(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、規格化された一般の二次元コードは外形形状の自由度が小さく、例えば特定種類或いは限定された数種類の形状に限られるものとなっている。しかしながら情報コードの使用用途は多岐にわたり、求められる形状も様々であるため、既存コードの特性を生かしつつコード領域を自由度高く構成する方法が求められる。
【0005】
本出願の発明者は、このような問題を解消するべく鋭意検討した結果、単一の二次元コードの形状を変えるのではなく、複数の二次元コードを組み合わせて様々なコード形状を構成するという着想を得た。しかしながら、規格化された既存の二次元コードを単に並べただけでは二次元コードを配列した組合せ形状に限られることになり、形状の自由度を高める効果は限られたものとなってしまう。また、既存の二次元コードは、コード位置の特定等のために固定パターンを有しており、コード領域内において固定パターンの占める割合が大きいため、二次元コードを単に複数配列しただけでは、データを記録する上でスペース的な無駄が大きくなる。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、形状選定の自由度が大きく、データ領域を効率的に確保可能な情報コード、及びこのような情報コードを用いた読取システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、情報コードに係るものであり、
複数のセルが配列され且つコード位置を検出するための特定パターンとデータ領域とを有してなる二次元コードが所定領域内の一部に配置され、
前記所定領域において前記二次元コードに隣接する隣接領域には、複数のセルの配列によってデータが記録され且つ前記特定パターンを有さない構成のデータパターンが設けられており、
前記二次元コードの位置に基づいて、当該二次元コードに隣接する前記データパターンの各セルの位置が特定される構成であ
り、
前記所定領域内には、複数の前記二次元コードが配置され、
少なくともいずれか2つの前記二次元コードのコード間において前記データパターンが設けられていることを特徴とする情報コード。
【0008】
第2の発明は、情報コードと当該情報コードを読み取る読取装置とを有する読取システムであって、
前記情報コードは、
複数のセルが配列され且つコード位置を検出するための特定パターンとデータ領域とを有してなる二次元コードが所定領域内の一部に配置され、
前記所定領域において前記二次元コードに隣接する隣接領域には、複数のセルの配列によってデータが記録され且つ前記特定パターンを有さない構成のデータパターンが設けられており、
前記所定領域内には、複数の前記二次元コードが配置され、
少なくともいずれか2つの前記二次元コードのコード間において前記データパターンが設けられており、
前記読取装置は、
前記情報コードを撮像可能な撮像部と、
前記撮像部によって撮像された前記情報コードを解読する解読部と、
を備え、
前記解読部は、
前記撮像部によって前記情報コードが撮像された場合に当該情報コードのコード画像において、前記特定パターンに基づいて前記二次元コードの位置を検出し、
その検出された前記二次元コードの前記データ領域を解読し、
その検出された前記二次元コードの位置に基づいて前記データパターンを構成する各セルの位置を検出し、且つ当該データパターンの領域を解読することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明では、複数のセルが配列され且つコード位置を検出するための特定パターンとデータ領域とを有してなる二次元コードが所定領域内の一部に配置されているため、情報コードを構成する所定領域内の特定位置(二次元コードの位置)を規定形状の特定パターンに基づいて検出できるようになる。そして、所定領域において二次元コードに隣接する隣接領域には、複数のセルの配列によってデータが記録され且つ特定パターンを有さない構成のデータパターンが設けられ、二次元コードの位置に基づいて、当該二次元コードに隣接するデータパターンの各セルの位置が特定される構成となっている。この構成によれば、データパターンの領域において特定パターンを省略することができるため、データを効率的に配置することができる。つまり、コード領域の一部(データパターンの領域を)を高効率領域とすることができる。一方、データパターンには特定パターンが存在しないため、各セル位置をどのように特定するかが問題となるが、特定パターンを有し位置特定可能な二次元コードをデータパターンに隣接させているため、特定された二次元コードの位置に基づいてデータパターンの各セル位置を検出可能となる。
また、請求項1の発明において、前記所定領域内には、複数の前記二次元コードが配置され、少なくともいずれか2つの前記二次元コードのコード間において前記データパターンが設けられている。この構成によれば、いずれかの二次元コードに基づいてデータパターンの各セル位置を特定できるようになる。特に、データパターンの両側の境界を規定できるため、データパターンの領域及び各セル位置をより正確に特定しやすくなる。
【0011】
請求項
2の発明において、前記所定領域は矩形状に構成された矩形領域であり、前記矩形領域において、第1の角部に第1の前記二次元コードが配置され、第2の角部に第2の前記二次元コードが配置され、第3の角部に第3の前記二次元コードが配置されており、第1の前記二次元コードと第2の前記二次元コードの間に前記データパターンが設けられ、
第1の前記二次元コードと第3の前記二次元コードの間に前記データパターンが設けられている。
この構成によれば、矩形状に構成された矩形領域において、少なくとも3つの角部に二次元コードを配置し、各コード間にデータパターンを設けることができるため、データ領域を一層増やすことができる。また、矩形領域内において、各二次元コード及びデータパターンの領域以外の残余領域は、デザインや情報等のために自由に使えるようになる。
【0012】
請求項
3の発明では、前記矩形領域において、第4の角部に第4の前記二次元コードが配置されており、第3の前記二次元コードと第4の前記二次元コードの間に前記データパターンが設けられ、第4の前記二次元コードと第2の前記二次元コードの間に前記データパターンが設けられている。
この構成によれば、矩形状に構成された矩形領域において、4つの角部に二次元コードを配置し、各コード間にデータパターンを設けることができるため、記録できるデータ量がより一層増大する。また、矩形領域内において、セル領域を周囲に配置し、中央領域を自由に使える。
【0013】
請求項
4の発明は、前記矩形領域において、前記二次元コード及び前記データパターンが配置されない残余の領域には、形状、模様、色彩又はこれらの結合からなるデザインの領域又は情報を記録した記録領域の少なくともいずれかが設けられている。この構成によれば、矩形領域内に効率的にデータを記録しつつ、デザインや情報を自由度高く表示できるようになる。特に、単一のコード内にデザインや描画を表示する場合に比べ、デザインや情報のサイズや配置に制約が少なくなる。
【0014】
請求項
5の発明において、前記二次元コードには、当該二次元コードに隣接する前記データパターンのセル位置を特定するための特定情報が記録されている。この構成によれば、二次元コードの記録内容に基づいてデータパターンの位置を正確に特定できるようになる。
【0015】
請求項
6の発明において、前記二次元コードには、当該二次元コードに隣接する前記データパターンのサイズ情報が記録されている。この構成によれば、二次元コードの記録内容に基づいてデータパターンのサイズを正確に特定できるようになる。
【0016】
請求項
7の発明では、前記データパターンは、固定パターンを有さず、データを表すセルのみによって構成されている。この構成によれば、データをより一層効率的に記録できるようになる。
【0017】
請求項
8の発明では、前記データパターンは、前記特定パターンよりもサイズの小さい固定形状のアライメントパターンを備えている。この構成によれば、アライメントパターンに基づいてデータパターンの各セル位置をより正確に特定しやすくなる。
【0018】
請求項
9の発明によれば、請求項1と同様の効果を奏する読取システムを実現できる。
【0019】
請求項
10では、前記情報コードは、少なくともいずれかの前記二次元コードにおいて所定の識別情報が記録されており、前記読取装置は、前記二次元コードから前記識別情報が読み出されたことを条件として前記データパターンの位置を特定し、当該データパターンを解読する。この構成によれば、情報コード内のいずれかの二次元コードに識別情報が存在する場合に特別な読み方を行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[第1実施形態]
以下、本発明を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
以下では、
図1〜
図8等を参照し、情報コードとこの情報コードを読み取り可能な読取装置によって実現される情報コード読取システムの代表例を説明する。この情報コード読取システム1は、
図1のような情報コード100と
図4のような情報コード読取装置10によって構成されている。
【0022】
(情報コードの構成)
まず、情報コードの構成について詳述する。
図1に示す情報コード100は、複数のセル(明色セルCw及び暗色セルCb)が配列され且つコード位置を検出するための位置検出パターンとデータ領域とを有してなる二次元コードQ1〜Q3が所定領域内(例えば矩形状に構成された所定のコード領域内)の一部に配置されてなるものである。
【0023】
具体的には、情報コード100のコード領域が矩形状に構成された矩形領域Ca(矩形領域Caは「所定領域」の一例に相当)として構成されている。そして、
図1、
図2(A)に示すように、この矩形領域Caにおいて、第1の角部(
図1の例では、左上の角部)に第1の二次元コードQ1が配置され、第2の角部(
図1の例では、右上の角部)に第2の二次元コードQ2が配置され、第3の角部(
図1の例では左下の角部)に第3の二次元コードQ3が配置されており、更に、第4の角部(
図1の例では、右下の角部)に第4の二次元コードQ4が配置されている。これら二次元コードQ1〜Q4は、例えば公知のQRコードとして構成されており、いずれも、切り出しシンボルとして構成される位置検出パターンFP1〜FP3を備えている。なお、位置検出パターンFP1〜FP3は「特定パターン」の一例に相当する。なお、各二次元コードQ1〜Q4はいずれも、明色セル及び暗色セルがマトリックス状に配列された矩形状のセル配列領域を有し、このセル配列領域の周囲に所定幅のマージン領域が環状に配置された構成となっている。
【0024】
図1、
図2(B)に示すように、矩形領域Caにおいて各二次元コードQ1〜Q4に隣接する隣接領域には、複数のセルの配列によってデータが記録され且つ位置検出パターンFP1,FP2,FP3を有さない構成のデータパターンA1,A2,A3,A4が設けられている。そして、二次元コードの位置に基づいて、当該二次元コードに隣接するデータパターンA1,A2,A3,A4の各セルの位置が特定される構成となっている。。
【0025】
具体的には、第1の二次元コードQ1と第2の二次元コードQ2の間にデータパターンA1が設けられ、第1の二次元コードQ1と第3の二次元コードQ3の間にデータパターンA2が設けられている。更に、第3の二次元コードQ3と第4の二次元コードQ4の間にデータパターンA3が設けられ、第4の二次元コードQ4と第2の二次元コードQ2の間にデータパターンA4が設けられている。なお、以下の説明では、これらデータパターンを「アドオンコード」とも称する。なお、各データパターンA1,A2,A3,A4は、隣接する二次元コードとの間に上述のマージン(二次元コードの周囲に配置されるマージン)を介在させる構成で、二次元コードに隣接している。
【0026】
各データパターンA1,A2,A3,A4は、例えば固定パターンを有さず、データを表す明色セル及び暗色セルのみによって構成されている。具体的には、各二次元コードQ1〜Q4の明色セル及び暗色セルと同様の明色セルCw及び暗色セルCbがマトリックス状に配置された構成をなしており、例えば、明色セルが明色に対応するデータ(例えば「0」)を表し、暗色セルが暗色に対応するデータ(例えば「1」)を表す形でデータが記録されている。
【0027】
また、各二次元コードQ1〜Q4には、情報コード100内に含まれる二次元コードの数の情報と、各二次元コードの位置を示す情報とが記録されている。具体的には、情報コード100は、
図3のようなデータ構造となっており、いずれかの二次元コード(
図1の例では、第1の二次元コードQ1)が基準となる1番目の二次元コードとして規定され、この第1の二次元コードQ1には、情報コード100内における二次元コードの総数と、当該第1の二次元コードQ1が何番目のデータであるかを特定する情報とを含んだ「1/4」というデータが記録されている。
【0028】
また、本構成では、基準となる1番目の二次元コードから時計回りに見て次のコードが2番目の二次元コードとして定められ、2番目の二次元コードに相当する第2の二次元コードQ2には、情報コード100内における二次元コードの総数と、当該第2の二次元コードQ2が何番目のデータであるかを特定する情報とを含んだ「2/4」というデータが記録されている。
【0029】
また、本構成では、基準となる1番目の二次元コードから反時計回りに見て次のコードが3番目の二次元コードとして定められ、3番目の二次元コードに相当する第3の二次元コードQ3には、情報コード100内における二次元コードの総数と、当該第3の二次元コードQ3が何番目のデータであるかを特定する情報とを含んだ「3/4」というデータが記録されている。
【0030】
更に、本構成では、基準となる1番目の二次元コードの対角に配置されるコードが4番目の二次元コードとして定められ、4番目の二次元コードに相当する第4の二次元コードQ4には、情報コード100内における二次元コードの総数と、当該第4の二次元コードQ4が何番目のデータであるかを特定する情報とを含んだ「4/4」というデータが記録されている。
【0031】
更に、
図3に示すように、第1の二次元コードQ1と第2の二次元コードQ2の間にデータパターンA1が1番目のデータパターン(アドオンデータ)として定められ、第1の二次元コードQ1と第3の二次元コードQ3の間にデータパターンA2が2番目のデータパターン(アドオンデータ)として定められ、第3の二次元コードQ3と第4の二次元コードQ4の間にデータパターンA3が3番目のデータパターン(アドオンデータ)として定められ、第4の二次元コードQ4と第2の二次元コードQ2の間にデータパターンA4が4番目のデータパターンとして定められている。
【0032】
そして、
図5に示すように、二次元コードQ1〜Q4の少なくともいずれかには、データパターン(アドオンコード)に関する情報が記録されている。具体的には、
図5に示すように、データパターン(アドオンコード)の位置を示す情報が記録されている。このアドオンコード情報の例では、データパターン(アドオンオード)の総数が4であること、及び、第1の二次元コードQ1の右に1番目のデータパターン(アドオンデータ)が存在し、第1の二次元コードQ1の下に2番目のデータパターン(アドオンデータ)が存在し、第2の二次元コードQ2の左に1番目のデータパターン(アドオンデータ)が存在し、第2の二次元コードQ2の下に3番目のデータパターン(アドオンデータ)が存在し、第3の二次元コードQ3の右に4番目のデータパターン(アドオンデータ)が存在し、第3の二次元コードQ3の上に2番目のデータパターン(アドオンデータ)が存在し、第4の二次元コードQ4の左に4番目のデータパターン(アドオンデータ)が存在し、第4の二次元コードQ4の上に3番目のデータパターン(アドオンデータ)が存在することを情報として示している。なお、各データパターンをどのように構成し、どのように解読するかは様々とすることができる。例えば、1番目の二次元コードQ1を左上の角部としたとき、データパターンの領域の左上のセルから順に、明セルを「0」、暗セルを「1」(或いはこの逆)とするように列方向或いは行方向に解読するようにしてもよい。
【0033】
また、上記アドオンコード情報には、各データパターン(アドオンコード)A1,A2,A3,A4のサイズ情報が記録されていてもよい。例えば、各データパターン(アドオンコード)A1,A2,A3,A4がそれぞれ何行何列で構成されるかを特定する情報が含まれていてもよい。
【0034】
更に、矩形領域において、二次元コード及びデータパターンA1,A2,A3,A4が配置されない残余の領域には、形状、模様、色彩又はこれらの結合からなるデザインの領域又は情報を記録した記録領域の少なくともいずれかが設けられている。なお、
図1の例では、
図1では、当該情報コード100を提供或いは運用する「ABCD」という事業主体の絵柄及び商標等が、デザイン領域Dに描画されており、デザイン領域Dは、当該事業主体名の情報を表示する記録領域としても機能している。この場合、情報コード100内には、デザイン領域或いは記録領域で表示或いは示唆される事業主体に関する情報(例えば、事業主体が提供するサイトのアドレス(URL等))が記録されていてもよい。
【0035】
(情報コード読取装置)
次に、情報コード読取装置の全体構成について説明する。
図6に示すように、本実施形態に係る情報コード読取装置10は、一次元コードや二次元コードを読取可能なコードリーダとして構成されるものであり、図示しないケースによって外郭が構成され、このケース内に各種電子部品が収容された構成をなしている。
【0036】
この情報コード読取装置10は、主に、照明光源21、受光センサ23、フィルタ25、結像レンズ27等の光学系と、メモリ35、制御回路40、操作スイッチ42、液晶表示装置46等のマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)系と、電源スイッチ41、電池49等の電源系と、から構成されている。なお、これらは、図略のプリント配線板に実装あるいはケース(図示略)内に内装されている。
【0037】
光学系は、照明光源21、受光センサ23、フィルタ25、結像レンズ27等から構成されている。照明光源21は、照明光Lfを発光可能な照明光源として機能するもので、例えば、赤色のLEDとこのLEDの出射側に設けられる拡散レンズ、集光レンズ等とから構成されている。本実施形態では、受光センサ23を挟んだ両側に照明光源21が設けられており、ケースに形成された読取口(図示略)を介して読取対象物Rに向けて照明光Lfを照射可能に構成されている。この読取対象物Rとしては、例えば、樹脂材料、金属材料等の様々な対象が考えられ、このような読取対象物Rに例えば
図1のような情報コード100が印刷、ダイレクトマーキングなどによって形成されている。
【0038】
受光センサ23は、「撮像部」の一例に相当し、読取対象物RやQRコードQに照射されて反射した反射光Lrを受光可能に構成されるもので、例えば、C−MOSやCCD等の固体撮像素子である受光素子を2次元に配列したエリアセンサが、これに相当する。この受光センサ23は、結像レンズ27を介して入射する入射光を受光面23aで受光可能に図略のプリント配線板に実装されている。
【0039】
フィルタ25は、反射光Lrの波長相当以下の光の通過を許容し、当該波長相当を超える光の通過を遮断し得る光学的なローパスフィルタで、ケースに形成された読取口(図示略)と結像レンズ27との間に設けられている。これにより、反射光Lrの波長相当を超える不要な光が受光センサ23に入射することを抑制している。また、結像レンズ27は、例えば、鏡筒とこの鏡筒内に収容される複数の集光レンズとによって構成されており、本実施形態では、ケースに形成された読取口(図示略)に入射する反射光Lrを集光し、受光センサ23の受光面23aに情報コード100のコード画像を結像するように構成されている。
【0040】
マイコン系は、増幅回路31、A/D変換回路33、メモリ35、アドレス発生回路36、同期信号発生回路38、制御回路40、操作スイッチ42、LED43、ブザー44、液晶表示装置46、通信インタフェース48等から構成されている。このマイコン系は、マイコン(情報処理装置)として機能し得る制御回路40及びメモリ35を中心として構成され、前述した光学系によって撮像された情報コード100の画像信号をハードウェア的およびソフトウェア的に信号処理し得るものである。
【0041】
光学系の受光センサ23から出力される画像信号(アナログ信号)は、増幅回路31に入力されることで所定ゲインで増幅された後、A/D変換回路33に入力され、アナログ信号からディジタル信号に変換される。そして、ディジタル化された画像信号、つまり画像データ(画像情報)は、メモリ35に入力され、当該メモリ35の画像データ蓄積領域に蓄積される。なお、同期信号発生回路38は、受光センサ23およびアドレス発生回路36に対する同期信号を発生可能に構成されており、またアドレス発生回路36は、この同期信号発生回路38から供給される同期信号に基づいて、メモリ35に格納される画像データの格納アドレスを発生可能に構成されている。
【0042】
メモリ35は、半導体メモリ装置で、例えばRAM(DRAM、SRAM等)やROM(EPROM、EEPROM等)がこれに相当する。このメモリ35のうちのRAMには、前述した画像データ蓄積領域のほかに、制御回路40が算術演算や論理演算等の各処理時に利用する作業領域や読取条件テーブルも確保可能に構成されている。またROMには、後述する読取処理等を実行可能な所定プログラムやその他、照明光源21、受光センサ23等の各ハードウェアを制御可能なシステムプログラム等が予め格納されている。
【0043】
制御回路40は、情報コード読取装置10全体を制御可能なマイコンで、CPU、システムバス、入出力インタフェース等からなるものであり、情報処理機能を有している。この制御回路40には、内蔵された入出力インタフェースを介して種々の入出力装置(周辺装置)が接続されており、本実施形態の場合、電源スイッチ41、操作スイッチ42、LED43、ブザー44、液晶表示装置46、通信インタフェース48等が接続されている。また、通信インタフェース48には、情報コード読取装置10の上位システムに相当するホストコンピュータHSTなどを接続できるようになっている。
【0044】
電源系は、電源スイッチ41、電池49等により構成されており、制御回路40により管理される電源スイッチ41のオンオフによって、上述した各装置や各回路に、電池49から供給される駆動電圧の導通や遮断が制御されている。なお、電池49は、所定の直流電圧を発生可能な2次電池で、例えば、リチウムイオン電池等がこれに相当する。
【0045】
(読取処理)
次に、
図3の読取装置による
図1の情報コード100の読取処理を説明する。
図7の読取処理は、例えばユーザによって所定操作(例えば、操作スイッチ42の操作等)がなされたときに実行されるものであり、まず、
図7のS1に示すように、情報コード100の撮像し、当該情報コード100の画像を取得すると共に、その情報コード100に含まれる二次元コード(
図1の例では、二次元コードQ1〜Q4)を公知の方法で検出し、解読する。例えば、二次元コードQ1〜Q4が公知のQRコード(登録商標)であれば、位置検出パターンFP1〜FP3(切り出しシンボル)を公知の方法で検出し、且つ公知の方法で各二次元コードQ1〜Q4を解読する。S1でいずれかの二次元コードからデータを取得した後に、全ての二次元コードからデータを取得したか否かを判断し、全ての二次元コードからデータを取得した場合にはS2にてYesに進む。S2にてYesに進む場合、二次元コードQ1〜Q4に記録された情報を二次元コードQ1〜Q4の順番で連結し、データ(各コードワード)を解読する(S3)。二次元コードQ1〜Q4のデータを連結したデータは、例えば、
図4のような構成となっており、所定のターミネータの前には通常のデータ記述がなされ、ターミネータの後には、上述のアドオンコード情報が記録されている。
【0046】
なお、ターミネータは、一般的な読取装置及びアプリケーションによって一般的な手法でデコードする場合、データの終わりを示すものであり、通常のデータ記述の部分は一般的な読取装置でも解読できるようになっている。一方、本実施形態で用いられる読取装置は、ターミネータの後に配置されるアドオンコード情報を探し出す構成となっており、
図7のS4では、ターミネータの後にアドオンコード情報が配置されているか否かを判断する。配置されていなければS4にてNoに進み、ターミネータの前までのデータを出力し(S10)、当該処理を終了する。この場合、
図8の上段で概念的に示すような出力結果となる。
【0047】
一方、ターミネータの後に、アドオンコード情報が存在する場合には、
図5のようなアドオンコード情報を解読する。これにより、各データパターン(アドオンコード)A1〜A4の位置、大きさ、数を把握できる。
【0048】
その後、S6〜S9の処理をデータパターン(アドオンコード)の数だけ繰り返す。具体的には、基準となる二次元コードの位置(画像内で既に検出されている位置)と、S5で取得した内容に基づいていずれかのデータパターン(アドオンコード)を特定し(S8)、そのデータパターン(アドオンコード)を解読する(S9)。そして、全てのデータパターン(アドオンコード)を解読したか否かを判断し(S6)、残りがあれば、残りのデータパターン(アドオンコード)に対してS7〜S9の処理を繰り返す。一方、全てのデータパターン(アドオンコード)の解読が終了した場合には、全ての二次元コードQ1〜Q4及び全てのデータパターン(アドオンコード)A1〜A4の解読結果を出力する(S10)。この場合、
図8の下段で概念的に示すような出力結果となる。
【0049】
本実施形態では、制御回路40が「解読部」の一例に相当し、受光センサ23によって撮像された情報コード100を解読するように機能する。具体的には、受光センサ23によって情報コード100が撮像された場合に当該情報コード100のコード画像において、位置検出パターンFP1,FP2,FP3に基づいて二次元コードQ1〜Q3の位置を検出し、その検出された二次元コードQ1〜Q3のデータ領域を解読するように機能する。更に、それら検出された二次元コードQ1〜Q3の位置に基づいてデータパターンA1,A2,A3,A4を構成する各セルの位置を検出し、且つ当該データパターンA1,A2,A3,A4の領域を解読する。具体的には、二次元コードQ1〜Q4の少なくともいずれかから所定の識別情報(アドオンコード情報或いはアドオンコード情報が存在することを示す所定の識別子等)が読み出されたことを条件としてデータパターンA1,A2,A3,A4の位置を特定し、当該データパターンA1,A2,A3,A4を解読するように機能する。
【0050】
(本構成の主な効果)
本構成では、複数のセルが配列され且つコード位置を検出するための位置検出パターンとデータ領域とを有してなる二次元コードQ1〜Q4が矩形領域Ca内の一部に配置されているため、情報コード100を構成する矩形領域Ca内の特定位置(二次元コードの位置)を規定形状の各位置検出パターンFP1,FP2,FP3に基づいて検出できるようになる。そして、矩形領域Caにおいて二次元コードに隣接する隣接領域には、複数のセルの配列によってデータが記録され且つ位置検出パターンを有さない構成のデータパターンA1,A2,A3,A4が設けられ、各二次元コードQ1〜Q4の位置に基づいて、二次元コードに隣接するデータパターンA1,A2,A3,A4の各セルの位置が特定される構成となっている。つまり、二次元コードQ1〜Q4の隣(セル配列領域に隣接するマージン領域の隣)に暗色セル及び明色セルが存在する場合には、それらがデータパターンA1,A2,A3,A4の各セルであることが分かり、二次元コードQ1〜Q4の領域を特定した上で、この領域を基に、これらをデータパターンA1,A2,A3,A4の各セル位置を具体的に特定することができるようになる。
この構成によれば、データパターンA1,A2,A3,A4の領域において位置検出パターンを省略することができるため、データを効率的に配置することができる。つまり、コード領域の一部(データパターンの領域)を高効率領域とすることができる。一方、データパターンA1,A2,A3,A4には位置検出パターンが存在しないため、各セル位置をどのように特定するかが問題となるが、位置検出パターンFP1,FP2,FP3を有し位置特定可能な二次元コードQ1〜Q4をデータパターンA1,A2,A3,A4に隣接させているため、特定された二次元コードの位置に基づいてデータパターンA1,A2,A3,A4の各セル位置を検出可能となる。
【0051】
また、矩形領域Ca内には、複数の二次元コードが配置され、少なくともいずれか2つの二次元コードのコード間においてデータパターンが設けられている。この構成によれば、いずれかの二次元コードに基づいてデータパターの各セル位置を特定できるようになる。特に、データパターンの両側の境界を規定できるため、データパターンの領域及び各セル位置をより正確に特定しやすくなる。
【0052】
また、コード領域は矩形状に構成された矩形領域Caであり、矩形領域Caにおいて、第1の角部に第1の二次元コードQ1が配置され、第2の角部に第2の二次元コードQ2が配置され、第3の角部に第3の二次元コードQ3が配置されており、第1の二次元コードQ1と第2の二次元コードQ2の間にデータパターンA1が設けられ、第1の二次元コードQ3と第3の二次元コードQ3の間にデータパターンA2が設けられている。この構成によれば、矩形状に構成された矩形領域Caにおいて、少なくとも3つの角部に二次元コードを配置し、各コード間にデータパターンA1,A2を設けることができるため、データ領域を一層増やすことができる。また、矩形領域内において、各二次元コード及びデータパターンA1,A2の領域以外の残余領域は、デザインや情報等のために自由に使えるようになる。
【0053】
更には、矩形領域Caにおいて、第4の角部にも第4の二次元コードQ4が配置されており、第3の二次元コードQ3と第4の二次元コードQ4の間にデータパターンA3が設けられ、第4の二次元コードQ4と第2の二次元コードQ2の間にデータパターンA4が設けられている。この構成によれば、矩形領域Caにおいて、4つの角部に二次元コードを配置し、各コード間にデータパターンA1,A2,A3,A4を設けることができるため、記録できるデータ量がより一層増大する。また、矩形領域Ca内において、セル領域を周囲に配置し、中央領域を自由に使える。
【0054】
また、矩形領域Caにおいて、二次元コードQ1〜Q4及びデータパターンA1,A2,A3,A4が配置されない残余の領域には、形状、模様、色彩又はこれらの結合からなるデザインの領域又は情報を記録した記録領域の少なくともいずれかが設けられている。この構成によれば、矩形領域内に効率的にデータを記録しつつ、デザインや情報を自由度高く表示できるようになる。特に、単一のコード内にデザインや描画を表示する場合に比べ、デザインや情報のサイズや配置に制約が少なくなる。
【0055】
また、二次元コードQ1〜Q4には、二次元コードに隣接するデータパターンA1,A2,A3,A4のセル位置を特定するための特定情報が記録されている。この構成によれば、二次元コードの記録内容に基づいてデータパターンA1,A2,A3,A4の位置を正確に特定できるようになる。
【0056】
更に、二次元コードQ1〜Q4には、二次元コードに隣接するデータパターンA1,A2,A3,A4のサイズ情報が記録されている。二次元コードの記録内容に基づいてデータパターンA1,A2,A3,A4のサイズを正確に特定できるようになる。
【0057】
また、データパターンA1,A2,A3,A4は、固定パターンを有さず、データを表すセルのみによって構成されている。この構成によれば、データをより一層効率的に記録できるようになる。
【0058】
また、情報コード100は、少なくともいずれかの二次元コードにおいて所定の識別情報が記録されており、読取装置10は、二次元コードQ1〜Q4の少なくともいずれかから識別情報が読み出されたことを条件としてデータパターンA1,A2,A3,A4の位置を特定し、当該データパターンA1,A2,A3,A4を解読する。この構成によれば、情報コード100内のいずれかの二次元コードに識別情報が存在する場合に特別な読み方を行うことができる。
【0059】
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0060】
第1実施形態では、二次元コードの例としてQRコード(登録商標)として構成される二次元コードQ1〜Q3を例示したが、データマトリックスコード等の他種の二次元コードであってもよい。
【0061】
上記実施形態では、
図1等により、記録領域及びデザイン領域の一例を示したが、構成はこれに限られない。例えば、情報を有さない絵柄等が描画されたデザイン領域であってもよく、デザイン性の無い情報を表示するような情報領域であってもよい。また、情報領域として表示する場合、その情報の種別は限られず、例えば、情報コードの記録内容に関する店舗名やサービル名、商品名、役務名などを情報として表示してもよい。また、デザイン領域として構成する場合も、情報コードの記録内容に関する店舗名やサービル名、商品名、役務名などに関する絵柄を表示してもく、記録内容と関係のない絵柄を表示してもよい。
【0062】
上記実施形態では、データパターンA1,A2,A3,A4として、データを記録する領域のみで構成される例を示したが、位置検出パターンFP1,FP2,FP3よりもサイズの小さい固定形状のアライメントパターンを備えていてもよい。このアライメントパターンは、固定形状として決まっているパターンであればよく、例えば、1つの暗セルの周りを明セルによって矩形状に囲んだ形状などであってもよく、1つの明セルの周りを暗セルによって矩形状に囲み、その周りを明セルによって矩形状に囲んだ構成などであってもよい。また、このような例に限られるものではなく、位置検出パターンFP1,FP2,FP3よりも小さい規定形状であればよい。この構成によれば、アライメントパターンに基づいてデータパターンA1,A2,A3,A4の各セル位置をより正確に特定しやすくなる。
【0063】
二次元コードの配置例は、
図1のような例に限られず、例えば、
図9(A)(B)のように矩形領域の3つの角部に配置されるような構成であってもよい。この場合でも、各コード間にデータパターンA1、A2を配置し、残余の領域にデザイン領域及び記録領域の少なくともいずれかとして機能する領域を設ければよい。
【0064】
情報コード100は、
図10のように、デザイン領域や記録領域が設けられない構成であってもよい。
図10(A)(B)の例では、矩形領域の両側に第1実施形態と同様の二次元コードQ1、Q2が配置され、そのコード間にデータパターンA1が設けられており、二次元コードQ1、Q2とデータパターンA1のみによってコードが構成されている。
【0065】
なお、情報コード内に複数存在する二次元コードの全てのコード間にデータパターンが配置されていなくてもよい。例えば、
図1のような構成において、データパターンA1,A2,A3,A4のいずれかが省略されるような構成などであってもよい。