(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
サーバ装置にネットワークを介して接続され、ユーザからの第1操作に応じて前記サーバ装置に第1ゲーム進行要求を送信する送信部と、前記ユーザからの第2操作に応じて第2ゲームを進行させる第2ゲーム進行制御部とを有するユーザ端末にゲームを提供するゲームシステムにおける前記サーバ装置であって、
前記ユーザ端末から送信される第1ゲーム進行要求に応じて第1ゲームを進行させるとともに、前記ユーザ端末と通信可能な状態において、前記ユーザ端末によって前記第2ゲームが進行された場合、前記第2ゲームが進行されたことに基づいて、第1ゲームに対してペナルティを付加する制御を行う第1ゲーム進行制御部、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
サーバ装置にネットワークを介して接続され、ユーザからの第1操作に応じて前記サーバ装置に第1ゲーム進行要求を送信する送信部と、前記ユーザからの第2操作に応じて第2ゲームを進行させる第2ゲーム進行制御部とを有するユーザ端末にゲームを提供するゲームシステムにおける前記サーバ装置のコンピュータに、
前記ユーザ端末から送信される第1ゲーム進行要求に応じて第1ゲームを進行させるステップと、
前記ユーザ端末と通信可能な状態において、前記ユーザ端末によって前記第2ゲームが進行された場合、前記第2ゲームが進行されたことに基づいて、前記第1ゲームに対してペナルティを付加する制御を行うステップと、
を実行させるためのゲーム制御プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような通信を介して進行が制御されるゲームは、ユーザ端末がサーバ装置と通信可能な状態でなければプレイすることができない。ここで、例えばユーザが携帯電話端末であるユーザ端末によりゲームをプレイしている場合、ユーザが乗車している電車が走行中であるか否か、近傍の建造物の有無等の状況によってユーザ端末の通信状態が変化する。このような状況によりユーザ端末が通信不可能な状態であれば、ユーザはゲームを楽しむことができない。そこで、このような場合でも楽しむことのできるようなゲームを提供することが望ましい。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、ユーザ端末の通信状態に応じて楽しむことができるゲームを提供するゲームシステム、ゲーム制御方法、サーバ装置、ユーザ端末、ゲーム制御プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、サーバ装置にネットワークを介して接続されるユーザ端末にゲームを提供するゲームシステムであって、サーバ装置は、ユーザ端末から送信される第1ゲーム進行要求に応じて第1ゲームを進行させる第1ゲーム進行制御部を備え、ユーザ端末は、ユーザからの第1操作に応じてサーバ装置に第1ゲーム進行要求を送信する送信部と、ユーザからの第2操作に応じて第2ゲームを進行させる第2ゲーム進行制御部と、を備えることを特徴とするゲームシステムである。
【0007】
また、本発明の一態様は、上述のゲームシステムが、ユーザ端末とサーバ装置とが通信可能な状態においてユーザ端末によって第2ゲームが進行されたか否かに基づいて、第1ゲームと第2ゲームとの少なくともいずれかのゲームの進行を制御させるゲーム制御部を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の一態様は、サーバ装置の第1ゲーム進行制御部が、ユーザ端末とサーバ装置とが通信可能な状態において、ユーザ端末によって第2ゲームが進行された場合、第2ゲームの進行状況に基づいて第1ゲームを不利に進行させることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一態様は、ユーザ端末の送信部が、ユーザからの第2操作に応じて、第2操作が行われたことを通知する入力通知をサーバ装置に送信し、サーバ装置は、ユーザ端末から送信される入力通知を受信すると、ユーザ端末とサーバ装置とが通信可能な状態においてユーザ端末によって第2ゲームが進行されたと判定する判定部を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の一態様は、ユーザ端末の送信部が、第2ゲームの進行状況を示す第2ゲーム進行情報を、サーバ装置に送信し、サーバ装置は、ユーザ端末から送信された第2ゲーム進行情報を記憶する記憶部を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の一態様は、送信部が、第1ゲーム進行要求に第2ゲーム進行情報を付加することにより、第2ゲーム進行情報をサーバ装置に送信することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の一態様は、サーバ装置にネットワークを介して接続されるユーザ端末にゲームを提供するゲームシステムのゲーム制御方法であって、ユーザ端末が、ユーザからの第1操作に応じてサーバ装置に第1ゲーム進行要求を送信するステップと、サーバ装置が、ユーザ端末から送信される第1ゲーム進行要求に応じて第1ゲームを進行させるステップと、ユーザ端末が、ユーザからの第2操作に応じて第2ゲームを進行させるステップと、を備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の一態様は、サーバ装置にネットワークを介して接続され、ユーザからの第1操作に応じてサーバ装置に第1ゲーム進行要求を送信する送信部と、ユーザからの第2操作に応じて第2ゲームを進行させる第2ゲーム進行制御部とを有するユーザ端末にゲームを提供するゲームシステムにおけるサーバ装置であって、ユーザ端末から送信される第1ゲーム進行要求に応じて第1ゲームを進行させる第1ゲーム進行制御部を備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の一態様は、ユーザ端末から送信される第1ゲーム進行要求に応じて第1ゲームを進行させる第1ゲーム進行制御部を有するサーバ装置にネットワークを介して接続されるユーザ端末であって、ユーザからの第1操作に応じてサーバ装置に第1ゲーム進行要求を送信する送信部と、ユーザからの第2操作に応じて第2ゲームを進行させる第2ゲーム進行制御部と、を備えることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の一態様は、ユーザ端末から送信される第1ゲーム進行要求に応じて第1ゲームを進行させる第1ゲーム進行制御部を有するサーバ装置にネットワークを介して接続されるユーザ端末のコンピュータに、ユーザからの第1操作に応じてサーバ装置に第1ゲーム進行要求を送信するステップと、ユーザからの第2操作に応じて第2ゲームを進行させるステップと、を実行させるゲーム制御プログラムである。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明によれば、サーバ装置にネットワークを介して接続されるユーザ端末にゲームを提供するゲームシステムであって、サーバ装置は、ユーザ端末から送信される第1ゲーム進行要求に応じて第1ゲームを進行させる第1ゲーム進行制御部を備え、ユーザ端末は、ユーザからの第1操作に応じてサーバ装置に第1ゲーム進行要求を送信する送信部と、ユーザからの第2操作に応じて第2ゲームを進行させる第2ゲーム進行制御部と、を備えるようにしたので、ユーザ端末の通信状態に応じて楽しむことができるゲームを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態によるゲームシステム1の構成を示すブロック図である。
ゲームシステム1は、サーバ装置100と、複数のユーザ端末200(ユーザ端末200、ユーザ端末200a、ユーザ端末200b、・・・)とのコンピュータ装置を備えており、ユーザ端末200のユーザにゲームをプレイさせる。複数のユーザ端末200(ユーザ端末200、ユーザ端末200a、ユーザ端末200b、・・・)は同様の構成であるため、特に区別しない場合にはユーザ端末200として説明する。ユーザ端末200は、ネットワーク50を介してサーバ装置100に接続される。図では3台のユーザ端末200を示しているが、任意の台数のユーザ端末200がサーバ装置100に接続されていてよい。
【0019】
本実施形態におけるゲームシステム1は、サーバ装置100とユーザ端末200とが通信することにより、サーバ装置100によって進行が制御される第1ゲームと、サーバ装置100とユーザ端末200とが通信せずにユーザ端末200によって進行が制御される第2ゲームとのゲーム要素を含む全体としてのゲームを提供する。これにより、ユーザ端末200を利用してゲームをプレイするユーザは、例えばユーザ端末200がサーバ装置100と通信可能な状態においては第1ゲームをプレイする一方、ユーザ端末200がサーバ装置100と通信不可能な状態においては第2ゲームをプレイすることにより、全体としてのゲームを楽しむことができる。
ネットワーク50は、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、専用回線、またはこれらの組み合わせによって構成される情報通信ネットワークである。
【0020】
サーバ装置100は、記憶部110と、通信部120と、制御部130とを備えている。
記憶部110は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の記録媒体またはこれらの組合せを用いて構成され、サーバ装置100が備える各部を制御するためのプログラムや各種情報を記憶する。記憶部110は、ユーザ情報記憶部111と、第1ゲーム進行情報記憶部112とを備えている。
【0021】
ユーザ情報記憶部111は、本実施形態によるゲームシステム1が提供するゲームのユーザに関する情報であるユーザ情報を記憶する。
図2は、ユーザ情報記憶部111に記憶されるユーザ情報のデータ例を示す図である。ユーザ情報には、ユーザを識別するユーザID(Identifier)に対応付けて、そのユーザのゲーム上の体力を示す値等が含まれる。
【0022】
第1ゲーム進行情報記憶部112は、サーバ装置100によって進行が制御されるユーザ毎の第1ゲームの進行状況を示す第1ゲーム進行情報を記憶する。
図3は、第1ゲーム進行情報記憶部112に記憶される第1ゲーム進行情報のデータ例を示す図である。第1ゲーム進行情報には、ユーザIDに対応付けて、そのユーザの第1ゲームの進行度合いを示す値である第1ゲーム進行度等が含まれる。本実施形態における第1ゲームは、ユーザ端末200から送信される第1ゲーム進行要求に応じてユーザの体力を消費させるとともに、そのユーザの第1ゲーム進行度を増加させることにより進行する。
通信部120は、ネットワーク50を介してユーザ端末200と通信する。
【0023】
制御部130は、サーバ装置100の制御中枢として機能するCPU(Central Processing Unit)等の情報処理装置を備えており、サーバ装置100が備える各部を制御する。制御部130は、ゲーム制御部131と、第1ゲーム進行制御部132とを備えている。
ゲーム制御部131は、サーバ装置100によって進行が制御される第1ゲームと、ユーザ端末200によって進行が制御される第2ゲームとのゲーム要素を含む全体としてのゲームを制御する。例えば、ゲーム制御部131は、第1ゲームの進行度合いを示す第1ゲーム進行度と、第2ゲームの進行度合いを示す第2ゲーム進行度とを加算した値をユーザ毎に算出して比較し、ユーザの順位付け等のランキングを算出する等の処理を行う。
【0024】
第1ゲーム進行制御部132は、ユーザ端末200から送信される第1ゲーム進行要求に応じて第1ゲームを進行させる制御処理を行う。例えば、第1ゲーム進行制御部132は、ユーザ端末200から送信される第1ゲーム進行要求を受信すると、そのユーザ端末200のユーザを識別するユーザIDに対応付けられてユーザ情報記憶部111に記憶されている体力から所定の減算値を減算して更新するとともに、そのユーザIDに対応付けられて第1ゲーム進行情報記憶部112に記憶されている第1ゲーム進行度に所定の加算値を加算して更新する。このとき、ユーザ情報記憶部111に記憶されている体力が所定値未満であれば、第1ゲームを進行させずに処理を終了することもできる。
【0025】
ユーザ端末200は、ゲームシステム1によって提供されるゲームをプレイするユーザが利用するコンピュータ装置であり、例えばPC(Personal Computer)、タブレットPC、スマートフォン、携帯電話端末、ゲーム機器等が適用できる。本実施形態では、ユーザ端末200はスマートフォンであることを想定して説明する。ユーザ端末200は、表示部210と、入力部220と、通信部230と、記憶部240と、制御部250とを備えている。
【0026】
表示部210は、画像や文字等の情報を表示する表示デバイスである。
図4は、表示部210に表示される画面の例を示す図である。図に示すように、表示部210は、第1ゲームを進行する要求を入力するための第1ゲーム進行ボタン210−1と、第2ゲームを進行する要求を入力するための第2ゲーム進行ボタン210−2とが含まれる画面を表示する。
【0027】
入力部220は、ユーザからの操作に応じて入力信号を生成する入力デバイスである。入力部220には、例えば、キーボードやボタン等が適用できる。入力部220と表示部210とは一体に構成されてユーザにより操作されるタッチパネルでもよい。入力部220には、少なくとも第1ゲーム進行ボタン210−1が選択される第1操作と、第2ゲーム進行ボタン210−2が選択される第2操作とがユーザにより入力される。
通信部230は、ネットワーク50を介してサーバ装置100と通信する。
【0028】
記憶部240は、RAMやROM、HDD等の記録媒体またはこれらの組合せを用いて構成され、ユーザ端末200が備える各部を制御するためのプログラムや各種情報を記憶する。記憶部240は、第2ゲーム進行情報記憶部241を備えている。
第2ゲーム進行情報記憶部241は、ユーザ端末200によって進行が制御される第2ゲームの進行状況を示す第2ゲーム進行情報を記憶する。第2ゲーム進行情報には、例えばユーザ端末200のユーザの第2ゲームの進行度合いを示す値である第2ゲーム進行度等が含まれる。
【0029】
制御部250は、ユーザ端末200の制御中枢として機能するCPU等の情報処理装置を備えており、ユーザ端末200が備える各部を制御する。制御部250は、受付部251と、第2ゲーム進行制御部252と、送信部253とを備えている。
受付部251は、ユーザにより入力部220に対して入力された操作に応じて、操作に対応する指示情報を生成する。例えば、受付部251は、入力部220に対して第1ゲーム進行ボタン210−1が押下される第1操作が行われた場合は第1ゲーム進行要求を生成し、第2ゲーム進行ボタン210−2が押下される第2操作が行われた場合は第2ゲーム進行要求を生成する。
【0030】
第2ゲーム進行制御部252は、ユーザから入力部220に第2操作が行われたことに応じて受付部251が第2ゲーム進行要求を生成すると、第2ゲームを進行させる。ここで、第2ゲーム進行制御部252は、サーバ装置100と通信を行うことなく、自身のユーザ端末200に記憶されているゲームプログラムに基づいて第2ゲームの進行を制御する。第2ゲーム進行制御部252を動作させるゲームプログラムは、予めユーザ端末200にインストールさせておいてもよいし、サーバ装置100から送信されるスクリプトプログラム等のゲームプログラムがユーザ端末200のブラウザ上で動作するものであってもよい。
送信部253は、ユーザから入力部220に第1操作が行われたことに応じて受付部251が第1ゲーム進行要求を生成すると、サーバ装置100に第1ゲーム進行要求を送信する。
【0031】
次に、図面を参照して、本実施形態によるゲームシステム1の動作例を説明する。
図5は、本実施形態によるゲームシステム1の動作例を示す図である。
入力部220に対してユーザから操作が行われると(ステップS1)、受付部251は、行われた操作に応じた指示情報を生成する(ステップS2)。受付部251が生成した指示情報が第1ゲーム進行要求であれば(ステップS3:YES)、送信部253は、第1ゲーム進行要求をサーバ装置100に送信する(ステップS4)。サーバ装置100は、ユーザ端末200から送信された第1ゲーム進行要求を受信すると、第1ゲームを進行させる制御処理を行う(ステップS5)。
【0032】
ステップS3において受付部251が生成した指示情報が第1ゲーム進行要求でなく(ステップS3:NO)、第2ゲーム進行要求であれば(ステップS6:YES)、第2ゲーム進行制御部252は、第2ゲームを進行させる制御処理を行う(ステップS7)。受付部251が生成した指示情報が第2ゲーム進行要求でなければ(ステップS6:NO)、第2ゲーム進行制御部252は、第2ゲームを進行させる制御処理を行わない。
【0033】
以上説明したように、本実施形態によれば、ゲームシステム1は、サーバ装置100とユーザ端末200とが通信して進行する第1ゲームと、ユーザ端末200により進行する第2ゲームとの要素が含まれるゲームを提供するようにした。これにより、ユーザは、サーバ装置100とユーザ端末200との通信状態や、第1ゲームと第2ゲームとのそれぞれの進行度合い等に応じて、第1ゲームと第2ゲームとのいずれかを選択してプレイすることができる。これにより、ユーザは第1ゲームと第2ゲームとをプレイすることができ、ゲームの楽しみ方の幅が広がるとともに、ユーザ端末200がサーバ装置100と通信可能な否かという状況を使い分けながらゲームを進めていくことになり、ゲームの戦略性が増す。このように、本実施形態によれば、ユーザ端末の通信状態をゲーム要素として取り入れた新たなゲーム性を提供することができる。
【0034】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
図6は、本実施形態によるゲームシステム1の構成を示すブロック図である。本実施形態におけるゲームシステム1は第1の実施形態と同様の構成であるので、同様の構成には同様の符号を付し、本実施形態に特徴的な部分について説明する。本実施形態のゲームシステム1は、第1の実施形態と同様に、サーバ装置100とユーザ端末200とが通信することにより、サーバ装置100によって進行が制御される第1ゲームと、サーバ装置100とユーザ端末200とが通信せずにユーザ端末200によって進行が制御される第2ゲームとのゲーム要素を含む全体としてのゲームを提供する。ただし、本実施形態のゲームシステム1は、ユーザ端末200とサーバ装置100とが通信可能な状態において第2ゲームが進行されたか否かに基づいて、ゲームの進行を制御する。
【0035】
例えば、ゲームシステム1は、ユーザ端末200とサーバ装置100とが通信可能であり第1ゲームを進行することが可能な状態であるにも関わらず、第2ゲーム進行要求が入力されて第2ゲームが進行された場合、その後の第1ゲームを不利に進行させるような制御を行うことができる。具体的には、例えば、ユーザ端末200とサーバ装置100とが通信可能な状態において第2ゲームが進行されると、サーバ装置100は、そのユーザに対するペナルティを示すペナルティ情報を記憶する。サーバ装置100は、このようなペナルティ情報に基づいて、そのユーザに対するゲームを不利に進行させる。これにより、第2ゲームをプレイした時点での通信状態が第1ゲームを含めたゲーム全体の進行に影響を与えるという、新たなゲーム性を提供することができる。
【0036】
このような制御を行うために、本実施形態のサーバ装置100の記憶部110は、第2ゲーム進行情報記憶部113と、ペナルティ情報記憶部114とを備えている。
第2ゲーム進行情報記憶部113は、ユーザ端末200において行われた第2ゲームの進行状況を示す第2ゲーム進行情報が記憶される。第2ゲーム進行情報は、ユーザ端末200から送信され、通信部120を介して制御部130が受信して第2ゲーム進行情報記憶部113に記憶される。
図7は、第2ゲーム進行情報記憶部113に記憶される第2ゲーム進行情報のデータ例を示す図である。第2ゲーム進行情報には、ユーザIDに対応付けて、そのユーザの第2ゲームの進行度合いを示す値である第2ゲーム進行度等が含まれる。
【0037】
ペナルティ情報記憶部114は、ユーザに対するペナルティを示すペナルティ情報を記憶する。
図8は、ペナルティ情報記憶部114に記憶されるペナルティ情報のデータ例を示す図である。ペナルティ情報には、ユーザIDに対応付けて、そのユーザに対して与えるペナルティの度合いを示すペナルティ値等が含まれる。
【0038】
制御部130のゲーム制御部131は、ユーザ端末200とサーバ装置100とが通信可能な状態においてユーザ端末200によって第2ゲームが進行されたか否かに基づいて、第1ゲームと第2ゲームとの少なくともいずれかのゲームの進行を制御させる。例えば、制御部130は、後述する判定部133によって、ユーザ端末200とサーバ装置100とが通信可能な状態においてユーザ端末200によって第2ゲームが進行されたと判定されると、そのユーザに対するペナルティ値を加算してペナルティ情報記憶部114に記憶させる。
【0039】
制御部130の第1ゲーム進行制御部132は、ユーザ端末200とサーバ装置100とが通信可能な状態において、ユーザ端末200によって第2ゲームの進行が制御された場合、その第2ゲームの進行状況に基づいて第1ゲームを不利に進行させる。具体的には、例えば、制御部130は、ペナルティ情報記憶部114に記憶されているペナルティ値に応じて、第1ゲームの進行においてユーザに加算する所定の加算値を増減させる。例えば、ペナルティ値が所定値(例えば、100)を超える毎に、第1ゲームの進行においてユーザに加算する進行度の加算値を減少させる。これにより、第1ゲームの進行を遅らせることができ、ペナルティ値が所定値を超えない場合に比べて、そのユーザの第1ゲームを不利に進行させることができる。
【0040】
サーバ装置100の制御部130は、判定部133を備えている。
判定部133は、ユーザ端末200から、ユーザ端末200において第2ゲーム進行要求が入力されたことを示す入力通知を受信すると、ユーザ端末200とサーバ装置100とが通信可能な状態においてユーザ端末200によって第2ゲームが進行されたと判定する。
【0041】
ユーザ端末200の送信部253は、ユーザ端末200において行われた第2ゲームの進行状況を示す第2ゲーム進行情報を、サーバ装置100に送信する。送信部253は、第1ゲーム進行要求送信部254と、入力通知送信部255とを備えている。
第1ゲーム進行要求送信部254は、ユーザから入力部220に第1操作が行われたことに応じて受付部251が生成した第1ゲーム進行要求を、サーバ装置100に送信する。この際、第1ゲーム進行要求送信部254は、第2ゲーム進行情報記憶部241に記憶されている第2ゲーム進行情報を読み出し、第1ゲーム進行要求に第2ゲーム進行情報を付加することにより、第2ゲーム進行情報をサーバ装置100に送信する。このように、第2ゲーム進行情報を第1ゲーム進行要求とともにサーバ装置100に送信することで、第2ゲーム進行情報を送信するための特別な通信が発生することを防ぐことができる。
入力通知送信部255は、ユーザから入力部220に第2操作が行われたことに応じて受付部251によって第2ゲーム進行要求が生成されると、ユーザ端末200において第2操作が行われたことを通知する入力通知をサーバ装置100に送信する。
【0042】
次に、図面を参照して、本実施形態によるゲームシステム1の動作例を説明する。
図9は、本実施形態によるゲームシステム1の動作例を示す図である。
入力部220に対してユーザから操作が行われると(ステップS11)、受付部251は、行われた操作に応じた指示情報を生成する(ステップS12)。受付部251が生成した指示情報が第1ゲーム進行要求であれば(ステップS13:YES)、第1ゲーム進行要求送信部254は、第2ゲーム進行情報記憶部241に記憶されている第2ゲーム進行情報を読み出す。第1ゲーム進行要求送信部254は、受付部251が生成した指示情報である第1ゲーム進行要求と、第2ゲーム進行情報記憶部241から読み出した第2ゲーム進行情報とをサーバ装置100に送信する(ステップS14)。
【0043】
サーバ装置100の制御部130は、ユーザ端末200から送信された第1ゲーム進行要求と第2ゲーム進行情報とを受信すると、受信した第2ゲーム進行情報を第2ゲーム進行情報記憶部113に記憶させる(ステップS15)。制御部130の第1ゲーム進行制御部132は、ユーザ端末200から送信された第1ゲーム進行要求を受信すると、ペナルティ情報記憶部114に記憶されているペナルティ情報を読み出し、読み出したペナルティ情報に基づいて第1ゲームを進行させる制御処理を行う(ステップS16)。
【0044】
ステップS13において受付部251が生成した指示情報が第1ゲーム進行要求でなく(ステップS13:NO)、第2ゲーム進行要求であれば(ステップS17:YES)、入力通知送信部255が、入力通知をサーバ装置100に送信する(ステップS18)とともに、第2ゲーム進行制御部252は、第2ゲームを進行させる制御処理を行う(ステップS19)。ステップS18において入力通知送信部255が入力通知をサーバ装置100に送信しようとする際、ユーザ端末200とサーバ装置100とが通信不可能な状態であれば、入力通知送信部255は、サーバ装置100に対して入力通知を送信することができない。一方、ユーザ端末200とサーバ装置100とが通信可能な状態であり、入力通知送信部255がサーバ装置100に対して入力通知を送信することができれば、サーバ装置100の判定部133は、通信部120を介して入力通知を受信し(ステップS20:YES)、ユーザ端末200とサーバ装置100とが通信可能な状態においてユーザ端末200によって第2ゲームの進行が制御されたと判定する。
【0045】
ゲーム制御部131は、判定部133によって、ユーザ端末200とサーバ装置100とが通信可能な状態においてユーザ端末200によって第2ゲームの進行が制御されたと判定すると、そのユーザのペナルティ値に所定値を加算してペナルティ情報記憶部114を更新する(ステップS21)。すなわち、ユーザ端末200とサーバ装置100とが通信不可能な状態であれば、入力通知送信部255は、サーバ装置100に対して入力通知を送信することができず、サーバ装置100の判定部133は、通信部120を介して入力通知を受信しないので(ステップS20:NO)、ペナルティ値は加算されない。一方、入力通知送信部255がサーバ装置100に対して入力通知を送信することができる場合、ユーザ端末200とサーバ装置100とが通信可能な状態であるため、ユーザ端末200とサーバ装置100とが通信可能な状態においてユーザ端末200によって第2ゲームの進行が制御されたとしてペナルティ値を加算する。
【0046】
なお、上述の例では、ユーザ端末200とサーバ装置100とが通信可能な状態において、ユーザ端末200によって第2ゲームの進行が制御された場合、そのユーザのペナルティ値を加算し、ペナルティ値に応じて第1ゲームの進行における進行度の所定の加算値を減少させることによりゲームを不利に進行させる例を示したが、他の方法によりゲームの進行を制御してもよい。例えば、進行に応じてユーザに何らかのアイテムを付与するゲームにおいては、判定部133による判定結果に応じてユーザに付与するアイテムの種類を変えてもよいし、ペナルティ値が所定の閾値を超えると、他の何らかの条件を満たすまで第1ゲームができなくなる等の制御を行うこともできる。
【0047】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザ端末200において第2ゲームが行われた時点でのサーバ装置100とユーザ端末200との通信状態に基づいて、第1ゲームの進行に影響を与える制御を行うことができる。これにより、ゲームをプレイした時点でのユーザ端末200の通信状態に応じてゲーム状況が変化する新たなゲーム性を提供することができる。
【0048】
<実施例>
次に、上述したようなゲームシステム1を適用したゲームの実施例を説明する。例えば、以下のようなゲームが実現できる。ゲーム上のユーザは、組織Aに属する工作員として、組織Bにスパイとして潜り込む。ユーザは通常時は組織Bからの指令である通常ミッション(第1のゲーム)を行うが、本来の任務は組織Aからの特別ミッション(第2のゲーム)を遂行し、組織Bの正体を明かすことである。ユーザのユーザ端末200はネットワーク50を介して組織A、組織Bに監視されているが、ユーザ端末200の通信状態が悪くなり、サーバ装置100と通信不可能な状態になると、監視から解放される。そこで、ユーザは、サーバ装置100と通信不可能な状態になると、組織Aからのミッションである第2ゲームをプレイすることにより、特別ミッションを進行させる。
【0049】
一方、監視状態(ユーザ端末200とサーバ装置100とが通信可能な状態)において特別ミッションが行われる(第2ゲームが進行される)と、組織Bにとって不審な行為が行われたとして、ユーザにペナルティが加算される。このようなペナルティが所定値を超えると、通常ミッション(第1ゲーム)を行う際のユーザの行動に制約が生じる(例えば、一回のゲーム進行における進行度の加算値が減少する)。通常ミッション(第1ゲーム)の進行度が所定値以上になると、組織Bからの信頼が回復したとして、ペナルティ値を減算することもできる。
【0050】
このようなゲームによれば、通信状態に応じてユーザが通常ミッション(第1ゲーム)と特別ミッション(第2ゲーム)とのいずれを行うかを選択することにより、全体としてのゲームの進行状況が変化するという新たなゲーム性を提供することが可能となる。ここで、従来のソーシャルゲームはユーザ端末200とサーバ装置100とが通信可能な状態でなければプレイすることができず、携帯電話端末であるユーザ端末200が通信不可能ないわゆる圏外の状態ではユーザはゲームを楽しむことができないのが一般的であった。これに対し、本実施例によれば、ユーザ端末200が通信不可能な圏外の状態をチャンスに変え、新たなゲーム性を提供することができる。これにより、ユーザ端末200が通信可能な状態でも、通信不可能な状態でも、いつでも楽しむことが可能なゲームを提供することができる。
【0051】
なお、本発明における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりゲームの制御を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0052】
また、上述した機能の一部または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。