特許第5902642号(P5902642)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5902642
(24)【登録日】2016年3月18日
(45)【発行日】2016年4月13日
(54)【発明の名称】砂糖黍のサンプリング機
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/04 20060101AFI20160331BHJP
   E02F 3/36 20060101ALI20160331BHJP
【FI】
   G01N1/04 X
   E02F3/36 A
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-103174(P2013-103174)
(22)【出願日】2013年5月15日
(65)【公開番号】特開2014-224711(P2014-224711A)
(43)【公開日】2014年12月4日
【審査請求日】2015年1月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081569
【弁理士】
【氏名又は名称】若田 勝一
(74)【代理人】
【識別番号】100156018
【弁理士】
【氏名又は名称】若田 充史
(72)【発明者】
【氏名】細川 正一郎
(72)【発明者】
【氏名】山本 康晴
【審査官】 後藤 大思
(56)【参考文献】
【文献】 実開平05−081686(JP,U)
【文献】 特開2001−286213(JP,A)
【文献】 特開2012−202156(JP,A)
【文献】 特開2009−142236(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/00− 1/44
A01D 45/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部走行体上に上部旋回体を設置し、上部旋回体の旋回フレームにブームおよびアームを含む多関節構造の作業用フロントを取付けた油圧ショベルと、
前記油圧ショベルの前記アームの代わりに前記ブームに取付けられるか、または前記アームの先端に装着するバケットの代わりに前記アームに取付けられるサンプリング用アタッチメントとからなり、
前記サンプリング用アタッチメントは、前記ブームに油圧ショベルのアーム回動用アームシリンダにより回動可能に取付けられるか、または前記アームに油圧ショベルのバケット回動用バケットシリンダにより回動可能に取付けられるガイドフレームと、
前記ガイドフレームに沿って昇降用駆動装置により昇降されるサンプル軸ケースと、
下部を前記サンプル軸ケースから下方に突出させて前記サンプル軸ケースに回転可能に嵌合されると共に、前記ガイドフレームの下端に設けた先端ブラケットに軸方向に移動可能に、かつ回転可能に嵌合されるサンプル軸と、
前記サンプル軸の下端に設けられた円筒状をなす切削刃と、
前記サンプル軸ケースに取付けられ、前記サンプル軸を回転させる回転駆動装置と、
前記サンプル軸内に軸方向に昇降可能に嵌合され、前記サンプル軸ケース内に取付けられたサンプル押出用駆動装置によって降下されることにより、前記切断刃により前記サンプル軸内に切り取り、収容されたサンプルを前記サンプル軸内から押し出すサンプル押出プレートと
前記ガイドフレームの前記先端ブラケットに取付けられ、前記ガイドフレームを降下させることにより、集積された砂糖黍に押し付けて砂糖黍を圧縮する圧縮プレートとを備えたことを特徴とする砂糖黍のサンプリング機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、砂糖黍の糖度の測定を行なうため、積まれた砂糖黍の一部分を回転する筒状のサンプル軸によりサンプルとして切断し取得するサンプリング機に関する。
【背景技術】
【0002】
砂糖黍は糖度の違いによって価格が異なるので、製糖会社が砂糖黍を農家から買い取る際に、価格設定のために糖度測定を行なう。従来の砂糖黍のサンプリング機は、例えば特許文献1に開示されているように、台枠上に設置された据え付け式のものである。すなわち、エンジンや油圧ポンプ等からなる動力源装置と、この動力源装置により駆動される駆動装置を備えたサンプリング機本体とを台枠上に設置してなる。サンプリング機本体は、台枠上に傾斜して油圧シリンダにより傾斜角調整可能に取付けられるガイドフレームを備え、このガイドフレームにサンプル軸ケースを油圧シリンダにより昇降可能に取付けている。そしてサンプル軸ケース内には、油圧モータにより回転される円筒状のサンプル軸を嵌合する。サンプル軸の先端には砂糖黍を切り取るための円筒状の切断刃を備える。また、サンプル軸内にはサンプル軸内に収容される砂糖黍を押し出すサンプル押出プレートが、油圧シリンダにより昇降可能に収容されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平5−81686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
砂糖黍は12月〜4月が収穫期となっており、5月〜11月はサンプリング機は休機状態となる。そして、砂糖黍の収穫期が到来して再稼働させる場合、長期にわたる休機期間に起因する装置のさび付き等の不具合を解消するため、収穫期直前において、油圧源装置を含むサンプリング機の調整や清掃等の整備が必要となり、これらに要する費用が高額になるという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑み、調整や整備に要する労力、費用が低減できると共に、サンプリング機を有効に稼働させることが可能となる砂糖黍のサンプリング機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の砂糖黍のサンプリング機は、
下部走行体上に上部旋回体を設置し、上部旋回体の旋回フレームにブームおよびアームを含む多関節構造の作業用フロントを取付けた油圧ショベルと、
前記油圧ショベルの前記アームの代わりに前記ブームに取付けられるか、または前記アームの先端に装着するバケットの代わりに前記アームに取付けられるサンプリング用アタッチメントとからなり、
前記サンプリング用アタッチメントは、前記ブームに油圧ショベルのアーム回動用アームシリンダにより回動可能に取付けられるか、または前記アームに油圧ショベルのバケット回動用バケットシリンダにより回動可能に取付けられるガイドフレームと、
前記ガイドフレームに沿って昇降用駆動装置により昇降されるサンプル軸ケースと、
下部を前記サンプル軸ケースから下方に突出させて前記サンプル軸ケースに回転可能に嵌合されると共に、前記ガイドフレームの下端に設けた先端ブラケットに軸方向に移動可能に、かつ回転可能に嵌合されるサンプル軸と、
前記サンプル軸の下端に設けられた円筒状をなす切削刃と、
前記サンプル軸ケースに取付けられ、前記サンプル軸を回転させる回転駆動装置と、
前記サンプル軸内に軸方向に昇降可能に嵌合され、前記サンプル軸ケース内に取付けられたサンプル押出用駆動装置によって降下されることにより、前記切断刃により前記サンプル軸内に切り取り、収容されたサンプルを前記サンプル軸内から押し出すサンプル押出プレートと
前記ガイドフレームの前記先端ブラケットに取付けられ、前記ガイドフレームを降下させることにより、集積された砂糖黍に押し付けて砂糖黍を圧縮する圧縮プレートとを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、油圧ショベルのアームまたはバケットの代わりにサンプリング用アタッチメントを取付けてサンプリング機を構成し、サンプリング用アタッチメントの動力源装置として油圧ショベルの動力源装置(パワーユニット)を用いるものである。油圧ショベルの動力源装置は通常の稼働において当たり、日常的に調整および整備されているので、砂糖黍の収穫期の到来時には、サンプリング用アタッチメントのみについて調整および整備は行なえばよく、調整および整備に要する労力、費用が軽減される。また、油圧ショベルは砂糖黍の収穫期以外の時期にも稼働させることができるので、油圧ショベルとしての稼働と、サンプリング機としての稼働により、機械全体としての稼働率を上げることができる。
【0008】
また、先端ブラケットに圧縮プレートを設けたので、砂糖黍が圧密状態でサンプリングされるため、トラックの荷台上等に集積された砂糖黍の隙間が無くなり、採取した砂糖黍が落下したり、サンプリングされた砂糖黍の重量不足等のサンプリングミスが防止される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の砂糖黍のサンプリング機のベースマシンである油圧ショベルの一例を示す側面図である。
図2】本発明の砂糖黍のサンプリング機の一実施の形態を示す側面図である。
図3】この実施の形態のサンプリング用アタッチメントをサンプル軸ケースが上昇した状態で示す側面図である。
図4図3のサンプリング用アタッチメントの一部拡大図である。
図5】この実施の形態のサンプリング用アタッチメントの底面図である。
図6】この実施の形態のサンプリング用アタッチメントの内部構造を示す断面図である。
図7】この実施の形態のサンプリング用アタッチメントをサンプル軸ケースを降下させた状態で示す側面図である。
図8】この実施の形態のサンプリング機のサンプリング作業における機器配置を示す側面図である。
図9】この実施の形態のサンプリング機におけるサンプル採取作業状態を示す側面図である。
図10】この実施の形態のサンプリング機におけるサンプル採取後の収集ボックスへの回収作業状態を示す側面図ある。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は本発明の砂糖黍のサンプリング機のベースマシンである油圧ショベルの一例を示す側面図である。この油圧ショベルにおいては、下部走行体1上に旋回装置2を介して旋回フレーム3aを設置し、この旋回フレーム3aにパワーユニット4や運転室5を搭載して上部旋回体3を構成する。旋回フレーム3aに取付ける作業用フロント6は、ブームシリンダ7により起伏可能に取付けるブーム8と、このブーム8にピン9aを中心としてアームシリンダ10により回動可能に取付けるアーム11と、このアーム11にピン12を中心としてバケットシリンダ13により回動可能に取付けるバケット14とにより構成される。
【0011】
図2はこの油圧ショベルを用いて構成された砂糖黍のサンプリング機の一実施の形態を示す側面図である。このサンプリング機は、図1に示した油圧ショベルにおいて、ブーム8とアーム11とを連結しているピン9aを抜いてアーム11をブーム8から外すと共に、アームシリンダ10とアーム11とを連結しているピン9bを抜いてアーム11をアームシリンダ10から外す。そしてアーム11の代わりにサンプリング用アタッチメント15を取付けて構成する。このアタッチメント15は、ガイドフレーム16と、サンプル軸ケース17と、サンプル軸18とを備える。
【0012】
図3とその一部拡大図である図4に示すように、ガイドフレーム16の背面には油圧ショベルのブーム8およびアームシリンダ10に連結するためのピン孔19a,19bを有するブラケット19を備える。そしてブーム8の先端のボスとピン孔19aに挿着するピン20(図2参照)によりブーム8をブラケット19に連結すると共に、アームシリンダ10のピストンロッドのボスとピン孔19bに挿着するピン21(図2参照)によりアームシリンダ10をブラケット19に連結してブーム8にサンプリング用アタッチメント15を取付ける。そのため、油圧ショベルの旋回操作、走行操作、ブーム操作およびアーム操作(ただしこの場合のアーム操作の対象はサンプリング用アタッチメント15となる。)によってサンプリング用アタッチメント15の位置、向き、姿勢等を自由に設定することができる。
【0013】
ガイドフレーム16はその左右のほぼ全長にわたってガイドレール23を設けたものである。サンプル軸ケース17は円筒形をなすものであり、その上部、下部にガイドギブ24a,24bを有する。図5の底面図に示すように、これらのガイドギブ24a,24bをガイドレール23に摺動可能に嵌合することにより、サンプル軸ケース17をガイドレール23に沿って昇降可能に装着する。
【0014】
図4において、25はサンプル軸ケース17を昇降させる昇降用駆動装置として設けた油圧シリンダである。この油圧シリンダ25は、そのチューブ25aをガイドフレーム16の上部に設けたブラケット26にピン27により連結し、ピストンロッド25bを、サンプル軸ケース17の下部に設けたブラケット28にピン29により連結して取付ける。
【0015】
図3および図5の底面図に示すように、サンプル軸18は下端に円筒形の切断刃30を有する。このサンプル軸18は、サンプル軸ケース17の上下に設けた軸受31a,31bによってサンプル軸ケース17に回転可能に嵌合される。軸受31a,31bの具体的構造については、図6の断面図に軸受31bについて代表して示す。
【0016】
38はガイドフレーム16の下端に取付けた先端ブラケットであり、この先端ブラケット38はサンプル軸18を摺動可能にかつ回転可能に支持してガイドするものである。
【0017】
図4において、33はサンプル軸18を回転させるためにサンプル軸ケース17の上端部に取付けた油圧モータである。この油圧モータ33の出力軸に駆動プーリ34を取付けると共に、サンプル軸18の上端に従動プーリ35を取付け、両プーリ34,35間にベルト36を掛け回すことにより、油圧モータ33の回転駆動によってサンプル軸18を回転させる回転駆動装置を構成する。
【0018】
図3図5において、40はサンプル軸18に収容した砂糖黍を押し出すサンプル押出プレート、41はこのサンプル押出プレート40を昇降させるサンプル押出駆動装置を構成する油圧シリンダである。図4に示すように、この油圧シリンダ41は、そのチューブ41aの上端をサンプル軸ケース17の上端にピン42により連結し、図6に示すように、サンプル押出プレート40は軸受43を介して油圧シリンダ41のピストンロッド41bに回転可能に連結する。なお、サンプリング用アタッチメント15は、例えば、油圧ショベルとして運転室5内に設けられるバケットシリンダ13用の操作レバーによってサンプル軸ケース17を昇降させる油圧シリンダ25を操作し、予備用の操作ペダルによってサンプル押出用の油圧シリンダ41を操作し、操作レバーに設けたアタッチメント用のスイッチによってサンプル軸18を回転させる油圧モータ33を操作することができる。
【0019】
44は先端ブラケット38に取付けた圧縮プレートであり、この圧縮プレート38は、サンプル採取の際に、この圧縮プレート44を集積された砂糖黍に押し付けて圧縮するものである。図5に示すように、この圧縮プレート44は、先端ブラケット38より広く、矩形に構成している。この圧縮プレート44は、円形等他の形状に構成してもよい。
【0020】
図7はサンプリング用アタッチメント15において、油圧シリンダ25を伸長させることにより、サンプル軸ケース17と共にサンプル軸18をガイドフレーム16に沿って降下させた状態を示す。サンプル押出プレート40は、実線で示すように油圧シリンダ41を収縮させてサンプル軸18内にて上昇した位置から、油圧シリンダ41を伸長させることにより、2点鎖線で示すように、サンプル押出プレート40の下端が切断刃30の下端とほぼ同位置あるいは切断刃30からわずかに下方に露出した位置まで降下させることができる。
【0021】
図2に示すように、この実施の形態のサンプリング機は、油圧ショベルのアーム11の代わりにサンプリング用アタッチメント15を組み付けることにより構成する。このサンプリング機を用いて砂糖黍のサンプリングを行なう場合は、図8に示すように、台枠45上にサンプリング機を載せておき、砂糖黍を荷台48に積載したトラック47を、台枠45の傍の通路46に位置させる。この時、油圧シリンダ25を収縮させてサンプル軸ケース17を上昇位置にしておくと共に、油圧シリンダ41を収縮させてサンプル押出プレート40をサンプル軸18内の最上位置に引き上げておく。
【0022】
次に図9に示すように、ブームシリンダ7を収縮させ、ガイドフレーム16を降下させて圧縮プレート44を荷台48内の砂糖黍(図示せず)を圧縮する。この際、ブームシリンダ7、アームシリンダ10および旋回等の油圧ショベルの各アクチュエータを操作して、圧縮プレート44により荷台48内に積込まれた砂糖黍の積込み状態を整えてサンプルする準備を行う。そしてこの状態で油圧シリンダ25を伸長させてサンプル軸ケース17と共にサンプル軸18を降下させながら、油圧モータ33を駆動してサンプル軸18を回転させる。これにより、サンプル軸18の下端に設けた切断刃30によって砂糖黍を柱状に切り取りながらサンプル軸18内に順次収容する。
【0023】
このようにして油圧シリンダ25のストロークエンドまでサンプル軸ケース17とサンプル軸18を降下させた後、油圧シリンダ25を収縮させてサンプル軸ケース17と共にサンプル軸18を引き上げる。そしてブームシリンダ7を伸長させてサンプリング用アタッチメント15を荷台48から上方に離す。
【0024】
次に図10に示すように、旋回装置2を駆動して上部旋回体3と共にサンプリング用アタッチメント15を旋回させ、台枠45上にセットした砂糖黍のサンプル収容ボックス50上にサンプリング用アタッチメント15を位置させる。そして、油圧シリンダ41を伸長させてサンプル軸18内のサンプル押出プレート40を降下させることにより、サンプル軸18内に収容した砂糖黍のサンプルをサンプル収容ボックス50内に押し出す。
【0025】
このように、この実施の形態の砂糖黍のサンプリング機は、ベースマシンとして油圧ショベルを用いて構成したので、サンプリング用アタッチメントの動力源装置として油圧ショベルのパワーユニット4を用いることができる。ここで、ベースマシンとして用いる油圧ショベルは、砂糖黍収穫のシーズンオフにおける他の作業での使用が可能である。このため、動力源装置としてのパワーユニット4は日常的に調整および整備されるため、砂糖黍の収穫期の到来時には、サンプリング用アタッチメントのみについての調整と、錆びとりや清掃等の整備は行なえばよく、調整および整備に要する労力、費用が軽減される。また、油圧ショベルは砂糖黍の収穫期以外の時期にも稼働させることができるので、油圧ショベルとしての稼働と、サンプリング機としての稼働により、機械全体としての稼働率を上げることができる。
【0026】
また、サンプリング用アタッチメント15は、油圧ショベルに元々備える油圧アクチュエータ用の油圧源、制御弁、操作装置により駆動できるため、特殊な改造や専用の油圧ショベルとする必要がなく、また、サンプリング用アタッチメント15の操作を、油圧ショベルの操作レバー、操作ペダル、操作スイッチ等を用いて行なうことができるため、油圧ショベルを通常操作する感覚でサンプリング機を操作でき、操作性、作業性が向上できる。
【0027】
また、この実施の形態においては、ガイドフレーム16の下端に設けた圧縮プレート44により砂糖黍が圧密された状態としておき、この状態で砂糖黍が切断刃30により柱状に切り取られてサンプリングされるため、トラック47の荷台48上等に集積された砂糖黍の隙間が無くなり、採取した砂糖黍が落下したり、サンプリングされた砂糖黍の重量不足等のサンプリングミスが防止される。
【0028】
なお、この実施の形態では、アーム11に代えてサンプリング用アタッチメント15を装着したが、ブーム8、アーム11を備え、バケット14に代えて、アーム11にサンプリング用アタッチメント15を装着するようにしてもよい。その他、本発明を実施する場合、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態に限らず、種々の変更、付加を行なうことができる。
【符号の説明】
【0029】
1:下部走行体、2:旋回装置、3:上部旋回体、3a:旋回フレーム、4:パワーユニット、5:運転室、6:作業用フロント、7:ブームシリンダ、8:ブーム、10:アームシリンダ、11:アーム、13:バケットシリンダ、14:バケット、15:サンプリング用アタッチメント、16:ガイドフレーム、17:サンプル軸ケース、18:サンプル軸、19:ブラケット、23:ガイドレール、24a,24b:ガイドギブ、25:油圧シリンダ、30:切断刃、31a,31b:軸受、33:油圧モータ、34:駆動プーリ、35:従動プーリ、36:ベルト、38:先端ブラケット、40:サンプル押出プレート、41:油圧シリンダ、43:軸受、44:圧縮プレート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10