(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
20ナノメートル(nm)未満の設計要件を有する相変化ランダムアクセスメモリ(PCRAM)の組み立てのため、GeSbTe原子層堆積(ALD)のための良好な前駆体に対する需要が、ALDが優れた段差被覆性、正確な厚さ及び膜の組成の制御のための最も適した堆積法であるために高まってきている。最も広く研究されているGSTの組成は、GeTe−Sb
2Te
3疑似二元タイラインに存在する。しかし、これらの組成のALD堆積は、Ge
+2前駆体よりも大きなGe
+4前駆体の安定性により困難であり、Ge
+4はGeTeではなくGeTe
2を形成する傾向がある。これらの状況の下ではGeTe
2−Sb
2Te
3組成の膜が形成されることとなる。それゆえ、高いコンフォーマリティ及び化学組成の均一性を有する膜を、特にALD堆積法を使用して製造することができる、GT膜及びGST膜を形成するための前駆体及び関連する製造方法又は製造プロセスに対するニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここで記載するものは、ゲルマニウム含有膜を堆積するための方法、前駆体及びこれらの組み合わせである。ちなみに、トリクロロゲルマン(HGeCl
3)は比較的低い温度においてHCl及びGeCl
2に容易に解離する可能性がある。この性質は、HGeCl
3を、堆積プロセスにおいてそのままで二価ゲルマニウム種を生み出すことができる適した前駆体とする。1つの特定の実施態様において、HGeCl
3は、堆積プロセスにおいて他の前駆体(Me
3Si
2)Te及び(EtO)
3Sbとともに使用された場合、一般に使用されるGe前駆体、例えば(MeO)
4Geと比較してGST合金中のゲルマニウムの組成を増加させることができる。HGeCl
3のゲルマニウム前駆体としての使用は他の上記のゲルマニウム前駆体の前述の問題を解決させ、幾つかの特定の実施態様において所望のGe
2Sb
2Te
5組成を得ることができる。
【0007】
基材の少なくとも一部に多成分膜を堆積させるための方法の1つの実施態様は、以下の工程、すなわち、
a)該基材をHGeCl
3を含むGe前駆体に接触させて該基材と反応させ、Geを含む第1の被覆層を提供する工程、
b)パージガスを導入して全ての未反応の該Ge前駆体を除去する工程、
c)Geを含む該第1の被覆層をTe前駆体に接触させる工程であって、該Te前駆体の少なくとも一部をそれに含まれるGeと反応させてGe及びTeを含む第2の被覆層を提供する工程、
d)パージガスを導入して全ての未反応の該Te前駆体を除去する工程、
e)Ge及びTeを含む該第2の被覆層をSb前駆体に接触させる工程であって、該Sb前駆体の少なくとも一部をそれに含まれるGe及びTeの少なくとも一部と反応させてGe、Te及びSbを含む第3の被覆層を提供する工程、及び
f)パージガスを導入して全ての未反応の該Sb前駆体を除去する工程
を含む。
【0008】
幾つかの特定の実施態様において、工程(a)〜(f)を所望の被覆層の厚さに達するまで何度も繰り返して多成分膜を提供する。この又は他の実施態様において、工程は以下の順、すなわち、
e→f→→a→b→c→d
で行うことができる。
【0009】
さらなる実施態様において、基材の少なくとも一部に多成分膜を堆積させるプロセスであって、以下の工程、すなわち、
a.HGeCl
3を含むGe前駆体を該基材に接触させて該基材と反応させ、Geを含む第1の被覆層を提供する工程、
b.パージガスを導入して全ての未反応の該Ge前駆体を除去する工程、
c.Geを含む該第1の被覆層をTe前駆体に接触させる工程であって、該Te前駆体の少なくとも一部をそれに含まれるGeと反応させてGe及びTeを含む第2の被覆層を提供する工程、及び
d.パージガスを導入して全ての未反応の該Te前駆体を除去する工程、
を含み、工程(a)〜(d)を繰り返して複数の被覆層を形成し、膜を提供する、プロセスが提供される。
【0010】
さらなる実施態様において、基材の少なくとも一部にゲルマニウム含有膜を堆積させるプロセスであって、以下の工程、すなわち、該基材を反応器内に提供する工程、HGeCl
3を含むGe前駆体を、該基材と反応するのに十分な堆積条件の下で該反応器内に導入してゲルマニウム含有膜を提供する工程を含む、プロセスが提供される。この又は他の実施態様において、導入工程は酸素源又は窒素源をさらに含む。この又はもう1つの実施態様において、ゲルマニウム含有膜はさらに酸素源を含み、ゲルマニウム酸化物(GeO
x、x=1、2)膜を提供する。採用される典型的な酸素源としては、これに限られないが、酸素(O
2)、酸素プラズマ、オゾン(O
3)、過酸化水素、空気、亜酸化窒素、水プラズマ、及び水が挙げられる。さらなる実施態様において、ゲルマニウム含有膜はさらに窒素源を含み、ゲルマニウム窒化物(GeN又はGe
3N
4)膜を提供する。典型的な窒素源としては、これに限られないが、アンモニア、アンモニアプラズマ、窒素/水素プラズマ、及び窒素プラズマが挙げられる。この又はさらなる実施態様において、ゲルマニウム含有膜は、水素プラズマを導入することにより純粋なゲルマニウム膜を含む。この又はさらなる実施態様において、ゲルマニウム膜は窒素プラズマ、アンモニアプラズマ又は窒素/水素プラズマを使用する窒化物形成をさらに含み、ゲルマニウム窒化物膜に変換される。
【0011】
上記の幾つかの実施態様のいずれにおいても、ここで記載する方法の工程は種々の順番で実施することができ、連続して又は同時(例えば他の工程の少なくとも一部の間)に実施することができ、これらの任意の組み合わせであってもよいことが理解される。幾つかの特定の実施態様において、ここで記載する工程を連続して実施して沈殿物の形成を回避する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
高密度電子デバイス、例えば相変化メモリー(PCRAM)又は光起電材料を組み立てるため、膜、例えば金属カルコゲニド膜を基材の表面上の低次元構造上に均一に堆積させる原子層堆積(ALD)が好ましい技術である。幾つかの特定の実施態様においては、膜は金属カルコゲニド膜を含む。ここで使用される「金属カルコゲニド」という語は、1種又は複数種の16族のイオン(カルコゲニド)及び少なくとも1種の陽性元素を含有する膜を意味するものである。カルコゲニド材料の例としては、これに限られないが、硫化物、セレン化物、及びテルル化物が挙げられる。従来のALD技術は、通常は真空下かつ高温下で作動するALD反応器を必要とする。気相で反応器のチャンバーに供給するため、前駆体が揮発性かつ熱的に安定な化合物であることもまた求められる。ALDは、薄膜の高度に制御された堆積のために使用される化学気相成長の1種である。それは自己制御式(例えば、各反応サイクルにおいて堆積した膜の材料の量は一定である)かつ順次的(例えば、前駆体の蒸気が基材上に交互に1種ずつ、不活性ガスによるパージ時間により隔てられて運ばれる。)なプロセスである。ALDは、膜の厚さ及び組成の制御が原子レベルで可能な非常に薄くコンフォーマルな膜を製造するための最も大きな可能性を有する堆積法であると考えられる。ALDを使用することで、膜の厚さは反応サイクルの数にのみ依存し、それにより厚さの制御が正確かつ容易となる。
【0014】
ここで記載するものは、多成分膜、例えば限定されないがGeTe及びGeTeSb膜であるゲルマニウム含有膜を堆積させるための方法及び前駆体である。ここで記載する方法のための幾つかの堆積物の温度としては、次の終点、すなわち、500、400、300、200、195、190、185、180、175、170、165、160、155、150、145、140、135、130、125、120、115、110、105、100、95、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、及び/又は20℃のうちの任意の1つ又は複数を有する範囲である。特定の温度範囲の例としては、これに限られないが、約20℃〜約200℃又は約50℃〜約100℃が挙げられる。
【0015】
幾つかの特定の実施態様において、ゲルマニウム含有膜はさらにテルルを含み、テルル前駆体を使用して堆積される。典型的なテルル前駆体は、以下の一般構造、すなわち、
(R
1R
2R
3Si)
2Te (R
1R
2R
3Si)TeR
4 (R
1R
2R
3Si)TeN(R
4R
5)
を有するジシリルテルル、シリルアルキルテルル、シリルアミノテルルから選択することができ、式中、R
1、R
2、R
3、R
4及びR
5は独立して水素、1〜10個の炭素原子を有する鎖状、分岐若しくは環式の形態の、二重結合を有しないか若しくは有するアルキル基、又はC
3〜C
10アリール基である。
【0016】
ALD法において、テルル前駆体、アルコール、ゲルマニウム及びアンチモン前駆体、例えば(Me
2N)
4Ge及び(Me
2N)
3Sbを、任意の順番で周期的に、蒸気吸入又は直接液体注入(DLI)により堆積チャンバーに導入する。堆積温度は好ましくは25℃〜500℃である。
【0017】
基材の少なくとも一部に多成分膜を堆積させるための方法の1つの実施態様は、以下の工程、すなわち、
a)該基材をHGeCl
3を含むGe前駆体に接触させて該基材と反応させ、Geを含む第1の被覆層を提供する工程、
b)パージガスを導入して全ての未反応の該Ge前駆体を除去する工程、
c)Geを含む該第1の被覆層をTe前駆体に接触させる工程であって、該Te前駆体の少なくとも一部がそれに含まれるGeと反応してGe及びTeを含む第2の被覆層を提供する工程、
d)パージガスを導入して全ての未反応の該Te前駆体を除去する工程、
e)Ge及びTeを含む該第2の被覆層をSb前駆体に接触させる工程であって、該Sb前駆体の少なくとも一部がそれに含まれるGe及びTeと反応してGe、Te及びSbを含む第3の被覆層を提供する工程、及び
f)パージガスを導入して全ての未反応の該Sb前駆体を除去する工程、
を含む。
【0018】
幾つかの特定の実施態様において、工程(a)〜(f)を所望の被覆層の厚さに達するまで複数回繰り返して多成分膜を提供する。この又は他の実施態様において、工程は以下の順、すなわち、
e→f→→a→b→c→d
で行うことができる。
【0019】
基材の少なくとも一部に多成分膜を堆積させるための方法のもう1つの実施態様は、以下の工程、すなわち、
a)HGeCl
3を導入して該基材と反応させ、該基材の表面をGe−Clフラグメントで被覆する工程、
b)不活性ガスでパージする工程、
c)Te前駆体を導入してTe層を提供する工程、及び、
d)不活性ガスでパージして全ての反応副生成物を除去する工程
を含む。
【0020】
ALDサイクルは、所望の膜厚が得られるまで一定回数繰り返される。上記の実施態様において、次のALDサイクルは工程a)〜d)から始まり、工程は所望の厚さの膜が得られるまで反復継続される。
【0021】
基材の少なくとも一部に多成分膜を堆積させるための方法のさらなるもう1つの実施態様は、以下の工程、すなわち、
a)Sb前駆体を導入して、該基材の表面上にアミノアンチモンを含むSb層を形成する工程、
b)不活性ガスでパージして全ての反応副生成物を除去する工程、
c)Te前駆体を導入してアミノアンチモン層と反応させ、シリル基を含むTe層とともにSb−Teを形成する工程、
d)不活性ガスでパージして全ての反応副生成物を除去する工程、
e)HGeCl
3を含むGe前駆体を導入してテルル層の残りのシリル基と反応させ、Ge−Cl基を含むGe層とともにTe−Ge結合を形成する工程、
f)不活性ガスでパージする工程、
g)Te前駆体を導入してアミノアンチモン層と反応させ、シリル基を含むTe層とともにSb−Teを形成する工程、及び、
h)不活性ガスでパージして全ての反応副生成物を除去する工程
を含む。
【0022】
ALDサイクルは、所望の膜厚が得られるまで一定回数繰り返される。上記の実施態様において、次のALDサイクルは工程a〜工程hから始まり、次いで所望の厚さの膜が得られるまで反復継続される。この又は他の実施態様において、この工程は次の順番、すなわち、
e→f→g→h→a→b→c→d
で行うことができる。
【0023】
幾つかの特定の実施態様において、工程a〜hの順番を入れ替えて所望のGST膜、例えばSbに対するGeの比又はTeに対するGeの比を得ることができる。
【0024】
ここで記載するプロセスに使用される典型的なシリルテルル化合物は、次の式、すなわち、
(R
1R
2R
3Si)
2Te;(R
1R
2R
3Si)TeR
4;及び(R
1R
2R
3Si)TeN(R
4R
5)
を有し、式中、R
1、R
2、R
3、R
4及びR
5はそれぞれ個別に水素原子、1〜10個の炭素原子を有する鎖状、分岐若しくは環式の形態のアルキル基、又は4〜10個の炭素原子を有する芳香族基である。
【0025】
ここで記載するプロセスにおける典型的なアミノゲルマン、アミノアンチモン及びアンチモンアルコキシドは、次の式、すなわち、
(R
1R
2N)
4Ge (R
1R
2N)
3Sb (R
1O)
3Sb
を有し、式中、R
1及びR
2はそれぞれ個別に1〜10個の炭素原子を有する鎖状、分岐若しくは環式の形態のアルキル基である。
【0026】
上記の式において及び本明細書全体を通じて、「アリール」という語は、4〜10個の炭素原子、4〜10個、5〜10個の炭素原子、又は6〜10個の炭素原子を有する芳香環基又は芳香族複素環基を意味する。典型的なアリール基としては、これに限られないが、ピロリル基、フェニル基、ベンジル基、クロロベンジル基、トリル基及びオキシリル基が挙げられる。
【0027】
1つの実施態様において、多成分膜はALD法を使用して堆積される。ここで記載する方法を使用して堆積装置内で薄膜を提供することができる。堆積装置は次の部品から成る。
・基材が配置され、前駆体蒸気が反応して膜を形成する反応器。この反応器の壁面及び基材ホルダーは同一又は異なる温度で加熱することができる。
・1つ又は複数の液体前駆体容器又は固体前駆体容器。この容器は、必要に応じて加熱することができる。
・前駆体容器からの反応器への蒸気の流れを開放又は遮断することができる1つ又は複数の弁。マスフローコントローラ(MFC)ユニットを使用して、いつ又はどれだけ弁3及び4を開閉するかを制御する。
・反応器から空気又は前駆体蒸気を排気する真空ポンプ。弁が排気ラインを開放/遮断する。
・反応器内の圧力レベルを測定する真空計、及び
・弁により開放又は遮断する不活性又はパージガス(Ar又はN
2)。
【0028】
通常のALD法において、吸気口を通じて反応器を不活性ガス(例えばAr又はN
2)で充填し、次いで真空ポンプ8を使用して20mTorr未満の真空レベルまで排気する。次いで、反応器を再び不活性ガスで充填し、反応器の壁面及び基材ホルダーを堆積が開始することとなる25℃〜500℃の温度まで加熱する。Ge前駆体を、特定の温度範囲まで加熱された前駆体容器から供給する。この温度を堆積の間一定に維持する。前駆体を、25℃〜500℃まで加熱された前駆体容器から供給する。この温度も、堆積の間一定に維持する。サイクルの回数は、あらかじめ定めた膜厚に応じてあらかじめ調整する。Ge及びSbのためのプロセスをそれぞれ繰り返すことにより、GST膜が形成される。Ge及びSbの成長のためのプロセスは、Teのためのそれと類似している。
【0029】
アルコキシゲルマン、アルコキシアンチモン及びシリルテルルからGST膜を製造する既存のALD法は、組成(GeTe
2)
x(Sb
2Te
3)
yを有し、ゲルマニウムが4価である典型的な式Ge
2Sb
2Te
7を有するGST膜を生み出す。工業的に好ましいGST材料は、ゲルマニウムが2価である組成群(GeTe)
x(Sb
2Te
3)
yにおけるGe
2Sb
2Te
5である。膜中のゲルマニウム含有量を増加させてGe
2Sb
2Te
5を得るため、2価のゲルマニウム前駆体を使用しなければならない。ほとんどの2価ゲルマニウム化合物は、堆積プロセス、例えばALDにおいて不安定であるか、揮発性がより低い。ここで記載する方法は、理論に縛られるものではないが、中間体として使用して膜の表面上に2価ゲルマニウムを堆積させる2価ゲルマニウムのその場での生成を提供する。幾つかの特定の実施態様において、トリクロロゲルマン前駆体を使用してゲルマニウム含有膜、例えば限定されないが二成分膜GeTe及び三成分膜、例えばGe
2Sb
2Te
5を堆積させる。ここで記載するものは、ゲルマニウム含有薄膜、例えばPRAM用途のためのGST膜のALD及びCVD堆積のための前駆体としてトリクロロゲルマンを使用する多成分膜の堆積方法である。トリクロロゲルマンは、堆積チャンバー中にジクロロゲルミレンを生成する。ジクロロゲルミレンはジシリルテルルと反応してGeTeを形成し、それがさらにSb
2Te
3と結合して、相変化メモリーを割り当てるための相変化材料Ge
2Sb
2Te
5を形成する。
【0030】
ここで記載する方法の1つの実施態様において、1:1の組成を有するGeTe膜のALD堆積法による堆積のため、ゲルマニウム前駆体HGeCl
3を使用した。Te前駆体としてテルル前駆体、例えば(SiMe
3)
2Teを使用することで、次の式(1)及び(2)のようにGeTeを形成することができる。
HGeCl
3 → GeCl
2 + HCl (1)
GeCl
2 + (SiMe
3)
2Te → GeTe + 2Me
3SiCl (2)
式(2)の副生成物、Me
3SiClは揮発性であり、純粋なGeTe膜を堆積させることができる。
【0031】
ここで記載する方法のもう1つの実施態様において、1:1の組成を有するGeSe膜のALD堆積法による堆積のため、ゲルマニウム前駆体HGeCl
3を使用した。Se前駆体としてシリルセレン前駆体、例えば(Me
3Si)
2Seを使用することで、次の式(3)及び(4)のようにGeSeを形成することができる。
HGeCl
3 → GeCl
2 + HCl (3)
GeCl
2 + (SiMe
3)
2Se → GeSe + 2Me
3SiCl (4)
式(4)の副生成物、Me
3SiClは揮発性であり、純粋なSeTe膜を堆積させることができる。
【0032】
テルル前駆体又はTe前駆体の例は、ジシリルテルル、シリルアルキルテルル、又は以下の一般構造、すなわち、(R
1R
2R
3Si)
2Te及び(R
1R
2R
3Si)R
4Teを有する化合物を含むことができる。セレン前駆体又はSe前駆体の例は、ジシリルセレン、シリルアルキルセレン、又は以下の一般構造、すなわち、(R
1R
2R
3Si)
2Se又は(R
1R
2R
3Si)R
4Seを有する化合物を含むことができる。上記の式において、置換基R
1、R
2、R
3、及びR
4はそれぞれ独立して、水素;鎖状、分岐若しくは不飽和のC
1-10アルキル基;及びC
4-10環式アルキル基、又はC
4-12芳香基である。ここで使用される「アルキル」という語は、鎖状、分岐又は不飽和のC
1-10アルキル基;及びC
4-10環式アルキル基から成る群より選択され、好ましくは1〜6個の炭素原子、さらに好ましくは1〜3個の炭素原子、あるいは3〜5個の炭素原子、さらにあるいは4〜6個の炭素原子、又は上記の範囲を変形した範囲の炭素原子から成る群より選択される。典型的なアルキル基としては、これに限られないが、メチル基(Me)、エチル基(Et)、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基が挙げられる。「アルキル」という語は、他の基、例えばハロアルキル基、アルキルアリール基又はアリールアルキル基に含まれるアルキル部分にも適用される。幾つかの特定の実施態様において、ここで議論した基のうちの幾つかは、1種又は複数種の他の元素、例えばハロゲン原子又は他のヘテロ原子、例えばO、N、Si若しくはSで置換されていてもよい。
【0033】
シリルテルル前駆体の例としては、これに限られないが、ビス(トリメチルシリル)テルル、ビス(ジメチルシリル)テルル、ビス(トリエチルシリル)テルル、ビス(ジエチルシリル)テルル、ビス(フェニルジメチルシリル)テルル、ビス(t−ブチルジメチルシリル)テルル、ジメチルシリルメチルテルル、ジメチルシリルフェニルテルル、ジメチルシリル−n−ブチルテルル、ジメチルシリル−t−ブチルテルル、トリメチルシリルメチルテルル、トリメチルシリルフェニルテルル、トリメチルシリル−n−ブチルテルル、及びトリメチルシリル−t−ブチルテルルが挙げられる。
【0034】
シリルセレン前駆体の例としては、これに限られないが、ビス(トリメチルシリル)セレン、ビス(ジメチルシリル)セレン、ビス(トリエチルシリル)セレン、ビス(ジエチルシリル)セレン、ビス(フェニルジメチルシリル)セレン、ビス(t−ブチルジメチルシリル)セレン、ジメチルシリルメチルセレンが挙げられる。
【0035】
ここで開示する方法に従い製造することができる堆積膜は、ゲルマニウムテルル(GT)、アンチモンゲルマニウム(SG)、ゲルマニウムアンチモンテルル(GST)、酸化ゲルマニウム、及び窒化ゲルマニウムから成る群より選択される。
【0036】
1つの特定の実施態様において、GST膜はトリクロロゲルマンを使用して堆積させる。トリクロロゲルマンは固有の性質を有する。それは、室温において二塩化ゲルマニウム及びHClと平衡状態にある(式(3)を参照されたい)。
【数1】
二塩化ゲルマニウム及びHClは緩く結合した錯体を形成する。この錯体は分解することなく(沸点75℃)大気圧下で蒸留することができる。他方、この錯体は低温における高真空により分解することができ、固体の純粋な二塩化ゲルマニウムを生み出すことができる。
【0037】
ここで記載するものは、GST膜のためのゲルマニウム前駆体としてトリクロロゲルマンを使用するための方法である。トリクロロゲルマンは、ALD反応器のチャンバーに気相で供給される。分子は低圧により二塩化ゲルマニウム及びHClに分解して二塩化ゲルマニウムを基材の表面上に定着させ、その結果ALDサイクルにおいてジシリルテルルと反応してGT膜、例えばGeTe膜、又はジシリルテルル及びアンチモン(Sb)前駆体としてのアンチモンアルコキシド、例えばアンチモンエトキシド若しくはアミノアンチモン、例えばトリス(ジメチルアミノ)アンチモンとともにGST膜を形成する。
GeCl
2 + (Me
3Si)
2Te → GeTe + Me
3SiCl
Sb(OEt)
3 + (Me
3Si)
2Te → Sb
2Te
3 + Me
3SiOEt
Sb(NMe
2)
3 + (Me
3Si)
2Te → Sb
2Te
3 + Me
3SiNMe
2
GeTe + Sb
2Te
3 → (GeTe)
x(Sb
2Te
3)
y
【0038】
二塩化ゲルマニウムは、トリシリルアンチモンとも反応してGe
3Sb
2膜を形成する。
GeCl
2 + (Me
3Si)
3Sb → Ge
3Sb
2 + Me
3SiCl
【0039】
アミノアンチモンの例としては、これに限られないが、トリス(ジメチルアミノ)アンチモン、トリス(ジエチルアミノ)アンチモン、トリス(ジ−イソ−プロピルアミノ)アンチモン、トリス(ジ−n−プロピルアミノ)アンチモン、トリス(ジ−sec−ブチルアミノ)アンチモン、及びトリス(ジ−tert−ブチルアミノ)アンチモンが挙げられる。
【0040】
アンチモンアルコキシドの例としては、これに限られないが、アンチモンエトキシド((EtO)
3Sb)、アンチモンメトキシド((MeO)
3Sb)、アンチモンイソ−プロポキシド((
iPrO)
3Sb)、アンチモン−n−プロポキシド((
nPrO)
3Sb)、アンチモンsec−ブトキシド((
sBuO)
3Sb)、アンチモンtert−ブトキシド((
tBuO)
3Sb)が挙げられる。
【0041】
トリシリルアンチモン前駆体の例としては、これに限られないが、トリス(トリメチルシリル)アンチモン、トリス(ジメチルシリル)アンチモン、トリス(トリエチルシリル)アンチモン、トリス(ジエチルシリル)アンチモン、トリス(フェニルジメチルシリル)アンチモン、トリス(t−ブチルジメチルシリル)アンチモンが挙げられる。
【0042】
上記の例は、単に実例に過ぎず、決してこの開示を限定するものではない。方法及び前駆体組成物をここで詳細に、かつ具体例及びその実施態様を参照して記載しているが、その主旨と範囲から逸脱することなく、そこに種々の変更及び修正をすることができることが当業者にとって明らかである。
【実施例】
【0043】
[例1:GeTe膜の堆積]
堆積は、Quros reactor製のALD反応器において実施し、当該ALD反応器は、ロードロックを有するシャワーヘッドタイプのPEALDチャンバーを備え、それは1つの4インチウェハーを扱うことができる。サンプル及び膜の相転移特性は、エネルギー分散X線分析により特徴づけた。
【0044】
次の方法によりGeTe膜を得た。HGeCl
3のキャニスタ温度は約1℃であり、(Me
3Si)
2Teのキャニスタ温度は40℃であった。通常のウェハー温度は70℃であり、通常のArガスの流量は500sccmであり、反応器の圧力は3Torrに制御する。ウェハーを反応器内の加熱したサセプタ上に装填し、数分間Arガスを反応器内に流し込んだ後に、次の方法において膜を堆積させた。
a)Ge前駆体パルス工程;ベーパードロー法を使用して、HGeCl
3蒸気を反応器内に通常は0.1秒間導入する。ここで使用するベーパードロー法は、キャリヤガスのいかなる支援もなしに前駆体の蒸気がキャニスタから入ることを意味し、それゆえ単にキャニスタの出口弁がパルス工程で開くのみである。
b)Ar(Ge)パージ工程;Arガスを数秒間反応器内に流し込んで全ての未反応のGe種及び反応副生成物を除去する。
c)Te前駆体パルス工程;(Me
3Si)
2Te蒸気を、Teキャニスタを通って流れるArキャリヤガス(50sccm)により数秒間反応器内に導入する。
d)Ar(Te)パージ工程;Arガスを数秒間反応器内に流し込んで全ての未反応のTe種及び反応副生成物を除去する。
工程a)〜d)を100回繰り返して所望の膜厚を得た。
【0045】
上記の手順、基材として酸化ケイ素及び窒化チタンの両方、Ge前駆体としてトリクロロゲルマン、並びにTe前駆体としてビス(トリメチルシリル)テルルを使用して、GeTe膜を堆積し、各サイクルにおける次のシーケンス、すなわち、(1)数秒間のGeパルス;(2)30秒間のArパージ;(3)4秒間のTeパルス;及び(4)40秒間のArパージで試験した。XRFは、1:1のGe/Te原子比を示した。
図1は、SiO
2及びTiN基材上に堆積されたGeTe膜についての、Geパルス時間(秒)に対するGeTeのXRFを提供する。Ge前駆体パルス工程の代わりに最初にTe前駆体パルス工程を適用することができる場合、同一の結果を得ることができる。
【0046】
[例2 ALD飽和曲線:GeTe堆積速度に対するTe前駆体パルス時間]
例1に記載した手順と類似の手順、基材として酸化ケイ素及び窒化チタン、Ge前駆体としてトリクロロゲルマン、並びにTe前駆体としてビス(トリメチルシリル)テルルを使用して、ALDによりGeTe膜を堆積させた。各サイクルにおける次のシーケンス、すなわち、(1)0.1秒間のGeパルス;(2)20秒間のArパージ;(3)数秒間のTeパルス;及び(4)20秒間のArパージによる100回のALDサイクルを試験した。XRFは、1:1のGe/Te原子比を示した。
図2は、SiO
2及びTiN基材上に堆積されたGeTe膜についての、Teパルス時間(秒)に対するGeTeのXRFを提供する。
【0047】
[例3 ALD飽和曲線:GeSb堆積速度に対するGe前駆体パルス時間]
例1に記載した手順と類似の手順、基材として酸化ケイ素及び窒化チタン、Ge前駆体としてトリクロロゲルマン、並びにTe前駆体ではなくSb前駆体としてビス(トリメチルシリル)アンチモンを使用して、ALDによりGS膜を堆積させた。各サイクルにおける次のシーケンス、すなわち、(1)数秒間のGe前駆体パルス;(2)30秒間のArパージ;(3)3秒間のSb前駆体パルス;及び(4)30秒間のArパージによる100回のALDサイクルを試験した。XRFは、1:1のGe/Sb原子比を示した。
図3は、SiO
2及びTiN基材上に堆積されたGeSb膜についての、Sb前駆体パルス時間(秒)に対するGeSbのXRFを提供する。
【0048】
[例4 ALD飽和曲線:GeSb堆積速度に対するSb前駆体パルス時間]
例1に記載した手順と類似の手順、基材として酸化ケイ素及び窒化チタンの両方、Ge前駆体としてトリクロロゲルマン、並びにTe前駆体ではなくSb前駆体としてビス(トリメチルシリル)アンチモンを使用して、ALDによりGeSb膜を堆積させた。各サイクルにおける次のシーケンス、すなわち、(1)0.1秒間のGe前駆体パルス;(2)20秒間のArパージ;(3)数秒間のSb前駆体パルス;及び(4)20秒間のArパージによる100回のALDサイクルを試験した。XRFは、1:1のGe/Sb原子比を示した。
図4は、SiO
2及びTiN基材上に堆積されたGeSb膜についての、Sbパルス時間(秒)に対するGeSbのXRFを提供する。
【0049】
[例5 基材温度に対するGeTe堆積速度]
上記の手順、基材として酸化ケイ素及び窒化チタン、Ge前駆体としてトリクロロゲルマン、並びにTe前駆体としてビス(トリメチルシリル)テルルを使用する。各サイクルにおける次の手順、すなわち、(1)0.1秒間のGe前駆体パルス;(2)30秒間のArパージ;(3)4秒間のTe前駆体パルス;及び(4)40秒間のArパージによる100回のALDサイクルを試験した。得られたデータは、50℃〜110℃の温度範囲において温度が増加するにつれてGeTe堆積速度が減少することを示す。
図5は、SiO
2及びTiN基材上に堆積されたGeTe膜についての、基材温度(℃)に対するGeTeのXRFを提供する。
【0050】
上の例は、上記のALD堆積条件の下で、GeTe膜は1:1の組成を表したことを示す。これらの前駆体により飽和状態である場合、70℃におけるGeTe堆積速度は1.16Å/サイクルであった。基材温度が増加するにつれ、堆積速度が徐々に低減した。XPSの結果は、GeTe膜中の非常に低い不純物Cl及びCを示した。
【0051】
[例6 GeSbTe三成分膜の堆積]
Ge−Sb−Te三成分膜を、6インチウェハースケール(CN−1、Atomic−premium)を有するシャワーヘッドタイプのALD反応器中で50℃〜120℃の範囲の温度で、Ge前駆体としてHGeCl
3、Sb前駆体としてSb(OEt)
3、Te前駆体としてTe(SiMe
3)
2を使用して堆積させた。HGeCl
3のキャニスタ温度は約1℃であり、Sb(OEt)
3のキャニスタ温度は40℃であり、Te(SiMe
3)
2のキャニスタ温度は40℃であった。膜の組成はXRFにより測定した。
【0052】
アンチモン前駆体を最初に導入する点を除いて例1に記載した手順と類似の手順、基材として酸化ケイ素及び窒化チタン、Te前駆体としてビス(トリメチルシリル)テルル、並びにGe前駆体ではなくSb前駆体としてアンチモンエトキシドを使用して、ALDによりSbTe膜を堆積させた。SbTe堆積手順及びGeTe堆積手順(例1から)を組み合わせることで、Sb/Te又はGe/Te前駆体を使用した手順(それぞれGeTeシーケンス及びSbTeシーケンスと呼ぶ)においてa)〜d)工程を繰り返すことによりGeSbTe膜を堆積させることができる。
図6a及び6bは、1GeTeシーケンス及び1SbTeシーケンスから成るALDサイクルを50回使用した、それぞれ酸化ケイ素基材上及び窒化チタン基材上のGeSbTeのXRFを提供する。SiO
2基材上の全層密度は4.31μgcm
-2で、TiO基材上では4.84μgcm
-2であった。1つのALDサイクルにおけるそれぞれのシーケンスの回数を修正して膜の組成を変更することができる。
【0053】
[例7 サイクルに対するGeSbTe三成分膜の成長]
例6に記載した手順と類似の手順、基材として酸化ケイ素及び窒化チタン、Ge前駆体としてトリクロロゲルマン、Sb前駆体としてアンチモンエトキシド、並びにTe前駆体としてビス(トリメチルシリル)テルルを使用して、GeSbTe三成分膜を堆積させた。各サイクルにおいて、次のシーケンス、すなわち、(a)3秒間のSb前駆体パルス;(b)15秒間のArパージ;(c)1秒間のTe前駆体パルス;(d)15秒間のArパージ;(e)5秒間のGe前駆体パルス;(f)15秒間のArパージ;(g)1秒間のTe前駆体パルス;及び(h)15秒間のArパージによる数回のALDサイクルを試験した:。
図7a及び7bは、それぞれ酸化ケイ素基材及び窒化チタン基材上に堆積されたGeSbTe膜についてのサイクル数に対するGeSbTeのXRFを提供する。この手順により、15:35:50のGe:Sb:Teの膜が堆積された。
本発明の実施態様の一部を以下の項目〈1〉−〈20〉に記載する。
〈1〉
基材の少なくとも一部に多成分膜を堆積させるための方法であって、以下の工程、すなわち、
a)該基材をHGeCl3を含むGe前駆体に接触させて該基材と反応させ、Geを含む第1の被覆層を提供する工程、
b)パージガスを導入して全ての未反応の該Ge前駆体を除去する工程、
c)Geを含む該第1の被覆層をTe前駆体を含むTe前駆体に接触させる工程であって、該Te前駆体の少なくとも一部をそれに含まれるGeと反応させてGe及びTeを含む第2の被覆層を提供する工程、
d)パージガスを導入して全ての未反応の該Te前駆体を除去する工程、
e)Ge及びTeを含む該第2の被覆層をSb前駆体に接触させる工程であって、該Sb前駆体の少なくとも一部をそれに含まれるGe及びTeの少なくとも一部と反応させてGe、Te及びSbを含む第3の被覆層を提供する工程、及び
f)パージガスを導入して全ての未反応の該Sb前駆体を除去する工程
を含み、工程(a)〜(f)を繰り返して複数の被覆層を形成し、膜を提供する、方法。
〈2〉
前記Te前駆体が、一般式(R1R2R3Si)2Teを有するジシリルテルル、一般式(R1R2R3Si)TeR4を有するアルキルシリルテルル、及びこれらの混合物から成る群より選択されるシリルテルルを含み、式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立して水素、鎖状、分岐又は不飽和のC1-10アルキル基、C4-10環式アルキル基、及びC4-12芳香基から成る群より選択される、項目1に記載の方法。
〈3〉
前記Te前駆体が、次の式、すなわち、(R3Si)2Teを有するジシリルテルルを含む、項目2に記載の方法。
〈4〉
前記Te前駆体がビス(トリメチルシリル)テルルを含む、項目3に記載の方法。
〈5〉
前記Sb前駆体が、一般構造(RO)3Sbを有する化合物、一般構造(R1R2R3Si)2Sbを有する化合物、及び一般構造(R1R2R3Si)R4Sbを有する化合物から成る群より選択された化合物を含み、式中、置換基R、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立して水素、鎖状、分岐又は不飽和のC1-10アルキル基、C4-10環式アルキル基、及びC4-12芳香基である、項目1に記載の方法。
〈6〉
前記Sb前駆体が次の式、すなわち、MXnを有する化合物を含み、式中、MはSbであり、XはOR(アルコキシ)、F(フッ素)、Cl(塩素)、Br(臭素)、NR2(アミノ)、CN(シアノ)、OCN(シアネート)、SCN(チオシアネート)、ジケトネート、カルボキシル基及びこれらの2種以上から成る群より選択される求核基であり、nは金属の酸化状態に等しい、項目1に記載の方法。
〈7〉
前記Sb前駆体がトリス(トリメチルシリル)アンチモンを含む、項目5に記載の方法。
〈8〉
基材の少なくとも一部に多成分膜を堆積させる方法であって、以下の工程、すなわち、
a)HGeCl3を含むGe前駆体を該基材に接触させて該基材と反応させ、Geを含む第1の被覆層を提供する工程、
b)パージガスを導入して全ての未反応の該Ge前駆体を除去する工程、
c)Geを含む該第1の被覆層をTe前駆体に接触させる工程であって、該Te前駆体の少なくとも一部をそれに含まれるGeと反応させてGe及びTeを含む第2の被覆層を提供する工程、及び
d)パージガスを導入して全ての未反応の該Te前駆体を除去する工程
を含み、工程a)〜d)を繰り返して複数の被覆層を形成し、膜を提供する、方法。
〈9〉
項目8に記載の方法であって、
a)Ge及びTeを含む前記第2の被覆層をSb前駆体に接触させる工程であって、該Sb前駆体の少なくとも一部をそれに含まれる該Ge及びTeの少なくとも一部と反応させてGe、Te及びSbを含む第3の被覆層を提供する、工程、及び
b)パージガスを導入して全ての未反応の該Sb前駆体を除去する工程
をさらに含み、工程a)〜b)を繰り返して複数の被覆層を形成し、膜を提供する、方法。
〈10〉
基材の少なくとも一部にゲルマニウム含有膜を堆積させるための方法であって、以下の工程、すなわち、
該基材を反応器内に提供する工程、
HGeCl3を含むGe前駆体を、該基材と反応させて該膜を提供するのに十分な堆積条件の下で該反応器内に導入する工程
を含む、方法。
〈11〉
方法が、酸素源を反応器内に導入して前記Ge前駆体と反応させ、ゲルマニウム酸化物膜を提供する工程をさらに含む、項目10に記載の方法。
〈12〉
前記酸素源が、酸素(O2)、酸素プラズマ、オゾン(O3)、過酸化水素、空気、亜酸化窒素、水プラズマ、及び水から成る群より選択された少なくとも1種を含む、項目11に記載の方法。
〈13〉
方法が、窒素源を反応器内に導入して前記Ge前駆体と反応させ、ゲルマニウム窒化物膜を提供する工程をさらに含む、項目10に記載の方法。
〈14〉
前記窒素源が、アンモニア、アンモニアプラズマ、窒素/水素プラズマ、及び窒素プラズマから成る群より選択された少なくとも1種を含む、項目11に記載の方法。
〈15〉
方法が、水素プラズマを反応器内に導入して前記Ge前駆体と反応させ、ゲルマニウム膜を提供する工程をさらに含む、項目10に記載の方法。
〈16〉
基材の少なくとも一部に多成分膜を堆積させる方法であって、以下の工程、すなわち、
a)Sb前駆体を導入して、該基材の表面上にアミノアンチモンを含むSb層を形成する工程、
b)不活性ガスでパージして全ての反応副生成物を除去する工程、
c)Te前駆体を導入してアミノアンチモン層と反応させ、シリル基を含むTe層とともにSb−Teを形成する工程、
d)不活性ガスでパージして全ての反応副生成物を除去する工程、
e)HGeCl3を含むGe前駆体を導入してテルル層の残りのシリル基と反応させ、Ge−Cl基を含むGe層とともにTe−Ge結合を形成する工程、
f)不活性ガスでパージする工程、
g)Te前駆体を導入して該アミノアンチモン層と反応させ、シリル基を含むTe層とともにSb−Teを形成する工程、及び、
h)不活性ガスでパージして全ての反応副生成物を除去する工程
を含み、工程a)〜h)を繰り返して複数の被覆層を形成し、GST膜を提供する、方法。
〈17〉
前記Te前駆体が、一般式(R1R2R3Si)2Teを有するジシリルテルル、一般式(R1R2R3Si)TeR4を有するアルキルシリルテルル、及びこれらの混合物から成る群より選択されるシリルテルルを含み、式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立して水素、鎖状、分岐又は不飽和のC1-10アルキル基、C4-10環式アルキル基、及びC4-12芳香基から成る群より選択される、項目16に記載の方法。
〈18〉
前記Te前駆体が、次の式、すなわち、(R3Si)2Teを有するジシリルテルルを含む、項目17に記載の方法。
〈19〉
前記Te前駆体がビス(トリメチルシリル)テルルを含む、項目18に記載の方法。
〈20〉
前記Sb前駆体が、一般構造(RO)3Sbを有する化合物、一般構造(R1R2R3Si)3Sbを有する化合物、及び一般構造(R1R2R3Si)2R4Sbを有する化合物から成る群より選択された化合物を含み、式中、置換基R、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立して水素、鎖状、分岐又は不飽和のC1-10アルキル基、C4-10環式アルキル基、及びC4-12芳香基である、項目16に記載の方法。