(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5902343
(24)【登録日】2016年3月18日
(45)【発行日】2016年4月13日
(54)【発明の名称】張弦梁構造体
(51)【国際特許分類】
E04B 1/34 20060101AFI20160331BHJP
【FI】
E04B1/34 A
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-206235(P2015-206235)
(22)【出願日】2015年10月20日
【審査請求日】2015年10月20日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】306022513
【氏名又は名称】新日鉄住金エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091096
【弁理士】
【氏名又は名称】平木 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100105463
【弁理士】
【氏名又は名称】関谷 三男
(74)【代理人】
【識別番号】100129861
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 滝治
(72)【発明者】
【氏名】倉田 高志
【審査官】
星野 聡志
(56)【参考文献】
【文献】
特許第3231072(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
妻行き方向の複数の第1の上弦材と桁行き方向の複数の第2の上弦材が交互に直交して複数の格点を形成し、
全ての格点のうちの幾つかの格点から鉛直方向に束材が垂下され、
平面的に見て妻行き方向および桁行き方向以外の斜め方向に延びる引張材が、前記束材の下端と該束材が垂下されていない格点の間に架け渡されている、屋根架構を備えている、張弦梁構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋根架構に特徴のある張弦梁構造体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
アリーナや体育館等の大空間構造物の屋根架構には、張弦梁構造体が一般に適用されており、たとえば特許文献1にも張弦梁構造体を屋根架構に適用してなるX型交差張弦梁構造体が開示されている。
【0003】
特許文献1で開示されるX型交差張弦梁構造体は、以下の構成からなるものである。すなわち、平面視矩形状をなす大型建築物の屋根面の骨組み構造であって、上弦材、下弦材、方杖材及び上弦巾止小梁から構成され、上弦材はアーチ状をなしており、その各両端部はスパン方向筋向いの支持体の上端部に亘って架設されるとともに各上弦材はその中央部でX状に交差結合され、各隣り合う上弦材の端部は支持体上端部の同一箇所に固定されている。下弦材は対向する支持体上端部における上弦材固定部間に亘って張設され、方杖材は下弦材に沿って所定間隔ごとに配置され、隣り合う上弦材と下弦材間に張設され、上弦巾止小梁は隣り合う上弦材間に張設されている。
【0004】
このX型交差張弦梁構造体によれば、立体交差梁と張弦構造を併用することにより、水平面の剛性の確保が良好であり、組立作業を安全かつ容易に行えるとしている。
【0005】
特許文献1に開示される張弦梁構造体を含め、通常の張弦梁構造体は一般に、主として上弦材と束材、および引張材(テンション材)から構成され、屋根荷重等による鉛直力を引張材で負担し、地震時水平力を屋根面内のブレス材で負担するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−263383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記する従来の張弦梁構造体では、特に地震時水平力を負担する多数のブレス材を必須の構成とすることから、張弦梁構造体を構成する部材数が多くなり、意匠的にも煩雑な印象を与えることは否めない。
【0008】
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、張弦梁構造を採用しながら、屋根架構の構造部材数を低減し、かつ部材をスリム化することで意匠性を向上させることのできる張弦梁構造体を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成すべく、本発明による張弦梁構造体は、妻行き方向の複数の第1の上弦材と桁行き方向の複数の第2の上弦材が交互に直交して複数の格点を形成し、全ての格点のうちの幾つかの格点から鉛直方向に束材が垂下され、平面的に見て妻行き方向および桁行き方向以外の斜め方向に延びる引張材が、束材の下端と束材が垂下されていない格点の間に架け渡されている、屋根架構を備えているものである。
【0010】
本発明の張弦梁構造体は、その構成要素である屋根架構の具備する引張材(テンション材)が、平面的に見た際に妻行き方向と桁行き方向以外の斜め方向に配設されていることに加えて、側面視でも斜め方向に配設されている点に一つの特徴を有している。
【0011】
この平面視および側面視において斜め方向に延設する引張材により、鉛直荷重と地震時水平荷重の双方を引張材が負担することが可能になる。なお、ここで、「平面的に見て」、「平面視」とは、張弦梁構造体をその上方から見た場合を意味しており、「側面視」とは、張弦梁構造体をその側方(妻行き方向や桁行き方向)から見た場合を意味している。
【0012】
張弦梁構造体において特に側面視で斜め方向の引張材を採用したことで、この引張材が斜め方向ゆえに、屋根架構等の死荷重等による鉛直力を負担する成分と地震時水平力を負担する成分の二方向の成分を有することから、従来の張弦梁構造体のように屋根面内の水平ブレス材を不要とすることができ、部材数の大幅な低減を図ることが可能になる。
【0013】
そして、この部材数の大幅な低減により、張弦梁構造体をスリム化することができ、このことによって意匠性を向上させることができる。なお、この「部材数の低減」とは、文字通り部材の数を低減することのみならず、部材の寸法を小さくすることをも含んでいる。
【0014】
なお、平面的に見た際に妻行き方向と桁行き方向以外の斜め方向に引張材が配設された構造に関し、アーチ構造体ではこのような構造は従来にも存在するが、張弦梁構造体に斜め方向の引張材を適用した構造は従来には存在しない。
【0015】
このように張弦梁構造に対して斜め方向の引張材を適用する技術思想は、張弦梁構造にテンセグリティ構造(張力複合体構造)の要素を取り入れる技術思想とも言える。
【0016】
テンセグリティ構造とは、圧縮部材と引張部材を組み合わせて一つのユニットを構成し、このユニットに外力を付与した際にユニットが変形しながらもユニット構造を保持する構造のことであり、構造部材は細い棒部材やロープ等から構成されるのが一般的である。
【0017】
平面視的にも側面視的にも斜め方向(三次元的に斜め方向)の引張材を適用したことで、妻行き方向の複数の第1の上弦材と桁行き方向の複数の第2の上弦材、これら二種類の上弦材の格点から垂下された束材と合わせて、テンセグリティ構造が構成されると言える。
【0018】
本発明の張弦梁構造体は、屋根架構と、屋根架構を支持する柱材や柱材−柱材間に配設された鉛直ブレス材等から構成される鉛直架構から構成される。
【0019】
そして、本明細書において「屋根架構」とは、文字通りの屋根架構のほかにも、たとえば二階建ての建築物における二階の床スラブ等も含んでいる。
【0020】
第1の上弦材、第2の上弦材および束材は、鋼製の丸パイプや角パイプなどから形成でき、引張材は、構造用ケーブル、PC鋼線等のPC鋼材などから形成できる。
【0021】
複数の第1の上弦材、第2の上弦材の交差により、格点は多数形成され得るが、その中で、束材は所定のスパン離れた各格点に垂下される。たとえば、平面視で2つのグリッドに跨るピッチ(1つのグリッドは4つの格点から構成される)で束材を格点に垂下させることができる。
【0022】
また、束材の下端と束材が垂下されていない格点の間に引張材が架け渡される架け渡し態様も、たとえば、束材の垂下された格点の隣りの格点(他の束材が垂下されていない格点)に架け渡される形態や、束材の垂下された格点から2つのグリッド離れた格点(他の束材が垂下されていない格点)に架け渡される形態などを適用できる。なお、束材の下端と束材が垂下されていない格点の間に架け渡された引張材の長さが長くなる場合は、その途中の格点から短尺の束材を垂下させ、引張材の途中位置をこの短尺の束材で支持させるのが好ましい。
【0023】
引張材に張力が作用すると、この引張材によって束材が上方に突き上げられ、この束材の突き上げによって上弦材の格点に支点が形成される。そして、このように形成された支点と、既に柱材等で支持された格点(支点)の間において、別途の束材が引張材で上方に突き上げられて形成された格点に別途の支点がさらに形成され、このような支点の形成が繰り返されることで、複数の格点に幾つかの支点が形成されていく。
【0024】
このように複数の支点が形成されることで上弦材のスパン(支点間距離)を短くすることが可能になる。上弦材の支点間距離が短くなることにより、上弦材に作用する曲げモーメントが低減することから、上弦材の梁高を可及的に低くすることができ、使用する上弦材の小体格化を図ることができる。このような使用部材の小体格化によっても、屋根架構構成部材のスリム化に繋がる。
【発明の効果】
【0025】
以上の説明から理解できるように、本発明の張弦梁構造体によれば、その構成要素である屋根架構に、平面視的にも側面視的にも斜め方向(三次元的に斜め方向)の引張材を適用したことにより、この引張材が鉛直荷重と地震時水平荷重の双方を負担することができ、このことによって従来の張弦梁構造体が具備する屋根面内の水平ブレス材を不要とすることができる。このように水平ブレス材を不要とすることで部材数の大幅な低減を図ることができ、このことが張弦梁構造のスリム化に繋がり、このスリム化によって意匠性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の張弦梁構造体の実施の形態を説明した斜視図である。
【
図2】(a)は
図2(c)のa−a矢視図であって張弦梁構造体の妻面から見た側面軸組図であり、(b)は
図2(a)のb−b矢視図であって張弦梁構造体の第1、第2の上弦材を示した平面軸組図であり、(c)は
図2(a)のc−c矢視図であって張弦梁構造体の引張材を示した平面軸組図であり、(d)は
図2(b)、(c)のd方向の矢視図であって張弦梁構造体の桁行き面から見た側面軸組図である。
【
図3】コンピュータ内における張弦梁構造体のモデル図であって、引張材に張力が作用した際に任意の格点に支点が形成されていくことを説明した図である。
【
図4】
図3に続いて支点が形成されていくことを説明した図である。
【
図5】
図4に続いて支点が形成されていくことを説明した図である。
【
図6】
図5に続いて支点が形成されていくことを説明した図である。
【
図7】引張材に作用する張力を保持する圧縮力が上弦材に作用しているのを説明した図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して、本発明の張弦梁構造体の実施の形態を説明する。なお、図示例はあくまでも一例であり、交互に直交する第1、第2の上弦材、格点から鉛直方向に垂下された束材、平面視的にも側面視的にも斜め方向に延設する引張材を備えた屋根架構を含んでいれば多様な構造形態が適用できる。
【0028】
(張弦梁構造体の実施の形態)
図1は本発明の張弦梁構造体の実施の形態を説明した斜視図である。また、
図2(a)は
図2(c)のa−a矢視図であって張弦梁構造体の妻面から見た側面軸組図であり、
図2(b)は
図2(a)のb−b矢視図であって張弦梁構造体の第1、第2の上弦材を示した平面軸組図であり、
図2(c)は
図2(a)のc−c矢視図であって張弦梁構造体の引張材を示した平面軸組図であり、
図2(d)は
図2(b)、(c)のd方向の矢視図であって張弦梁構造体の桁行き面から見た側面軸組図である。
【0029】
図1で示すように、図示する張弦梁構造体30は、屋根架構10と、屋根架構10を支持する柱材6および方杖材7からなる鉛直架構20と、から大略構成されている。
【0030】
図1、
図2(b)で示すように、屋根架構10は、妻行き方向の複数の第1の上弦材1と桁行き方向の複数の第2の上弦材2を主たる構成部材とし、これらが相互に直交して複数の格点3を形成している。
【0031】
この複数の格点3のうち、幾つかの格点3からは鉛直方向に長尺の束材4Aと短尺の束材4Bが垂下されている。
【0032】
ここで、第1の上弦材1、第2の上弦材2および束材4A,4Bは、鋼製の丸パイプや角パイプなどから形成されている。
【0033】
また、長尺の束材4Aの下端と束材4A,4Bが垂下されていない格点3の間には引張材5が架け渡されている。
【0034】
具体的には、
図2(a)、(c),(d)で示すように、引張材5を平面視的に見た際に、引張材5は、2つのグリッド(1つのグリッドは4つの格点3と各格点3同士を繋ぐ第1、第2の上弦材1,2で包囲された正方形)の対角線方向に伸びている。
【0035】
また、
図2(a),(d)で示すように、引張材5を側面視的に見た際に、平面視と同様に引張材5は斜め方向に伸びており、2つのグリッドの対角線間に伸びる引張材5はその途中位置に存在する格点3から垂下された短尺の束材4Bにて、引張材5の途中位置が支持されている。
【0036】
ここで、引張材5は、構造用ケーブル、PC鋼線等のPC鋼材などから形成されている。
【0037】
張弦梁構造体30を構成する屋根架構10が、平面視的にも側面視的にも斜め方向に延設する引張材5を具備することで、この引張材5が斜め方向ゆえに、鉛直力(屋根架構の死荷重等)を負担する成分と地震時水平力を負担する成分の二方向の成分を有することになる。したがって、従来の張弦梁構造体のように屋根面内の水平ブレス材を不要とすることができ、部材数の大幅な低減を図ることが可能になる。
【0038】
そして、この部材数の大幅な低減により、屋根架構10および張弦梁構造体30をスリム化することができ、このことによって屋根架構10および張弦梁構造体30の意匠性を向上させることができる。
【0039】
次に、
図3〜6を参照して、任意の引張材に張力が作用した際に任意の格点に支点が順次形成されていくことを説明する。
【0040】
ここで、
図3はコンピュータ内における張弦梁構造体のモデル図であって、引張材に張力が作用した際に任意の格点に支点が形成されていくことを説明した図である。また、
図4〜6は順次支点が形成されていくことを説明した図である。
【0041】
図3で示すように、張弦梁構造体30の桁行方向においては、柱材6の下端から延びる方杖材7の端部が支持する格点3は支点8A3〜8A7,8A10〜8A14となり、引張材5の端部が各支点8A3〜8A7,8A10〜8A14に固定される。
【0042】
また、妻行き方向においては、柱材6の上端が支点8A1,8A2,8A8,8A9となり、引張材5の端部が各支点8A1,8A2,8A8,8A9に固定される。
【0043】
また、第1、第2の上弦材1,2によって形成される正方形のグリッドに関し、4つのグリッドの中央位置の格点3に長尺の束材4Aが垂下され、4つのグリッドの隅角部の格点3に短尺の束材4Bが垂下されている。
【0044】
引張材5は、長尺の束材4Aの下端からグリッドの対角線方向に延設し、次のグリッドの対角線を跨いだ格点3(束材4A,4Bが存在しない格点3)まで延設しており、引張材5の途中位置が短尺の束材4Bで支持されている。
【0045】
図4で示すように、張弦梁構造体30に屋根架構10の死荷重が作用し、支点8A2、8A4と、任意の格点3から垂下された束材4Aに跨る引張材5,5に張力が作用すると(X1方向)、張力が作用した引張材5,5によって束材4Aが上方に突き上げられ(Y1方向)、この束材4Aの突き上げによって格点3に新たな支点8Bが形成される。
【0046】
次に、
図5で示すように、新たに形成された支点8B、既に存在する支点8A12と、任意の格点3から垂下された束材4Aに跨る引張材5,5に張力が作用すると(X1方向)、張力が作用した引張材5,5によって束材4Aが上方に突き上げられ(Y1方向)、この束材4Aの突き上げによって格点3に新たな支点8Cが形成される。
【0047】
さらに、
図6で示すように、新たに形成された支点8C、既に存在する支点8A6と、任意の格点3から垂下された束材4Aに跨る引張材5,5に張力が作用すると(X1方向)、張力が作用した引張材5,5によって束材4Aが上方に突き上げられ(Y1方向)、この束材4Aの突き上げによって格点3に新たな支点8Dが形成される。
【0048】
このように、引張材5に張力が作用すると、この引張材5によって束材4Aが上方に突き上げられ、この束材4Aの突き上げによって第1、第2の上弦材1,2の格点3に支点8B,8C,8D等が形成される。このように形成された支点8B,8C,8D等と、既に柱材6等で支持された格点3(支点8A2)等の間において、別途の束材4Aが引張材5で上方に突き上げられて形成された格点3に別途の支点がさらに形成されていく。そして、このような支点の形成が繰り返されることにより、複数の格点3に幾つかの支点が形成されることになる。
【0049】
このように複数の支点が形成されることにより、第1、第2の上弦材1,2のスパン(支点間距離)が短くなる。
【0050】
第1、第2の上弦材1,2の支点間距離が短くなることにより、第1、第2の上弦材1,2に作用する曲げモーメントが低減することから、第1、第2の上弦材1,2の梁高を可及的に低くすることができ、使用する上弦材の小体格化を図ることができる。そして、このような使用部材の小体格化によっても、屋根架構10の構成部材のスリム化に繋がる。
【0051】
また、
図7は、引張材に作用する張力を保持する圧縮力が上弦材に作用しているのを説明した図である。
【0052】
図示するように、引張材5に張力が作用することにより(X1方向)、4つの引張材5で包囲された内側に存在するたとえば第1の上弦材1には圧縮力が作用し(X2方向)、この圧縮力によって引張材5に作用する張力が保持されることになる。
【0053】
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0054】
1…第1の上弦材、2…第2の上弦材、3…格点、4A…束材(長尺の束材)、4B…束材(短尺の束材)、5…引張材、6…柱材、7…方杖材、8A1〜8A14…支点、8B、8C、8D…支点、10…屋根架構、20…鉛直架構、30…張弦梁構造体
【要約】
【課題】張弦梁構造を採用しながら、屋根架構の構造部材数をより低減し、かつ部材をスリム化することで意匠性を向上させることのできる張弦梁構造体を提供すること。
【解決手段】妻行き方向の複数の第1の上弦材1と桁行き方向の複数の第2の上弦材2が交互に直交して複数の格点3を形成し、全ての格点3のうちの幾つかの格点3から鉛直方向に束材4Aが垂下され、平面的に見て妻行き方向および桁行き方向以外の斜め方向に延びる引張材5が、束材4Aの下端と束材4Aが垂下されていない格点3の間に架け渡されている、屋根架構10を備えている、張弦梁構造体30である。
【選択図】
図1