセージを拡散できるようになることを意図したものである。ストリング利用アプリケーション210は、自動転送をオフにするように構成することもできる。
【0092】
ある実施形態では、メッセージタイプ「IM−HERE(ここにいるよ)」が、表3に示すような一意のメッセージ構造を有する。
表3
IM HERE FORMAT(「ここにいるよ」のフォーマット):
1:国際電話番号>イニシャル>15文字の名前...
2:国際電話番号>123D1A>(情報メッセージ識別子)
3:123I1Z>(IM Here情報を入力した共有用マルチパートメッセージ、メッセージコードは常に「I」、リピートコードは常にZ)
【0093】
この実施形態では、「IM−Here」メッセージが複数の部分を含むことができ、非中継専用である。無線局上で動作するストリング利用アプリケーション210は、IM−Hereメッセージの最初の部分を表示し、「さらなる詳細」機能のユーザ選択に応答してIM−Hereメッセージの他の部分の閲覧を可能にするように構成することができる。
【0094】
ある実施形態では、IM−Hereメッセージフォーマットが、一意のメッセージ識別子として国際形式の電話番号を使用する。この実施形態では、ストリング利用アプリケーション210がIM−Hereメッセージを受け取ると、送信者の電話番号及び名前のイニシャルと名字が無線局上に表示される。
【0095】
別の実施形態では、IM−Hereメッセージにより、ユーザの電話番号、名前のイニシャル及び名字がブロードキャストされる。このことは、会議、ミーティング、又はユーザがSBS220の受信範囲内の全員に仮想的な実際の名刺を提示したいと思うその他のあらゆるイベントにおいて非常に有用である。限定ではなく一例として、一部の電話サービスプロバイダは、選択した電話にテキスト及び通話を転送できる無料電話番号をほとんどの地域において提供している。ユーザは、IM−Hereメッセージに含めるべき電話番号及び名前を入力することにより、IM−Hereをセットアップすることができる。任意に、このセットアップとしてのフォームは、LinkedIn、Facebook、電子メールアドレス、IM ID、URL1、URL2などのための任意のフィールドを含むこともできる。これらのデータは、データストアに記憶することができる。
【0096】
ストリング利用アプリケーション210は、IM−Hereフォーマットのネットワーク情報ストリングメッセージを30秒毎に1回ブロードキャストするように構成することができる。無線局は、IM−Hereメッセージを受け取ると、このメッセージをデータストアに登録してメッセージの詳細を記憶し、ユーザが(ミーティング、会議などにおいて)隣接区域における全てのIM−Hereの送信を確認できるようにする。
【0097】
無線局のユーザは、IM−Hereメッセージ(プライベートメッセージ)の電話番号を介してユーザに通常の電話テキストメッセージを送信すること、さらには直接電話を掛けることを選択することができる。無線局のユーザは、LinkedIn又はFacebookへのリンク(送信者がこれらを含めている場合)をクリックすることもできる。受信者がモバイルデータ接続を有する場合、ユーザは直接LinkedIn/FaceBook/Email/などに進むことができる。
【0098】
ある実施形態では、ストリング利用アプリケーション210が、ラップトップコンピュータ又はタブレットなどのコンピュータ装置上で動作する。例えば、ストリング利用アプリケーション210は、ミーティング又は会議の登録受付デスクのコンピュータ装置上で動作する。この実施形態では、コンピュータ装置が、無線局のユーザからのIM−Hereの通知を自動登録として収集する。コンピュータ装置は、登録者にメッセージをブロードキャストするために使用することも、或いはIM−Here情報を使用して特定の登録者に電子メール又はテキストメッセージを直接送信することもできる。同様に、ブロードキャスト及びプライベートメッセージが必要とされるその他の状況でIM−Hereメッセージ構造を使用することもできる。
【0099】
ある実施形態では、メッセージコードが、特定のメッセージを受け取る無線局での挙動に影響を与えることができる。限定ではなく一例として、緊急メッセージとして識別されたメッセージは、受信側無線局において直ちに表示することができる。また、トーンを鳴らすこと又は無線局の振動機能を作動させることにより緊急メッセージの受け取りを知らせることもできる。
【0100】
ストリング利用アプリケーション210は、無線局がユーザの好みに従ってメッセージを管理できるように構成することができる。例えば、無線局は、メッセージを受け取った時に又は定期的にメッセージを表示するように構成することができる。メッセージは、メッセージコードによりグループ分けして表示することができる。
【0101】
ストリング利用アプリケーション210は、無線局のユーザが、ログ、ウェブサイトへのリンク、自動ブロードキャスト及びその他の特徴を含む他の任意の設定を設定できるように構成することもできる。
【0102】
本明細書の実施形態は、あらゆる数の用途で使用することができる。限定ではなく一例として、これらの用途は以下を含むことができる。
− 機械から定期的アップデートを送信すること。
− 電気及びインターネットが利用できない緊急事態中に人々と通信するために、店、オフィス、レストランから通知を送信すること。
− 通信能力が限られた人々を支援して、近接区域の人々と通信できるようにすること。
− 助けを呼んでいる人々を支援して、近接区域の人々、従って大半は力になれる位置の人々のみにブロードキャストすること。
− 別の車両の乗客間又は近隣の住宅間に通信を提供すること。
【0103】
ある実施形態では、ある地点でメッセージを収集してインターネット上に移し、他の場所でこれらにアクセスし、又はこれらを再ブロードキャストすることができる。また、ある場所でメッセージをログ記録して、その場所に戻って来た他の人物がインターネット接続を使用してアクセスできるようにすることもできる。
【0104】
テロ対策への貢献
合衆国法典第18編第2331条に規定されるように、テロ行為とは、以下の活動をいう。(A)暴力行為若しくは人命に危険を及ぼす行為であって、合衆国若しくは州の刑法の違反となり、又は、合衆国若しくは州の裁判管轄地内で行われた時は犯罪行為となるものに関わる活動。[及び](B)次のいずれかを意図すると認められる活動。(i)民間人を脅迫又は威圧すること、(ii)脅迫又は威圧により政府の政策に影響を与えること、又は(iii)暗殺又は略取誘拐により政府の行動に影響を与えること。
【0105】
本明細書の実施形態は、テロ活動により直接影響を受ける可能性のある個人に緊急情報を広めるための効率的かつコスト効率の高いツールを提供することにより、テロ対策に大きく貢献する。
【0106】
ある実施形態では、取締機関が、情報ストリングサーバ240にネットワーク情報ストリングを登録する。例えば、緊急情報ストリングは、「緊急事態−あなたは危険に曝されている恐れがあります−詳細情報は以下の通り」という形を取ることができる。ある実施形態では、情報ストリングサーバ240を、市民の安全に対する脅威を示すネットワーク情報ストリングを、一般市民を守る責任のある取締機関、政府安全保障局及びその他の組織による登録のために確保しておくように構成することができる。
【0107】
取締官は、スマートフォンなどのコンピュータ装置を操作して、緊急警報メッセージを含むコンテンツを情報ストリングサーバ240に送信して登録させることができる。この警報メッセージは、登録済みの緊急情報ストリングに関連付けられる。ある実施形態では、クレデンシャルの提示を必要とすることにより、緊急コンテンツメッセージを通信するために使用する装置が、許可された発信源から発信されたものとして確認される。取締官のコンピュータ装置は、このコンピュータ装置がその近隣の無線局により送信されたプローブメッセージから受け取ったネットワーク名識別子を情報ストリングサーバ240に通知することもできる。その後、情報ストリングサーバ240は、このコンピュータ装置により識別された無線局に警報メッセージをプッシュすることができる。
【0108】
別の実施形態では、取締官がSBS220を操作して、
図7に関して説明したような構造化メッセージとして緊急警報メッセージを送信することができる。その後、この緊急警報メッセージを、受信側ネットワーク局から他のネットワーク局に上述したように転送することができる。この転送は、リストサーバと通信して、メッセージに関する情報を確認して通信することを含む。或いは、受信側無線局は、ストリングサーバへの接続を必要とせずに、受け取ったメッセージを解釈及び/又は認証することもできる。受信側無線局は、この機能を使用して、たとえ全てのセルラー接続及びインターネット接続が機能していない場合又は別様に混雑している場合でも、メッセージを中継することができる。
【0109】
他の実施形態では、登録された緊急情報ストリング又は緊急警報メッセージを無線局が受け取ることにより、この無線局が動作を開始するようにすることができる。行われる動作は、緊急情報ストリング又は緊急警報メッセージの内容に依存することができる。これらの実施形態では、緊急情報ストリング又は緊急警報メッセージが、無線局で動作するアプリケーションの実行を引き起こすことができ、このアプリケーションが無線局の挙動を決定する。
【0110】
例えば、無線局が電話ハンドセットである場合、緊急警報メッセージ又は緊急情報ストリングを受け取ると、通話が一定時間又は頻度(例えば、1分間又は5分毎に1回の通話)に制限されるようにすることができる。テキストメッセージも、特定の宛先に制限し、又は一定数のテキストメッセージに抑えることができる。これらの手段により、ネットワークの混雑が直ちに軽減され、緊急サービスがより効果的に運用されるとともに、公共との通信能力が維持されるようになる。
【0111】
さらに別の実施形態では、無線局が緊急警報メッセージ又は緊急情報ストリングを受け取ると、緊急音を発してユーザに緊急事態を知らせ、又はスピーカフォンを通じてユーザに音声指示を与えるようにすることができる。
【0112】
さらに別の実施形態では、無線局が緊急警報メッセージ又は緊急情報ストリングを受け取ると、超音波とすることができる高レベルの音声信号を発するようにし、この音声信号を使用してテロ攻撃又はその他の緊急事態の犠牲者の位置を特定することができる。別の実施形態では、攻撃又は市民の安全を危険に曝す事態が迫っていることを警告するための第1の緊急情報ストリング及び/又はメッセージを発行し、及び/又はこの事態が発生した後に、事態の犠牲者の位置の特定及び/又は支援に役立てるための第2の(異なる)緊急情報ストリング及び/又はメッセージを発行することができる。
【0113】
無線局を通常動作に戻すための第3のストリング及び/又はメッセージを発行することもできる。
【0114】
別の実施形態では、
図4に関して説明したリスナー装置が、取締官が操作するSBS220によりブロードキャストされたビーコンメッセージから、登録済みのネットワーク情報ストリング及びこのSBS220に近い無線局のMACアドレスを受け取ることができる。この情報は、リストサーバ430に提供してリストデータストア432に記憶することができる。ある実施形態では、リストサーバ430を、緊急ネットワーク情報ストリングに応答して、取締官が操作するSBS220に近接する無線局に緊急メッセージをプッシュするように構成することができる。
【0115】
別の実施形態では、リストサーバ430が、取締官が操作するSBS220に近接する他の実体が操作する他のSBSによりブロードキャストされたネットワーク情報ストリングも受け取る。この実施形態では、これらの他の実体によりブロードキャストされたネットワーク情報ストリングを、緊急警報メッセージに一時的に関連付けることができる。
【0116】
これらの及びその他の実施形態は、迫り来る又は現在起きているテロ攻撃に関する局所的情報を一般市民に広めるためのツールを対テロ機関に提供することにより、テロ対策に大きく貢献する。一般市民は、このような情報をリアルタイムで使用して、このような攻撃に曝されるのを防ぐことができる。
【0117】
図8に、様々な実施形態と共に使用するのに適した無線装置を示す。
【0118】
無線装置800はプロセッサ801を含むことができ、このプロセッサ801は、内部メモリ802、ディスプレイ803、及びSIMM821又は同様の取り外し可能記憶装置に結合される。また、無線局800は、プロセッサ801に結合されたセルラー送受信機805に接続された、電磁放射線を送受信するためのセルラーアンテナ804を任意に有することもできる。いくつかの実装では、送受信機805、並びにプロセッサ801及びメモリ802の一部をマルチネットワーク通信に使用することができる。無線装置800は、キーパッド806又は小型キーボード、及びユーザ入力を受け取るためのメニュー選択ボタン又はロッカースイッチ807を含むこともできる。無線装置800は、プロセッサに結合されて無線装置800の位置座標を特定するために使用されるGPSナビゲーション装置820を含むこともできる。また、ディスプレイ803は、ユーザ入力を受け取るように構成できるタッチセンサ式装置とすることができる。
【0119】
無線送受信機830は、無線アンテナ832を介して無線通信を行う。限定ではなく一例として、この無線送受信機は、802.11x規格に準拠することができる。
【0120】
プロセッサ801は、本明細書で説明した様々な実施形態の機能を含む様々な機能を実行するソフトウェア命令(アプリケーション)によよって構成できるいずれのプログラマブルマイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、或いは1又は複数のマルチプロセッサチップであってもよい。ある実施形態では、無線装置800が、1つがセルラー及び/又は無線通信機能専用プロセッサであり、1つが他のアプリケーションの実行専用プロセッサであるようなマルチプロセッサ801を含むことができる。
【0121】
通常、ソフトウェアアプリケーションは、アクセスされてプロセッサ801にロードされる前に内部メモリ802に記憶することができる。例えば、内部メモリ802は、ストリング利用アプリケーション824を含むことができる。ある実施形態では、プロセッサ801が、アプリケーションソフトウェア命令を記憶するのに十分な内部メモリ802を含み、又はこれにアクセスすることができる。メモリは、オペレーティングシステム822を含むこともできる。
【0122】
プロセッサの内部メモリは、ユーザ又はアプリケーションが直接アクセスできない、様々な実施形態で説明したようなMDIN及びSIMM IDを記録できるセキュアメモリ(図示せず)を含むことができる。このようなセキュアメモリは、プロセッサの一部として、プロセッサに損傷を与えずに、或いはプロセッサを交換せずに交換又はアクセスできないことがある。
【0123】
また、内部メモリ802は、揮発性メモリであっても、又はフラッシュメモリなどの不揮発性メモリであっても、或いはこれらの混合であってもよい。本説明では、一般的にメモリと言えば、内部メモリ802、コンピュータ装置に差し込まれた取り外し可能メモリ、及びセキュアメモリなどのプロセッサ801自体の中のメモリを含む、プロセッサ801がアクセスできる全てのメモリを意味する。
【0124】
ある実施形態では、追加のメモリチップ(セキュアデータ(SD)カードなど)を無線装置800に差し込んでプロセッサ801に結合することもできる。
【0125】
図9は、様々な実施形態と共に使用するのに適したコンピュータ装置のシステムブロック図である。典型的なコンピュータ装置1000は、内部メモリ1002、ディスプレイ1003及びスピーカ1008に結合されたプロセッサ1001を含むことができる。また、コンピュータ装置1000は、インターネット及び/又はその他のネットワークとの間で電磁放射線及び/又はデータメッセージを送受信するためのアンテナ1004も含む。様々な実施形態は、
図10に示すサーバ1100などの様々な市販のサーバ装置のいずれかにおいて実施することもできる。通常、このようなサーバ1100は、揮発性メモリ1102及びディスクドライブ1103などの大容量不揮発性メモリに結合されたプロセッサ1101を含む。サーバ1100は、プロセッサ1101に結合された、レーザーディスク(登録商標)ピーディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)ドライブ又はDVDディスクドライブ1104を含むこともできる。サーバ1100は、他のブロードキャストシステムコンピュータ及びサーバに結合されたローカルエリアネットワークなどのネットワーク1112との間にデータ接続を確立するための、プロセッサ1101に結合されたネットワークアクセスポート1106を含むこともできる。サーバ1100は、キーボード1108、ポインタ装置(コンピュータマウス1110など)及びディスプレイ1109などのオペレータインターフェイスを含むこともできる。
【0126】
プロセッサ1001、1101は、以下で説明する様々な実施形態の機能を含む様々な機能を実行するソフトウェア命令(アプリケーション)によって構成できるいずれのプログラマブルマイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、或いは1又は複数のマルチプロセッサチップであってもよい。一部のモバイル受信機装置には、1つが無線通信機能専用プロセッサであり、1つが他のアプリケーションの実行専用プロセッサであるようなマルチプロセッサを設けることができる。通常、ソフトウェアアプリケーションは、アクセスされてプロセッサ1001、1101にロードされる前に内部メモリ1002、1102及び1103に記憶することができる。プロセッサ1001、1101は、アプリケーションソフトウェア命令を記憶するのに十分な内部メモリを含むことができる。
【0127】
上述した方法の説明及び処理フロー図は説明例として示したものにすぎず、様々な実施形態のステップを提示した順序で実行しなければならないことを必要としたり又は暗示したりするものではない。当業者であれば理解できるように、上述した実施形態におけるステップはいずれの順序で実行してもよい。「次に(then)」、「次の(next)」などの単語は、ステップの順序を限定するものではなく、これらの単語は、本方法の説明を通じて読者を導くために使用したものにすぎない。処理フロー図では、動作を連続処理として説明している場合もあるが、これらの動作の多くは、並行して又は同時に実行することができる。また、動作順を並べ替えることもできる。処理は、方法、関数、手順、サブルーチン、サブプログラムなどに対応することができる。処理が関数に対応する場合、その終了は、関数が関数の呼び出し又はmain関数に戻ることに対応することができる。
【0128】
本明細書で開示する実施形態に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装することができる。上記では、このハードウェアとソフトウェアの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路及びステップを、一般にこれらの機能の面から説明した。このような機能をハードウェアとして実装するか、それともソフトウェアとして実装するかは、特定の用途及びシステム全体に課せられる設計制約に依存する。当業者であれば、これらの説明した機能を、各特定の用途に合わせて様々な方法で実装できるであろうが、このような実装の決定を、本発明の範囲からの逸脱を引き起こすものであると解釈すべきではない。
【0129】
コンピュータソフトウェアで実装される実施形態は、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、又はこれらのあらゆる組み合わせで実装することができる。コードセグメント又は機械実行可能命令は、手順、関数、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラス、或いは命令、データ構造又はプログラム命令文のあらゆる組み合わせを表すことができる。コードセグメントは、情報、データ、引数、パラメータ又はメモリコンテンツを受け渡すこと及び/又は受け取ることにより、別のコードセグメント又はハードウェア回路に結合することができる。情報、引数、パラメータ、データなどは、メモリ共有、メッセージ転送、トークン転送、ネットワーク送信などを含むあらゆる好適な手段を介して受け渡し、転送し、又は送信することができる。
【0130】
ソフトウェアによる実装時には、機能を非一時的コンピュータ可読媒体又はプロセッサ可読記憶媒体に1又はそれ以上の命令又はコードとして記憶することができる。本明細書で開示する方法又はアルゴリズムのステップは、コンピュータ可読媒体又はプロセッサ可読記憶媒体に常駐できるプロセッサ実行可能ソフトウェアモジュール内で具体化することができる。非一時的コンピュータ可読媒体又はプロセッサ可読媒体は、コンピュータプログラムを1つの場所から別の場所に容易に転送できるようにするコンピュータ記憶媒体及び有形記憶媒体の両方を含む。非一時的プロセッサ可読記憶媒体は、コンピュータがアクセスできるあらゆる利用可能な媒体とすることができる。限定ではなく一例として、このような非一時的プロセッサ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM又はその他の光学ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置又はその他の磁気記憶装置、或いは命令又はデータ構造の形の所望のプログラムコードを記憶するために使用でき、コンピュータ又はプロセッサがアクセスできる他のあらゆる有形記憶媒体を含むことができる。本明細書で使用するディスク(disk及びdisc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光学ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、及びブルーレイディスクを含み、一般にdiskは、データを磁気的に複製するのに対し、discは、データをレーザで光学的に複製する。これらの組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲に含めるべきである。また、方法又はアルゴリズムの動作は、コンピュータプログラム製品に組み込むことができる非一時的プロセッサ可読媒体及び/又はコンピュータ可読媒体上に、コード及び/又は命令の1つの又はあらゆる組み合わせ又はセットとして常駐することができる。
【0131】
ハードウェアによる実装時には、無線受信機又はモバイル装置での使用に適することができる無線信号処理回路の回路内に機能を実装することができる。このような無線信号処理回路は、様々な実施形態で説明した信号測定及び計算ステップを行うための回路を含むことができる。
【0132】
本明細書で開示する態様に関連して説明した様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、及び回路を実装するために使用するハードウェアは、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又はその他のプログラムマブル論理装置、離散ゲート又はトランジスタ論理回路、離散的ハードウェア構成要素、又は本明細書で説明した機能を実行するように設計されたこれらのあらゆる組み合わせと共に実装又は実行することができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサとすることができるが、代替例では、プロセッサを、いずれかの従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ又は状態機械とすることができる。プロセッサは、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連動する1又はそれ以上のマイクロプロセッサ、又は他のいずれかのこのような構成の組み合わせなどの、コンピュータ装置の組み合わせとして実装することもできる。或いは、いくつかのステップ又は方法を、所与の機能に特化した回路により実行することもできる。
【0133】
特許請求の範囲における要素の、例えば「a」、「an」又は「the」という冠詞を使用した単数形での言及は、いずれもこれらの要素を単数形に限定するものとして解釈すべきではない。
【0134】
上述した開示する実施形態の説明は、当業者が本発明を実践又は使用できるように行ったものである。当業者には、これらの実施形態の様々な修正が容易に明らかになるであろうし、本発明の思想又は範囲から逸脱することなく、本明細書で定義した一般原理を他の実施形態に適用することもできる。従って、本発明は、本明細書に示す実施形態に限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲、及び本明細書で開示した原理及び新規の特徴と整合する最も広い範囲に従うものとする。