(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ストリップ(11)は、前記固定位置(6、7)を介して前記貫通パイプ(5)に導入される引張り力および圧縮力(15)をばね弾性的に吸収するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の排気ガス処理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような摺動シートによる解決策は、不純物によって摺動シートが作動しなくなるため、問題である。また、前記摺動シートにおける公差寸法のずれによって、過度の遊びが発生し、これによって、横方向に移動し、騒音が発生することがある。過度の遊びがあると、機械的な荷重がかかっているパイプに対して、径方向の支持が足りず、これにより、前記各パイプと前記ハウジング間の溶接接続に対して、大きな荷重がかかることになる。
【0005】
本発明は上述の問題を解決するものであり、連続したパイプ配列がハウジング内で支持された排気ガス処理装置において、特に、摺動シートによる解決策に関する前述の欠陥の少なくとも一つを回避することを特徴とする、改良された、または、少なくとも一つの実施形態を示すことを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によると、上述の問題は独立請求項の主題によって解決される。他の好適な実施形態は従属請求項の主題である。
【0007】
本発明は、各パイプの壁にストリップを設け、このストリップは周方向に互いに隣接し、各パイプの長手方向中心軸に対して径方向にばね弾性を有して形成されるとともに、他のパイプより外側、または、内側に向かって突出しているという一般的な考えに基づいている。これにより、前記ストリップは、径方向にばね弾性的に撓む構成要素を形成している。これは、本発明の第一の解決策によると、例えば、前記貫通パイプが、前記ストリップが設けられた領域の両側において、前記ハウジングと接続固定されている場合に、前記貫通パイプに作用する軸方向の力を吸収するために使用することができる。他方、本発明の第二の解決策では、前記ばね弾性を有するストリップは、摺動シートの実現を可能にし、この摺動シートにより、一方のパイプは、径方向の付勢力の下で、前記径方向にばね弾性を有するストリップを介して、他方のパイプに支持される。公差寸法のずれは、前記ばね弾性を有するストリップにより相殺され、これにより、騒音が発生する危険性を大幅に低減することが可能である。さらに、前記ストリップは、非常に小さな接触領域において、前記他のパイプと接触し、これにより、前記摺動シート内において前記パイプが作動しなくなる危険性も大幅に低減される。
【0008】
上述した第一の解決策によると、前記少なくとも一つの貫通パイプは、二つの互いに離間した固定位置において、前記ハウジングと接続固定され、この場合、前記貫通パイプは、前記固定位置の間において、前記ばね弾性ストリップを有する少なくとも一つの膨張調整部を備えている。しかも、前記膨張調整部では、前記貫通パイプの壁内において、スリットとストリップが形成されており、周方向に交互に設けられている。前記スリットは前記貫通パイプの壁を貫通しており、前記ストリップは、前記貫通パイプの隣接する壁部よりも突出している。
【0009】
上述した第二の解決策によると、前記排気ガス処理装置の前記ハウジングは、摺動シートを介して互いに長手方向移動可能に配置された二つのパイプを有し、この場合、一方のパイプは、前記摺動シート内において、前記ばね弾性ストリップを有するばね部を備えている。その上、前記各パイプの壁は周方向に隣接する複数のストリップを有するとともに、前記ばね部に存在する前記パイプの長手方向中心軸に対して径方向に、他方のパイプにばね弾性で接触する。
【0010】
好適な実施形態では、前記ばね部において、前記ストリップは、前記ばね部における壁が、周方向において、前記壁を貫通する複数のスリットにより不連続になるとともに、前記ストリップは前記各パイプの隣接する壁部よりも突出するように形成されている。この点では、前記ばね部は、基本的に、前記第一の解決策による前記膨張調整部と同様に形成することができる。
【0011】
代替的に、複数のストリップ形状の壁部が切り込みによって設けられ、かつ、突出するように、前記ばね部において、前記壁内に周方向に隣接する、前記ばね部の前記ストリップを形成することも同様に可能である。各切片は、それぞれストリップ形状の壁部を三側面に有するとともに、第四の側面においてのみ、前記パイプの他の壁に接続固定されている。このように形成することにより、前記切り込みにより形成された壁部は突出している。上述した実施形態と比較すると、前記スリットは、それぞれ、隣接するストリップと一側面においてのみ境界をなしている。また、前記ストリップは、前記スリット端部の領域の二つの互いに離間して設けられた側面において、前記貫通パイプの前記壁に接続固定されている。
【0012】
前記ストリップは、前記スリットの助けを借りて形成されているか、または、前記切片の助けを借りて形成されているかに関わらず、波形状に湾曲するか、または、ジグザグ形状に屈曲することが可能である。この場合、コンパクトな構造では、応力のピーク値が高くなる危険性が軽減される点で、波形状の湾曲が好ましい。さらに、前記ストリップは、前記各貫通パイプの長手方向中心軸に関し、外側または内側に向かって、一方向に湾曲または屈曲していることが好ましい。同様に、基本的に、前記ストリップは、それぞれ、外側に湾曲または屈曲する少なくとも一つの領域、および、内側に湾曲するかまたは屈曲する少なくとも一つの領域を有するように、前記各パイプの長手方向の中心軸に関し、複数回湾曲または屈曲することが可能である。
【0013】
手頃な価格の実施形態では、前記ストリップは、前記各パイプの長手方向中心軸のみに関して湾曲するように、一方向または二次元的に湾曲することが可能である。代替的に、多少高価な実施形態では、前記ストリップは、長手方向においても、また、横方向、つまり、周方向においても、湾曲するように、二方向または三次元的に湾曲することが可能である。
【0014】
本発明の他の重要な特徴ならびに効果は、従属請求項、図面、および図面に基づく説明より明らかになる。
【0015】
上述した特徴、および以下に述べる特徴は、本発明の範囲を逸脱することなく、記載している各組み合わせにおいてだけでなく、他の組み合わせ、あるいは、単独で利用できることは明白である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、摺動シートによる解決策に関する前述の欠陥の少なくとも一つを回避することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の好適な実施例は図示されるとともに、以下に、さらに詳細に説明されるが、同一か、類似しているか、または、機能的に同一の構成要素は同一の参照符号で示す。
【0019】
以下の図面はそれぞれ概略を示している。
図1は、第一実施形態による排気ガス処理装置の、非常に簡略化された、原理的な長手方向断面図である。
図2は、
図1における膨張調整部領域の拡大詳細
図IIである。
図3は、
図2における前記膨張調整部のストリップ領域の拡大詳細
図IIIである。
図4は
図1と同様の図であるが、前記排気ガス処理装置の第二実施形態の図である。
図5は、
図4におけるばね部領域の拡大詳細
図Vである。
図6は、
図5における前記ばね部のストリップ領域の拡大詳細
図VIである。
図7は
図5と同様の詳細図であるが、他の実施形態の図である。
図8は
図7と同様の詳細図であるが、さらに他の実施形態の図である。
図9乃至
図12は、それぞれ異なる他の実施形態によるストリップの、非常に簡略化された図である。
図13および
図14は、異なる実施形態によるストリップを示す図であって、
図5のXIII−XIII線に沿った、簡略化された断面図である。
【0020】
図1において、排気ガス処理装置1は、少なくとも一つの内部空間3を含むハウジング2を備えている。排気ガス処理装置1は、特に、路上走行車両に設置可能な燃焼機関の排気システム4(ここでは、部分的にしか示していない)用に配置されている。排気ガス処理装置1として、例えば、酸化触媒変換器、NOX貯蔵触媒変換器、あるいは、SCR触媒変換器等の触媒変換器を使用することができる。同様に、排気ガス処理装置1として、粒子フィルタ、特に、すすフィルタを使用することができる。さらに、排気ガス処理装置1として、消音器を使用することができる。同様に、基本的に、触媒変換器、粒子フィルタ、および/または、消音器を任意に組み合わせることができる。特に、
図1および
図4は、それぞれ、排気ガス処理装置1の一部のみを示している。
【0021】
図1に示す実施形態では、排気ガス処理装置1は、少なくとも一つの貫通パイプ5を備えており、貫通パイプ5は内部空間3を途切れることなく通過、つまり、内部空間3を途切れることなく貫通している。さらに、貫通パイプ5は、互いに離間した固定位置6および7にて、ハウジング2に接続固定されている。例えば、固定位置6、7は溶接接続によって実現される。
【0022】
固定位置6,7の間において、貫通パイプ5は、
図1に中括弧で示された、一つの膨張調整部8を少なくとも備えている。貫通パイプ5の長手方向中心軸9に関し、膨張調整部8は長手方向断面、または、軸方向断面になる。
図1の例では、このような膨張調整部8が二つ示されているが、これは、代替的にまたは累積的に実現可能である。
【0023】
図2において、各膨張調整部8は、そこでの貫通パイプ5の壁10が複数のストリップ11、および、複数のスリット12を備え、これらが、長手方向の軸9に関し周方向に、交互に形成されていることを特徴としている。スリット12は壁10を貫通している。ストリップ11は、貫通パイプ5の隣接した壁部13および14より突出している。実際には、ストリップ11は、貫通パイプ5内において作用する引張り力および圧縮力を、ばね弾性的に吸収するように、幾何学的に形成されている。このような力は、固定位置6,7を介して、貫通パイプ5内に導入される。例えば、熱膨張の影響により、貫通パイプ5は、ハウジング2より速く、および/または、強く膨張し、これにより、上述した力が発生することになる。
【0024】
図2および3において、ストリップ11は波形状であり、しかも、外側に向かって一方向に湾曲している。
図3はストリップ11の作用を示している。矢印15で示す圧縮力15により、貫通パイプ5に圧縮16が発生する。ストリップ11は外側に向かって弾性的に膨らむことができ、その膨らみによりストローク17が生じ、ストローク17が、圧縮16を相殺するか、または、圧縮力15をばね弾性的に吸収する。圧縮力15がなくなると、圧縮16もなくなり、これにより、ストローク17もばね弾性的になくなる。同様のことが、引張り力の場合には、逆に行われる。
【0025】
図1では、固定位置6,7は、ハウジング2側であって、ハウジング2の側端部34,35に設けられている。端部34、35は内部、つまり、ハウジング2の内部に設ける他の構成も可能であることは明らかである。
【0026】
図4は排気ガス処理装置1の他の実施形態を示す。この実施形態は、二つの固定位置6、7を介してハウジング2に固定された貫通パイプ5は存在せず、二つのパイプ18、19が、摺動シート20を介して、ハウジング2内を、互いに長手方向に移動可能に設けられている点で、
図1に示す実施形態とは異なっている。以後、第一のパイプ18とも呼ぶ一方のパイプ18は、一つの固定位置21を介して、ハウジング2に接続することが可能である。固定位置21は、例えば、溶接接続によって実現可能である。第二のパイプ19とも呼ぶ他方のパイプ19は、同様に、ハウジング2に装着固定可能である。両方のパイプ18、19は、摺動シート20内に互いに同軸状に挿入されている。
【0027】
図4における短い方の第二のパイプ19は、ハウジング2の壁33に設けられたパイプソケットにより構成することも可能である。パイプソケット19は、壁33に一体的に形成することも可能である。
【0028】
パイプ18、19の一方は、摺動シート20内に、
図4に中括弧で示すばね部22を備えている。
図5では、ばね部22は、以後、同様に符号11で示す複数のストリップを備えていることを特徴としている。ストリップ11は、長手方向の軸9に関して、周方向に隣接して設けられている。さらに、ストリップ11は、長手方向中心軸9に対して、径方向にばね弾性的に構成されている。さらに、ストリップ11は、より好ましくは、径方向の付勢力の下で、パイプ18、19の他方に接触する。
【0029】
図5、7および8の実施形態では、各第一のパイプ18に、ばね部22が設けられている。
図5および8に示す実施形態では、第一のパイプ18は第二のパイプ19内に挿入され、それによって、摺動シート20内において、内側に位置するパイプ18が形成されている。これらの実施形態では、ストリップ11は、第一のパイプ18から外側に向かって突出し、かつ、径方向に付勢されて、外側に位置する第二のパイプ19に接触している。これに対して、
図7は他の実施形態を示しており、これによると、第一のパイプ18は、他のパイプ19の外側に装着されており、したがって、摺動シート20内において、外側に位置するパイプ18が形成されている。この場合、ストリップ11は、内側方向に、内側に設けられた第二のパイプ19に向かって突出するとともに、径方向に付勢されて、第二のパイプ19に接触している。ストリップ11の形成については、
図7も
図5の実施形態と同様である。内側に付勢されるストリップ11を有する構成は、
図8に示すストリップ11の実施形態でも実施可能であることは明らかである。
【0030】
ばね部22の作用は
図6に示している。
図6は
図5に示す実施形態に関するものであるが、同様に、
図7および8に示す実施形態にも利用できる。
【0031】
ストリップ11は、ばね部22における摺動シート20内にパイプ18、19を共に挿入する前に、断面が、第二のパイプ19の断面よりも大きく、外側に存在する外接円を構成するように、幾何学的に形成されており、第二のパイプ19の中に、ばね部22が設けられた第一のパイプ18が挿入される。第一のパイプ18が、
図7のように、第二のパイプ19上に装着される場合は、ストリップ11は、同様に、摺動シート20内にパイプ18、19を共に挿入する前に、断面が、第二のパイプ19の外側断面よりも小さく、内側に存在する外接円を構成するように、幾何学的に形成される。
【0032】
いずれの場合も、
図6の挿入工程により、矢印で示す径方向の力23が発生し、ストリップ11をばね弾性的に変形、つまり、圧縮するか、平らにする。こうして、ストローク変化24が発生し、これにより、ばね状のストリップ11は径方向に、弾性的にへこむ。ストローク変化24により、矢印で示す第一のパイプ18の長さ変化25が生じる。ストリップ11は弾性的に変形するので、第一のパイプ18の長さ変化25も弾性的である。ストリップ11はばね弾性的にへこむので、その変形により元に戻ろうとするばね力が発生して、径方向の付勢力が生じ、これにより、ストリップ11は他のパイプ19に接触する。
【0033】
図13および14より明らかなように、各ストリップ11は一方向だけでなく、二方向に湾曲するか、または、アーチ形状になるように、選択的に設けることができる。一方向に湾曲するか、または、二次元的にのみ湾曲するストリップ11は、長手方向に関してのみ湾曲するか、または、アーチ形状になる。二方向に湾曲するか、または、三次元的に湾曲するストリップ11は、さらに、周方向にも湾曲するか、または、アーチ形状になる。これはすべての摺動シート20において実現可能である。周方向に関するアーチ形状、または、湾曲は、
図13および14において符号37で示している。
図13では、アーチ形状37は二つの曲点を有し、
図14では、アーチ形状37に曲点はない。
【0034】
さらに、
図5、7および8では、ストリップ11の形成により、ストリップ11は、比較的小さな接触面26を介してのみ、各他のパイプ19と接触する。一方で、摩擦は大幅に減少し、他方で、摺動シート20内で両方のパイプ18、19が動作しなくなる危険性が大幅に軽減される。
【0035】
ここで、各接触面26は、他のパイプ19に対向する各ストリップ11の面36より小さい。例えば、各ストリップ11の接触面26は、最大で、各ストリップ11の面36の30%、25%、20%、15%、10%、または、5%である。各ストリップ11が一方向に湾曲するかまたはアーチ形状の場合、各接触面26は縮減して、周方向に伸びる線状になることが好ましい。各ストリップ11の湾曲またはアーチ形状が、二方向、または、三次元的に形成されている場合は、各接触面26が縮減して一点になることが好ましい。
【0036】
図5から
図7に示している実施形態では、ストリップ11は、各パイプ、ここでは、ばね部22における第一のパイプ18の壁(以後、符号10で示す)が、複数のスリット(以後、符号12で示す)により不連続となるように形成されている。スリット12は壁10を貫通している。スリット12とストリップ11は周方向に交互に形成されている。
図5の例では、ばね部22は摺動シート20の内側に設けられたパイプ18に形成され、ストリップ11は外側に向かって突出している。これに対して、
図7に示す実施形態では、ばね部22は、摺動シート20の外側に設けられたパイプ18に形成され、ストリップ11は内側に向かって突出している。
【0037】
図5から7に示している実施形態におけるばね部22は、
図1から3に示している実施形態における膨張調整部8に、構造上、基本的に同様に形成することが可能である。
【0038】
図8はばね部22を実現する他の実施形態を示している。この場合、ストリップ11は、各パイプ、ここでは、第一のパイプ18の壁(以後、符号10で示す)のばね部22に、複数のストリップ形状の壁部27が切り込み28の助けを借りて形成され、突出するように構成されている。切り込み28は、より好ましくは、U字状に形成することができる。いずれの場合も、切り込み28は、ストリップ形状の壁部27を三側面から囲んでおり、これによって、壁部27は突出して、ストリップ11を形成している。隣接して突出するストリップ11の間には、本実施形態では、ばね部22内に、さらに、ストリップ形状の壁部29が存在し、ばね部22に隣接するパイプ18の壁部(以後、符号13、14で示す)を互いに接続している。隣接した壁部13、14を互いに接続するとともに、突出したストリップ11に存在するストリップ形状の壁部29は、
図5から7に示している実施形態では存在しない。ここで、両方の隣接した壁部13、14に接続されたストリップ11が、接続機能を有している。
【0039】
図8に示す例では、ばね部22は、摺動シート20において内側に設けられたパイプ18に形成され、ストリップ11は外側に向かって突出している。代替的に、ストリップ11が内側に向かって突出するように、ばね部22を摺動シート20において外側に設けられたパイプに形成することも可能である。
図8に矢印で示す排気ガスの流れ方向30に関し、ストリップの流入してくる側の端部が壁10に接続固定されている。逆に、ストリップ11の流出する側の端部が壁10に接続固定される構成を実現する他の実施形態も可能であることは明らかである。
【0040】
貫通パイプ5、または、各パイプ18、19は、各実施形態において、膨張調整部8の外側か、または、ばね部22の外側において、単に一例として、それぞれ、一定の断面を有している。他の実施形態では、様々な断面を実現することも可能であるというのは明らかである。特に、各パイプ5、18、19では、漏斗形状を採用することも可能である。
【0041】
図1から8に示す実施形態では、ストリップ11は、実現された形状に関係なく、それぞれ、波形状で、かつ、一方向に湾曲している。
図9から12はストリップ11の他の幾何学形状を示しているが、特許請求の範囲では正確には記載していない。
図9から12に示すストリップ11の異なる形状は、ばね部22に示すように、膨張調整部8の内側で実現可能である。また、これらの形状は、
図2、5および7の実施形態における、両側で壁10に接続されたストリップ11に対してだけでなく、
図8の実施形態における、一側で壁10に接続されたストリップ11に対しても実現可能である。
【0042】
図9は、二方向に、波形状に湾曲したストリップ11を詳細に示しており、そのストリップ11は、外側に向かって湾曲するか、または、外側に向かって突出する領域31と、内側に向かって湾曲するか、または、内側に向かって突出する領域32とを備えている。
図10および
図11は、それぞれ、ジグザグ形状に屈曲しているか、または、所定の角度で屈曲するストリップ11を示している。
図10では、ストリップ11は、外側に向かって曲がるか、または、所定角度で屈曲しており、
図11では、内側に向かって曲がるか、または、所定角度で屈曲している。
図10および
図11のストリップは、それぞれ、一方向にのみジグザグ形状に屈曲しているのに対して、
図12は、ストリップ11が、二方向に、ジグザグ形状に屈曲するか、または、所定角度で屈曲する変形例を示している。この実施形態では、ストリップ11は、また、外側に向かって曲がるか、または、外側に向かって突出する領域31と、内側に向かって曲がるか、または、内側に向かって突出する領域32とを有している。
【0043】
ここで示した実施形態では、ストリップ11は、それぞれ、長手方向中心軸9に平行に伸びている。したがって、スリット12も長手方向中心軸9に平行に伸びている。しかしながら、基本的には、ストリップ11と、それに従うスリット12とが、例えば、ねじのように伸びるか、または、例えば、ピッチを有するように、長手方向中心軸9に対して傾斜して伸びる実施形態も考えられる。
【0044】
以上のすべての実施形態では、ストリップ11は各パイプ5、18に一体的に形成されている。しかしながら、基本的には、ストリップ11が別体の構成要素で、各パイプ5、18に取り付けられる実施形態も考えられる。