特許第5902542号(P5902542)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5902542
(24)【登録日】2016年3月18日
(45)【発行日】2016年4月13日
(54)【発明の名称】固体酸化物形燃料電池システム
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04858 20160101AFI20160331BHJP
   H01M 8/04 20160101ALI20160331BHJP
   H01M 8/06 20160101ALI20160331BHJP
   H01M 8/12 20160101ALI20160331BHJP
【FI】
   H01M8/04 P
   H01M8/04 J
   H01M8/06 W
   H01M8/12
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-92836(P2012-92836)
(22)【出願日】2012年4月16日
(65)【公開番号】特開2013-222577(P2013-222577A)
(43)【公開日】2013年10月28日
【審査請求日】2014年12月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092727
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 忠昭
(72)【発明者】
【氏名】岩田 伸
(72)【発明者】
【氏名】安原 健一郎
【審査官】 武市 匡紘
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−277973(JP,A)
【文献】 特開2009−238467(JP,A)
【文献】 特開2011−034701(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/00−8/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原燃料を水蒸気改質するための改質器と、前記改質器にて改質された改質燃料ガス及び酸化材の酸化及び還元によって発電を行う固体酸化物形燃料電池と、酸化材を前記固体酸化物形燃料電池に送給するための送風装置と、前記改質器に送給される原燃料の供給量を制御するための燃料供給制御手段と、前記燃料供給制御手段及び前記送風装置を作動制御するための制御手段と、前記固体酸化物形燃料電池からの燃焼排ガスに含まれる水蒸気を凝縮して回収するための凝縮回収手段と、凝縮回収された凝縮水を前記改質器に送給するための水送給手段と、を備え、前記制御手段は、水自立運転が成立するか否かを判定する水自立判定手段を含んでおり、
前記水自立判定手段は、前記凝縮回収手段により凝縮回収される凝縮水の量が前記改質器における原燃料の改質に必要な凝縮水の改質必要量以上であるときに水自立運転が成立すると判定し、前記凝縮回収手段により凝縮回収される凝縮水の量が前記改質器における原燃料の改質に必要な凝縮水の改質必要量より少ないときに水自立運転が成立しないと判定し、
前記水自立判定手段により水自立運転が成立しないと判定されたときには、前記制御手段は、前記固体酸化物形燃料電池の発電出力を増大させて、凝縮回収される凝縮水の量を増加させることを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
【請求項2】
前記凝縮回収手段から排出される燃焼排ガスの排ガス出口温度を検知するための排ガス温度検知手段と、前記固体酸化物形燃料電池の発電出力を計測する電力計測手段と、水自立マップデータが記憶された記憶手段と、を更に備え、
前記水自立マップデータは、前記凝縮回収手段から排出される燃焼排ガスの排ガス出口温度と、前記固体酸化物形燃料電池の発電出力と、原燃料の改質に必要な凝縮水の改質必要量に対する凝縮回収される凝縮水の量の過不足との関係を示すマップデータであり、
前記水自立判定手段は、前記排ガス温度検知手段により検知された排ガス出口温度と、前記電力計測手段により計測された発電出力と、前記水自立マップデータとに基づいて、水自立運転が成立するか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
【請求項3】
前記固体酸化物形燃料電池からの燃焼排ガスが流れる燃焼排ガス排出ラインには、燃焼排ガスを処理するための排ガス処理手段が設けられ、前記排ガス処理手段に関連して暖機ヒータ手段が設けられ、前記凝縮回収手段に関連して前記凝縮水の凍結を防止するための凍結防止ヒータ手段が設けられ、また前記固体酸化物形燃料電池に関連して起動用の点火ヒータ手段が設けられ、前記暖機ヒータ手段、前記凍結防止ヒータ手段及び前記点火ヒータ手段が前記固体酸化物形燃料電池の補機を構成しており、
前記水自立判定手段により水自立運転が成立しないと判定されたときには、前記制御手段は、複数の補機の中から選択された少なくとも1つの補機を作動して前記固体酸化物形燃料電池の発電出力を増大させることを特徴とする請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
【請求項4】
前記水自立判定手段により水自立運転が成立しないと判定される毎に、前記制御手段は、前記複数の補機を所定の順番に従って作動し、前記固体酸化物形燃料電池の発電出力を段階的に増大させることを特徴とする請求項3に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
【請求項5】
前記固体酸化物形燃料電池の発電出力が増大したか否かを判定する電力判定手段を更に備え、前記記憶手段は、前記補機の作動により増大された発電出力を記憶し、
前記電力判定手段は、前記電力計測手段により計測された発電出力が前記記憶手段に記憶されている発電出力よりも大きいときに前記固体酸化物形燃料電池の発電出力が増大したと判定し、
前記電力判定手段が前記固体酸化物形燃料電池の発電出力が増大したと判定されたときは、前記制御手段は、前記補機の作動を停止することを特徴とする請求項3又は4に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原燃料を改質した改質燃料ガス及び酸化材の酸化及び還元によって発電を行う固体酸化物形燃料電池システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、酸化物イオンを伝導する膜として固体電解質を用いた固体酸化物形燃料電池セルを収納容器内に収納してなる固体酸化物形燃料電池が知られている。この固体酸化物形燃料電池セルでは、一般的に、固体電解質としてイットリアをドープしたジルコニアが用いられており、この固体電解質の一方側には燃料ガスを酸化するための燃料電極が設けられ、その他方側には空気(酸化材)中の酸素を還元するための酸素電極が設けられている。固体酸化物形燃料電池(セル)の作動温度は約700〜1000℃と比較的高く、このような高温下において、燃料ガス中の水素や一酸化炭素、炭化水素と空気中の酸素とが電気化学反応を起こすことによって発電が行われる。
【0003】
近年、このような固体酸化物形燃料電池を用いた固体酸化物形燃料電池システムが注目されている。この固体酸化物形燃料電池システムでは、原燃料ガスを改質するための改質器が設けられている。この改質器には原燃料ガス及び水蒸気が供給され、原燃料ガスの一部と水蒸気とが改質反応して改質され、水蒸気改質された改質燃料ガスが固体酸化物形燃料電池の燃料電極側に送給される。そして、固体酸化物形燃料電池にて生じる燃焼排ガスには水蒸気が含まれていることから、この燃焼排ガス中の水蒸気を凝縮させて水回収タンクに貯え、水回収タンクに貯えられた水を改質器に送給して原燃料ガスの改質反応に用い、水の自立運転を可能にしたシステムが提案されている。
【0004】
ここで、燃焼排ガス中の水蒸気の凝縮は、排熱を温水として貯湯する貯湯システムの貯湯タンクから送給される循環水と燃焼排ガスとの間で行われる熱交換により行われ、この熱交換により燃焼排ガスの温度が露点まで低下されることによって凝縮水として回収されるが、夏期など周囲温度が高いと、放熱手段を用いて循環水の温度を下げてもその温度が充分に低下しない。このような状態では、燃焼排ガスに含まれた水蒸気の凝縮が行われ難くなり、燃焼排ガス中の水蒸気からの水分回収が少なくなり、水自立運転に必要な水が不足するおそれが生じる。
【0005】
そこで、従来では、水不足の発生が懸念される場合には、固体酸化物形燃料電池の発電出力を低下させると共に、送風装置の送風量を下げることで燃焼排ガスの流量を減少させ、熱交換器における熱交換効率を高めることで、燃焼排ガス中の水蒸気の回収量を確保することが提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−238467号公報
【特許文献2】特開2010−277973号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、例えば、発電出力を定格発電出力の50%程度から0%付近まで減少させる際には、安定した運転を得るため、送風量を燃料ガスよりも相対的に増やす必要があり、この場合には、発電出力を減少させると返って水自立し難くなる。このため、猛暑で気温が高い時期にユーザが外出して発電出力が少ない場合等には、水自立できずに運転を継続できなくなる恐れがある。固体酸化物形燃料電池は、起動停止頻度が多くなると劣化が進み、耐久性が損なわれるおそれがあり、また起動には数時間程度かかるため、燃料電池システムの繰り返しの起動停止は好ましくない。
【0008】
本発明の目的は、改質水の不足を抑え、継続して水自立運転可能な固体酸化物形燃料電池システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池システムは、原燃料を水蒸気改質するための改質器と、前記改質器にて改質された改質燃料ガス及び酸化材の酸化及び還元によって発電を行う固体酸化物形燃料電池と、酸化材を前記固体酸化物形燃料電池に送給するための送風装置と、前記改質器に送給される原燃料の供給量を制御するための燃料供給制御手段と、前記燃料供給制御手段及び前記送風装置を作動制御するための制御手段と、前記固体酸化物形燃料電池からの燃焼排ガスに含まれる水蒸気を凝縮して回収するための凝縮回収手段と、凝縮回収された凝縮水を前記改質器に送給するための水送給手段と、を備え、前記制御手段は、水自立運転が成立するか否かを判定する水自立判定手段を含んでおり、
前記水自立判定手段は、前記凝縮回収手段により凝縮回収される凝縮水の量が前記改質器における原燃料の改質に必要な凝縮水の改質必要量以上であるときに水自立運転が成立すると判定し、前記凝縮回収手段により凝縮回収される凝縮水の量が前記改質器における原燃料の改質に必要な凝縮水の改質必要量より少ないときに水自立運転が成立しないと判定し、
前記水自立判定手段により水自立運転が成立しないと判定されたときには、前記制御手段は、前記固体酸化物形燃料電池の発電出力を増大させて、凝縮回収される凝縮水の量を増加させることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池システムでは、前記凝縮回収手段から排出される燃焼排ガスの排ガス出口温度を検知するための排ガス温度検知手段と、前記固体酸化物形燃料電池の発電出力を計測する電力計測手段と、水自立マップデータが記憶された記憶手段と、を更に備え、
前記水自立マップデータは、前記凝縮回収手段から排出される燃焼排ガスの排ガス出口温度と、前記固体酸化物形燃料電池の発電出力と、原燃料の改質に必要な凝縮水の改質必要量に対する凝縮回収される凝縮水の量の過不足との関係を示すマップデータであり、
前記水自立判定手段は、前記排ガス温度検知手段により検知された排ガス出口温度と、前記電力計測手段により計測された発電出力と、前記水自立マップデータとに基づいて、水自立運転が成立するか否かを判定することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項3に記載の固体酸化物形燃料電池システムでは、前記固体酸化物形燃料電池からの燃焼排ガスが流れる燃焼排ガス排出ラインには、燃焼排ガスを処理するための排ガス処理手段が設けられ、前記排ガス処理手段に関連して暖機ヒータ手段が設けられ、前記凝縮回収手段に関連して前記凝縮水の凍結を防止するための凍結防止ヒータ手段が設けられ、また前記固体酸化物形燃料電池に関連して起動用の点火ヒータ手段が設けられ、前記暖機ヒータ手段、前記凍結防止ヒータ手段及び前記点火ヒータ手段が前記固体酸化物形燃料電池の補機を構成しており、
前記水自立判定手段により水自立運転が成立しないと判定されたときには、前記制御手段は、複数の補機の中から選択された少なくとも1つの補機を作動して前記固体酸化物形燃料電池の発電出力を増大させることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項4に記載の固体酸化物形燃料電池システムでは、前記水自立判定手段により水自立運転が成立しないと判定される毎に、前記制御手段は、前記複数の補機を所定の順番に従って作動し、前記固体酸化物形燃料電池の発電出力を段階的に増大させることを特徴とする。
【0013】
更に、本発明の請求項5に記載の固体酸化物形燃料電池システムでは、前記固体酸化物形燃料電池の発電出力が増大したか否かを判定する電力判定手段を更に備え、前記記憶手段は、前記補機の作動により増大された発電出力を記憶し、
前記電力判定手段は、前記電力計測手段により計測された発電出力が前記記憶手段に記憶されている発電出力よりも大きいときに前記固体酸化物形燃料電池の発電出力が増大したと判定し、
前記電力判定手段が前記固体酸化物形燃料電池の発電出力が増大したと判定されたときは、前記制御手段は、前記補機の作動を停止することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、凝縮回収手段により凝縮回収される凝縮水の量が改質器における原燃料の改質に必要な凝縮水の改質必要量に足りず、自立運転判定手段が水自立運転が成立しないと判定したときには、制御手段が固体酸化物形燃料電池の発電出力を増大させて凝縮回収される凝縮水の量を増加させるので、水自立運転を成立させることができ、凝縮水不足による運転停止を回避できる。
【0015】
また、本発明の請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、水自立判定手段は、水自立マップデータに基づいて水自立運転が成立するか否かを判定するので、水自立運転が成立するか否かを正確に判定することができる。
【0016】
また、本発明の請求項3に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、水自立運転が成立しないと判定されたときには、複数の補機の中から選択された1の補機を作動することで発電出力を増大させるので、凝縮回収される凝縮水の量を増加させることができる。尚、この補機とは、凝縮回収手段に関連して設けられる凍結防止ヒータ手段、排ガス処理手段に関連して設けられる暖機ヒータ手段、固体酸化物形燃料電池に関連して設けられる点火ヒータ手段などである。
【0017】
また、本発明の請求項4に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、水自立運転が成立しないと判定されたときには、固体酸化物形燃料電池の発電出力を段階的に増大させるので、凝縮回収される凝縮水の不足分に応じてその発電出力を増大させることができ、発電出力が過剰に増大されるのを回避しながら凝縮水の発生量を増やすことができる。
【0018】
また、本発明の請求項5に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、固体酸化物形燃料電池の発電出力が増大したと判定された場合には、補機の作動により発電出力を増大させなくても水自立運転が成立するので、補機の作動を停止し、不要な電力消費を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態による固体酸化物形燃料電池システムの構成を簡略的に示す簡略図。
図2図1の固体酸化物形燃料電池システムの制御系を簡略的に示すブロック図。
図3】燃焼排ガスの温度と凝縮水の過不足量との関係を示すグラフ。
図4】複数の補機の動作順位を表す動作順位データを示す図。
図5図1の固体酸化物形燃料電池システムの制御の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して、本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの一実施形態について説明する。
【0021】
図1及び図2を参照して、図示の固体酸化物形燃料電池システム2は、原燃料としての原燃料ガス(例えば、天然ガス)を改質するための改質器4と、改質器4にて改質された改質燃料ガス及び酸化材としての空気の酸化及び還元によって発電を行う固体酸化物形燃料電池6と、空気を固体酸化物形燃料電池6に送給するための送風装置8と、固体酸化物形燃料電池6及び送風装置8の動作を制御するための制御手段10(図2)と、を備えている。
【0022】
固体酸化物形燃料電池6は、固体酸化物形の燃料電池スタック14から構成され、この燃料電池スタック14は、電池ハウジング12の遮蔽壁16によって規定された高温空間18内に配設されている。燃料電池スタック14は電気化学反応によって発電を行うための複数の固体酸化物形燃料電池セルを配列して構成されている。固体酸化物形燃料電池セルは、酸素イオンを伝導する固体電解質20と、固体電解質20の一方側に設けられた燃料電極(図示せず)と、固体電解質20の他方側に設けられた酸素電極(図示せず)とを備えており、固体電解質20として例えばイットリアをドープしたジルコニアが用いられる。
【0023】
燃料電池スタック14の燃料電極側26の導入側は、改質燃料ガス送給ライン28を介して改質器4に接続され、この改質器4は、原燃料ガス供給ライン30を介して原燃料ガスを供給するための原燃料ガス供給源32(例えば、埋設管や貯蔵タンクなど)に接続されている。原燃料ガス供給ライン30には、原燃料ガスの供給量を制御するための燃料ポンプ34(燃料供給制御手段を構成する)が配設され、この燃料ポンプ34の回転数が増大(又は減少)すると、原燃料ガス供給ライン30を通して供給される原燃料ガスの供給流量が増大(又は減少)する。また、燃料電池スタック14の酸素電極側36の導入側は、空気送給ライン38を介して空気を予熱するための空気予熱器40に接続され、この空気予熱器40は、空気供給ライン42を介して送風装置8に接続されている。送風装置8は、例えば送風ファンから構成され、この送風ファンの回転数が上がる(又は下がる)と、空気供給ライン42を通して供給される空気の供給量が増大(又は減少)する。
【0024】
燃料電池スタック14の燃料電極側26及び酸素電極側36の各排出側には燃焼室44が設けられ、燃料電極側26から排出された反応燃料ガス(残余燃料ガスを含む)と酸素電極側36から排出された空気(酸素を含む)とがそれぞれこの燃焼室44に送給されて燃焼される。この燃焼室44は燃焼排ガス送給ライン46を介して空気予熱器40に接続され、この空気予熱器40には燃焼排ガス排出ライン48が接続されている。この燃焼室44には、固体酸化物形燃料電池6(燃料電池セルスタック14)起動するための点火ヒータ手段H2が設けられ、起動時この点火ヒータ手段H2によって燃料ガスの点火燃焼が行われる。
【0025】
更に、この固体酸化物形燃料電池システム2では、燃焼室44からの燃焼排ガスに含まれる水蒸気を凝縮して回収するための凝縮回収手段50と、凝縮回収された凝縮水を改質器4に送給するための水送給手段52とを備えている。凝縮回収手段50は、燃焼排ガスに含まれる水蒸気を凝縮させるための熱交換器54と、凝縮された水に含まれた不純物を除去するための不純物除去手段56と、不純物が除去された凝縮水を貯める水回収タンク52とを備えている。熱交換器54は燃焼排ガス排出ライン48に配設され、この熱交換器54には、凝縮水回収ライン58を介して不純物除去手段56及び水回収タンク62が接続されている。尚、不純物除去手段56は、例えばイオン交換膜などから構成され、凝縮水に含まれる不純物を除去する。
【0026】
凝縮回収手段50に関連して、凝縮水の凍結を防止するため凍結防止ヒータ手段が設けられている。この形態では、凍結防止ヒータ手段H1は、第1及び第2凍結防止ヒータH1a、H1bから構成され、第1凍結防止ヒータH1aが不純物除去手段56に設けられ、第2凍結防止ヒータH1bが水回収タンク62に設けられている。
【0027】
水送給手段52は、水回収タンク62内の凝縮水を改質器4に送給するための水送給ライン78を備え、この水送給ライン78に送給ポンプ80が配設され、送給ポンプ80は、水回収タンク62内の凝縮水を改質用の水として水送給ライン78を通して改質器4に送給する。
【0028】
また、燃焼排ガス排出ライン48の熱交換器54より下流側部位には、排出される燃焼排ガスを所要の通りに処理するための排ガス処理手段73が設けられ、この排ガス処理手段73は、例えば排ガス触媒などから構成される。この排ガス処理手段73に関連して、この排ガス処理手段73を暖機するための暖機ヒータ手段H3が設けられ、この形態では、暖機ヒータ手段H3は第1及び第2暖機ヒータH3a,H3bの二つの暖機ヒータから構成されているが、一つ又は三つ以上の暖機ヒータから構成することもできる。この暖機ヒータ手段H3は、上述した凍結防止ヒータ手段H1及び点火ヒータ手段H2とともに、固体酸化物形燃料電池6の補機の一部を構成する。
【0029】
固体酸化物形燃料電池システム2には、固体酸化物形燃料電池6からの燃焼排ガスの排熱を温水として蓄熱するための貯湯システム60が更に設けられている。貯湯システム60は、貯湯するための貯湯タンク64を備え、この貯湯タンク64は循環流路66を介して熱交換器54に接続されている。循環流路66には循環ポンプ68が設けられていて、循環ポンプ68は貯湯タンク64に貯められた水(循環水)を循環流路66を通して循環させる。また、貯湯タンク64には水供給流路74が接続され、この水供給流路74には水(水道水)の供給を制御するための開閉弁75が配設されている。貯湯タンク64に貯められた温水は、温水給湯ライン76を通して出湯される。
【0030】
この固体酸化物形燃料電池システム2では、更に、固体酸化物形燃料電池6(燃料電池セルスタック14)の発電出力を計測するための電力計測手段24が設けられている。また、燃焼排ガス排出ライン48(具体的には、熱交換器54の下流側の部位)には、排ガスの温度を検知するための排ガス温度検知手段70が設けられ、この排ガス温度検知手段70は、熱交換器54から排出される排ガスの温度(即ち、熱交換器54の排ガス出口温度)を検知する。
【0031】
制御手段10は、例えばマイクロプロセッサなどから構成され、作動制御手段81、記憶手段83、水自立判定手段85、水自立作動信号生成手段86、及び電力判定手段87を含んでいる。
【0032】
作動制御手段81は、後述するようにして固体酸化物形燃料電池6や送風装置8などの動作を制御する。記憶手段83には、図3に示すグラフデータ(即ち、水自立マップデータ)を記憶する水自立マップデータ記憶領域83aと、図4に示す動作順位データを記憶する動作順位データ記憶領域83bと、電力計測手段24により計測された発電出力を記憶する発電出力記憶領域83cとを有する。図3に示すグラフ(水自立マップデータ)及び図4に示す動作順位データについては後述する。水自立判定手段85は、電力計測手段24により計測された発電出力と、排ガス温度検知手段70により検知された燃焼排ガスの温度(即ち、熱交換器54の排ガス出口温度)と、記憶手段83の水自立マップデータ記憶領域83aに記憶された水自立マップデータとに基づき、凝縮回収される凝縮水の量が改質器4における原燃料ガスの改質に必要な凝縮水の改質必要量より多いか否か(即ち、水自立運転が成立するか否か)を後述するようにして判定する。水自立作動信号生成手段86は、水自立判定手段85からの判定データに基づき水自立作動信号を生成し、これを作動制御手段81へ出力し、後述するように、複数の補機を段階的に作動させる。電力判定手段87は、後述するように、発電出力が増大したか否かを判定する。
【0033】
この固体酸化物形燃料電池システム2の稼動運転は、次のようにして行われる。原燃料ガス供給源32からの原燃料ガスが原燃料ガス供給ライン30を通して改質器4に供給されると共に、後述する凝縮水が水送給ライン78を通して改質器4に供給される。改質器4においては、原燃料ガスの一部と水(凝縮水)とが改質反応して改質され、このように改質された改質燃料ガスが改質燃料ガス送給ライン28を通して燃料電池スタック14の燃料電極側26に送給される。また、送風装置8からの空気は、空気供給ライン42を通して空気予熱器40に供給され、この空気予熱器40において燃焼排ガスとの間で熱交換されて加温された後に、空気送給ライン38を通して燃料電池スタック14の酸素電極側36に送給される。
【0034】
燃料電池スタック14の燃料電極側26は改質された改質燃料ガスを酸化し、またその酸素電極側36は空気中の酸素を還元し、燃料電極側26の酸化及び酸素電極側36の還元による電気化学反応により発電が行われる。燃料電極側26からの反応燃料ガス及び酸素電極側36からの空気はそれぞれ燃焼室44に送給され、空気中の酸素を利用して余剰の燃料ガスが燃焼される。燃焼室44からの燃焼排ガスは燃焼排ガス送給ライン46を通して空気予熱器40に送給され、この空気予熱器40において送風装置8からの空気との熱交換に利用されて燃焼排ガス排出ライン48を通して熱交換器54に送給される。熱交換器54においては、貯湯タンク64から循環ライン66を通して送給される水と燃焼排ガス排出ライン48を流れる燃焼排ガスとの間で熱交換が行われる。熱交換により加温された水(温水)は、循環ポンプ68の作用によって循環ライン66を通して貯湯タンク64に貯められる。また、この熱交換により燃焼排ガスの温度が露点まで低下されることによって、燃焼排ガスに含まれる水蒸気が凝縮回収される。凝縮された水は、凝縮水回収ライン58を通して不純物除去手段56へ送られ、不純物除去手段56によって不純物が除去された後に水回収タンク62に貯められる。一方、凝縮回収後の燃焼排ガスは、燃焼排ガス排出ライン48を通して排ガス処理手段73へ送られ、燃焼排ガス中の有害物質が,排ガス処理手段73により所要の通りに処理された後に大気に排出される。水回収タンク62に貯められた凝縮水は、送給ポンプ80の作用によって水送給ライン78を通して改質器4に送給され、このようにして水自立運転が行われる。
【0035】
次に、図3及び図4をも参照して、水自立判定手段85による原燃料ガスの改質に必要な凝縮水の量に対する凝縮回収される凝縮水の改質必要量の過不足の判定について説明する。
【0036】
図3に、発電出力700W、300W、100Wの各々における、凝縮水の余剰量(ml/min)と凝縮回収手段50から排出される燃焼排ガスの温度(即ち、熱交換器54の排ガス出口温度)(℃)との関係を示す。図3に示すように、固体酸化物形燃料電池6(燃料電池スタック14)の発電出力が高い程、凝縮回収される凝縮水の量が多くなり、これによって凝縮水の余剰量が多くなる傾向にある。また、排ガス温度(熱交換器54の排ガス出口温度)が低い程、凝縮回収される凝縮水の量が多くなり、これによって凝縮水の余剰量が多くなる傾向にある。一方、凝縮水の余剰量が不足すると、水自立運転が成立しなくなる。
【0037】
そこで、固体酸化物形燃料電池システム2では、凝縮水の余剰量が不足した場合には、複数の補機を順次起動し、固体酸化物形燃料電池6の発電出力を段階的に増加させることで、凝縮水の余剰量を確保し、水自立運転を成立させている。本実施形態においては、図4に示すうように、第1段階の補機として凍結防止ヒータ手段H18、第2段階の補機として点火ヒータ手段H2、第3段階の補機として暖機ヒータ手段H3を用いている。即ち、水自立判定手段85により水自立運転が成立しないと判断された場合には、水自立作動信号生成手段86は水自立作動信号を生成し、これを作動制御手段81へ出力する。作動制御手段81は、この水自立作動信号に基づき第1段階として凍結防止ヒータ手段H1を作動させ、第2段階として点火ヒータ手段H2を作動させ、第3段階として暖機ヒータ手段H3を作動させ、これにより発電出力を増大させている。ここで、例えば、凍結防止ヒータ手段H1を構成する第1凍結防止ヒータH1a及び第2凍結防止ヒータH1bの消費電力は、何れも約20W程度であり、点火ヒータ手段H2の消費電力は約100Wであり、暖機ヒータ手段H3を構成する第1暖機ヒータH3a及び第2暖機ヒータH3bの消費電力は、何れも約100W程度である。
【0038】
図5をも参照して、固体酸化物形燃料電池システム2の制御の流れについて説明すると、次の通りである。固体酸化物形燃料電池システム2が稼働されると、作動制御手段81は記憶手段83の発電出力記憶領域83cをクリアした後に(ステップS1)、固体酸化物形燃料電池システム2の各機器を制御して、電力負荷に応じた通常運転を行う(ステップS2)。次に、水自立判定手段85は、排ガス温度検知手段70により検知された燃焼排ガスの温度(熱交換器54の排ガス出口温度)及び電力計測手段24により計測された固体酸化物形燃料電池6の発電出力を取得する(ステップS3)。
【0039】
水自立判定手段85は、ステップS3にて取得した排ガス温度及び発電出力と、記憶手段83に記憶されている水自立マップデータとに基づき、水自立運転が成立するか否か(即ち、水余剰量が足りているか否か)を判定する(ステップS4)。水自立判定手段85が水自立運転が成立すると判定した場合には、ステップS4からステップS2へ戻る。一方、水自立運転が成立しないと判定した場合には、ステップS4からステップS5に進み、第1段階目の発電出力を増大させる。より具体的に、水自立作動信号生成手段86は、第1段階の発電出力増大を指示する信号を生成し、これを作動制御手段81へ出力する。かくすると、作動制御手段81は記憶手段83の動作順位データ記憶領域83bに記憶されている動作順位データ(図4)に基づき、第1段階の補機、即ち凍結防止ヒータ手段H1を作動する。これにより、凍結防止ヒータ手段H1の消費電力分(例えば、約40W)だけ固体酸化物形燃料電池6の電力負荷が増大し、固体酸化物形燃料電池6の発電出力が増大する。かくすると、電力計測手段24は、このように増大した後の発電出力を計測し、作動制御手段81は計測された発電出力を記憶手段83の発電出力記憶領域83cに記憶させる(ステップS6)。
【0040】
その後、水自立判定手段85は、ステップS3及びS4と同様に、排ガス温度(熱交換器54の排ガス出口温度)及び固体酸化物形燃料電池6発電出力を取得し(ステップS7)、水自立判定手段85は、水自立運転が成立するか否かを判定する(ステップS8)。その結果、水自立運転が成立すると判断された場合には、ステップS8から電力判定手段87は発電出力が増大したか否かを判定する(ステップS16)。より具体的に、電力判定手段87は、電力計測手段24により計測された発電出力を取得し、電力計測手段24により計測された発電出力と、発電出力記憶領域83cに記憶されている発電出力とを比較する。その結果、電力計測手段24により計測された発電出力の方が大きい場合には、発電出力が増大したと判断し、テップS16からステップS1へ戻る。しかしながら、電力計測手段24により計測された発電出力と発電出力記憶領域83cに記憶されている発電出力とが等しい場合や、電力計測手段24により計測された発電出力の方が小さい場合には、発電出力は増大していないと判断し、テップS31からステップS7へ戻る。
【0041】
一方、ステップS8にて水自立運転が成立しないと判断された場合には、ステップS8からステップS9に進み、第2段階目の発電出力を増大させる。より具体的に、水自立作動信号生成手段86は、第2段階の発電出力増大を指示する信号を生成し、これを作動制御手段81へ出力する。かくすると、作動制御手段81は動作順位データ記憶領域83baに記憶されている動作順位データ(図4)に基づいて、第2段階の補機、即ち点火ヒータ手段H2を作動する。これにより、点火ヒータ手段H2の消費電力分だけ(例えば、約100W)、固体酸化物形燃料電池6の電力負荷が増大し、これによって固体酸化物形燃料電池6の発電出力が更に増大する。よって、第1段階の分と合わせると、発電出力が例えば約140W増大することになる。電力計測手段24は、このように増大した後の発電出力を計測し、作動制御手段81は計測された発電出力を発電出力記憶領域83cに記憶させる(ステップS10)。
【0042】
次に、水自立判定手段85は、ステップS3及びS4と同様に、固体酸化物形燃料電池6の発電出力及び排ガスの温度(熱交換器54の排ガス出口温度)を取得し(ステップS12)、水自立運転が成立するか否かを判定する(ステップS12)。その結果、水自立運転が成立すると判断された場合には、ステップS12からステップS17に移り、電力判定手段87は、ステップS16と同様の手法により、発電出力が増大したか否かを判定する。発電出力が増大したと判断された場合には、ステップS17からステップS1へ戻り、発電出力は増大していないと判断された場合には、ステップS17からステップS11へ戻る。
【0043】
一方、ステップS12にて水自立運転が成立しないと判断された場合には、ステップS12からステップS13に進み、第3段階目の発電出力を増大させる(ステップS13)。より具体的に、水自立作動信号生成手段86は、第3段階の発電出力増大を指示する信号を生成し、これを作動制御手段81へ出力する。かくすると、作動制御手段81は動作順位データ記憶領域83bに記憶されている動作順位データ(図4)に基づいて、第3段階の補機、即ち暖機ヒータ手段H3を駆動する。これにより、暖機ヒータ手段H3の消費電力分だけ(例えば、約200W)固体酸化物形燃料電池6の電力負荷が増大し、固体酸化物形燃料電池6の発電出力が増大する。よって、第1及び第2段階の分と合わせると、発電出力が例えば340W増大することになる。電力計測手段24は、このように増大した後の発電出力を計測し、作動制御手段81は計測された発電出力を発電出力記憶領域83cに記憶させる(ステップS14)。その後、電力判定手段87は、ステップS16と同様の手法により、発電出力が増大したか否かを判定する(ステップS15)。発電出力が増大したと判断された場合には、ステップS29からステップS1へ戻り、発電出力は増大していないと判断された場合には、ステップS15の処理を繰り返す。
【0044】
ここで、ステップS16、S15、又はS17にて発電出力が増大したと判断された場合には、ステップS1を経てステップS2へ戻るが、ステップS2では通常の運転が行われ、ステップS5、S9、及び/又はS13で作動開始された補機、即ち凍結防止ヒータ手段H1、点火ヒータ手段H2、及び/又は暖機ヒータ手段H3の作動は全て停止される。
【0045】
このように、本実施形態における固体酸化物形燃料電池システム2では、水自立運転が成立しないと判定された場合には、固体酸化物形燃料電池6の発電出力を増大させることで凝縮回収される凝縮水の量を増大させる。ここで、図4に示すように、その発電出力が100Wの場合には、少なくとも排ガス温度(熱交換器54の排ガス出口温度)を35°Cまで冷却しなければ水自立運転が成立しないが、例えば外気温が40°Cと高温である場合には、排ガス温度を35°Cまで冷却させるのは困難であって、上述した従来技術のように発電出力を抑制する方法では凝縮水不足による運転停止を回避しきれない。これに対して、本実施形態では、第3段階の補機まで駆動することで、固体酸化物形燃料電池6の発電出力を最大で340W増大させることができ、これによって許容される排ガス温度が高くなり、水自立運転を容易に成立させることができる。
【0046】
このように、本実施形態における固体酸化物形燃料電池システム2では、水自立運転を容易に成立させることができるので、水自立運転が成立しないことによる固体酸化物形燃料電池システム2の運転停止をより確実に回避して、固体酸化物形燃料電池システム2の耐久性を維持できる。
【0047】
また、本実施形態においては補機として凍結防止ヒータ手段H1、点火ヒータ手段H2、及び暖機ヒータ手段H3を用いるので、発電出力の増大を目的とした補機の駆動を確実に行うことができる。即ち、凍結防止ヒータ手段H1、点火ヒータ手段H2、及び暖機ヒータ手段H3は、高温時における固体酸化物形燃料電池システム2の連続運転中は、通常は常に停止状態に維持されるものであるから、必要に応じて確実にこれらを駆動することができる。
【0048】
以上、本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの各種実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
【0049】
例えば、上記実施形態においては、補機として凍結防止ヒータ手段H1、点火ヒータ手段H2、及び暖機ヒータ手段H3を用いたが、補機はこれらに限定されず、例えば貯湯システム60に設けられた循環ポンプ68であってもよく、また固体酸化物形燃料電池6(燃料電池スタック14)の発電出力を制御するためのパワーコンディショナ等であってもかまわない。また、補機の動作順位も上述した順位に限定されない。更に、暖機ヒータ手段H3については、第1暖機ヒータH3aと第2暖機ヒータH3bとに分けて作動させ、暖機ヒータ手段H3において2段階となるようにしてもよい。更にまた、上記実施形態においては、発電出力の増大段階を3段階としたが、2段階以下或いは4段階以上であってもよい。
【符号の説明】
【0050】
2 固体酸化物形燃料電池システム
4 改質器
6 固体酸化物形燃料電池
8 送風装置
10 制御手段
24 電力計測手段
50 凝縮回収手段
52 水送給手段
54 熱交換器
56 不純物除去手段
62 水回収タンク
70 排ガス温度検知手段
83 記憶手段
H1 凍結防止ヒータ手段
H2 点火ヒータ手段
H3 暖機ヒータ手段


図1
図2
図3
図4
図5