(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
障害者の社会進出・社会参加のために、国や自治体などによって公共施設のバリアフリー化が行われている。また、車椅子自体の利便性向上も図られている。
【0003】
例えば特許文献1では、車椅子の利用者は狭隘な場所での転回は自身の車椅子操作によるもので、住宅の便所、洗面所などでの転回が不自由であるため、近年の高齢化社会や障害者配慮観点から方向転換を容易にし、車椅子利用者の負担を軽減する車椅子用ターンテーブルを提供するものが開示されている。
【0004】
しかし、車椅子利用者の雇用促進という社会的な要請に対して、車椅子利用者の労働環境が十分に改善されていない現状がある。また、車椅子利用者のレストラン内での配膳業務を補助する装置に関するものは見受けられない。
【0005】
本発明者は、この現状に着目し、車椅子利用者の社会進出の一助となるような車椅子の検討を行った。
【0006】
従来のテーブル付車椅子を利用して車椅子利用者が配膳業務を担当する場合、車椅子の操作を考慮すると1回に1名分の料理しか配膳できないという課題を見出した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記事情に鑑み、車椅子利用者が配膳を担当する場合に、配膳業務が効率的に行え、配膳後はコンパクトにストック棚本体を折り畳むことができる車椅子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、第1発明の配膳用電動車椅子は、
車椅子利用者が食器を載置して利用する配膳用テーブル
が、電動車椅子の裏面部に固着された支持用パイプを軸に、回転可能にフレーム
に係合された、配膳用の電動車椅子において、
リフト機能を有し食器トレイを所望の高さに調整される配膳用ストック棚
は、前記電動車椅子の側方フレームに接合
された係合板を介して、
前記電動車椅子に係合され
る、前記配膳用ストック棚を有し、前記配膳用ストック棚が、モータによる昇降手段と食器トレイ収納部から構成され、前記食器トレイ収納部は所定の間隔で配置される少なくとも2段以上の食器トレイを収納し、前記昇降手段が前記モータの動力を伝達するベルト及びプーリにより作動することにより前記食器トレイを昇降する、ことを特徴とする。
【0010】
第2発明の配膳用電動車椅子は、請求項1
に記載の発明において、前記食器トレイ収納部は、前記ベルトに所定の間隔で固着される2以上のフックを有し、前記食器トレイは収納するときに前記フックに載置され、前記昇降手段は、1回の昇段または降段動作で予め定めた高さに前記フックを移動する
、ことを特徴とする。
【0011】
第3発明の配膳用電動車椅子は、請求項1〜2
のいずれか
に記載の発明において、前記配膳用ストック棚は、前記食器トレイ収納部の両側に前記昇降手段を2つ有し、前記食器トレイを収納するときには、前記昇降手段が前記係合板に対して垂直に位置し、前記食器トレイを収納しないときには、前記昇降手段が係合板に対して概平行に位置するように内側に回転し、コンパクトに折り畳むことができる
、ことを特徴とする
【0012】
第4発明の配膳用電動車椅子は、請求項1〜3
のいずれか
に記載の発明において、前記食器トレイを収納するときには、前記係合部が動かないように、ロック機構を取付ける
、ことを特徴とする。
【0013】
第5発明の配膳用電動車椅子は、請求項1〜4
のいずれか
に記載の発明において、前記配膳用テーブルの高さが、前記食器トレイ収納部における前記食器トレイの配膳位置とそれよりも一段下の前記食器トレイの間に位置し、前記配膳位置よりも低い
、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
第1発明によれば、配膳用テーブルを取付けた電動車椅子に、配膳用ストック棚を取付ければ、前記配膳用ストック棚本体に内蔵されている、モータによる昇降手段により、食器トレイが配膳しやすい位置に自動で昇降するので、車椅子利用者が無理な体勢をすることなく、配膳業務を行うことができる。また、食器収納部には、2段以上の食器トレイを収納することができるので、複数人分の食事を効率的に配膳することができる。
【0015】
第2発明によれば、モータの動力を伝達するベルトにフックを所定の間隔で固着し、そのフックの上に食器トレイを載置することで、食器トレイを横向きにスライドさせることなく、配膳を行うことができるという効果を奏する。また、昇降手段は、フックの取り付けられた位置を位置検出センサで自動で感知し、一段ずつ昇降するため、車椅子利用者が、食器トレイの昇降に気を取られることなく、配膳業務を行うことができる。
【0016】
第3発明によれば、配膳用ストック棚の、食器トレイ収納部の両側に前記昇降手段が、上下の係合部で開閉する構造になっているため、食器トレイをストック棚に収納するときには、前記昇降手段を前記係合板に対して垂直に位置させることができ、前記食器トレイをストック棚に収納しないときには、前記昇降手段が係合板に対して概平行に位置するように内側に水平回転させることができる。よって、配膳用ストック棚は、配膳終了後は、コンパクトに折り畳むことができるという効果を奏する。
【0017】
第4発明によれば、配膳用ストック棚は、食器トレイ収納部の両側が開閉することができるが、食器トレイを収納するときには、上下係合部が動かないように、ロック機構を取付けることで、配膳時に食器トレイ収納部を固定することができるという効果を奏する。
【0018】
第5発明によれば、車椅子前方に位置する配膳用テーブルの高さが、食器トレイ収納部における食器トレイの配膳位置とそれよりも一段下の食器トレイの間に位置し、配膳位置よりも低くなっている。車椅子利用者が配膳する場合に配膳位置の食器トレイを少し低い位置にある配膳用テーブルに容易に一度移動しやすくするという効果を奏する。そのため、ストック棚本体の反対側に位置する配膳先のテーブルに対しても、車椅子利用者が容易に配膳することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、本発明の実施形態に係る配膳用ストック棚つき車椅子を図面に基づいて説明する。
【0021】
本発明の配膳用ストック棚つき車椅子1は、
図1乃至
図6に示すように、車椅子本体2と車椅子用テーブル(配膳用テーブル)3と配膳用ストック棚本体4(ストック棚4とも記す)から構成されており、後述するごとく配膳用ストック棚本体4は、車椅子のフレームに接合される係合板5を介して係合されて使用される。
【0022】
車椅子用テーブル3は、裏面部に支持用パイプが固着され、パイプを軸に回転可能な状態でフレーム6に係合される。また、車椅子用テーブル3の裏面部は別のフレームにテーブルの一部を支持させることで車椅子利用者が車椅子テーブルに食器を載置して利用することができる。また、食器トレイ等を載置しないときは、パイプを軸に回転させて垂直方向に立てることもできる。
【0023】
車椅子1は、操作ボックス8に設けられた自走操作ハンドル9により駆動操作することができる電動車椅子を使用する。電動車椅子の場合は自走操作ハンドル9が配置されるため、その操作性を考慮して配膳用ストック棚4は自走操作ハンドル9と反対側に係合する。
【0024】
図2及び
図9に示すように、ストック棚本体4は、昇降手段10と食器トレイ収納部11とを設けたものである。なお、昇降手段10は前方側の昇降手段10aと後方側の昇降手段10bと2つ設けられる。ストック棚4の使用時に、前後の昇降手段10に挟まれる空間を利用して食器トレイ7を収納する。
【0025】
図2に示すように、食器トレイ7は、ストック棚本体4の食器トレイ収納部11に3段収納される。ストック棚本体4の昇降手段10のベルトには3段分のフック12が固着されている。前後昇降手段機構のベルトに固着され、同じ高さに位置する1対のフック12aと12d(12bと12eもしくは12cと12fの組み合わせ)を利用して食器トレイ7を載置することができる。前後の昇降手段10はそれぞれリフト機能を有しており、フックに載置された食器トレイ7をリフトさせ、食器トレイ7を所望の高さに調整し車椅子利用者の配膳業務を補助する。
【0026】
なお、
図2及び9において、食器トレイ収納部11は食器トレイ7を3段収納したものを用いて説明しているが、少なくとも2段以上の食器トレイ7を収納することができればよい。
【0027】
ストック棚本体4には、ストック棚本体4の底部を支持するようにストック棚キャスター13が配置されている。ストック棚のキャスターの位置は、
図2の様に車椅子本体2に近い側に設置されている。これにより、ストック棚本体4を閉じた場合に重量が集中する下部にストック棚キャスター13が配置され、車椅子1のバランスの安定性を向上させることができる。
【0028】
(ストック棚本体4の取り付け)
ストック棚本体4は、車椅子1の側方フレームに接合された係合板5を介して車椅子1に係合される。ストック棚本体4の側面側と係合板5、ストック棚本体4の上下と係合板5とがそれぞれ係合されている。
【0029】
ストック棚本体4の側面は各背面係合部14を介して係合板5にそれぞれ固着される。またストック棚本体4の上部と下部はストック棚本体4の両側の昇降手段10が、水平に回転可能なように係合される。
【0030】
(回転構造)
図13、14に示すように、係合板5とストック棚本体4の各昇降手段10の上部ブラケット15aとが上部係合板16aを介して係合される。上部係合板16aは係合板5に固着されており、上部係合板16aと上部ブラケット15aは上部連結ピン17aによって回転可能となるように連結されている。
【0031】
同様に係合板5とストック棚本体4の各昇降手段10の下部ブラケット15bとが下部係合板16bを介して係合される。下部係合板16bは係合板5に固着されており、下部係合板16bと下部ブラケット15bは下部連結ピン17bによって水平に回転可能なように連結されている。
【0032】
このような構成とすることで、ストック棚本体4の前後の昇降手段10が観音開き式に開閉可能となっている。
【0033】
配膳時は前後の昇降手段10を開いた状態で利用し、配膳時以外は前後の昇降手段10を閉じることでコンパクトな形態とすることができる。
【0034】
(ロック構造)
上部係合部には、ロック機構として、さらにインデックスプランジャー18とボールプランジャー19とが設けられている。
【0035】
図13及び15に示すように、ストック棚4使用時はストック棚の両側の昇降手段10を係合板5に対して垂直になるように位置させることで、食器トレイ収納部にトレイを載置することができる。インデックスプランジャー18のノーズを上部ブラケット15aのピン差込穴に差し込むことで各昇降手段10を固定することができる。
【0036】
図14及び16に示すように、ストック棚4不使用時は、インデックスプランジャー18のノブを引き上げてノーズを引き込ませることで固定が解除される。固定解除後にストック棚の両側の昇降手段を係合板5と概平行に位置するように内側に水平回転させることで、コンパクトに折り畳むことができる。折り畳んだ状態では、ボールプランジャー19のボールがブラケットのピン差込穴を押さえているため、引っ掛かることで固定されている。ボールプランジャー19はバネで押えている構成なので、ストック棚4使用時はそのまま力をいれると水平回転させることができる。
【0037】
(昇降手段構成)
図7乃至
図10に示すように、昇降手段10は、モータ20と、モータ20の出力軸に接続される駆動側プーリ21と、駆動側プーリ21の回転力を従動側プーリ22に伝達するベルト23と、従動側プーリ22とを備えている。なお、
図9において、説明の都合上、左側に駆動ベルト、右側にモータが表示されているが、実際は、左右対称に駆動ベルトとモータがそれぞれ一対配置されている。
【0038】
図10に示すように、ベルト23には一定間隔でトレイ7を載置するためのフック12と所定の間隔で位置を検出するためのフラグ24を固定している。
【0039】
さらに、
図17に示すように、昇降手段10は、食器トレイ7の位置を検出する位置検出センサ25を含む位置検出部32を備えている。
【0040】
位置検出センサ25は、食器トレイ7を予め決めた間隔で一段ずつ動かすために、フラグ24を検知し、フック12の位置検出を行う。フラグ24が所定の位置にくると、位置検出センサ25が検知し、制御部26に位置情報を通知する。
【0041】
トレイ7は3段で載置収納され、それぞれ一定間隔に配置される。昇降手段10動作前には各トレイ7が上から順に、トレイ7aはH1、トレイ7bはH2、トレイ7cはH3の位置にある。
【0042】
(昇降手段上昇動作)
上昇押しボタン27を押下すると、詳細は後述する制御部26によって昇降手段10の上昇動作(昇段動作)が行われる。
【0043】
上昇押しボタン27を押下し制御部26がモータ20に電流を流すと、モータ20が回転する。モータ20の回転軸に接続された駆動側プーリと従動側プーリが回転し、ベルトを回転駆動させる。これによりベルトのフックに載置されたトレイ7は上昇する。ベルトが所定位置まで回転すると、フックの位置を検知した位置検出部32から制御部に回転停止信号が出力され、制御部がモータ20に流れる電流を停止する。
【0044】
例えば上昇押しボタン27を押下した場合に上昇する距離を、上下のトレイ7の間隔分となるようにフラグ24を配置する。昇降手段10動作前の初期位置に各トレイ7がある場合に、上昇押しボタンを1回押下すると、最も下のトレイ7cがH3からH2の高さまで上昇する。さらに上昇押しボタンをもう一回押下すると最も下のトレイ7cを、H1の高さまで上昇させることができる。
【0045】
(昇降手段下降動作)
下降押しボタン28を押下すると、制御部26によって昇降手段10の下降動作(降段動作)が行われる。
【0046】
下降押しボタン28を押下すると、制御部26がモータ20に対して、上昇押しボタン27を押下した場合と逆方向に電流を流し、モータ20が上昇動作とは逆方向に回転する。
【0047】
モータ20が逆回転すると、モータ20の回転軸に接続された駆動側プーリ21と従動側プーリ22が逆方向に回転し、ベルト23を逆方向に回転駆動させる。これによりベルト23のフック12に載置されたトレイ7は下降する。ベルト23が所定位置まで回転すると、フック12の位置を検知した位置検出部32から制御部26に回転停止信号が出力され、制御部26がモータ20に流れる電流を停止する。
【0048】
上昇動作時と同様に、下降押しボタン28を1回押下した場合に下降する距離を、上下のトレイ7の間隔分となるようにフラグ24を配置する。例えば最も下のトレイ7cがH1の位置にあるとき、下降押しボタンを押下し降下させると最も下のトレイ7cをH2の位置に下降させることができる。
【0049】
(位置制御)
また、最も下のトレイ7cがH1の位置/最も下のトレイ7cがH3の位置にあるときは、位置検出部32はフラグ24の位置から上限/下限にあると判断し制御部26に上限/下限位置情報信号を送信する。この位置情報信号を受信しているとき、制御部26は上昇/下降押しボタンが押下されても、モータ20を動作させない。
【0050】
(トレイ7の配膳)
このようにトレイ7が上下することで、車椅子利用者が車椅子1に座ったまま一度に多くのトレイ7を効率的に配膳することが可能となる。
【0051】
さらに、トレイ7の位置H1(配膳位置)を車椅子用テーブル3よりも若干高い位置になるように設計する。例えば車椅子用テーブル3の高さをトレイ7の位置H1とそれよりも一段下のH2の間の高さとする。これにより、車椅子利用者が配膳する場合にトレイ7を位置H1から少し低い位置にある車椅子用テーブル3に容易に一度移動させることが可能となり、例えばストック棚本体4の反対側に位置する配膳先のテーブルに対しても容易に配膳することが可能となる。
【0052】
また、ストック棚本体4(前後それぞれの昇降手段10)を観音開き式に開閉可能とし、前後の昇降手段10に挟まれる領域を食器トレイ収納部11として利用することで、トレイ7をスライドさせることなく、フック12から浮かしてそのまま棚から取り出すことが可能となる。
【0053】
(食器トレイ収納部11構造)
前後の昇降手段10に挟まれた領域を食器トレイ収納部11として利用する。食器トレイ収納部11を
図3のように少なくとも車椅子の前輪タイヤ29と後輪タイヤ30との幅よりも広くとる。食器トレイ収納部11は前後の昇降手段10に挟まれた領域とすることで、食器トレイ7を配置する場所以外は空き空間となり車椅子利用者の視野を遮ることがない。そのため、車椅子利用者が座る位置の側面に食器トレイ収納部11があっても、車椅子利用者の側面の死角をなくすことができる。
【0054】
つまり不使用時に折り畳むことでコンパクトに収納することが可能なだけではなく、使用時においても車いす利用者の安全に寄与することが可能な構成である。
【0055】
前後の昇降手段10に挟まれる領域を用いるため、食器トレイ収納部11は車椅子本体2と反対側も空間となっており、車椅子利用者のみならず、他の配膳業務の者も食器トレイ7を載せたり降ろしたりすることが容易となる。
【0056】
また電動車椅子利用の場合、移動時に振動がトレイ7に伝わる可能性が考えられるが、本構成であればフック12にトレイ7を載置するため
図3の様にトレイ7の上下方向にも空間が確保できる。つまり、本構成の配膳用ストック棚つき車椅子であれば、例えば底部が平坦でないカップホルダー付きのトレイ7を用いることで、電動車椅子の振動によりカップから食材や飲料がこぼれることを抑制して配膳することが可能となる。また温かいスープなどを配膳する場合、温かいスープがこぼれて車椅子利用者がやけどする危険性を低くすることができる。
【0057】
(非常停止ボタン)
昇降動作時に非常事態が起こった場合には、非常停止ボタン31を押下することにより昇降手段10の動作を停止させる。非常停止ボタン31が押下されると制御部26がモータ20に流す電流の動きを緊急停止させ、モータ20の回転つまりは昇降手段10を停止させることができる。
【0058】
(ボタンの位置)
上昇押しボタン27及び下降押しボタン28は前方の昇降手段10aの上部に配置され、非常停止ボタン31は後方の昇降手段10bの上面に配置される。
【0059】
上昇押しボタン及び下降押しボタンは車椅子利用者が配膳時に押下するため、車椅子に座った状態で重心の移動などなく安全に押下できる昇降手段前方10aの上面に配置する。
【0060】
一方で、非常停止ボタン31は、非常時に他の配膳担当の者などが押下することを配慮して昇降手段後方10bの上面に配置している。通常は進路となる車椅子前方には、人がいることは少なく、車椅子後方側に他の配膳者などがいることが考えられるため車椅子利用者だけではなく周囲の人も押しやすい場所である。
【0061】
前後の昇降手段10は、各機能を動作させるそれぞれの押しボタンにより昇降及び非常停止する。制御部26の位置は特に限定されないが、例えば前方または後方の昇降手段10内部のスペースに配置される。
【0062】
(制御系統)
本構成における制御系統は、前後の昇降手段10いずれかの内部のスペースに演算処理装置を含む制御部26が配置される。
【0063】
制御部には、上昇押しボタン27、下降押しボタン28、非常停止ボタン31、位置検出部32から各ボタンの押下信号や位置情報信号が入力される。制御部26は各信号の状態に応じて前後の昇降手段10のモータ20動作を制御し、各トレイ7を昇降させたたり昇降動作を停止させる。
【0064】
本実施の形態に記載の車椅子であれば、車椅子利用者が配膳を担当する場合に、配膳業務を効率的に行うことができる。また、配膳に用いない場合はコンパクトにストック棚本体4を折り畳むことができ配膳用途以外の場面でも広く利用することが可能となる。