特許第5902713号(P5902713)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5902713チタンで触媒されるポリエステルにおける色の改良
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5902713
(24)【登録日】2016年3月18日
(45)【発行日】2016年4月13日
(54)【発明の名称】チタンで触媒されるポリエステルにおける色の改良
(51)【国際特許分類】
   C08L 67/02 20060101AFI20160331BHJP
   C08G 63/199 20060101ALI20160331BHJP
   C08L 101/00 20060101ALI20160331BHJP
   C08K 5/5317 20060101ALI20160331BHJP
【FI】
   C08L67/02
   C08G63/199
   C08L101/00
   C08K5/5317
【請求項の数】13
【全頁数】82
(21)【出願番号】特願2013-546194(P2013-546194)
(86)(22)【出願日】2011年12月9日
(65)【公表番号】特表2014-500386(P2014-500386A)
(43)【公表日】2014年1月9日
(86)【国際出願番号】US2011064070
(87)【国際公開番号】WO2012087600
(87)【国際公開日】20120628
【審査請求日】2014年12月3日
(31)【優先権主張番号】12/973,277
(32)【優先日】2010年12月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】594055158
【氏名又は名称】イーストマン ケミカル カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100087413
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 哲次
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100172557
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 啓靖
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100093665
【弁理士】
【氏名又は名称】蛯谷 厚志
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン クリストファー ジェンキンス
(72)【発明者】
【氏名】デニス エドワード ブリッキー
【審査官】 岡▲崎▼ 忠
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−265539(JP,A)
【文献】 特開2001−323054(JP,A)
【文献】 特表2006−518770(JP,A)
【文献】 特開昭57−051746(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第01500690(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08L 67/00−67/03
101/00−101/14
C08G 63/00−63/91
C08K 5/00−5/59
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 10〜90モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 90〜10モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化1】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素又はC〜C22アルキルであることができ、そして、
及びRは各々、水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gであり、
前記少なくとも1種のキレート性リン種が、1,2−エチレンジホスホン酸、1,2−ブチレンジホスホン酸、P,P'−ジ(2−エチルヘキシル)メタンジホスホン酸、P,P'−ジ(2−エチルヘキシル)エタンジホスホン酸、P,P'−ジ(2−エチルヘキシル)ブタンジホスホン酸、及び1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(エチドロン酸)からなる群より選択され、かつ、前記ポリエステル組成物の合計重量を基準として1〜5000ppmの量で存在する、前記組成物。
【請求項2】
1,4−シクロヘキサンジメタノール残基のモル%が20〜80モル%であり、そして、エチレングリコール残基のモル%が80〜20モル%である、請求項1に記載のポリエステル組成物。
【請求項3】
1,4−シクロヘキサンジメタノール残基のモル%が20〜60モル%であり、そして、エチレングリコール残基のモル%が40〜80モル%である、請求項1に記載のポリエステル組成物。
【請求項4】
1,4−シクロヘキサンジメタノール残基のモル%が20〜40モル%であり、そしてエチレングリコール残基のモル%が60〜80モル%である、請求項1に記載のポリエステル組成物。
【請求項5】
1,4−シクロヘキサンジメタノール残基のモル%が25〜40モル%であり、そして、エチレングリコール残基のモル%が60〜75モル%である、請求項1に記載のポリエステル組成物。
【請求項6】
前記ポリエステルのTgが70〜140℃である、請求項1に記載のポリエステル組成物。
【請求項7】
前記ポリエステルのTgが80〜120℃である、請求項1に記載のポリエステル組成物。
【請求項8】
前記ジカルボン酸成分が80〜100モル%のテレフタル酸残基を含む、請求項1に記載のポリエステル組成物。
【請求項9】
前記ジカルボン酸成分が90〜100モル%のテレフタル酸残基を含む、請求項1に記載のポリエステル組成物。
【請求項10】
前記ポリエステルが、変性作用を有するグリコールの残基を含む、請求項1に記載のポリエステル組成物。
【請求項11】
前記ポリエステルが2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール残基を含む、請求項1に記載のポリエステル組成物。
【請求項12】
前記ポリエステル組成物が下記の少なくとも1つ:ポリ(エーテルイミド)、ポリフェニレンオキシド、ポリ(フェニレンオキシド)/ポリスチレンブレンド、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィド/スルホン、ポリ(エステルカーボネート)、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリスルホンエーテル又はポリ(エーテル−ケトン)から選ばれる少なくとも1種のポリマーを含む、請求項1に記載のポリエステル組成物。
【請求項13】
前記少なくとも1種のキレート性リン種が、前記ポリエステル組成物の合計重量を基準として1〜1000ppmの量で存在する、請求項1〜12のいずれか1項に記載のポリエステル組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、テレフタル酸もしくはそのエステル又はその混合物、エチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノール、並びに、少なくとも1種のキレート性リン種を含有する化合物及び/又はその反応生成物から製造されるポリエステル組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
グリコール変性PET(PETG)、すなわち、テレフタル酸(TPA)もしくはそのエステル、エチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノールのみをベースとするポリエステルは、当該技術分野で知られており、そして市販されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
PETGは、時として、触媒/安定剤系を用いて製造され、それにより、ポリマーが製造される所与の速度で、色の仕様(color specification)をかろうじて満たすポリマーを生じる。しかしながら、色の形成がさらに増加するならば、ポリマーの価値は低下する。良好な色の形成を確保するために、高純度のテレフタル酸が時として用いられる。この高純度のTPAの製造は、プロセス全体に対して有意なコスト増加を生じさせる。
【0004】
このように、現在の触媒/安定剤系よりも色の少ないPETGコポリエステルを製造する系が当該技術分野で必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
テレフタル酸、そのエステル及び/又はそれらの混合物、シクロヘキサンジメタノール及びエチレングリコールを含むある種のポリエステル組成物であって、少なくとも1種のキレート性リン種及び/又はその反応生成物をさらに含む組成物は、良好な色及び/又は透明性の点で、当該技術分野で既知のポリエステルよりも優れているものと考えられる。
【0006】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%、
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約10〜約90モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約90〜約10モル%、
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化1】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素又はC〜C22アルキルであることができ、そして、
及びRは各々、水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0007】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約20〜約80モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約20〜約80モル%、
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化2】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素又はC〜C22アルキルであることができ、そして、
及びRは各々、水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0008】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約50モル%超、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約50モル%未満、
を含むグリコール成分と、
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化3】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素又はC〜C22アルキルであることができ、そして、
及びRは各々、水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0009】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約40〜約80モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約20〜約60モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化4】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素又はC〜C22アルキルであることができ、そして、
及びRは各々、水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0010】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約60〜約80モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約20〜約40モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化5】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素又はC〜C22アルキルであることができ、そして、
及びRは各々、水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0011】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約60〜約75モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約25〜約40モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化6】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素又はC〜C22アルキルであることができ、そして、
及びRは各々、水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0012】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約10〜約90モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約10〜約90モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化7】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素であり、そして、
及びRは各々、水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0013】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約20〜約80モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約20〜約80モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化8】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素であり、そして、
及びRは各々、水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0014】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約60〜約80モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約20〜約40モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化9】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素であり、そして、
及びRは各々、水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0015】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約50モル%超、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約50モル%未満
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化10】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素であり、そして、
及びRは各々、水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0016】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約10〜約90モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約10〜約90モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化11】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
RはC〜C22アルキルであり、そして、
及びRは各々、水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0017】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約20〜約80モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約20〜約80モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化12】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
RはC〜C22アルキルであり、そして、
及びRは各々、水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0018】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約60〜約80モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約20〜約40モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化13】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
RはC〜C22アルキルであり、そして、
及びRは各々、水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0019】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約50モル%超、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約50モル%未満
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化14】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
RはC〜C22アルキルであり、そして、
及びRは各々、水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0020】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約10〜約90モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約10〜約90モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化15】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素又はC〜C22アルキルであることができ、
はヒドロキシルであり、そして、
は水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0021】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約20〜約80モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約20〜約80モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化16】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素又はC〜C22アルキルであることができ、
はヒドロキシルであり、そして、
は水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0022】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約60〜約80モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約20〜約40モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化17】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素又はC〜C22アルキルであることができ、
はヒドロキシルであり、そして、
は水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0023】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約50モル%超、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約50モル%未満
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化18】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素又はC〜C22アルキルであることができ、
はヒドロキシルであり、そして、
は水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0024】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約10〜約90モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約10〜約90モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化19】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素又はC〜C22アルキルであることができ、
は水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができ、そして、
はC〜C22アルキルである。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0025】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約20〜約80モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約20〜約80モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化20】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素又はC〜C22アルキルであることができ、
は水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができ、そして、
はC〜C22アルキルである。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0026】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約50モル%超、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約50モル%未満
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化21】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素又はC〜C22アルキルであることができ、
は水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができ、そして、
はC〜C22アルキルである。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0027】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約60〜約80モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約20〜約40モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化22】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素又はC〜C22アルキルであることができ、
は水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができ、そして、
はC〜C22アルキルである。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0028】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約10〜約90モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約10〜約90モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化23】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素であり、
はヒドロキシルであり、そして、
はC〜C22アルキルである。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0029】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約20〜約80モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約20〜約80モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化24】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素であり、
はヒドロキシルであり、そして、
はC〜C22アルキルである。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0030】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約60〜約80モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約20〜約40モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化25】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素であり、
はヒドロキシルであり、そして、
はC〜C22アルキルである。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0031】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約50モル%超、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約50モル%未満
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化26】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素であり、
はヒドロキシルであり、そして、
はC〜C22アルキルである。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0032】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約10〜約90モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約10〜約90モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化27】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素であり、
はヒドロキシルであり、そして、
はメチルである。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0033】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約20〜約80モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約20〜約80モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化28】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素であり、
はヒドロキシルであり、そして、
はメチルである。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0034】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約60〜約80モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約20〜約40モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化29】

[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素であり、
はヒドロキシルであり、そして、
はメチルである。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0035】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約50モル%超、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約50モル%未満
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化30】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素であり、
はヒドロキシルであり、そして、
はメチルである。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0036】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約10〜約90モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約10〜約90モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化31】
[式中、
nは1であり、
Rは水素であり、
はヒドロキシルであり、そして、
はメチルである。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0037】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約20〜約80モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約20〜約80モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化32】
[式中、
nは1であり、
Rは水素であり、
はヒドロキシルであり、そして、
はメチルである。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0038】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約60〜約80モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約20〜約40モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化33】
[式中、
nは1であり、
Rは水素であり、
はヒドロキシルであり、そして、
はメチルである。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0039】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約50モル%超、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約50モル%未満
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化34】
[式中、
nは1であり、
Rは水素であり、
はヒドロキシルであり、そして、
はメチルである。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0040】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約10〜約90モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約10〜約90モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化35】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
R、R及びRは各々、水素である。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0041】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約10〜約90モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約10〜約90モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化36】
[式中、
nは2であり、
R、R及びRは各々、水素である。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0042】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約20〜約80モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約20〜約80モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化37】
[式中、
nは2であり、
R、R及びRは各々、水素である。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0043】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約60〜約80モル%、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約20〜約40モル%
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化38】
[式中、
nは2であり、
R、R及びRは各々、水素である。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0044】
1つの態様において、本発明は、
下記(I)〜(III):
(I)少なくとも1種のポリエステル、
ここで、前記ポリエステルは、
(a)下記(i)〜(iii):
(i)テレフタル酸残基 70〜100モル%、
(ii)20個以下の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸残基 0〜30モル%、及び、
(iii)16個以下の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸残基 0〜10モル%
を含むジカルボン酸成分と、
(b)下記(i)及び(ii):
(i)エチレングリコール残基 約50モル%超、及び、
(ii)シクロヘキサンジメタノール残基 約50モル%未満
を含むグリコール成分と
を含む、
(II)少なくとも1種のチタン化合物の残基、並びに、
(III)下記構造:
【化39】
[式中、
nは2であり、
R、R及びRは各々、水素である。]
により表される、少なくとも1種のキレート性リン種、その反応生成物又はそれらの混合物
を含む、ポリエステル組成物であって、
前記ジカルボン酸成分の合計モル%が100モル%であり、前記グリコール成分の合計モル%が100モル%であり、そして、前記ポリエステルの内部粘度が、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、0.35〜1.2dL/gである、前記組成物を提供する。
【0045】
本発明のある実施形態では、チタン触媒は、チタンを含まない金属触媒で置き換えられてもよいし、該金属触媒によって補完されてもよい。
【0046】
ある実施形態では、リン原子のチタン原子に対する比は1:1〜5:1であることができる。
【0047】
ある実施形態では、リン原子のチタン原子に対する比は2:1であることができる。
【0048】
1つの態様において、ポリエステル組成物及び/又はポリエステルを製造するための本明細書中に記載されたいずれかの方法は、本明細書中に記載された少なくとも1種のキレート性リン種を含む。
【0049】
1つの態様において、ポリエステル組成物は、これらに限定されるわけではないが、押出成形品、カレンダ加工品及び/又はモールド成形品を含む製造物品において有用であり、その具体例としては、これらに限定されるわけではないが、射出成形品、押出成形品、キャスト押出成形品、異形押出成形品、溶融紡糸品、熱成形品、押出モールド成形品、射出ブロー成形品、射出延伸ブロー成形品、押出ブロー成形品及び押出延伸ブロー成形品が挙げられる。これらの物品としては、これらに限定されるわけではないが、フィルム、ボトル、容器、シート及び/又は繊維が挙げられる。
【0050】
1つの態様において、本発明に有用なポリエステル組成物は種々のタイプのフィルム及び/又はシートで使用でき、これらに限定されるわけではないが、押出フィルム及び/又はシート、カレンダ加工フィルム及び/又はシート、圧縮成形フィルム及び/又はシート、溶液キャストフィルム及び/又はシートが挙げられる。フィルム及び/又はシートの製造方法としては、これらに限定されるわけではないが、押出成形、カレンダ加工、圧縮成形及び溶液キャスティングが挙げられる。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本発明は、本発明の特定の実施形態に関する以下の詳細な説明及び実施例を参照することによって、より容易に理解することができる。本発明の目的によれば、本発明の特定の実施形態は発明の概要に記載されており、そして、以下でさらに記載される。また、本発明の他の実施形態も本明細書に記載される。
【0052】
本発明は、ポリエステルの合成を行うするために、遷移金属触媒種と組み合わせたキレート性リン種の使用に関する。用語「キレート性リン種」は、2個又は3個以上のリン原子が1個又は2個以上の連結原子(linking atom)によって結合されており、そして、分子の構造が、双方のリン原子が重合に用いられる触媒金属にP−O−M結合(ここで、Mは触媒金属であり、1つの実施形態では、チタンであることができる)によって配位しうるような構造であることを意味する。
【0053】
1つの実施形態において、キレート性リン種は、以下の構造II:
【化40】
[式中、
nは1〜4の整数であり、
Rは水素又はC〜C22アルキルであることができ、そして、
及びRは各々、水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される。
【0054】
1つの実施形態において、キレート性リン種は、以下の構造I:
【化41】
[式中、
nは1〜4の整数であり、そして、
及びRは各々、水素、C〜C22アルキル、ヒドロキシル又はアリールであることができる。]
により表される。
【0055】
本明細書中で使用される用語「アリール」は、6、10又は14個の炭素原子を共役芳香環構造中に含む芳香族基、並びに、C〜Cアルキル;Cアルコキシ;フェニル及びC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲンなどで置換されたフェニル;C〜Cシクロアルキル;ハロゲン;ヒドロキシ;シアノ;トリフルオロメチルなどから選ばれる1つ又は2つ以上の基により置換された、そのような芳香族基を表す。典型的なアリール基は、フェニル、ナフチル、フェニルナフチル、アントリル(アントラセニル)などであることができる。
【0056】
本明細書中で使用される用語「C〜C22アルキル」は、1〜22個の炭素原子を含み、直鎖又は分岐鎖であることができる飽和炭化水素基を表す。このようなC〜C22アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソプロピル、イソブチル、tert-ブチル、ネオペンチル、2−エチルヘプチル、2−エチルヘキシルなどであることができる。用語「置換C〜C22アルキル」は、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、アリール、ヘテロアリール、C〜Cシクロアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルカノイルオキシなどから選択される1つ又は2つ以上の置換基で置換されていてよい、上記したようなC〜C22アルキル基を指す。
【0057】
本明細書中で使用される用語「C〜Cシクロアルキル」は、3〜8個の炭素原子を含む脂環式炭化水素基を表す。用語「置換C〜Cシクロアルキル」は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲンなどから選択される少なくとも1つの基を含む、上記したようなC〜Cシクロアルキル基を記載するために使用される。
【0058】
本明細書中で使用される用語「アリール」は、6、10又は14個の炭素原子を共役芳香環構造中に含む芳香族基、並びに、水素;C〜Cアルキル;C〜Cアルコキシ;フェニル及び水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲンなどで置換されたフェニル;C〜Cシクロアルキル;ハロゲン;ヒドロキシ;シアノ;トリフルオロメチルなどから選ばれる1つ又は2つ以上の基により置換された、そのような芳香族基を表す。典型的なアリール基としては、フェニル、ナフチル、フェニルナフチル、アントリル(アントラセニル)などが挙げられる。用語「ヘテロアリール」は、2〜約10個の炭素原子との組み合わせで、硫黄、酸素、窒素又はこれらの組み合わせから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含む共役環式基、及び、アリール基上の可能な置換基である上記基により置換された、そのようなヘテロアリール基を記載するために使用される。典型的なヘテロアリール基としては、2−及び3−フリル、2−及び3−チエニル、2−及び3−ピロリル、2−、3−及び4−ピリジル、ベンゾチオフェン−2−イル、ベンゾチアゾール−2−イル、ベンゾオキサゾール−2−イル、ベンズイミダゾール−2−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、イソチアゾール−5−イル、イミダゾール−2−イル、キノリルなどが挙げられる。
【0059】
本明細書で使用される用語「C〜Cアルコキシ」及び「C〜Cアルカノイルオキシ」は、それぞれ、基−O−C〜Cアルキル及び−OCOC〜Cアルキルを表し、ここで、用語「C〜Cアルキル」は、1〜6個の炭素原子を含み、直鎖又は分岐鎖であることができる飽和炭化水素基を表し、それは、ハロゲン、メトキシ、エトキシ、フェニル、ヒドロキシ、アセチルオキシ及びプロピオニルオキシから選択される1つ又は2つ以上の基によりさらに置換されていてよい。用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素を表すために使用されるが、塩素及び臭素が好ましい。
【0060】
本明細書中で使用される用語「C〜C22アルキレン」は、2〜22個の炭素を含む二価の炭化水素基を表し、それは、直鎖又は分岐鎖であることができ、そして、ヒドロキシ、ハロゲン、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルカノイルオキシ及びアリールから選択される1つ又は2つ以上の置換基で置換されていてよい。本明細書中で使用される用語「C〜Cシクロアルキレン」は、3〜8個の炭素原子を含む二価の脂環式基を表し、そして、その基は、場合により、1つ又は2つ以上のC〜Cアルキル基で置換されていてよい。用語「アリーレン」は、1,2−、1,3−及び1,4−フェニレン基を表すために使用され、その基は、場合により、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ及びハロゲンで置換されていてよい。
【0061】
1つの実施形態において、キレート性リン種は、下記の構造IIIにより表される。
【化42】
【0062】
1つの実施形態において、キレート性リン種は、ジアルキル置換されたジホスフィン酸である。別の実施形態において、ジアルキル置換されたジホスフィン酸は、1,2−エチレンジホスホン酸、1,2−ブチレンジホスホン酸、P,P'−ジ(2−エチルヘキシル)メタンジホスホン酸、P,P'−ジ(2−エチルヘキシル)エタンジホスホン酸及びP,P'−ジ(2−エチルヘキシル)ブタンジホスホン酸のうちの少なくとも1つであることができる。
【0063】
1つの実施形態において、リン原子のチタン原子に対する比は1:1〜5:1であることができる。別の実施形態において、リン原子のチタン原子に対する比は2:1である。2:1というリン原子のチタン原子に対する比は、リン種のチタン種に対する比が1:1であることを意味することに留意されたい。
【0064】
1つの実施形態において、本発明は、急速な重合を可能とするが、同時に、メルポールA(Merpol A)などの未結合リン系化合物よりもポリマーの色を低減することを可能とする適切な比でポリエステルを合成するための、チタンテトライソプロポキシドなどのTi(IV)触媒との組み合わせでのジアルキル置換されたジホスホン酸の使用を含む。メルポールA(Merpol A)はStepan Chemical Co 及び/又はE.I. duPont de Nemours & Co.から市販されているリン酸エステルである。メルポールAのCAS登録番号はCAS登録番号第37208−27−8であると考えられる。
【0065】
ある実施形態において、色の改善は黄色の減少である。
【0066】
本発明に有用なチタン化合物としては、チタンを含有する任意の化合物が挙げられ、その具体例としては、これらに限定されるわけではないが、テトラエチルチタネート、チタンテトラメチレート、アセチルトリプロピルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、ポリブチルチタネート、2−エチルヘキシルチタネート、オクチレングリコールチタネート、ラクテートチタネート、トリエタノールアミンチタネート、アセチルトリイソプロピルチタネート、チタンテトライソプロピレート、アセチルアセトネートチタネート、エチルアセト酢酸エステルチタネート、イソステアリルチタネート、アセチルトリイソプロピルチタネート、チタンテトライソプロポキシド、チタングリコレート、チタンブトキシド、ヘキシレングリコールチタネート及びテトライソオクチルチタネート、二酸化チタン、二酸化チタン/二酸化ケイ素共沈物及び二酸化チタン/二酸化ジルコニウム共沈物が挙げられる。本発明において、これらに限定されるわけではないが、米国特許第6,559,272号に記載された二酸化チタン/二酸化ケイ素の共沈物触媒が挙げられる。
【0067】
ポリマー組成物は、テレフタル酸をベースとするコポリエステルからなり、そのコポリエステルは、主要グリコール成分としてエチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノールを含むが、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール(TMCD)などの変性作用を有する(modifying)グリコールを含んでよい。
【0068】
本発明の1つの実施形態において、コポリエステルは、50モル%を超えるエチレングリコール及び50モル%未満の1,4−シクロヘキサンジメタノールを含み、ジカルボン酸成分の合計モル%は100モル%であり、そして、グリコール成分の合計モル%は100モル%である。
【0069】
本発明の1つの実施形態において、コポリエステルは10〜90モル%のエチレングリコール及び10〜90モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールを含み、ジカルボン酸成分の合計モル%は100モル%であり、そして、グリコール成分の合計モル%は100モル%である。
【0070】
本発明の1つの実施形態において、コポリエステルは20〜80モル%のエチレングリコール及び20〜80モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールを含み、ジカルボン酸成分の合計モル%は100モル%であり、そして、グリコール成分の合計モル%は100モル%である。
【0071】
本発明の1つの実施形態において、コポリエステルは40〜80モル%のエチレングリコール及び20〜60モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールを含み、ジカルボン酸成分の合計モル%は100モル%であり、そして、グリコール成分の合計モル%は100モル%である。
【0072】
本発明の1つの実施形態において、コポリエステルは50〜80モル%のエチレングリコール及び20〜50モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールを含み、ジカルボン酸成分の合計モル%は100モル%であり、そして、グリコール成分の合計モル%は100モル%である。
【0073】
本発明の1つの実施形態において、コポリエステルは60〜80モル%のエチレングリコール及び20〜40モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールを含み、ジカルボン酸成分の合計モル%は100モル%であり、そして、グリコール成分の合計モル%は100モル%である。
【0074】
本発明の1つの実施形態において、コポリエステルは60〜75モル%のエチレングリコール及び25〜40モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールを含み、ジカルボン酸成分の合計モル%は100モル%であり、そして、グリコール成分の合計モル%は100モル%である。
【0075】
本発明の幾つかの実施形態において、ポリエステルは良好な色及び良好な加工性というユニークな特性の組み合わせを有する。幾つかの実施形態において、ポリマーラインは、より速い速度及び/又はより高い温度で運転でき、なおも、良好な色を達成することができる。
【0076】
本明細書で使用される用語「ポリエステル」は、「コポリエステル」を包含することが意図され、そして、1種又は2種以上の二官能性カルボン酸及び/又は多官能性カルボン酸と、1種又は2種以上の二官能性ヒドロキシル化合物及び/又は多官能性ヒドロキシル化合物との反応によって調製される合成ポリマーを意味するものと理解される。典型的には、二官能性カルボン酸は、ジカルボン酸であることができ、二官能性ヒドロキシル化合物は、例えば、グリコール及びジオールなどの二価アルコールであることができる。本明細書で使用される用語「グリコール」は、これらに限定されるわけではないが、ジオール、グリコール、及び/又は多官能性ヒドロキシル化合物、例えば、分枝剤が挙げられる。あるいは、二官能性カルボン酸は、ヒドロキシカルボン酸、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸であってよく、二官能性ヒドロキシル化合物は、2個のヒドロキシル置換基を有する芳香核、例えば、ヒドロキノンであってよい。本明細書で使用される用語「残基」は、対応するモノマーの重縮合及び/又はエステル化反応によりポリマー中に組み込まれた任意の有機構造を意味する。本明細書で使用される用語「繰り返し単位」は、カルボニルオキシ基を介して結合されるジカルボン酸残基及びジオール残基を有する有機構造を意味する。したがって、例えば、ジカルボン酸残基は、ジカルボン酸モノマー又はその関連酸ハロゲン化物、エステル、塩、無水物及び/又はそれらの混合物から誘導されうる。さらに、本明細書で使用される用語「二酸」には、多官能酸、例えば、分枝剤が含まれる。それゆえ、本明細書で使用される用語「ジカルボン酸」は、ポリエステルを製造するためのジオールとの反応プロセスに有用である、ジカルボン酸及びジカルボン酸の任意の誘導体、例えば、その関連酸ハロゲン化物、エステル、半エステル、塩、半塩、無水物、混合無水物及び/又はそれらの混合物を含むことが意図されている。本明細書で使用される用語「テレフタル酸」は、ポリエステルを製造するためのジオールとの反応プロセスに有用である、テレフタル酸自体及びその残基、並びに、テレフタル酸の任意の誘導体、例えば、その関連酸ハロゲン化物、エステル、半エステル、塩、半塩、無水物、混合無水物及び/又はそれらの混合物を含むことが意図されている。
【0077】
本発明で使用されるポリエステルは、通常、実質的に等しい割合で反応し、それに対応する残基としてポリエステルポリマー中に組み込まれるジカルボン酸とジオールとから製造することができる。したがって、本発明のポリエステルは、繰り返し単位の合計モル数が100モル%となるように、実質的に等モル比の酸残基(100モル%)とジオール(及び/又は多官能ヒドロキシル化合物)残基(100モル%)を含むことができる。従って、本明細書に示されるモル百分率は、酸残基の合計モル、ジオール残基の合計モル、又は、繰り返し単位の合計モル数に基づくことができる。例えば、総酸残基を基準として30モル%のイソフタル酸を含有するポリエステルは、ポリエステルが合計で100モル%の酸残基のうち30モル%のイソフタル酸残基を含むことを意味する。このように、100モルの酸残基毎に、30モルのイソフタル酸残基が存在する。別の例では、総ジオール残基を基準として30モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールを含有するポリエステルは、ポリエステルが合計で100モル%のジオール残基のうち30モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノール残基を含むことを意味する。このように、100モルのジオール残基毎に、30モルの1,4−シクロヘキサンジメタノール残基が存在する。
【0078】
本発明の他の態様において、本発明のポリエステル組成物において有用なポリエステルのTgは以下の範囲のうちの少なくとも1つとすることができる:60〜200℃、60〜190℃、60〜180℃、60〜170℃、60〜160℃、60〜155℃、60〜150℃、60〜145℃、60〜140℃、60〜138℃、60〜135℃、60〜130℃、60〜125℃、60〜120℃、60〜115℃、60〜110℃、60〜105℃、60〜100℃、60〜95℃、60〜90℃、60〜85℃、60〜80℃、60〜75℃、65〜200℃、65〜190℃、65〜180℃、65〜170℃、65〜160℃、65〜155℃、65〜150℃、65〜145℃、65〜140℃、65〜138℃、65〜135℃、65〜130℃、65〜125℃、65〜120℃、65〜115℃、65〜110℃、65〜105℃、65〜100℃、65〜95℃、65〜90℃、65〜85℃、65〜80℃、65〜75℃、70〜200℃、70〜190℃、70〜180℃、70〜170℃、70〜160℃、70〜155℃、70〜150℃、70〜145℃、70〜140℃、70〜138℃、70〜135℃、70〜130℃、70〜125℃、70〜120℃、70〜115℃、70〜110℃、70〜105℃、70〜100℃、70〜95℃、70〜90℃、70〜85℃、70〜80℃、70〜75℃、75〜200℃、75〜190℃、75〜180℃、75〜170℃、75〜160℃、75〜155℃、75〜150℃、75〜145℃、75〜140℃、75〜138℃、75〜135℃、75〜130℃、75〜125℃、75〜120℃、75〜115℃、75〜110℃、75〜105℃、75〜100℃、75〜95℃、75〜90℃、75〜85℃、75〜80℃、80〜200℃、80〜190℃、80〜180℃、80〜170℃、80〜160℃、80〜155℃、80〜150℃、80〜145℃、80〜140℃、80〜138℃、80〜135℃、80〜130℃、80〜125℃、80〜120℃、80〜115℃、80〜110℃、80〜105℃、80〜100℃、80〜95℃、80〜90℃、80〜85℃、85〜200℃、85〜190℃、85〜180℃、85〜170℃、85〜160℃、85〜155℃、85〜150℃、85〜145℃、85〜140℃、85〜138℃、85〜135℃、85〜130℃、85〜125℃、85〜120℃、85〜115℃、85〜110℃、85〜105℃、85〜100℃、85〜95℃、85〜90℃、90〜200℃、90〜190℃、90〜180℃、90〜170℃、90〜160℃、90〜155℃、90〜150℃、90〜145℃、90〜140℃、90〜138℃、90〜135℃、90〜130℃、90〜125℃、90〜120℃、90〜115℃、90〜110℃、90〜105℃、90〜100℃、90〜95℃、95〜200℃、95〜190℃、95〜180℃、95〜170℃、95〜160℃、95〜155℃、95〜150℃、95〜145℃、95〜140℃、95〜138℃、95〜135℃、95〜130℃、95〜125℃、95〜120℃、95〜115℃、95〜110℃、95〜105℃、95〜100℃、100〜200℃、100〜190℃、100〜180℃、100〜170℃、100〜160℃、100〜155℃、100〜150℃、100〜145℃、100〜140℃、100〜138℃、100〜135℃、100〜130℃、100〜125℃、100〜120℃、100〜115℃、100〜110℃、105〜200℃、105〜190℃、105〜180℃、105〜170℃、105〜160℃、105〜155℃、105〜150℃、105〜145℃、105〜140℃、105〜138℃、105〜135℃、105〜130℃、105〜125℃、105〜120℃、105〜115℃、105〜110℃、110〜200℃、110〜190℃、110〜180℃、110〜170℃、110〜160℃、110〜155℃、110〜150℃、110〜145℃、110〜140℃、110〜138℃、110〜135℃、110〜130℃、110〜125℃及び110〜120℃。
【0079】
本発明の他の態様において、本発明に有用なポリエステルのためのグリコール成分としては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせのうちの少なくとも1つが挙げられる:10〜90モル%のエチレングリコール及び10〜90モル%のシクロヘキサンジメタノール、10〜85モル%のエチレングリコール及び15〜90モル%のシクロヘキサンジメタノール、10〜80モル%のエチレングリコール及び20〜90モル%のシクロヘキサンジメタノール、10〜75モル%のエチレングリコール及び25〜90モル%のシクロヘキサンジメタノール、10〜70モル%のエチレングリコール及び30〜90モル%のシクロヘキサンジメタノール、10〜65モル%のエチレングリコール及び35〜90モル%のシクロヘキサンジメタノール、10〜60モル%のエチレングリコール及び40〜90モル%のシクロヘキサンジメタノール、10〜55モル%のエチレングリコール及び45〜90モル%のシクロヘキサンジメタノール、並びに、10〜50モル%のエチレングリコール及び50〜90モル%のシクロヘキサンジメタノール。
【0080】
本発明の他の態様において、本発明に有用なポリエステルのためのグリコール成分としては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせのうちの少なくとも1つが挙げられる:15〜90モル%のエチレングリコール及び10〜85モル%のシクロヘキサンジメタノール、15〜85モル%のエチレングリコール及び15〜85モル%のシクロヘキサンジメタノール、15〜80モル%のエチレングリコール及び20〜85モル%のシクロヘキサンジメタノール、15〜75モル%のエチレングリコール及び25〜85モル%のシクロヘキサンジメタノール、15〜70モル%のエチレングリコール及び30〜85モル%のシクロヘキサンジメタノール、15〜65モル%のエチレングリコール及び35〜85モル%のシクロヘキサンジメタノール、15〜60モル%のエチレングリコール及び40〜85モル%のシクロヘキサンジメタノール、15〜55モル%のエチレングリコール及び45〜85モル%のシクロヘキサンジメタノール、並びに、15〜50モル%のエチレングリコール及び50〜85モル%のシクロヘキサンジメタノール。
【0081】
本発明の他の態様において、本発明に有用なポリエステルのためのグリコール成分としては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせのうちの少なくとも1つが挙げられる:20〜90モル%のエチレングリコール及び10〜80モル%のシクロヘキサンジメタノール、20〜85モル%のエチレングリコール及び15〜80モル%のシクロヘキサンジメタノール、20〜80モル%のエチレングリコール及び20〜80モル%のシクロヘキサンジメタノール、20〜75モル%のエチレングリコール及び25〜80モル%のシクロヘキサンジメタノール、20〜70モル%のエチレングリコール及び30〜80モル%のシクロヘキサンジメタノール、20〜65モル%のエチレングリコール及び35〜80モル%のシクロヘキサンジメタノール、20〜60モル%のエチレングリコール及び40〜80モル%のシクロヘキサンジメタノール、20〜55モル%のエチレングリコール及び45〜80モル%のシクロヘキサンジメタノール、並びに、20〜50モル%のエチレングリコール及び50〜80モル%のシクロヘキサンジメタノール。
【0082】
本発明の他の態様において、本発明に有用なポリエステルのためのグリコール成分としては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせのうちの少なくとも1つが挙げられる:25〜90モル%のエチレングリコール及び10〜75モル%のシクロヘキサンジメタノール、25〜85モル%のエチレングリコール及び15〜75モル%のシクロヘキサンジメタノール、25〜80モル%のエチレングリコール及び20〜75モル%のシクロヘキサンジメタノール、25〜75モル%のエチレングリコール及び25〜75モル%のシクロヘキサンジメタノール、25〜70モル%のエチレングリコール及び30〜75モル%のシクロヘキサンジメタノール、25〜65モル%のエチレングリコール及び35〜75モル%のシクロヘキサンジメタノール、25〜60モル%のエチレングリコール及び40〜75モル%のシクロヘキサンジメタノール、25〜55モル%のエチレングリコール及び45〜74モル%のシクロヘキサンジメタノール、並びに、25〜50モル%のエチレングリコール及び50〜75モル%のシクロヘキサンジメタノール。
【0083】
本発明の他の態様において、本発明に有用なポリエステルのためのグリコール成分としては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせのうちの少なくとも1つが挙げられる:30〜90モル%のエチレングリコール及び10〜70モル%のシクロヘキサンジメタノール、30〜85モル%のエチレングリコール及び15〜70モル%のシクロヘキサンジメタノール、30〜80モル%のエチレングリコール及び20〜70モル%のシクロヘキサンジメタノール、30〜75モル%のエチレングリコール及び25〜70モル%のシクロヘキサンジメタノール、30〜70モル%のエチレングリコール及び30〜70モル%のシクロヘキサンジメタノール、30〜65モル%のエチレングリコール及び35〜70モル%のシクロヘキサンジメタノール、30〜60モル%のエチレングリコール及び40〜70モル%のシクロヘキサンジメタノール、30〜55モル%のエチレングリコール及び45〜70モル%のシクロヘキサンジメタノール、並びに、30〜50モル%のエチレングリコール及び50〜70モル%のシクロヘキサンジメタノール。
【0084】
本発明の他の態様において、本発明に有用なポリエステルのためのグリコール成分としては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせのうちの少なくとも1つが挙げられる:35〜90モル%のエチレングリコール及び10〜65モル%のシクロヘキサンジメタノール、35〜85モル%のエチレングリコール及び15〜65モル%のシクロヘキサンジメタノール、35〜80モル%のエチレングリコール及び20〜65モル%のシクロヘキサンジメタノール、35〜75モル%のエチレングリコール及び25〜65モル%のシクロヘキサンジメタノール、35〜70モル%のエチレングリコール及び30〜65モル%のシクロヘキサンジメタノール、35〜65モル%のエチレングリコール及び35〜65モル%のシクロヘキサンジメタノール、35〜60モル%のエチレングリコール及び40〜65モル%のシクロヘキサンジメタノール、35〜55モル%のエチレングリコール及び45〜65モル%のシクロヘキサンジメタノール、並びに、35〜50モル%のエチレングリコール及び50〜65モル%のシクロヘキサンジメタノール。
【0085】
本発明の他の態様において、本発明に有用なポリエステルのためのグリコール成分としては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせのうちの少なくとも1つが挙げられる:40〜90モル%のエチレングリコール及び10〜60モル%のシクロヘキサンジメタノール、40〜85モル%のエチレングリコール及び15〜60モル%のシクロヘキサンジメタノール、40〜80モル%のエチレングリコール及び20〜60モル%のシクロヘキサンジメタノール、40〜75モル%のエチレングリコール及び25〜60モル%のシクロヘキサンジメタノール、40〜70モル%のエチレングリコール及び30〜60モル%のシクロヘキサンジメタノール、40〜65モル%のエチレングリコール及び35〜60モル%のシクロヘキサンジメタノール、40〜60モル%のエチレングリコール及び40〜60モル%のシクロヘキサンジメタノール、40〜55モル%のエチレングリコール及び45〜60モル%のシクロヘキサンジメタノール、並びに、40〜50モル%のエチレングリコール及び50〜60モル%のシクロヘキサンジメタノール。
【0086】
本発明の他の態様において、本発明に有用なポリエステルのためのグリコール成分としては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせのうちの少なくとも1つが挙げられる:45〜90モル%のエチレングリコール及び10〜55モル%のシクロヘキサンジメタノール、45〜85モル%のエチレングリコール及び15〜55モル%のシクロヘキサンジメタノール、45〜80モル%のエチレングリコール及び20〜55モル%のシクロヘキサンジメタノール、45〜75モル%のエチレングリコール及び25〜55モル%のシクロヘキサンジメタノール、45〜70モル%のエチレングリコール及び30〜55モル%のシクロヘキサンジメタノール、45〜65モル%のエチレングリコール及び35〜55モル%のシクロヘキサンジメタノール、45〜60モル%のエチレングリコール及び40〜55モル%のシクロヘキサンジメタノール、並びに、45〜55モル%のエチレングリコール及び45〜55モル%のシクロヘキサンジメタノール。
【0087】
本発明の他の態様において、本発明に有用なポリエステルのためのグリコール成分としては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせのうちの少なくとも1つが挙げられる:50〜90モル%のエチレングリコール及び10〜50モル%のシクロヘキサンジメタノール、50〜85モル%のエチレングリコール及び15〜50モル%のシクロヘキサンジメタノール、50〜80モル%のエチレングリコール及び20〜50モル%のシクロヘキサンジメタノール、50〜75モル%のエチレングリコール及び25〜50モル%のシクロヘキサンジメタノール、50〜70モル%のエチレングリコール及び30〜50モル%のシクロヘキサンジメタノール、50〜65モル%のエチレングリコール及び35〜50モル%のシクロヘキサンジメタノール、並びに、50〜60モル%のエチレングリコール及び40〜50モル%のシクロヘキサンジメタノール。
【0088】
本発明の他の態様において、本発明に有用なポリエステルのためのグリコール成分としては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせのうちの少なくとも1つが挙げられる:50モル%超〜99モル%のエチレングリコール及び1モル%〜50モル%未満のシクロヘキサンジメタノール、50モル%超〜95モル%のエチレングリコール及び5モル%〜50モル%未満のシクロヘキサンジメタノール、50モル%超〜90モル%のエチレングリコール及び10モル%〜50モル%未満のシクロヘキサンジメタノール、50モル%超〜85モル%のエチレングリコール及び15モル%〜50モル%未満のシクロヘキサンジメタノール、50モル%超〜80モル%のエチレングリコール及び20モル%〜50モル%未満のシクロヘキサンジメタノール、50モル%超〜75モル%のエチレングリコール及び25モル%〜50モル%未満のシクロヘキサンジメタノール、50モル%超〜70モル%のエチレングリコール及び30モル%〜50モル%未満のシクロヘキサンジメタノール、50モル%超〜65モル%のエチレングリコール及び35モル%〜50モル%未満のシクロヘキサンジメタノール、並びに、50モル%超〜60モル%のエチレングリコール及び40モル%〜50モル%未満のシクロヘキサンジメタノール。
【0089】
本発明の他の態様において、本発明に有用なポリエステルのためのグリコール成分としては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせのうちの少なくとも1つが挙げられる:51モル%超〜99モル%のエチレングリコール及び1モル%〜49モル%未満のシクロヘキサンジメタノール、51モル%超〜95モル%のエチレングリコール及び5モル%〜49モル%未満のシクロヘキサンジメタノール、51モル%超〜90モル%のエチレングリコール及び10モル%〜49モル%未満のシクロヘキサンジメタノール、51モル%超〜85モル%のエチレングリコール及び15モル%〜49モル%未満のシクロヘキサンジメタノール、51モル%超〜80モル%のエチレングリコール及び20モル%〜49モル%未満のシクロヘキサンジメタノール、51モル%超〜75モル%のエチレングリコール及び25モル%〜49モル%未満のシクロヘキサンジメタノール、51モル%超〜70モル%のエチレングリコール及び30モル%〜49モル%未満のシクロヘキサンジメタノール、51モル%超〜65モル%のエチレングリコール及び35モル%〜49モル%未満のシクロヘキサンジメタノール、並びに、51モル%超〜60モル%のエチレングリコール及び40モル%〜49モル%未満のシクロヘキサンジメタノール。
【0090】
本発明の他の態様において、本発明に有用なポリエステルのためのグリコール成分としては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせのうちの少なくとも1つが挙げられる:55〜99モル%のエチレングリコール及び1〜45モル%のシクロヘキサンジメタノール、55〜95モル%のエチレングリコール及び5〜45モル%のシクロヘキサンジメタノール、55〜90モル%のエチレングリコール及び10〜45モル%のシクロヘキサンジメタノール、55〜85モル%のエチレングリコール及び15〜45モル%のシクロヘキサンジメタノール、55〜80モル%のエチレングリコール及び20〜45モル%のシクロヘキサンジメタノール、55〜75モル%のエチレングリコール及び25〜45モル%のシクロヘキサンジメタノール、55〜70モル%のエチレングリコール及び30〜45モル%のシクロヘキサンジメタノール、55〜65モル%のエチレングリコール及び35〜45モル%のシクロヘキサンジメタノール、並びに、55〜60モル%のエチレングリコール及び40〜45モル%のシクロヘキサンジメタノール。
【0091】
本発明の他の態様において、本発明に有用なポリエステルのためのグリコール成分としては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせのうちの少なくとも1つが挙げられる:60〜99モル%のエチレングリコール及び1〜40モル%のシクロヘキサンジメタノール、60〜95モル%のエチレングリコール及び5〜40モル%のシクロヘキサンジメタノール、60〜90モル%のエチレングリコール及び10〜40モル%のシクロヘキサンジメタノール、60〜85モル%のエチレングリコール及び15〜40モル%のシクロヘキサンジメタノール、60〜80モル%のエチレングリコール及び20〜40モル%のシクロヘキサンジメタノール、60〜75モル%のエチレングリコール及び25〜40モル%のシクロヘキサンジメタノール、並びに、60〜70モル%のエチレングリコール及び30〜40モル%のシクロヘキサンジメタノール。
【0092】
本発明の他の態様において、本発明に有用なポリエステルのためのグリコール成分としては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせのうちの少なくとも1つが挙げられる:65〜99モル%のエチレングリコール及び1〜35モル%のシクロヘキサンジメタノール、65〜95モル%のエチレングリコール及び5〜35モル%のシクロヘキサンジメタノール、65〜90モル%のエチレングリコール及び10〜35モル%のシクロヘキサンジメタノール、65〜85モル%のエチレングリコール及び15〜35モル%のシクロヘキサンジメタノール、65〜80モル%のエチレングリコール及び20〜35モル%のシクロヘキサンジメタノール、65〜75モル%のエチレングリコール及び25〜35モル%のシクロヘキサンジメタノール、並びに、65〜70モル%のエチレングリコール及び30〜35モル%のシクロヘキサンジメタノール。
【0093】
本発明の他の態様において、本発明に有用なポリエステルのためのグリコール成分としては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせのうちの少なくとも1つが挙げられる:70〜99モル%のエチレングリコール及び1〜30モル%のシクロヘキサンジメタノール、70〜95モル%のエチレングリコール及び5〜30モル%のシクロヘキサンジメタノール、70〜90モル%のエチレングリコール及び10〜30モル%のシクロヘキサンジメタノール、70〜85モル%のエチレングリコール及び15〜30モル%のシクロヘキサンジメタノール、70〜80モル%のエチレングリコール及び20〜30モル%のシクロヘキサンジメタノール、並びに、70〜75モル%のエチレングリコール及び25〜30モル%のシクロヘキサンジメタノール。
【0094】
本発明の他の態様において、本発明に有用なポリエステルのためのグリコール成分としては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせのうちの少なくとも1つが挙げられる:75〜99モル%のエチレングリコール及び1〜25モル%のシクロヘキサンジメタノール、75〜95モル%のエチレングリコール及び5〜25モル%のシクロヘキサンジメタノール、75〜90モル%のエチレングリコール及び10〜25モル%のシクロヘキサンジメタノール、並びに、75〜85モル%のエチレングリコール及び15〜25モル%のシクロヘキサンジメタノール。
【0095】
本発明の他の態様において、本発明に有用なポリエステルのためのグリコール成分は、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせのうちの少なくとも1つが挙げられる:80〜99モル%のエチレングリコール及び1〜20モル%のシクロヘキサンジメタノール、80〜95モル%のエチレングリコール及び5〜20モル%のシクロヘキサンジメタノール、及び、80〜90モル%のエチレングリコール及び10〜20モル%のシクロヘキサンジメタノール。
【0096】
本発明の実施形態において、本発明に有用なポリエステルは、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で測定された場合に、以下の内部粘度のうちの少なくとも1つを示すことができる:0.10〜1.2dL/g、0.35〜1.2dL/g、0.50〜1.2dL/g、0.50〜1.1dL/g、0.50〜1dL/g、0.50dL/g〜1dL/g未満、0.50〜0.98dL/g、0.50〜0.95dL/g、0.50〜0.90dL/g、0.50〜0.85dL/g、0.50〜0.80dL/g、0.50〜0.75dL/g、0.50dL/g〜0.75dL/g未満、0.50〜0.72dL/g、0.50〜0.70dL/g、0.50dL/g〜0.70dL/g未満、0.50〜0.68dL/g、0.50〜0.68dL/g未満、0.50〜0.65dL/g、0.55〜1.2dL/g、0.55〜1.1dL/g、0.55〜1dL/g、0.55dL/g〜1dL/g未満、0.55〜0.98dL/g、0.55〜0.95dL/g、0.55〜0.90dL/g、0.55〜0.85dL/g、0.55〜0.80dL/g、0.55〜0.75dL/g、0.55dL/g〜0.75dL/g未満、0.55〜0.72dL/g、0.55〜0.70dL/g、0.55dL/g〜0.70dL/g未満、0.55〜0.68dL/g、0.55dL/g〜0.68dL/g未満、0.55〜0.65dL/g、0.60〜1.2dL/g、0.60〜1.1dL/g、0.60〜1dL/g、0.60dL/g〜1dL/g未満、0.60〜0.98dL/g、0.60〜0.95dL/g、0.60〜0.90dL/g、0.60〜0.85dL/g、0.60〜0.80dL/g、0.60〜0.75dL/g、0.60dL/g〜0.75dL/g未満、0.60〜0.72dL/g、0.60〜0.70dL/g、0.60dL/g〜0.70dL/g未満、0.60〜0.68dL/g、0.60dL/g〜0.68dL/g未満、0.60〜0.65dL/g、0.65〜1.2dL/g、0.65〜1.1dL/g、0.65〜1dL/g、0.65dL/g〜1dL/g未満、0.65〜0.98dL/g、0.65〜0.95dL/g、0.65〜0.90dL/g、0.65〜0.85dL/g、0.65〜0.80dL/g、0.65〜0.75dL/g、0.65dL/g〜0.75dL/g未満、0.65〜0.72dL/g。
【0097】
本発明で有用な組成物は、別段の断りがない限り、本明細書中に記載される少なくとも1つの内部粘度範囲及び本明細書中に記載される組成物の少なくとも1つのモノマー範囲を有することができるものと考えられる。また、本発明で有用な組成物は、別段の断りがない限り、本明細書中に記載される少なくとも1つのTg範囲及び本明細書中に記載される組成物の少なくとも1つのモノマー範囲を有することができるものと考えられる。また、本発明で有用な組成物は、別段の断りがない限り、本明細書中に記載される少なくとも1つの内部粘度範囲、本明細書中に記載される少なくとも1つのTg範囲及び本明細書中に記載される組成物の少なくとも1つのモノマー範囲を有することができるものと考えられる。
【0098】
1つの実施形態では、テレフタル酸を出発材料として使用することができる。別の実施形態では、テレフタル酸ジメチルを出発材料として使用することができる。さらに別の実施形態では、テレフタル酸とテレフタル酸ジメチルとの混合物を出発材料及び/又は中間体材料として使用することができる。
【0099】
ある実施形態において、テレフタル酸又はそのエステル、例えば、テレフタル酸ジメチル、又は、テレフタル酸残基とそのエステルとの混合物は、本発明に有用なポリエステルを形成するために使用されるジカルボン酸成分の一部又は全部を構成することができる。ある実施形態において、テレフタル酸残基は、本発明に有用なポリエステルを形成するために使用されるジカルボン酸成分の一部又は全部を構成することができる。ある実施形態において、より多量のテレフタル酸を使用して、より高い衝撃強度を有するポリエステルを製造することができる。本開示のために、用語「テレフタル酸」及び「テレフタル酸ジメチル」は本明細書中で互いに置き換え可能に使用される。1つの実施形態において、テレフタル酸ジメチルは、本発明に有用なポリエステルを製造するために使用されるジカルボン酸成分の一部又は全部を構成することができる。すべての実施形態において、70〜100モル%、又は80〜100モル%、又は90〜100モル%、又は99〜100モル%の範囲、又は100モル%のテレフタル酸及び/又はテレフタル酸ジメチル及び/又はそれらの混合物を使用することができる。
【0100】
テレフタル酸に加えて、本発明に有用なポリエステルのジカルボン酸成分は、30モル%以下、20モル%以下、10モル%以下、5モル%以下、又は1モル%以下の、変性作用を有する(modifying)1種又は2種以上の芳香族ジカルボン酸を含むことができる。さらに別の実施形態において、変性作用を有する芳香族ジカルボン酸の含有量は0モル%である。このように、もし存在するならば、変性作用を有する1種又は2種以上の芳香族ジカルボン酸の量は、これらの上限値のいずれかから広がる範囲、例えば、0.01〜30モル%、0.01〜20モル%、0.01〜10モル%、0.01〜5モル%、又は0.01〜1モル%をとることができると考えられる。1つの実施形態において、本発明に使用されうる変性作用を有する芳香族ジカルボン酸としては、これらに限定されるわけではないが、20個以下の炭素原子を有し、直鎖、パラ−配向又は対称であることができるものが挙げられる。本発明に使用されうる変性作用を有する芳香族ジカルボン酸の例としては、これらに限定されるわけではないが、イソフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、1,4−、1,5−、2,6−、2,7−ナフタレンジカルボン酸、及び、トランス−4,4’−スチルベンジカルボン酸、並びに、それらのエステルが挙げられる。1つの実施形態において、変性作用を有する芳香族ジカルボン酸は、イソフタル酸である。
【0101】
本発明に有用なポリエステルのカルボン酸成分は、10モル%以下、例えば、5モル%以下又は1モル%以下の、2〜16個の炭素原子を有する1種又は2種以上の脂肪族ジカルボン酸、例えば、シクロヘキサンジカルボン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸及びドデカンジカルボン酸によりさらに変性されうる。ある実施形態では、0.01〜10モル%、例えば、0.1〜10モル%、1又は10モル%、5〜10モル%の、変性作用を有する1種又は2種以上の脂肪族ジカルボン酸を含むことができる。さらに別の実施形態では、変性作用を有する脂肪族ジカルボン酸の含有量は0モル%である。ジカルボン酸成分の合計モル%は100モル%である。1つの実施形態では、アジピン酸及び/又はグルタル酸が、本発明の変性作用を有する脂肪族ジカルボン酸成分中に与えられる。
【0102】
本発明の変性作用を有するジカルボン酸としては、インダンジカルボン酸、例えば、インダン−1,3−ジカルボン酸及び/又はフェニルインダンジカルボン酸が挙げられる。1つの実施形態では、ジカルボン酸は、1,2,3−トリメチル−3−フェニルインダン−4',5−ジカルボン酸及び1,1,3−トリメチル−5−カルボキシ−3−(4−カルボキシフェニル)インダンジカルボン酸のうちの少なくとも1つから選択されうる。本発明の目的のために、General Electric Companyに譲渡された、Shaikhらの"Copolymers Containing Indan Moieties and Blends Thereof"という発明の名称の米国特許出願公開第2006/0004151A1号に記載された任意のインダンジカルボン酸を、本発明の範囲内において、変性作用を有する少なくとも1種のジカルボン酸として使用することができる。米国特許出願公開第2006/0004151A1号は、それに記載されている任意のインダンジカルボン酸に関し、参照により本明細書中に組み込まれる。
【0103】
テレフタル酸及びその他の変性作用を有するジカルボン酸のエステル、あるいは、それらの対応エステル及び/又は塩は、ジカルボン酸の代わりに使用されうる。ジカルボン酸エステルの好適な例としては、これらに限定されるわけではないが、ジメチル、ジエチル、ジプロピル、ジイソプロピル、ジブチル及びジフェニルエステルが挙げられる。1つの実施形態において、エステルは、以下の少なくとも1つから選択される:メチル、エチル、プロピル、イソプロピル及びフェニルエステル。
【0104】
所望のポリエステルに関して、シス/トランス2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールのモル比を変化させて、それぞれの純粋な形態、及びそれらの混合物とすることができる。ある実施形態では、シス及び/又はトランス2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールのモル百分率は、50モル%超のシス及び50モル%未満のトランス、又は、55モル%超のシス及び45モル%未満のトランス、又は、30〜70モル%のシス及び70〜30モル%のトランス、又は、40〜60モル%のシス及び60〜40モル%のトランス、又は、50〜70モル%のトランス及び50〜30モル%のシス、又は、50〜70モル%のシス及び50〜30モル%のトランス、又は、60〜70モル%のシス及び30〜40モル%のトランス、又は、70モル%超のシス及び30モル%未満のトランスであり、ここで、シス及びトランス−2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールの合計モル百分率は、100モル%に等しい。さらなる実施形態において、シス/トランスの2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールのモル比は、50/50〜0/100の範囲で、例えば、40/60〜20/80の範囲で変更可能である。
【0105】
シクロヘキサンジメタノールは、シス、トランス、又は、それらの混合物であることができ、シス/トランス比は、例えば、60:40〜40:60、又は70:30〜30:70であることができる。別の実施形態において、トランス−シクロヘキサンジメタノールは、60〜80モル%の量で存在することができ、そして、シス−シクロヘキサンジメタノールは、20〜40モル%の量で存在することができ、ここで、シス−シクロヘキサンジメタノール及びトランス−シクロヘキサンジメタノールの合計百分率は100モル%である。特定の実施形態において、トランス−シクロヘキサンジメタノールは60モル%の量で存在することができ、そして、シス−シクロヘキサンジメタノールは40モル%の量で存在することができる。特定の実施形態において、トランス−シクロヘキサンジメタノールは70モル%の量で存在することができ、そして、シス−シクロヘキサンジメタノールは30モル%の量で存在することができる。シクロヘキサンジメタノールの1,1−、1,2−、1,3−、1,4−異性体のいずれか又はそれらの混合物が、本発明のグリコール成分中に存在してよい。1つの実施形態において、本発明に有用なポリエステルは、1,4−シクロヘキサンジメタノーを含む。別の実施形態において、本発明に有用なポリエステルは、1,4−シクロヘキサンジメタノール及び1,3−シクロヘキサンジメタノールを含む。シス/トランス1,4−シクロヘキサンジメタノールのモル比は、50/50〜0/100、例えば、40/60〜20/80の範囲で変更可能である。
【0106】
1つの実施形態において、本発明に有用なポリエステル組成物のポリエステル部分のグリコール成分は、エチレングリコール又はシクロヘキサンジメタノールではない、変性作用を有する(modifying)グリコールを含むことができる。1つの実施形態において、本発明に有用なポリエステル組成物のポリエステル部分のグリコール成分は、エチレングリコール又はシクロヘキサンジメタノールではない、変性作用を有する1種又は2種以上のグリコールを45モル%未満の量で含むことができる。1つの実施形態において、本発明に有用なポリエステル組成物のポリエステル部分のグリコール成分は、エチレングリコール又はシクロヘキサンジメタノールではない、変性作用を有する1種又は2種以上のグリコールを30モル%以下の量で含むことができる。1つの実施形態において、本発明に有用なポリエステル組成物のポリエステル部分のグリコール成分は、エチレングリコール又はシクロヘキサンジメタノールではない、変性作用を有する1種又は2種以上のグリコールを25モル%以下の量で含むことができる。1つの実施形態において、本発明に有用なポリエステル組成物のポリエステル部分のグリコール成分は、エチレングリコール又はシクロヘキサンジメタノールではない、変性作用を有する1種又は2種以上のグリコールを20モル%以下の量で含むことができる。1つの実施形態において、本発明に有用なポリエステルは、変性作用を有する1種又は2種以上のグリコールを15モル%以下の量で含むことができる。別の実施形態において、本発明に有用なポリエステルは、変性作用を有する1種又は2種以上のグリコールを10モル%以下の量で含むことができる。別の実施形態において、本発明に有用なポリエステルは、変性作用を有する1種又は2種以上のグリコールを5モル%以下の量で含むことができる。別の実施形態において、本発明に有用なポリエステルは、変性作用を有する1種又は2種以上のグリコールを3モル%以下の量で含むことができる。別の実施形態において、本発明に有用なポリエステルに含まれる変性作用を有するグリコールの量は、0モル%であることができる。
【0107】
1つの実施形態において、本発明に有用なポリエステル組成物のポリエステル部分のグリコール成分は、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールを、変性作用を有するグリコールとして含むことができる。1つの実施形態において、本発明に有用なポリエステル組成物のポリエステル部分のグリコール成分は、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール残基を45モル%未満の量で含むことができる。1つの実施形態において、本発明に有用なポリエステル組成物のポリエステル部分のグリコール成分は、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール残基を30モル%以下の量で含むことができる。1つの実施形態において、本発明に有用なポリエステル組成物のポリエステル部分のグリコール成分は、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール残基を25モル%以下の量で含むことができる。1つの実施形態において、本発明に有用なポリエステル組成物のポリエステル部分のグリコール成分は、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール残基を20モル%以下の量で含むことができる。1つの実施形態において、本発明に有用なポリエステルは、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール残基を15モル%未満の量で含むことができる。別の実施形態において、本発明に有用なポリエステルは、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール残基を10モル%以下の量で含むことができる。別の実施形態において、本発明に有用なポリエステルは、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール残基を5モル%以下の量で含むことができる。別の実施形態において、本発明に有用なポリエステルは、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール残基を3モル%以下の量で含むことができる。別の実施形態において、本発明に有用なポリエステルに含まれる2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール残基の量は0モル%であることができる。
【0108】
本発明のある実施形態におけるポリエステルは、また、0.01〜45モル%、0.01〜40モル%、0.01〜35モル%、0.01〜30モル%、0.01〜25モル%、0.01〜20モル%、0.01〜15モル%、0.01〜10モル%、0.01〜5モル%の、変性作用を有する1種又は2種以上のグリコールを含むことができる。これらの実施形態のいずれも、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールを、変性作用を有するグリコールとして含むことができる。
【0109】
本発明のある実施形態におけるポリエステルは、また、1〜45モル%、1〜40モル%、1〜35モル%、1〜30モル%、1〜25モル%、1〜20モル%、1〜15モル%、1〜10モル%、1〜5モル%の、変性作用を有する1種又は2種以上のグリコールを含むことができる。これらの実施形態のいずれも、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールを、変性作用を有するグリコールとして含むことができる。
【0110】
本発明のある実施形態におけるポリエステルは、また、5〜45モル%、5〜40モル%、5〜35モル%、5〜30モル%、5〜25モル%、5〜20モル%、5〜15モル%、5〜10モル%の、変性作用を有する1種又は2種以上のグリコールを含むことができる。これらの実施形態のいずれも、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールを、変性作用を有するグリコールとして含むことができる。
【0111】
本発明のある実施形態におけるポリエステルは、また、10〜45モル%、10〜40モル%、10〜35モル%、10〜30モル%、10〜25モル%、10〜20モル%の、変性作用を有する1種又は2種以上のグリコールを含むことができる。これらの実施形態のいずれも、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールを、変性作用を有するグリコールとして含むことができる。
【0112】
本発明のある実施形態におけるポリエステルは、また、15〜45モル%、15〜40モル%、15〜35モル%、15〜30モル%、15〜25モル%の、変性作用を有する1種又は2種以上のグリコールを含むことができる。これらの実施形態のいずれも、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールを、変性作用を有するグリコールとして含むことができる。
【0113】
本発明のある実施形態におけるポリエステルは、また、20〜45モル%、20〜40モル%、20〜35モル%、20〜30モル%の、変性作用を有する1種又は2種以上のグリコールを含むことができる。これらの実施形態のいずれも、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールを、変性作用を有するグリコールとして含むことができる。
【0114】
本発明のある実施形態におけるポリエステルは、また、25〜45モル%、25〜40モル%、25〜35モル%の、変性作用を有する1種又は2種以上のグリコールを含むことができる。これらの実施形態のいずれも、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールを、変性作用を有するグリコールとして含むことができる。
【0115】
本発明のある実施形態におけるポリエステルは、また、30〜45モル%、30〜40モル%、30〜35モル%の、変性作用を有する1種又は2種以上のグリコールを含むことができる。これらの実施形態のいずれも、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールを、変性作用を有するグリコールとして含むことができる。
【0116】
本発明で使用されるポリエステルに有用な、変性作用を有するグリコールは、エチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノール以外のジオールを指し、2〜16個の炭素原子を含むことができる。変性作用を有するグリコールの好適な例としては、これらに限定されるわけではないが、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール残基、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、p−キシレングリコール、ポリテトラメチレングリコール及びそれらの混合物が挙げられる。別の実施形態において、変性作用を有するグリコールとしては、これらに限定されるわけではないが、1,3−プロパンジオール及び1,4−ブタンジオールの少なくとも1つが挙げられる。別の実施形態において、1,3−プロパンジオール及び1,4−ブタンジオールは、変性作用を有するジオールとして除外される。ここでも、上記の範囲に含まれる、変性作用を有するグリコールのいずれも、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールを、変性作用を有するグリコールとすることができる。
【0117】
本発明のポリエステル組成物に有用なポリエステル及び/又はポリカーボネートは、ジオール残基又は二酸残基のいずれかの合計モル百分率を基準として、0〜10モル%、例えば、0.01〜5モル%、0.01〜1モル%、0.05〜5モル%、0.05〜1モル%、又は0.1〜0.7モル%の、1種又は2種以上の分岐モノマーの残基を含むことができ、分岐モノマーは、本明細書中で分枝剤とも呼ばれ、3個又は4個以上のカルボキシル置換基、ヒドロキシル置換基又はそれらの組み合わせを有する。ある実施形態において、分岐モノマー又は分枝剤は、ポリエステルの重合の前及び/又はその間及び/又はその後に添加されうる。したがって、本発明に有用なポリエステルは、直鎖又は分岐であることができる。ポリカーボネートも、直鎖又は分岐であることができる。ある実施形態において、分岐モノマー又は分枝剤は、ポリカーボネートの重合の前及び/又はその間及び/又はその後に添加されうる。
【0118】
分岐モノマーの例としては、これらに限定されるわけではないが、多官能酸又は多官能アルコール、例えば、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸二無水物、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリトリトール、クエン酸、酒石酸、3−ヒドロキシグルタル酸などが挙げられる。1つの実施形態において、分岐モノマー残基は、以下の少なくとも1種から選択される1種又は2種以上の残基を0.1〜0.7モル%の量で含むことができる:無水トリメリット酸、ピロメリット酸二無水物、グリセロール、ソルビトール、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリトリトール、トリメチロールエタン及び/又はトリメシン酸。分岐モノマーは、ポリエステル反応混合物に添加するか、又は、濃縮物の形態のポリエステルとブレンドすることができ、例えば、米国特許第5,654,347号及び同第5,696,176号に記載されるとおりであり、それらの分岐モノマーに関する開示は参照により本明細書中に組み込まれる。
【0119】
本発明のポリエステルは、少なくとも1種の連鎖延長剤を含むことができる。好適な連鎖延長剤としては、これらに限定されるわけではないが、多官能(例えば、これに限定されるわけではないが、二官能)のイソシアネート、多官能エポキシド(例えば、エポキシ化ノボラック)、及びフェノキシ樹脂が挙げられる。ある実施形態において、連鎖延長剤は、重合プロセスの最後に、又は、重合プロセスの後に添加してよい。重合プロセス後に添加する場合、連鎖延長剤は配合により、又は、射出成形又は押出成形などの変換プロセスの間の添加により、取り込まれることができる。使用される連鎖延長剤の量は、使用される特定のモノマー組成及び所望の物理的特性に応じて変更しうるが、ポリエステルの合計重量を基準として、一般に、約0.1重量%〜約10重量%、例えば、約0.1重量%〜約5重量%である。
【0120】
本発明に有用なポリエステルのガラス転移温度(Tg)は、Thermal Analyst Instrument社製TA DSC 2920を用いて、20℃/分のスキャン速度で決定した。
【0121】
本発明に有用なポリエステルは、製品を製造するために使用することができ、製品としては、これらに限定されるわけではないが、射出成形品、射出ブロー成形品、射出延伸ブロー成形品、押出成形フィルム、押出成形シート、押出ブロー成形品、押出延伸ブロー成形品及び繊維が挙げられる。熱成形シートは、本発明によって提供される製品の一例である。
【0122】
本発明のポリエステルは、非晶性又は半結晶性であることができる。1つの態様において、本発明において有用な特定のポリエステルは、比較的に低い結晶化度を有することができる。したがって、本発明に有用な特定のポリエステルは、実質的に非晶質形態を有することができ、これは、ポリエステルが実質的に不規則なポリマー領域(substantially unordered regions of polymer)を含むことを意味する。
【0123】
1つの実施形態において、「非晶性」ポリエステルは、170℃で5分を超える、又は、170℃で10分を超える、又は、170℃で50分を超える、又は、170℃で100分を超える半結晶化時間(crystallization half-time)を有することができる。本発明の1つの実施形態において、半結晶化時間は170℃で1,000分を超えることができる。本発明の別の実施形態において、本発明に有用なポリエステルの半結晶化時間は170℃で10,000分を超えることができる。本明細書中で使用されるポリエステルの半結晶化時間は、当業者によく知られた方法を用いて測定することができる。例えば、ポリエステルの半結晶化時間、t1/2は、温度制御されたホットステージ上で、レーザ及び光検出器により、サンプルの光透過率を、時間の関数として測定することによって決定することができる。この測定は、ポリマーを温度Tmaxに暴露し、その後、それを所望の温度まで冷却することによって行うことができる。その後、サンプルをホットステージによって所望の温度に保持することができ、その間に、透過率は時間の関数として測定される。初期において、サンプルは高い光透過率でもって視覚的に透明であることができ、サンプルが結晶化するにつれて不透明になる。半結晶化時間は、光透過率が初期光透過率と最終光透過率との間の中間となる時間である。Tmaxは、サンプルの結晶ドメイン(結晶性ドメインが存在する場合)を溶融するのに必要な温度として定義される。サンプルは、半結晶化時間の測定の前に、サンプルを状態調節するために、Tmaxまで加熱されうる。絶対Tmax温度は、組成物ごとに異なる。例えば、PCTは結晶性ドメインを溶融するために290℃を超える、ある温度に加熱されうる。
【0124】
1つの実施形態において、本発明に有用な特定のポリエステルは、視覚的に透明であることができる。用語「視覚的に透明」は、視覚的に試験したときに、評価可能な曇り、ヘイズ及び/又は混濁が存在しないこととして本明細書中で定義される。別の実施形態において、ポリエステルがポリカーボネート(例えば、これに限定されるわけではないが、ビスフェノールAポリカーボネート)とブレンドされたときに、ブレンドは視覚的に透明であることができる。
【0125】
本発明の他の実施形態において、本発明に有用なポリエステルは、50未満又は20未満という黄色度指数(ASTM D−1925)を有することができる。
【0126】
1つの実施形態において、本発明に有用なポリエステル及び/又は本発明のポリエステル組成物及び/又はポリエステルブレンドで、トナーを含むもの又は含まないものは、色値L、a及びbを有することができ、色値は、Hunter Associates Lab Inc.,Reston,Va製のHunter Labウルトラスキャンスペクトル比色計(Ultrascan Spectra Colorimeter)を用いて決定することができる。色の決定は、ポリエステルのペレット又はプラーク又はそれから射出成形又は押出成形された他の物品のいずれかで測定された値の平均である。色値は、CIE(国際照明委員会)(翻訳)のL表色系によって決定され、ここで、Lは明度座標を表し、aは赤/緑座標を表し、bは黄/青座標を表す。特定の実施形態において、本発明に有用なポリエステルのb値は−10〜10未満とすることができ、L値は50〜90とすることができる。他の実施形態において、本発明に有用なポリエステル又はポリエステル組成物又はポリマーブレンドのb値は、以下の範囲のいずれかで存在することができる:−10〜9、−10〜8、−10〜7、−10〜6、−10〜5、−10〜4、−10〜3、−10〜2、−5〜9、−5〜8、−5〜7、−5〜6、−5〜5、−5〜4、−5〜3、−5〜2、0〜9、0〜8、0〜7、0〜6、0〜5、0〜4、0〜3、0〜2、1〜10、1〜9、1〜8、1〜7、1〜6、1〜5、1〜4、1〜3及び1〜2。他の実施形態において、本発明に有用なポリエステル又はポリエステル組成物又はポリマーブレンドのL値は、以下の範囲のいずれかであることができる:50〜60、50〜70、50〜80、50〜90、60〜70、60〜80、60〜90、70〜80、79〜90。
【0127】
重合の間又は製造後に添加されるキレート性リン種の量としては、これらに限定されるわけではないが、ポリエステル組成物の合計重量を基準として、1〜5000ppm、1〜1000ppm、1〜900ppm、1〜800ppm、1〜700ppm、1〜600ppm、1〜500ppm、1〜400ppm、1〜350ppm、1〜300ppm、1〜250ppm、1〜200ppm、1〜150ppm、1〜100ppm、10〜5000ppm、10〜1000ppm、10〜900ppm、10〜800ppm、10〜700ppm、10〜600ppm、10〜500ppm、10〜400ppm、10〜350ppm、10〜300ppm、10〜250ppm、10〜200ppm、10〜150ppm、10〜100ppmが挙げられる。
【0128】
1つの実施形態において、重合の間に添加される本発明のキレート性リン種の量としては、最終的なポリエステル中のリン原子の形で測定された場合に、ポリエステル組成物の合計重量を基準として、下記の範囲から選択される:1〜5000ppm、1〜1000ppm、1〜900ppm、1〜800ppm、1〜700ppm、1〜600ppm、1〜500ppm、1〜400ppm、1〜350ppm、1〜300ppm、1〜250ppm、1〜200ppm、1〜150ppm、1〜100ppm、1〜60ppm、2〜5000ppm、2〜1000ppm、2〜900ppm、2〜800ppm、2〜700ppm、2〜600ppm、2〜500ppm、2〜400ppm、2〜350ppm、2〜300ppm、2〜250ppm、2〜200ppm、2〜150ppm、2〜100ppm、2〜60ppm、2〜20ppm、3〜5000ppm、3〜1000ppm、3〜900ppm、3〜800ppm、3〜700ppm、3〜600ppm、3〜500ppm、3〜400ppm、3〜350ppm、3〜300ppm、3〜250ppm、3〜200ppm、3〜150ppm、3〜100ppm、3〜60ppm、3〜20ppm、4〜5000ppm、4〜1000ppm、4〜900ppm、4〜800ppm、4〜700ppm、4〜600ppm、4〜500ppm、4〜400ppm、4〜350ppm、4〜300ppm、4〜250ppm、4〜200ppm、4〜150ppm、4〜100ppm、4〜60ppm、4〜20ppm、5〜5000ppm、5〜1000ppm、5〜900ppm、5〜800ppm、5〜700ppm、5〜600ppm、5〜500ppm、5〜400ppm、5〜350ppm、5〜300ppm、5〜250ppm、5〜200ppm、5〜150ppm、5〜100ppm、5〜60ppm、5〜20ppm、6〜5000ppm、6〜1000ppm、6〜900ppm、6〜800ppm、6〜700ppm、6〜600ppm、6〜500ppm、6〜400ppm、6〜350ppm、6〜300ppm、6〜250ppm、6〜200ppm、6〜150ppm、6〜100ppm、6〜60ppm、6〜20ppm、7〜5000ppm、7〜1000ppm、7〜900ppm、7〜800ppm、7〜700ppm、7〜600ppm、7〜500ppm、7〜400ppm、7〜350ppm、7〜300ppm、7〜250ppm、7〜200ppm、7〜150ppm、7〜100ppm、7〜60ppm、7〜20ppm、8〜5000ppm、8〜1000ppm、8〜900ppm、8〜800ppm、8〜700ppm、8〜600ppm、8〜500ppm、8〜400ppm、8〜350ppm、8〜300ppm、8〜250ppm、8〜200ppm、8〜150ppm、8〜100ppm、8〜60ppm、8〜20ppm、9〜5000ppm、9〜1000ppm、9〜900ppm、9〜800ppm、9〜700ppm、9〜600ppm、9〜500ppm、9〜400ppm、9〜350ppm、9〜300ppm、9〜250ppm、9〜200ppm、9〜150ppm、9〜100ppm、9〜60ppm、9〜20ppm、10〜5000ppm、10〜1000ppm、10〜900ppm、10〜800ppm、10〜700ppm、10〜600ppm、10〜500ppm、10〜400ppm、10〜350ppm、10〜300ppm、10〜250ppm、10〜200ppm、10〜150ppm、10〜100ppm、10〜60ppm、10〜20ppm、50〜5000ppm、50〜1000ppm、50〜900ppm、50〜800ppm、50〜700ppm、50〜600ppm、50〜500ppm、50〜400ppm、50〜350ppm、50〜300ppm、50〜250ppm、50〜200ppm、50〜150ppm、50〜100ppm、50〜80ppm、100〜5000ppm、100〜1000ppm、100〜900ppm、100〜800ppm、100〜700ppm、100〜600ppm、100〜500ppm、100〜400ppm、100〜350ppm、100〜300ppm、100〜250ppm、100〜200ppm、100〜150ppm、150〜5000ppm、150〜1000ppm、150〜900ppm、150〜800ppm、150〜700ppm、150〜600ppm、150〜500ppm、150〜400ppm、150〜350ppm、150〜300ppm、150〜250ppm、150〜200ppm、200〜5000ppm、200〜1000ppm、200〜900ppm、200〜800ppm、200〜700ppm、200〜600ppm、200〜500ppm、200〜400ppm、200〜350ppm、200〜300ppm、200〜250ppm、250〜5000ppm、250〜1000ppm、250〜900ppm、250〜800ppm、250〜700ppm、250〜600ppm、250〜500ppm、250〜400ppm、250〜350ppm、250〜300ppm、500〜5000ppm、300〜1000ppm、300〜900ppm、300〜800ppm、300〜700ppm、300〜600ppm、300〜500ppm、300〜400ppm、300〜350ppm、350〜5000ppm、350〜1000ppm、350〜900ppm、350〜800ppm、350〜700ppm、350〜600ppm、350〜500ppm、350〜400ppm。
【0129】
本発明は、他のいずれかのポリマーとブレンドされた、本発明に有用なポリエステルを任意の量で含むことができるポリマーブレンドにさらに関する。1つの実施形態において、ブレンドは、
(a)0〜95重量%の少なくとも1種の上記ポリエステル(ポリマーA)、及び、
(b)5〜100重量%の少なくとも1種のポリマー成分(ポリマーB)
を含む。
【0130】
1つの実施形態において、ブレンドは、
(a)0.01〜95重量%の少なくとも1種の上記ポリエステル(ポリマーA)、及び、
(b)0.01〜95重量%の少なくとも1種のポリマー成分(ポリマーB)
を含む。
【0131】
1つの実施形態において、ブレンドは、
(a)5〜95重量%の少なくとも1種の上記ポリエステル(ポリマーA)、及び、
(b)5〜95重量%の少なくとも1種のポリマー成分(ポリマーB)
を含む。
【0132】
ポリマーブレンドは、ポリマーA及びポリマーB以外の成分を含むことができる。さらに、ポリマーBがポリカーボネートであるときに、ポリマーA及びBの合計重量%は、ポリマーA及びBの100重量%である。もしポリマーA及びB(ポリマーBはポリカーボネート)以外の他の成分がポリマーブレンドに添加されるならば、すべての成分の合計重量は、総ポリマーブレンドの100重量%に等しいであろう。1つの実施形態において、もし製品がポリマーブレンドを含むならば、ある製品は、ポリマーブレンドを含む部分及びポリマーブレンドを含まない部分を有することができるものと考えられる。別の実施形態において、製品はポリマーブレンドのみから製造されうることも考えられる。
【0133】
ある実施形態において、本発明のポリマーブレンドは、5〜90重量%のポリマーA及び10〜95重量%のポリマーB、5〜85重量%のポリマーA及び15〜90重量%のポリマーB、10〜80重量%のポリマーA及び20〜95重量%のポリマーB、5〜75重量%のポリマーA及び25〜95重量%のポリマーB、5〜70重量%のポリマーA及び30〜95重量%のポリマーB、5〜65重量%のポリマーA及び35〜95重量%のポリマーB、5〜60重量%のポリマーA及び40〜95重量%のポリマーB、5〜55重量%のポリマーA及び45〜95重量%のポリマーB、並びに、5〜50重量%のポリマーA及び50〜95重量%のポリマーBを含むことができる。
【0134】
ある実施形態において、本発明のポリマーブレンドとしては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせの少なくとも1つを挙げることができる:10〜90重量%のポリマーA及び10〜90重量%のポリマーB、10〜85重量%のポリマーA及び15〜90重量%のポリマーB、10〜80重量%のポリマーA及び20〜90重量%のポリマーB、10〜75重量%のポリマーA及び25〜90重量%のポリマーB、10〜70重量%のポリマーA及び30〜90重量%のポリマーB、10〜65重量%のポリマーA及び35〜90重量%のポリマーB、10〜60重量%のポリマーA及び40〜90重量%のポリマーB、10〜55重量%のポリマーA及び45〜90重量%のポリマーB、並びに、10〜50重量%のポリマーA及び50〜90重量%のポリマーB。
【0135】
ある実施形態において、本発明のポリマーブレンドとしては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせの少なくとも1つを挙げることができる:15〜90重量%のポリマーA及び10〜85重量%のポリマーB、15〜85重量%のポリマーA及び15〜85重量%のポリマーB、15〜80重量%のポリマーA及び20〜85重量%のポリマーB、15〜75重量%のポリマーA及び25〜85重量%のポリマーB、15〜70重量%のポリマーA及び30〜85重量%のポリマーB、15〜65重量%のポリマーA及び35〜85重量%のポリマーB、15〜60重量%のポリマーA及び40〜85重量%のポリマーB、15〜55重量%のポリマーA及び45〜85重量%のポリマーB、並びに、15〜50重量%のポリマーA及び50〜85重量%のポリマーB。
【0136】
ある実施形態において、本発明のポリマーブレンドとしては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせの少なくとも1つを挙げることができる:20〜90重量%のポリマーA及び10〜80重量%のポリマーB、20〜85重量%のポリマーA及び15〜80重量%のポリマーB、20〜80重量%のポリマーA及び20〜80重量%のポリマーB、20〜75重量%のポリマーA及び25〜80重量%のポリマーB、20〜70重量%のポリマーA及び30〜80重量%のポリマーB、20〜65重量%のポリマーA及び35〜80重量%のポリマーB、20〜60重量%のポリマーA及び40〜80重量%のポリマーB、20〜55重量%のポリマーA及び45〜80重量%のポリマーB、並びに、20〜50重量%のポリマーA及び50〜80重量%のポリマーB。
【0137】
ある実施形態において、本発明のポリマーブレンドとしては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせの少なくとも1つを挙げることができる:25〜90重量%のポリマーA及び10〜75重量%のポリマーB、25〜85重量%のポリマーA及び15〜75重量%のポリマーB、25〜80重量%のポリマーA及び20〜75重量%のポリマーB、25〜75重量%のポリマーA及び25〜75重量%のポリマーB、25〜70重量%のポリマーA及び30〜75重量%のポリマーB、25〜65重量%のポリマーA及び35〜75重量%のポリマーB、25〜60重量%のポリマーA及び40〜75重量%のポリマーB、25〜55重量%のポリマーA及び45〜74重量%のポリマーB、並びに、25〜50重量%のポリマーA及び50〜75重量%のポリマーB。
【0138】
ある実施形態において、本発明のポリマーブレンドとしては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせの少なくとも1つを挙げることができる:30〜90重量%のポリマーA及び10〜70重量%のポリマーB、30〜85重量%のポリマーA及び15〜70重量%のポリマーB、30〜80重量%のポリマーA及び20〜70重量%のポリマーB、30〜75重量%のポリマーA及び25〜70重量%のポリマーB、30〜70重量%のポリマーA及び30〜70重量%のポリマーB、30〜65重量%のポリマーA及び35〜70重量%のポリマーB、30〜60重量%のポリマーA及び40〜70重量%のポリマーB、30〜55重量%のポリマーA及び45〜70重量%のポリマーB、並びに、30〜50重量%のポリマーA及び50〜70重量%のポリマーB。
【0139】
ある実施形態において、本発明のポリマーブレンドとしては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせの少なくとも1つを挙げることができる:35〜90重量%のポリマーA及び10〜65重量%のポリマーB、35〜85重量%のポリマーA及び15〜65重量%のポリマーB、35〜80重量%のポリマーA及び20〜65重量%のポリマーB、35〜75重量%のポリマーA及び25〜65重量%のポリマーB、35〜70重量%のポリマーA及び30〜65重量%のポリマーB、35〜65重量%のポリマーA及び35〜65重量%のポリマーB、35〜60重量%のポリマーA及び40〜65重量%のポリマーB、35〜55重量%のポリマーA及び45〜65重量%のポリマーB、並びに、35〜50重量%のポリマーA及び50〜65重量%のポリマーB。
【0140】
ある実施形態において、本発明のポリマーブレンドとしては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせの少なくとも1つを挙げることができる:40〜90重量%のポリマーA及び10〜60重量%のポリマーB、40〜85重量%のポリマーA及び15〜60重量%のポリマーB、40〜80重量%のポリマーA及び20〜60重量%のポリマーB、40〜75重量%のポリマーA及び25〜60重量%のポリマーB、40〜70重量%のポリマーA及び30〜60重量%のポリマーB、40〜65重量%のポリマーA及び35〜60重量%のポリマーB、40〜60重量%のポリマーA及び40〜60重量%のポリマーB、40〜55重量%のポリマーA及び45〜60重量%のポリマーB、並びに、40〜50重量%のポリマーA及び50〜60重量%のポリマーB。
【0141】
ある実施形態において、本発明のポリマーブレンドとしては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせの少なくとも1つを挙げることができる:45〜90重量%のポリマーA及び10〜55重量%のポリマーB、45〜85重量%のポリマーA及び15〜55重量%のポリマーB、45〜80重量%のポリマーA及び20〜55重量%のポリマーB、45〜75重量%のポリマーA及び25〜55重量%のポリマーB、45〜70重量%のポリマーA及び30〜55重量%のポリマーB、45〜65重量%のポリマーA及び35〜55重量%のポリマーB、45〜60重量%のポリマーA及び40〜55重量%のポリマーB、並びに、45〜55重量%のポリマーA及び45〜55重量%のポリマーB。
【0142】
ある実施形態において、本発明のポリマーブレンドとしては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせの少なくとも1つを挙げることができる:50〜90重量%のポリマーA及び10〜50重量%のポリマーB、50〜85重量%のポリマーA及び15〜50重量%のポリマーB、50〜80重量%のポリマーA及び20〜50重量%のポリマーB、50〜75重量%のポリマーA及び25〜50重量%のポリマーB、50〜70重量%のポリマーA及び30〜50重量%のポリマーB、50〜65重量%のポリマーA及び35〜50重量%のポリマーB、並びに、50〜60重量%のポリマーA及び40〜50重量%のポリマーB。
【0143】
ある実施形態において、本発明のポリマーブレンドとしては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせの少なくとも1つを挙げることができる:50重量%超〜99重量%のポリマーA及び1重量%〜50重量%未満のポリマーB、50重量%超〜95重量%のポリマーA及び5重量%〜50重量%未満のポリマーB、50重量%超〜90重量%のポリマーA及び10重量%〜50重量%未満のポリマーB、50重量%超〜85重量%のポリマーA及び15重量%〜50重量%未満のポリマーB、50重量%超〜80重量%のポリマーA及び20重量%〜50重量%未満のポリマーB、50重量%超〜75重量%のポリマーA及び25重量%〜50重量%未満のポリマーB、50重量%超〜70重量%のポリマーA及び30重量%〜50重量%未満のポリマーB、50重量%超〜65重量%のポリマーA及び35重量%〜50重量%未満のポリマーB、50重量%超〜60重量%のポリマーA及び40重量%〜50重量%未満のポリマーB。
【0144】
ある実施形態において、本発明のポリマーブレンドとしては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせの少なくとも1つを挙げることができる:51重量%超〜99重量%のポリマーA及び1重量%〜49重量%未満のポリマーB、51重量%超〜95重量%のポリマーA及び5重量%〜49重量%未満のポリマーB、51重量%超〜90重量%のポリマーA及び10重量%〜49重量%未満のポリマーB、51重量%超〜85重量%のポリマーA及び15重量%〜49重量%未満のポリマーB、51重量%超〜80重量%のポリマーA及び20重量%〜49重量%未満のポリマーB、51重量%超〜75重量%のポリマーA及び25重量%〜49重量%未満のポリマーB、51重量%超〜70重量%のポリマーA及び30重量%〜49重量%未満のポリマーB、51重量%超〜65重量%のポリマーA及び35重量%〜49重量%未満のポリマーB、51重量%超〜60重量%のポリマーA及び40重量%〜49重量%未満のポリマーB。
【0145】
ある実施形態において、本発明のポリマーブレンドとしては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせの少なくとも1つを挙げることができる:55〜99重量%のポリマーA及び1〜45重量%のポリマーB、55〜95重量%のポリマーA及び5〜45重量%のポリマーB、55〜90重量%のポリマーA及び10〜45重量%のポリマーB、55〜85重量%のポリマーA及び15〜45重量%のポリマーB、55〜80重量%のポリマーA及び20〜45重量%のポリマーB、55〜75重量%のポリマーA及び25〜45重量%のポリマーB、55〜70重量%のポリマーA及び30〜45重量%のポリマーB、55〜65重量%のポリマーA及び35〜45重量%のポリマーB、並びに、55〜60重量%のポリマーA及び40〜45重量%のポリマーB。
【0146】
ある実施形態において、本発明のポリマーブレンドとしては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせの少なくとも1つを挙げることができる:60〜99重量%のポリマーA及び1〜40重量%のポリマーB、60〜95重量%のポリマーA及び5〜40重量%のポリマーB、60〜90重量%のポリマーA及び10〜40重量%のポリマーB、60〜85重量%のポリマーA及び15〜40重量%のポリマーB、60〜80重量%のポリマーA及び20〜40重量%のポリマーB、60〜75重量%のポリマーA及び25〜40重量%のポリマーB、並びに、60〜70重量%のポリマーA及び30〜40重量%のポリマーB。
【0147】
ある実施形態において、本発明のポリマーブレンドとしては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせの少なくとも1つを挙げることができる:65〜99重量%のポリマーA及び1〜35重量%のポリマーB、65〜95重量%のポリマーA及び5〜35重量%のポリマーB、65〜90重量%のポリマーA及び10〜35重量%のポリマーB、65〜85重量%のポリマーA及び15〜35重量%のポリマーB、65〜80重量%のポリマーA及び20〜35重量%のポリマーB、65〜75重量%のポリマーA及び25〜35重量%のポリマーB、並びに、65〜70重量%のポリマーA及び30〜35重量%のポリマーB。
【0148】
ある実施形態において、本発明のポリマーブレンドとしては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせの少なくとも1つを挙げることができる:70〜99重量%のポリマーA及び1〜30重量%のポリマーB、70〜95重量%のポリマーA及び5〜30重量%のポリマーB、70〜90重量%のポリマーA及び10〜30重量%のポリマーB、70〜85重量%のポリマーA及び15〜30重量%のポリマーB、70〜80重量%のポリマーA及び20〜30重量%のポリマーB、70〜75重量%のポリマーA及び25〜30重量%のポリマーB。
【0149】
ある実施形態において、本発明のポリマーブレンドとしては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせの少なくとも1つを挙げることができる:75〜99重量%のポリマーA及び1〜25重量%のポリマーB、75〜95重量%のポリマーA及び5〜25重量%のポリマーB、75〜90重量%のポリマーA及び10〜25重量%のポリマーB、並びに、75〜85重量%のポリマーA及び15〜25重量%のポリマーB。
【0150】
ある実施形態において、本発明のポリマーブレンドとしては、これらに限定されるわけではないが、下記の範囲の組み合わせの少なくとも1つを挙げることができる:80〜99重量%のポリマーA及び1〜20重量%のポリマーB、80〜95重量%のポリマーA及び5〜20重量%のポリマーB、80〜90重量%のポリマーA及び10〜20重量%のポリマーB。
【0151】
ポリマーA及びポリマーBに関して記載されたいずれの範囲でも、ポリマーBは任意のポリマーであってよいと考えられる。ポリマーA及びポリマーBに関して記載されたいずれの範囲でも、ポリマーBは任意のタイプのポリカーボネートであってよいと考えられる。ポリマーA及びポリマーBに関して記載されたいずれの範囲でも、ポリマーBはビスフェノールAポリカーボネート又はコポリエステルカーボネート又は米国特許第6,043,322号に記載されたポリカーボネートであってよいと考えられ、当該特許の全体が参照により本明細書中に組み込まれる。
【0152】
ポリマーBのポリマー成分の好適な例としては、これらに限定されるわけではないが、ナイロン、本明細書に記載されたポリエステルとは異なるポリエステル、ポリアミド(例えば、DuPont社製のZYTEL(登録商標))、ポリスチレン、ポリスチレンコポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、アクリロニトリルブタジエンスチレンコポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)、アクリルコポリマー、ポリ(エーテル−イミド)(例えば、General Electric社製のポリ(エーテル−イミド)であるULTEM(登録商標))、ポリフェニレンオキシド(例えば、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンオキシド)又はポリ(フェニレンオキシド)/ポリスチレンブレンド、例えば、General Electric社製のポリ(2,6−ジメチルフェニレンオキシド)及びポリスチレン樹脂のブレンドであるNORYL1000(登録商標))、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィド/スルホン、ポリ(エステル−カーボネート)、ポリカーボネート(例えば、General Electric社製のポリカーボネートであるLEXAN(登録商標))、ビスフェノールポリカーボネート、ポリスルホン、ポリスルホンエーテル、及び芳香族ジヒドロキシ化合物のポリ(エーテル−ケトン)、又は、上記ポリマーのうちの任意のものの混合物が挙げられる。
【0153】
本発明のブレンドは、当該技術分野で知られた慣用の処理技術、例えば、溶融ブレンディング又は溶液ブレンディングにより調製されうる。1つの実施形態において、ポリカーボネートは、ポリエステル組成物中に存在しない。ポリカーボネートが本発明のポリエステル組成物においてブレンドで使用されるならば、ブレンドは視覚的に透明であることができる。しかしながら、本発明に有用なポリエステル組成物としては、ポリカーボネートを含むものとともに、ポリカーボネートを含まないものも考えられる。
【0154】
本発明に有用なポリカーボネートは、既知の手順、例えば、ジヒドロキシ芳香族化合物を、ホスゲン、ハロホルメート又はカーボネートエステルなどのカーボネート前駆体、分子量調節剤、酸受容体及び触媒と反応させることにより調製されうる。
【0155】
本発明に有用なポリカーボネートは、当該技術分野で知られている任意のポリカーボネートであってよく、これに限定されるわけではないが、ビスフェノールAポリカーボネートが挙げられる。他の有用なポリカーボネート、例えば、米国特許第6,043,322号に記載されているものを使用することができる。ポリカーボネートを調製するための方法は、当該技術分野で知られており、例えば、米国特許第4,452,933号に記載されている。ポリカーボネートの製造に関する当該特許の開示は参照により本明細書中に組み込まれる。
【0156】
本発明のポリエステル組成物に有用なポリカーボネートは、また、米国特許第3,169,121号、同第3,207,814号、同第4,194,038号、同第4,156,069号、同第4,430,484号、同第4,465,820号及び同第4,981,898号に記載されているコポリエステルカーボネートであってもよく、コポリエステルカーボネートに関する各米国特許の開示は参照により本明細書中に組み込まれる。
【0157】
本発明に有用なコポリエステルカーボネートは、市販品として入手することができる、及び/又は、当該技術分野で既知の方法により調製することができる。例えば、コポリエステルカーボネートは、典型的には、少なくとも1種のジヒドロキシ芳香族化合物と、ホスゲン及び少なくとも1種のジカルボン酸塩化物(特に、塩化イソフタロイル、塩化テレフタロイル又はそれらの両方)の混合物との反応により得ることができる。
【0158】
本発明の上記実施形態の成分(A)を含むポリカーボネートは、既知の方法に従って、ジヒドロキシ芳香族化合物を、ホスゲン、ハロホルメート又は炭酸エステルなどのカーボネート前駆体、分子量調節剤、酸受容体及び触媒と反応させることにより調製することができる。ポリカーボネートを調製するための方法は、当該技術分野で既知であり、例えば、米国特許第4,452,933号に記載されている。当該特許は、参照により本明細書中に組み込まれる。
【0159】
好適なカーボネート前駆体の例としては、臭化カルボニル、塩化カルボニル及びそれらの混合物、ジフェニルカーボネート、ジ(ハロフェニル)カーボネート(例えば、ジ(トリクロロフェニル)カーボネート、ジ(トリブロモフェニル)カーボネートなど)、ジ(アルキルフェニル)カーボネート(例えば、ジ(トリル)カーボネート、ジ(ナフチル)カーボネート、ジ(クロロナフチル)カーボネート又はそれらの混合物)、及び、二価フェノールのビスハロホルメートが挙げられる。
【0160】
好適な分子量調節剤の例としては、フェノール、シクロヘキサノール、メタノール、アルキル化フェノール(例えば、オクチルフェノール、パラ-tert-ブチルフェノールなど)が挙げられる。好ましい分子量調節剤は、フェノール又はアルキル化フェノールである。
【0161】
酸受容体は、有機又は無機酸受容体のいずれかであることができる。好適な有機酸受容体は第三級アミンであり、その具体例としては、ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、トリブチルアミン等の物質が挙げられる。無機酸受容体としては、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩又はリン酸塩のいずれかを挙げることができる。
【0162】
使用されうる触媒は、通常、モノマーとホスゲンとの重合を補助するものである。好適な触媒としては、第三級アミン、例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、Ν,N−ジメチルアニリン、第四級アンモニウム化合物(例えば、テトラエチルアンモニウムブロミド、セチルトリエチルアンモニウムブロミド、テトラ−n−ヘプチルアンモニウムヨージド、テトラ−n−プロピルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヨージド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド)、及び、第四級ホスホニウム化合物(例えば、n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロミド及びメチルトリフェニルホスホニウムブロミド)が挙げられる。
【0163】
成分(A)のポリカーボネートは、また、例えば、米国特許第3,169,121号、同第3,207,814号、同第4,194,038号、同第4,156,069号、同第4,430,484号、同第4,465,820号及び同第4,981,898号に記載されているようなコポリエステルカーボネートであってもよく、それらの米国特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0164】
本発明に有用なコポリエステルカーボネートは市販されている。コポリエステルカーボネートは、典型的には、少なくとも1種のジヒドロキシ芳香族化合物と、ホスゲン及び少なくとも1種のジカルボン酸塩化物(特に、塩化イソフタロイル、塩化テレフタロイル又はそれらの両方)の混合物との反応により得られる。
【0165】
本発明に有用な他のポリカーボネートは、米国特許第6,043,322号に記載されており、当該特許は参照により本明細書中に組み込まれる。
【0166】
本発明のポリエステルのポリカーボネートに対する比は、本発明の実施者が個々に決定することができる。本発明のポリエステルのポリカーボネートに対する重量比は、通常、約99:1〜約1:99、好ましくは、約75:25〜約25:75、そして最も好ましくは、約75:25〜約50:50である。
【0167】
さらに、本発明に有用なポリエステル組成物及びポリマーブレンド組成物は、組成物全体の合計重量を基準として、0.01〜25重量%などの任意の量で添加剤を含むこともできる。一般的な添加剤としては、着色剤、染料、離型剤、難燃剤、可塑剤、核生成剤、安定剤(これらに限定されるわけではないが、UV安定剤、熱安定剤及び/又はその反応生成物)、充填剤及び耐衝撃性改良剤が挙げられる。当該技術分野でよく知られており、本発明に有用な典型的な市販の耐衝撃性改良剤の例としては、これらに限定されるわけではないが、エチレン/プロピレンターポリマー、官能化ポリオレフィン(例えば、アクリル酸メチル及び/又はメタクリル酸グリシジルを含有するもの)、スチレン系ブロックコポリマー耐衝撃性改良剤、及び、各種アクリルコア/シェル型の耐衝撃性改良剤が挙げられる。このような添加剤の残基もまた、ポリエステル組成物の一部として考えられる。
【0168】
補強材料は、本発明の組成物において有用でありうる。補強材料としては、これらに限定されるわけではないが、炭素フィラメント、ケイ酸塩、マイカ、クレー、タルク、二酸化チタン、珪灰石、ガラスフレーク、ガラスビーズ及び繊維、ポリマー繊維、並びに、それらの組み合わせが挙げられる。1つの実施形態において、補強材料には、ガラス、例えば、ガラス繊維フィラメント、ガラスとタルクとの混合物、ガラスとマイカとの混合物、ガラス繊維とポリマー繊維との混合物が含まれる。
【0169】
本発明に有用なポリエステルを製造するための本発明の方法における使用に適する触媒としては、少なくとも1種のチタン化合物が挙げられる。本発明のポリエステル組成物は、また、本発明の方法に有用な少なくとも1種のチタン化合物を含むことができる。他の触媒を、少なくとも1種のチタン化合物と組み合わせて、本発明で使用することも可能であろう。他の触媒としては、これらに限定されるわけではないが、スズ、ガリウム、亜鉛、アンチモン、コバルト、マンガン、マグネシウム、ゲルマニウム、リチウム、アルミニウム化合物、及び、水酸化リチウム又は水酸化ナトリウムを含むアルミニウム化合物をベースとするものを挙げることができる。1つの実施形態において、触媒は、少なくとも1種のスズ化合物及び少なくとも1種のチタン化合物の組み合わせであることができる。
【0170】
触媒量は、触媒金属に基づき、最終ポリマーの重量を基準として10ppm〜20,000ppm、又は、10〜10,000ppm、又は、10〜5000ppm、又は、10〜1000ppm、又は、10〜500ppm、又は、10〜300ppm、又は、10〜250ppmの範囲であることができる。プロセスは、バッチ又は連続プロセスのいずれかで行うことができる。1つの実施形態において、触媒は、チタン化合物である。1つの実施形態において、触媒は、チタン化合物単独である。1つの実施形態において、チタン化合物は、エステル化反応又は重縮合反応のいずれか又は両方の反応に使用することができる。別の実施形態において、触媒は、エステル化反応に有用なポリエステルに有用なチタン化合物単独である。
【0171】
本発明のポリエステル及び/又はポリエステル組成物、及び/又はポリエステルを製造するプロセスに、チタンが添加される場合には、チタン化合物の形態でポリエステルの製造プロセスに添加される。本発明のポリエステル及び/又は本発明のポリエステル組成物及び/又は本発明のプロセスに添加されるチタン化合物の量は、最終ポリエステル中に存在するチタン原子の形で、例えばppmで測定された重量を基準として、測定することができる。
【0172】
ポリエステルは、一般に、約225℃〜310℃の温度まで縮合の過程の間に徐々に上昇させた高温にて、不活性雰囲気中、本明細書に記載のチタン触媒の存在下、ジカルボン酸又はジカルボン酸エステルをグリコールと縮合させ、縮合の後期の間に低圧力にて縮合させることで調製することができる。
【0173】
本発明は、さらに、本発明のポリエステル組成物を含むフィルム及び/又はシートに関する。ポリエステルをフィルム及び/又はシートに成形する方法は当該分野でよく知られている。本発明のフィルム及び/又はシートの例としては、これらに限定されるわけではないが、押出成形フィルム及び/又はシート、カレンダ加工フィルム及び/又はシート、圧縮成形フィルム及び/又はシート、溶液キャストフィルム及び/又はシートが挙げられる。フィルム及び/又はシートを製造する方法としては、これらに限定されるわけではないが、押出成形、カレンダ加工、圧縮成形及び溶液キャスティングが挙げられる。
【0174】
本発明は、さらに、本明細書中に記載されるボトルに関する。これらのボトルとしては、これらに限定されるわけではないが、射出ブロー成形ボトル、射出延伸ブロー成形ボトル、押出ブロー成形ボトル及び押出延伸ブロー成形ボトルが挙げられる。ボトルを製造する方法としては、これらに限定されるわけではないが、押出ブロー成形、押出延伸ブロー成形、熱成形、射出ブロー成形及び射出延伸ブロー成形が挙げられる。それぞれの場合において、本発明は、さらに、前記ボトルのそれぞれを製造するために使用されるプリフォーム(又はパリソン)に関する。
【0175】
本発明の目的上、用語「wt」は「重量」を意味する。
【実施例】
【0176】
以下の実施例は、本発明のポリエステルの製造方法及び評価方法を例示し、本発明の単なる例示であることが意図され、その範囲を限定することは意図されない。特に断らない限り、部は重量部であり、温度は摂氏℃又は室温であり、圧力は大気圧又はその付近である。
【0177】
以下の実施例は、一般に、ポリエステルの調製方法、及び、靭性、ガラス転移温度、内部粘度などの各種のポリエステルの特性に対する2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール(種々のシス/トランス混合物)の使用の効果を、1,4−シクロヘキサンジメタノール及び/又はエチレングリコール残基を含むが、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールを含まないポリエステルと比較して例示している。さらに、以下の実施例に基づいて、当業者は、本発明の熱安定剤を含有するポリエステルの製造において、本発明の熱安定剤をどのように使用することができるかを理解するであろう。
【0178】
測定方法
ポリエステルの内部粘度は、25℃の温度下、0.25g/50mLの濃度にて、60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で測定され、そして、dL/gの単位で記録されている。
【0179】
ここで測定される色値は、Hunter LabウルトラスキャンXE分光光度計(Ultrascan XE Spectrophotometer)(Hunter Associates Laboratory Inc., Reston, VA)を用いて、ASTM D6290−98及びASTM E308−99に従って測定されるCIELAB L、a及びb値であり、以下のパラメータが使用される:(1)D65光源、(2)10°オブザーバー、(3)反射角(specular angle)を含む反射モード、(4)大面積観察、(5)1インチポートサイズ。測定は6mmシーブを通過するように粉砕されたポリマー粒に対して、CIE(国際照明委員会)のL、a及びb表色系により行った。
【0180】
下記の略語は実施例及び図面全体を通して用いられる。
TPA テレフタル酸
DMT テレフタル酸ジメチル
EG エチレングリコール
CHDM 1,4−シクロヘキサンジメタノール
IV 内部粘度(dL/g)
XRF 蛍光X線
ICP 誘導結合プラズマ
SCFH 標準立方フィート毎時
P リン
Ti チタン
PETG 適用例により従って調製したグリコール変性PET
RPM 回転毎分
チタン 特に断りのない限り、チタンイソプロポキシド
Wt 重量
g グラム
ppm 百万分率
【0181】
本発明は、本明細書中に開示される実施形態を参照しながら詳細に説明されてきたが、変更及び修飾を本発明の精神及び範囲内で行うことができることが理解されるであろう。
【0182】
出発材料であるテレフタル酸がベースされる実施例
[実施例1]オリゴマーの調製(パイロットプラントスケール)
テレフタル酸(TPA)、エチレングリコール(EG)及び1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)からオリゴマー材料を調製した。3組のタービン攪拌機及び加熱還流カラムを備えた120ガロンHASLELLOY反応器中で合成を行った。20SCFHの窒素パージ下、加熱還流カラムを190℃とした120ガロン反応器に、702.24グラムモルのEG及び148.68グラムモルのCHDMを装填した。攪拌機を始動させ、TPAをゆっくりと添加した。その後、窒素ガスを用いて反応器を45psigに加圧し、エステル化段階全体にわたって45psigに維持した。14時間10分の期間にわたって、反応混合物の温度を230℃に上げた。反応混合物が45psigの圧力で230℃に達したときに、それを80分間保持した。80分間の保持期間の直後に、反応混合物の温度を250℃に上げた。反応混合物が45psigで250℃となったときに、それを70分間保持した。250℃及び45psigでの70分間の保持後に、圧力を10psigに低下させた。圧力が10psigであるときに、反応混合物を250℃及び10psigに20分間保持した。250℃及び10psigで10分間保持した後に、反応器圧力を0psigに低下させ、反応器を20SCFHの窒素でパージした。溶融反応混合物を5ガロン上部開放金属バケットにドレインした。反応混合物を23℃に冷却させた。冷却された反応混合物を分離し(broken up)、その後、グラインダ中で<8mmサイズに粉砕した。
【0183】
GC分析によると、得られたオリゴマー材料は、68.72モル%のEG部分、27.37モル%のCHDM部分、及び3.55モル%のジエチレングリコール部分を含んでいた。
113gのオリゴマーを各実験に用いた。
【0184】
[実施例2]触媒溶液の調製
触媒溶液:使用した触媒は、エチレングリコール溶液中のチタン(IV)イソプロポキシドであった。触媒溶液を分析したところ、チタン量は0.33wt%であった。
【0185】

Merpol(登録商標)A/エチレングリコール溶液の調製:Merpol(登録商標)A及びエチレングリコールを、透明な8オンスの口の狭いジャー中で合わせ、そして225℃で1時間、磁気攪拌し、無色透明の溶液を得た(表1参照)。
【表1】
【0186】
[実施例3]1,2−エチレンジホスホン酸/エチレングリコール溶液の調製
1,2−エチレンジホスホン酸及びエチレングリコールを、透明な8オンスの口の狭いジャー中で合わせ、室温にて1時間、磁気的に攪拌し、若干曇った無色の溶液を得た。その後、溶液を60℃で15分間加熱し、無色透明な溶液を得た(表2参照)。
【表2】
【0187】
[実施例4]エチドロン酸/エチレングリコール溶液の調製
エチドロン酸(60重量%水溶液)及びエチレングリコールを、透明な8オンスの口の狭いジャー中で合わせ、室温にて1時間、磁気的に攪拌し、無色の溶液を得た(表3参照)。
【表3】
【0188】
[実施例5]ポリマー合成
PETG触媒の不活性化及び着色抑制:チタンで触媒された、リン系化合物を取り込んだPETGポリマーを、典型的なポリマー用器具(polymer rigs)及び関連ハードウエアを含む実験室プロセスにおいて調製した。PETGオリゴマー及びターゲット量のチタンテトライソプロポキシド/ブタノール及びリン/エチレングリコール溶液を前もって500mL丸底フラスコに装填した(表4及び5参照)。加熱マントルと接触しているベルモント金属浴を用いて加熱を行った。原材料を含む500mL丸底フラスコ中に入れられたアンカー形状の攪拌ヘッドを備えたステンレススチールの1/4インチ直径ロッド及びモータ付き攪拌装置により攪拌を行った。攪拌機をセプタム付きポリマーヘッドにより保持した。ガラスサイドアームをポリマーヘッドに連結し、ガラスサイドアームを通して、液体を重合の間に除去した。ドライアイスで満たされたステンレススチールバケット中に設置された500mL真空フラスコ(凝縮物受容器)を用いて液体副生成物を捕獲した。凝縮物フラスコを、真空チューブを通してドライアイス/IpOHトラップに連結し、ドライアイス/IpOHトラップを、真空チューブにより標準実験室用真空ポンプに連結した。使用の前に、ガラス機器を水酸化カリウム/イソプロピルアルコール浴中でクリーニングし、次いで、アルコノックス/水洗浄、水リンス及び乾燥を行った。
【表4】
【0189】
カミール(Camile)モニタリング及びプロセス制御装置によって、重合の間の温度、真空度及び攪拌の自動制御を行った。
【0190】
下記のカミールシーケンス(Camile sequence)を行った。
【表5】
【0191】
得られたPETGポリマーを攪拌ロッドから除去し、液体窒素内で冷却し、そして3mm粒子にウィリーミルで粉砕した。PETG粉砕物を蛍光X線、IV及び外観分析に付した。
【0192】
TPAベースのデータ
下記表のデータは、1,2−エチレンジホスホン酸及びエチドロン酸を、Merpol Aの活性と同様の活性をもたらす量で添加したときに、ポリマーのbを30〜50%改良することを示す。
【表6】
【0193】
[実施例6]DMTベースのサンプル
同一の触媒及び不活性化剤溶液をDMT及びTPAベースの実験に用いた。DMTから調製し、そしてリン系触媒不活性化/着色抑制を行った、チタンで触媒されたPETGポリマーを、典型的なポリマー用器具及び関連ハードウエアを含む実験室プロセスにおいて調製した。ターゲット量のDMT、エチレングリコール、CHDM及びチタンテトライソプロポキシド/ブタノールを前もって500mL丸底フラスコに装填した(表6及び7参照)。加熱マントルと接触しているベルモント金属浴を用いて加熱を行った。原材料を含む500mL丸底フラスコ中に入れられたアンカー形状の攪拌ヘッドを備えたステンレススチールの1/4インチ直径ロッド及びモータ付き攪拌装置により攪拌を行った。攪拌機をセプタム付きポリマーヘッドにより保持した。ガラスサイドアームをポリマーヘッドに連結し、ガラスサイドアームを通して、液体をエステル交換及び重合の間に除去した。ドライアイスで満たされたステンレススチールバケツ中に設置された500mL真空フラスコ(凝縮物受容器)を用いて液体副生成物を捕獲した。凝縮物フラスコを、真空チューブを通してドライアイス/IpOHトラップに連結し、ドライアイス/IpOHトラップを真空チューブにより標準真空ポンプに連結した。使用の前に、ガラス機器を水酸化カリウム/イソプロピルアルコール浴中でクリーニングし、次いで、アルコノックス/水ウォッシュ、水リンス及び乾燥を行った。反応フラスコを最初に50%浸漬させた。リン/エチレングリコール溶液をカミールレシピの第6段階で反応フラスコに添加し、そしてフラスコを第7段階で浸漬させた(下記カミールレシピ及び表7参照)。
【0194】
カミール(Camile)モニタリング及びプロセス制御装置によって、重合の間の温度、真空度及び攪拌の自動制御を行った。
【0195】
下記のカミールシーケンス(Camile sequence)を行った。
【表7】
【0196】
得られたPETGポリマーを攪拌ロッドから除去し、液体窒素内で冷却し、そして3mm粒子にウィリーミルで粉砕した。ポリマー粒子を蛍光X線、IV及び外観分析に付した。
【表8】
【表9】
【表10】
【0197】
ブレンディング実験(押出機スケール)
すべてのポリエステル−ポリカーボネート組成物を、(1)100モル%のテレフタル酸残基、38モル%のエチレングリコール残基及び62モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノール残基を含み、内部粘度が約0.73であるポリエステル、(2)Makrolon2608ポリカーボネートとしてBayerにより供給されるビスフェノールAポリカーボネートを含む70/30重量ブレンド又は50/50重量ブレンドのいずれか、及び、(3)添加剤A、添加剤B又は添加剤Cのいずれかとして記載される添加剤濃縮物を用いて押出加工することにより製造した。すべての添加剤濃縮物は、100モル%のテレフタル酸残基、38モル%のエチレングリコール残基及び62モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノール残基を含むポリエステルをベースとする。添加剤Aは、5重量%のWeston619であり、これをポリエステルに添加して濃縮物を製造した。添加剤Bは、4重量%の亜リン酸塩であり、これをポリエステルに添加して濃縮物を製造した。添加剤Cは、2重量%の1,2−エタンビスホスホン酸であり、これをポリエステルに添加して濃縮物を製造した。その後、添加剤を記載される各種比率でポリエステル/ポリカーボネートブレンドにブレンドした。
【0198】
ブレンドを、中剪断スクリューデザインの1.5”の30:1L/D Stering一軸配合押出機にて製造した。240℃に設定したゾーン1及び250℃に設定したストランドダイ以外は、すべてのゾーン温度及びアダプタを260℃に設定した。フィードゾーンを循環水で冷却し、スクリュー速度を80回転毎分(rpm)に設定した。材料を別々に乾燥し、ポリエステルを65℃で8時間乾燥し、ポリカーボネートを120℃で8時間乾燥した。添加剤濃縮物を65℃で8時間乾燥した。ポリカーボネートサンプルを65℃に冷却し、その後、ポリエステル及び添加剤濃縮物をブレンドした。
【0199】
最初の5分の押出物は、押出機が十分にパージされたことを確保するために回収しなかった。同一の添加剤混合物の異なる濃度のものを押出する場合、添加剤の濃度がより低いものを常に最初に押出した。ストランドを水浴中でクエンチした後にサンプルを回収し、Conairペレット化カッタを用いてペレットに切断した。
【0200】
ポリマーペレットの色は、HunterLabウルトラスキャン比色計(UltraScan Colorimeter)(Hunter Associates Laboratory, Inc., Reston, Va製)を用いて、常法に従って決定される。計器は、HunterLabユニバーサルソフトウエア(バージョン3.8)を用いて操作される。HunterLabユーザーマニュアルによる計器の校正及び操作は、概してユニバーサルソフトウエアにより指示される。比色計での結果を再現するために、計器はその指示に従って操作され、そして、以下の試験パラメータが使用される:D65光源(昼間光、6500°K色温度)、反射モード、大面積ビュー、正反射(Specular)包含、CIE10°オブザーバー、アウトプットはCIE L、a、bである。ペレットは、深さが25mm、幅及び高さが55mmであるホルダーに設置される。ホルダーは黒色であり、1つの面に窓を有する。反射モードにおける試験時に通常行われるように、試験の間に、ホルダーの透明な面が熱量計の反射ポートに保持される。正のb値の増加は黄色を示し、一方、bの数値の低下は黄色の低下を示す。色測定及び実施はAnni Berger-Schunn, Practical Color Measurement, Wiley, NY pages 39-56及び91-98 (1994) 中で詳細に論じられている。好ましくは、b値は+4未満であり、より好ましくは約+1〜+2である。
【0201】
[実施例7〜12及び比較例1〜10]
[比較例1]
70重量%のポリエステルを30重量%のポリカーボネートとブレンドし、Sterling押出機でペレットに押出成形した。ペレットをキャプチャし、そして、ペレットに関して色測定した。データは表11に示される。
【0202】
[比較例2]
70重量%のポリエステルを30重量%のポリカーボネート及び750ppm活性KA201安定剤とブレンドした。その後、そのブレンドをSterling押出機でペレットに押出成形した。ペレットをキャプチャし、そして、ペレットに関して色測定した。データは表11に示される。
【0203】
[比較例3]
70重量%のポリエステルを30重量%のポリカーボネート及び500ppm活性KA201安定剤とブレンドした。その後、そのブレンドをSterling押出機でペレットに押出成形した。ペレットをキャプチャし、そして、ペレットに関して色測定した。データは表11に示される。
【0204】
[比較例4]
70重量%のポリエステルを30重量%のポリカーボネート及び500ppm活性KA202安定剤とブレンドした。その後、そのブレンドをSterling押出機でペレットに押出成形した。ペレットをキャプチャし、そして、ペレットに対して色測定した。データは表11に示される。
【0205】
[比較例5]
70重量%のポリエステルを30重量%のポリカーボネート及び1000ppm活性KA202安定剤とブレンドした。その後、そのブレンドをSterling押出機でペレットに押出成形した。ペレットをキャプチャし、そして、ペレットに関して色測定した。データは表11に示される。
【0206】
[実施例7]
70重量%のポリエステルを30重量%のポリカーボネート及び250ppm活性EX640−20A安定剤とブレンドした。その後、そのブレンドをSterling押出機でペレットに押出成形した。ペレットをキャプチャし、そして、ペレットに関して色測定した。データは表11に示され、これにより、比較例1と比較してbの低下が改良されたこととともに、装填量が低減しても他の安定系と比較して同様にbが低下したことが示される。
【0207】
[実施例8]
70重量%のポリエステルを30重量%のポリカーボネート及び500ppm活性EX640−20A安定剤とブレンドした。その後、そのブレンドをSterling押出機でペレットに押出成形した。ペレットをキャプチャし、そして、ペレットに関して色測定した。データは表11に示され、これにより、比較例1と比較してbの低下が改良されたこととともに、装填量が低減しても他の安定系と比較して同様にbが低下したことが示される。
【0208】
[実施例9]
70重量%のポリエステルを30重量%のポリカーボネート及び1000ppm活性EX640−20A安定剤とブレンドした。その後、そのブレンドをSterling押出機でペレットに押出成形した。ペレットをキャプチャし、そして、ペレットに関して色測定した。データは表11に示され、これにより、比較例1と比較してbの低下が改良されたこととともに、装填量が低減しても他の安定系と比較して同様にbが低下したことが示される。
【0209】
[比較例6]
50重量%のポリエステルを50重量%のポリカーボネートとブレンドし、Sterling押出機でペレットに押出成形した。ペレットをキャプチャし、そして、ペレットに関して色測定した。データは表11に示される。
【0210】
[比較例7]
50重量%のポリエステルを50重量%のポリカーボネート及び750ppm活性KA201安定剤とブレンドした。その後、そのブレンドをSterling押出機でペレットに押出成形した。ペレットをキャプチャし、そして、ペレットに関して色測定した。データは表11に示される。
【0211】
[比較例8]
50重量%のポリエステルを50重量%のポリカーボネート及び500ppm活性KA201安定剤とブレンドした。その後、そのブレンドをSterling押出機でペレットに押出成形した。ペレットをキャプチャし、そして、ペレットに関して色測定した。データは表11に示される。
【0212】
[比較例9]
50重量%のポリエステルを50重量%のポリカーボネート及び500ppm活性KA202安定剤とブレンドした。その後、そのブレンドをSterling押出機でペレットに押出成形した。ペレットをキャプチャし、そして、ペレットに関して色測定した。データは表11に示される。
【0213】
[比較例10]
50重量%のポリエステルを50重量%のポリカーボネート及び1000ppm活性KA202安定剤とブレンドした。その後、そのブレンドをSterling押出機でペレットに押出成形した。ペレットをキャプチャし、そして、ペレットに関して色測定した。データは表11に示される。
【0214】
[実施例10]
50重量%のポリエステルを50重量%のポリカーボネート及び250ppm活性EX640−20A安定剤とブレンドした。その後、そのブレンドをSterling押出機でペレットに押出成形した。ペレットをキャプチャし、そして、ペレットに関して色測定した。データは表11に示され、これにより、比較例1と比較してbの低下が改良されたこととともに、装填量が低減しても他の安定系と比較して同様にbが低下したことが示される。
【0215】
[実施例11]
50重量%のポリエステルを50重量%のポリカーボネート及び500ppm活性EX640−20A安定剤とブレンドした。その後、そのブレンドをSterling押出機でペレットに押出成形した。ペレットをキャプチャし、そして、ペレットに関して色測定した。データは表11に示され、これにより、比較例1と比較してbの低下が改良されたこととともに、装填量が低減しても他の安定系と比較して同様にbが低下したことが示される。
【0216】
[実施例12]
50重量%のポリエステルを50重量%のポリカーボネート及び1000ppm活性EX640−20A安定剤とブレンドした。その後、そのブレンドをSterling押出機でペレットに押出成形した。ペレットをキャプチャし、そして、ペレットに関して色測定した。データは表11に示され、これにより、比較例1と比較してbの低下が改良されたこととともに、他の安定系と比較して同様にbが低下したことが示される。
【表11】
【0217】
本明細書中に開示された実施形態を参照しながら本発明を詳細に記載してきたが、本発明の精神及び範囲内で変更及び修飾を行うことができることが理解されるであろう。