特許第5902571号(P5902571)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5902571
(24)【登録日】2016年3月18日
(45)【発行日】2016年4月13日
(54)【発明の名称】粉粒体収容運搬装置
(51)【国際特許分類】
   B65D 88/22 20060101AFI20160331BHJP
   B65D 90/16 20060101ALI20160331BHJP
【FI】
   B65D88/22 A
   B65D90/16
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-149905(P2012-149905)
(22)【出願日】2012年6月15日
(65)【公開番号】特開2014-1009(P2014-1009A)
(43)【公開日】2014年1月9日
【審査請求日】2015年5月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000167233
【氏名又は名称】光洋機械産業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】▲柳▼下 太志
(72)【発明者】
【氏名】上山 英之
【審査官】 西 秀隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−196664(JP,A)
【文献】 米国特許第5437384(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 88/22
B65D 90/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉粒体を収容するための袋状部材を開口状態に支持するための支持架台と、
前記粉粒体が収容された前記袋状部材を載置させることにより支持するパレット部材とを備え、
前記支持架台の下部には、前記パレット部材を支持するとともに、運搬用走行車によって運搬可能なように前記運搬用走行車の作用部が保持される保持部が設けられており、
前記パレット部材は、前記運搬用走行車によって運搬可能なように前記運搬用走行車の作用部が支持される支持部が設けられていることを特徴とする、粉粒体収容運搬装置。
【請求項2】
前記保持部は、所定の間隔を隔てて並設され、前記運搬用走行車の作用部が退出入自在なように一対の筒状部材によって構成されている、請求項1に記載の粉粒体収容運搬装置。
【請求項3】
前記支持架台の上部には、前記粉粒体を前記袋状部材に収容するために案内する断面視略U字状の弾性体からなる案内部材が設けられている、請求項1または2に記載の粉粒体収容運搬装置。
【請求項4】
前記支持架台の上部には、前記案内部材を取付けるための取付部材が設けられ、
前記取付部材は、前記案内部材の開口幅が調整可能なように変位自在に支持されている、請求項3に記載の粉粒体収容運搬装置。
【請求項5】
前記運搬用走行車は、フォークリフトであり、
前記作用部は、前記フォークリフトのフォークである、請求項1ないし4のいずれかに記載の粉粒体収容運搬装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土砂等の粉粒体を収容、運搬するための粉粒体収容運搬装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、土砂、穀物または飼料等の粉粒体を収容、運搬する際には、粉粒体を収容するために例えばフレキシブルコンテナバッグ(以下、単に「フレコンバッグ」という)が用いられる(例えば特許文献1参照)。フレコンバッグは、例えば化学繊維等からなる袋状の包み材であり、約1トンの重量物を充填することができるものである。
【0003】
このフレコンバッグに粉粒体を収容する場合、図11に示すように、フレコンバッグ20と同程度の大きさの固定式架台21が用いられる。固定式架台21は、例えばパイプ材が枠状に構成されてなり、フレコンバッグ20は、上部が開口された状態で固定式架台21のパイプ材に取付けられる。
【0004】
固定式架台21は所定場所に据置かれ、フレコンバッグ20には粉粒体が投入されて収容される。より具体的には、固定式架台21の据置場所に、例えばダンプカー等で粉粒体が運搬される。そして、作業者がスコップ等を用いて運搬された粉粒体をフレコンバッグ20投入する。あるいは、バックホー等の重機が用いられてフレコンバッグ20に粉粒体が投入される。
【0005】
フレコンバッグ20内に粉粒体が充填されれば、フレコンバッグ20は、作業者によって開口部が養生される。そして、フレコンバッグ20は、作業者によって固定式架台21から取り外され、クレーンやフォークリフト等の重機によって所定場所(例えば仮置き場所)に運搬される。
【0006】
ところが、上記の固定式架台21を用いた粉粒体の収容、運搬方法では、以下のような問題点があった。すなわち、上記の固定式架台21は地面等に据置かれるので、収容すべき粉粒体を固定式架台21が据置かれた場所まで運搬し、さらに運搬された粉粒体をフレコンバッグ20に投入する必要がある。また、粉粒体が充填されたフレコンバッグ20を固定式架台21から取り外し、固定式架台21が据置かれた場所から所定場所に移動させる必要がある。
【0007】
上記作業においては、必要に応じて作業者が実際に行うので、多大な労力を要するとともに、作業に長時間を要するといった問題点があった。また、上記作業においては、ダンプカー、バックホー、クレーンまたはフォークリフト等といった種々の重機を用いて行う場合があり、各種重機を準備する手間を要したり重機コストが嵩んだりするといった問題点があった。
【0008】
ここで、フレコンバッグ20を固定式架台21から取り外したり所定場所に移動させたりする作業においては、例えばフレコンバッグ20に付随されたベルト(図略)を利用してクレーン等で所定の高さまで吊り上げて行うことも考えられる。しかしながら、粉粒体が充填された重量物であるフレコンバッグ20を所定の高さまで吊り上げて移動させる場合、何らかの安全対策が必要であるが、それが施されていないときには安全上好ましくない方法となる。
【0009】
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2005−193979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、多大な労力や作業に長時間を要することなく粉粒体を効率的に収容、運搬することのできる粉粒体収容運搬装置を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によって提供される粉粒体収容運搬装置は、粉粒体を収容するための袋状部材を開口状態に支持するための支持架台と、前記粉粒体が収容された前記袋状部材を載置させることにより支持するパレット部材とを備え、前記支持架台の下部には、前記パレット部材を支持するとともに、運搬用走行車によって運搬可能なように前記運搬用走行車の作用部が保持される保持部が設けられており、前記パレット部材は、前記運搬用走行車によって運搬可能なように前記運搬用走行車の作用部が支持される支持部が設けられていることを特徴としている。
【0013】
本発明の粉粒体収容運搬装置において、前記保持部は、所定の間隔を隔てて並設され、前記運搬用走行車の作用部が退出入自在なように一対の筒状部材によって構成されているとよい。
【0014】
本発明の粉粒体収容運搬装置において、前記支持架台の上部には、前記粉粒体を前記袋状部材に収容するために案内する断面視略U字状の弾性体からなる案内部材が設けられているとよい。
【0015】
本発明の粉粒体収容運搬装置において、前記支持架台の上部には、前記案内部材を取付けるための取付部材が設けられ、前記取付部材は、前記案内部材の開口幅が調整可能なように変位自在に支持されているとよい。
【0016】
本発明の粉粒体収容運搬装置において、前記運搬用走行車は、フォークリフトであり、前記作用部は、前記フォークリフトのフォークであるとよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、支持架台の下部に運搬用走行車の作用部(例えばフォークリフトのフォーク)に保持される保持部が設けられているので、支持架台に支持された袋状部材(例えばフレキシブルコンテナバッグ)を支持した状態で、例えば粉粒体が発生される場所まで移動させることができる。そして、粉粒体を袋状部材に投入する場合、例えばベルトコンベヤが用いられそれがどのような場所に置かれていてもあるいはそれ自体が移動していても、運搬用走行車によってベルトコンベヤの位置を追従することができるので、支持架台に支持された袋状部材に粉粒体を容易に収容することができる。
【0018】
そのため、従来の構成のように、据置かれた固定用架台に取付けられた袋状部材まで、粉粒体を運搬する作業を必要とせず、粉粒体を袋状部材に投入する場合でも作業者が投入作業を行う必要がない。したがって、作業者の労力を要することなく、粉粒体を袋状部材に効率的に収容することができる。よって、作業者の人数を大幅に削減することができるともに、短時間で作業を行うことができる。また、各種の重機を用いる必要がないので、重機を準備する手間や重機コストを削減することができる。
【0019】
さらに、本発明によれば、支持架台の保持部にパレット部材を支持させることができるので、支持架台から取り外した袋状部材をパレット部材上にそのまま載置させることができる。そして、パレット部材自体も運搬用走行車によって運搬可能とされているため、粉粒体が充填された袋状部材をそのまま支持架台から離脱させ所定場所に運搬することができる。そのため、従来の構成のように、袋状部材を移動させる際、クレーン等で所定の高さまで吊り上げる必要がないので、安全性が確保された作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明に係る粉粒体収容運搬装置を示す斜視図である。
図2図1に示す粉粒体収容運搬装置の分解斜視図である。
図3】支持架台の正面図である。
図4】支持架台の側面図である。
図5】支持架台の平面図である。
図6】粉粒体収容運搬装置の作用を説明するための図である。
図7】粉粒体収容運搬装置の作用を説明するための図である。
図8】粉粒体収容運搬装置の作用を説明するための図である。
図9】粉粒体収容運搬装置の作用を説明するための図である。
図10】粉粒体収容運搬装置の作用を説明するための図である。
図11】従来の固定式架台を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0022】
図1は、本発明に係る粉粒体収容運搬装置を示す斜視図であり、図2は、図1に示す粉粒体収容運搬装置の分解斜視図である。また、図3ないし図5は、支持架台の正面図、同じく側面図及び同じく平面図である。なお、図5では、筒状部材13(後述)が省略されている。
【0023】
本発明に係る粉粒体収容運搬装置1は、支持架台2とパレット部材3とによって構成されている。粉粒体収容運搬装置1は、袋状部材としての例えばフレキシブルコンテナバッグ4(以下、単に「フレコンバッグ4」という)を支持しつつ、フレコンバッグ4に土砂、穀物または飼料等の粉粒体(図略)を収容し、かつ運搬するためのものである。
【0024】
フレコンバッグ4は、例えばポリエチレンやポリプロピレン等の化学繊維からなる袋状のものであり、例えば1トン程度の重量物を充填させることができる。フレコンバッグ4は、上部に粉粒体を投入するための開口を有する。
【0025】
支持架台2は、長尺状の角材やアングル材等が複数組み付けられた構造とされており、フレコンバッグ4を開口状態にして支持するとともに、運搬用走行車としての例えばフォークリフトによって運搬可能とされている。
【0026】
より詳細には、支持架台2は、4つの角材によって枠が形成されそれらが鉛直平面に平行に配された枠状本体5を備えている。枠状本体5には、その上辺5a両端部から水平方向に延びる一対の延出部材6が設けられている。一対の延出部材6は、フレコンバッグ4を支持するためのものである。
【0027】
各延出部材6の先端には、それらを支持補強するための一対の補強部材7がそれぞれ設けられている。各補強部材7は、各延出部材6の先端と枠状本体5の左右辺5b,5cとを結ぶように斜め方向に設けられている。
【0028】
一対の延出部材6の間には、それらを掛け渡すように一対の支持片8が設けられている。一対の支持片8は、それぞれL型のアングル材からなり、案内部材としての投入シュート9を取付け支持するためのものである。
【0029】
投入シュート9は、支持架台2に支持されたフレコンバッグ4に投入される粉粒体を案内する、及び投入された粉粒体が周囲に飛散することを抑制するためのものである。投入シュート9は、例えばゴム等の弾性体からなり、図5に示すように、側方及び上方が開放されるように断面視で略U字状に立設されている。投入シュート9は、その下端が支持片8に取付けられている。
【0030】
また、一対の投入シュート9は、その設置位置が延出部材6の長手方向に対して変位可能とされている。すなわち、図5に示すように、延出部材6の内側には、複数の調整片11が設けられ、各調整片11にはそれぞれ長穴12が形成されている。各支持片8は、長穴12を貫通するボルト(図略)によって延出部材6に支持されており、長穴12に対するボルトの位置を変更することにより、各支持片8がそれぞれずらされる(図5の矢印C参照)。
【0031】
これにより、投入シュート9は、その設置位置を変更することができ、投入シュート9によって生じる開口幅Wを調整することができる。そのため、例えば粉粒体の投入にベルトコンベヤ等が用いられた場合、そのコンベヤのベルト幅に応じた幅に投入シュート9の設置位置や開口幅Wを調整することができる。
【0032】
なお、投入シュート9は、支持片8に対して取付自在とされているため、逆方向(図1の矢印A参照)からの粉粒体の投入が可能なように逆方向が開放されるように取付けられてもよい。
【0033】
フレコンバッグ4は、枠状本体5の上辺5a、一対の延出部材6及び外側の支持片8に、例えば紐等によって支持されることにより支持架台2に取付けられる。なお、フレコンバッグ4の取付方法は、上記方法に限るものではない。
【0034】
枠状本体5には、その下辺5d下面から水平方向に延びる一対の筒状部材13が設けられている。筒状部材13は、この枠状本体5がフォークリフトに保持されるときの保持部として機能するものである。一対の筒状部材13は、所定の間隔(例えばフォークリフトのフォーク同士の間隔)を隔てて並設され、枠状本体5の下辺のやや中央部寄りの部位から延出されている。筒状部材13は、その長さが延出部材6とほぼ同様かやや長めとされている。一対の筒状部材13は、それらの上面にパレット部材3を載置可能であるとともに、それらの内方においてフォークリフトのフォークが退出入自在とされている。
【0035】
このように、支持架台5には一対の筒状部材13が設けられているため、これらの筒状部材13にフォークリフトのフォークを挿入させれば、フォークリフトによって支持架台5を持ち上げてそれを所望の場所に移動させることができる。
【0036】
パレット部材3は、粉粒体が収容されたフレコンバッグ4を載置させて支持するためのものである。パレット部材3は、所定面積を有する平面を備えた略直方体形状のボックス体14よりなり、このボックス体14の下面角部に4つの脚部15がそれぞれ設けられている。
【0037】
パレット部材3は、脚部15が形成されることにより下方中央寄りに空間16が生じる。この空間16を利用して支持架台2の筒状部材13が挿入され、換言すれば、パレット部材3は、上記空間16を利用して筒状部材13に載置される(図2の矢印B参照)。また、上記ボックス体14の下方の空間16に、フォークリフトのフォークが退出入自在とされる。この場合、ボックス体14の下面は、フォークリフトのフォークが支持される支持部として機能する。
【0038】
ボックス体14は、フォークリフトによって支持されることにより、パレット部材3を所望の場所に移動させることができる。また、パレット部材3を筒状部材13の上面に配置させ、フォークリフトによって支持架台5が持ち上げられることにより、支持架台5とともにパレット部材3も所望の場所に移動させることができる。
【0039】
次に、本実施形態の粉粒体収容運搬装置の作用について説明する。
【0040】
まず、作業者は、支持架台2にフレコンバッグ4を取付ける。すなわち、作業者は、支持架台2の枠状本体5の上辺5a、一対の延出部材6及び外側の支持片8にフレコンバッグ4を紐等を用いて支持させる。これにより、フレコンバッグ4は、その上部を開口状態にして支持架台2に取付けられる。
【0041】
次いで、パレット部材3を支持架台2に対して配置する。この場合、図6に示すように、運搬機LのフォークFをパレット部材3の下部空間16に挿入し、パレット部材3を持ち上げてそれを移動させる(矢印D参照)。そして、パレット部材3を支持架台2の筒状部材13の上方に配置させる。なお、運搬機Lはフォークリフト等であってもよい。
【0042】
次に、フレコンバッグ4に粉粒体を投入するために、支持架台2をパレット部材3とともに、粉粒体が発生する場所に移動させる。まず、図7に示すように、運搬機Lを前進させ(矢印E参照)、パレット部材3が配置された支持架台2の一対の筒状部材13に、運搬機LのフォークFを挿入する。
【0043】
その後、運搬機Lによって支持架台2を所定の高さに持ち上げ、例えば粉粒体を搬送するベルトコンベヤ(図略)の配置位置まで移動させる。そのため、本実施形態によれば、従来の構成のように、粉粒体をフレコンバッグ4が取付けられた固定式架台21まで運搬する作業を必要とすることはない。
【0044】
そして、図8の矢印Gに示すように、例えばベルトコンベヤによって搬送された粉粒体をフレコンバッグ4に投入させる。この場合、ベルトコンベヤがどのような場所に置かれていてもあるいはそれ自体が移動していても、運搬機Lによってベルトコンベヤの位置を追従することができるので、支持架台2に支持されたフレコンバッグ4に粉粒体を容易に投入、収容することができる。この場合、作業者の手間を要することはない。
【0045】
なお、運搬機Lは粉粒体が投入されている状態で移動することが可能であるので、例えば移動しながら地面の表面を剥ぎ取りそれをベルトコンベヤ等によって側方に搬送するといった表土剥取機と、上記運搬機Lを並走するようにすれば、剥ぎ取った表土をフレコンバッグ3に効率よく収集させることができる。
【0046】
次に、粉粒体が充填されたフレコンバッグ4を所定場所(例えば仮置場所や保管場所)に移動させる。すなわち、作業者は、支持架台2に結び付けられている紐等を解き、支持架台2からフレコンバッグ4を取り外す。この場合、フレコンバッグ4には粉粒体が充填されているため、フレコンバッグ4は自重によりパレット部材3上にそのまま載置される。
【0047】
そして、図9に示すように、運搬機Lを後退させることにより(矢印H参照)、パレット部材3から支持架台2を離脱させる。その後、図10に示すように、フレコンバッグ4が載置されたパレット部材3を運搬機Lによって移動させる(矢印J参照)。このとき、運搬機Lによってパレット部材3を運搬中に、次に充填すべき空のフレコンバッグ4を支持架台2に取付けることができる。よって、効率的に作業を行うことができる。
【0048】
このように、本実施形態の粉粒体収納運搬装置1によれば、支持架台2に支持された状態でフレコンバッグ4を粉粒体が発生される場所まで移動させることができる。また、粉粒体をフレコンバッグ4に投入する場合、例えばベルトコンベヤが用いられれば、その位置に移動することができるので、支持架台2に支持されたフレコンバッグ4に粉粒体を容易に収容することができる。
【0049】
そのため、作業者の労力を要することなく、粉粒体をフレコンバッグ4に効率的に収容することができる。したがって、作業者の人数を大幅に削減することができるともに、短時間で作業を行うことができる。それゆえ、例えば作業員の立ち入りが制限されている地域における作業に、好適に用いることができる。
【0050】
また、粉粒体が充填されたフレコンバッグ4を移動させる場合には、フレコンバッグ4を載置したパレット部材3が運搬機Lによって移動される。そのため、背景技術の欄で述べたように、フレコンバッグ4を移動させる際、クレーン等で所定の高さまで吊り上げる必要がないので、安全性が確保された作業を行うことができる。
【0051】
また、上記した一連の作業は、1台の運搬機Lのみによって行うことができる。そのため、別途他の重機を用いて作業する必要がないので、重機を準備する手間や重機コストを削減することができる。
【0052】
なお、本発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。例えば上記実施形態における支持架台2及びパレット部材3等の形態、大きさ及び構造等は、上記実施形態に限るものではなく適宜設計変更可能である。
【0053】
また、上記実施形態では、フレコンバッグ4に粉粒体が投入される際、粉粒体がベルトコンベヤによって搬送される場合について説明したが、粉粒体を投入する重機は、ベルトコンベヤに限らず例えばバックホーであってもよい。この場合、上記した略U字状の投入シュート9ではフレコンバッグ4の開口面積が狭いときには、例えば投入シュート等の他のアタッチメントが用いられてもよい。
【0054】
また、上記実施形態で説明したパレット部材3は、上記した構成に限るものではなく、例えば4つの脚部のない略直方体形状に形成されていてもよい。また、上記実施形態で説明した支持架台2やパレット部材3が運搬される運搬用走行車としては、上記したフォークリフトや図6ないし図10に示した運搬機に限るものではなく、他の重機が用いられてもよい。さらに、上記実施形態における袋状部材としては、上記したフレコンバッグ4に限るものではなく、上記した機能を発揮する範囲のものであれば他の袋状部材を適用することができる。
【符号の説明】
【0055】
1 粉粒体収容運搬装置
2 支持架台
3 パレット部材
4 フレキシブルコンテナバッグ
5 パイプ部材
6 延出部材
8 支持片
9 投入シュート
11 調整片
13 筒状部材
14 ボックス体
L 運搬機
F フォーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11